JP2021096177A - 受光装置及び受光装置の制御方法、並びに、測距装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1回のヒストグラム生成中に反射光イベントのタイミング推定が可能で、短時間での測距を実現できる受光装置を提供する。【解決手段】本開示の受光装置は、光センサ、時間計測部、及び、システム制御部を備える。光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光する。時間計測部は、光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成する。システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する。【選択図】 図7

Description

本開示は、受光装置及び受光装置の制御方法、並びに、測距装置に関する。
受光素子として、光子の受光に応じて信号を発生する素子を用いた受光装置がある。この種の受光装置を備える測距装置では、測距対象物(被写体)までの距離を測定する測定法として、光源から測距対象物に向けて照射した光が、測距対象物で反射されて戻ってくるまでの時間を計測するToF(Time of Flight:飛行時間)法が採用されている。
ToF法を用いる従来の測距装置では、距離精度の向上を図るために、測距動作を繰り返して実行し、受光素子出力のヒストグラムを生成することで、統計的にS/Nの改善を図っている。しかし、この従来手法の場合、大量のヒストグラムを積み重ねるために大容量のメモリが必要となる。そのため、光源から連続したパルス列を発射し、その反射光から得られる応答を累算した結果から距離の推定値を算出することで、大量のヒストグラムの積み重ねを不要とし、メモリ量の削減を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−125844号公報
上記の特許文献1に記載の従来技術では、大量のヒストグラムの積み重ねを不要とし、メモリ量の削減を図ることはできるものの、反射光から得られる応答の累算結果から距離の推定値を算出するようにしているため、距離を推定するための処理が必要となり、その分だけ測距に時間を要することになる。
本開示は、1回のヒストグラム生成中に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントのタイミング推定が可能で、短時間での動的フィードバックを行った測距を実現できる受光装置及び受光装置の制御方法、並びに、当該受光装置を有する測距装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本開示の第1受光装置は、
光センサ、
時間計測部、及び、
システム制御部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
時間計測部は、光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する。
上記の目的を達成するための本開示の受光装置の制御方法は、
光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光する光センサ、
を備える受光装置の制御に当たって、
光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
生成したヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する。
上記の目的を達成するための本開示の第2受光装置は、
光センサ、
ローパスフィルタ、
コンパレータ、及び、
時間計測部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
ローパスフィルタは、光センサの出力パルスを波形整形して、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
コンパレータは、ローパスフィルタで生成されたヒストグラムを測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、ヒストグラムが測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力し、
時間計測部は、ΔΣ変調技術を用いたΔΣ型の時間計測部から成り、コンパレータの出力パルスを入力とし、計測結果を入力にフィードバックする。
上記の目的を達成するための本開示の第1測距装置は、上記の構成の第1受光装置を有する構成となっており、本開示の第2測距装置は、上記の構成の第2受光装置を有する構成となっている。
図1は、本開示に係る技術が適用される測距装置の一例を示す概略構成図である。 図2A及び図2Bは、本適用例に係る測距装置の具体的な構成の一例を示すブロック図である。 図3は、SPAD素子を用いた基本的な画素回路の一例を示す回路図である。 図4Aは、SPAD素子のPN接合の電流−電圧特性を示す特性図であり、図4Bは、画素回路の回路動作の説明に供する波形図である。 図5は、測距動作を繰り返して実行してヒストグラムを生成する手法について説明する図である。 図6は、複数のレーザ光源A〜Xを用いて、それぞれの発光タイミングに時間差を設けることによって連続パルス光を照射する光源部について説明する図である。 図7は、本開示の実施形態に係る受光装置の構成の一例を示すブロック図である。 図8は、実施例1に係る時間計測部の制御について説明するタイミング波形図である。 図9は、本開示の実施形態に係る受光装置の制御方法についての処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、具体例1に係る時間分解能切替えについて説明するための図である。 図11は、具体例2に係る時間分解能切替えについて説明するための図である。 図12は、具体例3に係る時間分解能切替えについて説明するための図である。 図13は、実施例2に係る受光装置の構成の一例を示すブロック図である。 図14A及び図14Bは、実施例2に係る受光装置において、光センサの画素領域に、連続発光による読み出し領域と、通常発光による読み出し領域とを混在させる例について説明する図である。 図15は、実施例2の変形例について説明する図である。 図16は、実施例3に係る受光装置の構成の一例を示すブロック図である。 図17は、実施例3に係る受光装置の各部の信号波形を示すタイミング波形図である。 図18は、ΔΣTDCから成る時間計測部の実動作例について説明するための回路図である。 図19は、図18の回路の各部の信号波形を示すタイミング波形図である。 図20Aは、ΔΣ変調器の基本構成を示す回路図であり、図20Bは、基本構成をZ領域でモデル化した図である。 図21は、ノイズシェーピングの有無による量子化ノイズの分布の違いについて説明する図である。 図22は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。 図23は、測距装置の設置位置の例を示す図である。
以下、本開示に係る技術を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)について図面を用いて詳細に説明する。本開示に係る技術は実施形態に限定されるものではない。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.本開示の受光装置、並びに、測距装置及びその制御方法、全般に関する説明
2.本開示に係る技術が適用される測距装置
2−1.測距装置の具体的な構成例
2−2.SPAD素子を用いた基本的な画素回路例
2−3.SPAD素子を用いた画素回路の回路動作例
2−4.SPAD出力のヒストグラムの生成について
3.本開示の実施形態
3−1.実施例1(測距結果を時間計測部にフィードバックする例)
3−2.実施例2(測距結果を光センサにフィードバックする例)
3−3.実施例3(ΔΣ型の時間計測部の計測結果を入力にフィードバックする例)
4.変形例
5.本開示に係る技術の適用例(移動体の例)
6.本開示がとることができる構成
<本開示の受光装置及び測距装置、全般に関する説明>
本開示の第1受光装置及び第1測距装置にあっては、システム制御部について、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、時間計測部の時間分解能を制御する構成とすることができる。
上述した好ましい構成を含む本開示の第1受光装置及び第1測距装置にあっては、システム制御部について、光センサの受光素子の出力パルスをサンプリングするサンプリング周波数を変えることによって時間計測部の時間分解能を切り替える構成とすることができる。更に、システム制御部について、時間計測部の時間分解能を、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングで、相対的に粗い時間分解能から相対的に細かい時間分解能に切り替える構成とすることができる。
あるいは又、上述した好ましい構成を含む本開示の第1受光装置及び第1測距装置にあっては、システム制御部について、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、光センサの画素領域における読み出し領域を制御する構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む本開示の第1受光装置及び第1測距装置にあっては、光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の連続発光よりも長い周期での通常発光領域に対応した第2読み出し領域とが混在した構成とすることができる。この場合において、システム制御部について、第1読み出し領域に対して、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む本開示の第1受光装置及び第1測距装置にあっては、光センサの受光素子について、光子の受光に応じて信号を発生する素子から成る構成、好ましくは、単一光子アバランシェダイオードから成る構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む本開示第1測距装置にあっては、光源部について、光源がアレイ状に2次元配置されて成る面発光半導体レーザから成る、好ましくは、面発光半導体レーザについて、垂直共振器型面発光レーザである構成とすることができる。そして、光源部の発光領域には、光源を連続的に発光させる連続発光領域と、連続発光の周期よりも長い周期で光源を発光させる通常発光領域とが混在している構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む本開示第1測距装置にあっては、光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の通常発光領域に対応した第2読み出し領域との設定が可能な構成とすることができる。このとき、システム制御部について、第1読み出し領域に対して反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する構成とすることができる。
本開示の第2受光装置及び第2測距装置にあっては、時間計測部について、信号の差を取る減算器、減算器の出力について時間積分を行う積分器、積分器の出力について量子化を行うコンパレータ、及び、コンパレータの出力を減算器の減算入力としてフィードバックするデジタル−アナログ変換器から成る構成とすることができる。
また、上述した好ましい構成を含む本開示の第2受光装置及び第2測距装置にあっては、光センサの受光素子について、光子の受光に応じて信号を発生する素子、好ましくは、単一光子アバランシェダイオードから成る構成とすることができる。
<本開示に係る技術が適用される測距装置>
図1は、本開示に係る技術が適用される測距装置の一例を示す概略構成図である。本適用例に係る測距装置1は、測距対象物である被写体10までの距離を測定する測定法として、被写体10に向けて照射した光(例えば、赤外の波長域にピーク波長を有するレーザ光)が、当該被写体10で反射されて戻ってくるまでの飛行時間を測定するToF法を採用している。ToF法による距離測定を実現するために、本適用例に係る測距装置1は、光源部20及び受光装置30を備えている。そして、受光装置30として、後述する本開示の実施形態に係る受光装置を用いることができる。
[測距装置の具体的な構成例]
本適用例に係る測距装置1の具体的な構成の一例を図2A及び図2Bに示す。光源部20は、例えば、レーザ駆動部21、レーザ光源22、及び、拡散レンズ23を有し、被写体10に対してレーザ光を照射する。レーザ駆動部21は、システム制御部40による制御の下に、レーザ光源22を駆動する。レーザ光源22は、例えば半導体レーザから成り、レーザ駆動部21によって駆動されることによってレーザ光を出射する。拡散レンズ23は、レーザ光源22から出射されたレーザ光を拡散し、測距対象物である被写体10に対して照射する。
受光装置30は、受光レンズ31、受光部である光センサ32、及び、信号処理部33を有し、光源部20からの照射レーザ光が被写体10で反射されて戻ってくる反射レーザ光を受光する。受光レンズ31は、被写体10からの反射レーザ光を光センサ32の受光面上に集光する。光センサ32は、受光レンズ31を経た被写体10からの反射レーザ光を画素単位で受光し、光電変換する。光センサ32としては、受光素子を含む画素が行列状(アレイ状)に2次元配置されて成る2次元アレイセンサを用いることができる。
光センサ32の出力信号は、信号処理部33を経由してシステム制御部40へ供給される。システム制御部40は、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央処理ユニット)等によって構成されるアプリケーションプロセッサであり、光源部20及び受光装置30を制御するとともに、光源部20から被写体10に向けて照射したレーザ光が、当該被写体10で反射されて戻ってくるまでの時間の計測を行う。この計測した時間に基づいて、被写体10までの距離を求めることができる。
そして、本適用例に係る測距装置1では、光センサ32として、画素の受光素子が、光子の受光に応じて信号を発生する素子、例えば、SPAD(Single Photon Avalanche Diode:単一光子アバランシェダイオード)素子から成るセンサを用いている。すなわち、本適用例に係る測距装置1における受光装置30は、画素の受光素子としてSPAD素子を用いた構成となっている。SPAD素子は、ブレイクダウン電圧(降伏電圧)を超えた逆電圧で素子を動作させるガイガーモードで動作する。尚、画素の受光素子としては、SPAD素子に限定されるものではなく、APD(アバランシェフォトダイオード)や、SiPM(シリコンフォトマルチプライヤ)等、ガイガーモードで動作する種々の素子を用いることができる。
[SPAD素子を用いた基本的な画素回路例]
SPAD素子を用いた受光装置30における基本的な画素回路の構成の一例を図3に示す。ここでは、1画素分の基本構成を図示している。
SPAD素子を用いた画素50の基本的な画素回路は、SPAD素子51のカソード電極が、例えばP型MOSトランジスタQLから成る負荷54を介して、電源電圧VDDが与えられる端子52に接続され、SPAD素子51のアノード電極が、アノード電圧Vanoが与えられる端子53に接続された構成となっている。アノード電圧Vanoとしては、アバランシェ増倍が発生する大きな負電圧が印加される(図4B参照)。P型MOSトランジスタQLのゲート電極には、当該MOSトランジスタQLを所望の電流源として動作させるためのバイアス電圧Vbiasが印加される。
そして、SPAD素子51のカソード電圧VCAが、P型MOSトランジスタQp及びN型MOSトランジスタQnから成るCMOSインバータ55を介してSPAD出力(画素出力)として導出される。CMOSインバータ55は、閾値電圧Vthを比較基準とする比較回路(比較器)ということもできるし、閾値電圧Vthを基準としてSPAD素子51の出力であるカソード電圧VCAの波形整形を行う波形整形回路ということもできる。
SPAD素子51には、ブレイクダウン電圧VBD以上の電圧が印加される。ブレイクダウン電圧VBD以上の過剰電圧は、エクセスバイアス電圧VEXと呼ばれる。ブレイクダウン電圧VBDの電圧値に対して、どの程度大きな電圧値のエクセスバイアス電圧VEXを印加するかによってSPAD素子51の特性が変わる。
ガイガーモードで動作するSPAD素子51のPN接合のI(電流)−V(電圧)特性を図4Aに示す。図4Aには、ブレイクダウン電圧VBD、エクセスバイアス電圧VEX、及び、SPAD素子51の動作点の関係を図示している。
[SPAD素子を用いた画素回路の回路動作例]
続いて、上記の構成の画素回路の回路動作の一例について、図4Bの波形図を用いて説明する。
SPAD素子51に電流が流れていない状態では、SPAD素子51には(VDD−Vano)の値の電圧が印加されている。この電圧値(VDD−Vano)は、(VBD+VEX)である。そして、SPAD素子51のPN接合部で暗電子の発生レートDCR(Dark Count Rate)や光照射によって発生した電子がアバランシェ増倍を生じ、アバランシェ電流が発生する。
カソード電圧VCAが低下し、SPAD素子51の端子間の電圧がPNダイオードのブレイクダウン電圧VBDになると、アバランシェ電流が停止する。そして、アバランシェ増倍で発生し、蓄積された電子が、負荷55(例えば、P型MOSトランジスタQL)を通して放電し、カソード電圧VCAが上昇する。そして、カソード電圧VCAが電源電圧VDDまで回復し、再び初期状態に戻る。
SPAD素子51に光が入射して1個でも電子−正孔対が発生すると、それが種となってアバランシェ電流が発生するので、光子1個の入射でも、ある検知効率PDE(Photon Detection Efficiency)で検出することができる。
以上の動作が繰り返される。そして、この一連の動作において、カソード電圧VCAが、CMOSインバータ55で波形整形され、1フォトンの到来時刻を開始点とするパルス幅Tのパルス信号がSPAD出力(画素出力)となる。
[SPAD出力のヒストグラムの生成について]
ToF法を用いる従来の測距装置では、外乱光イベント(外乱光に基づくイベント)が起こる中で、反射光イベント(反射光に基づくイベント)が起こる箇所を推定する必要がある。ここで、外乱光イベントが起こる要因としては、光が入射していない状態で発生するダーク(DC)、1発目のパルス光を発生後に、光の入射と無関係に発生するアフターパルス(AP)、隣接するSPAD素子51の応答の影響によるクロストーク、あるいは、環境光等を例示することができる。
また、SPAD素子51は、感度が非常に高い高性能なデバイスであり、図5に示すように、1イベントにつき1パルスを生成(発生)することになるために、外乱光イベントと反射光イベントとを区別することが難しい。そのため、ToF法を用いる従来の測距装置では、測距動作を繰り返して実行して、複数回計測した時間を積み上げてヒストグラムを生成し、反射光によるカウント数が、外乱光イベントのカウント数よりも優位になる時点を推定値とすることで、統計的に、S/Nの改善を図っている。
しかし、上述した手法の場合、一定周期毎にパルス光を1個照射し、その反射光に基づいてヒストグラムを生成する、という測距動作を複数回繰り返して実行することになる。そのため、測距開始時点から、ある程度時間が経過し、反射光イベントのカウント数が、外乱光イベントのカウント数よりも優位になるまで、反射光イベントが起こった時点を推定することができない。その結果、従来の測距装置では、測距に時間を要することになるため、測距結果をリアルタイムにフィードバックして、測距に関する特性(例えば、時間分解能など)を動的に制御することができない。
<本開示の実施形態>
本開示の実施形態では、図2Aに示す、本開示に係る技術が適用される測距装置1において、システム制御部40による制御の下に、光源部20から測距対象物に向けて、複数のパルス光(連続発光パルス光)を、短時間に連続的に照射(発射)する。
連続発光パルス光を照射する光源部20については、例えば、汎用のレーザ光源を1個用いて点滅発光させる構成や、汎用のレーザ光源を複数用いて時分割で順次発光させる構成とすることができる。後者の場合、例えば、図6に示すように、複数のレーザ光源A〜Xを用いて、それぞれの発光タイミングに時間差を持たせる、即ち、発光タイミングをずらすことによって連続発光パルス光を照射することができる。また、光源部20として、光源がアレイ状(行列状)に2次元配置されて成る面発光半導体レーザ、例えば垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)を用いて、各発光部の発光タイミングに時間差を持たせる構成とすることもできる。
光源部20からの複数のパルス光の短時間での連続的な照射、即ち、連続発光パルス光の照射により、当該照射に基づく測距対象物からの反射光(連続パルス光)を受光する受光装置30では、1回のヒストグラム生成で取得する反射光イベントのカウント数が増えるため、外乱光イベントのカウント数よりも優位になる。
このように、光源部20から複数のパルス光を短時間に連続的に照射する一方、受光装置30では、当該照射に基づく反射光を受光してヒストグラム生成を1回行うことで、1回のヒストグラム生成で取得する反射光イベントのカウント数が増え、外乱光イベントのカウント数よりも優位になる。これにより、1回のヒストグラム生成によって、反射光イベントが発生しているであろうと思われる箇所の推定が可能になる。
その結果、ヒストグラム生成を複数回実行しなくても、連続発光パルス光の照射に基づく1回のヒストグラム生成中に、反射光イベントの発生タイミング(発生箇所)を推定することが可能となるために、ヒストグラム生成を複数回実行する場合よりも測距時間を短縮することができる。そして、測距時間を短縮できることにより、測距結果をリアルタイムにフィードバックして、時間分解能などの測距に関する特性を動的に制御することができることになる。
本開示の実施形態に係る受光装置30の構成の一例を図7に示す。本実施形態に係る受光装置30では、光センサ32として、SPAD素子51を含む複数の画素40が行列状(アレイ状)に2次元配置されて成るアレイセンサを用いている。光センサ32は、光源部20から測距対象物に向けて照射された連続発光パルス光が、当該測距対象物で反射されて戻ってくるパルス光(以下、「連続反射パルス光」と記述する場合がある)を受光する。
本実施形態に係る受光装置30は、光センサ32の他に、信号処理部33および制御回路34を備えている。光センサ32における複数の画素40の各受光データは、信号処理部33に供給される。制御回路34は、外部から与えられるトリガー信号等に基づいて、信号処理部33の制御を行う。
信号処理部33は、例えば、時間計測部(Time-to-Digital Converter:TDC)330を有する構成となっており、制御回路34による制御の下に、複数の画素40から出力される各受光データに対して、測距のための信号処理を行う。
具体的には、時間計測部330は、例えば、光の飛行時間から直接距離を算出する直接ToF法を用いて、画素40から出力される受光データを基に測距のための信号処理を行う。すなわち、時間計測部330は、光源部20から測距対象物に向けて照射した光が、当該測距対象物で反射されて戻ってくるまでの時間を計測する。
本実施形態に係る受光装置30は、光源部20から測距対象物に向けて短時間で照射された連続発光パルス光が、測距対象物で反射されて戻ってくる反射パルス光(連続反射パルス光)を受光する。そして、受光装置30において、時間計測部330は、受光した連続反射パルス光に基づいて、反射光イベントについてのヒストグラム生成を1回実行し、生成したヒストグラムに関するデータをシステム制御部40(図2A参照)に供給する。システム制御部40は、時間計測部330から取得したヒストグラムに関するデータを基に、反射光イベントの発生タイミング(発生箇所)に対応する距離を、測距対象物までの距離として算出する。
このように、光源部20から短時間に複数のパルス光を連続的に照射することで、1回のヒストグラム生成中に、反射光イベントの発生タイミング(コード)を推定することが可能となるため、測距時間を短縮できる。そして、測距時間を短縮できることにより、測距結果をリアルタイムにフィードバックして、時間分解能などの測距に関する特性を動的に制御することができるようになる。
以下に、本実施形態の具体的な実施例、即ち、短時間で測距を実行し、その測距結果をリアルタイムにフィードバックして、測距に関する特性を動的に制御するための具体的な実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1は、取得したヒストグラムに基づく測距結果を時間計測部330にフィードバックして、測距に関する特性の一例である、時間計測部330の時間分解能を制御する例である。実施例1に係る時間計測部330の制御について説明するタイミング波形図を図8に示す。
図8には、連続発光パルス光、SPAD出力パルス、及び、同期クロックのタイミング関係、並びに、移動平均ヒストグラムの波形が示されている。連続発光パルス光は、光源部20から短時間に連続的に照射されるパルス光であり、ここでは、簡略化のために、X点からX’点までの例えば5個のパルス光を例示している。SPAD出力パルスは、連続発光パルス光に基づく測距対象物からの連続反射パルス光を受光するSPAD素子51の出力パルスであり、同期クロックは、サンプリングタイミングに同期したクロックである。移動平均ヒストグラムは、SPAD素子51の出力の時系列データを平滑化したヒストグラムである。
時間計測部(TDC)330は、SPAD素子51の出力パルスをサンプリングするサンプリング周波数を変えることによって時間分解能の切替えが可能な構成、例えば、相対的に粗い時間分解能と相対的に細かい時間分解能とに切替えが可能な構成となっている。この時間分解能の切替えのために、図8に示すように、移動平均ヒストグラムに対してTDC動作閾値が設定されている。移動平均ヒストグラムがTDC動作閾値を超えることで、時間計測部330の時間分解能が、相対的に低いサンプリング周波数に基づく相対的に粗い時間分解能から、相対的に高いサンプリング周波数に基づく相対的に細かい時間分解能に切り替えられる。時間分解能は、SPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得する際の分解能である。
尚、外乱光イベントに対して連続発光パルス光の密度を高くすることで、連続発光パルス光による応答時に、取得するヒストグラムの移動平均量が増加する。従って、ヒストグラムの移動平均量に対して連続発光パルス光の密度からTDC動作閾値を推定することができる。この連続発光パルス光の密度から推定されるTDC動作閾値を設定し、当該TDC動作閾値を超えた場合に、時間計測部330を細かい時間分解能で動作させるようにすることもできる。
上述したように、実施例1に係る時間計測部330では、光源部20からの短時間での連続発光パルス光の照射による、測距対象物からの連続反射パルス光の受光に応じたSPAD出力パルスに基づいてヒストグラムを1回生成する。そして、1回のヒストグラム生成で反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果を時間計測部330にフィードバックさせる(図7参照)。具体的には、1回生成したヒストグラムがTDC動作閾値を超えたら、時間計測部330の時間分解能を粗い時間分解能から細かい時間分解能に切り替える。その結果、動的フィードバック制御により、測距対象物付近のみ細かい分解能で測距を行うことができる。
尚、1回のヒストグラム生成については時間計測部330で行われ、1回のヒストグラム生成に基づく反射光イベントの発生タイミングの推定についてはシステム制御部40で行われる。そして、反射光イベントの発生タイミングの推定結果が、システム制御部40から時間計測部330にフィードバックされ、時間分解能の切替えが行われる。
続いて、本実施形態に係る受光装置30の制御方法についての処理の流れについて、図9のフローチャートを用いて説明する。
光センサ32は、光源部20からの短時間での連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光する(ステップS11)。次に、時間計測部330は、光センサ32での連続反射パルス光の受光に応じたSPAD出力パルスを光センサ32から受け、当該SPAD出力パルスに基づいてヒストグラムを1回生成し、システム制御部40に供給する(ステップS12)。
システム制御部40は、1回の生成によるヒストグラムを時間計測部330から受け、当該ヒストグラム生成に基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し(ステップS13)、時間計測部330に対して測距に関する特性(本例では、時間分解能)についてフィードバック制御を行う(ステップS14)。測距に関する特性については、時間分解能に限られるものではなく、後述する実施例2の場合のように、光センサ32の画素領域における読み出し領域とすることもできる。
尚、図9のフローチャートに示した処理の流れについては、一例であってこれに限られるものではない。例えば、ステップS12以降の処理について、ヒストグラムを生成しきる前にフィードバック制御を行う処理の流れとすることもできる。具体的には、ヒストグラムを生成しながら、その移動平均がある閾値を超えた場合に、時間分解能を変える処理の流れとすることもできる。
次に、時間計測部330の時間分解能を切り替える手法について、具体例を挙げて説明する。尚、以下では、時間分解能を2段階に切り替える場合について説明するが、2段階に限られるものではない。
(時間分解能切替えの具体例1)
図10は、時間計測部330の時間分解能を切り替える具体例1について説明するための図(タイミング波形図)である。図10には、SPAD出力パルス及び、サンプリングタイミングのタイミング関係を示している。
具体例1では、時間計測部330において、システム制御部40からのフィードバック制御の下に、サンプリング周波数を、相対的に低い周波数(例えば、1GHz)から、相対的に高い(例えば、16GHz)に切り替えるようにする。このように、サンプリング周波数を低い周波数から高い周波数に切り替えることにより、時間計測部330において、SPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得する際の時間分解能を向上させることができる。
(時間分解能切替えの具体例2)
図11は、時間計測部330の時間分解能を切り替える具体例2について説明するための図である。
具体例2では、時間計測部330として、分解能が粗い時間計測部330_11、及び、分解能が細かい時間計測部330_12の2種類を用いる。そして、システム制御部40からフィードバック制御の下に、分解能が粗い時間計測部330_11から、分解能が細かい時間計測部330_12に切り替えるようにする。このように、分解能が粗い時間計測部330_11から、分解能が細かい時間計測部330_12に切り替えることにより、時間計測部330において、SPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得する際の時間分解能を向上させることができる。
(時間分解能切替えの具体例3)
図12は、時間計測部330の時間分解能を切り替える具体例3について説明するための図である。
具体例3では、時間計測部(TDC)330を、2ステージTDC(パイプラインTDC)とする。具体的には、時間計測部330を、分解能が粗い2つの時間計測部330_21及び時間計測部330_22を、利得Aの時間アンプ331を挟んで直列に接続した構成とする。システム制御部40からフィードバック制御の下に、1段目の時間計測部330_21だけを使ってSPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得するか、1段目の時間計測部330_21及び2段目の時間計測部330_22を使ってSPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得するかを切り替えるようにする。
具体例3の場合にも、具体例1及び具体例2の場合と同様に、時間計測部330において、SPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得する際の時間分解能を向上させることができる。尚、1段目の時間計測部330_21及び2段目の時間計測部330_22を使ってSPAD出力パルスの立上がりタイミングを取得した際の誤差については、利得Aの時間アンプ331で増幅後の誤差であるため、当該誤差による影響は微細である(1/Aである。
[実施例2]
実施例2は、取得したヒストグラムに基づく測距結果を時間計測部330にフィードバックして、測距に関する特性の一例である、光センサ32の画素領域における読み出し領域を制御する例である。実施例2に係る受光装置30の構成の一例を図13に示す。
光源部20として、例えば、光源がアレイ状に2次元配置されて成る面発光半導体レーザ、例えば、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)を用いる場合、発光部(光源)を部分的に発光させることが可能である。これにより、例えば垂直共振器型面発光レーザを光源部20として用いる測距装置1において、垂直共振器型面発光レーザの発光領域として、短時間に連続的に発光させる連続発光領域と、連続的に発光させる周期よりも長い周期で発光させる通常発光領域とを設けることが可能になる。換言すれば、垂直共振器型面発光レーザの発光領域内に連続発光領域と通常発光領域とを混在させることができる。
実施例2に係る受光装置30では、光源部20側の連続発光領域と通常発光領域とに対応させて、光センサ32の画素領域320に、図14Aに示すように、連続発光による読み出し領域320Aと、通常発光による読み出し領域320Bとを設定可能な構成となっている。そして、連続発光による読み出し領域320Aに対しては、実施例1に係る反射光イベント発生タイミングの推定技術、即ち、受光した連続反射パルス光に基づいてヒストグラム生成を1回実行し、生成したヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定する技術が適用することができる。因みに、通常発光による読み出し領域320Bについては、光源部20からの短時間での連続発光パルス光の照射でないために、フィードバック処理を適用することはできない。
上述したように、光センサ32の画素領域320に、光源部20からの連続発光による第1読み出し領域320Aと、光源部20からの通常発光による第2読み出し領域320Bとを設定し、第1読み出し領域320Aに対して、実施例1に係る反射光イベント発生タイミングの推定技術を適用することにより、次のような作用、効果を得ることができる。例えば、図14Bに示すように、光センサ32の画素領域320の全面で受光内容を取得するが、特に、受光内容の中央部だけ時間分解能を上げたい場合などの状況下において効果を発揮することができる。また、第1読み出し領域320AのSPAD出力パルスのみを用いてヒストグラムの生成を行うことになるため、ヒストグラム生成の際に用いるメモリの容量を削減することができる。
(実施例2の変形例)
実施例2の変形例として、図15に示すように、連続発光に基づいて取得したヒストグラムの結果を用いて、光センサ32の画素領域320において、連続発光による第1読み出し領域320Aの設定位置を変えるようにしてもよい。具体的には、第1ステップとして、光センサ32の画素領域320の全面に対して粗い時間分解能で読み出しを行い、その後、第2ステップとして、測距対象物(被写体)が存在することがわかった箇所について注目領域を絞る処理を行う。図15の右側の図の場合、画素領域320の左上と右下が注目領域であり、その箇所の時間分解能を高めることになる。このように、光センサ32の画素領域320において、連続発光による第1読み出し領域320Aを絞ることで、受光装置30の消費電力の削減に対して効果がある。
[実施例3]
実施例3は、時間計測部330としてΔΣ型の時間計測部(以下、「ΔΣTDC」を用い、ΔΣTDCの計測結果を入力にフィードバックする例である。ここで、ΔΣTDCとは、ΔΣ変調技術を用いた時間計測部である。
実施例3に係る受光装置30の構成の一例を図16に示す。実施例3に係る受光装置30は、SPAD素子51のカソード電圧VCAを波形整形するCMOSインバータ55の後段に、抵抗素子R及び容量素子Cから成るアナログローパスフィルタ(LPF)56が設けられ、その後段に、コンパレータ57が設けられている。アナログローパスフィルタ56は、SPAD素子51の出力パルスを波形整形することで、反射光イベントについてのヒストグラムを生成する。コンパレータ57は、比較基準として測距対象判定閾値を有しており、アナログローパスフィルタ56の出力と比較する。
コンパレータ57の出力は、ΔΣTDCから成る時間計測部330に入力される。ΔΣ変調技術を用いた時間計測部330は、減算器3301、積分器3302、コンパレータ3303、及び、デジタル−アナログ変換器(DAC)3304から成る構成となっている。減算器3301は、2入力となる信号の差を取る。積分器3302は、減算器3301の出力について時間積分を行う。コンパレータ3303は、積分器3302の出力について量子化を行う。
上記の構成の実施例3に係る受光装置30では、フィードバック回路部分を、デジタル−アナログ変換器3304を用いて構成しているが、この構成に限られるものではなく、一般的な負帰還系の回路構成であってもよい。
実施例3に係る受光装置30の各部の信号波形を図17に示す。図17には、光源部20から出射される連続発光パルス光、SPAD素子51の出力パルス、アナログローパスフィルタ56の出力(LPF出力)、及び、コンパレータ57の出力(CMP出力)の各タイミング波形を示している。
図17のタイミング波形図から明らかなように、光源部20からの連続発光パルス光に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光して得られるSPAD出力パルスを、アナログローパスフィルタ56を通して波形整形することで、SPAD出力パルスの計測時間を積み上げたヒストグラムを取得することができる。コンパレータ57は、アナログローパスフィルタ56の出力(LPF出力)を、測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、LPF出力が測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力する。このパルス幅は、反射光イベントが発生しているであろうと推定されるまでの推定時間となる。
ここで、ΔΣTDCから成る時間計測部330の実動作について、図18の回路図を用いて説明する。図18は、ΔΣTDCから成る時間計測部330の実動作について説明するための回路図である。
ここでは、時間計測部330の出力側にローパスフィルタ58を設けた回路構成を示しており、TDC入力をxとし、TDC出力をyとし、ローパスフィルタ58の出力をzとしている。図18の回路の各部の信号波形、即ち、TDC入力x、TDC出力y、及び、ローパスフィルタ58の出力zの信号波形を図19に示している。
上述したように、実施例3では、実施例1及び実施例2のように、時間計測部330で生成されたヒストグラムを用い、当該ヒストグラムに基づく測距結果を、時間分解能や光センサの読み出し領域の制御にフィードバックするのではなく、時間計測部330としてΔΣTDCを用い、ΔΣTDCの計測結果をその入力にフィードバックする構成となっている。
実施例3の場合にも、実施例1や実施例2の場合のように、光源部20からの短時間での連続発光パルス光の照射による、測距対象物からの連続反射パルス光の受光に応じたSPAD出力パルスに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定することができるため、測距を短時間で行うことができる。
また、実施例3によれば、時間計測部330として、SPAD出力パルスの計測時間を積み上げてヒストグラムを生成する手法以外のTDC手法、具体的には、ΔΣ変調技術を用いた手法を用いることができる。そして、時間計測部330として、ΔΣTDCを用いることで、時間分解能による丸め込まれる誤差を抑えて、より高い時間分解能で測距を行うことができる。
ここで、時間計測部330として用いるΔΣTDCの基本となるΔΣ変調器について説明する。ΔΣ変調器の基本構成の回路図を図20Aに示し、基本構成をz領域でモデル化した図を図20Bに示す。
上記の構成のΔΣ変調器において、アナログ入力をxとし、アナログ出力をyとし、量子化ノイズをNqとすると、
(x−yz-1)(1/(1−z-1)+Nq=y
から、アナログ出力yは、
y=x+Nq(1−z-1
となり、アナログ入力xと、高域通過フィルタを通過した量子化ノイズNqとの和で表される。量子化ノイズNqのパワーは一定であるため、積分器を含むΔΣ変調器は、所謂、ノイズシェーピングの効果により、図21に示すように、高域側にノイズを遷移させる。高域側に遷移したノイズを、適当なカットオフ周波数を持つ後段のフィルタ(図18のローパスフィルタ58に相当)によって除去することにより、ΔΣ変調器は、非常に高い分解能を達成することができる。
図21は、ノイズシェーピングの有無による量子化ノイズの分布の違いについて説明する図である。図21において、左側の図がノイズシェーピング無しの場合を示し、右側の図がノイズシェーピング有りの場合を示している。
上述したことか明らかなように、ノイズシェーピングの効果により、非常に高い分解能を達成することができるΔΣ変調器から成るΔΣTDCを時間計測部330として用いることで、非常に高い分解能の時間計測部330を実現できることになる。
<変形例>
以上、本開示に係る技術について、好ましい実施形態に基づき説明したが、本開示に係る技術は当該実施形態に限定されるものではない。上記の実施形態において説明した受光装置及び測距装置の構成、構造は例示であり、適宜、変更することができる。
<本開示に係る技術の適用例>
本開示に係る技術は、様々な製品に適用することができる。以下に、より具体的な適用例について説明する。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット、建設機械、農業機械(トラクター)などのいずれかの種類の移動体に搭載される測距装置として実現されてもよい。
[移動体]
図22は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システム7000の概略的な構成例を示すブロック図である。車両制御システム7000は、通信ネットワーク7010を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図22に示した例では、車両制御システム7000は、駆動系制御ユニット7100、ボディ系制御ユニット7200、バッテリ制御ユニット7300、車外情報検出ユニット7400、車内情報検出ユニット7500、及び統合制御ユニット7600を備える。これらの複数の制御ユニットを接続する通信ネットワーク7010は、例えば、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、LAN(Local Area Network)又はFlexRay(登録商標)等の任意の規格に準拠した車載通信ネットワークであってよい。
各制御ユニットは、各種プログラムにしたがって演算処理を行うマイクロコンピュータと、マイクロコンピュータにより実行されるプログラム又は各種演算に用いられるパラメータ等を記憶する記憶部と、各種制御対象の装置を駆動する駆動回路とを備える。各制御ユニットは、通信ネットワーク7010を介して他の制御ユニットとの間で通信を行うためのネットワークI/Fを備えるとともに、車内外の装置又はセンサ等との間で、有線通信又は無線通信により通信を行うための通信I/Fを備える。図22では、統合制御ユニット7600の機能構成として、マイクロコンピュータ7610、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660、音声画像出力部7670、車載ネットワークI/F7680及び記憶部7690が図示されている。他の制御ユニットも同様に、マイクロコンピュータ、通信I/F及び記憶部等を備える。
駆動系制御ユニット7100は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット7100は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。駆動系制御ユニット7100は、ABS(Antilock Brake System)又はESC(Electronic Stability Control)等の制御装置としての機能を有してもよい。
駆動系制御ユニット7100には、車両状態検出部7110が接続される。車両状態検出部7110には、例えば、車体の軸回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ、車両の加速度を検出する加速度センサ、あるいは、アクセルペダルの操作量、ブレーキペダルの操作量、ステアリングホイールの操舵角、エンジン回転数又は車輪の回転速度等を検出するためのセンサのうちの少なくとも一つが含まれる。駆動系制御ユニット7100は、車両状態検出部7110から入力される信号を用いて演算処理を行い、内燃機関、駆動用モータ、電動パワーステアリング装置又はブレーキ装置等を制御する。
ボディ系制御ユニット7200は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット7200は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット7200には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット7200は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
バッテリ制御ユニット7300は、各種プログラムにしたがって駆動用モータの電力供給源である二次電池7310を制御する。例えば、バッテリ制御ユニット7300には、二次電池7310を備えたバッテリ装置から、バッテリ温度、バッテリ出力電圧又はバッテリの残存容量等の情報が入力される。バッテリ制御ユニット7300は、これらの信号を用いて演算処理を行い、二次電池7310の温度調節制御又はバッテリ装置に備えられた冷却装置等の制御を行う。
車外情報検出ユニット7400は、車両制御システム7000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット7400には、撮像部7410及び車外情報検出部7420のうちの少なくとも一方が接続される。撮像部7410には、ToF(Time Of Flight)カメラ、ステレオカメラ、単眼カメラ、赤外線カメラ及びその他のカメラのうちの少なくとも一つが含まれる。車外情報検出部7420には、例えば、現在の天候又は気象を検出するための環境センサ、あるいは、車両制御システム7000を搭載した車両の周囲の他の車両、障害物又は歩行者等を検出するための周囲情報検出センサのうちの少なくとも一つが含まれる。
環境センサは、例えば、雨天を検出する雨滴センサ、霧を検出する霧センサ、日照度合いを検出する日照センサ、及び降雪を検出する雪センサのうちの少なくとも一つであってよい。周囲情報検出センサは、超音波センサ、レーダ装置及びLIDAR(Light Detection and Ranging、Laser Imaging Detection and Ranging)装置のうちの少なくとも一つであってよい。これらの撮像部7410及び車外情報検出部7420は、それぞれ独立したセンサないし装置として備えられてもよいし、複数のセンサないし装置が統合された装置として備えられてもよい。
ここで、図23は、撮像部7410及び車外情報検出部7420の設置位置の例を示す。撮像部7910,7912,7914,7916,7918は、例えば、車両7900のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部のうちの少なくとも一つの位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部7910及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として車両7900の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部7912,7914は、主として車両7900の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部7916は、主として車両7900の後方の画像を取得する。車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部7918は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
尚、図23には、それぞれの撮像部7910,7912,7914,7916の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲aは、フロントノーズに設けられた撮像部7910の撮像範囲を示し、撮像範囲b,cは、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部7912,7914の撮像範囲を示し、撮像範囲dは、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部7916の撮像範囲を示す。例えば、撮像部7910,7912,7914,7916で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両7900を上方から見た俯瞰画像が得られる。
車両7900のフロント、リア、サイド、コーナ及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7922,7924,7926,7928,7930は、例えば超音波センサ又はレーダ装置であってよい。車両7900のフロントノーズ、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部に設けられる車外情報検出部7920,7926,7930は、例えばLIDAR装置であってよい。これらの車外情報検出部7920〜7930は、主として先行車両、歩行者又は障害物等の検出に用いられる。
図22に戻って説明を続ける。車外情報検出ユニット7400は、撮像部7410に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像データを受信する。また、車外情報検出ユニット7400は、接続されている車外情報検出部7420から検出情報を受信する。車外情報検出部7420が超音波センサ、レーダ装置又はLIDAR装置である場合には、車外情報検出ユニット7400は、超音波又は電磁波等を発信させるとともに、受信された反射波の情報を受信する。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、降雨、霧又は路面状況等を認識する環境認識処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した情報に基づいて、車外の物体までの距離を算出してもよい。
また、車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等を認識する画像認識処理又は距離検出処理を行ってもよい。車外情報検出ユニット7400は、受信した画像データに対して歪補正又は位置合わせ等の処理を行うとともに、異なる撮像部7410により撮像された画像データを合成して、俯瞰画像又はパノラマ画像を生成してもよい。車外情報検出ユニット7400は、異なる撮像部7410により撮像された画像データを用いて、視点変換処理を行ってもよい。
車内情報検出ユニット7500は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット7500には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部7510が接続される。運転者状態検出部7510は、運転者を撮像するカメラ、運転者の生体情報を検出する生体センサ又は車室内の音声を集音するマイク等を含んでもよい。生体センサは、例えば、座面又はステアリングホイール等に設けられ、座席に座った搭乗者又はステアリングホイールを握る運転者の生体情報を検出する。車内情報検出ユニット7500は、運転者状態検出部7510から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。車内情報検出ユニット7500は、集音された音声信号に対してノイズキャンセリング処理等の処理を行ってもよい。
統合制御ユニット7600は、各種プログラムにしたがって車両制御システム7000内の動作全般を制御する。統合制御ユニット7600には、入力部7800が接続されている。入力部7800は、例えば、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチ又はレバー等、搭乗者によって入力操作され得る装置によって実現される。統合制御ユニット7600には、マイクロフォンにより入力される音声を音声認識することにより得たデータが入力されてもよい。入力部7800は、例えば、赤外線又はその他の電波を利用したリモートコントロール装置であってもよいし、車両制御システム7000の操作に対応した携帯電話又はPDA(Personal Digital Assistant)等の外部接続機器であってもよい。入力部7800は、例えばカメラであってもよく、その場合搭乗者はジェスチャにより情報を入力することができる。あるいは、搭乗者が装着したウェアラブル装置の動きを検出することで得られたデータが入力されてもよい。さらに、入力部7800は、例えば、上記の入力部7800を用いて搭乗者等により入力された情報に基づいて入力信号を生成し、統合制御ユニット7600に出力する入力制御回路などを含んでもよい。搭乗者等は、この入力部7800を操作することにより、車両制御システム7000に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりする。
記憶部7690は、マイクロコンピュータにより実行される各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、及び各種パラメータ、演算結果又はセンサ値等を記憶するRAM(Random Access Memory)を含んでいてもよい。また、記憶部7690は、HDD(Hard Disc Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス又は光磁気記憶デバイス等によって実現してもよい。
汎用通信I/F7620は、外部環境7750に存在する様々な機器との間の通信を仲介する汎用的な通信I/Fである。汎用通信I/F7620は、GSM(登録商標)(Global System of Mobile communications)、WiMAX、LTE(Long Term Evolution)若しくはLTE−A(LTE−Advanced)などのセルラー通信プロトコル、又は無線LAN(Wi−Fi(登録商標)ともいう)、Bluetooth(登録商標)などのその他の無線通信プロトコルを実装してよい。汎用通信I/F7620は、例えば、基地局又はアクセスポイントを介して、外部ネットワーク(例えば、インターネット、クラウドネットワーク又は事業者固有のネットワーク)上に存在する機器(例えば、アプリケーションサーバ又は制御サーバ)へ接続してもよい。また、汎用通信I/F7620は、例えばP2P(Peer To Peer)技術を用いて、車両の近傍に存在する端末(例えば、運転者、歩行者若しくは店舗の端末、又はMTC(Machine Type Communication)端末)と接続してもよい。
専用通信I/F7630は、車両における使用を目的として策定された通信プロトコルをサポートする通信I/Fである。専用通信I/F7630は、例えば、下位レイヤのIEEE802.11pと上位レイヤのIEEE1609との組合せであるWAVE(Wireless Access in Vehicle Environment)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)、又はセルラー通信プロトコルといった標準プロトコルを実装してよい。専用通信I/F7630は、典型的には、車車間(Vehicle to Vehicle)通信、路車間(Vehicle to Infrastructure)通信、車両と家との間(Vehicle to Home)の通信及び歩車間(Vehicle to Pedestrian)通信のうちの1つ以上を含む概念であるV2X通信を遂行する。
測位部7640は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)衛星からのGNSS信号(例えば、GPS(Global Positioning System)衛星からのGPS信号)を受信して測位を実行し、車両の緯度、経度及び高度を含む位置情報を生成する。尚、測位部7640は、無線アクセスポイントとの信号の交換により現在位置を特定してもよく、又は測位機能を有する携帯電話、PHS若しくはスマートフォンといった端末から位置情報を取得してもよい。
ビーコン受信部7650は、例えば、道路上に設置された無線局等から発信される電波あるいは電磁波を受信し、現在位置、渋滞、通行止め又は所要時間等の情報を取得する。尚、ビーコン受信部7650の機能は、上述した専用通信I/F7630に含まれてもよい。
車内機器I/F7660は、マイクロコンピュータ7610と車内に存在する様々な車内機器7760との間の接続を仲介する通信インタフェースである。車内機器I/F7660は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)又はWUSB(Wireless USB)といった無線通信プロトコルを用いて無線接続を確立してもよい。また、車内機器I/F7660は、図示しない接続端子(及び、必要であればケーブル)を介して、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)、又はMHL(Mobile High-definition Link)等の有線接続を確立してもよい。車内機器7760は、例えば、搭乗者が有するモバイル機器若しくはウェアラブル機器、又は車両に搬入され若しくは取り付けられる情報機器のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。また、車内機器7760は、任意の目的地までの経路探索を行うナビゲーション装置を含んでいてもよい。車内機器I/F7660は、これらの車内機器7760との間で、制御信号又はデータ信号を交換する。
車載ネットワークI/F7680は、マイクロコンピュータ7610と通信ネットワーク7010との間の通信を仲介するインタフェースである。車載ネットワークI/F7680は、通信ネットワーク7010によりサポートされる所定のプロトコルに則して、信号等を送受信する。
統合制御ユニット7600のマイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、各種プログラムにしたがって、車両制御システム7000を制御する。例えば、マイクロコンピュータ7610は、取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット7100に対して制御指令を出力してもよい。例えば、マイクロコンピュータ7610は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行ってもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行ってもよい。
マイクロコンピュータ7610は、汎用通信I/F7620、専用通信I/F7630、測位部7640、ビーコン受信部7650、車内機器I/F7660及び車載ネットワークI/F7680のうちの少なくとも一つを介して取得される情報に基づき、車両と周辺の構造物や人物等の物体との間の3次元距離情報を生成し、車両の現在位置の周辺情報を含むローカル地図情報を作成してもよい。また、マイクロコンピュータ7610は、取得される情報に基づき、車両の衝突、歩行者等の近接又は通行止めの道路への進入等の危険を予測し、警告用信号を生成してもよい。警告用信号は、例えば、警告音を発生させたり、警告ランプを点灯させたりするための信号であってよい。
音声画像出力部7670は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図22の例では、出力装置として、オーディオスピーカ7710、表示部7720及びインストルメントパネル7730が例示されている。表示部7720は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。表示部7720は、AR(Augmented Reality)表示機能を有していてもよい。出力装置は、これらの装置以外の、ヘッドホン、搭乗者が装着する眼鏡型ディスプレイ等のウェアラブルデバイス、プロジェクタ又はランプ等の他の装置であってもよい。出力装置が表示装置の場合、表示装置は、マイクロコンピュータ7610が行った各種処理により得られた結果又は他の制御ユニットから受信された情報を、テキスト、イメージ、表、グラフ等、様々な形式で視覚的に表示する。また、出力装置が音声出力装置の場合、音声出力装置は、再生された音声データ又は音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して聴覚的に出力する。
尚、図22に示した例において、通信ネットワーク7010を介して接続された少なくとも二つの制御ユニットが一つの制御ユニットとして一体化されてもよい。あるいは、個々の制御ユニットが、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。さらに、車両制御システム7000が、図示されていない別の制御ユニットを備えてもよい。また、上記の説明において、いずれかの制御ユニットが担う機能の一部又は全部を、他の制御ユニットに持たせてもよい。つまり、通信ネットワーク7010を介して情報の送受信がされるようになっていれば、所定の演算処理が、いずれかの制御ユニットで行われるようになってもよい。同様に、いずれかの制御ユニットに接続されているセンサ又は装置が、他の制御ユニットに接続されるとともに、複数の制御ユニットが、通信ネットワーク7010を介して相互に検出情報を送受信してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部7410がToFカメラを含む場合に、当該ToFカメラに適用され得る。そして、本開示に係る技術を適用することにより、信頼性の高い測距を行うことができる受光装置を実現できる。そして、当該受光装置を測距装置の受光装置として搭載することで、例えば、測定対象物を高精度にて検出可能な車両制御システムを構築できる。
<本開示がとることができる構成>
尚、本開示は、以下のような構成をとることもできる。
≪A.第1受光装置≫
[A−1]光センサ、
時間計測部、及び、
システム制御部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
時間計測部は、光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
受光装置。
[A−2]システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、時間計測部の時間分解能を制御する、
上記[A−1]に記載の受光装置。
[A−3]システム制御部は、光センサの受光素子の出力パルスをサンプリングするサンプリング周波数を変えることによって時間計測部の時間分解能を切り替える、
上記[A−2]に記載の受光装置。
[A−4]システム制御部は、時間計測部の時間分解能を、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングで、相対的に粗い時間分解能から相対的に細かい時間分解能に切り替える、
上記[A−3]に記載の受光装置。
[A−5]システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、光センサの画素領域における読み出し領域を制御する、
上記[A−1]に記載の受光装置。
[A−6]光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の連続発光よりも長い周期での通常発光領域に対応した第2読み出し領域とが混在しており、
システム制御部は、第1読み出し領域に対して、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する、
上記[A−5]に記載の受光装置。
[A−7]光センサの受光素子は、光子の受光に応じて信号を発生する素子から成る、
上記[A−1]乃至上記[A−6]のいずれかに記載の受光装置。
[A−8]光センサの受光素子は、単一光子アバランシェダイオードから成る、
上記[A−7]に記載の受光装置。
≪B.受光装置の制御方法≫
[B−1]光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光する光センサ、
を備える受光装置の制御に当たって、
光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
生成したヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
受光装置の制御方法。
≪C.第2受光装置≫
[C−1]光センサ、
ローパスフィルタ、
コンパレータ、及び、
時間計測部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
ローパスフィルタは、光センサの出力パルスを波形整形して、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
コンパレータは、ローパスフィルタで生成されたヒストグラムを測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、ヒストグラムが測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力し、
時間計測部は、ΔΣ変調技術を用いたΔΣ型の時間計測部から成り、コンパレータの出力パルスを入力とし、計測結果を入力にフィードバックする、
受光装置。
[C−2]時間計測部は、
信号の差を取る減算器、
減算器の出力について時間積分を行う積分器、
積分器の出力について量子化を行うコンパレータ、及び、
コンパレータの出力を減算器の減算入力としてフィードバックするデジタル−アナログ変換器、
から成る上記[C−1]に記載の受光装置。
[C−3]光センサの受光素子は、光子の受光に応じて信号を発生する素子である、
上記[C−1]又は上記[C−2]に記載の受光装置。
[C−4]光センサの受光素子は、単一光子アバランシェダイオードから成る、
上記[C−3]に記載の受光装置。
≪D.第1測距装置≫
[D−1]光源部、及び、
受光装置、
を備え、
光源部は、測距対象物に対して連続発光パルス光を照射し、
受光装置は、
光センサ、
時間計測部、及び、
システム制御部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
時間計測部は、光センサの出力パルスに基づいて、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
測距装置。
[D−2]光源部は、光源がアレイ状に2次元配置されて成る面発光半導体レーザから成る、
上記[D−1]に記載の測距装置。
[D−3]面発光半導体レーザは、垂直共振器型面発光レーザである、
上記[D−2]に記載の測距装置。
[D−4]光源部の発光領域には、発光部を連続的に発光させる連続発光領域と、連続発光の周期よりも長い周期で発光部を発光させる通常発光領域とが混在している、
上記[D−2]又は上記[D−3]に記載の測距装置。
[D−5]光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の通常発光領域に対応した第2読み出し領域との設定が可能であり、
システム制御部は、第1読み出し領域に対して反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する、
上記[D−4]に記載の測距装置。
≪E.第2測距装置≫
[E−1]光源部、及び、
受光装置、
を備え、
光源部は、測距対象物に対して連続発光パルス光を照射し、
受光装置は、
光センサ、
ローパスフィルタ、
コンパレータ、及び、
時間計測部、
を備え、
光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
ローパスフィルタは、光センサの出力パルスを波形整形して、反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
コンパレータは、ローパスフィルタで生成されたヒストグラムを測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、ヒストグラムが測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力し、
時間計測部は、ΔΣ変調技術を用いたΔΣ型の時間計測部から成り、コンパレータの出力パルスを入力とし、計測結果を入力にフィードバックする、
測距装置。
1・・・測距装置、10・・・被写体(測定対象物)、20・・・光源部、21・・・レーザ駆動部、22・・・レーザ光源、23・・・拡散レンズ、30・・・受光装置、31・・・受光レンズ、32・・・光センサ、33・・・信号処理部、40・・・システム制御部、50・・・画素、51・・・SPAD素子、54・・・負荷、55・・・CMOSインバータ、330・・・時間計測部

Claims (19)

  1. 光センサ、
    時間計測部、及び、
    システム制御部、
    を備え、
    光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
    時間計測部は、光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
    システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
    受光装置。
  2. システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、時間計測部の時間分解能を制御する、
    請求項1に記載の受光装置。
  3. システム制御部は、光センサの受光素子の出力パルスをサンプリングするサンプリング周波数を変えることによって時間計測部の時間分解能を切り替える、
    請求項2に記載の受光装置。
  4. システム制御部は、時間計測部の時間分解能を、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングで、相対的に粗い時間分解能から相対的に細かい時間分解能に切り替える、
    請求項3に記載の受光装置。
  5. システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムが所定の閾値を超えたタイミングを、反射光イベントの発生タイミングとして推定し、その推定結果に基づいて、光センサの画素領域における読み出し領域を制御する、
    請求項1に記載の受光装置。
  6. 光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の連続発光よりも長い周期での通常発光領域に対応した第2読み出し領域とが混在しており、
    システム制御部は、第1読み出し領域に対して、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する、
    請求項5に記載の受光装置。
  7. 光センサの受光素子は、光子の受光に応じて信号を発生する素子から成る、
    請求項1に記載の受光装置。
  8. 光センサの受光素子は、単一光子アバランシェダイオードから成る、
    請求項7に記載の受光装置。
  9. 光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光する光センサ、
    を備える受光装置の制御に当たって、
    光センサの出力パルスを基に、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
    生成したヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
    受光装置の制御方法。
  10. 光センサ、
    ローパスフィルタ、
    コンパレータ、及び、
    時間計測部、
    を備え、
    光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
    ローパスフィルタは、光センサの出力パルスを波形整形して、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
    コンパレータは、ローパスフィルタで生成されたヒストグラムを測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、ヒストグラムが測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力し、
    時間計測部は、ΔΣ変調技術を用いたΔΣ型の時間計測部から成り、コンパレータの出力パルスを入力とし、計測結果を入力にフィードバックする、
    受光装置。
  11. 時間計測部は、
    信号の差を取る減算器、
    減算器の出力について時間積分を行う積分器、
    積分器の出力について量子化を行うコンパレータ、及び、
    コンパレータの出力を減算器の減算入力としてフィードバックするデジタル−アナログ変換器、
    から成る請求項10に記載の受光装置。
  12. 光センサの受光素子は、光子の受光に応じて信号を発生する素子から成る、
    請求項10に記載の受光装置。
  13. 光センサの受光素子は、単一光子アバランシェダイオードから成る、
    請求項12に記載の受光装置。
  14. 光源部、及び、
    受光装置、
    を備え、
    光源部は、測距対象物に対して連続発光パルス光を照射し、
    受光装置は、
    光センサ、
    時間計測部、及び、
    システム制御部、
    を備え、
    光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
    時間計測部は、光センサの出力パルスに基づいて、測距対象物からの反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
    システム制御部は、時間計測部で生成されたヒストグラムに基づいて、反射光イベントの発生タイミングを推定し、その推定結果に基づいて測距に関する特性についてフィードバック制御する、
    測距装置。
  15. 光源部は、光源がアレイ状に2次元配置されて成る面発光半導体レーザから成る、
    請求項14に記載の測距装置。
  16. 面発光半導体レーザは、垂直共振器型面発光レーザである、
    請求項15に記載の測距装置。
  17. 光源部の発光領域には、発光部を連続的に発光させる連続発光領域と、連続発光の周期よりも長い周期で発光部を発光させる通常発光領域とが混在している、
    請求項15に記載の測距装置。
  18. 光センサの画素領域には、光源部側の連続発光領域に対応した第1読み出し領域と、光源部側の通常発光領域に対応した第2読み出し領域との設定が可能であり、
    システム制御部は、第1読み出し領域に対して反射光イベントの発生タイミングを推定する処理を実施する、
    請求項17に記載の測距装置。
  19. 光源部、及び、
    受光装置、
    を備え、
    光源部は、測距対象物に対して連続発光パルス光を照射し、
    受光装置は、
    光センサ、
    ローパスフィルタ、
    コンパレータ、及び、
    時間計測部、
    を備え、
    光センサは、光源部からの連続発光パルス光の照射に基づく、測距対象物からの連続反射パルス光を受光し、
    ローパスフィルタは、光センサの出力パルスを波形整形して、反射光に基づく反射光イベントについてのヒストグラムを生成し、
    コンパレータは、ローパスフィルタで生成されたヒストグラムを測距対象判定閾値と比較し、測距開始タイミングから、ヒストグラムが測距対象判定閾値を超えるタイミングまでをパルス幅とするパルスを出力し、
    時間計測部は、ΔΣ変調技術を用いたΔΣ型の時間計測部から成り、コンパレータの出力パルスを入力とし、計測結果を入力にフィードバックする、
    測距装置。
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