JP2021095307A - アナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法並びにアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法 - Google Patents

アナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法並びにアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法 Download PDF

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一広 萬関
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Abstract

【課題】低温条件下で合成可能なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法、並びにこのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法を提供する。【解決手段】アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を混合した混合液を撹拌して無色透明なチタンオキソクラスターを含む反応溶液を生成し、このチタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の温度で撹拌して酸化チタンゾル溶液を生成し、この酸化チタンゾル溶液を遠心分離することで、粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成する。そして、対向電極間に少なくとも光吸収層および電子輸送層を備えた光電変換素子において、このアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分散させた分散液を対向電極の一方に塗布し、150℃以下の温度で乾燥することで、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層を形成する。【選択図】図2

Description

この発明は、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法並びにアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法に関するものである。
近年、化石燃料に代わる新エネルギーとして、ほぼ無尽蔵でクリーンな太陽光などの光エネルギーを電気エネルギーに変化する光電変換素子に対する期待が高まっており、例えば、太陽光から発電する太陽電池や、光を用いたスイッチング素子として光センサ等への利用が図られている。このような太陽電池は、地球規模でエネルギー消費が急速に増加する近年において、再生可能エネルギーとして太陽光を活用した次世代の発電方式として期待が高く、また光センサは、リモートコントローラーや光通信等の種々の幅広い用途で用いられている。このような光電変換素子としては、現在、主にシリコン系の光電変換素子が実用化されているものの、製造コストの削減や用途展開の拡大を可能にする新しい技術提案が求められている。
このため、近年は製造コストが低く抑えられ、かつ素子の設計自由度が大きいなどの特徴を有する色素増感型の光電変換素子や、ペロブスカイト化合物を光吸収物質とする光電変換素子などがシリコン系の光電変換素子に代わるデバイスとして実用化に向けた研究が盛んに行われている(例えば、非特許文献1)。特に、光吸収層で生じた電子の輸送を担う金属酸化物半導体には、酸化チタンナノ粒子が広く利用されている。このような酸化チタンナノ粒子の多くは、電子輸送を高める観点から100℃、1気圧以上の高温高圧で行われる水熱反応(水熱法)により合成したアナターゼ型やルチル型の結晶構造を持つ酸化チタンナノ粒子が光電変換素子に利用されている。また、水熱法以外では、例えば非特許文献2のように、四塩化チタン水溶液の70℃の熱処理で得たルチル型酸化チタンナノ粒子を利用したペロブスカイト型の太陽電池や、非特許文献3のように室温で合成したルチル型酸化チタンナノ粒子を用いた色素増感型の太陽電池なども提案されている。
宮坂ら, Chemical Reviews, 2019, 5, 3036-3103. グレッツェルら, Nano Letters, 2014, 14, 2591-2596. 萬関ら,日本化学会春季年会講演予稿集(CD-ROM),96th ROMBUNNO.2PA-152, 2016年03月10日
ところで、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子は、約3.2eVのバンドギャップを有しており、ルチル型酸化チタンナノ粒子よりも光触媒材料などとしての活性が高いことが知られている。しかしながら、ルチル型酸化チタンナノ粒子は、上記のように水熱法を用いない70℃程度の低温溶液プロセスにより合成することが可能であるものの、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子については、特に100℃未満の低温プロセスによる合成法が未だ知られておらず、多くは上記した水熱法のように高温条件下で合成されているのが現状である。このため、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を量産化する生産設備などの製造コストを低減するうえでも、低温プロセスによる合成法は重要課題であった。
すなわち、本発明は、従来技術に内在する前記問題に鑑み、これらを解決するべく提案されたものであって、低温条件下で合成可能なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法、並びにこのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の製造方法であって、
アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を混合した混合液を撹拌して無色透明なチタンオキソクラスターを含む反応溶液を生成する工程と、
前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の温度で撹拌して酸化チタンゾル溶液を生成する工程と、
前記酸化チタンゾル溶液の遠心分離により粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分離する工程と、を備えた
ことを要旨とする。
このように、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の低温で撹拌することにより粒子径が2〜10nmの微小なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を製造することができる。
請求項2に係る発明は、
前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することを要旨とする。
このように、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上の温度にして撹拌することで、粒子径が2〜10nmの微小な単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を製造することができる。
請求項3に係る発明は、
アナターゼ型酸化チタンナノ粒子であって、粒子径が2〜10nmの単相粒子であることを要旨とする。
このような単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で薄膜を形成することができ、例えば光電変換素子の電子輸送層として好適に利用できる。
請求項4に係る発明は、
対向電極間に少なくとも光吸収層および電子輸送層を備えた光電変換素子の製造方法であって、
アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を混合した混合液を撹拌して無色透明なチタンオキソクラスターを含む反応溶液を生成する工程と、
前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の温度で撹拌して酸化チタンゾル溶液を生成する工程と、
前記酸化チタンゾル溶液の遠心分離により粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分離する工程と、
前記アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を水に分散させた水分散液を対向電極の一方に塗布し、150℃以下の温度で乾燥することでアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層を形成する工程と、を備える
ことを要旨とする。
このように、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の低温で撹拌することにより粒子径が2〜10nmの微小なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成することができ、光エネルギーの変換材料として優れたアナターゼ型酸化チタンナノ粒子により電子輸送層を形成することができる。また、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分散させた分散液により電子輸送層を150℃以下の低温で乾燥することで、光電変換素子の電極として樹脂製電極を採用することが可能となる。
請求項5に係る発明は、
前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することを要旨とする。
このように、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することで、粒子径が2〜10nmの微小な単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成することができ、光エネルギーの変換材料として優れた単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で電子輸送層を形成できる。
請求項6に係る発明は、
対向電極間に少なくとも光吸収層および電子輸送層を備えた光電変換素子であって、
前記電子輸送層は、粒子径が2〜10nmの単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で形成されていることを要旨とする。
このように、光エネルギーの変換材料として優れた単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で電子輸送層を形成することができる。
本発明によれば、低温条件下で2〜10nmの微小なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を製造することができ、またこのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を利用して電子輸送層を有する光電変換素子を製造でき、光電変換効率を高めることが可能になる。
本発明に係る光電変換素子を示す概略図である。 実施例および比較例に係る酸化チタンナノ粒子のX線回折パターンである。 実施例3に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の透過型電子顕微鏡写真である。 実施例3に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子の電流密度−電圧曲線の測定データを示すグラフ図である。 単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を20wt%とした酸化チタン分散液を用いて形成した電子輸送層の走査型電子顕微鏡写真である。 単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を5wt%とした酸化チタン分散液を用いて形成した電子輸送層の走査型電子顕微鏡写真である。
次に、本発明に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子およびその製造方法並びにアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いた光電変換素子およびその製造方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。ここで、本実施形態では、本発明に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を光電変換素子10に用いていることから、光電変換素子10と合わせて説明する。この光電変換素子10は、図1に示すように、カソード電極およびアノード電極となる第1の電極12および第2の電極14の間に、少なくとも電子輸送層16、光吸収層18、正孔輸送層20を積層して備えている。
ここで、第1の電極12の材質は特に限定されないが、表面に導電性材料を有する導電層を設けたガラス基板や透明合成樹脂基板を用いることができる。具体的には、ガラス、石英、透明合成樹脂等の基板に、金、銀、銅、アルミニウム、白金等の金属、インジウム−スズ酸化物、酸化亜鉛、酸化スズ、炭素等などの導電層を形成したものである。この導電層中にアルミニウム、ガリウム、フッ素、アンチモンなどの元素がドープされていてもよく、FTO(Fluorine-doped Tin Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)、AZO(Aluminum-doped Zinc Oxide)、GZO(Gallium-doped Zinc Oxide)またはIGZO(Indium-Gallium-doped Zinc Oxide)などの透明電極を好適に採用できる。なお、第1の電極12としては、製造の容易性やコスト等の観点でフッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートしたガラス基板(FTO基板)を用いるのが好ましい。また、第1の電極12に用いる透明合成樹脂基板(樹脂製電極)の材質としては、特に限定されるものではないが、例えばポリイミドやポリエチレンテレフタラート、ポリエチレンナフタレート等を用いることができる。
第1の電極12に積層される電子輸送層16は、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を含む半導体により形成される。この半導体の具体例としては、金属酸化物(例えば、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化鉄、酸化ガリウム、酸化ニッケル、酸化イットリウム等)、金属硫化物(例えば、硫化チタン、硫化亜鉛、硫化ジルコニウム、硫化銅、硫化スズ、硫化インジウム、硫化タングステン、硫化カドミウム、硫化銀等)、金属セレン化物(例えば、セレン化チタン、セレン化ジルコニウム、セレン化インジウム、セレン化タングステン等)、単体半導体(例えば、シリコン、ゲルマニウム等)等をあげることができる。これらの半導体は、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を単独で用いるようにしてもよく、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子に1種以上の半導体を混合して用いることもできる。また、酸化チタンナノ粒子は、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子とルチル型酸化チタンナノ粒子の混合物であってもよい。なお、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子と混合して用いる半導体としては、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化セシウム及び酸化ジルコニウムからなる群より選ばれる1種以上であることが、光電変換効率の点で好ましい。
電子輸送層16を形成するアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の形状としては特に限られるものではないが、例えば球状や線状、チューブ状、枝分かれ状、バンドル状(束状)、シート状等の適宜の形状の粒子を用いることができ、また形状の異なる粒子を混合したものであってもよい。またアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の粒子径は2〜10nmのものが好ましい。このようなシングルナノオーダーの微小な粒子径のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いることで、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子により緻密な電子輸送層16を形成することができ、光電変換効率の点で好ましい。ここで、粒子径は、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の一次粒子の平均粒子径である。
光吸収層18は、光を吸収し得る構成であれば特に限られないが、有機色素、金属錯体色素、有機顔料、無機顔料、有機・無機ハイブリッド型の顔料を電子輸送層16を形成する半導体に付着させたり、ペロブスカイト化合物やハライド化合物を積層することで形成することができる。特に光電変換効率の点で、有機色素、金属錯体色素、ペロブスカイト化合物およびハライド化合物からなる群より選ばれる1種以上の光吸収材料が好ましい。このようなペロブスカイト化合物の好ましい例としては、有機−無機ハイブリッド型のペロブスカイト化合物が挙げられ、特にハライド系有機−無機ペロブスカイト化合物が挙げられる。ここで、ペロブスカイト化合物としては、組成式(1):AMXで表される化合物である。また、光吸収層18に利用可能なハライド化合物としては、組成式(2):AMX4−x、組成式(3):A7−2xまたは組成式(4):A10−3yなどで表される化合物を挙げることができる。なお、組成Aはカチオン、組成Mは金属カチオン、組成Xはハロゲンアニオンを表している。なお、組成式(1)〜(4)において、xおよびyは0〜3の値である。ここで、光吸収層18は、1種類のペロブスカイト化合物やハライド化合物により形成することができる。また、光吸収層18を2種類以上のペロブスカイト化合物やハライド化合物の均質または不均質な混合物により形成したり、2種類以上のペロブスカイト化合物やハライド化合物を積層するようにして形成することも可能である。また、2種類以上のペロブスカイト化合物やハライド化合物により光吸収層18を形成する場合に、光吸収層18に含まれるペロブスカイト化合物やハライド化合物の比率は特に限定されるものではなく、ペロブスカイト化合物やハライド化合物を任意の割合で形成することができる。
上記組成式(1)〜(4)の組成Aで表されるカチオンとしては、1+〜3+の範囲の値をとる正の形式電荷を有する少なくとも1種類の陽イオンであり、1級〜4級の有機アンモニウムや窒素含有ヘテロ環化合物の他に、セシウム、ルビジウム、カリウム等の無機カチオンを用いることができる。具体的に、組成Aで表されるカチオンの例としては、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、置換または非置換のシクロアルキル、置換または非置換のシクロアルケニル、置換または非置換のシクロアルキニル、置換または非置換のアリール、窒素含有ヘテロ環化合物などの有機部分を有するカチオンを挙げることができる。そして、組成Aの有機部分をRとした場合に、NH、RNH、RNH、RNH、RN、NH(CH)NH、NH(CR)NHの組成式で示される少なくとも1種類を含むカチオンとすることができる。また、組成Aには、例えば、Cs、Rb、K、Na、Li、Ba、Sr、Ca、Mg、Sc、Y、CuおよびAgのうち少なくとも無機カチオンを含んでもよい。
また、上記組成式(1)〜(4)の組成Mで表される金属カチオンは、1+〜3+の範囲の値をとる正の形式電荷を有する少なくとも1種類の金属カチオンであり、Ag、Cu、Ni、Co、Fe、Mn、Cr、Pd、Cd、Ge、Sn、Pb、Eu、Yb、Bi、Sb、Al、GaおよびInのうち少なくとも1種類を含むようにすることができる。光吸収層18の光吸収特性向上の観点からは、金属カチオンとしてPbを含むことが好ましい。
また、上記組成式(1)〜(4)の組成Xで表されるハロゲンアニオンは、VIIA族からなる1−の値をとる正の形式電荷を有するF、Cl、BrおよびIのうち少なくとも1種類を含むようにすることができる。光吸収層18の光吸収特性向上の観点からは、ハロゲンアニオンとしてI(ヨウ素)を含むことが好ましい。
ここで、上記組成式(1)〜(4)における組成Aで表されるカチオンは、1種のカチオンのみであってもよく、2種以上のカチオンを含むようにすることもできる。また、上記組成式における組成Mで表される金属カチオンは、1種の金属カチオンのみであってもよく、2種以上の金属カチオンを含むようにすることもできる。そして、上記組成式における組成Xで表されるハロゲンアニオンは、1種のハロゲンアニオンのみであってもよく、2種以上のハロゲンアニオンを含むようにすることもできる。すなわち、上記組成式で表されるペロブスカイト化合物やハライド化合物の各組成の構成要素(カチオン、金属カチオン、ハロゲンアニオン)は、同じ構成要素であっても、複数の異なる元素であってもよい。例えば、AMXの場合を例にすると、AMXX’であっても、AA’MXであっても、AA’MXX’X’’X’’’であってもよい。なお、「A」と「A’」、「X」と、「X’」と「X’’」と「X’’’」は、異なる構成要素を示している。
ここで、上記したペロブスカイト化合物の具体例としては、CHNHPbI、CHNHPbBr、CHNHPbCl、CHNHSnI、CHNHSnBr、CHNHSnCl、CHNHPbI(3−x)Cl、CHNHPbI(3−x)Br、CHNHPbBr(3−x)Cl、CHNHPb(1−y)Sn、CHNHPb(1−y)SnBr、CHNHPb(1−y)SnCl、CHNHPb(1−y)Sn(3−x)Cl、CHNHPb(1−y)Sn(3−x)Br、及びCHNHPb(1−y)SnBr(3−x)Cl、CsPbI、(CH(NH)PbI、などが挙げられる。また、これらの化合物においてCHNHの代わりにCFHNH、CFHNH、CFNH、NHCH=NHを用いたものであってもよい。なお、これらの具体例においてxは0〜3、yは0〜1の値である。
正孔輸送層20は、ホールの流れを良好にし、光電変換効率を高めるための層である。この正孔輸送層20を構成する正孔輸送材料としては、前記光吸収層18上に形成し得るものであれば特に制限されない。また、正孔輸送層20は、例えば5〜200nm程度の厚みで形成することができ、その厚みは特に制限されるものではない。なお、5nm未満では光吸収層18の被覆率が不足する懸念があり、また正孔輸送層20の厚みが増すことで電気抵抗が増加する傾向がある。このような、正孔輸送材料としては、低分子の2,2’,7,7’−テトラキス[N,N−ジ−p−メトキシフェニルアミノ]−9,9’−スピロビフルオレン(Spiro−OMeTAD)、或いはSpiro−OMeTADの誘導体、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレニル−2,7−ジイル)−コ−(4,4’−(N−(4−sec−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)]、ポリ[ビス(4−フェニル)(2,4,6−トリフェニルメチル)アミン]等も挙げられる。
また、好適に用いることができる正孔輸送材料として、チオフェン骨格から構成される導電性高分子が挙げられる。導電性高分子の材質は、導電性に優れる点でポリチオフェン系化合物であることが好ましく、p型の有機半導体であることが好ましい。正孔輸送層20を構成する導電性高分子化合物の具体例としては、ポリ(3−ヘキシルチオフェン−2,5−ジイル)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチオフェン−2,5−ジイル)(P3OT)、ポリ(3−ドデシルチオフェン−2,5−ジイル)(P3DDT)などのポリアルカンチオフェン類が挙げられる。また、ポリ(3−(2−メトキシエトキシ)エトキシメチルチオフェン−2,5−ジイル)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、ポリ(3−ウンデシ−2,2'−ビチオフェン)やポリ(4−ウンデシ−2,2'−ビチオフェン)などのポリビチオフェン類が挙げられる。更に、ポリ[[2,2'−ビチオフェン]−5,5'−ジイル(9,9−ジオクチル−9H−フルオレン−2,7−ジイル)]、ポリ[[2,5−ジデシロキシ−1,4−フェニレン]−alt−(2,5−チエニレン)]、ポリ(チエノ[3,2−b]チオフェン−2,5−ジイル)類、ポリ(ジチエノ[3,2−b:2',3'−d]チオフェン−2,6−ジイル)類が挙げられる。
また、第2の電極14の材質は特に限定されないが、第1の電極12と同様に、表面に導電性材料を有する導電層を設けたガラス基板やプラスチック基板を用いることができる。具体的には、ガラス、石英、透明合成樹脂等の基板に、金、銀、銅、アルミニウム、白金等の金属、インジウム−スズ酸化物、酸化亜鉛、酸化スズ、炭素等などの導電層を形成したものである。この導電層中にアルミニウム、ガリウム、フッ素、アンチモンなどの元素がドープされていてもよい。また、第2の電極14は、金属粒子含有ペーストを正孔輸送層20上に塗布して形成したり、真空蒸着により正孔輸送層20上に金属を蒸着して形成することもできる。
本発明に係る光電変換素子10は、光吸収層18を設けた第1の電極12が作用電極となり、第2の電極14が対極となる。第1の電極12から太陽光などの光を照射することにより光吸収材料が光を吸収して励起状態となるのに伴って光吸収層18から放出された電子が電子輸送層16を経由して第1の電極12側から外部回路に流れて第2の電極14に移動する。そして、電子を放出して酸化状態になった光吸収材料が第2の電極14から電子を受け取ることにより基底状態に戻ることで電流が流れる。
(アナターゼ型酸化チタンおよび光電変換素子の製造方法について)
次に、前述したアナターゼ型酸化チタンおよび当該アナターゼ型酸化チタンを用いた光電変換素子の製造方法について説明する。
(アナターゼ型酸化チタンの製造方法について)
アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を撹拌しながら混合しチタニアゾル溶液(チタンオキソクラスターを含む反応溶液)を調製する。このチタンオキソクラスターは、平均分子量が1000以下であり、水溶性チタン化合物の混合に伴う加水分解により非晶質の酸化チタンが生成して白濁した溶液が無色透明の液体となるまで撹拌することで形成する。この撹拌温度は、特に限定されるものではないが、40℃以下の低温で行うこと好ましく、室温で行うことができる。また、撹拌時間は特に限定されないが、アルカリ性水溶液への水溶性チタン化合物の混合開始から10〜24時間撹拌することで無色透明の溶液にすることができる。また、水溶性チタン化合物の混合および撹拌は、大気雰囲気下で行うことが可能である。更に、水溶性チタン化合物の混合および撹拌は、加圧することなく大気圧下(1気圧)で行うことができる。
そして、この無色透明のチタニアゾル溶液(チタンオキソクラスターを含む反応溶液)の温度(内温)が60℃以上の温度となるように加温した状態で撹拌することでアナターゼ型酸化チタンナノ粒子が形成する。ここで、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の加温は、当該溶液の容器をオイルバスなどの加温装置を利用して溶液自体の温度が60℃以上となるように調節される。このチタンオキソクラスターを用いるアナターゼ型酸化チタンナノ粒子への変換は、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を100℃より低い温度として行うことができ、特に75℃以下の温度で行うことができる。チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上の低温にして撹拌する場合は、生成される酸化チタンナノ粒子の内でルチル型酸化チタンの生成割合が高くなり、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の収率が極めて低くなるか、アナターゼ型酸化チタンが生成されない。一方で、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上にして撹拌する場合は、生成される酸化チタンナノ粒子の内でアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の生成割合を撹拌温度の上昇に応じて高くすることができ、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を優位に生成することができる。すなわち、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上で100℃未満の低温に保持して撹拌することで、粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンを生成することができる。特に、アナターゼ型酸化チタンの収率(生成割合)やその粒子径の観点からチタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を65℃以上100℃未満に保持して行うことが好ましく、65℃以上75℃以下に保持して撹拌することがより好ましい。更には、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上に保持して撹拌することで、粒子径が2〜10nmの単相のアナターゼ型酸化チタンを生成することができ、特に好ましい。また、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の撹拌は、大気雰囲気下で行うことが可能である。更に、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の撹拌は、加圧することなく大気圧下(1気圧)で行うことが可能である。
ここで、アルカリ性水溶液としては、例えば、アルカリ金属化合物の水溶液、アンモニア化合物の水溶液等が挙げられる。具体的には、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アンモニア等が好適であり、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が好適である。
また、水溶性チタン化合物としては、四塩化チタン、オキシ塩化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタン等を好適に使用できるが、これらに限定されるものではない。
また、アルコール類は、チタニア原料のチタンイオンの加水分解速度を制御する目的で用いられるものである。このアルコール類としては、特に限定されるものではないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、ter−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノールなどを好適に採用できる。なお、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の生成時に、必要に応じて、チタンイオンと結合してチタニア原料を安定化することができるクエン酸、酢酸、アミノ酸類などを添加することができる。
(光電変換素子の製造方法について)
第1の電極12上に電子輸送層16を形成する。電子輸送層16は、分散媒に2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を含む酸化チタン分散液を調整し、この酸化チタン分散液を第1の電極12に塗布した後に乾燥させることで形成される。すなわち、前述のようにチタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の低温で撹拌することにより粒子径が2〜10nmの微小なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成し、このアナターゼ型酸化チタンを用いた酸化チタン分散液を調製することで、光エネルギーの変換材料として優れたアナターゼ型酸化チタンナノ粒子により電子輸送層16を形成することができる。また、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することにより、単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層16を形成することが可能になる。
ここで、分散媒としては、水を単独で用いることができ、水および水混和性有機溶媒の混合溶媒を用いることも可能である。水混和性有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、メタノールやエタノールのアルコール類が好適であり、特にはエタノールが好ましい。このように、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を上記分散媒に分散した酸化チタン分散液を塗布することで、電子輸送層16を形成する際の加工温度(乾燥温度)を低温にすることができる。ここで、乾燥温度としては特に限定されないが、150℃以下の温度とすることが好ましい。150℃以下の温度で酸化チタン分散液を乾燥して電子輸送層16を形成することで、第1の電極12として樹脂素材からなる樹脂製電極を採用することができ、光電変換素子10のフレキシブル性を高めることができる。なお、酸化チタン分散液の塗布方法としては、スピンコート法、スクリーン印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スプレー法、ナイフコート法、バーコート法、ダイコート法、カーテンコート法等の湿式塗布法が挙げられるが、均一な膜厚の形成や製膜の容易性、コスト及び効率等においてスピンコート法が優れている。
ここで、上記酸化チタン分散液におけるアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度は、第1の電極12に塗布して当該酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層16を形成可能な流動性を有する濃度であれば特に限定されるものではないが、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を5wt%以上の濃度にすることが好ましい。酸化チタン分散液のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を5wt%以上の濃度にすることで、電子輸送層16を形成可能な流動性を確保しつつ、形成される電子輸送層16の膜厚の斑を抑制することができる。また、酸化チタン分散液におけるアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度を高くすることで、より緻密で均質な電子輸送層16を形成することができる。このような緻密で均質な電子輸送層16は、ペロブスカイト化合物やハライド化合物を積層して光吸収層18を形成した光電変換素子10の光電変換効率を特に向上し得る利点がある。特に、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度を15〜20wt%にすることが好ましく、15〜20wt%とすることで酸化チタン分散液に充分な流動性を確保しつつ極めて緻密な電子輸送層16を形成して優れた光電変換効率を実現できる。
また、酸化チタン分散液は、粒子径が2〜10nmの単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分散液に分散させて調製することが好ましい。単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子により酸化チタン分散液を形成することで、光エネルギーの変換材料として優れた単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる緻密な電子輸送層16を形成することができ、光電変換素子10による光電変換効率を向上することができる。
また、酸化チタン分散液を調整する際は、乳鉢等ですりつぶしてもよく、ボールミル、ペイントコンディショナー、縦型ビーズミル、水平型ビーズミル、アトライター等の分散機を用いてもよい。また、酸化チタン水分散液を調製する際に、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の凝集を防ぐために界面活性剤等を添加するようにしてもよく、増粘させるためにポリエチレングリコール等の増粘剤を添加することもできる。
そして、第1の電極12に電子輸送層16を形成した後に、電子輸送層16に光吸収層を積層する。光吸収層18の形成方法としては、光吸収材料として色素を用いる際は、例えば色素を溶解させた溶液を電子輸送層16に対して塗布したり、当該溶液中に電子輸送層16を浸漬することにより吸着させることができる。また、光吸収材料としてのペロブスカイト化合物やハライド化合物を用いる際は、例えば有機アミン塩(ANHX)とハロゲン化鉛(PbX)を混合したペロブスカイト化合物やハライド化合物の原料溶液を、電子輸送層16に対して塗布したり、当該原料溶液中に電子輸送層16を浸漬することにより吸着させることで形成することがきる。なお、AおよびXは前述と同様である。
ここで、光吸収層18を複数種類のペロブスカイト化合物やハライド化合物で形成する場合には、当該複数種類のペロブスカイト化合物やハライド化合物の生成に必要な原料を混合して原料溶液を調製し、この原料溶液を電子輸送層16に対して塗布したり、当該原料溶液中に電子輸送層16を浸漬するようにすることができる。例えば、CsI、PbI2、ホルムアミジニウムヨージド(FAI)、メチルアンモニウムブロミド(MABr)、PbBrを混合した原料溶液を用いて塗布または浸漬することにより、ペロブスカイト化合物としてCsPbI、CH(NH)PbI、CHNHPbBrを含んだ光吸収層18を形成することができる。また。1種類のペロブスカイト化合物やハライド化合物を生成する原料溶液を電子輸送層16に塗布または浸漬した後に、別の種類のペロブスカイト化合物やハライド化合物を生成する原料溶液を電子輸送層16に塗布または浸漬することで、2種類以上のペロブスカイト化合物やハライド化合物を積層した光吸収層18を形成することができる。
このような非真空プロセスを採用して光吸収層18を形成することにより、より簡便に色素増感型やペロブスカイト型の光電変換素子を作製することができる。また、真空プロセスで光吸収材料を電子輸送層16の表面に蒸着してもよい。なお、光吸収材料の塗布方法としては、スピンコート法、スクリーン印刷法、ロールコート法、ディップコート法、スプレー法、ナイフコート法、バーコート法、ダイコート法、カーテンコート法等の湿式塗布法が挙げられるが、均一な膜厚の形成や製膜の容易性、コスト及び効率等においてスピンコート法が優れている。
なお、光吸収材料を形成する際に用いる溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ブロモホルム、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒をあげることができるが、これらに限定されない。これらの溶媒は単独あるいは2種以上の混合溶媒として使用される。これらの溶媒の中で、メタノール、エタノール、t−ブチルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルが好ましい。
次に、低分子もしくは導電性高分子からなる正孔輸送層20を、前記光吸収層18に積層するようにして形成する。ここで、正孔輸送層20の形成方法は特に限定されるものではなく、例えば前述した導電性高分子の正孔輸送材料を溶媒に溶解または分散した溶液を光吸収層18に塗布する塗布法や電解重合法などの公知の方法により形成することができる。
次に、第2の電極14を形成する。その形成方法には、フィルム上に形成した金属または金属化合物を正孔輸送層20に接合させる方法や、金属または金属化合物やカーボンなどの導電性材料を正孔輸送層20に直接形成する方法がある。フィルムを接合して第2の電極14を形成する場合は、アルミニウムなどの金属フィルムやプラスチックフィルムなどで形成したフィルムの表面に、スパッタリングなどの蒸着法や塗布法、印刷法により金属または金属化合物の薄膜を形成し、金属または金属化合物の薄膜を正孔輸送層20に向けるようにしてフィルムを正孔輸送層20上に載置して接合する方法である。このとき熱及び/又は圧力を加えて接合を促進することが好ましい。この方法では、フィルムがそのまま電極の保護膜となるので、別に保護膜で覆う工程を省略できる。導電性材料を正孔輸送層20に直接形成して第2の電極14を形成する場合は、正孔輸送層20上に直接、金属または金属化合物の薄膜を、塗布、蒸着などで形成したり、接着剤樹脂に導電性粒子を分散した銀ペーストや金ペースト、カーボンペースト等を塗布するものである。この第2の電極14を正孔輸送層20上に直接形成する方法では、第2の電極14と正孔輸送層20との界面の密着性を高くすることができ、高密度の電流が低損失で流れることが期待できる。
次に、本発明に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子および当該アナターゼ型酸化チタンを用いた光電変換素子の実施例を示して具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(アナターゼ型酸化チタン)
まず、実施例1〜4および比較例1,2に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を調整する。具体的に、メタノール(関東化学社製)250mlと水100mlの混合溶液に1.86gのNaOH(和光純薬工業製)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液に、57.5gの四塩化チタン水溶液を撹拌しながら滴下する。これにより得られた白色の懸濁液を27℃に保持しながら無色透明の溶液(チタンオキソクラスターを含む反応溶液)になるまで撹拌した。なおこのときの撹拌時間は12時間である。次いで、この無色透明の溶液(チタンオキソクラスターを含む反応溶液)を、当該溶液の内温が実施例毎に定めた50℃以上となるように加温した状態で24時間撹拌した後に、遠心分離器(HITACHI社製)により4,000rpmで10分間に亘って遠心分離することで、白色の酸化チタン粉末を得た。ここで、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を、実施例1では60℃とし、実施例2では65℃とし、実施例3では70℃とし、実施例4では75℃とした。また、比較例1のチタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温は50℃であり、比較例2では55℃である。
実施例1〜4および比較例1,2に係る酸化チタン粉末の夫々について、X線回折装置(Rigaku社製)を用いてX線回折パターンを測定した。その測定結果を図2に示す。図2から明らかなように、実施例1〜4に係る酸化チタン粉末のX線回折パターンは、JCPDSデータベースにおけるアナターゼ型酸化チタンに由来した回折ピーク位置と一致しており、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上とすることでアナターゼ型酸化チタンが生成されることが分かる。また、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温が60℃〜70℃の間では、温度の上昇に伴ってルチル型酸化チタンに由来した回折ピーク強度が低下し、撹拌温度の上昇に伴ってアナターゼ型酸化チタンの生成割合が高くなることが分かる。そして、撹拌温度を70℃以上とすることで、ルチル型酸化チタンに由来する回折ピークが消失し、単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成できることが分かる。
また、実施例1〜4に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の一次粒子の粒子径を測定した。具体的には、アナターゼ型酸化チタン:1mgを、水:2mlに分散させた希釈分散液を凝集しないように超音波分散し、高分解能の透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製)で観察することで、実施例1〜4に係るアナターゼ型酸化チタンの夫々について一次粒子の粒子径を測定した(図3参照)。ここで、アナターゼ型酸化チタンの一次粒子の長軸径および短軸径の2軸平均径を粒子径とした。なお、図3は実施例3に係る単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の電子顕微鏡写真を示している。実施例1〜4の夫々について100個のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を観察したところ、粒子径が2〜10nmのシングルナノオーダーの微小な粒子であり、その粒子径の平均値(平均粒子径)は、4nmであった。また、その格子縞から結晶型について解析し、実施例1〜4の夫々でアナターゼ型酸化チタンナノ粒子が得られていることを確かめることができ、特に実施例3および4では単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子であることが確かめられた。
このように、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の低温で撹拌することにより粒子径が2〜10nmの微小なアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成することができることが分かる。また、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にすることで、単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成することができ、単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を生成する場合には、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃とすることが特に好ましいことが分かる。
(実施例の光電変換素子)
次いで、チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃として撹拌した実施例3に係る単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いて実施例に係る光電変換素子を作成した。先ず、水−エタノールの混合溶媒(体積比1:1)に実施例3で生成した単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を15wt%となるように分散させた酸化チタン分散液1を調整する。そして、この単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる酸化チタン分散液1を、第1の電極12であるF−ドープ酸化スズ基板(FTOガラス:日本板ガラス社製、4mm厚、シート抵抗:11Ω/□)の上に、スピンコート法(4,000rpm、30秒)により塗布し、150℃で1時間加熱して乾燥させることで、電子輸送層16が単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる酸化チタン基板1を得た。
また、上記と同様の水−エタノールの混合溶媒に実施例3で生成した単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を20wt%となるように分散させた酸化チタン分散液2を調製し、上記条件で酸化チタン分散液2をFTOガラスに塗布、乾燥することで電子輸送層16が単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる酸化チタン基板2を形成した。更に、上記と同様の水−エタノールの混合溶媒に実施例3で生成した単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を5wt%となるように分散させた酸化チタン分散液3を調製し、上記条件で酸化チタン分散液3をFTOガラスに塗布、乾燥させて電子輸送層16が単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる酸化チタン基板2を形成した。そして、この酸化チタン基板1〜3に、UVオゾン洗浄装置(Filgen社製)により紫外線を15分間照射してUVオゾン洗浄した。
次に、酸化チタン基板1〜3の夫々について、以下の手順で光吸収層18、正孔輸送層20および第2の電極14を夫々形成する。具体的に、湿度25%以下の窒素を満たしたグローブボックス中に得られた酸化チタン基板1〜3を移し、55℃で10分間、ホットプレート上で熱する。続いて、この酸化チタン基板1〜3の電子輸送層16上に予め準備したペロブスカイト前駆体溶液をスピンコート法(3,500rpm、30秒)により塗布した。なお、スピンコートを開始してから10秒が経過した後に、約0.3mlのアニソールを酸化チタン基板1〜3上に滴下した。その後、150℃で10分間加熱してペロブスカイト化合物からなる光吸収層18を酸化チタン基板1〜3の電子輸送層16上に形成した。ここで、ペロブスカイト前駆体溶液は、体積比で6:4としたジメチルスルホキシド(DMSO)とN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)の混合溶媒に、CsI:0.0168g(関東化学社製)、PbI:0.5441g(東京化成工業株式会社製)、ホルムアミジニウムヨージド(FAI):0.1805g(Aldrich社製)、メチルアンモニウムブロミド(MABr):0.0244g(Aldrich社製)、PbBr:0.0680g(高純度化学社製)を混合することで調整されたものである。なお、この実施例で形成される光吸収層18は、[CsPbI0.05[((CH(NH)PbI0.85(CHNHPbBr0.150.95で表される3種のペロブスカイト化合物を含んだハイブリッド材料である。
その後、0.5mlのクロロベンゼンを溶媒として、Spiro−OMeTAD:36mg(Luminescence Technology Corp社製)と、4−tert−ブチルピリジン:14.4μL(Aldrich社製)と、1ml当り520mgのリチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(LiTFSI 東京化成工業株式会社製)を溶かしたアセトニトリル溶液:8.8μLとを含んだ溶液を調整し、酸化チタン基板1〜3の夫々について、スピンコート法(3,000rpm、30秒)により光吸収層18上に塗布し、正孔輸送層20を形成した。
最後に、酸化チタン基板1〜3の夫々について、真空蒸着装置(株式会社シンク社製)により金を蒸着して第2の電極14を正孔輸送層20上に形成し、実施例3で生成したアナターゼ型酸化チタンナノ粒子により電子輸送層16を形成した実施例5〜7に係るペロブスカイト型の光電変換素子を得た。ここで、実施例5に係るペロブスカイト型の光電変換素子は、酸化チタン分散液1(15wt%)により電子輸送層16を形成したものであり、実施例6に係るペロブスカイト型の光電変換素子は、酸化チタン分散液2(20wt%)により電子輸送層16を形成したものであり、実施例7に係るペロブスカイト型の光電変換素子は、酸化チタン分散液3(5wt%)により電子輸送層16を形成したものである。
(比較例の光電変換素子)
次に、上記実施例3に係るアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いて電子輸送層を形成した実施例に係るペロブスカイト型の光電変換素子との比較のため、従来公知の粒子径の大きな公知のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を用いて電子輸送層を形成した比較例としてのペロブスカイト型の光電変換素子を作成した。
具体的に、第1の電極12としてのF−ドープ酸化スズ基板(FTOガラス:日本板ガラス社製、4mm厚、シート抵抗:11Ω/□)の上に、酸化チタンのバッファー層および多孔質の酸化チタン層を次のように積層する。2,2’−イミノジエタノール(EDA):0.14g(和光純薬工業製)、エタノール:2.5mL(和光純薬工業製)、チタンテトライソプロポキシド(TTIP):0.36g(和光純薬工業製)からなるチタン原料溶液を調製し、スピンコート法(4,000rpm、30秒)によりFTO基板上に塗布する。その後、電気炉を用いて熱処理し(500℃、60分間)、FTO基板上に酸化チタンからなるバッファ層を形成した。
次いで、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子(粒子径:20nm程度)を含む酸化チタンペースト(日揮触媒会社製、製品名:PST−18NR)を15wt%となるようエタノールで希釈し、攪拌機(シンキー社製、製品名:AR−250)により撹拌および脱泡して、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の酸化チタン分散液4を調製する。更に、二段階のスピンコート法(1,500rpm、30秒の後、1,000rpm、60秒)により、この酸化チタン分散液をFTO基板のバッファ層上に塗布し、120℃で乾燥する。その後、電気炉を用いて325℃、5分間の熱処理、375℃、5分間の熱処理、450℃、5分間、500℃、15分間の熱処理を連続で行う。この熱処理したFTO基板を四塩化チタン水溶液:1.39g(和光純薬工業製)を水:120mLに溶かした水溶液に60℃、30分間浸漬した後に、水で洗浄し、500℃で60分間電気炉で熱処理し、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層16を形成して酸化チタン基板とした。
次いで、この比較例に係る酸化チタン基板に対して、上記[0053]〜[0054]に記載したと同様の手順により、ペロブスカイト化合物からなる光吸収層および正孔輸送層を形成すると共に金を蒸着して第2の電極を形成し、比較例に係るペロブスカイト型の光電変換素子を得た。
図4は、実施例3で生成した粒子径が4nmの単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を15wt%となるように調製した酸化チタン分散液1を用いて電子輸送層16を形成した実施例5に係る光電変換素子の測定データを示している。この実施例5に係る光電変換素子では、Jsc(短絡電流密度):23.4mA/cm、Voc(開放電圧):1098mV、FF(フィルファクター):0.592となり、η(光電変換効率)は15.2%であった(測定時の電圧の掃引は正から負。以下同じ)。一方で、粒子径が20nm程度のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を15wt%となるように調製した酸化チタン分散液4を用いて電子輸送層を形成した比較例に係る光電変換素子の光電変換効率は、13.3%であった。すなわち、光電変換素子において、本発明で得られた粒子径が4nm程度の単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で電子輸送層16を形成することで、光電変換効率を高められることが分かる。
ここで、図5および図6の走査型電子顕微鏡写真からも明らかなように、酸化チタン分散液のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子濃度を高くすることで、より緻密な電子輸送層16を形成することができることが分かる。そして、酸化チタン分散液のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度が5wt%以上では、膜厚の斑の少ない電子輸送層16を形成することができ、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度を20wt%にした場合には極めて緻密な電子輸送層16を形成することができることが分かる。
また、分散液2(20wt%)により電子輸送層16を形成した実施例6の光電変換素子の場合は、Jsc(短絡電流密度):23.3mA/cm、Voc(開放電圧):1080mV、FF(フィルファクター):0.597となり、η(光電変換効率)は15.1%であった。そして、Jsc(短絡電流密度):21.8mA/cm、Voc(開放電圧):1000mV、FF(フィルファクター):0.578となり、η(光電変換効率)は12.7%であった。すなわち、実施例5〜実施例7の結果から光電変換効率は酸化チタン分散液のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度に依存することが分かり、アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度を高くして緻密な電子輸送層16を形成することにより光電変換効率を向上できる。特に、酸化チタン分散液のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の濃度を15wt%以上にすることで優れた光電変換効率を実現できる。
12 第1の電極
14 第2の電極
16 電子輸送層
18 光吸収層
20 正孔輸送層

Claims (6)

  1. アナターゼ型酸化チタンナノ粒子の製造方法であって、
    アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を混合した混合液を撹拌して無色透明なチタンオキソクラスターを含む反応溶液を生成する工程と、
    前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の温度で撹拌して酸化チタンゾル溶液を生成する工程と、
    前記酸化チタンゾル溶液の遠心分離により粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分離する工程と、を備えた
    ことを特徴とするアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の製造方法。
  2. 前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することを特徴とする請求項1記載のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子の製造方法。
  3. アナターゼ型酸化チタンナノ粒子であって、粒子径が2〜10nmの単相粒子である
    ことを特徴とするアナターゼ型酸化チタンナノ粒子。
  4. 対向電極間に少なくとも光吸収層および電子輸送層を備えた光電変換素子の製造方法であって、
    アルコール類を含むアルカリ性水溶液に水溶性チタン化合物を混合した混合液を撹拌して無色透明なチタンオキソクラスターを含む反応溶液を生成する工程と、
    前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を60℃以上100℃未満の温度で撹拌して酸化チタンゾル溶液を生成する工程と、
    前記酸化チタンゾル溶液の遠心分離により粒子径が2〜10nmのアナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分離する工程と、
    前記アナターゼ型酸化チタンナノ粒子を分散させた分散液を対向電極の一方に塗布し、150℃以下の温度で乾燥することでアナターゼ型酸化チタンナノ粒子からなる電子輸送層を形成する工程と、を備える
    ことを特徴とする光電変換素子の製造方法。
  5. 前記チタンオキソクラスターを含む反応溶液の内温を70℃以上にして撹拌することを特徴とする請求項4記載の光電変換素子の製造方法。
  6. 対向電極間に少なくとも光吸収層および電子輸送層を備えた光電変換素子であって、
    前記電子輸送層は、粒子径が2〜10nmの単相のアナターゼ型酸化チタンナノ粒子で形成されている
    ことを特徴とする光電変換素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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