JP2021094944A - 列車移動検知システムおよび列車移動検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】列車の電源断時に、補助電源を必要とせず列車の移動検知を行い得ると共に、滑走などにより車輪が回転せずに列車が移動した場合でも列車の移動検知を行う列車移動検知システムを提供する。【解決手段】列車101の移動を検知する列車移動検知システムSは、地上子からの情報をもとに列車の位置を検出する車上装置102と地上装置112とが通信できない状態からの復帰直後に、撮像部104から列車の周囲の画像を取得し、画像と照合用画像とを比較した結果に基づいて、通信できない状態となってから復帰するまでに列車が移動したか否かを示す移動検知情報を算出し、移動検知情報を車上装置へ出力する。【選択図】図1
Description
本発明は、列車移動検知システムおよび列車移動検知方法に関する。
1区域に1列車のみの運転を許可する「閉そく方式」を用いて列車制御を行うために、これまでは軌道回路を用いた列車検知が行われてきた。しかしながら、近年は、車上と地上間の伝送に無線通信システムを導入することによって、列車からの位置報告による列車検知を実現し、鉄道通信システムのコスト低減を図ろうという動きがある。
米国や中国では、無線通信により列車制御を行うCBTC(Communication Based Train Control)システムの導入が進められている。一方欧州圏では国毎に異なる信号システムの共通化による相互運用性向上を目的としてERTMS(European Rail Traffic Management System)/ETCS(European Train Control System)と呼ばれるシステムが開発され、導入が進められている。ERTMS/ETCSでは、無線システムにGSM(Global System for Mobile Communications(登録商標))網をベースとしたGSM−R(GSM−Railway)を使用している。
CBTC、ERTMS/ETCSでみられるような、鉄道保安システムは、列車内の車上装置と、列車外の地上装置にて構成され、車上装置と地上装置との間を無線にて伝送する。車上装置は、設置された地上子を列車が通過する際に検知することで、その地点の位置を認識し、この位置情報と列車の速度情報、地上装置から受信した走行許可などを基に速度照査を行い、列車速度が制限速度を超過した場合にはブレーキ指令を出力することで列車速度を制限速度以下に減速するというように、列車全体を制御する。
この制御を実現するために、地上装置は車上装置が実装された列車の位置を検知する必要がある。従来、地上装置は区間内の軌道回路やアクセルカウンターなどの列車検知装置を用いて列車位置の検出を行ってきた。一方、CBTC、ERTMS/ETCSのような無線通信を用いた鉄道保安システムにおいては、車上装置が地上子の位置と列車の移動距離に基づいた在線位置情報を地上装置に送信することで、地上装置は列車位置を検知し制御を実施する。これにより、列車検知装置が不要となりコスト低減を図ることができる。
一方で、停留などにより車両自体の電源が落とされる場合など、車上装置の電源がOFFされる際、車上装置から地上装置へ位置報告が出来なくなる。この場合、車上装置は位置を確定するために地上子を検知するまで、地上装置は車上装置の位置を正しく把握できない。このため、車上装置は電源が再度投入された際に、内蔵の記録媒体などに記録していた前回電源を切断した時の位置情報を地上装置に報告することで、地上装置はこの列車の位置を検知することが可能である。
しかしながら、車上装置は電源を切断されている間は、列車が移動したか否か検知することができない。このため、車上装置の電源切断中に列車が移動してしまった場合、記録していた位置情報と実際の在線位置とが異なってしまうため、位置情報を使用することができない。実際とは異なった列車位置を制御に用いた場合、地上装置は実際に列車が停車している位置には当該列車が存在していないと誤認識し、その位置に他の列車の進入を許可してしまうことによる列車同士の衝突の危険性がある。
この問題の解決方法として、特許文献1では列車移動の有無を検知する列車移動検知装置を用いる。当該列車移動検知装置は車上装置の電源が切断された後も補助電源により稼働し、速度センサから取得する情報により列車移動の有無を判定し、車上装置の電源が復帰した際に列車移動の有無情報を車上装置に出力する。
前述の列車移動検知装置は、列車の電源断時に、当該装置を稼働させるための補助電源が必要であり、列車内に補助電源を設置するためのスペースを確保する必要がある。また、列車が長時間電源OFFとなった場合、補助電源に蓄えた電力を使い切ってしまい移動検知できなくなる可能性がある。さらに、滑走などにより車輪が回転せずに列車が移動した場合の移動検知ができない問題がある。
本発明は上述の点を考慮してなされたものであり、列車の電源断時に、補助電源を必要とせず列車の移動検知を行い得ると共に、滑走などにより車輪が回転せずに列車が移動した場合でも列車の移動検知を行い得るようにすることを1つの目的とする。
かかる課題を解決するため本発明においては、一態様として、列車の移動を検知する列車移動検知システムであって、地上子からの情報をもとに前記列車の位置を検出する車上装置と地上装置とが通信できない状態からの復帰直後に、撮像部から前記列車の周囲の画像を取得し、前記画像と照合用画像とを比較した結果に基づいて、前記通信できない状態となってから復帰するまでに前記列車が移動したか否かを示す移動検知情報を算出し、前記移動検知情報を前記車上装置へ出力するようにした。
本発明によれば、例えば、列車の電源断時に、補助電源を必要とせず列車の移動検知を行い得ると共に、列車が車輪の空転により移動した場合でも列車の移動検知を行い得る。
以下、本発明の実施形態に係る列車移動検知システム等について図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態において、同一または類似の要素および処理に同一の符号を付し、重複説明を省略する。また、後出の実施形態では、既出の実施形態との差異を説明し、重複説明を省略する。また以下の実施形態の説明および各図で示す構成および処理は、本発明の理解および実施に必要な程度で実施形態の概要を例示するものであり、本発明に係る実施の態様を限定することを意図する趣旨ではない。また、各実施形態および各変形例は、本発明の趣旨を逸脱せず、整合する範囲内で、一部または全部を組み合せることができる。
[実施形態1]
<実施形態1の列車移動検知システムSの構成>
本発明の実施形態1に係る列車移動検知システムSの概略構成の一例を示す図である。図1に示すように、列車移動検知システムSは、カメラ(撮像部)104と、移動検知装置107と、地上サーバ106と、を有する。列車101は、車上装置102と、速度発電機103と、カメラ104と、アンテナ105と、移動検知装置107と、を有する。
<実施形態1の列車移動検知システムSの構成>
本発明の実施形態1に係る列車移動検知システムSの概略構成の一例を示す図である。図1に示すように、列車移動検知システムSは、カメラ(撮像部)104と、移動検知装置107と、地上サーバ106と、を有する。列車101は、車上装置102と、速度発電機103と、カメラ104と、アンテナ105と、移動検知装置107と、を有する。
車上装置102は、地上装置112から受信した信号と速度発電機103から受信した列車速度を用いて速度照査を行う。カメラ104は、列車101の周囲の外景を撮影する。カメラ104は、例えば、列車101の周囲の外景を明瞭に捉えるためのハイスピードカメラ、肉眼では捉えられない物体の特徴を取得するための赤外線カメラ、夜間やトンネル内の運行でも使用できる暗視カメラなどである。カメラ104として、これらの複数種類のカメラを、状況に応じて使い分けたり、同時に使用したりしてもよい。
移動検知装置107は、機能および動作を制御するプロセッサを有する。移動検知装置107は、カメラ104によって撮影された列車周囲の外景の画像データをアンテナ105を介して地上サーバ106へ送信し、アンテナ105を介して地上サーバ106から受信した移動検知情報を車上装置102へ通知する。移動検知情報は、車上装置102の電源断予告時から電源断復帰時の間における、列車101の「移動あり」および「移動なし」の区別を含む情報である。なお、車上装置102の電源断は、車上装置102が地上装置112と通信できない状態の一例である。
地上サーバ106は、移動検知装置107へ列車101の「移動あり」情報の移動検知情報を送信する際、移動検知情報に位置情報を含めて送信する。
なお、車上装置102の電源断は、列車101の停車後における列車101の電源断に伴うものや、車上装置102自体の故障といったアクシデントを原因とするものなどがある。また、移動検知装置107と地上サーバ106は、複数の車両と同時に通信を行うことから、5Gのような高速大容量通信の無線通信規格を用いることで帯域不足を回避できる。
地上サーバ106は、アンテナ108と、無線制御部109と、アプリケーション実行部111と、データベース110と、を有する。無線制御部109は、アンテナ108を介して移動検知装置107へ送信する情報を符号化および変調し、移動検知装置107から受信した画像データを復調および復号する。アプリケーション実行部111は、アプリケーションプログラムを実行するプロセッサによって実現され、復調および復号された画像データを照合用画像としてデータベース110に格納し、また、複数の画像データを比較して列車の移動有無を判定し、移動検知情報を算出する。
地上装置112は、列車101に後続する続行列車へ停止限界を通知し、また、アプリケーション実行部111から移動有無の判定結果を受信する。
<実施形態1の移動検知装置107の構成>
図2は、本発明の実施形態1に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。移動検知装置107は、送信部1071と、受信部1072と、無線制御部1073と、を有する。
図2は、本発明の実施形態1に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。移動検知装置107は、送信部1071と、受信部1072と、無線制御部1073と、を有する。
送信部1071は、車上装置102から電源断予告信号が入力されると、カメラ104によって撮影された画像データと車上装置102により検出され出力された位置情報を、地上サーバ106へ送信するためにエンコードする。受信部1072は、地上サーバ106から受信した移動検知情報および位置情報をデコードし、車上装置102へ通知する。位置情報は、列車101が走行する軌道の地上子の各位置と速度発電機103により求まる最寄りの地上子からの距離の組み合せによって特定できる、列車101の軌道上の位置を示す情報である。
無線制御部1073は、送信部1071から出力された送信データを変調してアンテナ105を介して送出し、アンテナ105を介して地上サーバ106から受信した信号を復調して受信部1072へ伝送する。
列車101に搭載されたカメラ104は、列車101の周囲の枕木や、標識、地上子などを含んだ外景を撮影する。カメラ104は、列車101の前方向、後方向、横方向、上方向など、外景を撮影できる1つ以上のカメラを含む。また、カメラ104は、移動検知装置107へ画像データを出力する機能を有する。
<実施形態1の移動検知装置107におけるメイン処理>
図3は、本発明の実施形態1に係る移動検知装置107におけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、主に移動検知装置107のプロセッサによって実行される。
図3は、本発明の実施形態1に係る移動検知装置107におけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、主に移動検知装置107のプロセッサによって実行される。
先ずステップS11では、移動検知装置107は、車上装置102から車上装置102の電源断予告信号を受信したか否かを判定する。電源断予告信号は、車上装置102が電源断される以前のタイミングで、車上装置102によって移動検知装置107に対して出力される。移動検知装置107は、電源断予告信号を受信した場合(ステップS11:Yes)にステップS12へ処理を移し、電源断予告信号を受信していない場合(ステップS11:No)にステップS11を繰り返す。
次にステップS12では、移動検知装置107は、車上装置102の位置情報とカメラ104の画像データを読み込む。次にステップS13では、移動検知装置107は、ステップS12で読み込んだ画像データと位置情報を地上サーバ106へ送信する。ステップS13で位置情報と共に地上サーバ106へ送信される画像データは、車上装置102の電源断予告時の画像データである。
次にステップS14では、移動検知装置107は、車上装置102が電源断から復帰したか否かを判定する。移動検知装置107は、車上装置102が電源断から復帰した場合(ステップS14:Yes)にステップS15へ処理を移し、電源断から復帰していない場合(ステップS14:No)にステップS14を繰り返す。
ステップS15では、移動検知装置107は、カメラ104から画像データを読み込み、エンコードする。次にステップS16では、移動検知装置107は、ステップS15で読み込みエンコードされた画像データを地上サーバ106へ送信する。ステップS16で地上サーバ106へ送信される画像データは、車上装置102の電源断復帰時の画像データである。次にステップS17では、移動検知装置107は、地上サーバ106から位置検知情報を受信する。
次にステップS18では、移動検知装置107は、ステップS17で受信された移動検知情報に位置情報が含まれるか否かを判定する。移動検知装置107は、ステップS17で受信された情報が、位置情報を含む場合(ステップS18:Yes)にステップS19へ処理を移し、位置情報を含まない「移動あり」情報である場合(ステップS18:No)にステップS20へ処理を移す。
ステップS19では、移動検知装置107は、ステップS17で受信した位置情報を車上装置102へ出力する。一方ステップS20では、移動検知装置107は、ステップS17で受信した「移動あり」情報を車上装置102へ出力する。続くステップS21では、列車101は、地上子を踏み位置確定するまで低速運転される。ステップS19またはS21が終了すると、ステップS22では、列車101の運行が再開される。
<実施形態1の地上サーバ106の画像データ受信時処理>
図4は、本発明の実施形態1に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
図4は、本発明の実施形態1に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
先ずステップS31では、地上サーバ106は、移動検知装置107から受信した画像データが電源断復帰時の画像データであるか否かを判定する。地上サーバ106は、移動検知装置107から受信した画像データが、電源断復帰時の画像データである場合(ステップS31:Yes)にステップS32へ処理を移し、電源断予告時の画像データである場合(ステップS31:No)にステップS36へ処理を移す。
ステップS32では、地上サーバ106は、電源断復帰時の画像データとデータベース110に格納されている電源断予告時の画像データを比較する。地上サーバ106は、電源断復帰時の画像データと電源断予告時の画像データを比較照合した結果、一致する場合(ステップS33:Yes)にステップS34へ処理を移し、一致しない場合(ステップS33:No)にステップS35へ処理を移す。
ステップS34では、地上サーバ106は、「移動なし」情報と、ステップS33で比較一致した画像データと共にデータベース110に格納されている位置情報を含んだ移動検知情報を移動検知装置107へ送信する。一方ステップS35では、地上サーバ106は、「移動あり」情報の移動検知情報を移動検知装置107へ送信する。「移動あり」情報とは、地上サーバ106によって、車上装置102の電源断予告時と電源断復帰時の画像データが一致しないため、電源断予告時から電源断復帰時の間に列車101の移動があったと判定された場合に通知される情報である。
他方ステップS36では、地上サーバ106は、受信した電源断予告時の画像データを、同時に受信した位置情報と共にデータベース110に格納する。
<実施形態1の効果>
本実施形態によれば、移動検知装置107は、車上装置102の電源断予告時と電源断復帰時に地上サーバ106と通信を行うことで、電源断予告時と電源断復帰時の間における列車101の移動を検知可能であり、車上装置102の電源が停止している間に移動検知装置107を動作させるための電源を不要化できる。よって、列車101上の機器搭載スペースが削減できる。また、車上装置102の電源再投入時に列車101の外景が変化に基づいて列車101の移動を検知するため、電源が電力切れであっても列車101の移動検知が可能である。また、滑走などにより車輪が回転せず空転して列車101が移動した場合でも移動を検知することができる。
本実施形態によれば、移動検知装置107は、車上装置102の電源断予告時と電源断復帰時に地上サーバ106と通信を行うことで、電源断予告時と電源断復帰時の間における列車101の移動を検知可能であり、車上装置102の電源が停止している間に移動検知装置107を動作させるための電源を不要化できる。よって、列車101上の機器搭載スペースが削減できる。また、車上装置102の電源再投入時に列車101の外景が変化に基づいて列車101の移動を検知するため、電源が電力切れであっても列車101の移動検知が可能である。また、滑走などにより車輪が回転せず空転して列車101が移動した場合でも移動を検知することができる。
<実施形態1の変形例>
列車移動検知システムSは、車上装置102の電源断から復帰までに列車移動があったにもかかわらず画像データの比較処理の結果として「移動なし」情報を誤って出力したり、車上装置102の電源断から復帰までに列車移動がなかったにもかかわらず画像データの比較処理の結果として「移動あり」情報を誤って出力したりする場合がある。そこで、本来の列車位置とは異なる判定を地上サーバ106が出力する可能性を低減させるため、1または複数の他の位置検知手段を組み合わせて列車移動検知を行ってもよい。
列車移動検知システムSは、車上装置102の電源断から復帰までに列車移動があったにもかかわらず画像データの比較処理の結果として「移動なし」情報を誤って出力したり、車上装置102の電源断から復帰までに列車移動がなかったにもかかわらず画像データの比較処理の結果として「移動あり」情報を誤って出力したりする場合がある。そこで、本来の列車位置とは異なる判定を地上サーバ106が出力する可能性を低減させるため、1または複数の他の位置検知手段を組み合わせて列車移動検知を行ってもよい。
例えば、地上サーバ106は、車上装置102の電源断予告時および電源復帰後のそれぞれにおいて、列車101に搭載されたGPS受信機が出力する位置情報と画像データを受信する。そして、地上サーバ106は、電源断予告時および電源復帰後の2つの画像データの一致度が、第1閾値以上の場合に2つの画像データが一致するとし、第2閾値以上かつ第1閾値未満の場合であって各画像データに対応付けられたGPSの位置情報が一致するとき2つの画像データが一致するする。他方、地上サーバ106は、電源断予告時および電源復帰後の2つの画像データの一致度が第2閾値未満の場合には2つの画像データが一致しないとする。このようにして、地上サーバ106は、列車移動検知を行うことにより、列車移動検知の精度向上が期待できる。
また、データベース110に格納される画像データは、画像データに対し画像処理を施した状態で格納してもよい。例えば、元の画像データから特徴量を抽出したデータを格納することで、データサイズを圧縮できるので、車上装置102の電源断からの復帰時後、画像データの比較処理が完了するまでの処理時間を短くできる等のメリットがある。
[実施形態2]
<実施形態2の移動検知装置107の構成>
図5は、本発明の実施形態2に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。実施形態2の移動検知装置107は、実施形態1の移動検知装置107と比較して、不揮発メモリ1074をさらに有する点が異なる。
<実施形態2の移動検知装置107の構成>
図5は、本発明の実施形態2に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。実施形態2の移動検知装置107は、実施形態1の移動検知装置107と比較して、不揮発メモリ1074をさらに有する点が異なる。
移動検知装置107では、送信部1071は、車上装置102から電源断予告信号が入力されると、カメラ104によって撮影された画像データを、地上サーバ106へ送信するためにエンコードする。受信部1072は、地上サーバ106から受信した移動検知情報をデコードし、車上装置102へ通知する。
また、車上装置102から電源断予告信号が入力されると、不揮発メモリ1074に、車上装置102から出力された位置情報が格納される。また、地上サーバ106から「移動なし」情報が受信されると、不揮発メモリ1074に格納されている位置情報が車上装置102へ出力される。
<実施形態2の列車移動検知システムSにおけるメイン処理>
図6は、本発明の実施形態2に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図6は、本発明の実施形態2に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態2に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理では、実施形態1に係るメイン処理(図3参照)と比較して、ステップS13、S17、S18、S19に代えて、ステップS13B、S17B、S18B、19Bがそれぞれ実行される。その他は実施形態1に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理と同様である。
ステップS13Bでは、移動検知装置107は、ステップS12で読み込んだ画像データを地上サーバ106へ送信し、ステップS12で読み込んだ位置情報を不揮発メモリ1074に格納する。
ステップS17Bでは、移動検知装置107は、地上サーバ106から移動検知情報を受信する。次にステップS18Bでは、移動検知装置107は、移動検知情報として「移動なし」情報を受信したか否かを判定する。移動検知装置107は、「移動なし」情報を受信した場合(ステップS18B:Yes)にステップS19Bへ処理を移し、「移動あり」情報を受信した場合(ステップS18B:No)にステップS20へ処理を移す。
ステップS19Bでは、移動検知装置107は、不揮発メモリ1074に格納されている位置情報を車上装置102へ出力する。
<実施形態2の地上サーバ106の画像データ受信時処理>
図7は、本発明の実施形態2に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
図7は、本発明の実施形態2に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態2に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理では、実施形態1に係る画像データ受信時処理(図4参照)と比較して、ステップS31、S36が省略され、ステップS34に代えて、ステップS34Bが実行される。その他は実施形態1に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理と同様である。すなわちステップS34Bでは、地上サーバ106は、移動検知情報として、画像データが比較一致したことを示す「移動なし」情報を移動検知装置107へ送信する。
<実施形態2の効果>
本実施形態によれば、実施形態1の効果に加え、移動検知装置107から地上サーバ106へ電源断予告時の位置情報を送信しないので、通信量を削減すると共に、地上サーバ106での位置情報の管理のためのリソースおよび処理負荷を削減することができる。また、電源断復帰時に電源断予告時の正確な位置情報を再取得することができる。
本実施形態によれば、実施形態1の効果に加え、移動検知装置107から地上サーバ106へ電源断予告時の位置情報を送信しないので、通信量を削減すると共に、地上サーバ106での位置情報の管理のためのリソースおよび処理負荷を削減することができる。また、電源断復帰時に電源断予告時の正確な位置情報を再取得することができる。
[実施形態3]
実施形態2では車上装置102の電源断を契機として列車101の移動検知を行っているのに対し、実施形態3では、車上装置102と地上装置112の通信断の検知を契機として列車101の移動検知を行う。車上装置102は、地上装置112から応答が一定時間ない場合に通信断と見なし、通信断信号を移動検知装置107へ出力する。なお、車上装置102と地上装置112の通信断は、車上装置102が地上装置112と通信できない状態の一例である。
実施形態2では車上装置102の電源断を契機として列車101の移動検知を行っているのに対し、実施形態3では、車上装置102と地上装置112の通信断の検知を契機として列車101の移動検知を行う。車上装置102は、地上装置112から応答が一定時間ない場合に通信断と見なし、通信断信号を移動検知装置107へ出力する。なお、車上装置102と地上装置112の通信断は、車上装置102が地上装置112と通信できない状態の一例である。
<実施形態3の移動検知装置107の構成>
図8は、本発明の実施形態3に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。
図8は、本発明の実施形態3に係る移動検知装置107の概略構成の一例を示す図である。
実施形態3の移動検知装置107では、車上装置102から通信断信号が入力されると、不揮発メモリ1074に、カメラ104によって撮影された画像データと車上装置102から出力された位置情報が格納される。また、送信部1071は、車上装置102からの通信断信号がネゲートされると、カメラ104によって撮影された画像データと、不揮発メモリ1074に格納されている画像データを、地上サーバ106へ送信するためにエンコードする。受信部1072は、地上サーバ106から受信した移動検知情報をデコードし、車上装置102へ通知する。
<実施形態3の列車移動検知システムSにおけるメイン処理>
図9は、本発明の実施形態3に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図9は、本発明の実施形態3に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態3に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理では、実施形態2に係るメイン処理(図6参照)と比較して、ステップS11、S13B、S14、S16に代えて、ステップS11C、S13C、S14C、S16Cがそれぞれ実行される。その他は実施形態2に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理と同様である。
ステップS11Cでは、移動検知装置107は、車上装置102から通信断信号を受信したか否かを判定する。移動検知装置107は、車上装置102から通信断信号を受信した場合(ステップS11C:Yes)にステップS12へ処理を移し、車上装置102から通信断信号を受信していない場合(ステップS11C:No)にステップS11を繰り返す。
ステップS13Cでは、移動検知装置107は、ステップS12で読み込んだ画像データと位置情報を不揮発メモリ1074に格納する。次にステップS14Cでは、移動検知装置107は、車上装置102からの通信断信号がネゲートしたか否かを判定する。移動検知装置107は、車上装置102からの通信断信号がネゲートした場合(ステップS14C:Yes)にステップS15へ処理を移し、車上装置102からの通信断信号がネゲートしていない場合(ステップS14C:No)にステップS14Cを繰り返す。
ステップS15に続きステップS16Cでは、移動検知装置107は、ステップS15で読み込みエンコードされた画像データと、不揮発メモリ1074に格納されている画像データを地上サーバ106へ送信する。
<実施形態3に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理>
図10は、本発明の実施形態3に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
図10は、本発明の実施形態3に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態3に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理では、実施形態2に係る画像データ受信時処理(図7参照)と比較して、ステップS32に代えて、ステップS32Cが実行される。その他は実施形態2に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理と同様である。すなわちステップS32Cでは、地上サーバ106は、受信した2つの画像データ(通信断信号のネゲート後にカメラ104から読み込んだ画像データと、不揮発メモリ1074に格納されている画像データ)を比較処理する。
<実施形態3の効果>
本実施形態によれば、実施形態2の効果に加え、車上装置102と地上装置112の通信が切断していた間の列車101の移動検知を行うことができる。
本実施形態によれば、実施形態2の効果に加え、車上装置102と地上装置112の通信が切断していた間の列車101の移動検知を行うことができる。
[実施形態4]
実施形態4では、地上サーバ106のデータベース110に、列車の走行中に軌道上の複数の地点で撮影された画像データと各地点の位置情報とを対応付けて予め格納しておき、列車から送信されてきた画像データとデータベース110に格納されている画像データとを照合する。データベース110において一致する画像データに対応付けられている位置情報を取得することで、列車移動検知だけでなく列車自体の位置も判別する。
実施形態4では、地上サーバ106のデータベース110に、列車の走行中に軌道上の複数の地点で撮影された画像データと各地点の位置情報とを対応付けて予め格納しておき、列車から送信されてきた画像データとデータベース110に格納されている画像データとを照合する。データベース110において一致する画像データに対応付けられている位置情報を取得することで、列車移動検知だけでなく列車自体の位置も判別する。
実施形態4の列車移動検知システムSの構成は、実施形態1の列車移動検知システムSの構成と同様である。しかし、実施形態4では、実施形態1の地上サーバ106が受信した電源断予告時の画像データを位置情報と共にデータベース110に格納することに代えて、列車が走行する路線上の複数の地点の画像データと各位置情報とを対応付けて予め保持するデータベーステーブルをデータベース110に格納する点が異なる。データベース110に格納されるデータベーステーブルは、列車が走行する路線上の複数の位置情報と、各位置情報に対応する地点の画像データとを対応付けて予め保持するテーブルである。なお、データベース110に格納されるデータは、テーブル形式に限らず、その他のデータ形式であってもよい。
<実施形態4の地上サーバ106のデータベース構築処理>
図11は、本発明の実施形態4に係る地上サーバ106のデータベース構築処理の一例を示すフローチャートである。データベース構築処理は、列車101が軌道上を走行して、データベース110のデータベーステーブルに情報を蓄積する際に、列車移動検知システムSによって実行される。以下、ステップS41〜S44の処理が、車上装置102の電源断まで繰り返し実行される。
図11は、本発明の実施形態4に係る地上サーバ106のデータベース構築処理の一例を示すフローチャートである。データベース構築処理は、列車101が軌道上を走行して、データベース110のデータベーステーブルに情報を蓄積する際に、列車移動検知システムSによって実行される。以下、ステップS41〜S44の処理が、車上装置102の電源断まで繰り返し実行される。
先ずステップS41では、移動検知装置107は、車上装置102から出力された位置情報と、カメラ104から取得された列車101の周囲の外景の画像データを、地上サーバ106へ送信する。
次にステップS42では、地上サーバ106のアプリケーション実行部111は、移動検知装置107から受信した位置情報と画像データをデータベース110に格納する。次にステップS43では、アプリケーション実行部111は、位置情報と画像データをデータベース110に格納完了したことを示す格納完了フラグを、移動検知装置107へ送信する。次にステップS44では、移動検知装置107は、アプリケーション実行部111から格納完了フラグを受信する。ステップS44が終了すると、次の位置情報と画像データが取得され蓄積されるようにステップS41〜S44の処理が再度実行される。
<実施形態4の列車移動検知システムにおけるメイン処理>
図12は、本発明の実施形態4に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図12は、本発明の実施形態4に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態4に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理では、実施形態1に係るメイン処理(図3参照)と比較して、ステップS11〜S13が省略され、ステップS17、S18、S20に代えて、ステップS17D、S18D、S20Dがそれぞれ実行される。その他は実施形態2に係る列車移動検知システムにおけるメイン処理と同様である。
ステップS17Dでは、移動検知装置107は、地上サーバ106から、移動検知情報として位置情報または比較エラー情報を受信する。ここでの位置情報は、データベース110において、ステップS16で移動検知装置107から地上サーバ106へ送信された画像データと一致する画像データに対応付けられている列車101の現在の位置情報である。また、比較エラー情報は、ステップS16で移動検知装置107から地上サーバ106へ送信された画像データと一致する画像データが、データベース110に存在しないことを示す情報である。
次にステップS18Dでは、移動検知装置107は、ステップS17Dで位置情報を受信したか否かを判定する。移動検知装置107は、ステップS17Dで位置情報を受信した場合(ステップS18D:Yes)にステップS19へ処理を移し、ステップS17Dで比較エラー情報を受信した場合(ステップS18D:No)にステップS20Dへ処理を移す。ステップS20Dでは、移動検知装置107は、受信した比較エラー情報を車上装置102へ出力する。
<実施形態4の地上サーバ106の画像データ受信時処理>
図13は、本発明の実施形態4に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
図13は、本発明の実施形態4に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態4に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理では、実施形態1に係る画像データ受信時処理(図4参照)と比較して、ステップS31、S32、S33、S34、S35に代えてステップS31D、S32D、S33D、S34D、S35Dがそれぞれ実行され、ステップS36に続いてステップS37、S38が実行される。その他は実施形態1に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理と同様である。
すなわちステップS31Dでは、地上サーバ106は、移動検知装置107から受信した画像データが電源断復帰時の画像データであるかデータベース構築時の画像データかを判定する。地上サーバ106は、移動検知装置107から受信した画像データが、電源断復帰時の画像データである場合(ステップS31D:Yes)にステップS32Dへ処理を移し、データベース構築処理時の画像データである場合(ステップS31D:No)にステップS36へ処理を移す。
ステップS32Dでは、地上サーバ106は、電源断復帰時の画像データとデータベース110のデータベーステーブルに格納されている画像データを比較する。地上サーバ106は、電源断復帰時の画像データとデータベース110のデータベーステーブルに格納されている画像データを比較した結果、一致する画像データがデータベース110に存在する場合(ステップS33D:Yes)にステップS34へ処理を移し、一致する画像データがデータベース110に存在しない場合(ステップS33D:No)にステップS35へ処理を移す。
ステップS34Dでは、地上サーバ106は、データベース110においてステップS33Dで一致すると判定された画像データに対応付けられている位置情報を移動検知装置107へ送信する。一方ステップS35Dでは、地上サーバ106は、比較エラー情報を移動検知装置107へ送信する。
他方ステップS36に続いてステップS37では、地上サーバ106は、受信したデータベース構築時の画像データをデータベース110へ格納完了したことを示す格納完了フラグを、移動検知装置107へ送信する。次にステップS38では、地上サーバ106は、車上装置102が電源断されたか否かを判定する。地上サーバ106は、車上装置102が電源断された場合(ステップS38:Yes)に画像データ受信時処理を終了し、車上装置102が電源断されていない場合(ステップS38:No)に次の位置情報と画像データの取得のためにステップS36へ処理を戻す。
<実施形態4の効果>
本実施形態によれば、移動検知装置107は、画像データと位置情報を蓄積した地上サーバ106と通信することで列車位置が検知可能であり、列車101の電源が停止している間に移動検知装置107を動作させるための補助電源を不要化でき、列車が地上子を検知する前に在線位置を特定することができる。また、地上サーバ106による列車位置判定は、各列車がデータベースを持つ場合よりもデータを一元管理することでデータベース構築が早く、新規路線や分岐するような列車通過が少ない路線で有利である。
本実施形態によれば、移動検知装置107は、画像データと位置情報を蓄積した地上サーバ106と通信することで列車位置が検知可能であり、列車101の電源が停止している間に移動検知装置107を動作させるための補助電源を不要化でき、列車が地上子を検知する前に在線位置を特定することができる。また、地上サーバ106による列車位置判定は、各列車がデータベースを持つ場合よりもデータを一元管理することでデータベース構築が早く、新規路線や分岐するような列車通過が少ない路線で有利である。
<実施形態4の変形例>
列車移動検知システムSの比較結果が該当なしである場合、列車移動検知システムSが位置情報を応答するまで列車移動検知システムSは画像データのみを地上サーバ106に送信し続けてもよい。地上子を踏むことによる位置確定に加え、本機能を設けることで、より早い位置確定が期待できる。また、比較の結果、一致する画像データがデータベース110に存在しないと判断された画像データを、データベース110に蓄積するようにしてもよい。このように蓄積された画像データは、後で位置情報を付与可能とすることで、データベーステーブルの蓄積情報が充実し、以降の列車移動検知システムSの列車移動検知精度の向上が期待できる。
列車移動検知システムSの比較結果が該当なしである場合、列車移動検知システムSが位置情報を応答するまで列車移動検知システムSは画像データのみを地上サーバ106に送信し続けてもよい。地上子を踏むことによる位置確定に加え、本機能を設けることで、より早い位置確定が期待できる。また、比較の結果、一致する画像データがデータベース110に存在しないと判断された画像データを、データベース110に蓄積するようにしてもよい。このように蓄積された画像データは、後で位置情報を付与可能とすることで、データベーステーブルの蓄積情報が充実し、以降の列車移動検知システムSの列車移動検知精度の向上が期待できる。
また、一致率の高い画像データの候補が複数存在する場合、車上装置102の電源切断中に長距離を移動することは考えにくいため、車上装置102の電源断直前の位置情報に最も近い位置情報を選ぶようにし、大きく異なる位置情報は除外するようにしてもよい。
また、列車位置が検知可能な列車移動検知システムSにおけるデータベース110の構築のためのデータ収集の頻度を減らすことができれば、列車101側と地上サーバ106側の双方の消費電力を低減できるため、コスト低減や省エネルギーにつながる。例えば、地下鉄やトンネルなどの区間は季節や時間を問わず変化しにくい特性から撮影頻度を下げることができる一方で、工事中や木々が生い茂る区間は季節や1日の時間帯で大きく様相が変化する可能性があるため、撮影頻度を下げることはできない。
また、地下鉄やトンネルは、景色が類似する区間では位置の判別がしにくい。カメラ104により撮影された画像データに基づく位置検知の精度が向上するように、例えば線路脇に所定のオブジェクトを設置することで位置の判別がしやすくなる。
また、列車の位置検知は、季節や、天候、列車種別などの列車の車外の外景が変化する条件ごとに画像データをデータベース110に蓄積させることにより、位置検知の確度向上が期待できる。例えば、季節により木々の状態が変化すること、列車種別によりカメラ104の取り付け位置が変化することなどにより、画像処理の結果が大きく変わる可能性がある。よって、例えば、位置情報と日時情報の1つの組み合わせに対して、異なる条件のそれぞれに対応する複数の画像データをデータベース110に格納しておくことで、列車の外景が季節や時刻などに応じて変化する場合であっても、画像データから位置情報を取得することができるようになる。
[実施形態5]
実施形態4では車上装置102の電源断を契機として列車101の移動検知を行うのに対し、実施形態5では、車上装置102と地上装置112の通信断を契機として列車101の移動検知および位置情報算出を行う。車上装置102は、地上装置112から応答が一定時間ない場合に通信断と見なし、通信断信号を移動検知装置107へ出力する。
実施形態4では車上装置102の電源断を契機として列車101の移動検知を行うのに対し、実施形態5では、車上装置102と地上装置112の通信断を契機として列車101の移動検知および位置情報算出を行う。車上装置102は、地上装置112から応答が一定時間ない場合に通信断と見なし、通信断信号を移動検知装置107へ出力する。
実施形態5の列車移動検知システムSの構成は、実施形態3の列車移動検知システムSの構成と同様である。しかし、実施形態5では、データベース110に、実施形態4と同様の、列車が走行する路線上の複数の地点の画像データと各位置情報とを対応付けて予め保持するデータベーステーブルを格納する点が異なる。
<実施形態5の列車移動検知システムSにおけるメイン処理>
図14は、本発明の実施形態5に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図14は、本発明の実施形態5に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態5に係る列車移動検知システムにおけるメイン処理では、実施形態4に係るメイン処理と比較して、ステップS14に代えてステップS14Cが実行され、ステップS14Cの前にステップS11Cが実行される。その他は実施形態4に係る列車移動検知システムSにおけるメイン処理と同様である。なお、ステップS11C、S14Cは、図9を参照して既述であるのでここでの説明を省略する。
<実施形態5の地上サーバ106の画像データ受信時処理>
図15は、本発明の実施形態5に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
図15は、本発明の実施形態5に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理の一例を示すフローチャートである。
実施形態5に係る地上サーバ106の画像データ受信時処理では、ステップS31D、S36、S37、S38が省略される以外は、実施形態4に係る画像データ受信時処理(図13参照)と同様である。
<実施形態5の効果>
本実施形態によれば、実施形態4の効果に加え、車上装置102と地上装置112の通信が切断していた間の列車101の移動検知を行うことができる。
本実施形態によれば、実施形態4の効果に加え、車上装置102と地上装置112の通信が切断していた間の列車101の移動検知を行うことができる。
なお、実施形態4〜5では、車上装置102の電源断または通信断からの復帰を契機として、移動検知装置107から地上サーバ106へ列車101の周囲の画像を送信し、地上サーバ106においてこの画像に対応する位置情報を取得し、移動検知装置107へ通知されるとした。しかし、これに限らず、実施形態1〜3と同様に、車上装置102の電源断時または通信断時における列車101の位置情報を地上サーバ106または移動検知装置107に保存しておき、車上装置102の電源断または通信断からの復帰時の画像に対応する位置情報との異動に基づいて、列車101の移動検知を行ってもよい。
また、上述の実施形態1〜5に示した地上サーバ106が行う画像データの比較処理を、移動検知装置107が行うように構成してもよい。この場合、移動検知装置107は、データベースを有し、取得した画像データおよび位置情報をデータベースに格納する。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、各実施形態の処理における各ステップは、同一結果を得ることができる限りにおいて適宜順序を入れ替えて実行されてもよい。
S:列車移動検知システム、101:列車、102:車上装置、103:速度発電機、104:カメラ、105,108:アンテナ、106:地上サーバ、107:移動検知装置、109:無線制御部、110:データベース、111:アプリケーション実行部、112:地上装置、1071:送信部、1072:受信部、1073:無線制御部、1074:不揮発メモリ
Claims (13)
- 列車の移動を検知する列車移動検知システムであって、
地上子からの情報をもとに前記列車の位置を検出する車上装置と地上装置とが通信できない状態からの復帰直後に、撮像部から前記列車の周囲の画像を取得し、
前記画像と照合用画像とを比較した結果に基づいて、前記通信できない状態となってから復帰するまでに前記列車が移動したか否かを示す移動検知情報を算出し、
前記移動検知情報を前記車上装置へ出力する
ことを特徴とする列車移動検知システム。 - 前記列車に搭載された移動検知装置と、前記移動検知装置と通信可能な地上サーバと、を含み、
前記移動検知装置は、
前記車上装置の電源断の直前に前記撮像部から取得した前記列車の周囲の第1の画像と、前記車上装置の電源断からの復帰直後に前記撮像部から取得した前記列車の周囲の第2の画像と、を前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバから受信した前記移動検知情報を前記車上装置へ出力し、
前記地上サーバは、
前記第2の画像と前記照合用画像である前記第1の画像とを比較した結果に基づいて、前記車上装置が電源断となってから復帰するまでの前記移動検知情報を算出し、
前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記車上装置の電源断の直前に前記車上装置から前記列車の位置情報を取得し、前記第1の画像と共に前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバは、
前記第2の画像と前記第1の画像とが一致する場合に、前記列車の移動なしを示す前記移動検知情報として、前記位置情報を前記移動検知装置へ送信し、
前記第2の画像と前記第1の画像とが一致しない場合に、前記列車の移動ありを示す前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記車上装置の電源断の直前に、前記車上装置から前記列車の位置情報を取得して自装置に記憶する一方、前記第1の画像を前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバから、前記列車の移動なしを示す前記移動検知情報を受信した場合には自装置に記憶している前記位置情報を前記車上装置へ出力し、前記列車の移動ありを示す前記移動検知情報を受信した場合には該移動ありの情報を前記車上装置へ出力し、
前記地上サーバは、
前記第2の画像と前記第1の画像とが一致する場合に、前記列車の移動なしを示す前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信し、
前記第2の画像と前記第1の画像とが一致しない場合に、前記列車の移動ありを示す前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項2に記載の列車移動検知システム。 - 前記列車に搭載された移動検知装置と、前記移動検知装置と通信可能な地上サーバと、を含み、
前記移動検知装置は、
前記車上装置と前記地上装置との通信断の検知時に、前記撮像部から前記列車の周囲の第1の画像を取得し、前記車上装置から前記列車の位置情報を取得し、前記第1の画像と前記位置情報を共に自装置に記憶し、
前記車上装置と前記地上装置との通信断の復帰直後に、自装置に記憶している前記第1の画像と、前記撮像部から取得した第2の画像と、を前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバから、前記列車の移動なしを示す前記移動検知情報を受信した場合には自装置に記憶している前記位置情報を前記車上装置へ出力し、前記列車の移動ありを示す前記移動検知情報を受信した場合には該移動ありの情報を前記車上装置へ出力し、
前記地上サーバは、
前記第2の画像と前記照合用画像である前記第1の画像とが一致する場合に、前記列車の移動なしを示す前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信し、
前記第2の画像と前記第1の画像とが一致しない場合に、前記列車の移動ありを示す前記移動検知情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記移動検知情報が前記列車の移動なしを示す情報である場合に、前記位置情報に基づいて前記列車の運転を再開する
ことを特徴とする請求項3〜5の何れか1項に記載の列車移動検知システム。 - 前記列車に搭載された移動検知装置と、前記列車が走行する軌道上の複数の地点で撮影された複数の画像を各地点の位置情報と対応付けて前記照合用画像として格納するデータベースを有し前記移動検知装置と通信可能な地上サーバと、を含み、
前記移動検知装置は、
前記撮像部から取得した前記列車の周囲の画像を前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバは、
前記移動検知装置から受信した前記列車の周囲の画像と前記データベースに格納されている前記照合用画像とを比較した結果に基づいて、前記移動検知情報として前記列車の現在の位置情報を算出し、
前記現在の位置情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記地上サーバから前記現在の位置情報を受信するまで、前記撮像部から前記列車の周囲の画像を取得して前記地上サーバへ送信する
ことを特徴とする請求項7に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記列車の走行中に、前記撮像部から取得した前記列車の周囲の画像を前記列車の位置情報と共に前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバは、
前記移動検知装置から受信した前記列車の周囲の画像を前記位置情報と対応付けて前記照合用画像として前記データベースに格納する
ことを特徴とする請求項7または8に記載の列車移動検知システム。 - 前記データベースは、
前記照合用画像として、1つの前記位置情報と対応付けて、前記列車の車外の外景が変化する条件ごとに異なる前記列車の周囲の画像を格納する
ことを特徴とする請求項7〜9の何れか1項に記載の列車移動検知システム。 - 前記地上サーバは、
前記列車の周囲の画像と前記データベースに格納されている前記照合用画像とを比較した結果、前記データベースに前記列車の周囲の画像と一致する画像が存在しない場合に、前記列車の周囲の画像を前記照合用画像として前記データベースに格納する
ことを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の列車移動検知システム。 - 前記移動検知装置は、
前記車上装置と前記地上装置との通信断の復帰直後に、前記撮像部から前記列車の周囲の画像を取得して前記地上サーバへ送信し、
前記地上サーバから、前記列車の現在の位置情報を受信した場合には該現在の位置情報を前記車上装置へ出力し、
前記地上サーバは、
前記移動検知装置から受信した前記列車の周囲の画像と前記データベースに格納されている前記照合用画像とを比較した結果に基づいて、前記列車の現在の位置情報を算出し、
前記列車の現在の位置情報を前記移動検知装置へ送信する
ことを特徴とする請求項7〜11の何れか1項に記載の列車移動検知システム。 - 列車の移動を検知する列車移動検知システムが行う列車移動検知方法であって、
前記列車移動検知システムが、
地上子からの情報をもとに前記列車の位置を検出する車上装置と地上装置とが通信できない状態からの復帰直後に、撮像部から前記列車の周囲の画像を取得し、
前記画像と照合用画像とを比較した結果に基づいて、前記通信できない状態となってから復帰するまでに前記列車が移動したか否かを示す移動検知情報を算出し、
前記移動検知情報を前記車上装置へ出力する
各処理を含んだことを特徴とする列車移動検知方法。
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