JP2021094830A - 情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents
情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 ユーザーが設定したい記録媒体の種類を設定しやすくすることを目的とする。【解決手段】 固定モードにおいて、測定した記録媒体が設定されている記録媒体の種類であると判定された場合には設定されている記録媒体の種類を記録する記録媒体の種類に決定する。測定した記録媒体が設定されている記録媒体の種類と異なる記録媒体の種類であると判定した場合には候補の種類をユーザーに通知する。【選択図】 図18
Description
本発明は、情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
記録装置において記録を行う際に、記録媒体の種類に応じた制御パラメータを使用して記録を行うことが知られている。また、記録媒体の種類の決定方法として、特定の種類の記録媒体を頻繁に使用する場合には、予めユーザーが選択した記録媒体の種類を設定するモードを設定可能であり、給紙の際にはユーザーの選択なしに記録媒体の種類を設定する記録装置が知られている。
しかしながら、給紙時にユーザーの選択なしに記録媒体の種類を決定するモードを設定しているときに、他の記録媒体の種類を使用したい場合には、モードを設定し直す作業等が必要となるためユーザーの手間が増えてしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザーが設定したい記録媒体の種類を設定しやすくすることを目的とする。
本発明は、記録装置にセットされた記録媒体の特性を測定手段によって測定した測定結果を取得する取得手段と、記録媒体の種類を判別するために予め記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性を記憶する記憶手段と、前記取得手段によって取得された当該記録媒体の前記測定結果と、前記記憶手段に記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性と、に基づいて測定を行った記録媒体の種類がいずれの記録媒体の種類かを判定する判定手段と、記録媒体の種類を示す情報を通知手段に通知させる通知制御手段と、記録手段によって記録が行われる当該記録媒体の種類に対応する情報を入力するための入力手段と、を有する情報処理装置であって、前記測定手段によって記録媒体の特性を測定する前に、ユーザーが、前記記録手段を用いて記録を行う記録媒体の種類として設定し記録媒体の種類を記憶する固定モードを実行可能であり、前記固定モードにおいては、前記記録装置にセットされた記録媒体の特性を前記取得手段が取得した場合に、記憶したユーザーが設定した記録媒体の種類の情報に基づいて、前記測定した記録媒体の種類が、ユーザーが設定した記録媒体の種類であると前記判定手段が判定した場合には、前記入力手段は記録が行われる記録媒体の種類として前記設定した記録媒体の種類に対応する情報を入力し、前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類ではなく、かつユーザーが設定した記録媒体として記憶されていない他の記録媒体の種類であると前記判定手段が判定した場合には前記通知制御手段に当該他の記録媒体の種類を示す情報を前記通知手段に通知させることを特徴とする。
本発明によれば、固定モードにおいて設定されている記録媒体の種類と異なる記録媒体の種類であると判定した場合には設定されている記録媒体の種類を自動決定するのではなく、候補の種類をユーザーに通知することでユーザーが設定したい記録媒体の種類を設定しやすくすることができる。
(第1の実施形態)
<全体構成>
図1は、記録装置100の構成を示す斜視図であり、キャスターおよび排紙のためのバスケットが取り付けられている。図1(a)は全体の外観を示し、図1(b)は上部カバーを開けて内部構造が見える状態を示す。本実施形態における記録装置100は、インクジェット記録方式により、記録媒体上に記録材としてインク滴を付与することにより記録を行う。記録媒体はY方向を搬送方向として搬送される。そして、記録ヘッド102を搭載したキャリッジ101はY方向と交差するX方向に往復移動して記録を行う、いわゆるシリアル型記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置について説明する。しかしながら、ノズル列が記録媒体の搬送方向の記録幅に亘って構成された、いわゆるライン型記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置が用いられても良い。また、記録機能だけでなく、スキャン機能やFAX機能、送信機能等が一体化された多機能型周辺装置(MFP)でもよい。また、記録材として粉末トナーを用いる電子写真方式の記録装置でもよい。本実施形態では、後述する使用する記録媒体の決定処理を行うための情報処理装置の機能は記録装置100に搭載されている。
<全体構成>
図1は、記録装置100の構成を示す斜視図であり、キャスターおよび排紙のためのバスケットが取り付けられている。図1(a)は全体の外観を示し、図1(b)は上部カバーを開けて内部構造が見える状態を示す。本実施形態における記録装置100は、インクジェット記録方式により、記録媒体上に記録材としてインク滴を付与することにより記録を行う。記録媒体はY方向を搬送方向として搬送される。そして、記録ヘッド102を搭載したキャリッジ101はY方向と交差するX方向に往復移動して記録を行う、いわゆるシリアル型記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置について説明する。しかしながら、ノズル列が記録媒体の搬送方向の記録幅に亘って構成された、いわゆるライン型記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置が用いられても良い。また、記録機能だけでなく、スキャン機能やFAX機能、送信機能等が一体化された多機能型周辺装置(MFP)でもよい。また、記録材として粉末トナーを用いる電子写真方式の記録装置でもよい。本実施形態では、後述する使用する記録媒体の決定処理を行うための情報処理装置の機能は記録装置100に搭載されている。
記録装置100の上部に入出力部406を備える。入出力部406は操作パネルであり、ディスプレイにインク残量や記録媒体の種類の候補を表示し、ユーザーはキーを操作することにより記録媒体の種類を選択したり記録の設定を行ったりすることができる。
キャリッジ101は、光学センサ201(図2)と、インクを吐出する吐出口が設けられた吐出口面が形成された記録ヘッド102とを有する。キャリッジ101は、キャリッジモータ415(図4)の駆動により、キャリッジベルト103を介してシャフト104に沿ってX方向(キャリッジの移動方向)に往復移動可能に構成されている。本実施形態において、記録装置100は、光学センサ201により、記録媒体105の表面上の乱反射特性値や正反射特性値を取得したり、キャリッジ101と記録媒体105との間の距離を測定したりすることが可能である。
ロール紙等の記録媒体105は、不図示の搬送ローラによりプラテン106上をY方向に搬送される。搬送ローラによりプラテン106上に搬送された記録媒体105上をキャリッジ101がX方向に移動しながら、記録ヘッド102からインク滴を吐出することで記録動作が行われる。キャリッジ101が記録媒体105上の記録領域の端まで移動すると、搬送ローラは記録媒体105を一定量搬送し、次の記録走査を行う領域を記録ヘッド102が記録可能な位置に移動させる。以上の動作の繰り返しにより画像の記録が行われる。
<キャリッジ構成>
図2は、キャリッジ101の構成を示す図である。キャリッジ101は、トランスレータ202とヘッドホルダ203とを備えて構成されている。ヘッドホルダ203は、記録ヘッド102と反射型センサである光学センサ201を含む。図2に示すように、光学センサ201は、底面が記録ヘッド102の底面と同位置若しくはそれよりも高くなるように、構成されている。
図2は、キャリッジ101の構成を示す図である。キャリッジ101は、トランスレータ202とヘッドホルダ203とを備えて構成されている。ヘッドホルダ203は、記録ヘッド102と反射型センサである光学センサ201を含む。図2に示すように、光学センサ201は、底面が記録ヘッド102の底面と同位置若しくはそれよりも高くなるように、構成されている。
<光学センサ構成>
図3は、光学センサ201の構成を示す断面模式図である。光学センサ201は、光学素子として第1のLED301、第2のLED302、第3のLED303、第1のフォトダイオード304、第2のフォトダイオード305、第3のフォトダイオード306を含む。第1のLED301は、記録媒体105の表面(測定面)に対して法線(90°)の照射角を有する光源である。第1のフォトダイオード304は、第1のLED301から照射され記録媒体105からの反射光をZ方向45°の角度で受光する。つまり、記録媒体105からの反射光のいわゆる乱反射成分を検出する光学系を形成する。
図3は、光学センサ201の構成を示す断面模式図である。光学センサ201は、光学素子として第1のLED301、第2のLED302、第3のLED303、第1のフォトダイオード304、第2のフォトダイオード305、第3のフォトダイオード306を含む。第1のLED301は、記録媒体105の表面(測定面)に対して法線(90°)の照射角を有する光源である。第1のフォトダイオード304は、第1のLED301から照射され記録媒体105からの反射光をZ方向45°の角度で受光する。つまり、記録媒体105からの反射光のいわゆる乱反射成分を検出する光学系を形成する。
第2のLED302は、記録媒体105の表面(測定面)に対してZ方向60°の照射角を有する光源である。第1のフォトダイオード304は、第2のLED302から照射され記録媒体105からの反射光をZ方向60°の角度で受光する。つまり、発光と受光の角度が等しくなり、記録媒体105からの反射光のいわゆる正反射成分を検出する光学系を形成する。
第3のLED303は、記録媒体105の表面(測定面)に対して法線(90°)の照射角を有する光源である。第2のフォトダイオード305と第3のフォトダイオード306は、第3のLED303から照射され記録媒体105からの反射光を受光する。第2のフォトダイオード305と第3のフォトダイオード306は、それぞれの受光量が光学センサ201と記録媒体105との距離に応じて変化することで、光学センサ201と記録媒体105との距離を測定する。
本実施形態では光学センサはキャリッジに設置されているが、他の形態でもよい。例えば、記録装置に固定して設置されていてもよいし、あるいは記録装置とは別体の記録媒体の乱反射や正反射等の特性値を測定するための測定機器であって、測定機器によって測定した特性値を記録装置に送信する形態でもよい。
<ブロック図>
図4は、記録装置100の制御系のブロック構成を示す図である。ROM402は、不揮発性メモリであり、例えば、記録装置100を制御するための制御プログラムや、本実施形態の動作を実現させるためのプログラムが記憶されている。本実施形態の動作は、例えば、CPU401がROM402に記憶されたプログラムをRAM403に読み出して実行することにより実現される。RAM403は、CPU401のワーキングメモリとしても用いられる。EEPROM404は、記録装置100の電源がオフとされても保持しておくべきデータを記憶する。少なくとも、CPU401とROM402が、後述する記録媒体決定処理をするための情報処理装置の機能を実現する。また、EEPROM404は、予め定められた基準として利用する各記録媒体の特性値や、各記録媒体のカテゴリを記憶する。カテゴリとは記録媒体の種類を大きく分類したものであり、本実施形態においては、光沢紙、普通紙、コート紙、フィルム用紙、スペシャル、の5つが設定されている。例えば記録媒体がスタンダード光沢紙であるならば光沢紙のカテゴリ、プレミアム普通紙ならば普通紙のカテゴリに分類されている。記録媒体は紙媒体ではない媒体も含むが、本実施形態においてはユーザーに対して「用紙」という文言を用いて通知を行う。各記録媒体の特性値は記録装置内の記憶媒体ではなく、ホストコンピュータのROMやサーバーなどの外部メモリに記憶してもよい。
図4は、記録装置100の制御系のブロック構成を示す図である。ROM402は、不揮発性メモリであり、例えば、記録装置100を制御するための制御プログラムや、本実施形態の動作を実現させるためのプログラムが記憶されている。本実施形態の動作は、例えば、CPU401がROM402に記憶されたプログラムをRAM403に読み出して実行することにより実現される。RAM403は、CPU401のワーキングメモリとしても用いられる。EEPROM404は、記録装置100の電源がオフとされても保持しておくべきデータを記憶する。少なくとも、CPU401とROM402が、後述する記録媒体決定処理をするための情報処理装置の機能を実現する。また、EEPROM404は、予め定められた基準として利用する各記録媒体の特性値や、各記録媒体のカテゴリを記憶する。カテゴリとは記録媒体の種類を大きく分類したものであり、本実施形態においては、光沢紙、普通紙、コート紙、フィルム用紙、スペシャル、の5つが設定されている。例えば記録媒体がスタンダード光沢紙であるならば光沢紙のカテゴリ、プレミアム普通紙ならば普通紙のカテゴリに分類されている。記録媒体は紙媒体ではない媒体も含むが、本実施形態においてはユーザーに対して「用紙」という文言を用いて通知を行う。各記録媒体の特性値は記録装置内の記憶媒体ではなく、ホストコンピュータのROMやサーバーなどの外部メモリに記憶してもよい。
インタフェース(I/F)回路410は、記録装置100と外部のLAN等のネットワークとを接続する。記録装置100は、I/F回路410により、外部のホストコンピュータ等の装置との間で各種ジョブやデータ等の送受信を行う。
入出力部406は、入力部と出力部を含む。入力部はユーザーからの電源投入の指示や、記録実行の指示、各種機能の設定の指示を受け付ける。出力部は省電力モード等の各種装置情報や、記録装置100が実行可能な各種機能の設定画面を表示する。本実施形態では入出力部406は記録装置100に備えられた操作パネルであり、入出力部406は、入出力制御回路405を介してシステムバス416とデータの送受信が可能なように接続されている。本実施形態ではCPU401が出力部の情報の通知制御を行う。
他にも、入力部は外部のホストコンピュータのキーボードでもよく、外部のホストコンピュータからユーザーの指示を受付可能としてもよい。出力部は、LEDディスプレイやLCDディスプレイ、ホスト装置と接続されているディスプレイでもよい。また、入出力部がタッチパネルである場合には、ソフトウェアキーによりユーザーからの指示を受付可能である。また、入出力部406はスピーカーとマイクであって、ユーザーからの入力を音声入力、ユーザーへの通知を音声出力としてもよい。
CPU401とROM402と同様の機能を持つCPUとROMを備え、記録装置100と外部接続される情報処理装置が、後述する記録媒体決定処理を行い、記録装置100で使用する記録媒体を決定してもよい。
光学センサ201による測定を実施する場合には、CPU401によりLED制御回路407が駆動され、光学センサ201内の所定のLEDが点灯するように制御される。光学センサ201の各フォトダイオードは受光した光に応じた信号を出力し、A/D変換回路408によりデジタル信号に変換され、RAM403に一旦保存される。記録装置100の電源オフ時にも保存されるべきデータは、EEPROM404に記憶される。
記録ヘッド制御回路411は、記録ヘッド102に搭載されセレクタやスイッチを含むノズル駆動回路に対して、記録データに応じた駆動信号を供給し、ノズルの駆動順序等、記録ヘッド102の記録動作の制御を行う。例えば、外部からI/F回路410に記録対象データが送信されてきた場合、記録対象データは、RAM403に一旦保存される。そして、記録ヘッド制御回路411は、記録対象データから、記録のための記録データに変換された記録データに基づいて、記録ヘッド102を駆動する。その際、LF(ラインフィード)モータ駆動回路412は、記録データのバンド幅等に基づいてLFモータ413を駆動し、LFモータ413と接続されている搬送ローラが回転することにより記録媒体を搬送する。CR(キャリッジ)モータ駆動回路414は、CR(キャリッジ)モータ415を駆動することによりキャリッジベルト103を介してキャリッジ101を走査させる。
I/F回路410から送られてくるデータには、記録対象データのみでなく、プリンタドライバで設定された内容のデータも含まれる。また、記録対象データは、例えば、I/F回路410を介して外部から受信して記憶部に格納されたり、ハードディスク等の記憶部に予め格納されたりしている場合もある。CPU401は、画像データを記憶部から読み出して画像処理回路409を制御して、記録ヘッド102を用いるための記録データへの変換(二値化処理)を実行する。画像処理回路409は、二値化処理の他、色空間変換、HV変換、ガンマ補正、画像の回転等、種々の画像処理を実行する。
<記録媒体の種類の選択方法>
記録対象の記録媒体105の種類を特定することによって、インクの最大使用量、記録ヘッドの高さ、記録媒体のプラテンへの吸着力、記録媒体の搬送量補正の程度などのパラメータが設定される。記録媒体の特性に影響するような制御パラメータであれば、他のパラメータが用いられていてもよい。
記録対象の記録媒体105の種類を特定することによって、インクの最大使用量、記録ヘッドの高さ、記録媒体のプラテンへの吸着力、記録媒体の搬送量補正の程度などのパラメータが設定される。記録媒体の特性に影響するような制御パラメータであれば、他のパラメータが用いられていてもよい。
本実施形態では、記録媒体の種類を選択する際のモードが5つあり、固定モード、手動モード、推定手動モード、推定自動モード、バーコードモードがある。これらのモードのうち、測定結果から記録媒体の種類を推定する推定モードとしては、推定手動モード、推定自動モードがある。また、ユーザーによって予め使用する記録媒体の種類を指定するモードとして固定モードがある。また、測定結果を用いず、ユーザーによる記録媒体の種類の指定、あるいはモードの指定によって記録媒体の種類を決定する指定モードとしては、手動モード、バーコードモードがある。
固定モードは、特定の記録媒体を高頻度で使用するユーザーを対象としているモードである。ユーザーは予め記録媒体の種類を設定しておく。記録対象の記録媒体105が給紙されると光学センサ201によって記録媒体105の特性を測定する。測定結果に基づいて、測定した記録媒体105が、ユーザーが予め設定している記録媒体の種類か否かを判定する。測定した記録媒体105が、ユーザーが予め設定している記録媒体の種類であると判定された場合には、予め設定している記録媒体の種類を第一候補として表示する。一方、測定した記録媒体105が、ユーザーが予め設定している記録媒体の種類とは異なる記録媒体の種類であると判定された場合には、測定結果に基づいて候補の記録媒体の種類を入出力部406に表示する。
手動モードは入出力部406に記録媒体のカテゴリを表示し、ユーザーはカテゴリを選択し、更に選択したカテゴリ内から記録媒体の種類を選択することによって記録対象の記録媒体の種類を決定する。
推定手動モードは、光学センサ201によって記録対象の記録媒体105の特性を測定し、その測定結果に基づいて記録媒体の種類の候補を入出力部406に表示する。ユーザーが入出力部406から記録媒体の種類を選択することによって記録対象の記録媒体の種類を決定する。
推定自動モードは、光学センサ201によって記録対象の記録媒体105の特性を測定し、その測定結果に基づいて記録媒体の種類の候補を入出力部406に表示する。ユーザーによる操作が所定時間行われなかった場合には、最も上位の候補として表示していた記録媒体の種類を記録対象の記録媒体の種類として決定する。ユーザーによって記録媒体の種類が選択された場合には、選択された種類を記録対象の記録媒体の種類として決定する。
バーコードモードは、記録媒体に予め記録媒体の種類を示す情報がバーコードとして記録されており、バーコードを読み込むことによって記録対象の記録媒体の種類を決定する。
以上の5つのモードは、ユーザーによって切り替え可能である。入出力部406に表示されているホーム画面を図5(a)に示す。なお、図5(a)はホーム画面に表示されている項目のうち「本体設定」が選択されたときの様子を示している。項目が選択されると、選択された項目が強調表示され、次の画面が表示される。図5では項目の背景を他の項目の色とは異ならせ、項目の枠を太くすることによって強調表示する。
ホーム画面において「本体設定」が選択されると図5(b)に示すような本体設定画面を表示する。図5(b)に表示されているボタン40をタッチすると画面の表示を下にスクロールすることができる。「STOP」をタッチすると図5(b)の表示から図5(a)のホーム画面の表示に切り替わる。本体設定画面から「用紙関連の設定」が選択されると、図5(b)に示すように「用紙関連の設定」の項目を強調表示し、図5(c)に示すような用紙関連の設定画面を表示する。なお、図5(c)は、設定画面において「用紙種類の選択方法」が選択されたときの様子を示している。用紙関連の設定画面では、記録を行う際の記録ヘッド102の高さを設定するための項目や、ロール紙をカットする際のカットスピードを設定するための項目など、記録装置100に設定されている記録媒体情報の設定を行うための項目を表示する。図5(c)の用紙関連の設定画面において「用紙種類の選択方法」が選択されると、図5(d)に示すような用紙種類の選択方法の設定画面を表示する。ユーザーはこの画面から、上述した記録媒体の種類を選択する際のモードを設定可能である。図5(d)に表示される「推定結果から自動選択」が選択されると推定自動モードが実行され、「推定結果から手動選択」が選択されると推定手動モードが実行される。
<モード共通フロー>
図6は、記録対象の記録媒体の種類を決定する記録媒体決定処理を示すフローチャートである。記録媒体決定処理は、記録媒体の種類を選択する際のモードが設定された後に行われる処理である。
図6は、記録対象の記録媒体の種類を決定する記録媒体決定処理を示すフローチャートである。記録媒体決定処理は、記録媒体の種類を選択する際のモードが設定された後に行われる処理である。
以下の記録媒体決定処理においては、ユーザーが選択した記録媒体の種類の特性値について、測定値を新たな情報として得て、これに基づいて予め定められている特性値を測定値に近づけるように変更する。このような学習により、より精度よく記録媒体の種類を選択できるような特性値を獲得していく。
手動モード、バーコードモードに関しては、入出力部406に情報を表示するに当たり、光学センサ201によって測定された記録媒体の特性の測定結果を利用しない。しかし、いずれのモードにおいても、光学センサ201による記録媒体の特性の測定と測定に基づく学習を行う。測定値が必要なモード以外でも測定を行い、学習することによって、精度よく記録媒体の種類を判別できるような特性値を獲得しやすくなる。本実施形態では、全てのモードにおいて記録媒体の特性値の学習を行うが、例えば正しい記録媒体が選択される確率が高いバーコードモードでのみ学習を行うようにしてもよい。
図6のS101〜S107までの各ステップの処理は、例えば、図4で示すCPU401がROM402に記憶されたプログラムをRAM403に読み出して実行することで実現される。また、記録媒体決定処理はホスト装置のソフトウェアによって実行されてもよい。本実施形態において入出力部406は記録装置に備えられた操作パネルであるので記録媒体の候補の通知は操作パネルに記録媒体の名称を表示することによって行われる。入出力部406はホスト装置に接続されたディスプレイとホスト装置であってもよい。また、入出力部406が音声の入出力が可能なマイク機能のあるスピーカーである場合には記録媒体の候補の通知はスピーカーによって行われ、記録媒体の選択はマイクにユーザーが記録媒体の名称、或いは対応する符号を音声入力することによって行われる。
CPU401は、入出力部406である操作パネルからユーザーによる給紙開始の指示を受け付けると記録媒体105の給紙処理を実施する。図7(a)は給紙処理開始の指示の入力を受け付ける操作パネルの表示例である。操作パネルはユーザーによるタッチ入力可能なタッチパネルである。「はい」の項目をタッチすると給紙が開始される。
図7(a)で「はい」の項目が選択され、給紙が開始されると、記録媒体105は搬送ローラによりプラテン106上の光学センサ201が検知可能な位置まで搬送される。記録媒体105が搬送されると、記録媒体105上をキャリッジ101がX方向に移動し、光学センサ201によって記録媒体105の乱反射値、正反射値、記録媒体の厚さの値(以下、紙厚)を取得する(ステップS101)。乱反射値は記録媒体の白色度と対応し、正反射値は記録媒体の光沢度と対応する。記録媒体の特性として、記録媒体のX方向の幅を使用して記録媒体決定処理を行ってもよい。記録媒体の特性の測定を行う位置は1箇所でもよいし、複数箇所の測定結果の平均を取ってもよい。また、特性の測定は光学センサ201が停止した状態で行ってもよいし、移動しながら行ってもよい。測定値は一旦RAM403に記憶される。他のメモリに記憶してもよい。
次いで、CPU401はステップS102にて設定されている記録媒体を決定する際のモードを確認する。モードはROM402に記憶されている。設定されているモードに応じた処理を行い、推定手動モードはステップS103に、推定自動モードはステップS104に、手動モードはステップS105に、固定モードはステップS106に、バーコードモードはステップS107に進む。ステップS103〜S107にて記録対象の記録媒体の種類を決定し、記録媒体決定処理を終了する。
以下にステップS103〜S107の、各モードに応じた処理を説明する。
<推定手動モード>
推定手動モードでは、ユーザーが選択した記録媒体の種類の特性値について、測定値を新たな情報として得て、これに基づいて予め定められている特性値を測定値に近づけるように変更する。このような学習により、より精度よく記録媒体の種類を選択できるような特性値を獲得していく。
推定手動モードでは、ユーザーが選択した記録媒体の種類の特性値について、測定値を新たな情報として得て、これに基づいて予め定められている特性値を測定値に近づけるように変更する。このような学習により、より精度よく記録媒体の種類を選択できるような特性値を獲得していく。
図8にステップS103の推定手動モードについてのフローチャートを示す。
ステップS201では、CPU401は図6のステップS101で取得した測定値をRAM403から読み出す。そして、EEPROM404に記憶されている予め定められた各記録媒体の特性値と比較し、記録媒体の種類の候補を抽出する。ステップS201の記録媒体の種類を抽出する処理のフローチャートを図10に示す。
測定値が示す特性に該当する度合が所定の度合より高い記録媒体の種類を抽出する。詳しくは以下の通りである。図9(a)はEEPROM404に記憶されている記録媒体の種類毎の特性値を示す。この特性値は現段階が初期値であれば特性値=T0である。この値を基準値として測定値との比較により、記録媒体の種類を判別する。この基準値の範囲を抽出範囲とする。乱反射値、正反射値は、光学センサ201が光を受光して出力する出力電圧を10bitでA/D変換した値である。抽出範囲は、記録媒体の各特性値のmiddle値を中心とする最小値であるmin値から最大値であるmax値までの範囲である。
ステップS701では、取得した紙厚が、記憶手段EEPROM404に記憶された紙厚の抽出範囲内である記録媒体の種類を抽出する。本実施形態において、紙厚は中心値から±50μmが抽出範囲である。
そして、抽出された記録媒体の種類があるか否かを判断する(ステップS702)。
記録媒体の種類が抽出されなかった場合には、抽出した記録媒体の種類がないことを示す情報をRAM403に記憶し、記録媒体の抽出処理を終了する。
ステップS702で記録媒体の種類が抽出された場合、取得した乱反射値が、記憶手段EEPROM404に記憶された乱反射値の抽出範囲内である記録媒体の種類を抽出する(ステップS703)。図9(a)で示すように、乱反射値の抽出範囲は中心値から±5の範囲である。ここで、抽出された記録媒体の種類があるか否かを判断する(ステップS704)。該当する記録媒体の種類が無い場合、抽出した記録媒体の種類がないことを示す情報をRAM403に記憶し、記録媒体の抽出処理を終了する。
ステップS704で抽出した記録媒体の種類がある場合、取得した正反射値が、記憶手段EEPROM404に記憶された正反射値の抽出範囲内である記録媒体の種類を抽出する(ステップS705)。図9(a)で示すように、正反射値の抽出範囲は中心値から±5の範囲である。ここで、抽出された記録媒体の種類があるか否かを判断する(ステップS706)。該当する記録媒体の種類が無い場合、抽出した記録媒体の種類がないことを示す情報をRAM403に記憶し、記録媒体の抽出処理を終了する。
ステップS706で抽出した記録媒体の種類がある場合、抽出した記録媒体の種類を示す情報をRAM403に記憶し、記憶媒体の抽出処理を終了する。
ステップS201にて記録媒体の抽出処理を終了すると、ステップS202にて抽出した記録媒体があるかを判定する。図10の記録媒体抽出処理にてRAM403に記憶された情報をCPU401によって読み出すことによって判定を行う。
ステップS202で抽出した記録媒体の種類がある場合、抽出した記録媒体の種類の特性値が測定値に近い順に優先順位をつける(ステップS203)。表示の順序の決め方について詳しくは後述する。
記録媒体の種類の名称を、図7(d)に示すように、ステップS203で決定した優先順位の高い順に上から表示する(ステップS204)。
図7(d)では優先度の高い順に記録媒体の名称の横に1〜3までの符号を付して表示している。記録媒体の種類の選択は、表示されている記録媒体の名称の項目をタッチすることによって行われる。ここでは、1の番号が付されているスタンダード半光沢紙の優先度が最も高い。符号は優先度の高さが分かるようなものであればよく、数字以外の符号でもよい。また、表示の方法はこれに限らず優先順をユーザーが認識可能であればよい。
図7(d)では、候補の記録媒体を上から3つまで表示することができるが、抽出された記録媒体の種類は2種類であるため、図7(d)では2つの記録媒体までしか表示していない。3つ目の欄には上記2つの記録媒体の名称よりも目立たないように「選択候補がありません」と薄く(或いは暗く)表示し、ユーザーには3つ目の候補がないことを報知する。例えば操作パネルの背景の色が黒の場合、記録媒体2つは白色で、「選択候補がありません」という内容は白よりも輝度の低い色であるグレーで表示する。「選択候補がありません」という内容の表示の下部には、用紙のカテゴリを表示する。このようにしてユーザーが所望する記録媒体が入出力部406に表示された記録媒体の中になかった場合に、その他の種類の記録媒体を選択するために、個別の記録媒体を選択できるようにしてある。本実施形態では、カテゴリは1位の記録媒体の種類が属するカテゴリを一番上に表示する。特性が近いカテゴリを上位に表示し、選択しやすくすることによって候補の記録媒体にユーザーが所望する記録媒体が無かった場合でも、所望の記録媒体のカテゴリを選択するまでの手間を少なくすることができる。
図11に他の形態の入出力部406における記録媒体の種類の候補の表示方法を示す。図11(a)のように、抽出された記録媒体の種類の候補が操作パネルに表示しきれない場合にはスクロール操作等によって下位の候補を表示可能にしてもよい。また、候補の上位から順に表示せずとも、優先順位をユーザーが認識可能であればよい。操作パネルの中央に最も上位の記録媒体の名称を表示させるようにしてもよいし、図11(b)のように優先度が上位の記録媒体の名称を表示する文字の大きさを大きくする、太字にするなどして優先度の上下を表現してもよい。また、「用紙のカテゴリ」という表示の下にカテゴリが表示されているが、「用紙のカテゴリ」を意味する表示なしにカテゴリを表示するようにしてもよい。また、候補の記録媒体の下にはカテゴリではなく、候補以外の記録媒体の種類を表示してもよい。
また、図11(c)のように優先度が1位の記録媒体のみを表示するようにしてもよい。ユーザーが、抽出された他の記録媒体を選択したい場合には、図11(c)ではスタンダード普通紙と表示されている記録媒体の項目の部分を選択することができる。この選択を受け付けると図7(d)のような画面の表示になり、他の記録媒体を選択できるような表示方法でもよい。
ステップS202にて抽出した記録媒体が無いと判定された場合、図7(b)のように操作パネルにカテゴリ表示を行う(ステップS205)。ユーザーが選択したカテゴリの入力を受け付けると図7(c)のようにカテゴリ内の記録媒体の種類を表示する。そして、表示した記録媒体の種類のうち選択された記録媒体の種類についての入力を受ける。入力は記録媒体の名称が表示されている項目をタッチすることによって行われる。図7(b)では、記録媒体のカテゴリとは別に、「すべて」という項目を一番下に表示している。この「すべて」が選択されると全ての記録媒体が予め定められた順番で表示される。最近、即ち一番最後に使用された記録媒体から近い順番に表示するようにしてもよい。
ステップS206にて、ユーザーが入出力部406から記録媒体の種類を選択すると、ステップS207では測定値が選択された記録媒体の学習範囲内か否かを判断する。ここで、学習範囲について説明する。ユーザーが選択した記録媒体の種類の特性値を、測定値に基づいて変更することにより、より抽出の精度が上がるような特性値を得ることができる。しかし、予め定められた(あるいは学習過程を経て変更が行われた)特性値から大きくかけ離れた測定値に基づいて学習を行ってしまうと間違った値を学習してしまうこととなるため、学習する測定値の範囲である学習範囲が設定されている。学習範囲は、本実施形態では抽出範囲の2倍の範囲を持つ範囲である。学習範囲は特性値を変更するための範囲である。選択された記録媒体の学習範囲内に測定値が入っていた場合に、測定値に基づいて特性値を変更する。本実施形態において、学習範囲は特性値の中心値から、所定の値の範囲とするが、これはとmin値との差分、あるいは中心値とmax値と差分の2倍の値の範囲である。例えば、図9(a)のスタンダード光沢紙の正反射値の抽出範囲は中心値から±5の95〜105である。学習範囲は±5の2倍である中心値から±10の範囲を取るため、学習範囲は90〜110である。同じように、乱反射値、紙厚についても抽出範囲の2倍の範囲を取るため、スタンダード光沢紙の乱反射値の学習範囲は90〜100、紙厚の学習範囲は90〜290である。学習範囲はこれに限らず、例えば抽出範囲と同じ範囲を取ってもよいし、特性や記録媒体の種類毎に異なる学習範囲を設定してもよい。選択された記録媒体の種類の学習範囲の中に測定値が入っている場合にはステップS208に進み、ステップS206で選択された記録媒体の種類の特性値を測定値に基づいて変更した値に更新してEEPROM404に記憶させる。以上により推定手動モードによる記録媒体決定処理が終了する。学習範囲の中に測定値が入っていない場合には選択された記録媒体の種類の特性値を更新せずに推定手動モードによる記録媒体決定処理を終了する。特性値の更新について詳しくは後述する。
記録媒体決定処理が終了し、記録準備が完了すると、ユーザーからの記録ジョブを受け付ける状態となり、記録ジョブを受信したら記録を開始する。記録準備を完了する前に記録ジョブを受け付けて、RAM403に保存しておき、記録準備が完了したら記録を開始するようにしてもよい。また、入出力部406からユーザーが選択して入力された記録媒体の種類と、ホストコンピュータから記録装置100に送信されたジョブの記録媒体の種類が異なっている場合は、EEPROM404に記憶している記録媒体の特性値を更新しないようにしてもよい。
図10の記録媒体の抽出処理では、ステップS701で該当する紙厚を有する記録媒体の種類を抽出し、ステップS703で該当する乱反射値を有する記録媒体の種類を、ステップS705で該当する正反射値を有する記録媒体の種類を抽出している。抽出する順番はこれに限らず、例えば乱反射値が該当する記録媒体の種類をまず抽出するようにしてもよい。
光学センサ201が記録装置とは別体の測定機器に設けられている場合には、まず測定機器にセットされた記録媒体の特性を測定によって測定する。そして取得した測定値を記録装置に送信し、記録装置のCPU401によって記録媒体を抽出して、入出力部406に候補を通知するような形態でもよい。
以下に具体例を挙げながら記録媒体決定処理のステップS203の表示の順序の決め方、ステップS208の特性値の更新について説明する。ステップS101で取得した記録媒体の特性が、図12に示すように、(乱反射値、正反射値、紙厚)=(103、98、225)である。図13にステップS201の処理の判定結果を示す表である。測定値が抽出範囲内に入った記録媒体を「○」で示し、測定値が抽出範囲に入らなかった記録媒体を「×」で示す。抽出範囲に入らなかった特性値がある記録媒体は次の処理で判定自体を行わない。これを図13では「判定しない」と表示している。
ステップS701では、図9(a)に示す紙厚の抽出範囲に、取得した紙厚190が入る記録媒体の種類である、スタンダード光沢紙、スタンダード半光沢紙、プレミアム光沢紙、厚口光沢紙が抽出される。抽出した記録媒体の種類があるのでステップS702はYesとなり、ステップS703に進む。
ステップS703では、ステップS701で抽出した記録媒体の中から、図9(a)に示す乱反射値の抽出範囲に、測定した乱反射値103が入る記録媒体の種類である、スタンダード光沢紙、スタンダード半光沢紙、厚口光沢紙が抽出される。抽出した記録媒体の種類があるのでステップS704はYesとなり、ステップS107に進む。
ステップS705では、ステップS703で抽出した記録媒体の中から、図9(a)に示す正反射値の抽出範囲に、測定した正反射値が入る記録媒体を抽出する。ここではスタンダード光沢紙、スタンダード半光沢紙と、厚口光沢紙が抽出される。抽出した記録媒体があるのでステップS706はYesとなり、ステップS707に進む。ステップS707では抽出した記録媒体の種類を示す情報をRAM403に記憶する。
ステップS202で、抽出した記録媒体の種類があるため、ステップS203に進む。ステップS203では、特性値が測定値に近い記録媒体の方が優先順位の高い記録媒体として順位をつける。そして、ステップS204では抽出した記録媒体の種類の名称を、優先順位の高い記録媒体から順に上から表示する。
図14はステップS203における順位の決定方法について説明するための図である。本実施形態では、以下の計算方法によって各特性の中心値と測定値の近さを計算する。
|(測定値−特性の中心値)/(特性のmax値―特性の中心値)|
特性のmax値の代わりにmin値を使用してもよい。
特性のmax値の代わりにmin値を使用してもよい。
例えばスタンダード光沢紙の正反射値について計算すると、|(103−100)/(105−95)|=0.6である。ステップS201で抽出した記録媒体の種類について上記の計算を行い、各特性の測定値への近さの値を合計する。合計値が小さい記録媒体ほど測定値に近いことを示す。合計値の小さい記録媒体ほど上位の記録媒体の種類と判断し、入出力部406に表示を行う。ここでは、図7(e)に示すように、スタンダード光沢紙、厚口光沢紙、スタンダード半光沢紙の順に表示を行う。
ステップS206でユーザーによって表示順位が3位のスダンダード半光沢紙が選択された場合のステップS207の処理について説明する。
ステップS207では、ステップS101で取得した測定値が、選択された記録媒体の種類であるスダンダード半光沢紙の学習範囲内か否かを判定する。測定値が、乱反射値、正反射値、紙厚、の全ての特性の学習範囲内である場合にスタンダード半光沢紙の学習範囲であると判定する。図9(a)に示すように、スタンダード半光沢紙の正反射値の抽出範囲は中心値(middle)を99として±5の範囲である94〜104である。上述したように学習範囲は抽出範囲と同じ中心値から、抽出範囲の2倍の範囲とする。スタンダード半光沢紙の正反射値の学習範囲は中心値を99として±10の範囲である89〜109である。同様にしてスタンダード半光沢紙の乱反射値の学習範囲は85〜105、紙厚の学習範囲は90〜290である。以上の学習範囲に、測定値(乱反射値、正反射値、紙厚)=(103、98、225)の全てが入っているため、ステップS208に進む。
ステップS208では、測定値に基づいて選択された記録媒体の種類の特性値を更新する。図9(a)に示す特性値は更新する前の特性値であり、図12には測定値を示す。本実施形態では、記録媒体の種類の特性値を測定値に一定の割合で近づける。ここで測定値には測定誤差が含まれるため、測定値をそのまま特性値として一度に置き換えるよりも、測定値と特性値との差分が一定割合ずつ少なくなってゆくように、複数回の学習により段階的に差分が解消するようにするとよい。その一例を一般化した式で表すと以下のようになる。
更新後の特性値(Tn+1)=(測定値(R)−特性値(Tn))×α+更新前の特性値(Tn)
ここで、αは特性値を測定値に近づける割合を示す値である。近づける割合を25%とすると、正反射値の中心値は以下のようになる。例えば、Tn=T0(初期値)である場合には、1回目の更新によりT1が求められる。
ここで、αは特性値を測定値に近づける割合を示す値である。近づける割合を25%とすると、正反射値の中心値は以下のようになる。例えば、Tn=T0(初期値)である場合には、1回目の更新によりT1が求められる。
R=103,Tn=T0=99,である場合には、下記のようにしてT1が求められる。
T1=(103−99)×0.25+99=100
同様に乱反射値、紙厚の特性値を更新する。更新した結果を図9(b)に示す。抽出範囲は、正反射値、乱反射値は中心値から±5、紙厚は中心値から±50ということは変更せずに、中心値に合わせてmin値、max値も更新する。更新した特性値はEEPROM404のスタンダード半光沢紙の特性値として、元の特性値と書き換えて記憶され、次回以降の記録媒体決定処理に使用される。以上で記録媒体決定処理が終了する。
T1=(103−99)×0.25+99=100
同様に乱反射値、紙厚の特性値を更新する。更新した結果を図9(b)に示す。抽出範囲は、正反射値、乱反射値は中心値から±5、紙厚は中心値から±50ということは変更せずに、中心値に合わせてmin値、max値も更新する。更新した特性値はEEPROM404のスタンダード半光沢紙の特性値として、元の特性値と書き換えて記憶され、次回以降の記録媒体決定処理に使用される。以上で記録媒体決定処理が終了する。
以上の例では、特性値を更新する際には、特性値から測定値に25%近づけたが、近づける割合はこれに限らず、0%より大きく100%以下の割合であればよい。また、近づける割合は記録媒体の種類毎に設定されていても、特性毎に設定されていてもよい。
図9(b)のように特性値を更新した状態で、再び記録媒体の特性が、(乱反射値、正反射値、紙厚)=(103、98、225)であるスタンダード半光沢紙を測定する。測定値に特性値が近い順に順位づけした結果を図14(b)に示す。スタンダード半光沢紙の特性値を更新したことによって、スタンダード半光沢紙の順位が1位になった。そのため、ステップS204にて入出力部406には、測定した記録媒体であるスタンダード半光沢紙が最も上位の記録媒体として表示されることになり、ユーザーがより選択しやすくなる。
また、特性値が測定値と近い順に通知したが、他の方法でもよい。使用された記録媒体の使用履歴情報がEEPROM404などに記憶されている場合には、履歴情報を使用してもよい。例えば、図10の記録媒体抽出処理によって抽出した記録媒体の種類を、履歴情報が示す後に使用された記録媒体ほど優先順位の高い記録媒体として、優先順位の高い記録媒体の名称を上から順に表示することができる。
また、測定値を記録媒体の種類の特性値を反映させる他の方法として、過去N回分の測定値の平均値を特性値として設定するようにしてもよい。図15は、過去3回の測定値によって特性値を設定する方法を説明するための図である。ここではスタンダード半光沢紙の正反射値を例にとって説明する。図15(a)はステップS206において1回もスタンダード半光沢紙が選択されていない場合を示す。図15(a)では初期設定の値である99が過去3回分の値として入力されており、平均値も99のため特性値は99となっている。図15(b)はスタンダード半光沢紙が選択されると、測定値103が1回前の測定値として入力される。測定値103が入力されたときの平均値100.3を次回以降使用する特性値として設定する。図15(c)は更にスタンダード半光沢紙が選択された場合を示しており、1回前の測定値として104が入力されている。このときの平均値である102を次回以降使用する特性値として設定する。図15(d)は、図15(c)の状態から更にスタンダード半光沢紙が選択された場合を示しており、1回前の測定値として102が入力されている。このときの平均値103を次回以降使用する特性値として設定する。
<推定自動モード>
図16にステップS104の推定手動モードについてのフローチャートを示す。
図16にステップS104の推定手動モードについてのフローチャートを示す。
ステップS301〜S303、S305は図8に示す推定手動モードのステップS201〜S205と同様の処理を行う。
ステップS304では、記録媒体の種類の名称を、図7(f)に示すように、ステップS303で決定した優先順位の高い順に上から表示する。候補の記録媒体の種類と共に、優先順位が最も高い記録媒体の種類を選択する場合には操作をしなくてもよいことを通知するために、「1.の用紙を自動で給紙します」という表示を行う。また、優先順位が最も高い記録媒体の種類以外の記録媒体の種類も選択可能であるということを通知するために「リストからも選択可能です」という表示を行う。
ステップS306にて、ユーザーが所定時間以内に入出力部406を操作しなかった場合には、ステップS304にて表示した記録媒体の種類の中で優先度が最上位の記録媒体の種類を対象の記録媒体105の種類に決定する。そしてステップS310に進む。
ステップS306にて、所定時間以内に入出力部406が操作された場合には、ステップS308にてユーザーが選択した記録媒体の種類を対象の記録媒体105の種類に決定する。ステップS308にて記録媒体の種類が選択されると、ステップS309では測定値が選択された記録媒体の学習範囲内か否かを判断する。ステップS309、S310は図8のステップS207、S208と同様の処理を行う。測定値が学習範囲内でない場合には特性値を更新せずに推定自動モードの記録媒体決定処理を終了する。測定値が学習範囲内である場合にはステップS310に進む。
ステップS310では、選択された記録媒体の種類の特性値を測定値に基づいて変更した値に更新してEEPROM404に記憶させる。以上により推定自動モードによる記録媒体決定処理が終了する。
<手動モード>
図17にステップS105の手動モードについてのフローチャートを示す。
図17にステップS105の手動モードについてのフローチャートを示す。
ステップS401では、入出力部406に図7(b)に示すような記録媒体のカテゴリを表示する。本実施形態では、カテゴリの表示順は予め定められた順番に表示する形態とする。他にも、使用された記録媒体の使用履歴情報がEEPROM404などに記憶されている場合には、履歴情報が示す最近使用された記録媒体が属するカテゴリを上位に表示してもよい。また、履歴情報が示す最近使用された記録媒体の種類を上位に表示してその下にカテゴリを表示してもよい。また、カテゴリではなくすべての記録媒体の種類を表示するようにしてもよい。
ユーザーがカテゴリを選択すると図7(c)に示すようなユーザーが選択したカテゴリに属する記録媒体の種類が表示される。ユーザーが、表示された記録媒体の種類から記録媒体を選択すると(ステップS402)、ステップS403では測定値が選択された記録媒体の学習範囲内か否かを判断する。ステップS403、S404は図8のステップS207、S208と同様の処理を行う。測定値が学習範囲内でない場合には特性値を更新せずに手動モードの記録媒体決定処理を終了する。測定値が学習範囲内である場合にはステップS404において、ステップS402で選択された記録媒体の種類の特性値を測定値に基づいて変更した値に更新してEEPROM404に記憶させる。以上により手動モードによる記録媒体決定処理が終了する。
<固定モード>
固定モードを使用する場合には、上述したように、ユーザーは記録媒体決定処理が開始される前に図5(d)の画面から「固定」を選択することによって固定モードを選択する。「固定」を選択すると、図7(b)に示すような画面になり、この画面からユーザーは高頻度に使用する記録媒体の種類のカテゴリを選択する。カテゴリのうち、例えば「普通紙」を選択すると図7(c)に示すようにユーザーが選択したカテゴリに属する記録媒体の種類が表示される。その中から選択された記録媒体の種類が固定モードの記録媒体の種類として設定される。設定された記録媒体の種類はEEPROM404に記憶する。以下ではスタンダード光沢紙が予め設定されているとして説明する。
固定モードを使用する場合には、上述したように、ユーザーは記録媒体決定処理が開始される前に図5(d)の画面から「固定」を選択することによって固定モードを選択する。「固定」を選択すると、図7(b)に示すような画面になり、この画面からユーザーは高頻度に使用する記録媒体の種類のカテゴリを選択する。カテゴリのうち、例えば「普通紙」を選択すると図7(c)に示すようにユーザーが選択したカテゴリに属する記録媒体の種類が表示される。その中から選択された記録媒体の種類が固定モードの記録媒体の種類として設定される。設定された記録媒体の種類はEEPROM404に記憶する。以下ではスタンダード光沢紙が予め設定されているとして説明する。
図18にステップS106の固定モードについてのフローチャートを示す。
ステップS501では、CPU401は図6のステップS101で取得した測定値をRAM403から読み出す。そしてEEPROM404に記憶されている固定モードに設定している記録媒体の特性値と比較し、測定値が固定モードに設定している記録媒体の抽出範囲内に入っているかを判定する。固定モードに設定されている記録媒体の種類か否かの判定に使用する設定用の抽出範囲を図19に示す。図19の抽出範囲は図9で示す抽出範囲よりも広い範囲である。ここでは中心値からmin値との差分と中心値からmax値との差分が図9に示す抽出範囲の2倍とする。このときの学習範囲は図9で示す抽出範囲のときの学習範囲と同じ範囲とする。そのため、図19の抽出範囲と学習範囲は同じ大きさの範囲を有する。このように、固定モードに設定されている記録媒体の種類の抽出範囲を大きくすることで、後述する図20の処理において、測定した記録媒体が固定モードに設定した記録媒体であると判定されやすくなる。ユーザーが固定モードを使用している場合には、固定モードに設定された種類の記録媒体を使用する可能性が高い。固定モードに設定した種類の記録媒体がセットされ、測定されたにも関わらず、測定誤差等によって固定モードに設定した種類の記録媒体ではなく、設定した記録媒体の種類と似た特性値を持っている記録媒体の種類であると判定されることがある。そのような場合にはユーザーは記録媒体の種類を固定モードに設定した記録媒体の種類に選択し直す必要があり、手間である。そのため、固定モードに設定した記録媒体の種類の抽出範囲を通常よりも大きくすることによって固定モードに設定した記録媒体の種類であると判定されやすくなり、ユーザーが選択する手間を減らすことができる。図19の抽出範囲は図9の抽出範囲の2倍としたが、これに限られるものではない。また、記録媒体毎に範囲の大きさを異ならせてもよい。ステップS501の固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値を比較する処理のフローチャートを図20に示す。
図20の処理について説明する。この処理では、固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲に測定値が入っているか否かを判定する。入っている場合には、測定した記録媒体105の種類は固定モードに設定した記録媒体の種類であると判定する。入っていない場合には、測定した記録媒体105の種類は固定モードに設定した記録媒体の種類ではないと判定する。
まず、ステップS801では、取得した紙厚を、図19に示す固定モードに設定した記録媒体の紙厚特性値の抽出範囲と比較する。本実施形態において、固定モードに設定した記録媒体の紙厚は中心値から±100μmが抽出範囲である。そして、取得した厚さが固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内にあるか否かを判断する(ステップS802)。取得した厚さが固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内になかった場合には、測定した記録媒体は固定モードに設定されている記録媒体の抽出範囲外であることを示す情報をRAM403に記憶する。以上により固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理を終了する。
ステップS802で取得した厚さが固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内の場合には、ステップS803にて取得した乱反射値が、図19に示す固定モードに設定した記録媒体の乱反射特性値の抽出範囲と比較する。図19で示すように、乱反射値の抽出範囲は中心値から±10の範囲である。
取得した乱反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内にあるか否かを判断する(ステップS804)。取得した乱反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内になかった場合には、ステップS807にて測定した記録媒体は固定モードに設定されている記録媒体の抽出範囲外であることを示す情報をRAM403に記憶する。以上により固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理を終了する。
ステップS804で取得した乱反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内の場合には、ステップS805にて取得した正反射値が、図19に示す固定モードに設定した記録媒体の正反射特性値の抽出範囲と比較する。図19で示すように、正反射値の抽出範囲は中心値から±10の範囲である。
取得した正反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内にあるか否かを判断する(ステップS806)。取得した正反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内になかった場合には、ステップS807にて測定した記録媒体は固定モードに設定されている記録媒体の抽出範囲外であることを示す情報をRAM403に記憶する。以上により固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理を終了する。
ステップS806で取得した正反射値が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内の場合には、ステップS808にて測定した記録媒体は固定モードに設定されている記録媒体の抽出範囲内であることを示す情報をRAM403に記憶する。以上により固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理を終了する。
以上のようにして図18のステップS501の処理である図20の固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲に測定値が入っているか否かを判定する処理を終了する。ここでは、紙厚、乱反射、正反射の順に抽出範囲の比較を行っているが、抽出範囲の比較の順番はこれに限らず、例えば乱反射値の抽出範囲の比較をまず抽出するようにしてもよい。
図18に戻ると、ステップS501にて固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理を終了すると、ステップS502に進む。ステップS502では、測定した記録媒体が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲内であるかを判定する。判定は、図20の処理フローにおける固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲と測定値の比較処理(S801、S803、S805)にて行う。具体的には、RAM403に記憶しておいた測定値の情報をCPU401によって読み出し、また、抽出範囲についての情報をEEPROM404から読み出してこれらを比較することによって行う。
ステップS502において、測定した記録媒体が固定モードに設定した記録媒体であると判定した場合、ステップS503にて入出力部406に図7(g)に示すように予め設定されている記録媒体の種類の名称を表示する。図7(g)の画面では「OK」ボタンと「用紙種類」ボタンが表示されており、「OK」を選択すると表示されている記録媒体の種類に決定し、「用紙種類」を選択すると図7(b)の画面が表示され、他の記録媒体の種類が選択できるようになる。ステップS502において測定した記録媒体が固定モードに設定した記録媒体であると判定しなかった場合にはステップS508に進む。ステップS508以降の処理については後述する。
ステップS503にて記録媒体の名称を表示すると、ステップS504において、ステップS503の表示を開始してから所定時間以内に入出力部406が操作されなかった、或いは、図7(g)の「OK」の項目が選択されたかを判定する。所定時間操作されなかった、或いは「OK」の項目が選択された場合には、予め設定されているスタンダード光沢紙を記録対象の記録媒体105に決定し、ステップS506に進む。
一方、ステップS504において、所定時間以内に「用紙種類」の項目が選択された場合には、図7(b)のような記録媒体のカテゴリ表示を行い、ユーザーは予め設定されていなかった記録媒体の種類を選択することができる。ステップS505において記録媒体の種類が選択されるとステップS506に進む。
ステップS506、S507は図8のステップS207、S208と同様の処理を行う。ステップS506では測定値が選択された記録媒体の学習範囲内か否かを判断する。測定値が学習範囲内でない場合には特性値を更新せずに固定モードの記録媒体決定処理を終了する。測定値が学習範囲内である場合にはステップS507にて、選択された記録媒体の種類の特性値を測定値に基づいて変更した値に更新してEEPROM404に記憶させる。
次にステップS502にて、測定した記録媒体が固定モードに設定した記録媒体の抽出範囲外であると判定した場合に進むステップS508以降の処理について説明する。
ステップS508はステップS301と同様の処理を行い、図9の抽出範囲と測定値から記録媒体の種類を抽出する。ここでは、測定した記録媒体の種類が固定モードで設定した記録媒体の種類ではないとステップS502にて判定されているため、ステップS508において抽出する記録媒体は設定されている記録媒体ではない記録媒体である。そのため判定に使用する抽出範囲としては図19で示した抽出範囲よりも小さい範囲の図9に示すような非設定用の抽出範囲を使用する。ステップS509において抽出した記録媒体があるか否かを判定する。抽出した記録媒体がない場合にはステップS503にて固定モードで設定した記録媒体の名称を入出力部406に表示する。これは、他の候補がない場合には、EEPROM404に特性値が記憶されている記録媒体の種類の中ではユーザーが固定モードで設定している記録媒体の種類が、ユーザーが選択したい記録媒体の種類である可能性が高いためである。
記録媒体を複数抽出した場合はステップS510にて抽出した記録媒体を順位付けする。1種類の記録媒体の種類を抽出した場合には抽出した記録媒体の種類を最上位とする。そして、ステップS511にて、ステップS510で順位付けした記録媒体の種類を入出力部406に表示する。図7(h)に表示例を示す。図7(h)では「固定モード設定用紙とは異なる用紙を検知しました。」という表示と共に、記録媒体の種類の名称をステップS510で決定した優先順位の高い順に上から表示する。また、図7(h)では優先順位が最も高い記録媒体の種類を選択する場合には操作をしなくてもよいことを通知するために、「1.の用紙を自動で給紙します」という表示を行っている。また、抽出したメディアではなく、固定モード設定用紙やそれ以外の用紙も選択できるような表示を行っている。
ステップS512の表示を開始してから所定時間ユーザーによって操作されなかった場合には、ステップS513にて最上位の候補の記録媒体の種類を自動選択し、ステップS507では、選択された記録媒体の特性値を学習した値に更新する。ステップS512において、所定時間内に操作された場合にはステップS505に進む。
以上のようにして図18の固定モードの記録媒体決定処理を終了する。固定モードが推定自動モードと異なる主な点はステップS509において抽出した記録媒体がない場合はステップS503に進み、固定モードとして設定した記録媒体を表示することである。
図18では、固定モード使用ユーザーは記録媒体選択時に記録装置のそばにいるとは限らないことを考慮し、所定時間内に操作が行われなかった場合は自動で記録媒体が選択されるようにしている。しかし、ユーザーが記録媒体の種類を選択するまで表示を続けるような形態でもよい。
また、ステップS503、S504において、測定した記録媒体が固定モードで設定した記録媒体の種類であると判定した場合にも表示を行い、選択が可能なようにしている。しかし、例えばS502:YESとなったらば、表示を行わずに、自動的に予め設定されているスタンダード光沢紙を記録媒体の種類を決定するようにしてもよい。また決定した記録媒体の種類をユーザーに知らせるために表示してもよいし、表示しなくともよい。
<バーコードモード>
バーコードモードは主にロール紙において使用されるモードである。以降は記録対象の記録媒体がロール紙であるとして説明する。記録媒体は記録を行うときには記録装置100に取り付けられて使用される。ユーザーによってバーコードモードが指定されているときに記録装置100から記録媒体を取り外す、または使用を中断し異なる記録媒体が使用されるときに、記録媒体には図22(a)に示すようなバーコードが記録される。図22の記録媒体の種類はスダンダード普通紙である。バーコードは読み込み位置を調整するパターンが記録されているエリアA1と、記録媒体の種類の情報がバーコードとして記録されているエリアA2、記録媒体の種類の名称が記録されているエリアA3に分かれている。バーコードでなくとも、記録媒体に記録した情報によって記録媒体の種類が識別できる形態であればよく、例えばQRコード(登録商標)などでもよい。
バーコードモードは主にロール紙において使用されるモードである。以降は記録対象の記録媒体がロール紙であるとして説明する。記録媒体は記録を行うときには記録装置100に取り付けられて使用される。ユーザーによってバーコードモードが指定されているときに記録装置100から記録媒体を取り外す、または使用を中断し異なる記録媒体が使用されるときに、記録媒体には図22(a)に示すようなバーコードが記録される。図22の記録媒体の種類はスダンダード普通紙である。バーコードは読み込み位置を調整するパターンが記録されているエリアA1と、記録媒体の種類の情報がバーコードとして記録されているエリアA2、記録媒体の種類の名称が記録されているエリアA3に分かれている。バーコードでなくとも、記録媒体に記録した情報によって記録媒体の種類が識別できる形態であればよく、例えばQRコード(登録商標)などでもよい。
図21にステップS107のバーコードモードについてのフローチャートを示す。
ステップS601において、図22(a)に示すような記録対象の記録媒体105に記録されているバーコードを光学センサ201によって読み取る。図22(b)に読み取っている様子を示す模式図を示す。キャリッジ101が移動しながら、光学センサ201の第1のLEDを記録媒体に照射し、乱反射成分を第1のフォトダイオード304で検出することによってバーコードを読み取る。
ステップS602ではバーコードの読み取りが可能であるか否かを判定する。読み取りが可能であった場合にはステップS604で記録対象の記録媒体105を読み取った記録媒体の種類に決定する。読み取りが行えなかった場合にはステップS603で図17の手動モードを実行する。
ステップS604で記録媒体の種類を決定した場合には、ステップS605、S606は図8のステップS207、S208と同様の処理を行う。ステップS605では測定値が選択された記録媒体の学習範囲内か否かを判断する。測定値が学習範囲内でない場合には特性値を更新せずにバーコードモードの記録媒体決定処理を終了する。測定値が学習範囲内である場合にはステップS606にて、選択された記録媒体の種類の特性値を測定値に基づいて変更した値に更新してEEPROM404に記憶させる。以上によりバーコードモードによる記録媒体決定処理が終了する。
以上のように、固定モードにおいて、ユーザーが設定した記録媒体の種類ではない記録媒体であると判定された場合には、測定結果に基づいて抽出した記録媒体の種類を通知する。そのため、固定モード選択時に設定している記録媒体の種類と異なる種類の記録媒体を使用する場合にも、モードの設定をし直す必要なく、またカテゴリから記録媒体を選択することなく、使用する記録媒体の種類を設定することができる。
以上では、測定結果を使用せずに記録対象の記録媒体の種類が決定されるモードにおいても記録媒体の特性の測定を行い、測定値に基づいて決定した記録媒体の種類の特性値を学習させた。このようにすることで、測定結果を使用するモードでのみ学習を行うよりも、より精度よく記録媒体の種類を判別できるような特性値を獲得しやすくする。しかし、測定結果を使用せずに記録対象の記録媒体の種類が決定されるモードである手動モード、バーコードモードでは測定を行わない形態でもよい。
100 記録装置
105 記録媒体
201 光学センサ
401 CPU
404 EEPROM
406 入出力部
105 記録媒体
201 光学センサ
401 CPU
404 EEPROM
406 入出力部
Claims (13)
- 記録装置にセットされた記録媒体の特性を測定手段によって測定した測定結果を取得する取得手段と、
記録媒体の種類を判別するために予め記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性を記憶する記憶手段と、
前記取得手段によって取得された当該記録媒体の前記測定結果と、前記記憶手段に記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性と、に基づいて測定を行った記録媒体の種類がいずれの記録媒体の種類かを判定する判定手段と、
記録媒体の種類を示す情報を通知手段に通知させる通知制御手段と、
記録手段によって記録が行われる当該記録媒体の種類に対応する情報を入力するための入力手段と、
を有する情報処理装置であって、
前記測定手段によって記録媒体の特性を測定する前に、ユーザーが、前記記録手段を用いて記録を行う記録媒体の種類として設定し記録媒体の種類を記憶する固定モードを実行可能であり、
前記固定モードにおいては、前記記録装置にセットされた記録媒体の特性を前記取得手段が取得した場合に、記憶したユーザーが設定した記録媒体の種類の情報に基づいて、前記測定した記録媒体の種類が、ユーザーが設定した記録媒体の種類であると前記判定手段が判定した場合には、前記入力手段は記録が行われる記録媒体の種類として前記設定した記録媒体の種類に対応する情報を入力し、前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類ではなく、かつユーザーが設定した記録媒体として記憶されていない他の記録媒体の種類であると前記判定手段が判定した場合には前記通知制御手段に当該他の記録媒体の種類を示す情報を前記通知手段に通知させることを特徴とする情報処理装置。 - 前記固定モードにおいて、前記判定手段が測定した前記記録媒体の種類が前記記憶手段に基準の特性が記憶されている記録媒体の種類ではないと判定した場合には、入力手段は前記記録手段によって記録が行われる記録媒体の種類に対応する情報として前記設定した記録媒体の種類に対応する情報を入力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記記憶手段は、記録媒体の種類毎にユーザーが前記固定モード用に設定した場合の設定用の基準の特性とユーザーが前記固定モード用に設定していない場合のための非設定用の基準の特性とを記憶しており、
固定モードにおいて、前記判定手段は、前記設定した記録媒体の種類に関しては前記設定用の基準の特性と前記測定結果とに基づいて、測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類か否かを判定し、前記設定した記録媒体として記憶されていない所定の記録媒体の種類に関しては前記非設定用の基準の特性と前記測定結果とに基づいて、測定した記録媒体の種類が前記設定されていない所定の記録媒体の種類か否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記判定手段が、前記記憶手段に記憶されている記録媒体の種類の基準の特性と、前記測定結果とに基づいて、前記判定手段は測定した前記記録媒体の種類の候補を抽出し、前記通知制御手段は前記通知手段に前記候補の記録媒体の種類を示す情報を通知させる推定モードを実行可能なことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記記憶手段は、記録媒体の種類毎にユーザーが前記固定モード用に設定した場合の設定用の基準の特性とユーザーが前記固定モード用に設定していない場合のための非設定用の基準の特性とを記憶しており、
前記推定モードにおいて、前記判定手段は測定した記録媒体の種類の候補を前記非設定用の基準の特性を用いて抽出することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記記憶手段に記憶されている前記基準の特性は、最大値と最小値を有する範囲を持つ値であり、
前記設定用の基準の特性の持つ範囲は、前記非設定用の基準の特性の範囲を含み、前記非設定用の範囲より大きい範囲を有することを特徴とする請求項3または5に記載の情報処理装置。 - 前記固定モードにおいて、前記判定手段が前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類ではなく、かつ、前記設定した記録媒体として記憶されていない他の記録媒体の種類であると判定した場合には、前記通知制御手段は当該他の記録媒体の種類を前記通知手段に通知させ、通知から所定時間以内に操作されなかった場合には、前記入力手段は前記記録手段によって記録が行われる記録媒体の種類に対応する情報として当該他の記録媒体の種類に対応する情報を入力することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記固定モードにおいて、前記判定手段が前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類ではなく、かつ、前記測定した記録媒体の種類の候補を複数抽出した場合には、前記通知制御手段は当該複数の候補の記録媒体の種類を示す情報を順位付けして前記通知手段に通知させ、通知から所定時間以内に操作されなかった場合には、前記入力手段は前記記録手段によって記録が行われる記録媒体の種類に対応する情報として前記通知手段が最も上位に通知した記録媒体の種類の情報を入力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
- 前記固定モードにおいて、前記判定手段が前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類であると判定した場合には、前記通知制御手段は前記通知手段に前記記録手段によって記録が行われる記録媒体の種類として前記設定した記録媒体の種類を示す情報を通知することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
記録媒体に記録材を付与する記録手段と、
記録媒体を、記録を行う位置に搬送する搬送手段と、を有し、
前記搬送手段が前記記録媒体を前記記録手段が記録を行うことのできる位置に搬送すると、前記記録手段は前記記録媒体に記録を行うことを特徴とする記録装置。 - 前記記録装置は前記記録手段を搭載して移動可能なキャリッジを有し、
前記測定手段は前記キャリッジに搭載され、前記搬送手段によって前記測定手段が測定することのできる位置に搬送された前記記録媒体の特性を測定することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。 - 記録装置にセットされた記録媒体の特性を測定手段によって測定し、
記録媒体の種類を判別するために予め記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性を記憶手段に記憶し、
当該記録媒体を測定した測定結果と、前記記憶手段に記憶されている記録媒体の種類毎の基準の特性と、に基づいて測定を行った記録媒体の種類がいずれの記録媒体の種類かを判定し、
記録媒体の種類を示す情報を通知し、
記録手段によって記録が行われる当該記録媒体の種類に対応する情報を入力する記録媒体の種類の決定方法であって、
記録媒体の特性を測定する前に、ユーザーが、前記記録手段を用いて記録を行う記録媒体の種類として設定した記録媒体の種類を記憶する固定モードを実行可能であり、
前記固定モードにおいては、前記記録装置にセットされた記録媒体の特性を取得した場合に、記憶したユーザーが設定した記録媒体の種類の情報に基づいて、前記測定した記録媒体の種類がユーザーが設定した記録媒体の種類であると判定した場合には、記録が行われる記録媒体の種類として前記設定した記録媒体の種類に対応する情報を入力し、前記測定した記録媒体の種類が前記設定した記録媒体の種類ではなく、かつ、ユーザーが設定した記録媒体として記憶されていない他の記録媒体の種類であると判定した場合には当該他の記録媒体の種類を示す情報を通知することを特徴とする記録媒体の種類の決定方法。 - コンピュータを請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019229269A JP2021094830A (ja) | 2019-12-19 | 2019-12-19 | 情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019229269A JP2021094830A (ja) | 2019-12-19 | 2019-12-19 | 情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021094830A true JP2021094830A (ja) | 2021-06-24 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019229269A Pending JP2021094830A (ja) | 2019-12-19 | 2019-12-19 | 情報処理装置、記録装置、情報処理方法、及びプログラム |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021094830A (ja) |
-
2019
- 2019-12-19 JP JP2019229269A patent/JP2021094830A/ja active Pending
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