JP2021093490A - パワーモジュール、パワー半導体装置および電力変換装置 - Google Patents

パワーモジュール、パワー半導体装置および電力変換装置 Download PDF

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政宏 妹尾
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【課題】パワーモジュールやパワー半導体装置のゲート信号配線部や制御回路部の配線構造の簡素化を可能にすると共に、効率的な冷却対策および実装面積の小型化を可能にするためのパワーモジュール、パワー半導体装置および電力変換装置を提供する。【解決手段】本発明に係るパワーモジュールは、入出力電極とゲート電極とを有する一個または複数個のパワー半導体素子と、前記ゲート電極と電気的接続されたゲート信号線を内蔵形成した電気絶縁材料からなるゲート信号配線基板と、前記入出力電極に電気的接続された入出力端子と、を具備し、前記入出力端子が前記パワー半導体素子および前記ゲート信号配線基板を挟み込むように配設されて、前記パワー半導体素子と前記ゲート信号配線基板と前記入出力端子とが一体化されており、前記ゲート信号配線基板は、前記ゲート信号線への制御配線が形成された制御回路基板と互いの法線方向が直交するように結合される状態で前記制御配線と導通するための信号線露出部を有する、ことを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体モジュールの技術に関し、特に大電力の制御を行うためのパワーモジュール、該パワーモジュールを用いたパワー半導体装置、および該パワー半導体装置を用いた電力変換装置に関するものである。
近年、産業機械や車両(例えば、自動車、鉄道車両)において、省エネルギーや精密な運転制御の観点から動力源の電動化および電子制御化が急速に進展しており、それに伴って、該動力源の電力制御を行うためのパワーモジュールや該パワーモジュールを用いた電力変換装置の重要性が非常に高まっている。
パワーモジュールに用いられる代表的なパワー半導体素子(パワー半導体チップとも言う)としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、パワーMOSFET(Power Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、MOSGTOサイリスタ(MOS Gate Turn-Off thyristor)などがある。これらパワー半導体素子は、ゲート電極に制御信号を入力することによって、出力電力が制御される構成になっている。
図1は、パワーモジュールを用いた電力変換装置の一種である三相交流インバータ回路とモータと電源とを接続した場合の回路図の一例である。図1に示すように、直流電源1が、電力制御装置2(ここでは三相交流インバータ)を介してモータ3(ここでは三相交流モータ)に接続されている。電力制御装置2には、電力を平滑化するコンデンサ4が並列に接続されている。
図1の三相交流インバータ回路においては、三対の上下アームの間の配線がモータ3のステータ巻線とそれぞれ接続されており、三相交流電流を出力する。6個の各アームそれぞれのパワー半導体デバイス5をモジュール化してもよいし(1アームのパワーモジュール8)、一対の直列接続された上下アーム(レグ)をモジュール化してもよい(1レグのパワーモジュール9)。また、各パワー半導体デバイス5は、直列または並列に電気的接続した複数の素子で構成されていてもよい。
電力制御装置2は、パワーモジュール8と制御回路部6とを備える。制御回路部6はパワーモジュール8に制御信号を与えることでパワーモジュール8を制御する。パワーモジュール8は、パワー半導体デバイス5と、制御回路部6の制御信号を伝達するための信号配線部7を備える。パワー半導体デバイス5は、信号配線部7を介し制御回路部6と接続されている。信号配線部7は、パワー半導体素子のスイッチング速度を調整するための抵抗部7aなどの回路素子を有するものとしてもよい。
大電力の制御を行うパワーモジュールでは、しばしば複数個のパワー半導体素子が直列、並列接続されたパワー半導体デバイスを備える。動力源の精密な運転制御の観点から、各パワー半導体素子のスイッチング速度を揃えて、各パワー半導体素子を同時/同調的に制御することが望ましい。そして、複数個のパワー半導体素子のスイッチング速度を揃えるためには、各パワー半導体素子のゲート信号線(ゲート電極に制御信号を伝搬する配線)の電気抵抗を調整する必要がある。一般的には、ゲート信号線の電気抵抗を高めた方が、スイッチング速度のバラツキ低減に有利である。ただし、当該電気抵抗の過大化は、パワーモジュール全体としての電力効率が低下するため、望ましくない。
上記のような技術的要求に対して、例えば、特許文献1(WO 2018/043076 A1)の技術がある。特許文献1には、
絶縁基板と、前記絶縁基板上に配置された第1および第2の半導体素子とを備え、
前記絶縁基板は、放熱層、前記第1および第2の半導体素子と接続する配線が形成された配線層、および前記配線層と前記放熱層との間を電気的に絶縁する絶縁層、を備え、
前記配線層の一部は、前記第1および第2の半導体素子に対する制御信号を伝搬する制御信号回路層として形成されており、
前記制御信号回路層の一部は、前記第1および第2の半導体素子が前記制御信号を受け取るときの入力抵抗値を増加させる抵抗層として形成されている、ことを特徴とする半導体装置、が開示されている。
特許文献1によると、半導体素子(例えば、パワー半導体素子)の電力効率に対する影響を抑制しつつ、各半導体素子のスイッチング速度を揃えることができるとされている。また、特許文献1の半導体装置は、絶縁基板のサイズ(すなわち、半導体装置の実装面積)を小さくできる、とされている。
国際公開第2018/043076号
前述したように、近年では動力源の電動化および電子制御化がますます進展しており、パワーモジュールの大電力化が要求されている。大電力化は、接続するパワー半導体素子の個数増加につながることから、従来よりもゲート信号配線部および/または制御回路部の配線構造が複雑化し易くなるという問題が生じる(その結果、パワー半導体装置の設計・製造コストが増大する)。また、大電力化は、発熱量の増大と直結することから、従来よりも効率的な熱対策のため、冷却手段が必要になる。
一方、電子制御化の技術において、実装面積の小型化は、最重要課題のうちの一つである。
したがって、本発明の目的は、パワーモジュールやパワー半導体装置のゲート信号配線部や制御回路部の簡素化を可能にすると共に、効率的な冷却対策および実装面積の小型化とを実現するためのパワーモジュール、該パワーモジュールを用いたパワー半導体装置、および該パワー半導体装置を用いた電力変換装置を提供することにある。
(I)本発明の一態様は、パワーモジュールであって、
入出力電極とゲート電極とを有する一個または複数個のパワー半導体素子と、
前記ゲート電極と電気的接続されたゲート信号線を内蔵形成した電気絶縁材料からなるゲート信号配線基板と、
前記入出力電極に電気的接続された入出力端子と、を具備し、
前記入出力端子が前記パワー半導体素子および前記ゲート信号配線基板を挟み込むように配設されて、前記パワー半導体素子と前記ゲート信号配線基板と前記入出力端子とが一体化されており、
前記ゲート信号配線基板は、前記ゲート信号線への制御配線が形成された制御回路基板と互いの法線方向が直交するように結合される状態で前記制御配線と導通するための信号線露出部を有する、
ことを特徴とするものである。
本発明は、上述したパワーモジュールにおいて、以下のような改良や変更を加えることができる。
(i)前記ゲート信号配線基板は低温同時焼成セラミックスの多層回路基板である。
(ii)前記パワー半導体素子、前記ゲート信号配線基板および前記入出力端子が、電気絶縁材で封止されている。
(iii)前記入出力端子はソース端子またはドレイン端子である。
(iv)前記パワー半導体素子を複数個有し、当該複数個のパワー半導体素子が前記入出力端子によって電気的に並列接続されており、前記ゲート信号線が、前記ゲート信号配線基板の内部で分岐しており、前記複数個のパワー半導体素子のそれぞれの前記ゲート電極と電気的接続されている。
(II)本発明の他の一態様は、パワー半導体装置であって、
上記のパワーモジュールと、
前記ゲート信号線への制御配線が形成された制御回路基板とを具備し、
前記制御回路基板は、当該基板から前記制御配線が露出した配線露出部を有し、
前記ゲート信号配線基板と前記制御回路基板とは互いの法線方向が直交するように結合され、
前記ゲート信号配線基板の前記信号線露出部と前記制御回路基板の前記配線露出部とが導通している、
ことを特徴とするパワー半導体装置、を提供するものである。
本発明は、上述したパワー半導体装置(II)において、以下のような改良や変更を加えることができる。
(v)前記パワー半導体素子の両面に配設された前記入出力電極に電気的接続された入出力端子が、それぞれ電気絶縁層を介して冷却チャネルで冷却される。
(vi)前記入出力端子の引出部が、前記パワー半導体素子よりも前記制御回路基板に近い側に配置される。
(III)本発明の更に他の一態様は、上記のパワー半導体装置を用いたことを特徴とする電力変換装置、を提供するものである。
本発明によれば、パワー半導体素子とゲート信号配線部とを一体化することにより、ゲート信号配線部の配線構造の簡素化を可能とし、実装形態の自由度の高いパワーモジュールを提供することができる。また、パワーモジュールを制御回路基板に対して垂直方向に実装することにより、表面に並行に実装される場合に比して実装面積を小さくするとともに、並列接続するパワー半導体素子のゲート端子の配線構造の簡素化と、効率的な冷却対策と、パワーモジュールの実装面積の小型化とを実現するパワー半導体装置を提供することができる。さらに、該パワー半導体装置を用いることにより、効率的な冷却対策と小型化とを可能にする電力変換装置を提供することができる。
パワーモジュールを用いた電力変換装置の一種である三相交流インバータ回路とモータと電源とを接続した場合の回路図の一例である。 従来のパワーモジュールの構成の一例を示す斜視模式図である。 本発明に係るパワーモジュールにおけるゲート信号配線基板とパワー半導体素子と入出力端子との配置関係の一例を示す斜視分解模式図である。 図3に示した各構成材を接合した状態を示す斜視模式図である。 第2実施形態に係るパワー半導体装置の一例を示す側面模式図である。 第2実施形態に係るパワー半導体装置の変形例を示す側面模式図である。 本発明に係るパワー半導体装置の一種である三相交流インバータの一例を示す側面模式図である。 図6で用いたパワー半導体装置におけるゲート信号線と制御配線との接続の様子の例を示す斜視模式図である。 第4実施形態に係るパワーモジュールの構造例を示す平面模式図である。 第5実施形態に係る複数個のパワー半導体素子を内蔵したパワーモジュールの構造例として2つのパワー半導体素子を内蔵したパワーモジュールを示す斜視分解模式図である。 第6実施形態に係るパワーモジュールの一例を示す斜視模式図である。
[従来のパワーモジュール]
図2は、従来のパワーモジュールの構成の一例を示す斜視模式図である。図2に示すように、従来のパワーモジュールでは、放熱層10、絶縁層20および配線層30を備える配線保持基板の上に、複数個の半導体素子40が配設される。複数個の半導体素子40は、大電力を制御するため、しばしば並列接続される。符号42はゲート端子であり、符号41は入出力端子(ソース端子またはドレイン端子)である。
配線保持基板の配線層30上には、配線32aを有する制御信号入力回路31aが形成され、配線32aと半導体素子40のゲート端子42とがボンディングワイヤ33で電気的接続され、ゲート端子42に対して制御信号が入力される。また、各半導体素子40のスイッチング速度を揃えるため、しばしば抵抗器34が配線32a上に組み込まれる。
図2に示したように、従来のパワーモジュールでは、複数個の半導体素子40が平置き状に配設されるため、その実装面積は、仮にゲート端子42に対する制御信号入力回路31a分の面積を極限まで小さくしたとしても、少なくとも半導体素子40の搭載個数分の平面面積が必要になる。
[第1実施形態]
図3は、本発明に係るパワーモジュールにおけるゲート信号配線基板とパワー半導体素子と入出力端子との配置関係の一例を示す斜視分解模式図である。本発明では、前述したように、パワー半導体素子とゲート信号配線基板と入出力端子とを一体化したものをパワーモジュールと称する。
図3に示したパワーモジュール100において、平板状のパワー半導体素子110は、一方の主表面上にゲート電極111と第1入出力電極112aとを有し、他方の主表面上に第2入出力電極112b(図中では隠れていて見えない)を有する。電極を介して積層配置されるゲート信号配線基板120は、電気絶縁材料からなり、金属製のゲート信号線121が内蔵形成された多層回路基板である。一方のゲート信号線121は、電気接合材140(例えば、はんだ)を介してゲート電極111と接合され、他方のゲート信号線121は、電気接合材140を介して第1入出力電極112a(例えば、MOSFETのソース電極)と接合される。
積層されたパワー半導体素子110及びゲート信号配線基板120を両面から挟みこむように一対の入出力端子が設けられる。金属製の第1入出力端子130aは、ゲート電極111を避けるための切欠きを有する第1入出力端子突出部130a”を有し、電気接合材140を介して第1入出力電極112aと接合される。金属製の第2入出力端子130bは、電気接合材140を介して第2入出力電極112b(例えば、MOSFETのドレイン電極)と接合される。
上述したように、第1入出力端子130aおよび第2入出力電極112bの間に挟まれるように、ゲート信号配線基板120およびパワー半導体素子110が略平行に配置され一体化される。言い換えると、一体化されたパワーモジュール100の第1入出力端子引出部130a’はパワー半導体素子110の一種であるMOSFETのソースに相当し、第2入出力端子引出部130b’はMOSFETのドレインに相当する。また、パワー半導体素子110の信号入力端子(ゲート電極111)とゲート信号配線基板120の入力端子(ゲート信号線121)とが電気的接続されたことにより、ゲート信号配線基板120に信号を加えることでパワー半導体素子110の電力の遮断/通電の切り替えが可能となる。
第1入出力端子130aおよび第2入出力端子130bは、それぞれ電力配線(図示せず)と接続するための第1入出力端子引出部130a’および第2入出力端子引出部130b’を有していてもよい。なお、第1入出力端子引出部130a’および第2入出力端子引出部130b’は必須の構成ではない。
図4は、図3に示した各構成材を接合した状態を示す斜視模式図である。図4では、パワー半導体素子110およびゲート信号配線基板120の反対面が見えるように図3の上面/下面をひっくり返して描くと共に、図3でパワー半導体素子110の下方に位置する電気接合材140と第2入出力端子130bとを省略して描いている。
図4に示したように、ゲート信号配線基板120は、パワー半導体素子110と第1入出力端子130aとの間に挟まれるように配置されながら、パワー半導体素子110、第1入出力端子130aおよび図示を省略した第2入出力端子130bを保持する形になる。また、ゲート信号配線基板120は、ゲート信号線121の途中に、ゲート信号線121の電気抵抗を調整する(高める)ためのゲート抵抗部122が接続されていてもよい。
ゲート信号配線基板120としては、良導電性金属(例えば、AgやCu)の配線を内蔵形成した多層回路基板を用いることが好ましく、特に低温同時焼成セラミックス基板(Low Temperature Co-fired Ceramics Substrate:LTCC基板)を用いることが好ましい。LTCC基板は、必要十分な機械的強度を有することから、パワー半導体素子110、第1入出力端子130aおよび第2入出力端子130bを安定して保持することができる。また、LTCC基板は、必要十分な電気絶縁性を有することから、配線露出部以外の部分で他の導体(例えば、図2〜3における第1入出力端子130a)と接触しても電気絶縁を確保することができる。
ゲート信号配線基板120は、その長手方向において、パワー半導体素子110と接続している側と反対側の端部領域にゲート信号線121が露出する信号線露出部を有する。信号線露出部は、後述する制御回路基板に備わる制御配線と電気接合材を介して電気的に接合される。
[第2実施形態]
図5Aは、第2実施形態に係るパワー半導体装置の一例を示す側面模式図である。
図5Aに示したように、本実施形態のパワー半導体装置200は、図3のパワーモジュールと、ゲート信号線121への制御配線211が形成された制御回路基板210とを具備し、ゲート信号配線基板120と制御回路基板210とが、互いの主表面の法線方向を直交させるように結合されている。ゲート信号配線基板120と制御回路基板210との結合方法に特段の限定はなく、公知の方法で結合することができる。なお、基板の主表面とは、最も面積の大きい表面における平均平面を意味するものとする。
ゲート信号配線基板120に内蔵形成されたゲート信号線121は、ゲート信号配線基板120の一部領域に形成された信号線露出部が、制御回路基板210の絶縁表面の一部領域に配設された配線露出部と、位置を合わせて電気接合材220(例えば、はんだ)で接合されることで制御回路基板210の制御配線211と電気的接続される。ある程度の領域を有する信号線露出部と配線露出部とを接合することにより、組み合わせ時の位置合わせが容易になり(多少のずれも許容できるようになり)導通の確保が容易となる。信号線露出部、配線露出部で嵌合構造を設けてもよい。
制御回路基板210に特段の限定はなく、プリント配線板のような従前の配線基板を用いてもよいし、ゲート信号配線基板120と同様にLTCC基板を用いてもよい。
また、本発明に係るパワー半導体装置では、図5Aの紙面の奥行き方向に、図示と同様の構造のパワーモジュールが電気的に並列接続された一体化構造とされていてもよいし、単にパワーモジュール同士が電気的に並列接続される構成であってもよい。
図5Aにおいては、ゲート信号配線基板120が制御回路基板210を貫通するように結合されているが、本発明はその構成に限定されるものではない。ただし、図5Aのような構成は、ゲート信号線121と制御配線211との電気的接続をパワー半導体装置200の外側(図5Aの上側)から行えることから、パワー半導体装置200の組立作業性が向上する利点がある。
また、第1入出力端子130aおよび第2入出力端子130bは、電気絶縁層230を介して冷却チャネル240冷却されることが好ましい。これにより、発熱量の大きいパワー半導体素子110を両面から効率よく冷却することができる。さらに、本発明のパワー半導体装置200は、パワーモジュールが制御回路基板210に対して垂直方向に配設されることから、冷却チャネル240の取り回し自由度が高いという利点もある。
図5Aでは、電力配線(図示しない)を接続する電力端子である第1入出力端子引出部130a’および第2入出力端子引出部130b’が、パワー半導体素子110よりも制御回路基板210に近い側(図5A中の上方)に配置されているが、本発明はその構成に限定されるものではない。例えば、第1入出力端子引出部130a’および第2入出力端子引出部130b’が共にパワー半導体素子110よりも制御回路基板210から遠い側(図5A中の下方)に配置されていてもよい。第1入出力端子引出部130a’および第2入出力端子引出部130b’のどちらか一方が制御回路基板210の近い側に配置され、他方が制御回路基板210から遠い側に配置されていてもよい。
上述したように、本発明のパワー半導体装置200は、パワーモジュールが制御回路基板210に対して垂直方向に配設される。そのため、パワー半導体装置200の実装面積(すなわち、制御回路基板210の面積)は、図5Aに示したようにパワーモジュールの制御回路基板210に対する投影面積分となる。
従来技術においては、パワーモジュールと制御回路基板とはボンディングワイヤで接続されることが多かった(例えば、図2参照)。そして、ワイヤボンディングの電気絶縁性および機械的耐久性の確保の観点から、ワイヤボンディング周辺は樹脂絶縁材で厚く覆って保護する必要があった。
これに対し、本発明のパワー半導体装置200では、多層回路基板からなるゲート信号配線基板120を有するパワーモジュールを用いることから、ワイヤボンディングのようにボンディング周辺を樹脂絶縁材で厚く覆って保護する必要がない。また、パワーモジュールの厚さ(図5A中の左右方向長さ)は、パワー半導体素子110の平面面積よりも十分に小さいものである。すなわち、本発明のパワー半導体装置200は、図2に示したような従来のパワーモジュールよりも実装面積を小さくすることができる利点がある。
図5Bは、第2実施形態に係るパワー半導体装置の変形例を示す側面模式図である。図5Bに示したパワー半導体装置201は、パワーモジュールの部分において、第1入出力端子引出部130a’の一部、第2入出力端子引出部130b’の一部、およびゲート信号配線基板120の一部を突出させ他を覆うように絶縁材150(例えば、樹脂材、ガラス材)で封止している点で図5Aのパワー半導体装置200と異なり、他の構成を同じとするものである。パワーモジュールを絶縁材150で封止することにより、パワーモジュールの構成部材に望まない短絡が生じることを防止したり、パワーモジュールの耐候性を確保したりすることができる。
[第3実施形態]
図6は、本発明に係る電力変換装置の一種である三相交流インバータの一例を示す側面模式図である。図6に示した電力変換装置300(ここでは三相交流インバータ)は、冷却チャネル240の外側に筐体310を有し、筐体310と制御回路基板215とが締結部品320(例えば、ねじ)によって締結されている。図6で見えている部分は三相交流インバータの1アームに相当する。三相交流インバータは、この1アームが紙面奥行き方向に6つ配設され、アームを2つずつ直列に接続することで3レグが形成され、3つのレグを並列接続することで構成される。本発明に係るパワー半導体装置を用いることで、小型かつ大電流の電力制御を行う電力変換装置を提供できる。
ここで、冷却チャネル240が筐体310に固定される場合、締結部品320の締め具合によってパワーモジュールのゲート信号配線基板120と制御回路基板215との位置関係が変動し、ゲート信号線121と制御配線216との電気的接続において位置ずれが生じる可能性がある。そのような不具合に対し、本発明に係るパワー半導体装置を用いた電力変換装置300は、ゲート信号配線基板120のゲート信号線121が十分な長さの信号線露出部を有することから、制御回路基板215の法線方向におけるある程度の位置ずれに追従可能であり、健全な導通を確保することができる。
図7は、図6で用いた電力変換装置におけるゲート信号線と制御配線との接続の様子の例を示す斜視模式図である。上述したゲート信号線121と制御配線216との位置ずれに対応するため(位置ずれによる電気的接続不良を防止するため)、図7に示したように接続領域における制御配線216の幅をゲート信号線121の信号線露出部の幅よりも幅を大きくすることは好ましい。逆に、ゲート信号線121の信号線露出部の幅を制御配線216の幅よりも大きくしてもよい。また、ゲート信号線121の信号線露出部の幅および接続領域における制御配線216の幅が共に大きくなるようにしてもよい。これらの構成により、制御回路基板215の面内方向におけるある程度の位置ずれに追従可能であり、健全な導通を確保することができる。なお、電気接合材221としては、ゲート信号線121と制御配線216とを直接接合するはんだの他、コネクタのような間接接合する導通部材を用いてもよい。
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態に係るパワーモジュールの構造例を示す平面模式図である。図8では、ゲート信号配線基板125の特徴を理解し易いように、第1入出力端子130aおよびゲート信号配線基板125のみが積層された状態を描いている(例えて言うならば、図4からパワー半導体素子110と第2入出力電極112bとを削除した状態)。
図8に示したように、ゲート信号配線基板125は、パワー半導体素子110の第1入出力電極112aに対面する領域に開口部126を有し、パワー半導体素子110の外周領域を覆うような外形状を有し、第1入出力端子130aの第1入出力端子突出部130a”が開口部126に収容されるように配置される。ゲート信号配線基板125は、図4のゲート信号配線基板120よりも幅広であり、パワー半導体素子110の外周領域を覆うように配置されることから、パワーモジュール全体を保持する機械的強度が高くなる利点がある。
また、第1入出力端子突出部130a”が開口部126に収容されるようにゲート信号配線基板125を構成し配置することにより、ゲート信号配線121とパワー半導体素子110のゲート電極との位置合わせが容易になる(位置合わせ精度が向上する)利点もある。例えば、第1入出力端子突出部130a”の外周寸法と開口部126の寸法との差を0.1 mmに設定した場合、パワー半導体素子110とゲート信号配線基板125との位置ずれは、±0.05 mmの範囲に収まることになる。これは、パワー半導体素子110のゲート電極の寸法が0.1 mm×0.1 mmあれば十分であることにつながる。
[第5実施形態]
図9は、第5実施形態に係る複数個のパワー半導体素子を内蔵したパワーモジュールの構造例として2つのパワー半導体素子を内蔵したパワーモジュールを示す斜視分解模式図である。図9のパワーモジュール105は、2個のパワー半導体素子110が第1入出力端子135aおよび第2入出力端子135bによって電気的に並列接続され、内部で分岐されたゲート信号線121を有する共通のゲート信号配線基板128を具備している点で、第1実施形態のパワーモジュール100と異なり、他の構成をパワーモジュール100と同じとするものである。
本実施形態のような構造にすることにより、1個のゲート信号配線基板で複数個のパワー半導体素子を同時に制御できるパワーモジュールを提供することができる。
[第6実施形態]
図10は、第6実施形態に係るパワーモジュールの一例を示す斜視模式図である。図10に示したように、本実施形態のパワーモジュール400は、複数の第1実施形態のパワーモジュールが一体化されている。2つのパワー半導体素子110を直列とすることで、1レグを構成するパワーモジュールとなる。
図10のパワーモジュール400は、2つのパワー半導体素子のソース配線、ドレイン配線を互いに異なる方向とすることにより隣接する配線の接続を容易とするとともに、電気絶縁層230によって一体化されている。また、ゲート信号配線基板120を一体として、各パワー半導体素子と接続する信号配線を設けても良い。それぞれの信号配線が制御基板と接続することで各パワー半導体素子の信号を制御できる。
一方のパワーモジュール(図中の左側)の第2入出力端子と、他方のパワーモジュール(図中の右側)の第1入出力端子とを共通化した共通入出力端子130cによって、2個のパワーモジュールアームを直列接続している。また、共通入出力端子130cの共通入出力端子引出部130c’は交流電力の入出力端子として使用できる。
上述した実施形態は、本発明の理解を助けるために説明したものであり、本発明は、記載した具体的な構成のみに限定されるものではない。例えば、実施形態の構成の一部を当業者の技術常識の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に当業者の技術常識の構成を加えることも可能である。すなわち、本発明は、本明細書の実施形態の構成の一部について、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。
1…直流電源、2…パワー半導体装置、3…モータ、4…コンデンサ、
5…パワー半導体デバイス、6…制御回路部、7…ゲート信号配線部、7a…抵抗部、
8…1アームのパワーモジュール、9…1レグのパワーモジュール、
10…放熱層、20…絶縁層、30…配線層、
31a…制御信号入力回路、32a…配線、33…ボンディングワイヤ、34…抵抗器、
40…半導体素子、41…入出力端子、42…ゲート端子、
100,105…パワーモジュール、
110…パワー半導体素子、111…ゲート電極、
112a…第1入出力電極、112b…第2入出力電極、
120,125,128…ゲート信号配線基板、121…ゲート信号線、122…ゲート抵抗部、
126…開口部、
130a,135a…第1入出力端子、130a’,135a’…第1入出力端子引出部、
130a”,135a”…第1入出力端子突出部、
130b…第2入出力端子、130b’…第2入出力端子引出部、
130c…共通入出力端子、130c’…共通入出力端子引出部、
140…電気接合材、150…電気絶縁材、
200,201…パワー半導体装置、
210,215…制御回路基板、211,216…制御配線、220,221…電気接合材、
230…電気絶縁層、240…冷却チャネル、
300…電力変換装置、310…筐体、320…締結部品、400…パワーモジュール。

Claims (9)

  1. パワーモジュールであって、
    入出力電極とゲート電極とを有する一個または複数個のパワー半導体素子と、
    前記ゲート電極と電気的接続されたゲート信号線を内蔵形成した電気絶縁材料からなるゲート信号配線基板と、
    前記入出力電極に電気的接続された入出力端子と、を具備し、
    前記入出力端子が前記パワー半導体素子および前記ゲート信号配線基板を挟み込むように配設されて、前記パワー半導体素子と前記ゲート信号配線基板と前記入出力端子とが一体化されており、
    前記ゲート信号配線基板は、前記ゲート信号線への制御配線が形成された制御回路基板と互いの法線方向が直交するように結合される状態で前記制御配線と導通するための信号線露出部を有する、
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  2. 請求項1に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記ゲート信号配線基板は低温同時焼成セラミックスの多層回路基板である、
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記パワー半導体素子、前記ゲート信号配線基板および前記入出力端子が、電気絶縁材で封止されている、
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記入出力端子はソース端子およびドレイン端子である、
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のパワーモジュールにおいて、
    前記パワー半導体素子を複数個有し、当該複数個のパワー半導体素子が前記入出力端子によって電気的に並列接続されており、
    前記ゲート信号線が、前記ゲート信号配線基板の内部で分岐されており、前記複数個のパワー半導体素子のそれぞれの前記ゲート電極と電気的接続されている、
    ことを特徴とするパワーモジュール。
  6. パワー半導体装置であって、
    請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のパワーモジュールと、
    前記ゲート信号線への制御配線が形成された制御回路基板とを具備し、
    前記制御回路基板は、当該基板から前記制御配線が露出した配線露出部を有し、
    前記ゲート信号配線基板と前記制御回路基板とは互いの法線方向が直交するように結合され、
    前記ゲート信号配線基板の前記信号線露出部と前記制御回路基板の前記配線露出部とが導通している、
    ことを特徴とするパワー半導体装置。
  7. 請求項6に記載のパワー半導体装置において、
    前記パワー半導体素子の両面に配設された前記入出力端子がそれぞれ電気絶縁層を介して冷却チャネルで冷却される、
    ことを特徴とするパワー半導体装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のパワー半導体装置において、
    前記入出力端子の引出部が、前記パワー半導体素子よりも前記制御回路基板に近い側に配置されている、
    ことを特徴とするパワー半導体装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか一項に記載のパワー半導体装置を用いたことを特徴とする電力変換装置。
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