JP2021093186A - 商品販売データ処理装置及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
まず、例えば買上商品の登録が完了して小計操作が行われた後において、1回目のプリペイドカードの情報の読み取りが行われる。ここで、プリペイドカードのチャージ残高が支払金額に満たない状態であることが分かるので、店員は、これまでの取引を保留させたうえでチャージ処理を開始させる操作を行い、プリペイドカードにチャージを行う。このチャージの際に、2回目のプリペイドカードの情報の読み取りが行われる。そして、チャージ処理が完了すると、店員は保留された取引を再開させる操作を行う。そして、取引が再開された後において、チャージ後のプリペイドカードが支払いに使用できるように、3回目のプリペイドカードの情報の読み取りが行われる。
このように、状況によっては、異なる取引において同じ顧客に関する情報を利用できるのにも係わらず、取引ごとに顧客に関する情報をPOSレジスタに取得させる必要が生じており、取引の進行の妨げとなっている。
図1は、本実施形態におけるPOS(Point Of Sales)システムの構成例を示している。同図のPOSシステムは、店舗STにおいて設置される2台のPOSレジスタ100(商品販売データ処理装置の一例)と1台のストアコントローラ200と1台の通信装置300と、店舗STの外部に設置されるプリペイドカード管理サーバ400とを備える。
ストアコントローラ200は、商品マスタなどの種々の情報を管理する。ストアコントローラ200は、POSレジスタ100に、最新の商品マスタを適宜送信する。商品マスタとは、各商品の商品識別情報(例えば、JANコード)、商品名(品名、アイテム名)、販売価格、値引き情報などの商品情報を格納したファイルである。
ストアコントローラ200は、最新の商品情報が反映された商品マスタを、外部(例えば、本部のサーバ、CD−ROM等の媒体)から取得し、POSレジスタ100に適宜送信する。
同図のストアコントローラ200は、POSレジスタ100のそれぞれと、例えば有線または無線によるLAN(Local Area Network)を経由して通信可能に接続される。
なお、プリペイドカード管理サーバ400は、例えば図示しない他の店舗における通信装置を介して、他の店舗におけるPOSレジスタやストアコントローラなどと通信が可能に接続されてよい。
自動釣銭機107は、顧客に支払うべき釣銭のうち、少なくとも貨幣を釣銭排出口107aに排出するための釣銭機であり、顧客から預かった預金のうち少なくとも貨幣を投入するための預金投入口107bを備える。
なお、スキャナ部108は、バーコードのほか、例えば二次元コードを読み取るようにされてもよい。
本実施形態のカードリーダ110が読み取り(及び書き込み)対象とするカード(ICカードあるいは磁気カード)は、プリペイドカードである。プリペイドカードは、予め電子マネーのチャージ(入金)が行われたうえで、プリペイドカードに入金された金額(チャージ残高:有価額の一例)から支払いのための代金が差し引かれるようにして使用される。
なお、カードリーダ110は、プリペイドカードの他に、会員カードやクレジットカードなどに対応して情報の読み取りが可能なようにされてよい。
また、同図のカードリーダ110は、POSレジスタ100の本体に取り付けられて店員が操作するようにされている。しかしながら、カードリーダ110は、例えばPOSレジスタ100とは別体とされて、POSレジスタ100と有線または無線により通信が可能なように接続されてもよい。この場合、カードリーダ110によりプリペイドカードを読み取らせる操作を顧客に行ってもらうようにすることができる。
同図に示すように、POSレジスタ100は、CPU(Central Processing Unit)111、記憶部102、RAM(Random Access Memory)113、タッチパネル付表示部104、キー操作部105、顧客用表示部106、自動釣銭機107、スキャナ部108、印字部109、カードリーダ110、通信部111及びドロア120を備える。これらの各部位は、内部バス及び通信線を介してそれぞれ接続されている。
プリペイドカードには、チャージ残高の管理形式として、プリペイドカードが備えるICチップ(あるいは磁気媒体)にチャージ残高の情報が記憶される形式と、サーバにてチャージ残高が管理される形式とがある。本実施形態のプリペイドカードは、上記のいずれの形式とされてもよいが、以降の説明においては、サーバにてチャージ残高が管理される形式である場合を例に挙げて説明する。
プリペイドカードを使用して代金の支払いが行われる場合には、例えば会計処理中において小計操作が行われて登録された商品の合計金額が確定された段階で、店員あるいは顧客がカードリーダ110によりプリペイドカードに記憶されている情報を読み取らせる操作を行う。本実施形態のプリペイドカードには、プリペイドカードを一意に識別するカード識別子が記憶されている。カード識別子は、プリペイドカードの所有者である顧客にも一意に対応することから、顧客を識別する識別子としても機能する。
カードリーダ110によりプリペイドカードから読み取られたカード識別子は、POSレジスタ100にて取得される。POSレジスタ100は、取得したカード識別子を含むプリペイドカード情報要求を、通信装置300経由でプリペイドカード管理サーバ400に送信する。
図5は、プリペイドカード情報データベースの一例を示している。同図のプリペイドカード情報データベースにおける1つの行(レコード)が、1つのプリペイドカードに対応するプリペイドカード情報である。
同図のプリペイドカード情報は、顧客識別子、カード識別子、チャージ残高、及びポイント残高の情報項目を含む。
顧客識別子の領域には、対応のプリペイドカードの所有者が店舗の会員として登録している場合に、所有者に付与された会員識別子が格納される。例えば同図の場合、カード番号「XXXXXXXXXX1111」、「XXXXXXXXXX1112」、「XXXXXXXXXX1114」を含む各プリペイドカード情報には顧客識別子が格納されている。つまり、カード番号「XXXXXXXXXX1111」、「XXXXXXXXXX1112」、「XXXXXXXXXX1114」のプリペイドカードの所有者は会員登録を行っていることが示される。一方、カード番号「XXXXXXXXXX1113」を含むプリペイドカード情報には顧客識別子が格納されていない。つまり、カード番号「XXXXXXXXXX1113」のプリペイドカードの所有者は会員登録を行っていないことが示される。
カード識別子の領域には、対応のプリペイドカードを一意に示すカード識別子が格納される。
チャージ残高の領域には、対応のプリペイドカードにチャージされた電子マネーの残高を示す値が格納される。
ポイント残高の領域には、プリペイドカードに対応して付与されたポイントの残高を示す値が格納される。即ち、この場合には、プリペイドカードがポイントカードとしても機能する場合を例に挙げている。
このような情報項目を含むプリペイドカード情報は、プリペイドカードの所有者である顧客に関連する情報(顧客関連情報)の1つとして捉えられる。また、本実施形態において顧客関連情報は、プリペイドカード情報に含まれる全ての情報項目である必要はなく、例えば、プリペイドカード情報に含まれる情報項目のうちの一部であってもよい。
プリペイドカード情報を受信したPOSレジスタ100は、受信されたプリペイドカード情報を、会計処理画面上で表示する。
同図の会計処理画面はタブTAB1に対応して表示されている。タブTAB1は或る1取引に対応する。
例えば、タブTAB2またはタブTAB3に対してタッチ操作を行うと、それぞれに対応する他の1取引に対応する会計処理画面が表示される。
また、会計処理画面には、プリペイドカード使用宣言ボタンBT1が配置されている。店員は、代金の支払いにプリペイドカードが使用される場合には、プリペイドカード使用宣言ボタンBT1を操作して、プリペイドカードの使用の宣言を行う。そのうえで、店員(または顧客)は、カードリーダ110にプリペイドカードを読み取らせる操作を行う。
ボタンエリアAR1は、商品の品目ごとに対応付けられたボタンや、所定の操作モードを指定するボタンなどが配置される。
チャージ残高エリアAR51は、プリペイドカードのチャージ残高が示されるエリアである。同図の例では、「マネー残高:¥2、000」との表示により、チャージ残高が2000円であることが示されている。
カード識別子エリアAR52は、プリペイドカードのカード識別子が示されるエリアである。同図のカード識別子エリアAR52における「カード番号」はカード識別子の別称である。また、同図のカード識別子エリアAR52においては、カード番号を形成する所定桁数のうち下4桁のみ具体的な数が示され、残る各桁の数については「X」による伏せ字により隠蔽されている。
ポイント付与対象金額エリアAR54は、プリペイドカードにポイントカードとしての機能が与えられている場合において、今回の取引に対応して付与されるポイントの算出基準となる金額(ポイント付与対象金額)を示すエリアである。同図においては、ポイント付与対象金額が3000円であることが示されている。つまり、同図は、登録された商品の税抜合計金額をポイント付与対象金額とするように運用されている場合の例を示している。
このような場合、POSレジスタ100は、チャージ残高が支払金額に満たないことを店員に伝えるためのチャージ残高不足報知を行う。このようなチャージ残高不足報知は、例えば表示によって行われてもよいし、音の出力によって行われてもよい。
一方、顧客が、プリペイドカードをチャージしたうえでプリペイドカードを使用して支払うことを申し出た場合、店員は、プリペイドカードにチャージするための操作に移る。このために、店員は、同図の会計処理画面におけるチャージ宣言ボタンBT2に対する操作を行う。チャージ宣言ボタンBT2は、プリペイドカードへのチャージを行う処理をPOSレジスタ100に実行させることを宣言する操作が行われるボタンである。
そこで、POSレジスタ100は、チャージ宣言ボタンBT2に対する操作が行われたことに応じて、これまでの会計処理中であった取引を保留する。そのうえで、POSレジスタ100は、チャージ処理としての新たな取引を設定する。この結果、タッチパネル付表示部104においては、図6に示した会計処理画面に代えてチャージ処理画面が表示される。
引き継ぎ条件が満たされたことに応じて、POSレジスタ100は、保留の対象とした会計処理のもとで取得したプリペイドカード情報を、別の取引であるチャージ処理に引き継がせる。つまり、POSレジスタ100は、保留の対象とした会計処理のもとで取得したプリペイドカード情報を、チャージ処理の設定に際して、当該チャージ処理で利用する情報として設定する。
同図のチャージ処理画面の場合、ボタンエリアAR1においては、商品を示すボタンに代えて、チャージ指示ボタンBT11、BT12が配置される。チャージ指示ボタンBT11、BT12は、チャージ金額(プリペイドカードへの入金金額)の指定とともにチャージを指示する操作が行われるボタンである。同図の例では、チャージ指示ボタンBT11が、1000円のチャージ金額を指定してチャージを指示する操作が行われるボタンであり、チャージ指示ボタンBT12が、3000円のチャージ金額を指定してチャージを指示する操作が行われるボタンである。
なお、ボタンエリアAR1におけるチャージ指示ボタンの配置数と、各チャージ指示ボタンに対応して設定されるチャージ金額は、同図の例に限定されるものではなく、適宜変更されてよい。
また、同図のチャージ処理画面の登録確認エリアAR3においては、保留中の取引における合計金額(「この場合には、3240円」)と、保留中の取引においてこれまでに入金されている預かり金(「この場合には、0円」)が示されている。
このようにプリペイドカード情報がチャージ処理に引き継がれたことで、チャージ処理に移行した際に、再度、プリペイドカードをカードリーダ110に読み取らせる必要はない。
チャージ指示ボタンBT12が操作されたことに応じて、POSレジスタ100は、プリペイドカードのチャージ残高について3000円の増加となるように更新する処理(チャージ残高更新処理)を実行する。
このために、POSレジスタ100は、自己が取り込んだプリペイドカード情報のチャージ残高の値に対して、3000円に対応する値を加算するようにして、チャージ残高を更新する。同図の例の場合、チャージ前のチャージ残高は2000円であった。従って、3000円のチャージ金額によるチャージ残高の更新により、チャージ残高は5000円となる。
さらに、POSレジスタ100は、チャージ残高更新処理として、プリペイドカード管理サーバ400に対して、プリペイドカード情報更新要求を送信する。プリペイドカード情報更新要求には、更新後のチャージ残高の情報を含むプリペイドカード情報が含まれている。プリペイドカード管理サーバ400は、プリペイドカード情報更新要求を受信したことに応じて、受信されたプリペイドカード情報更新要求に含まれているプリペイドカード情報により、自己が記憶するプリペイドカード情報のうち、同じカード識別子のプリペイドカード情報を更新する。このようにして、プリペイドカード管理サーバ400において管理するプリペイドカード情報について、POSレジスタ100によるチャージ処理の結果が反映される。
このようなチャージ処理が行われた結果、同図のチャージ処理画面のプリペイドカード関連情報エリアAR5におけるチャージ残高エリアAR51におけるチャージ残高の表示は、同図の2000円を示す状態から、5000円を示す状態に変化する。
保留取引解除操作が行われたことに応じて、POSレジスタ100は、これまでにおける取引の保留を解除し、これまでのチャージ処理画面の表示から、保留が解除された取引についての会計処理画面の表示に切り替える。
本実施形態においては、上記のようにチャージ処理による取引から、取引の保留解除により会計処理による取引に移行した場合にも、プリペイドカード情報の引き継ぎ条件が満たされたものとして扱われる。
引き継ぎ条件が満たされたことに応じて、POSレジスタ100は、チャージ処理のもとでチャージ残高が更新されたプリペイドカード情報を、別の取引である会計処理に引き継がせる。この場合、POSレジスタ100は、チャージ処理のもとでチャージ残高が更新されたプリペイドカード情報により、保留が解除された会計処理のもとで取り込んでいたプリペイドカード情報を更新する。このようにして、チャージ処理から、チャージ処理の直前まで行われていた会計処理が再開される際にも、プリペイドカード情報の引き継ぎが行われる。
このようにプリペイドカード情報の引き継ぎが行われたことに応じて、同図のプリペイドカード関連情報エリアAR5のチャージ残高エリアAR51におけるチャージ残高の表示は5000円を示す状態となっている。
このようにプリペイドカード情報の引き継ぎが行われることで、会計処理の保留が解除されて、会計処理が再開された段階において、改めてプリペイドカードからカード識別子をカードリーダ110により読み取らせる必要がない。
これに対して、登録確認エリアAR3においては、プリペイド残高から支払いに充当する充当金額が表示される。同図の登録確認エリアAR3においては、充当金額として、小計エリアAR4において表示される税込の合計金額と同じ3240円であることが示されている。
以降においては、3240円の合計金額に対して、5000円のチャージ残高から3240円を支払いに充当するようにして精算処理が実行される。
例えば、会計処理画面として小計画面が表示された状態の会計処理による取引を保留し、プリペイドカード情報を引き継いだチャージ処理による取引に遷移し、保留を解除してチャージ処理後のプリペイドカード情報を引き継いだ会計処理による取引に戻ることも可能である。このような場合も、小計画面において、図9の例に準じてチャージ後のプリペイドカード情報が表示される。
図10は、上記のようにして発行されるチャージ処理対応レシートと会計処理対応レシートとの一例を示している。図10(a)は、図8により説明したチャージ処理の完了に応じて発行されたチャージ処理対応レシートを示す。図10(b)は、図6、図9により説明した会計処理の完了に応じて発行された会計処理対応レシートを示す。
このように、チャージ処理対応レシートと会計処理対応レシートとはそれぞれ個別に発行される。
まず、POSレジスタ100が会計処理に関連して実行する処理手順例から説明する。
ステップS101:POSレジスタ100は、待機状態のもとで、1つ目の商品を登録する操作が行われたことに応じて、1取引に対応する処理として会計処理を開始する。前述のように会計処理は、商品登録処理と精算処理とを含む。会計処理が開始されて以降、POSレジスタ100は、会計処理として、店員の商品登録操作に応じて商品登録処理を実行し、店員の決済に関する操作に応じて精算処理を実行する。
ステップS102:POSレジスタ100は、プリペイドカードからのカード識別子の読み取りが行われたか否かについて判定する。
ステップS105:取引保留トリガが発生した場合、POSレジスタ100は、ステップS101にて開始された会計処理を保留させる。この際、POSレジスタ100は、ステップS101にて開始されてからこれまでに行われた会計処理の結果を廃棄することなく、例えばRAM103に記憶させておく。
ステップS107:取引保留解除トリガが発生されると、POSレジスタ100は、チャージ処理の対象とされていたプリペイドカード情報を、会計処理の処理対象として取り込む。この際、POSレジスタ100は、会計処理のもとでこれまで処理対象としていたプリペイドカード情報を、チャージ処理の対象とされていたプリペイドカード情報により更新する。この処理によって、チャージ処理によってチャージ残高が更新されたプリペイドカード情報が、保留解除後の会計処理に引き継がれる。
ステップS108:POSレジスタ100は、これまでの会計処理の保留を解除し、保留された段階の状態から会計処理を再開させる。
会計処理が完了していない場合には、ステップS102に処理が戻される。一方、会計処理が完了した場合、POSレジスタ100は、同図の処理を終了する。
ステップS201:チャージ処理に関連して、まずPOSレジスタ100は、チャージ処理宣言操作が行われるのを待機している。チャージ処理宣言操作は、前述のようにチャージ宣言ボタンBT2に対する操作である。
ステップS202:チャージ処理宣言操作が行われると、POSレジスタ100は、現在において会計処理が実行中であるか否かについて判定する。
ステップS204:また、POSレジスタ100は、これまで実行中であった会計処理において処理対象とされていたプリペイドカード情報の取り込みを行う。この処理によって、会計処理において処理対象とされていたプリペイドカード情報について、会計処理においても処理対象となるように設定される。つまり、取引間におけるプリペイドカード情報の引き継ぎが行われる。
また、ステップS202にて会計処理が実行中ではないことが判定されたことで、ステップS203、S204をスキップしてステップS205に至った場合には、会計処理が実行されていない状態から、チャージ処理のみが開始される。つまり、この場合には、チャージ処理が会計処理の途中で行われるのではなく、チャージ処理から取引が開始される状況に対応する処理となる。
ステップS206:POSレジスタ100は、ステップS205により開始されたチャージ処理が完了するのを待機している。
ステップS208:保留中の会計処理が有る場合、POSレジスタ100は、取引保留解除トリガを発生させる。取引保留トリガの発生により、ステップS106〜S107として示すように、会計処理の保留が解除される。また、以降の会計処理のもとでは、チャージ処理によりプリペイド残高が更新された後のプリペイドカード情報が処理対象となる。
一方、保留中の会計処理が無い場合、POSレジスタ100は、ステップS208をスキップする。
情報引き継ぎによる会計開始指示は、例えば店員によるPOSレジスタ100に対する所定操作によって行われるものであればよい。一具体例として、チャージ処理の完了に際して保留中の会計処理がない場合において、新規な会計処理の開始に応じた操作(例えば1つ目の商品についての商品登録のための操作)が行われると、POSレジスタ100は、この新規に開始しようとしている会計処理について、情報引き継ぎによるものであるか否かについて確認するダイアログを表示させる。表示されたダイアログに対して店員が情報引き継ぎによる会計処理の開始であることを宣言する操作を行うと、POSレジスタ100は、情報引き継ぎによる会計開始指示が得られたものと判定する。一方、表示されたダイアログに対して店員が情報引き継ぎによらない会計処理の開始であることを宣言する操作を行うと、POSレジスタ100は、情報引き継ぎによる会計開始指示ではなく、通常の会計開始指示が得られたものと判定する。また、情報引き継ぎによる会計処理は、チャージ処理が完了してすぐに開始される。そこで、チャージ処理が完了して一定時間以上を経過してから新規な会計処理の開始に応じた操作が行われた場合には、情報引き継ぎによらない会計開始指示が得られたと判定してもよい。
ステップS210:情報引き継ぎによる会計開始指示が得られたと判定された場合、POSレジスタ100は、情報引き継ぎによる会計処理を新規に開始する。ステップS201の処理の後は、ステップS102以降の処理に遷移する。
ステップS209にて、情報引き継ぎによらない会計開始指示が得られたと判定された場合には、同図の処理が終了される。
しかしながら、チャージ処理対応レシートと会計処理対応レシートとは同じタイミングで発行されてよい。例えば、チャージ処理による取引からプリペイドカード情報を引き継いでの会計処理による取引に遷移した後、ステップS109により会計処理が完了したタイミングで、チャージ処理対応レシートと会計処理対応レシートとを発行するようにしてよい。この場合、チャージ処理対応レシートと会計処理対応レシートとのそれぞれに対応した2枚を発行してもよいし、チャージ処理結果と会計処理結果とが統合して印刷された2枚のレシートが発行されるようにしてもよい。
この場合において、保留解除後の会計処理に際して、保留前の会計処理のときに提示したのとは別のプリペイドカードを店員に提示してしまい、店員が提示されたプリペイドカードを読み取る操作を行ってしまうというエラーが起こる可能性がある。このようなエラーは、例えば顧客が店舗STに対応するプリペイドカードを複数枚所有していたために、プリペイドカードを混同してしまったような場合に起こり得る。
そこで、POSレジスタ100は、保留解除後の会計処理に際して、保留前の会計処理のときとは別のプリペイドカードが読み取られた場合には、その旨を通知するエラーメッセージを表示などにより出力するようにしてよい。この場合、店員は、顧客にその旨を伝えて、保留前の会計処理の時に読み取らせたプリペイドカードを提示してもらったうえで、再度、プリペイドカードの読み取り操作を行えばよい。
また、例えば、エラーメッセージの出力に際して、今回読み取られたプリペイドカードでの決済と、保留前の会計処理で読み取られたプリペイドカードの読み取り直しとのいずれかを店員が選択できるようにしてもよい。この場合において、今回読み取られたプリペイドカードでの決済が選択された場合には、保留前の会計処理にて読み取られたプリペイドカード情報が、保留解除後の会計処理にて読み取られたプリペイドカード情報により書き換えられたうえで、以降の会計処理が行われるようにされればよい。
以下、本実施形態の変形例について説明する。
[第1変形例]
上記実施形態では、プリペイドカードのプリペイドカード情報がプリペイドカード管理サーバ400により管理される形式である場合を例に挙げている。しかしながら、本実施形態の構成は、プリペイドカード自体にプリペイドカード情報が記憶される形式にも対応することができる。
この場合には、1回目の会計処理のもとで商品登録が完了した段階で、カードリーダ110によりプリペイドカードからプリペイドカード情報を読み取らせることが行われる。この後において、1回目の会計処理が保留され、チャージ処理が開始される際には、1回目の会計処理の段階で読み取られたプリペイドカード情報がチャージ処理に引き継がれる。この際、プリペイドカードの読み取りの必要はない。
また、例えば家族や仲間などのグループで大量の商品を購入するような場合には、1人では全ての商品を持ちきれないので、グループのメンバーで商品を分けて持ったうえで、各メンバーが順番で会計を受けるようにする場合がある。このような場合において、それぞれが異なる取引となる会計ごとに発生したポイントを、グループのメンバーのうちの1名が所有する1つのポイントカードに集約させたい場合がある。
この場合、会計ごとに同じ1つのポイントカードをカードリーダ110により読み取ってもらえば、ポイントを集約させることができる。しかしながら、会計ごとに同じポイントカードを逐一、カードリーダ110に読み取らせることは効率的ではないといえる。
また、ポイントカードにポイントが記録される形式では、メンバーが受ける会計のうち1番目の会計においてポイントカードからポイントカード情報を取得するためのポイントカードの読み取りが行われる。そして、最後の会計において、ポイントカードに、加算後ポイント残高が反映されたポイントカード情報を書き込むために、ポイントカードの読み取りが行われる。つまり、この場合には、3回以上の会計が行われる場合に、最初と最後との間の会計においてポイントカードの読み取りが不要となる。
店員の操作により商品の登録が行われる登録装置と、顧客の操作に応じて精算処理が行われる精算装置とが分離された構成のPOSシステムが知られている。本実施形態の顧客関連情報の引き継ぎの構成は、このようなPOSシステムにも適用が可能である。
例えば、プリペイドカードによる支払いに関して、登録装置で精算処理が可能なようにされた場合には、以下のように本実施形態の構成を登録装置に適用できる。
つまり、店員は、1取引に応じた商品登録の完了に応じて小計操作を行い、プリペイドカードの使用に対応する精算処理のためにプリペイドカードを登録装置に読み込ませ、登録装置にプリペイドカード情報をサーバから取得させる。ここで、登録装置が、プリペイドカード情報に含まれるチャージ残高と登録商品の合計金額とを比較したところ、チャージ残高が不足していることが判定された。そこで、登録装置はチャージ残高が不足していることの報知を行う。そこで、店員は、顧客からのチャージ処理宣言操作を行って、精算処理を保留させたうえで、チャージ処理を実行する。この際、チャージ処理宣言操作により引き継ぎ条件が満たされていることから、登録装置は、チャージ処理前のプリペイドカード対応の精算処理に対応して取得されたプリペイドカード情報をチャージ処理での処理対象となるように設定する。
そして、登録装置は、チャージ処理が行われた後、精算処理の保留を解除して精算処理を再開させる。チャージ処理から精算処理に移行する際にも、引き継ぎ条件が満たされたとしてプリペイドカード情報が引き継がれることから、プリペイドカードの読み取りを行う必要がない。つまり、登録装置において、精算処理、精算処理保留、チャージ処理、精算処理再開の順で取引が遷移するにあたって、取引ごとにプリペイドカードの情報を読み取る必要がないようにできる。
例えば、プリペイドカードによる支払いに関しては登録装置で精算処理が可能なようにされた場合には、以下のように本実施形態の構成を登録装置に適用できる。
つまり、精算装置は、登録装置にて行われた商品登録の結果に基づく精算情報を利用して、まず、精算処理を開始させる。精算処理の開始にあたっては、例えば決済種別の選択が行われる。顧客が決済種別としてプリペイドカードによる支払いを選択すると、精算装置は、顧客の操作によるプリペイドカードの読み取りを受け付けてプリペイドカード情報をサーバから取得する。
精算装置が精算処理として、精算情報が示す合計金額の支払いをプリペイドカード情報に含まれるチャージ残高から充当しようとしたところ、チャージ残高が不足していることが判定された。そこで、精算装置は、チャージ残高が不足している旨を表示等により顧客に報知する。ここで、顧客がチャージ処理宣言操作を行うと、精算装置は、精算処理を保留させたうえで、チャージ処理を実行する。この際、チャージ処理宣言操作により引き継ぎ条件が満たされていることから、精算装置は、チャージ処理前の精算処理に対応して取得されたプリペイドカード情報をチャージ処理での処理対象となるように設定する。
そして、精算装置は、チャージ処理が行われた後、精算処理の保留を解除して精算処理を再開させる。チャージ処理から精算処理に移行する際にも、引き継ぎ条件が満たされたとしてプリペイドカード情報が引き継がれることから、プリペイドカードの読み取りを行う必要がない。つまり、精算装置においても、精算処理、精算処理保留、チャージ処理、精算処理再開の順で取引が遷移するにあたって、取引ごとにプリペイドカードの情報を読み取る必要がないようにできる。
例えば、ポイントカード情報の引き継ぎの構成を精算装置に適用するのであれば、精算装置について、1の取引に応じた精算処理中において、ポイントカード情報の引き継ぎを指示する操作が可能なようにする。そして、ポイントカード情報の引き継ぎを指示する操作が行われたのであれば、精算装置は、現精算処理にて処理対象とされているポイントカード情報を次の取引に対応する精算処理に引き継がせるように処理を実行すればよい。
なお、取引間で引き継ぎが行われる顧客関連情報としては、これまでに説明したプリペイドカード情報、ポイントカード情報に限定されるものではなく、顧客に関連する他の情報であってもよい。例えば、上記実施形態においては、プリペイドカード情報やポイントカード情報におけるカード識別子が顧客関連情報に含まれるものとしている。しかしながら、例えば、プリペイドカードやポイントカード等のカード機能を、携帯電話、スマートフォンなどの携帯端末に持たせることもできる。このような場合には、カード機能を有する携帯端末を識別する識別子を顧客関連情報に含めてよい。
(1)以上説明したように、本実施形態としての一態様は、顧客に関連する情報である顧客関連情報(例えば、プリペイドカード情報、ポイントカード情報)を取得する情報取得手段と、取引ごとに対応する取引対応処理を、顧客関連情報を利用して実行する取引対応処理手段と、1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとでも処理対象となるように引き継ぐための引き継ぎ条件が満たされたか否かについて判定する条件判定手段とを備え、取引対応処理手段は、引き継ぎ条件が満たされたことに応じて、1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとで処理対象となるように設定する商品販売データ処理装置(例えば、POSレジスタ100)である。
上記構成によれば、顧客関連情報についての取引条件が満たされたことに応じて、1の取引にて処理対象とされていた顧客関連情報が他の取引においても処理対象となるように引き継がれる。これにより、取引ごとに対応して顧客関連情報に対応付けられた媒体の読み込み(媒体へのアクセス)を行う必要がなくなり、例えば取引を効率的に行っていくことが可能になる。
上記構成によれば、例えば会計処理中においてプリペイドカードのチャージ処理宣言操作が行われた場合には、会計処理からチャージ処理に移行する際に、会計処理にて処理対象とされていたプリペイドカード情報がチャージ処理に引き継がれるようにできる。あるいは、チャージ処理から会計処理に移行する場合にも、チャージ処理により増加されたチャージ残高が反映されたプリペイドカード情報を次の会計処理に引き継がせて、プリペイドカードを使用した決済を行うことが可能になる。これにより、プリペイドカードの使用を伴う一連の取引において、会計処理とチャージ処理との間で取引対応処理が遷移する都度にプリペイドカードの読み取りを行う必要がなくなる。
上記構成によれば、例えば引き継ぎ条件がチャージ処理宣言操作の行われることであると定められた場合には、チャージ処理宣言操作が行われたことに応じて、新規の取引対応処理として、先の取引対応処理において処理対象とされていた顧客関連情報を引き継いだチャージ処理を設定することができる。
上記構成によれば、例えば会計処理からチャージ処理に遷移することに応じて引き継ぎ条件が満たされるようにした場合に、会計処理を終了させるのではなく保留させることで、チャージ処理の後に保留を解除して会計処理を再開させることができる。
上記構成によれば、或る1の取引対応処理から他の取引対応処理に顧客関連情報を引き継がせるにあたり、共通の顧客関連情報を引き継ぎ元の取引対応処理の画面と、引き継ぎ先の取引対応処理の画面とに表示される。これにより、例えば顧客関連情報が正しく引き継がれているか否かの確認が容易となる。
Claims (6)
- 顧客に関連する情報である顧客関連情報を取得する情報取得手段と、
取引ごとに対応する取引対応処理を、前記顧客関連情報を利用して実行する取引対応処理手段と、
1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとでも処理対象となるように引き継ぐための引き継ぎ条件が満たされたか否かについて判定する条件判定手段とを備え、
前記取引対応処理手段は、前記引き継ぎ条件が満たされたことに応じて、1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとで処理対象となるように設定し、
前記1の取引対応処理に対応する第1のレシートにおいて示される取引番号と前記他の取引対応処理に対応する第2のレシートにおいて示される取引番号とが連続し、前記第1のレシートと前記第2のレシートとで同一の前記顧客関連情報が示されるように印刷を行う印刷手段を備える
商品販売データ処理装置。 - 前記顧客関連情報に含まれる有価額の変更に関する有価額変更関連処理を行う有価額変更関連処理手段をさらに備え、
前記条件判定手段は、前記有価額変更関連処理の実行が指示されたことにより前記引き継ぎ条件が満たされたと判定し、
前記取引対応処理手段は、前記条件判定手段により前記引き継ぎ条件が満たされたと判定されたことに応じて、1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとで処理対象となるように設定する
請求項1に記載の商品販売データ処理装置。 - 新規の取引対応処理を設定する新規取引設定手段をさらに備え、
前記新規取引設定手段は、前記条件判定手段により前記引き継ぎ条件が満たされたと判定されたことに応じて、顧客関連情報の引き継ぎ先となる前記新規の取引対応処理を設定する
請求項1または2に記載の商品販売データ処理装置。 - 前記印刷手段は、前記1の取引対応処理の完了後において前記他の取引対応処理が完了される前のタイミングで前記第1のレシートを印刷する
請求項1から3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。 - 前記印刷手段は、前記1の取引対応処理の完了後において前記他の取引対応処理が完了した後のタイミングで、前記第1のレシートと前記第2のレシートとを印刷する
請求項1から3のいずれか一項に記載の商品販売データ処理装置。 - コンピュータを、
顧客に関連する情報である顧客関連情報を取得する情報取得手段、
取引ごとに対応する取引対応処理を、前記顧客関連情報を利用して実行する取引対応処理手段、
1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとでも処理対象となるように引き継ぐための引き継ぎ条件が満たされたか否かについて判定する条件判定手段として機能させるためのプログラムであって、
前記取引対応処理手段は、前記引き継ぎ条件が満たされたことに応じて、1の取引対応処理のもとで処理対象とされた顧客関連情報を、他の取引対応処理のもとで処理対象となるように設定し、
前記1の取引対応処理に対応する第1のレシートにおいて示される取引番号と前記他の取引対応処理に対応する第2のレシートにおいて示される取引番号とが連続し、前記第1のレシートと前記第2のレシートとで同一の前記顧客関連情報が示されるように印刷を行う印刷手段として機能させるための
プログラム。
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