JP2021089980A - 表示装置 - Google Patents

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Masaki Aonuma
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Abstract

【課題】映像の視認性低下を抑制しつつも、表示部の被取付部材とは反対側の大気中にOLED素子の熱を効率良く逃がすことが可能な放熱性の高い表示装置を実現する。【解決手段】OLEDを有してなる複数の画素を備えるディスプレイ101と、透明熱放射部103とを有する表示部10を備える、表示装置において、透明熱放射部103をディスプレイ101のうち映像を表示する側の面である映像表示面101aの側における最表面に配置する。透明熱放射部103は、ディスプレイ101の光を透過させると共に、熱を赤外線に変換して大気中に放出する。これにより、表示部10が取り付けられる被取付部材にOLED素子の熱を逃がすことが困難な状況であっても、透明熱放射部103を介して大気中に熱を赤外線として放射して当該熱を逃がすことが可能となる。そのため、映像の視認性確保と放熱性の向上とが両立した表示装置となる。【選択図】図2

Description

本発明は、有機発光ダイオード(OLED)を有してなる表示部と熱を可視光領域よりも長い波長の光に変換して放出する透明な熱放射部とを備える表示装置に関する。
近年、自発光素子であるOLEDを用いた表示装置は、液晶表示装置に比べて、コントラスト比が高い、応答性が高い等の特性に優れ、表示品位を高くできるため、有望視されている。OLEDは熱により劣化が進行して発光効率が低下する特性を有するため、この種の表示装置は、外部からの熱やOLEDの駆動による熱がOLEDにこもらないように、効率良く外部に放熱することが可能な構造とされることが好ましい。このような放熱性を高めた構造とされた表示装置としては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1に記載の表示装置は、透明な支持基板と、OLED素子と、アルミナや金属等の不透明な材料によりなる放熱性フィラーを含有する吸湿剤と、封止基板とを有してなり、これらがこの順に積層されてなるボトムエミッション型の構造である。この表示装置は、OLED素子の熱が吸湿剤に含まれる放熱性フィラーを介して封止基板側に伝搬し、外部に放熱することが可能となっている。
特開2013−8484号公報
さて、この種の表示装置では、自動車等の移動体に搭載されることが検討されており、特に日射によって表示装置の表面温度や搭載される環境温度が常温に比べて高くなり得る環境においては、さらなる放熱性の向上が望まれる。例えば、特許文献1に記載の表示装置を車両に搭載する場合、封止基板側を車体に取り付けることが想定され、封止基板を介してOLED素子の熱を車体に伝搬させて逃がすこととなる。
しかしながら、日射により車体のうち表示装置が取り付けられる部分の温度が、表示装置の温度よりも高い場合には、OLED素子の熱を車体に逃がすことができず、熱がOLED素子にこもってしまう。このような場合に、OLED素子の熱を支持基板側から空気中に放出するため、支持基板の外表面に放熱性フィラーを配置することも考えられるが、不透明な材料によりなる放熱性フィラーにより映像の視認性が低下してしまう。
本発明は、上記の点に鑑み、映像の視認性の低下を抑制しつつ、表示部が取り付けられる被取付部材にOLED素子の熱を逃がすことができない状況であっても、空気中に効率良く熱を放出させ、従来よりも放熱性が向上した表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の表示装置は、OLEDを有してなる複数の画素を備えるディスプレイ(101)と、ディスプレイのうち映像を表示する側の面である映像表示面(101a)の上に配置され、ディスプレイの光を透過させる透明熱放射部(103)とを有してなる表示部(10)を備え、透明熱放射部は、熱を赤外線に変換して放射すると共に、表示部のうち映像表示面側の最表面の少なくとも一部を覆っている。
これによれば、表示部のうちディスプレイの画素を構成するOLED素子の熱が、表示部の映像表示面側の最表面に配置された透明熱放射部に伝達されると、その熱が赤外線に変換され、大気中に放出される構成の表示装置となる。そのため、表示装置が搭載される被取付部材が日射などによりOLED素子の温度よりも高い温度となり、OLED素子の熱を当該被取付部材に逃がすことができない状況であっても、透明熱放射部を介して大気中に効率良く熱を逃がすことが可能となる。また、透明熱放射部はディスプレイの光を透過させる透光性を有することから、映像の視認性低下が抑制されつつも、従来よりも放熱性が向上した表示装置となる。
また、請求項2に記載の表示装置は、OLEDを有してなる複数の画素を備えるディスプレイ(101)と、ディスプレイのうち映像を表示する側の面である映像表示面(101a)に対する法線方向から見て、ディスプレイの外周を囲む枠体(105)と、枠体の表面の一部または全部を覆う熱放射部(106)とを有してなる表示部(10)を備え、熱放射部は、熱を赤外線に変換して放射する。
これによれば、ディスプレイの熱を映像表示面とは反対側の背面側の被取付部材に逃がすことが困難な場合であっても、枠体に当該熱が伝わった後、熱放射部により赤外線に変換されて外部に放射される構成の表示装置となる。そのため、本表示装置においても、請求項1に記載の表示装置と同様に、従来よりも放熱性能が向上する。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の表示装置が車両に搭載された例を示す図である。 図1の表示装置のうち表示部の構成例を示す断面図である。 表示部が平板状である場合における透明熱放射部の配置例を示す図である。 表示部が所定の曲面形状である場合における透明熱放射部の配置例を示す図である。 透明熱放射部がある場合および透明熱放射部がない場合における相対輝度と日射履歴との関係の一例を示す図である。 第2実施形態の表示装置における表示部の構成例を示す平面図である。 図6中のVII-VII間の断面を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る表示装置1について、図1〜図5を参照して説明する。本実施形態の表示装置1は、日射により、取り付けられる部材や環境の温度が常温に比べて高くなるもの、例えば自動車等の移動体に搭載されると好適である。本明細書では、表示装置1が、例えば図1に示すように、自動車等の車両Vに搭載される車載用表示装置とされる場合を代表例として説明するが、この用途に限定されるものではない。
表示装置1は、例えば図1に示すように、表示部10と、表示部10に接続され、表示部10の駆動制御を行う制御部20とを備える。表示部10は、例えば図2に示すように、ディスプレイ101と、カバー102と、透明熱放射部103と、背面放熱部104とを有してなる。表示部10は、ディスプレイ101のうち映像を表示する側の面を映像表示面101aとし、その反対面を背面101bとして、映像表示面101a側にカバー102が、背面101b側に背面放熱部104が取り付けられてなる。カバー102は、映像表示面101aと向き合う面の反対側の外表面に透明熱放射部103が形成されている。つまり、表示装置1は、ディスプレイ101の熱が背面放熱部104を介して被取付部材(図1の例ではインストルメントパネル)に放出されるほか、透明熱放射部103を介して大気中に放出される構成となっている。
ディスプレイ101は、例えば、可撓性のある任意の基板上に、後述する主画素を複数個有してなるOLED層とその駆動制御用のTFT(薄膜トランジスタ)が形成されたTFT層とが積層されてなるフレキシブルなOLEDディスプレイとされる。すなわち、ディスプレイ101は、OLED素子を画素として有してなるフレキシブルディスプレイとされる。
OLED層は、例えば、一対の電極間に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等が順次積層されてなり、当該一対の電極間に電圧を印加することで発光するOLED素子を有した構成とされる。OLED層は、OLED素子で構成された、例えば赤色、緑色および青色の発光色の異なる3つの副画素を有してなる主画素が、平面視にてある一方向および当該一方向に交差する交差方向に沿って繰り返し配列されてなる。OLED層は、任意の基板上に形成されるTFT層を覆うように形成されると共に、水分透過率が低い材料によりなる封止層により覆われてなる。TFT層は、ゲート電極、ゲート絶縁層、半導体層、ソース電極およびドレイン電極を備え、ゲート電極の電圧調整により電流のオンオフを制御可能な素子であるTFTを有してなる。TFT層は、例えば、TFTのうちドレイン電極が層間絶縁層に設けられたビアホールを介してOLED素子の一対の電極の一方に電気的に接続され、OLED素子の駆動制御に用いられる。OLED層、TFT層および封止層並びにOLEDディスプレイの構成やこれらの材料等については、公知であるため、本明細書ではそれらの詳細の説明を省略する。また、OLED層の構成については上記した例に限られず、任意の構成が採用され得る。
ディスプレイ101は、映像が表示される側の面、すなわち背面101bの反対面である映像表示面101aが透明なカバー102により覆われている。また、ディスプレイ101は、背面101bが背面放熱部104に覆われている。ディスプレイ101は、図示しない駆動回路に接続されており、制御部20から映像信号が入力された駆動回路からの駆動信号に基づいて各種映像を表示する。なお、図示しない駆動回路は、例えば、インストルメントパネル内の視認できない箇所に配置される。
カバー102は、透光性のある樹脂やフレキシブルガラス等の任意の材料によりなり、ディスプレイ101の映像表示面101aを覆っており、映像表示面101aを保護する役割を果たす。カバー102は、例えば、OCR(Optical Clear Resinの略)やOCA(Optical Clear Adhesiveの略)等の図示しない光学接着層を介して映像表示面101aの上に配置される。カバー102は、ディスプレイ101と向き合う面とは反対側の外表面が透明熱放射部103により覆われている。
透明熱放射部103は、熱を可視光領域よりも長波長の不可視の光に変換して放射する熱放射性と、ディスプレイ101の光を透過させる透光性とを有する部材である。透明熱放射部103としては、例えば、藤倉化成株式会社製のRECRACK(登録商標)3900TMS等の任意の透明放熱塗料が使用され得る。この場合、透明熱放射部103は、例えば、スプレーコート等の任意の湿式成膜法で塗膜した後、80℃で30分間加熱して硬化させることで形成され得る。透明熱放射部103は、例えば、カバー102の外表面において数μm〜10μm程度の膜厚とされる。透明熱放射部103は、ディスプレイ101の熱を赤外領域の光に変換して効率良く大気中に放射できるように、少なくとも表示装置1のうち背面放熱部104とは反対側における最外面に配置される。つまり、透明熱放射部103は、映像表示面101aの上における最表面に配置され、表示部10の被取付部材がディスプレイ101よりも高温である場合等に、背面放熱部104側から逃がすことができない熱を大気中に赤外線として放出する役割を果たす。
なお、ここでいう透明熱放射部103とは、例えば、可視光透過率が90%以上の透明性と、波長6μm〜20μmにおける放射率が80%以上の熱放射性とを備えるものを意味する。透明熱放射部103は、風が当たり得る環境に配置される場合には、上記の放射率が80%以上であればよいが、他の遮蔽物などの影響により風が当たることのない無風の環境に配置される場合には、90%以上が好ましく、95%以上であることがより好ましい。
また、ここでいう「放射率」とは、ある物体を加熱した際に、当該物体が熱を赤外線として放出する能力を示す指標であって、黒体からの熱放射に対する物体からの熱放射の比であり、「熱放射率」とも称される。例えば、熱放射による放熱性向上のため、アルミニウムにアルマイト処理を施した場合の熱放射率が80%程度であり、透明熱放射部103の熱放射率は、少なくともこのアルマイト処理されたアルミニウム相当以上とされる。
このような透明熱放射部103が配置された場合において、透明熱放射部103が配置されていない表面の温度が40℃のとき、透明熱放射部103の厚みなどにもよるが、透明熱放射部103が配置された表面の温度は、例えば5℃程度低くなる。また、透明熱放射部103は、所定以上の可視光透過率および熱放射性を備える材料で構成されていればよく、上記の例に限定されない。例えば、透明熱放射部103は、合同インキ株式会社製のUNICool(登録商標)や古川エージェンシー株式会社製のMFC60HR−C01等が用いられてもよい。
背面放熱部104は、ディスプレイ101のうち背面101b側を覆う部材であり、例えば、SUS等の金属といった熱伝導性が高い材料により構成される。背面放熱部104は、金属材料により構成される場合には、例えばポリイミド等の絶縁性材料を介してディスプレイ101の背面101bを覆うように配置される。背面放熱部104は、例えば、表示装置1が取り付けられる被取付部材への接続が可能な任意の形状とされ、ディスプレイ101の熱を被取付部材側に放出する役割を果たす。
制御部20は、例えば、図示しない回路基板上にCPU、ROM、RAMやI/O等が搭載されてなる電子制御ユニットであり、車載用途の場合、インストルメントパネル等の任意の箇所に配置される。制御部20は、例えば、図示しない配線を介して、図示しない外部の電源や電子機器等に接続されており、外部の電子機器から入力される映像信号に応じた電気信号をディスプレイ101に出力する。これにより、ディスプレイ101は、外部の電子機器に対応する各種映像を表示することとなる。
なお、外部の電子機器としては、例えば車載用途の場合、車載カメラやナビゲーション装置等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、制御部20は、ディスプレイ101のOLED素子のいわゆる焼きつきを低減する駆動条件の補正を行ってもよい。OLED素子は、累積駆動や熱の影響により徐々に発光効率が低下し、同一の駆動条件(例えば電流値)であっても輝度が低下する特性がある。また、様々な映像を表示すると、ディスプレイ101を構成する各画素の累積駆動時間や駆動電流のバラツキ、ひいては劣化の進行度合いにバラツキが生じることとなる。このようなバラツキが大きくなると、相対的に劣化の進行が進んだ画素群の輝度が低下し、その部分が焼きついて見える、いわゆる焼きつきが生じるため、制御部20は、画素間の輝度差を所定以下にするための映像信号の補正を行ってもよい。
例えば、例えば、画素の累積駆動履歴(例えば駆動時間や階調値等)に対する相対輝度の変化を示す基準カーブを制御部20の図示しない記憶媒体に格納しておくと共に、各画素についての駆動履歴を当該記憶媒体に記憶させる。そして、必要に応じて、基準カーブと駆動履歴とを読み込み、各画素の劣化度合いを推定した上で、各画素の相対輝度差が所定以下となる階調値となる補正量を画素毎に算出する等の方法により、いわゆる焼きつきを低減することができる。上記の例では、累積駆動に伴うOLED素子の劣化を考慮した補正について説明したが、熱による劣化を考慮した補正を行う場合、温度履歴に対する相対輝度の変化を示す基準カーブを予め作成しておき、当該基準カーブを用いればよい。
以上が、本実施形態の表示装置1の基本的な構成である。つまり、表示装置1は、ディスプレイ101の熱を、背面放熱部104を介して被取付部材に逃がすほか、日射等により被取付部材の温度がディスプレイ101より高い場合であっても、透明熱放射部103を介して大気中に赤外線として放射可能な構成である。
次に、表示部10における透明熱放射部103の配置例について、図3、図4を参照して説明する。
なお、図3、図4では、表示部10における透明熱放射部103の配置を分かり易くするため、表示部10の各構成の厚みを誇張したものを示している。また、図3、図4では、背面放熱部104のうち一端側の一部が車両Vのインストルメントパネルに接すると共に、その反対の他端側が車体に接しない状態で表示部10が配置された例を示している。
以下、説明の便宜上、表示部10のうちインストルメントパネル等の被取付部材に接する部分を「接触部」と称することがある。また、表示部10が端部を含む一部の領域のみで被取付部材に接する場合における当該端部側を「接触端」として、接触端とは反対側の端部を「非接触端」と称することがある。
表示部10が例えば図3に示すように平板状とされる場合には、表示部10は、主に背面放熱部104がウィンドシールドWS側から入射する太陽光に晒される。これは、曲率半径Rが所定以上(例えば限定するものではないが、R≧800mmなど)の平板に近い形状とされる場合であっても同様である。このような場合、表示部10の映像表示面101a側の最表面における日射量のバラツキが小さく、映像表示面101a側における温度バラツキが小さい。このとき、透明熱放射部103は、カバー102の外表面の全域に配置されることが好ましい。
一方、表示部10が例えば図4に示すように所定未満の曲率半径Rを有する曲面形状とされる場合には、表示部10の接触端とは反対側の端部を含む領域が、鉛直方向とは反対方向である上方向を向く状態とされ得る。このとき、表示部10は、映像表示面101a側の最表面のうち非接触端側の領域が接触端側の領域よりも日射量が多くなり、日射量の多い部分がより高温となる。このような場合には、透明熱放射部103は、映像表示面101a側の最表面の一部であって、非接触端側の領域のみを覆うように配置され得る。
このように、透明熱放射部103は、表示部10のうち映像表示面101a側の最表面の一部または全部を覆うように配置され得る。
なお、透明熱放射部103が表示部10の映像表示面101a側の最表面の一部にのみ配置される場合、制御部20は、透明熱放射部103による放熱効果を考慮した焼きつき低減補正を行ってもよい。
具体的には、日射履歴に対する相対輝度の低下度合いは、例えば図5において破線および実線で示すように、熱放射による放熱効果がある場合のほうが、同放熱効果がない場合に比べて小さい。つまり、透明熱放射部103による放熱効果を考慮せずに、通常の焼きつき低減補正をすると、図5の破線で示す基準カーブを用いて所定の相対輝度とする電流値を決定することとなり、OLED素子を過剰の電流で駆動させ、劣化を促進させ得る。これを防ぐためには、図5の実線で示す基準カーブを用いて、駆動電流値を決定すればよい。このように、透明熱放射部103を一部の領域にのみ配置した場合には、透明熱放射部103を配置した部分に位置する画素群については、熱放射による放熱効果を考慮した焼きつき低減補正を行ってもよい。
本実施形態によれば、ディスプレイ101の熱を背面101b側から逃がすことが困難な場合であっても、映像表示面101a側の最表面に配置された透明熱放射部103を介して当該熱を大気中に赤外線として放射することが可能な構成の表示装置1となる。透明熱放射部103が透光性のある材料により構成されるため、映像の視認性を低下させることなく、従来よりも放熱性が向上するとの効果が得られる。
なお、透明熱放射部103により熱が赤外線領域の光に変換されて放射されるものの、この波長域は波長1m以上のラジオ波とは大きく異なるため、透明熱放射部103は、他の電子機器に対するノイズを生じさせない。
(第2実施形態)
第2実施形態の表示装置1について、図6、図7を参照して説明する。
第2実施形態の表示装置1は、例えば図6に示すように、表示部10が透明熱放射部103に代わって熱放射部106を有してなる。本表示装置1は、映像表示面101aに対する法線方向(以下「表示面法線方向」という)から表示部10を見て、枠体形状の枠体105に熱放射部106が配置されている。本表示装置1は、これらの点で上記第1実施形態と相違する。本実施形態では、この相違点について主に説明する。
表示部10は、例えば図6に示すように、表示面法線方向から見て、ディスプレイ101およびカバー102の外周を囲む枠体105を備え、枠体105の表面に熱放射部106が配置されてなる。
枠体105は、ディスプレイ101を収容する収容部材であり、例えば、ディスプレイ101を囲む枠体形状とされる。枠体105は、ディスプレイ101の熱が効率良く伝達されるように、例えば、熱伝導率の高い任意の金属材料によりなる金属フレームとされ得る。
熱放射部106は、例えば図7に示すように、枠体105の表面のうち一部または全部に配置され、枠体105に伝達された熱を赤外線領域の光に変換して外部に放射する。熱放射部106は、例えば、透明熱放射部103と同じ材料により構成され得る。熱放射部106は、必ずしも透明な構成とされなくてもよいが、枠体105の意匠性を損なわない観点では、透明な構成とされることが好ましい。
なお、熱放射部106は、少なくとも熱を所定以上の割合で赤外線に変換して放射する材料により構成され、例えば、波長6μm〜20μmにおける熱放射率が80%以上の熱放射性を備える。また、熱放射部106は、下地(上記の例では、枠体105)の意匠性を活かしたい場合には透明であってもよく、例えば可視光透過率が90%以上の透明性を備えた構成とされ得る。また、熱放射部106の熱放射率は、風が当たり得る環境に配置される場合には80%以上であればよいが、無風環境においては90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
まとめると、本実施形態では、表示部10は、ディスプレイ101の額縁部分に相当する枠体105に熱放射部106が配置され、ディスプレイ101の熱が枠体105を経由して熱放射部106に伝達され、大気中に放出される構成となっている。
本実施形態によれば、ディスプレイ101の熱を背面放熱部104から逃がすことが困難であっても、当該熱が枠体105を経由して熱放射部106に伝わり、熱放射部106から外部に赤外線として放射する構成の表示装置1となる。そのため、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、ディスプレイ101の映像表示面101a側の構成部材の熱伝導率が低い等の理由により、ディスプレイ101の熱が映像表示面101a側に伝達しにくい場合であっても、枠体105および熱放射部106を介して効率良い放熱が可能という効果を生じる。
(他の実施形態)
本発明は、実施例に準拠して記述されたが、本発明は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本発明は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらの一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本発明の範疇や思想範囲に入るものである。
(1)例えば、透明熱放射部103は、映像表示面101a側の最表面にのみ配置される例について説明したが、これに限定されるものではなく、背面放熱部104側に配置されてもよい。例えば、表示部10のうち背面101b側の最表面の一部が、被取付部材に当接しておらず、日射に晒されるような場合には、透明熱放射部103は、背面放熱部104側の非接触部に配置されてもよい。
(2)透明熱放射部103は、ディスプレイ101の映像表示面101a上に配置されたカバー102の外表面に配置された例について説明したが、この配置に限定されない。例えば、透明熱放射部103は、ディスプレイ101の映像表示面101aに直接成膜されていてもよい。つまり、透明熱放射部103は、ディスプレイ101を構成するOLED素子の熱が伝達され、映像表示面101a側の最表面において熱を赤外線として大気中に放射すればよい。そのため、透明熱放射部103は、ディスプレイ101の映像表示面101a上に直接成膜されてもよいし、またはカバー102のように映像表示面101a側においてディスプレイ101に当接する部材の外側の最表面に成膜されてもよい。
(3)上記第1実施形態では、背面放熱部104が熱伝導性の高い金属材料で構成された例について説明したが、背面放熱部104は、アルミナ等の熱伝導率の高い材料を包含する任意の放熱フィルムであってもよい。この場合、表示部10が全体として可撓性のある構成とされることとなる。
(4)上記第2実施形態において、表示部10の映像表示面101a側の最表面に透明熱放射部103が配置された構成とされてもよい。これにより、ディスプレイ101の熱が背面101b以外から外部に放射される度合いがさらに高まり、従来よりも放熱性能がより向上する。
(5)上記第2実施形態において、枠体105は、映像表示面101aと背面101bとを繋ぐ側面側にディスプレイ101の熱が伝達される構成であればよく、その形状については任意である。例えば、枠体105は、背面放熱部104と一体化とされた筐体であってもよい。
10 表示部
101 ディスプレイ
101a 映像表示面
101b 背面
103 透明熱放射部

Claims (8)

  1. OLEDを有してなる複数の画素を備えるディスプレイ(101)と、前記ディスプレイのうち映像を表示する側の面である映像表示面(101a)の上に配置され、前記ディスプレイの光を透過させる透明熱放射部(103)とを有してなる表示部(10)を備え、
    前記透明熱放射部は、熱を赤外線に変換して放射すると共に、前記表示部のうち前記映像表示面の側の最表面の少なくとも一部を覆っている、表示装置。
  2. OLEDを有してなる複数の画素を備えるディスプレイ(101)と、前記ディスプレイのうち映像を表示する側の面である映像表示面(101a)に対する法線方向から見て、前記ディスプレイの外周を囲む枠体(105)と、前記枠体の表面の一部または全部を覆う熱放射部(106)とを有してなる表示部(10)を備え、
    前記熱放射部は、熱を赤外線に変換して放射する、表示装置。
  3. 前記表示部は、
    前記映像表示面の上に配置され、前記ディスプレイの光を透過させる透明熱放射部(103)をさらに有してなり、
    前記透明熱放射部は、熱を赤外線に変換して放射すると共に、前記表示部のうち前記映像表示面の側の最表面の少なくとも一部を覆っている、請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記熱放射部は、波長6μm〜20μmの赤外線領域における放射率が80%以上である、請求項2または3に記載の表示装置。
  5. 前記熱放射部は、可視光透過率が90%以上である、請求項4に記載の表示装置。
  6. 前記表示部は、前記ディスプレイのうち前記映像表示面の反対面を背面(101b)として、前記背面の側の最表面の少なくとも一部が前記透明熱放射部に覆われている、請求項1または3に記載の表示装置。
  7. 前記透明熱放射部は、可視光透過率が90%以上、波長6μm〜20μmの赤外線領域における放射率が80%以上である、請求項1、3および6のいずれか1つに記載の表示装置。
  8. 前記ディスプレイは、可撓性を有するフレキシブルディスプレイである、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の表示装置。
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