JP2021089811A - 電池パック - Google Patents

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Abstract

【課題】電池セルの温度を適切に調整することのできる電池パックを提供する。【解決手段】電池パック100は、電池セル11、筐体20、配管30、開閉弁40、供給ポンプ50、および、BMU90を有する。筐体に複数の電池セルが収納されている。筐体に配管が連結されている。配管に開閉弁が設けられている。供給ポンプは配管を介して筐体内に冷却水を供給する。それとともに供給ポンプは筐体内の冷却水を循環させる。BMUは電池セルの温度が高くなるほどに、電池セルが冷却液体に浸漬される量が増大するように開閉弁を制御する。【選択図】図1

Description

本明細書に記載の開示は、筐体に収納された電池を絶縁性の冷却水で冷却する電池パックに関するものである。
特許文献1に示されるように、冷媒で満たされた容器に複数の単電池の収納されたリチウム二次電池装置が知られている。
特許第2959298号公報
特許文献1に記載のリチウム二次電池装置に含まれる単電池は通電状態などに応じて発熱量が変化する。この単電池(電池セル)の温度を適切に調整することが望まれる。
そこで本明細書に記載の開示は、電池セルの温度を適切に調整することのできる電池パックを提供することを目的とする。
開示の1つは、複数の電池セル(11)と、
複数の電池セルを収納する筐体(20)と、
筐体内に絶縁性の冷却液体を供給するとともに循環させる循環部(50,90,130)と、
電池セルの温度が高くなるほどに、電池セルが冷却液体に浸漬される量を増大させる浸漬部(40,90,130)と、を有する。
本開示によれば、電池セル(11)の温度が高くなるほどに電池セル(11)が冷却液体に浸漬される量が増大する。これにより電池セル(11)が高温状態になることが抑制される。この結果、電池セル(11)の寿命の低下が抑制される。逆に、電池セル(11)の温度が低くなるほどに電池セル(11)が冷却液体に浸漬される量が少なくなる。これにより電池セル(11)が低温状態になることが抑制される。この結果、電池セル(11)の電気抵抗が著しく低くなることが抑制される。以上に示したように、本開示によれば、電池セル(11)の温度が適切に調整される。
なお、上記の括弧内の参照番号は、後述の実施形態に記載の構成との対応関係を示すものに過ぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
電力システムを示すブロック図である。 電池パックを模式的に示す部分断面図である。 電池パックを模式的に示す上面図である。 冷却制御を説明するためのフローチャートである。 冷却処理を説明するための図表である。 冷却水の水位を説明するための図表である。 冷却水の水位を説明するための図表である。 冷却制御を説明するためのフローチャートである。 冷却処理を説明するための図表である。 冷却水の水位を説明するための図表である。 電池パックを示す部分断面図である。 電池パックを示す上面図である。 電池パックの変形例を示す図表である。 電池パックの変形例を示す上面図である。
以下、本開示の実施形態と変形例を図に基づいて説明する。これら実施形態と変形例それぞれには共通要素が含まれている。この共通要素をある実施形態で説明した場合、その共通要素の説明を他の実施形態と変形例では省略する。この共通要素には複数の実施形態と変形例それぞれで同一の符号を付与する。
(第1実施形態)
図1〜図7に基づいて本実施形態に係る電池パック100、および、それを含む電力システム200を説明する。なお、図1では介在部材12と冷却水の図示を省略している。図1と図2では直列バスバ18と外部接続端子19の図示を省略している。図2,3,5,6において冷却水をハッチングで示している。
<電力システムの概要>
電力システム200は車両に搭載される。図1に示すように電力システム200は、電池パック100、電力変換装置110、モータ120、および、PCU130を有する。本実施形態では電池パック100にPCU130が含まれている。PCUはパワーコントロールユニットの略である。
電池パック100は電池10とSMR80を備えている。この電池10の正極と負極とがSMR80を介して電力変換装置110と電気的に接続されている。そして電力変換装置110の備えるインバータがモータ120のステータコイルに接続されている。なおSMR80と電力変換装置110とを電気的に接続する配線にはヒューズ140が設けられている。SMRはシステムメインリレーの略である。電力変換装置110が外部機器に相当する。
電力変換装置110の備えるインバータは、電池10の正極と電気的に接続されたPバスバと、電池10の負極と電気的に接続されたNバスバとの間で並列接続された3相以上のレグを備えている。各相のレグはPバスバとNバスバとの間で直列接続された複数のスイッチ素子を備えている。これら各相のレグそれぞれの備える複数のスイッチ素子がPCU130によってPWM制御される。なお電力変換装置110は、インバータの他に、入力される直流電力の電圧を昇圧若しくは昇降圧するコンバータを備えてもよい。
電池10から電力変換装置110に直流電力が供給される。電力変換装置110は供給された直流電力を交流電力に変換する。この交流電力がモータ120に供給される。これによりモータ120が力行する。
逆に、モータ120での発電で生じた交流電力が電力変換装置110に供給される。電力変換装置110は供給された交流電力を直流電力に変換する。この直流電力が電池10に供給される。これにより電池10が充電される。なお、この直流電力は他の図示しない車載機器にも供給される。
<電池パック>
次に電池パック100を説明する。電池パック100はフロアパネルなどの車両の床上に設けられる。電池パック100は上記した電池10とSMR80の他に、筐体20、配管30、開閉弁40、供給ポンプ50、熱交換器60、センサ70、および、BMU90を有する。
筐体20は電池10を収納する。配管30は筐体20に冷却水を供給するための通路を構成する。開閉弁40は筐体20内の冷却水の水位を調整する。供給ポンプ50は冷却水を流動させる。熱交換器60は冷却水の温度を調整する。
センサ70は冷却水や電池10の状態に関わる物理量を検出する。BMU90はセンサ70で検出された信号(検出信号)をPCU130に出力する。BMU90若しくはPCU130の少なくとも一方は、入力される検出信号に基づいて供給ポンプ50と熱交換器60それぞれの駆動を制御する。
以下、電池パック100の構成を説明するため、直交の関係にある3方向を、x方向、y方向、および、z方向と示す。z方向は、車両が水平面に停車している際に、鉛直方向に沿っている。
<電池>
電池10は電池セル11と介在部材12それぞれを複数有する。図2および図3に示すように複数の電池セル11はy方向に離間して並んでいる。介在部材12はy方向に並ぶ複数の電池セル11の間に介在されている。
電池セル11は具体的にはリチウムイオン二次電池である。リチウムイオン二次電池は化学反応によって起電圧を生成する。なお、電池セル11としては、ニッケル水素二次電池、有機ラジカル電池などの二次電池を採用することもできる。
電池セル11は、図示しない発電要素と、この発電要素を収納する電池ケース13と、電池ケース13から突出した正極端子14および負極端子15と、を有する。
発電要素はプラス電極、セパレータ、マイナス電極、および、電解液を有する。プラス電極とマイナス電極とがセパレータを介して積層されている。これら3層が電解液で濡れている。セパレータは電子を通すが分子を通さない性質を有する。セパレータを介してプラス電極とマイナス電極との間で電子(電流)の流れる構成になっている。
発電要素を収納する電池ケース13は直方体形状を成している。図2および図3に示すように、電池ケース13はz方向に並ぶ上端面13aと下端面13bを有する。電池ケース13はx方向に並ぶ第1側面13cと第2側面13dを有する。電池ケース13はy方向に並ぶ第1主面13eと第2主面13fを有する。
これら電池ケース13の備える6面のうち第1主面13eと第2主面13fは他の4面よりも面積が大きくなっている。そして電池セル11は第1主面13eと第2主面13fとの間の長さ(厚さ)の薄い扁平形状を成している。
電池ケース13の上端面13aには、局所的に剛性の低まったガス排出弁13gが形成されている。電池ケース13内に収納された発電要素は化学反応や経年劣化などによってガスを発生する。このガスの発生によって電池ケース13の内圧が上昇する。この内圧の上昇によってガス排出弁13gに亀裂が生じる。これにより、電池ケース13に溜まったガスがガス排出弁13gを介して電池ケース13の外に排出される。
電池ケース13の上端面13aには、正極端子14と負極端子15が形成されている。正極端子14と負極端子15は電池ケース13から離れるように上端面13aからz方向に沿って突起している。電池ケース13の上端面13a側が上端部に相当する。正極端子14と負極端子15が電極端子に相当する。
正極端子14と負極端子15はガス排出弁13gを介してx方向に離間して並んでいる。正極端子14は第1側面13c側に位置している。負極端子15は第2側面13d側に位置している。
図2および図3に示すように複数の電池セル11はy方向に並んでいる。介在部材12はこれらy方向で並ぶ複数の電池セル11の間に設けられる。介在部材12はy方向で隣り合って並ぶ2つの電池セル11の隣接間隔を規定する機能を果たす。
介在部材12は絶縁性の樹脂などから構成される。細分化して説明すると、介在部材12は基部16と支持部17を有する。基部16はy方向で隣り合って並ぶ2つの電池セル11の間に設けられる。支持部17は基部16から電池セル11に向かって突起している。
基部16はy方向の厚さの薄い扁平形状を成している。基部16はx方向若しくはz方向を長手方向とする平板形状を成している。
基部16は電池セル11とy方向で対向する2つの対向面16aを有する。これら2つの対向面16aは基部16の備える他の4面よりも面積が広くなっている。しかしながら、対向面16aは電池セル11の第1主面13eおよび第2主面13fよりも面積が狭くなっている。この対向面16aに支持部17が形成されている。
支持部17は基部16の対向面16aからy方向に突起している。本実施形態の支持部17は、対向面16a上においてz方向に延びた形状を成している。そして1つの対向面16aに複数の支持部17が形成されている。これら複数の支持部17はx方向に離間して並んでいる。
複数の支持部17それぞれのy方向の長さは同等になっている。これら複数の支持部17それぞれのy方向側の先端面17aが電池セル11の主面とy方向で対向している。本実施形態では、先端面17aと主面とが接触している。
係る構成のため、y方向で隣り合って並ぶ2つの電池セル11は、y方向において、1つの基部16と2つの支持部17分だけ離間している。そして、1つの電池セル11と1つの基部16との間には、y方向で対向して並ぶ電池セル11と基部16、および、x方向で離間して並ぶ2つの支持部17によってz方向に開口する空間が複数区画されている。
なお、1つの基部16に形成された複数の支持部17のうちの少なくとも1つに、y方向に局所的に凹む溝部が少なくとも1つ形成された構成を採用することもできる。係る構成の場合、この溝部を介して上記のz方向に開口する空間が他の空間とx方向で連通する構成になる。
図2および図3に示すように、y方向で隣り合って並ぶ2つの電池セル11は、第1主面13e同士若しくは第2主面13f同士がy方向で対向している。そのため、y方向で並ぶ2つの電池セル11のうちの一方の備える正極端子14と他方の備える負極端子15とがy方向で並んでいる。電池10の備える複数の電池セル11では、正極端子14と負極端子15とがy方向で交互に並んでいる。
y方向で隣り合って並ぶ2つの電池セル11のうちの一方の備える正極端子14と他方の備える負極端子15とに直列バスバ18が接続される。これにより複数の電池セル11が直列接続されている。これら直列接続された複数の電池セル11のうちの最高電位の電池セル11の正極端子14と最低電位の電池セル11の負極端子15それぞれに外部接続端子19が接続されている。この外部接続端子19が電池10の正極と負極に相当する。この外部接続端子19がSMR80に接続される。
なお、複数の電池パック100が車両に搭載されてもよい。この場合、これら複数の電池パック100の外部接続端子19同士が接続される。これにより複数の電池パック100が直列接続、若しくは、並列接続される。
<筐体>
筐体20は底壁21、側壁22、および、天壁23を有する。底壁21はz方向に並ぶ内底面21aとその裏側の外底面21bを有する。側壁22は内底面21aから環状に起立している。側壁22の先端側で開口が区画されている。この開口が天壁23によって閉塞される。
底壁21と側壁22は例えばアルミダイカストなどによって一体的に製造される。細分化して説明すると、図2および図3に示すように側壁22は、y方向で離間して並ぶ左壁24と右壁25、および、x方向に離間して並ぶ前壁26と後壁27を有する。z方向まわりで左壁24、後壁27、右壁25、および、前壁26が順に連結されている。これにより側壁22はz方向まわりの周方向で環状を成している。
この側壁22の先端側で区画される開口を介して、その内部へと電池10が収納される。そして側壁22の開口が閉塞される態様で、天壁23が側壁22に連結される。天壁23は例えば溶接やボルト止めなどによって側壁22に連結される。これにより電池10は筐体20の内部空間に収納される。
筐体20の内部空間に収納された状態で、複数の電池セル11それぞれの下端面13b側はz方向において底壁21側に位置している。複数の電池セル11それぞれの上端面13a側はz方向において天壁23側に位置している。
図3に示すように左壁24と右壁25それぞれには側壁22の中央側へと向かってy方向に出っ張る支持壁28が形成されている。これらy方向で離間して並ぶ2つの支持壁28の間に電池10が設けられる。y方向に並ぶ複数の電池セル11のうちの端に位置する電池セル11が支持壁28とy方向で対向している。
この端に位置する電池セル11と支持壁28との間に、電池10の筐体20に対する位置ずれを防止するための弾性体が設けられる。この弾性体は側壁22と電池10との間でy方向に縮んでいる。これにより、弾性体から側壁22へと向かう復元力と、弾性体から電池10へと向かう復元力とが弾性体に生じている。この弾性力によって筐体20に対する電池10の位置ずれが抑制される。それとともに電池10の備える複数の電池セル11同士の位置ずれも抑制される。
なお、左壁24と右壁25それぞれに支持壁28が形成されていなくともよい。筐体20に弾性体が設けられなくともよい。これら支持壁28や弾性体は電池10と筐体20とを固定するための一形態に過ぎない。例えば底壁21にz方向に開口する挿入孔の複数形成された固定部材が設けられてもよい。この固定部材の挿入孔に電池セル11の挿入固定される構成を採用することもできる。
図2に示すように天壁23には、天壁23のz方向に並ぶ内天面23aと外天面23bとに開口する流入孔31が形成されている。右壁25には、側壁22の内側面22aと外側面22bとに開口する流出孔32が形成されている。これら流入孔31と流出孔32は筐体20の内部空間と配管30の中空とを連通する機能を果たす。
流入孔31は天壁23における左壁24側に形成されている。そのために流入孔31と流出孔32とはy方向で離間している。y方向において、これら流入孔31と流出孔32との間に複数の電池セル11が位置している。
本実施形態ではz方向の位置の異なる3つの流出孔32が右壁25に形成されている。以下においてはこれら3つの流出孔32を第1流出孔33、第2流出孔34、および、第3流出孔35と示す。
図2に示すように第1流出孔33はz方向において天壁23側に位置している。第3流出孔35はz方向において底壁21側に位置している。第2流出孔34はz方向において第1流出孔33と第3流出孔35との間に位置している。
第1流出孔33のz方向の位置(高さ位置)は、電池セル11の上端面13aの高さ位置よりも天壁23側に位置している。第2流出孔34の高さ位置は、電池セル11の上端面13aと下端面13bとの間の中点の高さ位置よりも上端面13a側になっている。第3流出孔35の高さ位置は、電池セル11の下端面13b側の高さ位置と同等になっている。
<配管>
配管30は筐体20の内部空間の外に配置される。配管30の中空と流出孔32の外側面22b側の開口とが連通する態様で、配管30の一端が流出孔32に連結される。配管30の中空と流入孔31の外天面23b側の開口とが連通する態様で、配管30の他端が流入孔31に連結される。これにより配管30の中空と筐体20の内部空間とが連通している。配管30の中空と筐体20の内部空間とによって環状の空間が構成されている。
上記したように筐体20には3つの流出孔32として第1流出孔33、第2流出孔34、および、第3流出孔35が形成されている。これに応じて配管30の一端側は第1配管36、第2配管37、および、第3配管38の3つに分岐している。これら3つに分岐した第1配管36、第2配管37、および、第3配管38それぞれに、筐体20内の冷却水の水量(水位)を調整するための開閉弁40が設けられている。
<開閉弁>
配管30の一端側には、開閉弁40として、第1開閉弁41、第2開閉弁42、および、第3開閉弁43が設けられている。第1開閉弁41は第1配管36に設けられている。第2開閉弁42は第2配管37に設けられている。第3開閉弁43は第3配管38に設けられている。これら第1開閉弁41、第2開閉弁42、および、第3開閉弁43それぞれの開閉制御はPCU130によってなされる。開閉弁40とPCU130が浸漬部に相当する。PCU130が制御部に相当する。
<供給ポンプ>
供給ポンプ50は配管30に連結される。供給ポンプ50は配管30内の冷却水を流出孔32から流入孔31側へと向かって流動させる機能を果たす。供給ポンプ50の駆動制御はPCU130によってなされる。供給ポンプ50とPCU130が循環部に相当する。
供給ポンプ50には、筐体20内で電池10と熱交換した冷却水が流入する。この電池10との熱交換によって昇温した冷却水が、供給ポンプ50によって流入孔31側へと流れる。
<熱交換器>
熱交換器60は配管30を流れる冷却水と熱交換することで、冷却水の温度を調整する機能を果たす。熱交換器60の駆動制御はPCU130によってなされる。
熱交換器60は配管30における供給ポンプ50と配管30の他端側との間に設けられる。そのために熱交換器60には、電池10との熱交換によって昇温した冷却水が流入する。熱交換器60はこの冷却水の温度をPCU130によって定められた目標温度まで低下する。この温度の低まった冷却水が熱交換器60から流入孔31へと向かって流動する。温度の低まった冷却水が筐体20に供給される。
筐体20に供給された冷却水は電池10の備える複数の電池セル11それぞれと熱交換しながら流出孔32へと向かって流れる。流出孔32から配管30へと流出した冷却水は再び供給ポンプ50によって熱交換器60へと供給される。
<冷却水>
筐体20と配管30とを流動する冷却水は絶縁性を備えている。そのために冷却水を介して複数の電池セル11が漏電することが避けられている。係る性質を備える冷却水としては、例えば、アルカンなどの炭化水素、ケトン類、シリコーン系油などの非プロトン性の非水溶液体を採用することができる。また、この冷却水としては、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコールなどのマイナス電極に含まれる負極活物質と穏やかに反応して、反応性の低い物質へと変換する液体を採用することができる。冷却水が冷却液体に相当する。
なお、電池10や筐体20などから冷却水に電界物質の溶け出す可能性がある。そのため、例えば図1において簡易的に示すように、この電解物質を捉えるためのフィルタ96が筐体20および配管30のうちの少なくとも一方に設けられた構成を採用することもできる。
<センサ>
センサ70は、冷却水と電池セル11のうちの少なくとも一方に関連する物理量を検出する。冷却水に関連する物理量としては、例えば、冷却水の水量、温度、導電率などがある。電池セル11に関連する物理量としては、例えば、電池セル11の温度、電流、電圧などがある。
本実施形態に係るセンサ70は電池セル11の温度、電流、電圧を検出する。センサ70で検出された信号(検出信号)がBMU90に入力される。この検出信号がBMU90からPCU130に出力される。
<SMR>
SMR80は電流の通電と遮断とを切り換える機械式のスイッチである。SMR80による電流の通電と遮断の切り換えがPCU130によって制御される。図1に示すようにSMR80は筐体20に設けられている。
<BMU>
BMU90はバッテリーマネージメントユニットである。BMU90は主として電池10のSOCを管理する。図1に示すようにBMU90は筐体20に設けられている。
BMU90にセンサ70の検出信号が入力される。BMU90はその検出信号に基づいた判定信号を生成する。BMU90からPCU130に検出信号と判定信号それぞれが入力される。
PCU130は入力された検出信号と判定信号とに基づいて、複数の電池セル11それぞれのSOCの均等化を判断する。そしてPCU130はその判断結果に基づく均等化処理の指示をBMU90に出力する。SOCはstate of chargeの略である。SOCが充電量に相当する。
BMU90は、複数の電池セル11それぞれを個別に充放電するためのスイッチを備えている。BMU90はPCU130から入力された指示にしたがってスイッチを開閉制御する。これによって複数の電池セル11が個別に充放電される。この結果、複数の電池セル11のSOCが均等化される。
<冷却制御>
次に、PCU130による電池10の冷却制御を図4〜図7に基づいて説明する。なお、図5において開閉弁が閉状態であることを×で示している。開閉弁が開状態であることを○で示している。開閉弁が開状態または閉状態であることを○/×で示している。
図6の(a)欄は浸漬処理を示している。図6の(b)欄は高冷却処理を示している。図7の(a)欄は通常冷却処理を示している。図7の(b)欄は低冷却処理を示している。
PCU130は図4に示す冷却制御を所定周期毎に繰り返し実行している。冷却制御は、大別すると、判定処理と冷却処理とに分けられる。PCU130は、センサ70の検出信号、BMU90の判定信号、図示しない車載ECUや車載センサなどから入力される外部信号、および、あらかじめ記憶されている閾値などに基づいて判定処理を行う。そしてPCU130はその判定処理の結果に応じた冷却処理を行う。図4に示すステップS10,S30,S50,S60,S70が判定処理に相当する。ステップS20,S40,S80,S90が冷却処理に相当する。閾値に所定値が含まれる。
先ず、ステップS10においてPCU130は、電池10が異常状態であるか否かを判定する。すなわちPCU130は、複数の電池セル11のうちの少なくとも1つに異常が生じているか否かを判定する。PCU130は電池10が異常状態であると判定すると、ステップS20へと進む。PCU130は電池10が異常状態ではないと判定すると、ステップS30へと進む。
ステップS20へ進むとPCU130は浸漬処理を実行する。すなわちPCU130は、図5に示すように、第1開閉弁41、第2開閉弁42、および、第3開閉弁43それぞれを閉状態にする。
係る開閉制御によって、図6の(a)欄に示すように、筐体20内が冷却水で満たされる。複数の電池セル11それぞれの全てが冷却水の中に浸漬される。それとともに筐体20から冷却水の流出が止まる。この浸漬処理を実行するとPCU130は冷却制御を終了する。
ステップS30へ進むとPCU130は電池10のSOCが不足状態であるか否かを判定する。すなわちPCU130は、電池10の充電が必要か否かを判定する。PCU130は充電が必要であると判定すると、ステップS40へと進む。PCU130は充電が必要ではないと判定すると、ステップS50へと進む。
ステップS40へ進むとPCU130は高冷却処理を実行する。すなわちPCU130は、図5に示すように第1開閉弁41を開状態にする。それとともにPCU130は第2開閉弁42と第3開閉弁43それぞれを閉状態にする。
係る開閉制御によって、図6の(b)欄に示すように、筐体20内の冷却水の水位が第1流出孔33の高さ位置になる。複数の電池セル11、直列バスバ18、および、外部接続端子19それぞれが冷却水に浸かった状態になる。冷却水は複数の電池セル11、直列バスバ18、および、外部接続端子19それぞれと熱交換する。この冷却水が第1流出孔33を介して配管30へと流動する。この高冷却処理を実行するとPCU130は冷却制御を終了する。
ステップS50へ進むとPCU130は、電池10は充電状態であるか否かを判定する。PCU130は充電状態であると判定すると、ステップS40へ進んで高冷却処理を実行する。PCU130は充電状態ではないと判定すると、ステップS60へと進む。
ステップS60へ進むとPCU130は、電池10は高温状態であるか否かを判定する。PCU130は電池10が高温状態であると判定すると、ステップS40へ進んで高冷却処理を実行する。PCU130は高温状態ではないと判定すると、ステップS70へと進む。
以上に示したようにPCU130は、電池10の充電が必要である、電池10が充電状態である、若しくは、電池10が高温状態であると判定すると高冷却処理を実行する。これは、電池10の充電が必要である場合、PCU130は急速充電を電池10に施すためである。この急速充電による電池10の昇温を抑制するためである。電池10が充電状態の場合、充電のための高電流の流動による電池10の昇温を抑制するためである。電池10が高温状態の場合、電池10の温度を下げるためである。
ステップS70へ進むとPCU130は、電池10は通常温度であるか否かを判定する。PCU130は通常温度であると判定すると、ステップS80へと進む。PCU130は通常温度ではないと判定すると、ステップS90へと進む。
ステップS80へ進むとPCU130は通常冷却処理を実行する。すなわちPCU130は、図5に示すように第2開閉弁42を開状態にする。それとともにPCU130は第3開閉弁43を閉状態にする。なお、第1開閉弁41は開状態でも閉状態でも構わない。
係る開閉制御によって、図7の(a)欄に示すように、筐体20内の冷却水の水位が第2流出孔34の高さ位置になる。複数の電池セル11それぞれの半分以上が冷却水に浸かった状態になる。このために冷却水は複数の電池セル11と熱交換する。この冷却水が第2流出孔34を介して配管30へと流動する。この通常冷却処理によって電池10の温度変化が抑制される。この通常冷却処理を実行するとPCU130は冷却制御を終了する。
ステップS90へ進むとPCU130は低冷却処理を実行する。すなわちPCU130は、図5に示すように第3開閉弁43を開状態にする。なお、第1開閉弁41と第2開閉弁42それぞれは開状態でも閉状態でも構わない。
係る開閉制御によって、図7の(b)欄に示すように、筐体20内の冷却水の水位が第3流出孔35の高さ位置になる。複数の電池セル11それぞれの下端面13b側が冷却水に浸かった状態になる。このために冷却水はあまり電池セル11と熱交換されない。この冷却水が第1流出孔33を介して配管30へと流動する。低冷却処理によって電池10が昇温しやすくなる。この低冷却処理を実行するとPCU130は冷却制御を終了する。
<作用効果>
これまでに説明したように、PCU130による冷却制御によって、電池セル11の状態に応じて筐体20内の冷却水の貯留状態が変化する。すなわち、電池セル11の温度が高くなるほどに筐体20内の冷却水の水位が高くなる。
電池セル11の温度が高くなるほどに電池セル11が冷却水に浸漬される量が増大する。これにより電池セル11が高温状態になることが抑制される。この結果、電池セル11の寿命の低下が抑制される。逆に、電池セル11の温度が低くなるほどに電池セル11が冷却水に浸漬される量が少なくなる。これにより電池セル11が低温状態になることが抑制される。この結果、電池セル11の電気抵抗が著しく低くなることが抑制される。このように電池セル11の温度が適切に調整される。
具体的に言えば、本実施形態で説明したように、筐体20の右壁25には、天壁23側から底壁21側に向かって、第1流出孔33、第2流出孔34、および、第3流出孔35が順に形成されている。第1配管36に第1開閉弁41が設けられている。第2配管37に第2開閉弁42が設けられている。第3配管38に第3開閉弁43が設けられている。
PCU130は、電池10が高温状態であると判定すると、若しくは、充電などによって電池10が高温状態になると判定すると、第1開閉弁41を開状態、第2開閉弁42と第3開閉弁43それぞれを閉状態にしている。これにより複数の電池セル11、直列バスバ18、および、外部接続端子19それぞれの昇温が抑制される。
PCU130は、電池10が通常温度であると判定すると、第2開閉弁42を開状態、第3開閉弁43を閉状態にしている。これにより複数の電池セル11それぞれの温度変化が抑制される。
PCU130は、電池10が低温温度であると判定すると、第3開閉弁43を開状態にしている。これにより複数の電池セル11それぞれが昇温しやすくなっている。
またPCU130は、電池10に異常が生じていると判定すると、電池10の温度にかかわらずに、第1開閉弁41、第2開閉弁42、および、第3開閉弁43それぞれを閉状態にしている。これにより異常状態の電池10が冷却水に浸漬される。それとともに異常状態の電池10と、この電池10を浸漬する冷却水とが共に筐体20内に閉じ込められる。
SMR80とBMU90は冷却水の流動する筐体20に設けられている。これによりSMR80とBMU90それぞれの昇温が抑制される。
なお、これらSMR80とBMU90それぞれの筐体20に対する配置位置は特に限定されない。SMR80とBMU90それぞれは筐体20の底壁21、側壁22、および、天壁23のいずれに設けられてもよい。SMR80とBMU90それぞれの筐体20に対するx方向y方向z方向それぞれに対する配置位置は特に限定されない。
また、SMR80とBMU90は何らかの固定部材を介して筐体20に固定される構成を採用することもできる。そしてその固定部材の一部が冷却水に浸漬された構成を採用することもできる。
電池パック100はフロアパネルなどの車両の床上に設けられる。そのために筐体20内の冷却水が漏れたとしても、その冷却水によって車両の搭乗者が濡れることが抑制される。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図8に基づいて説明する。第1実施形態では、PCU130は電池10に異常が生じていると判定すると浸漬処理を実行する例を示した。
これに対して本実施形態では、例えば図8に示すように、PCU130は電池10に異常が生じていると判定すると高冷却処理を実行する。係る構成においては、第1流出孔33を閉状態にしなくともよくなる。そのために第1開閉弁41を省略することができる。これにより部品点数が削減される。
なお、本実施形態に記載の電池パック100には、第1実施形態に記載の電池パック100と同等の構成要素が含まれている。そのために同等の作用効果を奏することは言うまでもない。以下に示す実施形態でも同様である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図9および図10に基づいて説明する。第1実施形態と第2実施形態では、高冷却処理、通常冷却処理、低冷却処理などの各種冷却処理における冷却水の流速について特に言及していなかった。
これに対して、本実施形態では、これら各種冷却処理における冷却水の流速に差を設ける。例えば図9に示すようにPCU130は、高冷却処理において供給ポンプ50を高速回転させて冷却水の流速を速くする。PCU130は通常冷却処理において供給ポンプ50を通常回転させて冷却水の流速を普通にする。PCU130は低冷却処理において供給ポンプ50を低速回転させて冷却水の流速を遅くする。
なお低冷却処理において電池セル11はほとんど冷却水に浸漬されない。そのために供給ポンプ50は通常回転状態でも低速回転状態でもよい。供給ポンプ50は駆動を停止していてもよい。
以上に示したように各種冷却処理における冷却水の流速に差を設ける場合、各種冷却処理における水位が同等の構成を採用することもできる。そのため、例えば図10に示すように配管30の一端側が第1配管36と第3配管38の2つに分岐した構成を採用することもできる。
PCU130は、例えば図10の(a)欄に示すように、高冷却処理と通常冷却処理において第1開閉弁41を開状態、第3開閉弁43を閉状態にする。またPCU130は、図10の(b)欄に示すように、低冷却処理において第1開閉弁41を開状態、第3開閉弁43を開状態にする。
なお、第2実施形態と同様にして、本実施形態においてもPCU130は浸漬処理を実行しない。そのために第1開閉弁41を省略することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図11および図12に基づいて説明する。第1実施形態では、筐体20の収納空間に電池10の全てが収納される例を示した。これに対して本実施形態では筐体20の収納空間に電池10の一部が収納される。
図11に示すように、天壁23には電池10の備える複数の電池セル11それぞれを個別に収納するための収納孔23cが複数形成されている。複数の収納孔23cそれぞれは天壁23の備える外天面23bと内天面23aとに開口している。複数の収納孔23cはy方向に離間して並んでいる。
これら複数の収納孔23cそれぞれに複数の電池セル11が個別に挿入される。収納孔23cに挿入された状態で電池セル11の上端面13a側が収納空間の外に露出されている。電池セル11の備える正極端子14と負極端子15も収納空間の外に露出されている。そのために正極端子14と負極端子15に接続される直列バスバ18と外部接続端子19も収納空間の外に露出されている。
これにより、外部接続端子19にワイヤなどを接続することが容易になる。このワイヤを収納空間から引き出すための孔を筐体20に形成しなくともよくなる。ワイヤとこの孔との間の隙間をシールする必要がなくなる。また、正極端子14、負極端子15、直列バスバ18、および、外部接続端子19などから冷却水に電界物質の溶け出すことが避けられる。
なお、上記の複数の収納孔23cを備える天壁23は、例えば冷却水が内部に含浸されるフェルトなどによって構成される。
<第1パッキン>
本実施形態では、図11に示すように、電池セル11と収納孔23cとの間の空隙を埋めるための第1パッキン91が各電池セル11に取り付けられている。第1パッキン91はz方向まわりで環状を成している。この第1パッキン91の中空に電池セル11が挿入されている。第1パッキン91の中空を区画する環状の内面と電池セル11の備える電池ケース13の側面および主面それぞれとがz方向まわりで全周にわたって接触している。
z方向における第1パッキン91の中央側は、その上側および下側それぞれと比べて、第1パッキン91の中心をz方向に通る中心線に直交する方向の長さが短くなっている。この第1パッキン91の中央側が収納孔23cを区画する壁面と電池セル11の備える電池ケース13の側面および主面それぞれとの間で挟持されている。
第1パッキン91の上側はz方向まわりの周方向で全周にわたって外天面23bと接触している。同様にして、第1パッキン91の下側はz方向まわりの周方向で全周にわたって内天面23aと接触している。これにより電池セル11と収納孔23cとの間の隙間における外天面23b側と内天面23a側それぞれの開口が第1パッキン91の上側と下側の端部によって覆われている。
以上に示した構成により、電池セル11と収納孔23cとの間の隙間が第1パッキン91によって閉塞されている。この隙間を介して冷却水が筐体20の外に漏れることが抑制される。また、第1パッキン91が電池ケース13と収納孔23cとの間の隙間から抜けることが抑制される。
<第2パッキン>
第1実施形態で説明したように電池ケース13の上端面13aには、局所的に剛性の低まったガス排出弁13gが形成されている。図12に示すように、この上端面13aにおけるガス排出弁13g周りに接触する態様で、第2パッキン92が上端面13aに設けられる。
第2パッキン92はz方向まわりの周方向で環状をなしている。そのために第2パッキン92は周方向で環状をなしている。第2パッキン92はz方向で並ぶ環状下面と環状上面を有する。この環状下面が全周にわたって上端面13aと接触している。
図11に示すように複数の電池セル11それぞれの上端面13aには、排気管93が連結される。第2パッキン92はこの排気管93の先端面と上端面13aとの間の隙間をシールする機能を果たしている。
係る構成により、電池ケース13に収納された発電要素で発生したガスによる内圧の上昇によってガス排出弁13gに亀裂が生じた結果、このガス排出弁13gから電池ケース13の外にガスが排出されたとしても、そのガスを排気管93に排出することができる。電池セル11で発生したガスが乗客の搭乗する車室内に排出されることが抑制される。
<拘束部材>
第1実施形態で説明したように電池10は電池セル11と介在部材12それぞれを複数有する。本実施形態では、図12に示すように電池10はこれら電池セル11と介在部材12の他に拘束部材94を有する。
拘束部材94はz方向まわりの周方向で環状をなしている。この拘束部材94の中空に複数の電池セル11と複数の介在部材12とが収納される。y方向に並ぶ複数の電池セル11のうちの両端に位置する2つの電池セル11はそれぞれ拘束部材94とy方向で接触している。これら2つの電池セル11には、拘束部材94によって互いにy方向に近づく力が作用している。この力によって複数の電池セル11と複数の介在部材12それぞれの相対位置が規定されている。
なお、本実施形態では電池セル11の上端面13a側が筐体20の外に設けられる例を示した。これとは異なり、電池セル11の下端面13b側が筐体20の外に設けられる構成を採用することもできる。そして排気管93の電池セル11側が筐体20内に収納される構成を採用することもできる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明したが、本開示は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(第1の変形例)
各実施形態では筐体20にSMR80とBMU90の設けられる例を示した。しかしながらSMR80とBMU90の配置場所としては上記例に限定されない。
例えば図13に示すように電池パック100は筐体20を収納する統合筐体95を有してもよい。統合筐体95と内部空間と筐体20の内部空間とはともに連通している。この統合筐体95の内部空間にも冷却水が流動する。SMR80とBMU90はこの統合筐体95に設けられてもよい。SMR80の防水性が完備されている場合、図13の(b)欄に示すようにSMR80は統合筐体95内で冷却水に浸漬される構成を採用することもできる。なお、図13では筐体20に形成される流入孔31と流出孔32の図示を省略している。
(第2の変形例)
第1実施形態ではセンサ70が電池セル11に関連する物理量を検出する例を示した。しかしながらセンサ70は冷却水に関連する物理量を検出してもよい。
例えば図13の(a)欄に示すようにセンサ70は第1電極71と第2電極72とを有する。これら第1電極71と第2電極72とはz方向において底壁21側に位置している。そして第1電極71と第2電極72とはy方向若しくはx方向で離間して対向している。センサ70は第1電極71と第2電極72との間に介在される冷却水の導電率を判定する。この導電率がBMU90に入力される。BMU90はこの導電率に基づいて、冷却水に導電物質が含まれた結果、冷却水の導電率が、複数の電池セル11間で短絡の虞が生じるほどに高まったか否かを判定する。第1電極71と第2電極72が電解検出部に相当する。
BMU90からPCU130にこの導電率の判定信号が入力される。PCU130は複数の電池セル11間で短絡が生じるほどに冷却水の導電率が高まっていると判定すると、浸漬処理を実行する。
例えば図13の(b)欄に示すようにセンサ70は第1温度センサ73と第2温度センサ74とを有する。第1温度センサ73はz方向において天壁23側に位置している。第2温度センサ74はz方向において底壁21側に位置している。係る配置構成のため、第1温度センサ73は筐体20内の冷却水の水位に応じて、冷却水に浸漬される量が増減する。第2温度センサ74のすべてが冷却水に常時浸漬されやすくなる。
係る配置構成のため、冷却水の水位に応じて、第1温度センサ73の出力と第2温度センサ74の出力とに差が生じやすくなっている。この温度差がBMU90に入力される。BMU90はこの温度差に基づいて、冷却水の水位を判定する。
BMU90からPCU130にこの水位の判定信号が入力される。各実施形態で説明したようにPCU130は開閉弁40を開閉制御することで筐体20内の冷却水の水位を調整している。この開閉弁40の開閉制御によって期待される筐体20の水位と、判定信号に含まれる水位とが一致するか否かをPCU130は判定する。
期待される水位と判定された水位とが一致している場合にPCU130は筐体20に冷却水の漏れがないと判定する。期待される水位と判定された水位とが一致していない場合にPCU130は筐体20に冷却水の漏れが生じていると判定する。
(第3の変形例)
PCU130は冷却制御において開閉弁40と供給ポンプ50のうちの少なくとも一方を制御する例を示した。これに対して、PCU130は冷却制御において熱交換器60を制御してもよい。PCU130は電池セル11の温度が高まるほどに熱交換器60に設定する目標温度を低めてもよい。
一例として示せば、PCU130は浸漬処理で目標温度を極低温に設定する。PCU130は高冷却処理で目標温度を低温に設定する。PCU130は通常冷却処理で目標温度を通常温度に設定する。PCU130は低冷却処理で目標温度を高温に設定する。
(第4の変形例)
各実施形態では、電池10の温度に応じて冷却制御を実施する例を示した。しかしながら、電池10は電流の通電に応じて発熱する。そのために電池10に流れる電流に応じて冷却制御を実施してもよい。この変形例の場合、センサ70は電池セル11に流れる電流を検出する。
(第5の変形例)
各実施形態ではPCU130が開閉弁40、供給ポンプ50、および、熱交換器60の駆動を制御する例を示した。そしてPCU130が冷却制御を実施する例を示した。しかしながらこれとは異なり、BMU90が開閉弁40、供給ポンプ50、および、熱交換器60の駆動を制御してもよい。BMU90が冷却制御を実施してもよい。
係る変形例の場合、電池パック100にPCU130は含まれない。開閉弁40とBMU90が浸漬部に相当する。PCU130が制御部に相当する。供給ポンプ50とBMU90が循環部に相当する。
(第6の変形例)
各実施形態では天壁23の左壁24側に流入孔31が形成され、右壁25側に流出孔32の形成される例を示した。しかしながら例えば図14において破線で示すように、後壁27に流入孔31が形成され、前壁26に流出孔32の形成された構成を採用することもできる。
係る変形例の場合、筐体20内の冷却水はy方向に並ぶ複数の電池セル11の間の隙間を流動しやすくなる。これにより各電池セル11と冷却水とが熱交換しやすくなる。電池セル11の温度を調整しやすくなる。
なお図14においては介在部材12の図示を省略している。この変形例における介在部材12の形状としては、上記したy方向に並ぶ電池セル11の間の隙間の冷却水の流動を妨げない形状が好ましい。この変形例の場合、支持部17は基部16の対向面16a上においてx方向に延びた形状を成している。1つの対向面16aに形成された複数の支持部17はz方向に離間して並んでいる。
(その他の変形例)
各実施形態では、筐体20の内部空間に収納された状態で、電池セル11の下端面13b側が底壁21側に位置し、上端面13a側が天壁23側に位置する例を示した。しかしながら、筐体20の内部空間に収納された状態で、電池セル11の下端面13b側が前壁26側に位置し、上端面13a側が後壁27側に位置する構成を採用することもできる。
各実施形態では、複数の電池セル11がy方向に並ぶ例を示した。しかしながら複数の電池セル11はz方向に並ぶ構成を採用することもできる。
10…電池、11…電池セル、13…正極端子、14…負極端子、20…筐体、30…配管、33…第1流出孔、34…第2流出孔、35…第3流出孔、36…第1配管、37…第2配管、38…第3配管、40…開閉弁、41…第1開閉弁、42…第2開閉弁、43…第3開閉弁、50…供給ポンプ、60…熱交換器、70…センサ、71…第1電極、72…第2電極、80…SMR、90…BMU、96…フィルタ、100…電池パック、110…電力変換装置、120…モータ、130…PCU、200…電力システム

Claims (8)

  1. 複数の電池セル(11)と、
    複数の前記電池セルを収納する筐体(20)と、
    前記筐体内に絶縁性の冷却液体を供給するとともに循環させる循環部(50,90,130)と、
    前記電池セルの温度が高くなるほどに、前記電池セルが前記冷却液体に浸漬される量を増大させる浸漬部(40,90,130)と、を有する電池パック。
  2. 前記筐体には、鉛直方向に離間して並ぶ複数の流出孔(33〜35)が形成され、
    前記浸漬部は、前記流出孔の連通と遮断とを開閉で切り換える開閉弁(41〜43)と、前記電池セルの温度が高くなるほどに、前記電池セルが前記冷却液体に浸漬される量が増大するように、複数の前記開閉弁の開閉を制御する制御部(90,130)と、を有する請求項1に記載の電池パック。
  3. 前記浸漬部は、前記電池セルの充電量が所定値よりも低くなる場合、若しくは、複数の前記電池セルが充電状態の場合、前記電池セルの温度にかかわらずに、前記電池セルが前記冷却液体に浸漬される量を増大させる請求項1に記載の電池パック。
  4. 前記循環部は、前記電池セルの温度が高くなるほどに、前記筐体内を流動する前記冷却液体の流速を速まらせる請求項1〜3いずれか1項に記載の電池パック。
  5. 前記循環部は、前記電池セルの充電量が所定値よりも低くなる場合、若しくは、複数の前記電池セルが充電状態の場合、前記電池セルの温度にかかわらずに、前記筐体内を流動する前記冷却液体の流速を速まらせる請求項4に記載の電池パック。
  6. 複数の前記電池セルと外部機器(110)とを接続するスイッチ(80)を有し、
    前記スイッチは前記筐体に固定されている請求項1〜5いずれか1項に記載の電池パック。
  7. 前記電池セルは上端部に電極端子(13,14)を有し、
    前記電池セルの上端部側は前記筐体の外に位置している請求項1〜6いずれか1項に記載の電池パック。
  8. 前記冷却液体に含まれる電解物質を検出する電解検出部(71,72)を有する請求項1〜7いずれか1項に記載の電池パック。
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