JP2021089505A - 監視支援装置、および、監視支援方法 - Google Patents

監視支援装置、および、監視支援方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プラント運転員を適切な状況で監視させつつ、その監視負荷を削減するために役立つ情報を提供すること。【解決手段】処理装置40は、入力されたプロセス値11から、制御則22に従って出力する操作量25を求めてプラント機器に出力するプラント制御部24と、入力されたプロセス値11から、監視条件信号32に従って出力する監視度を求めてプラント運転員に通知する監視要否判定部34と、プロセス値11の履歴データが学習データとして入力されると、現在のプロセス値11から将来のプロセス値11へ遷移する確率をもとに、現在のプロセス値11の範囲に対して監視度を対応づけた監視条件信号32を監視条件記憶部33に記憶させる監視条件学習部31と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、監視支援装置、および、監視支援方法に関わる。
産業プラント(発電・化学など)の管理者は、ニューラルネットワーク、強化学習などの人工知能分野の技術を応用した知的制御を導入することによって、プラントの収率・効率向上を試みている。知的制御の学習装置は、過去のプラント運転データから統計的な解析によって最適な制御則を導出する。制御則に沿って動作する制御装置は、過去のプラント運転データが存在する範囲に限り、高い制御性能を実現できる。
一方、過去のプラント運転データが存在しない範囲では、プラント構成機器の保護が必要となる。
特許文献1には、プラントのシミュレータと制御装置のイタレーション計算によって将来のプラント状態を予測し、プラント構成機器の保護機能を起動させず尚且つプラント状態を正常とするように、操作量の制限値を最適に選択する方法が開示されている。
特許文献2には、監視用センサ信号の特徴量を予兆診断機能によって予め学習させ、乖離度の基準を作成する方法が開示されている。乖離度がある閾値に達していた場合には、縮退運転に切り替えることができる。
特開昭60−93507号公報 特開2018−060387号公報
特許文献1に記載のように、プロセス値がマージンを逸脱した際に制御を切り替えることで機器の保護が可能となる。その一方、適切なマージンを設定が困難である。マージンが小さいと機器が損傷するリスクがあり、大きいと人工知能制御の作動時間が短くなり、プラント効率が落ちる。
特許文献2に記載のように、学習したデータを経験範囲と定義し、その範囲の逸脱有無によって人工知能制御が対応可能か否かを判定することで、早い段階で制御を切り替えることができる。しかし、人的に設定した制約との関連性を定義することが困難であり、判定精度の向上が難しい。
そのため、プラント運転員がプロセス値を監視して、通常制御モードか保護制御モードかの切り替えを判断することで、その場に応じた最適な制御モードが採用されることが期待される。しかし、プラント運転員が全ての時間帯で全てのプラントの制御モードを判断すると、プラント運転員の監視負荷が大きくなってしまい、人的疲労が発生する。
一方で、プラント運転員が特に警戒する場面も存在する。例えば、知的制御システムをプラントへ適用した初期段階では、想定したレベルへ制御性能を上げるためにシステムを微調整する。この際、例えば新たに取得したデータで再学習する必要がある場合、調整に要する時間は予測困難である。この調整期間は、プラント運転員が特に警戒して、プラントの安定制御に努める必要がある。
そこで、本発明は、プラント運転員を適切な状況で監視させつつ、その監視負荷を削減するために役立つ情報を提供することを、主な課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の監視支援装置は、以下の特徴を有する。
本発明は、プラント機器の運転データを計測したプロセス値に対して適した操作信号を対応づけた制御則が記憶される制御則記憶部と、
前記プロセス値の範囲に対して監視要否の度合いを示す監視度を対応づけた監視条件が記憶される監視条件記憶部と、
入力された前記プロセス値から、前記制御則に従って出力する前記操作信号を求めてプラント機器に出力するプラント制御部と、
入力された前記プロセス値から、前記監視条件に従って出力する監視度を求めてプラント運転員に通知する監視要否処理部と、
前記プロセス値の履歴データが学習データとして入力されると、現在の前記プロセス値から将来の前記プロセス値へ遷移する確率をもとに、現在の前記プロセス値の範囲に対して監視度を対応づけて前記監視条件を作成し、その監視条件を前記監視条件記憶部に記憶させる監視条件学習部と、を有することを特徴とする。
その他の手段は、後記する。
本発明によれば、プラント運転員を適切な状況で監視させつつ、その監視負荷を削減するために役立つ情報を提供することができる。
本発明の一実施形態に関するプラント制御システムの構成図である。 本発明の一実施形態に関する監視条件学習部の処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に関する運転データのプロセス値を示す時系列グラフである。 本発明の一実施形態に関する状態変換テーブルの構成図である。 本発明の一実施形態に関する状態遷移行列Tの一例を示すテーブルである。 本発明の一実施形態に関する減衰型状態遷移行列Dの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に関する監視要否判定部が行う処理のフローを示す図である。 本発明の一実施形態に関する正常範囲判定行列Rの一例を示す監視対象テーブルである。 本発明の一実施形態に関する監視要否信号を示すテーブルである。 本発明の一実施形態に関する監視室で表示される画面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、プラント制御システムの構成図である。
プラント制御システムは、プラント29と、処理装置40と、監視室39とがネットワークで接続されて構成される。
プラント29は、例えば、発電プラントや化学プラントとして構成される。なお、プラント29は、制御対象の一例であり、その他の制御対象(自動車、ロボット、電車など)に応用してもよい。プラント29は、処理装置40による機械学習制御、および、監視室39からの手動制御を適宜切り替えて動作する。これにより、機械学習が行われていない想定外の状況が発生したときでも、人間の判断を介入させることで、プラント制御システムは、安定して制御される。
処理装置40は、CPU(Central Processing Unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記憶部)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。
このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、各処理部により構成される制御部(制御手段)を動作させる。
処理装置40は、機械学習を行う学習部41と、学習部41の学習結果を用いてプラント29の制御に関する処理を行う制御部42とを有する。学習部41は、運転データ記憶部12と、制御学習部21と、監視条件学習部31と、状態変換テーブル31Tとを有する。制御部42は、制御則記憶部23と、プラント制御部24と、監視条件記憶部33と、監視要否判定部34と、監視対象テーブル34Tとを有する。
これらの処理装置40の構成要素は、以下の2系統に分類される。
(1)自動制御の系統は、運転データ記憶部12→(運転データ13)→制御学習部21→(制御則22)→制御則記憶部23→(制御則22)→プラント制御部24→(操作量25)→プラント29の順に信号が流れる。
この自動制御の系統では、過去のプロセス値11と、過去の制御信号(操作量25)との関係を事前に学習し、プラント29から入力されたプロセス値11に対して最適な制御信号(操作信号)を出力する。
(2)手動制御の系統は、運転データ記憶部12→(運転データ13)→監視条件学習部31→(監視条件信号32)→監視条件記憶部33→(監視条件信号32)→監視要否判定部34→(監視要否信号35)→監視室39の順に信号が流れる。
この手動制御の系統では、制御信号(入力されるプロセス値11および出力する操作量25)と、機器保護用のプロセス値11の範囲(以下、「保護範囲」)を逸脱することとの関係を事前に学習しておく。そして、制御信号を監視した結果、保護範囲を逸脱すると予測した場合に、プラント運転員へ通知する。これにより、プラント運転員は、自身の判断を元にプラント29を手動制御する。
運転データ記憶部12には、プラント29の運転状態を表すプロセス値11が運転データ13として記憶される。運転データ13とは、プロセス値11の時系列データである。
制御学習部21は、運転データ記憶部12に記憶された運転データ13を入力とし、制御則22を学習して制御則記憶部23に出力する。制御学習部21は、例えば、運転データ13を学習データとしたニューラルネットワーク理論に基づいて構築した学習済みネットワークを最適な制御則22とする。または、制御学習部21は、プロセス値11に対する操作量25の関数を求め、その関数を制御則22としてもよい。
プラント制御部24は、制御則記憶部23の制御則22に対して、プロセス値11を入力信号とすることで、その出力信号を操作量25として計算する。この操作量25は、制御信号としてプラント29に入力される。
監視条件学習部31は、運転データ記憶部12に記憶された運転データ13を入力とし、状態変換テーブル31Tを参照して、監視条件信号32を出力する。
監視条件記憶部33には、監視条件信号32が記憶される。監視条件信号32は、制御信号(プロセス値11および操作量25)がそれぞれ保護範囲を逸脱することの関係性を表す情報を含む信号である。
監視要否判定部34は、監視条件記憶部33の監視条件信号32と、プラント29からのプロセス値11とを入力とし、監視要否信号35を出力する。監視要否信号35は、プラント運転員による監視要否の判定結果を示す信号である。
図2は、監視条件学習部31の処理を示すフローチャートである。
監視条件学習部31は、運転データ記憶部12に記憶された運転データ13のプロセス値11を読み込む(S101)。監視条件学習部31は、読み込んだ各時刻のプロセス値11を、状態変換テーブル31Tに従い状態IDに変換する(S102、詳細は図3,図4)。
監視条件学習部31は、S102で変換された各時刻の状態IDをもとに、1ステップ先の状態遷移行列Tを計算する(S103、詳細は図5)。監視条件学習部31は、S103で計算された状態遷移行列Tから、1ステップ先からNステップ先までの減衰型状態遷移行列Dを計算する(S104、詳細は図6)。監視条件学習部31は、S104で計算した減衰型状態遷移行列Dを監視条件信号32として監視条件記憶部33に記憶させる(S105)。
図3は、運転データ13のプロセス値11を示す時系列グラフである。
温度などのプロセス値11の計測データは、時系列グラフとして運転データ記憶部12に記憶される。ここで、計測データは、図4の状態変換テーブル31Tに事前に登録された数値範囲に応じて、いずれかの状態IDに区分される。
図4は、状態変換テーブル31Tの構成図である。
状態変換テーブル31Tは、温度、圧力、流量などのプロセス値11の種別ごとに、その数値範囲と状態IDとを対応づける。プロセス値11は、ある任意のプラント29を構成する機器内部の計測データである。状態IDとは、プロセス値11のパターンを番号で分類したものである。
状態ID「S1」は、温度が295−300[℃]、かつ、圧力が3.4−3.5[MPa]、かつ、流量が0.0−0.5[t/h]の範囲内にある状態である。状態ID「S2」は、温度が300−305[℃]、かつ、圧力が3.4−3.5[MPa]、かつ、流量が0.0−0.5[t/h]の範囲内にある状態である。
なお、図4では上限から下限までの数値範囲に区切って状態IDを割り当てたが、プラント29の内部状態を示すデータとして、例えば連続値を用いてもよい。
図3に戻って、監視条件学習部31は、プロセス値11の時系列グラフを受け、状態変換テーブル31Tを参照することで、ステップごとに(時刻t1〜t6なら合計6ステップ)プロセス値11を状態IDに変換する。例えば、時刻t1のプロセス値11は状態ID「S1」に変換され、時刻t2のプロセス値11は状態ID「S2」に変換される。ここでの1ステップの時間長は、例えば1時間である。
つまり、監視条件学習部31は、図3のプロセス値11を、時刻t1から順に「S1→S2→S1→S2→S3→S2」という状態IDの遷移リストに変換する。
図5は、状態遷移行列Tの一例を示すテーブルである。
状態IDで示されたある状態を遷移元とし、次ステップの状態を遷移先としたときの確率を「次遷移率」とする。遷移先の状態は、遷移元の状態と同じ状態に留まることもあるし、遷移元の状態とは異なる状態に変化することもある。
状態遷移行列Tは、遷移元の各状態ID(S1,S2,…,Sn)と、その次ステップの遷移先の各状態ID(S1,S2,…,Sn)との組み合わせにおける次遷移率を示す。各セル値には0〜1までの次遷移率が入力されるが、以下の説明では、次遷移率を0%〜100%として説明する。
遷移元の状態ID「S1」に着目すると、その状態ID「S1」から次ステップで遷移先となる状態は、同じ状態ID「S1」に留まる次遷移率50%と、別の状態ID「S2」に遷移する次遷移率50%とに場合分けされる。遷移元の状態ID「S2」に着目すると、その状態ID「S2」から次ステップで遷移先となる状態は、同じ状態ID「S2」に留まる次遷移率25%と、状態ID「S3」に遷移する次遷移率50%と、状態ID「S4」に遷移する次遷移率25%とに場合分けされる。
監視条件学習部31は、例えば、図3から作成した遷移リスト「S1→S2→S1→S2→S3→S2」から、遷移元の状態ID「S1」に着目すると、その次ステップでは状態ID「S2」に2回遷移するなどの集計を行うことで、状態遷移行列Tを作成する。
図6は、減衰型状態遷移行列Dの一例を示す図である。
減衰型状態遷移行列Dは、状態遷移行列Tと同様に、遷移元の状態と、遷移先の状態との組み合わせごとの遷移率が記憶されたテーブルである(符号321は図9の説明で後記する)。減衰型状態遷移行列Dと状態遷移行列Tとの違いは、状態遷移行列Tが1ステップ先の次遷移率を格納するのに対し、状態遷移行列TがNステップ先(理想的には無限大ステップ先)までの長期遷移率を格納する。
監視条件学習部31は、1ステップ分の次遷移率を累積することで、長期遷移率を計算する。例えば、状態遷移行列Tにおいて、時刻t1での遷移元の状態ID「S1」に着目すると、時刻t2での次遷移率は状態ID「S1」(50%)または状態ID「S2」(50%)となる。仮に、時刻t2で状態ID「S2」に遷移したとすると、遷移元の状態ID「S2」から状態遷移行列Tにおいて、時刻t3での遷移先の状態ID「S3」(50%)が高い次遷移率である。よって、時刻t1での遷移元の状態ID「S1」から、遷移先の状態ID「S3」への長期遷移率は、50%×50%=25%である(正確には、25%に対して下記の減衰率γを乗算する)。
つまり、監視条件学習部31は、以下の(数式1)に従って、状態遷移行列Tの次遷移率から減衰型状態遷移行列Dの長期遷移率を計算する。
D=T+γT+γ+γ+…+γ∞−1 …(数式1)
ここで、γは減衰率とよぶ0以上で1未満の定数である。数式1の右辺第1項(T)は次ステップを示す項、右辺第2項(γT)は2ステップ先を示す項である。
(数式1)で示したように、現在のステップ(時刻)から、遷移先までのステップ数が多くなるほど(遠い未来になるほど)、減衰率γの重みが大きくなることで、1ステップ当たりの次遷移率の影響が減衰する。よって、状態遷移行列Tと区別するために、減衰型状態遷移行列Dと呼ぶことにした。
なお、(数式1)は以下のように(数式2)に変形できる。ここで、Eは単位行列である。
D=T(E−γT)−1 …(数式2)
図7は、監視要否判定部34が行う処理のフローを示す図である。
監視要否判定部34は、プラント29からプロセス値11を読み込み(S201)、監視条件記憶部33から監視条件信号32を読み込み(S202)、事前に管理者から入力された監視対象テーブル34Tを正常範囲判定行列Rとして読み込む(S203、詳細は図8)。
そして、監視要否判定部34は、現在のプロセス値11からS102と同様に現在の状態IDを求め、その現在の状態IDを遷移元としたときの、監視要否信号35を計算する(S204、詳細は図9)。この監視要否信号35の計算には、監視条件信号32と、正常範囲判定行列Rとが用いられる。
さらに、監視要否判定部34は、S204で計算した監視要否信号35の結果を監視室39へ転送して画面に表示させる(S205、詳細は図10)。
図8は、正常範囲判定行列Rの一例を示す監視対象テーブル34Tである。
正常範囲判定行列Rは、遷移元の各状態IDについて、プラント構成機器の正常範囲(保護範囲)内か範囲外の異常状態かを記憶した行列である。異常行の値「0.00」が正常範囲内、値「1.00」が正常範囲外を示しており、図8では状態ID「S3」がプラント構成機器の正常範囲外である。
図9は、監視要否信号35を示すテーブルである。
このテーブルには、現在の状態ID(遷移元)と、正常範囲外の状態ID「S3」を遷移先としたときの長期遷移率と、その長期遷移率に対応した現在の状態の監視度とが、監視要否信号35として、対応づけられている。つまり、現在の状態IDが状態ID「S3」以外であっても、将来的な状態ID「S3」への長期遷移率が高い状態IDほど、プラント運転員による監視を必要とする。
そこで、監視度は3段階とし、監視が必要な順に、長期遷移率80%以上の状態IDを「要監視」とし、長期遷移率60%以上の状態IDを「要警戒」とし、長期遷移率60%未満の状態IDを「通常運転」とした。これにより、監視室39のプラント運転員は、現在の状態IDがS3,S5であるプラント29の機器を最優先に監視し、現在の状態IDがS4であるプラント29の機器を次に監視し、現在の状態IDがS1,S2,S6であるプラント29の機器を監視対象から外すなど、監視度に応じたメリハリのある監視ができる。
なお、監視要否判定部34は、監視要否信号35が「要監視」のときなど、保護範囲を逸脱すると予測した場合に、プラント制御部24を介してプラント29に「保護制御回路へ切り替える」旨の制御信号を送信してもよい。
監視要否判定部34は、以下の(数式3)により、監視要否信号35を計算する。
V=DRtr …(数式3)
ここで、数式3の左辺「V」は正常範囲外へ長期遷移率を示し、trは行列の転置記号を示す。例えば、図8の正常範囲判定行列Rは、状態ID「S3」だけが値「1.00」なので、図6の遷移先がS3の列(符号321)を(数式3)により転置して正規化した結果が、図9の監視要否信号35の遷移率となる。
図10は、監視室39で表示される画面図である。
表示画面には、プラント29ごとに(またはプラント29内の機器ごとに)、図9で示した3段階の監視度の表示欄(3つのボタンのうち現在の監視度が強調されたもの)と、監視要否信号35の長期遷移率の表示欄(棒グラフ)とが対応づけられている。
この表示画面により、プラント運転員は、プラント29全体の制御の状況を効率的に確認できる。例えば、図10では、プラント運転員は、第3プラントを最も警戒し、その次の第1プラント、第2プラントの順に警戒度合いを落としていくように、現状のプラント29に合った集中力の配分が可能となる。
なお、監視要否判定部34は、監視室39に通知する信号として、監視要否信号35だけでなく、以下に例示する各種信号(1)〜(3)を監視室39に通知して、適宜プラント運転員に確認させてもよい。
(1)ディープラーニングのRNN(Recurrent Neural Network)やシミュレータを用いることで計算した、数分程度の先のプロセス値11の予測値。この予測値が保護範囲からの逸脱を確認したプラント運転員は、早い段階で自動制御から手動制御への切替を判断できる。
(2)制御学習部21により学習された制御則22(内部モデル)の精度をリアルタイムに評価した情報。これにより、プラント運転員は、内部モデルの精度が劣化したときには、人工知能制御の更新タイミングや、保護回路への切替判定を実行するように指示することができる。
(3)フルブレーキ操作やフルスロットル操作などで最大操作量を継続して入力したと仮定した場合の、各プロセス値11のピーク値の算出結果。これにより、プラント運転員は、ピーク値が保護範囲を逸脱している場合にも、制御を切り替えることができる。
以上説明した本実施形態では、主として産業プラント向けの知的制御および知的監視を行う処理装置40を説明した。処理装置40の監視条件学習部31が制御信号と保護範囲を逸脱することの関係を事前に学習して監視条件記憶部33に記憶させる。そして、監視要否判定部34は、監視条件記憶部33を参照して、現在のプロセス値11の状態における監視の必要性の程度を示す監視要否信号35を求め、その監視要否信号35を監視室39に通知する。
これにより、プラント運転員は、常時集中して監視する必要性が下がるため、プラント運転員の監視負荷を軽減することができる。
また、処理装置40の学習部41は、運転データ記憶部12から読み取った運転データ13を、自動制御の系統(制御学習部21)と、手動制御の系統(監視条件学習部31)とで共通した学習データとして用いる。
これにより、制御学習部21が第1の学習部として導入済みの知的制御システムに対して、新たに監視条件学習部31を第2の学習部として追加した場合でも、新たな運転データや物理シミュレータを開発する必要がなくなり、追加の導入に必要な工数を削減することができる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
また、前記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体におくことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
さらに、各装置を繋ぐ通信手段は、無線LANに限定せず、有線LANやその他の通信手段に変更してもよい。
11 プロセス値
12 運転データ記憶部
13 運転データ
21 制御学習部
22 制御則
23 制御則記憶部
24 プラント制御部
25 操作量(操作信号)
29 プラント
31 監視条件学習部
31T 状態変換テーブル
32 監視条件信号(監視条件)
33 監視条件記憶部
34 監視要否判定部(監視要否処理部)
34T 監視対象テーブル
35 監視要否信号
39 監視室
40 処理装置(監視支援装置)
42 制御部
41 学習部

Claims (5)

  1. プラント機器の運転データを計測したプロセス値に対して適した操作信号を対応づけた制御則が記憶される制御則記憶部と、
    前記プロセス値の範囲に対して監視要否の度合いを示す監視度を対応づけた監視条件が記憶される監視条件記憶部と、
    入力された前記プロセス値から、前記制御則に従って出力する前記操作信号を求めてプラント機器に出力するプラント制御部と、
    入力された前記プロセス値から、前記監視条件に従って出力する監視度を求めてプラント運転員に通知する監視要否処理部と、
    前記プロセス値の履歴データが学習データとして入力されると、現在の前記プロセス値から将来の前記プロセス値へ遷移する確率をもとに、現在の前記プロセス値の範囲に対して監視度を対応づけて前記監視条件を作成し、その監視条件を前記監視条件記憶部に記憶させる監視条件学習部と、を有することを特徴とする
    監視支援装置。
  2. 前記監視支援装置は、さらに、前記監視条件学習部に対して学習データとして入力された前記プロセス値の履歴データをもとに、出力された前記操作信号を対応づけた前記制御則を作成し、その制御則を前記制御則記憶部に記憶させる制御学習部を有することを特徴とする
    請求項1に記載の監視支援装置。
  3. 前記監視要否処理部は、監視度を求めて前記プラント運転員に通知する制御として、要監視および監視不要を含む3段階以上の監視度を区別できるようにして表示装置に表示させることを特徴とする
    請求項1に記載の監視支援装置。
  4. 前記監視要否処理部は、監視度が要監視のときに、前記プラント制御部を介してプラント機器に保護制御の信号を出力させることを特徴とする
    請求項3に記載の監視支援装置。
  5. 監視支援装置は、制御則記憶部と、監視条件記憶部と、プラント制御部と、監視要否処理部と、監視条件学習部とを有しており、
    前記制御則記憶部には、プラント機器の運転データを計測したプロセス値に対して適した操作信号を対応づけた制御則が記憶されており、
    前記監視条件記憶部には、前記プロセス値の範囲に対して監視要否の度合いを示す監視度を対応づけた監視条件が記憶されており、
    前記プラント制御部は、入力された前記プロセス値から、前記制御則に従って出力する前記操作信号を求めてプラント機器に出力し、
    前記監視要否処理部は、入力された前記プロセス値から、前記監視条件に従って出力する監視度を求めてプラント運転員に通知し、
    前記監視条件学習部は、前記プロセス値の履歴データが学習データとして入力されると、現在の前記プロセス値から将来の前記プロセス値へ遷移する確率をもとに、現在の前記プロセス値の範囲に対して監視度を対応づけて前記監視条件を作成し、その監視条件を前記監視条件記憶部に記憶させることを特徴とする
    監視支援方法。
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