JPH0954611A - プロセス制御装置 - Google Patents

プロセス制御装置

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Publication number
JPH0954611A
JPH0954611A JP21041695A JP21041695A JPH0954611A JP H0954611 A JPH0954611 A JP H0954611A JP 21041695 A JP21041695 A JP 21041695A JP 21041695 A JP21041695 A JP 21041695A JP H0954611 A JPH0954611 A JP H0954611A
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JP
Japan
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rule
plant
data
unit
storage unit
Prior art date
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Pending
Application number
JP21041695A
Other languages
English (en)
Inventor
Mutsumi Shimoda
睦 下田
Akira Maeda
章 前田
Satoru Hattori
哲 服部
Yutaka Saito
裕 斉藤
Masaaki Nakajima
正明 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Publication of JPH0954611A publication Critical patent/JPH0954611A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】プロセスデータから導き出した規則をプラント
の動作に反映させ、導き出した規則をプロセスデータに
適用した結果をプラント動作に反映し、生産性の高い動
作を行なうことができるシステムを提供する。また、プ
ラント発生する時系列データを選択的に蓄積しても、有
用な規則を導き出すことができる、蓄積方法を提供す
る。 【構成】プラント機器100で発生したプロセス情報を
プロセスデータ収集蓄積部101で蓄える。プロセス解
析部102では、蓄積されたプロセスデータの中から有
用な規則を導き出し、動作規則格納部103に格納す
る。動作規則実行部104では、この規則を用いてプラ
ントの動作を決定する。また、プロセスデータ収集蓄積
部101では、解析したい特定の事象の運転段階のみの
時系列データを蓄積したり、時系列データの変動の大き
さに応じて蓄積するデータの周期を変化させたり、特定
の事象の発生している時間と、発生していない時間のデ
ータを蓄積する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プラントのプロセ
スや社会システム、自然現象から得られるデータをもと
にプラントや社会システム、自然現象の状態を解析(診
断・予測・監視)して、その結果に基づいて制御するプ
ロセス制御装置に関する。特に、蓄積された過去のプロ
セスデータを用いてプラントの異常を解析(診断・予測
・監視)して、制御するプロセス制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、プラントに多数のセンサーを
取り付けられ、生産過程の網羅的なプロセスデータを得
ることができる。このようなプロセスデータを利用する
ことで、生産過程の詳細なモニタリングや、様々なフィ
ードバック制御が可能になる。日立評論1991年8月
号「ニューロ・ファジィ応用圧延機形状制御システム」
の技術は、人の経験的な制御知識に基づいて、プロセス
データである形状検出器の計測値から、フィードバック
制御を行う技術である。プラント運転者の経験的制御知
識は、ファジィ技術を用いIF−THENルールにして
実装している。さらに同技術では、ニューロ技術での形
状認識q技術を融合させており、プロセスデータを、人
の形状認識結果と共に、形状認識処理のチューニングに
も利用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】プロセスデータの他の
利用法に、データの中に埋もれている生産上有益な規則
性の発見がある。例えば、異常の兆候を示すプロセスデ
ータの特定の変動パターンが見つかれば、異常予知をす
ることができ、異常が発生するプロセスデータの値の条
件が見つかれば、異常回避に利用できる。上述した従来
技術では、既知の制御規則の実装とチューニングはでき
ても、未知の規則性を発見し活用することはできない。
【0004】プロセスデータからの有用な規則性の発見
には、プラントの網羅的なプロセスデータの収集蓄積が
必要不可欠である。最近では、LANなどの通信手段の
発達により、プラントの制御を行うプロセスコンピュー
タやセンサからのプロセスデータの網羅的な収集が可能
になってきている。更に、ハードディスクの大容量化、
大容量光磁気ディスクの出現によって、プロセスデータ
の大量蓄積が可能になってきている。
【0005】網羅的に大量に収集蓄積されたプラントの
プロセスデータから、有益な規則性を発見するには、プ
ロセス解析者がプロセスデータをもとに、異常発生時の
特徴抽出、異常原因の仮説検証・制御モデル生成などを
行なうことが考えられる。そのための解析手段として、
統計技術での検定やニューロ技術での入出力関係の学習
などがある。
【0006】しかし、統計解析技術での解析では、解析
者の作業が何度も仮説を建てて検証する繰り返しの作業
となり、負担が大かったり、統計に関する専門知識を要
求され、専門知識がない者には解析結果の可読性が悪い
という欠点がある。ニューロ技術での解析では、解析結
果がブラックボックスとなり、解析結果を活用するには
ブラックボックスをそのまま用いることしかできず、既
知のプラント知識と併用して、より有用な規則性を導き
出すことができない。また、稀な事象に対応した解析結
果を得にくいという欠点がある。このような技術を用い
たのでは、解析を行なう際の解析者への負担が大きく、
プラント制御以外の専門知識が必要であったり、解析結
果の可読性が悪いために根拠を分かり易く、明確に理解
することができない。また、プラントに関する既知の知
識と併用して新たな規則性を導き出すことができず、稀
な事象に対しての規則性を導き出すことが困難となる。
【0007】近年、演算能力の飛躍的な向上を背景に、
大量のデータベースから有益な規則性を発見する技術と
して、データマイニング技術が注目されている。この技
術は、データベース中に埋もれている規則性を自動的に
導き出す。導き出された規則性を用いて蓄積されたデー
タを高度に活用することを目的としたものである。単な
る統計技術やニューロ技術ではこの規則性を導きだすこ
とが困難である。導き出す規則性は、決定木・デシジョ
ンテーブル・ルール・関数などの規則である。プロセス
データをデータベース化し、この技術を用いれば、プラ
ントに関すること以外の専門知識を必要せずに未知の規
則を導き出すことができる。このため、可読性の良い解
析結果を得ることができる。また、この解析結果を既知
のプラント知識を併用して、より有用な規則を導き出し
活用することができる。さらに、稀な事象に対しても、
特徴的な規則を見つけることができる。
【0008】データマイニング技術によりプロセスデー
タから導き出した規則は、以下のように用いることがで
きる。規則を直接プラント動作に反映させることができ
る。また、導き出した規則をプロセスデータに適用し、
結果をプラント動作に反映することができる。これによ
りプラントは、環境や設備条件変化に適応した動作を行
なうことができる。
【0009】しかし、従来のプラントでは、データマイ
ニング技術による解析の結果、発見したプロセスデータ
中の規則性を活用する仕組みが与えられていないという
問題があった。
【0010】本発明の第一の目的は、プロセスデータか
ら導き出した規則をプラントの動作に反映させ、導き出
した規則をプロセスデータに適用した結果をプラント動
作に反映し、生産性の高い動作を行なうことができるシ
ステムを提供することである。
【0011】また、プラントのプロセスデータには、時
々刻々と発生する膨大な時系列データがある。このデー
タを全部蓄積するのは現在でも困難な場合がある。
【0012】本発明の第二の目的は、プラントで時々刻
々と発生する時系列データを選択的に蓄積しても、有用
な規則を導き出すことができる、蓄積方法を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成を採用することにより達成される。
【0014】原材料をもとに製品を生産するプラントに
おけるプロセスを制御するプロセス制御装置であって、
プラントのプロセス中に生じる情報を収集して、収集さ
れた情報を蓄積するプロセスデータ収集蓄積部と、プロ
セスデータ収集蓄積部に蓄積されたデータからプロセス
の状態を表す規則を導き出すプロセス解析部と、プロセ
ス解析部により導き出された規則を格納しておく新規動
作規則格納部と、プロセス中に生じる情報に対応する規
則を新規動作規則格納部から導き出し、導き出された規
則を用いてプラントの制御内容を決定する動作規則実行
部とを有するプロセス制御装置である。
【0015】また、以下の構成としてもよい。生産工程
中に生じる情報を収集し、蓄積するプロセスデータ収集
蓄積部と、プロセスデータ収集蓄積部において、収集蓄
積したプラント関連のデータから規則を導き出すプロセ
ス解析部と、解析部により導き出された、プロセスデー
タ収集蓄積部のデータ項目間の規則を格納する新規動作
規則格納部と、アラームガイダンス表示規則、制御規
則、生産制約規則、原材料物性データ作成修正規則、か
らなる既知動作規則格納部と、既知動作規則格納部と新
規動作規則格納部の動作規則をプロセスデータ収集蓄積
部に集まるデータや、生産管理に関する情報に適用し、
プラントの動作を決定する原材料物性データ作成修正規
則実行部、スケジュール作成部、制御規則実行部、アラ
ームガイダンス表示規則実行部、からなる動作規則実行
部と、既知動作規則格納部以外の規則を格納する既知プ
ラント知識格納部と、既知プラント知識格納部と、新規
動作規則格納部の規則を併用して、更に新規のプラント
の動作規則を導き出す推論実行部と、を設けることによ
り達成される。
【0016】特に、プロセスデータ収集蓄積部におい
て、原材料に関する情報や、プラント設備に関する情
報、プラント環境に関する情報、生産管理に関する情
報、も収集蓄積できる。
【0017】特に、プロセスデータ収集蓄積部におい
て、生産工程中に生じる情報として、制御指令値・セン
サによる計測値・異常検出結果を、原材料に関する情報
として、原材料の規格データや物性データを、プラント
設備に関する情報として、設備使用量データを、プラン
ト環境に関する情報として、プラント周辺の気象情報も
収集蓄積する。
【0018】特に、動作規則実行部中のアラーム・ガイ
ダンス表示規則実行部では、解析結果である異常発生条
件・運転者の行なっている制御規則をプロセス解析者・
プラント運転者に表示する。
【0019】また、解析結果である、異常発生条件・運
転者の行なっている制御規則をプロセスデータ収集蓄積
部に収集されるデータにリアルタイムに適用する。
【0020】特に、動作規則実行部中の制御規則実行部
では、解析結果である、制御規則・既存の制御規則の修
正規則・運転者の行なっている制御規則をプロセスデー
タ収集蓄積部に収集されるデータに適用する。
【0021】特に、動作規則実行部中のスケジュール作
成部では、生産管理情報中の生産上の制約条件と、解析
結果から得られた、異常の起こりにくい、または起こり
やすい原材料の加工順序規則・保守作業規則と、プロセ
スデータ収集蓄積部に収集されるデータから、異常が起
こりにくい規則をなるべく満たし、異常が起こり易い規
則をなるべく満足しない、製品の生産上の制約を満たす
材料の生産計画を作成する。
【0022】特に、動作規則実行部中の原材料物性デー
タ作成修正規則実行部において、解析結果である原材料
の物性修正規則・物性算出方法をプロセスデータ収集蓄
積部に収集されるデータに適用する。
【0023】特に、動作規則実行部において、既知動作
規則格納部・新規動作規則格納部・既知プラント知識格
納部から矛盾する規則を発見し、相矛盾する制御規則の
競合解消を行なう。
【0024】推論実行部では、解析部での解析結果であ
る新規動作規則格納部・既知プラント知識格納部から新
たなプラントの動作規則の生成を行なう。
【0025】特に、プロセスデータ収集蓄積部におい
て、データの蓄積を行なう際、解析したい特定の事象の
運転段階のみの時系列データを蓄積する。また、時系列
データの変動の大さに応じて蓄積するデータの周期を変
化させる。さらに、特定の事象の発生時刻からの、ある
2つの時間差で指定される時刻の間に出現した時系列デ
ータと、該事象の発生時刻以外の時刻からの、ある2つ
の時間差で指定される時刻の間に出現した時系列データ
を蓄積する。
【0026】更に、上記プロセスデータ収集蓄積部に加
え、プロセス解析部において、時系列データは、特徴抽
出部で特徴抽出処理を行ない、結果を特徴抽出事例格納
部で記憶する。そしてパターン導出部で、時系列データ
の特徴抽出結果を要素パターンとし、特定事象に対する
照合精度・照合率が高い要素パターン間の相対的出現時
刻の関係を導き出し、時系列パターンを導き出す。ま
た、パターン導出部では同時に、一つの項目に一つのス
カラ値が対応するスカラデータのデータ項目とそれに対
するスカラ値の条件も導き出すこともある。
【0027】ここで照合精度とは、時系列パターンまた
は、データ項目とそれに対する条件に当てはまる事例の
数と、そのなかで特定事象の発生した事例数との割合で
定義される。照合率とは、全事例の数と、時系列パター
ンまたは、データ項目とそれに対する条件に当てはまる
事例の数との割合で定義される。
【0028】本発明におけるプロセス状態を解析、制御
する装置において、プラントの動作を決定する仕組み
を、既知動作規則格納部と新規動作規則格納部に格納し
た動作規則と、規則を実行する動作規則実行部とに分け
る。
【0029】動作規則実行部では、プロセスデータ収集
蓄積部のデータをプロセス解析部で解析し、新規動作規
則格納部に格納した規則と、既存の動作規則を格納した
既知動作規則格納部の規則とを、プロセスデータ収集蓄
積部に集まるデータや生産管理に関する情報に適用して
プラントの動作を決定することにより、生産性の高い動
作を行なうことができるシステムを提供できる。
【0030】プロセスデータ収集蓄積部において、材料
に関する情報や、プラント設備に関する情報、プラント
環境に関する情報、も収集蓄積できる。
【0031】これにより、材料の性質や規格、設備条件
変化、プラント周囲の環境、プラントの生産過程などに
関する規則を導き出すことができる。導き出された規則
をプラントの制御などに活用できる。
【0032】プロセスデータ収集蓄積部において、生産
工程中に生じる情報として、制御指令値・センサによる
計測値・異常検出結果を、材料に関する情報として、材
料の規格データや物性データを、プラント設備に関する
情報として、設備使用量データを、プラント環境に関す
る情報として、プラント周辺の気象情報も収集蓄積でき
る。
【0033】これにより、材料の物理的化学的な性質や
規格、設備の構成変化や使用量、プラント周辺の気温・
湿度・気圧、生産工程中の材料・プラント機器の物理的
・化学的な変化に関する規則、異常に関する規則を導き
出すことができる。そして、導き出された規則をプラン
トの制御に活用することができる。
【0034】動作規則実行部中のアラーム・ガイダンス
表示規則実行部において、解析結果である異常発生条件
・運転者の行なっている制御規則をプロセス解析者・プ
ラント運転者に表示する。このことにより、プラントの
制御の根拠を明確にし、稀な事象でも対応できる。ま
た、運転知識をプラント運転者に表示することができ
る。
【0035】更に、上記アラーム・ガイダンス表示規則
実行部において、解析結果である異常発生条件・運転者
の行なっている制御規則をプロセスデータ収集蓄積部に
収集されるデータにリアルタイムに適用する。このこと
により、生産工程中に時々刻々変化するプラントの状況
を考慮した異常予知アラーム・異常回避方法をプラント
運転者に表示することができる。
【0036】動作規則実行部中の制御規則実行部におい
て、解析結果である、制御規則・既存の制御規則の修正
規則・運転者の行なっている制御規則をプロセスデータ
収集蓄積部に収集されるデータに適用することにより個
々のプラントの新たな環境変化や設備条件の変化に対応
して制御指令値の生成や修正をすることができる。
【0037】動作規則実行部中のスケジュール作成部に
おいて、生産管理情報中の生産上の制約条件と、解析結
果から得られた、異常の起こりにくい、または起こりや
すい原材料の加工順序規則・保守作業規則とプロセスデ
ータ収集蓄積部に収集されるデータから、異常が起こり
にくい規則をなるべく満たし、異常が起こり易い規則を
なるべく満足しない、製品の生産上の制約を満たす材料
の生産計画を作成する。
【0038】これにより、異常が起こりにくい材料の加
工順序・日程、保守作業日程を決定することができる。
【0039】動作規則実行部中の原材料物性データ作成
修正規則実行部において、解析結果である原材料の物性
修正規則・物性算出方法をプロセスデータ収集蓄積部に
収集されるデータに適用することにより、材料の生産過
程や、制御指令値、実際のプラント機器の動作から、原
材料物性値の生成や修正をすることができる。
【0040】動作規則実行部において、既知動作規則格
納部・新規動作規則格納部・既知プラント知識格納部か
ら矛盾する規則を発見し、相矛盾する制御規則の競合解
消を行なうことにより、プラントの改造・経年変化など
の設備条件の変化に対応したプラントの動作を行なうこ
とができる。
【0041】推論実行部では、解析部での解析結果であ
る新規動作規則格納部・既知プラント知識格納部から新
たなプラントの動作規則の生成を行なうことにより、直
接にはプラントの動作の規則に結び付かない解析結果で
も、既知プラント知識格納部の規則を用いて、自動的に
プラント動作の規則を作り出すことができる。
【0042】特に、プロセスデータ収集蓄積部におい
て、時系列データの収集蓄積を行なう際、解析したい特
定の事象の運転段階のみの時系列データを蓄積する。ま
た、時系列データの変動が大さに応じて蓄積するデータ
の周期を変化させる。さらに、特定の事象の発生時刻か
らの、ある2つの時間差で指定される時刻の間に出現し
た時系列データと、該事象の発生時刻以外の時刻から
の、ある2つの時間差で指定される時刻の間に出現した
時系列データを蓄積する。これにより、プラントで時々
刻々と発生する時系列データを選択的に蓄積しても、有
用な規則を導き出すことができる。また、導き出された
有用な規則の蓄積方法を提供することができる。
【0043】更に、上記プロセスデータ収集蓄積部に加
え、特にプロセス解析部において、時系列データでない
一つの項目に一つのスカラ値が対応するデータの場合
は、データ項目を属性に、それに対応するスカラ値を属
性値とする。
【0044】また、時系列データは、特徴抽出部で、特
定事象に特徴的に出現すると思われる特徴を予め定め、
特徴抽出処理を行なう。この特徴抽出結果を特徴抽出事
例格納部で記憶する。パターン導出部で、時系列データ
の特徴抽出結果を要素パターンとする。また、一つの事
例中の時間的に最も新しい(または古い)データを、終
わり(または始まり)を示す要素パターンとする。そし
て、要素パターンの順序を表すマトリックスを仮定す
る。マトリクスの要素は、2つの要素パターンの順列を
表し、要素の値は、0または正の値をとり、対角成分は
欠損値とする。値が正の時は、二つの要素パターン間の
出現時刻の差が正の時の値を表し、値が0の時は、二つ
の要素パターン間の出現時刻の順序関係に特に指定がな
いことを示す。ここで、マトリクスの要素を属性に、マ
トリクスの要素の値を属性値に対応させる。
【0045】そして、特定事象の発生した事例への照合
精度・照合率が高い属性とそれに対する属性値の条件を
導き出す。ここで照合精度とは、属性とそれに対する属
性値の条件に当てはまる事例の数と、そのなかで特定事
象の発生した事例数との割合で定義される。照合率と
は、全事例の数と、属性とそれに対する属性値の条件に
当てはまる事例の数との割合で定義される。ただし、条
件を見つけ出す過程において、マトリクスの要素の値が
正の時、1とみなし、対応するマトリクスが反射律、推
移律の制約を満足しているかをチェックし、要素パター
ン間の順列に矛盾が生じないようにする。
【0046】このようにして導き出したものうち、時系
列パターンは、要素パターン間の相対的出現時刻の関係
を必ずしも全て定義しなくてもよい。すなわち、要素パ
ターンとその出現順序により、半順序集合で表される時
系列パターンを導き出すことができる。また、相対的出
現時刻の関係を定義したとしても、どのように変化して
も良い不定長区間を表すことのできる時系列データのパ
ターンである。以上により、プラントにおいて同一の事
象が発生したにもかかわらず、外乱などにより時系列デ
ータの特徴抽出結果の相対的出現時刻や順序が乱れてし
まうことがあっても、該事象に特徴的な時系列パターン
を導き出すことができる。また、該時系列パターンを用
いて該事象を捉えることができる。
【0047】
【実施例】本発明の実施例を説明する。
【0048】図1を用いて、本発明をプラントに用いた
プロセス解析制御装置の構成を説明する。現在、プラン
トには、様々なセンサが取り付けられ、生産過程を網羅
的に把握することができるようになってきている。ま
た、工場構内ではLAN等のネットワーク化が進んでい
る。センサの計測値を収集し、プラントを制御するプロ
セスコンピュータがネットワークに接続されていたり、
センサが直接ネットワークに接続されている例もある。
ネットワーク上には、プラント機器100の網羅的なプ
ロセス情報が常に流れており、収集できるようになって
きている。これらの情報をプロセスデータ収集蓄積部1
01で蓄える。近年では、補助記憶装置の急激な大容量
化にともない、プロセスデータの蓄積を容易に行なうこ
とができるようにもなってきている。
【0049】蓄えられるプロセスデータの中には、生産
性の向上に役立つ規則性が埋もれている可能性がある。
これらの規則性を活用するために、プラント機器100
に関する規則を格納する動作規則格納部103と、それ
らの規則を用いて動作を決定する動作規則実行部104
を設ける。
【0050】プロセス解析部102では、データマイニ
ング技術を用いて、蓄積されたプロセスデータの中から
規則を導き出し、動作規則格納部103に格納する。デ
ータマイニング技術とは、近年の演算能力の飛躍的な向
上を背景に、大量のデータベースから有益な規則性を発
見する技術として注目されている技術である。この技術
は、データベース中に埋もれている規則性を自動的に発
見することで、蓄積されたデータを高度に活用すること
を目的としたものである。発見する規則性の表現は、決
定木・デシジョンテーブル・ルール・関数などの規則で
ある。プロセスデータをプロセスデータ収集蓄積部10
1でデータベース化し、この技術を用いれば、プラント
に関すること以外の専門知識を必要せずに未知の規則を
可読性の良いかたちで導き出せる。また、人が見逃して
しまうような稀な事象に対しても、特徴的な規則を見つ
けることができる可能性がある。更に導き出した規則を
解析結果を既知のプラント知識と併用して、より有用な
規則を導くことも可能である。
【0051】プロセス解析部102で導き出した規則
は、プラントで発生したデータに適用し、結果からプラ
ント動作を決定する。これにより、生産性の高い動作を
行なうことができるシステムを提供できる。
【0052】図2を用いて、本発明を鉄鋼圧延プラント
に用いたプロセス解析制御装置の構成を説明する。プラ
ントから得られる情報には、プラント機器100から得
られる情報の他に、材料の物性に関する情報(材料物性
情報)107、プラント設備に関する情報(プラント設
備情報105)、プラント環境に関する情報(プラント
環境情報106)、生産管理に関する情報(生産管理情
報108)などがある。これらのデータもプロセスデー
タ収集蓄積部101で収集蓄積され、データ中に埋もれ
た規則をプロセス解析部102で導き出す。
【0053】プラント機器100から得られる情報と、
材料物性情報107とを蓄積し、解析することによっ
て、材料の性質や規格と、プラントの生産過程に関連す
る規則を導き出し、活用することができる。また、プラ
ント設備情報105も収集蓄積し、解析することによっ
て、設備変化にも関連する規則を導き出し、保守や予防
保全に活用することができる。さらに、プラント環境情
報106も収集蓄積し、解析することによって、プラン
ト周囲の環境にも関連する規則を導き出し、活用するこ
とができる。また、上記のようにして導き出した規則
と、生産管理情報108とを用い、生産過程を考慮した
生産性の高い生産計画の作成に活用することができる。
【0054】この点について更に詳しく述べる。プラン
ト機器100から得られる情報である制御指令値、セン
サによる計測値、異常検出結果を収集蓄積して、解析す
る。このことにより、材料や生産工程中のプラント機器
の物理的、化学的な変化に関する規則、異常に関する規
則を導き出し、活用することができる。また、収集蓄積
する材料物性情報107として、材料の規格データや物
性データを収集蓄積し、解析することによって、材料の
物理的、化学的な性質や規格にも関連する規則を導き出
し、活用することができる。さらに、プラント設備情報
105として、設備使用量データも収集蓄積し、解析す
ることによって設備の構成変化と使用量にも関連する規
則を導き出し、保守や予防保全などに活用することがで
きる。また、プラント環境情報106として、プラント
周辺の気象情報も収集蓄積し、解析することによってプ
ラント周辺の気温、湿度、気圧などにも関連する規則を
導き出し、活用することができる。また、上記のように
して導き出した規則と、生産管理情報108として、材
料の入手日・保管期限・保管容量と、製品の完成期日・
保管期限・保管容量などの生産上の制約条件を用い、生
産過程を考慮した生産性の高い生産計画の作成に活用す
ることができる。
【0055】導き出した規則は、新規規則10311と
して動作規則格納部103中の新規規則格納部1031
に格納する。動作規則格納部103には、新規規則格納
部1031の他に、既知動作規則格納部1032があ
り、予め分かっているプラント機器100の規則を格納
してある。既知の規則は、プラント運転者112へのア
ラーム・ガイダンス表示、プラント機器100への制御
指令値の決定、材料の加工順序・加工日程の決定、材料
の物性データの算出や修正といった目的ごとにアラーム
ガイダンス表示規則10321、制御規則10322、
生産制約規則10323、原材料物性データ作成修正規
則10324に分けられ、動作規則実行部でプラントの
動作を決定するのに用いられる。
【0056】動作規則実行部104も上記の目的ごと
に、アラームガイダンス表示実行部1041・制御規則
実行部1042・スケジュール作成部1043・原材料
物性データ作成修正規則実行部1044を設ける。各部
の動作を説明する。
【0057】アラームガイダンス表示実行部1041
は、既知であるアラームガイダンス表示規則10321
や、新規規則10311中にある異常発生条件・運転者
の行なっている制御規則を、アラームガイダンス表示部
110を通じてプラント運転者112に表示する。これ
により、根拠を明確に示し、稀な事象にも対応できる運
転知識をプラント運転者112に知らせることができ
る。また、上記の異常発生条件・運転者の行なっている
制御規則を、プロセスデータ収集蓄積部101で収集さ
れるデータにリアルタイムに適用し、アラームガイダン
ス表示部110を通じてプラント運転者112にアラー
ムやガイダンスを表示する。これにより、生産工程中に
時々刻々変化するプラントの状況を考慮した、異常予知
アラーム・異常回避方法を表示することができる。
【0058】制御規則実行部1042は、既知である制
御規則10322や、新規規則10311中にある制御
規則・既存の制御規則の修正規則・運転者の行なってい
る制御規則をプロセスデータ収集蓄積部101に収集さ
れるデータに適用し、プラント機器100への制御指令
値を決定する。これにより、個々のプラントの新たな環
境変化や設備条件の変化に対応した制御指令値の決定を
することができる。
【0059】スケジュール作成部1043は、既知であ
る生産制約規則10323や、新規規則10311中
の、異常の起こりにくい(または起こりやすい)材料の
加工順序規則や保守作業規則を用いる。それに加え、生
産管理情報108中の生産上の制約条件をプロセスデー
タ収集蓄積部101に収集されるデータに適用し、異常
が起こりにくい規則をなるべく満たし、異常が起こり易
い規則をなるべく満足せず、製品の生産上の制約を満た
す材料の生産計画を作成する。これにより、異常が起こ
りにくい材料の加工順序・日程、保守作業日程を決定す
ることができる。
【0060】原材料物性データ作成修正規則実行部10
44は、既知である原材料物性データ作成修正規則10
324や、新規規則10311中の、原材料の物性修正
規則・物性算出方法をプロセスデータ収集蓄積部101
で収集されるデータに適用し、材料の物性データの算出
や修正を行なう。これにより、材料の生産過程や、制御
目標値、実際のプラント機器の動作から、原材料物性値
の生成や修正をすることができる。
【0061】以下、本発明を鉄鋼冷間圧延プラントに適
用した例を用いて、プロセス解析部102において、新
規規則10311を導き出す処理を説明する。
【0062】まず、鋼板の圧延中のプロセスデータを1
0分ごとに収集・蓄積する。また、破断が発生した直前
のプロセスデータも収集・蓄積する。破断発生直後のプ
ロセスデータの値を正例として、10分ごとに収集・蓄
積したプロセスデータで破断が発生していない時のもの
を反例として、解析対象のデータとする。
【0063】ここで、プロセス解析部102において、
鋼板の破断という異常の発生条件を導き出す例について
説明する。プロセス解析部102では、数値データの値
域をいくつかのカテゴリに分割し、各カテゴリに記号を
対応させる。ここでは、圧延後の板厚の値301が10
mm以下のとき(板厚小)303、10〜20mmのとき
(板厚中)304、20mm以上のとき(板厚大)305
の記号を対応させる。また、鋼板にかかった張力が50
ton以下のとき(張力小)306、50〜100tonのと
き(張力中)307、100ton以上のとき(張力大)
308の記号を対応させている。そして、プロセスデー
タの数値データの値を、属するカテゴリの記号に変換す
る。次に、異常データを特徴付ける記号の組合せ309
を探索し、結果をIF−THENルールとして出力す
る。図3での例では、2つの項目間の組合せをルールと
して導き出す場合である。プロセスデータには、プラン
ト機器100の制御指令値・センサ計測値・異常検出結
果がある。実際にルールを導き出す際は、これら多数の
データ項目での様々な記号の組合せを同様に探索するこ
とが必要となる。この処理の結果、例えば次のような破
断発生条件を示すルール1が導き出せる。
【0064】IF(鋼板にかかる張力が100ton以
上、and圧延後の鋼板の板厚が10mm以下) THEN(80%の確率で破断発生)…(ルール1) また、この他の解析方法で、決定木・デシジョンテーブ
ル・関数などの規則を求めることも可能である。
【0065】以下、プロセス解析部102で導き出され
た新規規則10311と、動作規則実行部104の動作
を具体的に説明する。
【0066】プロセスデータ中の張力振動異常の検出結
果、プラント運転者の操作した制御指令値を解析するこ
とによって、例えば以下に示すルール2が導き出すこと
ができる。
【0067】IF(張力振動異常発生) THEN(10sec以内に運転者は運転速度を5m/secに
変更)…(ルール2) このルールは、熟練運転者の判断をルール化した制御規
則である。
【0068】これらのような規則は、動作規則実行部1
04中のアラームガイダンス表示規則実行部1041
で、図4のようにそのままプラント運転者に表示401
する。
【0069】これにより、根拠を明確にし、稀な事象で
も対応できる、運転知識をプラント運転者に表示するこ
とができる。
【0070】さらに、アラームガイダンス表示規則実行
部1041では、生産工程中のプロセスデータに上記の
ルールを適用する。生産工程中の材料の物性特性が部分
的に異なっているなどの原因により、鋼板にかかる張力
が100ton以上という条件402、圧延後の板厚が1
0mm以下という条件403を満たしてしまった時、上記
ルール1のIF部が満足され、「破断発生の確率が80
%」とプラント運転者112にアラーム404を表示す
る。また、機械の共振などの原因により、生産工程中に
張力振動異常が発生した時、上記ルール2のIF部が満
足され、「運転者は運転速度を5m/secに変更」と異常
回避のためのガイダンスを表示する。これにより、生産
工程中に時々刻々変化するプラントの状況を考慮した、
異常予知アラーム・異常回避方法を表示することができ
る。
【0071】上記のルールに加え、プロセス解析部の解
析結果として、例えば、次のような規則(数1)が導き
出すことができる。
【0072】P=α・(h−S) (数1) ただし、Pは鋼板に加える荷重、hは鋼板の圧延後の板
厚、Sは鋼板を延ばす圧延ロールの圧下位置、αはプラ
ント機器のバネ特性を示す定数である。
【0073】この規則は数式で、プラント機器の制御規
則を示している。また、プラント設備情報105・プラ
ント環境情報106と共に解析することによって、例え
ば次のような規則(数2)が導き出すことができる。
【0074】 α=α0・exp(−βL)・exp(γT) (数2) ただし、α0は気温0℃の時のプラント機器の初期のバ
ネ特性を示す定数、βはプラント機器の経年変化特性を
示す定数、Lはプラント機器の圧延ロールの総圧延長、
γはプラント機器の温度変化特性を示す定数、Tは気温
である。
【0075】この数式は、プラントの制御規則の修正規
則を示している。
【0076】これらのような規則は、制御規則実行部1
042で生産工程中のプロセスデータに上記の数式を適
用する。材料の鋼板の板厚が一定でないなどの原因によ
り、鋼板にかかる荷重Pと圧延後の板厚hが変化してし
まったとき、制御規則実行部1042では、圧延後の板
厚を一定に保つために数1を用いて、ロールの圧下位置
Sの制御指令値を決定する。また、プラント機器100
周辺の気温や、経年変化である機器のバネ特性の劣化を
考慮し、数2を用いて数1である制御規則を修正し、ロ
ールの圧下位置Sの制御指令値を決定する。さらに、材
料の鋼板の板厚が著しく薄いないなどの原因により、張
力振動異常も発生する事態に至った時、ルール2を適用
した結果を用い、自動的に運転速度を5m/secに変更す
る。このように、個々のプラントの新たな環境変化や設
備条件の変化に対応した制御指令値の生成や修正をする
ことができる。
【0077】プラント機器100から収集される異常解
析結果と、原材料物性情報107、プラント設備情報1
05をプロセス解析部102で解析することによって、
例えば、次に示すルール3が導き出すことができる。
【0078】IF(先行材の変形抵抗が大きい、and後
行材の変形抵抗が小さい) THEN(90%の確率で溶接破断発生)…(ルール
3) さらに以下のルール4を導き出すことができる。
【0079】IF(圧延ロールの総圧延長が1000km
以上) THEN(スリップ発生)…(ルール4) これらのルールは、材料の加工順序の組合せや設備の予
防保全の日程に制約を与える。
【0080】これらのような規則は、動作規則実行部1
04中のスケジュール作成部1043で生産管理情報1
08中の生産上の制約とともに用い、異常が起こりにく
い規則をなるべく満たし、異常が起こり易い規則をなる
べく満足せず、製品の生産上の制約を満たす材料の生産
計画を作成する。これにより、異常が起こりにくい材料
の加工順序・日程、保守作業日程を決定することができ
る。
【0081】プラント機器100から収集される異常解
析結果と、原材料物性情報107、プロセス解析部10
2で解析することによって、例えば、次のような規則
(数3)を導き出すことができる。
【0082】
【数3】
【0083】ただし、Kmは変形抵抗、Pは鋼板にかか
る荷重、bは鋼板幅、Hは圧延前の鋼板の板厚、hは圧
延後の鋼板の板厚、λはプラント機器に固有の既知の定
数をそれぞれ表す。
【0084】また、プラント機器100から収集される
異常解析結果と、原材料物性情報107、生産管理情報
108をプロセス解析部102で解析することによっ
て、例えば、次に示すルール5を導き出すことができ
る。
【0085】IF(材料はB高炉にて製鉄) THEN(材料の変形抵抗10%増し)…(ルール5) これらの数式やルールは、材料の物性算出方法・物性修
正規則を与える。
【0086】これらのような規則は、動作規則実行部1
04中の原材料物性データ作成修正規則実行部1044
で生産工程中のプロセスデータに上記のルールを適用す
る。材料物性情報107中に、変形抵抗の値が欠損して
いた時、材料物性データ作成修正規則実行部1044で
は、数3にプロセスデータ中の鋼板にかかる荷重P、鋼
板幅b、圧延前の鋼板の板厚H、圧延後の鋼板の板厚h
の値を適用し、物性データのである材料の変形抵抗を算
出する。また、材料の物性データが与えられていてもル
ール5が導き出された場合、ルール5に生産管理情報1
08中の材料の生産された高炉名を適用し、材料の変形
抵抗の値に修正を加える。これにより、材料の生産過程
や、制御指令値、実際のプラント機器の動作から、原材
料物性値の生成や修正をすることができる。
【0087】上記のルールに加え、異なる時点でのプロ
セス解析部の解析結果として、競合・矛盾する規則が導
き出される時がある。例えば、次に示すルール6が導き
出される場合である。
【0088】IF(圧延ロールの総圧延長が1000km
以上) THEN(70%の確率でスリップ発生)…(ルール
6) さらに以下のルール7も導き出される場合でもある。
【0089】IF(圧延ロールの総圧延長が3000km
以上) THEN(70%の確率でスリップ発生)…(ルール
7) これらのルールは、スリップ発生の多発する条件に長く
圧延ロールのを使用し続けていることに起因しているこ
とを示している。圧延ロールの材質に改良を加え、長く
使用し続けられるようにすると、ルール6とルール7の
ような競合する規則が、プロセス解析部102の解析結
果として導き出すことができる。このように競合するル
ールが与えられた場合、動作規則実行部104は、競合
・矛盾を検出し、競合解消戦略にそって競合解消を行な
う。例えば、競合解消戦略が、導き出された規則の新し
いものを採用する場合、ルール7を選択、実行する。こ
れにより、プラントの改造・経年変化などの設備条件の
変化に対応したプラントの動作を行なうことができる。
【0090】また、以下のルール8が既知であったとす
る。
【0091】IF(鋼板の圧延後の速度<圧延ロールの
速度) THEN(スリップ発生)…(ルール8) このルール8はプラント運転者112には明白なので、
あえて表示しなくともよい。
【0092】そして、結論部(THEN節)が直接プラ
ントの動作に関係しないので、既知プラント知識格納部
114中の既知プラント知識1141に格納しておく。
プロセス解析部102の解析の結果、次のルール9が新
たに導き出され新規規則10311として新規規則格納
部1031に格納されていたとする。
【0093】IF(スリップ発生) THEN(運転者は運転速度を5m/secに変更)…(ル
ール9) このような時、推論実行部113は、ルール8・9から
新たなルールであるルール10(以下に示す)を導き出
して、新規規則1311として新規規則格納部1031
に格納する。
【0094】IF(鋼板の圧延後の速度<圧延ロールの
速度) THEN(運転者は運転速度を5m/secに変更)…(ル
ール10) これにより、直接にはプラントの動作の規則に結び付か
ない解析結果でも、既知プラント知識格納部の規則を用
いて、自動的にプラント動作の規則を作り出すことがで
きる。
【0095】図5を用いて、本発明におけるプラント機
器100で発生するプロセスデータ中の時系列データの
収集蓄積方法の一つを説明する。
【0096】プラント機器100で発生するプロセスデ
ータ中で、センサーの計測値のような時系列データは、
時々刻々とデータが発生し膨大な量になる。プロセスデ
ータ収集蓄積部101で、この膨大な時系列データを蓄
積し、利用することが困難な場合がある。このような場
合、本発明では、時系列データを蓄積するデータ量を少
なくする方法を提供する。
【0097】鋼冷間圧延プラントを例に、具体的に説明
する。特定の事象として、鉄鋼冷間圧延プラントの高速
定常運転時の異常を想定する。プラントに取り付けられ
たセンサの計測値・制御指令値などは、時系列データと
して、時々刻々とプロセスデータ収集蓄積部101に送
られてくる。このとき、プロセスデータ収集蓄積部10
1は、選択的に時系列データを蓄積する。
【0098】鉄鋼冷間圧延プラントの動作は、鋼板の溶
接部分の付近を圧延する低速運転時501と、鋼板の溶
接部分以外の圧延を行なう高速定常運転時503と、そ
れらの間の加減速運転時502に分けられる。それらの
各運転段階は制御指令値から判定できる。プロセスデー
タ収集蓄積部101では、高速定常運転時の時系列デー
タを選択して蓄積する。これでもデータ量が多くて保存
しきれないときは、上記の蓄積された時系列データのう
ち、10秒周期ごとに現れたデータと、前後のデータの
変化が、ある閾値を越えた時は20msecごとにデータを
蓄積する。そして、上記のように蓄積された時系列デー
タのうち高速定常時に張力異常が発生した時から、ある
時間幅に出現した時系列データを収集する。また、高速
定常時の張力異常が発生していない時から、ある時間幅
に出現した時系列データも蓄積する。
【0099】こうすることにより、蓄積する時系列デー
タ量を少なくでき、異常発生時の時系列データ504
と、それと対比させる正常時の時系列データ505が収
集され、プロセス解析部102での解析で、高速定常運
転中の異常に特徴的な規則性を導き出すことができる。
【0100】すなわち、時系列データの収集蓄積を行な
う際、解析したい特定の事象の運転段階のみの時系列デ
ータを蓄積する。また必要ならば、時系列データの変動
が大きさに応じて蓄積するデータの周期を変化させる。
さらに該事象の発生時刻からの、ある2つの時間差で指
定される時刻の間に出現した時系列データと、該事象の
発生時刻以外の時刻からの、ある2つの時間差で指定さ
れる時刻の間に出現した時系列データを蓄積する。これ
らの、時系列データある時間幅内の時系列データの集合
を一つの事例とする。特定事象の解析に必要な特定事象
の発生している事例を正例として、発生していない事例
を反例として確保し、保存するデータ量を少なくするこ
とができる。これにより、プラントで時々刻々と発生す
る時系列データを選択的に蓄積しても、有用な規則を導
き出すことができる。また、有用な規則を導き出せる蓄
積方法を提供することができる。
【0101】プラントからは、時系列データが大量に得
られる。鉄鋼圧延プラントを例にとると、10msecごとの
鋼板にかかる張力データなどが挙げられる。時系列デー
タには、プロセスの状態が反映されていると考えられ、
このデータを用いて、異常などの解析を行なう要求は高
い。図6・7・8・9を用いて、本発明におけるプロセ
ス解析部102における、解析方法の一つとして、特定
事象に特徴的な時系列パターンを導き出す方法を説明す
る。
【0102】まず、プロセスデータ収集蓄積部101で
は、上記のように時系列データを区切り、部分的に蓄積
する。さらに解析に必要な正例と反例を確保する。具体
的には、異常などの特定事象が発生した時刻と、その時
刻から一定時間遡って時系列データを蓄積し、一つの事
例とする。また、特定事象の発生していない時刻と、そ
の時刻から一定時間遡って時系列データを蓄積し、一つ
の事例とする。これらの事例を多数収集蓄積する。
【0103】図6を用いて、特定事象に特徴的な時系列
パターンを導き出すためのプロセス解析部の構成を説明
する。特徴抽出部1021において、特定事象に特徴的
に出現すると思われる特徴を予め定め、特徴抽出処理を
行なう。この特徴抽出結果を特徴抽出事例格納部102
2で記憶する。パターン導出部1023において、特徴
抽出事例格納部1022に格納された時系列データの特
徴抽出結果と、特徴抽出結果相互の出現順序を導き出
す。
【0104】パターン導出部1023での処理を詳細に
説明する。まず、特徴抽出事例格納部1022に記憶さ
れた特徴集出結果から、特徴抽出結果各々の出現時間差
を特徴出現時間差演算部1024で算出し、結果をパタ
ーン及びルール照合部1025内のカテゴライズ実行部
で、大まかな値に分類する。例えば、特徴抽出結果間の
時間差が0秒以下の時0、0秒以上の時1というように
分類する。このカテゴライズ実行部での出力を用いてパ
ターン及びルール照合部1025内の検索照合部102
52では、時系列パターンと事例との照合を行なう。こ
こで、特徴抽出結果各々を要素パターンと定義し、要素
パターンと、要素パターンの出現する順序関係を時系列
パターンと定義する。検索照合部10252では、パタ
ーン生成部1026から問い合わされた時系列パターン
を、事例と照合し、照合精度と照合率をパターン生成部
1026に知らせる。ここで、照合精度を、照合成功し
た事例数と、その中で、特定事象の発生している事例数
との割合と定義する。また、照合率を、全事例数と、照
合成功した事例数との割合と定義する。パターン生成部
1026では、検索照合部10252への問い合わせを
繰り返し、異常などの特定事象に対し、照合精度、照合
率が共に高い時系列パターンを生成する。
【0105】また、プラントからは、時系列データ以外
のスカラ・データも存在する。スカラ・データのデータ
形式は、データ・マイニング技術で良く取り扱う形式で
ある。
【0106】ここで、スカラ・データとは、一つの項目
に一つのスカラ値が対応するデータ形式のデータであ
る。鉄鋼圧延プラントを例にとると、スカラ・データと
は、各母材毎の変形抵抗や摩擦係数データである。従来
のデータ・マイニング技術では、スカラ・データ・ルー
ルを生成する。ここで、スカラ・データ・ルールは、ス
カラ・データの項目とその値との関係と定義する。
【0107】プラントでは異常などの診断のため、特定
事象のスカラ・データ・ルールと時系列パターン両方を
同一の処理で同時に見つけ出し、照合精度・照合率など
から、高く評価される混合ルールを見つけ出す要求があ
る。ここで、混合ルールとは、スカラ・データ・ルール
と、時系列パターンとが混在したものを言う。
【0108】プロセス解析部102において、スカラ・
データの形式のデータも取り扱うために、プロセスデー
タ収集蓄積部101で事例毎のスカラ・データを収集
し、カテゴライズ実行部10251に送られる。カテゴ
ライズ実行部10251は、スカラ値を大まかな値に分
類する。そして、パターン生成部1026では、時系列
パターンを生成するのと同一の処理で、スカラ・データ
・ルールも生成する。
【0109】図7を用いて、パターン生成部1026で
の処理を説明する。パターン生成処理701では、少数
の要素パターンとその出現順序関係に、他の要素パター
ンや出現順序関係が追加される。新たなパターンをこれ
以上生成しないとき、パターン生成終了702の判定で
処理を終わる。新たなパターンが生成された場合、パタ
ーン生成終了702の判定で処理を続け、パターン化条
件満足703を判定する。判定は、同一事象の事例への
照合精度、照合率などにより評価され、決定する。パタ
ーン化する場合はパターンを出力し、しない場合は、再
度パターン生成処理701を繰り返す。
【0110】図8を用いて、パターン生成処理701を
説明する。パターン生成処理701では、パターンを生
成するための決定木の探索7011を逐次行なう。決定
木については、後述する。探索で進んだ枝は、枝刈り実
行7013で有効か無効かを決める。無効ならば、他の
枝を探索する。探索がこれ以上できない時すなわち、パ
ターンの生成がこれ以上できない時、探索終了701判
定で、パターン生成処理701を終わる。
【0111】図9を用いて、時系列パターンを表すマト
リクス表現900と、決定木によるパターン生成方法を
説明する。
【0112】パターン導出部1023において、予め定
めた、特定事象に特徴的に出現すると思われる特徴を要
素パターン701とし、要素パターンから成る順序を表
すマトリックスを仮定する。ここで、一つの事例の最も
新しい、または古い、ことをあらわす要素パターン(こ
こではC)を必ず設ける。マトリクスの要素は、2つの
要素パターンの順列を、要素の値は、0または正の値を
とり、対角成分は欠損値とする。値が正の時は、二つの
要素パターン間の出現時刻の差が正の時の値を表し、値
が0の時は、二つの要素パターン間の出現時刻の順序関
係に指定がないことを表す。マトリクス900を例にと
ると、A行B列は、要素パターンBと要素パターンAの
出現時刻の順序関係を表す。要素パターンAがBよりも
早く出現する時、A行B列の値は、出現時刻の時間差を
とる。要素パターンAとBに、特に出現順序の指定が無
い時は0とする。マトリクスの要素を属性に、マトリク
スの要素の値を属性値に対応させれば、従来のデータ・
マイニング技術のように特定事象の事例に照合精度・照
合率が高い属性とそれに対する属性値の条件を見つけ出
すことができる。ここで、以下の説明を簡潔にするた
め、マトリクスの値が正の時、記号1にカテゴライズし
た場合を述べる。
【0113】まず、全てのマトリクスの値が0であるノ
ードをトップとし、枝903を1つ辿るごとに、新たに
1つの属性値が0から1に定められていく決定木を生成
する。この時、ノードの数は、要素パターンの種類をN
個とすると、数4の通りとなる。
【0114】
【数4】
【0115】ここで、Nが大きくなると、全てのノード
を辿ることはできなくなる。そこで、枝刈りが行なわれ
る。枝刈りとは、ノード毎に算出される、特定事象の事
例との照合精度・照合率などから、ノードを有効とする
か無効とするかを判定し、無効の時、無効のノードから
派生するノードを辿らないことと定義する。
【0116】枝をL個(ただし、Nは正の整数)辿った
位置をレベルLと定義すると、レベルL、要素パターン
の種類をNのとき、ノードの数は、数5の通りとなる。
【0117】
【数5】
【0118】この数ならば、各レベルで枝刈りを行なえ
ば決定木の末端まで辿ることができる。決定木を辿る際
の各ノードは、時系列データの特徴抽出結果と、その順
序関係を表す時系列パターンと対応している。各ノード
で、特定事象の事例との照合精度・照合率などから、有
効な時系列パターンであるかも判定する。有効な時系列
パターンと判定されたならば、時系列データを導き出し
た結果として出力する。マトリクスの要素の値が正の
時、1とみなし、各ノードに対応しているマトリクスが
反射律、推移律の制約を満足しているかをチェックし、
要素パターン間に矛盾が生じないようにする。すなわ
ち、時系列パターンとして、有効なのは、i、j、k、を
正の整数、Xijを、時系列パターンを表すマトリクス
の、i行j列の要素の値とすると、以下の数6、数7を満
たしているようなノードでなくてはならない。
【0119】Xij=1→Xji=0 (数6) Xij=Xjk=1→Xik=1 (数7) また、この技術は、時系列パターンを表すマトリクスの
要素を属性に、マトリクスの要素の値を属性値に対応さ
せ、従来のデータ・マイニング技術を用いている。そこ
で、従来のようにスカラ・データの項目を属性に加え、
属性値にスカラ・データの値、または、カテゴライズ実
行部10251で、分類された値を対応させれば、同一
の処理で時系列データとスカラ・データを取り扱い、時
系列特徴抽出結果とその出現順序関係を同一の処理で見
つけることで、照合精度・照合率による評価が良い診断
ルールを得ることができる。
【0120】このようにして導き出したものうち、時系
列パターンは、要素パターン間の相対的出現時刻の関係
を必ずしも全て定義しなくてもよい。すなわち、要素パ
ターンとその出現順序により、半順序集合で表される時
系列パターンを導き出すことができる。また、相対的出
現時刻の関係を定義したとしても、どのように変化して
も良い不定長区間を表すことのできる時系列データのパ
ターンである。
【0121】図10に上記のようにして導き出した、特
定事象に特徴的な時系列パターン、及びスカラデータの
規則性をルールにしたものを示す。
【0122】導き出した時系列パターンは、異常に特有
なプロセスデータの挙動(異常発生前の)を示してい
る。すなわち、異常発生時1001前には、計測された
張力値がステップ状に上昇802し、かつ、計測された
板厚がステップ上に降下1003する。張力値の上昇と
板厚の降下のタイミングは特に指定されない。ただ、異
常発生前に張力値の上昇と板厚の降下が起こることだけ
が指定される。また該異常発生時に特有な、設定された
圧延ロールの荷重、材料の変形抵抗の値の関係1004
も同時に示されている。
【0123】このように、プラントにおいて、同一の事
象が発生したにもかかわらず、外乱などにより、時系列
データの特徴抽出結果の相対的出現時刻や順序が乱れて
しまうことがあっても、該事象に特徴的な時系列パター
ンを導き出すことができる。また、該時系列パターンを
用いて該事象を捉えることができる。
【0124】上記の方法での時系列パターンを高速に導
き出す方法として以下のものがある。予め、蓄積された
解析対象の事例に出現する要素パターンを調べ、出現し
ないものは、パターン生成部1026でのパターン生成
処理701において用いない。また、事例中の要素パタ
ーンの出現のみに着目して、スカラデータと同様にデー
タマイニング技術を用いて、特定事象に特徴的に出現し
ている要素パターンを予め求め、後に、その要素パター
ン間の相対的出現時刻を求めることができる。
【0125】
【発明の効果】本発明では、プラントの動作を決定する
仕組みを、動作規則と、規則の実行部分に分割すること
により、プロセスデータから導き出した規則をプラント
の動作に反映させる。また、導き出した規則をプロセス
データに適用した結果をプラント動作に反映する。これ
により、生産性の高い動作を行なうことができるシステ
ムを提供できる。
【0126】また、解析したい特定の事象の運転段階の
みの時系列データを蓄積する。また必要ならば、時系列
データの変動が大さに応じて蓄積するデータの周期を変
化させる。さらに該事象の発生時刻からの、ある2つの
時間差で指定される時刻の間に出現した時系列データ
と、該事象の発生時刻以外の時刻からの、ある2つの時
間差で指定される時刻の間に出現した時系列データを蓄
積する。これにより、プラントで時々刻々と発生する時
系列データを選択的に蓄積しても、有用な規則を導き出
すことができる、蓄積方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明であるプロセス解析制御装置の構成を説
明する図である。
【図2】本発明であるプロセス解析制御装置の構成を詳
細に説明する図である。
【図3】本発明のプロセス解析部の処理を説明する図で
ある。
【図4】本発明の動作規則実行部の処理を説明する図で
ある。
【図5】本発明のプロセスデータ収集蓄積部の処理を説
明する図である。
【図6】本発明のプロセス解析部の構成の例を説明する
図である。
【図7】本発明のプロセス解析部中のパターン生成部の
処理をフロー図で説明する図である。
【図8】本発明のプロセス解析部中のパターン生成部の
パターン生成処理をフロー図で説明する図である。
【図9】本発明のプロセス解析部中のパターン生成部の
処理のパターン生成方法を説明する図である。
【図10】本発明のプロセス解析部中のパターン生成部
で導き出された時系列パターンとルールを説明する図で
ある。
【符号の説明】
100…プラント機器、101…プロセスデータ収集蓄
積部、102…プロセス解析部、103…動作規則格納
部、104…動作規則実行部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 裕 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 中島 正明 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原材料をもとに製品を生産するプラントに
    おけるプロセスを制御するプロセス制御装置であって、 前記プラントのプロセス中に生じる情報を収集して、収
    集された情報を蓄積するプロセスデータ収集蓄積部と、 前記プロセスデータ収集蓄積部に蓄積されたデータから
    プロセスの状態を表す規則を導き出すプロセス解析部
    と、 前記プロセス解析部により導き出された規則を格納して
    おく新規動作規則格納部と、 プロセス中に生じる情報に対応する規則を前記新規動作
    規則格納部から導き出し、導き出された規則を用いて前
    記プラントの制御内容を決定する動作規則実行部とを有
    することを特徴とするプロセス制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記動作規則実行部で決定された制御内容に基づいて、
    前記プラントを制御する制御手段を有することを特徴と
    するプロセス制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記データ収集蓄積部は、前記プラントのプロセス中に
    生じる情報として、前記プラントへの制御指令値および
    前記プラントのセンサによる計測値のうち少なくとも一
    方を収集することを特徴とするプロセス制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、前記プラントのプロ
    セス中に生じる情報として、前記原材料の規格データお
    よび物性データのうち少なくとも一方を収集して蓄積
    し、 前記プロセス解析部は、蓄積された原材料の規格データ
    および物性データのうち少なくとも一方が前記プロセス
    の時間に与える影響に基づいて規則を導き出すことを特
    徴とするプロセス制御装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、前記プラントのプロ
    セス中に生じる情報とともにプロセス上の制約条件をも
    収集して、蓄積し、 前記プロセス解析部は、前記制約条件と前記情報が矛盾
    する場合は、前記制約条件を優先して前記規則を導き出
    すことを特徴とするプロセス制御装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、前記プラントのプロ
    セス中に生じる情報とともに前記プラントの運転者が過
    去に行った制御をも収集して、蓄積し、 前記動作規則実行部は、前記情報および前記運転者が過
    去に行なった制御に基づいて前記規則を導き出し、 前記プロセスデータ収集蓄積部から、導き出された規則
    が前記運転者が過去に行った制御と矛盾する場合は、前
    記プロセスデータ収集蓄積部から前記運転者が過去に行
    った制御を削除することを特徴とするプロセス制御装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、予め定めた事象の発
    生時刻から所定の時間差で指定される時刻の間に出現し
    たデータの集合を一つの事例とし、 前記動作規則実行部は、前記事例と前記情報が矛盾する
    場合は、前記制約条件を優先して前記規則を導き出すこ
    とを特徴とするプロセス制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、前記事象のうち前記
    プラントの運転段階における時系列データを収集して、
    蓄積することを特徴とするプロセス制御装置。
  9. 【請求項9】請求項7に記載のプロセス制御装置におい
    て、 前記プロセスデータ収集蓄積部は、前記時系列データの
    変動の大きさに応じて蓄積するデータの周期を変化させ
    ることを特徴とするプロセス制御装置。
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