JP2021088916A - 埋設部材および埋設部材の設置構造 - Google Patents

埋設部材および埋設部材の設置構造 Download PDF

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Abstract

【課題】構造物へ大きな外力が加えられたときに設置面の損傷を抑制できる埋設部材及びその設置構造を提供する。【解決手段】締結部の外側に筒状の壁部を配置し、壁部と締結部との間に隙間部を形成させ、前記壁部の上端の高さ位置を設置面と略一致するように配置させると共に、壁部の下端を締結部の下端よりも上方に位置するように形成する。前記壁部の上端の高さ位置を前記設置面と略一致させて埋設部材を埋設固定させることで、壁部外側の充填材の上面と壁部内側の隙間部へ充填させた充填材の上面とが前記壁部によって仕切られる。これにより設置面に設置させた構造物へ大きな外力が加えられて締結部へ力が伝達されたときに、前記締結部近傍の前記隙間部内に充填された充填材に生じた亀裂やひび割れが前記壁部に阻まれてその外側へ至りにくくなされ、壁部外側の充填材や、埋設孔の外側の設置面の破損を抑制できる。【選択図】 図2

Description

本発明は、構造物へ大きな外力が加えられたときに設置面の損傷を抑制する埋設部材、および埋設部材の設置構造に関するものである。
モルタルやコンクリートなど流動状態時に充填した後に固化する充填材によって埋設孔内に固定するアンカーボルトやアンカーナットなどの埋設部材は従来より用いられており、これに関する種々の発明が開示されている。
例えば、特許文献1には、コンクリートに埋設されたアンカーボルトの下端部に定着部材を固定し、該定着部材の周囲に、外面もしくは外面および内面に凹凸のある定着管を配置したことを特徴とするアンカーボルトの定着構造が開示されている。
特開平11−172780号公報
特許文献1に示されるアンカーボルトの定着構造は、アンカーボルトの下端部に固定した定着部材の周囲に定着管を配置することよって、アンカーボルトの定着耐力を確保している。しかしながら、特許文献1の如きアンカーボルトの定着構造は、車両防護柵などに利用して車両が接触した場合に、アンカーボルトへ加えられた外力によりこれを埋設固定した設置面がひび割れるなどの破損が生じる恐れがあった。
本発明は、構造物へ大きな外力が加えられたときに設置面の損傷を抑制できる埋設部材、および埋設部材の設置構造を提供するものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下のような構成としている。
すなわち本発明に係る埋設部材は、設置面に形成された埋設孔内に配置され、該埋設孔内に充填された後に固化する充填材によって前記埋設孔内に固定される埋設部材であって、前記埋設部材は雄ねじ部又は雌ねじ部を備える締結部と、該締結部の外側に配置される壁部とを備え、前記壁部は筒状に形成され、該壁部の内側に前記締結部が収納されて該締結部の外側面と前記壁部の内側面との間に隙間部が形成されており、前記壁部の上端の高さ位置が前記設置面と略一致するように配置可能に設けられると共に、該壁部の下端が前記締結部の下端よりも上方に位置するように形成されていることを特徴とするとするものである。
本発明に係る埋設部材によれば、雄ねじ部又は雌ねじ部を備える締結部と、この締結部の外側に配置させる壁部とを備え、前記壁部を筒状に形成し、その内側に前記締結部を収納させて締結部の外側面と前記壁部の内側面との間に隙間部が形成させるので、埋設孔内の前記充填材が壁部の外側に充填されると共に、壁部の内側の前記隙間部に充填される。また、前記壁部の上端の高さ位置を前記設置面と略一致するように配置可能に設けるので、前記壁部の上端を設置面と略一致させて埋設部材を埋設固定させることで、壁部外側の充填材の上面と壁部内側の隙間部へ充填させた充填材の上面とが前記壁部によって仕切られる。これにより設置面に設置させた構造物へ大きな外力が加えられて締結部へ力が伝達されたときに、前記締結部近傍の前記隙間部内に充填された充填材に生じた亀裂やひび割れが前記壁部に阻まれてその外側へ至りにくくなされ、壁部外側の充填材や、埋設孔の外側の設置面の破損を抑制できる。
また、前記壁部の下端を前記締結部の下端よりも上方に位置するように形成するので、埋設孔内に充填させて壁部外側に配置される充填材が壁部の下方を通じて前記隙間部内へ充填されるので、壁部の下方において隙間部内の充填材と壁部外側の充填材との間に界面が生じず、固化した充填材がより強固に形成される。
また、前記締結部と前記壁部を接続する接続部を備えさせれば、締結部と壁部との位置ずれが生じにくくなされるので、前記埋設部材の設置作業中に両部材の位置ずれが生じて前記隙間部の形が大きくくずれるような状況を防止できる。
また、前記接続部の少なくとも一部を前記充填材内に埋設されるように設ければ、接続部が充填材から外れにくくなされ、前記埋設部材の埋設孔からの脱離を抑制できるので好ましい。
また、前記接続部を前記壁部と一体的に形成し、前記接続部に切欠き状に設けた破断部を形成すれば、設置面に設置させた構造物へ大きな外力が加えられて締結部へ力が伝達されたときに、前記破断部を形成した位置で接続部が破断し、接続部を介して締結部から壁部へ伝達される力を低減させることができるので、壁部へ加えられる力を低減させて、壁部の外側の充填材や設置面を構成する部材の損傷を抑制することができる。
また、本発明に係る埋設部材の設置構造によれば、雄ねじ部又は雌ねじ部を備える締結部と、この締結部の外側に配置させる壁部とを備え、前記壁部を筒状に形成し、その内側に前記締結部を収納させて締結部の外側面と前記壁部の内側面との間に隙間部が形成されているので、埋設孔内の前記充填材が壁部の外側に充填されると共に、壁部の内側の前記隙間部に充填される。また、前記壁部の上端の高さ位置を前記設置面と略一致するように配置させるので、壁部外側の充填材の上面と壁部内側の隙間部へ充填させた充填材の上面とが前記壁部によって仕切られる。これにより設置面に設置させた構造物へ大きな外力が加えられて締結部へ力が伝達されたときに、前記締結部近傍の前記隙間部内に充填された充填材に生じた亀裂やひび割れが前記壁部に阻まれてその外側へ至りにくくなされ、壁部外側の充填材や、埋設孔の外側の設置面の破損を抑制できる。
また、前記壁部の下端を前記締結部の下端よりも上方に位置するように配置させて、壁部外側に充填された充填材が壁部の下方を通じて前記隙間部内に充填させているので、壁部の下方において隙間部内の充填材と壁部外側の充填材との間に界面が生じず、より強固に形成された充填材によって埋設部材を設置させることができる。
本発明の埋設部材および埋設部材の設置構造によれば、構造物へ大きな外力が加えられたときに設置面の損傷を抑制できる。
本発明に係る埋設部材の設置構造の実施の一形態を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1、2の締結部を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。 図1の埋設部材を設置させる際に用いる施工器具の一例を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。 図4の施工器具に図1、2の埋設部材を取り付け、埋設孔内へ配置した状態を示す平面図である。 図5のA−A断面図である。 本発明に係る埋設部材の実施の他の一形態を示す平面図である。 図7のA−A断面図である。 図7の埋設部材を設置させる際に用いる施工器具の一例を示す図である。 図9の施工器具を図7の埋設部材へ取り付けた状態を示す縦断面図である。 図7の埋設部材を設置させた状態を示す縦断面図である。 本発明に係る埋設部材の実施の他の一形態を示す平面図である。 図12のA−A断面図である。 図9の施工器具を図12の埋設部材へ取り付けた状態を示す縦断面図である。 図12の埋設部材を設置させた状態を示す縦断面図である。 本発明に係る埋設部材の実施の他の一形態を示す平面図である。 図16のA−A断面図である。 図16の埋設部材を設置させた状態を示す縦断面図である。 本発明に係る埋設部材の実施の他の一形態を示す平面図である。 図19のA−A断面図である。 図19の締結部を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。 図15の接続部を示す平面図である。 図22のA−A断面図である。 図19の埋設部材を設置させた状態を示す縦断面図である。 図2に示す埋設部材が設置面から脱抜した状況を示す断面図である。 設置面に埋設固定したアンカーナットが設置面から脱抜した状況を示す断面図である。 本発明に係る埋設部材の実施の他の一形態を示す斜視図である。 図27の平面図である。 図28のA−A断面図である。 図29の接続部の破断部を拡大して示す図である。 図27の埋設部材を設置させた状態を示す縦断面図である。
発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図1は本発明に係る埋設部材1の設置構造の実施の一形態を示す平面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
埋設部材1は、ボルトBの雄ねじを締結可能な雌ねじ部21を有する締結部2と、筒状に形成した壁部3を備え、それぞれ別体に形成した締結部2と壁部3を設置面Gに穿設した平面視円形の埋設孔H内に配置して、埋設孔H内に充填した後に固化させた充填材Fによって固定している。前記締結部2は、雌ねじ部21の軸線を設置面Gに対して垂直に配置して設置している。
図3は図1、2の締結部2を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
締結部2は、設置場所に埋設固定して利用する所謂アンカーナットである。
締結部2は、前記雌ねじ部21が上方に開口する有底筒状に形成している。また、締結部2は、下方に至るほど外径が拡径する略円錐台形状に設けた傾斜部23を下部に形成し、傾斜部23の上方は外径を一定に設けた形状に形成している。
傾斜部23を設けることで、充填材F内に埋設固定させた締結部2の上方への脱抜が抑制される。
壁部3は円筒形状の筒壁31を備える筒状体であり、具体的には丸形鋼管で形成している。
筒壁31は、内径が前記締結部2の外径よりも大きな筒体であり、筒壁31の内側の中空部32内に締結部2を挿入させた状態において、締結部2と筒壁31との間に隙間部S1が形成されるように設けている。
図4は図1の埋設部材1を設置させる際に用いる施工器具9の一例を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
図4に示す施工器具9は、矩形平板形状の基材91を備え、基材91の幅方向両側にそれぞれ磁着部93を設けている。
各磁着部93は棒形の磁石であり、四角柱形状の磁石をそれぞれ基材91の両縁に取り付けて磁着部93を形成している。また、各磁着部93の下面は平面に形成して、それぞれ基材91の下面と面一に配置している。
基材91には、上下方向に貫通する丸孔形状の貫通孔92を形成している。貫通孔92は基材91の長手方向及び幅方向の中央に配置しており、前記締結部2の雌ねじ部21へ螺結可能なボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な大きさに形成している。
図5は図4の施工器具9に図1、2の埋設部材1を取り付け、埋設孔H内へ配置した状態を示す平面図であり、図6は図5のA−A断面図である。
図5、6に示す埋設部材1の締結部2は、施工器具9の貫通孔92へ雄ねじ部分を挿通させたボルトBと雌ねじ部21が螺結しており、締結部2の上端が基材91の下面に当接している。
また図5、6に示す埋設部材1の壁部3は、その上端を各磁着部93の下面へ磁着させて、施工器具9へ取り付けている。
即ち、施工器具9へ取り付けた状態において、締結部2と壁部3はそれぞれの上端の上下方向の位置が一致するように配置される。
図5、6に示す施工器具9は、基材91の長手方向両側の各端部の下面を設置面Gへ当接させており、施工器具9に取り付けた埋設部材1は、締結部2と壁部3の各上端の位置を設置面Gと一致させて埋設孔H内に収納されている。
図5、6に示すように、施工器具9へ埋設部材1を取り付けたときに、締結部2は壁部3の中央近傍に配置される。換言すると、前記施工器具9は、それぞれ別体に形成した締結部2と壁部3とを接続する接続部として機能する。
施工器具9を介して接続した状態において、締結部2は壁部3の中空部32の内側に収納され、締結部2の外面と壁部3の内側面との間に隙間部S1が形成される。
また、施工器具9を介して接続した状態において、壁部3の筒壁31の下端は締結部2の下端よりも上方に配置されるように設けている。
更に、施工器具9へ取り付けた埋設部材1を埋設孔H内に収納させた状態において、締結部2の下端と壁部3の下端が埋設孔Hの底面から上方へ離間して配置されるように設けている。
図5、6に示す埋設孔H内へ硬化前の充填材Fを流し込み設置面Gに至るまで充填させ、充填材Fが硬化した後にボルトBを締結部2から螺脱させて施工器具9を取り外すことで、図1、2に示す埋設部材1の設置構造とすることができる。
埋設孔H内の充填材Fは、壁部3の外側に充填された部分と内側の中空部32内に充填された部分とが筒壁31の下方で界面無く繋がっており、壁部3や締結部2を埋設孔H内で強固に固定する。
前記埋設部材1は、施工器具9へ取り付けた状態において、筒壁31の下端が締結部2の下端よりも上方に配置されるように設けているので、埋設孔Hの底面へ締結部2の下端が当接する程度の深さに埋設孔Hが形成されていた場合でも、壁部3の外側と内側に位置する各充填材Fが筒壁31の下方で良好に接続する。
埋設部材1を固定する充填材Fは、モルタルやセメントや合成樹脂製の接着剤など、流動可能な状態から硬化する種々の材料を選択または組み合わせて利用することができる。
図1、2に示す埋設部材1は締結部2の雌ねじ部21へ雄ねじを螺結可能であり、設置面Gへ構造物を設置させる用途に利用できる。例えば、車両が走行する路面を設置面Gとし、前記埋設部材1を利用して道路用標示体や車線分離体などの道路付帯設備を設置させることができる。
一般的に、前記道路付帯設備などの構造物へ車両が接触するなどして外力を受けたとき、構造物を設置させているアンカーボルトやアンカーナットなどの埋設部材を固定する埋設孔内の充填材にひびや割れなどの損傷が生じる場合がある。そして、前記外力が極めて大きな場合には、生じたひびや割れが充填材に留まらず、埋設孔の縁まで至り設置面Gを構成する路面などへ損傷がおよんで、復元に多大な労力を要する状態となる恐れがあった。
図1、2に示す埋設部材1は、埋設孔Hの上部において筒壁31が仕切りとなって壁部3の内側と外側の充填材Fが隔てられているので、締結部2を利用して設置させた構造物が大きな外力を受けて締結部2の近傍の充填材Fが破損したときに、生じたひびや割れを筒壁31で遮り、壁部3の外側の充填材Fや設置面Gを構成する部材の損傷を抑制することができる。そして、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。具体的には、埋設孔Hよりも小さな孔を埋設孔H内の充填材Fへ形成して既設の埋設部材1を取り外し、新たに別の埋設部材1をこの孔内に収納させた後に充填材を流入し硬化させて設置させることができる。即ち、新たな埋設部材1の設置作業において、設置面Gを構成する部材を損傷させることなく、最初に形成した埋設孔Hの内部のみで作業を行うことができる。
図25は図2に示す埋設部材1が設置面Gから脱抜した状況を示す断面図であり、図26は設置面Gに埋設固定したアンカーナットNが設置面から脱抜した状況を示す断面図である。
図26に示すアンカーナットNは、図1、2に示す埋設部材1の締結部2と同一形状に形成されており、図26はアンカーナットNの周囲に壁部3の筒壁が配置されていない構成のみが図25と異なっている。
一般的なアンカーナットやアンカーボルトへ設置面から引き抜くような強力な引張力がかかったとき、図26に示すように、外力がかかった前記アンカーナットN等を起点として埋設孔Hに充填された充填材Fや設置面Gを構成する部材が円錐状に割れて脱離する、所謂コーン状破壊と呼ばれる損傷が生じる場合がある。
図26は、埋設固定させたアンカーナットNへ引張力がかかり、これを固定していた充填材Fや設置面Gを構成する部材が、前記アンカーナットNの下端を先端とする円錐状の塊状となって設置面Gから脱離した状態を示している。
コーン状破壊が生じるとき、脱離するアンカーナットN部分の周囲の破壊面D1は、設置面Gに対して一定の角度Anで生じる傾向にある。前記の角度Anは、設置面Gの構成部材や充填材Fの材質などによって変化するが、一般的なコンクリートでは設置面に対して45度の角度で破壊面D1が生じる。また、コンクリート以外の他の材料においても、例えば柵や支柱などの道路付帯設備の設置に用いるようなアンカーナットN等を設置させる設置面Gの構成材料や充填材F等においては、設置面Gに対しておおむね50度以下の角度で破壊面D1が生じる。このように前記アンカーナットNやアンカーボルトが設置面Gから引き抜かれる場合、設置面G側に生じる破壊面D2が大きく形成され、前記埋設孔Hの内側だけに留まらず、設置面Gを構成する部材をまで至る場合がある。
図25に示すように、締結部2の周囲に筒壁31を配置させた筒部3を備える図2に示す前記埋設部材1が設置面Gから脱抜するとき、図26と同様に、アンカーナットからなる締結部2の下端を起点として破壊面D1が形成される。しかしながら、図25に示すように、締結部2の下端に接続する前記破壊面D1は前記筒壁31の下端に接続し、筒壁31の外面に沿うように形成される。換言すると、図25に示す埋設部材1は、筒壁31及びその内側に収納される締結部2や隙間部S1内の充填材Fが一塊となって、筒壁31の外側の充填材Fから引き抜かれるように脱抜している。
このように、壁部3を備える前記埋設部材1は、設置面Gから脱抜するような強い外力を受けた場合においても、筒壁31の外側の充填材Fや埋設孔H外側の設置面Gを構成する部材の損傷を抑制することができる。
図25に示すような、埋設部材1の設置面Gからの脱抜は、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続することで生じる。このため、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と設置面Gとのなす角度An2が、図26に示す前記角度An1よりも小さく設けることで、前記破壊面D1が筒壁31へ接続しやすくなされる。前記角度An2を図26に示す前記角度An1よりも小さく設けた場合、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31へ接続せずに筒壁31の下端の下方へ形成されて、図26に示すような円錐状の破壊面D1となる可能性が大きくなる。
また、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と設置面Gとのなす角度An2の大きさ0度以上とすれば、締結部2の下端が筒壁31の下端よりも下方に配置されて締結部2の下端を起点とする破壊面D1が形成しやすくなされる。
即ち、前記埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、設置面Gに対して平行に配置されやすい締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度An2を0度以上50度以下の大きさに設けるのが好ましい。また、前記角度An2をより小さく設けることで、破壊面D1が筒壁31の下端へ接続しやすくなることから、前記角度An2を0度以上35度以下に設けることで、筒壁31の外側へ破壊面D1が至る可能性をより低減できる。
締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度An2は、筒壁31を構成する部材の長さを変更することでその大きさを容易に調整することができる。また、前記角度An2の大きさの調整は、前記筒壁31の径の大きさを変更して行ってもよく、前記締結部2を上下の長さや外形の異なる別の部材に変更して行っても良い。上記の各方法を選択又は組み合わせて、前記角度An2の大きさを調整するとともに、締結部2及び壁部3の剛性や埋設強度のバランスを調整することができる。
尚、図2に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度An2の大きさを38度に形成している。
図1、2に示す前記埋設部材1は、筒壁31を丸形鋼管で形成しており、その外面は凸凹の少ない平滑面に形成されている。このように筒壁31の外面を平滑に設けることで、この外面に付着する充填材Fが剥がれやすくなされるので、埋設部材1の設置面Gからの脱抜において、図25に示すように、前記破壊面D1が筒壁31の外面に沿うように形成されやすくなされる。
換言すると、筒壁31の外面から外方へ突出する凸部や、筒壁31の内側へ向かう凹部や貫通孔などを、より小さく設けることや、より少なく設けることで、筒壁31に沿う破壊面D1の形成を促すことができ、図1、2に示すように、筒壁31の外面を前記凸部や凹部や貫通孔を備えない平滑面に設けることで、筒壁31に沿う破壊面D1の形成をより促すことができる。
尚、破壊面D1を筒壁31の外面に沿って形成させるという目的においては、筒壁31の外面を凸凹や孔などの貫通部分が少ない平滑に設けることが好ましいが、充填材F中に筒壁31を必要な強度で固定するために、筒壁31の外面に凸凹や貫通孔などを適度に設けてもよい。
図7は本発明に係る埋設部材1の実施の他の一形態を示す平面図であり、図8は図7のA−A断面図である。
図7、8に示す埋設部材1は、壁部3と締結部2とを接続する接続部4を有している構成が、図1、2に示す前記埋設部材1と異なる主な事項である。
即ち、図7、8に示す埋設部材1は、図1、2に示すものと同一形状に形成したアンカーナットからなる締結部2と、丸形鋼管からなる壁部3とを備え、筒壁31の内側の中空部32内に締結部2を収納させている。また、壁部3の略中央に配置させた締結部2と筒壁31との間に、隙間部S1が形成されるよう設けている。
図7、8に示す接続部4は、略矩形の平板形状に形成した金属板であり、その上面が筒壁31の上端と一致するように配置させて、壁部3に取り付けている。
具体的には、前記接続部4は、四隅の各角部分を前記壁部3の筒壁31の内側形状に対応する形と配置に設けており、各角部分を筒壁31の内周面へ当接させて取り付けている。前記接続部4は筒壁31の内側に圧嵌しており、小さな力では外れないように取り付けている。
また、接続部4の各角部分以外の縁部分と筒壁31との間には隙間部S2が形成されており、この隙間部S2により壁部3の中空部32が接続部4の上方の空間へ連通するように設けている。
接続部4の中央には、前記ボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な円形の貫通孔41を中央に設けている。
前記貫通孔41は、締結部2の上部の外形よりも小さな大きさに形成しており、図8に示すように、貫通孔41の位置を雌ねじ部21へ一致させて配置させたときに、締結部2の上端を接続部4の下面へ当接可能に設けている。
尚、図8に示す接続部4と締結部2は当接しているだけであり、接着や溶接などによる固定はなされていない。
図9は図7の埋設部材1を設置させる際に用いる施工器具9の一例を示す図である。
図9に示す施工器具9は、磁着部93を備えていない構成のみが、図4に示す前記施工器具9と異なっている。
即ち、図9に示す施工器具9は、基材91の形状を図4に示す前記施工器具9の基材91と同一に形成しており、矩形平板形状の基材91の中央に前記ボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な貫通孔92を形成している。
図10は図9の施工器具9を図7の埋設部材1へ取り付けた状態を示す縦断面図である。
図10に示す施工器具9は、図4に示す施工器具9と同様に、貫通孔92へ雄ねじ部分を挿通させたボルトBを雌ねじ部21へ螺結させて、締結部2へ取り付けるように設けている。
また、締結部2の上方に配置させた前記接続部4は、前記ボルトBの雄ねじ部分を貫通孔41に挿通させており、その上面は基材91の下面へ当接させている。即ち、接続部4を取り付けた壁部3も同様に、筒壁31の上端が基材91の下面へ当接する位置に配置される。
図5、6に示す前記施工器具9と同様に、図10に示す施工器具9の長手方向両端の下面を設置面Gへ当接させ、埋設部材1を収納させた埋設孔H内に流動状態の充填材Fを流し込み、これが硬化した後にボルトBを螺脱させて施工器具9を取り外すことで、図7に示す前記埋設部材1を埋設孔H内に固定することができる。
また、図10に示すように、施工器具9を取り付けた状態において、壁部3の内側の中空部32と接続部4の上方の空間とが、前記隙間部S2を通じて連通しているので、埋設孔H内に充填材Fを流し込む作業の際に、筒壁31内の中空部32に空気が溜まることなく隙間部S2を通じて外方へ流れ出ていく。このため、締結部2と壁部3との間の隙間部S1に充填材Fを良好に充填させることができる。
図11は図7の埋設部材1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図11に示す埋設部材1は、図2に示す前記埋設部材1の設置構造と同様に、充填材Fの上部において壁部3の外側の充填材Fと、壁部3の内側の中空部32内の充填材Fとが筒壁31によって隔てられているので、雌ねじ部21へ接続する構造物からの外力によって締結部2の近傍の充填材Fが破損したときに、生じたひびや割れを筒壁31で遮り、壁部3の外側の充填材Fや設置面Gを構成する部材の損傷を抑制することができる。
即ち、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。
尚、図7に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度を45度の大きさに設けており、埋設部材1が設置面Gから引き抜かれるようにして脱抜するときに、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続して、筒壁31の外面に沿う破壊面D1の形成を促すように設けている。
図11に示す埋設部材1は、図2に示す前記埋設部材1の設置構造と同様に、壁部3の外側と内側とに充填された充填材Fが筒壁31の下方で界面無く繋がっているので、硬化した充填材Fによって締結部2や壁部3がより強固に固定される。
図11に示す埋設部材1は、壁部3に前記接続部4を取り付けているので、貫通孔41へ挿通させたボルトBを雌ねじ部21へ螺結させることで、締結部2と壁部3を接続して、壁部3の中央に締結部2を容易に配置することができる。このため、埋設部材1を埋設孔H内に埋設固定させる作業において、締結部2と壁部3の位置ずれが生じにくく、より容易に設置させることができる。
また、図11に示す埋設部材1は、壁部3へ取り付けた接続部4の下面が充填材Fへ接触するように設けられており、具体的には、下面と外側の縁部分が接触するように充填材Fに埋設させている。
このように接続部4を設けることで、充填材Fと接続部4の接触面積がより大きくなされ、充填材Fの接着の力による接続部4の固定がより強固になされて、埋設部材1を安定して設置させる効果が期待できる。
図12は本発明に係る埋設部材1の実施の他の一形態を示す平面図であり、図13は図12のA−A断面図である。
図12、13に示す埋設部材1は、接続部4の上方に接着体5を設けている構成のみが、図7、8に示す前記埋設部材1と異なっている。
即ち、図12、13に示す埋設部材1は、アンカーナットからなる締結部2と、平板形状の接続部4を内側に圧嵌して取り付けた丸形鋼管からなる壁部3を備えており、前記締結部2、接続部4、および壁部3は図7、8に示すものと同一形状に形成している。
図12、13に示す接着体5は円形に形成した平板状の金属板であり、その外径の大きさを前記壁部3の外径よりも大きく形成している。
接着体5は、その下面を前記接続部4の上面および壁部3の上端に当接させて、接続部4の上に取り付けている。
また、接着体5は、前記ボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な円形の貫通孔51を中央に形成しており、貫通孔51の位置を貫通孔41に一致させて接続部4の上方に取り付けている。
尚、図12、13に示す接着体5の下面は、接続部4や壁部3に当接しているだけであり、接着や溶接などによる固定はなされていない。
前記接着体5には、円形の貫通孔52を形成している。貫通孔52は、接着体5を接続部4の上方に取り付けた状態において前記各隙間部S2の上方に配置されるように形成しており、接着体5に合計4個設けている。
図14は図9の施工器具9を図12の埋設部材1へ取り付けた状態を示す縦断面図である。
具体的には、施工器具9の上方に配置したボルトBの雄ねじ部分を、施工器具9の貫通孔92、接着体5の貫通孔51、及び接続部4の貫通孔41へ挿通させて、締結部2の雌ねじ部21へ螺結させており、施工器具9の基材91の下面を接着体5の上面へ当接させている。
図5、6に示す前記施工器具9と同様に、図14に示す施工器具9の長手方向両端の下面を設置面Gへ当接させ、埋設部材1を収納させた埋設孔H内に流動状態の充填材Fを流し込み、これが硬化した後にボルトBを螺脱させて施工器具9を取り外すことで、図14に示す前記埋設部材1を埋設孔H内に固定することができる。
また、図14に示すように、施工器具9を取り付けた状態において、壁部3の内側の中空部32と接着体5の上方の空間とが、前記隙間部S2と貫通孔52を通じて連通しているので、埋設孔H内に充填材Fを流し込む作業の際に、筒壁31内の中空部32に空気が溜まることなく隙間部S2と貫通孔52を通じて外方へ流れ出ていく。このため、締結部2と壁部3との間の隙間部S1に充填材Fを良好に充填させることができる。
図15は図12の埋設部材1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図15に示す埋設部材1は、図1、2に示す前記埋設部材1や、図11に示す前記埋設部材1と同様に、充填材Fの上部において締結部材2の近傍の充填材Fと壁部3の外側の充填材Fとを筒壁31によって隔てることで、締結部2の近傍の充填材Fに生じた損傷が設置面Gを構成する部材へおよぶことを抑制できる。即ち、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。
また、壁部3の外側と内側の充填材Fが筒壁31の下方で界面無く繋がっているので、硬化した充填材Fによって締結部2や壁部3がより強固に固定される。
尚、図12に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度を45度の大きさに設けており、埋設部材1が設置面Gから引き抜かれるようにして脱抜するときに、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続して、筒壁31の外面に沿う破壊面D1の形成を促すように設けている。
図15に示す埋設部材1は、接続部4へ取り付けた接着体5の下面が充填材Fへ接触するように設けられており、具体的には、下面と外側の縁部分と貫通孔52の縁部分が接触するように充填材Fに埋設させている。
このように接着体5を設けることで、充填材Fと接着体5の接触面積がより大きくなされ、充填材Fの接着の力による接着体5の固定がより強固になされる。更に接着体5の外径を壁部3の外形よりも大きく設けているので、埋設部材1をより安定して設置させる効果が期待できる。
図16は本発明に係る埋設部材1の実施の他の一形態を示す平面図であり、図17は図16のA−A断面図である。
図16、17に示す埋設部材1は、壁部3と接続部4の形状と、両部材を一体的に形成している構成が、図7、8に示す前記埋設部材1と異なる主な事項である。
即ち、図16、17に示す埋設部材1は、図7、8に示す前記埋設部材1と同様に、アンカーナットからなる締結部2を備えており、この締結部2は図7、8に示す前記埋設部材1の締結部2と同一形状に形成している。
図16、17に示す埋設部材1は、略円板形状に設けた接続部4と、その外縁の全周から下方へ延設させて略円筒形状に形成した筒壁31を備える壁部3とを一体的に形成しており、具体的には、1枚の金属板をプレス加工して前記接続部4と壁部3とを形成している。
前記接続部4は、上下方向に貫通する円形の貫通孔41を中央に配置して形成しており、前記ボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な大きさに形成している。
前記貫通孔41は、締結部2の上部の外形よりも小さな大きさに形成しており、図17に示すように、貫通孔41の位置を雌ねじ部21へ一致させて配置させたときに、締結部2の上端が接続部4の下面へ当接するように設けている。
尚、図17に示す接続部4と締結部2は当接しているだけであり、接着や溶接などによる固定はなされていない。
また、前記接続部4には、上下方向に貫通する略扇形の貫通孔42を形成しており、各貫通孔42を前記貫通孔41の周囲に等間隔に配置して合計4個形成している。
前記壁部3は、円筒状の筒壁31の内径を締結部2の外形よりも大きく形成している。即ち、前記壁部3は、図7、8に示す壁部3と同様に、筒壁31の内側中央に締結部2を配置して中空部32内に収納させた状態において、締結部2と筒壁31との間に隙間部S1が形成されるよう設けている。
図16、17に示す埋設部材1は、図7、8に示す前記埋設部材1と同様の手順で、図9に示す施工器具9を利用して設置作業を行うことができる。
即ち、前記埋設部材1を設置させる手順は、最初に施工器具9を埋設部材1へ取り付けるものであり、施工器具9の基材91の下面を接続部4の上面へ当接させ、施工器具9の上方に配置したボルトBの雄ねじ部分を基材91の貫通孔92、および接続部4の貫通孔41へ挿通させ、締結部2の雌ねじ部21へ螺結させる。
次に、前記埋設部材1を埋設孔H内に配置させるものであり、施工器具9の長手方向両側の端部を設置面Gへ当接させて、施工器具9へ取り付けた前記埋設部材1を設置面Gの埋設孔H内へ収納させる。このとき、接続部4の上面が設置面Gと面一に配置される。
最後に、埋設部材1を埋設孔H内に固定するものであり、埋設部材1を収納させた埋設孔H内に流動状態の充填材Fを充填させ、硬化させた後に、ボルトBを螺脱させて施工器具9を取り外す。
図18は図16の埋設部材1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図18に示す埋設部材1は、図11に示す前記埋設部材1と同様に、充填材Fの上部において締結部材2の近傍の充填材Fと壁部3の外側の充填材Fとを筒壁31によって隔てることで、締結部2の近傍の充填材Fに生じた損傷が設置面Gを構成する部材へおよぶことを抑制できる。即ち、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。
また、壁部3の外側と内側の充填材Fが筒壁31の下方で界面無く繋がっているので、硬化した充填材Fによって締結部2や壁部3がより強固に固定される。
また、前記埋設部材1は、接続部4の下面や貫通孔42の縁部分が充填材Fへ接触するように設置させているので、充填材Fと貫通孔42の接触面積がより大きくなり、充填材Fの接着の力による接続部4の固定がより強固になされる。換言すると、接続部4と充填材Fとの接触によって、埋設部材1をより安定して設置させる効果が期待できる。
尚、図16に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度を45度の大きさに設けており、埋設部材1が設置面Gから引き抜かれるようにして脱抜するときに、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続して、筒壁31の外面に沿う破壊面D1の形成が促されるように設けている。
図19は本発明に係る埋設部材1の実施の他の一形態を示す平面図であり、図20は図19のA−A断面図である。図19、20に示す埋設部材1は、壁部3と締結部2とを接続する接続部4を有している構成と、この接続部4を取り付けるための係合部24を締結部2に形成している構成とが、図1、2に示す前記埋設部材1と異なる主な事項である。
即ち、図19、20に示す埋設部材1は、アンカーナットからなる締結部2と、丸形鋼管からなる壁部3とを備え、筒壁31の内側の中空部32内に締結部2を収納させている。また、壁部3の略中央に配置させた締結部2と筒壁31との間に、隙間部S1が形成されるよう設けている。
前記壁部3は、締結部2へ取り付けた接続部4を介して締結部2へ接続している。
接続部4は、締結部2へ係合する係合部44と、係合部44から外側へ突出する支持部45を備えており、前記係合部44を締結部2の係合部24へ係合させて締結部2へ取り付けている。
図21は図19の締結部を示す、(イ)は平面図であり、(ロ)は正面図である。
締結部2は、前記雌ねじ部21が上方に開口する有底筒状のアンカーナットであり、下方に至るほど外径が拡径する傾斜部23を下部に形成し、傾斜部23の上方は外径を一定に設けた形状に形成している。
前記接続部4を取り付ける係合部24は、締結部2の下部の外面に形成しており、前記傾斜部23の形成位置に設けている。
前記係合部24は、外径を略一定に形成した挿入部24bと、挿入部24bの下端から外側へ外径が大きく拡径する段形状に形成した段部24aとを備えている。
尚、図21に示す締結部2の係合部24は、挿入部24bの外径が下方より上方が若干小さくなされているが、挿入部24bの全体に亘って外径の大きさを同一に設けても良い。
図22は図15の接続部4を示す平面図であり、図23は図22のA−A断面図である。
接続部4は、締結部2の前記係合部24へ係合可能な略円筒形状の係合部44を備えており、係合部44は前記挿入部24bを内側へ挿入可能に設けている。具体的には、係合部44は、内側面44bを挿入部24bの外側形状に対応する形に設け、下端44aを平面状に形成している。
このように設けた係合部44を締結部2の係合部24へ係合させたとき、下端44bが段部24aへ当接すると共に、内側面44aが挿入部24aの外面へ当接し、接続部4と締結部2の位置ずれを防止する。
接続部4の支持部45は、略平板状に形成して前記係合部44の外側面から外方へ突出するように設けており、突出する先端部分に壁部3の下端を取り付ける当接部46を形成している。
当接部46は、上面が上方向へ向かうように形成された段部46bと、段部46bの径方向内側から上方へ垂直に突出する挿入突部46bとを備えている。
支持部45は、略円筒形状に形成した係合部44の周方向へ等間隔に3個配置して形成しており、各支持部45に形成した各当接部46を筒壁31の下端の形状に対応する位置に配置させている。
このように設けた各当接部46へ壁部3の下端を取り付けたとき、図20に示すように、各段部46aが筒壁31の下端へそれぞれ当接すると共に、挿入突部46bが筒壁31の内側面へ当接して筒壁31の位置ずれを防止し、壁部3を安定的に支持する。
前記接続部4を介して締結部2と壁部3とが接続する前記埋設部材1は、図20に示すように、筒壁31の上端の上下方向の位置が締結部2の上端と一致するように配置される。
前記埋設部材1は、図9に示す施工器具9を利用して設置させることができる。
図9の施工器具9を利用して行う埋設部材1の設置の手順は、最初に施工器具9を埋設部材1へ取り付けるものであり、施工器具9の基材91の下面を筒壁31及び締結部2の各上端へ当接させ、施工器具9の上方に配置したボルトBの雄ねじ部分を基材91の貫通孔92へ挿通させて、締結部2の雌ねじ部21へ螺結させる。
次に、前記埋設部材1を埋設孔H内に配置させるものであり、施工器具9の長手方向両側の端部を設置面Gへ当接させて、施工器具9へ取り付けた前記埋設部材1を設置面Gの埋設孔H内へ収納させる。このとき、締結部2と筒壁31の各上端がそれぞれ設置面Gと面一に配置される。
最後に、埋設部材1を埋設孔H内に固定するものであり、埋設部材1を収納させた埋設孔H内に流動状態の充填材Fを充填させ、硬化させた後に、ボルトBを螺脱させて施工器具9を取り外す。
図24は図19の埋設部材1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図24に示す埋設部材1は、図1、2に示す前記埋設部材1と同様に、充填材Fの上部において締結部材2の近傍の充填材Fと壁部3の外側の充填材Fとを筒壁31によって隔てることで、締結部2の近傍の充填材Fに生じた損傷が設置面Gを構成する部材へおよぶことを抑制できる。即ち、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。
また、壁部3の外側と内側の充填材Fが筒壁31の下方で界面無く繋がっているので、硬化した充填材Fによって締結部2や壁部3がより強固に固定される。
また、前記埋設部材1は、接続部4の全体が充填材Fの内部に埋設するように設置させているので、充填材Fによる接続部4の固定が非常に強固になされる。換言すると、接続部4と充填材Fとの接触によって、埋設部材1をより安定して設置させる効果が期待できる。
尚、図19に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度を45度の大きさに設けており、埋設部材1が設置面Gから引き抜かれるようにして脱抜するときに、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続して、筒壁31の外面に沿う破壊面D1の形成が促されるように設けている。
尚、本発明に係る埋設部材1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記埋設部材1の備える壁部3は円筒形状に形成しているが、これに限るものではなく、矩形筒型や楕円形筒型など、円筒以外の形状に形成してもよい。
また、前記壁部3は、筒壁31を全周に亘って備える断面円形形状に形成しているが、筒壁の一部に貫通孔を形成した形状や、断面Cの字形状のような筒壁の一部が欠けた形状に形成してもよい。しかしながら、締結部2の近傍の充填材Fに生じた損傷を筒壁31によって壁部3の外側へおよぶのを抑制するという効果をより大きく得るために、前記各壁部3のように、筒壁31を全周に亘って備える筒形状に形成するのが好ましい。
また、前記壁部3は丸形鋼管で形成しているが、その材質は鉄に限るものではなく、アルミニウムなどの非鉄金属や、ポリエチレン樹脂などの軟質又は硬質の合成樹脂や、ほかの材料などを選択又は組み合わせて利用することができる。
また、前記埋設部材1は、壁部3の筒壁31の下端全体を締結部2の下端よりも上方に位置させているが、これに限るものではなく、筒壁31の下端を締結部2よりも下方に位置してもよい。しかしながら、埋設孔Hの深さが浅い場合でも壁部3の外側と内側の充填材Fを筒壁31の下方で界面無く接続しやすいことから、筒壁31の下端の少なくとも一部を締結部2よりも上方に位置させるのが好ましく、前記埋設部材1のように筒壁31の下端全部を締結部2よりも上方に位置させるのがより好ましい。
図27は本発明に係る埋設部材1の実施の他の一形態を示す斜視図であり、図28は図27の平面図であり、図29は図28のA−A断面図である。
図27〜29に示す埋設部材1は接続部4の形状が、図16、17に示す前記埋設部材1の壁部3と異なる主な事項である。
即ち、図27〜29に示す埋設部材1は、図16、17に示す前記埋設部材1と同様に、アンカーナットからなる締結部2を備えており、この締結部2は図16、17に示す前記埋設部材1の締結部2と同一形状に形成している。
また、図27〜29に示す埋設部材1は、図16、17に示す前記埋設部材1と同様に、略円板形状に設けた接続部4と、その外縁の全周から下方へ延設させて略円筒形状に形成した筒壁31を備える壁部3とを一体的に形成しており、具体的には、1枚の金属板をプレス加工して前記接続部4と壁部3とを形成している。
前記接続部4は、上下方向に貫通する円形の貫通孔41を中央に配置して形成しており、前記ボルトBの雄ねじ部分を挿通可能な大きさに形成している。
前記貫通孔41は、締結部2の上部の外形よりも小さな大きさに形成しており、図29に示すように、貫通孔41の位置を雌ねじ部21へ一致させて配置させたときに、締結部2の上端が接続部4の下面へ当接するように設けている。
尚、図29に示す接続部4と締結部2は当接しているだけであり、接着や溶接などによる固定はなされていない。
また、図27〜29に示す埋設部材1は、図16、17に示す前記埋設部材1と同様に、円筒状に設けた壁部3の筒壁31の内径を締結部2の外形よりも大きく形成している。即ち、前記壁部3は、図16、17に示す壁部3と同様に、筒壁31の内側中央に締結部2を配置して中空部32内に収納させた状態において、締結部2と筒壁31との間に隙間部S1が形成されるよう設けている。
前記接続部4には、上下方向に貫通する略半円形の貫通孔42を形成しており、各貫通孔42を前記貫通孔41の周囲に等間隔に配置して合計2個形成している。
また、前記接続部4には接続部4の他の部分よりも厚みが小さな薄肉状に設けた破断部43を形成している。図30は図29の接続部4の破断部43を拡大して示す図である。破断部43は、接続部4に設けた切欠き状の部位であり、接続部4の全幅に亘って上面と下面とがそれぞれ内側へ窪む溝状に形成している。
破断部43は、壁部3と接続部4とを一体的に形成するプレス加工の際に接続部4に形成している。
図27〜29に示す埋設部材1は、図16、17に示す前記埋設部材1と同様の手順で、設置作業を行うことができる。
即ち、前記埋設部材1を設置させる手順は、最初に施工器具9を埋設部材1へ取り付けるものであり、施工器具9の基材91の下面を接続部4の上面へ当接させ、施工器具9の上方に配置したボルトBの雄ねじ部分を基材91の貫通孔92、および接続部4の貫通孔41へ挿通させ、締結部2の雌ねじ部21へ螺結させる。
次に、前記埋設部材1を埋設孔H内に配置させるものであり、施工器具9の長手方向両側の端部を設置面Gへ当接させて、施工器具9へ取り付けた前記埋設部材1を設置面Gの埋設孔H内へ収納させる。このとき、接続部4の上面が設置面Gと面一に配置される。
最後に、埋設部材1を埋設孔H内に固定するものであり、埋設部材1を収納させた埋設孔H内に流動状態の充填材Fを充填させ、硬化させた後に、ボルトBを螺脱させて施工器具9を取り外す。
図31は図27の埋設部材1を設置させた状態を示す縦断面図である。
図31に示す埋設部材1は、図16、17に示す前記埋設部材1と同様に、充填材Fの上部において締結部材2の近傍の充填材Fと壁部3の外側の充填材Fとを筒壁31によって隔てることで、締結部2の近傍の充填材Fに生じた損傷が設置面Gを構成する部材へおよぶことを抑制できる。即ち、設置面Gの損傷を抑制し、生じる損傷を埋設孔H内の範囲にとどめることで、埋設部材1の復旧をより容易に行うことができる。
また、壁部3の外側と内側の充填材Fが筒壁31の下方で界面無く繋がっているので、硬化した充填材Fによって締結部2や壁部3がより強固に固定される。
また、前記埋設部材1は、接続部4の下面や貫通孔42の縁部分が充填材Fへ接触するように設置させているので、充填材Fと貫通孔42の接触面積がより大きくなり、充填材Fの接着の力による接続部4の固定がより強固になされる。換言すると、接続部4と充填材Fとの接触によって、埋設部材1をより安定して設置させる効果が期待できる。
尚、図31に示す埋設部材1は、締結部2の下端の縁から筒壁31の下端までを接続する線と、締結部2の雌ねじ部21の軸線に対する垂直面とのなす角度を40度の大きさに設けており、埋設部材1が設置面Gから引き抜かれるようにして脱抜するときに、締結部2の下端を起点として生じる破壊面D1が筒壁31の下端に接続して、筒壁31の外面に沿う破壊面D1の形成が促されるように設けている。
また、図31に示す埋設部材1は、接続部4に前記破断部43を形成することで、締結部2を利用して設置させた構造物が大きな外力を受けたときに、前記破断部43を形成した位置で接続部4が破断し、接続部4を介して締結部2から壁部3へ伝達される力を低減させることができる。このように壁部3へ加えられる力を低減させることで、壁部3の外側の充填材Fや設置面Gを構成する部材の損傷をより効果的に抑制することができる。
図31に示す埋設部材1の破断部43は、図27〜30に示すように、接続部4を切欠き状に設けて薄肉状に形成しているが、これに限るものではなく、外力が加えられたときに接続部4を破断部43で破断することができる他の形態に形成してもよい。例えば、接続部4を切欠き状に設けて、その幅の大きさを小さく設けた幅狭状に破断部43を形成してもよく、接続部4を切欠き状に設けた孔状に破断部43を形成してもよい。
1 埋設部材
2 締結部
21 雌ねじ部
23 傾斜部
24 係合部
3 壁部
31 筒壁
32 中空部
4 接続部
41 貫通孔
42 貫通孔
43 破断部
44 係合部
45 支持部
46 当接部
5 接着体
51 貫通孔
52 貫通孔
9 施工器具
91 基材
92 貫通孔
93 磁着部
B ボルト
F 充填材
G 設置面
H 埋設孔
S1 隙間部
S2 隙間部

Claims (4)

  1. 設置面に形成された埋設孔内に配置され、該埋設孔内に充填された後に固化する充填材によって前記埋設孔内に固定される埋設部材であって、
    前記埋設部材は雄ねじ部又は雌ねじ部を備える締結部と、該締結部の外側に配置される壁部とを備え、
    前記壁部は筒状に形成され、該壁部の内側に前記締結部が収納されて該締結部の外側面と前記壁部の内側面との間に隙間部が形成されており、
    前記壁部の上端の高さ位置が前記設置面と略一致するように配置可能に設けられると共に、該壁部の下端が前記締結部の下端よりも上方に位置するように形成されていることを特徴とする埋設部材。
  2. 前記締結部と前記壁部を接続する接続部を備え、該接続部の少なくとも一部が前記充填材内に埋設されるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の埋設部材。
  3. 前記接続部は前記壁部と一体的に形成されており、前記接続部には切欠き状に設けた破断部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の埋設部材。
  4. 設置面に形成された埋設孔内に配置され、該埋設孔内に充填された後に固化した充填材によって前記埋設孔内に固定された埋設部材の設置構造であって、
    前記埋設部材は雄ねじ部又は雌ねじ部を備える締結部と、該締結部の外側に配置される壁部とを備え、
    前記壁部は筒状に形成され、該壁部の内側に前記締結部が収納されて該締結部の外側面と前記壁部の内側面との間に隙間部が形成されており、
    前記壁部の上端の高さ位置が前記設置面と略一致するように配置されると共に、該壁部の下端が前記締結部の下端よりも上方に位置するように配置されて、前記壁部の外側に充填された前記充填材が該壁部の下方を通じて前記隙間部内に充填されていることを特徴とする埋設部材の設置構造。

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