JP2021088638A - 清拭材 - Google Patents

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理絵 藤原
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Abstract

【課題】疎水性の高い硬質表面に対して高い濡れ性を発現することで液のスポット形成を抑制し、拭き筋も残さず外観の仕上がり性に優れ、優れた乾燥速度を有する、清拭材、硬質表面の洗浄方法、及び硬質表面の拭き筋を低減する方法を提供する。【解決手段】(a)界面活性剤、(b)ポリエーテル変性シリコーン、(c)グリコール系溶剤[以下、(c)成分という]、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材であって、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が0.05質量部以上10質量部以下である、清拭材。【選択図】なし

Description

本発明は、清拭材、硬質表面の洗浄方法、及び硬質表面の拭き筋を低減する方法に関する。
我々を取り巻く住環境設備には、セラミックス、プラスチック、金属等を材料とした各種硬質表面が存在し、これら硬質表面は生活場面に於いて様々な汚れが付着する環境に晒されている。なかでも、床面として用いられる硬質表面は、住環境設備の最下部に位置するうえに日常的に人が接する表面でもあるために、多くの汚れが残留して蓄積し易く、更には洗浄除去し難い性質を有するものとなっている。
床面のような硬質表面に吸着していない除去し易い汚れに対しては、掃除機による吸引や、不織布を用いたワイパー類で簡便に掃除することも可能ではある。しかしながら、油分を含んだ残留している汚れ、更には床面に残るニオイ成分に対しては、モップを用いた水拭きを行うことや、洗浄剤と併用した拭き掃除を行うことが余儀なくされている。これら床面に存在する残留し易く、除去困難な汚れに対する家事行動は、生活者の大きな負担となっている。
特許文献1には、良好な洗浄力を有し、洗浄後に拭き筋を残さない仕上がり性に優れる、硬質表面用スプレー洗浄剤組成物が開示されている。また、床面を掃除する手段としては不織布を用いたワイパー類で掃除するといった方法もあり、特許文献2には、親水性ポリマー処理によって持続的な美観を維持する洗浄剤組成物が開示されている。特許文献3、4には、液保持シートにつや出し剤組成物が高含侵率で浸漬されてなるつや出し清掃物品が開示されている。
特開2017−20017号公報 特表2003−528164号公報 特開2006−181356号公報 特開2006−340931号公報
特許文献2の発明は、ガラスやセラミックタイルをはじめとした親水的な硬質表面においては均一な水膜を形成し高い美観効果を発現するが、ポルセリンタイルなどの疎水的な表面においては濡れ性の悪化により均一に洗浄液を塗り広げることが難しく、乾燥後に拭き筋や水滴跡が残ることで良好な美観を得ることができない。また、硬質表面上で液がスポット化することにより乾燥速度も大幅に損なわれてしまう。
また特許文献3、4には、床面の掃除方法としては不織布に水不溶性ポリマーを含む洗浄剤を含浸させワイパー類で掃除するといった方法を開示しているが、これらの製品は床面にポリマー被膜を形成させることでつや出しをするためのものであり、本発明とは、用途や課題の異なるものである。
本発明は、疎水性の高い硬質表面に対して高い濡れ性を発現することで液のスポット形成を抑制し、拭き筋も残さず外観の仕上がり性(以下、単に仕上がり性ともいう)に優れ、優れた乾燥速度を有する、清拭材、硬質表面の洗浄方法、及び硬質表面の拭き筋低減方法を提供する。
本発明は、(a)界面活性剤[以下、(a)成分という]、(b)ポリエーテル変性シリコーン[以下、(b)成分という]、(c)グリコール系溶剤[以下、(c)成分という]、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材であって、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が0.05質量部以上10質量部以下である、清拭材に関する。
また、本発明は、上記本発明の清拭材を用いて、硬質表面を拭き取る硬質表面の洗浄方法に関する。
また、本発明は、(a)成分、(b)成分、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材に、(c)成分を、前記不織布100質量部に対して0.05質量部以上10質量部以下となるように前記洗浄剤組成物に含有させることで、清拭時の硬質表面の拭き筋を低減する方法に関する。
本発明によれば、疎水性の高い硬質表面に対して高い濡れ性を発現することで液のスポット形成を抑制し、拭き筋も残さず外観の仕上がり性(以下、単に仕上がり性ともいう)に優れ、優れた乾燥速度を有する、清拭材、硬質表面の洗浄方法、及び硬質表面の拭き筋を低減する方法を提供することができる。
本発明は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材であって、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が0.05質量部以上10質量部以下である、清拭材である。
以下に、本発明の洗浄剤組成物について説明する。
[洗浄剤組成物]
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、界面活性剤である。(a)成分は洗浄力及び仕上がり性の観点から用いられる。なお、(a)成分からは、(b)成分のポリエーテル変性シリコーンは除かれる。
(a)成分としては、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられ、好ましくは非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物において、(a)成分は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤であり、より好ましくは非イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤であり、更に好ましくは非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上であり、更に好ましくはポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル及びグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上である。
非イオン界面活性剤としては、(1)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、(2)グリコシド型非イオン界面活性剤(アルキルポリグリコシド等)、(3)脂肪酸アルカノールアミド、(4)ソルビタン系非イオン界面活性剤、(5)アルキルモノグリセリルエーテル、(6)脂肪酸グリセリンモノエステル、(7)蔗糖脂肪酸エステル、及び(8)アミンオキサイドから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、洗浄力及び仕上がり性の観点から、(1)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、(2)グリコシド型非イオン界面活性剤(アルキルポリグリコシド等)、及び(8)アミンオキサイドから選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤が好ましく、(1)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、及び(2)グリコシド型非イオン界面活性剤(アルキルポリグリコシド等)から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤がより好ましい。
上記の非イオン界面活性剤を更に具体的に示す。
(1)ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル
(1)の非イオン界面活性剤において、アルキル基又はアルケニル基の炭素数は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上、更に好ましくは10以上、より更に好ましくは12以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは22以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは14以下である。
(1)の非イオン界面活性剤において、アルキレンオキサイドの平均付加モル数は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは0超、より好ましくは1以上、更に好ましくは3以上、より更に好ましくは5以上、そして、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは15以下、より更に好ましくは10以下である。
アルキレンオキサイドは、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、及びブチレンオキサイドから選ばれる1種以上であり、より好ましくはエチレンオキサイド、及びプロピレンオキサイドから選ばれる1種以上、更に好ましくはエチレンオキサイドである。
(1)の非イオン界面活性剤の好ましい例として、下記一般式(a1)で表される非イオン界面活性剤を挙げることができる。
11O[(CO)/(CO)]H (a1)
〔式中、R11は炭素数6以上22以下の炭化水素基を示す。l、mは平均付加モル数を示し、lは0以上30以下の数を示し、mは0以上30以下の数を示し、lとmが同時に0になることはない。”/”はエチレンオキシ基(CO)及びプロピレンオキシ基(CO)が、順序に関係なく、ランダム又はブロックのいずれに付加したものであってもよいことを示す。〕
上記一般式(a1)の中のR11の炭素数は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは18以下、より好ましくは17以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは14以下である。
11は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくはアルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくはアルキル基であり、更に好ましくは直鎖のアルキル基である。
アルキル基としては、具体的には、各種オクチル基(2−エチルヘキシル基を含む)、各種ノニル基、各種デシル基、各種ウンデシル基、各種ドデシル基(ラウリル基)、各種トリデシル基、各種テトラデシル基、各種ペンタデシル基、各種ヘキサデシル基、各種ヘプタデシル基、各種オクタデシル基を挙げることができる。
アルケニル基としては、各種オクタニル基、各種ノナニル基、各種デカニル基、各種ウンデカニル基、各種ドデカニル基、各種トリデカニル基、各種テトラデカニル基、各種ペンタデカニル基、各種ヘキサデカニル基、各種ヘプタデカニル基、各種オクタデカニル基(例えば、オレイル基、リノール基)を挙げることができる。なお、「各種」とは、n−、sec−、tert−、iso−を含む各種異性体を意味する。
上記一般式(a1)中のlは、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは0超、より好ましくは1以上、更に好ましくは3以上、より更に好ましくは5以上、そして、同様の観点から、好ましくは50以下、より好ましくは30以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは15以下、より更に好ましくは10以下である。
上記一般式(a1)中のmは、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは0以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは2以下であり、0であってもよい。
ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、更に一般式(a1)で表される非イオン界面活性剤は、HLB値が、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは7以上、さらに好ましくは10以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下である。
ここで、ポリオキシアルキレンモノアルキル又はアルケニルエーテル、更に一般式(a1)で表される非イオン界面活性剤についてのHLB値は、下記に示すグリフィンの式で定義される。
HLB値=20×Mw/M
(式中、Mは非イオン界面活性剤の分子量であり、Mwは該非イオン界面活性剤の親水性部分の分子量である。)
(2)グリコシド型非イオン界面活性剤
(2)の非イオン界面活性剤は、下記の一般式(a2)で表される非イオン界面活性剤が好ましい。
21(OR22 (a2)
〔式中、R21は、直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上18以下のアルキル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基、好ましくはアルキル基を示し、R22は炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基を示す。xは平均付加モル数を示し、0以上5以下の数である。yはその平均値が1以上5以下となる数を示す。〕
一般式(a2)中、R21は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは炭素数8以上、より好ましくは炭素数10以上、そして、好ましくは炭素数16以下、より好ましくは14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
一般式(a2)中、xは、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは0以上2以下であり、より好ましくは0である。yは、仕上がり性の観点から、好ましくは1.1以上、そして、好ましくは1.5以下、より好ましくは1.4以下である。尚、yはプロトンNMR法による測定値である。
一般式(a2)中、Gは、それらの入手容易性及びコストの点から、グルコース及びフルクトースから選ばれる1種以上の単糖類に由来する残基が挙げられる。また、Gは、マルトース及びスクロースから選ばれる1種以上の多糖類に由来する残基が挙げられる。Gは、グルコース及びフルクトースから選ばれる1種以上の単糖類に由来する残基が好ましく、グルコースに由来する残基がより好ましい。
(3)脂肪酸アルカノールアミド
(3)の非イオン性界面活性剤は、下記の一般式(a3)で表される非イオン界面活性剤が好ましい。
Figure 2021088638
〔式中、R31は炭素数8以上22以下、好ましくは10以上18以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、R32、R33は同一又は異なってもよく、それぞれ水素原子又はメチル基を示し、sは1以上3以下の数を示し、tは0以上3以下の数を示す。〕
(4)ソルビタン系非イオン界面活性剤
(4)の非イオン界面活性剤は、下記一般式(a4−I)で表される非イオン界面活性剤及び下記一般式(a4−II)で表される非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤が挙げられる。
Figure 2021088638
[式中、R41は、炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、R42は、それぞれ独立に炭素数1以上14以下のアルキル基又はアルケニル基を示し、該アルキル基及びアルケニル基は直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれでもよく、f、g、hは平均付加モル数を示し、f、g、hの総和は3以上50以下の数である。]
上記一般式(a4−I)又は(a4−II)において、R41は、炭素数2以上4以下のアルキレン基であり、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、より好ましくはエチレン基である。
また上記一般式(a4−I)又は(a4−II)において、f、g及びhは、洗浄力及び仕上がり性の観点から、それぞれ独立して、好ましくは0以上であり、そして、好ましくは50以下であり、より好ましくは30以下である。f、g、hの総和は、洗浄力及び仕上がり性の観点から、好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、そして、好ましくは50以下であり、より好ましくは30以下である。
(5)アルキルモノグリセリルエーテル
(5)の非イオン界面活性剤は、好ましくは炭素数6以上22以下、より好ましくは炭素数10以上14以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアルキルモノグリセリルエーテルである。
(6)脂肪酸グリセリンモノエステル
(6)の非イオン界面活性剤は、脂肪酸部分が炭素数8以上22以下、好ましくは炭素数10以上14以下の脂肪酸である脂肪酸グリセリンモノエステルが挙げられる。好ましくは、脂肪酸部分が直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有する炭素数8以上22以下、好ましくは炭素数10以上14以下の脂肪酸である脂肪酸グリセリンモノエステルである。
(7)蔗糖脂肪酸エステル
(7)の非イオン界面活性剤は、脂肪酸部分が炭素数8以上18以下、好ましくは炭素数10以上14以下の脂肪酸である蔗糖脂肪酸エステルが挙げられる。好ましくは、脂肪酸部分が直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有する炭素数8以上18以下、より好ましくは炭素数10以上14以下の脂肪酸である蔗糖脂肪酸エステルである。
(8)アミンオキサイド
(8)の非イオン界面活性剤として、例えば炭素数6以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニルアミンオキサイドを挙げることができる。好ましいアミンオキサイドとしては、下記の一般式(a8)で表されるアミンオキサイドを挙げることができる。
Figure 2021088638
〔式中、R81は炭素数6以上24以下の炭化水素基、好ましくは炭素数6以上24以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示し、R82、R83は同一又は異なってもよく、それぞれ独立に炭素数1以上3以下の炭化水素基を示し、Dは、−COO−、−CONH−、−O−から選ばれる基を示し、Eは炭素数1以上5以下の2価の炭化水素基を示し、i、jはi=0且つj=0の数であるか、又はi=1且つj=1の数である。〕
陰イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン基を有する陰イオン界面活性剤、例えばポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、及びポリオキシアルキレンアルケニルエーテルカルボン酸塩から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩から選ばれる1種以上であり、より好ましくはポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩である。
上記アルキレン基としては、エチレン基又はプロピレン基が好ましく、より好ましくはエチレン基であり、アルキル基、アルケニル基としては、好ましくは炭素数12以上14以下が好ましい。
また、陰イオン界面活性剤としては、アルキル硫酸塩が挙げられる。アルキル硫酸塩のアルキル基は、炭素数10以上14以下が好ましい。
陰イオン界面活性剤の塩は、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アンモニウム塩などが挙げられ、アルカリ金属塩が好ましい。
両性界面活性剤としては、アルキルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピル−N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロピルスルホベタイン、及びアルキルアミドプロピル−N,N−ジメチル−プロピルスルホベタイン等から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくはラウリン酸アミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、ヒドロキシラウリルスルホベタイン、及びラウリン酸アミドプロピル−N,N−ジメチル−2−ヒドロキシプロピルベタイン等から選ばれる1種以上であり、より好ましくはヒドロキシラウリルスルホベタインである。
陽イオン界面活性剤としては、炭素数8以上16以下のアルキル基を1つ有するモノアルキルトリメチルアンモニウム塩、炭素数8以上14以下のアルキル基を2つ有するジアルキルジメチルアンモニウム塩、及び炭素数8以上14下のアルキル基を1つ有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩から選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくは炭素数8以上14以下のアルキル基を1つ有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩であり、より好ましくは炭素数12のアルキル基を1つ有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩である。
本発明の洗浄剤組成物において、全界面活性剤中の非イオン界面活性剤の含有量は、仕上がり性の観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、また100質量%であってもよい。
本発明の洗浄剤組成物において、全界面活性剤中の非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の合計含有量は、仕上がり性の観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、また100質量%であってもよい。
本発明の洗浄剤組成物において、全界面活性剤中のポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、及びアルキルポリグリコシドの合計含有量は、仕上がり性の観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、また100質量%であってもよい。
本発明の洗浄剤組成物において、全界面活性剤中のアルキルポリグリコシドの合計含有量は、仕上がり性の観点から、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、より更に好ましくは90質量%以上であり、また100質量%であってもよい。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、ポリエーテル変性シリコーンである。
(b)成分としては、下記一般式(b1)で表される化合物が好適である。
Figure 2021088638
〔式中、Rは同一でも異なってもよく、それぞれ炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。pは0以上1000以下の数を示し、qは1以上1000以下の数を示す。X及びXは同一でも異なってもよく、それぞれヒドロキシ基、炭素数1以上4以下のアルキル基又はアルコキシ基を示す。Rは水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基もしくは炭素数2以上4以下のアシル基を示す。aは1以上4以下の数、bは1以上10以下の数、cは0以上50以下の数を示す。/は、p、qが付された各構成単位及びb、cが付された構成単位がランダム又はブロックであってもよいことを示す。〕
本発明の一般式(b1)で表される化合物のHLB値は、洗浄力と仕上がり性の観点から、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、更に好ましくは8以上、より更に好ましくは10.5以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは20以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは16以下、より更に好ましくは15以下、より更に好ましくは14.5以下である。
(b1)で表される化合物のHLB値は、下記式により求められる。
HLB値=(b1)で表される化合物中のポリオキシエチレンの分子量×20/(b1)で表される化合物の分子量
一般式(b1)の化合物の動粘度(mm/s)は、洗浄力と仕上がり性の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは5以上、更に好ましくは10以上であり、そして、同様の観点から、好ましくは1500以下、より好ましくは1000以下、更に好ましくは500以下、より更に好ましくは100以下、より更に好ましくは50以下である。(b)成分の動粘度は、25℃においてウベローデ型粘度計(柴田科学株式会社製)により測定した値である。
本発明では、一般式(b1)中のa、b、c、p、q、R、R、X及びXは、上記HLB、及び動粘度の範囲になる(b1)成分を選択することが好適である。
<(c)成分>
本発明の(c)成分は、グリコール系溶剤である。グリコール系とは、水酸基を2つ有する化合物及びその水酸基の一方又は両方の水素原子が他の基で置換されたエーテル化合物の何れかに属することを意味する。
(c)成分としては、フェノキシエタノール、2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジブチレンジグリコール、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、1−(1−ブトキシ−2−プロポキシ)−2−プロパノール、及びエチレングリコールモノヘキシルエタノールから選ばれる1種以上が挙げられる。
(c)成分は、仕上がり性の観点から、好ましくはフェノキシエタノール、2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、1−(1−ブトキシ−2−プロポキシ)−2−プロパノールから選ばれる1種以上であり、より好ましくはフェノキシエタノール、2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、及びエチレングリコールモノヘキシルエタノールから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはフェノキシエタノール、2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール及びプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる1種以上であり、より更に好ましくはフェノキシエタノールである。
<水>
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物は、水を含有する液体洗浄剤組成物である。上記(a)〜(c)成分は、水に溶解、分散、乳化させた形態のいずれであってもよいが、溶解していることが洗浄力と仕上り性の観点から好ましい。水は金属成分を除去したイオン交換水や蒸留水、あるいは次亜塩素酸を0.5ppm以上10ppm以下程度溶解させた次亜塩素酸滅菌水などを使用することができる。水は組成物の残部であり、全体を100質量%とする量で含有される。
<洗浄剤組成物の組成等>
本発明の作用機序は不明であるが本発明者らは以下のように考える。
本発明の洗浄剤組成物は、(b)成分と(a)成分を併用することで、例えば硬質表面の清拭に用いた際に、硬質表面の水に対する接触角を下げ、濡れ性を向上させることができる。そして、その結果水滴の形成が抑制されて、ウォータースポットの形成を低減化することができる。一方、(a)成分と(b)成分を含有する水性組成物を不織布に含侵させた清拭材で硬質表面を清拭すると、拭き筋が形成するという課題が生じることが判明した。この原因は不明であるが、本発明は、(a)成分、(b)成分の他に(c)成分を含有する洗浄剤組成物を、不織布に対して(c)成分を特定の質量比で含侵させた清拭材で清拭することで、拭き筋の形成が効果的に抑制され、その結果、ウォータースポットの形成と拭き筋の形成の両方を抑制できることを見出した。
本発明の洗浄剤組成物は、(a)成分を、硬質表面への濡れ性の観点から、0.005質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、べたつきの抑制の観点から、5質量%以下、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下含有する。
本発明の洗浄剤組成物は、(b)成分を、硬質表面への濡れ性の観点から、好ましくは0.0008質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.003質量%以上、より更に好ましくは0.008質量%以上、より更に好ましくは0.01質量%以上、そして、べたつきの抑制の観点から、好ましくは3質量%以下、より好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.08質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下含有する。
本発明の洗浄剤組成物は、(c)成分を、拭き筋の白残り抑制の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、より更に好ましくは0.3質量%以上、そして、べたつき抑制の観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.5量%以下、より更に好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以下含有する。
本発明の洗浄剤組成物において、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(b)/(a)は、仕上がり性の観点から、好ましくは0.04以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.08以上、より更に好ましくは0.10以上、より更に好ましくは0.12以上、より更に好ましくは0.15以上であり、そして、べたつきの抑制の観点から、好ましくは10以下、より好ましくは8以下、更に好ましくは5以下、より更に好ましくは1以下、より更に好ましくは0.5以下、より更に好ましくは0.25以下である。
本発明の洗浄剤組成物において、(c)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(c)/(b)は、拭き筋残り抑制及び速乾性の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上、更に好ましくは0.5以上、より更に好ましくは1以上、より更に好ましくは2以上、より更に好ましくは3以上であり、そして、拭き筋残り抑制の観点から、好ましくは100以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは20以下、より更に好ましくは15以下である。
本発明の洗浄剤組成物は、溶解性、仕上り性及び洗浄力の観点から、水を、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、更に好ましくは98質量%以上、より更に好ましくは99質量%以上、そして、好ましくは99.8質量%以下、より好ましくは99.6質量%以下、更に好ましくは99.4質量%以下、より更に好ましくは99.2質量%以下含有する。
本発明の洗浄剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、硬質表面に被膜を形成することでつやを付与する成分として、(d)水不溶性ポリマー(以下、(d)成分ともいう、ただし(b)成分を除く)を含有してもよい。
(d)成分の水不溶性ポリマーとは、1気圧・23℃の環境下において、ポリマー1g秤量したのちに、10gのイオン交換水に浸漬し、24時間経過後、浸漬したポリマーの0.5g超が溶解しない性質を有するものをいう。
(d)成分としては、エチレン性不飽和モノマーの重合物、好ましくはエチレン性不飽和モノマーの乳化重合物が挙げられる。エチレン性不飽和モノマーとしてはアルキル(炭素数1以上8以下)アクリレート又はメタクリレート、モノ又はジ−アルキル(炭素数1以上5以下)イタコネート又はフマレート、マレイン酸無水物、スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸、クロトン酸、ベータアクリロキシプロピオン酸、ヒドロキシアルキル(炭素数1以上6以下)アクリレート又はメタクリレート、ジビニルベンゼン、ポリエチレンワックス又はその誘導体、ポリプロピレンワックス又はその誘導体が挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物において、(d)成分の含有量は、好ましくは5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下、より更に好ましくは0.5質量%以下である。また本発明の洗浄剤組成物は、(d)成分の含有量が0質量%、すなわち含有しないことが好ましい。
本発明の洗浄剤組成物には、その他の成分として、硬質表面用洗浄剤に一般に配合される、分散剤、キレート剤、増粘剤、香料、色素、溶剤、防腐剤等を配合することが出来る。
本発明の洗浄剤組成物において、25℃のpH(ガラス電極法)は、仕上がり性の観点や金属製品損傷性の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは5.5以上、更に好ましくは6以上、そして、硬質表面上のワックスへの影響を最小にする観点から、好ましくは8以下、より好ましくは7.5以下である。このようなpHへの調整は硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、リンゴ酸、クエン酸、酢酸等の有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ剤、モノエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール等の有機アルカリ剤を用いて行われる。本発明では、洗浄剤組成物に緩衝能を持たせることが洗浄力持続性の点から好ましく、無機アルカリ剤を含有することが好適である。無機アルカリ剤の含有量は、本発明の洗浄剤組成物中に好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、そして、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.01質量%以下である。
[清拭材]
本発明は、本発明の洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材であって、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が0.05質量部以上10質量部以下である、清拭材である。
本発明の清拭材は、本発明の洗浄剤組成物を、不織布に含浸させることにより得られる。
本発明の清拭材において、不織布は、シート状に加工したものであり、不織布を構成する繊維は、親水性繊維、及び疎水性繊維から選ばれる1種以上の繊維から構成されるものが好ましい。
本発明において、親水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5質量%を超える繊維を指している。なお標準状態の水分率は、JISL 1013、JIS L 1015に規定される方法により測定される。また疎水性繊維とは、標準状態の水分率(20℃、65%RH)が5質量%以下の繊維を指す。
疎水性繊維である化学繊維としては、例えば、ポリアミド系繊維(ナイロンなど)、ポリエステル系繊維(ポリエステルなど)、ポリアクリロニトリル系繊維(アクリルなど)、ポリビニルアルコール系繊維(ビニロンなど)、ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩化ビニルなど)、ポリ塩化ビニリデン系繊維(ビニリデンなど)、ポリオレフィン系繊維(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリウレタン系繊維(ポリウレタンなど)、ポリ塩化ビニル/ポリビニルアルコール共重合系繊維(ポリクレラールなど)などが挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
親水性繊維としては、種子毛繊維(綿、もめん、カポックなど)、靭皮繊維(麻、亜麻、苧麻、大麻、黄麻など)、葉脈繊維(マニラ麻、サイザル麻など)、やし繊維、いぐさ、わら、獣毛繊維(羊毛、モヘア、カシミヤ、らくだ毛、アルパカ、ビキュナ、アンゴラなど)、絹繊維(家蚕絹、野蚕絹)、羽毛、セルロース系繊維(レーヨン、ポリノジック、キュプラ、アセテートなど)等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
本発明に用いる不織布は、親水性繊維を含むことが好ましい。本発明に用いる不織布は、親水性繊維を、含水率向上の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下含む不織布が好適である。
本発明に用いる不織布の坪量は、強度および拭きやすさの観点から、好ましくは20g/m以上、より好ましくは30g/m以上、そして、好ましくは100g/m以下、より好ましくは80g/m以下、更に好ましくは70g/m以下ある。
不織布の質量に対する本発明の洗浄剤組成物の質量割合(含浸率(質量%))は、洗浄力の観点から、好ましくは200質量%以上、より好ましくは250質量%以上、更に好ましくは300質量%以上、より更に好ましくは420質量%以上、そして、速乾性の観点から、好ましくは飽和含侵率以下、より好ましくは600質量%以下、更に好ましくは500質量%以下である。含浸率は、以下の式より算出する。
含浸率(質量%)=((洗浄剤組成物を含浸させた不織布の質量)/(乾燥した不織布の質量)−1)×100
また本発明において、飽和含侵率とは、水を不織布に含浸させた時、不織布に含浸させても液漏れを起こし、それ以上不織布に含侵させることが出来ない最大量含浸をさせた時の含浸率である。
本発明の清拭材中、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が、拭き筋の白残り抑制の観点から、0.05質量部以上、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、より更に好ましくは1.5質量部以上、より更に好ましくは2質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、そして、べたつきの抑制の観点から、10質量部以下、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。
[硬質表面の洗浄方法]
本発明は、本発明の清拭材を用いて、硬質表面を拭き取る硬質表面の洗浄方法である。
本発明の洗浄方法は、居間、部屋、台所、浴室、トイレといった居住まわり等の硬質表面(各種物品、床、壁、天井等)の洗浄に好適に用いられる。
硬質表面は、セラミックス、プラスチック、木、石、及び金属から選ばれる1種以上の材料から構成される硬質表面が挙げられる。特に疎水性の高い、タイル、セラミックス、プラスチックなどの硬質表面に対して好適に用いることができる。
本発明の洗浄方法は、本発明の洗浄剤組成物が(a)成分、及び(b)成分を含有することにより疎水性の高い硬質表面に対して高い濡れ性を発現することで液のスポット形成を抑制し、さらに本発明の洗浄剤組成物が(c)成分を含有することにより拭き筋も残さず外観の仕上がり性に優れ、また優れた乾燥速度を有するため、別途水拭き(二度拭き)する必要がない。すなわち本発明は、(a)成分、(b)成分、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材に、(c)成分を、前記不織布100質量部に対して0.05質量部以上10質量部以下となるように前記洗浄剤組成物に含有させることで、清拭時の硬質表面の拭き筋を低減する方法を提供する。本発明の硬質表面の拭き筋を低減する方法は、本発明の洗浄剤組成物、清拭材、及び硬質表面の洗浄方法に記載した事項を適宜適用することができる。
本発明の洗浄方法において、本発明の清拭材を用いて、硬質表面を拭き取る方法は、硬質表面に本発明の清拭材を押し当てて、対象物に損傷を与えない範囲で外力を加えて、対象物に付着した汚れを移し取ればよく、擦る、揉む、叩く、のいずれであってもよい。
[洗浄剤組成物の調製]
下記配合成分を用いて、表1〜2に示す洗浄剤組成物を調製した。表1〜2の洗浄剤組成物は、常法により調製した。即ち、適量のイオン交換水(60℃)に(a)成分、(b)成分又は(b’)成分、(c)成分又は(c’)成分を添加し、室温で溶解した後、塩酸を添加してpH(25℃、ガラス電極法)を表1〜2に示す値に調整した。なお、表1〜2中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。
(a)成分
・エマルゲン108:ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〔一般式(a1)中、R11が炭素数12の直鎖1級アルキル基、lが5.6、mが0である非イオン界面活性剤〕、HLB12.1、花王(株)製
・プランタケア2000UP:アルキルポリグリコシド〔一般式(a2)中、R21が6〜16の直鎖のアルキル基、xが0、Gがグルコースに由来する残基、yが1.1である非イオン界面活性剤〕、BASF社製
・アンヒトール20AB:ラウリン酸アミドプロピルベタイン、花王(株)製
・ドデシル硫酸ナトリウム:富士フィルム和光純薬(株)製、和光1級
(b)成分
・KF640:信越化学工業(株)製、HLB14(カタログ値)、動粘度20mm/s〔一般式(b1)中、R、R、X,Xがメチル基であるポリエーテル変性シリコーン〕
・KF618:信越化学工業(株)製、HLB11(カタログ値)、動粘度20mm/s〔一般式(b1)中、R、Rがメチル基、bが6であるポリエーテル変性シリコーン、PEG6メチルエーテルジメチコン〕
(b’)成分((b)成分の比較成分)
・DK Q1−1247:東レ・ダウコーニング(株)製、シリコーンオイル(シリコーン消泡剤エマルション)
なお、(b)成分の粘度は、25℃においてウベローデ型粘度計(柴田科学株式会社製)により測定した動粘度である。
(c)成分
・PhG−S:フェノキシエタノール、日本乳化剤(株)製
・EHG:2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール、日本乳化剤(株) 製
・MFG:プロピレングリコールモノメチルエーテル、日本乳化剤(株)製
(c’)成分((c)成分の比較成分)
・EtOH:エタノール、和光純薬工業株式会社製、1級
[清拭材の調製]
表1、2に記載の洗浄剤組成物を、シート状のスパンレース不織布(レーヨン:PET=60:40、坪量;70g/m、寸法;285mm×205mm)に対して、所定の含浸率となるように含浸させて、表1、2に記載の清拭材を調製した。なお表中の含浸率は、以下の式より算出した値である。
含浸率(質量%)=((洗浄剤組成物を含浸させた不織布の質量)/(乾燥した不織布の質量)−1)×100
[評価方法]
調製した各清拭材を、クイックルワイパー(花王(株)製)に装着し、ポーセリンタイル(POLISHEDPORCELAIN TILE(Grade;Premium,色;黒),Foshan XiangYu Ceramic Co., Ltd.,寸法 100mm×100mm)上を3回清拭し、下記の評価を行った。
(1)洗浄面の仕上がり性(拭き筋の有無)
清拭後、乾燥させたタイル表面の仕上がり性(拭き筋の有無)を目視にて観察し、下記判定基準にて判定した。結果を表1、2に示す。
5点:拭き筋がほとんどないレベル
4点:ごくわずかに拭き筋が残るが全く気にならないレベル
3点:わずかに拭き筋が残るが気にならないレベル
2点:拭き筋が多く残るレベル
1点:全面に拭き筋が残るレベル
(2)洗浄面の仕上がり性(水滴の有無)
清拭後、乾燥させたタイル表面の仕上がり性(水滴の有無)を目視にて観察し、下記判定基準にて判定した。結果を表1、2に示す。
5点:水跡がほとんどないレベル
4点:水跡が残るが全く気にならないレベル
3点:わずかに水跡が残るが気にならないレベル
2点:水跡が多く残るレベル
1点:全面に水跡が残るレベル
(3)速乾性
タイル清拭前後のシート質量を測定することでタイル上の液質量を算出、目視にてタイルが完全に乾燥するまでの時間を測定した。「乾燥速度W(sec/g)=乾燥に要した時間(sec)÷タイル上の液質量(g)」と定義し、下記判定基準にて判定した。
5点:W≦2.0
4点:2.0<W≦2.5
3点:2.5<W≦3.0
2点:3.0<W≦3.5
1点:3.5<W
Figure 2021088638
Figure 2021088638

Claims (13)

  1. (a)界面活性剤[以下、(a)成分という]、(b)ポリエーテル変性シリコーン[以下、(b)成分という]、(c)グリコール系溶剤[以下、(c)成分という]、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材であって、前記不織布100質量部に対する前記洗浄剤組成物の(c)成分の質量割合が0.05質量部以上10質量部以下である、清拭材。
  2. (a)成分が、非イオン界面活性剤である、請求項1に記載の清拭材。
  3. (a)成分が、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル及びグリコシド型非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の清拭材。
  4. 前記洗浄剤組成物中、(a)成分の含有量が0.005質量%以上5質量%以下である、請求項1〜3の何れか1項に記載の清拭材。
  5. (b)成分が下記一般式(b1)で表される化合物である、請求項1〜4の何れか1項に記載の清拭材。
    Figure 2021088638

    〔式中、Rは同一でも異なってもよく、それぞれ炭素数1以上4以下のアルキル基を示す。pは0以上1000以下の数を示し、qは1以上1000以下の数を示す。X及びXは同一でも異なってもよく、それぞれヒドロキシ基、炭素数1以上4以下のアルキル基又はアルコキシ基を示す。Rは水素原子、又は炭素数1以上4以下のアルキル基もしくは炭素数2以上4以下のアシル基を示す。aは1以上4以下の数、bは1以上10以下の数、cは0以上50以下の数を示す。/は、p、qが付された各構成単位及びb、cが付された構成単位がランダム又はブロックであってもよいことを示す。〕
  6. 前記洗浄剤組成物中、(b)成分の含有量が0.0008質量%以上3質量%以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載の清拭材。
  7. (c)成分が、フェノキシエタノール、及び2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノールから選ばれる1種以上である、請求項1〜6の何れか1項に記載の清拭材。
  8. 前記洗浄剤組成物中、(c)成分の含有量が0.01質量%以上5質量%以下である、請求項1〜7の何れか1項に記載の清拭材。
  9. 前記洗浄剤組成物中、水不溶性ポリマーの含有量が5質量%以下である、請求項1〜8の何れか1項に記載の清拭材。
  10. 前記洗浄剤組成物中、(a)成分の含有量と(b)成分の含有量との質量比(b)/(a)が、0.04以上10以下である、請求項1〜9の何れか1項に記載の清拭材。
  11. 前記不織布の質量に対する前記洗浄剤組成物の質量割合が、200質量%以上飽和含侵率以下である、請求項1〜10の何れか1項記載の清拭材。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の清拭材を用いて、硬質表面を拭き取る硬質表面の洗浄方法。
  13. (a)界面活性剤、(b)ポリエーテル変性シリコーン、及び水を含有する洗浄剤組成物と、不織布を含んでなる清拭材に、(c)グリコール系溶剤を、前記不織布100質量部に対して0.05質量部以上10質量部以下となるように前記洗浄剤組成物に含有させることで、清拭時の硬質表面の拭き筋を低減する方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023210498A1 (ja) * 2022-04-27 2023-11-02 花王株式会社 ワイピングシート

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