JP2021086932A - 光検出器、固体撮像素子、及び、光検出器の製造方法 - Google Patents

光検出器、固体撮像素子、及び、光検出器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも簡便に製造でき、且つ、光電変換部への集光効率を向上することができる光検出器を提供する。【解決手段】光検出器10は、半導体基板100と、半導体基板100に設けられた光電変換部101と、平面視した場合に光電変換部101の周囲に位置するように半導体基板に設けられた画素分離部102と、光電変換部101と対向し、且つ、平面視した場合に外縁が画素分離部102と重なるように配置され、透光性を有する集光部300と、を備える。集光部300は、上面340における半導体基板100の主面110と平行な方向の端部に、半導体基板100側に凹んだ段差部310を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、光検出器、光検出器を備える固体撮像素子、及び、光検出器の製造方法に関する。
近年、微弱光を検出する光検出器のひとつとして、アバランシェフォトダイオード(Avalanche Photodiode:APD)を利用したフォトン・カウント型の光検出器の開発が進められている。特許文献1〜3には、フォトダイオードに関連する技術が開示されている。
特開2019−180048号公報 特開2004−20957号公報 特開2010−141358号公報
本開示は、従来よりも簡便に製造でき、且つ、光電変換部への集光効率を向上できる光検出器等を提供する。
本開示の一態様に係る光検出器は、半導体基板と、前記半導体基板に設けられた光電変換部と、平面視した場合に前記光電変換部の周囲に位置するように前記半導体基板に設けられた画素分離部と、前記光電変換部と対向し、且つ、平面視した場合に外縁が前記画素分離部と重なるように配置され、透光性を有する集光部と、を備え、前記集光部は、前記光電変換部と対向する面とは反対側の面における前記半導体基板の主面と平行な方向の端部に、前記半導体基板側に凹んだ段差部を有する。
また、本開示の一態様に係る固体撮像素子は、上記記載の光検出器がマトリクス状に配置されることによって得られる画素アレイと、前記画素アレイが出力する信号を読み出す読み出し回路と、を備える。
本開示の一態様に係る光検出器の製造方法は、光電変換部、及び、平面視した場合に前記光電変換部の周囲に位置するように画素分離部を半導体基板に形成し、前記光電変換部と対向して配置され、且つ、平面視した場合に外縁が前記画素分離部と重なるように配置される集光部であって、前記光電変換部と対向する面とは反対側の面における前記半導体基板の主面と平行な方向の端部に、前記半導体基板側に凹んだ段差部を有する集光部を形成する。
本開示によれば、従来よりも簡便に製造でき、且つ、光電変換部への集光効率が向上された光検出器等が提供される。
図1は、実施の形態に係る光検出器を示す断面図である。 図2は、実施の形態に係る集光部を示す平面図である。 図3Aは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第一の断面図である。 図3Bは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第二の断面図である。 図3Cは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第三の断面図である。 図3Dは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第四の断面図である。 図3Eは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第五の断面図である。 図3Fは、実施の形態に係る光検出器の製造方法を示す第六の断面図である。 図4は、本開示に係る光検出器の集光効率を示すグラフである。 図5は、実施の形態の変形例1に係る光検出器を示す断面図である。 図6は、実施の形態の変形例2に係る光検出器を示す断面図である。 図7は、実施の形態の変形例2に係る集光部を示す平面図である。 図8は、実施の形態の変形例3に係る光検出器を示す断面図である。 図9は、変形例1に係る集光部を示す断面図である。 図10は、変形例2に係る集光部を示す断面図である。 図11は、変形例3に係る集光部を示す平面図である。 図12は、変形例4に係る集光部を示す平面図である。 図13は、変形例5に係る集光部を示す平面図である。 図14は、実施の形態に係る固体撮像素子を示す図である。
(本開示の基礎となった知見)
近年、微弱光を検出する光検出器として、APDを利用したフォトン・カウント型の光検出器の開発が進められている。APDは、所定の逆電圧が印加されることにより、光電流が増倍するフォトダイオードである。光電変換部として、APD等のフォトダイオードを備える光検出器においては、光電変換部への集光の効率を高めることが課題となる。
現在、光電変換部への集光の効率を向上するため、上記した特許文献1〜3に示すようなオンチップレンズ又は屈折率分布型レンズが提唱されている。
しかしながら、これらのレンズは、高度なリソグラフィ技術及び高アスペクト比の微細加工を必要とし、また、複数の材料を同時に形成することが要求されるため、レンズを形成することが困難である。そのため、画素の更なる微細化が求められる光検出器において、集光特性を向上するための技術としては、製造方法が簡便であることが求められる。画素サイズの微細化とともに、集光効率を向上するための技術には、検討の余地がある。
以下では、光検出器等の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては、同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。
また、以下の実施の形態で説明に用いられる図面においては、座標軸が示される場合がある。座標軸におけるZ軸方向は、例えば、積層方向及び鉛直方向であり、Z軸+側は、上方(上側)と表現され、Z軸−側は、下方(下側)と表現される場合がある。Z軸方向は、言い換えれば、光電変換部が形成される半導体基板の主面(集光部が形成される側の面)に垂直な方向であり、積層方向、又は、半導体基板の厚み方向とも表現される。また、X軸方向及びY軸方向は、Z軸方向に垂直な平面(例えば、水平面)上において、互いに直交する方向である。
また、以下の実施の形態において、「平面視」とは、Z軸方向から光検出器を見ることを意味する。
また、本開示は、以下の実施の形態において説明される導電型を逆転させた構造を排除するものではない。具体的には、以下で説明するp型とn型とは、全てが逆になっていてもよい。
また、以下で説明する図2、図7、及び、図11〜図13では、断面を示すものではないが説明のために一部又は全部の構成要素にハッチングを付している。
(実施の形態)
[光検出器の構成]
以下、実施の形態に係る光検出器の構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、実施の形態に係る光検出器10を示す断面図である。なお、図1には、光検出器10のうち、単位画素に相当する部分を拡大して示している。なお、図1、並びに、以下で説明する図3A〜3F及び図5〜図7では、3つの光検出器を示しているが、並びあう3つの光検出器のうち、両端に位置する光検出器については、一部図示を省略している。
光検出器10は、入射した光(外光ともいう)を光電変換して出力する検出器である。光検出器10は、主として近赤外光を対象とする検出器である。近赤外光は、例えば、750nm以上1400nm以下の波長帯の光を意味する。
図1に示されるように、光検出器10は、半導体基板100と、積層体200と、集光部300と、を備える。
半導体基板100は、例えば、シリコン(Si)によって形成される基板である。半導体基板100の導電型は、p型であってもよいし、n型であってもよい。
なお、以下の説明では、半導体基板100の上方の面(主面)は、光が入射する面、又は、受光面ともいう。
半導体基板100には、光電変換部101と、隣り合う光電変換部101を単位画素ごとに分離するための画素分離部102とが設けられる。
光電変換部101は、半導体基板100の比較的上方に(具体的には、半導体基板100の主面110に)位置し、入射された外光を光電変換する、言い換えると、光を信号電荷に変換する。光電変換部101は、フォトダイオードによって形成される。ここでのフォトダイオードには、アバランシェフォトダイオードが含まれる。光電変換部101は、例えば、シリコン基板にイオンが注入されることで形成される。
画素分離部102は、光電変換部101を有する画素を分離するために設けられており、光電変換部101と交互に配置される半導体基板100に設けられた分離領域(言い換えると、絶縁領域)である。画素分離部102は、隣り合う光検出器10が備える光電変換部101の間に配置されている。例えば、画素分離部102は、平面視した場合に光電変換部101の周囲に位置するように半導体基板100に設けられている。画素分離部102は、例えば、シリコン基板にイオンが注入されることで形成される。
半導体基板100の主面110には、積層体200が配置される。
積層体200は、光電変換部101に入射した外光が光電変換部101で光電変換されることで発生した電荷(信号電荷)を取り出すための層である。積層体200には、複数の配線層201と、複数の層間絶縁膜202と、複数のライナ層203と、複数のビア204と、が含まれる。
積層体200の高さ(つまり、半導体基板100の主面110から積層体200の上面、言い換えると、集光部300の下面350までの高さ)は、例えば、1.0μmである。
配線層201は、光検出器10が有する回路を構成する配線が形成される層である。配線層201は、例えば、銅(Cu)によって形成される。配線層201は、アルミニウム(Al)又はタングステン(W)等の銅以外の他の金属によって形成されてもよい。
層間絶縁膜202は、複数の配線層201の間に位置し、配線層201間を絶縁するための層である。層間絶縁膜202は、例えば、酸化シリコン(SiO)又は炭素添加酸化シリコン(SiOC)によって形成される。
ライナ層203は、複数の層間絶縁膜202の間に位置し、光検出器10を製造する際に用いられるエッチングを止めるため層である。ライナ層203は、例えば、酸窒化シリコン(SiON)又は炭素添加酸化シリコンによって形成される。
ビア204は、複数の配線層201を電気的に接続するための貫通電極である。ビア204は、例えば、銅によって形成される。ビア204は、アルミニウム又はタングステン等の銅以外の他の金属によって形成されてもよい。
積層体200の上方には、集光部300が配置される。このように、本実施の形態に係る光検出器10においては、半導体基板100と、積層体200と、集光部300とは、この順に積層されている。つまり、光検出器10は、半導体基板100の主面110に、複数の配線層201及び複数の配線層201の間に位置する層間絶縁膜202を含む積層体200が形成されたいわゆるFSI(Front Side Illumination)型の光検出器である。
集光部300は、光検出器10の外部から入射された外光を集光して光電変換部101に向けて出射する光学部材である。集光部300は、透光性を有する。本実施の形態では、光検出器10は、近赤外光(例えば、750nm〜1400nm程度の波長の光)を検出するための光検出器である。そのため、本実施の形態では、集光部300は、750nm〜1400nmの波長の光に対して透光性(例えば、当該光を90%以上透過する性質)を有する。また、集光部300は、光電変換部101と対向し、且つ、平面視した場合に外縁が画素分離部102と重なるように配置されている。つまり、集光部300の外縁(最外縁)は、画素分離部102の直上に位置する。集光部300の外縁とは、例えば、集光部300の最下層である無機材料層301の外縁であり、後述する図2に平面視で示す無機材料層301の外縁である。集光部300の最下層である無機材料層301の外縁ではない無機材料層302〜304の外縁は、平面視で画素分離部102とは重ならなくてもよい。
本実施の形態では、集光部300は、層状に配置された、具体的には、積層された複数の膜(層)を有する。より具体的には、集光部300には、無機材料層301〜304が含まれる。集光部300の高さ(つまり、積層体200の上面、言い換えると、集光部300の下面350から集光部300の上面340までの高さ)は、例えば、2.0μmである。また、無機材料層301〜304の高さ(厚み)は、例えば、それぞれ500nmである。また、集光部300の幅(X軸方向の長さ及びY軸方向の長さ)は、無機材料層301〜304のそれぞれで異なる。無機材料層301の幅は、例えば、5.0μmである。また、無機材料層302の幅は、例えば、4.0μmである。無機材料層303の幅は、例えば、3.0μmである。無機材料層304の幅は、例えば、2.0μmである。また、本実施の形態では、無機材料層301〜304は、後述する図2に示すように、いずれもX軸方向とY軸方向との長さが同じ正方形となっている。また、本実施の形態では、無機材料層301〜304は、いずれも上面視における中心が中心位置360(図2参照)となっている。これにより、後述する段差幅Wは、500nmとなっている。
なお、集光部300の高さ、及び、無機材料層301〜304のそれぞれの高さは、任意でよい。無機材料層301〜304のそれぞれの高さは、例えば、後述する段差幅Wと同じ条件で設定される高さでもよい。
集光部300中の最も下側に位置する無機材料層301は、画素分離部102の上方で、隣あって位置する光検出器10とは、区切られて位置する層である。言い換えると、平面視において、無機材料層301の外周には、隣り合う光検出器10が備える無機材料層301と分離するための分離溝330が形成されている。
図2は、実施の形態に係る集光部300を示す平面図である。なお、図2においては、説明のために集光部300に加えて光電変換部101及び画素分離部102を示している。
図2に示されるように、無機材料層301〜304は、上方に位置するにつれて段階的に平面視における面積が小さくなっている。具体的には、無機材料層303に上面に積層された無機材料層304は、無機材料層303より平面視における面積が小さい。また、無機材料層302に上面に積層された無機材料層303は、無機材料層302より平面視における面積が小さい。無機材料層301に上面に積層された無機材料層302は、無機材料層301より平面視における面積が小さい。このように、複数の膜(無機材料層301〜304)のうち、半導体基板100側に配置されている膜(例えば、無機材料層301)は、半導体基板100とは反対側に配置されている膜(例えば、無機材料層302〜304)よりも、平面視で面積が大きい。
これにより、無機材料層302〜304のそれぞれの外縁には、段差部310が設けられる。
段差部310(より具体的には、段差面320)は、集光部300を通過する光の屈折を生じさせるための集光部300の一部である。段差部310によって、光電変換部101への外光の集光が実現される。段差部310は、光電変換部101と対向する面(下面350)とは反対側の面(上面340)における半導体基板100の主面110と平行な方向の端部に設けられている。本実施の形態では、無機材料層302〜304と、無機材料層301〜303のそれぞれが備える段差面320とから、複数の段差部310が形成されている。
また、集光部300を断面視した場合、主面110と平行な方向の長さ(幅)である段差幅Wは、集光部300に集光させる光の波長以下となっている。例えば、段差幅Wは、断面視における段差面320の幅である。また、例えば、光検出器10が近赤外光を光電変換するための光検出器である場合、段差幅Wは、近赤外光の波長以下すなわち750nm以下である。これにより、集光部300を通過する近赤外光の段差部310での屈折効果を最大化することができる。
以上のように、段差幅Wを所望の波長以下とすることで、光電変換部101への集光効率をさらに向上することができる。段差幅Wは、例えば、積層された2つの層(膜)における、平面視における、上方に位置する膜の外縁から、下方に位置する膜の外縁までの距離である。段差幅Wは、例えば、積層された2つの層(膜)における、平面視における、上方に位置する膜の外縁から、下方に位置する膜の外縁までの距離が750nm以下となる箇所があればよい。或いは、段差幅Wは、例えば、積層された2つの層(膜)における、平面視における、上方に位置する膜の外縁から、下方に位置する膜の外縁までの距離の平均値が750nm以下であればよい。
なお、段差幅Wの下限は、特に限定されない。段差幅Wは、400nm以上750nm以下でもよいし、600nm以上750nm以下でもよいし、700nm以上750nm以下でもよい。
また、平面視した場合、集光部300の無機材料層304の中心位置は、例えば、光電変換部101の中心位置である光学中心とオーバーラップしている。本実施の形態では、平面視した場合、無機材料層301〜304のそれぞれの中心位置は、光電変換部101の中心位置と図2に示す中心位置360で重なる。これにより、光電変換部101への集光効率を最大化することができる。
なお、上記したように、集光部300は、透光性を有していればよい。集光部300は、光検出器10が近赤外光を検出するために用いられる場合、近赤外光に対する光透過性を有していればよい。この場合、集光部300は、可視光(例えば、400nm〜750nm程度の波長の光)に対して光透過性を有さなくてもよい。例えば、集光部300は、無機材料を用いて形成される。具体的には、無機材料層301〜304は、例えば、オルトケイ酸テトラエチル(Tetraethoxyl Orthosilicate:TEOS)、又は、窒化シリコン(SiN)によって形成される。
また、集光部300は、段差部310が形成されていればよく、複数の膜(層)により構成されたいわゆる多層膜でなくてもよい。無機材料層301〜304は、例えば、一体的に形成された凸型でもよい。
また、集光部300は、無機材料層301〜304の4層構造で説明したが、特に4層に限定する必要はなく、複数層であればよい。これによれば、集光部300に、1つ以上の段差部310が形成される。
また、本実施の形態では、段差部310の数は、断面視でX軸方向の両側それぞれに3つずつあるが、1つずつ以上あればよい。また、段差部310は、集光部300の上面340における側端の少なくとも一部に形成されていればよい。もちろん、段差部310は、集光部300の上面340における側端の全部に形成されているとよい。本実施の形態では、図2に示すように、平面視において全周にわたって段差部310が集光部300に設けられている。
また、段差面320は、主面110と完全には平行でなくてもよい。例えば、段差面320は、丸みを帯びていてもよい。集光部300は、段差面320が丸みを帯びていることで、局所的にオンチップレンズ(従来の上面全体が湾曲したレンズ)と同じ形状となる。これによれば、段差面320に入射した外光は、当該丸みを円の一部と考えた場合の当該円の中心に屈折されやすくなる。そのため、当該丸みの曲率が適切に設定されることで、集光部300(より具体的には、段差面320)に入射した外光を光電変換部101に向かわせやすくすることができる。これにより、光検出器100の集光効率は、向上され得る。
また、段差部310におけるZ軸と平行な面(つまり、無機材料層302〜304の端面)は、完全にはZ軸と平行でなくてもよい。例えば、当該面は、丸みを帯びていてもよい。これらのように、無機材料層301〜304の端部は、丸みを帯びていてもよい、言い換えると、無機材料層301〜304の端部は、角丸でもよい。
[製造方法]
次に、光検出器10の製造方法について図3A〜図3Fを参照しながら説明する。図3A〜図3Fは、光検出器10の製造方法を説明するための断面図である。
まず、光電変換部101、及び、平面視した場合に光電変換部101の周囲に位置するように画素分離部102を半導体基板100に形成する。具体的には、図3Aに示されるように、半導体基板100に光電変換部101及び画素分離部102が形成され、半導体基板100上(具体的には、主面110)に積層体200が形成される。
光電変換部101及び画素分離部102の形成には、例えば、イオン注入法が用いられる。シリコンによって形成される半導体基板100の主面110側からイオン注入を行うことにより、半導体基板100内部の比較的上部に、例えば、主面110から露出されるように、光電変換部101及び画素分離部102がそれぞれ形成される。
積層体200は、以下の手順で形成される。
まず、光電変換部101及び画素分離部102が形成された半導体基板100の主面110上にデュアルダマシン(Dual Damascene)法により、Cu多層配線構造を形成する。デュアルダマシン法では、元の配線層を形成した後、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により、ライナ層203及び層間絶縁膜202が堆積される。
続いて、リソグラフィ法により、配線溝(言い換えると、トレンチ)及びビア(より具体的には、ビア204が形成される貫通孔)のパターンニングが行われる。その後、ドライエッチング法により、層間絶縁膜202の内部にトレンチとビア(貫通孔)とが形成される。
続いて、物理気相成長(Physical Vapor Deposition:PVD)法により、トレンチ及びビア(貫通孔)の内壁面に、Cuの拡散を抑制するバリア膜と、電解めっきの際に電流を流すためのCuシード層とが堆積される。その後、Cu電解メッキ法により、トレンチ及びビア(貫通孔)の中にCu膜が埋め込まれる。
さらに、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法により、配線層の表面の余剰なCu膜とバリア膜とが除去されることにより、配線層201及びビア204を有する最終的な配線層201が形成される。このプロセスを繰り返し実施することにより、所望の数の配線層201を有するCu多層配線構造を得ることができる。つまり、デュアルダマシン法により、積層体200が形成される。
次に、図3Bに示されるように、集光部300を形成するための無機材料膜305を積層体200上に堆積する。集光部300は、以下の手順で形成される。
リソグラフィ法により、画素分離部102の上方に、穴306を形成するためにレジスト膜(図示せず)が堆積され、堆積されたレジスト膜をマスクとしてドライエッチングが行われる。これにより、図3Cに示すように、積層体200上に一様に堆積された無機材料膜305を光検出器10毎のサイズ、言い換えると、画素毎に区切るための穴306が形成される。エッチングガスとしては、例えば、フッ化炭素(CF)系のガスが用いられる。この後、レジスト膜は、アッシングが行われることにより除去される。
次に、図3Dに示されるように、リソグラフィ法により、穴306より大きい面積の穴307を形成するためにレジスト膜(図示せず)が堆積され、堆積されたレジスト膜をマスクとしてドライエッチングが行われる。これにより、無機材料膜305中に穴307が形成され、合わせて積層体200上に複数の無機材料層のうちの最下層に位置する無機材料層301が形成される。また、穴306は、平面視した場合に無機材料膜305(より具体的には、集光部300)の外縁が画素分離部102と重なるように形成される。
以降、図3E〜図3Fに示されるように、リソグラフィ法とドライエッチングとを繰り返すことにより、無機材料層301上に段階的に平面視における面積の小さい無機材料層302〜304が形成されることで、集光部300が形成される。これによれば、光電変換部101と対向して配置され、且つ、平面視した場合に外縁が画素分離部102と重なるように配置される集光部であって、外縁に半導体基板100側に凹んだ段差部310を有する集光部300が形成される。
以上説明したような光検出器10の製造方法によれば、配線層201を有する積層体200の最表面(積層体200の上面)に、画素分離部102の上方で分離溝330によって区切られた(つまり、分離された)無機材料層301が設けられ、その上部に段階的に面積の小さい所望の数の無機材料層302〜304が形成され得る。
[実験結果]
続いて、本開示に係る光検出器の集光効率の実験結果(シミュレーション結果)について説明する。
図4は、本開示に係る光検出器の集光効率を示すグラフである。なお、図4に示すグラフの縦軸は、主面110に直交する方向から集光部に向けて光(外光)を入射した光量に対する、光電変換部に到達した光の光量を示す。なお、図4に示すグラフのそれぞれは、比較例に係る集光部を用いた場合の集光効率で規格化している。比較例に係る光検出器は、集光部が有機材料を用いて形成された凸レンズであること以外は、本開示に係る光検出器と同様の構成である。また、図4に示す、6TEOS、6SiN、4TEOS/2SiN、3TEOS/3SiN、及び、2TEOS/4SiNは、いずれも本開示に係る光検出器が備える集光部の一例である。例えば、6TEOSは、6層からなる集光部であって、いずれの層もTEOSを用いて形成された集光部である。また、例えば、6SiNは、6層からなる集光部であって、いずれの層もSiNを用いて形成された集光部である。また、例えば、4TEOS/2SiNは、6層からなる集光部であって、上方側に位置する4層がTEOSを用いて形成され、下方側に位置する2層はSiNを用いて形成された集光部である。また、例えば、3TEOS/3SiNは、6層からなる集光部であって、上方側に位置する3層がTEOSを用いて形成され、下方側に位置する3層はSiNを用いて形成された集光部である。また、例えば、2TEOS/4SiNは、6層からなる集光部であって、上方側に位置する2層がTEOSを用いて形成され、下方側に位置する4層はSiNを用いて形成された集光部である。
なお、TEOSの屈折率は、1.46とし、SiNの屈折率は、1.9としている。
また、図4に示すシミュレーションでは、集光部に入射させる外光の波長を940nmとしている。
図4に示すように、6TEOS、6SiN、4TEOS/2SiN、3TEOS/3SiN、及び、2TEOS/4SiNのいずれの集光部を用いた場合でも、比較例に係る集光部と同程度(例えば、集光効率が比較例に対して90%以上)の集光効率が得られることがわかる。このように、段差部310を有する集光部300であれば、従来よりも簡便に製造でき、且つ、従来と同程度の集光効率を得ることができる。
[効果等]
以上説明したように、光検出器10は、半導体基板100と、半導体基板100に設けられた光電変換部101と、平面視した場合に光電変換部101の周囲に位置するように半導体基板100に設けられた画素分離部102と、光電変換部101と対向し、且つ、平面視した場合に外縁が画素分離部102と重なるように配置され、透光性を有する集光部300と、を備える。集光部300は、光電変換部101と対向する面(下面350)とは反対側の面(上面340)における半導体基板100の主面110と平行な方向の端部に、半導体基板100側に凹んだ段差部310を有する。
これによれば、段差部310によって、光の集光効率が向上され得る。また、集光部300の外縁に半導体基板100側に凹んだ段差部310を設けるだけで集光効率を向上させることができるために、集光部300は、従来の上面全体が丸いレンズよりも簡便に形成され得る。そのため、光検出器10は、従来よりも簡便に製造でき、且つ、光電変換部101への集光効率を向上できる。
また、例えば、段差部310における半導体基板100の主面110に平行な方向の長さは、750nm以下である。つまり、集光部300の段差幅Wは、近赤外光の波長以下に設定されている。
光検出器10は、例えば、近赤外光を検出することにより対象物を撮像する用途が想定される。この場合、光検出器10が検出する光の波長(波長領域)は、750nm〜1400nmであり、可視光と比較すると長波長である。したがって、近赤外光を集光するための構造は、可視光を集光するための構造と比較して大きく設計(製造)できる。そのため、光検出器10は、さらに簡易に製造できる。また、これによれば、簡便な製造プロセスで実現され得るため、画素サイズの微細化に対しても、集光効率を向上するための技術として適用できる。
また、例えば、集光部300は、層状に配置された複数の膜を有する。この場合、例えば、当該複数の膜のうち、半導体基板100側に配置されている膜は、半導体基板100とは反対側に配置されている膜よりも、平面視で面積が大きい。
これによれば、無機材料層301〜304となる膜を複数積層するだけで簡便に段差部310を形成することができる。
また、例えば、光検出器10は、さらに、複数の配線層201及び複数の配線層201の間に位置する層間絶縁膜202を含む積層体200を備える。本実施の形態では、半導体基板100と、積層体200と、集光部300とは、この順に積層されている。
つまり、本実施の形態は、FSI型の光検出器10として実現され得る。
また、実施の形態に係る光検出器10の製造方法は、光電変換部101、及び、平面視した場合に光電変換部101の周囲に位置するように画素分離部102を半導体基板100に形成し、光電変換部101と対向して配置され、且つ、平面視した場合に外縁が画素分離部102と重なるように配置される集光部300であって、光電変換部101と対向する面(下面350)とは反対側の面(上面340)における半導体基板100の主面110と平行な方向の端部に、半導体基板100側に凹んだ段差部310を有する集光部300を形成する。
これによれば、段差部310によって集光効率が向上された光検出器10を簡便に製造することができる。
[光検出器の変形例]
以下、光検出器の変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明では、光検出器10との相違点を中心に説明が行われ、光検出器10と同一の構成については詳細な説明が省略又は簡略化される場合がある。
<変形例1>
図5は、実施の形態の変形例1に係る光検出器10aを示す断面図である。
図5に示すように、光検出器10aは、光検出器10の構成に加えて、さらに導波路400を備える。
光検出器10においては、集光部300は、金属配線を有する積層体200の最表面に形成されたが、集光部300は、積層体200中に形成した導波路400の最表面に形成してもよい。
図5に示される光検出器10aは、積層体200の内部に光電変換部101に光を導入するための導波路400を含む。
導波路400は、透光性を有し、入射した光を光電変換部101に導入するための光導波路である。導波路400に採用される材料は、例えば、窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭窒化シリコン、又は、酸化シリコンである。
導波路400は、光電変換部101と集光部300との間に配置される。具体的には、導波路400は、積層体200aを貫通して光電変換部101と集光部300との間に配置されている。言い換えると、積層体200aは、内部に光電変換部101と集光部300との間に位置する導波路400を有する。
なお、本変形例では、導波路400は、積層体200を貫通し、導波路400と光電変換部101とが接しているが、導波路400と光電変換部101との間に層間絶縁膜202が位置してもよい。
導波路400の立体形状は、例えば、略四角錐台である。断面図における導波路400の径(言い換えれば、幅)は、積層方向において光電変換部101から離れるほど拡大する。例えば、光電変換部101から最も近い最下部における導波路400の径は、4.5μm程度であり、光電変換部101から最も遠い最上部における導波路400の径は、4.9μmである。
導波路400は、例えば、積層体200を形成した後、リソグラフィ法とドライエッチングとによりパターンニングし、その後、CVD法により窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭窒化シリコン等の高屈折率の無機材料、又は、酸化シリコン膜を堆積することにより、形成される。
導波路400に材料される材料は、特に限定されない。導波路400に採用される材料は、例えば、TEOS、又は、SiN等である。導波路400に採用される材料は、集光部300(より具体的には、無機材料層301)と屈折率が同じ材料でもよい。これによれば、集光部300と導波路400との間での光の反射は、抑制される。そのため、光検出器10aの集光効率は、向上される。
このように、光検出器10aは、光検出器10の構成に加えて、さらに、光電変換部101と集光部300との間に積層体200aを貫通して配置され、光電変換部101に光を導入するための導波路400を備える。
これにより、導波路400によって集光部300で集光した外光を光電変換部101に効率的に導くことが可能になる。そのため、光検出器10aの更なる集光効率の向上が可能となる。
<変形例2>
図6は、実施の形態の変形例2に係る光検出器10bを示す断面図である。図7は、実施の形態の変形例2に係る集光部300aを示す平面図である。なお、図7に示す集光部300aは、断面を示すものではないが、説明のためにハッチングを付している。
光検出器10においては、集光部300は、同一の無機材料によって形成されたが、異なる無機材料によって形成されてもよい。具体的には、集光部が備える複数の無機材料層は、同じ材料が採用されてもよいし、異なる材料が採用されてもよい。
光検出器10bが備える集光部300aは、積層数の過半数以上の層を窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭窒化シリコン等の高屈折率の無機材料で形成し、残りの層を酸化シリコン等の低屈折率の無機材料で形成される。また、高屈折率の無機材料は、集光部300aの下層とされ、低屈折率の無機材料は、集光部300aの上層とされている。
具体的には、図6に示すように、集光部300aは、無機材料層301a、302a、303、304を備える。集光部300aが備える複数の無機材料層のうち、集光部300aの下面350a側に位置する無機材料層301aと無機材料層302aとは、同じ材料で形成されている。また、集光部300aが備える複数の無機材料層のうち、集光部300aの上面340a側に位置する無機材料層303と無機材料層304とは、同じ材料で形成されている。
ここで、無機材料層301a及び無機材料層302aと、無機材料層303及び無機材料層304とは、異なる材料で形成されている。具体的には、無機材料層301a及び無機材料層302aと、無機材料層303及び無機材料層304とは、屈折率が異なる材料で形成されている。また、無機材料層301a及び無機材料層302aは、無機材料層303及び無機材料層304よりも、屈折率が低い材料で形成されている。例えば、無機材料層301a及び無機材料層302aは、SiN(屈折率が1.9程度)で形成され、無機材料層303及び無機材料層304は、TEOS(屈折率が1.46程度)で形成されている。光検出器10bが備える集光部300aは、例えば、積層数の過半数以上の層を窒化シリコン、酸窒化シリコン、炭窒化シリコン等の高屈折率の無機材料で形成し、残りの層を酸化シリコン膜などの低屈折率の無機材料で形成される。
このように、例えば、集光部300aは、異なる無機材料によって形成されてもよい。具体的には、集光部300aは、第1屈折率を有する第1集光部(本実施の形態では、例えば、無機材料層303及び無機材料層304)と、第1屈折率よりも高い第2屈折率を有する第2集光部(本実施の形態では、例えば、無機材料層301a及び無機材料層302a)と、を有する。
これによれば、第1集光部と第2集光部とが適切に配置されることによって、光電変換部101への集光効率を向上させることができる。
また、例えば、第2集光部は、平面視で第1集光部の周囲に位置する。
これによれば、第1集光部よりも高い屈折率を有する第2集光部によって、入射した光を第1集光部よりも大きく曲げて、光電変換部101に入射させやすくすることができる。そのため、光検出器10bの集光効率は、さらに向上される。
また、例えば、第1集光部及び第2集光部は、層状に配置されている。例えば、第2集光部は、第1集光部よりも光電変換部101側に配置されており、平面視で第1集光部よりも面積が大きい。つまり、高屈折率を有する無機材料層(本実施の形態では、例えば、無機材料層301a及び無機材料層302a)は、集光部300aの下層側に配置され、低屈折率を有する無機材料層(本実施の形態では、例えば、無機材料層303及び無機材料層304)は、集光部300aの上層に配置されている。
これによれば、集光部300aは、上方側が低屈折率のため空気(屈折率が1.0程度)との屈折率差が少なくなる。そのため、集光部300aの表面での光の反射は、抑制される。また、集光部300aの下層は、高屈折率のため大きく光を屈折させることができる。これにより、光電変換部101への光の集光効率を向上できる。
このように、光検出器10bが備える集光部300aは、互いに異なる屈折率を有する複数の屈折率材料を備える。従来、光電変換部101への集光効率を向上するために広く使用されているオンチップレンズにおいては、複数の屈折率材料で構成することは、プロセス上非常に困難であるために、単一の材料で構成されている。一方、集光部300aは、従来のレンズと異なり多層膜で形成されているために、簡便なプロセスで製造され得る。そのため、光検出器10bによれば、簡便に製造でき、且つ、入射される光の反射と屈折とを良好にして光の集光効率を向上させることができる。
<変形例3>
図8は、実施の形態の変形例3に係る光検出器10cを示す断面図である。
図1に示す光検出器10は、半導体基板100の主面110に配線層201等を含む積層体200が形成されたいわゆるFSI型の光検出器である。しかしながら、本開示に係る光検出器は、これに限定されない。
例えば、光検出器10cは、半導体基板100の主面110aとは反対側の面である裏面120に、複数の配線層201及び複数の配線層201の間に位置する層間絶縁膜202を含む積層体200が形成されたいわゆるBSI(Back Side Illumination)型の光検出器でもよい。つまり、本変形例に係る光検出器10cにおいては、積層体200と、半導体基板100aと、集光部300とは、この順に積層されている。
実施の形態の変形例3に係る光検出器10cは、例えば、半導体基板100aと、積層体200と、集光部300と、支持基板401と、を備える。
半導体基板100aは、光電変換部101と画素分離部102とを含む半導体基板である。また、半導体基板100aの上面側には、層間絶縁膜202が形成されている。つまり、光検出器10cでは、半導体基板100aが備える層間絶縁膜202の上面である主面110aに、集光部300が形成されている。よって、これにより、半導体基板100aと集光部300とは、電気的に絶縁される。
支持基板401は、積層体200を支持するための基板である。支持基板401に採用される材料は、特に限定されない。支持基板401は、セラミック基板でもよいし、半導体基板でもよい。
[集光部の変形例]
以下、光検出器が備える集光部の変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明では、光検出器10が備える集光部300との相違点を中心に説明が行われ、集光部300と同一の構成については詳細な説明が省略又は簡略化される場合がある。
<変形例1>
図9は、変形例1に係る集光部300bを示す断面図である。
集光部300bは、無機材料層301bと、無機材料層302bと、の2つの層を備える。このように、集光部300bが備える無機材料層の数は、複数であればよく、特に限定されない。
無機材料層301bは、無機材料層302bの上面に積層されている。また、無機材料層301bは、無機材料層302bよりも平面視で面積が小さい。また、平面視において、無機材料層301bの中心と、無機材料層302bの中心とは、略一致する。これにより、段差部310a(より具体的には、段差面320a)が形成される。
また、本実施の形態では、無機材料層301bよりも無機材料層302bの方が、屈折率が高い。例えば、無機材料層301bは、TEOSで形成され、無機材料層302bは、SiNで形成される。このように、上方側に位置する無機材料層302bの方が、下方側に位置する無機材料層301bよりも屈折率が高くてもよい。
<変形例2>
図10は、変形例2に係る集光部300cを示す断面図である。
集光部300cは、無機材料層301cと、無機材料層302cと、を備える。このように、集光部300cは、段差部310b(より具体的には、段差面320b)を有していればよく、多層膜でなくてもよい。
また、無機材料層301cは、平面視において、無機材料層302cの周囲に配置されている。また、無機材料層301cよりも無機材料層302cの方が、屈折率が低い。例えば、無機材料層302cは、TEOSで形成され、無機材料層301cは、SiNで形成される。このように、例えば、平面視において中央側に位置する無機材料層の方が、外縁側に位置する無機材料層よりも屈折率が低くてもよい。
平面視における集光部300cの周縁側に入射された外光は、平面視における集光部300cの中央側に入射された外光よりも、大きく屈折させるとよい。これによれば、平面視における集光部300cの周縁側に入射された外光は、より多く光電変換部101に集光される。そのため、集光部300cによれば、集光効率は、向上され得る。
<変形例3>
図11は、変形例3に係る集光部300dを示す平面図である。
なお、図11及び後述する図12及び図13に示す集光部は、断面を示すものではないが、説明のためにハッチングを付している。
集光部300dは、平面視において円形である。より具体的には、集光部300dが備える無機材料層301d、無機材料層302d、無機材料層303d、及び、無機材料層304dは、いずれも平面視において円形であり、中心が略一致している。
このように、図2に示すように、集光部300は、平面視に示す四角形(具体的には、矩形、より具体的には、正方形)であるが、集光部の平面視形状は、特に限定されない。
<変形例4>
図12は、変形例4に係る集光部300eを示す断面図である。
集光部300eは、平面視において円形である。より具体的には、集光部300eが備える無機材料層301e、無機材料層302e、無機材料層303e、及び、無機材料層304eは、いずれも平面視において楕円形であり、中心が略一致している。
<変形例5>
図13は、変形例5に係る集光部300fを示す断面図である。
集光部300fは、平面視において六角形(より具体的には、正六角形)である。より具体的には、集光部300fが備える無機材料層301f、無機材料層302f、無機材料層303f、及び、無機材料層304fは、いずれも平面視において楕円形であり、中心が略一致している。
なお、光電変換部101の平面視形状は、特に限定されないが、集光部300fの平面視形状と略一致しているとよい。これによれば、集光部300fで集光された外光は、さらに効率よく光電変換部101に入射され得る。
[固体撮像素子の構成]
本開示は、半導体基板100に複数の光電変換部101がライン状に配置されることにより、ラインセンサとして実現されてもよい。また、本開示は、半導体基板100に複数の光電変換部101がマトリクス状に配置されることにより、固体撮像素子として実現されてもよい。
図14は、固体撮像素子500の構成の一例を示す図である。
図14に示されるように、固体撮像素子500は、複数の画素501を含む画素アレイ502、垂直走査回路503、水平走査回路504、読み出し回路505、及び、バッファアンプ(増幅回路)506を備える。画素アレイ502は、光検出器10、光検出器10a、光検出器10b、又は、光検出器10cにおいて、光電変換部101がXY平面に沿ってマトリクス状に複数配置されることによって得られる。図14の例では、光電変換部101は、アバランシェフォトダイオードであり、APDとも記載される。読み出し回路505は、画素アレイ502が出力する信号を読み出す回路である。
画素501は、APD、転送トランジスタTRN、リセットトランジスタRST、浮遊拡散領域FD、増幅トランジスタSF、選択トランジスタSEL、及び、オーバーフロートランジスタOVFを含む画素回路PCを有する。
なお、本実施の形態において、単に「トランジスタ」と記載した場合は、MOS型トランジスタ(MOSFET)を意味する。ただし、固体撮像素子500の画素回路を構成するトランジスタは、MOS型トランジスタに限られず、ジャンクション型トランジスタ(JFET)、バイポーラトランジスタ、又は、これらの混在であってもよい。
APDによって検出された信号電荷は、転送トランジスタTRNを通じて浮遊拡散領域FDに転送され、垂直走査回路503及び水平走査回路504で順次選択された画素501で検出された信号電荷の量に対応する信号が増幅トランジスタSFを介して読み出し回路505に伝送される。
画素501で得られた信号は、読み出し回路505からバッファアンプ506を経て信号処理回路(図示せず)に出力され、信号処理回路(図示せず)でホワイトバランス等の信号処理が施された後にディスプレイ(図示せず)又はメモリ(図示せず)に転送され、画像化することが可能となる。
また、オーバーフロートランジスタOVFは、APDの電位が一定値となったときに電流が流れ始める保護素子である。つまり、オーバーフロートランジスタOVFは、APDに印加される電圧を制限する。オーバーフロートランジスタOVFによれば、APDが高い増倍率で光を検出した場合に、APDの電圧が転送トランジスタTRNの破壊耐圧を超える前にオーバーフロートランジスタOVFに電流が流れ始める。また、APDが強い光を検出することによりリセット時の電圧から負の電圧に振れたときにもAPDの電圧が転送トランジスタTRNの破壊耐圧を超える前にオーバーフロートランジスタOVFに電流が流れ始める。つまり、オーバーフロートランジスタOVFによれば、固体撮像素子500は、APDの電圧がトランジスタの破壊耐圧に到達しないように設計できる。APDに印加される電圧の上限は、オーバーフロートランジスタOVFの閾値電圧、オーバーフロートランジスタOVFのゲートに印加される電圧、又は、オーバーフロートランジスタOVFのドレイン電圧(VOVF)で調整が可能である。
なお、図14に示される画素回路PCでは、画素アレイ502に、周辺回路(垂直走査回路503、水平走査回路504、読み出し回路505、及び、バッファアンプ506)が付加されていたが、固体撮像素子500には、必ずしも周辺回路が含まれなくてもよい。
また、画素回路PCは、5個のトランジスタ(転送トランジスタTRN、リセットトランジスタRST、増幅トランジスタSF、選択トランジスタSEL、及び、オーバーフロートランジスタOVF)と浮遊拡散領域FDとで構成されたが、このような構成に限られず、固体撮像素子500が動作可能な範囲でより多い個数又は少ない個数のトランジスタで構成されてもよい。
また、画素回路PCの回路構成は、一例である。画素回路PCは、APDに蓄積している信号電荷の読み出しが可能なその他の回路構成を有してもよい。
以上、実施の形態に係る固体撮像素子500は、上記した光検出器(例えば、光検出器10、光検出器10a、光検出器10b、又は、光検出器10c)がマトリクス状に配置されることによって得られる画素アレイ502と、画素アレイ502が出力する信号を読み出す読み出し回路505と、を備える。
これによれば、固体撮像素子500は、上記した光検出器(例えば、光検出器10、光検出器10a、光検出器10b、又は、光検出器10c)と同様に、従来よりも簡便に製造でき、且つ、光電変換部101への集光効率が向上される。
なお、固体撮像素子500が備える光検出器は、光検出器10でもよいし、光検出器10aでもよいし、光検出器10bでもよいし、光検出器10cでもよい。また、固体撮像素子500は、これらの光検出器10、10a〜10cのうちの任意の2以上の光検出器を備えてもよい。また、固体撮像素子500は、外光の一部の波長の光を遮断するカラーフィルタ等を備えてもよい。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態及び各変形例に係る光検出器等について説明したが、本開示は、上記実施の形態及び各変形例に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態において説明に用いられた数値は、全て開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数値に限定されない。
また、上記実施の形態及び上記各変形例は、任意に組み合わされてよい。
また、上記実施の形態では、光検出器が有する積層構造の各層を構成する主たる材料について例示しているが、光検出器が有する積層構造の各層には、上記実施の形態の積層構造と同様の機能を実現できる範囲で他の材料が含まれてもよい。また、図面上においては、各構成要素の角部及び辺は直線的に記載されているが、製造上の理由などにより、角部及び辺が丸みを帯びたものも本開示に含まれる。
その他、各実施の形態に対して当事者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本開示の主旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。例えば、本開示は、光検出器の製造方法として実現されてもよい。
本開示の光検出器は、高い集光効率を有する光検出器として利用できる。
10、10a、10b、10c 光検出器
100、100a 半導体基板
101 光電変換部
102 画素分離部
110、110a 主面
120 裏面
200、200a 積層体
201 配線層
202 層間絶縁膜
203 ライナ層
204 ビア
300、300a、300b、300c、300d、300e、300f 集光部
301〜304、301a、302a、301b、302b、301c、302c、301d〜304d、301e〜304e、301f〜304f 無機材料層
305 無機材料膜
306、307 穴
310、310a、310b 段差部
320、320a、320b 段差面
330 分離溝
340、340a 上面
350、350a 下面
360 中心位置
400 導波路
401 支持基板
500 固体撮像素子
501 画素
502 画素アレイ
503 垂直走査回路
504 水平走査回路
505 読み出し回路
506 バッファアンプ
AM 増倍領域
FD 浮遊拡散領域
M 配線
OVF オーバーフロートランジスタ
PC 画素回路
RST リセットトランジスタ
SEL 選択トランジスタ
SF 増幅トランジスタ
SP 分離領域
TRN 転送トランジスタ
W 段差幅

Claims (11)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板に設けられた光電変換部と、
    平面視した場合に前記光電変換部の周囲に位置するように前記半導体基板に設けられた画素分離部と、
    前記光電変換部と対向し、且つ、平面視した場合に外縁が前記画素分離部と重なるように配置され、透光性を有する集光部と、を備え、
    前記集光部は、前記光電変換部と対向する面とは反対側の面における前記半導体基板の主面と平行な方向の端部に、前記半導体基板側に凹んだ段差部を有する
    光検出器。
  2. 前記段差部における前記半導体基板の主面に平行な方向の長さは、750nm以下である
    請求項1に記載の光検出器。
  3. 前記集光部は、層状に配置された複数の膜を有し、
    前記複数の膜のうち、前記半導体基板側に配置されている膜は、前記半導体基板とは反対側に配置されている膜よりも、平面視で面積が大きい
    請求項1又は2に記載の光検出器。
  4. 前記集光部は、第1屈折率を有する第1集光部と、前記第1屈折率よりも高い第2屈折率を有する第2集光部と、を有する
    請求項1又は2に記載の光検出器。
  5. 前記第2集光部は、平面視で前記第1集光部の周囲に位置する
    請求項4に記載の光検出器。
  6. 前記第1集光部及び第2集光部は、層状に配置されており、
    前記第2集光部は、前記第1集光部よりも前記光電変換部側に配置されており、平面視で前記第1集光部よりも面積が大きい
    請求項4又は5に記載の光検出器。
  7. さらに、複数の配線層及び前記複数の配線層の間に位置する層間絶縁膜を含む積層体を備え、
    前記半導体基板と、前記積層体と、前記集光部とは、この順に積層されている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の光検出器。
  8. さらに、前記光電変換部と前記集光部との間に前記積層体を貫通して配置され、前記光電変換部に光を導入するための導波路を備える
    請求項7に記載の光検出器。
  9. さらに、複数の配線層及び前記複数の配線層の間に位置する層間絶縁膜を含む積層体を備え、
    前記積層体と、前記半導体基板と、前記集光部とは、この順に積層されている
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の光検出器。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光検出器がマトリクス状に配置されることによって得られる画素アレイと、
    前記画素アレイが出力する信号を読み出す読み出し回路と、を備える
    固体撮像素子。
  11. 光電変換部、及び、平面視した場合に前記光電変換部の周囲に位置するように画素分離部を半導体基板に形成し、
    前記光電変換部と対向して配置され、且つ、平面視した場合に外縁が前記画素分離部と重なるように配置される集光部であって、前記光電変換部と対向する面とは反対側の面における前記半導体基板の主面と平行な方向の端部に、前記半導体基板側に凹んだ段差部を有する集光部を形成する
    光検出器の製造方法。
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