JP2021086587A - 情報処理装置、制御方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 本願発明は、付箋を選択することで、選択された付箋のページが最前面に表示する構成と、選択された付箋のページを最前面に表示させることなく、最前面のページ以外のページに存在する付箋の位置を調整する構成と、を両立させることを目的とする。【解決手段】 電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、第一のページの代わりに第二のページが最前面に表示され、第2の選択操作によって電子付箋が選択されると、第一のページを最前面に表示させた状態で、第二のページに添付された電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする。【選択図】 図5
Description
本発明は、文書に対してオブジェクトを配置する情報処理装置、制御方法およびプログラムに関する。
文書編集アプリケーションを用いることによって、文書データを構成する各ページに対して描画オブジェクトを配置できる。描画オブジェクトとは、ビットマップなどの画像データや文字列などのテキストデータ、四角形や線などのグラフィックデータなどのことである。これらの描画オブジェクトの殆どはページ内に収まるように配置されるが、その中でも電子付箋(または付箋)と呼ばれる描画オブジェクトは、描画オブジェクトの一部領域をページからはみ出した状態で配置できる。その結果、紙の付箋の時のように、特定のページに目印やメモとして電子付箋を添付することができる。
特許文献1には、ページからはみ出して配置できる電子付箋について開示されている。特許文献1でも示されている通り、電子付箋の場合は、複数のページが重なった状況で最前面のページ以外のページに配置された電子付箋が、ページからはみ出して表示される。
電子付箋の位置を調整する際に、より感覚的なユーザー操作によって付箋の位置を調整する調整方法を提供したい。
そこで本願発明は、付箋を選択することで、選択された付箋のページが最前面に表示する構成と、選択された付箋のページを最前面に表示させることなく、最前面のページ以外のページに存在する付箋の位置を調整する構成と、を両立させることを目的とする。
第一のページを最前面に表示させた状態で前記第一のページを含む複数のページを重ねて表示させ、前記複数のページに含まれる第二のページに添付された電子付箋の一部を前記第二のページの領域からはみ出るように表示させる制御手段を有する情報処理装置であって、
前記制御手段は、
前記電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、前記第一のページの代わりに前記第二のページが最前面に表示され、
前記第1の選択操作とは別の操作である第2の選択操作によって前記電子付箋が選択されると、前記第一のページを最前面に表示させた状態で、前記第1のページの背面に存在する前記第二のページ上の前記電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする情報処理装置。
前記制御手段は、
前記電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、前記第一のページの代わりに前記第二のページが最前面に表示され、
前記第1の選択操作とは別の操作である第2の選択操作によって前記電子付箋が選択されると、前記第一のページを最前面に表示させた状態で、前記第1のページの背面に存在する前記第二のページ上の前記電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする情報処理装置。
本願発明によれば、付箋を選択することで、選択された付箋のページが最前面に表示する構成と、選択された付箋のページを最前面に表示させることなく、最前面のページ以外のページに存在する付箋の位置を調整する構成と、を両立させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。本実施例では、描画オブジェクトの1例として注釈オブジェクト(付箋)を用いて説明するがもちろん、原稿オブジェクトなどの他の描画オブジェクトであっても良い。
[システム構成]
本実施例では、本実施形態1に係る文書編集アプリケーションの全ての機能を一般的な情報処理装置(PC110)によって実現する。
本実施例では、本実施形態1に係る文書編集アプリケーションの全ての機能を一般的な情報処理装置(PC110)によって実現する。
[ハードウェア構成]
図1に、本発明の実施形態に係る文書編集アプリケーションを構成するPC110のハードウェア構成図を示す。図1に示されるハードウェア構成は一般的な情報処理装置のハードウェア構成図に相当し、本実施形態のPC110には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用できる。
図1に、本発明の実施形態に係る文書編集アプリケーションを構成するPC110のハードウェア構成図を示す。図1に示されるハードウェア構成は一般的な情報処理装置のハードウェア構成図に相当し、本実施形態のPC110には一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用できる。
図1において、CPU100は、ROM102のプログラム用ROMに記憶された、或いはハードディスク109からRAM101にロードされたオペレーティングシステム(OS)やアプリケーション等のプログラムを実行する。後述する各フローチャートの処理はCPU100がプログラムを実行することにより実現する。RAM101は、CPU100の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ103は、キーボード/マウス108など、図示しないポインティングデバイスからの入力を制御する。ディスプレイコントローラ104は、各種ディスプレイ107の表示を制御する。ディスクコントローラ105は、各種データを記憶するハードディスク(HD)109やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等におけるデータアクセスを制御する。NIC106はネットワークに接続されて、ネットワークに接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
[ソフトウェア構成]
図2を用いて、PC110にインストールされている文書編集アプリケーション200について説明する。文書編集アプリケーション200は文書データを読み込み、それを編集するための機能を利用者に提供する。
図2を用いて、PC110にインストールされている文書編集アプリケーション200について説明する。文書編集アプリケーション200は文書データを読み込み、それを編集するための機能を利用者に提供する。
本実施形態に係る文書編集アプリケーション200は、ハードウェア構成で説明したように、全ての機能をPC110上で実行されるプログラムによって実現される。
文書編集アプリケーション200は、グラフィックユーザーインターフェース(GUI)部201、入力制御部202、文書編集部203、保存/更新部204、データ解析部205を有する。GUI部201は、PC110のディスプレイ107上に表示された画面を介して、キーボード/マウスなどの入力デバイスからの入力を受け付ける。
入力制御部202は、ユーザーのキーボード/マウス108の操作をGUI部201で検知し、検知した操作に応じて文書データの編集、ファイルの保存などを指示する。文書編集部203は、入力制御部202からの編集指示に従い、文書編集アプリケーション200で編集中の文書データに対して各種編集処理を制御する。また、文書編集部203は、最前面に表示中のページ番号の情報を管理する。最前面に表示中のページがユーザー操作によって別のページに変更された場合、文書編集部203で管理されたページ番号の情報も更新される。さらに文書編集部203は、複数の付箋をユーザーが選択した際、選択された付箋の注釈IDを管理する。その注釈IDを参照することによって、選択された複数の付箋を特定でき、それらの複数の付箋をユーザー操作によって所望する配置位置に移動させることができる。
保存/更新部204は、入力制御部202からの編集指示に従い、文書データの保存・更新を指示する。データ解析部205は、文書編集部203の制御に応じて、文書データを解析して、描画オブジェクトを生成する。
<メインウィンドウ601>
図6は、文書編集アプリケーションのGUI部201によって表示されるメインウィンドウ601の一例を示している。メインウィンドウ601は、メニュー/ツールバー602、ページプレビュー603、オブジェクトペイン604、サムネイルビュー612を含む。
図6は、文書編集アプリケーションのGUI部201によって表示されるメインウィンドウ601の一例を示している。メインウィンドウ601は、メニュー/ツールバー602、ページプレビュー603、オブジェクトペイン604、サムネイルビュー612を含む。
メニュー/ツールバー602には、文書編集アプリケーション200が有する各種機能を行うためのコントロールが配置されている。例えば、文書データをファイルとして保存するコントロール605などがメニュー/ツールバー602に存在する。ページプレビュー603は文書データが描画される領域であって、複数のページによって構成されたページ608が描画された状態を図6で示す。先頭ページ以降のページは、先頭ページから少しずらした状態で表示されるものとし、文書データがどれくらいのページ数であるかをユーザーに感覚的に認識させることができる。
ページプレビュー603に表示された文書データには、付箋606、付箋607、付箋615がページからはみ出した状態に表示されている。これらの付箋はユーザー操作によって任意のページ、任意の位置に配置される。付箋を含む描画オブジェクトおよび描画オブジェクトに入力された文字列は、オブジェクトペイン604に含まれる項目によって態様を変更することができる。例えば各種描画オブジェクトを挿入するコントロール610や描画オブジェクトの色や太さなどの属性変更を行うためのコントロール611が存在する。
オブジェクトペイン604で変更対象となる描画オブジェクトは、ユーザー操作によって選択された特定の描画オブジェクトのみ、またはページプレビュー603内に存在するすべての描画オブジェクトであってもよい。または、ページプレビュー603に存在する特定の種類の描画オブジェクト(例えば、付箋)のみを変更対象とするようにしてもよい。
本実施例では説明の都合上、ページから描画オブジェクトの一部領域がはみ出した状態で表示された描画オブジェクトを「付箋(または電子付箋)」と称するが、付箋をページからはみ出さないように付与することも可能である。
サムネイルビュー612には、文書データの各ページのサムネイル画像が表示される。サムネイル613はページ608に相当し、サムネイル614は次のページ609に相当する。ページプレビュー603に表示された文書データのページ数と、サムネイルの数が同じであることは言うまでもない。今回は、文書データが3ページであるため、3つのサムネイルがサムネイルビュー612に表示されている。サムネイルビュー612にサムネイルを表示しきれない場合は、サムネイルビュー612をスクロールできるようにし、スクロールすることによってサムネイルビュー612に表示しきれなかったサムネイルを表示させることができる。
[データ構造]
文書データのデータ構造について図3を用いて説明する。文書データは紙媒体を模擬した構造を有する。文書データには文書データ全般に係る属性(文書属性)、および文書編集アプリケーション200で定義された各ページのページ属性が定義されている。一つの文書データ300は複数のページを含むことができる。
文書データのデータ構造について図3を用いて説明する。文書データは紙媒体を模擬した構造を有する。文書データには文書データ全般に係る属性(文書属性)、および文書編集アプリケーション200で定義された各ページのページ属性が定義されている。一つの文書データ300は複数のページを含むことができる。
図3に示すように、文書データはページ毎のデータ(原稿データや注釈データなど)で構成される。具体的に文書データ300には、文書属性が定義されていると共に、3つのページデータ302A,302B,302Cがリンクされている。各ページデータ302A,302B,302Cにはそれぞれページ属性が定義され、各ページの実体である原稿データと注釈データが関連づいている。
ページデータ302Aはページ608のデータに対応し、ページデータ302Bはページ609のデータに対応する。ページプレビュー603に表示された文書データのページ数に対応してページデータが存在する。
図4を用いて、文書データ300の各ページデータに含まれる注釈データについて説明する。注釈データには注釈ID401が含まれており、注釈ID401を参照することで注釈オブジェクトリストに含まれる注釈オブジェクト情報410を特定できる。注釈オブジェクト情報410には、注釈ID401と注釈種類402、注釈オブジェクトの位置を示す座標情報403、注釈オブジェクトの作成/更新日時404、注釈オブジェクトを付与したユーザーのユーザー名405、注釈オブジェクトが付与されたページのページ番号406、注釈固有情報407が含まれる。
座標情報403は、付箋の特定の部分の座標に関する情報である。例えば、付箋の左端のx座標、または付箋の左上端のx,y座標等である。また、ページ番号406とは、各ページのフッターまたはヘッター等に割り振られているページ番号に対応する情報である。ページプレビュー603において最前面に表示されるページがユーザー操作によって変更されても、注釈オブジェクト情報410に含まれるページ番号406が変更されることはない。
注釈固有情報407は、注釈の態様に関する情報である。注釈の種類によって、注釈固有情報407に含まれる情報の種類を変更してもよい。本実施例における注釈の種類とは「長方形」または「付箋」のことである。
注釈種類が「長方形」である場合、「注釈固有情報(長方形)」407が参照される。「注釈固有情報(長方形)」407は例えば、線の種類411、線の色と透明度の情報である線の色情報412、塗りつぶしの色と透明度の情報である塗りつぶし色情報413等、注釈の態様に関する情報によって構成される。注釈種類が「付箋」である場合、「注釈固有情報(付箋)」407が参照される。「注釈固有情報(付箋)」407は例えば、線の種類421、線の色情報422、文字列として何が配置されているか情報であるテキスト情報423、文字列を描画する際に使用するフォント情報424、文字列を付箋の中のどの位置に寄せて配置するかを示す文字配置情報425、文字配置領域426等、付箋の態様に関する情報が含まれる。
文字配置情報425は、付箋がページからはみ出している方向に関する情報である。ページからはみ出している方向の情報とは具体的に、ページに対する左方向、右方向、上方向、下方向である。文字配置領域426は、付箋の領域のうち文字列を配置可能な領域に関する情報である。
本実施例では、注釈種類として「長方形」と「付箋」とを区別して記載している。区別する理由としては、注釈の種類が「長方形」である場合のオブジェクトと、「付箋」である場合のオブジェクトとで振る舞いが異なる形態を想定しているからである。ページに「長方形」のオブジェクトを配置する場合、ページからはみ出すようにしてオブジェクトを配置できない。一方、ページに「付箋」のオブジェクトを配置する場合、ページからはみ出すようにオブジェクトを配置でき、付箋がはみ出た状態でさらに別のページを重ねたとしてもはみ出た付箋の状態は維持される。
長方形」のオブジェクトについてははみ出した部分が非表示になる形態であってもよく、オブジェクトの種類によってページに配置した際の振る舞いを変えなくても良い。文書編集アプリケーションの種類によって各オブジェクトの振る舞いや区別形態を変えても良い。
[付箋選択時の処理の流れ]
図5を用いて、本発明の実施形態1に係る文書編集アプリケーション200において付箋を選択した際の処理について説明する。
図5を用いて、本発明の実施形態1に係る文書編集アプリケーション200において付箋を選択した際の処理について説明する。
ユーザーがキーボード/マウス108にて、ページプレビュー603に表示されているいずれかの付箋(606、607、615)の選択(例えばマウスの左クリック等)を行う。GUI部201はキーボード/マウス108によるユーザー操作を検知して、入力制御部202に対してユーザー操作に応じた指示を行う。指示を受けた入力制御部202は、ユーザー操作に応じて文書編集部203へ文書に対する処理を指示する。指示を受けた文書編集部203は、文書に対する処理を開始することで図5のフローが開始される。
ステップS501において文書編集部203は、ユーザー操作によって選択された付箋の注釈オブジェクト情報410を取得する。
ステップS502において文書編集部203は、ページプレビュー603で最前面に表示されているページ608のページ属性からページサイズを取得する。具体的には、図3に示した通り、各ページのページ属性に含まれるページ番号に基づいて、文書編集部203が最前面に表示されているページ608を特定する。特定されたページ608のページ属性に含まれるページサイズを文書編集部203が取得する。
ステップS503において文書編集部203は、各ページに添付された付箋の配置領域を算出する。具体的に、付箋606のような最前面のページに添付された付箋に関しては、注釈オブジェクト情報410の座標情報403がそのまま適用される。一方、2ページ目に添付された付箋607の場合は、注釈オブジェクト情報410の座標情報403に対して、最前面のページと2ページ目のズレを足した情報を付箋607の配置領域とする。さらに、3ページ目に添付された付箋615の場合は、注釈オブジェクト情報410の座標情報に対して、最前面ページと3ページ目のズレを足した情報を付箋615の配置領域とする。
例えば、最前面のページに対し3ページ目がx方向に+4、y方向に+4ずれていた場合、付箋615の座標情報403が(25、5)であれば、(25+4、5+4)=(29、9)が付箋615の配置領域となる。
ステップS504において文書編集部203は、選択された付箋の注釈オブジェクト情報410のページ番号406を取得し、最前面に表示中のページ608のページ属性からページ番号を取得する。そして、選択された付箋のページ番号406と、最前面に表示中のページのページ番号とを比較する。
例えば、図7では、付箋607がユーザー操作で選択された場合、最前面のページのページ番号が「1」であり、付箋607のページ番号が「2」である。そのため、ステップS504ではページ番号が異なると判断され、選択された付箋が最前面のページに存在しないことがわかる。その結果、ステップS505に進む。一方、双方のページ番号が一致した場合には、選択された付箋が最前面のページに存在すると判断され、ステップS507に進む。
選択された付箋が最前面のページに存在しないと判断されると、ステップS505において文書編集部203は、選択された付箋がページプレビュー603で表示されているかを判定する。例えば、ユーザーが選択した付箋が付与されたページが3ページ目であった場合、3ページ目に対して重畳して表示されている1ページ目、および2ページ目によって付箋が隠れているかどうかを判断する。具体的には、ステップ502において取得したページサイズと、ステップS503において算出した付箋配置領域とを用いて付箋がページプレビュー603において表示可能な状態であるか(他のページによって隠されていないか)を判断する。
ページプレビュー603のように複数のページを少しずらして表示している場合は、最前面に表示中のページ(608)の左辺と下辺、選択された付箋が存在するページ(3ページ目)の1つ前のページ(2ページ目)の右辺と上辺に囲まれた領域に収まるかを判断している。付箋の配置領域がすべて隠れている場合はステップS506に進み、付箋の一部でも表示されている場合はステップS515に進む。S505における付箋がはみ出しているかどうかの判断基準については、本実施例の内容に限定されず、例えば、該当の付箋の領域の何パーセントが表示されているかによって判断するようにしてもよい。
ステップS506において文書編集部203は、ユーザー操作によって選択されている付箋の態様を変更する。ここで、態様の異なる付箋とは、図7右上の状態のように、付箋の透過度を上げて表示したり、付箋の線の表示を点線で変更したり、付箋の上に禁止を意味するマークを表示するなどの構成を指す。通常の表示状態とは異なる表示状態で付箋を表示することで、該当の領域に付箋を移動させることができないことをユーザーに認識させることができる。編集の可否(禁止マークの有無)はRAM101に記憶され、図5の処理が終了すると破棄される。
ステップS505において該当の付箋がページからはみ出していると判断された場合、ステップS515において文書編集部203は、付箋の態様を変更することなく該当の付箋を表示する。本実施例では、S506で表示される禁止マークをS515では表示されないものとして説明する。禁止マークの表示非表示を切り替えることに応じて、RAM101に記憶されている編集の可否のフラグ(不図示)も更新される。
ステップS507において文書編集部203は、ユーザー操作によりキーボード/マウス108による付箋の選択状態が解消されたかを判定する。選択状態が解除された(例えばマウスの左クリックを放した)ことをGUI部201が検知し、入力制御部202経由で文書編集部203が検知結果を受信し、選択解除の指示が行われたかを判定する。選択解除の指示が行われた場合はステップS508に進み、選択解除の指示が行われていない場合はステップS503に戻る。S503に戻った後、付箋の付箋配置領域を算出しなおし、その算出結果を用いてS505の処理を実行する。そうすることによって、選択中の付箋がページからはみ出しているかどうかを判断でき、選択中の付箋に対して禁止マークの表示非表示を制御することができる。
文書編集部203は、S507において付箋の選択状態が解消されたと判断されるまで、キーボード/マウス108によるドラッグ操作をGUI部201が検知しているかどうかを判定し続ける。ドラッグ操作は、マウスのボタンが押されてから離されるまでの間にマウス(カーソル)が動いたときに検知される。また、オブジェクトを選択した状態でキーボードの移動キーが押されたときにドラッグ操作と同等の処理を行っても良い。ドラッグが行われた場合はステップS511に進み、ドラッグ操作が行われていない(クリックが行われた)場合はステップS509に進む。
ステップS508において付箋の移動が検知されなかった場合、ステップS509では、文書編集部203がステップS504の判定結果を取得する。ステップS504の判定結果を取得し、選択した付箋が最前面に表示中のページに存在すると判定された場合は処理を終了する。選択した付箋が最前面に表示中のページに存在しないと判定された場合はステップS510の処理に進む。
ステップS510では、文書編集部203は、選択された付箋の注釈オブジェクト情報410内のページ番号406が最前面に表示されるようにページプレビュー603の表示を変更し、処理を終了する。S510の処理を行うことによって、ユーザーが付箋を選択すると、その付箋が添付されたページが最前面に表示され、付箋のみならず付箋が添付されたページの内容が確認できるようになる。
図10を用いて、ステップS510の処理を実行した際のページプレビュー603の表示について説明する。図10(a)は、図5の処理が実行される前の状態を示す。図10(b)は、ステップS510の処理を実行した後の状態を示す。図10(a)の状態でページ620(3ページ目)に添付された付箋615を選択すると、付箋615が添付されたページ620が最前面に表示される。一方、図10(a)において最前面に表示されていたページ608は、図10(b)ではページ620およびページ608の背面に存在する。
図5の説明に戻る。ステップS508において付箋が移動したと判定された場合、ステップS511において文書編集部203は、選択中の付箋に対して禁止マークが表示されているかを(RAM101に記憶されている移動可否のフラグから)判定する。つまり、S511の処理では、他のページ(今回は1ページ目、および2ページ目)によって該当の付箋が隠れている状態で、該当の付箋の選択状態が解消されたのかを判定している。GUI部201によって禁止マークが表示されていた場合はステップS514に進み、表示されていない場合はステップS512に進む。
禁止マークが表示されていない場合、ステップS512において文書編集部203は、選択が解除された付箋の座標を取得し、取得した付箋の座標を用いて、注釈オブジェクト情報410内の座標情報403を更新する。座標情報403の更新方法については特に限定しないが、ユーザーが付箋の選択状態を解消した位置に付箋を移動させるものとする。
ステップS513において文書編集部203は、ステップS512で変更した座標に基づきページプレビュー603とサムネイルビュー612の表示を更新し、処理を終了する。ステップS513の処理を実行することによって、選択中の付箋が最前面に表示されているページに添付されていなくても、ユーザーが所望する位置に付箋を移動させることができる。
ステップS514において文書編集部203は、付箋の座標情報をステップS501で取得した注釈オブジェクト情報410内の座標情報403を更新することなく、ページプレビュー603での表示を図5の処理開始前の状態に戻し、処理を終了する。
ステップS514の処理内容としては、選択状態が解消された付箋が1ページ目や2ページ目によって隠されることなく、付箋の少なくとも一部領域が3ページ目からはみ出した状態で表示される座標に更新されればよい。例えば、付箋の選択状態が解消された位置からx座標方向に付箋を平行移動させ、付箋の右端のx座標が3ページ目(付箋が添付されているページ)の右端のx座標を超えるように、付箋を移動させる構成が考えられる。
ステップS514の処理を実行することで、選択中の付箋に対して禁止マークが表示されている状況(図7)で付箋の選択状態が解消されても、ページからはみ出るように付箋が移動するため、付箋を見失うことがない。
図5のフローを実行したことによる処理を、図7を用いて説明する。701は付箋をドラックしているときに表示されるマウスカーソルである。ドラック中の付箋607は、図7において2ページ目(609)に存在する。付箋607をドラックさせた結果、最前面に表示されているページによって隠れてしまった場合(付箋607A)、禁止マーク702が表示される。禁止マーク702が表示されることによって、禁止マーク702が表示される位置には付箋607を移動させることができないことをユーザーに認識させることができる。
禁止マーク702が表示されている状態で、付箋607の選択状態を解消すると、付箋607の配置位置が移動する(付箋607B)。
本処理を実行することで、最前面に表示されていない付箋の配置位置が変更可能となる。また、付箋を移動させることなく、付箋を選択した場合には、選択された付箋のページが最前面に表示される。さらに、禁止マーク702が表示されている状態で、付箋の選択状態を解消すると、付箋がページからはみ出した状態で表示されるようになる。
実施例1では、付箋が配置されているページが最前面に表示されているページでなくても、付箋が移動できる形態を説明した。しかし、複数の付箋同士の位置関係を変更することなく移動させたい場合、付箋の数分だけ付箋を移動させる操作が発生してしまう。実施例2では、一度のユーザー操作によって複数の付箋を選択状態とし、選択状態である複数の付箋を一括で移動させる構成について説明する。
[付箋選択時の処理の流れ]
図8を用いて、本発明の実施形態2に係る文書編集アプリケーションにおいての複数の付箋の選択時の処理の流れについて説明する。
図8を用いて、本発明の実施形態2に係る文書編集アプリケーションにおいての複数の付箋の選択時の処理の流れについて説明する。
ユーザーがキーボード/マウス108にて、ページプレビュー603に表示されている付箋606か付箋607か付箋615あるいはそれらを含む複数の付箋の選択(例えばマウスの左クリック等)を行うと、GUI部201はキーボード/マウス108に対する操作を検知して、入力制御部202に操作に応じた指示を行う。複数の付箋を選択する方法は、例えばキーボードの特定のキーを押した状態で複数の付箋をクリックする方法や、マウス操作で矩形選択によって選択する方法がある。
矩形選択の場合、選択対象とする複数の付箋の表示領域を矩形に収めることで、該当の付箋が選択できるものとする。具体的には、最前面のページ(1ページ目)に配置された付箋の場合は付箋の領域全体、最前面のページ以外のページ(2ページ目〜)に配置された付箋の場合は、少なくともページからはみ出している領域が矩形内に収まるように選択することで、選択状態となる。そうすることによって、付箋の一部領域が別のページによって隠れていたとしても、隠れた領域を意識することなく該当の付箋を選択でき、付箋の選択漏れを防ぐことができる。
図9(a)は、マウスカーソル901によって複数の付箋が矩形領域902に収まるように選択された状態を示す。付箋903の一部領域は矩形領域902に収まっていない。しかし、付箋903の一部領域が矩形領域902に収まっているため、付箋903も他の付箋と同様に選択された状態になっている。
図9(b)は、図9(a)において選択された複数の付箋が、マウスカーソル901の動作に伴って移動している様子を表現している。移動させた結果、最前面のページによって付箋903の全領域が隠れた状態(非表示状態)になっている。隠れた付箋903が存在する位置を示すために、付箋903の枠が点線で表現されている。図9(b)の状態で複数の付箋の選択状態を解消すると、付箋903を除く複数の付箋は図9(b)で示されている位置に配置される。しかし、付箋903だけは非表示状態であるため、図9(b)に示されている位置には配置されず、選択状態が解消された後に移動する。図9(b)に示されている位置に付箋903が配置できないことを示すために、禁止マーク904が表示されている。
図9(c)は、図9(b)の状態から複数の付箋の選択状態を解消した後の様子を示す。付箋903以外の付箋は、図9(b)で示された位置に配置されている。しかし、付箋903は、禁止マーク904が表示されていた図9(b)のときの位置よりもページからはみ出す方向に付箋が配置されている。
図8の説明を行う。ユーザーによる付箋の選択操作を受け付けた入力制御部202は、ユーザー操作に従って文書編集部203に対して文書の処理を指示する。指示を受けた文書編集部203は、文書に対する処理を開始することで図8のフローが開始される。なお、実施例1で説明済みの処理については同じ付番を振って、説明を省略する。
ステップS508において文書編集部203は付箋の移動を検知する。移動の検知方法としては、S501で取得した注釈オブジェクト情報に含まれる座標情報と、選択状態が解消された際の付箋の座標位置を比較し、一致しなかった場合は付箋が移動したものと判断される。
ステップS508において。付箋の移動が検知されなかった場合、付箋の移動および最前面に表示されているページを別のページに切り替えることなく処理を終了する。付箋の移動が検知された場合は、ステップS511に進む。
ステップS511において文書編集部203は、選択状態である複数の付箋のうちで、禁止マークが表示されている付箋が存在するかを(RAM101に記憶されている移動可否のフラグから)判定する。図9(b)の場合、付箋903に対して禁止マーク904が表示されているので、ステップS802に進む。図9(b)の例では、禁止マーク904が表示される対象の付箋が1つしか存在しない場合を示した。禁止マーク904が表示される付箋が複数存在する場合には、表示する禁止マーク904を該当の付箋の数だけ表示させる構成でもよい。または、表示する禁止マーク904を1つに留め、禁止マーク904が表示される対象の付箋の色を変更したり、太枠で囲ったりする構成であってもよい。
ステップS802において文書編集部203は、付箋の配置領域がすべて隠れている付箋の注釈オブジェクト情報410を保留リストに追加する。保留リストには該当の付箋が特定される情報は少なくとも含まれていればよく、例えば注釈ID401を保留リストに含めるようにしてもよい。図9(b)の例では、付箋903の注釈IDが保留リストに追加される。保留リストはRAM101に記憶され、図8の処理が終了すると破棄される。
保留リストに注釈オブジェクト情報を追加すると、ステップS801において文書編集部203は、選択されている付箋の移動処理、または保留リストへの追加処理が完了したかを判定する。いずれの処理も完了していない付箋が存在する場合にステップS501に戻り、いずれの付箋も処理が完了した場合にはステップS803に進む。
ステップS803において文書編集部203は、ステップS512〜513の処理によって付箋の移動が行われていたかを判定する。移動が行われた付箋が存在する場合はステップS804に進み、移動した付箋が存在しない場合は付箋の移動を行わずに処理を終了する。
ステップS804において文書編集部203は、ステップS802で保留リストに追加された付箋を移動させる。その際、文書編集部203は、ページ内部に全領域が収まった付箋の移動方向を決めるためにステップS512において移動した付箋がページのどの方向からはみ出しているかを判定する。具体的には、付箋がページの上方向、下方向、左方向、右方向のいずれかからはみ出しているかを判定する。ステップS512で複数の付箋が移動されており、はみ出し方向が同一でない場合は一番多くの付箋がはみ出している方向または、保留リストに含まれる付箋近傍の付箋のはみ出し方向を採用してもよい。
保留リストに注釈IDが登録された付箋の移動方向(はみ出し方向)を決定した後、保留リストの付箋の少なくとも一部領域がページからはみ出るように付箋をスライドさせる。その際、保留リストの付箋の一部領域がはみ出して表示されればいいのであって、どれくらいはみ出すようにするかはここでは特に限定しない。例えば、既定の長さだけページからはみ出すようにしてもよく、近傍の付箋あるいは同じページに添付された付箋と、はみ出す長さを揃えるようにしてもよい。移動方向およびはみ出す長さが決まったら、文書編集部203は付箋に対応する注釈オブジェクト情報410の座標情報403を更新する。
ステップS805では、文書編集部203はステップS804で変更した座標に基づきページプレビュー603とサムネイルビュー612の表示を更新し、処理を終了する。
本処理によって複数の付箋を一括で選択し、移動させることができる。
<その他の実施例>
本実施例では、付箋が添付された複数ページの文書データを、ページプレビュー603においてずらして表示する形態を例に説明した。しかし、複数ページの文書データが互いに重畳して表示される形態であればよく、複数ページの文書データをずらすことなく表示させる形態であってもよい。
本実施例では、付箋が添付された複数ページの文書データを、ページプレビュー603においてずらして表示する形態を例に説明した。しかし、複数ページの文書データが互いに重畳して表示される形態であればよく、複数ページの文書データをずらすことなく表示させる形態であってもよい。
本実施例では、禁止マークによって該当の位置に付箋を添付できないことをユーザーに通知する構成で説明した。しかし、ユーザーに対してその旨を通知できる方法であればいいのであって、禁止マークでなく警告メッセージ等を表示させる構成であってもよい。
また、本発明の目的は以下の処理を実行することによっても達成される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す処理である。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
Claims (10)
- 第一のページを最前面に表示させた状態で前記第一のページを含む複数のページを重ねて表示させ、前記複数のページに含まれる第二のページに添付された電子付箋の一部を前記第二のページの領域からはみ出るように表示させる制御手段を有する情報処理装置であって、
前記制御手段は、
前記電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、前記第一のページの代わりに前記第二のページが最前面に表示され、
前記第1の選択操作とは別の操作である第2の選択操作によって前記電子付箋が選択されると、前記第一のページを最前面に表示させた状態で、前記第1のページの背面に存在する前記第二のページ上の前記電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする情報処理装置。 - 前記第2の選択操作によって前記電子付箋を選択し、
前記第二のページよりも前面に存在するページによって前記電子付箋の全領域が非表示となった状態で前記電子付箋の選択状態が解消された場合、
前記電子付箋の少なくとも一部領域が表示状態となるように前記電子付箋の配置位置を制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第2の選択操作によって前記電子付箋を選択し、
前記第二のページよりも前面に存在するページによって前記電子付箋の全領域が非表示となった場合、
前記電子付箋の全領域が非表示の状態で前記電子付箋を配置することができない旨をユーザーに通知することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記第二のページよりも前面に存在するページによって前記電子付箋の全領域が非表示となった状態で前記電子付箋の選択状態が解消された場合、
選択状態が解消された位置の近傍に前記電子付箋が配置される、または前記電子付箋が選択状態となる前の位置に配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、
前記複数のページを構成する少なくとも一つのページからはみ出すように添付された複数の電子付箋を一括で選択する選択手段と、をさらに有し、
前記選択手段によって選択された前記複数の電子付箋の位置を変更可能であること
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 前記選択手段によって選択された前記複数の電子付箋のうちの少なくとも一つの電子付箋が、前記一つの電子付箋が添付されているページよりも前面に存在するページによって前記一つの電子付箋の全領域が非表示となった状態において、
前記複数の電子付箋の選択状態が解消された場合、
前記一つの電子付箋の少なくとも一部領域が表示状態となるように前記一つの電子付箋の配置位置を制御することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。 - 前記複数の電子付箋の選択状態が解消された場合、
前記一つの電子付箋以外の電子付箋であって、前記複数の電子付箋に含まれる電子付箋は、
選択状態が解消された位置に配置されることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。 - 前記選択手段によって選択された前記複数の電子付箋は、
前記選択手段によって選択される前の配置位置と、前記選択手段による選択状態が解消された後の配置位置が同じである場合は、
前記複数の電子付箋の配置位置、および前記複数のページの表示順序を変更しないことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 第一のページを最前面に表示させた状態で前記第一のページを含む複数のページを重ねて表示させ、前記複数のページに含まれる第二のページに添付された電子付箋の一部を前記第二のページの領域からはみ出るように表示させる制御ステップを有する情報処理装置の制御方法であって、
前記制御ステップは、
前記電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、前記第一のページの代わりに前記第二のページが最前面に表示され、
前記第1の選択操作とは別の操作である第2の選択操作によって前記電子付箋が選択されると、前記第一のページを最前面に表示させた状態で、前記第1のページの背面に存在する前記第二のページ上の前記電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする情報処理装置の制御方法。 - 第一のページを最前面に表示させた状態で前記第一のページを含む複数のページを重ねて表示させ、前記複数のページに含まれる第二のページに添付された電子付箋の一部を前記第二のページの領域からはみ出るように表示させる制御手段を有する情報処理装置として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、
前記電子付箋が第1の選択操作によって選択されると、前記第一のページの代わりに前記第二のページが最前面に表示され、
前記第1の選択操作とは別の操作である第2の選択操作によって前記電子付箋が選択されると、前記第一のページを最前面に表示させた状態で、前記第1のページの背面に存在する前記第二のページ上の前記電子付箋の配置位置を変更可能とすることを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019217582A JP2021086587A (ja) | 2019-11-29 | 2019-11-29 | 情報処理装置、制御方法およびプログラム |
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ID=76087930
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