JP2021084935A - ガス濾過システムの立上げ方法 - Google Patents

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【課題】システムの円滑な立上げを可能にするガス濾過システムの立上げ方法を提供する。【解決手段】ガス濾過システムの立上げ方法は、ガス化炉で副生成物と共に発生する可燃性ガスを濾過するシステムであって、濾過媒体と前記濾過媒体が充填される濾過塔とを備えたガス濾過システムの立上げ方法である。この方法は、前記濾過媒体を前記濾過塔内に充填する充填工程と、前記濾過塔を前記副生成物の凝縮温度以上の温度まで加熱する加熱工程と、前記濾過塔内の空気を不活性ガスにより置換するガス置換工程と、前記充填工程、前記加熱工程及び前記ガス置換工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を開始するガス供給開始工程と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、ガス濾過システムの立上げ方法に関する。
従来、固体廃棄物やバイオマス等を熱分解して有用なガス成分に変換するガス化炉に関する研究が、廃棄物の有効利用の観点から広く行われている。ガス化炉によれば、炉内で発生する可燃性ガス(熱分解ガス)を、発電等をはじめとする種々の用途において利用することができる一方、可燃性ガスの他にタール等の副生成物も発生する。このため、可燃性ガスを利用する際には、当該副生成物を可燃性ガスから除去することが必要になる。
この種の技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1には、廃棄物を可燃性ガスに熱分解するガス化炉と、濾過媒体が充填された濾過塔と、を備えた廃棄物処理設備が記載されている。この廃棄物処理設備では、ガス化炉内で発生した可燃性ガスをタールと共に濾過塔に流入させ、可燃性ガスを濾過媒体の充填層に通過させることにより、可燃性ガス中のタールが濾過媒体により捕捉される。
特許第6500157号公報
ここで、濾過塔への可燃性ガスの供給を開始する前は、通常、濾過塔内の温度は常温であり、タールの凝縮温度よりも低くなっている。この状態でタールを含む可燃性ガスがガス化炉の外へ排出されて濾過塔内に流入すると、濾過塔内でタールが凝縮し、凝縮したタールが濾過媒体に付着する場合がある。その結果、濾過媒体の充填層内におけるガスの通路がタールにより閉塞されてしまうため、システムの円滑な立上げが困難になるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、システムの円滑な立上げを可能にするガス濾過システムの立上げ方法を提供することである。
本発明の一局面に係るガス濾過システムの立上げ方法は、ガス化炉で副生成物と共に発生する可燃性ガスを濾過するシステムであって、濾過媒体と前記濾過媒体が充填される濾過塔とを備えたガス濾過システムの立上げ方法である。この方法は、前記濾過媒体を前記濾過塔内に充填する充填工程と、前記濾過塔を前記副生成物の凝縮温度以上の温度まで加熱する加熱工程と、前記濾過塔内を不活性ガスにより置換するガス置換工程と、前記充填工程、前記加熱工程及び前記ガス置換工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を開始するガス供給開始工程と、を備えている。
このガス濾過システムの立上げ方法では、濾過塔内への可燃性ガスの供給を開始する前に、濾過塔を副生成物の凝縮温度以上の温度まで加熱する。これにより、可燃性ガスに同伴された副生成物が、濾過塔内で凝縮するのを抑制することができる。したがって、濾過媒体の充填層における可燃性ガスの通路が凝縮した副生成物により閉塞されるのを抑制し、ガス濾過システムを円滑に立ち上げることができる。
また、濾過塔が加熱された状態で空気が充満した濾過塔内に可燃性ガスが供給され、又は可燃性ガスが充満した濾過塔内に空気が流入すると、可燃性ガスが空気と反応することにより爆発や火災を引き起こすおそれがある。これに対し、上記ガス濾過システムの立上げ方法では、濾過塔内への可燃性ガスの供給を開始する前に、濾過塔内を不活性ガスにより予め置換する。これにより、可燃性ガスと空気との反応を抑制し、爆発や火災のリスクを軽減することができるため、システムの安全な立上げが可能になる。
上記ガス濾過システムの立上げ方法において、前記充填工程を前記加熱工程よりも前に実施してもよい。
濾過塔を加熱した後に濾過媒体を充填する場合には、加熱後の濾過塔の温度が濾過媒体の充填により下がる場合があり、濾過塔の再加熱が必要になる場合がある。これに対し、濾過媒体を充填した後に濾過塔を加熱することにより、上述のような濾過塔の再加熱が不要になる。
上記ガス濾過システムの立上げ方法は、前記ガス供給開始工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を停止するガス供給停止工程と、前記ガス供給停止工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を再開するガス供給再開工程と、前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間において、前記濾過塔の加熱を停止する加熱停止工程と、前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間において、前記充填工程で充填された前記濾過媒体を前記濾過塔から排出する排出工程と、前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間であって前記排出工程の後に、前記濾過媒体を前記濾過塔内に再充填する再充填工程と、をさらに備えていてもよい。
濾過塔内への可燃性ガスの供給を停止し且つ濾過塔の加熱を停止している間に、副生成物が付着した濾過媒体を濾過塔内に充填したままにすると、その間に濾過塔内で副生成物が凝縮してしまう。これに対し、上述の通り、副生成物が付着した濾過媒体を排出すると共に可燃性ガスの供給を再開する前に濾過媒体を再充填することにより、濾過塔内における副生成物の凝縮を抑制することができる。
上記ガス濾過システムの立上げ方法において、前記加熱停止工程を前記排出工程の後に実施してもよい。
これにより、濾過媒体の排出が完了するまでは濾過塔の加熱状態が維持されるため、濾過媒体に付着した副生成物が濾過塔内で凝縮するのをより確実に抑制することができる。
上記ガス濾過システムの立上げ方法は、前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間であって前記加熱停止工程の前に、前記濾過塔内の前記可燃性ガスを不活性ガスにより置換する再ガス置換工程をさらに備えていてもよい。
これにより、濾過塔が副生成物の凝縮温度以上の温度まで加熱された状態で当該濾過塔内の可燃性ガスを不活性ガスで置換することができるため、加熱停止後にガス置換を行う場合に比べて、濾過塔内での副生成物の凝縮を抑制することができる。しかも、可燃性ガスの供給停止後から供給再開までの間に、濾過塔内に可燃性ガスが充満する状態を避けることができるため、システムの安全上好ましい。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、システムの円滑な立上げを可能にするガス濾過システムの立上げ方法を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるガス濾過システムの構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態における濾過装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るガス濾過システムの立上げ方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の一実施形態におけるガス濾過システムの立上げ方法を説明するための模式図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係るガス濾過システムの立上げ方法を詳細に説明する。
(ガス濾過システム)
まず、本立上げ方法が実施されるガス濾過システム1の構成を、図1に基づいて説明する。ガス濾過システム1は、例えば都市ごみ、下水汚泥、木質バイオマス又は廃プラスチック等の種々の廃棄物をガス化炉10で熱分解し、ガス化炉10でタール、チャー又はダスト等の副生成物と共に発生する可燃性ガスG1(熱分解ガス)を濾過するシステムである。濾過された可燃性ガスG1は、例えば発電ユニットのガスエンジン等の種々のガス利用先に供給される。図1に示すように、ガス濾過システム1は、ガス化炉10と、濾過装置30と、ガス導入経路20と、不活性ガス供給部22と、ガス導出経路40と、濾過媒体供給部50と、濾過媒体抜出部60と、を主に備えている。
ガス化炉10は、上記廃棄物を可燃性ガスG1に熱分解する流動床式ガス化炉である。具体的には、炉床から送り込まれる空気により流動媒体S1が流動しており、炉内に投入された廃棄物が流動媒体S1により分散される。そして、廃棄物が部分燃焼する時の熱により、可燃物が可燃性ガスG1(一酸化炭素、水素、メタン等の炭化水素ガスを含む)に熱分解される。この時、可燃性ガスG1の他に、タール、チャー(未燃物)及びダスト等の副生成物も発生し、可燃性ガスG1はこれらの副生成物を同伴して炉外へ排出される。
濾過装置30は、可燃性ガスG1から上記副生成物を除去するための濾過媒体S2が充填されるものである。図1に示すように、濾過装置30には、ガスの流入口31が上部に設けられていると共に、ガスの流出口34が側部に設けられている。また濾過装置30には、濾過媒体S2の供給口32が上部に設けられていると共に、濾過媒体S2の抜出管33が下部に設けられている。
濾過装置30内の空間は、当該濾過装置30の外の空間に対して負圧に維持される。濾過媒体S2としては、例えば珪砂、オリビン砂、酸化カルシウム、ドロマイト及びスラグからなる群より選択される少なくとも1つを用いることができるが、これらに限定されない。なお、濾過装置30の構成については、後に詳述する。
ガス導入経路20は、ガス化炉10から排出された可燃性ガスG1を濾過装置30へ導く経路である。ガス導入経路20は、上流端がガス化炉10の上部に設けられたガス排出口11に接続されていると共に、下流端が濾過装置30の流入口31に接続されている。
図1に示すように、ガス導入経路20には、分岐経路21が接続されている。これにより、ガス導入経路20から分岐経路21に分流した可燃性ガスG1を、図略の焼却炉へ導くことができる。ガス導入経路20のうち分岐経路21の接続部よりも下流側の部位及び分岐経路21には、切替弁26,27がそれぞれ配置されている。これらの切替弁26,27の開閉により、可燃性ガスG1が濾過装置30へ導入されるか又は焼却炉(図示しない)へ導入されるか、を切り替えることができる。
不活性ガス供給部22は、濾過装置30内に不活性ガスを供給するものである。図1に示すように、不活性ガス供給部22は、不活性ガス供給源23と、ガス導入経路20のうち分岐経路21の接続部よりも下流側の部位と不活性ガス供給源23とを接続する不活性ガス供給経路24と、不活性ガス供給経路24に設けられた切替弁25と、を有している。不活性ガスとしては、例えば窒素ガスや低酸素濃度の完全燃焼ガス等を用いることができるが、これらに限定されない。
ガス導出経路40は、濾過装置30から導出される濾過後の可燃性ガスG1が流通する経路である。ガス導出経路40の上流端が濾過装置30の流出口34に接続されており、当該ガス導出経路40を通じて濾過後の可燃性ガスG1が所定のガス利用先に供給される。
なお、図示は省略するが、ガス導出経路40には、スクラバー等のガス洗浄装置が配置されている。つまり、濾過装置30は、スクラバーによって可燃性ガスG1を燃料として利用可能な程度まで洗浄可能なように、当該可燃性ガスG1をその上流側で予備洗浄するものである。
濾過媒体供給部50は、濾過装置30に濾過媒体S2を供給するものである。図1に示すように、本実施形態における濾過媒体供給部50は、ガス化炉下部抜出スクリュ51と、分級装置52と、媒体供給経路53と、循環エレベータ54と、を有している。
ガス化炉下部抜出スクリュ51は、回転によりガス化炉10の底から流動媒体S1を不燃物と共に抜き出して濾過装置30へ送るためのものであり、抜出管14の下端部に設けられている。分級装置52は、ガス化炉下部抜出スクリュ51の下流端に設けられており、篩により流動媒体S1と不燃物とを分離する。
媒体供給経路53は、分級装置52により不燃物から分離された流動媒体S1を、濾過媒体S2として濾過装置30に送るための経路である。図1に示すように、媒体供給経路53は、上流端が分級装置52の媒体出口52A(流動媒体S1の出口)に接続されていると共に、下流端が濾過装置30の供給口32に接続されている。循環エレベータ54は、流動媒体S1を濾過装置30へ供給可能な所定の高さまで搬送するものであり、媒体供給経路53に配置されている。
濾過媒体抜出部60は、濾過装置下部抜出スクリュ61と、媒体抜出経路62と、を有している。濾過装置下部抜出スクリュ61は、濾過媒体S2を濾過装置30の外へ抜き出すものであり、抜出管33に配置されている。媒体抜出経路62は、上流端が濾過装置下部抜出スクリュ61の下流端に接続されていると共に、下流端がガス化炉10に接続されている。濾過媒体抜出部60によれば、濾過装置下部抜出スクリュ61の回転により濾過装置30の外へ抜き出された濾過媒体S2を、流動媒体S1としてガス化炉10に送ることができる。
(濾過装置)
次に、濾過装置30の構成を、図2に基づいて詳細に説明する。濾過装置30は、濾過媒体S2と、濾過媒体S2が充填される濾過塔35と、を備えている。図2に示すように、濾過塔35は、三重管構造からなり、第1管70(外管)と、第1管70内に挿入された第2管80(中管)と、第2管80内に挿入された第3管90(内管)と、を有している。
第1管70には、濾過媒体S2が充填される濾過空間R0が形成されている。図2に示すように、第1管70は管軸方向が上下方向に沿うように配置されており、濾過空間R0は第1管70内の下側に形成されている。第1管70は、管軸方向に略一定の径で延びる第1管胴部71と、第1管胴部71の下端部から下側に向かって縮径しつつ延びるテーパ部72と、を有している。第1管胴部71及びテーパ部72の外周には、ヒータ100が巻回されている。第1管胴部71のうち濾過空間R0よりも上側に流出口34が設けられており、テーパ部72の下部に抜出管33が設けられている。抜出管33の外周にも、ヒータ100が巻回されている。
第1管70は上端部73側が開口しており、フランジ部74により当該開口が塞がれている。なお、流出口34及び抜出管33の各位置は、図2に示す位置に限定されない。また第1管70は、テーパ部72を有するものに限定されず、管軸方向の全体に亘って略一定の径で延びるものでもよい。
第2管80は、第1管70よりも小径で且つ第3管90よりも大径の管であり、濾過媒体供給部50(図1)から供給される濾過媒体S2を濾過空間R0へ落下させる。図2に示すように、第2管80は、第1管70(第1管胴部71)及び第3管90との間に径方向の隙間を空けて配置されている。そして、濾過媒体供給部50から供給された濾過媒体S2は、第2管80と第3管90との間の環状の隙間を通じて濾過空間R0へ落下する。
第2管80は、管軸方向が上下方向に沿うように、且つ第1管70及び第3管90と同軸になるように、第1管70内に挿入されている。より具体的には、第2管80は、管軸方向に略一定の径で延びると共に第1管胴部71内に配置された第2管胴部81と、第2管胴部81の上端部に接続されていると共に第1管70の上端部73よりも上側に延びる管延設部82と、を有している。管延設部82の外周には、ヒータ101が巻回されている。
図2に示すように、第2管80の下端部83は第3管90の下端部91よりも上側で且つ流出口34よりも下側に位置している。また管延設部82は、第2管胴部81の上端部から上側に向かって拡径しつつ延びている。第2管胴部81は第1管70により取り囲まれているのに対し、管延設部82は第1管70により取り囲まれておらず、露出した状態となっている。
第3管90は、第1管70及び第2管80よりも小径の管であり、ガス導入経路20(図1)から導入された可燃性ガスG1を濾過空間R0へ導く。図2に示すように、第3管90は、管軸方向が上下方向に沿うように、且つ第1管70及び第2管80と同軸になるように、第2管80内に挿入されている。
第3管90は、上端部92と下端部91とを有し、上端部92から下端部91まで略一定の径で延びている。また第3管90は、上端部92が第1管70の上端部73よりも上側に位置すると共に、下端部91が流出口34よりも下側で且つ第1管胴部71とテーパ部72との境界よりも上側に位置している。
本実施形態における濾過装置30内の可燃性ガスG1の流れは、以下の通りである。図2中、可燃性ガスG1の流れが破線矢印で示されている。
まず、ガス導入経路20(図1)内の可燃性ガスG1が、上端部92側の開口から第3管90内に導入される。つまり、第3管90の上端部92側の開口が、流入口31(図1)となっている。そして、可燃性ガスG1が上端部92から下端部91に向かって第3管90内を流れ、下端部91側の開口から濾過空間R0へ流入する。
可燃性ガスG1が濾過空間R0を通過する過程で、上記副生成物が濾過媒体S2に付着し、上記副生成物が可燃性ガスG1から除去される。そして、可燃性ガスG1は、濾過媒体S2の充填層内を上側に向かって流れ、第1管70(第1管胴部71)と第2管80(第2管胴部81)との間の環状の隙間を通過した後、流出口34から濾過装置30の外へ流出する。
次に、濾過装置30への濾過媒体S2の供給及び濾過装置30からの濾過媒体S2の抜き出しを説明する。
まず、媒体供給経路53(図1)によりガス化炉10から送られた流動媒体S1が、濾過媒体S2として、供給口32を介して上側から第2管80(管延設部82)内に供給される。供給された濾過媒体S2は、第2管80と第3管90との間の環状の空間を落下し、濾過空間R0に充填される。そして、濾過空間R0に濾過媒体S2が充填された後もさらに濾過媒体S2を供給し続けることにより、図2に示すように、第2管80内にも濾過媒体S2が一定の高さまで充填される。一方、抜出時には、濾過装置下部抜出スクリュ61(図1)を回転させることにより、濾過空間R0に充填された濾過媒体S2が、抜出管33から濾過装置30の外へ落下する。
(ガス濾過システムの立上げ方法)
次に、本実施形態に係るガス濾過システムの立上げ方法を説明する。本立上げ方法では、図3及び図4に示す手順に従って、上記ガス濾過システム1の立上げを行う。
まず、本立上げ方法の開始前では、切替弁26が閉状態で且つ切替弁27が開状態とされる。このため、ガス化炉10から排出された可燃性ガスG1は、濾過装置30へ導入されず、分岐経路21を通じて焼却炉(図示しない)へ導入される。
はじめに、濾過媒体S2を濾過塔35内に充填する(充填工程S10)。この工程では、濾過塔35内に濾過媒体S2が未充填の状態で、ガス化炉下部抜出スクリュ51(図1)を回転させる。これにより、媒体供給経路53(図1)を通じて第2管80の上端部側の開口から当該第2管80内に濾過媒体S2が供給される。そして、供給された濾過媒体S2が、第2管80と第3管90との間の環状の隙間を通じて濾過空間R0へ落下することにより、濾過空間R0に濾過媒体S2が充填される。そして、濾過空間R0に濾過媒体S2が充填された後も濾過媒体S2の供給を継続することにより、第2管80内にも濾過媒体S2が充填される。この時、予め加熱された濾過媒体S2が濾過塔35内へ供給されてもよい。なお、本工程中は、濾過塔35内には空気が充満している。
次に、濾過塔35をタール(副生成物)の凝縮温度以上の温度まで加熱する(加熱工程S20)。この工程では、ヒータ100,101(図2)に通電することにより、濾過塔35を例えば300℃以上の温度まで加熱する。
次に、濾過塔35内の空気を不活性ガスにより置換する(ガス置換工程S30)。この工程では、切替弁25(図1)を開き、切替弁26(図1)を閉じることにより、不活性ガス供給源23から供給される窒素ガスが、不活性ガス供給経路24からガス導入経路20内へ流入し、その後、流入口31から濾過装置30内へ流入する。そして、窒素ガスは、上述した可燃性ガスG1と同じ経路で(図2中の破線矢印に沿った経路で)、流入口31から流出口34に向かって濾過塔35内を流通する。これにより、濾過塔35内の空気が流出口34から塔外へ排出され、塔内が窒素ガスで充満した状態になる。
次に、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給を開始する(ガス供給開始工程S40)。この工程では、切替弁25(図1)を閉じると共に、切替弁26を開状態に且つ切替弁27を閉状態に切り替える。これにより、ガス化炉10から排出された可燃性ガスG1が、ガス導入経路20を通じて濾過塔35内へ供給される。可燃性ガスG1の温度は、例えば500〜600℃程度である。
可燃性ガスG1は、図2中の破線矢印に沿った経路で、流入口31から流出口34に向かって濾過塔35内を流れる。この過程で、可燃性ガスG1に含まれるガス状のタールが濾過媒体S2に付着する。このようにして、ガス濾過システム1が立ち上がった後、定常運転が行われる。
次に、定常運転中においてガス濾過システム1のメンテナンス期(又は点検期)が到来すると(工程S50のYES)、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給を停止する(ガス供給停止工程S60)。具体的には、切替弁26(図1)を閉状態に切り替えると共に、切替弁27を開状態に切り替える。
次に、濾過塔35内の可燃性ガスG1を窒素ガスにより置換する(再ガス置換工程S70)。この工程では、切替弁25(図1)を開状態、且つ切替弁26(図1)を閉状態に切り替え、濾過塔35がタールの凝縮温度以上(300℃以上)に維持された状態で、上記ガス置換工程S30の時と同様に濾過塔35内に窒素ガスを流通させる。これにより、濾過塔35内の可燃性ガスG1が流出口34から塔外へ排出され、塔内が窒素ガスで充満した状態になる。
次に、上記充填工程S10で充填された濾過媒体S2を濾過塔35から排出する(排出工程S80)。この濾過媒体S2には、上記定常運転中にタール等の副生成物が付着している。本工程では、濾過装置下部スクリュ61(図1)を回転させることにより、タール等が付着した濾過媒体S2を抜出管33から濾過塔35の外へ排出する。
次に、濾過塔35の加熱を停止する(加熱停止工程S90)。この工程では、ヒータ100,101(図2)への通電を停止する。これにより、濾過塔35は、自然放冷によって冷却される。
次に、濾過媒体S2を濾過塔35内に再充填する(再充填工程S100)。この工程では、上記充填工程S10と同様に、ガス化炉下部抜出スクリュ51(図1)を回転させることにより、管延設部82の高さまで濾過塔35内に濾過媒体S2を充填する。
次に、濾過塔35を再びタールの凝縮温度以上の温度まで加熱する(再加熱工程S110)。この工程では、上記加熱工程S20と同様にヒータ100,101(図2)に通電することにより、濾過塔35を300℃以上まで加熱する。
次に、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給を再開する(ガス供給再開工程S120)。この工程S120では、上記ガス供給開始工程S40と同様に、切替弁26を開状態に且つ切替弁27を閉状態に切り替える。これにより、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給が再開され、ガス濾過システム1の定常運転に戻る。
以上の通り、本実施形態に係るガス濾過システムの立上げ方法では、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給(工程S40)を開始する前に、濾過塔35をタールの凝縮温度以上の温度まで加熱する(工程S20)。これにより、可燃性ガスG1に同伴されたガス状のタールが、濾過塔35内で凝縮するのを抑制することができる。したがって、濾過媒体S2の充填層における可燃性ガスG1の通路が凝縮したタールにより閉塞されるのを抑制し、ガス濾過システム1を円滑に立ち上げることができる。しかも、本立上げ方法では、濾過塔35内への可燃性ガスG1の供給を開始する前に、濾過塔35内の空気を不活性ガスにより予め置換する(工程S30)。これにより、可燃性ガスG1と空気との反応を抑制し、爆発や火災のリスクを軽減することができるため、システムの安全な立上げが可能になる。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。したがって、本発明の範囲には、以下の変形例も含まれる。
上記実施形態では、三重管構造からなる濾過塔35が用いられる場合を説明したがこれに限定されず、三重管構造以外の濾過塔にも適用することができる。
上記実施形態では、ヒータ100,101により濾過塔35を加熱する場合を説明したが、ヒータ100,101に代えてバーナが用いられてもよい。
上記実施形態では、充填工程S10が加熱工程S20よりも前に実施される場合を説明したが、充填工程S10が加熱工程S20の後に実施されてもよいし、ガス置換工程S30の後に実施されてもよい。また、加熱工程S20とガス置換工程S30の順序が入れ替わってもよい。
上記実施形態では、再ガス置換工程S70が排出工程S80よりも前に実施される場合を説明したがこれに限定されず、これらの工程の順序が入れ替わってもよい。また再ガス置換工程S70は、再充填工程S100の後に実施されてもよい。しかし、上記実施形態のように、濾過塔35の加熱を停止する前に当該濾過塔35内を不活性ガスによって置換することにより、濾過塔35内でタールが凝縮するのを防ぐことができる。さらに、可燃性ガスG1と空気との反応を抑制することにより、爆発や火災を防ぐことができる。
上記実施形態では、再充填工程S100が再加熱工程S110よりも前に実施される場合を説明したが、再加熱工程S110の後に実施されてもよい。
上記実施形態では、加熱停止工程S90が排出工程S80の後に実施される場合を説明したが、これらの工程の順序が入れ替わってもよい。この場合、濾過媒体S2が排出される前にヒータ100,101がオフ状態になるが、可燃性ガスG1(500〜600℃)により濾過塔35が加熱されているため、排出工程S80時においても濾過塔35をタールの凝縮温度以上(300℃以上)に維持できていれば、濾過塔35内でのタールの凝縮を防ぐことができる。
1 ガス濾過システム
10 ガス化炉
35 濾過塔
G1 可燃性ガス
S2 濾過媒体

Claims (5)

  1. ガス化炉で副生成物と共に発生する可燃性ガスを濾過するシステムであって、濾過媒体と前記濾過媒体が充填される濾過塔とを備えたガス濾過システムの立上げ方法であって、
    前記濾過媒体を前記濾過塔内に充填する充填工程と、
    前記濾過塔を前記副生成物の凝縮温度以上の温度まで加熱する加熱工程と、
    前記濾過塔内を不活性ガスにより置換するガス置換工程と、
    前記充填工程、前記加熱工程及び前記ガス置換工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を開始するガス供給開始工程と、を備えた、ガス濾過システムの立上げ方法。
  2. 前記充填工程を前記加熱工程よりも前に実施する、請求項1に記載のガス濾過システムの立上げ方法。
  3. 前記ガス供給開始工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を停止するガス供給停止工程と、
    前記ガス供給停止工程の後、前記濾過塔内への前記可燃性ガスの供給を再開するガス供給再開工程と、
    前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間において、前記濾過塔の加熱を停止する加熱停止工程と、
    前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間において、前記充填工程で充填された前記濾過媒体を前記濾過塔から排出する排出工程と、
    前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間であって前記排出工程の後に、前記濾過媒体を前記濾過塔内に再充填する再充填工程と、をさらに備えた、請求項1または2に記載のガス濾過システムの立上げ方法。
  4. 前記加熱停止工程を前記排出工程の後に実施する、請求項3に記載のガス濾過システムの立上げ方法。
  5. 前記ガス供給停止工程と前記ガス供給再開工程との間であって前記加熱停止工程の前に、前記濾過塔内の前記可燃性ガスを不活性ガスにより置換する再ガス置換工程をさらに備えた、請求項3又は4に記載のガス濾過システムの立上げ方法。
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