JP2021084366A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録ヘッドとインクタンクを接続するためのインク供給路を開閉するバルブの操作性を向上させる。【解決手段】 インクを吐出する記録ヘッドを搭載し走査領域を往復走査するキャリッジと、記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクと、記録ヘッドとインクタンクを接続するインク供給路と、記録ヘッドとインクタンクが連通する開放状態と連通しない閉塞状態とに切替可能なバルブ部と、バルブ部を閉塞状態にする閉塞位置と開放状態にする開放位置とに手動の操作によって移動する操作部と、走査領域に進入する進入位置と走査領域から退避する退避位置とに移動する開放部を備え、操作部は、開放部の進入位置から退避位置への移動に連動して閉塞位置から開放位置に移動する。【選択図】 図6
Description
本発明は、インクを吐出する記録ヘッドを備えるインクジェット記録装置に関する。
特許文献1には、インクが収容されたインクタンクとインクを吐出する記録ヘッドをチューブで接続することで、インクタンクから記録ヘッドへインクを供給する構成が開示されている。また、チューブを開閉可能な手動バルブが備えられ、手動バルブによりチューブを閉塞することで、記録装置の輸送の際にインクタンクに収容されたインクが記録ヘッドから漏れることを抑制する構成となっている。
特許文献1では、チューブを開放したまま記録装置の輸送が行われないように、バルブの開閉と記録装置の電源スイッチを連動させる構成が記載されている。これにより、ユーザがバルブの操作を忘れてしまっても、記録装置の電源を切ることで、輸送の際に記録ヘッドからインクが漏れるのを抑制することができる。
しかしながら、特許文献1の構成では、電源スイッチとバルブを電気的に接続するため、電気的な導通部にトラブルが生じた場合にバルブの開閉ができなくなる虞がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドとインクタンクを接続するためのインク供給路を開閉するバルブの操作性を向上させたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るインクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドを搭載し走査領域を往復走査するキャリッジと、前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクと、前記記録ヘッドと前記インクタンクを接続するインク供給路と、前記記録ヘッドと前記インクタンクが連通する開放状態と連通しない閉塞状態とに切替可能なバルブ部と、前記バルブ部を前記閉塞状態にする閉塞位置と前記開放状態にする開放位置とに手動の操作によって移動する操作部と、を備えるインクジェット記録装置であって、前記走査領域に進入する進入位置と前記走査領域から退避する退避位置とに移動する開放部をさらに備え、前記操作部は、前記開放部の前記進入位置から前記退避位置への移動に連動して前記閉塞位置から前記開放位置に移動することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドとインクタンクを接続するためのインク供給路を開閉するバルブの操作性を向上させたインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する場合がある。
本明細書において、「記録」(「印字」、「印刷」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また、人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体(シート)」とは、一般的な画像形成装置で用いられる記録紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム(OHP)、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、搬送の可能な媒体も含むものである。
また、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(印刷)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理に供され得る液体を表す。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明のインクジェット記録装置(以下、記録装置)1の概要を示す概略図である。説明のために、記録装置1に対して開閉可能なカバーは省略して説明する。記録装置1は、インクを吐出する記録ヘッド13(図2参照)と、記録ヘッド13へ供給するインクを収容するインクタンク15と、記録ヘッド13とインクタンク15を接続するインク供給路14と、を備える。記録ヘッド13は、走査方向31に沿って往復走査するキャリッジ30に搭載される。インクタンク15は記録装置1の本体に固定されている。
図1は、本発明のインクジェット記録装置(以下、記録装置)1の概要を示す概略図である。説明のために、記録装置1に対して開閉可能なカバーは省略して説明する。記録装置1は、インクを吐出する記録ヘッド13(図2参照)と、記録ヘッド13へ供給するインクを収容するインクタンク15と、記録ヘッド13とインクタンク15を接続するインク供給路14と、を備える。記録ヘッド13は、走査方向31に沿って往復走査するキャリッジ30に搭載される。インクタンク15は記録装置1の本体に固定されている。
記録装置1はさらに、記録媒体を一枚ずつ給送する給送ユニット50と、給送された記録媒体を搬送方向11に搬送する搬送ユニット60と、記録ヘッド13のメンテナンスを行うメンテナンスユニット40と、を備える。なお、搬送方向11と走査方向31は交差しており、本実施形態においては直交している。
メンテナンスユニット40は、キャリッジ30の走査領域内であって、記録ヘッド13により記録動作が行われる記録領域の外側に設けられている。本実施形態では、搬送ユニット60は走査方向31の一端側に配置され、メンテナンスユニット40は走査方向31の他端側に配置されている。
記録ヘッド13は、キャリッジ30とともに走査方向31に移動しながらインク滴を吐出して、記録媒体に対して1バンド分の画像を記録する(記録動作)。1バンド分の画像が記録されると、記録媒体は搬送ユニット60によって所定量だけ搬送方向11に搬送される(間欠搬送動作)。この1バンド分の記録動作と間欠搬送動作を繰り返すことによって、画像データに基づいて記録媒体の全体に画像が記録される。
図2は、インクタンク15から記録ヘッド13までのインクの流路を模式的に示した図である。インクタンク15は、記録ヘッド13により吐出されるインクの色毎に記録装置1に設けられている。本実施形態では、ブラック用インクタンク151、シアン用インクタンク152、マゼンタ用インクタンク153、イエロー用インクタンク154の4つのインクタンクを備え、これらをまとめてインクタンク15と称する。なお、シアン、マゼンタ、イエローはあくまでカラーインクの一例であり、これらに限られない。
インクタンク15の上部には、ユーザがインクを注入するための注入口21が設けられており、注入口21はタンクキャップ22にてよって封止可能となっている。インクの注入動作以外においては、注入口21はタンクキャップ22により封止されている。
さらに、インク供給路14には、内部のインクまたは空気の連通、非連通を切替可能なバルブユニット24が設けられている。バルブユニット24はユーザにより開閉される手動バルブである。インク供給路14は、エラストマ等の可撓性を備えたチューブ81(図4参照)により構成される。
インク供給路14は、インクの色毎に設けられ、対応するインクタンク15と接続されている。バルブユニット24が閉塞されると、ブラック用インク供給路、シアン用インク供給路、マゼンタ用インク供給路、イエロー用インク供給路の連通が一体的に遮断される。
図3は、記録装置1の制御構成を示すブロック図である。MPU201は、各部動作やデータの処理などを制御する。ROM202は、MPU201によって実行されるプログラムやデータを格納する。RAM203は、MPU201によって実行される処理データ及びホストコンピュータ214から受信したデータを一時的に記憶する。
記録ヘッド13は記録ヘッドドライバ207によって制御される。キャリッジ30を駆動するキャリッジモータ204は、キャリッジモータドライバ208によって制御される。給送ユニット50及び搬送ユニット60は、搬送モータ205によって駆動される。搬送モータ205は搬送モータドライバ209によって制御される。
ホストコンピュータ214には、ユーザによって記録動作の実行が命令された場合に、記録画像や記録画像品位等の記録情報を取りまとめて記録装置1と通信するためのプリンタドライバ2141が設けられている。MPU201は、I/F部213を介してホストコンピュータ214と記録画像等のやり取りを実行する。
操作表示部211は、記録装置1の筐体に設けられ(図1では不図示)、ユーザが記録装置1に対して指令入力などの操作を行うことができる。また、操作表示部211は、記録装置1のエラー等を表示可能な表示パネルも含む。
図4は、インク供給路14を開閉するバルブユニット24の基本構成を説明する図である。バルブユニット24は、インク供給路14を構成する複数のチューブ81を挟持可能に構成される。
バルブユニット24は、ユーザが操作可能な操作レバー(操作部)86、保持部材82、変位部材83、カム部材84及びカバー部材85を備える。保持部材82は、複数のチューブ81を保持する。
変位部材(バルブ部)83は、チューブ81に干渉する方向(Z方向)に変位可能であって、チューブ81を押し潰して閉塞させる。本実施形態において、Z方向は重力方向である。カム部材84は、変位部材83と摺擦するカム面を有し、ユーザによる操作レバー86の操作に伴って回転する。カバー部材85は、保持部材82に対して固定され、カム部材84を回転可能に支持する。
図5は、バルブユニット24によりインク供給路14を閉塞する動作を詳細に説明する模式的な透過断面図である。図5(a)は、変位部材83がチューブ81を押し潰していない状態、すなわちインク供給路14を開放しているバルブユニット24のバルブ開放状態を示す。このときの操作レバー86の位置を開放位置とも称する。また、図5(b)は、バルブユニット24がインク供給路14を閉塞しているバルブ閉塞状態を示し、このときの操作レバー86の位置を閉塞位置と称する。
バルブ開放状態から、ユーザが操作レバー86を図5(b)に示すように反時計回りに回動させると、カム部材84も反時計回りに回動する。回動したカム部材84のカム面が変位部材83と当接することにより、変位部材83は−Z方向に変位しチューブ81が押し潰される。変位部材83が図5(b)に示す位置まで変位した状態において、チューブ81は十分量潰されることで、インク供給路14は閉塞される。
ここで、バルブユニット24の機能について説明する。バルブユニット24によるインク供給路14の閉塞が必要とされるのは、インクタンク15、インク供給路14及び記録ヘッド13にインクが充填された状態のまま、記録装置1を輸送する場合が挙げられる。
記録装置1が輸送される際、記録装置1の姿勢が平置き姿勢(記録動作が可能な姿勢)で保持されないことがある。仮にインク供給路14を閉塞せずに記録装置1が傾けられて記録ヘッド13がインクタンク15よりも下方の位置で放置された場合、記録ヘッド13に対して水頭圧がかかることで加圧されて記録ヘッド13からインクが漏れてしまうことがある。
これに対して、バルブユニット24によりインク供給路14を閉塞した状態で輸送を行えば、記録ヘッド13がインクタンク15よりも下方の位置で放置されたとしても、水頭圧が記録ヘッド13に対してかからないため、インクの漏れを抑制することができる。
また、キャリッジ30に搭載された記録ヘッド13が故障などによって交換を要する場合にも、バルブユニット24によりインク供給路14を閉塞することで、インクの漏れを抑制することができる。
記録ヘッド13の交換のために、インク供給路14にインクが充填されたままの状態で記録ヘッド13とインク供給路14の接続を外そうとすると、インク供給路14内のインクは水頭差によりインクタンク15へ引き戻される。このように一度インク供給路14内のインクが引き戻されてしまうと、インク供給路14を構成するチューブ81内に空気が混入してしまう。そのため、その後記録動作を行う前にインク充填動作を行わなければならなくなり、記録動作の開始に時間がかかる。
これに対して、バルブユニット24によりインク供給路14を閉塞した状態で記録ヘッド13の交換を行うことで、インク供給路14内のインクがインクタンク15へ引き戻されない。そのため、インク充填動作を行う必要がなく、その後の記録動作にスムーズに移行することができる。
上記のような記録装置1の輸送後や記録ヘッド13の交換後に記録を行いたい場合は、ユーザがバルブユニット24をバルブ開放状態に戻して、インクタンク15から記録ヘッド13へインクの供給が可能な状態に戻す必要がある。しかしながら、ユーザがバルブユニット24の操作を忘れてしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、バルブユニット24をキャリッジ30の走査領域内に設置して、ユーザの操作によりバルブユニット24がバルブ閉塞状態になると、バルブユニット24の一部がキャリッジ30の走査領域内に進入する構成とする。
図6及び図7は、本実施形態のバルブユニット24の詳細構成を示す模式的な断面図である。本実施形態のバルブユニット24は、図5に示した構成に加えて、開放レバー87、開放アーム88、及びアーム付勢部材89をさらに備える。これら、開放レバー87、開放アーム88及びアーム付勢部材89をまとめて開放部とも称する。
開放レバー87の一端は、カム部材84に係止されており、ユーザによる操作レバー86の回動動作に連動して回動する。開放アーム88は、開放レバー87に対して回動可能に軸支されており、開放アーム88の先端部はキャリッジ30の走査領域に進入可能に構成される。開放アーム88は、アーム付勢部材89によって時計回りに付勢されており、開放レバー87のストッパ部(規制部)87aによって時計回りの回動が規制されている。
図6(a)及び図6(b)は、いずれも操作レバー86が閉塞位置で、バルブユニット24がバルブ閉塞状態の様子を示す。上記の構成により、操作レバー86が閉塞位置のとき、開放アーム88はキャリッジ30の走査領域に進入する進入位置にある。図6では、キャリッジ30が+X方向へ移動する様子を示す。
キャリッジ30が+X方向へ移動する場合は、図6(b)に示すように、キャリッジ30と開放アーム88が接触することによって、開放アーム88のみが開放レバー87に対して反時計回りに回動する。すなわち、キャリッジ30の+X方向への移動によって、開放レバー87は回動しないため、操作レバー86も回動しない。そのため、バルブユニット24はバルブ閉塞状態を維持する。
図7は、キャリッジ30が−X方向へ移動する様子を示す。キャリッジ30が−X方向へ移動する場合は、キャリッジ30と開放アーム88が接触することによって、開放アーム88に対して時計回りに回動する力が付与される。
しかしながら、開放アーム88は開放レバー87のストッパ部87aにより時計回りの回動が規制されるため、キャリッジ30との接触により開放アーム88と共に開放レバー87も回動する(図7(a)参照)。開放レバー87の回動と連動して操作レバー86も回動するため、図7(b)に示すように、操作レバー86は開放位置に移動して、インク供給路14が開放される。
すなわち、本実施形態のバルブユニット24は、キャリッジ30の+X方向への移動では開放レバー87が機能せず、−X方向への移動のときのみ開放レバー87が機能する構成となっている。
ここで、+X方向とは図1で示す記録装置1の左側へ向かう方向であり、すなわちメンテナンスユニット40から搬送ユニット60へ向かう方向と対応する。反対に、−X方向とは図1で示す記録装置1の右側へ向かう方向であり、すなわち搬送ユニット60からメンテナンスユニット40へ向かう方向と対応する。
記録装置1の輸送後や記録ヘッド13の交換後に記録装置1が記録命令を受信すると、記録動作を開始する前に、キャリッジ30は、走査領域内に障害物がないか確認するための往復動作(初期動作)を行う。キャリッジ30(記録ヘッド13)の待機位置はメンテナンスユニット40と対向する位置のため、初期動作においてキャリッジ30は+X方向に移動した後、反転して−X方向に移動して待機位置に戻る。
ここで、仮にバルブユニット24がバルブ閉塞状態のままキャリッジ30の初期動作が開始されたとする。まず、キャリッジ30の+X方向への移動によって、キャリッジ30と開放アーム88が接触して開放アーム88のみが開放レバー87に対して反時計回りに回動する。
その後、キャリッジ30が移動方向を反転して−X方向に移動すると、再びキャリッジ30と開放アーム88が接触することで、今度は開放レバー87と操作レバー86も連動して回動される。操作レバー86が開放位置へ移動するため、バルブユニット24はバルブ開放状態となる。バルブユニット24がバルブ開放状態のとき、開放レバー87と開放アーム88は、キャリッジ30の走査領域から退避した退避位置に位置する(図7(b)参照)。
このように、ユーザが誤ってバルブユニット24をバルブ閉塞状態にしたまま記録命令を受信しても、キャリッジ30の初期動作によって開放レバー87が回動されることによって、バルブユニット24を開放状態に遷移させることができる。これにより、ユーザによる操作レバー86の操作がなくても、インク供給路14を開放し、記録ヘッド13による記録動作を正常に開始することができる。
なお、本実施形態ではキャリッジ30の−X方向に移動に伴ってバルブユニット24がバルブ開放状態に遷移する構成を説明したが、開放レバー87や開放アーム88の回動方向を逆方向にすることで、+X方向の移動に連動する構成に変更することもできる。
〔第2実施形態〕
以下に第2実施形態についての説明を行うが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。第1実施形態においては、バルブユニット24をキャリッジ30の走査領域内に設置した構成について説明した。しかしながら、インクタンク15が搬送ユニット60の駆動列側(図1における左側)にのみ設けられている場合は、搬送ユニット60の駆動力を用いてバルブユニット24の動作を行う構成も採用可能である。
以下に第2実施形態についての説明を行うが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。第1実施形態においては、バルブユニット24をキャリッジ30の走査領域内に設置した構成について説明した。しかしながら、インクタンク15が搬送ユニット60の駆動列側(図1における左側)にのみ設けられている場合は、搬送ユニット60の駆動力を用いてバルブユニット24の動作を行う構成も採用可能である。
図8は、第2実施形態における搬送ユニット60周辺を示す拡大斜視図である。第2実施形態においては、バルブユニット24の操作レバー86がX方向において記録装置1の筐体の外側に配置される。すなわち、ユーザは記録装置1の筐体の外側から操作レバー86を操作する。
図8(a)はバルブユニット24のバルブ閉塞状態を示し、図8(b)はバルブユニット24のバルブ開放状態を示す。また、第2実施形態においては、搬送ユニット60の一部である搬送ローラ60aに対して、搬送ローラ60aと共に回転可能な突起部61が設けられている。
図8(a)に示すように、ユーザ操作によりバルブユニット24がバルブ閉塞状態となると、操作レバー86と連動して回動する開放レバー872は、突起部61の回転領域内に進入した進入位置に位置する。一方、バルブユニット24がバルブ開放状態のとき、図8(b)に示すように、開放レバー872は突起部61の回転領域から退避した退避位置に位置する。
記録装置1の輸送後や記録ヘッド13の交換後に、記録装置1が記録命令を受信すると、記録媒体の給送及び搬送のために搬送モータ205が駆動して給送ユニット50及び搬送ユニット60が駆動される。すなわち、搬送モータ205の駆動によって、搬送ローラ60aが回転する。
仮にバルブユニット24がバルブ閉塞状態のまま搬送ローラ60aが回転した場合、搬送ローラ60aと共に回転する突起部61が開放レバー872と接触する。これにより、開放レバー872が回動すると、その回動に連動して操作レバー86も図8(b)に示す開放位置へ移動する。そのため、記録媒体の給送及び搬送が開始された後であって、記録ヘッド13によりインクを吐出する記録動作の開始前にインク供給路14を開放することができる。
このように、ユーザが誤ってバルブユニット24をバルブ閉塞状態にしたまま記録命令を受信しても、記録媒体を搬送するための搬送ローラ60aの回転によって開放レバー872が回動されて、バルブユニット24を開放状態に遷移させることができる。これにより、ユーザによる操作レバー86の操作がなされなくても、インク供給路14を開放し、記録ヘッド13による記録動作を正常に開始することができる。
〔第3実施形態〕
以下に第3実施形態についての説明を行うが、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。第3実施形態では、インクタンク15がメンテナンスユニット40側にのみ設けられている場合に、メンテナンスユニット40の駆動力を用いてバルブユニット24の解放動作を行う構成を説明する。
以下に第3実施形態についての説明を行うが、第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。第3実施形態では、インクタンク15がメンテナンスユニット40側にのみ設けられている場合に、メンテナンスユニット40の駆動力を用いてバルブユニット24の解放動作を行う構成を説明する。
メンテナンスユニット40は、記録ヘッド13の吐出口が配列された吐出口面を覆い吐出口からインクを吸引するためのキャップを備える。なお、キャップは記録ヘッド13から記録に寄与しないインクを予備吐出した際に、インクを受ける役割も有する。さらにメンテナンスユニット40は、インクの吸引後に吐出口面等に残ったインクをワイピングするためのワイパーなどで構成されている。
第3実施形態のメンテナンスユニット40では、カム面を有するカムスライダ(カムユニット)41が往復動作することによりカム面と当接するフォロワ面を有する各部材(キャップやワイパー)がそれぞれ独立に動作する。
図9(a)はバルブユニット24のバルブ閉塞状態を示し、図9(b)はバルブユニット24のバルブ開放状態を示す。ユーザによる操作レバー86の操作によりバルブユニット24をバルブ閉塞状態とすると、開放レバー873はカムスライダ41の往復動作領域内に進入する。
記録装置1の輸送後や記録ヘッド13の交換後に、記録装置1が記録命令を受信すると、記録ヘッド13による記録動作を開始する前に、カムスライダ41は、自身の位置を確認するための初期動作として往復動作を行う。仮にバルブユニット24がバルブ閉塞状態のままカムスライダ41の初期動作が開始された場合、カムスライダ41が開放レバー873と接触する。
この開放レバー873の回動に連動して、操作レバー86も図9(b)に示す開放位置に回動する。これにより、ユーザによる操作レバー86の操作がなされなくても、インク供給路14を開放し、記録ヘッド13による記録動作を正常に開始することができる。
〔その他の実施形態〕
以下にその他の実施形態についての説明を行うが、前述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。第1〜第3実施形態においては、バルブユニット24の開閉状態を検知する検知手段を有さない構成を説明した。しかしながら、これに限らず、バルブユニット24の開閉状態を検知して、操作表示部211やホストコンピュータ214を介してユーザに操作レバー86の操作を誘導してもよい。
以下にその他の実施形態についての説明を行うが、前述した実施形態と同様の構成については説明を省略する。第1〜第3実施形態においては、バルブユニット24の開閉状態を検知する検知手段を有さない構成を説明した。しかしながら、これに限らず、バルブユニット24の開閉状態を検知して、操作表示部211やホストコンピュータ214を介してユーザに操作レバー86の操作を誘導してもよい。
また、インクタンク15はユーザによって注入口21からインクが注入される構成として説明してきたが、インクタンク15自体を交換するカートリッジ形式にも適用可能である。
1 インクジェット記録装置(記録装置)
13 記録ヘッド
14 インク供給路
15 インクタンク
24 バルブユニット
83 変位部材(バルブ部)
86 操作レバー(操作部)
87 開放レバー
13 記録ヘッド
14 インク供給路
15 インクタンク
24 バルブユニット
83 変位部材(バルブ部)
86 操作レバー(操作部)
87 開放レバー
Claims (14)
- インクを吐出する記録ヘッドを搭載し走査領域を往復走査するキャリッジと、
前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクと、
前記記録ヘッドと前記インクタンクを接続するインク供給路と、
前記記録ヘッドと前記インクタンクが連通する開放状態と連通しない閉塞状態とに切替可能なバルブ部と、
前記バルブ部を前記閉塞状態にする閉塞位置と前記開放状態にする開放位置とに手動の操作によって移動する操作部と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記走査領域に進入する進入位置と前記走査領域から退避する退避位置とに移動する開放部をさらに備え、前記操作部は、前記開放部の前記進入位置から前記退避位置への移動に連動して前記閉塞位置から前記開放位置に移動することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記開放部は、往復走査する前記キャリッジと接触することで、前記進入位置から前記退避位置へ移動することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記開放部は、前記操作部と連動する開放レバーと、前記開放レバーに対して回動可能に取り付けられ前記走査領域に進入可能なアームと、前記アームを第1方向へ付勢する付勢部と、前記アームの前記第1方向への回動を規制する規制部と、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記規制部は、前記開放レバーの一部であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記キャリッジが前記第1走査方向に走査するときは、前記走査領域に進入した前記アームと前記キャリッジが接触することで前記アームが前記開放レバーに対して前記第1方向と反対の第2方向に回動し、
前記キャリッジが前記第2走査方向に走査するときは、前記走査領域に進入した前記アームと前記キャリッジが接触することで前記アームと前記開放レバーが前記第1方向に回動することを特徴とする請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。 - 前記記録ヘッドにより記録が行われる記録領域の外側に配され前記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニットを備え、
前記第1走査方向は前記メンテナンスユニットから前記記録領域へ向かう方向であることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。 - 前記キャリッジは、前記インクジェット記録装置が記録命令を受信した場合、前記記録ヘッドによる記録動作が開始される前に、前記メンテナンスユニットと対向する位置から前記第2走査方向へ走査した後、前記第1走査方向へ走査する初期動作を行うことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録媒体を搬送する搬送ローラと、
前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクと、
前記記録ヘッドと前記インクタンクを接続するインク供給路と、
前記記録ヘッドと前記インクタンクが連通する開放状態と連通しない閉塞状態とに切替可能なバルブ部と、
前記バルブ部を前記閉塞状態にする閉塞位置と前記開放状態にする開放位置とに手動の操作によって移動する操作部と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記搬送ローラの回転領域内に進入する進入位置と前記回転領域から退避する退避位置とに移動する開放部をさらに備え、前記操作部は、前記開放部の前記進入位置から前記退避位置への移動に連動して前記閉塞位置から前記開放位置に移動することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記開放部は、回転する前記搬送ローラと接触することで、前記進入位置から前記退避位置へ移動することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
- 前記搬送ローラは、前記開放部と接触可能な突起部を有することを特徴とする請求項8または9に記載のインクジェット記録装置。
- 前記搬送ローラは、前記インクジェット記録装置が記録命令を受信した場合、前記記録ヘッドによる記録動作が開始される前に回転することを特徴とする請求項8から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニットと、
往復動作によって前記メンテナンスユニットを動作させるカムユニットと、
前記記録ヘッドへ供給されるインクを収容するインクタンクと、
前記記録ヘッドと前記インクタンクを接続するインク供給路と、
前記記録ヘッドと前記インクタンクが連通する開放状態と連通しない閉塞状態とに切替可能なバルブ部と、
前記バルブ部を前記閉塞状態にする閉塞位置と前記開放状態にする開放位置とに手動の操作によって移動する操作部と、を備えるインクジェット記録装置であって、
前記カムユニットの動作領域内に進入する進入位置と前記動作領域から退避する退避位置とに移動する開放部をさらに備え、前記操作部は、前記開放部の前記進入位置から前記退避位置への移動に連動して前記閉塞位置から前記開放位置に移動することを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記開放部は、往復動作する前記カムユニットと接触することで、前記進入位置から前記退避位置へ移動することを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
- 前記カムユニットは、前記インクジェット記録装置が記録命令を受信した場合、前記記録ヘッドによる記録動作が開始される前に往復動作することを特徴とする請求項12または13に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019215827A JP2021084366A (ja) | 2019-11-28 | 2019-11-28 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019215827A JP2021084366A (ja) | 2019-11-28 | 2019-11-28 | インクジェット記録装置 |
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JP2021084366A true JP2021084366A (ja) | 2021-06-03 |
Family
ID=76086585
Family Applications (1)
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JP2019215827A Pending JP2021084366A (ja) | 2019-11-28 | 2019-11-28 | インクジェット記録装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2021084366A (ja) |
-
2019
- 2019-11-28 JP JP2019215827A patent/JP2021084366A/ja active Pending
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