JP2021082413A - ラミネート電池の金属異物検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属異物混入を検知することができるラミネート電池の金属異物検知方法を提供する。【解決手段】樹脂層によって金属層が覆われたラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるラミネート電池の金属異物検知方法であって、積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子と、ラミネート外装体の金属層とが導通した回路を構成する工程と、回路の電位を監視する工程と、を備え、監視する工程において、回路の電位が積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断する、ラミネート電池の金属異物検知方法である。【選択図】図1

Description

本願はラミネート電池の金属異物検知方法に関する。
エネルギー密度および出力密度が高く、かつ軽量な電池として、電池セルをラミネートフィルムからなる外装体内に収容したラミネート電池が知られており、より軽量で簡易に製造できるよう研究が進められている。
例えば特許文献1には、それぞれラミネートに収容されたラミネート型電池セルの、接する部分に親水化処理を施してから加熱、押圧することにより積層したラミネート型電池セルのずれを防ぎ、組立性を向上させる方法が開示されている。
また、特許文献2には製造工程においてラミネートケースと電極体の間に金属異物が混入すると、ラミネートケース中のガスバリア層であるアルミニウム層と電極体の負極の間に短絡が起こり、腐食が発生するため、これを防ぐためにガスバリア層中にポリロタキサンを所定量含む柔軟性を備えた中間層を配し、アルミニウム層と負極との間の短絡による腐食を抑制することが開示されている。
様々なデジタルデバイスや電気自動車などの普及に伴い、高いエネルギー密度、高容量の電池が求められるようになり、リチウムイオン電池が脚光を浴びることとなったが、リチウムイオン電池はリチウム塩を溶解させた有機溶媒を電解質として用いた場合に、異常反応による内部圧力の上昇が起こりうることが問題であった。
特許文献3では、リチウムイオン電池を収容するラミネートフィルムの端部でラミネートフィルム中の金属層を導通させ、さらに外側の樹脂層に孔を設けて該金属層を露出させて電圧検出用孔とし、内部ガス圧が所定値以上となり剥離が生じたときに電位の変化を検知し、電池への充電を停止することができる、内部ガス圧検出部を備えたリチウムイオン電池について開示している。また、特許文献4には、ラミネート体の金属薄膜の一方を電極と導通させるとともに、前記ラミネート体の金属薄膜の他方をケース外に延出して外部端子とした蓄電装置が開示されており、また、これによりラミネート体と引き出し端子との接合部分との耐剥離性を高め、内部からの漏液、外部からの水の侵入を防止することができることが開示されている。
一方、小型、軽量という利点のために、普及してきたリチウムイオン電池であるが、昨今では、さらなる小型化、高エネルギー密度化のために導電体を固体化した全固体型電池、特に硫化物系電解質材料を用いたシステムが注目されている。
特開2019−160742号公報 特開2019−125487号公報 特開2009−245879号公報 特開2000−353500号公報
ここまで述べてきたように、ラミネート電池に関して、電極体をラミネート層により遮蔽し、外部からの異物の侵入や内部で発生するガスの放散を防ぐ様々な試みが行われてきた。
ところが、ラミネート電池に穴あきが生じ、金属異物が混入したとき、これを速やかに検知する方法は知られていなかった。先に述べた硫化物系全固体電池は、導電体に硫化物系の固体電解質材料を用いるため、異物などにより電池に穴が開き、外気に含まれる水分などと触れると硫化水素など有害な硫化物系ガスが発生することが問題となっている。
そこで、本明細書では、金属異物混入を検知することができるラミネート電池の金属異物検知方法を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討の結果、ラミネート外装体内の金属層と、最外電極の対極となる電極端子とを導通させる回路を構成し、当該回路の電位を監視することで、金属異物が混入されたか否かを判断できることを知見した。本明細書は、当該知見に基づいて上記課題を解決する以下の手段を開示する。
すなわち、本明細書は上記課題を解決するための1つの手段として、樹脂層によって金属層が覆われたラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるラミネート電池の金属異物検知方法であって、積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子と、ラミネート外装体の金属層とが導通した回路を構成する工程と、回路の電位を監視する工程と、を備え、監視する工程において、回路の電位が積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断する、ラミネート電池の金属異物検知方法を開示する。
本開示のラミネート電池の金属異物検知方法によれば、ラミネート電池に金属異物の混入が生じたことを速やかに検知することが可能となる。
ラミネート電池の金属異物検知方法10のフローチャートである。 ラミネート電池100を用いた回路の構成例を模式的に示す断面図である。 ラミネート電池100を用いた回路において、金属異物の混入が生じた時の電位の変化を表した図である。 ラミネート電池200の回路の構成例を模式的に示す断面図である。 金属異物混入試験の概略図である。
[ラミネート電池の金属異物検知方法]
本開示のラミネート電池の金属異物検知方法について、一実施形態であるラミネート電池の金属異物検知方法10(以下、「検知方法10」ということがある)を用いて説明する。
検知方法10は、樹脂層によって金属層が覆われたラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるラミネート電池の金属異物検知方法である。
金属異物検知方法10は、積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子と、ラミネート外装体の金属層とが導通した回路を構成する工程(以下、「回路構成工程S1」ということがある。)と、回路の電位を監視する工程(以下、「監視工程S2」ということがある。)と、を備えている。そして、検知方法10は、監視工程S2において、回路の電位が、積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断することを特徴とする。
図1に検知方法10のフローチャートを示した。
<ラミネート電池>
まず、検知方法10に用いることができるラミネート電池について説明する。ラミネート電池はラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるものである。
(ラミネート外装体)
ラミネート外装体は、積層型全固体電池を収容し保護する絶縁性の容器であり、樹脂層によって金属層が覆われたものである。このようなラミネート外装体としては特に限定されず、公知のものを使用することができる。
ラミネート外装体に用いられる樹脂層は、例えばシーラント層および/または保護層を備えてもよい。シーラント層は熱可塑性樹脂で構成されていてもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;等の結晶性樹脂や、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の非結晶性樹脂を挙げることができる。
保護層としては、公知の樹脂を用いることができる。例えば、PET等のポリエステル、ポリアミド(ナイロン)を用いることができる。保護層はガスバリア層よりも外表面側に配置してもよく、ラミネート外装体の最外層であってもよい。
ラミネート外装体に用いられる金属層は、ガスバリア層として機能する。ガスバリア層は積層型全固体電池の内外で、湿気や空気あるいは積層型全固体電池の内部で発生したガスの出入りを遮断する層である。ガスバリア層は、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属材料で構成されていてもよい。また、ガスバリア層は、例えば、金属箔や金属蒸着層であってもよい。
ラミネート外装体は、上記の構成以外に必要な機能を有する機能性層を適宜積層して構成してもよい。機能性層としては例えば、接着層、印刷層、難燃層、表面保護層等が挙げられる。
(積層型全固体電池)
積層型全固体電池の構成は特に限定されないが、例えば次のような構成を取ることができる。すなわち、積層型全固体電池は、正極層、負極層、および正極層と負極層との間に配置される固体電解質層とを備える。また、積層型全固体電池の積層方向の端部の面のうち、正極側の面には正極集電体を配置してもよい。また、積層型全固体電池の積層方向の端部の面のうち、負極側の面には負極集電体を配置してもよい。ただし、正極集電体および負極集電体は、積層型全固体電池の内部にも備えられていてもよい。また、積層型全固体電池を構成する層の数は特に限定されるものではない。
以下、それぞれの層について説明する。
正極層は、少なくとも正極活物質を含む。正極層には、正極活物質に加えて、任意に固体電解質、バインダーおよび導電剤等を含ませることができる。
正極活物質は公知の正極活物質を用いればよい。例えば、リチウムイオン電池を構成する場合は、正極活物質としてコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、マンガン酸リチウム、スピネル系リチウム化合物等の各種のリチウム含有複合酸化物を用いることができる。正極活物質は表面がニオブ酸リチウム層やチタン酸リチウム層やリン酸リチウム層等の酸化物層で被覆されていてもよい。
正極層に含まれ得る固体電解質は特に限定されず、酸化物固体電解質であってもよく、硫化物固体電解質であってもよいが、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質としては、例えば、LiPS、LiPS、LiS−P、LiS−SiS、LiI−LiS−SiS、LiI−SiS−P、LiS−P−LiI−LiBr、LiI−LiS−P、LiI−LiS−P、LiI−LiPO−P、LiS−P−GeS、LGPS等を挙げることができる。
正極層に含まれ得るバインダーとしては、例えば、ブタジエンゴム(BR)、ブチレンゴム(IIR)、アクリレートブタジエンゴム(ABR)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(PVDF−HFP)等が挙げられる。
正極層に含まれ得る導電剤としてはアセチレンブラックやケッチェンブラック、気相法炭素繊維(VGCF)等の炭素材料やニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材料が挙げられる。
正極層における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。正極層の形状も従来と同様とすればよい。特に、積層型全固体電池を容易に構成できる観点から、シート状の正極層が好ましい。この場合、正極層の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上150μm以下であることがより好ましい。
負極層は、少なくとも負極活物質を含む。負極層には、負極活物質に加えて、任意に固体電解質、バインダーおよび導電剤等を含ませることができる。
負極活物質は公知の負極活物質を用いればよい。例えば、リチウムイオン電池を構成する場合は、負極活物質としてSiやSi合金や酸化ケイ素等のシリコン系活物質;グラファイトやハードカーボン等の炭素系活物質;チタン酸リチウム等の各種酸化物系活物質;金属リチウムやリチウム合金等を用いることができる。
負極層に含まれ得る固体電解質は特に限定されず、酸化物固体電解質であってもよく、硫化物固体電解質であってもよいが、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質としては、例えば、上述した硫化物固体電解質を例示することができる。負極層に含まれ得るバインダーとしては、例えば、上述したバインダーを例示することができる。負極層に含まれ得る導電剤としては、例えば、上述した導電剤を例示することができる。
負極層における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。負極層の形状も従来と同様とすればよい。特に、積層型全固体電池を容易に構成できる観点から、シート状の負極層が好ましい。この場合、負極層の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上150μm以下であることがより好ましい。ただし、負極の容量が正極の容量よりも大きくなるように、負極層の大きさ(面積や厚み)を決定することが好ましい。
固体電解質層は、固体電解質を含む。固体電解質層には、固体電解質に加えて、任意にバインダー、および導電剤等を含ませることができる。
固体電解質層に含まれる固体電解質は特に限定されず、酸化物固体電解質であってもよく、硫化物固体電解質であってもよいが、硫化物固体電解質が好ましい。硫化物固体電解質としては、例えば、上述した硫化物固体電解質を例示することができる。固体電解質層に含まれ得るバインダーとしては、例えば、上述したバインダーを例示することができる。固体電解質層に含まれ得る導電剤としては、例えば、上述した導電剤を例示することができる。
固体電解質層における各成分の含有量は従来と同様とすればよい。固体電解質層の形状も従来と同様とすればよい。特に、積層型全固体電池を容易に構成できる観点から、シート状の硫化物固体電解質層が好ましい。この場合、硫化物固体電解質層の厚みは、例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
正極集電体および負極集電体は、金属箔や金属メッシュ等により構成すれば良く、中でも、特に金属箔が好ましい。正極集電体および負極集電体を構成する金属としては、Cu、Ni、Cr、Au、Pt、Ag、Al、Fe、Ti、Zn、Co、ステンレス鋼等が挙げられる。特にCu、Alが好ましい。正極集電体および負極集電体は、その表面に、抵抗を調整するための何らかのコート層を有していてもよい。正極集電体および負極集電体の各々の厚みは特に限定されるものではない。例えば0.1μm以上1mm以下であることが好ましく、1μm以上100μm以下であることがより好ましい。
このような積層型全固体電池は公知の方法により作製することができる。例えば、別々に作製した正極層、固体電解質層、負極層を積層して、プレスすることで作製することができる。正極層は、正極層を構成する成分を含むスラリーを基材又は正極集電体に塗布し、乾燥させることにより作製することができる。負極層は、負極層を構成する成分を含むスラリーを基材又は負極集電体に塗布し、乾燥させることにより作製することができる。固体電解質層は、固体電解質層を構成する成分を含むスラリーを基材に塗布し、乾燥させることにより作製することができる。
次に、検知方法10に備えられる回路構成工程S1、監視工程S2について説明する。
<回路構成工程S1>
回路構成工程S1は、積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子と、ラミネート外装体の金属層とが導通した回路を構成する工程である。
これにより、電極端子と金属層とが導通されるため、ラミネート外装体に穴あきが生じ、金属異物が混入したとき、金属異物を介して回路が構成されるようになる。よって、回路構成工程S1は、厳密には回路は構成するものではないが、本明細書では金属異物が混入する前の状態も回路と称する。
ここで「積層型全固体電池の最外に位置する電極」とは、積層型全固体電池の積層方向の一方側の最外に位置する電極である。好ましくは、導通する金属層側の最外に位置する電極である。正極層又は正極集電体が最外に位置する場合、最外に位置する電極は正極であり、負極層又は負極集電体が最外に位置する場合、最外に位置する電極は負極である。「積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極」とは、最外に位置する電極が正極である場合は負極であり、負極である場合は正極である。「積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子」とは、最外に位置する電極が正極である場合は負極の電極端子であり、負極である場合は正極の電極端子である。ここで、「電極端子」とは、積層型全固体電池と外部のものとを電気的に接続するための端子である。電極端子は、一般的に集電体に接続されており、ラミネート外装体の外側に突出して設けられている。
また、回路構成工程S1は、後述する監視工程S2のために上記回路に積層型全固体電池の電位を監視するための電位測定手段を配置する必要がある。具体的な配置位置は限定されないが、回路における電極端子と金属層との間に電位測定手段を配置することが好ましい。電位測定手段は公知の電圧計を制限なく用いることができる。
<監視工程S2>
監視工程S2は、上記回路の電位を監視する工程である。そして、監視工程S2では、上記回路の電位が積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断する。これは、ラミネート電池のラミネート外装体に金属異物による穴あきが生じ、金属異物がラミネート電池内に混入されることにより、金属異物を介して、電極端子と金属層とが導通するためである。電極端子と金属層とが導通すると、回路は積層型全固体電池の電位を示すようになる。
<回路構成例>
ここで、回路構成工程S1において構成する回路を例示して、検知方法10についてさらに説明する。
(回路構成例1)
図2はラミネート電池100を用いた場合の回路の構成例である。ラミネート電池100はラミネート外装体に積層型全固体電池120が収容されてなるものである。
ラミネート外装体は樹脂層によって金属層が覆われた構造を取っている。ここで、ラミネート外装体の積層方向の一方側(図2の紙面上側)に配置されているラミネート外装体をラミネート外装体110aと呼び、積層方向の他方側(図2の紙面下側)に配置されているラミネート外装体をラミネート外装体110bと呼ぶ。また、これに伴って、ラミネート外装体110aを構成する樹脂層、金属層をそれぞれ樹脂層111a、金属層112aと呼ぶ。同様に、ラミネート外装体110bを構成する樹脂層、金属層をそれぞれ樹脂層111b、金属層112bと呼ぶ。
積層型全固体電池120は9層構造であり、積層方向の一方側から集電体121A、電極層122A、固体電解質層123、電極層124B、集電体125B、電極層126B、固体電解質層127、電極層128A、集電体129Aの順で備えている。また、集電体121A、129Aは電極端子140Aに接続しており、集電体125Bは電極端子140Bに接続している。ここで、集電体121A、電極層122A、電極層128A、集電体129Aは正極又は負極のいずれかであり、電極層124B、集電体125B、電極層126Bはこれらの対極である。すなわち、集電体121A等が正極である場合は、集電体125B等は負極である。
次にラミネート電池100に対して、回路を構成する。回路は金属層と電極端子とを導通させることにより構成することができる。ラミネート電池100は、積層方向の一方側と他方側とにそれぞれ金属層112a、112bが存在する。そこで、それぞれの金属層について回路を構成する。まず、積層方向の一方側の金属層112aについて回路を構成する。積層型全固体電池120の積層方向の一方側の最外に位置する層は集電体121Aであるので、その対極となる集電体は集電体125Bである。よって、集電体125Bに接続している電極端子140bと金属層112aと導通させることにより回路150aを構成することができる。同様に、積層方向の他方側の金属層112bについて回路を構成する。積層型全固体電池120の積層方向の他方側の最外に位置する層は集電体129Aであるので、その対極となる集電体は集電体125Bである。よって、集電体125Bに接続している電極端子140Bと金属層112bと導通させることにより回路150bを構成することができる。さらに、図2のとおり、それぞれの回路150a、150bに電圧計(図2のV)を配置する。
このように回路150a、150bを構成して、ラミネート電池100の電位を監視する。そして、ラミネート電池100に穴あきが生じ、金属異物が混入した場合、金属異物を介して、電極端子と金属層とが導通するため、電圧計は積層型全固体電池120の電位を示すこととなる。図3は、積層方向の一方側のラミネート外装体に穴あきが生じ、金属異物が混入されたときの電位の変化を説明する図である。図3のとおり、金属異物が混入された時点において、電位が著しく変化していることが分かる。
(回路構成例2)
図4はラミネート電池200を用いた場合の回路の構成例である。ラミネート電池200はラミネート外装体210に積層型全固体電池220が収容されてなるものである。図2に示した回路構成例と図4に示した回路構成例との違いは、ラミネート電池に収容される積層型全固体電池の積層数である。図2に示した積層型全固体電池の積層数は9であるのに対し、図4に示した積層型全固体電池の積層数は13である。これにより、回路の構成が異なるものとなる。以下、説明する。
ラミネート外装体210は樹脂層211によって金属層212が覆われた構造を取っている。ここで、ラミネート外装体210の積層方向の一方側(図4の紙面上側)に配置されているラミネート外装体をラミネート外装体210aと呼び、積層方向の他方側(図1の紙面下側)に配置されているラミネート外装体をラミネート外装体210bと呼ぶ。また、これに伴って、ラミネート外装体210aを構成する樹脂層、金属層をそれぞれ樹脂層211a、金属層212aと呼ぶ。同様に、ラミネート外装体110bを構成する樹脂層、金属層をそれぞれ樹脂層211b、金属層212bと呼ぶ。
積層型全固体電池220は13層構造であり、積層方向の一方側から集電体221A、電極層222A、固体電解質層223、電極層224B、集電体225B、電極層226B、固体電解質層227、電極層228A、集電体229A、電極層230A、固体電解質層231、電極層232B、集電体233Bの順で備えている。また、集電体221A、229Aは電極端子240Aに接続しており、集電体225B、233Bは電極端子240Bに接続している。ここで、集電体221A、電極層222A、電極層228A、集電体229A、電極層230Aは正極又は負極のいずれかであり、電極層224B、集電体225B、電極層226B、電極層232B、集電体233Bはこれらの対極である。すなわち、集電体221A等が正極である場合は、集電体225B等は負極である。
次にラミネート電池200に対して、回路を構成する。回路は金属層と電極端子とを導通させることにより構成することができる。ラミネート電池200は、積層方向の一方側と他方側とにそれぞれ金属層212a、212bが存在する。そこで、それぞれの金属層について回路を構成する。まず、積層方向の一方側の金属層212aについて回路を構成する。積層型全固体電池220の積層方向の一方側の最外に位置する層は集電体221Aであるので、その対極となり、かつ、隣接している集電体は集電体225Bである。よって、集電体225Bに接続している電極端子240bと金属層212aと導通させることにより回路250aを構成することができる。同様に、積層方向の他方側の金属層212bについて回路を構成する。積層型全固体電池220の積層方向の他方側の最外に位置する層は集電体233Bであるので、その対極となり、かつ、隣接している集電体は集電体229Aである。よって、集電体229Aに接続している電極端子240Aと金属層112bと導通させることにより回路250bを構成することができる。さらに、図4のとおり、それぞれの回路150a、150bに電圧計を配置した。
このように回路250a、250bを構成して、ラミネート電池100の電位を監視する。そして、ラミネート電池200に穴あきが生じ、金属異物が混入した場合、金属異物を介して、電極端子と金属層とが導通するため、電圧計は積層型全固体電池220の電位を示すこととなる。
以上より、本開示のラミネート電池の金属異物検知方法について、検知方法10を用いて説明した。本開示のラミネート電池の金属異物検知方法は上記したとおり、ラミネート電池に金属異物の混入が生じたことを速やかに検知することが可能となる。
[ラミネート電池の金属異物検知システム]
次に本開示のラミネート電池の金属異物検知システムについて説明する。本開示のラミネート電池の金属異物検知システムは、樹脂層によって金属層が覆われたラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるラミネート電池の金属異物検知システムであって、積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子とラミネート外装体の金属層とが導通した回路を有し、回路の電位が積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断するものである。
本開示のラミネート電池の金属異物検知システムの詳しい構成については、上述したためここでは省略する。
以下に実施例を挙げて本開示をさらに具体的に説明する。
<ラミネート電池の作製>
正極材料として、ニッケル系正極材料(NCM)、固体電解質(LGPS)、結着剤(ポリフッ化ビニリデン(PVDF))を用いて正極層を作製した。負極材料としてSi、固体電解質(LGPS)、結着剤(スチレン・ブタジエンゴム(SBR))を用いて負極層を作製した。硫化物系固体電解質材料(LGPS)を用いて固体電解質層を作製した。正極集電体として15μm厚のAl箔を用い正極を作製した。負極集電体として10μm厚のCu箔を用いた。これらを用いて、図4に倣って積層型全固体電池を積層し、ラミネート外装体(厚み150μm)に収容して、ラミネート電池を作製した。
<回路の形成>
図4に倣って、ラミネート外装体の金属層から延出した端子と、ラミネート電池の電極端子とを接続し、さらにその間に電圧計を配し、金属層と電極端子との間の電位を監視するよう回路を形成した。
[金属異物混入試験]
上記で回路を構成したラミネート電池を用いて、金属異物混入試験を行った。図5にその概略図を示した。
(実施例1)
作製したラミネート電池の上面(A面とする)に金属異物として直径500μmのSUS球を置き、ラミネート電池の上下を拘束板で挟み、上下から負荷を加えた。
(実施例2)
実施例1と同様の条件でラミネート電池の下面(B面とする)にSUS球を配し圧力を加えた。
(実施例3)
実施例1と同様の条件でラミネート電池の上面、下面の両方にSUS球を配し圧力を加えた。
表1に実施例1〜3の結果を示す。
圧力を加え、電位の変化を検知できたものを「〇」、変化が検知できなかったものを「×」とした。
Figure 2021082413
表1に示した通り、金属異物を仕込んだ側でのみ電位の変化が検知された。これは、金属異物がラミネート電池内に侵入し、金属異物を介して金属層と該金属層側の最外周電極層と導通したためである。
本開示ラミネート電池の金属異物検知方法によれば、穴あきによる金属異物の混入を速やかに検知することができる。これは通常の全固体電池の使用時にももちろん有効であるが、硫化物系全固体電池に本検知方法を適用した場合、ラミネート電池への穴あきが起こってから速やかに対策を行うことができるため、内部の硫化物系固体電解質と外気の水分が反応による硫化水素ガスの発生を最小限に抑えることが可能となり、さらに有用な検知方法である。
100 ラミネート電池
110a、b ラミネート電池外装体
111a、b 樹脂層
112a、b 金属層
120 積層型全固体電池
140A、B 電極端子
150a、b 回路
200 ラミネート電池
210a、b ラミネート電池外装体
211a、b 樹脂層
212a、b 金属層
220 積層型全固体電池
240A、B 電極端子
250a、b 回路

Claims (1)

  1. 樹脂層によって金属層が覆われたラミネート外装体に積層型全固体電池が収容されてなるラミネート電池の金属異物検知方法であって、
    前記積層型全固体電池の最外に位置する電極の対極となる電極端子と、前記ラミネート外装体の前記金属層とが導通した回路を構成する工程と、
    前記回路の電位を監視する工程と、を備え、
    前記監視する工程において、前記回路の電位が前記積層型全固体電池の電位を示したとき、金属異物が混入したと判断する、
    ラミネート電池の金属異物検知方法。
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