JP2021082377A - キーボード用スイッチ装置 - Google Patents

キーボード用スイッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021082377A
JP2021082377A JP2018056827A JP2018056827A JP2021082377A JP 2021082377 A JP2021082377 A JP 2021082377A JP 2018056827 A JP2018056827 A JP 2018056827A JP 2018056827 A JP2018056827 A JP 2018056827A JP 2021082377 A JP2021082377 A JP 2021082377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bending
shaft
key top
distance
support
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018056827A
Other languages
English (en)
Inventor
小原 啓志
Keiji Obara
啓志 小原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Alpine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Alpine Co Ltd filed Critical Alps Alpine Co Ltd
Priority to JP2018056827A priority Critical patent/JP2021082377A/ja
Priority to PCT/JP2018/044653 priority patent/WO2019181086A1/ja
Publication of JP2021082377A publication Critical patent/JP2021082377A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H13/00Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch
    • H01H13/02Details
    • H01H13/12Movable parts; Contacts mounted thereon
    • H01H13/14Operating parts, e.g. push-button
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H13/00Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch
    • H01H13/70Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch having a plurality of operating members associated with different sets of contacts, e.g. keyboard
    • H01H13/702Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch having a plurality of operating members associated with different sets of contacts, e.g. keyboard with contacts carried by or formed from layers in a multilayer structure, e.g. membrane switches
    • H01H13/705Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch having a plurality of operating members associated with different sets of contacts, e.g. keyboard with contacts carried by or formed from layers in a multilayer structure, e.g. membrane switches characterised by construction, mounting or arrangement of operating parts, e.g. push-buttons or keys
    • H01H13/7065Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch having a plurality of operating members associated with different sets of contacts, e.g. keyboard with contacts carried by or formed from layers in a multilayer structure, e.g. membrane switches characterised by construction, mounting or arrangement of operating parts, e.g. push-buttons or keys characterised by the mechanism between keys and layered keyboards
    • H01H13/7073Switches having rectilinearly-movable operating part or parts adapted for pushing or pulling in one direction only, e.g. push-button switch having a plurality of operating members associated with different sets of contacts, e.g. keyboard with contacts carried by or formed from layers in a multilayer structure, e.g. membrane switches characterised by construction, mounting or arrangement of operating parts, e.g. push-buttons or keys characterised by the mechanism between keys and layered keyboards characterised by springs, e.g. Euler springs

Abstract

【課題】より簡易な構成で操作時のクリック感をもたらすキーボード用スイッチ装置を提供すること。【解決手段】キーボード用スイッチ装置100は、キートップ1と、基板2と、支持部材3と、スイッチ2Sとを含む。支持部材3は、第1屈曲軸V1、第2屈曲軸V2、第3屈曲軸V3、第1支持軸V4及び第2支持軸V5を定める。キートップ1が押下されると、第1屈曲軸V1と第1支持軸V4との間の第1距離D1、第1屈曲軸V1と第2支持軸V5との間の第2距離D2、第2屈曲軸V2と第1支持軸V4との間の第3距離D3、及び、第3屈曲軸V3と第2支持軸V5との間の第4距離D4は変化する。支持部材3は、第1距離D1と第2距離D2の合計最大変化量(ΔD1+ΔD2)が第3距離D3と第4距離D4の合計最大変化量(ΔD3+ΔD4)より大きくなるように構成されている。【選択図】図10

Description

本開示は、キーボード用スイッチ装置に関する。
従来、キートップと、基板と、基板でキートップを押下可能に支持するハウジング部及びリンク部と、キートップの押下に応じて導通状態となるメンブレンスイッチとを含むキーボード用スイッチ装置が知られている(特許文献1参照。)。
この装置は、メンブレンスイッチの上にドーム状弾性部材を配置している。ドーム状弾性部材は、キートップが指で押し下げられると、キートップの下面に押し下げられて反転する。この反転により、ドーム状弾性部材は、操作者にクリック感を認識させることができる。
特許第6009211号明細書
しかしながら、ドーム状弾性部材を利用してクリック感を実現させる場合、キーボード用スイッチ装置は、ドーム状弾性部材を備える必要があるため、その構成が複雑になってしまう。
上述の点を考慮すると、より簡易な構成で操作時のクリック感をもたらすキーボード用スイッチ装置を提供することが望ましい。
本発明の実施形態に係るキーボード用スイッチ装置は、キートップと、基板と、前記基板で前記キートップを押下可能に支持する支持部材と、前記キートップの押下に応じて導通状態となるスイッチとを含むキーボード用スイッチ装置であって、前記支持部材は、第1屈曲軸を定める弾性的に屈曲可能な第1屈曲部と、前記第1屈曲部から互いに離れる方向に延びる第1腕部及び第2腕部と、前記基板に固定される基部と、第2屈曲軸を定め且つ前記基部と前記第1腕部とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第2屈曲部と、第3屈曲軸を定め且つ前記基部と前記第2腕部とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第3屈曲部と、前記第1腕部の端部で前記キートップを支持する第1支持部と、前記第2腕部の端部で前記キートップを支持する第2支持部と、を含み、前記第1屈曲軸、前記第2屈曲軸及び前記第3屈曲軸は平行であり、前記第2屈曲軸は、上面視で、前記第1屈曲軸と前記第1支持部との間に配置され、且つ、前記第3屈曲軸は、上面視で、前記第1屈曲軸と前記第2支持部との間に配置されており、前記キートップが押下されると、押下方向に垂直な平面における、前記第1屈曲軸と前記第1支持部との間の第1距離、前記第1屈曲軸と前記第2支持部との間の第2距離、前記第2屈曲軸と前記第1支持部との間の第3距離、及び、前記第3屈曲軸と前記第2支持部との間の第4距離は変化し、前記第1距離と前記第2距離の合計最大変化量は、前記第3距離と前記第4距離の合計最大変化量より大きい。
上述の手段により、より簡易な構成で操作時のクリック感をもたらすキーボード用スイッチ装置が提供される。
本発明の実施形態に係るキーボード用スイッチ装置の分解斜視図である。 キーボード用スイッチ装置の上方斜視図及び側断面図である。 弾性部材の上方斜視図、側面図及び平面図である。 キーボード用スイッチ装置の側断面図である。 支持部材の上方斜視図である。 支持部材の平面図である。 支持部材の底面図である。 キートップ及び支持部材の下方斜視図である。 屈曲部の拡大図である。 バタフライ機構の説明図である。 キートップの押下量と押下反力の関係を示す図である。 支持部材の別の構成例を示す上方斜視図である。 支持部材の別の構成例を示す平面図である。 支持部材の別の構成例を示す底面図である。 キートップ及び支持部材の下方斜視図である。 屈曲部の拡大図である。 バタフライ機構の説明図である。
図1は、本発明の実施形態に係るキーボード用スイッチ装置100の分解斜視図である。キーボード用スイッチ装置100は、主に、キートップ1、基板2、支持部材3、LED4、弾性部材5、両面テープ7及びFPC8を含む。
キートップ1は、キーの押下面1Sを定める部材であり、キーキャップとも称される。本実施形態では、合成樹脂で形成されている。また、LED4が発する光を透過させるように押下面1Sの一部(例えば各キートップに対応する文字の部分)が透明となるように構成されている。但し、LED4は省略されてもよい。
基板2は、キーボード用スイッチ装置100に関する機能部品を配置する板状の部材である。本実施形態では、スイッチ2Sが中央に配置されている。スイッチ2Sは、例えば、メンブレンスイッチである。
支持部材3は、基板2でキートップ1を押下可能に支持する。本実施形態では、2種類の材料を用いた二色成形(ダブルモールド)で形成されている。2種類の材料は、例えば、2種類の合成樹脂であってもよく、ゴムと合成樹脂であってもよい。ゴムの成形には、コンプレッション成形、トランスファー成形等が利用されてもよい。2種類の合成樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネート)及びTPE(熱可塑性エラストマ)である。支持部材3は、金属板と合成樹脂を用いたインサート成形で形成されていてもよく、1種類の合成樹脂を用いた射出成形品であってもよい。合成樹脂は、望ましくは、透明である。LED4が発する光を透過させるためである。
支持部材3は、突出部3Pを含む。突出部3Pは、その上面(Z1面)がキートップ1と接触し、その下面(Z2面)が弾性部材5と接触するように構成されている。
LED4は、キートップ1を内側(Z2側)から照らす発光素子の一例である。本実施形態では、キートップ1の透明部分を照らすように構成されている。
弾性部材5は、押下反力を発生させる部材である。本実施形態では、弾性部材5は、ステンレス鋼等の金属で形成された板バネであり、キートップ1が押下されたときに押下量に応じた押下反力を発生させる。弾性部材5は、合成樹脂、ゴム等で形成されていてもよい。
両面テープ7は、支持部材3を基板2に固定する。本実施形態では、両面テープ7の上面(Z1面)は支持部材3の下面(Z2面)に貼り付けられ、両面テープ7の下面(Z2面)はFPC8の上面(Z1面)に貼り付けられる。FPC8は、接着剤で基板2の上面に接着される。
FPC8は、銅箔等の導電性金属をポリイミド等のフィルムで覆った柔軟性のある電気回路である。本実施形態では、接着剤を用いて基板2に接着されている。
次に、図2〜図4を参照し、キーボード用スイッチ装置100の動作について説明する。図2(A1)は、キーボード用スイッチ装置100の上方斜視図である。図2(A2)は、キートップ1を取り外した状態にあるキーボード用スイッチ装置100の上方斜視図であり、図2(A1)に対応する。図2(B)は、図2(A1)に示す一点鎖線L1を含むYZ平面をX1側から見たときの断面図である。図2(C)は、図2(A1)に示す一点鎖線L2を含むYZ平面をX1側から見たときの断面図である。図2(D)は、図2(A1)に示す一点鎖線L3を含むXZ平面をY2側から見たときの断面図である。図3(A)は、弾性部材5の上方斜視図である。図3(B)は、弾性部材5をY2側から見たときの側面図である。図3(C)は、弾性部材5の平面図である。図4(A)〜図4(C)は、図2(A1)に示す一点鎖線L1を含むYZ平面をX1側から見たときの断面図であり、図2(B)に対応する。但し、図4(A)〜図4(C)では、支持部材3(突出部3Pを除く。)及びLED4の図示が省略されている。
キートップ1が押下されると、図4(A)に示すように、キートップ1の下面1Dが突出部3Pを下方(Z2方向)に押す。そして、突出部3Pの下面が弾性部材5を下方(Z2方向)に押す。具体的には、キートップ1の下面1Dの中央部分は、突出部3Pを介し、弾性部材5の頂面5T(図3参照。)を下方に押す。このとき、弾性部材5の底面5B(図3参照。)は、FPC8が接着された基板2には接触していない。
弾性部材5は、4つの脚部5L(図3(A)参照。)で押下力(押下荷重)を受け、押下量の増大に応じて押下反力を増大させる。押下力を受けると、4つの脚部5Lのそれぞれは、中心から離れる方向に基板2上を摺動する。そして、押下量が所定値に達すると、弾性部材5は、図4(B)に示すように底面5Bを基板2に接触させる。この状態では、弾性部材5は、4つの脚部5Lと底面5Bとで押下力を受け、押下量の増大に応じて押下反力を更に増大させる。また、底面5Bが基板2に接触する。そして、底面5Bが基板2に接触した状態からキートップ1が更に押下されると、弾性部材5は底面5Bで基板2に形成されたスイッチ2Sを押し、スイッチ2Sは導通状態になる。
弾性部材5は、図4(C)に示すように、底面5Bと基板2が接触してスイッチ2Sが導通状態になった後も、4つの脚部5Lと底面5Bとで押下力を受け、押下量(オーバーストローク量)の増大に応じて押下反力を増大させる。このオーバーストローク量の存在が、底付き感のない快適な操作感をもたらす。
次に、図5〜図Xを参照し、支持部材3を詳細に説明する。図5は、支持部材3の上方斜視図である。図6は、支持部材3の平面図である。図7は、支持部材3の底面図である。図Xは、キートップ1及び支持部材3の下方斜視図である。
支持部材3は、主に、基板2に固定される基部3Mと、キートップ1の下面1Dと接触する突出部3Pと、基部3Mと突出部3Pを弾性的に連結する一対の弾性連結部3Cと、弾性的に屈曲可能な一対の屈曲部3Fと、一対の羽根部3Wとを含んで一体的に成形されている。基部3Mは、ハウジング部とも称される。また、一対の屈曲部3Fと一対の羽根部3Wとの組み合わせはリンク部又はバタフライ部とも称される。
本実施形態では、基部3M、突出部3P及び一対の羽根部3Wは、透明のPC(ポリカーボネート)で形成され、一対の弾性連結部3C及び一対の屈曲部3FはTPE(熱可塑性エラストマ)で形成されている。具体的には、二色成形で形成されている。
基部3Mは、上面視で略矩形環状の外形を有する。基部3Mは、両面テープ7により、基板2上に接着されたFPC8に貼り付けられる。但し、基部3Mは、下面(Z2面)から下方に突出するように形成された1又は複数の凸部を有していてもよい。これらの凸部は、例えば、基板2及びFPC8のそれぞれに形成された1又は複数の貫通孔に挿入される。基板2に対する基部3Mの取り付けをより確実にするためである。なお、基部3Mは、2つ以上の部分に分割されていてもよい。
一対の弾性連結部3Cは、図6に示すように、左弾性連結部3CL及び右弾性連結部3CRを含む。
一対の屈曲部3Fは、図6に示すように、左屈曲部3FL及び右屈曲部3FRを含む。左屈曲部3FLは、左第1屈曲軸V1Lを定める弾性的に屈曲可能な左第1屈曲部F1Lと、左第2屈曲軸V2Lを定める弾性的に屈曲可能な左第2屈曲部F2Lと、左第3屈曲軸V3Lを定める弾性的に屈曲可能な左第3屈曲部F3Lとを含む。左屈曲部3FLは、左第2屈曲軸V2Lの内側(Y2側)で基部3Mに連結され、且つ、左第3屈曲軸V3Lの内側(Y1側)で基部3Mに連結される。右屈曲部3FRについても同様である。
本実施形態では、図9に示すように、右第1屈曲部F1R、右第2屈曲部F2R及び右第3屈曲部F3Rは何れも薄肉部TWを有する。図9(A)は、X1側から見た右第1屈曲部F1Rの拡大側面図である。図9(B)は、X1側から見た右第2屈曲部F2Rの拡大側面図である。図9(C)は、X1側から見た右第3屈曲部F3Rの拡大側面図である。
右第1屈曲部F1Rは、図9(A)に示すように、薄肉部TW1のところに右第1屈曲軸V1Rを定めている。そして、キートップ1が押下されると、右第1屈曲軸V1Rは上方(Z1方向)に移動し、右第1屈曲部F1Rは一点鎖線で示すように屈曲する。
右第2屈曲部F2Rは、図9(B)に示すように、薄肉部TW2のところに右第2屈曲軸V2Rを定めている。右第2屈曲部F2Rの左側(Y2側)の部分は、基部3Mに連結されているため、実質的に固定された状態となっている。そのため、キートップ1が押下されると、右第2屈曲軸V2Rはその位置に留まり、右第2屈曲部F2Rはその右側(Y1側)の部分が一点鎖線で示すように屈曲する。
右第3屈曲部F3Rは、図9(C)に示すように、薄肉部TW3のところに右第3屈曲軸V3Rを定めている。右第3屈曲部F3Rの右側(Y1側)の部分は、基部3Mに連結されているため、実質的に固定された状態となっている。そのため、キートップ1が押下されると、右第3屈曲軸V3Rはその位置に留まり、右第3屈曲部F3Rはその左側(Y2側)の部分が一点鎖線で示すように屈曲する。
一対の羽根部3Wは、図7に示すように、上羽根部3WU及び下羽根部3WDを含む。上羽根部3WUは、一対の第1腕部A1と、キートップ1を支持する第1支持部S1とを含む。一対の第1腕部A1は、左第1腕部A1Lと右第1腕部A1Rとを含む。左第1腕部A1Lの一端(Y1側の端)は、第1支持部S1に連結され、左第1腕部A1Lの他端(Y2側の端)は、左屈曲部3FLの左第1屈曲部F1Lに連結されている。右第1腕部A1Rの一端(Y1側の端)は、第1支持部S1に連結され、右第1腕部A1Rの他端(Y2側の端)は、右屈曲部3FRの右第1屈曲部F1Rに連結されている。下羽根部3WDについても同様である。
このように、上羽根部3WUにおける一対の第1腕部A1と下羽根部3WDにおける一対の第2腕部A2とは、第1屈曲軸V1を挟んで互いに対向するように配置され且つ第1屈曲部F1で連結されている。
第1支持部S1は、図5に示すように、第1支持軸V4を定める。第2支持部S2は、第2支持軸V5を定める。
図2(B)及び図Xに示すように、第1支持部S1は、キートップ1における一対の軸受部(スナップ部1a)とかみ合い、第2支持部S2は、キートップ1における一対の軸受部(ガイド部1b)とかみ合う。一対のガイド部1bは、図2(B)及び図Xの双方向矢印AR1で示すように、第2支持部S2がY軸方向に相対的に摺動できるように第2支持部S2を支持する。具体的には、Z2側に開く開口を有する一対のスナップ部1aと異なり、一対のガイド部1bは、Y1側に開く開口を有する。
このように、第1腕部A1及び第2腕部A2は、第1屈曲部F1から互いに離れる方向に延びる。具体的には、左第1腕部A1L及び左第2腕部A2Lは、左第1屈曲部F1Lから互いに離れる方向に延び、右第1腕部A1R及び右第2腕部A2Rは、右第1屈曲部F1Rから互いに離れる方向に延びる。
弾性的に屈曲可能な第1屈曲部F1は、第1腕部A1と第2腕部A2とを繋ぎ、弾性的に屈曲可能な第2屈曲部F2は、基部3Mと第1腕部A1とを繋ぎ、弾性的に屈曲可能な第3屈曲部F3は、基部3Mと第2腕部A2とを繋いでいる。具体的には、左第1屈曲部F1Lは、左第1腕部A1Lと左第2腕部A2Lとを繋ぎ、左第2屈曲部F2Lは、基部3Mと左第1腕部A1Lとを繋ぎ、左第3屈曲部F3Lは、基部3Mと左第2腕部A2Lとを繋いでいる。また、右第1屈曲部F1Rは、右第1腕部A1Rと右第2腕部A2Rとを繋ぎ、右第2屈曲部F2Rは、基部3Mと右第1腕部A1Rとを繋ぎ、右第3屈曲部F3Rは、基部3Mと右第2腕部A2Rとを繋いでいる。
第1屈曲軸V1、第2屈曲軸V2、第3屈曲軸V3、第1支持軸V4及び第2支持軸V5は互いに平行である。第1屈曲軸V1は、左第1屈曲軸V1L及び右第1屈曲軸V1Rを含む。第2屈曲軸V2は、左第2屈曲軸V2L及び右第2屈曲軸V2Rを含む。第3屈曲軸V3は、左第3屈曲軸V3L及び右第3屈曲軸V3Rを含む。
第2屈曲軸V2は、上面視で、第1屈曲軸V1と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間に配置され、且つ、第3屈曲軸V3は、上面視で、第1屈曲軸V1と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間に配置されている。
本実施形態では、例えば図6に示すように、一対の羽根部3Wは、上下対称で且つ左右対称の形状を有する。同様に、一対の屈曲部3Fは、上下対称で且つ左右対称の形状を有する。なお、羽根部3Wは左右に分割されていてもよい。例えば、上羽根部3WUは、第1支持部S1のところで左右に分割されていてもよく、下羽根部3WDは、第2支持部S2のところで左右に分割されていてもよい。
次に、図10を参照し、支持部材3が有するバタフライ機構を詳細に説明する。図10(A)は、図2(A1)に示す一点鎖線L2を含むYZ平面をX1側から見たときのキーボード用スイッチ装置100の側断面図である。図10(B)は、図5に示す一点鎖線L4を含むYZ平面をX1側から見たときの支持部材3の側断面図である。図10(C)及び図10(D)は、キートップ1が押下されたときの各軸V1〜V5の動きを示す。図10(C)及び図10(D)は、動作前の状態を破線で示し、動作後の状態を実線で示す。また、図10(C)の実線で示す図形は、図10(D)の破線で示す図形に対応している。
バタフライ機構は、キートップ1が押下されたときに、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で移動させる機構である。例えば、バタフライ機構は、図10(A)のブロック矢印で示すように、キートップ1の押下面1Sの右端部(Y1側の端部)が押下された場合であっても、押下面1Sを右下がりに傾けることなく、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で移動させることができる。
本実施形態では、バタフライ機構は、弾性的に屈曲可能な一対の屈曲部3Fと一対の羽根部3Wとで構成されている。一対の羽根部3Wは、第1屈曲部F1を介して互いに連結されている。一対の屈曲部3Fのそれぞれは、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3を介して基部3Mに連結されている。そして、第1屈曲部F1は第1屈曲軸V1を定め、第2屈曲部F2は第2屈曲軸V2を定め、第3屈曲部F3は第3屈曲軸V3を定めている。
キートップ1が押下されていないとき、第1屈曲軸V1は、図10(A)に示すように、Z軸方向において第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも低い位置にある。すなわち、一対の羽根部3Wは、側面視で上方(Z1方向)に広がる形状を有する。第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は、図10(B)に示すように、Z軸方向において同じ高さにある。また、第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は何れも、図10(C)の破線で示すように、第1屈曲軸V1より高く、第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも低い位置にある。
キートップ1の右端部が押下されると、第1支持軸V4は、図10(C)に示すように下方(Z2方向)に移動する。上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として時計回りに揺動する。その結果、第1屈曲軸V1は、図10(C)に示すように上方(Z1方向)に移動する。第1屈曲軸V1が上方に移動すると、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として反時計回りに揺動する。その結果、第2支持軸V5は、図10(C)に示すように下方(Z2方向)に移動する。
キートップ1の右端部が更に押下されると、第1支持軸V4は、図10(D)に示すように更に下方(Z2方向)に移動する。上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として時計回りに更に揺動する。その結果、第1屈曲軸V1は、図10(D)に示すように更に上方(Z1方向)に移動する。第1屈曲軸V1が更に上方に移動すると、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として反時計回りに更に揺動する。その結果、第2支持軸V5は、図10(D)に示すように更に下方(Z2方向)に移動する。このとき、第1屈曲軸V1は、Z軸方向において第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも高い位置にある。すなわち、一対の羽根部3Wは、側面視で下方(Z2方向)に広がる形状を有する。
このように、キートップ1の押下面1Sの右端部が押下された場合、バタフライ機構は、その押下力に応じて第2支持軸V5を下方に移動させ、押下面1Sの左端部を下方に引き下げるようにする。その結果、バタフライ機構は、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で下方に移動させることができる。
キートップ1の押下面1Sから指が離されると、一対の屈曲部3Fの復元力及び弾性部材5(図10では不図示。)の復元力により、第1屈曲軸V1は、図10(D)の実線で示す位置から下方に移動する。第1屈曲軸V1が下方に移動すると、上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として反時計回りに揺動する。その結果、第1支持軸V4は、上方(Z1方向)に移動する。同様に、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として時計回りに揺動する。その結果、第2支持軸V5は、上方(Z1方向)に移動する。
このように、キートップ1の押下面1Sから指が離された場合、バタフライ機構は、一対の屈曲部3Fの復元力及び弾性部材5(図10では不図示。)の復元力に応じて第1屈曲軸V1を下方に移動させ、押下面1Sの左端部及び右端部の双方を上方に押し上げるようにする。その結果、バタフライ機構は、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で上方に移動させることができる。
以上のように、キーボード用スイッチ装置100は、一体的に成形された支持部材3を構成要素として含むことで、部品構成を簡素化でき、且つ、組立性を向上させることができる。
また、キーボード用スイッチ装置100は、一体的に成形された支持部材3を構成要素として含むことで、ハウジング部(基部3M)とリンク部(羽根部3W)とを別体とする支持部材とは異なり、バタフライ機構に関するガタつきをなくすことができる。その結果、キートップ1が押下されたときのキートップ1の動きを円滑化できる。
本実施形態では、支持部材3は、キートップ1が押下されたときにクリック感を創出するように構成されている。クリック感は、例えば、キーボード用スイッチ装置100が適切に押下されたことを操作者に認識させる「手応え(抵抗)」であり、音を伴っていてもよい。具体的には、支持部材3は、キートップ1が押下されると、図10(C)に示すように押下方向に垂直な平面における第1距離D1、第2距離D2、第3距離D3及び第4距離D4が変化するように構成されている。第1距離D1は、第1屈曲軸V1と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間の距離である。第2距離D2は、第1屈曲軸V1と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間の距離である。第3距離D3は、第2屈曲軸V2と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間の距離である。第4距離D4は、第3屈曲軸V3と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間の距離である。なお、図10(C)では、支持部材3は、キートップ1が押下された場合であっても、第2屈曲軸V2と第3屈曲軸V3との間の距離である第5距離D5が変化しないように構成されている。すなわち、本実施形態の構成において、第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は、水平方向(Y軸方向)にはほとんど動かず位置が固定されている。但し、支持部材3は、キートップ1が押下されたときに第5距離D5が変化するように構成されていてもよい。
図10(C)に示すように、第1支持軸V4の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第1円の円周上に位置し、キートップ1が押下された場合には、前述の第1円の円周に沿って移動する。同様に、第2支持軸V5の位置は、第3屈曲軸V3を中心とした第2円の円周上に位置し、キートップ1が押下された場合には、前述の第2円の円周に沿って移動する。
第1距離D1及び第2距離D2は、図10(C)に示すようにキートップ1が押下されると、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるまでは、押下量の増大に応じて増大する。第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれが互いに離れる方向に移動できるようにキーボード用スイッチ装置100が構成されているためである。すなわち、第1支持軸V4の位置及び第2支持軸V5の位置のそれぞれは、前述の円周に沿ってY軸方向の互いに離れる方向へ移動するためである。図10(C)では、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになったときに、第1距離D1はΔD1だけ増大しており、第2距離D2はΔD2だけ増大している。
このとき、第3距離D3はΔD3だけ増大している必要があり、且つ、第4距離D4はΔD4だけ増大している必要がある。第1距離D1の増分ΔD1と第2距離D2の増分ΔD2を許容するためである。
支持部材3は、図9(B)に示すように第2屈曲部F2が屈曲するため、第3距離D3が最大で所定距離ΔD3Tだけ増大するように構成されている。同様に、図9(C)に示すように第3屈曲部F3が屈曲するため、第4距離D4が最大で所定距離ΔD4Tだけ増大するように構成されている。
例えばΔD3TがΔD3以上で、且つ、ΔD4TがΔD4以上である場合には、支持部材3は、顕著な押下反力を発生させることはない。この構成は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げないためである。一方で、例えばΔD3TがΔD3未満で、且つ、ΔD4TがΔD4未満である場合には、支持部材3は、顕著な押下反力を発生させる。この構成は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げるためである。
ここでいう「妨げる」とは、以下のような状態を示している。第1屈曲軸V1の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第3円の円周上に位置すると共に、第3屈曲軸V3を中心とした第4円の円周上に位置している。第2屈曲軸V2と第3屈曲軸V3は、第1屈曲軸V1を挟んで対向した位置に配置されている。キートップ1の押下に伴い、第1屈曲軸V1の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第3円の円周に沿って移動しようとする。すなわち、Y2方向へ移動しようとする。また、第1屈曲軸V1の位置は、第3屈曲軸V3を中心とした第4円の円周に沿って移動しようとする。すなわち、Y1方向へ移動しようとする。このように、「第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げる」は、水平方向において相反する方向へ第1屈曲軸V1の位置を移動させようとする力が働くことを意味する。
そのため、ΔD3の少なくとも一部は第2屈曲部F2の屈曲ではなくY軸方向における弾性変形によって実現され、且つ、ΔD4の少なくとも一部は第3屈曲部F3の屈曲ではなくY軸方向における弾性変形によって実現される。また、ΔD3及びΔD4の少なくとも一部は、第1屈曲部F1のY軸方向における弾性変形によっても実現される。
また、本実施形態では、支持部材3は、図7に示すように、基部3M、第1腕部A1、第2腕部A2、第1支持部S1及び第2支持部S2が第1合成樹脂で形成されており、且つ、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3が、第1合成樹脂よりも軟らかい第2合成樹脂で形成されている。第1合成樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネート)である。第2合成樹脂は、例えば、TPE(熱可塑性エラストマ)である。そのため、第2合成樹脂で形成されている部位において、前述したような水平方向への弾性変形を起こしやすい。
上述の特性に基づき、本実施形態では、支持部材3は、第1距離D1と第2距離D2の合計最大変化量(ΔD1+ΔD2)が、第3距離D3と第4距離D4の合計最大変化量(ΔD3+ΔD4)より大きくなるように構成されている。具体的には、支持部材3を構成する各部の材料、寸法、形状等が適切に決定されている。
この構成により、支持部材3は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになる方向(Z1方向)に第1屈曲軸V1が移動する際に、押下量の増大に応じて押下反力を増大させる。第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3の弾性反発力によって第1屈曲軸V1が移動方向とは反対の方向(Z2方向)に付勢されるためである。そして、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さを超えると、押下反力を急減させる。第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3の弾性反発力によって第1屈曲軸V1が移動方向(Z1方向)に付勢されるためである。この押下反力の急減がクリック感をもたらす。
次に、図11を参照し、キートップ1の押下量と押下反力の関係について説明する。図11(A)は、支持部材3がクリック感を創出するように構成されているときの関係を示し、図11(B)は、支持部材3がクリック感を創出しないように構成されているときの関係を示す。図11(A)及び図11(B)のそれぞれにおいて、一点鎖線は支持部材3による押下反力の推移を示し、破線は弾性部材5による押下反力の推移を示し、実線は、支持部材3と弾性部材5の組み合わせによる押下反力(合成された反力)の推移を示す。弾性部材5による押下反力の推移は、図11(A)及び図11(B)で同じであり、押下量の増大に比例して増大している。
支持部材3がクリック感を創出するように構成されている場合、支持部材3による押下反力は、図11(A)に示すように、押下量Q1のところでピークを形成する。また、弾性部材5のバネ定数は、支持部材3による押下反力のピーク位置に対応する押下量を超えてから弾性部材5による押下反力が支持部材3による押下反力よりも大きくなるように設定されている。そのため、支持部材3と弾性部材5の組み合わせによる押下反力も押下量Q1のところでピークを形成する。操作者は、押下量Q1のところで押下反力が増大から減少に転じたことを認識することで、キーボード用スイッチ装置100が適切に押下されたことを確認できる。その後、押下量Q2のところで弾性部材5の底面5Bがスイッチ2Sに接触し、スイッチ2Sが導通状態になる。その後、操作者は、フルストロークである押下量Q3のところでキートップ1が基板2に接触してキートップ1の下方への移動が制限されるまで、キートップ1をオーバーストロークさせることができる。
一方、支持部材3がクリック感を創出するように構成されていない場合、支持部材3による押下反力は、図11(B)に示すように、押下量にかかわらず略一定に推移する。そのため、支持部材3と弾性部材5の組み合わせによる押下反力は、弾性部材5による押下反力と同様に推移する。また、支持部材3と弾性部材5の組み合わせによる押下反力は、押下量の増大に比例して増大し、減少に転じることはない。そのため、操作者は、クリック感を得ることができない。
次に、図12〜図15を参照し、本発明の実施形態に係るキーボード用スイッチ装置100に含まれる支持部材3の別の構成例について説明する。図12は、支持部材3の別の構成例の上方斜視図であり、図5に対応する。図13は、図12における支持部材3の平面図であり、図6に対応する。図14は、図12における支持部材3の底面図であり、図7に対応する。図15は、キートップ1及び支持部材3の下方斜視図であり、図Xに対応する。
図12の支持部材3は、図5の支持部材3と同様に、主に、基板2に固定される基部3Mと、弾性的に屈曲可能な一対の屈曲部3Fと、一対の羽根部3Wとを含んで一体的に成形されている。
一方で、図12の支持部材3は、主に、図13に示すように、左屈曲部3FLが左第2屈曲軸V2Lの外側(Y1側)で基部3Mに連結され、且つ、左第3屈曲軸V3Lの外側(Y2側)で基部3Mに連結されている点で、図5の支持部材3と異なる。図5の支持部材3では、図6に示すように、左屈曲部3FLが左第2屈曲軸V2Lの内側(Y2側)で基部3Mに連結され、且つ、左第3屈曲軸V3Lの内側(Y1側)で基部3Mに連結されている。
また、図12の支持部材3は、主に、図13に示すように、一対の弾性連結部3Cが上弾性連結部3CU及び下弾性連結部3CDを含む点で、図5の支持部材3と異なる。図5の支持部材3では、図6に示すように、一対の弾性連結部3Cは左弾性連結部3CL及び右弾性連結部3CRを含む。
この構成により、図12の支持部材3を含むキーボード用スイッチ装置100は、図5の支持部材3を含むキーボード用スイッチ装置100と同様に、部品構成を簡素化でき、且つ、組立性を向上させることができる。また、バタフライ機構に関するガタつきをなくすことができる。
また、図12の支持部材3では、図16に示すように、右第1屈曲部F1R、右第2屈曲部F2R及び右第3屈曲部F3Rは何れも薄肉部TWを有する。図16(A)は、X1側から見た右第1屈曲部F1Rの拡大側面図である。図16(B)は、X1側から見た右第2屈曲部F2Rの拡大側面図である。図16(C)は、X1側から見た右第3屈曲部F3Rの拡大側面図である。
右第1屈曲部F1Rは、図16(A)に示すように、薄肉部TW1のところに右第1屈曲軸V1Rを定めている。そして、キートップ1が押下されると、右第1屈曲軸V1Rは上方(Z1方向)に移動し、右第1屈曲部F1Rは一点鎖線で示すように屈曲する。
右第2屈曲部F2Rは、図16(B)に示すように、薄肉部TW2のところに右第2屈曲軸V2Rを定めている。右第2屈曲部F2Rの右側(Y1側)の部分は、基部3Mに連結されているため、実質的に固定された状態となっている。そのため、キートップ1が押下されると、右第2屈曲軸V2Rはその位置に留まり、右第2屈曲部F2Rはその左側(Y2側)の部分が一点鎖線で示すように屈曲する。
右第3屈曲部F3Rは、図16(C)に示すように、薄肉部TW3のところに右第3屈曲軸V3Rを定めている。右第3屈曲部F3Rの左側(Y2側)の部分は、基部3Mに連結されているため、実質的に固定された状態となっている。そのため、キートップ1が押下されると、右第3屈曲軸V3Rはその位置に留まり、右第3屈曲部F3Rはその右側(Y1側)の部分が一点鎖線で示すように屈曲する。
一対の羽根部3Wは、図14に示すように、上羽根部3WU及び下羽根部3WDを含む。上羽根部3WUは、一対の第1腕部A1と、キートップ1を支持する第1支持部S1とを含む。一対の第1腕部A1は、左第1腕部A1Lと右第1腕部A1Rとを含む。左第1腕部A1Lの一端(Y1側の端)は、第1支持部S1に連結され、左第1腕部A1Lの他端(Y2側の端)は、左屈曲部3FLの左第1屈曲部F1Lに連結されている。右第1腕部A1Rの一端(Y1側の端)は、第1支持部S1に連結され、右第1腕部A1Rの他端(Y2側の端)は、右屈曲部3FRの右第1屈曲部F1Rに連結されている。下羽根部3WDについても同様である。
このように、上羽根部3WUにおける一対の第1腕部A1と下羽根部3WDにおける一対の第2腕部A2とは、第1屈曲軸V1を挟んで互いに対向するように配置され且つ第1屈曲部F1で連結されている。
第1支持部S1は、図12に示すように、第1支持軸V4を定める。第2支持部S2は、第2支持軸V5を定める。 第1支持部S1は、前述の実施形態と同様、図15に示すように、キートップ1における一対のスナップ部1aとかみ合い、第2支持部S2は、キートップ1における一対のガイド部1bとかみ合う。一対のガイド部1bは、図15の双方向矢印AR2で示すように、第2支持部S2がY軸方向に相対的に摺動できるように第2支持部S2を支持する。具体的には、Z2側に開く開口を有する一対のスナップ部1aと異なり、一対のガイド部1bは、Y2側に開く開口を有する。
このように、第1腕部A1及び第2腕部A2は、第1屈曲部F1から互いに離れる方向に延びる。具体的には、左第1腕部A1L及び左第2腕部A2Lは、左第1屈曲部F1Lから互いに離れる方向に延び、右第1腕部A1R及び右第2腕部A2Rは、右第1屈曲部F1Rから互いに離れる方向に延びる。
弾性的に屈曲可能な第1屈曲部F1は、第1腕部A1と第2腕部A2とを繋ぎ、弾性的に屈曲可能な第2屈曲部F2は、基部3Mと第1腕部A1とを繋ぎ、弾性的に屈曲可能な第3屈曲部F3は、基部3Mと第2腕部A2とを繋いでいる。具体的には、左第1屈曲部F1Lは、左第1腕部A1Lと左第2腕部A2Lとを繋ぎ、左第2屈曲部F2Lは、基部3Mと左第1腕部A1Lとを繋ぎ、左第3屈曲部F3Lは、基部3Mと左第2腕部A2Lとを繋いでいる。また、右第1屈曲部F1Rは、右第1腕部A1Rと右第2腕部A2Rとを繋ぎ、右第2屈曲部F2Rは、基部3Mと右第1腕部A1Rとを繋ぎ、右第3屈曲部F3Rは、基部3Mと右第2腕部A2Rとを繋いでいる。
第1屈曲軸V1、第2屈曲軸V2、第3屈曲軸V3、第1支持軸V4及び第2支持軸V5は互いに平行である。第1屈曲軸V1は、左第1屈曲軸V1L及び右第1屈曲軸V1Rを含む。第2屈曲軸V2は、左第2屈曲軸V2L及び右第2屈曲軸V2Rを含む。第3屈曲軸V3は、左第3屈曲軸V3L及び右第3屈曲軸V3Rを含む。
第2屈曲軸V2は、上面視で、第1屈曲軸V1と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間に配置され、且つ、第3屈曲軸V3は、上面視で、第1屈曲軸V1と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間に配置されている。
次に、図17を参照し、図12の支持部材3が有するバタフライ機構を詳細に説明する。図17(A)は、キーボード用スイッチ装置100をX1側から見たときの側断面図である。図17(B)は、図12に示す一点鎖線L5を含むYZ平面をX1側から見たときの支持部材3の側断面図である。図17(C)及び図17(D)は、キートップ1が押下されたときの各軸V1〜V5の動きを示す。図17(C)及び図17(D)は、動作前の状態を破線で示し、動作後の状態を実線で示す。また、図17(C)の実線で示す図形は、図17(D)の破線で示す図形に対応している。
バタフライ機構は、キートップ1が押下されたときに、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で移動させる機構である。例えば、バタフライ機構は、図17(A)のブロック矢印で示すように、キートップ1の押下面1Sの右端部(Y1側の端部)が押下された場合であっても、押下面1Sを右下がりに傾けることなく、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で移動させることができる。
図17の実施形態では、バタフライ機構は、弾性的に屈曲可能な一対の屈曲部3Fと一対の羽根部3Wとで構成されている。一対の羽根部3Wは、第1屈曲部F1を介して互いに連結されている。一対の屈曲部3Fのそれぞれは、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3を介して基部3Mに連結されている。そして、第1屈曲部F1は第1屈曲軸V1を定め、第2屈曲部F2は第2屈曲軸V2を定め、第3屈曲部F3は第3屈曲軸V3を定めている。
キートップ1が押下されていないとき、第1屈曲軸V1は、図17(A)に示すように、Z軸方向において第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも低い位置にある。すなわち、一対の羽根部3Wは、側面視で上方(Z1方向)に広がる形状を有する。第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は、図17(B)に示すように、Z軸方向において同じ高さにある。また、第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は何れも、図17(C)の破線で示すように、第1屈曲軸V1より高く、第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも低い位置にある。
キートップ1の右端部が押下されると、第1支持軸V4は、図17(C)に示すように下方(Z2方向)に移動する。上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として時計回りに揺動する。その結果、第1屈曲軸V1は、図17(C)に示すように上方(Z1方向)に移動する。第1屈曲軸V1が上方に移動すると、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として反時計回りに揺動する。その結果、第2支持軸V5は、図17(C)に示すように下方(Z2方向)に移動する。
キートップ1の右端部が更に押下されると、第1支持軸V4は、図17(D)に示すように更に下方(Z2方向)に移動する。上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として時計回りに更に揺動する。その結果、第1屈曲軸V1は、図17(D)に示すように更に上方(Z1方向)に移動する。第1屈曲軸V1が更に上方に移動すると、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として反時計回りに更に揺動する。その結果、第2支持軸V5は、図17(D)に示すように更に下方(Z2方向)に移動する。このとき、第1屈曲軸V1は、Z軸方向において第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれよりも高い位置にある。すなわち、一対の羽根部3Wは、側面視で下方(Z2方向)に広がる形状を有する。
このように、キートップ1の押下面1Sの右端部が押下された場合、バタフライ機構は、その押下力に応じて第2支持軸V5を下方に移動させ、押下面1Sの左端部を下方に引き下げるようにする。その結果、バタフライ機構は、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で下方に移動させることができる。
キートップ1の押下面1Sから指が離されると、一対の屈曲部3Fの復元力及び弾性部材5(図10では不図示。)の復元力により、第1屈曲軸V1は、図17(D)の実線で示す位置から下方に移動する。第1屈曲軸V1が下方に移動すると、上羽根部3WUは、第2屈曲軸V2を揺動支点として反時計回りに揺動する。その結果、第1支持軸V4は、上方(Z1方向)に移動する。同様に、下羽根部3WDは、第3屈曲軸V3を揺動支点として時計回りに揺動する。その結果、第2支持軸V5は、上方(Z1方向)に移動する。
このように、キートップ1の押下面1Sから指が離された場合、バタフライ機構は、一対の屈曲部3Fの復元力及び弾性部材5(図10では不図示。)の復元力に応じて第1屈曲軸V1を下方に移動させ、押下面1Sの左端部及び右端部の双方を上方に押し上げるようにする。その結果、バタフライ機構は、押下面1Sを押下方向に垂直な状態で上方に移動させることができる。
以上のように、キーボード用スイッチ装置100は、一体的に成形された支持部材3を構成要素として含むことで、部品構成を簡素化でき、且つ、組立性を向上させることができる。
また、キーボード用スイッチ装置100は、一体的に成形された支持部材3を構成要素として含むことで、ハウジング部(基部3M)とリンク部(羽根部3W)とを別体とする支持部材とは異なり、バタフライ機構に関するガタつきをなくすことができる。その結果、キートップ1が押下されたときのキートップ1の動きを円滑化できる。
図12〜図17に示す実施形態では、支持部材3は、キートップ1が押下されたときにクリック感を創出するように構成されている。具体的には、支持部材3は、キートップ1が押下されると、図17(C)に示すように押下方向に垂直な平面における第1距離D1、第2距離D2、第3距離D3及び第4距離D4が変化するように構成されている。第1距離D1は、第1屈曲軸V1と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間の距離である。第2距離D2は、第1屈曲軸V1と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間の距離である。第3距離D3は、第2屈曲軸V2と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間の距離である。第4距離D4は、第3屈曲軸V3と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間の距離である。なお、図17(C)では、支持部材3は、キートップ1が押下された場合であっても、第2屈曲軸V2と第3屈曲軸V3との間の距離である第5距離D5が変化しないように構成されている。すなわち、本実施形態の構成において、第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は、水平方向(Y軸方向)にはほとんど動かず位置が固定されている。但し、支持部材3は、キートップ1が押下されたときに第5距離D5が変化するように構成されていてもよい。
図17(C)に示すように、第1支持軸V4の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第1円の円周上に位置し、キートップ1が押下された場合には、前述の第1円の円周に沿って移動する。同様に、第2支持軸V5の位置は、第3屈曲軸V3を中心とした第2円の円周上に位置し、キートップ1が押下された場合には、前述の第2円の円周に沿って移動する。
第1距離D1及び第2距離D2は、図17(C)に示すようにキートップ1が押下されると、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるまでは、押下量の増大に応じて増大する。第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれが互いに離れる方向に移動できるようにキーボード用スイッチ装置100が構成されているためである。すなわち、第1支持軸V4の位置及び第2支持軸V5の位置のそれぞれは、前述の円周に沿ってY軸方向の互いに離れる方向へ移動するためである。図17(C)では、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになったときに、第1距離D1はΔD1だけ増大しており、第2距離D2はΔD2だけ増大している。
このとき、第3距離D3はΔD3だけ増大している必要があり、且つ、第4距離D4はΔD4だけ増大している必要がある。第1距離D1の増分ΔD1と第2距離D2の増分ΔD2を許容するためである。
支持部材3は、図16(B)に示すように第2屈曲部F2が屈曲するため、第3距離D3が最大で所定距離ΔD3Tだけ増大するように構成されている。同様に、図16(C)に示すように第3屈曲部F3が屈曲するため、第4距離D4が最大で所定距離ΔD4Tだけ増大するように構成されている。
例えばΔD3TがΔD3以上で、且つ、ΔD4TがΔD4以上である場合には、支持部材3は、顕著な押下反力を発生させることはない。この構成は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げないためである。一方で、例えばΔD3TがΔD3未満で、且つ、ΔD4TがΔD4未満である場合には、支持部材3は、顕著な押下反力を発生させる。この構成は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げるためである。
ここでいう「妨げる」とは、以下のような状態を示している。第1屈曲軸V1の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第3円の円周上に位置すると共に、第3屈曲軸V3を中心とした第4円の円周上に位置している。第2屈曲軸V2と第3屈曲軸V3は、第1屈曲軸V1を挟んで対向した位置に配置されている。キートップ1の押下に伴い、第1屈曲軸V1の位置は、第2屈曲軸V2を中心とした第3円の円周に沿って移動しようとする。すなわち、Y2方向へ移動しようとする。また、第1屈曲軸V1の位置は、第3屈曲軸V3を中心とした第4円の円周に沿って移動しようとする。すなわち、Y1方向へ移動しようとする。このように、「第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになるのを妨げる」は、水平方向において相反する方向へ第1屈曲軸V1の位置を移動させようとする力が働くことを意味する。
そのため、ΔD3の少なくとも一部は第2屈曲部F2の屈曲ではなくY軸方向における弾性変形によって実現され、且つ、ΔD4の少なくとも一部は第3屈曲部F3の屈曲ではなくY軸方向における弾性変形によって実現される。また、ΔD3及びΔD4の少なくとも一部は、第1屈曲部F1のY軸方向における弾性変形によっても実現される。
また、本実施形態では、支持部材3は、図7に示すように、基部3M、第1腕部A1、第2腕部A2、第1支持部S1及び第2支持部S2が第1合成樹脂で形成されており、且つ、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3が、第1合成樹脂よりも軟らかい第2合成樹脂で形成されている。第1合成樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネート)である。第2合成樹脂は、例えば、TPE(熱可塑性エラストマ)である。そのため、第2合成樹脂で形成されている部位において、前述したような水平方向への弾性変形を起こしやすい。
上述の特性に基づき、図12〜図17に示す実施形態では、支持部材3は、第1距離D1と第2距離D2の合計最大変化量(ΔD1+ΔD2)が、第3距離D3と第4距離D4の合計最大変化量(ΔD3+ΔD4)より大きくなるように構成されている。具体的には、支持部材3を構成する各部の材料、寸法、形状等が適切に決定されている。
この構成により、支持部材3は、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さと同じになる方向(Z1方向)に第1屈曲軸V1が移動する際に、押下量の増大に応じて押下反力を増大させる。第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3の弾性反発力によって第1屈曲軸V1が移動方向とは反対の方向(Z2方向)に付勢されるためである。そして、第1屈曲軸V1の高さが第1支持軸V4及び第2支持軸V5のそれぞれの高さを超えると、押下反力を急減させる。第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3の弾性反発力によって第1屈曲軸V1が移動方向(Z1方向)に付勢されるためである。この押下反力の急減がクリック感をもたらす。
上述の通り、本発明の実施形態に係るキーボード用スイッチ装置100は、キートップ1と、基板2と、基板2でキートップ1を押下可能に支持する支持部材3と、キートップ1の押下に応じて導通状態となるスイッチ2Sを含む。
支持部材3は、第1屈曲軸V1を定める弾性的に屈曲可能な第1屈曲部F1と、第1屈曲部F1から互いに離れる方向に延びる第1腕部A1及び第2腕部A2と、基板2に固定される基部3Mと、第2屈曲軸V2を定め且つ基部3Mと第1腕部A1とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第2屈曲部F2と、第3屈曲軸V3を定め且つ基部3Mと第2腕部A2とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第3屈曲部F3と、第1腕部A1の端部でキートップ1を支持する第1支持部S1と、第2腕部A2の端部でキートップ1を支持する第2支持部S2とを含む。支持部材3は、射出成形等によって一体的に成形されていてもよく、複数の部品から組み立てられていてもよい。例えば、別々に成形されたハウジング部とリンク部から組み立てられてもよい。
第1屈曲軸V1、第2屈曲軸V2及び第3屈曲軸V3は平行であり、第2屈曲軸V2は、上面視で、第1屈曲軸V1と第1支持部S1との間に配置され、且つ、第3屈曲軸V3は、上面視で、第1屈曲軸V1と第2支持部S2との間に配置される。望ましくは、第2屈曲軸V2は、上面視で、第1屈曲軸V1と第1支持部S1との中間に配置され、且つ、第3屈曲軸V3は、上面視で、第1屈曲軸V1と第2支持部S2との中間に配置される。
スイッチ2Sは、例えば、メカニカルスイッチ等の他の接触式スイッチであってもよく、静電容量式スイッチ等の非接触式のスイッチであってもよい。
キートップ1が押下されると、押下方向に垂直な平面(XY平面)における、第1屈曲軸V1と第1支持部S1(第1支持軸V4)との間の第1距離D1、第1屈曲軸V1と第2支持部S2(第2支持軸V5)との間の第2距離D2、第2屈曲軸V2と第1支持部S1との間の第3距離D3、及び、第3屈曲軸V3と第2支持部S2との間の第4距離D4は変化する。
支持部材3は、第1距離D1と第2距離D2の合計最大変化量(ΔD1+ΔD2)が第3距離D3と第4距離D4の合計最大変化量(ΔD3+ΔD4)より大きくなるように構成されている。この構成により、キーボード用スイッチ装置100は、メタルドーム等のドーム状弾性部材ではなく支持部材3のバタフライ機構を利用し、操作時のクリック感を創出することができる。すなわち、従来よりも簡易な構成で操作時のクリック感をもたらすことができる。
望ましくは、第2屈曲軸V2の位置と第3屈曲軸V3の位置は不変である。すなわち、第2屈曲軸V2の位置と第3屈曲軸V3の位置は、キートップ1の押下量が変化しても変化しない。この構成により、キーボード用スイッチ装置100は、キートップ1が押下されたときに、キートップ1を横(押下方向以外の方向)にスライドさせることなく真下(押下方向)に移動させることができる。
望ましくは、第3距離D3の変化量ΔD3は、第4距離D4の変化量ΔD4に等しい。すなわち、キートップ1が押下されたときの第2屈曲部F2の形状と第3屈曲部F3の形状は、第1屈曲部F1を挟んで左右対称となる。この構成により、キーボード用スイッチ装置100は、より正確に、キートップ1を横(押下方向以外の方向)にスライドさせることなく真下(押下方向)に移動させることができる。
望ましくは、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3は合成樹脂で形成され且つ薄肉部TWを有する。例えば、図9及び図16のそれぞれに示すように、第1屈曲部F1は薄肉部TW1を有し、第2屈曲部F2は薄肉部TW2を有し、第3屈曲部F3は薄肉部TW3を有する。この場合、支持部材3は射出成形によって一体的に成形され、且つ、薄肉部TWのところで屈曲できるように構成される。キーボード用スイッチ装置100は、一体的に成形された支持部材3を構成要素として含むことで、部品構成を簡素化でき、且つ、組立性を向上させることができる。また、バタフライ機構が複数の部品から組み立てられている構成で見られるようなバタフライ機構に関するガタつきをなくすことができ、キートップ1が押下されたときのキートップ1の動きを円滑化できる。
望ましくは、基部3M、第1腕部A1、第2腕部A2、第1支持部S1及び第2支持部S2は、第1合成樹脂で形成されており、且つ、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3は、第1合成樹脂よりも軟らかい第2合成樹脂で形成されている。第1合成樹脂は、例えば、PC(ポリカーボネート)である。第2合成樹脂は、例えば、TPE(熱可塑性エラストマ)である。この場合、支持部材3は二色成形によって一体的に成形され、且つ、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3のところで屈曲できるように構成される。また、第1屈曲部F1、第2屈曲部F2及び第3屈曲部F3が軟らかい第2合成樹脂で形成されるため、キーボード用スイッチ装置100は、キートップ1が押下されたときのキートップ1の動きを更に円滑化できる。
キーボード用スイッチ装置100は、キートップ1とスイッチ2Sとの間に配置される非ドーム状弾性部材を含んでいてもよい。非ドーム状弾性部材は、例えば、弾性部材5である。この場合、スイッチ2Sは、例えば、基板2に形成されたメンブレンスイッチであってもよい。非ドーム状弾性部材は、キートップ1が押下されたときに、キートップ1の押下量の増大に比例して押下反力を増大させることができる。なお、非ドーム状弾性部材は、ドーム状弾性部材と異なり、押下反力の急減をもたらすことはない。したがって、クリック感をもたらすことはない。クリック感は、上述のように、支持部材3によってもたらされる。また、メンブレンスイッチを備えることで、キーボード用スイッチ装置100は、塵埃等によるスイッチの接触不良をなくすことができる。塵埃は、例えば、部品同士が擦れ合うことで発生する摩耗粉を含む。
非ドーム状弾性部材は、スイッチ2Sの固定接点に対する可動接点として機能するように構成されていてもよい。例えば、非ドーム状弾性部材の一部に可動接点が取り付けられていてもよく、非ドーム状弾性部材自体が可動接点として機能するように構成されていてもよい。この場合、スイッチ2Sは、例えば、メカニカルスイッチ等の接触式スイッチであってもよい。
非ドーム状弾性部材は、キートップ1のオーバーストロークを許容するように構成されていてもよい。具体的には、非ドーム状弾性部材としての弾性部材5は、図4(C)に示すように、底面5Bと基板2が接触してスイッチ2Sが導通状態になった後も、4つの脚部5Lと底面5Bとで押下力を受け、押下量(オーバーストローク量)の増大に応じて押下反力を増大させる。この構成により、キーボード用スイッチ装置100は、スイッチ2Sが導通状態になった後も、押下量(オーバーストローク量)の増大に応じて押下反力を増大させることができる。そのため、底付き感のない快適な操作感をもたらすことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳説した。しかしながら、本発明は、上述した実施形態に制限されることはない。上述した実施形態は、本発明の範囲を逸脱することなしに、種々の変形及び置換が適用され得る。また、上述の実施形態を参照して説明された特徴のそれぞれは、技術的に矛盾しない限り、適宜に組み合わされてもよい。
例えば、上述の実施形態では、支持部材3は、弾性的に屈曲可能な一対の屈曲部3Fと、一対の羽根部3Wとを含んで一体的に成形されている。例えば、一対の屈曲部3Fは、図6に示すように、左屈曲部3FL及び右屈曲部3FRを含むように構成されている。また、一対の羽根部3Wは、図6に示すように、上羽根部3WU及び下羽根部3WDを含むように構成されている。そして、上羽根部3WUは、一対の第1腕部A1である左第1腕部A1Lと右第1腕部A1Rとを含み、下羽根部3WDは、一対の第2腕部A2である左第2腕部A2Lと右第2腕部A2Rとを含むように構成されている。しかしながら、本発明はこの構成に限定されない。支持部材3は、例えば、図6に示す羽根部3Wの右半分(X1側の半分)と、右屈曲部3FRと、基部3Mとで構成されていてもよい。この場合、支持部材3は、例えば、図1に示すような正方形の輪郭を有するキートップ1ではなく、長方形の輪郭を有するキートップ1に対応できる。
また、上述の実施形態では、基部3Mは、バタフライ部の内側に配置されているが、バタフライ部の外側に配置されていてもよい。この場合、基部3Mは、2つ以上の部分に分離されていてもよい。
1・・・キートップ 1a・・・スナップ部 1b・・・ガイド部 1D・・・下面 1S・・・押下面 2・・・基板 2S・・・スイッチ 3・・・支持部材 3C・・・弾性連結部 3CD・・・下弾性連結部 3CL・・・左弾性連結部 3CR・・・右弾性連結部 3CU・・・上弾性連結部 3F・・・屈曲部 3FL・・・左屈曲部 3FR・・・右屈曲部 3L・・・凹部 3M・・・基部 3P・・・突出部 3W・・・羽根部 下羽根部・・・3WD 上羽根部・・・3WU 4・・・LED 5・・・弾性部材 5B・・・底面 5L・・・脚部 5T・・・頂面 7・・・両面テープ 8・・・FPC A1・・・第1腕部 A1L・・・左第1腕部 A1R・・・右第1腕部 A2・・・第2腕部 A2L・・・左第2腕部 A2R・・・右第2腕部 F1・・・第1屈曲部 F1L・・・左第1屈曲部 F1R・・・右第1屈曲部 F2・・・第2屈曲部 F2L・・・左第2屈曲部 F2R・・・右第2屈曲部 F3・・・第3屈曲部 F3L・・・左第3屈曲部 F3R・・・右第3屈曲部 S1・・・第1支持部 S2・・・第2支持部 TW、TW1〜TW3・・・薄肉部 V1・・・第1屈曲軸 V1L・・・左第1屈曲軸 V1R・・・右第1屈曲軸 V2・・・第2屈曲軸 V2L・・・左第2屈曲軸 V2R・・・右第2屈曲軸 V3・・・第3屈曲軸 V3L・・・左第3屈曲軸 V3R・・・右第3屈曲軸 V4・・・ 第1支持軸 V5・・・第2支持軸

Claims (8)

  1. キートップと、基板と、前記基板で前記キートップを押下可能に支持する支持部材と、前記キートップの押下に応じて導通状態となるスイッチとを含むキーボード用スイッチ装置であって、
    前記支持部材は、
    第1屈曲軸を定める弾性的に屈曲可能な第1屈曲部と、
    前記第1屈曲部から互いに離れる方向に延びる第1腕部及び第2腕部と、
    前記基板に固定される基部と、
    第2屈曲軸を定め且つ前記基部と前記第1腕部とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第2屈曲部と、
    第3屈曲軸を定め且つ前記基部と前記第2腕部とを繋ぐ弾性的に屈曲可能な第3屈曲部と、
    前記第1腕部の端部で前記キートップを支持する第1支持部と、
    前記第2腕部の端部で前記キートップを支持する第2支持部と、
    を含み、
    前記第1屈曲軸、前記第2屈曲軸及び前記第3屈曲軸は平行であり、
    前記第2屈曲軸は、上面視で、前記第1屈曲軸と前記第1支持部との間に配置され、且つ、前記第3屈曲軸は、上面視で、前記第1屈曲軸と前記第2支持部との間に配置されており、
    前記キートップが押下されると、押下方向に垂直な平面における、前記第1屈曲軸と前記第1支持部との間の第1距離、前記第1屈曲軸と前記第2支持部との間の第2距離、前記第2屈曲軸と前記第1支持部との間の第3距離、及び、前記第3屈曲軸と前記第2支持部との間の第4距離は変化し、
    前記第1距離と前記第2距離の合計最大変化量は、前記第3距離と前記第4距離の合計最大変化量より大きい、
    キーボード用スイッチ装置。
  2. 前記第2屈曲軸の位置と前記第3屈曲軸の位置は不変である、
    請求項1に記載のキーボード用スイッチ装置。
  3. 前記第3距離の変化量は、前記第4距離の変化量に等しい、
    請求項1又は2に記載のキーボード用スイッチ装置。
  4. 前記第1屈曲部、前記第2屈曲部及び前記第3屈曲部は合成樹脂で形成され且つ薄肉部を有する、
    請求項1乃至3の何れかに記載のキーボード用スイッチ装置。
  5. 前記基部、前記第1腕部、前記第2腕部、前記第1支持部及び前記第2支持部は、第1合成樹脂で形成され、且つ、
    前記第1屈曲部、前記第2屈曲部及び前記第3屈曲部は、前記第1合成樹脂よりも軟らかい第2合成樹脂で形成されている、
    請求項1乃至4の何れかに記載のキーボード用スイッチ装置。
  6. 前記キートップと前記スイッチとの間に配置される非ドーム状弾性部材を含み、
    前記非ドーム状弾性部材は、前記キートップの押下量の増大に応じて押下反力を増大させ、
    前記スイッチは、前記基板に形成されたメンブレンスイッチである、
    請求項1乃至5の何れかに記載のキーボード用スイッチ装置。
  7. 前記キートップと前記スイッチとの間に配置される非ドーム状弾性部材を含み、
    前記非ドーム状弾性部材は、前記キートップの押下量の増大に応じて押下反力を増大させ、
    前記非ドーム状弾性部材は、前記スイッチの固定接点に対する可動接点として機能する、
    請求項1乃至5の何れかに記載のキーボード用スイッチ装置。
  8. 前記非ドーム状弾性部材は、前記キートップのオーバーストロークを許容するように構成されている、
    請求項6又は7に記載のキーボード用スイッチ装置。
JP2018056827A 2018-03-23 2018-03-23 キーボード用スイッチ装置 Pending JP2021082377A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018056827A JP2021082377A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 キーボード用スイッチ装置
PCT/JP2018/044653 WO2019181086A1 (ja) 2018-03-23 2018-12-05 キーボード用スイッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018056827A JP2021082377A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 キーボード用スイッチ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021082377A true JP2021082377A (ja) 2021-05-27

Family

ID=67987021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018056827A Pending JP2021082377A (ja) 2018-03-23 2018-03-23 キーボード用スイッチ装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2021082377A (ja)
WO (1) WO2019181086A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054978A1 (ko) * 2021-09-30 2023-04-06 삼성전자 주식회사 탄성 부재를 포함하는 키 입력 장치 및 이를 포함하는 전자 장치

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2589209B (en) * 2019-11-15 2021-12-08 Clevetura Llc Keyboard

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100487212B1 (ko) * 2002-05-15 2005-05-03 한국에스엠케이 주식회사 키스위치
JP5215369B2 (ja) * 2010-11-19 2013-06-19 オムロン株式会社 押しボタンスイッチ
KR101792491B1 (ko) * 2013-09-30 2017-11-02 애플 인크. 버터플라이 힌지를 이용한 낮은 이동 키 메커니즘
JP2016004767A (ja) * 2014-06-19 2016-01-12 オムロン株式会社 押しボタンスイッチ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023054978A1 (ko) * 2021-09-30 2023-04-06 삼성전자 주식회사 탄성 부재를 포함하는 키 입력 장치 및 이를 포함하는 전자 장치

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019181086A1 (ja) 2019-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10607794B2 (en) Keyboard, key module, movable switch mechanism and method for manufacturing movable switch mechanism
US10083807B2 (en) Metal switch for input device
EP3335234B1 (en) Key assemblies, keyboards and methods for providing a key assembly
US5626223A (en) Cam-assisted switch
JP2021082377A (ja) キーボード用スイッチ装置
TWI721922B (zh) 反作用力產生構件及按鍵裝置
CN114005694B (zh) 按键开关
US9941071B1 (en) Key structure
TW202105425A (zh) 按鈕開關
US20180190446A1 (en) Illuminated dual pressure sensing key
JP7365645B2 (ja) プッシュスイッチ
JPWO2020153181A1 (ja) 可動部材、及び入力装置
JP2021176115A (ja) キーボード用スイッチ装置
US20160268073A1 (en) Keyboard device
US11037744B2 (en) Switch device
US10658137B1 (en) Key structure
CN108807057B (zh) 具有按压段落感的按键
JP2022043622A (ja) プッシュスイッチ
JP2005107672A (ja) ポインティングデバイス付き端末装置
CN109390177B (zh) 具有按压段落感的薄型按键
WO2023095398A1 (ja) プッシュスイッチ
JP4332543B2 (ja) 横押し型プッシュスイッチ
WO2023248701A1 (ja) プッシュスイッチ
WO2022260011A1 (ja) 押圧操作体およびスイッチ装置
JP7407333B2 (ja) ラバーステムおよびスイッチ装置