JP2021081447A - センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した特性が得られるセンサを提供する。【解決手段】実施形態によれば、センサは、検知素子部及び第1磁性部を含む。検知素子部は、支持部と、支持部に支持された第1縁部を含み変形可能な膜部と、膜部に設けられた第1素子と、を含む。第1素子は、第1磁性層と、第2磁性層と、を含む。第2磁性層から第1磁性層への第1方向は、膜部から第1素子への方向に沿う。第1縁部は、第1方向と交差する第2方向に沿う。第1磁性部は、第1磁性領域を含む。第1磁性領域は、検知素子部から離れ検知素子部に対向する。第1磁性領域は、第3方向に沿う。第3方向は、第1方向に対して垂直な平面と交差し、第2方向に対して傾斜する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、センサに関する。
磁性層を用いたセンサが提案されている。センサにおいて、安定した特性が望まれる。
特開2016−70848号公報
本発明の実施形態は、安定した特性が得られるセンサを提供する。
本発明の実施形態によれば、センサは、検知素子部及び第1磁性部を含む。前記検知素子部は、支持部と、前記支持部に支持された第1縁部を含み変形可能な膜部と、前記膜部に設けられた第1素子と、を含む。前記第1素子は、第1磁性層と、第2磁性層とを含む。前記第2磁性層から前記第1磁性層への第1方向は、前記膜部から前記第1素子への方向に沿う。前記第1縁部は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う。前記第1磁性部は、第1磁性領域を含む。前記第1磁性領域は、前記検知素子部から離れ前記検知素子部に対向する。前記第1磁性領域は、第3方向に沿う。前記第3方向は、前記第1方向に対して垂直な平面と交差し、前記第2方向に対して傾斜する。
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。 図2は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。 図3(a)〜図3(c)は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式図である。 図4は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。 図5は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。 図6は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的断面図である。 図7は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。 図8は、第2実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)及び図1(b)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。
図2は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的平面図である。
図1(a)は、図1(b)のA1−A2線断面図である。図1(b)は、図1(a)の矢印AR1からみた平面図である。図1(b)においては、図の見やすさのために、一部の要素が図示されていない。図2には、図1(b)で図示されなかった要素が図示されている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、本実施形態に係るセンサ110は、検知素子部51s及び第1磁性部21を含む。この例では、第2磁性部22、第3磁性部23、基体26及び制御素子部68がさらに設けられている。センサ110は、例えば、磁性装置である。センサ110は、例えば、素子パッケージである。センサ110は、例えば、音響センサである。
例えば、基体26と第2磁性部22との間に、第3磁性部23が設けられる。第3磁性部23と第2磁性部22との間に、第1磁性部21、検知素子部51s及び制御素子部68が設けられる。
図1(b)に示すように、この例では、第1磁性部21は、第1〜第7磁性領域21a〜21gを含む。1つの方向(例えばX軸方向)において、第5磁性領域21eと第1磁性領域21aとの間に第2磁性領域21bが設けられる。例えば、第1磁性領域21aと第2磁性領域21bとの間に検知素子部51sが設けられる。第3磁性領域21cと第4磁性領域21dとの間に検知素子部51sが設けられる。第4磁性領域21dから第3磁性領域21cへの方向は、第2磁性領域21bから第1磁性領域21aへの方向(この例ではX軸方向)と交差する。第6磁性領域21fから第3磁性領域21cへの方向は、第2磁性領域21bから第1磁性領域21aへの方向と交差する。
例えば、第5磁性領域21eと第2磁性領域21bとの間に制御素子部68が設けられる。第6磁性領域21fと第7磁性領域21gとの間に制御素子部68が設けられる。検知素子部51sと制御素子部68との間に第2磁性領域21bが設けられる。
第1磁性部21は、検知素子部51sから離れ、制御素子部68から離れる。第1磁性部21は、例えば、検知素子部51s及び制御素子部68と接触しない。
図1(a)に示すように、第2磁性部22と第3磁性部23との間に、検知素子部51sが設けられる。この例では、第2磁性部22は、制御素子部68と重なる部分を含む。第2磁性部22のこの部分と、第3磁性部23と、の間に、制御素子部68が設けられる。
図1(a)に示すように、この例では、第2磁性部22は、第1磁性部21と連続している。後述するように、第2磁性部22は、第1磁性部21とは別に設けられても良い。この場合は、第2磁性部22は、第1磁性部21と、後述する第1部材により接合されても良い。
この例では、第3磁性部23は、第1磁性部21とは別に設けられている。例えば、第1磁性部21は、第3磁性部23と、第2部材28bにより接合されている。第2部材28bは、第3磁性部23と第1磁性部21との間に設けられる。第3磁性部23が第1磁性部21とは別に設けられることで、例えば、検知素子部51sのマウント及び電気的な接続が容易になる。
図2は、第2磁性部22の例を示している。図2及び図1(a)に示すように、第2磁性部22は、孔h1(例えば音響孔)を含む。この例では、複数の孔h1が設けられる。
例えば、検知素子部51sは、ワイヤ51wと電気的に接続される。制御素子部68は、ワイヤ68wと電気的に接続される。例えば、これらのワイヤは、互いに電気的に接続される。例えば、基体26に設けられた導電部材により、これらのワイヤが電気的気に接続される。制御素子部68は、検知素子部51sと電気的に接続される。制御素子部68は、例えば、検知素子部51sの電気抵抗の変化に関する特性(電気抵抗、電圧及び電流の少なくともいずれか)を検知可能である。例えば、制御素子部68は、検知素子部51sに電圧を印加する。制御素子部68は、例えば、検知素子部51sから得られる信号を処理する。制御素子部68は、例えば、電子回路を含む。制御素子部68は、例えば、ASICを含む。
図1(a)及び図1(b)に示すように、検知素子部51sは、支持部70s、膜部70d及び第1素子51を含む。この例では、第2素子52がさらに設けられている。
図3(a)〜図3(c)は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式図である。
図3(a)は、斜視図である。図3(b)は、図3(a)のA3−A4線断面図である。図3(c)は、第2素子52の断面図である。
膜部70dは、支持部70sに支持される。図3(a)に示すように、膜部70dは、第1縁部r1を含む。第1縁部r1が支持部70sにより支持される。この例では、膜部70dは、第2縁部r2を含む。第1縁部r2が支持部70sにより支持される。
膜部70dは、変形可能である。例えば、膜部70dに加わる外力により、膜部70dは変形可能である。この外力は、例えば、孔h1を介して膜部70dに伝わる音(超音波も含む)である。膜部70dは、例えば、ダイアフラムである。この例では、膜部70dは、「両持ち梁」である。膜部70dは、「片持ち梁」でも良い。
第1素子51は、膜部70dに設けられる。この例では、複数の第1素子51が設けられている。複数の第1素子51は、第1縁部r1に沿って並ぶ。複数の第1素子51の少なくとも2つは、互いに直列に接続されても良い。第2素子52も、膜部70dに設けられる。この例では、複数の第2素子52が設けられる。複数の第2素子52は、第2縁部r2に沿って並ぶ。複数の第2素子52の少なくとも2つは、互いに直列に接続されても良い。
図3(b)に示すように、第1素子51は、第1磁性層11及び第2磁性層12を含む。この例では、第2磁性層12は、第1磁性層11と膜部70dとの間に設けられる。この例では、第1素子51は、第1中間層11nをさらに含む。第1中間層11nは、第1磁性層11と第2磁性層12との間に設けられ、非磁性である。
図3(c)に示すように、第2素子52は、第3磁性層13、第4磁性層14及び第2中間層12nを含む。この例では、第4磁性層14は、第3磁性層13と膜部70dとの間に設けられる。第2中間層12nは、第3磁性層13と第4磁性層14との間に設けられ、非磁性である。第1〜第4磁性層11〜14は、例えば、強磁性である。
この例では、第1〜第4導電層58a〜58dが設けられる。第1導電層58a及び第2導電層58bの間に、第1磁性層11、第2磁性層12及び第1中間層11nが設けられる。第3導電層58c及び第4導電層58dの間に、第3磁性層13、第4磁性層14及び第2中間層12nが設けられる。これらの導電層は、例えば、ワイヤ51wにそれぞれ電気的に接続され、制御素子部68に電気的に接続される。図3(b)に示すように、この例では、第1電極58aと膜部70dとの間に絶縁層58iが設けられている。
図3(b)に示すように、例えば、支持部70s及び膜部70dとなる部材の一部が除去され、除去されて薄くなった部分が、膜部70dとなっても良い。例えば、厚い部分が支持部70sとなっても良い。
例えば、検知素子部51sの抵抗(第1素子51及び第2素子52の少なくともいずれかの電気抵抗)は、膜部70dの変形に応じて変化する。例えば、膜部70dに外力が加わると、第1磁性層11の磁化の向き及び第2磁性層12の磁化の向き少なくともいずれかが変化する。これらの磁化の間の角度が、変化する。これは、例えば、磁歪に基づく。角度の変化により電気抵抗が変化する。これは、例えば、磁気抵抗効果に基づく。検知素子部51sの抵抗の変化を検知することで、加わる外力(例えば、音など)を検知できる。
1つの例において、例えば、第1磁性層11の磁化の向きは、第2磁性層12の磁化よりも変化し易い。この場合、例えば、第1磁性層11は、磁化自由層である。例えば、第2磁性層12は、参照層である。別の例において、第1磁性層11が参照層で、第2磁性層12が磁化自由層でも良い。膜部70dの変形に応じて、2つの磁化の向きの両方が変化しても良い。以下では、第1磁性層11の磁化の向きが、第2磁性層12の磁化よりも変化し易いとする。
実施形態においては、例えば、センサ110が受ける外力(例えば、超音波を含む音)により膜部70dが変形し、膜部70dの変形が、磁性層により電気抵抗に変換される。センサ110において、第1磁性部21が設けられることにより、X−Y平面に沿ってセンサ110に入射する外部磁場を減衰させることができる。第2磁性部22及び第3磁性部23が設けられることにより、Z軸方向に沿ってセンサ110に入射する外部磁場を減衰させることができる。外部磁場は、例えば、地磁気、及び、センサ110の近傍に存在する電磁波(電流を含む)を含む。これらの磁性部は、例えば、磁気シールドとして機能できる。
実施形態に係るセンサ110においては、磁性部の配置が以下のようにされる。これにより、例えば、外部磁場が検知素子部51sの特性に与える影響が効果的に抑制できる。以下、配置の例について、さらに説明する。
図3(b)に示すように、第2磁性層12から第1磁性層11への方向を第1方向D1とする。第1方向D1は、膜部70dから第1素子51への向かう方向に沿う。第1方向D1は、膜部70dの膜面70f(図3(a)及び図3(b)参照)と交差する。
第1方向D1をZ軸方向とする。X軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
図1(b)及び図3(a)に示すように、第1縁部r1は、第2方向D2に沿う。第2方向D2は、第1方向D1(第2磁性層12から第1磁性層11への方向)と交差する。例えば、第2方向D2は、第1方向D1に対して垂直でも良い。
図1(a)及び図1(b)に示すように、第1磁性部21の第1磁性領域21aは、検知素子部51sから離れる。第1磁性領域21aは、検知素子部51sに対向する。第1磁性領域21aは、第1磁性部21の1つの側部である。
検知素子部51sから第1磁性領域21aへの方向は、例えば、第1方向D1(Z軸方向)と交差する。この例では、検知素子部51sから第1磁性領域21aへの方向は、X軸方向である。
図1(b)に示すように、第1磁性領域21aは、第3方向D3に沿う。第3方向D3は、第1方向D1(Z軸方向)に対して垂直な平面(X−Y平面)と交差する。第3方向D3は、第2方向D2に対して傾斜する。
第2方向D2及び第3方向D3は、例えば、X−Y平面に沿う。第3方向D3と第2方向D2との間の角度(傾斜角度)は、例えば、10度以上80度以下、または、100度以上170度以下でも良い。第3方向D3と第2方向D2との間の角度は、20度以上70度以下、または、110度以上160度以下であることがより好ましい。
これにより、以下に説明するように、外部磁場が検知素子部51sの特性に与える影響が効果的に抑制できる。
図4は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。
図4は、膜部70dの第1縁部r1、第1磁性層11、第2磁性層12、及び第1磁性領域21aの配置を例示している。図4に示すように、第1縁部r1(支持部70sと膜部70dとの境界部分)は、第2方向D2に沿っている。
このような膜部70dに外力が加わると、膜部70dは、Z軸方向(第1方向D1)に沿って変形する。Z軸方向のたわみが生じる。これにより、膜部70d及び磁性層において、応力F1(または歪)が生じる。応力F1(または歪)は、第2方向D2に対して垂直な方向の成分を含む。このため、第1磁性層11(この例において、磁化自由層)の第1磁化11Mの向きが変化する。
図4において、第1磁化11Mは、初期状態(外力が加わらないとき)の向きが示されている。初期状態においては、第1磁化11Mは、第2方向D2に対して傾斜していることが好ましい。これにより、応力F1(または歪)が加わったときに、応力F1(または歪)に対して、高い感度で第1磁化11Mが回転する。
例えば、初期状態(外力が加わらないとき)において、第1磁化11Mが、第2方向D2と平行または垂直の場合には、応力F1(または歪)が加わっても第1磁化11Mは回転し難い。
一方、第2磁性層12(この例では参照層)の第2磁化12Mは、第2方向D2に沿うように設定される。または、第2磁化12Mは、第2方向D2に対して垂直な方向に沿うように設定される。これにより、第1磁化11Mが回転したときに、電気抵抗の大きな変化が得やすくなる。このような配置にすることで、高い感度で、受けた外力を検知できる。このような配置は、膜部70dを利用した検知において特別な特性である。
このような第1素子51を含む検知素子部51sを第1磁性部21によりシールドする場合に、以下に説明する特別な事情が生じる。例えば、センサ110のサイズを小さくするために、第1磁性部21(例えば第1磁性領域21a)と検知素子部51sとの間の距離を短くすることが考えられる。さらに、第1磁性部21(例えば第1磁性領域21a)と検知素子部51sとの間の距離を短くすることで、共振周波数を上昇させることができる。これにより、例えば、超音波などの高周波の外力が検知し易くなる。
一方、第1磁性部21の内側の側面(例えば第1磁性領域21a)に近い位置では、第1磁性領域21aに対して垂直な磁場21aHが生じる(図4参照)。この磁場21aHは、第1磁性領域21aに近いと強い。上記のように、第1磁性領域21aと検知素子部51sとの間の距離を短くした場合には、検知素子部51sには、第1磁性領域21aから生じる強い磁場21aHが加わる。この磁場21aHは、第1磁性領域21aに対して実質的に垂直である(図4参照)。
このとき、図4に示すように、磁場21aHは、初期状態における第1磁化11Mに沿うことができる。
例えば、第1磁性領域21aが沿う方向(第3方向D3)が第2方向D2に対して平行または垂直な参考例がある。この場合には、磁場21aHの向きは、第1磁化11Mに対して傾斜する。このため、第1磁性領域21aと検知素子部51sとの間の距離が短い場合に、磁場21aHが初期状態の第1磁化11Mに悪影響を与え易くなる。
実施形態においては、第1磁性領域21aと検知素子部51sとの間の距離を短くしたときにおいても、初期状態における第1磁化11Mの向きを所望の向きに維持できる。上記の参考例に比べて、高い検知感度を維持できる。これにより、例えば、外部磁場の影響を抑制しつつ、高い感度での検知が可能になる。例えば、外部からのノイズの影響を受けにくくなる。実施形態においては、安定した特性が得られるセンサを提供することができる。
実施形態においては、例えば、第3方向D3は、第2磁性層12の磁化(第2磁化12M)の向きに対して傾斜する。上記の説明において、第1磁性層11と第2磁性層12とが、互いに入れ替えが可能である。
既に説明したように、この例では、第1磁性部21は、第2磁性領域21bを含む(図1(b)参照)。第2磁性領域21bは、検知素子部51sから離れ、検知素子部51sに対向する。この例では、第2磁性領域21bは、第3方向D3に沿う。これにより、第2磁性領域21bから生じる磁場が検知素子51sの感度に与える影響が抑制できる。
第3磁性領域21c及び第4磁性領域21dは、検知素子部51sから離れ、検知素子部51sに対向する。既に説明したように、第2磁性領域21bから第1磁性領域21aへの方向は、第4磁性領域21dから第3磁性領域21cへの方向と交差する。例えば、第3磁性領域21c及び第4磁性領域21dのそれぞれは、第2方向D2に対して傾斜する方向に沿う。第3磁性領域21c及び第4磁性領域21dのそれぞれは、第3方向D3に対して実質的に垂直な方向に沿っても良い。
例えば、第1磁性部21に複数の磁性領域が設けられる場合、検知素子部51sに最も近い磁性領域が第3方向D3に沿っても良い。検知素子部51sは、検知素子51sに最も近い磁性領域の影響を受けやすい、このため、最も近い磁性領域が第3方向D3に沿うことで、安定した特性が得易くなる。例えば、第1磁性領域21aは、第1磁性部21のなかで検知素子部51sに最も近い部分を含んでも良い。
図1(b)に示すように、第2磁性領域21bから第1磁性領域21aへの第4方向D4は、上記の平面(X−Y平面)に沿う。第4方向D4は、第3方向D3と交差する。第4方向D4(この例ではX軸方向)は、第4磁性領域21dから第3磁性領域21cへの方向(この例ではY軸方向)と交差する。
例えば、第1磁性領域21aと検知素子部51sとの間の第1距離d1は、第3磁性領域21cと検知素子部51sとの間の第3距離d3以下である。第1距離d1は、第4磁性領域21dと検知素子部51sとの間の第4距離d4以下である。第1距離d1は、第4方向D4に沿った距離である。第3距離d3及び第4距離d4は、第4方向D4と交差し第1方向D1と交差する方向に沿った距離である。
例えば、第2磁性領域21bは、第3方向D3に沿う。第2磁性領域21bと検知素子部51sとの間の第2距離d2は、第3距離d3以下であり、第4距離d4以下である。
例えば、第2磁性領域21bと第1磁性領域21aとの間の距離dL1は、第4磁性領域21dと第3磁性領域21cとの間の距離dL2以下でも良い。
実施形態において、第2磁性部22及び第3磁性部23が設けられることで、種々の方向からの外部磁場を減衰させ、さらに安定した特性が得られる。
例えば、図1(a)に示すように、検知素子部51sから第2磁性部22への方向は、第1方向D1(Z軸方向)に沿う。既に説明したように、第2磁性部22は、少なくとも1つの孔h1を含む。
図1(a)及び図2に示すように、第2磁性部22は、第1方向D1において検知素子部51sと重ならない領域22nを含む。例えば、第2磁性部22の孔h1以外の領域の面積と、複数の孔h1の面積と、の和は、検知素子51sの面積よりも大きい。例えば、第2磁性部22と第3磁性部23との間において、検知素子51sが設けられない空間が確保できる。
既に説明したように、センサ110は、基体26及び制御素子部68(図1(a)及び図1(b)参照)を含んでも良い。制御素子部68は、検知素子部51sと電気的に接続される。基体26から検知素子部51sへの方向は、第1方向D1に沿う。基体26から制御素子部68への方向は、第1方向D1に沿う。この例では、制御素子部68から検知素子部51sへの方向は、第1方向D1と交差する。例えば、1つの基体26に、これらの素子部が設けら得ることで、サイズを小さくできる。例えば、ノイズを抑制できる。
図5は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図5は、図1(b)のA1−A2線断面に対応する断面図である。
図5に示すように、センサ111は、第1部材28aを含む。センサ111におけるこれ以外の構成は、センサ110の構成と同様である。
この例において、第2磁性部22は、第1磁性部21とは別に設けられている。第1部材28aは、第2磁性部22と第1磁性部21との間に設けられる。第1部材28aは、第2磁性部22と第1磁性部21とを接合する。
第1部材28aを用いることで、例えば、第2磁性部22を第1磁性部21とは別に設けることができる。これにより、例えば、第2磁性部22が第1磁性部21と連続している場合に比べて、第2磁性部22(及び第1磁性部21)の形成が容易になる。
図6は、第1実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的断面図である。
図6は、第2磁性部22の1つの例を示している。図6に示すように、第2磁性部22は、第1部分領域22a及び第2部分領域22bを含む。第1部分領域22aの少なくとも一部は、第1方向D1(Z軸方向)において検知素子部51sと重なる。第1部分領域22aは、例えば、第1方向D1において、第1磁性領域21aと実質的に重ならない。第2部分領域22bは、第1方向D1において第1磁性領域21aと重なる。第2部分領域22bは、第1方向D1において、検知素子部51sと重ならない。第2部分領域22bと第1磁性部21(第1磁性領域21a)とが、第1部材28aにより接続される。孔h1は、第1部分領域22aに設けられる。
第1部分領域22aの第1方向D1に沿う厚さ22atは、第2部分領域22bの第1方向D1に沿う厚さ22btよりも薄い。
このような厚さの差は、例えば、第2磁性部22となる磁性部材の一部を選択的にエッチングすることで、形成できる。このエッチングと同時に、孔h1が形成されても良い。
このような第2磁性部22を用いることで、例えば、第2磁性部22と第3磁性部23との間に、所望の空間を形成し易くできる。第2磁性部22及び第1磁性部21が形成し易くなる。
図7は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図7は、図1(b)のA1−A2線断面に対応する断面図である。
図7に示すように、センサ112においては、第2磁性部22は、実質的に平坦な板状である。第2磁性部22の第1方向D1に沿う厚さは、実質的に均一である。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係るセンサを例示する模式的平面図である。
図8は、図1(a)の矢印AR1からみた状態に対応する平面図である。図8においては、第2磁性部22が図示されていない。
図8に示すように、本実施形態に係るセンサ120も、検知素子部51s及び第1磁性部21を含む。センサ120において、第1磁性部21は、第1〜第7磁性領域21a〜21gを含む。センサ120においては、第1磁性部21において、第1磁性領域21aと第3磁性領域21cとの間の領域に、検知素子51sに向けて突出する第1突出部21pが設けられている。第1磁性領域21aと第4磁性領域21dとの間の領域に、検知素子51sに向けて突出する第2突出部21qが設けられている。第2磁性領域21bと第3磁性領域21cとの間の領域に、検知素子51sに向けて突出する第3突出部21rが設けられている。第2磁性領域21bと第4磁性領域21dとの間の領域に、検知素子51sに向けて突出する第4突出部21sが設けられている。センサ120におけるこれ以外の構成は、センサ110の構成と同様である。これらの突出部を設けることで、例えば、第1〜第3磁性部21〜23で囲まれる空間の容積が小さくできる。例えば、共振周波数が上昇でき、より高周波の外力(超音波など)などをより高感度で検知できる。
センサ120においても、膜部70dの第1縁部r1は、第2方向D2に沿う。第1磁性領域21aは、第3方向D3に沿う。第3方向D3は、第1方向D1に対して垂直な平面(X−Y平面)と交差し、第2方向D2に対して傾斜する。
センサ120においても、第1磁性領域21aと検知素子部51sとの間の距離を短くしたときにおいても、初期状態における第1磁化11Mの向きを所望に向きに維持できる。高い検知感度を維持できる。例えば、外部磁場の影響を抑制しつつ、高い感度での検知が可能になる。実施形態においては、安定した特性が得られるセンサを提供することができる。
実施形態において、第1〜第3磁性部21〜23の少なくともいずれかは、例えば、Fe、Ni及びCoよりなる群から選択された少なくともいずれか1つの元素を含む。第1〜第3磁性部21〜23の少なくともいずれかは、例えば、上記の元素を含む合金を含む。第1〜第3磁性部21〜23の少なくともいずれかは、例えば、絶縁体でも良い。第1〜第3磁性部21〜23の少なくともいずれかは、例えば、NiFe、フェライト及び珪素鋼よりなる群から選択された少なくとも1つを含む。第1〜第3磁性部21〜23の少なくともいずれかは、比透磁率が500以上の磁性体を含んでも良い。
第1〜第4磁性層11〜14の少なくともいれかは、例えば、Fe、Ni及びCoよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
第1及び第2非磁性層11n及び12nの少なくともいずれかは、例えば、MgO、Cu及びAlよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
膜部70dの少なくとも一部は、酸化シリコン、酸窒化シリコン、窒化シリコン及び酸化アルミニウムよりなる群から選択された少なくとも1つを含む。
実施形態によれば、安定した特性が得られるセンサが提供される。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、センサに含まれる検知素子、支持部、膜部、素子、磁性層、中間層、電極、磁性部、制御素子部及び基体などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したセンサを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのセンサも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11〜14…第1〜第4磁性層、 11M、12M…第1、第2磁化、 11n、12n…第1、第2中間層、 21〜23…第1〜第3磁性部、 21a〜21g…第1〜第7磁性領域、 21aH…磁場、 21p〜21s…第1〜第4突出部、 22a、22b…第1、第2部分領域、 22at、22bt…厚さ、 22n…領域、 26…基体、 28a、28b…第1、第2部材、 51、52…第1、第2素子、 51s…検知素子部、 51w…ワイヤ、 58a〜58d…第1〜第4導電層、 58i…絶縁層、 68…制御素子部、 68w…配線、 70d…膜部、 70f…膜面、 70s…支持部、 110〜112、120…センサ、 AR1…矢印、 D1〜D4…第1〜第4方向、 F1…応力、 d1〜d4…第1〜第4距離、 dL1、dL2…距離、 h1…孔、 r1、r2…第1、第2縁部
図1(b)に示すように、第1磁性領域21aは、第3方向D3に沿う。第3方向D3は、第1方向D1(Z軸方向)に対して垂直な平面(X−Y平面)に沿う。第3方向D3は、第2方向D2に対して傾斜する。

Claims (4)

  1. 支持部と、
    前記支持部に支持された第1縁部を含み変形可能な膜部と、
    前記膜部に設けられた第1素子と、
    を含む検知素子部であって、前記第1素子は、
    第1磁性層と、
    第2磁性層と、
    を含み、前記第2磁性層から前記第1磁性層への第1方向は、前記膜部から前記第1素子への方向に沿い、前記第1縁部は、前記第1方向と交差する第2方向に沿う、前記検知素子部と、
    前記検知素子部から離れ前記検知素子部に対向する第1磁性領域を含む第1磁性部と、
    を備え、
    前記第1素子の電気抵抗は、前記膜部の変形に応じて変化し、
    前記第1磁性領域は、第3方向に沿い、
    前記第3方向は、前記第1方向に対して垂直な平面と交差し、前記第2方向に対して傾斜した、センサ。
  2. 前記第1磁性部は、前記第2方向及び前記第3方向を含む平面に沿う外部磁場を減衰させる、請求項1記載のセンサ。
  3. 前記第1磁性領域は、前記第1磁性部のなかで前記検知素子部に最も近い部分を含む、請求項1または2に記載のセンサ。
  4. 前記第3方向と前記第2方向との間の角度は、20度以上70度以下、または、110度以上160度以下である、請求項1〜3のいずれか1つに記載のセンサ。
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