JP2021080943A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】防振性及び防音性を向上させることができる防振装置を提供する。【解決手段】防振装置1は、環状に形成されている板状部材としての金属板11と、金属板11に設けられ、金属板11を締付対象としての一方筐体50及び他方筐体51に取り付ける締付部材としてのボルト60を挿通する挿通孔13と、金属板11の両面に被覆されている上側ゴム層12u、下側ゴム層12bとを備え、上側ゴム層12u、下側ゴム層12bは、使用状態において、ボルト60のネジ頭62及び締付対象である一方筐体50に接する。【選択図】図2

Description

本発明は、防振装置に関する。
従来から、金属板の両面にゴム材を被覆した所謂ラバーコーテッドメタル(以下、RCMともいう。)を使用したガスケットが広く用いられている。このようなガスケットとして、例えば、環状金属基板の両面に積層一体とされた合成樹脂またはゴム材に繊維材を混合してなるコンパウンド層と、コンパウンド層の内周側部分を一定幅で厚み方向に圧縮した圧扁層に被着一体とされた合成樹脂またはゴム材からなるシール環層とよりなるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2008/065857号
ところで、近年、自動車等の車両に対する使用者の要求は多岐に渡るようになっており、特に、静粛性に対する要求は高まっており、内燃機関だけに留まらず電装ユニット(モーター、インバータ、コンバータ、PCU(Power Control Unit)など)においても課題となっている。そして、静粛性は、上述のようなガスケットに対しても求められるようになっていた。上述のような従来のガスケットは、中央部分が厚い鋼板であり、防振防音機能が小さかった。また、このような従来のガスケットに対して、組付けスペースを十分に確保することができず、防振ゴム等を使用することができなかった。このため、従来のガスケットに対しては、車両等における振動に対して防振性及び防音性を向上させることができる構造が求められていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、防振性及び防音性を向上させることができる防振装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る防振装置は、環状に形成されている板状部材と、板状部材に設けられ、板状部材を締付対象に取り付ける締付部材を挿通する挿通孔と、板状部材の両面に被覆されているゴム層と、を備え、ゴム層は、使用状態において、締付部材のネジ頭及び締付対象に接する。
本発明の一態様に係る防振装置において、ゴム層は、使用状態においてネジ頭における外周側の端部に接する。
本発明の一態様に係る防振装置において、締付部材は、使用状態において締付対象との間に介在させる座金を有し、ゴム層は、使用状態において座金に接する。
本発明の一態様に係る防振装置において、板状部材は、一方の面に凸形状のビード部を有する。
本発明の一態様に係る防振装置において、ゴム層は、使用状態において、ビード部の上に対応する部分がネジ頭における外周側の端部に接する。
本発明に係る防振装置によれば、防振性及び防音性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る防振装置の概略構成を示すための正面図である。 図1に示す防振装置の使用状態を示すための断面図である。 図1に示す防振装置の使用状態において振動の伝播経路を示すための断面図である。 ボルトによる一方筐体と他方筐体との締付状態の参考例を示すための断面図である。 図1に示す防振装置の使用状態における第1の変形例を示すための断面図である。 図1に示す防振装置の使用状態における第2の変形例を示すための断面図である。 図1に示す防振装置の使用状態における第3の変形例を示すための断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る防振装置の概略構成を示すための正面図である。 図8に示す防振装置のA−A断面図である。 図8に示す防振装置の使用状態を示すための断面図である。 図8に示す防振装置の使用状態において振動の伝播経路を示すための断面図である。 図8に示す防振装置の使用状態における第1の変形例を示すための断面図である。 図8に示す防振装置の使用状態における第2の変形例を示すための断面図である。 図8に示す防振装置の使用状態における第3の変形例を示すための断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る防振装置の概略構成を示すための断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る防振装置1の概略構成を示すための正面図である。図2は、防振装置1の使用状態を示すための断面図である。
以下、説明の便宜上、図1及び2における防振装置1の軸線である軸線Y1の方向(以下、軸線方向ともいう。)における一方(矢印a方向)を上側とし、他方(矢印b方向)を下側とする。また、図1及び2における防振装置1の軸線Y1に直交して延在する半径方向における一方(矢印c方向)を内周側とし、他方(矢印d方向)を外周側とする。以下の説明において、各部材の位置関係や方向を上側又は下側として説明するときは、あくまで図面における位置関係や方向を示し、実際の車両等に組み込まれたときの位置関係や方向を示すものではない。
防振装置1は、例えば、内燃機関のシリンダブロックに対するシリンダヘッドの接合部、或いは排気マニホールド及び排気管の接合部、電装ユニット(モーター、インバータ、
コンバータ、PCUなど)等、種々の2部材間をボルトやネジなどの締付部材により締め付けて接合する際に、締付部材と締付部材により締め付けられる締付対象の隙間に介在させて、締付部材と締付対象との間で生じる振動を抑制する役割を担っている。なお、防振装置1が適用される対象は、上記に限られない。
図1及び図2に示すように、防振装置1は、環状に形成されている板状部材としての金属板11と、金属板11に設けられ、金属板11を締付対象としての一方筐体50及び他方筐体51に取り付ける締付部材としてのボルト60を挿通する挿通孔13を備える。また、防振装置1は、金属板11の両面に被覆されているゴム層(上側ゴム層12u、下側ゴム層12b)を備える。ボルト60は、挿通孔13に挿通される軸状の部材であり他方筐体51に形成されたネジ孔としての雌ネジ部53に螺合可能なネジ山が形成されている雄ネジ部61と、雄ネジ部61の一端に設けられているネジ頭62と、を有する。上側ゴム層12u、下側ゴム層12bは、使用状態において、ネジ頭62及び締付対象に接する。以下、防振装置1の構成について、具体的に説明する。
図2に示すように、防振装置1の使用状態において、防振装置1の下側(矢印b方向)に、自動車等の車両における密封対象である2部材のうちの一方、例えば、内燃機関のシリンダヘッド等の一方筐体50が配置されている。一方筐体50には、ボルト60の雄ネジ部61を挿通可能な径を有するボルト挿通孔52が形成されている。また、防振装置1の使用状態において、一方筐体50の下側(矢印b方向)に、自動車等の車両における密封対象である2部材のうちの他方、例えば、内燃機関のシリンダブロック等の他方筐体51が配置されている。他方筐体51には、ボルト60の雄ネジ部61と螺合可能な径及びネジ山形状を有するネジ孔である雌ネジ部53が形成されている。雌ネジ部53は、一方筐体50のボルト挿通孔52と軸線方向(矢印a又はb方向)において同じ位置に形成されている。防振装置1の挿通孔13は、ボルト挿通孔52及び雌ネジ部53と軸線方向(矢印a又はb方向)において同じ位置に配置されている。そして、一方筐体50と他方筐体51との間には、この2部材の間を密封対象とする防振装置1とは別のガスケット100が配置されている。
防振装置1は、図1に示すように、外形が、円形状の板状部材に形成されており、その中央部分には、円形状の挿通孔13が形成されている。すなわち、防振装置1は、全体として環状に形成されている。
防振装置1は、ラバーコーテッドメタル(以下、RCMともいう。)である。つまり、防振装置1は、図2に示すように、金属板11と、金属板11の上側(矢印a方向)の面である上面11uに被覆されている上側ゴム層12uと、金属板11の下側(矢印b方向)の面である下面11bに被覆されている下側ゴム層12bとを有している。
金属板11は、例えば、鋼板、ステンレス、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム合板等である。上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bは、例えば、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム及びシリコンゴムのうちの少なくとも一種を含む合成ゴム(発泡ゴムを含む)等である。また、本発明における板状部材は、本実施の形態における金属板11のような金属製以外に硬質の樹脂製などであってもよい。
図2に示すように、ボルト60は、雄ネジ部61、及び、ネジ頭62を有する。ボルト60は、軸線方向(矢印a又はb方向)を長手方向とすると、長手方向の一端に設けられているネジ頭62から順に他端に向けて、軸状に形成されている雄ネジ部61が図2において下側(矢印b方向)に配置されている。雄ネジ部61には、締付対象である他方筐体51の雌ネジ部53と螺合可能なネジ山が形成されている。雄ネジ部61の長さ(厚み方向の寸法)は、締付対象である一方筐体50と他方筐体51の厚み方向の寸法、防振装置
1とガスケット100の厚み方向の寸法、及びガスケット100の圧縮量によって所定の値に定められている。
ネジ頭62は、ボルト60をレンチやドライバーなどの締付工具によって締め付ける作業ができるように、例えばネジ頭の形状が六角形に形成されている。なお、ネジ頭62の形状は、上述の例には限定されず、例えば十字穴などが形成されているものであってもよく、頂部に六角穴が形成されたものであってもよい。ネジ頭62は、雄ネジ部61とは径が異なる。ネジ頭62は、締付対象である一方筐体50との接触面である座面621が平面に形成されている。なお、雄ネジ部61のネジ山の形状やネジ頭62の形状は、上述の例には限定されず、適宜な形状を採用することができる。ボルト60は、使用状態において、雄ネジ部61が防振装置1の挿通孔13、一方筐体50のボルト挿通孔52、及び他方筐体51の雌ネジ部53に挿通される。
図2では、防振装置1はボルト60のネジ頭62の座面621と一方筐体50との間に介在している状態である。この状態において、ボルト60は、雄ネジ部61が他方筐体51の雌ネジ部53に螺合している。この状態において、防振装置1は、上側ゴム層12uがボルト60のネジ頭62の雄ネジ部61側(矢印b方向)の面である座面621と当接している。具体的には、防振装置1の上側ゴム層12uは、使用状態においてネジ頭62の座面621に接する。ここで、上側ゴム層12uが接する座面621には、外周側(矢印d方向)の端部622が含まれる。また、防振装置1は、下側ゴム層12bが一方筐体50の上側(矢印a方向)の面である表面50uと当接している。
図3は、防振装置1の使用状態において振動Vの伝播経路を示すための断面図である。図3では、使用状態において他方筐体51にて発生した振動Vが一方筐体50に伝播する例を示している。図3に示すように、使用状態において他方筐体51にて発生した振動Vは、雌ネジ部53に螺合されているボルト60の雄ネジ部61に入力される。雄ネジ部61に入力した振動Vは、ネジ頭62を経て一方筐体50に伝播する。このときに、ボルト60のネジ頭62の座面621の外周側の端部622と一方筐体50との間には、防振装置1が配置されている。防振装置1は、上述のように金属板11の両面に被覆されている上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bを備えるため、一方筐体50とボルト60とを形成している金属材料が互いに接触することを防止することができる。そして、防振装置1は、上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bを備えるため、一方筐体50とボルト60との間で振動が伝播することを防止することができる。
図4は、ボルト60による一方筐体50と他方筐体51との締付状態の参考例を示すための断面図である。図4では、ボルト60のネジ頭62の外周側の座面621と一方筐体50との間に防振装置1が配置されていない点が、図2及び図3に示した本実施の形態における防振装置1の使用状態の例と相違する。
図4に示すように、参考例の状態では、他方筐体51にて発生し、雌ネジ部53に螺合されているボルト60の雄ネジ部61に入力した振動は、ネジ頭62を経て一方筐体50に伝播する。このときに、ボルト60のネジ頭62の座面621と一方筐体50の表面50uとの間には、防振装置1が配置されていない。このため、ネジ頭62と一方筐体50との間では、互いの金属材料が直接的に接触するため、ネジ頭62から伝播した振動により騒音が生じる。ネジ頭62の座面621と一方筐体50の表面50uとの間で生じる振動や騒音は、特に座面621の外周側の端部622との間で生じやすい。
一般に、自動車などの機械部品は、締付対象である一方筐体50と他方筐体51、及び締付部材であるボルト60は、ともにアルミニウム系合金、マグネシウム系合金、あるいは鉄系合金などの金属製であり、互いに振動を伝播しやすい。防振装置1は、一方筐体5
0と他方筐体51との締付時に、一方筐体50とボルト60のネジ頭62の座面621との間に介在させる。このように配置することにより、防振装置1によれば、一方筐体50、他方筐体51、及びボルト60により構成される振動系のバネ剛性を低くし、共振周波数を低周波数側に移動させることで、防振効果を得ることができる。また、防振装置1によれば、一方筐体50とボルト60の座面621とが直接的に接触することを防止することができる。また、防振装置1によれば、上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bを構成するゴム材料の減衰性を利用して、ボルト60から一方筐体50への振動の伝播を抑制することができるため、自動車に用いた場合にエンジンやロードノイズなどの振動に対して防振効果及び防音効果を得ることができる。さらに、防振装置1によれば、締付対象である一方筐体50と他方筐体51とをボルト60により締め付ける際に、ボルト60の座面621と一方筐体50の表面50uとの間に防振装置1を介在させるのみの簡易な作業により、上述の防音効果及び防振効果を得ることができる。
防振装置1によれば、振動などが伝播しやすいボルト60の座面621と一方筐体50の表面50uとの間に介在させることにより、上述の防振効果及び防音効果をさらに向上させることができる。
図5は、防振装置1の使用状態における第1の変形例を示すための断面図である。また、図6は、防振装置1の使用状態における第2の変形例を示すための断面図である。図5及び図6に示すように、防振装置1は、一方筐体50と他方筐体51との間に介在させる密封装置が上述のようなガスケット100である場合に限定されず、例えばOリング200、液体ガスケット300、あるいは不図示のラバーガスケットなど、様々な密封装置と組み合わせて使用することができる。
図7は、防振装置1の使用状態における第3の変形例を示すための断面図である。図7に示すように、防振装置1は、使用状態において、締付対象である一方筐体50の表面50uとネジ頭62の座面621との間に座金70を介在させている場合に用いることができる。この場合において、防振装置1の上側ゴム層12uは、座金70の下側の表面70bに接する。具体的には、防振装置1の上側ゴム層12uは、使用状態において座金70の下側の表面50bにおける外周側(矢印d方向)の端部701に接する。また、防振装置1は、下側ゴム層12bが一方筐体50の上側(矢印a方向)の面である表面50uと当接している。
以上説明した第1から第3の変形例においても、防振装置1を振動などが伝播しやすいボルト60の座面621と一方筐体50の表面50uとの間に介在させることにより、上述の防振効果及び防音効果をさらに向上させることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態に係る防振装置1Aについて説明する。以下、上述の第1の実施の形態に係る防振装置1と同一の又は類似する機能を有する構成に対しては同一の符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る防振装置1Aの概略構成を示すための正面図である。また、図9は、防振装置1AのA−A断面図である。図8及び図9に示すように、防振装置1Aは、板状部材としての金属板11において、一方の面、具体的には上面11uに上側(矢印a方向)に向かって凸形状のビード部14を有する点が先に説明した防振装置1と相違する。金属板11は、ビード部14と、ビード部14を挟んで金属板11の両側(内周側(矢印c方向)及び外周側(矢印d方向))に形成された平坦な面である平面部15とを全周に渡って有している。ビード部14は、幅方向(矢印cd方向)において両側の平面部15の間、例えば金属板11の中央部分において、頂部14aをビード
部14の軸線方向(矢印ab方向)における頂部分として下側(矢印b方向)から上側(矢印a方向)に向かって膨らむように断面視円弧状のフルビード形状に形成されている。すなわち、金属板11にビード部14を有する防振装置1Aは、フローティング構造を有している。
図10は、防振装置1Aの使用状態を示すための断面図である。図10に示すように、防振装置1Aの使用状態において、防振装置1の使用状態と同様に、防振装置1Aの下側(矢印b方向)には一方筐体50が配置されている。また、防振装置1の使用状態において、一方筐体50の下側(矢印b方向)には、他方筐体51が配置されている。ボルト60は、雄ネジ部61が防振装置1Aの挿通孔13、及び、一方筐体50のボルト挿通孔52に挿通されて、他方筐体51の雌ネジ部53に螺合している。そして、一方筐体50と他方筐体51との間には、この2部材の間を密封対象とする防振装置1とは別のガスケット100が配置されている。
以上のような防振装置1Aの使用状態において、上側ゴム層12uのビード部14の頂部14a上に設けられている部分は、ネジ頭62における座面621に接する。ビード部14の頂部14a上の上側ゴム層12uは、座面621の外周側の端部622、又はその付近に接するのが望ましい。
図11は、防振装置1Aの使用状態において振動Vの伝播経路を示すための断面図である。図11では、図3に示した防振装置1の使用状態における振動Vの伝播経路と同様に、使用状態において他方筐体51にて発生した振動Vが一方筐体50に伝播する例を示している。図11に示すように、使用状態において他方筐体51にて発生した振動Vは、雌ネジ部53に螺合されているボルト60の雄ネジ部61に入力される。雄ネジ部61に入力した振動Vは、ネジ頭62を経て一方筐体50に伝播する。このときに、ボルト60のネジ頭62の座面621と一方筐体50との間には、防振装置1Aが配置されている。防振装置1Aは、上述のように金属板11の両面に被覆されている上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bを備えるため、一方筐体50とボルト60とを形成している金属材料が互いに接触することを防止することができる。そして、防振装置1Aは、上側ゴム層12u及び下側ゴム層12bを備えるため、一方筐体50とボルト60との間で振動が伝播することを防止することができる。特に、防振装置1Aによれば、金属板11に頂部14aを有するビード部14を有するため、一方筐体50、他方筐体51、及びボルト60により構成される振動系のバネ剛性をより低くし、共振周波数をより低周波数側に移動させることで、より高い防振効果及び防音効果を得ることができる。防振装置1Aにおいて、ネジ頭62の座面621と一方筐体50の表面50uとの間で生じる振動や騒音が生じやすい、座面621の外周側の端部622又はその付近に、ビード部14の頂部14aを配置することにより、より高い防振効果及び防音効果を得ることができる。
図12は、防振装置1Aの使用状態における第1の変形例を示すための断面図である。また、図13は、防振装置1Aの使用状態における第2の変形例を示すための断面図である。図12及び図13に示すように、防振装置1Aは、先に説明した防振装置1と同様に、一方筐体50と他方筐体51との間に介在させる密封装置が上述のようなガスケット100である場合に限定されず、例えばOリング200、液体ガスケット300、あるいは不図示のラバーガスケットなど、様々な密封装置と組み合わせて使用することができる。
図14は、防振装置1Aの使用状態における第3の変形例を示すための断面図である。図14に示すように、防振装置1Aは、防振装置1と同様に、使用状態において、締付対象である一方筐体50の表面50uとネジ頭62の座面621との間に座金70を介在させている場合に用いることができる。この場合において、防振装置1の上側ゴム層12uは、座金70の下側の表面70bに接する。具体的には、防振装置1の上側ゴム層12u
は、使用状態において座金70の下側の表面70bにおける外周側(矢印d方向)の端部701に接する。また、防振装置1は、下側ゴム層12bが一方筐体50の上側(矢印a方向)の面である表面50uと当接している。
以上説明した第1から第3の変形例においても、防振装置1Aを振動などが伝播しやすいボルト60の座面621と一方筐体50の表面50uとの間に介在させることにより、上述の防振効果及び防音効果をさらに向上させることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態に係る防振装置1Bについて説明する。以下、上述の第1の実施の形態に係る防振装置1及び第2の実施の形態に係る防振装置1Aと同一の又は類似する機能を有する構成に対しては同一の符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
図15は、本発明の第3の実施の形態に係る防振装置1Bの概略構成を示すためのA−A断面図である。図15に示すように、防振装置1Bは、板状部材としての金属板11において、一方の面、具体的には上面11uに上側(矢印a方向)に向かって凸形状のビード部14がハーフビード形状である点が先に説明した防振装置1Aと相違する。具体的には、金属板11は、ビード部14と、ビード部14を挟んで金属板11の両側(内周側(矢印c方向)及び外周側(矢印d方向))が上側(矢印a方向)に形成された平坦な面である外周側平面部15a及び内周側平面部15bとを全周に渡って有している。ビード部14は、幅方向(矢印cd方向)において両側の外周側平面部15a及び内周側平面部15bとの間、例えば金属板11の中央部分に設けられている。この金属板11の中央部分において、ビード部14は、外周側平面部15aとの接続部分に設けられている屈曲部14bと内周側平面部15bとの接続部分に設けられている屈曲部14cとにより形成されている傾斜面である。すなわち、防振装置1Bにおいて、ビード部14はハーフビード形状である。そして、金属板11にビード部14を有する防振装置1Bは、フローティング構造を有している。
以上のような防振装置1Bの使用状態において、上側ゴム層12uのビード部14の上に設けられている部分は、ネジ頭62における座面621に接するように配置される。ビード部14の上の上側ゴム層12uは、座面621の外周側の端部622に接するのが望ましい。
以上のように構成されている防振装置1Bによれば、金属板11にビード部14を有するため、一方筐体50、他方筐体51、及びボルト60により構成される振動系のバネ剛性をより低くし、共振周波数をより低周波数側に移動させることで、より高い防振効果及び防音効果を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。また、例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
1…防振装置、11…金属板、11b…下面、11u…上面、12b…下側ゴム層、12u…上側ゴム層、13…挿通孔、14…ビード部、14a…頂部、14b…屈曲部、14c…屈曲部、15…平面部、15a…外周側平面部、15b…内周側平面部、50…一方筐体、50u…表面、51…他方筐体、52…ボルト挿通孔、53…雌ネジ部、60…ボ
ルト、61…雄ネジ部、62…ネジ頭、70…座金、70b…表面、100…ガスケット、200…Oリング、300…液体ガスケット、621…座面、622…端部、Y1…軸線

Claims (5)

  1. 環状に形成されている板状部材と、
    前記板状部材に設けられ、前記板状部材を締付対象に取り付ける締付部材を挿通する挿通孔と、
    前記板状部材の両面に被覆されているゴム層と、
    を備え、
    前記ゴム層は、使用状態において、前記締付部材のネジ頭及び前記締付対象に接する、防振装置。
  2. 前記ゴム層は、使用状態において前記ネジ頭における外周側の端部に接する、
    請求項1に記載の防振装置。
  3. 前記締付部材は、使用状態において前記締付対象との間に介在させる座金を有し、
    前記ゴム層は、使用状態において前記座金に接する、
    請求項1に記載の防振装置。
  4. 前記板状部材は、一方の面に凸形状のビード部を有する、
    請求項1に記載の防振装置。
  5. 前記ゴム層は、使用状態において、前記ビード部の上に対応する部分が前記ネジ頭における外周側の端部に接する、
    請求項4に記載の防振装置。
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