JP2021080910A - エンジン - Google Patents
エンジン Download PDFInfo
- Publication number
- JP2021080910A JP2021080910A JP2019211550A JP2019211550A JP2021080910A JP 2021080910 A JP2021080910 A JP 2021080910A JP 2019211550 A JP2019211550 A JP 2019211550A JP 2019211550 A JP2019211550 A JP 2019211550A JP 2021080910 A JP2021080910 A JP 2021080910A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- passage
- exhaust
- cylinder
- merging
- passages
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
【課題】エンジンの大型化を防ぎつつ、各気筒から生じた排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものとする。【解決手段】複数の気筒4を備え、一の気筒4aに接続される複数の第1排気通路6と、一の気筒4aと点火時期が連続する他の気筒4bに接続される複数の第2排気通路7と、複数の第1排気通路6の一の通路6bと複数の第2排気通路7の一の通路7aとが合流して構成される第1合流通路10と、複数の第1排気通路6の一の通路6bを除く他の通路6aと第1合流通路10とが合流して構成される第2合流通路11と、を備えている。第1合流通路10の断面積L1は、第1排気通路6の他の通路6aの断面積よりも大きい。この構成を採用することで、エンジンの大型化を防ぎつつ、各気筒から生じた排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものとすることができる。【選択図】図1
Description
この発明は、複数の気筒を備えたエンジンに関する。
一般に、一つの気筒に複数の排気通路が接続されたエンジンがある。例えば、特許文献1に記載のエンジンは、複数の気筒のうち一の気筒に接続された第1排気通路と、一の気筒と点火時期の連続する他の気筒に接続された第2排気通路とを備え、第1排気通路と第2排気通路とが合流して、第1合流通路が構成されている。
ところで、各気筒で生じた排気ガスは、圧力波となって下流側に向かって伝播する。この圧力波は、第1合流通路内で反射し、下流側とは反対側に伝播する反射波となることがある。ここで、他の気筒に続いて一の気筒が点火するように設定されている場合、他の気筒で生じた排気ガスの反射波と、一の気筒から生じた排気ガスの圧力波とが、第1合流通路内で衝突する現象、いわゆる排気干渉を生じることがある。このような排気干渉が生じると、各気筒から生じた排気ガスの流れが妨げられ、エンジンの出力低下につながる恐れがある。
このような排気干渉の対策として、点火時期が連続する気筒に接続された排気通路同士をシリンダ内では合流させず、それぞれ別々にシリンダ外への出口に通じている構成を採用するエンジンもある(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2のエンジンでは、点火時期が連続する気筒に接続された排気通路を、それぞれシリンダヘッド外へ通じる別々の出口へ導かなければならない。このため、排気通路同士を上下に重ねるようにして立体的に交差させる必要があり、エンジンの大型化を招く恐れがある。
そこで、この発明の課題は、エンジンの大型化を防ぎつつ、各気筒から生じた排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものにすることである。
上記の課題を解決するため、この発明は、複数の気筒を備え、一の気筒に接続される複数の第1排気通路と、前記一の気筒と点火時期が連続する他の気筒に接続される複数の第2排気通路と、前記複数の第1排気通路の一の通路と前記複数の第2排気通路の一の通路とが合流して構成される第1合流通路と、前記複数の第1排気通路の前記一の通路を除く他の通路と前記第1合流通路とが合流して構成される第2合流通路と、を備え、前記第1合流通路の断面積は、前記第1排気通路の前記他の通路の断面積よりも大きい構成を採用した。
また、前記第1排気通路の前記他の通路の長さは、前記第2排気通路の前記一の通路と前記第1合流通路との長さの和よりも長い構成を採用することができる。
また、前記一の気筒は、前記第1排気通路の前記他の通路との間に設けられる第1排気弁と、前記第1排気通路の前記一の通路との間に設けられる第2排気弁と、を備え、前記第1排気弁の閉弁の時期は、前記第2排気弁の閉弁の時期よりも遅く設定される構成を採用することができる。
また、前記他の気筒とは点火時期が連続しない別の気筒に接続された複数の第3排気通路と、前記複数の第2排気通路の前記一の通路を除く他の通路と、前記複数の第3排気通路の一の通路とが合流して構成される第3合流通路と、を備え、前記第1合流通路の断面積は前記第3合流通路の断面積よりも大きい構成を採用することができる。
この発明は、第1合流通路の断面積が、第1排気通路の他の通路の断面積よりも大きい構成を採用することで、各気筒から生じた排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものとすることができる。すなわち、第1排気通路の他の通路は、第1合流通路よりも排気ガスの流れにくい通路となっている。ここで、第1排気通路の一の通路を通る排気ガスは、第1合流通路を経由して第2合流通路に流れ込む。このため、一の気筒で生じた排気ガスのうち、第1排気通路の他の通路を通る排気ガスは、第1排気通路の一の通路を通る排気ガスよりも遅れて第2合流通路に流れ込む。よって、一の気筒から生じた排気ガス同士で、排気干渉が生じにくいものとすることができる。
また、第2排気通路の一の通路を通る排気ガスは、第1合流通路を経由して第2合流通路に流れ込む。一の気筒と他の気筒とは点火の時期の連続する気筒である。このため、第1排気通路の他の通路を通る排気ガスは、第2排気通路の一の通路を通る排気ガスよりも、大きく遅れて第2合流通路に流れ込む。このため、点火時期の連続する一の気筒と他の気筒とから生じる排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものとすることができる。また、このように、第1排気通路と第2排気通路との合流を避ける必要がなくなり、立体的に交差させる必要もないため、エンジンの大型化を防ぐことも可能になっている。従って、エンジンの大型化を防ぎつつ、各気筒から生じた排気ガス同士で排気干渉が生じにくいものにすることができる。
以下、図面を参照しつつ、この発明に係るエンジンの第1実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを備えている。シリンダブロック2は、複数の気筒4を備えている。説明のため、第1実施形態のエンジンは、気筒4の数を4本とする直列4気筒エンジンとする。なお、ここで示したエンジンの形態は例示に過ぎず、気筒の数、排気通路の数や形状などについて、何ら限定を受けることなく適用される。
複数の気筒4は、一の気筒である1番気筒4aと、一の気筒と点火時期の連続する他の気筒である2番気筒4bと、2番気筒4bとは点火時期の連続しない別の気筒である3番気筒4cと、3番気筒4cと点火時期の連続する4番気筒4dとからなる。すなわち、各気筒4の点火時期の順番は、1番気筒4a、3番気筒4c、4番気筒4d、2番気筒4bの順となっている。2番気筒4bの点火後は、再び1番気筒4aの点火に戻り、上記の順番を繰り返す。
各気筒4の内部には、ピストンが上下動自在に設けられている。気筒4内のピストンは、クランクシャフトに連結されている。クランクシャフトはピストンの上下動に合わせて回転自在になっている。各気筒4の、ピストン上部の燃焼室には、空気を送り込む吸気通路34がそれぞれ接続されている。
シリンダヘッド3は、上記複数の排気通路(第1排気通路6、第2排気通路7、第3排気通路8、第4排気通路9)を排気ポートとして内蔵している。シリンダヘッド3は、シリンダブロック2の上方部分に連結されて、エンジン1を構成している。
複数の排気通路(第1排気通路6、第2排気通路7、第3排気通路8、第4排気通路9)がシリンダヘッド3の内部で一つに合流して、後述する第6合流通路20が構成される。第6合流通路20は、シリンダヘッド3に設けられた出口5に通じている。以下、各気筒4が配置されている側を上流側とし、シリンダヘッド3の出口5が設けられている側を下流側として説明する。
図1、図2に示すように、1番気筒4aには、複数の第1排気通路6が接続されている。複数の第1排気通路6は、一の通路6a(以下、「第1通路6a」と称する。)と他の通路6b(以下、「第2通路6b」と称する。)とからなる。第1通路6a、および第2通路6bは、1番気筒4aの燃焼室に通じている。1番気筒4aは、第1通路6aとの間に設けられる第1排気弁21と、第2通路6bとの間に設けられる第2排気弁22とを備えている。
2番気筒4bには、複数の第2排気通路7が接続されている。複数の第2排気通路7は、一の通路7a(以下、「第3通路7a」と称する。)と他の通路7b(以下、「第4通路7b」と称する。)とからなる。第3通路7a、および第4通路7bは、2番気筒4bの燃焼室に通じている。2番気筒4bは、第3通路7aとの間、および第4通路7bとの間に、他の排気弁33を備えている。
第2通路6bと、第3通路7aとが合流して、第1合流通路10が構成されている。第2通路6bと第3通路7aとが合流する地点を、第1合流地点12とする。第1合流地点12は、第2通路6bの下流側の根元部分と、第3通路7aの下流側の根元部分(図2に示す鎖線部分)と、に位置している。
第1合流通路10と、第1通路6aとが合流して、第2合流通路11が構成されている。第1合流通路10と第1通路6aとが合流する地点を、第2合流地点13とする。第2合流地点13は、第1通路6aの下流側の根元部分と、第1合流通路10の下流側の根元部分(図2の鎖線部に示す部分)と、に位置している。第2合流地点13は、第1合流地点12よりも下流側に位置している。すなわち、第1合流通路10は、第1合流地点12より下流側であって、かつ第2合流地点13より上流側の部分である。
第1合流通路10の断面積L1(第1合流通路10の、排気ガスが流れる方向(図示矢印Aの方向)に直交する断面の面積)は、第1通路6aの断面積L2(第1通路6aの、排気ガスが流れる方向(図示矢印Bの方向)に直交する断面の面積)よりも大きい。第1合流通路10の断面積L1は、第1通路6aの断面積L2の1.5〜2.5倍(好ましくは、1.8〜2.2倍)の大きさである。
第1通路6aの長さ(第1通路6aの1番気筒4aとの接続部分から、第2合流地点13までの長さ)は、第3通路7aと第1合流通路10との長さの和(第3通路7aの2番気筒4bとの接続部分から、第2合流地点13までの長さ)よりも長い。また、第1通路6aの長さは、第2通路6bと第1合流通路10との長さの和(第2通路6bの1番気筒4aとの接続部分から第2合流地点13までの長さ)よりも長い。
図1から3に示すように、3番気筒4cには、複数の第3排気通路8が接続されている。複数の第3排気通路8は、一の通路8a(以下、「第5通路8a」と称する。)と他の通路8b(以下、「第6通路8b」と称する。)とからなる。第5通路8a、および第6通路8bは、3番気筒4cの燃焼室に通じている。3番気筒4cは、第5通路8aとの間、および第6通路8bとの間に、他の排気弁33を備えている。
第4通路7bと、第5通路8aとが合流して、第3合流通路14が構成されている。第3合流通路14は、下流側にかけて縮径しており、下流側の根元部分(図示鎖線部)が最小径となっている。第1合流通路10の断面積L1は、第3合流通路14の最小径部分の断面積L3(第3合流通路14の、排気ガスが流れる方向(図示矢印Cの方向)に直交する断面の面積)よりも大きい。第3合流通路14の最小径部分の断面積L3は、第1合流通路10の断面積L1の0.2〜0.8倍(好ましくは、0.4〜0.6倍)の大きさである。第4通路7bと第5通路8aとが合流する地点を、第3合流地点15とする。
4番気筒4dには、複数の第4排気通路9が接続されている。複数の第4排気通路9は、一の通路9a(以下、「第7通路9a」と称する。)と他の通路9b(以下、「第8通路9b」と称する。)とからなる。第7通路9a、および第8通路9bは、4番気筒4dの燃焼室に通じている。4番気筒4dは、第7通路9aとの間に設けられる第3排気弁23と、第8通路9bとの間に設けられる第4排気弁24とを備えている。
第6通路8bと第7通路9aとが合流して第4合流通路16が構成される。第6通路8bと第7通路9aとが合流する地点を、第4合流地点17とする。第4合流地点17は、第6通路8bの下流側の根元部分と、第7通路9aの下流側の根元部分(図3の鎖線で示す部分)と、に位置している。
第4合流通路16と第8通路9bとが合流して第5合流通路18が構成される。第4合流通路16と第8通路9bとが合流する地点を、第5合流地点19とする。第5合流地点19は、第4合流通路18の下流側の根元部分と、第8通路9bの下流側の根元部分(図3の鎖線で示す部分)と、に位置している。第5合流地点19は、第4合流地点17よりも下流側に位置している。すなわち、第4合流通路16は、第4合流地点17より下流側であって、かつ第5合流地点19より上流側の部分である。
第4合流通路16の断面積L4(第4合流通路16の、排気ガスが流れる方向(図示矢印Dの方向)に直交する断面の面積)は、第8通路9bの断面積L5(第8通路9bの、排気ガスが流れる方向(図示矢印Eの方向)に直交する断面の面積)よりも大きい。第4合流通路16の断面積L4は、第8通路9bの断面積L5の1.5〜2.5倍(好ましくは、1.8〜2.2倍)の大きさである。また、第4合流通路16の断面積L4は、第1通路6aの断面積L2、および第3合流通路14の断面積L3よりも大きい。
第8通路9bの長さ(第8通路9bの4番気筒4dとの接続部分から、第5合流地点19までの長さ)は、第6通路8bと第4合流通路16との長さの和(第6通路8bの3番気筒4cとの接続部分から、第5合流地点19までの長さ)よりも長い。また、第8通路9bの長さは、第7通路9aと第4合流通路16との長さの和(第7通路9aの4番気筒4dとの接続部分から、第5合流地点19までの長さ)よりも長い。
第2合流通路11、第3合流通路14、および第5合流通路18が一つに集合して第6合流通路20が構成される。
図4は、クランクの回転角ごとの第1排気弁21のリフト量(図中の鎖線で示すグラフ)と、第2排気弁22のリフト量(図中の実線で示すグラフ)とを示している。第1排気弁21のリフト量の増加時期は、第2排気弁22のリフト量の増加時期に比べると、クランクの回転角の大きな時期になる。すなわち、第1排気弁21の閉弁の時期が、第2排気弁22の閉弁の時期よりも遅く設定されている。
図5は、クランクの回転角ごとの第3排気弁23のリフト量(図中の実線で示すグラフ)と、第4排気弁24のリフト量(図中の鎖線で示すグラフ)とを示している。第4排気弁24のリフト量の増加時期は、第3排気弁23のリフト量の増加時期に比べると、クランクの回転角の大きな時期になる。すなわち、第4排気弁24の閉弁の時期が、第3排気弁23の閉弁の時期よりも遅く設定されている。
上記の通り、第1合流通路10の断面積L1は、第1通路6aの断面積L2よりも大きい。このため、第1通路6aは第1合流通路10よりも排気ガスの流れにくい通路となっている。ここで、第2通路6bを通る排気ガスは、第1合流通路10を経由して第2合流通路11に流れ込む。このため、1番気筒4aで生じた排気ガスのうち、第1通路6aを通過する排気ガスは、第2通路6bを通過する排気ガスよりも遅れて第2合流通路11に流れ込む。よって、1番気筒4aから生じた排気ガス同士で、排気干渉が起こりにくくなる。
また、上記の通り、2番気筒4bの点火の後に1番気筒4aが点火されるため、2番気筒4bで生じた排気ガスは、1番気筒4aで生じた排気ガスよりも先に下流側へ流れる。ここで、第3通路7aを通る排気ガスは、第1合流通路10を経由して第2合流通路12に流れ込む。上記の通り、第1通路6aは第1合流通路10よりも排気ガスの流れにくい通路であるため、第1通路6aを通る排気ガスは、第3通路7aを通る排気ガスよりも大きく遅れて第2合流通路11に流れ込む。よって、点火時期の連続する1番気筒4aと2番気筒4bとから生じる排気ガス同士で、干渉しにくくすることができる。
以上のことから、複数の気筒4から生じた排気ガス同士で、排気干渉の生じにくいものとすることができる。
さらに、第1通路6aの長さを、第3通路7aと第1合流通路10との長さの和よりも長くした構成を採用することで、第1通路6aを通る排気ガスが、第3通路7aを通る排気ガスよりもさらに遅れて第2合流通路11に到達するものにできる。従って、点火時期の連続する気筒4から生じた排気ガス同士で、より効果的に干渉を生じにくくすることができる。
また、第1通路6aの長さを、第2通路6bと第1合流通路10との長さの和よりも長くした構成を採用することで、第1通路6aを通る排気ガスが、第2通路6bを通る排気ガスよりもさらに遅れて第2合流通路11に到達するものにできる。従って、1番気筒4aから生じた排気ガス同士で、より効果的に干渉しにくくすることができる。
また、上記の通り、第4合流通路16の断面積L4は、第8通路9bの断面積L5よりも大きい。このため、第8通路9bは第4合流通路16よりも排気ガスの流れにくい通路となっている。ここで、第7通路9aを通る排気ガスは、第4合流通路16を経由して第5合流通路18に流れ込む。このため、4番気筒4dで生じた排気ガスのうち、第8通路9bを通過する排気ガスは、第7通路9aを通過する排気ガスよりも遅れて第5合流通路18に流れ込む。よって、4番気筒4dから生じた排気ガス同士で、排気干渉が生じにくくなる。
また、上記の通り、3番気筒4cの点火の後に4番気筒4dが点火されるため、3番気筒4cで生じた排気ガスは、4番気筒4dで生じた排気ガスよりも先に下流側へ流れる。ここで、第6通路8bを通る排気ガスは、第4合流通路16を経由して第5合流通路18に流れ込む。第8通路9bは第4合流通路16よりも排気ガスの流れにくい通路であるため、第8通路9bを通る排気ガスは、第6通路8bを通る排気ガスよりも大きく遅れて第5合流通路16に到達する。よって、点火時期の連続する3番気筒4cと4番気筒4dとから生じる排気ガス同士で、排気干渉が生じにくくなる。
さらに、第8通路9bの長さを、第6通路8bと第4合流通路16との長さの和よりも長くした構成を採用することで、第8通路9bを通る排気ガスが、第6通路8bを通る排気ガスよりもさらに遅れて第5合流通路18に到達するものにできる。このため、第8通路9bを通過する排気ガスと、第6通路8bを通過する排気ガスとの間で、第4合流通路16に到達する時期を、さらに大きくずらすことができる。従って、第8通路9bを通る排気ガスと第6通路8aを通る排気ガスとを、より効果的に干渉しにくくすることができる。
また、第8通路9bの長さを、第7通路9aと第4合流通路16との長さの和よりも長くした構成を採用することで、第8通路9bを通る排気ガスが、第7通路9aを通る排気ガスよりもさらに遅れて第5合流通路18に到達するものにできる。従って、第8通路9bを通る排気ガスと第7通路9aを通る排気ガスで、より効果的に干渉しにくくすることができる。
また、上記の通り、第1排気弁21の閉弁の時期は、第2排気弁22の閉弁の時期よりも遅く設定されている。このため、第1通路6aを通る排気ガスが、第2通路6bを通る排気ガスよりもさらに遅れて第2合流通路11に到達するものにできる。従って、1番気筒4aから生じた排気ガス同士で、より効果的に排気干渉の生じにくいものとすることができる。
また、上記の通り、第4排気弁24の閉弁の時期が、第3排気弁23の閉弁の時期よりも遅く設定されている。第8通路9bを通る排気ガスが、第7通路9aを通る排気ガスよりもさらに遅れて第5合流通路18に到達するものにできる。従って、4番気筒4dから生じた排気ガス同士で、より効果的に干渉しにくくすることができる。
上記第1実施形態では、一の気筒を1番気筒4aとし、他の気筒を2番気筒4bとし、別の気筒を4cとして説明した。しかし、一の気筒は、4番気筒4dとすることもできる。この場合、他の気筒は、4番気筒4dと点火時期の連続する3番気筒4cとなる。また、別の気筒は、3番気筒4cと点火時期の連続しない2番気筒4bとなる。また、4番気筒4dには複数の第1排気通路6が、3番気筒4cには複数の第2排気通路7が、2番気筒4bには複数の第3排気通路8が、1番気筒4aには複数の第4排気通路9が、それぞれ接続されていると読替える。
上記第1実施形態では、各気筒4に接続された複数の排気通路(第1排気通路6、第2排気通路7、第3排気通路8、第4排気通路9)のそれぞれを、シリンダヘッド3の内部で一つに集合させて出口5に導いているが、これらの複数の排気通路を、シリンダヘッド3に外付けされた排気マニホールドを用いて、シリンダヘッド3の外部で一つに集合させる構成を採用することができる。このような構成は、後述の他の実施形態においても採用できる。
この排気マニホールドを用いる構成では、第1通路6aの、第2合流地点13より上流側の部分が、シリンダヘッド3に内蔵されている。また、第2通路6b、および第3通路7aの、第1合流地点12よりも上流側の部分が、シリンダヘッド3に内蔵されている。第2通路6bと第3通路7aとが、シリンダヘッド3の外部で合流して第1合流通路10が構成される。第1通路6aと第1合流通路10とが、シリンダヘッド3の外部で合流して第2合流通路11が構成される。
また、この排気マニホールドを用いる構成では、第4通路7bおよび第5通路8aの、第3合流地点15よりも上流側の部分が、シリンダヘッド3に内蔵されている。第4通路7bと第5通路8aとが、シリンダヘッド3の外部で合流して第3合流通路14が構成される。
また、この排気マニホールドを用いる構成では、第6通路8b、および第7通路9aの、第4合流地点17より上流側の部分が、シリンダヘッド3に内蔵されている。第8通路9bの第5合流地点19より上流側の部分が、シリンダヘッド3に内蔵されている。第6通路8bと第7通路9aとが、シリンダヘッド3の外部で合流して第4合流通路16が構成される。第4合流通路16と第8通路9bとが、シリンダヘッド3の外部で合流して第5合流通路18が構成される。
次に、この発明の第2実施形態にかかるエンジン1を図6から図8に示す。なお、以下では、第1の実施形態との相違点を述べるに留め、第1の実施形態に対応する構成要素は同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、第2実施形態のエンジン1は、6本の気筒4(1番気筒4a、2番気筒4b、3番気筒4c、4番気筒4d、5番気筒4e、6番気筒4f)が直列に配置された直列6気筒エンジンである。各気筒4の点火時期の順番は、1番気筒4a、5番気筒e、3番気筒4c、6番気筒4f、2番気筒4b、4番気筒4dの順となっている。4番気筒4dの点火後に、再び1番気筒4aの点火に戻って上記の順番を繰り返す。
図6に示すように、1番気筒4aには、複数の第1排気通路6が接続されている。2番気筒4bには、複数の第2排気通路7が接続されている。3番気筒4cには、複数の第3排気通路8が接続されている。4番気筒4dには、複数の第4排気通路9が接続されている。5番気筒4eには、複数の第5排気通路25が接続されている。6番気筒4fには、複数の第6排気通路26が接続されている。
複数の第5排気通路25は、一の通路25a(以下、「第9通路25a」と称する。)と他の通路25b(以下、「第10通路25b」と称する。)とからなる。第9通路25a、および第10通路25bは、5番気筒4eの燃焼室に通じている。
複数の第6排気通路26は、一の通路26a(以下、「第11通路26a」と称する。)と他の通路26b(以下、「第12通路26b」と称する。)とからなる。第11通路26a、および第12通路26bは、6番気筒4fの燃焼室に通じている。
第3排気弁23は、第6排気通路26の第11通路26aと、6番気筒4fとの間に設けられる。第4排気弁24は、第6排気通路26の第12通路26bと、6番気筒4fとの間に設けられる。
図6、7に示すように、第2通路6bと第7通路9aとが合流して、第1合流通路10が構成されている。第1合流通路10と第1通路6aとが合流して第2合流通路11が構成されている。第4通路7bと、第5通路8aとが合流して第7合流通路27が構成される。第7合流通路27は、第1合流通路10に合流している。
第2通路6bと第7通路9aと第7合流通路27が合流する地点を、第1合流地点12とする。第3通路7aは、第1合流地点12よりも上流側で、第2通路6bに合流している。第1合流通路10と第1通路6aとが合流する地点を、第2合流地点13とする。
第1通路6aの長さは、第7通路9aと第1合流通路10との長さの和(第7通路9aの4番気筒4dとの接続部分から第2合流地点13までの長さ)よりも長い。
図6、8に示すように、第6通路8bと、第11通路26aとが合流して、第4合流通路16が構成されている。第4合流通路16と第12通路26bとが合流して第5合流通路18が構成されている。第8通路9bと第9通路25aとが合流して、第8合流通路28が構成される。
第6通路8bと第11通路26aとが合流する地点を、第3合流地点15とする。第10通路25bは、第3合流地点15よりも上流側で、第11通路26aに合流している。第4合流通路16と第12通路26bとが合流する地点を、第4合流地点17とする。
第4合流通路16の断面積L4(第4合流通路16の、排気ガスが流れる方向(図示矢印Fの方向)に直交する断面の面積)は、第12通路26bの断面積L6(第12通路26bの、排気ガスが流れる方向(図示矢印G)に直交する断面の面積)よりも大きい。第4合流通路16の断面積L4は、第12通路26bの断面積L6の1.5〜2.5倍(好ましくは、1.8〜2.2倍)である。
第12通路26bの長さ(第12通路26bの6番気筒4fとの接続部分から第4合流地点17までの長さ)は、第11通路26aと第4合流通路16との長さの和(第11通路26aの6番気筒4fとの接続部分から第4合流地点17までの長さ)よりも長い。また、第12通路26bの長さは、第10通路25bと第4合流通路16との長さの和(第10通路25bの5番気筒4eとの接続部分から第4合流地点17までの長さ。)よりも長い。
第2合流通路11、および第5合流通路18が一つに集合して第6合流通路20が構成される。第6合流通路20は、シリンダヘッド3の出口5に通じている。
次に、この発明の第3実施形態にかかるエンジンを図9に示す。なお、以下では、第1の実施形態との相違点を述べるに留め、第1の実施形態に対応する構成要素は同一の符号を付して説明を省略する。
複数の気筒4の気筒数は3本である。すなわち、第3実施形態のエンジン1は、3本の気筒4が直列に配置された直列3気筒エンジンである。複数の気筒4は、1番気筒4a、2番気筒4b、3番気筒4cを備える。点火時期の順番は、1番気筒4a、3番気筒4c、2番気筒4bの順となっている。2番気筒4bの点火後は、再び1番気筒4aの点火に戻って上記の順番を繰り返す。
1番気筒4aには、複数の第1排気通路6が接続されている。2番気筒4bには、複数の第2排気通路7が接続されている。3番気筒4cには、複数の第3排気通路8が接続されている。
第3排気弁23は、第3排気通路8の第5通路8aと、3番気筒4cとの間に設けられる。第4排気弁24は、第3排気通路8の第6通路8bと、3番気筒4cとの間に設けられる。
第2排気通路7の第4通路7bと、第3排気通路8の第5通路8aとが合流して第4合流通路16が構成される。第4合流通路16と、第3排気通路8の第6通路8bとが合流して第5合流通路18が構成されている。
第2合流通路11と第5合流通路18とが合流して第6合流通路20が構成される。
なお、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
1 エンジン
4 気筒
4a 一の気筒(1番気筒)
4b 他の気筒(2番気筒)
6 第1排気通路
6a 第1排気通路の他の通路(第1通路)
6b 第1排気通路の一の通路(第2通路)
7 第2排気通路
7a 第2排気通路の一の通路(第3通路)
7b 第2排気通路の他の通路(第4通路)
8a 第3排気通路の一の通路(第5通路)
10 第1合流通路
11 第2合流通路
14 第3合流通路
L1 第1合流通路の断面積
L2 第1排気通路の他の通路の断面積
4 気筒
4a 一の気筒(1番気筒)
4b 他の気筒(2番気筒)
6 第1排気通路
6a 第1排気通路の他の通路(第1通路)
6b 第1排気通路の一の通路(第2通路)
7 第2排気通路
7a 第2排気通路の一の通路(第3通路)
7b 第2排気通路の他の通路(第4通路)
8a 第3排気通路の一の通路(第5通路)
10 第1合流通路
11 第2合流通路
14 第3合流通路
L1 第1合流通路の断面積
L2 第1排気通路の他の通路の断面積
Claims (4)
- 複数の気筒を備え、一の気筒に接続される複数の第1排気通路と、前記一の気筒と点火時期が連続する他の気筒に接続される複数の第2排気通路と、
前記複数の第1排気通路の一の通路と前記複数の第2排気通路の一の通路とが合流して構成される第1合流通路と、
前記複数の第1排気通路の前記一の通路を除く他の通路と前記第1合流通路とが合流して構成される第2合流通路と、を備え、
前記第1合流通路の断面積は、前記第1排気通路の前記他の通路の断面積よりも大きいエンジン。 - 前記第1排気通路の前記他の通路の長さは、前記第2排気通路の前記一の通路と前記第1合流通路との長さの和よりも長い請求項1に記載のエンジン。
- 前記一の気筒は、前記第1排気通路の前記他の通路との間に設けられる第1排気弁と、前記第1排気通路の前記一の通路との間に設けられる第2排気弁と、を備え、
前記第1排気弁の閉弁の時期は、前記第2排気弁の閉弁の時期よりも遅く設定される請求項1又は2に記載のエンジン。 - 前記他の気筒とは点火時期が連続しない別の気筒に接続された複数の第3排気通路と、
前記複数の第2排気通路の前記一の通路を除く他の通路と、前記複数の第3排気通路の一の通路とが合流して構成される第3合流通路と、を備え、
前記第1合流通路の断面積は前記第3合流通路の断面積よりも大きい請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019211550A JP2021080910A (ja) | 2019-11-22 | 2019-11-22 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019211550A JP2021080910A (ja) | 2019-11-22 | 2019-11-22 | エンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021080910A true JP2021080910A (ja) | 2021-05-27 |
Family
ID=75964928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019211550A Pending JP2021080910A (ja) | 2019-11-22 | 2019-11-22 | エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021080910A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021120547A (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-19 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関の排気系の構造 |
-
2019
- 2019-11-22 JP JP2019211550A patent/JP2021080910A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021120547A (ja) * | 2020-01-30 | 2021-08-19 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関の排気系の構造 |
JP7362214B2 (ja) | 2020-01-30 | 2023-10-17 | ダイハツ工業株式会社 | 内燃機関の排気系の構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7849683B2 (en) | Multiple-cylinder internal combustion engine having cylinder head provided with centralized exhaust passageway | |
EP1659272A3 (en) | Exhaust manifold of a four-cylinder engine | |
JP5978584B2 (ja) | 多気筒エンジンの排気装置 | |
JP2021080910A (ja) | エンジン | |
JP2006083756A (ja) | 多気筒内燃機関におけるシリンダヘッドの構造 | |
CN108350794B (zh) | 多缸发动机的排气装置 | |
JP5998503B2 (ja) | 多気筒エンジンの吸排気装置 | |
US20130104817A1 (en) | Engine assembly including crankcase ventilation system | |
JP6020594B2 (ja) | シリンダヘッドの予成形品及びシリンダヘッドの製造方法 | |
JP2021120547A (ja) | 内燃機関の排気系の構造 | |
JP6930220B2 (ja) | 内燃機関のシリンダヘッド | |
JP2007303341A (ja) | 内燃機関の樹脂製吸気マニホールド、及び内燃機関 | |
JP5824946B2 (ja) | 多気筒エンジン | |
JP2008169818A (ja) | 4サイクル内燃機関及び車両 | |
JP6997966B2 (ja) | エンジンの排気構造 | |
JP2014211125A (ja) | 車両用エンジンの排気ガス還流装置 | |
JP4502945B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP5998746B2 (ja) | エンジンの燃焼室構造 | |
JPH0120295B2 (ja) | ||
JP2009127609A (ja) | 多気筒内燃機関の吸気装置 | |
JPH0643461Y2 (ja) | V型エンジンの吸気装置 | |
US10260462B2 (en) | Intake device | |
JPS6132123Y2 (ja) | ||
JPH01257717A (ja) | 5気筒エンジン用排気マニホールド | |
JPH1182203A (ja) | 多気筒エンジンの吸気装置 |