JP2021079656A - 中間転写体、当該中間転写体を用いる画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

中間転写体、当該中間転写体を用いる画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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裕之 安川
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好康 松本
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Akihiro Mototani
昭博 本谷
崇之 鈴木
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崇之 鈴木
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亜希子 河村
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Abstract

【課題】十分な光量の活性光線を透過させることができる中間転写体を提供する。【解決手段】中間転写体110は、活性光線硬化型インクを用いる画像形成方法において用いられる中間転写体である。中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、複数の層の屈折率は、活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなるように配置されている。複数の層は、少なくとも基材層および弾性層を含み、基材層の屈折率の大きさをn1、弾性層の屈折率の大きさをn2としたときに、n1>n2の関係となる。【選択図】図1

Description

本発明は、中間転写体、当該中間転写体を用いる画像形成方法および画像形成装置に関する。
インクジェット法は、簡便かつ安価に画像を作製できるため、各種印刷、マーキング、細線形成、カラーフィルター等の特殊印刷を含む様々な印刷分野に応用されている。インクジェット法は、版を用いずデジタル印刷が可能であるため、多様な画像を少量ずつ形成するような用途に特に好適である。
インクジェット法によって、紙などのインクを吸収する記録媒体に画像を形成するとき、インクジェットヘッドから吐出されて記録媒体に着弾したインクの一部は、記録媒体の内部へ浸透する。そのため、インク使用量を低減して画像形成を低コスト化しようとすると、画像の隠蔽率が低下してしまい、形成した画像にムラが生じやすくなる。一方で、上記記録媒体への浸透を抑制して記録媒体の表面でインクを広がりやすくするため、インクを低粘度化すると、インクが滲みやすく、高精細な画像を形成しにくい。
これに対し、インクを浸透させにくい中間転写体の表面に中間画像を形成し、その後、上記中間画像を記録媒体に転写すれば、より少量のインクによっても隠蔽率の高い画像を形成することができ、かつ、インクのにじみも抑制できるため、より低コストで高精細な画像形成が可能になると期待される。
そのために、活性光線を照射して中間転写体の表面に形成された中間画像を構成するインクの液滴を増粘させる方法がある。
たとえば、特許文献1には、受像体に紫外線硬化型の物質を含むインクを中間転写体に付与して画像を形成するための画像生成部と、上記画像に紫外線を照射するための紫外線供給装置と、上記画像を記録媒体に転写するためのバッキングローラと、を有するインクジェット印刷装置が記載されている。特許文献1によると、上記印刷装置を用いることにより、印刷品質の低下を抑制できるとされている。
特開2007−152945号公報
本発明者らが検討したところ、特許文献1のように、中間転写ベルトの内部から紫外線を照射すると、紫外線の一部が中間転写ベルトを透過せずに反射してしまい、十分な光量の紫外線がインクに照射されないため所望する転写性を得られないことがあった。
本発明の第1の目的は、かかる点に鑑みてなされたものであり、十分な光量の活性光線を透過させることができる中間転写体を提供することである。また、本発明の第2の目的は、当該中間転写体を用いた転写性に優れる画像形成方法、および画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る中間転写体は、活性光線硬化型インクを用いる画像形成方法において用いられる中間転写体であって、前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、前記複数の層の屈折率は、前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る画像形成方法は、中間転写体に活性光線硬化型インクを付与する工程と、前記中間転写体の裏面側から活性光線を照射して、前記付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する工程と、前記転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化工程と、を有し、前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、前記複数の層の屈折率は、前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる。
上記課題を解決するため、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置は、中間転写体と、前記中間転写体の表面に活性光線硬化型インクを付与するインク付与部と、前記付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する転写部と、前記転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化部と、を有し、前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、前記複数の層の屈折率は、前記中間転写体に接触する層から前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる。
本発明によれば、十分な光量の活性光線を透過させることができる中間転写体を提供することができる。また、本発明によれば、上記中間転写体を用いた転写性に優れる画像形成方法、および画像形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の例示的な構成を示す模式図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る中間転写体、画像形成方法および画像形成装置について順番に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
1.中間転写体
本発明の一実施の形態に係る中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を含む。また、上記中間転写体は、無端状のベルトであることが好ましい。ここで、「無端状」とは、例えば、概念的(幾何学的)には一枚の長尺のシート状物の両端部を繋ぎ合わせて形成されるようなループ状の形状を意味する。中間転写体の実際の形状としては、シームレスのベルト状または円筒状の形状とすることが好ましい。
また、上記屈折率の異なる複数の層は、活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなるように配置されており、上記複数の層には、少なくとも基材層および弾性層が含まれることが好ましい。
1−1.基材層
基材層は、所期の導電性と可撓性を有する無端状のベルトである。
基材層は、例えば、可撓性を有する樹脂によって構成されている。基材層を形成する樹脂の例には、芳香族ポリイミド(PI)、芳香族ポリアミドイミド(PAI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、芳香族ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、芳香族ポリカーボネート(PC)、芳香族ポリエーテルケトン(PEK)などのベンゼン環を含む構造単位を有する樹脂、ポリフッ化ビニリデン、またはこれらの混合物や共重合物が含まれる。
あるいは、上記基材層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリサルホン(PSU)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ナイロン(NY)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム、ポリアミド(PA)フィルム、およびアイオノマー(IO)フィルムなどの樹脂フィルム、セロハン、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体から形成されていてもよい。
また、基材層は上記樹脂以外の成分を含んでいてもよい。
上記基材層は、公知の一般的な方法により製造できる。たとえば、基材層は材料となる耐熱性樹脂を押出機により溶融し、環状ダイを使用したインフレーション法により筒状に成形した後、輪切りにすることで環状(無端状のベルト)に製造できる。
また、基材層は表面処理されてもよい。基材層の表面処理方法は、特に限定されないが、UV照射、コロナ処理、オゾン処理、ブラスト処理、テクスチャー処理、カップリング剤塗布による表面処理をしてもよい。
1−2.弾性層
弾性層は、基材層の表面に配置されるか、または基材層と表面層との間に配置される層である。
弾性層の材料は、耐熱性ゴムが好ましい。耐熱性ゴムの例には、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、液状フッ素エラストマーが含まれる。耐熱性ゴムは、耐熱性の観点から、シロキサン結合を主鎖とする弾性ゴムが好ましく、シリコーンゴムが好ましい。耐熱性ゴムは、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、弾性層は、上記弾性樹脂材料以外の成分をさらに含んでいてもよい。
上記基材層および弾性層は、基材層の屈折率の大きさをn1、弾性層の屈折率の大きさをn2としたときに、n1>n2の関係となることが好ましい。基材層と弾性層の屈折率の大きさをn1>n2とすることにより、活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくすることができる。これにより、中間転写体の裏面から活性光線硬化型インク(中間画像)に向けて活性光線を照射した場合であっても、基材層と弾性層の界面での反射が抑制されるので活性光線を効率よく活性光線硬化型インク(中間画像)に到達させることができる。その結果、中間画像の裏面側の活性光線硬化型インクをある程度硬化させることができるので、転写時に中間転写体から剥離しやすくなることから、中間転写体の表面への中間画像の残存(転写もれ)を抑制することができる。また、転写性を向上させることもできる。本実施の形態において、中間転写体の裏面とは、活性光線硬化型インクが付与されていない面(転写工程においては、記録媒体と接触しない面)のことである。
また、基材層の屈折率の大きさ(n1)と、弾性層の屈折率の大きさ(n2)との差(n1−n2)は、0.05以上0.5以下であることが好ましく、0.1以上0.45以下であることがより好ましい。屈折率の大きさの差(n1−n2)を0.05以上とすることにより、中間転写体を構成する上記基材層および弾性層の界面で反射が生じるのを抑制することができる。これにより、十分な光量の活性光線が中間画像の裏面側を構成する活性光線硬化型インクを増粘させるので転写時に中間転写体から剥離しやすくなるとともに、中間画像の表面側は記録媒体に対して十分な濡れ性を保つことができるので転写性を向上させることができる。また、屈折率の大きさの差(n1−n2)を0.5以下とすることにより、過度に活性光線が活性光線硬化型インクに到達して、活性光線硬化型インクが完全に硬化してしまうことを抑制することができる。
1−3.表面層
本発明の一実施の形態に係る中間転写体は、表面層を含んでもよい。上記表面層は、基材層または弾性層の外周面上に配置される層である。上記表面層は、樹脂、架橋剤を含む塗布液の硬化物である。また、上記塗布液はさらに溶剤を含んでいてもよい。
また、表面層の厚さは、特に限定されないが0.5〜10μmが好ましく、1.0〜8.0μmがより好ましい。表面層の厚さが0.5μm以上の場合には、良好な膜質を得られるだけでなく、膜厚不足から予想される強度不足も抑制することができる。また、厚さが10μm以下の場合には、表面層の耐久性を向上させることができる。
本実施に形態に係る中間転写体が表面層を含む場合には、表面層の屈折率(n3)は、n1>n2>n3の関係となることが好ましい。基材層、弾性層、表面層の屈折率の大きさをn1>n2>n3とすることにより、活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくすることができる。これにより、中間転写体の裏面から中間画像に向けて活性光線を照射した場合であっても、基材層と弾性層、および弾性層と表面層との界面での反射が抑制されるので活性光線を効率よく活性光線硬化型インクに到達させることができる。
なお、上記中間転写体を構成する各層の屈折率は、分光光度計「U−3310」(株式会社日立ハイテクサイエンス製)で反射率(R)を測定し、下記式(1)を用いることにより屈折率(n)を求めることができる。
式(1) n=[1+Squrt{R/(2−R)}]/[1−Squrt{R/(2−R)}]
上記中間転写体は、裏面側から照射する365〜455nmの波長を有する活性光線(紫外線)の透過率が80%以上である材料からなることが好ましく、87%以上である材料からなることが好ましく、90%以上である材料からなることがさらに好ましい。上記中間転写体の透過率が80%以上であると、中間転写体の裏面側から活性光線を照射しても、十分な量の活性光線を中間画像の裏面側に到達させることができるので、裏面側の活性光線硬化型インクの硬度を高くして、表面側の活性光線硬化型インクの硬度が低くなるように増粘させることができる。これにより、転写時に上記中間画像が中間転写体から剥離しやすくなるため、中間転写体の表面への中間画像の残存(転写もれ)を抑制することができる。
中間転写体の透過率が80%以上である活性光線を照射すると、中間転写体の裏面側から活性光線を照射しても、十分な量の活性光線が中間画像の裏面側に到達することができるので、活性光線硬化型インクを十分に増粘させることができる。また、中間転写体の透過率が80%以上とすることにより、中間転写体が活性光線を過剰に吸収することによる、中間転写体の劣化を抑制することができる。これにより、中間転写体を長期間使用することができるようになる。なお、中間転写体における活性光線の透過率は、光学分光測定器「U−3310」(株式会社日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定することができる。また、その測定条件は、分光波長450nm、スリット2nm、%Tモードである。
1−4.中間転写体の製造方法
本発明の中間転写体の製造方法は、弾性層を有する基材層を回転させながら、当該基材層の外周面(弾性層側)に、上記表面層形成用の塗布液(以下、「塗布液」ともいう)を、複数のノズルを用いて塗布して表面層を形成する工程を有する。
基材層は、公知の一般的な方法により製造できる。たとえば、基材層は材料となる耐熱性樹脂を押出機により溶融し、環状ダイを使用したインフレーション法により筒状に成形した後、輪切りにすることで環状(無端状のベルト)に製造できる。
表面層は、上記基材層を回転させながら、上記塗布液を、基材層の外周面(弾性層側)にノズルを用いて塗布して表面層を形成する工程を有する。
基材層を回転させる手段の例には、複数のローラや、円筒状の回転体が含まれる。上記複数のローラや、円筒状の回転体には、回転駆動装置が連結されている。複数のローラを用いる場合には、無端ベルト状である基材層の両端に配置され、基材層にテンションをかけて把持するとともに、ローラの回転に従って、基材層を回転させることができる。また、円筒状の回転体を用いる場合には、回転体の外周面に無端ベルト状である基材層を配置して、回転体の回転動作に従って基材層を回転させることができる。
また、表面層の厚さは、特に限定されないが、0.5〜10μmが好ましく、1.0〜8.0μmがより好ましい。表面層の厚さが0.5μm以上の場合には、良好な膜質を得られるだけでなく、膜厚不足から予想される強度不足も抑制することができる。また、厚さが10μm以下の場合には、表面層の耐久性を向上させることができる。
上記塗布液に、活性光線重合性化合物が含有されている場合には、基材層の表面の配置される弾性層上の塗膜に活性光線を照射して硬化させることができる。また、上記塗布液に、熱硬化性樹脂が含有されている場合には、基材層の表面の配置される弾性層上の塗膜を乾燥装置によって熱硬化させることができる。本実施の形態において、弾性層を有する中間転写体について説明したが、これに限定されず、基材層と表面層とを有する中間転写体に用いることもできる。
2.画像形成方法
本実施の形態に係る画像形成方法は、中間転写体に活性光線硬化型インクを付与する工程と、前記中間転写体の裏面側から活性光線を照射して、前記付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する工程と、前記転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化工程と、を有し、前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、前記複数の層の屈折率は、前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる。
以下、各工程について説明する。
2−1.活性光線硬化型インクを付与する工程
活性光線硬化型インクを付与する工程は、中間転写体の表面に活性光線硬化型インクを付与して、中間画像を形成する工程である。
[中間転写体]
本実施の形態に係る画像形成方法では、上述の中間転写体を用いる。
[活性光線硬化型インク]
本実施の形態に係る活性光線硬化型インクは、活性光線重合性化合物を含み、活性光線(例えば紫外線)の照射により上記活性光線重合性化合物が重合および架橋して硬化するインクである。また、上記活性光線硬化型インクは、必要に応じて、重合開始剤、ゲル化剤、重合禁止剤、染料および顔料などの色材、顔料を分散させるための分散剤、顔料を基材に定着させるための定着樹脂、界面活性剤、pH調整剤、保湿剤、紫外線吸収剤などを含有してもよい。上記その他の成分は、上記組成物中に、1種類のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
(活性光線重合性化合物)
上記活性光線重合性化合物は、活性光線の照射により架橋または重合する化合物である。活性光線の例には、紫外線、エックス線およびγ線などが含まれる。上記活性光線の中では、紫外線が好ましい。上記活性光線重合性化合物の例には、ラジカル重合性化合物、カチオン重合性化合物、またはそれらの混合物が含まれる。上記活性光線重合性化合物の中では、ラジカル重合性化合物が好ましい。なお、上記活性光線重合性化合物は、モノマー、重合性オリゴマー、プレポリマーおよびこれらの混合物のいずれであってもよい。
ラジカル重合性化合物とは、分子中にエチレン性不飽和二重結合基を有する化合物である。ラジカル重合性化合物は、単官能または多官能の化合物でありうる。ラジカル重合性化合物の例には、不飽和カルボン酸エステル化合物である、(メタ)アクリレートが含まれる。なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタアクリレートを意味し、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基またはメタアクリロイル基を意味し、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味する。
単官能の(メタ)アクリレートの例には、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソミルスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸およびt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが含まれる。
多官能の(メタ)アクリレートの例には、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレートなどの2官能の(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3官能の(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレートなどの3官能以上の(メタ)アクリレート;ポリエステルアクリレートオリゴマーを含む(メタ)アクリロイル基を有するオリゴマー、ならびにこれらの変性物などが含まれる。上記変性物の例には、エチレンオキサイド基を挿入したエチレンオキサイド変性(EO変性)アクリレート、およびプロピレンオキサイドを挿入したプロピレンオキサイド変性(PO変性)アクリレートが含まれる。
また、カチオン重合性化合物とは、分子中にカチオン重合性基を有する化合物である。カチオン重合性化合物の例には、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物およびオキセタン化合物などが含まれる。
上記エポキシ化合物の例には、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンモノエポキサイド、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−メチル−4−(2−メチルオキシラニル)−7−オキサビシクロ[4,1,0]ヘプタン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサンおよびビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルなどの脂環式エポキシ樹脂、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種類または2種類以上のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドなど)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルなどを含む脂肪族エポキシ化合物、ならびに、ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAまたはそのアルキレンオキサイド付加体のジまたはポリグリシジルエーテル、およびノボラック型エポキシ樹脂などを含む芳香族エポキシ化合物などが含まれる。
上記ビニルエーテル化合物の例には、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、イソプロペニルエーテル−o−プロピレンカーボネート、ドデシルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、およびオクタデシルビニルエーテルなどを含むモノビニルエーテル化合物、ならびにエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、およびトリメチロールプロパントリビニルエーテルなどを含むジまたはトリビニルエーテル化合物などが含まれる。
上記オキセタン化合物の例には、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキセタン、1,4ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタンおよびジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテルなどが含まれる。
上記活性光線重合性化合物の含有量は、例えば、活性光線硬化型インクの全質量に対して1質量%以上97質量%以下であることが好ましく、30質量%以上90質量%以下とすることがより好ましい。
(重合開始剤)
本実施の形態に係る活性光線硬化型インクは、重合開始剤を含むことができる。上記重合開始剤は、活性光線の照射により、上記活性光線重合性化合物の重合を開始できるものであればよい。たとえば、上記活性光線硬化型インクがラジカル重合性化合物を有するときは、重合開始剤は光ラジカル開始剤とすることができ、上記活性光線硬化型インクがカチオン重合性化合物を有するときは、重合開始剤は光カチオン開始剤(光酸発生剤)とすることができる。
ラジカル重合開始剤には、分子内結合開裂型のラジカル重合開始剤と分子内水素引き抜き型のラジカル重合開始剤とが含まれる。
分子内結合開裂型のラジカル重合開始剤の例には、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、および2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンなどを含むアセトフェノン系の開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、およびベンゾインイソプロピルエーテルなどを含むベンゾイン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどを含むアシルホスフィンオキシド系の開始剤、ならびに、ベンジルおよびメチルフェニルグリオキシエステルなどが含まれる。
分子内水素引き抜き型のラジカル重合開始剤の例には、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、および3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノンなどを含むベンゾフェノン系の開始剤、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどを含むチオキサントン系の開始剤、ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノンなどを含むアミノベンゾフェノン系の開始剤、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、ならびにカンファーキノンなどが含まれる。
カチオン系の重合開始剤の例には、光酸発生剤が含まれる。光酸発生剤の例には、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、およびホスホニウムなどを含む芳香族オニウム化合物のB(C 、PF 、AsF 、SbF 、CFSO 塩など、スルホン酸を発生するスルホン化物、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物、ならびに鉄アレン錯体などが含まれる。
(ゲル化剤)
本実施の形態に係る活性光線硬化型インクは、ゲル化剤を含むことができる。ゲル化剤は、常温では固体であるが、加熱すると液体となることにより、上記活性光線硬化型インクを温度変化に応じてゾルゲル相転移させることができる有機物である。
ゲル化剤の例には、ジペンタデシルケトン、ジヘプタデシルケトン、ジリグノセリルケトン、ジベヘニルケトン、ジステアリルケトン、ジエイコシルケトン、ジパルミチルケトン、ジミリスチルケトン、ラウリルミリスチルケトン、ラウリルパルミチルケトン、ミリスチルパルミチルケトン、ミリスチルステアリルケトン、ミリスチルベヘニルケトン、パルミチルステアリルケトン、バルミチルベヘニルケトンおよびステアリルベヘニルケトン等の脂肪族ケトンワックス;パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、ベヘニン酸ベヘニル、イコサン酸イコシル、ステアリン酸ベヘニル、ステアリン酸パルミチル、ステアリン酸ラウリル、パルミチン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸ステアリル、エルカ酸ステアリル、リノール酸ステアリル、オレイン酸ベヘニルおよびリノール酸アラキジル等の脂肪族エステルワックス;N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−(2−エチルヘキサノイル)−L−グルタミン酸ジブチルアミド等のアミド化合物;1,3:2,4−ビス−O−ベンジリデン−D−グルシトール等のジベンジリデンソルビトール類;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラクタム等の石油系ワックス;キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ロウ、ホホバ油、ホホバ固体ロウ、およびホホバエステル等の植物系ワックス;ミツロウ、ラノリンおよび鯨ロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、および水素化ワックス等の鉱物系ワックス;硬化ヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体またはポリエチレンワックス誘導体等の変性ワックス;ベヘン酸、アラキジン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、およびエルカ酸等の高級脂肪酸;ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール;12−ヒドロキシステアリン酸等のヒドロキシステアリン酸;12−ヒドロキシステアリン酸誘導体;ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、12−ヒドロキシステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド;N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド等のN−置換脂肪酸アミド;N,N’−エチレンビスステアリルアミド、N,N’−エチレンビス−12−ヒドロキシステアリルアミド、およびN,N’−キシリレンビスステアリルアミド等の特殊脂肪酸アミド;ドデシルアミン、テトラデシルアミンまたはオクタデシルアミンなどの高級アミン;ステアリルステアリン酸、オレイルパルミチン酸、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル化合物;ショ糖ステアリン酸、ショ糖パルミチン酸等のショ糖脂肪酸エステル;ポリエチレンワックス、α−オレフィン無水マレイン酸共重合体ワックス等の合成ワックス;重合性ワックス;ダイマー酸;ダイマージオール等が含まれる。これらのワックスは、1種類のみを単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記ゲル化剤の含有量は、活性光線硬化型インクの全質量に対して0.5質量%以上10質量%未満であることが好ましく、活性光線硬化型インクの全質量に対して1質量%以上10質量%未満であることがより好ましく、活性光線硬化型インクの全質量に対して2質量%以上7質量%以下であることがさらに好ましい。
また、上記ゲル化剤は、インクのゲル化温度以下の温度で、インク中で結晶化することが好ましい。ここで、ゲル化温度とは、加熱によりゾル化または液体化したインクを冷却していったときに、インクがゾルからゲルに相転移し、インクの粘度が急変する温度をいう。具体的には、ゾル化または液体化したインクを、例えば、レオメータMCR300(Anton Paar社製)で粘度を測定しながら冷却していき、粘度が急激に上昇した温度を、そのインクのゲル化温度とすることができる。
上記ゲル化剤がインク中で結晶化すると、板状に結晶化した上記ゲル化剤およびワックスによって形成された三次元空間に活性光線重合性化合物が内包される構造が形成されることがある(このような構造を、以下「カードハウス構造」という)。カードハウス構造が形成されると、液体の活性光線重合性化合物が上記空間内に保持されるため、インクが付着して形成されたドットがより濡れ広がりにくくなり、インクのピニング性がより高まる。インクのピニング性が高まると、インクが記録媒体に付着して形成されたドット同士が合一しにくくなる。
(重合禁止剤)
上記活性光線硬化型インクは、重合禁止剤を含むことができる。
上記重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシムが含まれる。
上記重合禁止剤の含有量は、インクの全質量に対して0.05質量%以上0.2質量%以下とすることができる。
(色材)
上記活性光線硬化型インクは、色材を含むことができる。色材には、顔料および染料が含まれる。活性光線硬化型インクの分散安定性をより高め、かつ耐候性が高い画像を形成する観点からは、色材は顔料であることが好ましい。顔料の例には、有機顔料および無機顔料が含まれる。染料の例には、各種の油溶性染料が含まれる。
上記顔料は、形成すべき画像の色などに応じて、例えば、カラーインデックスに記載される赤またはマゼンタ顔料、黄顔料、緑顔料、青またはシアン顔料および黒顔料から選択することができる。
顔料または染料の含有量は、インクの全質量に対して0.1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0.4質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。顔料または染料の含有量が、インクの全質量に対して0.1質量%以上であると、得られる画像の発色が十分となる。顔料または染料の含有量がインクの全質量に対して20質量%以下であると、インクの粘度が高まりすぎない。
(分散剤)
上記顔料は、分散剤で分散されていてもよい。上記分散剤は、上記顔料を十分に分散させることができればよい。分散剤の例には、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびステアリルアミンアセテートが含まれる。
(定着樹脂)
上記活性光線硬化型インクは、塗膜の耐擦性およびブロッキング耐性をより高めるため、定着樹脂を含有してもよい。
定着樹脂の例には、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹脂、マレイン酸樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ニトロセルロース、酢酸セルロース、エチルセルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、およびアルキド樹脂が含まれる。
上記定着樹脂の含有量は、例えば、活性光線重合性化合物の全質量に対して1質量%以上10質量%以下とすることができる。
(界面活性剤)
上記活性光線硬化型インクは、界面活性剤を含有してもよい。
界面活性剤は、インクの表面張力を調整して、付与後のインクの基材に対する濡れ性を調整したり、隣接する液滴間の合一を抑制したりすることができる。
界面活性剤の例には、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、およびパーフルオロアルケニル基を有するフッ素系界面活性剤などが含まれる。
界面活性剤の含有量は、活性光線硬化型インクの全質量に対して0.001質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.001質量%以上1質量%以下であることがより好ましい。
(その他の成分)
上記活性光線硬化型インクは、上記成分以外に、必要に応じて、多糖類、粘度調整剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防黴剤、防錆剤などを含んでもよい。
(活性光線硬化型インクの物性)
上記活性光線硬化型インクの粘度は、40℃において、1×10mPa・s以上5×10mPa・s未満であることが好ましく、3×10mPa・s以上1×10mPa・s未満であることがより好ましい。インク付与時の中間転写体の温度における粘度が1×10mPa・s以上であると、中間転写体に付与された活性光線硬化型インクの液滴が広がり難く、液滴同士が合一し難い。一方で、インク付与時の中間転写体の温度における粘度が5×10mPa・s未満であると、インクジェットヘッドからの吐出性が良好となる。
また、インクジェットヘッドからの射出性をより高める観点からは、上記活性光線硬化型インクの80℃における粘度は3mPa・s以上20mPa・s以下であることが好ましい。80℃における粘度が3mPa・s以上20mPa・s以下であると、インクジェットヘッドからの上記活性光線硬化型組成物の射出時に組成物がゲル化しにくいため、より安定して上記活性光線重合性化合物を射出することができる。また、活性光線硬化型インクがゲル化剤を含有している場合には、着弾して常温に降温した際にインクを十分にゲル化させる観点から、上記活性光線硬化型インクの25℃における粘度は1000mPa・s以上であることが好ましい。25℃における粘度は1000mPa・s以上であると、中間転写体に付与されたインク液滴が広がり難く、液滴同士が合一し難い。
上記活性光線硬化型インクの40℃、80℃における粘度は、レオメータにより、活性光線硬化型インクの動的粘弾性の温度変化を測定することにより求めることができる。たとえば、上記活性光線硬化型インクの40℃における粘度および80℃における粘度は、レオメータにより、活性光線硬化型インクを100℃に加熱し、ストレス制御型レオメータ(AntonPaar社製、Physica MCR301(コーンプレートの直径:75mm、コーン角:1.0°))によって粘度を測定しながら、剪断速度11.7(1/s)、降温速度0.1℃/sの条件で40℃までインクを冷却して得られた粘度の温度変化曲線において40℃および80℃における粘度をそれぞれ読み取ることにより求める。
[活性光線硬化型インクの調製方法]
上記活性光線硬化型インクは、前述の活性光線重合性化合物、重合開始剤、重合禁止剤、色材と、任意のその他の成分とを、加熱下において混合することにより調製することができる。この際、得られた混合液を所定のフィルターで濾過することが好ましい。なお、顔料を含有するインクを調製する際は、顔料、活性光線重合性化合物を含む顔料分散液を調製し、その後、顔料分散液と他の成分とを混合することが好ましい。顔料分散液は、分散剤をさらに含んでもよい。
上記顔料分散液は、活性光線重合性化合物に顔料を分散して調製することができる。顔料の分散は、例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカーなどを用いて行えばよい。このとき、分散剤を添加してもよい。
[活性光線硬化型インクの付与方法]
上記活性光線硬化型インクを上記液体状のプレコート層の表面に付与する方法は、特に限定されず、スプレー塗布、浸漬法、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット法などの公知の方法を使用することができる。本実施の形態では、上記液体状のプレコート層の表面に活性光線硬化型インクを付与して、中間画像を形成する工程では、活性光線硬化型インクを、インクジェットヘッドから吐出して、上記液体状のプレコート層の表面に付与する、インクジェット法を用いることが好ましい。
インクジェット法で使用するインクジェットヘッドは、オンデマンド方式およびコンティニュアス方式のいずれのインクジェットヘッドでもよい。オンデマンド方式のインクジェットヘッドの例には、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型およびシェアードウォール型を含む電気−機械変換方式、ならびにサーマルインクジェット型およびバブルジェット(「バブルジェット」はキヤノン株式会社の登録商標)型を含む電気−熱変換方式等が含まれる。
また、インクジェットヘッドは、スキャン式およびライン式のいずれのインクジェットヘッドでもよい。
このとき、活性光線硬化型インクの液滴の吐出性を高めるために、インクジェットヘッド内の活性光線硬化型インクを40〜120℃に加熱して、上記加熱された活性光線硬化型インクを吐出することが好ましい。
また、上記活性光線硬化型インクがゲル化剤を含むときは、インクジェットヘッド内の活性光線硬化型インクの温度を、活性光線硬化型のゲル化温度より10℃以上40℃未満高い温度に設定することが好ましい。インクジェットヘッド内の活性光線硬化型インクの温度をゲル化温度+10℃以上にすることで、インクジェットヘッド内もしくはノズル表面で活性光線硬化型インクがゲル化することがなく、活性光線硬化型インクを良好に射出することができる。また、インクジェットヘッド内の活性光線硬化型インクの温度を活性光線硬化型インクのゲル化温度+40℃未満とすることで、インクジェットヘッドの熱的負荷を小さくすることができる。特に、ピエゾ素子を用いたインクジェットヘッドでは、熱的負荷による性能低下が生じやすいため、活性光線硬化型インクの温度を上記範囲内とすることが特に好ましい。
上記活性光線硬化型インクがゲル化剤を含むときは、中間転写体の表面に付与された活性光線硬化型インクは、ゲル化剤が結晶化してピニングされる。これにより、活性光線硬化型インクが付与されて形成されたドットがより濡れ広がりにくくなり、活性光線硬化型インクが上記中間転写体の表面に着弾して形成されたドット同士が合一するのを抑制することができる。
このとき、活性光線硬化型インクのピニング性を高めるために、中間転写体の表面温度をゲル化剤のゲル化温度の付近またはそれ以下としてもよい。
2−2.活性光線硬化型インクを転写する工程
活性光線硬化型インクを転写する工程は、上記中間転写体の表面に付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体の表面に転写する工程(以下、単に「転写工程」という)である。
上記転写工程では、365〜455nmの波長を有する活性光線を上記中間転写体の裏面側から中間画像の裏面側の活性光線硬化型インクに対して照射して増粘させることが好ましい。上記中間転写体を構成する、基材層の屈折率の大きさ(n1)と、弾性層の屈折率の大きさ(n2)との差(n1−n2)を小さくなるようにすることにより、上記基材層および弾性層の界面で反射が生じるのを抑制することができる。これにより、上記中間転写体は、上記中間転写体の裏面側から照射される365〜455nmの波長を有する活性光線の透過率を80%以上透過させることができるので、十分な量の活性光線を中間画像に到達させて、裏面側の活性光線硬化型インクの硬度を高くして、表面側の活性光線硬化型インクの硬度が低くなるように増粘させることができる。これにより、上記中間画像が中間転写体から剥離しやすくなるため、中間転写体の表面への中間画像の残存(転写もれ)を抑制することができる。
中間転写体の透過率が80%以上である活性光線を照射すると、中間転写体の裏面側から活性光線を照射しても、十分な量の活性光線が中間画像の裏面側に到達することができるので、活性光線硬化型インクを十分に増粘させることができる。また、中間転写体の透過率が80%以上とすることにより、中間転写体が活性光線を過剰に吸収することによる、中間転写体の劣化を抑制することができる。これにより、中間転写体を長期間使用することができるようになる。なお、中間転写体における活性光線の透過率は、光学分光測定器「U−3310」(株式会社日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定することができる。また、その測定条件は、分光波長450nm、スリット2nm、%Tモードである。
また、上記転写工程において、上記中間画像を記録媒体に転写する際には、365〜455nmの波長を有する活性光線を透過させる加圧ローラにより加圧して転写することが好ましい。上記加圧ローラが活性光線を透過させることにより、活性光線が加圧ローラを透過して中間画像に到達するので、活性光線硬化型インクを増粘させつつ、かつ、中間画像の残存(転写もれ)を抑制して記録媒体に転写することができる。
また、上記転写工程では、上記活性光線を中間画像の裏面側への照射において、5°以上79°以下の照射角度で照射されることが好ましく、40°以上75°以下の照射角度で照射されることがより好ましい。上記照射角度を5°以上とすることにより、中間画像と記録媒体とが転写部(後述)で接触する直前に活性光線を照射することができるので、活性光線硬化型インクを増粘(軟硬化)させるのに必要な時間を得ることができる。また、上記照射角度を79°以下とすることにより、活性光線硬化型インクが増粘するのに十分な量の活性光線を照射し続けることができる。これにより、中間画像の記録媒体への転写性を向上させることができる。なお、本実施の形態において、照射角度とは、中間転写体と記録媒体とが接触する接触面に対して垂直な直線に対する中間転写体の下流側に向かう角度のことをいう。
2−3.活性光線硬化型インクを硬化させる定着工程
活性光線硬化型インクを硬化させる定着工程では、記録媒体に転写された活性光線硬化型インク(中間画像)に活性光線(たとえば紫外線)を照射して、上記活性光線硬化型インク(中間画像)を完全に硬化させる工程である。これにより、記録媒体の表面に、目的とする高精細な画像が形成される。なお、当該工程で照射される活性光線の波長は350nm以上450nm以下であること好ましく、380nm以上430nm未満であることがより好ましい。これにより、活性光線硬化型インクを本硬化させることにより、記録媒体と活性光線硬化型インクの定着性を高めることができる。
3.画像形成装置
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100の例示的な構成を示す模式図である。
本実施の形態に係る画像形成装置100は、中間転写体110と、中間転写体110の表面に活性光線硬化型インクを付与するインク付与部120と、付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する転写部130と、転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化部140と、を有し、中間転写体110は、屈折率の異なる複数の層を有し、上記複数の層の屈折率は、中間転写体110に接触する層から活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる。
また、画像形成装置100は、無端状のベルトの形状を有する中間転写体110を張架する支持ローラ150、151および152と、活性光線硬化型インク(中間画像)を増粘させるための活性光線照射部160と、記録媒体Sを搬送するための搬送路170と、記録媒体Sに転写されずに中間転写体110の表面に残存した活性光線硬化型インクを中間転写体110の表面から除去するクリーニング部180と、を有する。
中間転写体110は、支持ローラ150、151および152によって張架され、かつ回転移動し、中間画像形成部121によって中間転写体110の表面に形成された中間画像を転写部130に搬送する。
3つの支持ローラ150、151および152のうち、少なくとも1つのローラは、駆動ローラであり、中間転写体110をA方向に回転させる。
中間転写体110は、本実施の形態に係る表面層を有する中間転写体を用いることができる。
また、中間転写体110は、365〜455nmの波長を有する活性光線(たとえば紫外線)を透過させる材料から形成されていることが好ましい。
また、中間転写体110は、インクの付与面側に、シリコーンゴム(SR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)およびエピクロルヒドリンゴム(ECO)などのゴム、エラストマーおよび弾性樹脂など含む弾性層(不図示)を有することが好ましい。
また、中間転写体110は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂ならびにアクリル樹脂などを含む表面層(不図示)を有してもよい。
中間転写体110における、逆三角形状の左右の頂点部分に位置する支持ローラ150、151および152に張架された部分は、インク付与部120から付与された活性光線硬化型インクの着弾面となっている。中間転写体110における、逆三角形状の下側の頂点部分に位置する支持ローラ150は、中間転写体110を搬送路170に向けて所定のニップ圧により加圧する加圧ローラであり、インク付与部120から吐出された活性光線硬化型インクが付与して形成された中間画像を記録媒体Sに転写する加圧部131として機能する。加圧部131は、365〜455nmの波長を有する活性光線を透過させる材料から形成されていることが好ましい。
インク付与部120でもある中間画像形成部121は、本実施の形態ではインクジェット法により中間画像を形成するインク付与部であり、それぞれY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色の活性光線硬化型組成物(インクジェット用インク)をノズルから吐出して中間転写体110の表面に付与させる、インクジェットヘッド120Y、120M、120Cおよび120Kを有する。インクジェットヘッド120Y、120M、120Cおよび120Kは、上記各色の活性光線硬化型インクを、中間転写体110の表面のうち形成されるべき画像に応じた位置に付与して、中間画像を形成する。
転写部130は、中間転写体110と搬送路170とが最接近した部分であって、支持ローラ150、151および152によって中間転写体110が搬送路170の方向に付勢されることにより、中間転写体110が接する搬送路170の表面を加圧する。中間転写体110の表面に形成されて搬送されてきた活性光線硬化型インクを含む中間画像と、搬送路170の表面に配置されて搬送されてきた記録媒体Sとが、転写部130において接触する直前に活性光線照射部160から活性光線(紫外線)が中間転写体110に向けて照射され、活性光線を照射しながら支持ローラ150(加圧部131)を介して中間転写体110から搬送路170側に加圧されることで、記録媒体Sに転写される。
搬送路170は、例えば、金属ドラムで構成され、中間画像を転写される記録媒体Sを搬送する。搬送路170は、中間転写体110の一部の表面に接して配置され、支持ローラ150(加圧部131)よって中間転写体110の上記接する表面が加圧されることで、転写部130が形成される。搬送路170は、記録媒体Sの先端を固定する爪(不図示)を有してもよい。搬送路170は、当該爪に記録媒体Sの先端を固定し、図1における反時計回り方向に回転することで、記録媒体Sを転写部に搬送する。
硬化部140は、搬送路170による記録媒体Sの搬送方向における、転写部130より下流側に配置され、搬送路170の表面に向けて活性光線(紫外線)を照射する。これにより、硬化部140は、記録媒体Sに転写された中間画像に活性光線を照射して、中間画像を構成する活性光線硬化型インクを硬化(本硬化)させる。これにより、記録媒体Sの表面に、目的とする高精細な画像が形成される。
クリーニング部180は、ウェブローラやスポンジローラ等のクリーニングローラであり、転写部130の下流側で、中間転写体110の表面に接触する。クリーニング部180は、上記クリーニングローラが駆動回転することで、転写部130において記録媒体Sに転写されずに中間転写体110の表面に残存した残組成物(残塗布物)を除去する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.中間転写体の作製
(基材層1の形成)
粉体ポリイミド樹脂(KPI−MX300F、河村産業株式会社製)を固形分20質量%のN−メチルピロリドン溶液とし、レベリング剤(KF−96、信越化学工業株式会社製)をポリイミドワニスの全重量に対し100ppmを添加して、ミキサーを用いて混合することにより基材層形成用の塗布液を調製した。
次いで、離型剤を形成した周長2500mm、幅800mmの円筒状のステンレス製金型を、円筒軸を中心に100rpmで回転させると共に、ディスペンサーノズルを円筒軸方向に移動させながら全幅700mm、焼成後の厚さが750μmになるようにウエット膜を形成した。
次いで、円筒軸を中心に100rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置を用いて100℃で2時間加熱(焼成)することにより溶媒を揮発させて基材層が流下しない状態にした。
最後に、上記金型を加熱炉へ導入し、段階的に昇温し380℃で保持した状態で90分加熱処理(焼成)した。充分に冷却し、厚さが750μmの基材層1を得た。
基材層1の厚さはFICHERSCOPE MMS PC2(フィッシャーインストルメンツ社製)を用いて測定した。
(基材層2の形成)
ポリイミド樹脂前駆体(ポリアミック酸)を主成分とする固形分15質量%のポリイミドワニス(Bnp、三井化学株式会社製)にレベリング剤(KF−96、信越化学工業株式会社製)をポリイミドワニスの全重量に対し100ppmを添加して、ミキサーを用いて混合することにより基材層形成用の塗布液を調製した。
次いで、離型剤を形成した周長2500mm、幅800mmの円筒形状のステンレス製金型を、円筒軸を中心に100rpmで回転させると共に、ディスペンサーノズルを円筒軸方向に移動させながら全幅700mm、焼成後の厚さが750μmになるようにウエット膜を形成した。
次いで、円筒軸を中心に100rpmで回転させながら遠赤外線乾燥装置を用いて100℃で2時間加熱(焼成)することにより溶媒を揮発させて基材層が流下しない状態にした。
最後に、上記金型を加熱炉へ導入し、段階的に昇温し380℃で保持した状態で90分加熱処理(焼成)した。充分に冷却し、厚さが750μmの基材層2を得た。
基材層2の厚さはFICHERSCOPE MMS PC2(フィッシャーインストルメンツ社製)を用いて測定した。
また、基材層3〜6としては、以下の樹脂フィルムを用いた。
基材層3:PIフィルム(TORMED TypeX、株式会社I.S.T製、「TORMED」は同社の登録商標)
基材層4:PAフィルム(EX−35、ユニチカ株式会社製)
基材層5:PETフィルム(テフレックス、帝人株式会社製)
基材層6:PENフィルム(テオネックス、帝人株式会社製)
(弾性層の形成)
下記成分を下記量で固形分濃度が20質量%となるようにトルエンに溶解させた後、弾性層形成用の塗布液とした。
(弾性層形成用の塗布液)
マトリックスポリマー:KE1603A/B(信越化学工業株式会社製)
次いで、金型外周面に形成した基材層1を用い、円筒軸を中心に200rpmで回転させると共に、ディスペンサーノズルを円筒軸方向に移動させながら、全幅700mm、焼成後の厚さが500μmになるようにウエット膜を積層した。
次いで、当該金型を加熱炉へ導入し、段階的に昇温し180℃で保持した状態で60分加熱処理(加硫)した。充分に冷却し、基材層(80μm)と弾性層(500μm)の積層ベルトである中間転写体1を得た。
基材層1を基材層2に変更した以外は、中間転写体1と同様にして、中間転写体2を得た。
基材層3の表面に上記弾性層形成用の塗布液(プライマーX81−6361(モメンティブ社製))をスパイラル塗布にて塗り広げて、風乾したのち、上記弾性層形成用の塗布液(シリコーンゴム)を同じくスパイラル塗布にて塗布し、段階的に昇温し、180℃で保持した状態で60分加熱処理し、中間転写体3を得た。
基材層3を基材層4〜6に変更した以外は、中間転写体3と同様にして、中間転写体4〜6を得た。
(表面層の形成)
10質量部の多官能ウレタンアクリレート「UA−1100H」(新中村化学工業株式会社製)と、90質量部の多官能アクリレート「DPCA−120」(日本化薬株式会社製、官能基当量:290)と、5質量部の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(「IRGACURE184」、BASF社製、「IRGACURE」は同社の登録商標)と、を固形分濃度が10質量%となるように、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA)中に溶解、分散させ、ポリエーテル変性シリコーン「シルフェイスSAG008」(日信化学工業株式会社製、「シルフェイス」は同社の登録商標)を1質量%となるように添加して、多官能ウレタン(メタ)アクリレートと多官能(メタ)アクリレートとを含む組成物である表面層形成用塗布液を調製した。
基材層2の表面に形成された弾性層の表面をコロナ放電処理で表面処理を行った後、上記表面層形成用塗布液を、ワイディー・メカトロソリューションズ社製のスプレー装置を用いて、下記の塗布条件で乾燥膜厚が2μmとなるようにスプレー塗布することによって、塗膜を形成した。この塗膜に対して、活性エネルギー線として紫外線を、下記の照射条件で照射し、塗膜を硬化して表面層を形成することより、中間転写体7を得た。
基材層2を基材層5に変更した以外は、中間転写体7と同様にして、中間転写体8を得た。
なお、紫外線の照射は、光源を固定し、外周面上に弾性層が形成された基材を回転しながら行った。
(スプレー塗布条件)
ノズルスキャン速度:1〜10mm/sec
ノズル距離:100〜150mm
ノズル数:1
塗布液供給量:1〜5mL/min
流量:2〜6L/min。
(紫外線の照射条件)
光源の種類:高圧水銀ランプ「H04−L41」(アイグラフィックス株式会社製)
照射口から塗膜の表面までの距離:100mm
照射光量:1J/cm
照射時間(基材を回転させている時間):240秒間
上記方法で作製した中間転写体1〜8の構成を表1に示す。
表1中の中間転写体1〜8の屈折率を、分光光度計「U−3310」(株式会社日立ハイテクサイエンス製)で反射率(R)を測定し、下記式(1)を用いることにより屈折率(n)を求めた。
式(1) n=[1+Squrt{R/(2−R)}]/[1−Squrt{R/(2−R)}]
また、表1中の中間転写体1〜8の裏面側から照射される365〜455nmの波長を有する活性光線(紫外線)の透過率を、光学分光測定器「U−3310」(株式会社日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定した。その測定条件は、分光波長450nm、スリット2nm、%Tモードである。
表1で示される弾性層、および表面層は次のとおりである。
(弾性層)
1603:シリコーン樹脂(KE−1603A/B、信越化学工業株式会社製)
7030:シリコーン樹脂(LSR−7030、モメンティブ社製)
1950−30:シリコーン樹脂(KE−1950−30A/B、信越化学工業株式会社製)
(表面層)
NF−0012:フッ素樹脂(ネオフロン FEP NF−0012、ダイキン工業株式会社製、「ネオフロン」は同社の登録商標)
Figure 2021079656
3.評価
中間転写体1〜8を用いて、転写性評価および耐久性評価を行った。
3−1.活性光線硬化型インクの調製
以下の手順で転写性を確認するための活性光線硬化型インクを以下の手順で調製した。
(顔料分散液の調製)
9.0質量部の顔料分散剤(アジスパーPB824、味の素ファインテクノ株式会社製、「アジスパー」は味の素株式会社の登録商標)と、70.0質量部の活性光線重合性化合物(トリプロピレングリコールジアクリレート)と、0.02質量部の重合禁止剤(Irgastab UV10、BASF社製、「Irgastab」は同社の登録商標)と、をステンレスビーカーに入れ、65℃のホットプレートで加熱しながら、1時間加熱撹拌した。
上記混合液を室温まで冷却した後、これに21.0質量部のPigmentRed 122(大日精化工業株式会社製、クロモファインレッド6112JC)を加えた。混合液を、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーにて8時間分散処理した。その後、ジルコニアビーズを除去して顔料分散液を得た。
(活性光線硬化型インクの調製)
5.0質量%のゲル化剤「ルナックBA」(ベヘニン酸、花王株式会社製、「ルナック」は同社の登録商標)と、29.9質量%の活性光線重合性化合物(ポリエチレングリコール#400ジアクリレート)と、23.0質量%の6EO変性トリメチロールプロパントリアクリレートと、15.0質量%の4EO変性ペンタエリスリトールテトラアクリレートと、6.0質量%の重合開始剤「DAROCUR TPO」(BASF社製、「DAROCUR」は同社の登録商標)と、1.0質量%の重合開始剤「ITX」(DKSHジャパン社製)と、1.0質量%の重合開始剤「DAROCUR EDB」(BASF社製)と、0.1質量%の界面活性剤「KF−352」(信越化学工業株式会社製)と、19.0質量%の顔料分散液をステンレスビーカーに入れ、これを80℃のホットプレートで加熱しながら1時間撹拌した。得られた溶液を加熱しながら、ADVATEC社製テフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過することにより活性光線硬化型インクを得た。
3−2.画像形成
上記調製した活性光線硬化型インクを、ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録ヘッドを有するインクジェット記録装置「KM−1」(コニカミノルタ株式会社製)に導入し、ペルチェ冷却ユニットを用いて25℃とした中間転写体に対し、解像度720×720dpiの条件でそれぞれ20cm×20cmの正方形状のベタ画像(100%印字)を印字した。中間転写体として、紫外線への透過性を有する中間転写体1を用いた。
上記中間転写体を800m/sの速度で走行させて、中間転写体に印字された画像に対し、中間転写体の裏面側から波長420nm、露光量10mJ/cmの紫外線を、照射角度45°で100ms照射して、活性光線硬化型インクと記録媒体(NPI128、王子製紙株式会社製)とを当接させた状態で上下のローラの直径がいずれも80mm、ニップ幅が8mmである転写部を通過させ、記録媒体に転写した。
3−3.転写性評価
(評価方法)
上記画像形成方法により、上記記録媒体に転写された活性光線硬化型インクの面積の割合を求め、転写率とした。活性光線硬化型インクの面積の割合は、キーエンス社製のVK−7000を用いて、光学顕微鏡輝度情報を二値化してその面積より求めた。
3−2.耐久性評価
(評価方法)
HOYA株式会社製のUV光源装置LS−80−V5で、中間転写体1〜8に、1W/cmの光量で500時間照射した。照射後の中間転写体1〜8を用いて、上記画像形成方法により、記録媒体に転写された活性光線硬化型インクの面積の割合を求め、転写率とした。活性光線硬化型インクの面積の割合は、キーエンス社製のVK−7000を用いて、光学顕微鏡輝度情報を二値化してその面積より求めた。
中間転写体1〜8を用いた上記画像形成条件および上記評価結果を表2、3に示す。なお、表2、3中の(n1)−(n2)は基材層と弾性層との屈折率差、(n2)−(n3)は、弾性層と表面層との屈折率差を示す。
Figure 2021079656
Figure 2021079656
表2、3より、基材層の屈折率の大きさ(n1)と、弾性層の屈折率の大きさ(n2)との差(n1−n2)を0.05以上0.5以下とすることにより、良好な転写性を得られることがわかった。これは、基材層と弾性層の屈折率の差を小さいので、基材層と弾性層の界面での反射が抑制されるので活性光線(波長:395〜420nm)を効率よく中間画像の裏面側の活性光線硬化型インクに到達させることができるので、転写時に中間転写体から剥離しやすくなるとともに、中間画像の表面側を構成する活性光線硬化型インクが記録媒体に対して十分な濡れ性を保つことができるためであると考えられる。
また、紫外線の照射角度を5°以上79°以下にすることにより、中間転写体の表面への中間画像の残存(転写もれ)を抑制して、記録媒体への良好な転写性が得られることがわかった。これは、紫外線の照射角度を5°以上79°以下とすることにより、中間画像と記録媒体とが転写部で接触する直前から転写中においても活性光線を照射することができるので、活性光線硬化型インクを増粘(軟硬化)させるのに必要な時間を得られるためと考えられる。また、転写時に300kPa以上の圧力をかけるとより転写性を向上させることができることがわかった。
裏面側から照射する365〜455nmの波長を有する活性光線(紫外線)の透過率が80%以上である材料からなることが好ましく、87%以上である材料からなることが好ましく、90%以上である材料からなることがさらに好ましい。上記中間転写体の透過率が80%以上であると、中間転写体の裏面側から活性光線を照射しても、十分な量の活性光線を中間画像の裏面側に到達させることができるので、裏面側の活性光線硬化型インクの硬度を高くして、表面側の活性光線硬化型インクの硬度が低くなるように増粘させることができる。
本発明の画像形成方法を用いることにより、活性光線硬化型インクのつぶれを抑制し、かつ、転写性を高めることにより高精細な画像を得ることができる。そのため、本発明は、活性光線硬化型インクを用いた中間転写方式の画像形成方法の適用の幅を広げ、同分野の技術の進展および普及に貢献することが期待される。
100 画像形成装置
110 中間転写体
120 インク付与部
121 中間画像形成部
130 転写部
131 加圧部
140 硬化部
150、151、152 支持ローラ
160 活性光線照射部
170 搬送路
180 クリーニング部
S 記録媒体

Claims (9)

  1. 活性光線硬化型インクを用いる画像形成方法において用いられる中間転写体であって、
    前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、
    前記複数の層の屈折率は、前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる、
    中間転写体。
  2. 前記複数の層は、少なくとも基材層および弾性層を含み、
    前記基材層の屈折率の大きさをn1、前記弾性層の屈折率の大きさをn2としたときに、n1>n2の関係となる、請求項1に記載の中間転写体。
  3. 前記基材層の屈折率の大きさ(n1)と、前記弾性層の屈折率の大きさ(n2)との差(n1−n2)は、0.05以上0.5以下である、請求項2に記載の中間転写体。
  4. 中間転写体に活性光線硬化型インクを付与する工程と、
    前記中間転写体の裏面側から活性光線を照射して、前記付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する工程と、
    前記転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化工程と、
    を有し、
    前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、
    前記複数の層の屈折率は、前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる、画像形成方法。
  5. 前記活性光線硬化型インクを増粘させつつ転写する工程は、前記中間転写体の裏面側から、活性光線を5°以上79°以下の照射角度で照射する、請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記活性光線硬化型インクを、前記活性光線を透過させる加圧ローラにより加圧して転写する、請求項4に記載の画像形成方法。
  7. 前記活性光線は、前記加圧ローラを透過して前記活性光線硬化型インクに照射される、請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記活性光線は、365〜455nmの波長を有する光である、請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像形成方法。
  9. 中間転写体と、
    前記中間転写体の表面に活性光線硬化型インクを付与するインク付与部と、
    前記付与された活性光線硬化型インクを増粘させつつ記録媒体に転写する転写部と、
    前記転写された活性光線硬化型インクを硬化させる硬化部と、
    を有し、
    前記中間転写体は、屈折率の異なる複数の層を有し、
    前記複数の層の屈折率は、前記中間転写体に接触する層から前記活性光線硬化型インクが着弾される層に向かって順に小さくなる、画像形成装置。
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