JP2021079011A - 防水機能を具えたバッグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 晴天時・雨天時ともに良好な使い勝手を呈する、防水機能を具えた新規なバッグの開発を技術課題とする。【解決手段】 本発明のバッグ1は、バッグ本体となるアウターバッグ2の内部に、防水機能を有するインナーバッグ3を装着したものであり、アウターバッグ2とインナーバッグ3とは、ともに天面部20T・30Tの一部を開閉自在とした開閉蓋21・31を具え、アウターバッグ2の開閉蓋21と、インナーバッグ3の開閉蓋31とは、係脱自在の留め具4により一体化される構成であることを特徴とする。またインナーバッグ3の上部外側には、開閉蓋31を取り囲むように係脱自在の面ファスナー(オス)5b等の固定手段5が設けられるとともに、アウターバッグ2の上部内側には、これに対応した面ファスナー(メス)5a等の固定手段5が設けられることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばモーターサイクルに搭載することが適切な防水機能を具えたバッグに関するものであって、雨天時以外の晴天時にあっても使い勝手を良好にした新規なバッグ(防水機能を具えたバッグ)の改良に係るものである。
例えば、スポーツ指向のモーターサイクルは、必ずしも荷物の積載性(搭載性)が充分ではない。このため積載性を向上させるため、モーターサイクルのユーザは、後部シート上面に載せるような後付けのバッグ等を装着し、長距離ツーリング等に備えている(例えば特許文献1・2参照)。
このようなバッグは、雨天時の対応として、内部に防水袋等を具えていることが多い(いわゆるインナーバッグ)。その手法は、外殻部材となるバッグ本体たるアウターバッグ内に、防水袋を収納し、その上部を比較的長く形成し、荷物を収納した後には、その上部を平折り状にして巻き付けることにより内部への雨水侵入を防いでいる。因みに、このようなタイプのバッグ本体の上面は、オーバーフラップ(外覆リッド)で覆われるとともに、バッグ本体の天面部には、そのほとんどの範囲を開放する内蓋フラップが更に設けられ、内蓋フラップは、その一辺を残して、スライダーで天面部と閉じ合わされている。
そして、このようなバッグ本体内に収められた防水袋を併用しているときには、この内部に荷物を収容し、その後、前述のようにバッグ上端を、平折り状に巻き付け、次いで、内蓋フラップをスライダーにより天面部と閉じ合わせ、その後、オーバーフラップで天面部を覆うような扱いをしている。
このようなパッキング手法は、雨天時には防水性を発揮し、荷物や装備品を濡らさないようにすることができるが、一方で実際のモーターサイクルでのツーリングシーンでは、圧倒的に晴天時が多いことが経験的に知られている。このような晴天時での使用を考慮すると、前述のようなパッキング手法は、不必要であり、且つまた極めて煩わしい。このためユーザによっては、晴天が続くと予想される場合には、使い勝手を考慮してインナーバッグたる防水袋を外して使用するケースもあるが、不意な降雨(いわゆるゲリラ豪雨)にあったときには荷物が濡れてしまうことは免れない。
実用新案登録第3218379号公報 実用新案登録第3082660号公報
本発明は、このようなモーターサイクルに使用するバッグの実際の使用実態を充分に考慮してなされたものであって、晴天時・雨天時ともに良好な使い勝手を呈する、防水機能を具えた新規なバッグの開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載の防水機能を具えたバッグは、
バッグ本体となるアウターバッグの内部に、防水機能を有するインナーバッグを装着するようにしたバッグであって、
前記アウターバッグとインナーバッグとは、ともに天面部の一部を開閉自在とした開閉蓋を具え、アウターバッグの開閉蓋と、インナーバッグの開閉蓋とは、係脱自在の留め具により一体化される構成であることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の防水機能を具えたバッグは、前記請求項1記載の要件に加え、
前記インナーバッグの上部外側には、インナーバッグの開閉蓋を取り囲むように係脱自在の固定手段が設けられるとともに、前記アウターバッグの上部内側には、当該インナーバッグの固定手段に対応した固定手段が設けられることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の防水機能を具えたバッグは、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記インナーバッグの開閉蓋と、アウターバッグの開閉蓋とは、各々、天面部に設けられたファスナーによって開閉自在に構成されるものであり、
インナーバッグの開閉蓋は、アウターバッグの開閉蓋よりも一回り小さく形成されることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の防水機能を具えたバッグは、前記請求項3記載の要件に加え、
前記インナーバッグは、水の通過を阻む生地が溶着して形成されるものであり、且つ開閉蓋を開閉するファスナーは、止水ファスナーであることを特徴として成るものである。
また請求項5記載の防水機能を具えたバッグは、前記請求項1から4のいずれか1項記載の要件に加え、
前記アウターバッグの開閉蓋と、インナーバッグの開閉蓋とを一体化する係脱自在の留め具は、スナップボタンであることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の防水機能を具えたバッグは、前記請求項1から5のいずれか1項記載の要件に加え、
前記アウターバッグには、このものの開閉蓋を含め、天面部を上方から覆うように被せることができるオーバーフラップが設けられることを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
まず請求項1記載の発明によれば、アウターバッグの開閉蓋と、インナーバッグの開閉蓋とは、係脱自在の留め具で一体化されるため、例えば晴天時の使用にあたっては、双方の開閉蓋を留め具によって一体化させておくことにより、アウターバッグ内にインナーバッグを装着した二重構造でありながら、アウターバッグの開閉蓋を開閉させるだけで、つまり一回の開閉操作で、インナーバッグの開閉蓋も開閉することができ、インナーバッグ内への荷物の出し入れが容易に行え、収納室へのアクセスが容易となる。
また、例えば雨天時の使用にあたっては、留め具による一体化を解除しておき、双方の開閉蓋を各々別個に開閉できるようにしておくことにより、インナーバッグの防水機能によって、実収納室となるインナーバッグ内への雨水の侵入を防止することができる。
また請求項2記載の発明によれば、インナーバッグとアウターバッグとには、係脱自在の固定手段が、上部に設けられるため、インナーバッグは、アウターバッグの内部で吊持状態に内蔵され、装着状態が維持される。このためインナーバッグは、下からの浸水に強い構造となっている。また、係脱自在の固定手段は、インナーバッグの開閉蓋を取り囲むように設けられるため、例えばインナーバッグの開閉蓋を開けて、荷物を出し入れする際に、荷物が開閉蓋の周辺の生地に触れても、位置ズレを起こし難く、荷物の出し入れがスムーズに行える。
また請求項3記載の発明によれば、インナーバッグの開閉蓋が、アウターバッグの開閉蓋よりも一回り小さく形成されるため、アウターバッグの開閉蓋を開閉するファスナーと、インナーバッグの開閉蓋を開閉するファスナーとが重ならず、例えばアウターバッグのファスナーを開ける際に、インナーバッグのファスナーに引っ掛かってしまうことが防止でき、スムーズにファスナーのスライド操作が行え、開閉蓋の開閉操作が円滑に行える。
また、インナーバッグの開閉蓋のファスナーライン(軌道)と、アウターバッグの開閉蓋のファスナーラインとが重ならないため、たとえアウターバッグのファスナーの合わせ面から雨水が侵入したとしても、これが直にインナーバッグのファスナーの合わせ面に到達することを防止でき、インナーバッグの更なる防水性向上に寄与する。
また請求項4記載の発明によれば、インナーバッグは、水の通過を阻む生地を溶着して形成され、縫製による接合ではないため、インナーバッグの防水性をより向上させることができる。
更に、開閉蓋のファスナーとして止水ファスナーが適用されるため、ファスナーの合わせ面から内部に侵入する雨水も、より効果的に防止することができ、更なる防水性向上に寄与する。
また請求項5記載の発明によれば、アウターバッグ及びインナーバッグの開閉蓋を一体化する留め具はスナップボタンであるため、双方の開閉蓋を別個に開閉できるように設定して使用するときの使い勝手が極めて良好なものとなる。すなわち、雨天時の使用にあたっては、上述したように、留め具による一体化を解除しておき、双方の開閉蓋を各々別個に開閉できるようにしておくものである。この際、例えば係脱自在の留め具として面ファスナーを適用した場合には、開放状態としたアウターバッグの開閉蓋をめくり上げる際に、当該開閉蓋が面ファスナーによってインナーバッグの開閉蓋と連結してしまっていることがあり得、アウターバッグの開閉蓋を円滑にめくり上げることができない事態が考えられる。これに対し、留め具がスナップボタンであれば、このような事態を回避することが回避でき、スムーズにアウターバッグの開閉蓋をめくり上げることができる。
また請求項6記載の発明によれば、アウターバッグには、開閉蓋を含めた天面部を上方から覆うオーバーフラップが設けられるため、インナーバッグ内への水の侵入を、より一層、高いレベルで防止することができる。
本発明の防水機能を具えたバッグをモーターサイクルに取り付けた状態で示す斜視図(a)、並びに当該バッグを拡大して示す分解斜視図(b)である。 アウターバッグの内部にインナーバッグを装着したバッグの様子を示す平面図である。 アウターバッグの内部にインナーバッグを装着する際の様子を示す平面図(a)、並びに側面断面図(b)である。 アウターバッグの内部にインナーバッグを入れ込んだ後、双方の開閉蓋を留め具で一体化する様子を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
本発明の防水機能を具えたバッグ1(以下、単にバッグ1と称することがある)は、一例として図1に示すように、バッグ本体となるアウターバッグ2と、このアウターバッグ2の内側に装着されるインナーバッグ3とを主要部材として具えて成り、バッグ1(アウターバッグ2)をモーターサイクルMCの後部シート等に取り付ける際には、別途、取り付けベルトを利用して固定される。
このように本発明のバッグ1は、二重構造を採るが、アウターバッグ2とインナーバッグ3とは、別々に形成された後、アウターバッグ2の内側にインナーバッグ3を収容(内蔵)する構造を採る。すなわち、いわゆる着脱式であって一体式ではない。
因みに、アウターバッグ2の内側は収容空間たる荷室(気室)を形成するが、実際には、ここに内挿されるインナーバッグ3の内側に荷物が収納されるため、本来の意味での荷室(実収納空間)は、インナーバッグ3の内側となる。
ここで防水機能を有するのは、インナーバッグ3であり、アウターバッグ2には、防水機能は要求しない。特に、インナーバッグ3と同等の防水機能は要求しない。これはアウターバッグ2にまで防水機能を求めると、アウターバッグ2の生地が、レインウエア(生地)に多く見られるビニール系のような外観になり、見栄えが良くなく、ユーザから敬遠される傾向にあるためである。このようなことから、アウターバッグ2の生地は、従来の商品と同様、一般的な厚手の繊維素材で形成するものである。ただし、アウターバッグ2にも表面処理を施すことや、生地裏面に撥水性樹脂コ−ティングを施すこと等により、生地自体が水を通さないように加工することはでき(水を極めて通し難くする加工はでき)、水のしみ込みを専ら縫製部のみとすることができる。このようなことからインナーバッグ3については、できる限り防水性を高めるべく、水の通過を阻む生地、例えばTPU(ウレタン系熱可塑性エラストマー)コーティングを施した生地で形成するようにしたものである。
これによりアウターバッグ2は、外観上、一般的な繊維素材として形成することができ、中身のインナーバッグ3のみ、防水機能を有するインナーピースとして形成し、これを内蔵することで、バッグ1としての利便性と防水性のバランスを取るようにしたものである。
因みに、本明細書に記載する「防水機能」、とりわけインナーバッグ3が有する「防水機能」とは、内部への水の侵入を完全に防ぐ、いわゆる完全防水ではない。しかしながら、本出願人が行ったシャワーテストでは、通常、この種のツーリングバッグに被せるレインカバーを装着しない状態で、2〜3時間のシャワーテストに耐えた実績がある。また、本出願人は、令和1年10月に発生した台風19号の際、バッグ1を屋外に6〜7時間放置する試験を行っており、このときバッグ1内に水の侵入はなかったことが確認されている。
また、アウターバッグ2及びインナーバッグ3には、ともに天面部20T・30Tに開閉自在の開口部が形成されており、これら両方の開口部を一体で開閉できるようにしたことが本発明の大きな特徴の一つである。なお、双方の開口部は、各々の天面部20T・30Tの一部が扉のように開閉自在に形成されることから、以下これらを開閉蓋21・31とする。
また、開閉蓋21・31は、どちらも天面部20T・30Tに対し比較的大きく形成されている。
以下、アウターバッグ2とインナーバッグ3とについて詳細に説明する。
アウターバッグ2は、一例として図1(b)に示すように、外観は概ね直方体の箱型を成すように形成され(いわゆるボックス型)、内部に箱状の収納室20を形成し、ここにインナーバッグ3を拡げた状態で収容・内蔵する。なお、アウターバッグ2の内部には、上記のようにインナーバッグ3を内蔵するため、実使用時においては、荷物を収容する実際の空間たる実収納室は、インナーバッグ3の内部となる。
アウターバッグ2の収納室20は、上下・前後・左右が、生地による面材(面部)で取り囲まれるように形成されて成り、これらを各々、天面部20T、下面部20U、正面部20F、背面部20B、右側面部20R、左側面部20Lとする。
なお、側面部などについての左右は、バッグ1の正面部20F(モーターサイクルMCでは後方)を基準とした左右であり、モーターサイクルMCに乗車したユーザ(ライダー)からすると左右が逆となる。
また、アウターバッグ2には、開閉蓋21を含め、天面部20Tを上方から覆うように、被せることができるオーバーフラップ22が更に設けられる。
このオーバーフラップ22は、後部側がアウターバッグ2の背面部20B上部に接合され、ここを基部として前方側に被せ移動自在に設けられ、実使用時には、このオーバーフラップ22で天面部20Tを被覆するように覆って使用する。また、オーバーフラップ22は、閉鎖状態では、正面部20Fの上部に幾らか回り込むように掛かり、先端縁が天面部20Tから正面部20Fに垂れ下がるように設けられ、バックルBで掛止される。すなわち、オーバーフラップ22は、基部から開放先端縁までの長さが、天面部20Tの前後方向の長さ寸法よりも幾らか長く形成されており、閉鎖状態では上記のような状態を呈するように形成される。
またオーバーフラップ22には、一例として図1に示すように、開放先端縁の左右両側に、バックル(メス)Baがベルトを介して設けられ、また正面部20Fの下部には、上記バックル(メス)Baに対応するバックル(オス)Bbがベルトを介して設けられる。そして、オーバーフラップ22を天面部20Tに被せた際には、上述したように、これらバックルB同士を掛止させて、オーバーフラップ22の閉鎖状態を維持するように構成される。
また、アウターバッグ2には、上述したように開閉自在の開閉蓋21が、天面部20Tに形成されており、この開閉蓋21は、一例として図2に示すように、天面部20Tに設けられたファスナー23によって開閉自在に構成される。すなわちアウターバッグ2は、開閉蓋21と、その外周側(天面部20Tの残部)との間にファスナー23が設けられ、このファスナー23に嵌まったスライダー231をスライドさせることで、開閉蓋21を開閉自在とするように構成されている。
ここで上記図2に示す実施例では、スライダー231は、開閉操作の自由度向上から、二個設けられているが、一個でも構わない。
また開閉蓋21は、上述したように天面部20Tの一部を、めくり上げるように開閉する開口部であり、その開閉形態は、前記オーバーフラップ22と同様である。すなわち、背面部20B側を基部として正面部20F側を開放自由端とする開閉動作となる。このためファスナー23の軌道(ファスナーライン)は、開閉蓋21の基部となる背面側を除く三方、つまり正面側と両サイド側に形成され、正面側(モーターサイクルMCの後方)から見てファスナーラインが略U字状または略コ字状を描くように形成されている。
なお、天面部20Tの一部を構成する開閉蓋21は、天面部20Tに対し、比較的大きく開口され、これは大きな荷物でも収納し易く、また荷物の出し入れが行い易いこと等を考慮したものである。因みに、開閉蓋21の開口割合、すなわち天面部20Tに対する開閉蓋21の開口比率は、バッグ1のサイズや容量にもよるが、65%〜85%である。もちろん、この数値は、実用に適した開口比率であり、必ずしもこの数値に限定されるものではない。
また、アウターバッグ2は、厚手の生地(素材)を縫製・接合することで形成され、全体的に立体的な箱型を呈するものである。なお、この生地自体は、上述したように、表面処理を施すことや、生地裏面に撥水性樹脂コ−ティングを施すこと等により、水を通さないように加工することはできる(水を極めて通し難くする加工はできる)が、インナーバッグ3ほど防水性は高くなく、雨天時には、縫製部から水がしみ込んでしまう。ただし、この生地は、レインウエアのようなビニール系ではないため、アウターバッグ2の外観的な見栄えは極めて良好にすることができる。
また例えば右側面部20Rと左側面部20Lの外周縁には、金属ワイヤー等の補強フレームを組み込むとともに、正面部20F、背面部20B、下面部20Uには補強板を設けることで、アウターバッグ2の立体形状を強固に維持することができる。そして、このような生地や構造等から、アウターバッグ2(バッグ1)は、変形し難い、いわゆるセミハードの構造となり、例えばモーターサイクルMCに搭載した状態で、収容した荷物によって両サイドが垂れてしまうようなことがなく、型崩れしにくい構造となっている。
また、アウターバッグ2の右側面部20R及び左側面部20Lには、例えばファスナーによって開閉するサイドポケット25が設けられ、ここには小物を収納することができる。
また、このサイドポケット25の上方には、一例として図1(b)に示すように、把手26を設けることができ、この把手26は、例えばバッグ1をモーターサイクルMCから外して持ち上げるときの持ち手となる。なお、この把手26は、アウターバッグ2と同じ丈夫な生地で形成され、縫製によって右側面部20Rや左側面部20Lに接合することができる。
更に、この把手26の上方、すなわちアウターバッグ2の右側面部20R及び左側面部20Lの上部には、Dリング(Dカン)やナスカン等と称されるリング部材27を設けることが可能である。このリング部材27には、例えば図示を省略するショルダーベルトを掛けることにより、モーターサイクルMCから取り外したバッグ1の持ち歩きが便利となる。なお、リング部材27は、上記以外にも、種々の場所に設けることができ、例えばこのリング部材27に、ネットを掛け留めたり、あるいは長尺の固定ベルトなどを留め付けたりして、ロールマットや増えた荷物を固定することができる。
また、例えばアウターバッグ2のサイドポケット25やオーバーフラップ22には、一定間隔でパルステープ28を縫い付けることができ、ここにはカラビナなどを利用して、ポーチ等の様々な装備品を取り付けることができる。
次に、アウターバッグ2の開閉蓋21と、インナーバッグ3の開閉蓋31とを一体的に開閉するための留め具4について説明する。なお留め具4は、厳密には「係脱自在の留め具4」であるが、これを単に「留め具4」と称することがある。
留め具4としては、一例として図1(b)・図2に示すように、ホックとも称されるスナップボタン4(留め具と同じ符号を「4」を付す)が適用される。すなわち、本実施例では、例えばアウターバッグ2の開閉蓋21の内側、つまりインナーバッグ3に対向する内側に、スナップボタン(オス)4aが設けられるとともに、これに対応してインナーバッグ3の開閉蓋31の天面に、スナップボタン(メス)4bが設けられる。
もちろん、双方のスナップボタン4を留め付ける際には、インナーバッグ3の開閉蓋31を開放状態に設定しておくものであり、この状態でアウターバッグ2の開閉蓋21を開ければ、インナーバッグ3の開閉蓋31も開き、一回のオープン操作で、インナーバッグ3内の荷室にアクセスすることができる。
なお、スナップボタン4は、複数カ所に設置されるものであり、ここでは一例として、開閉蓋21・31の前方側に三箇所、中間位置に二カ所(左右)の計五箇所設けられている。もちろん、このスナップボタン4は、外した状態、つまり係止状態を解除した離脱状態で使用することもあり、このためインナーバッグ3をアウターバッグ2の内部に収容した状態で、双方の開閉蓋21・31に設けられたスナップボタン4の留め外しがスムーズに行えるように考慮されている。
次に、インナーバッグ3をアウターバッグ2の内部で固定(装着)するための固定手段5について説明する。なお固定手段5は、厳密には「係脱自在の固定手段5」であるが、これを単に「固定手段5」と称することがある。
固定手段5としては、一例として図1(b)・図2に示すように、面ファスナー5(固定手段と同じ符号「5」を付す)が適用される。この面ファスナー5は、インナーバッグ3の開閉蓋31を取り囲むように、バッグ上部に設けられ、例えばアウターバッグ2には面ファスナー(メス)5aが設けられ、インナーバッグ3には面ファスナー(オス)5bが設けられる。
以下、面ファスナー5の設置位置について、より詳細に説明する。
面ファスナー5の設置位置は、アウターバッグ2では、インナーバッグ3に対向する内側であって、天面部20Tの前方縁と両サイド縁、及び背面部20Bの上部縁(図3(b)参照)の計四カ所に面ファスナー(メス)5aが設けられ、これはインナーバッグ3の開閉蓋31を取り囲む四辺に相当する。しかも開閉蓋31の直ぐ近くの位置である。
一方、インナーバッグ3では、アウターバッグ2に面する外側であって、上記アウターバッグ2の面ファスナー(メス)5aに対応した位置に、面ファスナー(オス)5bが設けられる。具体的には、天面部30Tの前方縁と両サイド縁、及び背面部30Bの上部縁(図3(b)参照)の計四カ所に面ファスナー(オス)5bが設けられる。
このように面ファスナー5は、バッグ上部において、インナーバッグ3の開閉蓋31の近傍で、このものを取り囲むように設けられるものであり、これによりインナーバッグ3をアウターバッグ2の内部に装着した際には、インナーバッグ3がアウターバッグ2内で天面部20Tから吊り下げられたような状態となり、且つアウターバッグ2の内側空間に沿って、拡がった立位姿勢を維持する。また、この装着状態では、インナーバッグ3がアウターバッグ2内でほぼ内密着状態に納まるものであり、この状態は、いわゆるピッタリ納まった状態である。このためインナーバッグ3内に荷物がたくさん収容でき、アウターバッグ2内の空間を有効に利用することができる。また、このような構造であるため、インナーバッグ3は、アウターバッグ2内でバケツのように吊持され、下から浸水することがなく、ツーリングバッグとして高い防水性を維持することができる。
また面ファスナー5がインナーバッグ3の開閉蓋31を取り囲むように固定されるため、開閉蓋31を開けて荷物を出し入れする際に、荷物が開閉蓋31の周辺の生地に触れても、位置ズレを起こすことがほとんどなく、荷物の出し入れがスムーズに行えるものである。
なお、このような固定手段5としては、面ファスナー5以外にスナップボタンの適用も可能であるが、スナップボタンの場合には、アウターバッグ2内におけるインナーバッグ3の位置をより高い精度で維持・管理する必要がある。すなわち、固定手段5としてスナップボタンを適用した場合には、当然、スナップボタンは複数設けられるため、インナーバッグ3の位置が少しずれただけでも、全てのスナップボタンの留め付けが難しくなることが考えられる。逆に言えば、面ファスナー5は、このような位置ズレに対し、微調整が行え、係脱自在の固定手段5として適する連結手段と言える。
次に、インナーバッグ3について説明する。
インナーバッグ3は、上述したようにアウターバッグ2の内部に収容・装着されることから、装着時の変形(押しつぶし様の圧縮)が許容されるように、極力薄くて強度のある生地(素材)、例えばTPU(ウレタン系熱可塑性エラストマー)コーティングを施した生地で形成される。なお、インナーバッグ3の生地を薄く形成することにより、アウターバッグ2内の限られた空間を有効に利用でき、内部容量の減少を防止することができる。
インナーバッグ3は、一例として図2・図3(b)に示すように、アウターバッグ2の内側に、ほぼ密着するように設けられることから、アウターバッグ2と同様(実際には一回り小さい)、直方体状の箱型に形成され、内部が実質的な収納室30となり、ここに荷物が収容される(図1(b)参照)。
インナーバッグ3の収納室30も、上下・前後・左右が、生地による面材(面部)で取り囲まれるように形成されて成り、これらを各々、天面部30T、下面部30U、正面部30F、背面部30B、右側面部30R、左側面部30Lとする。
また、インナーバッグ3は、上述したように防水機能を有するものであり、以下、インナーバッグ3の防水構造について説明する。
まずインナーバッグ3を形成する生地(素材)として、水の通過を阻む生地、例えば上述したTPUコーティングを施した生地が適用される。
また、インナーバッグ3は、生地を縫い合わせて接合するのではなく(縫製ではなく)、生地(素材)同士を溶かして溶着接合するものであり(いわゆるウェルダー)、これによって縫製手法よりも高い防水性を得ることができる。これは縫製の場合には、縫い目から水がしみ込むことは避けられないが、溶着では縫い目自体がないためである。
もちろん、縫製でも防水性を高めることは可能であり、例えばレインウエアでは、縫製後、縫い目の上から専用のシームテープを貼り、防水加工する手法が採られている。このシームテープによる防水手法は、溶着よりも安価に実施でき、その点は評価できる。しかしながら、シームテープによる防水は、経年劣化でシームテープが剥がれることがあるため、長期間の防水性維持には不向きである。そのため、コストとしては上昇しても、溶着を採用し、防水性を長く持続するようにしたものである。
またインナーバッグ3にも、天面部30Tにファスナー33が設けられ、このファスナー33に嵌まるスライダー331をスライドさせることによって開閉蓋31を開閉自在としている。ただし、このファスナー33としては、止水タイプのものが適用され、以下インナーバッグ3のファスナー33を、止水ファスナー33と称することがある。
止水ファスナー33は、一例として図1(b)の拡大図に示すように、務歯とも称される噛合・離反自在のエレメント332が設けられるテープ333の上面に、例えば合成樹脂製の止水カバー334を設けたファスナー33であり、この点が通常のファスナーと相違する。
止水ファスナー33のスライダー331は、エレメント332と止水カバー334とを胴体に挟み込みながらスライドするものであり、スライダー331の通過によって止水カバー334が、左右合致するように合わせられ、この閉じられた止水カバー334によって、止水ファスナー33の合わせ面335から水が侵入することを防ぐ構造である。
また止水ファスナー33の軌道(ファスナーライン)は、一例として図2に示すように、アウターバッグ2のファスナー23と同様に、正面側(モーターサイクルMCの後方)から見て略U字状または略コ字状を描くように形成される。ただし止水ファスナー33の軌道は、上記図2に示すように、アウターバッグ2のファスナー23の軌道より、一回り小さく形成される。すなわち、インナーバッグ3の開閉蓋31は、アウターバッグ2の開閉蓋21よりも一回り小さく形成されるものであり、これにより双方のファスナー23・33の軌道が重ならないものである。
なお、止水ファスナー33は、上記のようにスライダー331がエレメント332と止水カバー334とを挟み込みながらスライドする構造であるため、通常のファスナーよりも操作性が幾らか劣ることは否めない。しかしながら、本実施例では、上記のように止水ファスナー33のファスナーラインを、アウターバッグ2のファスナー23のファスナーラインよりも一回り小さく形成しており、両者が重ならないようにしている。このため、操作性の劣る止水ファスナー33におけるスライダー331のスライド操作が、アウターバッグ2のファスナー23に干渉することなく、スムーズに行えるものである。また、上記のような構成、つまり互いのファスナーラインをずらしたことで、たとえアウターバッグ2のファスナー23の合わせ面から水が侵入したとしても、これが止水ファスナー33の合わせ面335に直に到達することは防止でき、収容室30内に水が浸入することを、より高いレベルで防止することができる。
因みに、面ファスナー5は、インナーバッグ3の開閉蓋31の近傍で、且つこのものを取り囲むように設けられるため、操作性が劣る止水ファスナー33を開閉した際、たわみが発生して操作性が悪くなることも防止することができる。
また、ファスナーは、一般にファスナーの合わせ面だけでなく、ファスナー端部(終了部・開始部)からも水が侵入し易く、これはファスナー端部に多少隙間が開くためである。
このようなことから本実施例では、一例として図1(b)・図2に示すように、止水ファスナー33の端部に、インナーバッグ3と同じ生地を追加・溶着しており、この部材をファスナーエンド336と称している。そして、このファスナーエンド336によりファスナー端部を被覆し、ファスナー端部に形成される隙間を覆うようにしたものである。
またファスナーエンド336は、ファスナーライン上に縫いを入れることでスライダー331の抜け防止にも寄与している。
なお、モーターサイクルMCでは、サイドスタンドを掛けた停止状態で、水の浸入経路にファスナー端始が位置するようになるため、上記のようにファスナーエンド336を設けることで、より一層、水の侵入を防止することができる。
また、インナーバッグ3の開閉蓋31には、上述したように、留め具4としてスナップボタン(メス)4bが設けられ、以下、このスナップボタン(メス)4bを開閉蓋31に取り付ける手法について説明する。
インナーバッグ3の開閉蓋31にスナップボタン(メス)4bを取り付けるには、例えばスナップボタン(メス)4bを取付用の生地に縫い付けた後、この取付用生地を開閉蓋31に溶着するものであり、これによりスナップボタン(メス)4bを直接、開閉蓋31(生地)に縫い付けた場合に比べ、格段に防水性を向上させることができる。なお、上記取付用生地としては、インナーバッグ3と同じ生地が好ましい。
また、本実施例では、アウターバッグ2の開閉蓋21と、インナーバッグ3の開閉蓋31とを一体化するための留め具4として、スナップボタン4を採用し、面ファスナーを適用していないが、以下この理由について説明する。
例えば雨天時には、インナーバッグ3の開閉蓋31と、アウターバッグ2の開閉蓋21とを一体化しない状態で使用する。つまり、意図的に留め具4による結合を解除し、両開閉蓋21・31を離脱(分離)状態に設定しておくものである。そして、インナーバッグ3の開閉蓋31は、防水のために止水ファスナー33で閉鎖しておく。更にアウターバッグ2の開閉蓋21も、ファスナー23で閉鎖しておく。もちろん、アウターバッグ2の開閉蓋21の上にはオーバーフラップ22も被せておき、更にこれをバックルBで掛止しておくものである。
そして、このような状況において収納室30から荷物を取り出す場合には、まずオーバーフラップ22を開放させ、その後、ファスナー23のスライダー231をスライドさせてアウターバッグ2の開閉蓋21をめくり上げ、次いで止水ファスナー33のスライダー331をスライドさせてインナーバッグ3の開閉蓋31をめくり上げ、収納室30にアクセスするものである。
しかし、かりに両方の開閉蓋21・31を面ファスナーで結合した場合には、上記のような雨天時の使い方を行った場合に、重なった開閉蓋21・31同士がくっついてしまい、アウターバッグ2の開閉蓋21をめくり上げようとしても、インナーバッグ3の開閉蓋21に結合してしまい、めくり上げられないことがあり得る。このような不都合を解消するために、開閉蓋21・31同士を一体化する留め具4として面ファスナーを使用しなかったものである。
また、インナーバッグ3の上部には、上述したように、固定手段5として面ファスナー(オス)5bが設けられ、以下、この面ファスナー(オス)5bをインナーバッグ3に取り付ける手法について説明する。
インナーバッグ3の上部に面ファスナー(オス)5bを取り付けるには、上記スナップボタン(メス)4bと同様に取り付けることができる。具体的には、例えば面ファスナー(オス)5bを取付用の生地に縫い付けた後、この取付用生地をインナーバッグ3に溶着するものであり、これにより面ファスナー(オス)5bを直接、インナーバッグ3に縫い付けた場合に比べ、格段に防水性を向上させることができる。なお、上記取付用生地としては、インナーバッグ3と同じ生地の適用が好ましい。
本発明のバッグ1は、以上のような基本構造を有するものであって、以下、このバッグ1の装着態様や使用状況について説明する。
まず、インナーバッグ3をアウターバッグ2の内部に装着する固定手法について説明する。
(1)インナーバッグの縮小
インナーバッグ3をアウターバッグ2の内部に装着するにあたっては、まずアウターバッグ2の開閉蓋21を全開状態としておき、インナーバッグ3を入れ易いようにしておく。一方、インナーバッグ3については、このものを周囲からつぶすように押さえて、全体的に多少縮めるようにする。この際、インナーバッグ3は、防水性ひいては気密性が高いため、止水ファスナー33のスライダー331を移動させ、開閉蓋31を開放させた状態で(インナーバッグ3も全開状態が好ましい)、周囲からつぶすようにすると、収納室30内部のエアが抜け易いものである。
(2)アウターバッグへの収容
次いで、全体的に縮めたインナーバッグ3を、アウターバッグ2内に入れ込むように収容する。その後、インナーバッグ3を全体的に拡げながら、アウターバッグ2の内側に密着するように収めるものである(内密着状態)。
(3)開閉蓋同士を留め具で固定
その後、例えば面ファスナー5による固定を行う前に、開放状態の開閉蓋21・31同士をスナップボタン4(留め具4)で留め付けるものである。具体的には、一例として図4に示すように、アウターバッグ2のスナップボタン(オス)4aと、インナーバッグ3のスナップボタン(オス)4aとを留め付け、開閉蓋21・31を一体化させる。もちろん、この一体化によって、アウターバッグ2の開閉蓋21をめくり上げれば、インナーバッグ3の開閉蓋31もめくり上げることができ、これは言い換えれば一回のオープン操作で、二枚の開閉蓋21・31を同時にめくり上げるようにしたものと言える。
なお、面ファスナー5による固定を行う前に、スナップボタン4で開閉蓋21・31同士を留めるようにしたのは、先に、面ファスナー5でインナーバッグ3をアウターバッグ2に固定してしまうと、スナップボタン4が留めづらいことが考えられるためである。また、面ファスナー5は、位置の微調整が効くため、スナップボタン4を留めてからでも、確実にアウターバッグ2とインナーバッグ3との固定を図ることができる。もちろん、面ファスナー5による固定を図ってからでも、無理なくスナップボタン4が留められる場合には、この順序は適宜変更可能である。
(4)インナーバッグのアウターバッグへの固定(連結)
アウターバッグ2内に内密着状態に収容したインナーバッグ3を、アウターバッグ2に固定するにあたっては、上述したように面ファスナー5によって連結する。
具体的には、一例として図3(a)に示すように、開放状態の開閉蓋31からインナーバッグ3の内部に手を入れ、インナーバッグ3の天面部30Tを両手で上方に上げるようにしながら(ここでは特に両サイドを押さえるように図示)、開閉蓋31の周囲に設けられた面ファスナー(オス)5bをアウターバッグ2の面ファスナー(メス)5aに連結する。
同様にして天面部30Tの正面側及び背面部30Bの面ファスナー5についても連結を図る。因みに、インナーバッグ3の背面部30Bの面ファスナー5をアウターバッグ2に連結する際には、一例として図3(b)に示すように、インナーバッグ3の内部に入れた手の指先で背面部30Bを押すようにして、面ファスナー5による連結を図ることができる。
次に、本発明のバッグ1の使用状況(使用態様)について〔雨天時〕と〔晴天時〕に分けて説明する。
〈1〉〔雨天時〕の使用状況
まずアウターバッグ2の開閉蓋21と、インナーバッグ3の開閉蓋31とは、一体化せず、別々に開閉できる設定としておく。つまり留め具4による固定は解除しておく。
そして、収納したい荷物を、インナーバッグ3の内部(収納室30)に収容し、その後、止水ファスナー33によって開閉蓋31を閉鎖する。その後、アウターバッグ2の開閉蓋21をファスナー23によって閉鎖する。次いで、アウターバッグ2の天面部20T(開閉蓋21)の上からオーバーフラップ22を被せ、バックルBで掛止しておくものである。因みに、雨の日には、このようにしたバッグ1の上から、更にレインカバーを被せておくのが一般的な態様である。
インナーバッグ3は、上述したようにそれ自体で高い防水性能を有している。具体的には、生地そのものが水の通過を阻む素材で形成されていること、開閉蓋31のファスナーに止水ファスナー33を適用したこと、ファスナーエンド336によって合わせ面335の端部を被覆したこと、インナーバッグ3をアウターバッグ2内において吊持状態で装着するようにしたこと、インナーバッグ3とアウターバッグ2のファスナーラインをずらしたこと等である。
このような構造に加え、上述したように、アウターバッグ2の開閉蓋21が閉鎖され、また、その上からオーバーフラップ22が被せられるようになっており、更にレインカバーが設けられるため、バッグ1全体として、極めて優れた防水効果が得られるものとなっている。因みに、本出願人が行ったシャワーテストでは、レインカバーなしで、2〜3時間のシャワーテストに耐えた実績がある。従って、レインカバーを掛けることで、より一層高い防水性能が期待できる。また、上述したように、本出願人は、令和1年10月に発生した台風19号の際、バッグ1を屋外に6〜7時間放置する試験を行ったが、バッグ1内に水の侵入は認められなかったものである。
〈2〉〔晴天時〕の使用状況
晴天時には、インナーバッグ3の開閉蓋31と、アウターバッグ2の開閉蓋21とを、ともに開放状態で一体化しておく。具体的には、インナーバッグ3の開閉蓋31と、アウターバッグ2の開閉蓋21とを、スナップボタン4で留め付け、二枚重ね状に一体化しておく。
双方の開閉蓋21・31を一体化することにより、荷物を出し入れするにあたり、アウターバッグ2のファスナー23を開け閉めするだけで、収納室30にアクセスすることができる。すなわちインナーバッグ3の開閉蓋31は、アウターバッグ2の開閉蓋21と一体化しているため、アウター側の開閉蓋21をめくり上げれば、インナー側の開閉蓋31も同時にめくり上げることができ、荷物の出し入れが極めて良好に行える。
なお、通常のツーリングは、晴天時が圧倒的に多いことから、換言すれば、本発明のバッグ1においても、日常的な使用状況としては、双方の開閉蓋21・31をスナップボタン4で一体化しておき、アウターバッグ2のファスナー23しか開け閉めしないことが考えられる。そして、急な雨に見舞われた際に、スナップボタン4による一体化を解除して、インナーバッグ3の止水ファスナー33を閉めるような使用状況が想定される。
またバッグ1の容量を大きくし、収納室30にたくさんの荷物を収納した場合には、その内容量に応じてバッグ1の全重量も過大となり、モーターサイクルMCから取り外した際の携行の便が低下することは否めない。そのため、本発明のバッグ1には、キャリーケースやスーツケースに用いられるキャスターと、伸縮自在のキャリーハンドルとを設けておくことができ、これにより上記のような場面において、携行の便を向上させることができる。
なお、このような構造を採用した場合、バッグ1をモーターサイクルMCに搭載したときには、キャリーハンドルを最大限収縮させておき、バッグ1をモーターサイクルMCから取り外した際に、上記キャリーハンドルを伸長させ、スーツケースのようにキャリーハンドルを保持してバッグ1を引いたり押したりして、容易に移動させることができる。
因みに、大容量のバッグ1は、搭載状態で左右方向に長くなるように形成される。このためキャスターは、例えばバッグ1の左側面部20Lに露出するように設けることができ、キャリーハンドルは、これに対向する右側面部20Rを上方として伸縮するように設けることができる。更にキャスターは、四輪または二輪設けられ、四輪の場合には、右側面部20Rの四隅位置に設けることができ、二輪の場合には、キャリーハンドルを持ってバッグ1を傾けながら引っ張った際の下縁両端部に設けることができる。
本発明の、防水機能を具えたバッグ1は、ツーリング用のバッグとして用いる形態を基本的に説明したが、雨天時に屋外での使用が考慮される種々のバッグに使用することができる。具体的には、例えばメッセンジャーバッグや、自転車の荷台等に装着するバッグ等が挙げられる。換言すれば、晴天時の通常の使用状態では、内部に収納した荷物が取り出し易く、且つ雨天時には、内部に収納した荷物を高いレベルで雨に濡らさないようにしたい種々のバッグに適用可能である。
1 バッグ(防水機能を具えたバッグ)
2 アウターバッグ(バッグ本体)
3 インナーバッグ
4 留め具(スナップボタン)
4a スナップボタン(オス)
4b スナップボタン(メス)
5 固定手段(面ファスナー)
5a 面ファスナー(メス)
5b 面ファスナー(オス)

20 収納室
20T 天面部
20U 下面部
20F 正面部
20B 背面部
20R 右側面部
20L 左側面部
21 開閉蓋
22 オーバーフラップ
23 ファスナー
231 スライダー
25 サイドポケット
26 把手
27 リング部材
28 パルステープ

30 収納室
30T 天面部
30U 下面部
30F 正面部
30B 背面部
30R 右側面部
30L 左側面部
31 開閉蓋
33 止水ファスナー(ファスナー)
331 スライダー
332 エレメント
333 テープ
334 止水カバー
335 合わせ面
336 ファスナーエンド

MC モーターサイクル
B バックル
Ba バックル(メス)
Bb バックル(オス)

Claims (6)

  1. バッグ本体となるアウターバッグの内部に、防水機能を有するインナーバッグを装着するようにしたバッグであって、
    前記アウターバッグとインナーバッグとは、ともに天面部の一部を開閉自在とした開閉蓋を具え、アウターバッグの開閉蓋と、インナーバッグの開閉蓋とは、係脱自在の留め具により一体化される構成であることを特徴とする防水機能を具えたバッグ。

  2. 前記インナーバッグの上部外側には、インナーバッグの開閉蓋を取り囲むように係脱自在の固定手段が設けられるとともに、前記アウターバッグの上部内側には、当該インナーバッグの固定手段に対応した固定手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の防水機能を具えたバッグ。

  3. 前記インナーバッグの開閉蓋と、アウターバッグの開閉蓋とは、各々、天面部に設けられたファスナーによって開閉自在に構成されるものであり、
    インナーバッグの開閉蓋は、アウターバッグの開閉蓋よりも一回り小さく形成されることを特徴とする請求項1または2記載の防水機能を具えたバッグ。

  4. 前記インナーバッグは、水の通過を阻む生地が溶着して形成されるものであり、且つ開閉蓋を開閉するファスナーは、止水ファスナーであることを特徴とする請求項3記載の防水機能を具えたバッグ。

  5. 前記アウターバッグの開閉蓋と、インナーバッグの開閉蓋とを一体化する係脱自在の留め具は、スナップボタンであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の防水機能を具えたバッグ。

  6. 前記アウターバッグには、このものの開閉蓋を含め、天面部を上方から覆うように被せることができるオーバーフラップが設けられることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の防水機能を具えたバッグ。
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