JP2021074264A - 布団カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】布団への密着性が高く、布団との間にずれが生じにくい布団カバーを提供する。【解決手段】布団に装着する布団カバー1は、横方向に伸縮性を有しない非伸縮帯部11と、横方向に伸縮性を有する伸縮帯部12と、をそれぞれ複数備えている。非伸縮帯部11と伸縮帯部12とは縦方向の略全体にわたって交互に形成されている。非伸縮帯部11の横幅は布団の横幅以上である。一方、伸縮帯部12は横方向の全周にわたって形成され、伸縮帯部12が最も縮んだ横幅は布団の横幅よりも短い。伸縮帯部12と非伸縮帯部11とは一体的に形成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、布団カバーに関する。
一般的な布団カバーは、2枚の長方形の生地の3辺を縫着し、残りの1辺に開口が形成された形状となっている。この開口を介して布団を出し入れすることにより、布団カバーを布団に着脱することができる。
しかしながら、一般的には布団カバーの開口は長辺側に設けられているが、開口の長さは布団の長辺よりも短いため、開口を介しての布団の出し入れは容易ではない。また、布団を布団カバーの開口からその内部に入れた後には、布団の角部を布団カバーの角部に押し込む必要があり、この点においても布団カバーの装着は容易ではない。
また、一般的に布団カバーは、シングル,セミダブル,ダブル,クィーン,キング等の所定の大きさで製造されている。そのため、布団カバーを購入する際には、布団の大きさを知っておく必要があり、消費者の負担となっている。また、製造者や販売店においても、複数のサイズの布団カバーを製造し、在庫として持つ必要があるため、経営上の負担となっている。また、売り場においても、布団カバーによる専有面積が増加するという問題がある。
前者の問題を解決するために、特許文献1に開示されるような着脱が容易な掛布団カバーが提案されている。この掛布団カバーは、掛布団の大きさの方形のカバー本体と、カバー本体の各辺に連接された4つの袋片と、を備えており、各袋片は隣接する袋片の側縁とファスナーによる接合が可能となっている。また、掛布団にこの掛布団カバーを装着した状態では、袋片の周縁によって開口が形成され、この開口部周縁にはゴム帯が設けられている。
この特許文献1の掛布団カバーを布団に装着するには、先ず、袋片が開いた状態で掛布団カバーを置き、カバー本体の上に掛布団を乗せる。次に、各袋片を掛け布団の上側に折り返し、隣接する袋片どうしをファスナーで接合する。これにより、容易に掛布団カバーを掛布団に装着することができる。
また、後者の課題を解決するために、特許文献2では、少なくとも一部をカバード糸製の編物または織物とした寝具カバーを提案している。このカバード糸は、芯部が弾性または伸縮性繊維製であり、その芯部を構成する弾性または伸縮性繊維の重量がカバード糸の総重量の1乃至20%となっている。なお、寝具カバーの一部とは、敷布団カバーの4辺のうちの2辺または3辺に接する面領域や、箱型ベッドシーツの上蓋部以外の部分等である。寝具に特許文献2の寝具カバーを装着した際には、カバード糸で製造された部分が伸縮するため、様々な大きさの寝具に使用することができる。
このように、特許文献1の掛布団カバーによれば、掛布団への掛布団カバーの装着が容易となり、特許文献2の寝具カバーは、様々な大きさの寝具に使用することができる。しかしながら、これらのカバーは布団への密着性が低いため、布団と布団カバーとがずれるおそれがある。布団と布団カバーとがずれた場合には、身体に対する布団の密着性が低下するため、寝心地が悪くなり、睡眠の質が低下する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、布団への密着性が高く、布団との間にずれが生じにくい布団カバーを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る、布団に装着する布団カバーは、横方向に伸縮性を有しない非伸縮帯部と、横方向に伸縮性を有する伸縮帯部と、をそれぞれ複数備え、前記非伸縮帯部と前記伸縮帯部とは縦方向の略全体にわたって交互に形成され、前記非伸縮帯部の横幅は前記布団の横幅以上であり、前記伸縮帯部は横方向の全周にわたって形成され、前記伸縮帯部が最も縮んだ横幅は前記布団の横幅よりも短く、前記伸縮帯部と前記非伸縮帯部とは一体的に形成されている。
この構成の布団カバーは、非伸縮帯部と伸縮帯部とが縦方向の略全体にわたって交互に形成されているため、適度な横方向の伸縮性を有している。また、布団カバーに外力が作用していない状態では、伸縮帯部の長さが装着する布団の横幅よりも短くなっているため、この布団カバーを布団に装着した際には、布団に対して横方向の締付け力が作用する。これにより、布団カバーの布団に対する密着力が向上する。また、この高い密着力により、使用時の寝返り等によっても、布団との間のずれが生じにくくなっている。また、伸縮帯部と非伸縮帯部とが一体的に形成されているため、製造が容易となる。なお、一体的に形成されているとは、形成された非伸縮帯の上面に伸縮帯部を固定されているような状態ではなく、非伸縮帯と伸縮帯部とが縦方向に連続的に形成されている状態を意味する。
本発明に係る布団カバーの好適な実施形態の一つでは、前記伸縮帯部の高さは前記非伸縮帯部の高さよりも低く形成されている。
伸縮帯部の面積比が大きくなると、布団に対する横方向の締付け力が大きくなる。そして、布団に対する締め付け力が大き過ぎると、布団が大きく波打ち、使用者に対する布団の密着性が低下するおそれがある。一方、この構成では、伸縮帯部の割合が50%未満となり、布団に対する締め付け力が大きくなり過ぎるのを防ぐことができる。
本発明に係る布団カバーの好適な実施形態の一つでは、縦方向側の周縁に布団を出し入れするための開口が形成されている。
本発明に係る布団カバーは、使用していない状態では、伸縮帯部が縮んだ状態となるため、横幅は布団の横幅よりも短くなっている。そのような布団カバーに対して、横側から布団を入れるのは非常に困難である。一方、この構成では、開口が縦方向の端辺に形成されているため、容易に布団を入れることができる。
以下に図面を用いて、本発明の実施形態を説明する。以下の説明における縦横は、布団の縦横と同じであり、使用者が布団に横たわった状態での身体の高さ方向が縦であり、幅方向が横である。また、使用時の頭側を上、足側を下と称する。
図1は布団に装着した状態の本実施形態における布団カバーの平面図である。図に示すように、布団カバー1は、布団に装着した状態では、通常の布団カバーと同様に略矩形状となっている。
本発明に係る布団カバー1は、横方向に伸縮性を有しない非伸縮帯部11と横方向に伸縮性を有する伸縮帯部12と、が縦方向に略全体にわたって交互に形成されている。ここで、伸縮性を有しないとは、伸縮性を全く有しない状態だけではなく、伸縮帯部12の伸縮性に比べて低い伸縮性を有するものも含んでいる。
この非伸縮帯部11と伸縮帯部12とは、横方向の全周にわたって形成されている。すなわち、布団カバー1の表地(布団の表に接する部分)から裏地(布団の裏に接する部分)までの全体にわたって形成されている。本実施形態では、布団カバー1の非伸縮帯部11の横幅は、キングサイズの布団の横幅と略同一または少し大きな230cm〜250cmとしている。一方、布団カバー1の伸縮帯部12の横幅は、最も伸びた際には、非伸縮帯部11の横幅と同一(それ以上伸びることも可能)であり、最も縮んだ際には、シングルサイズの布団の横幅と同一または少し小さな140cm〜150cmである。なお、非伸縮帯部11や伸縮帯部12の横幅とは、布団カバー1の表地または裏地部分に形成されたそれぞれの帯部の横方向長さである。一方、布団カバー1の縦方向長さは210cmとしている。
一般的には、シングルサイズの布団もキングサイズの布団も縦方向の長さは略一定(本実施例では210cm)であるため、この布団カバー1はシングルサイズからキングサイズまでの布団に装着することができる。図1(a)および(b)はそれぞれ、布団カバー1をキングサイズの布団およびシングルサイズの布団に装着した状態の平面図である。図に示したように、布団カバー1は伸縮帯部12の作用によって横方向に収縮するため、キングサイズの布団に使用する際には横幅が230cm程度まで収縮し、シングルサイズの布団に使用する際には横幅が150cm程度まで収縮する。したがって、本発明に係る布団カバー1は、装着する布団の横幅に関係なく、布団にフィットした状態となる。
布団カバー1を装着する布団が掛布団の場合には、伸縮帯部12の収縮力に対抗する力が比較的小さいため、掛布団自体も横方向に少し縮む。このとき、掛布団は横方向に圧縮されるのではなく、掛布団は少し波打ったような状態となる。そのため、布団カバー1を装着した掛布団は、ふんわりとした状態となり、人体との間で適度に密着するとともに適度な空間が形成され、寝心地を向上させることができる。
また、一般的な布団カバーを装着した掛布団の場合には、布団と布団カバーとの間の密着性が低いため、寝返りをうった際などには、布団と布団カバーとの間にずれが生じるおそれがある。このようなずれは寝心地を低下させ、睡眠の質を低下させる。一方、本発明に係る布団カバー1では、伸縮帯部12の作用によって、布団と布団カバーとの間の密着性は非常に高く、これらの間のずれは生じにくくなっている。
伸縮帯部12の高さ(縦方向長さ)と非伸縮帯部11の高さとは適宜設定可能であるが、本実施形態では、図1に示すように、伸縮帯部12の高さは非伸縮帯部11の高さよりも小さくなっている。
伸縮帯部12の高さを大きくし過ぎた場合には、縦方向への収縮力が大きくなる。この場合には、布団に縦方向の大きな収縮力が作用し、布団に縦方向の波打ちが生じ、寝心地を低下させる。これらの問題は、本実施形態のように、布団カバー1をシングルサイズからキングサイズの布団にまでに使用できるよう、伸縮帯部12の伸縮率を大きくしている場合には、顕著となる。そこで、本実施形態では、伸縮帯部12の高さを非伸縮帯部11の高さよりも小さく設定している。
一般的な布団カバーは、布団を出し入れするための開口を横方向側の一方の周縁に形成している。本発明に係る布団カバー1は横方向に収縮するため、一般的な布団カバーと同様に横方向側の周縁に開口を形成した場合には、開口から布団を入れるのが非常に困難になる。そのため、本実施形態における布団カバー1は、縦方向側の一方の周縁、具体的には、下側の周縁に開口13を形成している。
このような布団カバー1の内部に布団を収容する際には、先ず、布団カバー1を本来の内面が外側となるように裏返し、開口13が形成されていない側の縦方向側の周縁に、布団の上端を合わせて、布団の上端を少し周縁に押し込む。そして、本来の内面が内側に、本来の外面が外側となるように、開口13を布団の下端(使用時の足側の端部)側に移動させながら、布団を布団カバー1の内部に入れ込む。なお、開口13にファスナーやホック等を取り付け、これらによって開口13を塞ぐようにするのが好ましい。
次に、布団カバー1の製造について説明する。図2は、製造中、具体的には織り上がった状態の布団カバー1の斜視図である。図に示すように、本実施形態における布団カバーは織物であり、織機によって筒状に織られている。したがって、布団カバー1の側方は無接結である。すなわち、布団カバー1の表地と裏地とは横方向では縫製等はされていない。また、図2に示すように、非伸縮帯部11と伸縮帯部12とは全周にわたって形成されている。
織物は縦方向に積層されるように形成されていく。そのため、非伸縮帯部11を織るための緯糸と、伸縮帯部12を織るための緯糸と、を切り替えながら織ることにより、このような布団カバー1を製造することができる。なお、伸縮帯部12を織る際には、糸に、伸縮帯部12に求められる収縮力に適合するテンションをかけ、糸を引っ張り状態にして織ってゆけばよい。
非伸縮帯部11を織るための緯糸は特に制限がなく、様々なものを用いることができる。一方、伸縮帯部12を織るための緯糸は、伸縮性を有する糸を使用する。例えば、ポリウレタン製の糸等を使用することができる。
このようにして、筒状に織られた布団カバー1には、開口13と開口14とが形成されているが、開口14は縫製等により塞がれる。これにより、開口13のみが形成された布団カバー1が製造される。
〔別実施形態〕
(1)上述の実施形態では、布団カバー1は筒状の織物として形成されたが、1枚の布地を半分に折り畳んだり、2枚の布地を重ね合わせたりし、開口13以外の周縁を縫製等することにより布団カバー1を製造することもできる。
(1)上述の実施形態では、布団カバー1は筒状の織物として形成されたが、1枚の布地を半分に折り畳んだり、2枚の布地を重ね合わせたりし、開口13以外の周縁を縫製等することにより布団カバー1を製造することもできる。
(2)上述の実施形態では、開口13を下側の周縁に形成したが、上側の周縁や側方の周縁に形成しても構わない。
(3)上述の実施形態では、シングルサイズの布団からキングサイズの布団まで対応できるサイズを説明したが、対応できる布団のサイズの幅は適宜変更可能である。
(4)上述の実施形態では、布団カバー1の生地は織物としたが編物であっても構わない。
(5)上述の実施形態では、伸縮帯部12の高さを非伸縮帯部11の高さよりも小さくしたが、同じ高さとしても良いし、伸縮帯部12の高さを非伸縮帯部11の高さよりも大きくしても構わない。なお、これらの高さを同じとする場合には、各々の帯部を1本の緯糸で構成しても構わない。すなわち、布団カバー1を織物とした場合には、経糸に非伸縮帯部11用の緯糸を1本通した後に、経糸に伸縮帯部12用の緯糸を1本通す。これを交互に繰り返すことにより、1本の緯糸で構成された非伸縮帯部11と、1本の緯糸で構成された伸縮帯部12と、が交互に形成される。
本発明は、掛布団をはじめとする布団の布団カバーに利用することができる。
1:布団カバー
11:非伸縮帯部
12:伸縮帯部
13:開口
11:非伸縮帯部
12:伸縮帯部
13:開口
Claims (3)
- 布団に装着する布団カバーであって、
横方向に伸縮性を有しない非伸縮帯部と、横方向に伸縮性を有する伸縮帯部と、をそれぞれ複数備え、
前記非伸縮帯部と前記伸縮帯部とは縦方向の略全体にわたって交互に形成され、
前記非伸縮帯部の横幅は前記布団の横幅以上であり、
前記伸縮帯部は横方向の全周にわたって形成され、
前記伸縮帯部が最も縮んだ横幅は前記布団の横幅よりも短く、
前記伸縮帯部と前記非伸縮帯部とは一体的に形成されている布団カバー。 - 前記伸縮帯部の高さは前記非伸縮帯部の高さよりも低く形成されている請求項1記載の布団カバー。
- 縦方向側の周縁に布団を出し入れするための開口が形成されている請求項1または2記載の布団カバー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019203086A JP2021074264A (ja) | 2019-11-08 | 2019-11-08 | 布団カバー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021074264A true JP2021074264A (ja) | 2021-05-20 |
Family
ID=75899134
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019203086A Pending JP2021074264A (ja) | 2019-11-08 | 2019-11-08 | 布団カバー |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021074264A (ja) |
-
2019
- 2019-11-08 JP JP2019203086A patent/JP2021074264A/ja active Pending
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