JP2021071086A - 排気センサ配設構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】煤の付着堆積に起因した不具合を回避することができる排気センサ配設構造を提供する。【解決手段】燃焼で生じた排気ガスの圧力を検出する排気センサ57をエンジンEに配設する排気センサ配設構造であって、排気通路40から排気ガスを取り出す開口部56と、開口部56から排気ガスを排気センサ57に供給するダクト部材60と、ダクト部材60に流入する排気ガスに含まれた煤をトラップするトラップ室Sを備えたトラップ機構Tとを有し、トラップ機構Tが、エンジン運転時、排気ガス中の煤を集結させるバインダを気化させて集結された煤を粉砕可能な開口部56の近傍位置に配設されている。【選択図】 図7
Description
本発明は、排気ガスの状態量を検出する排気センサをエンジンに配設する排気センサ配設構造に関する。
従来より、エンジンの状態センサによって検出された圧力、温度等の状態情報に基づき、エンジンの適正制御が実行されている。例えば、エンジンの運転効率や排気ガス対策に関連する排気ガス圧力は、排気通路の途中部に配設された排気圧力センサにより検出されている。このような排気圧力センサは、センサの作動信頼性を確保するため、状態検出部であるセンサ素子を所定温度以上の排気ガスに直接接触させる必要がある一方、センサをエンジンに近接して配置した場合には、エンジンからの輻射熱が排気圧力センサの耐熱限界を超えることがあり、熱害が懸念される。
特許文献1のディーゼルエンジンの排気浄化装置は、排気上流側に酸化触媒、排気下流側に排気微粒子トラップフィルタを収容した排気浄化コンバータと、カウルパネルに取り付けられた差圧センサと、一端がトラップフィルタよりも上流側位置に接続された上流側パイプと、一端がトラップフィルタよりも下流側位置に接続された下流側パイプとを有し、上流側パイプ及び下流側パイプの他端が、差圧センサに夫々接続されている。差圧センサに対するエンジンからの輻射熱の影響を低減しつつ、上流側パイプ及び下流側パイプの熱条件や振動条件を平均化することで検出精度向上を図っている。
ディーゼルエンジンは、炭化水素及び一酸化炭素の排出量が低いものの、相対的に、窒素酸化物(NOx)及び排気微粒子の排出量が高くなる。
エンジンの排気生成物である煤(排気微粒子)は、ごく微細な球状粒子同士が電子的或いは分子的に成長(凝縮)して凝集体を形成し、これらの煤凝集体が、排気ガス中のバインダ(例えば、未燃燃料、オイル、水等)を媒介として更に集結されるというサイクルで生成される。こうして集結生成により大型化した煤(煤凝集体)は、温度勾配場において低温側に向かう熱泳動により配管等の壁部表面に堆積するという特性を有している。
エンジンの排気生成物である煤(排気微粒子)は、ごく微細な球状粒子同士が電子的或いは分子的に成長(凝縮)して凝集体を形成し、これらの煤凝集体が、排気ガス中のバインダ(例えば、未燃燃料、オイル、水等)を媒介として更に集結されるというサイクルで生成される。こうして集結生成により大型化した煤(煤凝集体)は、温度勾配場において低温側に向かう熱泳動により配管等の壁部表面に堆積するという特性を有している。
煤がセンサ素子に付着した場合、センサの検出能力(精度)が低下し、また、煤がパイプ内に堆積して通路を閉塞した場合、センサの検出機能自体維持することができない。
つまり、煤を集結生成しているバインダを除去することにより、大型化した煤を微粒状に粉砕することができ、センサ素子の汚損やパイプの目詰まりを回避することができる。
そこで、本発明者は、煤を集結しているバインダを明らかにするため、シミュレーションを用いて解析実験を行った。この解析実験では、3種類の仕様の異なるディーゼルエンジンA〜Cを準備し、各エンジンの排気通路に接続されたダクト部材内壁に付着した煤の減少変化量(mg/sec)を温度に応じて計測した。
つまり、煤を集結生成しているバインダを除去することにより、大型化した煤を微粒状に粉砕することができ、センサ素子の汚損やパイプの目詰まりを回避することができる。
そこで、本発明者は、煤を集結しているバインダを明らかにするため、シミュレーションを用いて解析実験を行った。この解析実験では、3種類の仕様の異なるディーゼルエンジンA〜Cを準備し、各エンジンの排気通路に接続されたダクト部材内壁に付着した煤の減少変化量(mg/sec)を温度に応じて計測した。
図14に基づき、解析結果を説明する。エンジンAにおける煤の変化量を実線、エンジンBにおける煤の変化量を破線、エンジンCにおける煤の変化量を点線で示す。
図14に示すように、何れのエンジンA〜Cについても、400℃以上の領域で大きな質量減少傾向(第1のピーク)が発生した。これは、ダクト部材の内壁部表面に堆積した煤が燃焼により除去されたことに起因している。尚、エンジンBは、ダクト部材の内壁部表面に付着している煤がエンジンA,Cに比べて顕著に少ないことが確認された。
図14に示すように、何れのエンジンA〜Cについても、400℃以上の領域で大きな質量減少傾向(第1のピーク)が発生した。これは、ダクト部材の内壁部表面に堆積した煤が燃焼により除去されたことに起因している。尚、エンジンBは、ダクト部材の内壁部表面に付着している煤がエンジンA,Cに比べて顕著に少ないことが確認された。
また、エンジンA,Cは、100〜200℃の領域において、質量減少傾向(第2のピーク)を示している。この現象は、煤を集結生成した液相のバインダが気化したことにより生じたものであると推測される。以上の解析結果から、大型化した煤を100〜200℃の雰囲気中に滞留させることで、煤を集結しているバインダを煤から除去可能であること、及びバインダの主体成分が未燃燃料(HC)であることが判明した。
しかし、煤を集結生成するバインダの特性等は解明できたものの、具体的なセンサの配設仕様を確立しなければ、実際の使用に耐え得る排気センサの検出機能を確保することができない。
しかし、煤を集結生成するバインダの特性等は解明できたものの、具体的なセンサの配設仕様を確立しなければ、実際の使用に耐え得る排気センサの検出機能を確保することができない。
本発明の目的は、煤の付着に起因した不具合を回避可能な排気センサ配設構造等を提供することである。
請求項1の排気センサ配設構造は、燃焼で生じた排気ガスの状態量を検出する排気センサをエンジンに配設する排気センサ配設構造において、排気通路から排気ガスを取り出す開口部と、前記開口部から排気ガスを前記排気センサに供給するダクト部材と、前記ダクト部材に流入する排気ガスに含まれた煤をトラップするトラップ室を備えたトラップ機構とを有し、前記トラップ機構が前記開口部の近傍位置に配設されたことを特徴としている。
この排気センサ配設構造では、排気通路から排気ガスを取り出す開口部と、前記開口部から排気ガスを前記排気センサに供給するダクト部材と、前記ダクト部材に流入する排気ガスに含まれた煤をトラップするトラップ室を備えたトラップ機構とを有するため、排気センサに対するエンジンからの輻射熱の影響を最小限に抑制することができ、ダクト部材に流入する煤をトラップ室に強制的に残留させることができる。
前記トラップ機構が前記開口部の近傍位置に配設されたため、トラップ室に残留された煤に含有されるバインダを気化することができ、煤の微粒化によって煤の付着堆積を回避することができる。
前記トラップ機構が前記開口部の近傍位置に配設されたため、トラップ室に残留された煤に含有されるバインダを気化することができ、煤の微粒化によって煤の付着堆積を回避することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記トラップ機構は、エンジン運転時、排気ガス中の煤を集結させるバインダを気化させて集結された煤を粉砕可能な温度範囲領域に配置されたことを特徴としている。
この構成によれば、トラップ室に残留された煤に含有されるバインダを排気ガスの熱を用いて確実に気化することができ、微粒化により煤の除去を容易化することができる。
この構成によれば、トラップ室に残留された煤に含有されるバインダを排気ガスの熱を用いて確実に気化することができ、微粒化により煤の除去を容易化することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、前記温度範囲領域が100〜200℃であることを特徴としている。
この構成によれば、バインダの主体である未燃燃料を確実に気化することができる。
この構成によれば、バインダの主体である未燃燃料を確実に気化することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記開口部が前記エンジン本体の縦壁部に形成され、前記トラップ機構がフランジ部を有するトラップ室形成部材を備え、前記トラップ室形成部材が前記開口部を閉塞すると共に前記フランジ部が前記縦壁部に固定されたことを特徴としている。
この構成によれば、トラップ機構を用いてエンジン本体の縦壁部に形成された開口部を閉塞することができる。
この構成によれば、トラップ機構を用いてエンジン本体の縦壁部に形成された開口部を閉塞することができる。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記トラップ機構が、前記トラップ室外方に突出すると共に前記開口部から挿入されて前記トラップ室内方に排気ガスを導入可能な接続部を有し、前記ダクト部材の端部が、前記トラップ室内方に突出していることを特徴としている。
この構成によれば、フランジ部の外面部に付着した煤が接続部に侵入することを簡単な構造で回避することができ、フランジ部の内面部に付着した煤がダクト部材に侵入することを簡単な構造で回避することができる。
この構成によれば、フランジ部の外面部に付着した煤が接続部に侵入することを簡単な構造で回避することができ、フランジ部の内面部に付着した煤がダクト部材に侵入することを簡単な構造で回避することができる。
請求項6の発明は、請求項4又は5の発明において、前記トラップ機構が、前記トラップ室に導入された排気ガスが衝突する衝突壁部を有し、前記衝突壁部は、前記フランジ部と協働して排気ガス通路を形成すると共にその下端部が開放されていることを特徴としている。
この構成によれば、簡単な構成でトラップ機構に煤の衝突分離機能を付与することができ、分離された煤をトラップ室に残留させることができる。
この構成によれば、簡単な構成でトラップ機構に煤の衝突分離機能を付与することができ、分離された煤をトラップ室に残留させることができる。
請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか1項の発明において、前記排気センサが排気ガスの圧力を検出する排気圧力センサであることを特徴としている。
この構成によれば、排気圧力センサの検出機能確保と検出能力向上を図ることができる。
この構成によれば、排気圧力センサの検出機能確保と検出能力向上を図ることができる。
本発明の排気センサ配設構造によれば、トラップ室に残留された煤のバインダを気化することにより、煤の付着堆積に起因した不具合を回避することができる。
[エンジンの全体構成]
以下、本発明の好ましい実施形態1について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態1に係るエンジンEを示す。このエンジンEのエンジン本体1は、複数の気筒5が直列に並んだ多気筒エンジンであって、軽油を主成分とした燃料が供給されるディーゼルエンジンである。エンジン本体1は車両のエンジンルームに縦置きに配設されている。つまり、エンジン本体1の気筒列方向が車体前後方向と一致するようになっている。以下、図において、矢印F方向を前方、矢印L方向を左方、矢印U方向を上方として説明する
以下、本発明の好ましい実施形態1について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、実施形態1に係るエンジンEを示す。このエンジンEのエンジン本体1は、複数の気筒5が直列に並んだ多気筒エンジンであって、軽油を主成分とした燃料が供給されるディーゼルエンジンである。エンジン本体1は車両のエンジンルームに縦置きに配設されている。つまり、エンジン本体1の気筒列方向が車体前後方向と一致するようになっている。以下、図において、矢印F方向を前方、矢印L方向を左方、矢印U方向を上方として説明する
複数の気筒5(図1において1つのみ図示している)が設けられたシリンダブロック2と、このシリンダブロック2上に配設されたシリンダヘッド3と、シリンダブロック2の下側に配設され、潤滑油が貯留されたオイルパン4とを有している。このエンジン本体1の各気筒5内には、ピストン6が往復摺動可能にそれぞれ嵌挿されていて、このピストン6と、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3とによって燃焼室が区画されている。ピストン6は、シリンダブロック2内においてコンロッド7を介してクランクシャフト8と連結されている。
シリンダヘッド3には、気筒5毎に、吸気ポート11及び排気ポート21が形成されている。これら吸気ポート11及び排気ポート21には、上記燃焼室側の開口を開閉する吸気弁12及び排気弁22が夫々配設されている。各吸気ポート11及び各排気ポート21は夫々車幅方向に延びている。本実施形態では、エンジンEが上記車両に搭載された状態において、各吸気ポート11はシリンダヘッド3における車体左側に夫々位置し、各排気ポート21はシリンダヘッド3における車体右側に夫々位置する。
各吸気弁12は吸気側カム13によって開閉され,各排気弁22は排気側カム23によって開閉される。吸気側カム13及び排気側カム23は、クランクシャフト8の回転と連動して夫々回転駆動される。図示は省略するが、吸気弁12及び排気弁22の各々の開閉タイミングや開閉期間を調整するための、例えば油圧作動式の弁可変機構が設けられている。シリンダヘッド3には、気筒5毎に、気筒5内に燃料を直接噴射するインジェクタ14が取り付けられている。インジェクタ14は、その噴口が上記燃焼室の天井面の中央部分から、該燃焼室内に臨むように配設されている。
図1,図2に示すように、シリンダヘッド3の左側壁部には、各気筒5の吸気ポート11に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、シリンダヘッド3の右側壁部には、各気筒5からの排気ガスを排出する排気通路40が接続されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されている。一方、吸気通路30における下流側近傍には、サージタンク32が配設されている。このサージタンク32よりも下流側の吸気通路30は、気筒5毎に分岐する独立吸気通路とされ、これら各独立吸気通路の下流端が各気筒5の吸気ポート11に夫々接続されている。
吸気通路30におけるエアクリーナ31とサージタンク32との間には、上流側から下流側へ向かって順に、ターボ過給機のコンプレッサ33と、スロットル弁34と、熱交換器としての水冷式のインタークーラ35とが配設されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されている。一方、吸気通路30における下流側近傍には、サージタンク32が配設されている。このサージタンク32よりも下流側の吸気通路30は、気筒5毎に分岐する独立吸気通路とされ、これら各独立吸気通路の下流端が各気筒5の吸気ポート11に夫々接続されている。
吸気通路30におけるエアクリーナ31とサージタンク32との間には、上流側から下流側へ向かって順に、ターボ過給機のコンプレッサ33と、スロットル弁34と、熱交換器としての水冷式のインタークーラ35とが配設されている。
上記排気通路40の上流側の部分は、気筒5毎に分岐して排気ポート21の外側端に接続された独立排気通路と、該各独立排気通路が集合する集合部とを有する排気マニホールド41によって構成されている。本実施形態1の排気マニホールド41は、壁内部に冷却水ジャケット(図示略)を有し、冷却水を循環させて排気マニホールドの高温化を抑制する、所謂水冷排気マニホールドである。
図1に示すように、この排気通路40における上記排気マニホールド41よりも下流側には、ターボ過給機のタービン43と、排気浄化触媒としての酸化触媒44が配設されている。排気通路40における酸化触媒44よりも下流側には、微粒子捕集フィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ45(以下、DPF45という)が配設されている。酸化触媒44とDPF45との間には、酸化触媒44とDPF45とを接続する接続通路が設けられている。排気通路40におけるDPF45よりも下流側には、排気シャッター弁46が配設されている。
ターボ過給機は、タービン43に流入する排気ガスの流路断面積を変化させることで、タービン43に流入する排気ガスの流速を調整可能な可変容量型のターボ過給機として構成されている。排気通路40には、ターボ過給機をバイパスするための排気側バイパス通路47が設けられている。この排気側バイパス通路47には、該排気側バイパス通路47へ流れる排気ガスの流量を調整するためのウエストゲートバルブ48が配設されている。
酸化触媒44は、排気ガス中のCO及びHCが酸化されてCO2及びH2Oが生成される反応を促すものである。DPF45は、エンジンEの排気ガス中に含まれる煤(スート)等の排気微粒子を捕集するものである。DPF45は、再生可能なフィルタである。DPF45に上記微粒子が所定量捕集されたときには、排気ガスに未燃燃料(未燃HC)を含ませるようにインジェクタ14から燃料が噴射される。該未燃燃料は、酸化触媒44により酸化反応されて、該酸化反応の反応熱によって排気ガスが昇温される。そして、昇温された高温の排気ガスがDPF45に流入することで、DPF45に捕集された上記微粒子が燃焼除去されて、DPF45が再生される。
排気シャッター弁46は、その開度を調整することで、排気通路40内の排気圧を調整することが可能な弁である。この排気シャッター弁46は、例えば、後述する低圧EGR通路52によって、排気通路40を流れる排気ガスの一部を吸気通路30に還流させる際に、排気通路40内の排気圧を高めるために利用される場合がある。
本実施形態1では、吸気通路30と排気通路40とに接続され、排気通路40を流れる排気ガスの一部を吸気通路30に還流可能な高圧EGR通路51及び低圧EGR通路52が設けられている。
本実施形態1では、吸気通路30と排気通路40とに接続され、排気通路40を流れる排気ガスの一部を吸気通路30に還流可能な高圧EGR通路51及び低圧EGR通路52が設けられている。
図1,図2に示すように、高圧EGR通路51は、吸気通路30におけるインタークーラ35とサージタンク32との間の部分と、排気通路40における上記排気マニホールド41とターボ過給機のタービン43との間の部分(各独立排気通路が集合する集合部から分岐した分岐部)とに接続されている。高圧EGR通路51内には、該高圧EGR通路51を通って吸気通路30に還流される排気ガスの流量を調整する電磁式の高圧EGR弁53が設けられている。一方で、低圧EGR通路52は、吸気通路30におけるエアクリーナ31とターボ過給機のコンプレッサ33との間の部分と、排気通路40におけるDPF45と排気シャッター弁46との間の部分とに接続されている。低圧EGR通路52には、該低圧EGR通路52を通って吸気通路30に還流される排気ガスを冷却するEGRクーラ55と、低圧EGR通路52を通って還流される排気ガスの流量を調整する電磁式の低圧EGR弁54とが設けられている。
[排気センサ]
図1に示すように、排気通路40には、排気通路40を流れる排気ガスの圧力を検出する排気センサ57が設けられている。具体的には、高圧EGR通路51の上流側部分(各独立排気通路が集合する集合部から分岐した分岐部)の排気ガス圧力を金属製パイプ材により構成されたダクト部材60を介して検出している。排気センサ57は、センサ素子(図示略)を排気ガスに直接接触させることにより排気ガスの圧力を検出する。この排気センサ57は、ダクト部材60の一側端部に相当する上端部に取り付けられ、シリンダヘッド3の右側上方位置に配設されている。
図1に示すように、排気通路40には、排気通路40を流れる排気ガスの圧力を検出する排気センサ57が設けられている。具体的には、高圧EGR通路51の上流側部分(各独立排気通路が集合する集合部から分岐した分岐部)の排気ガス圧力を金属製パイプ材により構成されたダクト部材60を介して検出している。排気センサ57は、センサ素子(図示略)を排気ガスに直接接触させることにより排気ガスの圧力を検出する。この排気センサ57は、ダクト部材60の一側端部に相当する上端部に取り付けられ、シリンダヘッド3の右側上方位置に配設されている。
図3,図4に示すように、ダクト部材60は、下半部がシリンダヘッド3の後端部分から略水平前方に延びると共に上半部が略鉛直上方に延びる略L字状に形成されている。
このダクト部材60は、ブラケット61に接合され、このブラケット61が、シリンダヘッド3の右側壁部にボルトにより締結固定されている。ダクト部材60の他側端部と高圧EGR通路51の上流側部分との間には、トラップ機構Tが介装されている。
このダクト部材60は、ブラケット61に接合され、このブラケット61が、シリンダヘッド3の右側壁部にボルトにより締結固定されている。ダクト部材60の他側端部と高圧EGR通路51の上流側部分との間には、トラップ機構Tが介装されている。
[トラップ機構]
トラップ機構Tは、各独立排気通路の集合部から分岐した分岐部に連通され且つシリンダヘッド3の後壁部に形成された開口部56(図2参照)から導入された排気ガスに含まれた煤を衝突分離機能と熱泳動分離機能により排気ガス中から分離可能に構成されている。
煤を集結生成するバインダの主体成分が液相の未燃燃料である一方、排気マニホールド41が水冷排気マニホールドであるため、シリンダヘッド3周りの高温領域が狭くなり、未燃燃料が気化される前に排気ガスがダクト部材60に流入する。この未燃燃料を含む煤が、ダクト部材60の内壁面部に付着堆積し、成長した煤より目詰まり等の不具合を招く。
そこで、排気ガスがダクト部材60に流入する前に排気ガスに含まれた大半の未燃燃料を気化させるため、トラップ機構Tを設けている。尚、衝突分離機能とは、排気ガスを後述する衝突壁部74に衝突させて排気ガスから煤を分離する機能であり、熱泳動分離機能とは、排気ガスをトラップ室S内で熱泳動させることにより煤をトラップ室Sの内壁部に付着させて排気ガスから煤を分離する機能である。
トラップ機構Tは、各独立排気通路の集合部から分岐した分岐部に連通され且つシリンダヘッド3の後壁部に形成された開口部56(図2参照)から導入された排気ガスに含まれた煤を衝突分離機能と熱泳動分離機能により排気ガス中から分離可能に構成されている。
煤を集結生成するバインダの主体成分が液相の未燃燃料である一方、排気マニホールド41が水冷排気マニホールドであるため、シリンダヘッド3周りの高温領域が狭くなり、未燃燃料が気化される前に排気ガスがダクト部材60に流入する。この未燃燃料を含む煤が、ダクト部材60の内壁面部に付着堆積し、成長した煤より目詰まり等の不具合を招く。
そこで、排気ガスがダクト部材60に流入する前に排気ガスに含まれた大半の未燃燃料を気化させるため、トラップ機構Tを設けている。尚、衝突分離機能とは、排気ガスを後述する衝突壁部74に衝突させて排気ガスから煤を分離する機能であり、熱泳動分離機能とは、排気ガスをトラップ室S内で熱泳動させることにより煤をトラップ室Sの内壁部に付着させて排気ガスから煤を分離する機能である。
図2〜図8に示すように、トラップ機構Tは、左右に延びる細長形状のトラップ室Sを形成するトラップ室形成部材70を備えている。このトラップ室形成部材70は、板状のフランジ部71と、このフランジ部71と協働してトラップ室Sを形成する桶状の容積部72とを主な構成要素としている。煤に含まれた未燃燃料を液相状態から気化させるためには100〜200℃の熱量が必要である。それ故、トラップ機構Tを、シリンダヘッド3の壁部表面から略60mm以内の領域に配設している。
フランジ部71は、右側上部に1つ、下部に左右2つ計3つのボルト穴71aが形成され、開口部56の後側を塞ぐようにシリンダヘッド3の縦壁部の1つである後壁部にボルトにて締結固定される。このフランジ部71は、トラップ室Sと外部とを連通するパイプ状の接続部73を有している。接続部73は、トラップ室S内に排気ガスを導入可能に構成され、フランジ部71の左側部分において前方に突出するように形成されている。フランジ部71がシリンダヘッド3の後壁部に固定された際、接続部73が開口部56から排気通路40(各独立排気通路が集合する集合部から分岐した分岐部)内に挿入される。
フランジ部71の右側部分には、ダクト部材60の他側端部がトラップ室S内に突出するように前方から挿入されている。図6に示すように、接続部73がフランジ部71から前方に突出形成されているため、フランジ部71の前面部に付着した煤sによるトラップ室S内への侵入を回避し、ダクト部材60の他側端部がフランジ部71を前方から貫通しているため、フランジ部71の後面部に付着した煤sによるダクト部材60内への侵入を回避している。
図7,図8に示すように、フランジ部71の後面部には、衝突壁部74が設けられている。衝突壁部74は、上下両端部が開放された断面略コ字状の本体部74aと、この本体部74aの左右両端部から夫々左右両側に延びる1対のフランジ74bとを備えている。
本体部74aは、上下に延びるように配置され、接続部73の前端部に対して僅かに離隔した状態で対向している。1対のフランジ74bは、フランジ部71の後面部に接合されている。それ故、接続部73からトラップ室Sに導入された排気ガスは、本体部74aに1次衝突することにより煤を分離する(図8 矢印参照)。本体部74aに1次衝突後、排気ガスは、本体部74aとフランジ部71が形成する排気ガス通路を通り上方及び下方に流れる(図7,図8 矢印参照)。
本体部74aは、上下に延びるように配置され、接続部73の前端部に対して僅かに離隔した状態で対向している。1対のフランジ74bは、フランジ部71の後面部に接合されている。それ故、接続部73からトラップ室Sに導入された排気ガスは、本体部74aに1次衝突することにより煤を分離する(図8 矢印参照)。本体部74aに1次衝突後、排気ガスは、本体部74aとフランジ部71が形成する排気ガス通路を通り上方及び下方に流れる(図7,図8 矢印参照)。
容積部72は、接続部73とダクト部材60(他側端部)とが左右方向に所定距離離隔するようにフランジ部71と協働してトラップ室Sを構成している。それ故、衝突壁部74から上方に流れた排気ガスは、容積部72の上壁部に2次衝突し、また、下方に流れた排気ガスは、容積部72の下壁部に2次衝突する。そして、容積部72の上壁部及び下壁部に夫々2次衝突した排気ガスは、ダクト部材60の他側端部に到達するまでの間、トラップ室S内を熱泳動する。熱泳動中、排気ガスに含まれた煤は、フランジ部71及び容積部72の内壁部に付着し、排気ガスから分離される。
図3,図4,図7,図8に示すように、容積部72は、左側部分に下方に膨出する膨出部72aを備えている。膨出部72aは、衝突壁部74の下方位置に対応するように形成されている。衝突壁部74との1次衝突で排気ガスから分離された煤は、落下して膨出部72aに一時的に残留される。この膨出部72aに残留された煤は、エンジンの輻射熱及び排気ガス熱によって含有されたバインダ(未燃燃料)が気化し、粉砕されて微粒化される。微粒化された煤は、アクセルペダルの踏戻等のタイミングで排気通路40側に吸引除去される。
次に、本発明の実施形態による排気センサ配設構造の作用効果について説明する。
作用、効果の説明にあたり、CAD(Computer Aided Design)データに基づき計算された三次元CFD(Computational Fluid Dynamics)モデルM1〜M3を作成し、3種類のダクト部材における煤の到達(付着)距離について検証実験を行った。
尚、モデルM1は、トラップ機構Tを装着していないダクト部材D、モデルM2は、衝突壁部を省略して熱泳動分離機能のみを備えたトラップ機構T1付きダクト部材D、モデルM3は、本実施形態1と同様の衝突分離機能と熱泳動分離機能を備えたトラップ機構T付きダクト部材Dである。
作用、効果の説明にあたり、CAD(Computer Aided Design)データに基づき計算された三次元CFD(Computational Fluid Dynamics)モデルM1〜M3を作成し、3種類のダクト部材における煤の到達(付着)距離について検証実験を行った。
尚、モデルM1は、トラップ機構Tを装着していないダクト部材D、モデルM2は、衝突壁部を省略して熱泳動分離機能のみを備えたトラップ機構T1付きダクト部材D、モデルM3は、本実施形態1と同様の衝突分離機能と熱泳動分離機能を備えたトラップ機構T付きダクト部材Dである。
図9(a)〜図9(c)に基づき、検証結果を説明する。
モデルM1は、図9(a)に示すように、ダクト部材Dの先端(下流端)付近まで煤が到達している。また、ダクト部材Dの途中部は、煤によって閉塞され目詰まりを生じている。モデルM2は、図9(b)に示すように、モデルM1に比べて先端付近に到達する煤の到達量は低減している。しかし、基端(上流端)側部分に到達する煤の到達量は多い。
モデルM3は、図9(c)に示すように、煤を粉砕除去することができ、基端側部分に到達する煤の到達量についても低減されることが確認された。
モデルM1は、図9(a)に示すように、ダクト部材Dの先端(下流端)付近まで煤が到達している。また、ダクト部材Dの途中部は、煤によって閉塞され目詰まりを生じている。モデルM2は、図9(b)に示すように、モデルM1に比べて先端付近に到達する煤の到達量は低減している。しかし、基端(上流端)側部分に到達する煤の到達量は多い。
モデルM3は、図9(c)に示すように、煤を粉砕除去することができ、基端側部分に到達する煤の到達量についても低減されることが確認された。
本実施形態1によれば、排気通路40から排気ガスを取り出す開口部56と、開口部56から排気ガスを排気センサ57に供給するダクト部材60と、ダクト部材60に流入する排気ガスに含まれた煤をトラップするトラップ室Sを備えたトラップ機構Tとを有するため、排気センサ57に対するエンジンEからの輻射熱の影響を最小限に抑制することができ、ダクト部材60に流入する煤をトラップ室Sに強制的に残留させることができる。
トラップ機構Tが開口部56の近傍位置に配設されたため、トラップ室Sに残留された煤に含有されるバインダを気化することができ、煤の微粒化によって煤による付着堆積を回避することができる。
トラップ機構Tが開口部56の近傍位置に配設されたため、トラップ室Sに残留された煤に含有されるバインダを気化することができ、煤の微粒化によって煤による付着堆積を回避することができる。
トラップ機構Tは、エンジン運転時、排気ガス中の煤を集結させるバインダを気化させて集結された煤を粉砕可能な温度範囲領域に配置されているため、トラップ室Sに残留された煤に含有されたバインダを排気ガスの熱を用いて確実に気化することができ、微粒化により煤の除去を容易化することができる。
温度範囲領域が100〜200℃であるため、バインダの主体である未燃燃料を確実に気化することができる。
開口部56がシリンダヘッド3の後壁部に形成され、トラップ機構Tがフランジ部71を有するトラップ室形成部材70を備え、トラップ室形成部材70が開口部56を閉塞すると共にフランジ部71が後壁部に固定されたため、トラップ機構Tを用いてシリンダヘッド3の後壁部に形成された開口部56を閉塞することができる。
トラップ機構Tが、フランジ部71の前方に突出すると共に開口部56から挿入されてトラップ室S内方に排気ガスを導入可能な接続部73を有し、ダクト部材60の端部が、フランジ部71を貫通してトラップ室S内方に突出しているため、フランジ部71の前面部に付着した煤が接続部73に侵入することを簡単な構造で回避することができ、フランジ部71の後面部に付着した煤がダクト部材60に侵入することを簡単な構造で回避することができる。
トラップ機構Tが、トラップ室Sに導入された排気ガスが衝突する衝突壁部74を有し、衝突壁部74は、フランジ部71と協働して排気ガス通路を形成すると共にその下端部が開放されているため、簡単な構成でトラップ機構Tに煤の衝突分離機能を付与することができ、分離された煤をトラップ室Sに残留させることができる。
排気センサが排気ガスの圧力を検出する排気圧力センサ57であるため、排気圧力センサ57の検出機能確保と検出能力向上を図ることができる。
次に、実施形態2に係るトラップ機構TAの構造について図10,図11に基づいて説明する。尚、実施形態1と同様の部材には、同じ符号を付している。
実施形態1では、衝突壁部74が、接続部73を通過して衝突壁部74に1次衝突した排気ガスを容積部72の上壁部と下壁部に誘導する鉛直通路を形成したのに対し、実施形態2では、接続部73を通過して衝突壁部75に1次衝突した排気ガスを容積部72の左側壁部と下壁部に誘導する排気ガス通路を形成している。
実施形態1では、衝突壁部74が、接続部73を通過して衝突壁部74に1次衝突した排気ガスを容積部72の上壁部と下壁部に誘導する鉛直通路を形成したのに対し、実施形態2では、接続部73を通過して衝突壁部75に1次衝突した排気ガスを容積部72の左側壁部と下壁部に誘導する排気ガス通路を形成している。
図10,図11に示すように、衝突壁部75は、上端部が閉塞され且つ下端部が開放された断面略コ字状の鉛直本体部75aと、右端部が閉塞され且つ左端部が開放された断面略コ字状の水平本体部75bを備えている。鉛直本体部75aの上端部と水平本体部75bの右端部は重複され、接続部73の後端部に対して僅かに離隔した状態で対向している。衝突壁部75は、鉛直本体部75aと水平本体部75bの外周に設けられたフランジ75fがフランジ部71に接合されることにより固定されている。
接続部73からトラップ室Sに導入された排気ガスは、鉛直本体部75aと水平本体部75bとの重複部に1次衝突することにより煤を分離する(図11 矢印参照)。そして、左方に流れた排気ガスは、容積部72の左側壁部に2次衝突し、また、下方に流れた排気ガスは、容積部72の下壁部(膨出部72a)に2次衝突する(図10 矢印参照)。
これにより、容積部72の左側壁部に2次衝突した排気ガスの熱泳動距離を長くしている。
これにより、容積部72の左側壁部に2次衝突した排気ガスの熱泳動距離を長くしている。
次に、実施形態3に係るトラップ機構TBの構造について図12,図13に基づいて説明する。尚、実施形態1と同様の部材には、同じ符号を付している。
実施形態1では、衝突壁部74が、接続部73を通過して衝突壁部74に1次衝突した排気ガスを上下2方向に誘導したのに対し、実施形態3では、接続部73を通過して衝突壁部76に1次衝突した排気ガスを上下左右の4方向に誘導している。
実施形態1では、衝突壁部74が、接続部73を通過して衝突壁部74に1次衝突した排気ガスを上下2方向に誘導したのに対し、実施形態3では、接続部73を通過して衝突壁部76に1次衝突した排気ガスを上下左右の4方向に誘導している。
図12,図13に示すように、衝突壁部76は、上端部が閉塞され且つ下端部が開放された断面略コ字状の鉛直本体部76aと、この鉛直本体部76aの下端部に接続され且つ左右両端部が開放された断面略コ字状の水平本体部76cと、右端部が閉塞され且つ左端部が開放された断面略コ字状の水平本体部76bと、この水平本体部76bの左端部に接続され且つ上下両端部が開放された断面略コ字状の鉛直本体部76dを備えている。
鉛直本体部76aの上端部と水平本体部76bの右端部は重複され、接続部73の後端部に対して僅かに離隔した状態で対向している。衝突壁部76は、鉛直本体部76a、水平本体部76b、水平本体部76c、及び鉛直本体部76dの外周に設けられたフランジ76fがフランジ部71に接合されることにより固定されている。
鉛直本体部76aの上端部と水平本体部76bの右端部は重複され、接続部73の後端部に対して僅かに離隔した状態で対向している。衝突壁部76は、鉛直本体部76a、水平本体部76b、水平本体部76c、及び鉛直本体部76dの外周に設けられたフランジ76fがフランジ部71に接合されることにより固定されている。
接続部73からトラップ室Sに導入された排気ガスは、鉛直本体部76aと水平本体部76bとの重複部に1次衝突することにより煤を分離する(図13 矢印参照)。
そして、左方に流れた排気ガスは、更に上下に分流して容積部72の上壁部及び下壁部に2次衝突する。また、下方に流れた排気ガスは、更に左右に分流して膨張部72aの左壁部及び右壁部に2次衝突する(図12 矢印参照)。これにより、衝突分離機能を一層高めている。
そして、左方に流れた排気ガスは、更に上下に分流して容積部72の上壁部及び下壁部に2次衝突する。また、下方に流れた排気ガスは、更に左右に分流して膨張部72aの左壁部及び右壁部に2次衝突する(図12 矢印参照)。これにより、衝突分離機能を一層高めている。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、排気センサが排気圧力を検出する排気圧力センサ57の例を説明したが、少なくとも、センサ素子が直接排気ガスに接触することによって排気状態量を検出するセンサであれば良く、温度センサ、酸素濃度センサ等何れの状態量センサであっても適用可能である。また、排気センサ57をシリンダヘッド3の右側上方位置に配置した例を説明したが、雰囲気温度が排気センサ57の耐熱温度未満であれば、何れの位置に配置しても良い。
1〕前記実施形態においては、排気センサが排気圧力を検出する排気圧力センサ57の例を説明したが、少なくとも、センサ素子が直接排気ガスに接触することによって排気状態量を検出するセンサであれば良く、温度センサ、酸素濃度センサ等何れの状態量センサであっても適用可能である。また、排気センサ57をシリンダヘッド3の右側上方位置に配置した例を説明したが、雰囲気温度が排気センサ57の耐熱温度未満であれば、何れの位置に配置しても良い。
2〕前記実施形態においては、金属製パイプ材からなるダクト部材60の例を説明したが、耐熱性を有する合成樹脂材やゴム材からなるダクト部材を用いても良く、合成樹脂材と金属製パイプ材を併用することも可能である。
3〕前記実施形態においては、トラップ機構Tをシリンダヘッド3の後壁部の外側に密着するように配設した例を説明したが、エンジン運転時、排気ガス中の煤を集結させるバインダを気化させて集結された煤を粉砕可能な温度範囲領域に配設できれば良く、シリンダヘッド3の縦壁部から離隔して配設することも可能である。また、スペース的に可能であれば、シリンダヘッド3の縦壁部の内側に配設しても良い。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態や各実施形態を組み合わせた形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
3 シリンダヘッド
40 排気通路
56 開口部
57 排気センサ
60 ダクト部材
70 トラップ室構成部材
71 フランジ部
73 接続部
74,75,76 衝突壁部
E エンジン
T トラップ機構
S トラップ室
40 排気通路
56 開口部
57 排気センサ
60 ダクト部材
70 トラップ室構成部材
71 フランジ部
73 接続部
74,75,76 衝突壁部
E エンジン
T トラップ機構
S トラップ室
Claims (7)
- 燃焼で生じた排気ガスの状態量を検出する排気センサをエンジンに配設する排気センサ配設構造において、
排気通路から排気ガスを取り出す開口部と、
前記開口部から排気ガスを前記排気センサに供給するダクト部材と、
前記ダクト部材に流入する排気ガスに含まれた煤をトラップするトラップ室を備えたトラップ機構とを有し、
前記トラップ機構が前記開口部の近傍位置に配設されたことを特徴とする排気センサ配設構造。 - 前記トラップ機構は、エンジン運転時、排気ガス中の煤を集結させるバインダを気化させて集結された煤を粉砕可能な温度範囲領域に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の排気センサ配設構造。
- 前記温度範囲領域が100〜200℃であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気センサ配設構造。
- 前記開口部が前記エンジン本体の縦壁部に形成され、
前記トラップ機構がフランジ部を有するトラップ室形成部材を備え、
前記トラップ室形成部材が前記開口部を閉塞すると共に前記フランジ部が前記縦壁部に固定されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の排気センサ配設構造。 - 前記トラップ機構が、前記トラップ室外方に突出すると共に前記開口部から挿入されて前記トラップ室内方に排気ガスを導入可能な接続部を有し、
前記ダクト部材の端部が、前記トラップ室内方に突出していることを特徴とする請求項4に記載の排気センサ配設構造。 - 前記トラップ機構が、前記トラップ室に導入された排気ガスが衝突する衝突壁部を有し、
前記衝突壁部は、前記フランジ部と協働して排気ガス通路を形成すると共にその下端部が開放されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の排気センサ配設構造。 - 前記排気センサが排気ガスの圧力を検出する排気圧力センサであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の排気センサ配設構造。
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2019
- 2019-10-31 JP JP2019198215A patent/JP2021071086A/ja active Pending
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