JP2021070582A - シート給送装置 - Google Patents

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Iwao Kawamura
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Abstract

【課題】ロールシートの交換時におけるユーザの負担を軽減可能なシート給送装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、ロールシート収納部に収納されたロールシートのシート先端部をロールモータにおける繰り出し方向の回転によって給送方向に給送する繰出ローラ165を備える。また、画像形成装置は、給送方向における繰出ローラ165の下流に配置され、繰出ローラ165によって給送方向に給送されるシート先端部をシート搬送路350に案内するフラップ190を備える。画像形成装置のCPUは、シート先端部がシート搬送路の外部に配置された状態からロールモータを反繰り出し方向に回転させることによってシート先端部をフラップ190より繰出ローラ165の側に移動させる。その後、CPUは、ロールモータを繰り出し方向に回転させることによってシート先端部をフラップ190に搬送する。【選択図】図18

Description

本発明は、シートを給送するシート給送装置に関する。
従来、給送装置にセットされたロールシートを記録装置本体に送り出して画像を形成する記録装置が知られている(特許文献1参照)。特許文献1に記載の記録装置では、ロールシートの両端がフランジによって挟まれており、フランジの両端に形成されたフランジ芯が給送装置の内部に設けられた軸受けに支持されている。ロールシートを交換する場合には、フランジを給送装置から脱着し、新たなロールシートをフランジによって挟んだ後に、フランジ芯を軸受けに再びセットする。
特開2006−182516号公報
しかしながら、特許文献1に記載の記録装置では、新たなロールシートに画像を形成するために、フランジ芯を軸受けにセットした後、記録装置本体内部の記録部に通じるシート搬送の供給口にロールシートの先端を手動で挿入する必要がある。その記録装置では、シートを案内するために供給口がスリット状の隙間になっており、ロールシートの幅が大きくなるにつれて、供給口への挿入が難しくなり、ユーザの負担が大きくなる虞があった。
そこで、本発明は、ロールシートの交換時におけるユーザの負担を軽減可能なシート給送装置を提供することを目的とする。
本発明は、シート給送装置において、内部にロールシートを収納可能なロールシート収納部と、第1方向と、前記第1方向とは反対の第2方向とに回転するモータと、前記ロールシート収納部に収納されたロールシートのシート先端部を前記モータにおける前記第1方向の回転によって給送方向に給送するシート給送部と、前記シート先端部が搬送されるシート搬送路と、前記給送方向における前記シート給送部の下流に配置され、前記シート給送部によって前記給送方向に給送される前記シート先端部を前記シート搬送路に案内する案内部と、前記シート搬送路の外部に位置する前記シート先端部の位置に応じて検出信号を出力するシート検出部と、前記シート先端部が前記シート搬送路の外部に配置された状態から前記モータを前記第2方向に回転させることによって前記シート先端部を前記案内部より前記シート給送部の側に移動させた後に前記モータを前記第1方向に回転させることによって前記シート先端部を前記案内部に搬送するロールシート給送制御を実行する制御部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によると、ロールシートのシート先端部がシート搬送路の外部に配置された状態からモータの駆動力によってシート搬送路に供給されるので、ロールシートをセットする際のユーザの負担を低減することができる。
第1の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す斜視図。 画像形成装置を幅方向から視た断面図。 画像形成部の構成を示す斜視図。 キャリッジの構成を説明する概略図。 筐体部を前方から視た断面図。 筐体部の側面を示す斜視図。 ロール軸の構成を示す概要図であり、(a)は幅が広いロールシートが装着されたロール軸を示す図であり、(b)は幅が狭いロールシートが装着されたロール軸を示す図である。 ロールシート収納部における蓋部の開閉構造を示す図であり、(a)は蓋部が閉状態である場合を示す図であり、(b)は蓋部が開状態である場合を示す図である。 ロールシート給送部における駆動ユニットの構成を示す図。 シート画像形成部を後方から視た斜視図。 フラップ及び蓋フラグの構成を説明する斜視図。 フラップの動作を示す図であり、(a)はロールシートのシート先端部がフラップの上方にない場合を示す図であり、(b)はシート先端部がフラップの上面に位置する場合を示す図である。 蓋フラグの動作を示す図であり、(a)は蓋部が閉状態でない場合を示す図であり、(b)は蓋部が閉状態である場合を示す図である。 本実施形態における制御部を示すブロック図。 シート給送準備制御に係る各制御処理を示すフローチャート。 ロールシートの装着を説明する図。 シート先端部の設置を説明する図。 ロールモータが反繰り出し方向に駆動する際のシート先端部の動作を示す図。 ロールモータの駆動が停止した際のシート先端部を示す図。 シートセンサがシート先端部を検出した際のシート先端部の位置を示す図。 第2の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す斜視図。 画像形成装置を幅方向から視た断面図。 ロールシート給送部を示す斜視図。 ロールシート給送部を前方から視た断面図。 プランジャにおける軸押圧部の構造を示す図。 解除レバーの構造を示す図。 ロール軸の構成を示す概要図。 ロールシート給送部における駆動ユニットの構成を示す図。 シート画像形成部を後方から視た斜視図。 フラップ及びフラグの構成を説明する斜視図。 フラグの動作を示す図であり、(a)はシート先端部がフラグの上方にない場合を示す図であり、(b)はシート先端部がフラグの上面に位置する場合を示す図である。 蓋フラグの動作を示す図であり、(a)は蓋部が閉状態でない場合を示す図であり、(b)は蓋部が閉状態である場合を示す図である。 本実施形態における制御部を示すブロック図。 ロールシートの装着を説明する図。 シート先端部の設置を説明する図。 蓋部の開閉時における解除レバーの動作を示す図であり、(a)は、蓋部が開状態である場合を示す図であり、(b)は、蓋部が閉状態である場合を示す図である。 ロールモータが反繰り出し方向に駆動する際のシート先端部の動作を示す図。 ロールモータの駆動が停止した際のシート先端部を示す図。 シートセンサがシート先端部を検出した際のシート先端部の位置を示す図。
<第1の実施形態>
以下、図面に沿って、第1の実施形態の構成について説明する。図1は、本実施形態のシート給送装置であると共にシリアル方式のインクジェットプリンタである画像形成装置1の概略構成を示す斜視図である。画像形成装置1は、図1に示すように、所定の長さにカットされたシートであるカットシートを給送するカットシート給送部20を有したシート画像形成部10を備え、シート画像形成部10によってカットシートに画像を形成する。画像形成装置1は、シート画像形成部10の外装であるカバー11の上面11aに配置され、ユーザからの操作入力を受け付ける操作パネル250を備える。また、画像形成装置1は、シート画像形成部10によってロールシートRSに画像を形成可能に構成されており、ロールシートRSをシート画像形成部10に給送するロールシート給送部100を備える。なお、ロールシート給送部100からシート画像形成部10に向かう方向を前方、その反対を後方、前方及び後方に対して直交する方向であり、シートの搬送方向に直交する方向を幅方向として説明する。また、以降の説明では、図1の幅方向において、奥側から手前側に向かう方向を手前方向とし、手前方向の反対を奥行き方向として説明する。
ロールシート給送部100は、内部にロールシートRSを収納可能なロールシート収納部110と、ロールシート収納部110の幅方向に配置された側壁部101a,101bとを有する。ロールシート収納部110は、上部に形成された開口部120aからロールシートRSを内部に収納可能な筐体部120と、開口部120aを開閉可能に覆う蓋部140とを有する。なお、本開示において、画像形成装置1は、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリ及びこれら複合機器等、シートに画像を形成可能な画像形成部を備えた画像形成装置を適用可能である。また、本実施形態の説明において、シートは、カットシート及びロールシートの総称を示す。また、シートとは、用紙又は封筒等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルム(OHT)、布などの薄層状の記録媒体を指す。
次に、シート画像形成部10の詳細について説明する。シート画像形成部10は、図2及び図3に示すように、カットシート給送部20と、シートに画像を形成する画像形成部40とを有している。図2は、画像形成装置1を幅方向から視た断面図を示し、図3は、画像形成部40の構成を示す斜視図である。カットシート給送部20は、カットシートが積載して収納されるカセット21と、カセット21に積載されたカットシートを給送する給送ローラ22とを有する。さらに、カットシート給送部20は、給送ローラ22から給送されたカットシートを1枚1枚に分離して給送する分離ローラ対23を有している。
シート画像形成部10は、シート画像形成部10のフレーム12に固定されるピンチアーム32と、ピンチアーム32の端部に回転可能に支持されたピンチローラ31と、ピンチローラ31に当接してニップを形成する搬送ローラ33とを有する。分離ローラ対23によって分離されたカットシートは、搬送路24を通ってピンチローラ31及び搬送ローラ33の間のニップに搬送され、搬送ローラ33によって画像形成部40に搬送される。
画像形成部40は、カットシートを支持するプラテン41と、プラテン41に搬送されたカットシートの浮き上がりを抑える拍車42とを有している。また、プラテン41の上方には、図3及び図4に示すように、幅方向に延びるガイドレール43,44と、ガイドレール43,44に沿って移動可能に支持されるキャリッジ45とが配置されている。図4は、ガイドレール43,44及びキャリッジ45の構成を説明する概略図である。キャリッジ45には、インクを吐出するヘッド46が取り付けられている。ヘッド46は、ブラックのインクを吐出するブラックヘッド46aと、シアン、マゼンダ及びイエロを吐出するカラーヘッド46bとを有する。
また、画像形成部40は、キャリッジ45を幅方向に移動させるキャリッジモータ331を有しており、ヘッド46におけるインク吐出に同期してキャリッジ45を移動させる。本実施形態のシリアル方式では、1回のインク吐出で、ヘッド46に配置されたノズル数に対応する一定の幅に画像を形成する。画像形成部40に搬送されたカットシートには、ヘッド46の移動である主走査による1ラインの画像形成と、矢印方向Aにおける所定ピッチごとの搬送である副走査とを交互に繰り返すことにより画像が形成される。
キャリッジ45の移動範囲内であって、カットシートが搬送される領域に対して手前方向の下流には、ヘッド46のインク吐出性能を維持回復するための回復系50が配設されている。回復系50には、キャップ52およびワイパー51が設けられている。キャップ52は、ブラックヘッド46a及びカラーヘッド46bに応じたキャップ52a,52bを有しており、ヘッド46のノズルにおけるインク蒸発を防止すると共にヘッド46のノズルを保護する。また、キャップ52は、チューブ53を介して接続された吸引ポンプ54により負圧を発生させてヘッド46のノズルからインクを強制的に排出させる吸引キャップとしての機能を有する。さらに、キャップ52は、ヘッド46からの画像形成を目的としないインク吐出を受けるための予備吐出受けとしても使用される。ワイパー51は、ヘッド46のノズルが形成された吐出面をクリーニングするためのものである。
幅方向におけるプラテン41とキャップ52との間には、画像形成を目的としないインク吐出(予備吐出)を受けるための予備吐出受け56が設けられている。キャップ52を介して吸引されたインク及び予備吐出受け56に排出されたインクは、シート画像形成部10の底部に設けられた排インク容器55内へ送られる。排インク容器55内には、発泡スポンジや繊維等のインク吸収材が充填されており、送られた排インクが保持される。
シート画像形成部10は、図2に示すように、ロールシート給送部100から給送されたロールシートRSのシート先端部TSを搬送ローラ33に搬送するローラであり、ピンチアーム32に回転可能に支持されたコロ32aを有している。ロールシート給送部100から給送されたロールシートRSは、シート先端部TSがロールシート給送部100の前壁部102と、シート画像形成部10におけるカバー11の背面11b及びピンチアーム32との間に形成されるシート搬送路350を通る。そして、ロールシートRSは、シート先端部TSがコロ32aを通過した後に、カットシートと略同様に画像が形成される。ロールシートRSは、画像形成が行われた後、図3に示すように、矢印方向Aにおける画像形成部40の下流に配置された自動カッタユニット60によってシート先端部TSが所定の大きさに切断される。
次に、ロールシート給送部100の詳細について説明する。ロールシート給送部100の筐体部120は、図5及び図6に示すようにロールシートRSが装着されるロール軸160を支持する筐体側部122,127を有する。図5は、筐体部120に支持されるロール軸160を示す断面図であり、図6は、筐体側部122の構造を示す図である。筐体側部127は、ロール軸160に押し付けられる軸押圧面128と、軸押圧面128の下方から奥行き方向に延びる軸支持面129とを有している。
筐体側部122には、円形の孔部123aが形成されており、孔部123aから手前方向に延びる面であると共に、軸支持面129と共にロール軸160を支持する軸支持面123bを有している。ロール軸160は、軸支持面123b,129によって支持されることにより、幅方向から視て、孔部123aの中心とロール軸160の軸中心とが重なる位置に保持される。また、筐体側部122には、孔部123aを中心とした円弧形状に切り抜かれたガイド孔125が形成されている。
ロールシート収納部110は、側壁部101aと筐体側部122との間に配置された駆動プレート107に支持されるプランジャ130を有する。プランジャ130は、駆動プレート107に支持される軸部130aと、幅方向において摺動可能に軸部130aに支持されると共に、端部が孔部123aを通過してロール軸160の軸端160aに当接可能な軸押圧部130bとを有している。さらに、プランジャ130は、手前方向である矢印方向Bに軸押圧部130bを付勢する圧縮バネ130cを有する。
ロール軸160には、図5及び図7に示すように、軸支持面123bに支持されると共にプランジャ130に押圧される軸端160aと、軸支持面129に支持されると共にプランジャ130によって軸押圧面128に押し付けられる軸端160bとを有する。図7は、ロール軸160の構造を示す図であり、(a)は幅が広いロールシートRSが装着されたロール軸160を示し、(b)は幅が狭いロールシートRSが装着されたロール軸160を示す。
ロール軸160には、装着されたロールシートRSを挟むように配置されるフランジ161,162が取り付けられている。フランジ161は手前方向の上流側に配置され、フランジ162は手前方向の下流側に配置される。フランジ162は、ロール軸160に対する位置が固定されている。一方、フランジ161は、ロール軸160に沿って移動可能にロール軸160に支持されており、ロールシートRSの幅に応じて移動可能に構成されている。
蓋部140は、図8に示すように、筐体部120に収納されたロールシートRSの上方を覆う上部141と、上部141における幅方向の端部から筐体側部122,128に略平行に延びる側部142とを有している。図8は、ロールシート収納部110における蓋部140の開閉構造を示す図であり、(a)は蓋部140が閉じられた閉状態を示し、(b)は蓋部が開けられた開状態を示す。側部142には、筐体側部122の孔部123aと略同心円状に切り欠かれた切欠き部143が形成されている。側部142は、切欠き部143において、筐体側部122,127において筐体部120の内部に向かって延びるように形成された連結部124に回動可能に連結されている。また、側部142には、奥行き方向に延び、ガイド孔125を通過する突出部144が形成されている。
突出部144は、蓋部140の開閉動作に応じてガイド孔125に沿って移動し、蓋部140が閉じる際に矢印方向Cに移動し、蓋部140が開く際に矢印方向Cとは反対の矢印方向Dに移動する。突出部144には、一端が筐体側部122に形成された突出部126に接続されたコイルバネ150の他端が接続されている。突出部144は、蓋部140が閉状態から開状態に移行する際、又は蓋部140が開状態から閉状態に移行する際に、突出部126に近づき、その後遠ざかるように配置されている。これにより、蓋部140は、閉状態である場合に、コイルバネ150によって閉状態を保持するように付勢され、開状態である場合に、コイルバネ150によって開状態を保持するように付勢される。
蓋部140の上部141は、ロールシートRSに対向する内面141aの前方端部において、上方向に凹む溝部141bが形成されている。また、蓋部140は、内面141aにおいて回転可能に支持されると共に溝部141bの後方に配置された従動ローラ145を有する。従動ローラ145は、蓋部140の閉状態において、前壁部102と、筐体部120においてロールシートRSの前方を覆う筐体前部121との間に配置されたシート給送部である繰出ローラ165に当接するように配置される。
駆動プレート107には、図9に示すように、繰出ローラ165を駆動させるための駆動ユニット170が支持されている。図9は、駆動ユニット170の構成を示す図である。駆動ユニット170は、ロールモータ171と、駆動プレート107に固定された軸部173,175に回転可能に支持された段ギア174及び段ギアプーリ176と、繰出ローラ165に連結されたプーリ178及びトルクリミッタ179とを有する。段ギア174は、ロールモータ171の回転軸に取り付けられピニオンギア172に連結する大径部174aと、段ギアプーリ176に連結する小径部174bとを有する。段ギアプーリ176は、小径部174bに連結するギア部176aと、ベルト177を介してプーリ178に連結するプーリ部176bとを有する。
プーリ178は、トルクリミッタ179を介して繰出ローラ165に連結されている。繰出ローラ165には、ロールモータ171が第1方向である繰り出し方向に回転することにより、各種の駆動部品を介してシート先端部TSをシート搬送路350に給送する駆動力が伝達される。また、ロールモータ171が繰り出し方向とは反対の第2方向である反繰り出し方向に回転することにより、繰出ローラ165には、ロールシートRSを巻き取る駆動力が伝達される。
画像形成装置1は、図10及び図11に示すように、カバー11の上面11aに対して回動可能に接続された案内部であるフラップ190及び蓋フラグ210を備える。図10は、シート画像形成部10を後方から視た斜視図であり、図11は、フラップ190及び蓋フラグ210の構成を説明する図である。フラップ190は、上面11aに対して回動可能に接続された回動軸191と、回動軸191から後方に延び、シート先端部TSをシート搬送路350に案内するシート案内部192とを有する。シート案内部192は、略平面状に形成された上面192aと、櫛状に下方に延びるガイドリブ192bとを有する。ガイドリブ192bは、カバー11の背面11bにおいて櫛状に形成されたリブ11cと共に、ロールモータ171における繰り出し方向の駆動力により給送方向に給送されるシート先端部TSをシート搬送路350に案内するように形成されている。
また、フラップ190は、図12に示すように、付勢部であるねじりコイルバネ195によってシート案内部192を上方に回動させる方向に付勢されており、ねじりコイルバネ195の付勢力及びシート先端部TSの当接により移動する。図12は、フラップ190の動作を示す図であり、(a)はシート先端部TSがフラップ190の上方にない場合を示す図であり、(b)はシート先端部TSが上面192aに位置する場合を示す図である。シート先端部TSがフラップ190の上方にない場合に、フラップ190は、ねじりコイルバネ195の付勢力により、シート案内部192が上方に回動して蓋部140の溝部141bに侵入する第1位置であるロール非検出位置に保持される。シート先端部TSが上面192aに位置する場合に、フラップ190は、ねじりコイルバネ195の付勢力に抗してロール非検出位置からシート案内部192が下方に回動した第2位置であるロール検出位置に保持される。すなわち、フラップ190は、ロール非検出位置とロール検出位置との間で移動可能に上面11aに支持されている。
回動軸191の下方におけるフレーム12には、回動軸191から下方に延びる遮光部193の位置を検出するシート検出部及び第1シート検出部としてのフラップセンサ200が固定されている。フラップセンサ200は、光を出力する光出力部と光出力部から出力された光を検出する光検出部とを有している。フラップセンサ200は、フラップ190がロール検出位置に位置する場合に遮光部193によって光出力部の光が遮られ、フラップ190がロール非検出位置に位置する場合に光出力部の光が遮られない位置に配置されている。すなわち、フラップセンサ200は、ロールシートRSのシート先端部TSが上面192aにあるか否かを検出する。
蓋フラグ210は、図11及び図13に示すように、上面11aに対して回動可能に接続された回動軸211と、回動軸191から後方に延び、閉状態の蓋部140に当接可能な蓋当接部212と、回動軸191から下方に延びる遮光部213とを有している。図13は、蓋フラグ210の動作を示す図であり、(a)は蓋部140が閉状態でない場合を示す図であり、(b)は蓋部140が閉状態である場合を示す図である。
蓋フラグ210は、上面11aと蓋当接部212との間に設けられたねじりコイルバネ215によって、蓋部140が閉状態でない場合に図13(a)に示す蓋非検出位置に保持されるように付勢されている。また、蓋部140が閉状態である場合に、蓋フラグ210は、図13(b)に示すように、蓋当接部212が蓋部140に押圧されることによりねじりコイルバネ215の付勢力に抗して下方に回動した蓋検出位置に保持される。
また、フレーム12には、遮光部213の位置を検出する蓋検出部である蓋センサ220が固定されている。蓋センサ220は、光を出力する光出力部と光出力部から出力された光を検出する光検出部とを有している。蓋センサ220は、蓋フラグ210が蓋検出位置に位置する場合に遮光部213によって光出力部の光が遮られ、蓋フラグ210が蓋非検出位置に位置する場合に光出力部の光が遮られない位置に配置されている。すなわち、蓋センサ220は、蓋部140が閉状態であるか否かを検出する。
図14は、本実施形態の制御システムを示すブロック図である。画像形成装置1は、画像形成装置1全体を制御する制御部であるCPU300を有している。CPU300には、パソコンPCと通信を行うためのインターフェースコントローラ301と、各部を制御するプログラムを記憶するプログラムROM302と、データを一時的に記憶するワークRAM304とが接続されている。また、CPU300には、形成する画像データを格納するイメージメモリ303と、画像形成装置1が置かれている環境の湿温度を検出するための環境センサ260とが接続されている。さらに、CPU300には、搬送ローラ33に搬送されるシートを検出する第2シート検出部であるシートセンサ270が接続されている。シートセンサ270は、シートを検出した場合に、シート検出を示す検出信号をCPU300に送信する。
CPU300には、操作パネル250と、フラップセンサ200と、蓋センサ220と、ブラックヘッド46a及びカラーヘッド46bを制御するヘッド制御部310とが接続されている。フラップセンサ200は、光検出部が光出力部の光を検出するときに、シート先端部TSが上面192aに位置することを示す検出信号をCPU300に送信する。すなわち、フラップセンサ200は、フラップ190の位置に基づいて検出信号を出力すると共に、シート先端部TSの位置に応じて検出信号を出力する。
また、蓋センサ220は、光検出部が光出力部の光を検出するときに、蓋部140が閉状態であることを示す検出信号をCPU300に送信する。すなわち、蓋センサ220は、蓋フラグ210の位置に基づいて検出信号を出力すると共に、蓋部140の位置に応じて検出信号を出力する。
CPU300には、出力ポート320を介して各種モータを制御するモータ制御部330が接続されている。モータ制御部330には、制御対象であるロールモータ171及びキャリッジモータ331と、吸引ポンプを駆動させるポンプモータ332と、搬送ローラ33を駆動させる搬送モータ333とが接続されている。
CPU300は、各種センサからの信号に基づいて、ロールシートRSのシート先端部TSを画像形成部40に給送可能な位置に搬送するロールシート給送制御であるシート給送準備制御を実行する。CPU300は、シート給送準備制御において、シート先端部TSがシート搬送路350の外部に配置された状態からロールモータ171を反繰り出し方向に回転させることによってシート先端部TSをフラップ190より繰出ローラ165の側に移動させる。そして、CPU300は、ロールモータ171を繰り出し方向に回転させることによってシート先端部TSをフラップ190に搬送し、フラップ190に沿ってシート搬送路350に搬送する。
CPU300は、シート給送準備制御が異常終了することなく正常に終了した後、搬送ローラ33によってシート先端部TSを搬送しながら、画像形成部40による画像形成を行う。CPU300は、画像形成時、繰出ローラ165が搬送ローラ33より遅い搬送速度となるようにロールモータ171を駆動させる。これにより、画像形成装置1では、シート先端部TSに適度な張りを持たせた状態で、画像形成を行うことができる。また、画像形成装置1では、過剰な張りに対してトルクリミッタにより繰出ローラ165がシート先端部TSに引っ張られて回転するので、適度な張りを保つことができる。
[シート給送準備制御に関する制御処理の詳細]
次に、シート給送準備制御について図15を参照しながら説明する。図15は、画像形成装置1の電源がON状態の際に、ユーザから操作パネル250が操作入力を受け付けることにより開始されるシート給送準備制御に関する各処理を示すフローチャートである。ユーザは、電源のOFF状態において、図16に示すように、蓋部140が開状態となることにより露出される開口部120aからロールシートRSを装着したロール軸160を矢印方向Eに沿って筐体部120に挿入する。図16は、ロールシートRSの装着を説明する図である。ロール軸160は、図5に示す軸支持面123b,129に支持されると共に、プランジャ130に押圧されることにより保持される。
ロールシートRSが筐体部120に保持された後に、ユーザは、図17に示すようにロールシートRSのシート先端部TSを上面11aに設けられた部材であり、シート搬送路350の外部に位置する部材である天板13に設置する。図17は、シート先端部TSの設置を説明する図である。ユーザは、シート先端部TSを天板13に形成された目印13aに合わせて天板13に設置し、蓋部140を閉じる。そして、ユーザが電源をOFF状態からON状態に切り換えることにより、CPU300は、シート給送準備制御に関する処理を開始する。
CPU300は、まず蓋部140が閉状態であるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101において、蓋センサ220から検出信号を受信せず、蓋部140が閉状態でないと判定した場合に(No)、CPU300は、再びステップS101の処理を実行する。ステップS101において、蓋センサ220から検出信号を受信し、蓋部140が閉状態であると判定した場合に(Yes)、CPU300は、シート給送準備制御であるステップS102以降の処理を実行する。すなわち、CPU300は、蓋センサ220により蓋部140の閉状態を検出したことを必要条件として、シート給送準備制御を実行する。
ステップS102において、CPU300は、フラップセンサ200によりシート先端部TSを検出したか否かを判定する。ステップS102において、フラップセンサ200から検出信号を受信せず、シート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、再びステップS102を実行する。
CPU300は、フラップセンサ200から検出信号を受信した場合に、シート先端部TSを検出したと判定する。ステップS102において、フラップセンサ200によりシート先端部TSを検出したと判定した場合に(Yes)、CPU300は、シートセンサ270によりシートを検出したか否かを判定する(ステップS103)。
ステップS103において、シートセンサ270によりシート先端部TSを検出したと判定した場合に(Yes)、CPU300は、異常が発生したと判定し、通常の終了ではなく、異常終了Aに基づいて、シート給送準備制御を終了する。そして、CPU300は、シートが詰まったことを示す警告を操作パネル250によりユーザに報知する。
ステップS103において、シートセンサ270によりシート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、図18に示すようにロールモータ171を反繰り出し方向に駆動させる(ステップS104)。図18は、ロールモータ171が反繰り出し方向に駆動する際のシート先端部TSの動作を示す。蓋フラグ210は、閉状態の蓋部140に押圧されて蓋検出位置に保持されている。フラップ190は、シート先端部TSによりロール検出位置に保持されている。
ステップS104を実行した後に、CPU300は、ステップS104の処理を実行してから経過した反繰出経過時間が所定の時間であるシート詰まり監視時間に達したか否かを判定する(ステップS105)。ステップS105におけるシート詰まり監視時間は、ステップS104を開始してから、シート先端部TSがフラップ190から離れるために十分な時間に設定されている。
ステップS105において、反繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達していないと判定した場合に(No)、CPU300は、フラップセンサ200によりシート先端部TSを検出しているか否かを判定する(ステップS106)。ステップS106において、フラップセンサ200から検出信号を継続して受信し、シート先端部TSを検出していると判定した場合に(Yes)、CPU300は、再びステップS105を実行する。すなわち、CPU300は、反繰出経過時間が監視時間に達する又はフラップセンサ200によるシート先端部TSの検出がなくなるまでステップS105,S106を繰り返す。
ステップS105において、反繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達したと判定した場合に(Yes)、CPU300は、異常が発生したと判定し、通常の終了ではなく、異常終了Bに基づいて、シート給送準備制御を終了する。そして、CPU300は、シートが詰まったことを示す警告を操作パネル250によりユーザに報知する。
ステップS106において、CPU300は、図19に示すようにフラップセンサ200からの検出信号が途絶え、フラップセンサ200からの検出信号が変化した場合に、フラップセンサ200がシート先端部TSを検出していないと判定する。ステップS106において、フラップセンサ200がシート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、ロールモータ171の駆動を停止する(ステップS107)。図19は、ロールモータ171の駆動が停止した際のシート先端部TSを示す図である。このとき、シート先端部TSは、給送方向においてフラップ190の上流に位置する。
ステップS107を実行した後に、CPU300は、ロールモータ171を繰り出し方向に駆動させる(ステップS108)。ステップS108を実行した後に、CPU300は、ステップS108を実行してから経過した繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達したか否かを判定する(ステップS109)。ステップS109におけるシート詰まり監視時間は、ステップS108を開始してから、シート先端部TSがシートセンサ270に到達するために十分な時間に設定されている。
ステップS109において、繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達していないと判定した場合に(No)、CPU300は、シートセンサ270によりシート先端部TSを検出したか否かを判定する(ステップS110)。ステップS110において、シートセンサ270によりシート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、再びステップS109を実行する。すなわち、CPU300は、繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達する又はシートセンサ270によりシート先端部TSを検出するまでステップS109,S110を繰り返す。ステップS109において、繰出経過時間がシート詰まり監視時間に達したと判定した場合に(Yes)、CPU300は、異常が発生したと判定し、通常の終了ではなく、異常終了Cに基づいて、シート給送準備制御を終了する。そして、CPU300は、シートが詰まったことを示す警告を操作パネル250によりユーザに報知する。
ステップS110において、図20に示すように、シートセンサ270がシート先端部TSを検出したと判定した場合に(Yes)、CPU300は、所定時間待機する(ステップS111)。図20は、シートセンサ270がシートを検出した際のシート先端部TSの位置を示す図である。所定時間は、シート先端部TSがシートセンサ270により検出される位置から搬送ローラ33とピンチローラ31とのニップに到達するために十分な時間に設定されている。そして、ステップS111により所定時間待機した後に(Yes)、CPU300は、ロールモータ171の駆動を停止して(ステップS112)、シート給送準備制御を通常終了させる。
このように、画像形成装置1では、ユーザがロールシートRSをロールシート収納部110に装着し、シート先端部TSを天板13に設置して蓋部140を閉じることにより、シート先端部TSが自動でシート搬送路350に搬送される。これにより、画像形成装置1では、ロールシートRSを画像形成装置1にセットする際のユーザの負担を低減することができる。
また、画像形成装置1では、シート先端部TSの位置に応じて移動するフラップ190の位置をフラップセンサ200によって検出するので、簡易的な構造でシート先端部TSの位置を検出することができる。
また、画像形成装置1は、ステップS104〜S108において、フラップセンサ200による検出信号に基づいてロールモータ171の回転方向を反繰り出し方向から繰り出し方向に切り換える。これにより、画像形成装置1では、シート先端部TSをフラップ190によってシート搬送路350に案内可能な位置まで引き込んだ後に、フラップ190に向けて搬送開始するので、シート先端部TSが再び天板13に戻ることを防ぐことができる。
また、画像形成装置1では、フラップ190がシート先端部TSをシート搬送路350に案内すると共に、シート先端部TSがフラップ190上にあるか否かに応じて移動し、フラップセンサ200がフラップ190の位置に基づいて検出信号を出力する。このように、画像形成装置1では、シート先端部TSを案内する案内部とシートの位置を検出するための部品とを1つにまとめ、装置全体の部品数を削減することが可能である。
また、画像形成装置1では、ステップS105,S106において、ロールモータ171を反繰り出し方向に駆動させてからシート詰まり監視時間経過するまでにフラップセンサ200の検出信号が変化しない場合に、警告をユーザに報知する。さら、画像形成装置1では、ステップS109,S110において、ロールモータ171を繰り出し方向に駆動させてからシート詰まり監視時間経過するまでにシートセンサ270によりシート先端部TSを検出しない場合に、警告をユーザに報知する。これにより、画像形成装置1では、ユーザにシート詰まりの除去を促すことができる。
また、画像形成装置1では、ステップS103において、シートセンサ270によりシート先端部TSを検出したと判定した場合に、警告をユーザに報知する。これにより、画像形成装置1では、ユーザにシート詰まりの除去を促すことができる。
また、画像形成装置1では、蓋センサ220により蓋部140の閉状態を検出したことを必要条件としてシート給送準備制御を実行する。これにより、画像形成装置1は、蓋部140が開状態でシート給送準備制御されて、ロールモータ171における繰り出し方向の駆動時にシート先端部TSが搬送中に浮き上がって天板13に戻ることを防ぐことができる。
<第2の実施形態>
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明を省略する。第2の実施形態における画像形成装置1は、図21及び図22に示すようにロールシート給送部400を備える。図21は、第2の実施形態に係る画像形成装置1の構成を示し、図22は、画像形成装置1を幅方向から視た断面図を示す。第2の実施形態におけるロールシート給送部400は、筐体部420及び蓋部440を有するロールシート収納部410と、ロールシート収納部410に装着されたロールシートRSのたるみを検出するたるみセンサ500とを有する。第2の実施形態におけるロールシート収納部410には、第1の実施形態と異なり、図23に示すように蓋部440における上部441の内面441aに従動ローラが設けられていないと共に、繰出しローラが設けられていない。
ロールシート収納部410は、図24に示すように、筐体部420に支持されるロール軸460と、ロール軸460を手前方向である矢印方向Bに押圧すると共に、ロールモータ171の駆動力により回転するシート給送部であるプランジャ430とを有する。図24は、ロールシート給送部400を前方から視た断面図である。プランジャ430は、駆動プレート107に回転可能に支持され、幅方向に延びる軸部430aと、軸部430aに支持され、ロール軸460を押圧する軸押圧部431とを有する。
軸押圧部431は、図25に示すように、軸部430aを中心とした略円筒形状に形成されており、ロール軸460を押圧する端部において、溝部431a,431bが形成されている。図25は、プランジャ430における軸押圧部の構造を示す図である。軸押圧部431の周面には、軸押圧部431の径方向に延びるフランジ部432が形成されている。また、軸押圧部431は、軸部430aに対して幅方向に摺動可能であるが、軸部430aを中心とした回転方向が固定されており、軸部430aと共に回転可能に軸部430aに連結されている。軸押圧部431と軸部430aとの間には、軸押圧部431を手前方向に付勢してロール軸460を押圧する圧縮バネ430cが設けられている。
また、ロールシート収納部410は、図24及び図26に示すように、プランジャ430によるロール軸460の押圧を解除する解除レバー435を有する。図26は、解除レバー435の構造を示す図である。解除レバー435は、筐体部420に対して、回動可能に軸支された軸部435aと、軸部435aから略上方向に延び、軸部435aを回動することにより幅方向に揺動するフレーム部435bとを有する。
フレーム部435bには、フレーム部435bから手前方向に延び、開状態における蓋部440の突出部126に当接可能な当接部435cが形成されている。また、フレーム部435bは、幅方向から視てU字形状に切り欠かれ、上方向に向かって突出した端部435e,435fにより前後方向から挟み込まれるように形成された溝部435dを有する。解除レバー435は、手前方向の下流から端部435e,435fがフランジ部432に当接可能な位置に配置されている。
ロール軸460には、図27に示すように、プランジャ430に押圧される軸端461において、軸押圧部431の溝部431a,431bに係合可能なリブ461aが形成されている。ロール軸460は、リブ461aが溝部431a,431bと係合することにより、プランジャ430の回転が伝達される。
続いて、プランジャ430に駆動力を与えるロールモータ171を有する駆動ユニット470について図28を参照して説明する。図28は、駆動ユニット470の構成を示す図である。駆動ユニット470は、ロールモータ171の回転軸に固定されたピニオンギア172に連結する段ギア174と、軸部175を介して駆動プレート107に回転可能に支持され、段ギア174に連結する大径部476aを有する段ギア476と有する。また、駆動ユニット470は、段ギア476の小径部476bに連結し、プランジャ430の軸部430aに固定されるギア部477を有する。ロールモータ171の駆動力は、段ギア174、段ギア476及びギア部477を介してプランジャ430に伝達される。プランジャ430には、ロールモータ171が繰り出し方向に回転することによりシート先端部TSをシート搬送路350に給送する駆動力が伝達され、ロールモータ171が反繰り出し方向に回転することによりロールシートRSを巻き取る駆動力が伝達される。
画像形成装置1は、図29に示すように、カバー11の背面11bにおいて、櫛状に上下方向に延び、シート先端部TSをシート搬送路350に案内する案内部490を備える。また、画像形成装置1は、カバー11の上面11aに対して、蓋フラグ210と共に回動可能に接続されたフラグ491を有する。フラグ491は、図30に示すように、上面11aに回動可能に軸支される回動軸492と、回動軸492から後方に延び、シート先端部TSが天板13に設置された際にシート先端部TSに当接可能なシート当接部493とを有する。
フラグ491は、図31に示すように、付勢部であるねじりコイルバネ495によってシート当接部493を上方に回動させる方向に付勢されており、ねじりコイルバネ495の付勢力及びシート先端部TSの当接により移動する。図31は、フラグ491の動作を示す図であり、(a)はシート先端部TSがフラグ491の上方にない場合を示す図であり、(b)はシート先端部TSがフラグ491の上面に位置する場合を示す図である。シート先端部TSがフラグ491の上方にない場合に、フラグ491は、ねじりコイルバネ495の付勢力により、シート当接部493が上方に回動して第1位置であるロール非検出位置に保持される。シート先端部TSがシート当接部493に当接する場合に、フラグ491は、ねじりコイルバネ495の付勢力に抗してロール非検出位置からシート当接部493が下方に回動した第2位置であるロール検出位置に保持される。すなわち、フラグ491は、ロール非検出位置とロール検出位置との間で移動可能に上面11aに支持されている。
フラップセンサ200は、フラグ491がロール検出位置に位置する場合にフラグ491の遮光部494によって光出力部の光が遮られ、フラグ491がロール非検出位置に位置する場合に光出力部の光が遮られない位置に配置されている。すなわち、フラップセンサ200は、ロールシートRSのシート先端部TSがシート当接部493に上方にあるか否かを検出する。
また、蓋フラグ210は、図32に示すように、閉状態の蓋部440における内面441aに蓋当接部212が当接可能な位置に配置されている。図32は、蓋フラグ210の動作を示す図であり、(a)は蓋部440が閉状態でない場合を示す図であり、(b)は蓋部440が閉状態である場合を示す図である。蓋部440が閉状態でない場合に、蓋フラグ210は、図32(a)に示すように、ねじりコイルバネ215の付勢力により、遮光部213が蓋非検出位置に保持される。また、蓋フラグ210は、図32(b)に示すように、閉状態の蓋部440に当接することにより、遮光部213が蓋検出位置に保持される。
図33は、第2の実施形態の制御システムを示すブロック図である。画像形成装置1は、画像形成装置1全体を制御する制御部であるCPU300を有している。CPU300には、第1の実施形態と異なり、ロールシートRSのたるみを検出するたるみセンサ500が接続されている。CPU300は、各種センサからの信号に基づいて、ロールシートRSのシート先端部TSを画像形成部40に給送可能な位置に搬送するロールシート給送制御であるシート給送準備制御を実行する。
CPU300は、シート給送準備制御が異常終了することなく正常に終了した後、搬送ローラ33によってシート先端部TSを搬送しながら、画像形成部40による画像形成を行う。CPU300は、画像形成時、たるみセンサ500によるたるみの検出に基づいてロールモータ171の回転速度を変化させる。これにより、画像形成装置1では、常にロールシートRSにたるみを持たせることができ、シート先端部TSに過剰な張りが発生することを防ぐことができる。
[シート給送準備制御に関する制御処理の詳細]
次に、シート給送準備制御について図15を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同様の処理については、説明を省略する。ユーザは、電源のOFF状態において、図34に示すように、蓋部440が開状態となることにより露出される開口部120aからロールシートRSを装着したロール軸460を矢印方向Eに沿って筐体部420に挿入する。ロールシートRSが筐体部420に保持された後に、ユーザは、図35に示すようにロールシートRSのシート先端部TSを天板13に設置する。
蓋部440が開状態である場合に、解除レバー435は、図36(a)に示すように、当接部435cが蓋部440の突出部144bに当接して手前方向の移動が規制される。図36は、蓋部440の開閉時における解除レバー435の動作を示す図であり、(a)は、蓋部440が開状態である場合を示す図であり、(b)は、蓋部440が閉状態である場合を示す図である。プランジャ430の軸押圧部431は、フランジ部432が端部435e,435fに当接することにより手前方向の移動が規制され、圧縮バネ430cの付勢力に抗してロール軸460から離間した解除状態となっている。
ユーザが蓋部440を閉めることにより、図36(b)に示すように、突出部144bは当接部435cから離間する。解除レバー435は、手前方向に移動可能となり、フランジ部432に押圧されて、軸押圧部431と共に手前方向に移動する。これにより、軸押圧部431は、ロール軸460を押圧し、溝部431a,431bがロール軸460のリブ461aと係合する。そして、ユーザが電源をOFF状態からON状態に切り換えることにより、CPU300は、シート給送準備制御に関する処理を開始する。
CPU300は、まず蓋部440が閉状態であるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101において、蓋センサ220から検出信号を受信せず、蓋部140が閉状態であると判定した場合に(Yes)、CPU300は、シート給送準備制御であるステップS102以降の処理を実行する。ステップS102を実行し、ステップS103においてシートセンサ270によりシート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、ステップS104を実行する。
ステップS104において、CPU300は、図37に示すようにロールモータ171を反繰り出し方向に駆動させる。図37は、ロールモータ171が反繰り出し方向に駆動する際のシート先端部TSの動作を示す。蓋フラグ210は、閉状態の蓋部440に押圧されて蓋検出位置に保持されている。フラグ491は、シート先端部TSによりロール検出位置に保持されている。
ステップS104,S105を実行した後に、ステップS106においてフラップセンサ200がシート先端部TSを検出していないと判定した場合に(No)、CPU300は、図38に示すようにロールモータ171の駆動を停止する(ステップS107)。図38は、ロールモータ171の駆動が停止した際のシート先端部TSを示す図である。このとき、シート先端部TSは、シート給送方向において案内部490の上流に位置する。
そして、S108においてロールモータ171を繰り出し方向に駆動させ、ステップS110において図39に示すようにシートセンサ270がシート先端部TSを検出したと判定した場合に(Yes)、CPU300は所定時間待機する(ステップS111)。図39は、シートセンサ270がシート先端部TSを検出した際のシート先端部TSの位置を示す図である。ステップS11により所定時間待機した後に、CPU300は、ロールモータ171の駆動を停止して(ステップS112)、シート給送準備制御を通常終了させる。
このように、画像形成装置1では、ユーザがロールシートRSをロールシート収納部410に装着し、シート先端部TSを天板13に設置して蓋部440を閉じることにより、シート先端部TSが自動でシート搬送路350に搬送される。これにより、画像形成装置1では、ロールシートRSを画像形成装置1にセットする際のユーザの負担を低減することができる。
また、画像形成装置1では、シート先端部TSの位置に応じて移動するフラグ491の位置をフラップセンサ200によって検出するので、簡易的な構造でシート先端部TSの位置を検出することができる。
また、画像形成装置1では、蓋部440が開状態である場合に、ロール軸460とプランジャ430との係合が解除される。これにより、ユーザは、ロールシートRSの交換時に、大きな負荷を感じることなくロールシートRSを回転させて、シート搬送路350にあるシート先端部TSを巻き取ることができる。
なお、第1及び第2の実施形態における画像形成装置1では、フラップセンサ200の検出信号が変化した場合にロールモータ171の駆動方向を変化させるように構成されているが、これに限らない。画像形成装置1は、ロールモータ171を所定時間反繰り出し方向に駆動させた後に、繰り出し方向に駆動するように構成されていてもよい。また、画像形成装置1は、操作パネル250におけるユーザの操作に基づいて、ロールモータ171の駆動方向を変化させるように構成されていてもよい。画像形成装置1は、シート先端部TSをシート搬送路350の外部から案内部よりシート給送部の側に移動させた後にシート先端部TSを案内部に搬送するように構成されていれば、本実施形態に限らない。
また、画像形成装置1は、フラップセンサ200の検出信号が変化してから所定時間経過後に、ロールモータ171の駆動方向を変化させるように構成されていてもよい。画像形成装置1は、フラップセンサ200における検出信号の変化に基づいてロールモータ171の駆動方向を変化させるように構成されていれば、本実施形態に限らない。
また、画像形成装置1は、ロールシートRSを収納する筐体部120の開口部120aを開閉可能に覆う蓋部140を有し、閉状態の蓋部140によってシート先端部TSを案内部に案内するように構成されているが、これに限らない。例えば、画像形成装置1は、案内部から前壁部102までの上方を覆う壁部を有し、その壁部によってシート先端部TSをフラップ190に案内するように構成されていてもよい。
また、第1及び第2の実施形態における画像形成装置1では、シート先端部TSの搬送に各種ローラ及びロール軸等の回転機構が用いられているが、これに限らない。画像形成装置1は、モータの回転を直動運動に変える直動機構によってシート先端部TSを搬送するように構成されていてもよい。
また、第1及び第2の実施形態における画像形成装置1は、シリアル方式のインクジェットプリンタに構成されているが、これに限らず、ライン方式に構成されていてもよい。また、画像形成装置1は、レーザービームプリンタで構成されていてもよい。
1:シート給送装置(画像形成装置)、110,410:ロールシート収納部、120,420:筐体部、120a:開口部、140,440:蓋部、165:シート給送部(繰出ローラ)、171:モータ(ロールモータ)、190:案内部(フラップ)、195,495:付勢部(ねじりコイルバネ)、200:シート検出部、第1シート検出部(フラップセンサ)、220:蓋検出部(蓋センサ)、270:第2シート検出部(シートセンサ)、300:制御部(CPU)、350:シート搬送路、430:シート給送部(プランジャ)、490:案内部、491:フラグ

Claims (9)

  1. 内部にロールシートを収納可能なロールシート収納部と、
    第1方向と、前記第1方向とは反対の第2方向とに回転するモータと、
    前記ロールシート収納部に収納されたロールシートのシート先端部を前記モータにおける前記第1方向の回転によって給送方向に給送するシート給送部と、
    前記シート先端部が搬送されるシート搬送路と、
    前記給送方向における前記シート給送部の下流に配置され、前記シート給送部によって前記給送方向に給送される前記シート先端部を前記シート搬送路に案内する案内部と、
    前記シート搬送路の外部に位置する前記シート先端部の位置に応じて検出信号を出力するシート検出部と、
    前記シート先端部が前記シート搬送路の外部に配置された状態から前記モータを前記第2方向に回転させることによって前記シート先端部を前記案内部より前記シート給送部の側に移動させた後に前記モータを前記第1方向に回転させることによって前記シート先端部を前記案内部に搬送するロールシート給送制御を実行する制御部と、を備える、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記制御部は、前記ロールシート給送制御において、前記モータを前記第2方向に回転させた後、前記シート検出部による検出信号に基づいて前記モータを前記第1方向に回転させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記案内部を第1位置に保持するように付勢する付勢部を備え、
    前記案内部は、前記モータが前記第1方向に回転する際に、前記シート先端部を前記シート搬送路に案内する前記第1位置と、前記シート先端部が前記シート搬送路の外部に位置するロールシートによって押圧されることにより、前記付勢部の付勢力に抗して前記第1位置から移動した第2位置との間で移動可能であり、
    前記シート検出部は、前記案内部の位置に基づいて前記検出信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート給送装置。
  4. 付勢力を発生させる付勢部と、
    前記付勢部の付勢力によって保持される第1位置と、前記シート先端部が前記シート搬送路の外部に位置するロールシートによって押圧されることにより、前記付勢力に抗して前記第1位置から移動した第2位置との間で移動可能なフラグと、を備え、
    前記シート検出部は、前記フラグの位置に基づいて前記検出信号を出力する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート給送装置。
  5. 前記制御部は、前記ロールシート給送制御において、前記モータを前記第2方向に駆動させてから所定の時間経過するまでに前記シート検出部の検出信号が変化しない場合に、警告を報知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  6. 前記シート検出部は、第1シート検出部であり、
    前記シート搬送路において搬送される前記シート先端部を検出する第2シート検出部を備え、
    前記制御部は、前記ロールシート給送制御において、前記モータを前記第1方向に駆動させてから所定の時間経過するまでに前記第2シート検出部により前記シート先端部を検出しない場合に、警告を報知する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. 前記ロールシート収納部は、開口部からロールシートを内部に収納可能な筐体部と、前記開口部を開閉可能に覆うと共に、閉じられた閉状態において前記シート給送部によって前記給送方向に給送される前記シート先端部を前記案内部に案内する蓋部とを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  8. 前記閉状態の前記蓋部を検出する蓋検出部を備え、
    前記制御部は、前記蓋検出部により前記蓋部を検出したことを必要条件として、前記ロールシート給送制御を実行する、
    ことを特徴とする請求項7に記載のシート給送装置。
  9. 前記シート搬送路から搬送された前記シート先端部に画像を形成する画像形成部を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート給送装置。
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