JP2021070254A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本体からの送られるコマンド情報を元に記録ヘッド内でヒート信号を内部生成する記録ヘッドにおいて、コマンド情報の転送不具合等により想定通りにヒートしなかった場合には、すぐに検出する必要がある。【解決手段】 電源ラインに併走する様に配置された検出用ラインと、電源ラインの電流変動によって検出用ラインに発生する電流を検出する回路と、回路による検出用ラインに発生する電流の検出を利用して、ヘッドの動作についての判断を行う判断手段と、を備える【選択図】 図5
Description
本発明は、記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置に関するものである。
特許文献1には、コイルを用いた誘導電流に基づいて電流を計測する方法が述べられている。
特許文献2には、隣接する配線間のクロストークノイズ量を計算により求める方法が述べられている。
本体から送られるコマンド情報を元に記録ヘッド内でヒート信号を内部生成する記録ヘッドにおいて、コマンド情報の転送不具合等により想定通りにヒートしなかった場合には、直ちに検出する必要がある。
本発明は、本体の想定通りのヒートが行われているかを確認することを可能とすることを目的とする。
本発明は、記録媒体に記録を行うための熱を発生する素子を備えた記録ヘッドと、前記素子を駆動するための電流を供給する電源ラインと、を備えた記録装置であって、前記電源ラインに併走する様に配置された検出用ラインと、前記電源ラインの電流変動によって前記検出用ラインに発生する電流を検出する回路と、前記回路による前記検出用ラインに発生する電流の検出を利用して、前記ヘッドの動作についての判断を行う判断手段と、を備えることを特徴とする記録装置である。
本発明によれば、記録ヘッドが内部生成したヒート信号によるヒート状態をヒーターボード外部で観測出来るため、ヒートが行われなかった事や想定外のヒートが行われたことをヒーターボード外で確認出来る。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る記録装置について説明する。なお本実施形態においては、記録装置として、インクジェット記録装置を、その一例として説明する。
<記録装置の内部構成について>
図1は、インクジェット記録装置1(以下、記録装置1)の内部構成図である。図において、x方向は水平方向、y方向(紙面垂直方向)は後述する記録ヘッド8において吐出口が配列される方向、z方向は鉛直方向をそれぞれ示す。
図1は、インクジェット記録装置1(以下、記録装置1)の内部構成図である。図において、x方向は水平方向、y方向(紙面垂直方向)は後述する記録ヘッド8において吐出口が配列される方向、z方向は鉛直方向をそれぞれ示す。
記録装置1は、プリント部2とスキャナ部3を備える複合機であり、記録動作と読取動作に関する様々な処理を、プリント部2とスキャナ部3で個別にあるいは連動して実行することができる。スキャナ部3は、ADF(オートドキュメントフィーダ)とFBS(フラットベッドスキャナ)を備えており、ADFで自動給紙される原稿の読み取りと、ユーザによってFBSの原稿台に置かれた原稿の読み取り(スキャン)を行うことができる。なお、ここではプリント部2とスキャナ部3を併せ持った複合機を示すが、スキャナ部3を備えない形態であっても良い。図1は、記録装置1が記録動作も読取動作も行っていない待機状態にあるときを示す。
プリント部2において、筐体4の鉛直方向下方の底部には、記録媒体(カットシート)Sを収容するための第1カセット5Aと第2カセット5Bが着脱可能に設置されている。第1カセット5AにはA4サイズまでの比較的小さな記録媒体が、第2カセット5BにはA3サイズまでの比較的大きな記録媒体が、平積みに収容されている。第1カセット5A近傍には、収容されている記録媒体を1枚ずつ分離して給送するための第1給送ユニット6Aが設けられている。同様に、第2カセット5B近傍には、第2給送ユニット6Bが設けられている。記録動作が行われる際には、いずれか一方のカセットから選択的に記録媒体Sが給送される。
搬送ローラ7、排出ローラ12、ピンチローラ7a、拍車7b、ガイド18、インナーガイド19、およびフラッパ11は、記録媒体Sを所定の方向に導くための搬送機構である。搬送ローラ7は、記録ヘッド8の上流側および下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。ピンチローラ7aは、搬送ローラ7と共に記録媒体Sをニップして回転する従動ローラである。排出ローラ12は、搬送ローラ7の下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。拍車7bは、記録ヘッド8の下流側に配される搬送ローラ7及び排出ローラ12と共に記録媒体Sを挟持して搬送する。
ガイド18は、記録媒体Sの搬送経路に設けられ、記録媒体Sを所定の方向に案内する。インナーガイド19は、y方向に延在する部材で湾曲した側面を有し、当該側面に沿って記録媒体Sを案内する。フラッパ11は、両面記録動作の際に、記録媒体Sが搬送される方向を切り替えるための部材である。排出トレイ13は、記録動作が完了し排出ローラ12によって排出された記録媒体Sを積載保持するためのトレイである。
記録ヘッド8は、フルラインタイプのカラーインクジェット記録ヘッドであり、記録データに従ってインクを吐出する吐出口が、図1におけるy方向に沿って記録媒体Sの幅に相当する分だけ複数配列されている。記録ヘッド8が待機位置にあるとき、記録ヘッド8の吐出口面8aは、図1のように鉛直下方を向きキャップユニット10によってキャップされている。記録動作を行う際は、後述するプリントコントローラ202によって、吐出口面8aがプラテン9と対向するように記録ヘッド8の向きが変更される。プラテン9は、y方向に延在する平板によって構成され、記録ヘッド8によって記録動作が行われる記録媒体Sを背面から支持する。記録ヘッド8の待機位置から記録位置への移動については、後に詳しく説明する。
インクタンクユニット14は、記録ヘッド8へ供給される4色のインクをそれぞれ貯留する。ここで4色のインクとは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のインクを指す。インク供給ユニット15は、インクタンクユニット14と記録ヘッド8を接続する流路の途中に設けられ、記録ヘッド8内のインクの圧力及び流量を適切な範囲に調整する。記録装置1は循環型のインク供給システムを有し、インク供給ユニット15は記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力と記録ヘッド8から回収されるインクの流量を適切な範囲に調整する。
メンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17を備え、所定のタイミングにこれらを作動させて、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作については後に詳しく説明する。
<記録装置の制御構成について>
図2は、記録装置1における制御構成を示すブロック図である。記録装置1は、主にプリント部2を統括するプリントエンジンユニット200と、スキャナ部3を統括するスキャナエンジンユニット300と、電源ユニット400と、記録装置1全体を統括するコントローラユニット100によって構成されている。プリントコントローラ202は、コントローラユニット100のメインコントローラ101の指示に従ってプリントエンジンユニット200の各種機構を制御する。スキャナエンジンユニット300の各種機構は、コントローラユニット100のメインコントローラ101によって制御される。以下、制御構成の詳細について説明する。
図2は、記録装置1における制御構成を示すブロック図である。記録装置1は、主にプリント部2を統括するプリントエンジンユニット200と、スキャナ部3を統括するスキャナエンジンユニット300と、電源ユニット400と、記録装置1全体を統括するコントローラユニット100によって構成されている。プリントコントローラ202は、コントローラユニット100のメインコントローラ101の指示に従ってプリントエンジンユニット200の各種機構を制御する。スキャナエンジンユニット300の各種機構は、コントローラユニット100のメインコントローラ101によって制御される。以下、制御構成の詳細について説明する。
コントローラユニット100において、CPUにより構成されるメインコントローラ101は、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら記録装置1全体を制御する。例えば、ホストI/F102またはワイヤレスI/F103を介してホスト装置500から印刷ジョブが入力されると、メインコントローラ101の指示に従って、画像処理部108が受信した画像データに対して所定の画像処理を施す。そして、メインコントローラ101はプリントエンジンI/F105を介して、画像処理を施した画像データをプリントエンジンユニット200へ送信する。
なお、記録装置1は無線通信や有線通信を介してホスト装置500から画像データを取得しても良いし、記録装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリ等)から画像データを取得しても良い。無線通信や有線通信に利用される通信方式は限定されない。例えば、無線通信に利用される通信方式として、Wi−Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)が適用可能である。また、有線通信に利用される通信方式としては、USB(Universal Serial Bus)等が適用可能である。また、例えばホスト装置500から読取コマンドが入力されると、メインコントローラ101は、スキャナエンジンI/F109を介してこのコマンドをスキャナエンジンユニット300に送信する。
操作パネル104は、ユーザが記録装置1に対して入出力を行うための機構である。ユーザは、操作パネル104を介してコピーやスキャン等の動作を指示したり、印刷モードを設定したり、記録装置1の情報、例えばエラー情報等を認識したりすることができる。
電源制御部110は、コントローラユニット100において、電源ユニット400から供給される電源(電力)を制御する。電源制御部110は、タイマーを実装しており、実行している処理の終了準備が完了したこと、又はタイマーにおいて所定のカウント時間(設定時間)の計測が完了したことに従って、電源を遮断するように制御する。
なお、そのタイマーにおいて設定されるカウント時間は、プリントエンジンユニット200、スキャナエンジンユニット300等で実行している処理に応じて設定される。
プリントエンジンユニット200において、CPUにより構成されるプリントコントローラ202は、ROM203に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM204をワークエリアとしながら、プリント部2が備える各種機構を制御する。コントローラI/F201を介して各種コマンドや画像データが受信されると、プリントコントローラ202は、これを一旦RAM204に保存する。記録ヘッド8が記録動作に利用できるように、プリントコントローラ202は画像処理コントローラ205に、保存した画像データを記録データへ変換させる。記録データが生成されると、プリントコントローラ202は、ヘッドI/F206を介して記録ヘッド8に記録データに基づく記録動作を実行させる。この際、プリントコントローラ202は、搬送制御部207を介して図1に示す給送ユニット6A、6B、搬送ローラ7、排出ローラ12、フラッパ11を駆動して、記録媒体Sを搬送する。プリントコントローラ202の指示に従って、記録媒体Sの搬送動作に連動して記録ヘッド8による記録動作が実行され、印刷処理が行われる。
ヘッドキャリッジ制御部208は、記録装置1のメンテナンス状態や記録状態といった動作状態に応じて記録ヘッド8の向きや位置を変更する。インク供給制御部209は、記録ヘッド8へ供給されるインクの圧力が適切な範囲に収まるように、インク供給ユニット15を制御する。メンテナンス制御部210は、記録ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う際に、メンテナンスユニット16におけるキャップユニット10やワイピングユニット17等のクリーニング機構の動作を制御する。
スキャナエンジンユニット300においては、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら、スキャナコントローラ302のハードウェアリソースを制御する。これにより、スキャナ部3が備える各種機構は制御される。例えばコントローラI/F301を介してメインコントローラ101がスキャナコントローラ302内のハードウェアリソースを制御することにより、ユーザによってADFに搭載された原稿を、搬送制御部304を介して搬送し、センサ305によって読み取る。そして、スキャナコントローラ302は読み取った画像データをRAM303に保存する。なお、プリントコントローラ202は、上述のように取得された画像データを記録データに変換することで、記録ヘッド8に、スキャナコントローラ302で読み取った画像データに基づく記録動作を実行させることが可能である。
電源ユニット400は、各々のユニットに電源を供給するユニットである。電源ユニット400は、コントローラユニット100、スキャナエンジンユニット300に電源VC(約3.3V)を供給する。また、電源ユニット400は、コントローラユニット100、プリントエンジンユニット200、スキャナエンジンユニット300、記録ヘッド8に電源VM(約30.8V)を供給し、記録ヘッド8に電源VH(約28V)を供給する。
<記録状態における記録装置の動作について>
図3は、記録装置1が記録状態にあるときを示す。図1に示した待機状態と比較すると、キャップユニット10が記録ヘッド8の吐出口面8aから離間し、吐出口面8aがプラテン9と対向している。プラテン9の平面は水平方向に対して約45度傾いており、記録位置における記録ヘッド8の吐出口面8aも、プラテン9との距離が一定に維持されるように水平方向に対して約45度傾いている。
図3は、記録装置1が記録状態にあるときを示す。図1に示した待機状態と比較すると、キャップユニット10が記録ヘッド8の吐出口面8aから離間し、吐出口面8aがプラテン9と対向している。プラテン9の平面は水平方向に対して約45度傾いており、記録位置における記録ヘッド8の吐出口面8aも、プラテン9との距離が一定に維持されるように水平方向に対して約45度傾いている。
記録ヘッド8を図1に示す待機位置から図3に示す記録位置に移動する際、プリントコントローラ202は、メンテナンス制御部210を用いて、キャップユニット10を図3に示す退避位置まで降下させる。これにより、記録ヘッド8の吐出口面8aは、キャップ部材10aと離間する。その後、プリントコントローラ202は、ヘッドキャリッジ制御部208を用いて記録ヘッド8の鉛直方向の高さを調整しながら45度回転させ、吐出口面8aをプラテン9と対向させる。記録動作が完了し、記録ヘッド8が記録位置から待機位置に移動する際は、プリントコントローラ202によって上記と逆の工程が行われる。
次に、プリント部2における記録媒体Sの搬送経路について説明する。記録コマンドが入力されると、プリントコントローラ202は、まず、メンテナンス制御部210およびヘッドキャリッジ制御部208を用いて、記録ヘッド8を図3に示す記録位置に移動する。その後、プリントコントローラ202は搬送制御部207を用い、記録コマンドに従って第1給送ユニット6Aおよび第2給送ユニット6Bのいずれかを駆動し、記録媒体Sを給送する。
<クロストークノイズについて>
配線同士の距離が近く平行して走る2本以上の信号線において、一方の信号線に急峻な電圧変動が発生した際にもう一方の配線にノイズが発生しこれがクロストークと呼ばれている。記録ヘッドの電源はヒートする瞬間に大電流が流れることからこの電源ラインの近くに平行して走る配線を配置することで、前記配線に比較的大きなクロストークノイズが発生する。また、この時発生するノイズはヒートのオン時とオフ時で逆極性のノイズとなる。
配線同士の距離が近く平行して走る2本以上の信号線において、一方の信号線に急峻な電圧変動が発生した際にもう一方の配線にノイズが発生しこれがクロストークと呼ばれている。記録ヘッドの電源はヒートする瞬間に大電流が流れることからこの電源ラインの近くに平行して走る配線を配置することで、前記配線に比較的大きなクロストークノイズが発生する。また、この時発生するノイズはヒートのオン時とオフ時で逆極性のノイズとなる。
<ヘッド内の構成について>
図4は、記録ヘッド8内におけるヒーターボードとヒーターボードへの電源ラインの構成の説明図である。
図4は、記録ヘッド8内におけるヒーターボードとヒーターボードへの電源ラインの構成の説明図である。
ヒーターボードは、ヒータ/サブヒータ部83、ドライバ制御部82、ロジック部81を含む。ヒータ/サブヒータ部83は、吐出口からインクを吐出するための吐出エネルギー発生素子としてのヒータ(電気熱変換素子)、および記録ヘッド8の温度調整するためのサブヒータを含む。吐出エネルギー発生素子としてのヒータを発熱させることによりインクが発泡され、その発泡エネルギーを利用して吐出口からインクが吐出される。吐出エネルギー発生素子としては、ヒータの他、ピエゾ素子などの種々の素子を用いることができる。ドライバ制御部82は、ヒータおよびサブヒータを駆動させるための駆動トランジスタを含み、ロジック部81は、その駆動トランジスタを制御するためのロジック回路を含む。このロジック部はプリントコントローラ202からのコマンドで制御され、コマンド指示内容に従ってヒータ/サブヒータのオンオフのための駆動トランジスタ制御を行う。また、ヘッド基板とFPC(フレキシブル配線基板)を介してヒーターボードに供給(印加)される3系統の電源電圧VH、VHT、HVDDが配線されている。電源電圧VHは28Vであり、ヒータおよびサブヒータの駆動用としてヒータ/サブヒータ部83に供給される。電源電圧VHTは5Vであり、ヒータおよびサブヒータのドライバの駆動用としてドライバ制御部82に供給される。電源電圧HVDDは3.3Vであり、ロジック回路の駆動用としてロジック部81に供給される。各電源は本体からヘッドに供給され、ヘッド内でヘッド基板・FPCを介してヒーターボードに接続される。FPCには電源ラインの他に制御信号も配置されている。
<ヒート電流の検知について>
ヒーターボードがインクを発泡させて吐出する際には急激にヒータを加熱する必要がある。そのため大電流を瞬間的にオンオフすることとなる。
ヒーターボードがインクを発泡させて吐出する際には急激にヒータを加熱する必要がある。そのため大電流を瞬間的にオンオフすることとなる。
ここで大電流が瞬間的にオンオフされると、電源ラインに併走する配線にクロストークノイズと呼ばれるノイズが観測される。クロストークノイズは併走する距離が長いほど、また2つの配線の配線間距離が近いほど大きいノイズとして現れる。図6にクロストーク波形を示す。ヒートをオンした際にVH電流が急峻に立ち上がり、それに併せてクロストークノイズが発生する(仮に+側とする)。またヒートをオフした際にはVH電流が急峻に立ち下がり、それに併せて今度はオン時とは逆側にクロストークノイズが発生する(こちらを−側とする)。
この現象を用い、クロストークノイズを観測することでヒーターボードのヒータが実際にオンオフしたかを確認する。
<ヒート電流の検知のための構成>
図5はヒート電流検知のための構成の説明図である。
図5はヒート電流検知のための構成の説明図である。
ヘッド基板とヒーターボードをつなぐFPC上に配置されているVH配線に併走する検出配線20を配置する。この検出配線20は電圧変動の検出用ラインとして機能する。その検出配線のヘッド基板側にはクロストークノイズを検出するための電圧変動検出部が接続されている。図7は電圧変動検出部21の構成の説明図である。電圧変動検出部21内には+側ノイズ検出部と−側ノイズ検出部がありそれぞれが検出配線20に接続されている。図8はヒートのオンオフを判定する際の閾値を示す図である。検出配線20に発生したクロストークノイズ信号に関して+側に発生したノイズが+側判定閾値を超えているかを+側ノイズ検出部により検出し、−側に発生したノイズが−側判定閾値を超えているかをー側ノイズ検出部により検出する。
図9は+側ノイズ検出を実現する際の回路構成の1つを示す模式図である。ノイズを判定するためにコンパレータを使用し、入力信号としてクロストークノイズ信号を、判定する際の基準電圧として判定閾値電圧を入力する。クロストークノイズ信号が閾値電圧を超えた際にH信号(Highレベルのロジック信号)が出力されるので、これを検出する事でヒータのオンを判断する。
図10は、図9の回路を使用した際の入力・出力電圧波形である。クロストークノイズ信号が閾値電圧を超えた際には判定出力としてH信号が出力される。H電圧はH信号の電圧である。出力されたH信号は、ヘッドIF206を介してメインコントローラ101に送信される。
図11は、プリントコントローラ202によるヒートパルスが想定通りに行われているかの検知処理のS1〜S7のステップの流れを示すフローチャートである。図11に示される一連の処理は、CPUがROMに記憶されているプログラムコードをRAMに展開して実行することにより行われる。あるいはまた、図11におけるステップの一部または全部の機能をASICまたは電子回路等のハードウェアによって実現してもよい。なお、各処理の説明における記号「S」は、ステップであることを意味する。
プリントコントローラ202は、まず、ヘッドへの電源供給を開始する。
その後、ステップS1でヒートを開始するコマンドをヒーターボードに送る前に予期せぬヒートオンが行われていないかを監視する。予期せぬタイミングでヒートがオンされたこと(閾値を超える+側ノイズを検出したこと)を検出した場合はエラーとする。
その後、ステップS2でヒートをオンするタイミングになったかどうかを判断し、YESの場合は、ステップ3に進む。次いでステップS3で+側ノイズ検出部の出力から実際にヒートがオンされたかを判断し、ヒートされていないと判断した場合にはエラーとする。
そしてステップS4に進み、ヒートをオフするタイミングまでは、予期せぬヒートオフが行われていないかを監視し、ヒートオフ想定以外のタイミングで閾値を超える−側ノイズを検出した場合には、予期せぬヒートオフが行われたと判断しエラーとする。
次いでステップS5においてヒートをオフするタイミングになったら、ステップS6に進む。
次いでステップS6において−側ノイズ検出部の出力から実際にヒートがオフされたかどうかを判断し、オフされていなければエラーとする。オフされていればステップS7に進む。
そしてステップS7で印字が終了していれば検知処理を終了する。
なお、上述の処理において、エラートなった場合には、動作を停止したり、ユーザーにエラー通知を行う等の適切な処理を行う。
(他の実施形態)
クロストークノイズを検出するための検出線はFPCに配置するだけで無く、基板内に配置しても良い。また、電源ラインとの距離を変えて検出配線を複数配置し、想定される変動の大きさに応じて検出線を選択する事で幅広い変動量の検出が可能となる。検出判定の閾値は、想定される電流変動量に応じて複数の値を持っていても良い。また、ヒートのオン・オフの検出は、どちらか片方だけの検出でも良い。
クロストークノイズを検出するための検出線はFPCに配置するだけで無く、基板内に配置しても良い。また、電源ラインとの距離を変えて検出配線を複数配置し、想定される変動の大きさに応じて検出線を選択する事で幅広い変動量の検出が可能となる。検出判定の閾値は、想定される電流変動量に応じて複数の値を持っていても良い。また、ヒートのオン・オフの検出は、どちらか片方だけの検出でも良い。
また、+、−それぞれの判定閾値は自由に設定可能で、ヒートするノズル数に合わせた閾値を設定する事でヒートノズル数に応じた判定を行うことが出来る。
また、電源ラインに替えてヘッド電源用GNDラインの電流変動を検出配線によって検出するようにしても良い。
本発明はヘッド駆動動作の自己診断機能としても適用できる。その際は、自己診断モードとしてあらかじめ決められた数のノズルをヒートする事で事前にヒート電流すなわちクロストーク電圧も想定できることから、より詳細な判定ができる。
Claims (8)
- 記録媒体に記録を行うための熱を発生する素子を備えた記録ヘッドと、前記素子を駆動するための電流を供給する電源ラインと、を備えた記録装置であって、
前記電源ラインに併走する様に配置された検出用ラインと、前記電源ラインの電流変動によって前記検出用ラインに発生する電流を検出する回路と、前記回路による前記検出用ラインに発生する電流の検出を利用して、前記ヘッドの動作についての判断を行う判断手段と、を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記判断手段は、前記電源ラインの電流変動によって前記検出用ラインに発生する電流の極性に応じて、検出用ラインに発生した電流が前記素子のヒートをオンした時のものなのかそれともオフした時のものなのかを判断することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記判断手段は、予め決められた前記素子のヒートを開始するタイミングでヒートのオンが検出されなかった場合にエラーと判断することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
- 前記判断手段は、ヒートをオンにするタイミングではないときにヒートのオンを検出した場合にエラーと判断することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
- 前記判断手段は、予め決められた前記素子のヒートをオフにするタイミングでヒートのオフが検出されなかった場合にエラーと判断する請求項4に記載の記録装置。
- 前記判断手段は、予め決められた前記素子のヒートをオフにするタイミングではないときにヒートのオフを検出した場合にエラーと判断する請求項5に記載の記録装置。
- 前記電源ラインとの距離が異なるように、前記電源ラインに併走する様に配置された複数の検出用ラインを配置し、検出する電流の変動の大きさに応じて、用いる検出用ラインを選択することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記電源ラインと前記検出用ラインとはフレキシブル配線基板に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の記録装置。
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