JP2021070197A - 流路部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】グリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することができる流路部材の製造方法を提供する。【解決手段】流路部材の製造方法は、複数のセラミックグリーンシートを準備する工程と、複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と、積層体を切削して溝部を形成する工程と、別のセラミックグリーンシートを準備する工程と、溝部を覆うように別のセラミックグリーンシートを積層体に積層して、内部に流路を有する積層構造体を形成する工程と、積層構造体を焼成する工程と、を含む。【選択図】図4

Description

開示の実施形態は、流路部材の製造方法に関する。
従来、基体の内部に流路が形成された流路部材を用いて、かかる流路に低温または高温の流体を流し、基体と熱交換対象物とを接触させることにより、熱交換対象物の温度調整を行う技術が知られている。この流路部材は、長期間の使用に耐えることが求められることから、機械的特性に優れたセラミックスで基体を構成した流路部材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−46326号公報
しかしながら、従来の技術では、セラミックス製の流路部材を形成する手法として、流路となる部位が打ち抜かれた複数のセラミックグリーンシート(以下、「グリーンシート」とも呼称する。)を積層し、この積層構造体を焼成する手法が用いられていたことから、流路の深さがグリーンシートの厚みに依存していた。すなわち、従来の技術では、グリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することが困難であった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、グリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することができる流路部材の製造方法を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る流路部材の製造方法は、複数のセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と、前記積層体を切削して溝部を形成する工程と、別のセラミックグリーンシートを準備する工程と、前記溝部を覆うように前記別のセラミックグリーンシートを前記積層体に積層して、内部に流路を有する積層構造体を形成する工程と、前記積層構造体を焼成する工程と、を含む。
実施形態の一態様によれば、グリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することができる流路部材の製造方法が提供可能となる。
図1は、実施形態に係る流路部材の斜視図である。 図2は、図1に示すA−A線の矢視断面図である。 図3は、図1に示すB−B線の矢視断面図である。 図4は、実施形態に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図5は、実施形態に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図6は、実施形態に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図7は、実施形態に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図8は、実施形態の変形例1に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図9は、実施形態の変形例2に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図10は、実施形態の変形例3に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図11は、実施形態の変形例4に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図12は、実施形態の変形例5に係る流路部材の製造工程を説明するための図である。 図13は、実施形態に係る流路部材の製造工程の手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する流路部材の製造方法の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
従来、基体の内部に流路が形成された流路部材を用いて、かかる流路に低温または高温の流体を流し、基体と熱交換対象物とを接触させることにより、熱交換対象物の温度調整を行う技術が知られている。たとえば、熱交換対象物が高温ガスである場合、かかる高温ガスに接触するように基体を配置し、流路に低温の液体を流すことにより、高温ガスを冷却することができる。
そして、上述したような流路部材は、長期間の使用に耐えることが求められることから、機械的特性に優れたセラミックスで基体を構成した流路部材が提案されている。
しかしながら、従来の技術では、セラミックス製の流路部材を形成する手法として、流路となる部位が打ち抜かれた複数のセラミックグリーンシート(以下、「グリーンシート」とも呼称する。)を積層し、この積層構造体を焼成する手法が用いられていたことから、流路の深さがグリーンシートの厚みに依存していた。
換言すると、従来の技術では、同じ厚みのグリーンシートを用いて積層構造体を形成した場合、流路の深さをグリーンシートの厚みの整数倍にすることしかできなかった。すなわち、従来の技術では、セラミックグリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することが困難であった。
そこで、上述の問題点を克服し、グリーンシートの厚みに依存しない深さの流路を形成することができる流路部材の製造方法の実現が期待されている。
<流路部材の構成>
最初に、実施形態に係る流路部材1の構成について、図1〜図3を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る流路部材1の斜視図であり、図2は、図1に示すA−A線の矢視断面図であり、図3は、図1に示すB−B線の矢視断面図である。
なお以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
図1などに示すように、実施形態に係る流路部材1は、基体2で構成される。かかる基体2は、セラミックスにより一体に形成され、たとえば板状である。
基体2を構成するセラミックスとしては、流路部材1の内部を通流させる流体の特性に合わせて適宜選択すればよい。基体2を構成するセラミックスとしては、たとえば、アルミナ質セラミックスやコージェライト質セラミックスなどの酸化物セラミックス、窒化珪素質セラミックスや窒化アルミニウム質セラミックス、炭化珪素質セラミックスなどの非酸化物セラミックスを用いることができる。
たとえば、基体2を非酸化物セラミックス(炭化珪素など)で構成した場合、高い熱伝導率によって流路部材1の熱交換効率を高めることができる。また、基体2を酸化物セラミックス(アルミナなど)で構成した場合、原料代が安くかつ加工もしやすいことから、流路部材1の製造コストを低減することができる。
基体2の側部には、流入口3および流出口4が形成される。たとえば、流入口3が形成される側部とは反対側の側部に、流出口4が形成される。また、基体2の内部には、深さDを有し、流入口3と流出口4との間を接続する流路5が形成される。換言すると、流入口3および流出口4は、流路5と外部とを繋いでいる。
図1などに示すように、実施形態に係る流路部材1は、流入口3および流出口4の断面積が流路5の断面積よりも小さい。このように、流出口4の断面積を流路5の断面積よりも小さくすることにより、流体を流路5内に長く留まらせることができるとともに、流路5内に乱流を生じさせることができる。
一方で、流出口4の断面積を流路5の断面積よりも小さくすることにより、流出口4で流体が跳ね返って流路5に流体が逆流する恐れがあるが、この場合、流入口3の断面積を流路5の断面積よりも小さくすることにより、流路5から流入口3への流体の逆流を抑制することができる。さらに、流入口3の断面積を流路5の断面積よりも小さくすることにより、流路5内に乱流を生じさせることができる。
<流路部材の製造工程>
つづいて、実施形態に係る流路部材1の製造工程の詳細について、図4〜図7を参照しながら説明する。なお、図4の(a)〜(c)、図5の(a)〜(c)および図6の(a)、(b)は図3に対応する断面図であり、図4の(d)、図5の(d)および図7は図2に対応する断面図である。
最初に、図4の(a)に示すように、所定の平面形状を有し、厚みがT1のセラミックグリーンシートである第1グリーンシート10を準備する。第1グリーンシート10の厚みT1は、たとえば、0.1mm〜1.5mmである。なお、第1グリーンシート10は、複数準備される。
このセラミックグリーンシートを形成する工程としては、たとえば、主成分原料(炭化珪素やアルミナなど)の粉末に、焼結助剤、バインダ、溶媒および分散剤等を適宜添加し混合してスラリーを作製する。そして、このスラリーを用いて、ドクターブレード法によりセラミックグリーンシートを形成する。
なお、セラミックグリーンシートを形成する他の方法としては、スラリーを噴霧乾燥造粒法(スプレードライ法)により噴霧乾燥して造粒することによって顆粒を作製し、得られた顆粒をロールコンパクションにより成形する方法がある。また、顆粒を用いて、メカプレス法や冷間静水圧加圧成形(CIP)法、または、スラリーの代わりに坏土を作製して、押出成形法によってセラミックグリーンシートを得てもよい。
次に、図4の(b)に示すように、複数(図では3枚)の第1グリーンシート10を積層して、第1積層体11を形成する。第1積層体11は、積層体の一例である。
そして、図4の(c)に示すように、第1積層体11の主面11aを切削工具100で切削加工して、主面11aに所定の形状(たとえば、深さD1)を有する第1溝部12を形成する。第1溝部12は、溝部の一例である。また、第1積層体11は、第1溝部12の角部12aがR形状となるように切削工具100で切削加工される。
また、図4の(d)に示すように、第1積層体11の主面11aを切削工具100で切削加工して、主面11aに所定の形状を有する第1溝部13および第1溝部14を形成する。なお、図4の(d)に示す工程は、図4の(c)に示した工程と同じタイミングで行われるとよい。すなわち、第1溝部12〜14は、どのような順序で形成されてもよい。
また、図4に示した工程と並行して、図5に示す工程が実施される。最初に、図5の(a)に示すように、所定の平面形状を有し、厚みがT2のセラミックグリーンシートである第2グリーンシート20を準備する。
第2グリーンシート20の厚みT2は、たとえば、0.1mm〜1.5mmである。なお、第2グリーンシート20は、複数準備される。また、かかる第2グリーンシート20は、図4に示した第1グリーンシート10と同じ厚みのセラミックグリーンシートを用いてもよい(すなわち、T2=T1)。
次に、図5の(b)に示すように、複数(図では3枚)の第2グリーンシート20を積層して、第2積層体21を形成する。第2積層体21は、別のセラミックグリーンシートの一例である。
そして、図5の(c)に示すように、第2積層体21の主面21aを切削工具100で切削加工して、主面21aに所定の形状(たとえば、深さD2)を有する第2溝部22を形成する。第2溝部22は、別の溝部の一例である。また、第2積層体21は、第2溝部22の角部22aがR形状となるように切削工具100で切削加工される。
また、図5の(d)に示すように、第2積層体21の主面21aを切削工具100で切削加工して、主面21aに所定の形状を有する第2溝部23および第2溝部24を形成する。なお、図5の(d)に示す工程は、図5の(c)に示した工程と同じタイミングで行われるとよい。すなわち、第2溝部22〜24は、どのような順序で形成されてもよい。
次に、図6の(a)に示すように、第1溝部12を覆うように第2積層体21を第1積層体11に積層する。この際、第1積層体11の主面11aと第2積層体21の主面21aとが互いに向かい合うように配置され、第1溝部12と第2溝部22とが一体となるように第2積層体21を第1積層体11に積層する。
これにより、図6の(b)に示すように、内部に流路31を有する積層構造体30が形成される。かかる流路31は、図1に示した流路部材1の流路5に対応する部位であり、第1溝部12と第2溝部22とが一体となって形成される。すなわち、流路31の深さD1+D2は、流路5の深さDと略等しい。
また、図7に示すように、第1積層体11および第2積層体21で構成される積層構造体30では、流路31と外部とを繋ぐ流入口32および流出口33が形成される。
かかる流入口32は、図1に示した流路部材1の流入口3に対応する部位であり、第1溝部13と第2溝部23とが一体となって形成される。また、流出口33は、流路部材1の流出口4に対応する部位であり、第1溝部14と第2溝部24とが一体となって形成される。
そして、製造工程の最後に、図6の(b)および図7のように形成された積層構造体30を所定の高温で焼成して、流路部材1が完成する。
ここまで説明したように、実施形態に係る流路部材1の製造工程では、第1積層体11の主面11aに切削加工を施すとともに、第2積層体21の主面21aに切削加工を施すことにより、流路部材1の内部に流路5を形成する。
これにより、第1グリーンシート10の厚みT1に依存しない第1溝部12の深さD1と、第2グリーンシート20の厚みT2に依存しない第2溝部22の深さD2とを足し合わせた深さDの流路5を形成することができる。
したがって、実施形態によれば、第1グリーンシート10の厚みT1および第2グリーンシート20の厚みT2に依存しない深さDの流路5を形成することができる。
また、実施形態では、第1積層体11および第2積層体21を切削加工して流路5を形成することにより、流路5の側面に凹凸が生じることを抑制することができる。
従来の技術では、それぞれ貫通孔が形成された複数のグリーンシートを位置合わせしながら流路を形成しているが、この位置合わせがずれた場合、流路の側面には凹凸が形成されてしまう。そして、かかる側面の凹凸に起因して、グリーンシート同士がはがれてしまう恐れがある。
しかしながら、実施形態では、第1グリーンシート10(または第2グリーンシート20)を積層した後に切削加工して流路5を形成していることから、かかる位置合わせに起因する凹凸が生じる恐れが少ない。
したがって、実施形態によれば、側面の凹凸に起因して、グリーンシート同士がはがれてしまうことを抑制することができる。
また、実施形態では、第1積層体11と第2積層体21とのいずれにも溝部を切削加工して流路5を形成することにより、さまざまな深さDを有する流路5を形成することができる。
また、実施形態では、流路5となる第1溝部12の形成工程と同じ工程で、流入口3となる第1溝部13、および流出口4となる第1溝部14を形成するとよい。同様に、実施形態では、流路5となる第2溝部22の形成工程と同じ工程で、流入口3となる第2溝部23、および流出口4となる第2溝部24を形成するとよい。
これにより、流入口3および流出口4を形成する工程を別途追加する必要がなくなることから、流路部材1の製造工程を簡略化することができる。したがって、実施形態によれば、流路部材1の製造コストを低減することができる。
また、実施形態では、第1溝部12および第2溝部22を切削加工で形成することから、角部12aおよび角部22aをR形状にすることができる。これにより、外部から流路部材1に応力が加わった場合に、かかる応力が角部12a、22aに集中して、角部12a、22aから破損が生じることを抑制することができる。
さらに、実施形態では、角部12aおよび角部22aをR形状にすることにより、流路5を流れる流体が角部12a、22aで滞留することを抑制することができる。
<各種変形例>
つづいては、実施形態の各種変形例について、図8〜図11を参照しながら説明する。なお、以下の各種変形例では、実施形態と同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
上記の実施形態では、第1積層体11と第2積層体21とのいずれにも切削加工して流路5を形成する場合について示したが、いずれか一方には必ずしも切削加工しなくともよい。図8は、実施形態の変形例1に係る流路部材1の製造工程を説明するための図である。なお、図8は、図3に対応する断面図である。
図8に示すように、変形例1では、第1溝部12が形成された第1積層体11の主面11aに、3枚の第2グリーンシート20(図5参照)で構成される第2積層体21が積層された例について示している。
この変形例1では、第2積層体21に第2溝部22を切削加工する工程を省略することができることから、流路部材1の製造コストを低減することができる。
また、上記の実施形態では、流入口3および流出口4を流路5と同じ工程の切削加工で形成した例について示したが、流入口3および流出口4を流路5と異なる工程で形成してもよい。図9は、実施形態の変形例2に係る流路部材1の製造工程を説明するための図である。なお、図9の(a)〜(d)は、図2に対応する断面図である。
図9の(a)に示すように、変形例2では、最初に、所定の平面形状を有し、厚みがT1のセラミックグリーンシートである第1グリーンシート10を準備する。なお、かかる第1グリーンシート10は複数準備される。
次に、図9の(b)に示すように、所定の第1グリーンシート10に対して、レーザや治具などを用いて打ち抜き加工を施し、流入口3および流出口4に対応する位置に孔部13Aおよび孔部14Aを形成する。
次に、図9の(c)に示すように、打ち抜き加工された第1グリーンシート10を含めて、複数(図では3枚)の第1グリーンシート10を積層し、第1積層体11を形成する。
次に、図9の(d)に示すように、第1積層体11の主面11aを切削工具100で切削加工して、主面11aに所定の形状を有する第1溝部12を形成する。かかる第1溝部12は、孔部13Aと孔部14Aとを接続するように形成される。
そして、上記実施形態や変形例1に示したように、この第1積層体11の主面11aに第2積層体21を積層することにより、流路31(図7参照)、流入口32(図7参照)および流出口33(図7参照)が形成された積層構造体30を形成することができる。
ここまで説明したように、第1グリーンシート10の準備工程において流入口3および流出口4に対応する部位(孔部13A、14A)を形成することにより、第1積層体11の切削加工時間を短縮することができる。したがって、実施形態によれば、流路部材1の製造時間を短縮することができる。
なお、変形例2では、第2グリーンシート20の準備工程において流入口3および流出口4に対応する部位を形成してもよく、第1グリーンシート10および第2グリーンシート20の両方の準備工程において流入口3および流出口4に対応する部位を形成してもよい。
また、流入口3および流出口4に対応する部位は、第1積層体11および第2積層体21の切削加工の後に別途形成してもよい。たとえば、流路31のみが形成された積層構造体30を形成した後に、流入口32および流出口33を形成してもよい。また、流路31のみが形成された積層構造体30を焼成した後に、流入口3および流出口4を形成してもよい。
図10は、実施形態の変形例3に係る流路部材1の製造工程を説明するための図であり、図3に対応する断面図である。図10に示すように、第1溝部12を形成する工程において、第1溝部12の深さD1を調整することにより、積層構造体30の底部34において流路31に接する部位の厚みT3を、第1グリーンシート10の厚みT1よりも小さくする。
これにより、流路部材1の底部34に熱交換対象物が接する場合に、かかる熱交換対象物と流路5を流れる流体との間の熱交換効率をさらに高めることができる。
同様に、第2溝部22を形成する工程において、第2溝部22の深さD2を調整することにより、積層構造体30の上部35において流路31に接する部位の厚みT4を、第2グリーンシート20の厚みT2よりも小さくする。
これにより、流路部材1の上部35に熱交換対象物が接する場合に、かかる熱交換対象物と流路5を流れる流体との間の熱交換効率をさらに高めることができる。
図11は、実施形態の変形例4に係る流路部材1の製造工程を説明するための図である。図11に示すように、変形例4に係る流路部材1は、流入口3および流出口4の断面積が流路5の断面積と略等しい。
これにより、多量の流体を流路5に流すことができることから、熱交換対象物と流路5を流れる流体との間の熱交換効率をさらに高めることができる。
ここまで説明した実施形態および変形例では、第1溝部12が形成された第1積層体11に複数の第2グリーンシート20で構成される部材(第2積層体21)を積層して積層構造体30を形成する例について示した。一方で、第1積層体11に積層される部材は、複数の第2グリーンシート20で構成される部材(第2積層体21)に限られない。
たとえば、図12に示すように、第1溝部12が形成された第1積層体11に、1枚の第2グリーンシート20を積層して、積層構造体30を形成してもよい。図12は、実施形態の変形例5に係る流路部材1の製造工程を説明するための図であり、図3に対応する断面図である。
また、図12に示すように、1枚の第2グリーンシート20に第2溝部22を形成し、かかる第2溝部22と第1積層体11の第1溝部12とを一体化して、流路31を形成してもよい。
<製造工程の手順>
つづいて、実施形態に係る流路部材1の製造工程の手順について、図13を参照しながら説明する。図13は、実施形態に係る流路部材1の製造工程の手順を示すフローチャートである。
最初に、複数の第1グリーンシート10を準備する(ステップS101)。次に、準備された複数の第1グリーンシート10を積層し、第1積層体11を形成する(ステップS102)。
そして、第1積層体11の主面11aを切削加工して、主面11aに所定の形状を有する第1溝部12、13、14を形成する(ステップS103)。
また、ステップS101〜S103の工程と並行して、複数の第2グリーンシート20を準備する(ステップS104)。次に、準備された複数の第2グリーンシート20を積層し、第2積層体21を形成する(ステップS105)。
そして、第2積層体21の主面21aを切削加工して、主面21aに所定の形状を有する第2溝部22、23、24を形成する(ステップS106)。
次に、第1溝部12、13、14を覆うように第2積層体21を第1積層体11に積層して、内部に流路31、流入口32および流出口33を有する積層構造体30を形成する(ステップS107)。
最後に、積層構造体30を所定の高温で焼成して(ステップS108)、流路部材1の製造工程が完了する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。上記の実施形態では、基体2の内部で流路5が一方向に沿って形成される流路部材1について示したが、流路5の向きは一方向に限られず、たとえば、基体2の内部で流路5がU字状に形成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、流路5に低温または高温の流体を流し、基体2と熱交換対象物とを接触させることにより、熱交換対象物の温度調整を行う流路部材1について示したが、流路部材1の用途は熱交換対象物の温度調整に限られない。
たとえば、流路5内に液体を流し、流路5の外部から熱を供給することで、流路5内を流れる液体の化学反応を促進させる化学反応容器として流路部材1を用いてもよい。これにより、液体の化学反応を効率よく促進させることができる。
また、上記の実施形態において、流路5内に、流れ方向に直交する隔壁が位置してもよい。かかる隔壁を流路5内に設けることにより、流体を流路5内に長く留まらせることができるとともに、流路5内に乱流を生じさせることができる。
以上のように、実施形態に係る流路部材1の製造方法は、複数のセラミックグリーンシート(第1グリーンシート10)を準備する工程と、複数のセラミックグリーンシート(第1グリーンシート10)を積層して積層体(第1積層体11)を形成する工程と、積層体(第1積層体11)を切削して溝部(第1溝部12)を形成する工程と、別のセラミックグリーンシート(第2積層体21)を準備する工程と、溝部(第1溝部12)を覆うように別のセラミックグリーンシート(第2積層体21)を積層体(第1積層体11)に積層して、内部に流路31を有する積層構造体30を形成する工程と、積層構造体30を焼成する工程と、を含む。これにより、第1グリーンシート10の厚みT1に依存しない深さDの流路5を形成することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法において、溝部(第1溝部12)は、角部12aにR形状を有する。これにより、外部から流路部材1に応力が加わった場合に、かかる応力が角部12a、22aに集中して、角部12a、22aから破損が生じることを抑制することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法において、別のセラミックグリーンシート(第2積層体21)を準備する工程は、複数のセラミックグリーンシート(第2グリーンシート20)を準備する工程と、複数のセラミックグリーンシート(第2グリーンシート20)を積層して別の積層体(第2積層体21)を形成する工程と、別の積層体(第2積層体21)を切削して別の溝部(第2溝部22)を形成する工程と、を含む。また、積層構造体30を形成する工程は、溝部(第1溝部12)と別の溝部(第2溝部22)とが一体の流路31となるように、積層体(第1積層体11)に別の積層体(第2積層体21)を積層する。これにより、さまざまな深さDを有する流路5を形成することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法は、流路31と外部とを繋ぐ流入口32および流出口33を形成する工程をさらに含む。そして、流入口32および流出口33を形成する工程は、溝部(第1溝部12)を形成する工程と同じ工程で行われる。これにより、流入口3および流出口4を形成する工程を別途追加する必要がなくなることから、流路部材1の製造工程を簡略化することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法は、流路31と外部とを繋ぐ流入口32および流出口33を形成する工程をさらに含む。そして、流入口32および流出口33を形成する工程は、積層体(第1積層体11)を形成する工程の前に行われる。これにより、第1積層体11の切削加工時間を短縮することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法において、流入口3および流出口4の断面積は、流路5の断面積よりも小さい。これにより、流体を流路5内に長く留まらせることができるとともに、流路5内に乱流を生じさせることができる。また、流路5から流入口3への流体の逆流を抑制することができる。
また、実施形態に係る流路部材1の製造方法において、流入口3および流出口4の断面積は、流路5の断面積と略等しい。これにより、熱交換対象物と流路5を流れる流体との間の熱交換効率をさらに高めることができる。
さらなる効果や他の態様は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 流路部材
2 基体
3 流入口
4 流出口
5 流路
10 第1グリーンシート(セラミックグリーンシートの一例)
11 第1積層体(積層体の一例)
12 第1溝部(溝部の一例)
12a 角部
20 第2グリーンシート(セラミックグリーンシートの一例)
21 第2積層体(別のセラミックグリーンシートの一例)
22 第2溝部(別の溝部の一例)
22a 角部
30 積層構造体
31 流路
32 流入口
33 流出口
100 切削工具

Claims (7)

  1. 複数のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記複数のセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する工程と、
    前記積層体を切削して溝部を形成する工程と、
    別のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記溝部を覆うように前記別のセラミックグリーンシートを前記積層体に積層して、内部に流路を有する積層構造体を形成する工程と、
    前記積層構造体を焼成する工程と、
    を含む流路部材の製造方法。
  2. 前記溝部は、角部にR形状を有する
    請求項1に記載の流路部材の製造方法。
  3. 前記別のセラミックグリーンシートを準備する工程は、
    複数のセラミックグリーンシートを準備する工程と、
    前記複数のセラミックグリーンシートを積層して別の積層体を形成する工程と、
    前記別の積層体を切削して別の溝部を形成する工程と、
    を含み、
    前記積層構造体を形成する工程は、
    前記溝部と前記別の溝部とが一体の流路となるように、前記積層体に前記別の積層体を積層する
    請求項1または2に記載の流路部材の製造方法。
  4. 前記流路と外部とを繋ぐ流入口および流出口を形成する工程をさらに含み、
    前記流入口および流出口を形成する工程は、前記溝部を形成する工程と同じ工程で行われる
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の流路部材の製造方法。
  5. 前記流路と外部とを繋ぐ流入口および流出口を形成する工程をさらに含み、
    前記流入口および流出口を形成する工程は、前記積層体を形成する工程の前に行われる
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の流路部材の製造方法。
  6. 前記流入口および前記流出口の断面積は、前記流路の断面積よりも小さい
    請求項4または5に記載の流路部材の製造方法。
  7. 前記流入口および前記流出口の断面積は、前記流路の断面積と略等しい
    請求項4または5に記載の流路部材の製造方法。
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