以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかる表示装置の内部構成を示すブロック図である。
第1実施形態の表示装置10は、例えばスマートフォンやモバイル機器などの携帯端末装置であって、1組の表示部11とタッチパネル12、別の1組の表示部13とタッチパネル14、近距離通信部21、ネットワーク通信部(NW通信部)22、開閉角度検出部23、記憶部24、及び制御ユニット25を備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
表示部11は、既知の可撓性を有する液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成され、折り曲げ可能である。
タッチパネル12は、既知の可撓性を有するタッチパネルであって、折り曲げ可能である。タッチパネル12は、表示部11の画面に配置され、該タッチパネル12に対するユーザーの指先などの接触(タッチ)をその接触位置と共に検知し、表示部11の画面に対するユーザーの指示が入力される。従って、タッチパネル12は、表示部11の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
また、表示部13は、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどから構成されるが、表示部11のような可撓性を有さずかつ折り曲げ可能でもない。
タッチパネル14は、表示部13の画面に配置され、該タッチパネル14に対するユーザーの指先などの接触をその接触位置と共に検知し、表示部13の画面に対するユーザーの指示を入力するが、タッチパネル12のような可撓性を有さずかつ折り曲げ可能でもない。
近距離通信部21は、ブルートゥース・ローエネルギー(Bluetooth Low Energy(BLE)、Bluetooth:登録商標)に基づく近距離通信により該表示装置10に近傍の端末装置との間でデータ通信を行う。
ネットワーク通信部22は、不図示のLANチップなどの通信モジュールを備える通信インターフェイスである。このネットワーク通信部22は、LANやインターネットなどを通じて外部の端末装置などに接続される。
記憶部24は、RAM、ROMなどの記憶装置であり、各種のアプリケーションプログラムや種々の情報等を記憶している。また、記憶部24は、近距離通信部21及びネットワーク通信部22により外部の情報処理装置(画像形成装置など)から受信された、例えば表表紙の画像、裏表紙の画像、及び複数の頁の画像からなるブックデータを一時的又は恒久的に記憶する。なお、当該ブックデータは、予め定められた記憶部24に記憶されていてもよい。また、ブックデータは、表紙頁及び他頁を区別しない複数の画像からなるものであってもよい。記憶部24は、特許請求の範囲における記憶部の一例である。
制御ユニット25は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット25は、上記のROM又は記憶部24に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部26として機能する。
制御ユニット25は、各表示部11、13、各タッチパネル12、14、近距離通信部21、ネットワーク通信部22、開閉角度検出部23、及び記憶部24などと接続されている。制御部26は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
制御部26は、種々の処理を実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部26は、各表示部11、13の表示動作を制御する機能、近距離通信部21及びネットワーク通信部22の通信動作を制御する機能を有する。また、制御部26は、タッチパネル12の検出出力に基づき表示部11の画面に対するタッチ操作を判定すると共に該タッチ操作により指定された表示部11の画面の位置を判定し、同様にタッチパネル14の検出出力に基づき表示部13の画面に対するタッチ操作を判定すると共に該タッチ操作により指定された表示部13の画面の位置を判定する。
図2(A)、(B)は、第1実施形態の表示装置10が2つ折りにされた状態、該表示装置10が平面状に開かれた状態を示す斜視図及び平面図である。
図2(A)、(B)に示すように開閉自在の開閉体15は、2つの薄型筐体15A、15Bを、ヒンジ15Cを介して連結したものであり、各薄型筐体15A、15Bを、ヒンジ15Cを中心にして回動させて開閉させることができる。各薄型筐体15A又は15Bの内側には、近距離通信部21、ネットワーク通信部22、記憶部24、及び制御ユニット25などが内蔵されている。各薄型筐体15A、15Bの内側面全体には、表示部11及びタッチパネル12が重ねて貼り付けられている。
表示部11は、上記のように可撓性を有し、折り曲げ可能である。また、タッチパネル12も、上記のように可撓性を有し、折り曲げ可能である。
表示部11及びタッチパネル12のいずれも可撓性を有するため、各薄型筐体15A、15Bの開閉に伴い、表示部11及びタッチパネル12を2つ折りし、更に平面状に開くことが可能とされている。
また、一方の薄型筐体15Aの外側面には、表示部13及びタッチパネル14が重ねて設けられている。
ここで、図2(B)に示すように表示部11の画面の折り曲げ部位Mで区分される一方の半分の領域を第1表示部の画面R1とし、また他方の半分の領域を第2表示部の画面R2とする。同様に、タッチパネル12の折り曲げ部位Mで区分される一方の半分の領域を第1タッチパネルT1とし、また他方の半分の領域を第2タッチパネルT2とする。従って、第1表示部の画面R1及び第1タッチパネルT1と第2表示部の画面R2及び第2タッチパネルT2とが、各薄型筐体15A、15Bの開閉に伴い、互いに開閉されることとなる。
また、図2(A)に示す表示部13の画面を第3表示部の画面R3とし、タッチパネル14を第3タッチパネルT3とする。
制御部26は、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2別に、それぞれの画像を表示させ、また第1タッチパネルT1及び第2タッチパネルT2を通じて、それぞれのタッチ操作及びタッチ操作の位置を検出する。また、制御部26は、第3表示部の画面R3に画像を表示させ、第3タッチパネルT3を通じてタッチ操作及びタッチ操作の位置を検出する。
また、図1に示す開閉角度検出部23は、例えばヒンジ15Cに設けられた回転角度センサーであり、各薄型筐体15A、15Bの開閉角度を検出する。開閉角度検出部23は、検出した開閉角度を制御部26に出力する。
制御部26は、開閉角度検出部23により検出された各薄型筐体15A、15Bの開閉角度αを、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2との開閉角度αとして取得する。
このような構成の表示装置10において、例えばユーザーが第1乃至第3表示部の画面R1〜R3に表示されているアイコンに対してタッチ操作を行うと、制御部26は、第1乃至第3タッチパネルT1〜T3を通じてそのアイコンに対するタッチ操作を検出し、このアイコンに対するタッチ操作に対応付けられた処理を実行する。
また、記憶部24には、例えば図3に示すような表表紙の画像QA、裏表紙の画像QB、及び複数の頁の画像QC−1〜QC−NからなるブックデータBDが予め記憶されている。なお、表表紙及び裏表紙は表紙の1つである。制御部26は、記憶部24に記憶されている各ブックデータBDを示すアイコンを、例えば第1乃至第3表示部の画面R1〜R3のいずれかに表示させる。この状態で、ユーザーにより該アイコンに対するタッチ操作が行われると、制御部26は、アイコンを表示させている画面に対応する第1乃至第3タッチパネルT1〜T3のいずれかを通じて該アイコンに対するタッチ操作を取得し、このアイコンに対するタッチ操作に対応するブックデータBDを記憶部24から読み出す。
そして、制御部26は、当該ブックデータBDによって示される表表紙の画像QAを第3表示部の画面R3に表示させる。
更に、制御部26は、開閉角度検出部23により検出された第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の開閉角度αに基づき、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が閉成状態、屈曲開成状態、及び平面開成状態のいずれかにあるかを判定する。第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の閉成状態は、図2(A)に示すように第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が重ね合わされて閉じられた状態である。また、屈曲開成状態は、図4(A)に示すように第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が開かれながらも互いに屈曲している状態である。更に、平面開成状態は、図4(B)に示すように第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が平面状に開かれた状態であり、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2からなる平面状の複合画面RHが形成される。すなわち、制御部26は、上記開閉角度αが、閉成状態に対応付けられた予め定められた角度(例えば角度α=0〜10度)、屈曲開成状態に対応付けられた予め定められた角度(例えば10度<角度α≦170度)、及び平面開成状態に対応付けられた予め定められた角度(例えば170度<角度α≦180度)のいずれかにあるかを判定することで、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の状態を判定する。
制御部26は、上記屈曲開成状態を判定した場合に、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nから頁順に2頁分の各画像(例えば1頁目と2頁目の画像QC−1、QC−2)を選択して、この選択した2頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。
この状態で、ユーザーが第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に対する左方向のフリック操作を行うと、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向のフリック操作を検出して、当該操作に対応する指示が次頁の表示指示であることを判定し、この指示に従って、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの次の頁順の各画像(例えば3頁目と4頁目の画像QC−3、QC−4)を選択し、これらの画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。
更に、制御部26は、左方向のフリック操作を検出する度に更なる次頁の表示指示を判定し、この指示に従って、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうち、この時点で表示されている頁の更に次の頁順の各画像(この例では2頁分)を選択して、これらの画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。また逆に、制御部26は、右方向のフリック操作を検出すると、当該操作に対応する指示が前頁の表示指示であることを判定し、例えば各頁の画像QC−1〜QC−Nのうち、この時点で表示されている頁の前の頁順の各画像(この例では2頁分)を選択して、これらの画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。
従って、屈曲開成状態では、2頁の各画像が頁順に第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示され、左方向のフリック操作に応じて次の頁順の各画像が表示され、右方向のフリック操作に応じて前の頁順の各画像が表示される。
また、制御部26は、上記平面開成状態を判定した場合に、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの1頁の画像(例えば、屈曲開成状態から平面開成状態となったことを判定した場合、屈曲開成状態のときに第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2に表示されていた各画像のいずれか。例えば頁順が早いもの)を選択して、この1頁の画像を、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2を結合させた1画面からなる複合画面RHに拡大表示させる。
この複合画面RHは、図4(A)に示すように第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が並んで結合された画面である。
図4(A)に示す状態で、ユーザーが第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に対する左方向のフリック操作を行うと、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向のフリック操作を検出して、このフリック操作を詳細画像表示指示と判定し、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの次の頁順の1頁の画像(例えば屈曲開成状態のときに第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2に表示されていた各画像のいずれか。例えば頁順が早いもの)を選択して、この画像を複合画面RHに拡大表示させる。更に、制御部26は、左方向のフリック操作を検出する度に、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの更に次の頁順の画像を選択して、この画像を複合画面RHに拡大表示させる。また逆に、制御部26は、右方向のフリック操作を検出すると、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうち頁順で前の頁となる1頁の画像を選択して、この画像を複合画面RHに拡大表示させる。
また、制御部26は、1頁の画像を複合画面RHに拡大表示させる際に、該画像に係る情報を更に該複合画面RHに表示させる。この情報は、該画像に対応付けて記憶部24に予め記憶されている。制御部26は、複合画面RHに表示されている画像に対応付けられた当該情報を記憶部24から読み出して、例えば複合画面RHに表示されている画像に重ねて表示させる。この画像に係る情報は、画像の作成日時、更新日時、サイズなどである。
従って、平面開成状態では、1頁の画像が第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに拡大表示され、左方向のフリック操作に応じて、頁順で次の頁となる1頁の画像が拡大表示され、右方向のフリック操作に応じて頁順の前の頁となる1頁の画像が拡大表示される。また、複合画面RHに表示されている画像に係わる上記情報も併せて複合画面RHに表示される。
更に、制御部26は、上記閉成状態を判定した場合に、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2をユーザーが視認できないことから、上記屈曲開成状態及び上記平面開成状態での画像の表示を停止する。また、このときにユーザーにより第3表示部の画面R3に対するフリック操作が行われると、制御部26は、当該フリック操作を裏表紙の画像の表示指示と判定し、第3タッチパネルT3を通じてフリック操作を検出して、ブックデータBDによって示される裏表紙の画像QBを、表表紙の画像QAに代えて第3表示部の画面R3に表示させる。更に、制御部26は、第3表示部の画面R3に対するフリック操作を検出する度に、表表紙の画像QAと裏表紙の画像QBを第3表示部の画面R3に切り替えて表示させる。
そして、表表紙の画像QAが第3表示部の画面R3に表示されているときに、ユーザーが、各薄型筐体15A、15Bを開いて、上記閉成状態から上記屈曲開成状態又は上記平面閉成状態への変更を行うと、制御部26は、屈曲開成状態又は平面閉成状態を判定し、屈曲開成状態を判定した場合に、2頁の各画像を頁順に第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させ、左方向又は右方向のフリック操作に応じて各画面R1、R2に表示させるそれぞれの画像を変更し、また屈曲開成状態から平面閉成状態となったこと判定した場合には、屈曲開成状態で表示していた2頁分の画像のうちの1頁の画像を例えば頁順に第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに拡大表示させ、左方向又は右方向のフリック操作に応じて複合画面RHに表示される画像を変更する。
また、裏表紙の画像QBが第3表示部の画面R3に表示されているときに、ユーザーが、各薄型筐体15A、15Bを開いて、上記閉成状態から上記屈曲開成状態又は上記平面閉成状態への変更を行い、制御部26が、当該屈曲開成状態又は平面閉成状態を判定した場合には、制御部26は、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nを選択的に表示させるが、屈曲開成状態及び平面開成状態のいずれを判定した場合でも、各頁の画像QC−1〜QC−Nを最終頁から頁順を遡って表示させる。すなわち、制御部26は、このように屈曲開成状態を判定した場合に、最終頁から遡った頁順で2頁の各画像(例えば最終頁と最終頁から2頁目の画像QC−N、QC−(N−1))を選択し、この選択した各画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させ、左方向のフリック操作に応じて前の頁順の各画像を選択してそれまでの画像に代えて表示させ、右方向のフリック操作に応じて次の頁順の各画像をそれまでの画像に代えて表示させる。また、制御部26は、平面開成状態を判定した場合に、最終頁から遡った頁順で1頁の画像(例えば最終頁の画像QC−N)を選択し、この選択した画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに拡大表示させ、左方向のフリック操作に応じて前の頁順の1頁の画像を選択してそれまでの画像に代えて拡大表示させ、右方向のフリック操作に応じて次の頁順の1頁の画像を選択してそれまでの画像に代えて拡大表示させる。
従って、閉成状態で、表表紙の画像QA及び裏表紙の画像QBのいずれが第3表示部の画面R3に表示されているかにより、閉成状態から屈曲開成状態に変更されたときに、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示される各画像の頁順が変わり、また、閉成状態から平面閉成状態に変更されたときに、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示される1頁の画像の頁順が変わる。
次に、上記のように第1表示部の画面R1、第2表示部の画面R2、及び第3表示部の画面R3の表示を切り替えるための制御手順を、図5に示すフローチャートなどを参照して詳しく説明する。
まず、制御部26は、図6に示すような初期画面G1を第3表示部の画面R3に表示させる。この初期画面G1には、それぞれの機能に対応付けられた複数のアイコン61a〜61d等が表示されている。このとき、ユーザーがブックデータBDを示すアイコン61dにタッチ操作すると、制御部26は、第3タッチパネルT3を通じて、アイコン61dに対するタッチ操作を検出して、アイコン61dに対するタッチ操作に対応する指示として、記憶部24に記憶されている各ブックデータBDの表示指示を判定し、この表示指示に従って、記憶部24に記憶されている各ブックデータBDを示す各アイコンを、それまでの表示に代えて、第3表示部の画面R3に表示させる。この状態で、ユーザーによるタッチ操作により、各ブックデータBDを示す各アイコンのいずれかがタッチ操作されると、制御部26は、当該タッチ操作されたアイコンが示すブックデータBDを記憶部24から読み出す(S101)。制御部26は、そのブックデータBDによって示される表表紙の画像QAを第3表示部の画面R3に表示させる(S102)。
続いて、制御部26は、開閉角度検出部23により検出された第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の開閉角度αに基づき、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が閉成状態、屈曲開成状態、及び平面開成状態のいずれかであるかを判定する(S103)。例えば、制御部26は、開閉角度αを第1角度閾値S1(例えば10度)と比較し、開閉角度αが第1角度閾値S1以下である場合に、閉成状態であると判定し、また開閉角度αが第1角度閾値S1よりも大きくかつ第2角度閾値S2(例えば170度)以下である場合に、屈曲開成状態であると判定し、更に開閉角度αが第2角度閾値S2よりも大きい場合に、平面開成状態であると判定する。
このとき、制御部26は、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が開かれながらも互いに屈曲している屈曲開成状態であると判定すると(S103「屈曲」)、記憶部24に予め記憶されている屈曲開成状態テーブルDK(図示せず)を参照して、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの1頁目と2頁目の画像QC−1、QC−2を選択し、この選択した2頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S104)。
上記屈曲開成状態テーブルDKには、ブックデータBDによって示される各頁のうちの1頁目と2頁目が初期値として予め記憶されており、制御部26が、屈曲開成状態テーブルDKの1頁目と2頁目を参照して、1頁目と2頁目の画像QC−1、QC−2を選択する。
そして、制御部26は、第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に対する左方向又は右方向のフリック操作を待機すると共に(S105)、開閉角度検出部23により検出されている開閉角度αに基づき屈曲開成状態から閉成状態又は平面開成状態に変化したか否かを判定する(S105でNO,S106)。
例えば、制御部26は、屈曲開成状態からの変化を判定することなく(S106でNO)、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向又は右方向のフリック操作を検出し(S105でYES)、このフリック操作が左方向であるとすると(S107「左」)、ブックデータBDによって示される次の頁順の3頁目と4頁目の画像QC−3、QC−4を選択して、この選択した2頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S108)。以降同様に、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向のフリック操作を検出する度に(S105でYES、S107「左」)、ブックデータBDによって示される次の頁順の2頁の画像を選択して、これらの画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S108)。尚、最終頁の画像が第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に表示されている場合は、制御部26は、左方向のフリック操作が検出されても、該各画面R1、R2の画像は変更しない。
また逆に、制御部26は、屈曲開成状態からの変化を判定することなく(S106でNO)、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じてフリック操作を検出し(S105でYES)、このフリック操作が右方向であるとすると(S107「右」)、ブックデータBDによって示される前の頁順の2頁の画像QC−3、QC−4を選択して、この選択した2頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S109)。以降同様に、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて右方向のフリック操作を検出する度に(S105でYES、S107「右」)、ブックデータBDによって示される前の頁順の2頁の画像を選択して、これらの画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S109)。尚、最初の頁の画像が第1表示部の画面R1に表示されている場合は、制御部26は、右方向のフリック操作が検出されても、該各画面R1、R2の画像を変更しない。
また、制御部26は、屈曲開成状態から閉成状態又は平面開成状態への変化を判定すると(S106でYES)、S108又はS109において表示されている各画像の頁を屈曲開成状態テーブルDKに記憶させて、屈曲開成状態テーブルDKに記憶されている各画像の頁を更新する(S110)。この後、処理はS103に戻る。
そして、S103において、制御部26は、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が平面上に開かれた平面開成状態であると判定すると(S103「平面」)、記憶部24に予め記憶されている平面開成状態テーブルDH(図示せず)を参照して、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの1頁目の画像QC−1を選択し、この選択した1頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させると共に、該画像QC−2に係る情報を記憶部24から読み出して複合画面RHに表示させる(S111)。
この例では、上記平面開成状態テーブルDHには、ブックデータBDによって示される各頁のうちの1頁目が初期値として予め記憶されており、制御部26が、平面開成状態テーブルDHの1頁目を参照して、1頁目の画像QC−1を選択する。
このとき、制御部26は、第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に対する左方向又は右方向のフリック操作を待機すると共に(S112)、開閉角度検出部23により検出されている開閉角度αに基づき平面開成状態から閉成状態又は屈曲開成状態に変化したか否かを判定する(S112でNO,S113)。
例えば、制御部26は、平面開成状態からの変化を判定することなく(S113でNO)、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向又は右方向のフリック操作を検出し(S112でYES)、このフリック操作が左方向であるとすると(S114「左」)、ブックデータBDによって示される次の頁順の2頁目の画像QC−2を選択して、この選択した2頁目の画像QC−2を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させると共に、該画像QC−2に係る情報を記憶部24から読み出して当該情報も複合画面RHに表示させる(S115)。以降同様に、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向のフリック操作を検出する度に(S112でYES、S114「左」)、ブックデータBDによって示される次の頁順の1頁の画像を選択して、この画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させると共に、該画像に係る情報を記憶部24から読み出して複合画面RHに表示させる(S115)。尚、最終頁の画像が複合画面RHに表示されている場合は、制御部26は、左方向のフリック操作が検出されても、複合画面RHの画像を変更しない。
また逆に、制御部26は、平面開成状態からの変化を判定することなく(S113でNO)、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて左方向又は右方向のフリック操作を検出し(S112でYES)、このフリック操作が右方向であるとすると(S114「右」)、ブックデータBDによって示される前の頁順の1頁の画像を選択して、この選択した1頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHにさせると共に、該画像に係る情報を記憶部24から読み出して当該情報も複合画面RHに表示させる(S116)。以降同様に、制御部26は、第1タッチパネルT1又は第2タッチパネルT2を通じて右方向のフリック操作を検出する度に(S112でYES、S114「右」)、ブックデータBDによって示される前の頁順の1頁の画像を選択して、この画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させると共に、該画像に係る情報を記憶部24から読み出して当該情報も複合画面RHに表示させる(S116)。尚、最初の頁の画像が複合画面RHに表示されている場合は、制御部26は、右方向のフリック操作が検出されても、複合画面RHの画像及び該画像の情報を変更しない。
また、制御部26は、平面開成状態から閉成状態又は屈曲開成状態への変化を判定すると(S113でYES)、S115又はS116において表示されている画像の頁を平面開成状態テーブルDHに記憶させて、平面開成状態テーブルDHに記憶されている画像の頁を更新する(S117)。この後、処理はS103に戻る。
そして、制御部26は、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が重ね合わせられて閉じられた閉成状態であると判定すると(S103「閉成」)、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の表示動作を停止させて(S118)、上記屈曲開成状態及び上記平面開成状態での画像の表示を停止する。
この状態で、制御部26は、第3表示部の画面R3に対するフリック操作を待機すると共に(S119)、開閉角度検出部23により検出されている開閉角度αに基づき閉成状態から屈曲開成状態又は平面開成状態に変化したか否かを判定する(S119でNO,S120)。
例えば、制御部26は、閉成状態からの変化を判定することなく(S120でNO)、第3タッチパネルT3を通じてフリック操作を検出すると(S119でYES)、ブックデータBDによって示される裏表紙の画像QBを、表表紙の画像QAに代えて第3表示部の画面R3に表示させる(S121)。更に、制御部26は、第3表示部の画面R3に表示されている裏表紙の画像QBが、S103での閉成状態の判定直前に第3表示部の画面R3に表示されていた表表紙の画像QAとは異なるため、切替え表示フラッグFをオンに設定する(S122)。以降、制御部26は、第3タッチパネルT3を通じてフリック操作を検出する度に(S119でYES)、表表紙の画像QAと裏表紙の画像QBを第3表示部の画面R3に切り替え表示させる(S121)。そして、制御部26は、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBがS103での閉成状態の判定直前に第3表示部の画面R3に表示されていた画像とは異なる場合に、切替え表示フラッグFをオンにし、また第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBがS103での閉成状態の判定直前に第3表示部の画面R3に表示されていた画像と同一である場合に、切替え表示フラッグFをオフにする(S122)。従って、切替え表示フラッグFは、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBが、S103での閉成状態の判定直前から変更されたか否かを示すものとなる。
また、制御部26は、閉成状態から屈曲開成状態又は平面開成状態への変化を判定すると(S120でYES)、屈曲開成状態及び平面開成状態のいずれであるかを判定する(S123)。
例えば、制御部26は、屈曲開成状態を判定すると(S123「屈曲」)、S122で設定した切替え表示フラッグFがオン又はオフのいずれであるかを判定する(S124)。制御部26は、切替え表示フラッグFがオフであると判定した場合(S124「オフ」)、すなわち、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBが、S103での閉成状態の判定直前から変更されていない場合、S110で屈曲開成状態テーブルDKに記憶した各画像の頁に基づき、当該頁の各画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ再度表示させる(S104)。これにより、閉成状態となる以前に第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2に表示されていたそれぞれの頁の画像が再度表示される。
尚、制御部26は、S104以降が行われたことがない場合には、屈曲開成状態テーブルDKに初期値として予め記憶されている1頁目と2頁目に基づき、1頁目と2頁目の画像QC−1、QC−2を、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる(S104)。
また、制御部26は、S122で設定した切替え表示フラッグFがオンであると判断した場合(S124「オン」)、すなわち、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBがS103での閉成状態の判定直前から変更されている場合、表表紙の画像QA及び裏表紙の画像QBのいずれが第3表示部の画面R3に表示されているかを判定する(S125)。制御部26は、表表紙の画像QAが第3表示部の画面R3に表示されていれば(S125「表」)、屈曲開成状態テーブルDKに記憶されている各画像の頁を初期化する(S126)。この後、処理はS104に移る。この場合、制御部26は、ブックデータBDによって示される1頁目と2頁目の画像QC−1、QC−2を選択して第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示される(S104)。
続いて、制御部26は、左方向のフリック操作に応じて(S105でYES、S107「左」)、次の頁順の各画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させ(S108)、右方向のフリック操作に応じて(S105でYES、S107「右」)、前の頁順の各画像をそれぞれ表示させる(S109)。
また、制御部26は、裏表紙の画像QBが第3表示部の画面R3に表示されていれば(S125「裏」)、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの最終の頁Nと最終から2頁目の頁(N−1)を屈曲開成状態テーブルDKに記憶させる(S127)。この後、処理はS104に移る。この場合、制御部26は、N頁目と(N−1)頁目の画像QC−N、QC−(N−1)を選択して、N頁目の画像QC−Nを第2表示部の画面R2に表示させ、(N−1)頁目の画像(N−1)を第1表示部の画面R1に表示させる(S104)。
続いて、制御部26は、左方向のフリック操作に応じて(S105でYES、S107「左」)、前の頁順の各画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させ(S108)、右方向のフリック操作に応じて(S105でYES、S107「右」)、次の頁順の各画像をそれぞれ表示させる(S109)。従って、制御部26は、フリック操作の方向に応じて、各頁の画像QC−1、QC−2、…QC−(N−1)、QC−Nを、逆の頁順で第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。
このように表表紙の画像QAが表示されている場合と、裏表紙の画像QBが表示されている場合とでは、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2に表示される各画像の順序が逆になる。また、表表紙の画像QAが表示されている場合は、左方向のフリック操作に応じて次の各頁順の画像が表示されかつ右方向のフリック操作に応じて前の頁順の各画像が表示されるのに対して、裏表紙の画像QBが表示されている場合は、左方向のフリック操作に応じて前の頁順の各画像が表示されかつ右方向のフリック操作に応じて次の頁順の各画像が表示される。
また、S123において、制御部26は、平面開成状態を判定すると(S123「平面」)、S122で設定した切替え表示フラッグFがオン又はオフのいずれであるかを判定し(S127)、切替え表示フラッグFがオフであると判定した場合(S127「オフ」)、すなわち、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBがS103での閉成状態の判定直前から変更されていない場合、S117で平面開成状態テーブルDHに記憶した画像の頁に基づき、該画像及び該画像の情報を、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに再度表示させる(S111)。これにより、閉成状態となる以前に複合画面RHに表示されていた頁の画像及び情報が再度表示される。
尚、S111以降が行われたことがない場合には、制御部26は、平面開成状態テーブルDHに初期値として予め記憶されている1頁目に基づき、1頁目の画像QC−1及び該画像の情報を複合画面RHに表示させる(S111)。
また、制御部26は、S122で設定した切替え表示フラッグFがオンであると判定した場合(S127「オン」)、すなわち、第3表示部の画面R3に表示されている表表紙の画像QA又は裏表紙の画像QBがS103での閉成状態の判定直前から変更されている場合に、表表紙の画像QA及び裏表紙の画像QBのいずれが第3表示部の画面R3に表示されているかを判定する(S128)。制御部26は、表表紙の画像QAが第3表示部の画面R3に表示されていれば(S128「表」)、平面開成状態テーブルDHに記憶されている画像の頁を初期化する(S129)。この後、処理はS111に移る。この場合、制御部26は、ブックデータBDによって示される1頁目の画像QC−1を選択して、画像QC−1及び該画像の情報を複合画面RHに表示させる(S111)。
続いて、制御部26は、左方向のフリック操作に応じて(S112でYES、S114「左」)、前の頁順の画像及び情報を複合画面RHに表示させ(S115)、右方向のフリック操作に応じて(S112でYES、S114「右」)、次の頁順の画像及び情報を表示させる(S116)。
また、制御部26は、裏表紙の画像QBが第3表示部の画面R3に表示されていれば(S128「裏」)、ブックデータBDによって示される各頁の画像QC−1〜QC−Nの頁順のうちの最終の頁Nを平面開成状態テーブルDHに記憶させる(S130)。この後、処理はS111に移る。この場合、制御部26は、N頁目の画像QC−Nを選択して、画像QC−N及び該画像の情報を複合画面RHに表示させる(S111)。
続いて、制御部26は、左方向のフリック操作に応じて(S112でYES、S114「左」)、前の頁順の画像及び情報を複合画面RHに表示させ(S115)、右方向のフリック操作に応じて(S112でYES、S114「右」)、次の頁順の画像及び情報を表示させる(S116)。従って、制御部26は、フリック添え宇佐の方向に応じて、各頁の画像QC−1、QC−2、…QC−(N−1)、QC−Nを、逆の頁順で複合画面RHにそれぞれ表示される。
ここでも、表表紙の画像QAが表示されている場合と、裏表紙の画像QBが表示されている場合とでは、複合画面RHに表示される各画像の順序が逆になる。また、表表紙の画像QAが表示されている場合は、左方向のフリック操作に応じて次の頁順の画像が表示されかつ右方向のフリック操作に応じて前の頁順の画像が表示されるのに対して、裏表紙の画像QBが表示されている場合は、左方向のフリック操作に応じて前の頁順の画像が表示されかつ右方向のフリック操作に応じて次の頁順の画像が表示される。
このように第1実施形態では、ブックデータBDによって示される表表紙の画像QAを第3表示部の画面R3に表示させ、また第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が屈曲開成状態にあるときには、ブックデータBDによって示される頁順に続く2頁の各画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させ、各画面R1又はR2に対するフリック操作に応じて該各画面R1又はR2に表示されている各画像を頁順に変更させているので、ユーザーは、表示部11、14の各表示画面を視認することにより、表示装置10を本のように視認することができる。
更に、第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2が平面開成状態にあるときには、1頁の画像及び該画像の情報を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させ、フリック操作に応じて複合画面RHに表示されている1頁の画像及び該画像に係る情報を頁順に更新させているので、ユーザーは画像の詳細を見ることが可能となる。
従って、本実施形態によれば、ユーザーは、表示対象とされる画像群が印刷されたときにおける表紙を含む各頁の順番及び向きを、表示装置10の表示部11、14の各画面を視認することで、直感的に確認することができる。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態にかかる画像形成装置を正面から見て示す断面図である。この画像形成装置30は、画像読取部31と、画像形成部32と、後処理部38とを備えている。
画像読取部31は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
画像形成部32は、画像データによって示される画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を中間転写ベルト5に1次転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部34から搬送路35を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
この後、定着装置36で記録用紙Pが加熱及び加圧されて、記録用紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録用紙Pが排出ローラー37を通じて後処理部38へと搬送される。
後処理部38は、記録紙P又はその束に対してステープル処理などを施して、記録紙P又はその束からなる印刷物を排出トレイ39に排出する。後処理部38は、印刷後の各記録紙Pを製本印刷の設定で綴じる機能を有する。
図8は、第2実施形態の画像形成装置及び表示装置の内部構成を示すブロック図である。
表示装置10は、第1実施形態の表示装置10と同様の構成のものである。
画像形成装置30は、画像読取部31と、画像形成部32と、後処理部38と、操作部45と、近距離通信部43と、記憶部48と、制御ユニット49とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
近距離通信部43は、ブルートゥース・ローエネルギーに基づく近距離通信により表示装置10との間でデータ通信を行う。
操作部45は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。
記憶部48は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
制御ユニット49は、上記のROM又は記憶部48に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部51として機能する。プロセッサーは、例えばCPU、ASIC、又はMPU等である。
制御部51は、画像形成装置30を統括的に制御する。制御ユニット49は、画像読取部31、画像形成部32、後処理部38、近距離通信部43、操作部45、及び記憶部48などと接続されてい。制御部51は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
制御部51は、画像形成装置30による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部51は、操作部45の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。更に、制御部51は、近距離通信部43の通信動作を制御する機能を有する。
このような構成の画像形成装置30において、例えば、ユーザーが、原稿を画像読取部31にセットし、操作部45のスタートキーを操作すると、制御部51は、画像読取部31により原稿の画像を読取らせて、この画像を画像形成部32により記録紙に印刷させる。
画像形成装置30の制御部51は、画像読取部31による原稿の読取で得られた原稿画像をブックデータBDとし、当該ブックデータBDの印刷設定情報を生成し、ブックデータBD及び印刷設定情報を、近距離通信部43を通じて表示装置10に送信する。
また、制御部51は、この印刷設定情報に応じて画像形成部32、後処理部38などを制御する。画像形成部32は、ブックデータBDによって示される表表紙の画像QA、裏表紙の画像QB、及び複数の頁の画像QC−1〜QC−Nをそれぞれの記録紙に記録し、また後処理部38は、該各記録紙に対してステープル処理などを施す。
表示装置10は、近距離通信部21を通じて、画像形成装置30との間でデータ通信を行うことができる。近距離通信部21は。特許請求の範囲における通信部の一例である。
表示装置10では、ブックデータBD及び印刷設定情報を近距離通信部21で受信すると、制御部26は、記憶部24に当該ブックデータBD及び印刷設定情報を記憶させる。
表示装置10では、画像形成装置30における上記ブックデータBDの印刷に先立ち、制御部26が、ブックデータBDによって示される表表紙の画像QA、裏表紙の画像QB、及び複数の頁の画像QC−1〜QC−Nを第1乃至第3表示部の画面R1〜R3に、基本的には第1実施形態で示したようにして表示させる。また、制御部26は、印刷設定情報が示す内容で、ブックデータBDの各画像を表示部11、14にプレビュー表示させる。
例えば、制御部26は、開閉角度検出部23により検出された開閉角度αに基づき第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の屈曲開成状態を判定しているときに、印刷設定情報により1枚の記録紙に対して1つの画像の記録(1in1)が設定されていたならば、第1実施形態で示したようにして、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの2つを頁順に選択して第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させる。従って、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2には、それぞれ1つの画像が表示され、よって合計2枚の画像が表示され、フリック操作に応じて2頁の画像が同時に更新される。
また、制御部26は、印刷設定情報により1枚の記録紙に対して2つの画像の記録(2in1)が設定されていたならば、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの4つを頁順に選択して第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2に振り分けてそれぞれプレビュー表示させる。この場合、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2には、2つ(2頁)の画像が1頁分の画像としてそれぞれに割り当てられて表示され、よって合計4頁の画像が表示される。制御部26は、フリック操作に応じて4頁分の画像を同時に変更する。
更に、制御部26は、印刷設定情報により1枚の記録紙に対して4つの画像の記録(4in1)が設定されていたならば、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの8つを頁順に選択して第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2に振り分けてそれぞれ表示させる。この場合、第1表示部の画面R1及び第2表示部の画面R2には、4つ(4頁)の画像が1頁分の画像としてそれぞれに割り当てられて表示され、よって合計8頁の画像が表示される。制御部26は、フリック操作に応じて8頁分の画像を同時に変更する。
また、制御部26は、開閉角度αに基づき第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2の平面開成状態を判定しているときに、印刷設定情報により1in1が設定されていたならば、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの1つを頁順に選択して第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2からなる複合画面RHに表示させる。従って、複合画面RHには、1頁分の画像が表示される。制御部26は、フリック操作に応じて1頁分の画像を変更する。
また、制御部26は、印刷設定情報により2in1が設定されていたならば、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの2つを頁順に選択して複合画面RHに表示させる。この場合、複合画面RHには、2つ(2頁)の画像が1頁分として表示される。制御部26は、フリック操作に応じて2頁分の画像を変更する。
更に、制御部26は、印刷設定情報により4in1が設定されていたならば、各頁の画像QC−1〜QC−Nのうちの4つを頁順に選択して複合画面RHに表示させる。この場合、複合画面RHには、4つ(4頁)の画像が1頁分として表示される。制御部26は、フリック操作に応じて4頁分の画像を変更する。
このようなプレビュー表示により、ユーザーは、1in1、2in1、又は4in1の印刷設定情報を察知することができる。
前記表紙の画像を前記記憶部から読み出して前記第3表示部の画面に表示させる
また例えば、制御部26は、印刷設定情報により記録紙P又はその束に対するステープル処理の箇所として記録紙P又はその束の端部中央が設定されていたならば、フリック操作に応じて第1表示部の画面R1、第2表示部の画面R2、又は複合画面RHに表示されている1頁又は複数頁の画像を更新する際に、図9(A)に示すように第1表示部の画面R1、第2表示部の画面R2、又は複合画面RHの端部と平行なラインLHの横方向への移動に伴って、該ラインLHに追従するように次の1頁又は複数頁の画像が徐々に出現するという頁めくりを示す予め定められた表示態様で次の1頁又は複数頁の画像を表示させる。
また、制御部26は、印刷設定情報により記録紙P又はその束に対するステープル処理の箇所として記録紙P又はその束の角が設定されていたならば、フリック操作に応じて第1表示部の画面R1、第2表示部の画面R2、又は複合画面RHに表示されている1頁又は複数頁の画像を更新する際に、図9(B)に示すように第1表示部の画面R1、第2表示部の画面R2、又は複合画面RHの端部に対して斜めのラインLKの斜め方向への移動に伴って、該ラインLKに追従するように次の1頁又は複数頁の画像が徐々に出現するという別の頁めくりを示す予め定められた表示態様で次の1頁又は複数頁の画像を表示させる。
このようなプレビュー表示により、ユーザーは、ステープル処理の箇所を察知することができる。
尚、第2実施形態では、第1実施形態の表示装置10を適用して、近距離通信により表示装置10と画像形成装置30の間でデータ通信を行っているが、表示装置10は、画像形成装置30に取り付けて固定され、画像形成装置30の一部とされてもよい。この場合、表示装置10は、上述したものと同様の構成であるが、近距離通信部21を省略して、この代わりに、画像形成装置30のデータバスに接続される入出力装置(I/O)を設けるなどの点で異なる構成となる。
また、第1実施形態の表示装置10において、薄型筐体15Bの外側に更に別の表示部を設け、この別の表示部の画面を第4表示部の画面R4としてもよい。制御部26は、ブックデータBDによって示される表表紙の画像QAを第3表示部の画面R3に表示させると共に、該ブックデータBDによって示される裏表紙の画像QBを第4表示部の画面R4に表示させる。
なお、表示装置10の制御部26は、近距離通信部21が画像形成装置30の近距離通信部43から、ブックデータBDと、当該ブックデータBDについて製本印刷の設定がされていることを示す情報とを受信したときに、第1乃至第4表示部の各画面に対する上記各実施形態で示した表示制御を行うようにしてもよい。これにより、ユーザーは、画像形成装置30において製本印刷がされるブックデータBDが実際に製本された場合の状態を、表示装置10の表示部11、14の各画面を視認することで想起することが可能になる。
また、更なる実施形態として、制御部26は、第1表示部の画面R1又は第2表示部の画面R2に対するフリック操作に応じて次の頁順又は前の頁順の2頁の画像を第1表示部の画面R1と第2表示部の画面R2にそれぞれ表示させているが、このときに図10に示すように、第1表示部の画面R1に表示されている画像の側方端をなす外側端に沿って該画像の頁から最初の頁までの頁数に対応する頁厚さを示す画像である第1縁部E1を表示させ、第2表示部の画面R2に表示されている画像の側方端をなす外側端に沿って該画像の頁から最終の頁までの頁数に対応する頁厚さを示す画像である第2縁部E2を表示させてもよい。例えば、第1縁部E1は、第1表示部の画面R1に表示されている画像の頁から最初の頁までの頁数分の端部を該頁数分のラインで表したものであり、また第2縁部E2は、第2表示部の画面R2に表示されている画像の頁から最終の頁までの頁数分の端部を該頁数分のラインで表したものである。この場合、ユーザーは、第1縁部E1を見て、第1表示部の画面R1に表示されている画像の頁から最初の頁までの頁数を推定し、また、第2縁部E2を見て、第2表示部の画面R2に表示されている画像の頁から最終の頁までの頁数を推定することができる。
また、上記第1実施形態では、可撓性を有する表示部11及びタッチパネル12を折り曲げ可能に支持した表示装置10を例示しているが、2つ別体の表示部及び該各表示部の画面に設けられたそれぞれのタッチパネルを、ヒンジを介して折り畳み可能にした表示装置についても、本発明を適用することができる。
また、図1乃至図10を用いて説明した上記各実施形態の構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成に限定する趣旨ではない。