JP2021067833A - 固浸レンズユニット及び半導体検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズの視野を確保することができる固浸レンズユニット及び半導体検査装置を提供する。【解決手段】固浸レンズユニット1は、固浸レンズ2と、固浸レンズ2を揺動可能に保持するホルダと、を備える。固浸レンズ2は、第1材料により形成された第1レンズ部21と、第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成され、第1レンズ部21に結合された第2レンズ部22と、を有する。第1レンズ部21は、観察対象物に当接させられる当接面21aと、凸状の第1球面21cと、を含む。第2レンズ部22は、第1球面21cと向かい合う凹状の第2球面22aと、対物レンズと向かい合うように配置される凸状の第3球面22cと、を含む。ホルダは、第3球面22cと接触可能に構成された球体6を有している。【選択図】図6

Description

本発明は、固浸レンズユニット及び半導体検査装置に関する。
半導体デバイスでは、光の波長を下回るレベルでの内部構造の微細化が進んでいる。併せて、半導体デバイスでは、配線層の多層化が進んでいる。そのため、半導体デバイスを観察する場合、半導体デバイスにおけるデバイス(集積回路等)側とは反対側の表面から内部構造の観察等が実施される。この観察においては、半導体デバイスの基板材料のバンドギャップによる制約から、光の波長を短くすることが制限され、その結果、観察可能な内部構造のサイズも制限される。
このような課題を解決して、高解像度での内部構造の観察等を実現するために、固浸レンズ(SIL:Solid Immersion Lens)が用いられる場合がある。固浸レンズは、半導体デバイスの基板材料と実質的に同一又はその屈折率に近い屈折率を有する材料により形成される。固浸レンズの当接面を半導体デバイスの表面に密着させてエバネッセント結合を実現することで、高解像度での内部構造の観察等を実現することが可能となる。例えば、特許文献1には、観察対象物の表面が傾いていたとしても、固浸レンズの当接面を観察対象物の表面に密着させることができるように、球体を用いて固浸レンズを揺動可能に保持する技術が記載されている。
国際公開2018−110221号
上述したような観察には、固浸レンズ及び観察対象物に吸収されない波長の光が用いられてきたが、固浸レンズに或る程度吸収される短い波長の光を用いることが考えられる。この場合、解像度を高めることができるだけでなく、観察対象物での光吸収に伴う電荷の生成を利用した種々の計測を行うことが可能となる。
一方、固浸レンズで光の一部が吸収されることから、固浸レンズを透過して観察対象物に至る光の量を確保するためには、固浸レンズを薄く形成する必要がある。固浸レンズを薄く形成すると、固浸レンズの径も小さくなる。ここで、上述した関連技術のように、固浸レンズの観察対象物に対する密着のために接触部(球体)を固浸レンズに接触させる場合、接触部及びそれを保持する構造によって、固浸レンズに入射する光の一部が遮られる。そのため、短波長の光を用いるために固浸レンズを薄く形成した場合、固浸レンズの視野を十分に確保することが困難となるおそれがある。
本発明は、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズの視野を確保することができる固浸レンズユニット及び半導体検査装置を提供することを目的とする。
本発明の固浸レンズユニットは、固浸レンズと、固浸レンズを揺動可能に保持するホルダと、を備え、固浸レンズは、第1材料により形成された第1レンズ部と、第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成され、第1レンズ部に結合された第2レンズ部と、を有し、第1レンズ部は、観察対象物に当接させられる当接面と、凸状の第1球面と、を含み、第2レンズ部は、第1球面と向かい合う凹状の第2球面と、対物レンズと向かい合うように配置される凸状の第3球面と、を含み、ホルダは、第3球面と接触可能に構成された接触部を有している。
この固浸レンズユニットでは、固浸レンズが、第1材料により形成された第1レンズ部と、第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成され、第1レンズ部に結合された第2レンズ部と、を有している。これにより、第2材料として第1材料よりもバンドギャップが広い材料を選択することができるため、例えば固浸レンズの全体が第1材料により形成されている場合と比べて、短波長の光を用いた場合でも、固浸レンズを透過する光の量を確保し易くすることができる。また、第2レンズ部が、第1レンズ部の凸状の第1球面と向かい合う凹状の第2球面、及び対物レンズと向かい合うように配置される凸状の第3球面を含んでおり、ホルダの接触部が、第3球面に接触する。これにより、第1球面よりも広い第3球面において接触部が固浸レンズに接触するため、固浸レンズの視野を確保することができる。よって、この固浸レンズユニットによれば、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズの視野を確保することができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、第1球面、第2球面及び第3球面の曲率中心は、一致していてもよい。この場合、第1材料によって構成された観察対象物を良好に観察することできる。
本発明の固浸レンズユニットでは、当接面は、平坦面であってもよい。この場合、当接面を観察対象物の表面に密着させ易くすることができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、当接面は、対物レンズの光軸に平行な方向において、第2レンズ部に対して対物レンズとは反対側に突出していてもよい。この場合、第2レンズ部が観察対象物に接触することに起因する観察精度の低下を回避することができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、第1材料は、Si、GaAs、GaP、Ge、ダイヤモンド、SiC又はGaNであってもよい。この場合、観察対象物を高解像度で観察することができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、第2材料は、ガラス、ポリマー、サファイア、石英、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムであってもよい。このように、第2材料としては第1材料よりも屈折率が低い材料を選択することができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、接触部は、第3球面と向かい合う位置において回転可能に保持された球体によって構成されていてもよい。この場合、固浸レンズに入射する光の一部が球体及び球体を保持する構造によって遮られるが、この固浸レンズユニットでは、上述したとおり、第1球面よりも広い第3球面において接触部が固浸レンズに接触するため、固浸レンズの視野を確保することができる。
本発明の固浸レンズユニットでは、ホルダには、第2レンズ部が内部に配置される開口が形成されており、接触部は、開口の内面から開口の中心に向かって延びる突出部によって構成されていてもよい。この場合、固浸レンズに入射する光の一部が突出部によって遮られるが、この固浸レンズユニットでは、上述したとおり、第1球面よりも広い第3球面において接触部が固浸レンズに接触するため、固浸レンズの視野を確保することができる。
本発明の半導体検査装置は、観察対象物である半導体デバイスが載置されるステージと、半導体デバイスからの光が通過する光学系と、光学系を通過した光を検出する光検出器と、を備え、光学系は、対物レンズと、上記固浸レンズユニットと、を有する。この半導体検査装置では、上述した理由により、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズの視野を確保することができるため、半導体デバイスを良好に検査することができる。
本発明によれば、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズの視野を確保することができる固浸レンズユニット及び半導体検査装置を提供することが可能となる。
実施形態に係る半導体検査装置の構成図である。 固浸レンズユニットの断面図である。 固浸レンズの断面図である。 固浸レンズユニットの一部の断面図である。 固浸レンズユニットのホルダの底壁部の底面図である。 固浸レンズユニットの一部の断面図である。 固浸レンズユニットの一部の断面図である。 第1変形例に係る固浸レンズユニットの一部の断面図である。 第1変形例に係る固浸レンズユニットのホルダの底壁部の上面図である。 (a)及び(b)は、第1変形例に係る固浸レンズユニットの一部の断面図である。 第2変形例に係る固浸レンズの断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
[半導体検査装置の構成]
図1に示される半導体検査装置100は、半導体デバイス(観察対象物)Sの画像を取得して半導体デバイスSの内部情報を検査する装置である。半導体デバイスSは、例えば、シリコン基板に複数の素子が作り込まれることにより形成されている。すなわち、半導体デバイスSは、シリコン基板によって構成されている。半導体デバイスSは、例えば、個別半導体素子(ディスクリート)、オプトエレクトロニクス素子、センサ/アクチュエータ、ロジックLSI(Large Scale Integration)、メモリ素子、若しくはリニアIC(Integrated Circuit)等、又はそれらの混成デバイス等である。個別半導体素子は、ダイオード、パワートランジスタ等を含む。ロジックLSIは、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)構造のトランジスタ、バイポーラ構造のトランジスタ等で構成される。また、半導体デバイスSは、半導体デバイスを含むパッケージ、複合基板等であってもよい。
検査対象となる内部情報には、半導体デバイスSの回路パターンに関する情報、半導体デバイスSからの微弱発光(半導体デバイスSの欠陥に起因する発光、半導体デバイスS内のトランジスタのスイッチング動作に伴うトランジェント発光等)に関する情報、半導体デバイスの欠陥に起因する発熱に関する情報等が含まれる。図2に示されるように、半導体デバイスSは、表面Saが露出するように樹脂Mによってモールドされており、モールド型半導体デバイスを構成していてもよい。表面Saは、半導体デバイスSにおけるデバイス(集積回路等)側とは反対側の表面であり、例えば平坦面である。
半導体検査装置100で取得される画像には、OBIC(Optical Beam Induced Current)画像、LADA(Laser Assisted Device Alteration)画像、TR−LADA(Time Resolved Laser Assisted Device Alteration)画像が含まれてもよい。OBIC画像は、レーザ光によって生じた光起電流を電気信号の特性値(電流値又は電流変化値)として検出し、これらの特性値をレーザ照射位置情報と対応付けて画像化して取得されるものである。LADA画像とは、半導体デバイスSにテストパターンを印加した状態でレーザ光を走査して誤動作状態を検出することにより、半導体デバイスS上のレーザ照射位置に対して誤作動情報を多値化した正誤情報として画像化して取得されるものである。TR−LADA画像は、半導体デバイスS上に照射するパルスレーザを半導体デバイスSに印加するテストパターンに同期させることで、特定のタイミングでの誤作動情報を画像化して取得されるものである。
図1に示されるように、半導体検査装置100は、観察部110と、制御部120と、解析部130と、表示装置140と、を備えている。観察部110は、半導体デバイスSの観察を行う。制御部120は、観察部110の動作を制御する。解析部130は、半導体デバイスSの検査に必要な処理、指示等を行う。表示装置140は、解析部130と電気的に接続されており、解析部130によって取得又は解析された画像、データ等を表示する。表示装置140は、例えばディスプレイである。
観察部110は、ステージ111と、光学系112と、2次元カメラ(光検出器)113と、移動機構114と、LSM(Laser Scanning Microscope)ユニット115と、を有している。ステージ111には、光学系112側に表面Saを向けた状態で、半導体デバイスSが載置される。移動機構114は、光学系112、2次元カメラ113及びLSMユニット115を移動させる。
光学系112は、複数の対物レンズ150と、カメラ用光学系112aと、LSMユニット用光学系112bと、を有している。各対物レンズ150の倍率は、互いに異なっている。各対物レンズ150は、ステージ111に載置された半導体デバイスSの表面Saと向かい合うように配置される。図2に示されるように、対物レンズ150には、補正環152及び補正環調整用モータ153が取り付けられている。補正環調整用モータ153を駆動させて補正環152を調整することで、観察したい箇所に対物レンズ150の焦点を確実に合わせることができる。
図1に示されるように、カメラ用光学系112aは、半導体デバイスSからの光を2次元カメラ113に導く。2次元カメラ113は、カメラ用光学系112aによって導かれた光(光学系112を通過した光)を検出する。2次元カメラ113は、半導体デバイスSの回路パターン等の画像を作成するための画像データを出力することが可能である。2次元カメラ113には、例えば、CCDエリアイメージセンサ、CMOSエリアイメージセンサ等が搭載されている。2次元カメラ113は、例えば、InGaAsカメラ、InSbカメラ、MCTカメラ等であってもよい。
LSMユニット用光学系112bは、LSMユニット115から出力されたレーザ光を半導体デバイスSに導くと共に、半導体デバイスSで反射されたレーザ光をLSMユニット115に導く。LSMユニット用光学系112bは、ガルバノミラー、ポリゴンミラー、MEMSミラー等の光走査部を有しており、レーザ光を半導体デバイスSに対して走査する。LSMユニット115は、光源で発生されたレーザ光を出射すると共に、半導体デバイスSで反射されたレーザ光を光検出器115aで検出する。
光源は、例えば、半導体デバイスSに照射されるCW(Continuous Wave)光又はパルス光を発生してもよい。光源で発生される光は、レーザ光のようなコヒーレントな光だけでなく、インコヒーレント(非コヒーレント)な光であってもよい。コヒーレントな光を出力する光源としては、固体レーザ光源、半導体レーザ光源等を用いることができる。また、インコヒーレントな光を出力する光源としては、SLD(Super Luminescent Diode)、ASE(Amplified Spontaneous Emission)、LED(Light Emitting Diode)等を用いることができる。
光源は、半導体デバイスSに吸収されない波長域の光を出力してもよい。例えば、半導体デバイスSがシリコン基板によって構成されている場合、光源は、1300nm以上の光を出力してもよい。上述したOBIC画像、LADA画像又はTR−LADA画像を取得する場合、光源は、半導体デバイスSにおいて光吸収により電荷が発生する波長域の光を出力してもよい。例えば、半導体デバイスSがシリコン基板によって構成されている場合、光源は、1100nm以下又は1200nm以下の波長域の光(例えば1064nm程度の波長帯のレーザ光)を出力してもよい。
光検出器115aは、例えば、アバランシェフォトダイオード、フォトダイオード、光電子増倍管、超伝導単一光子検出器等である。光検出器115aで検出されたレーザ光の強度は、半導体デバイスSの回路パターンを反映したものとなる。したがって、光検出器115aは、半導体デバイスSの回路パターン等の画像を作成するための画像データを出力することが可能である。
制御部120は、カメラコントローラ121と、LSMコントローラ122と、ペリフェラルコントローラ123と、を有している。カメラコントローラ121は、2次元カメラ113と電気的に接続されている。LSMコントローラ122は、LSMユニット115と電気的に接続されている。カメラコントローラ121及びLSMコントローラ122は、2次元カメラ113及びLSMユニット115の動作をそれぞれ制御することで、半導体デバイスSの観察の実行(画像の取得)、半導体デバイスSの観察条件の設定等を制御する。
ペリフェラルコントローラ123は、移動機構114と電気的に接続されている。ペリフェラルコントローラ123は、移動機構114の動作を制御することで、光学系112、2次元カメラ113及びLSMユニット115の移動、それらの位置合わせ等を制御する。ペリフェラルコントローラ123は、補正環調整用モータ153(図2参照)と電気的に接続されている。ペリフェラルコントローラ123は、補正環調整用モータ153の駆動を制御することで、補正環152(図2参照)の調整を制御する。
解析部130は、画像解析部131と、指示部132と、を有している。解析部130は、プロセッサ(CPU)、記録媒体であるRAM及びROMを含むコンピュータによって構成されている。解析部130は、カメラコントローラ121、LSMコントローラ122及びペリフェラルコントローラ123の各々と電気的に接続されている。画像解析部131は、カメラコントローラ121及びLSMコントローラ122の各々から出力される画像データに基づいて画像を作成し、解析処理等を実行する。指示部132は、操作者による入力内容、画像解析部131による解析内容等を参照し、制御部120に対して、観察部110における半導体デバイスSの検査の実行に関する指示を行う。解析部130には、操作部(不図示)が電気的に接続されている。ユーザは、操作部を操作して半導体検査装置100を操作する。操作部は、例えば、マウス、キーボード等である。また、操作部は、例えば、表示装置140に内蔵されたタッチパネルであってもよい。
[固浸レンズユニットの構成]
光学系112は、上述した対物レンズ150等に加え、固浸レンズユニット1を更に有している。図2に示されるように、固浸レンズユニット1は、固浸レンズ2と、ホルダ3と、支持機構4と、を備えている。以下の説明では、ステージ111に載置された半導体デバイスSの表面Saに対物レンズ150が向かい合った状態において、半導体デバイスSに対して対物レンズ150が位置する側を上側とし、対物レンズ150に対して半導体デバイスSが位置する側を下側とする。
ホルダ3は、固浸レンズ2を揺動可能に保持している。ホルダ3は、側壁部31と、底壁部32と、支持部材33と、を有している。側壁部31は、筒形状を呈している。底壁部32は、側壁部31の下側の開口を塞ぐように、側壁部31と一体的に形成されている。支持部材33は、下側から底壁部32に取り付けられている。側壁部31及び底壁部32、並びに、支持部材33は、非磁性材料(例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、非磁性のステンレス鋼等)により形成されている。
支持機構4は、対物レンズ150の光軸Lに平行な方向において、ホルダ3を移動可能に支持している。支持機構4は、取付部材41と、複数のリニアガイド42と、複数の圧縮コイルばね43と、を有している。取付部材41は、筒形状を呈しており、対物レンズ150の鏡筒151の下端部151aに取り付けられている。複数のリニアガイド42は、取付部材41の外面とホルダ3の側壁部31の内面との間に配置されている。複数のリニアガイド42は、光軸L周りに等ピッチで配置されている。複数の圧縮コイルばね43は、取付部材41の下端面とホルダ3の底壁部32の上面との間に配置されている。複数の圧縮コイルばね43は、光軸L周りに等ピッチで配置されている。これにより、ホルダ3に下側から外力が加わると、複数の圧縮コイルばね43の付勢力に抗してホルダ3が初期位置から上側に移動し、当該外力がホルダ3から除かれると、複数の圧縮コイルばね43の付勢力によってホルダ3が初期位置に復帰する。
[固浸レンズの構成]
図3に示されるように、固浸レンズ2は、第1レンズ部21と、第2レンズ部22と、を有している。第1レンズ部21は、当接面21aと、第1テーパ面21bと、第1球面21cと、を含んでいる。当接面21aは、平坦面であり、半導体デバイスSの表面Saに当接させられる。第1テーパ面21bは、上側に向かって広がる円錐台形状の面であり、当接面21aの外縁から上側に延在している。第1球面21cは、上側に向かって湾曲した凸状かつ半球形状の面であり、第1テーパ面21bの縁部から当接面21aと対向するように延在している。第1レンズ部21の外径は、例えば1.5mm〜2.0mm程度である。第1球面21cの曲率中心、及び第1テーパ面21bを含む仮想円錐の頂点は、固浸レンズの球心Cと一致しており、当接面21aの下側において光軸L上に位置している。固浸レンズの球心Cは、固浸レンズ2の焦点と一致する。
第2レンズ部22は、第2球面22aと、第2テーパ面22bと、第3球面22cと、周面22dと、を含んでいる。第2球面22aは、上側に向かって湾曲した凹状かつ半球形状の面である。第2球面22aは、第1レンズ部21の第1球面21cと向かい合っており、第1球面21cに沿って延在している。第2テーパ面22bは、上側に向かって広がる円錐台形状の面であり、第2球面22aの外縁から上側に延在している。第2テーパ面22bは、第1テーパ面21bと面一に連なっており、第1テーパ面21bと共に1つの円錐台形状の面を形成している。第3球面22cは、上側に向かって湾曲した凸状かつ半球形状の面であり、対物レンズ150と向かい合うように配置される。周面22dは、円柱形状の面であり、第2テーパ面22bの外縁と第3球面22cの外縁とに接続されている。第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心は、第1球面21cの曲率中心(固浸レンズの球心C)と一致する。第2テーパ面22bを含む仮想円錐の頂点は、固浸レンズの球心Cと一致する。
第1レンズ部21が第1テーパ面21bを有していることで、第1レンズ部21の当接面21aは、対物レンズ150の光軸Lに平行な方向において、第2レンズ部22に対して下側(対物レンズ150とは反対側)に突出している。換言すれば、固浸レンズ2においては、当接面21aが最も下側に位置しており、当接面21aが配置される平面上に第1レンズ部21と第2レンズ部22との境界が位置していない。
第1レンズ部21は、半導体デバイスSの基板材料(この例ではシリコン(Si))の屈折率と実質的に同一又はその屈折率に近い屈折率を有する第1材料により形成されている。第1材料は、例えば、Si、GaP(ガリウムリン)、GaAs(ガリウムヒ素)、Ge(ゲルマニウム)、ダイヤモンド、SiC又はGaN(窒化ガリウム)等である。Si、GaP、GaAs、Ge、ダイヤモンド、SiC、GaNの屈折率は、それぞれ、3.5、3.2、3.5、4.0、2.4、2.6、2.4である。第2レンズ部22は、空気(大気)の屈折率よりも大きくかつ第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成されている。第2材料は、例えば、ガラス、ポリマー、サファイア、石英、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウム等である。ガラス、ポリマー、サファイア、石英、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウムの屈折率は、それぞれ、1.5〜2.0、1.5〜1.6、1.8、1.5、1.4、1.4である。
第1レンズ部21と第2レンズ部22とは、第1球面21cと第2球面22aとの間に設けられた接着剤によって互いに結合されている。第1レンズ部21と第2レンズ部22とは、第1球面21c、第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心が一致するように、貼り合わされている。接着剤は、例えば第1球面21c及び第2球面22aの全面にわたって設けられている。接着剤としては、第1材料の屈折率よりも第2材料の屈折率に近い屈折率を有するものを用いることができる。これにより、固浸レンズ2を光が透過し易くなる。第1球面21cと接着剤との間には、第1反射防止膜(ARコーティング)が設けられていてもよい。第1反射防止膜は、例えば第1球面21cの全面にわたって設けられる。第3球面22c上には、第2反射防止膜が設けられていてもよい。第2反射防止膜は、例えば第3球面22cの全面にわたって設けられる。
[固浸レンズの保持構造]
図2に示されるように、固浸レンズ2は、対物レンズ150の下側(前方)において光軸L上に位置するように、ホルダ3に保持されている。図4及び図5に示されるように、底壁部32には、開口32aが形成されている。光軸Lに平行な方向から見た場合における開口32aの形状は、例えば、光軸Lを中心線とする円形状であり、その内径は、固浸レンズ2の外径(周面22dの外径)よりも小さい。開口32aの縁部には、複数の突出部34が設けられている。複数の突出部34は、開口32aの縁部から開口32aの中心に向かって延びている。複数の突出部34は、非磁性材料によって底壁部32と一体的に形成されている。複数の突出部34は、光軸L周りに等ピッチで配置されている。本実施形態では、3つの突出部34が、光軸L周りに120°ピッチで配置されている。
支持部材33は、環形状を呈しており、例えば各突出部34にネジ止めされることで、下側から底壁部32に取り付けられている。光軸Lに平行な方向から見た場合における支持部材33の開口の形状は、例えば、光軸Lを中心線とする円形状であり、その内径は、固浸レンズ2の外径よりも若干大きい。支持部材33の下端部には、内向きフランジ33aが一体的に形成されている。光軸Lに平行な方向から見た場合における内向きフランジ33aの開口の形状は、例えば、光軸Lを中心線とする円形状であり、その内径は、固浸レンズ2の外径よりも小さい。
固浸レンズ2は、当接面21aが内向きフランジ33aの開口から下側に突出するように且つ周面22dが支持部材33の開口の内側に位置するように配置されている。この状態においては、支持部材33の開口の内径が固浸レンズ2の外径よりも若干大きいため、光軸Lに垂直な方向への固浸レンズ2の移動が規制される一方で、光軸Lに平行な方向への固浸レンズ2の移動及び固浸レンズ2の揺動(光軸Lに対して例えば1°程度傾くように動くこと)が許容される。また、内向きフランジ33aの開口の内径が固浸レンズ2の外径よりも小さいため、固浸レンズ2の下側への脱落が防止される。
底壁部32の上面には、複数の収容孔36が形成されている。複数の収容孔36は、複数の突出部34にそれぞれ対応するように配置されている。各収容孔36には、磁石5が収容されている。各磁石5は、例えば円柱形状を呈しており、その中心線は、固浸レンズ2の球心Cに向かっている。このように、ホルダ3には、複数の磁石5が設けられている。
各突出部34には、傾斜面34aが形成されている。各傾斜面34aは、固浸レンズ2の第3球面22cと向かい合っている。各傾斜面34aには、収容部35が形成されている。各収容部35は、例えば円柱形状の凹部である。磁石5は、収容部35の中央部と向かい合うようにホルダ3に設けられている。例えば、収容部35の中心線は、対応する収容孔36に収容された磁石5の中心線に一致している。各収容部35の底面35aは、平坦面であり、固浸レンズ2の第3球面22cと向かい合っている。各収容部35の側面35bは、円筒形状を呈している。底面35aと傾斜面34aとの距離(すなわち、側面35bの高さ)は、球体6の直径よりも小さい。このように、ホルダ3には、複数の収容部35が設けられている。
各収容部35には、球体6が収容されている。各球体6は、固浸レンズ2の第3球面22cと接触する接触部40として機能する。各球体6は、磁性材料(例えば、ニッケル、コバルト、鉄、ステンレス鋼等)により形成されている。各収容部35では、球体6は、底面35aの中央(固浸レンズ2の第3球面22cと向かい合う位置)において、対応する収容孔36に収容された磁石5の磁力によって回転可能に保持されている。この状態においては、球体6の一部が収容部35から突出している。本実施形態では、3つの球体6が、光軸L周りに120°ピッチで配置されている。
図4に示されるように、固浸レンズ2の第2テーパ面22bの外縁部が支持部材33の内向きフランジ33aに接触している状態においては、固浸レンズ2の第3球面22cと各球体6との間に隙間が形成される。これにより、固浸レンズ2が上側に移動すると、固浸レンズ2の第3球面22cが複数の球体6に接触するため、固浸レンズ2のそれ以上の上側への移動が防止される一方で、固浸レンズ2の揺動が許容される。このように、ホルダ3は、固浸レンズ2の第3球面22cが複数の球体6に接触した状態において固浸レンズ2を揺動可能に保持している。
各収容部35の内面(少なくとも底面35a)には、硬化処理が施されていてもよい。各収容部35の内面は、ホルダ3の表面のうち、少なくとも球体6が接触する領域である。硬化処理は、ホルダ3の内部(本実施形態では、各突出部34の内部)の硬度よりもホルダ3の表面(本実施形態では、各収容部35の内面)の硬度を高くする処理である。例えば、各突出部34がアルミニウム又はアルミニウム合金により形成されている場合には、硬化処理としてアルマイト処理を用いることができる。硬化処理には、各突出部34を形成する材質に応じた処理を選択することが好ましい。
[半導体検査装置における画像取得方法の一例]
図1に示されるように、半導体検査装置100では、固浸レンズユニット1が取り付けられていない対物レンズ150によって、半導体デバイスSにおける観察部分の特定が実施される。この観察部分の特定は、指示部132によるペリフェラルコントローラ123への指示、及びペリフェラルコントローラ123による移動機構114の駆動の制御によって、実施される。
続いて、固浸レンズユニット1が取り付けられた対物レンズ150に切り替えられ、当該対物レンズ150の補正環152の調整が実施される。この補正環152の調整は、指示部132によるペリフェラルコントローラ123への指示、及びペリフェラルコントローラ123による補正環調整用モータ153の駆動の制御によって、実施される。具体的には、固浸レンズ2の特性(固浸レンズ2の各部の厚さ及び屈折率等)、半導体デバイスSの基板厚さ、半導体デバイスSの基板材料等に応じて、補正環152の調整が実施される。
続いて、固浸レンズ2の当接面21a(図3参照)が半導体デバイスSの表面Saに密着させられる。この固浸レンズ2の当接面21aの密着は、指示部132によるペリフェラルコントローラ123への指示、及びペリフェラルコントローラ123による移動機構114の駆動の制御によって、実施される。
続いて、固浸レンズユニット1が取り付けられた対物レンズ150の焦点合わせが実施される。この対物レンズ150の焦点合わせは、指示部132によるペリフェラルコントローラ123への指示、及びペリフェラルコントローラ123による移動機構114の駆動の制御によって、実施される。
続いて、半導体デバイスSにおける観察部分の観察が実施される。この観察部分の観察は、指示部132によるカメラコントローラ121及びLSMコントローラ122のそれぞれへの指示、並びに2次元カメラ113及びLSMユニット115のそれぞれの動作の制御によって、実施される。
図6及び図7に示されるように、固浸レンズ2の当接面21aを半導体デバイスSの表面Saに密着させようとすると、固浸レンズ2が上側に移動し、固浸レンズ2の第3球面22cが、磁石5の磁力によって回転可能に保持された球体6に接触する。このとき、図6に示されるように、光軸Lに対して半導体デバイスSの表面Saが傾斜していないと(すなわち、直交していると)、固浸レンズ2は殆ど揺動せずに、固浸レンズ2の当接面21aが半導体デバイスSの表面Saに密着する。一方、図7に示されるように、光軸Lに対して半導体デバイスSの表面Saが傾斜していると、固浸レンズ2が半導体デバイスSの表面Saに倣うように揺動しようとし、固浸レンズ2の第3球面22cと各球体6の表面とが点接触しつつ各球体6が回転する。その結果、固浸レンズ2が半導体デバイスSの表面Saに倣うように滑らかに揺動する。これにより、固浸レンズ2の当接面21aを半導体デバイスSの表面に密着させることができる。なお、光軸Lに対して半導体デバイスSの表面Saが傾斜する要因としては、表面Saの研磨不良、又は半導体デバイスSが実装される実装ボードの傾き等が挙げられる。
[作用及び効果]
以上説明した固浸レンズユニット1では、固浸レンズ2が、第1材料により形成された第1レンズ部21と、第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成され、第1レンズ部21に結合された第2レンズ部22と、を有している。これにより、第2材料として第1材料よりもバンドギャップが広い材料を選択することができるため、例えば固浸レンズ2の全体が第1材料により形成されている場合と比べて、短波長の光を用いた場合でも、固浸レンズ2を透過する光の量を確保し易くすることができる。すなわち、第1材料には屈折率が高い材料を選択しなければならないとの制約があるのに対し、第2材料にはそのような制約がないため、選択自由度が高い。そのため、第2材料としては第1材料よりも短波長の光に対して高い透過率を有する材料を選択することができる。その結果、固浸レンズユニット1を備える半導体検査装置100では、LSMユニット115の光源が、第1レンズ部21(第1材料)に或る程度吸収される一方で第2レンズ部22(第2材料)には吸収されない(すなわち、第2レンズ部22に対して透明な)波長域の光を出力し得る。これにより、解像度を高めることができるだけでなく、半導体デバイスSでの光吸収に伴う電荷の生成を利用した種々の計測を行うことが可能となる。また、第2レンズ部22が、第1レンズ部21の凸状の第1球面21cと向かい合う凹状の第2球面22a、及び対物レンズ150と向かい合うように配置される凸状の第3球面22cを含んでおり、ホルダ3の接触部40(球体6)が、第3球面22cに接触する。これにより、第1球面21cよりも広い第3球面22cにおいて接触部40が固浸レンズ2に接触するため、固浸レンズ2の視野を確保することができる。また、第2レンズ部22の屈折率が空気の屈折率よりも大きいことから、例えば固浸レンズ2が第1レンズ部21のみからなる場合と比べて、固浸レンズ2の視野を大きくすることができる。よって、固浸レンズユニット1によれば、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズ2の視野を確保することができる。
第1球面21c、第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心が一致している。これにより、半導体デバイスSを良好に観察することできる。
当接面21aが、平坦面である。これにより、当接面21aを半導体デバイスSの表面Saに密着させ易くすることができる。
当接面21aが、対物レンズ150の光軸Lに平行な方向において、第2レンズ部22に対して対物レンズ150とは反対側に突出している。これにより、第2レンズ部22が半導体デバイスSに接触することに起因する観察精度の低下を回避することができる。すなわち、第1レンズ部21と第2レンズ部22との間の境界部分には応力集中が生じるおそれがあり、当該境界部分の加工精度を高めることは難しい。そのため、固浸レンズユニット1とは異なり、第1レンズ部21の当接面21aだけでなく第2レンズ部22が半導体デバイスSに接触する構成を採用した場合、例えば境界部分が僅かに突出していることで、当接面21aが半導体デバイスSの表面Saに良好に密着せず、観察精度が低下してしまうおそれがある。これに対し、固浸レンズユニット1では、そのような事態を回避することができ、観察精度の低下を回避することができる。
第1レンズ部21を構成する第1材料が、Si、GaAs、GaP、Ge、ダイヤモンド、SiC又はGaNである。これにより、半導体デバイスSを高解像度で観察することができる。
第2レンズ部22を構成する第2材料が、ガラス、ポリマー、サファイア、石英、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムである。このように、第2材料としては第1材料よりも屈折率が低い材料を選択することができる。
接触部40が、第3球面22cと向かい合う位置において回転可能に保持された球体6によって構成されている。固浸レンズ2に入射する光の一部が球体6及び球体6を保持する構造(例えば突出部34)によって遮られるが、固浸レンズユニット1では、上述したとおり、第1球面21c及び第2球面22aよりも広い第3球面22cにおいて球体6が固浸レンズ2に接触するため、固浸レンズ2の視野を確保することができる。
[変形例]
図8に示される第1変形例では、固浸レンズ2の第3球面22cと接触する接触部40が、複数の突出部34によって構成されている。各突出部34は、開口32aの内面から開口32aの中心に向かって延びている。各突出部34は、図9に示されるように、光軸Lに平行な方向から見て、次のように構成されている。各突出部34は、周方向の長さよりも半径方向の長さの方が長い扇形状を呈しており、その中心線34bが光軸L上を通るように延びている。各突出部34の先端面34cは、曲面をなしており、光軸Lを中心とする円周R上に位置している。各突出部34と第3球面22cとの接触位置は、円周R上に位置する。
図10(a)に示されるように、固浸レンズ2が半導体デバイスSに当接する前の状態においては、ホルダ3は、固浸レンズ2を矢印Y方向に揺動可能に保持している。固浸レンズ2は、支持部材33によって支持されている。この状態から当接面21aを半導体デバイスSの表面Saに当接させると、図10(b)に示されるように、固浸レンズ2が支持部材33から離れ、第3球面22cが3つの突出部34に接触する。このとき、固浸レンズ2が揺れ動いて又は回転して当接面21aが半導体デバイスSの表面Saに倣って密着する。これにより、固浸レンズ2と半導体デバイスSとの良好な密着が得られる。その結果、例えば、半導体デバイスSの表面Saが光軸Lに対して傾斜している場合でも、半導体デバイスSを良好に観察することが可能となる。
第1変形例によっても、上記実施形態と同様に、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズ2の視野を確保することができる。また、第1変形例では、接触部40が、開口の32a内面から開口32aの中心に向かって延びる突出部34によって構成されている。固浸レンズ2に入射する光の一部が突出部34によって遮られるが、上述したとおり、第1球面21cよりも広い第3球面22cにおいて突出部34が固浸レンズ2に接触するため、固浸レンズ2の視野を確保することができる。
図11に示される第2変形例では、第2レンズ部22が、周面22dを含んでおらず、平坦面22eを含んでいる。平坦面22eは、当接面21aと平行に延在し、第1レンズ部21の第1テーパ面21bと、第2テーパ面22bとに連なっている。平坦面22eが設けられていることで、第2テーパ面22bは、第1テーパ面21bと面一に連なっていない。第2テーパ面22bを含む仮想円錐の頂点は、第1球面21c、第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心よりも下側に位置する。第2変形例においても、第1レンズ部21の当接面21aは、対物レンズ150の光軸Lに平行な方向において、第2レンズ部22に対して下側(対物レンズ150とは反対側)に突出している。第2変形例によっても、上記実施形態と同様に、短波長の光を用いた観察を可能としつつ、固浸レンズ2の視野を確保することができる。
本発明は、上述した実施形態及び変形例に限られない。各構成の材料及び形状には、上述した材料及び形状に限らず、様々な材料及び形状を採用することができる。固浸レンズ2の形状は、半球形状に限定されず、例えば、ワイエルストラス形状のものでもよい。当接面21aは、必ずしも平坦面でなくてもよい。半導体デバイスSは、ダイヤモンド、ゲルマニウム等の他の間接遷移半導体によって構成されてもよい。基板材料がダイヤモンドである場合、例えば紫外域の光がLSMユニット115の光源から出力される。基板材料がゲルマニウムである場合、例えば1.8μm程度の波長域の赤外光がLSMユニット115の光源から出力される。
第1球面21c、第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心は、一致していなくてもよい。例えば、第1レンズ部21を構成する第1材料が半導体デバイスSの基板材料とは異なる場合、第1レンズ部21と半導体デバイスSとの間の収差が補正されるように、第1球面21c、第2球面22a及び第3球面22cの曲率中心がずれていてもよい。
半導体検査装置100は、固浸レンズ2の当接面21aを半導体デバイスSの表面Saに上側から当接させる落射型の装置に限定されず、当接面21aを表面Saに下側から当接させる倒立型の装置であってもよい。倒立型の半導体検査装置100では、当接面21aを表面Saに下側から当接させなくても、固浸レンズ2の第3球面22cが球体6に接触している。この場合にも、固浸レンズ2の当接面21aを半導体デバイスSの表面に密着させ易くすることができる。
1…固浸レンズユニット、2…固浸レンズ、3…ホルダ、6…球体(接触部)、21…第1レンズ部、21a…当接面、21c…第1球面、22…第2レンズ部、22a…第2球面、22c…第3球面、32a…開口、34…突出部(接触部)、40…接触部、100…半導体検査装置、111…ステージ、112…光学系、113…2次元カメラ(光検出器)、115a…光検出器、150…対物レンズ、L…光軸、S…半導体デバイス(観察対象物)。

Claims (9)

  1. 固浸レンズと、
    前記固浸レンズを揺動可能に保持するホルダと、を備え、
    前記固浸レンズは、第1材料により形成された第1レンズ部と、前記第1材料の屈折率よりも小さな屈折率を有する第2材料により形成され、前記第1レンズ部に結合された第2レンズ部と、を有し、
    前記第1レンズ部は、観察対象物に当接させられる当接面と、凸状の第1球面と、を含み、
    前記第2レンズ部は、前記第1球面と向かい合う凹状の第2球面と、対物レンズと向かい合うように配置される凸状の第3球面と、を含み、
    前記ホルダは、前記第3球面と接触可能に構成された接触部を有している、固浸レンズユニット。
  2. 前記第1球面、前記第2球面及び前記第3球面の曲率中心は、一致している、請求項1に記載の固浸レンズユニット。
  3. 前記当接面は、平坦面である、請求項1又は2に記載の固浸レンズユニット。
  4. 前記当接面は、前記対物レンズの光軸に平行な方向において、前記第2レンズ部に対して前記対物レンズとは反対側に突出している、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固浸レンズユニット。
  5. 前記第1材料は、Si、GaAs、GaP、Ge、ダイヤモンド、SiC又はGaNである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固浸レンズユニット。
  6. 前記第2材料は、ガラス、ポリマー、サファイア、石英、フッ化カルシウム又はフッ化マグネシウムである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固浸レンズユニット。
  7. 前記接触部は、前記第3球面と向かい合う位置において回転可能に保持された球体によって構成されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固浸レンズユニット。
  8. 前記ホルダには、前記第2レンズ部が内部に配置される開口が形成されており、
    前記接触部は、前記開口の内面から前記開口の中心に向かって延びる突出部によって構成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の固浸レンズユニット。
  9. 前記観察対象物である半導体デバイスが載置されるステージと、
    前記半導体デバイスからの光が通過する光学系と、
    前記光学系を通過した前記光を検出する光検出器と、を備え、
    前記光学系は、
    対物レンズと、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の固浸レンズユニットと、を有する、半導体検査装置。
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