JP2021066933A - 一体成形部品、鉄合金粉及び一体成形部品の製造方法 - Google Patents

一体成形部品、鉄合金粉及び一体成形部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】精度良く形成された複雑な形状を備えており、破壊起点が制御された一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品の製造方法を提供する。【解決手段】ヤング率210GPa以上の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であり、前記粒子の平均粒径が300nm以下の領域を有することを特徴とする一体成形部品。【選択図】図1

Description

本発明は、一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品の製造方法に関する。
今後大きく発展するとみられるロボット産業や自動車ではギアやシャフトの形状が小型化または複雑化すると見込まれており、今後は小型ロボットの更なる普及が見込まれるので、部品の小型化が従来に増して要求されている。そのため、部品の小型化に伴って当該部品のたわみや座屈が問題となる。これは、強度が確保された材料が用いられた部品であっても、剛性が不足してしまうことによる。即ち、小型ロボットを実現するには、強度のみならず、剛性が確保された材料が求められる。
高い剛性を達成する材料の製造手法には粒子複合、集合組織、元素添加があるが、等方的に剛性を高めることが機械設計上求められるので、硬質粒子を複合する手法が有望である。
特許文献1には、往復運動部材の設計自由度の拡大、往復運動装置の軽量コンパクト化を目的として、TiBを主成分とする強化相が分散された鉄基複合材料からなる往復運動部材が開示されている。
特許文献2には、延性及び靭性を改善した、自動車、ロボット用材料として適切な高剛性材料の提供を目的として、20vol%以下の高ヤング率粒子をFe基金属マトリックスに分散させた構造部材が開示されている。
特許文献3には、高ヤング率を有し、構造用高剛性金属材料の提供を目的として、4A族元素(Ti、Zr、Hf、Rf)を主体とする硼化物の少なくとも一種以上とからなる鉄基合金が開示されている。
特許文献4には、従来の鋼に相当する弾性率を有する粒子強化高強度低密度鋼を提供することを目的として、3重量%のΣ(TiB+FeB+TiC)粒子を含んでなり、かつ、−0.5≦(Ti−2.22×B)≦1.6である鋼が開示されている。
特許文献5には、靱性が高く、機械加工性に優れた高剛性高靱性鋼を提供することを目的として、鉄または鉄合金からなるマトリックス中に、Tiの炭化物、ホウ化物またはその複合化合物を5〜50vol%分散させることが開示されている。
特許第3409301号公報 特開平5−239504号公報 特開平7−188874号公報 特許第6370787号公報 特許第3478930号公報
"Stiff, light, strong and ductile: nano-structured High Modulus Steel", D. Raabe et al, Max-Planck-Institute, Published online June 5, 2017
特許文献2、3等のように鉄合金と硬質粒子とを混合して成形し、焼結する方法が知られているが、この場合、硬質粒子の粒径はμmオーダーであり、より微細化した硬質粒子を分散したものが得られず、高強度化、高剛性化に限界があった。
また、特許文献1、4及び5等のように、出発原料の粉末に必要な元素を固溶させておき、成形時に硬質粒子を析出させる手法では、期待する硬質粒子のみならず軟質粒子も形成されてしまい、あるいは期待する硬質粒子は形成されずに軟質粒子のみが形成されてしまい、必要な強度と剛性が得られないという問題があることを発明者は見出した。
非特許文献1では、ナノサイズのTiB粒子を鋼中に分散させることによって、強度、硬さ及び延性を低密度の鋼で実現できたことが開示されている。しかし、前記鋼の疲労特性については、非特許文献1において開示されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。すなわち、硬質粒子の粒径を数百ナノメーターで制御することにより、強度及び剛性を向上した一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、硬質粒子を成形体に含ませることによって、強度及び剛性を制御することを鋭意検討した。
その結果、まず、硬質粒子を微細な粒径で成形体に含ませるためには、硬質粒子が成形体中に晶出する過程において結晶核が必要であるとの着想を得た。これは、レーザー焼結を利用した金属積層技術の場合、鉄合金粉内に硬質粒子の結晶核があることによって、エネルギー線によって鉄合金粉が溶融する過程で初期に含まれる硬質粒子を起点に成長することによる。
また、本発明者らは、上記の鉄合金粉として、硬質粒子の液相線温度と固相線温度の差が十分に大きく、硬質粒子が晶出するための駆動力が大きいものを用いる必要があることを見出した。例えば、鉄合金粉の成分は、鉄と硼化物および炭化物との共晶成分に比べて、硼化物または炭化物側にリッチな成分にすることが好ましいことを見出した。
上記課題を解決する本発明の要旨は、
(1)ヤング率210GPa以上の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であり、前記粒子の平均粒径が300nm以下であり、前記粒子の体積分率が10vol%以上30vol%以下であって、前記粒子のうち粒径が500nm超の粒子の体積分率が1vol%以下であることを特徴とする一体成形部品。
(2)FE−SEMを用いて、前記一体成形部品の断面から0.5mm×0.5mmの視野を10箇所選び、
各視野において、ヤング率210GPa以上の粒子のそれぞれの面積を求めて、前記面積から円換算直径を算出し、
前記粒子のうち円換算直径が1nm以上の粒子を対象として、選択した前記10箇所の全視野に亘って、円換算直径の個数に関して相加平均することによって、前記粒子の平均粒径は算出され、
前記円換算直径が1nm以上の粒子を対象として、前記各視野において前記粒子の面積を足し合わせて粒子の面積分率を求め、
選択した前記10箇所の全視野に亘って、前記粒子の面積分率を平均することによって、前記粒子の体積分率は算出されたことを特徴とする(1)に記載の一体成形部品。
(3)ヤング率210GPa以上600GPa以下の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であり、第1領域と第2領域を有し、前記第1領域の平均ビッカース硬度が200Hv以上であり、前記第2領域の平均ビッカース硬度が150Hv以上且つ前記第1領域の平均ビッカース硬度未満であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の一体成形部品。
(4)前記第1領域において、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値が、
前記第2領域における、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値よりも大きいことを特徴とする(3)に記載の一体成形部品。
(5)前記粒子は、第4族元素の硼化物又は炭化物であることを特徴とする(1)〜(4)のうちいずれかに記載の一体成形部品。
(6)ヤング率210GPa以上且つ平均粒径が300nm以下の粒子を含有することを特徴とする鉄合金粉。
(7)前記粒子は、ヤング率210GPa以上600GPa以下であることを特徴とする(6)に記載の鉄合金粉。
(8)前記粒子は、第4族元素の硼化物又は炭化物であることを特徴とする(6)又は(7)に記載の鉄合金粉。
(9)(6)〜(8)のうちいずれかに記載の鉄合金粉の層を形成する工程と、
前記鉄合金粉の層に、第1のエネルギー密度を有するエネルギー線を照射して、第1領域を形成する工程と、
前記鉄合金粉の層に、前記第1のエネルギー密度より大きい第2のエネルギー密度を有するエネルギー線を照射して、第2領域を形成する工程と、
を有することを特徴とする、(3)〜(5)のうちいずれかに記載の一体成形部品を製造する方法。
(10)前記第1のエネルギー密度は、30J/mm以上100J/mm未満であり、
前記第2のエネルギー密度は、100J/mm以上200J/mm以下であることを特徴とする、(9)に記載の一体成形部品を製造する方法。
本発明によれば、ヤング率210GPa以上で平均粒径300nm以下の粒子を10〜30vol%の範囲で含有するように制御することにより、一体成形部品の強度及び剛性を制御し、一体成形部品の強度及び剛性を向上することができる。
(a)は、第2実施形態を構成する第1領域に分散されたヤング率210GPa以上600GPa以下の粒子の粒度分布の一例であり、(b)は前記第2実施形態の構造の模式図である。 本発明に係る鉄合金粉の製造工程の説明図である。 本発明に係る鉄合金粉を製造するガスアトマイズ法を実施する装置の概略構成図である。 前記第2実施形態の第1領域及び第2領域に含有される粒子(硬質粒子)の粒径の分布を示す図である。 破壊試験の概略説明図である。 ビッカース硬度(Hv)の測定方法の概略説明図である。 破壊試験に用いられる引張試験片の正面図及び平面図である。 第1領域及び第2領域のビッカース硬度の測定面の模式図である。
以下、本発明の一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品の製造方法について詳述する。元素に関する「%」は、特に断りがない限り、質量%を意味する。また、粒径は、特に断りがない限り、該当する粒子の直径を意味する。
[一体成形部品]
(第1実施形態)
第1実施形態の一体成形部品は、鉄合金からなるマトリックス中にヤング率210GPa以上の粒子が分散された鉄基複合材料からなる。前記鉄合金として、炭素鋼、低合金鋼、機械構造用炭素鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルモリブデン鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、マンガン鋼、マンガンクロム鋼、高炭素クロム鋼等が例示できる。
ヤング率が210GPa未満の粒子では、母材よりもヤング率が低くなり、複合材料としての剛性向上を見込めない。ヤング率210GPa以上の前記粒子として、4a、5a族元素の炭化物、硼化物を例示することができ、特に、TiB、TiC、またはそれらの化合物を2種以上含有する粒子(以下、「複合化合物粒子」という。)を用いることが好ましい。
前記粒子の体積分率が10%未満であると鉄母相の結晶粒界に析出することが多く、脆性的に破壊する可能性が高くなる。また粒子の体積分率が30%以上であると、融点が高くなり、粒径の制御は容易ではなくなる。そのため、前記粒子は、前記鉄合金に対して10〜30vol%分散されていることが好ましい。また、粒径が500nm超の粒子は破壊の起点として作用しやすいので、前記粒子のうち粒径が500nm超の粒子は、1vol%以下とする。
前記粒子は、平均粒径が300nm以下である。ヤング率210GPa以上の粒子の平均粒径が300nm以上であるとき、凝固後の平均粒径は凝集によって大きくなる。そのため、粗大な粒子は強化機構ではなく、破壊の起点として作用してしまうので、全体の機械特性が低下する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、ヤング率210GPa以上600GPa以下の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であって、平均ビッカース硬度が200Hv以上である第1領域と、平均ビッカース硬度が150Hv以上且つ前記第1領域の平均ビッカース硬度未満である第2領域とを含む構造とすることができる。
ビッカース硬度が150Hv以上で十分に高いならば、当該効果を発揮することができるが、造形材のビッカース硬度が150Hv未満であるときにはエネルギー線の造形条件が十分でなく、空孔などが破壊の起点となる。
前記第1領域及び前記第2領域に含有される前記粒子のヤング率が600GPaを超えると、粒子と母材の界面において微小なき裂を生じさせる場合がある。このような場合、強度分布が存在するにも関わらず、相対的に高い強度を有する領域からも破壊が生じるおそれがある。破壊の起点を制御するという観点から、前記第1領域及び前記第2領域において、前記粒子のヤング率は、210GPa以上600GPa以下であることが好ましい。
第1領域及び第2領域のそれぞれに分散される前記粒子は、第1実施形態における粒子と同様に4a、5a族元素の炭化物、硼化物とすることができる。また、前記粒子は、前記鉄合金に対して10〜30vol%で一体成形部品に含有されている。
尚、第1領域及び第2領域における鉄合金からなるマトリックスは、第1実施形態における鉄合金からなるマトリックスと同じ鉄合金で構成することができる。
また、前記第2領域において、前記一体成形部品の平均ビッカース硬度は、150Hv以上且つ前記第1領域の平均ビッカース硬度未満である。
前記第1領域において、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値が、前記第2領域における、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値よりも大きいことが好ましい。より好ましくは体積分率の差が10%以上であり、効果が顕著になる。
第1領域及び第2領域をこのように構成することによって、第2領域は、より大きな粒径、具体的には、300nm以上500nm以下の粒子の占める体積分率が、第1領域に比較すると大きくなり、疲労寿命が第1領域よりも低下することとなる。従って、第2領域は、第1領域よりも破壊が発生しやすい。図1(a)は、前述した好ましい第1領域中の前記粒子の粒度分布の一例を示す。図1(b)は、前述した好ましい粒度分布を有する第1領域及び第2領域における粒度分布の模式図である。
第2実施形態は、一体成形部品の破壊の起点を制御することができ、構造の内部に存在する破壊的なダメージを負う部分を保護することができる。例えば、第2実施形態をロボットの骨格のような強化部品に適用することにより、破壊の起点を制御して、構造内部への破壊的なダメージを回避することができる。
[鉄合金粉]
本発明に係る一体成形部品は、ヤング率210GPa以上の粒子を含有する鉄合金粉を焼結することによって製造することができる。前記鉄合金として、炭素鋼、低合金鋼、機械構造用炭素鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルモリブデン鋼、クロム鋼、クロムモリブデン鋼、マンガン鋼、マンガンクロム鋼、高炭素クロム鋼等が例示できる。また、前記鉄合金粉に含有される前記粒子として、4a、5a族元素の炭化物、硼化物を例示することができ、特に、TiB、TiC、またはその複合化合物粒子を用いることが好ましい。また、前記鉄合金粉に含有される前記粒子は、ヤング率が600GPa以下であり、平均粒径が300nm以下であることが好ましい。
本発明に係る鉄合金粉は、ヤング率210GPa以上の粒子を構成する化合物及び鉄合金を溶解して液滴とする工程と、前記液滴を急速冷却して前記粒子が凝集することを防止しながら前記粒子を晶出させる工程によって製造することができる。図2は、本発明に係る鉄合金粉の製造工程の説明図である。また、このような製造工程は、図3に示すガスアトマイズ法によって実施することができる。
[本発明に係る一体成形部品の製造方法]
本発明に係る一体成形部品は、精度よく複雑形状を製造することが可能な金属3Dプリンターによって製造することができる。金属3Dプリンターは、CAD等で作成された3Dデータをもとに、目的の造形物を形成する、付加造形技術(Additive Manufacturing)の一つである。金属3Dプリンターでは、金属粉の層にレーザーや電子線等のエネルギー線を照射して溶融、冷却して焼結し、これを目的の造形物が得られるまで繰り返す。
例えば、本発明に係る一体成形部品の製造方法を、金属3Dプリンターを用いたレーザー焼結積層法を例にとって、説明する。この場合、エネルギー線は、レーザー光であり、エネルギー密度は、照射部の単位体積当たりのレーザーエネルギー[J/mm]で表される。また、レーザーの走査は、ガルバノミラー等を含む走査光学系を用いて実現される。
まず、本発明に係る鉄合金粉の層を形成する(工程1)。金属3Dプリンターの昇降可能な基材載置台上に基材を載置し、基材上に鉄合金粉の層を所定の厚みで形成する。
次いで、前記鉄合金粉の層に、所定のエネルギー密度を有するエネルギー線を走査しながら照射する(工程2)。ここで、形成しようとする一体成形部品の3Dモデルのデータに従い、前記第1領域に相当する部位には第1のエネルギー密度を有するエネルギー線を照射して、前記第1領域を形成する。一方、前記第2領域に相当する部位には第2のエネルギー密度を有するレーザーを照射して前記第2領域を形成する。尚、一つの鉄合金粉の層には必ずしも第1領域と第2領域の両方が存在するとは限らない。また、エネルギー密度の制御は、レーザーの出力[W]の調整、またはレーザー走査速度の調整もしくはその両方によって行うことができる。所要のレーザー照射が終了後、未溶融の鉄合金粉をエアーブラストによって除去する。
次に、基材載置台を所定の高さだけ降下させ、次の鉄合金粉の層を形成する(工程3)。
前記工程2を繰り返す。このとき、前記3Dモデルのデータに従い、部位により決定される第1または第2のエネルギー密度に制御しながら行う。
以下、工程2、工程3を所要の回数繰り返して、一体成形部品を形成する。
前記工程2によって、本発明に係る鉄合金粉を用いて、前記第1領域及び第2領域において、前記鉄合金粉に含有される粒子の凝集状態を制御することができる。図4は、前記工程2及び工程3の作用を説明する図であり、ヤング率210GPa以上の粒子を、前記第1領域及び前記第2領域において、それぞれ凝集状態を変化させている。第2のエネルギー密度を第1のエネルギー密度より大きくすることで、溶融状態のままでいる時間が、第1領域に比べて第2領域の方が長くなるため、マランゴニ対流などに起因する撹拌の効果により、第2のエネルギー密度を照射した部位の方が、粒子の凝集する割合が大きくなり、このようにして得られた第2領域は、疲労寿命が第1領域よりも低下しており、一定の大きさを超えた衝撃を受けた際、第1領域よりも先に破壊することになる。
また、エネルギーの照射によって、原料粉末に含まれる複合化合物粒子が再溶融することもある。その際は、一体成形部品中の複合化合物粒子の平均粒径が、原料粉末中の複合化合物粒子の平均粒径に比べて小さくなることがある。
尚、前記第1のエネルギー密度は、30J/mm以上100J/mm未満であり、前記第2のエネルギー密度は、100J/mm以上200J/mm以下とすることが好ましい。前記鉄合金粉に含有される粒子の凝集状態又は前記粒子の晶出物の粒径を制御することによって、強度分布をつくることができる。尚、粒子を完全に溶解しない程度に、粒子の種類に応じて、上記範囲内でエネルギー密度を適宜選択する。
[粒子の粒径および平均粒径の測定方法]
粒子の粒径測定は次の方法で行う。一体成形部品の所定の領域から試料を切り出し、樹脂に埋め込み、鏡面研磨する。前記一体成形部品を製造するために用いられる鉄合金粉に含有される前記粒子の平均粒径を測定する場合、前記鉄合金粉を樹脂等のバインダーを用いて成形し、前記成形体を鏡面研磨する。
前記鏡面研磨された部分をFE−SEMを用いて、粒径が観察されるまで拡大し、その粒径を計測する。0.5mm×0.5mmの視野における粒子のそれぞれの面積を求め、円換算直径を求める。ここで粒径測定の対象とする円換算直径の下限は1nmとし、上限は限定しない。さらに各粒子を球形と仮定して、粒径を求める。また、SEM−EDS等で各粒子の元素組成を測定し、粒子の種類を特定する。このようにして種類が特定された粒子のヤング率の測定法については、後述する。
第1実施形態の場合、一体成形部品から観察領域を任意に1箇所選び、上記のようにして得られた鏡面研磨した観察表面を観察する。観察表面において、0.5mm×0.5mmの視野を任意に10箇所選び、各視野において上記のようにして、各粒子の粒径を求める。選択した前記10箇所の全視野に亘って、求められた粒径の個数に関する相加平均を全体の平均粒径とする。
第2実施形態の場合、第1領域及び第2領域からそれぞれ観察領域を1箇所選ぶ。選んだ各観察領域に対して、上記のようにして得られた鏡面研磨した観察表面を観察する。観察表面において、0.5mm×0.5mmの視野を任意に10箇所選び、各視野において上記のようにして、各粒子の粒径を求める。選択した前記10箇所の全視野に亘って、求められた粒径の個数に関する相加平均を、第1領域、第2領域の各々の平均粒径とする。また、第1領域、第2領域の平均粒径を、一体成形部品に占める第1領域、第2領域の体積分率を用いて、加重平均して、全体の平均粒径とする。
[粒子の体積分率の測定方法]
切断面観察で得られる面積分率と体積分率との差異は少ないので、粒子の体積分率の測定は次の方法で行う。一体成形部品の所定の領域から試料を切り出し、樹脂に埋め込み、鏡面研磨する。FE−SEMを用いて、粒径が観察されるまで拡大し、それぞれの粒子の面積を求め、円換算直径を求め、さらに球形と近似して、前記円換算直径を直径とする球形粒子とみなす。ここで粒径測定の対象とする円換算直径の下限は1nmとし、上限は限定しない。0.5mm×0.5mmの視野において、特定の粒径範囲に含まれる粒子に対応する面積を足し合わせて、前記視野での前記特定の粒径範囲に含まれる粒子の面積分率を求める。同様の操作を複数の0.5mm×0.5mmの視野に適用し、面積分率の平均を求め、面積分率の平均を前記特定の粒径範囲に含まれる粒子の体積分率とする。
第1実施形態の場合、一体成形部品から観察領域を任意に1箇所選び、上記のようにして得られた鏡面研磨した観察表面を観察する。観察表面において、0.5mm×0.5mmの視野を任意に10箇所選び、各視野において、円換算直径が1nm以上の全粒子の面積分率を求める。選択した前記10箇所の全視野に亘って、前記面積分率の平均値を求め、これを一体成形部品中の粒子の体積分率とする。
第2実施形態の場合、第1領域及び第2領域からそれぞれ観察領域を1箇所選ぶ。選んだ各観察領域に対して、上記のようにして得られた鏡面研磨した観察表面を観察する。観察表面において、0.5mm×0.5mmの視野を任意に10箇所選び、各視野において上記のようにして、各粒子の粒径を求める。第1領域について、選択した前記10箇所の全視野について、特定粒径範囲の粒子が占める面積分率を求め、この面積分率の平均値を、前記特定粒径範囲の粒子が第1領域において占める体積分率とする。第2領域についても第1領域と同様にして、特定粒径範囲の粒子の体積分率を求める。
[ビッカース硬度の測定方法]
ビッカース硬度はJIS7735に従って測定する。試験重量として、10kgfを用いた。一体成形部品の所定の領域から試料を切り出し、試料を樹脂に埋め込み、鏡面研磨した試料を用いる。
第1実施形態の場合、一体成形部品から観察領域を任意に1箇所選び、上記のようにして得られた鏡面研磨した表面のビッカース硬度を測定する。鏡面研磨した表面のなかから、0.5mm×0.5mmの領域を任意に10箇所選び、前記選択された10箇所の各領域内の任意の箇所5点の測定を行い、全測定値の平均値を一体成形部品の硬度とする。
第2実施形態の場合、第1領域及び第2領域からそれぞれ測定領域を1箇所選ぶ。選んだ各測定領域に対して、上記のようにして得られた鏡面研磨した表面において、0.5mm×0.5mmの領域を任意に10箇所選び、前記選択された10箇所の各領域において任意の箇所5点の測定を行う。第1領域及び第2領域の各々において、得られた全測定値の平均値をそれぞれ、第1領域、第2領域の硬度とする。
第2実施形態の場合、第2領域は、破壊の起点となる箇所である。そこで、破壊試験を行い、図8に示すように破断面を形成し、その近傍を前記成形部品の第2領域としても良い。より具体的には、図8に示すように破断面を形成し、前記破断面から成形部品の長手方向に非破壊領域方向に0.1mm離れた前記長手方向に対して垂直な面(「第2領域のビッカース硬度測定面」)から前述したように0.5mm×0.5mmの領域を任意に10箇所選び、前記選択された10箇所の各領域内の任意の箇所5点の測定を行い、全測定値の平均値を第2領域の硬度としても良い。尚、前記の「第2領域のビッカース硬度測定面」は、第2領域の粒子の粒径、粒子の平均粒径及び粒子の体積分率を測定するための領域として用いても良い。
また、前記第1領域は、前記第2領域と比較して破壊し難い領域である。そこで、前記破断面から非破壊領域方向に所定長さ離間した部分から、成形部品の長手方向に垂直な切断面を切り出し、当該切断面における平均ビッカース硬度を測定する。このような平均ビッカース硬度の測定を、前記破断面から非破壊領域方向に所定間隔毎に繰り返し行うことにより、前記第2領域の前記ビッカース硬度よりも高く且つ150Hv以上となる平均ビッカース硬度を有する切断面を特定し、前記特定された切断面の近傍を前記成形部品の第1領域としても良い。
前記第1領域を特定する際、前記切断面の平均ビッカース硬度の測定は、前記第2領域の硬度と同様にして行う。具体的には、前記垂直な切断面から前述したように0.5mm×0.5mmの領域を任意に10箇所選び、前記選択された10箇所の各領域内の任意の箇所5点の測定を行い、全測定値の平均値を算出して当該切断面の平均ビッカース硬度とする。このような平均ビッカース硬度の測定を繰り返し行い、前記第2領域の前記ビッカース硬度よりも高く且つ150Hv以上となる平均ビッカース硬度を有する切断面を特定し、前記特定された切断面の近傍を前記成形部品の第1領域としても良い。尚、前記第1領域として特定された前記切断面は、第1領域の粒子の粒径、粒子の平均粒径及び粒子の体積分率の測定領域として用いても良い。
図8は、前記第1領域が、前記の「第2領域のビッカース硬度測定面」から成形部品の長手方向に5.5〜6.5mmの範囲内に特定できる例を示す。
[粒子のヤング率の測定方法]
粒子のヤング率は、当該粉末を焼結して製造された試験片をJIS−Z−2280に規定される共振法で測定されるヤング率とする。例えば、TiB粒子のヤング率は、純度99.99%以上のTiB粉末を焼結して得た試験片をJIS−Z−2280に規定される共振法で測定する。
以下、本発明の実施例を示すが、これらは本発明をより良く理解するために提供するものであり、本発明が限定されることを意図するものではない。
図3に示す構造を有するガスアトマイズ装置を用いて、表1に示す鉄合金粉を製造した。鉄合金紛に含まれる粒子を除くマトリクス部は90%以上がFeで構成される。鉄合金粉No.1〜8は、樹脂をバインダーとして用いて圧粉することにより一定の形状に成形し、成形体を鏡面研磨した。これらの成形体について、前述した手法にて、前記鏡面研磨された部分をFE−SEMを用いて、鉄合金粉No.1〜8のそれぞれに含有される表1の各粒子の平均粒径を計測した。また、粒子のヤング率は、前述したように、各鉄合金粉に含有される粒子(粒子の化合物の純度99.99%)を焼結して得た試験片をJIS−Z−2280に規定される共振法で測定した値である。
Figure 2021066933
表1の鉄合金粉を用いて、以下の条件にて3Dプリンターを使用して表2に示される構造を有する一体成形部品を製造した。
第1領域形成時のエネルギー線照射のエネルギー密度:50J/mm
第2領域形成時のエネルギー線照射のエネルギー密度:150J/mm
鉄合金粉は、ふるいを用いて分級し、直径10μmから200μmの鉄合金粉を用いた。
表2に示されたそれぞれの一体成形部品No.について、図5に示される方法にて破壊試験を行い、破壊箇所を測定した。その結果を表3に示す。引張試験片形状は図7に示す平行部の厚み1mm、長さ25mm、幅12mmとなる引張試験片形状である。No.1及びNo.2の一体成形部品では第2領域は平行部の端より5.5mm〜6.5mmの位置に形成した。引張試験条件等はJISZ2241に従って行った。
[一体成形部品のヤング率の測定]
各一体成形部品のヤング率はJIS−Z−2280に規定される共振法で測定した。試験片は厚み1mm、長さ60mm、幅10mmである。各一体成形部品のヤング率の測定結果を表3に示す。
各一体成形部品について破壊試験を行い、破壊箇所を含めて試料を樹脂に埋め込み、鏡面研磨する。図6に示すように、破壊箇所を含む領域とこれらに隣接する複数の領域についてFE−SEMを用いて、粒径が観察されるまで拡大し、その粒径を計測した。0.5mm×0.5mmの視野における粒子のそれぞれの粒子直径、平均粒径の測定及び、粒子直径が1nm以上300nm未満及び300nm以上500nm以下の各粒径範囲の体積分率の測定は、上記した方法で行った。
また、各領域のビッカース硬度の測定は、上記の方法に従って行った試験力はすべて10kgfとした。成形部品の第1領域のビッカース硬度として、破壊箇所の破断面近傍のビッカース硬度を測定した。前記第1領域のビッカース硬度は、図8に示すように、前記破断面から成形部品の長手方向に非破壊領域方向に0.1mm離れた前記長手方向に対して垂直な面を切り出し、当該垂直な面から前述したようにビッカース硬度を測定し、その平均値とした。また、前記成形部品の第2領域のビッカース硬度は、図8に示すように、前記破断面から成形部品の長手方向に非破壊領域方向に5.5mm〜6.5mm離れた前記長手方向に対して垂直な面を切り出し、当該垂直な面から前述したようにビッカース硬度を測定し、その平均値とした。
Figure 2021066933
Figure 2021066933
一体成形部品No.6とNo.14は、ヤング率が210GPa以上で平均粒径が、285nmの粒子が12vol%含有されており、高いヤング率と強度を有する。一体成形部品No.12を製造するために用いられた鉄合金粉(表1のNo.5)に含有される粒子は、ヤング率が210GPa以上であるが、その平均粒径は300nmを超えており、一体成形部品No.12は、原料粉末に含まれる粒子が粗大であるために、一体成形部品に含まれる粒子が粗大になるため、強度が十分ではなかった。一体成形部品No.13は、その鉄合金粉(表1のNo.7)に含有される粒子は、ヤング率が210GPa以上で平均粒径が300nm以下であるが、鉄合金粉における粒子の含有率が30vol%以上であり、一体成形部品に含まれる粒子が粗大になった。そのため、一体成形部品の強度が十分ではなかった。
一体成形部品No.1、2及び11は、表2に示すように、本発明の要件を満たす領域1と領域2を備えている。破壊試験の結果、表3に示すように、領域2のみで破壊した。一体成形部品No.3は、平均硬度が相対的に高い領域1を有するが、この領域1の平均硬度が200Hv未満であり、破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があった。
一体成形部品No.4は、ヤング率が210GPa以上で平均粒径が300nm以下の粒子を12vol%含有する発明例である。一体成形部品No.4は、領域1と領域2とを備えるが、破壊試験の結果、破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があった。No.4では、粒子のヤング率が部品全体のヤング率に比べて高すぎるため、領域1、2に拘わらず、粒子とマトリクスとの境界で破壊が生ずるためである。
一体成形部品No.5は、平均粒径が300nmを超えているため十分な強度が得られなかった。一体成形部品No.5は、平均硬度が相対的に高い領域1を有するが、破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があった。一体成形部品No.5は、領域1及び領域2のいずれも粒子の平均粒径が大きいためである。
一体成形部品No.7は、粒子を溶融させるために十分なエネルギーを加えられていないため、一体成形部品としての体をなさない。
一体成形部品No.8は、製造条件のなかで、領域1、2のいずれもレーザーのエネルギー密度が大きすぎて、粒子の平均粒径が大きくなりすぎ、破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があり、強度も十分ではない。
一体成形部品No.9は、鉄合金粉に含まれる粒子の体積分率が少なく、領域1と領域2との硬度差が小さい。そのため破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があった。一体成形部品No.9は粒径の平均粒径は小さいが、粒子個数が少ないために、強度は十分ではない。
一体成形部品No.10は、鉄合金粉に含まれる粒子の体積分率が多く、粒子の凝集を避けられない。そのため、粒子の平均粒径が大きくなり、破壊は領域1で発生する場合と、領域2で発生する場合があった。
破壊箇所のビッカース硬度の測定結果から、発明例である一体成形部品No.1、2及び11は、図6に示すように領域2においてのみ破壊されていた。このことから、本発明の一体成形部品は破壊起点が制御されていることが示された。これに対して、比較例である一体成形部品No.3、5、8〜10について破壊箇所のビッカース硬度を測定したところ、これらの比較例は領域1においても破壊されており、破壊起点が制御されていないことが分かる。
本発明の一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品は、精度良く形成された複雑な形状を備えており、破壊起点が制御された一体成形部品と、前記一体成形部品の形成用の鉄合金粉及び前記一体成形部品の製造方法を提供することができる。

Claims (10)

  1. ヤング率210GPa以上の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であり、前記粒子の平均粒径が300nm以下であり、前記粒子の体積分率が10vol%以上30vo1%以下であって、
    前記粒子のうち粒径が500nm超の粒子の体積分率が1vol%以下であることを特徴とする一体成形部品。
  2. FE−SEMを用いて、前記一体成形部品の断面から0.5mm×0.5mmの視野を10箇所選び、
    各視野において、ヤング率210GPa以上の粒子のそれぞれの面積を求めて、前記面積から円換算直径を算出し、
    前記粒子のうち円換算直径が1nm以上の粒子を対象として、選択した前記10箇所の全視野に亘って、円換算直径の個数に関して相加平均することによって、前記粒子の平均粒径は算出され、
    前記円換算直径が1nm以上の粒子を対象として、前記各視野において前記粒子の面積を足し合わせて粒子の面積分率を求め、
    選択した前記10箇所の全視野に亘って、前記粒子の面積分率を平均することによって、前記粒子の体積分率は算出されたことを特徴とする請求項1に記載の一体成形部品。
  3. ヤング率210GPa以上600GPa以下の粒子が分散された鉄合金の一体成形部品であり、第1領域と第2領域を有し、
    前記第1領域の平均ビッカース硬度が200Hv以上であり、
    前記第2領域の平均ビッカース硬度が150Hv以上且つ前記第1領域の平均ビッカース硬度未満であることを特徴とする請求項1又は2に記載の一体成形部品。
  4. 前記第1領域において、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値が、
    前記第2領域における、粒径が1nm以上300nm未満の粒子の体積分率から粒径が300nm以上500nm以下の粒子の体積分率を差し引いた値よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の一体成形部品。
  5. 前記粒子は、第4族元素の硼化物又は炭化物であることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の一体成形部品。
  6. ヤング率210GPa以上且つ平均粒径が300nm以下の粒子を含有することを特徴とする鉄合金粉。
  7. 前記粒子は、ヤング率210GPa以上600GPa以下であることを特徴とする請求項6に記載の鉄合金粉。
  8. 前記粒子は、第4族元素の硼化物又は炭化物であることを特徴とする請求項6又は7に記載の鉄合金粉。
  9. 請求項6〜8のうちいずれか1項に記載の鉄合金粉の層を形成する工程と、
    前記鉄合金粉の層に、第1のエネルギー密度を有するエネルギー線を照射して、前記第1領域を形成する工程と、
    前記鉄合金粉の層に、前記第1のエネルギー密度より大きい第2のエネルギー密度を有するエネルギー線を照射して、第2領域を形成する工程と、
    を有することを特徴とする、請求項3〜5のうちいずれか1項に記載の一体成形部品を製造する方法。
  10. 前記第1のエネルギー密度は、30J/mm以上100J/mm未満であり、
    前記第2のエネルギー密度は、100J/mm以上200J/mm以下であることを特徴とする、請求項9に記載の一体成形部品を製造する方法。
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