JP2021066801A - 土壌のpH調整材及びこれを用いた土壌のpH調整方法 - Google Patents

土壌のpH調整材及びこれを用いた土壌のpH調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】土壌のpHの低下を抑制して、作物の生育に適切なpHの範囲を維持することが可能なpH調整方法を提供することを課題とする。【解決手段】次の成分(a);(a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物を土壌に施用することを特徴とする土壌のpH調整方法。【選択図】図5

Description

本発明は、土壌のpHの変動を抑制し安定的に維持することが可能な土壌のpH調整材及びこれを使用した土壌のpH調整方法に関する。
植物は、土壌中の必要な水分や養分を根から吸収する一方で、植物体内で合成された様々な有機化合物を土壌に放出している。このように根から放出される有機化合物の中には、根酸と呼ばれる有機酸類が含まれる。植物は根酸を放出し、リン酸や鉄などの土壌中の不溶性の養分と反応させて溶解させ、植物に吸収できる形態に転換する。また特定の植物は、根から有機酸を放出して、根圏の有害アルミニウムを錯体として解毒することが知られている。
しかし、植物が根酸を過剰に放出すると、土壌のpHが低下して作物の生育に弊害が生じる場合がある。このような弊害として、例えば、リン酸のアルミニウムによる固定に伴うリン酸の吸収悪化、土壌中の硝酸化成作用の低下による窒素吸収抑制及びアルミニウムイオンの過剰害などが挙げられる。植物による根酸の過剰放出以外にも、酸性物質が土壌に入り込んだ場合や生理的酸性肥料の多施用などによっても、土壌が酸性化し、このような作物の生育上の弊害が生じ得る。そこで、土壌のpHを調整することを目的とした土壌改良材の開発が検討されており、例えば、杉及び/又は檜の木の皮を発酵し、繊維状、チップ状又は粉末状に破砕された土壌改良材が開示されている(特許文献1)。しかし、この土壌改良材は、十分に土壌のpHの変動を抑制できるものとは言い難い。
特開2016−44235号公報
本発明は、土壌のpHの変動を抑制して、作物の生育に適切なpHの範囲内に維持することが可能な土壌のpH調整方法を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物を施用することにより、土壌のpHの低下または上昇が緩和され、pHが安定的に維持されること、さらに木質系素材のチップ原料を特定の条件下で蒸煮処理し繊維状にした繊維状物を併用することでその効果がより高められることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a);
(a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物
を有効成分として含有する土壌pH調整材及びこれを土壌に施用する土壌のpH調整方法である。
また本発明は、上記成分(a)と次の成分(b);
(b)木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物とを含有する土壌のpH調整用資材及びこれを土壌に施用する土壌のpH調整方法である。
本発明の方法により、土壌のpHの変動を制御し、作物の生育に適した範囲に安定して維持することができる。
本発明で使用する樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物の製造工程図である。 本発明で使用する木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物の製造プラントを模式的に示す図面である。 製造プラントで用いる蒸煮缶の正面図である。 蒸煮缶の右側面図である。 試験例3における土壌のpHの変化を示すグラフである。
本発明の土壌のpH調整材は、(a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物を有効成分とするものである。
上記木酢液の原料となる樹皮としては、樹木であれば特に限定されるものではないが、広葉樹が好ましく、例えば、樫、椨、桜、楓、椎、楠、柞、楢、黄蘗、山桃、柏、欅、桑、桐、水木、ソヤ(熊四手)が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができ、これらの中でも樫、椎、椨、黄蘗及び柏よりなる群から選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。これらの樹皮を乾留するにあたって、乾留温度は、比較的低温が好ましく、具体的には350〜450℃が好ましく、380〜420℃がより好ましい。このような温度で20〜30日程度乾留すればよい。加熱手段は特に限定されず、直火、ヒーター等を利用できる。乾留によって発生した気体状の蒸留物を公知の手段によって捕集する。捕集された蒸留物を冷却して液体とし、静置しておくと上層、中間層、下層の3層に分離する。本発明に用いる木酢液としては、このうちの中間層を公知方法により分取して用いる。
一方、上記樹皮炭粉末の原料となる樹皮も木酢液と同様のものを使用することができる。この樹皮を炭化処理するにあたって、炭化温度は350〜450℃が好ましく、380〜420℃がより好ましい。このような温度で20〜30日間程度炭化処理すればよい。上記木酢液の調製において、乾留を350〜450℃、好ましくは380〜420℃で20〜30日間程度加熱処理することにより、樹皮の乾留と炭化処理を同時に行うことができ、工程を簡略化することができる。このようにして得られた樹皮炭は、公知の粉砕方法によって粉砕処理した。
成分(a)において、上記木酢液と樹皮炭粉末の含有質量比は、18:2〜14:6が好ましく、17:3〜15:5がより好ましい。木酢液と樹皮炭粉末をこのような比率で、例えば、樹皮炭粉末に所定量の木酢液を噴霧するなどして予め均一に混合して粉末状にしておくことが好ましい。このような木酢液と樹皮炭粉末の粉末状混合物として、サンネッカE(宮崎みどり製薬株式会社製・中国みどり活性株式会社製)が市販されており、これを利用することができる。
本発明の土壌のpH調整方法においては、上記成分(a)を土壌に施用する。施用量は特に限定されるものではなく、土壌の性質、状態等に応じて適宜設定できるが、例えば、10アール当たり200〜1,000kgが好ましく、300〜800kgがより好ましい。土壌には本来pH緩衝作用(以下単に「緩衝作用」ともいうことがある)があることが知られており、この緩衝作用が作物の生育を守っている。特に、多種多様な有機物が存在している土壌において腐植(土壌有機物の総称)は強い緩衝作用を有しているが、土壌の緩衝作用が弱まると作物の生育に弊害が生じ得る。近年、化石燃料の多量消費による酸性雨の問題は、土壌の緩衝作用を弱める要因となり、土壌環境の酸性化が危惧されている。上記成分(a)が優れた緩衝作用を有する理由は明らかではないが、成分(a)を構成する樹皮炭は多孔質構造を有し、腐植と同様にマイナスに帯電しているカルボキシル基が含まれることや、木酢液に樹皮由来の有機酸や有機化合物等の微量要素が含まれることなどから、腐植のように強いpH緩衝作用を示すものと考えられる。
本発明においては、上記成分(a)とともに、成分(b)木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物(以下、単に「繊維状物」ということがある)を用いることが好ましい。
原料となるチップは、チッパー等の装置を用い、木質系素材を、6から16cm2程度の大きさ、2から3mm程度の厚みとしたものである。チップを得るための木質系素材としては、特に制約はないが、古材でなく、生の木質系素材を利用することが好ましい。木質系原料の樹種は特に限定されるものではなく、例えば、杉、檜、松等の針葉樹類や樫、桐、楠等の広葉樹類等が挙げられ、これらの樹皮及び木質部を用いることができるが、土壌のpH変動の制御の観点から杉が好適である。
このチップ原料の蒸煮は、3〜6気圧、好ましくは、4〜5気圧程度の圧力下、120〜160℃、好ましくは130〜160℃、より好ましくは150〜160℃程度の温度で、60〜180分間、好ましくは60〜120分間、より好ましくは90〜120分間程度行われる。
このように蒸煮されたチップ原料(以下、「蒸煮チップ」という)は、次に擂り潰し、繊維状とされる。
この擂り潰しは、例えば、リファイナー(解繊機)の固定刃と回転刃の刃間を2mm程度として擂り潰すことにより行われる(刃先が磨り減った場合は0.85mm程度まで許容される)。この擂り潰しにより、繊維状物が得られる。上記したとおり、例えば6気圧以下の圧力、150℃程度の温度で蒸煮されるため、木材が柔軟化するとともに、木材中のセルロースや、ヘミセルロースが軟化し、腐朽、食害への抵抗性を有し、白色腐朽菌にしか分解できないリグニンの結合を壊す。そして、リファイナー等の作用により繊維状に解繊される。この繊維状物は、有害物質のフルフラールをほとんど含んでおらず(多くとも2ppm以下)、安全性の高いものである。このような成分(b)木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物として、ウットンファイバー(登録商標、宮崎みどり製薬株式会社製)が市販されている。
上記成分(b)の繊維状物を製造するために用いる製造プラントの一例について説明する。
図1は、成分(b)の繊維状物を製造するために用いる製造プラントを模式的に示した図面であり、図2は、この製造プラントで用いる蒸煮缶の正面図、図3は、その右側面図である。図中、1は蒸煮缶、2は台車レール、3はホイストコンベア、4はホイストクレーン、5は収納網篭、6はレシプロサイロを示す。また、7はスクリューコンベア、8は搬送コンベア、9はリファイナー入口、10はリファイナー、11はスロートスクリュー、12は回転刃物・固定刃物部、13はリファイナー出口である。
このプラントで用いる蒸煮缶1の中に収納網篭5が3個収納される。この蒸煮缶1は、正面から見ると図2に示すように開閉扉が取り付けられた状態になっている。この蒸煮缶1の側面には、図3に示すように圧力計19、温度計20を供え、圧力・温度を一定に保つ機能を供えている。また、ボイラーからの蒸気を導入するための蒸気入口18も設けられている。
また、収納網篭5の出し入れは、着脱可能な台車レール2上を電動式で行なわれ、ホイストクレーン4で収納網篭5を吊り上げ、ホイストコンベア3でレシプロサイロ6まで搬送する。
このレシプロサイロ6は、蒸煮チップを受納して、センサーにより自動的に作動する内蔵のレーキで蒸煮チップをスクリューコンベア7に送り、スクリューコンベア7は蒸煮チップを定時定量で搬送コンベア8に送る自動式操作サイロである。
更に搬送コンベア8はチップを定時定量でリファイナー10に搬送する設備である。
リファイナー10は、その入口9より蒸煮チップを受け入れ、スロートスクリュー11により蒸煮チップを擂り潰す回転刃物・固定刃物部12に送り、ここで擂り潰され、出口13より繊維状の資材として排出される。排出された資材は空送ファン14で風送管15を通り、サイクロン16を介して集積室17にいたる。
図1に示す製造プラントで成分(b)の繊維状物を調製するには、次のようにすればよい。すなわち、まず、蒸煮缶1の開閉扉を開け、中に収納されている収納網篭5を台車レール2の上を転がし外に出す。フォークリフトで収納網篭5を持ち上げ、チップサイロでチップを受け、台車レール2に乗せ、再度蒸煮缶1の中に収用する。耐圧性の扉を閉めて、ボイラーからの蒸気を蒸気入口18より取り入れ蒸気加圧する。この工程は、チップのセルロース、ヘミセルロースを軟化し木質の柔軟化を図るためのものである。
この様にして蒸煮の工程が終了したら、次に蒸煮缶1の扉を開け、収納網篭5を、台車レール2を使って取り出し、ホイストクレーン4で吊り上げ、ホイストコンベア3を移動してレシプロサイロ6に投入する。その場合、収納網篭5をレシプロサイロ6の上部に到着すると自動的に収納網篭5の底板が開き、蒸煮チップがレシプロサイロ6に投入される。
このレシプロサイロ6は、蒸煮チップを受納して、センサーにより自動的に作動する内蔵のレーキで蒸煮チップをスクリューコンベア7に送り、スクリューコンベア7は蒸煮チップを定時定量で搬送コンベア8に送り、搬送コンベア8は蒸煮チップを定時定量でリファイナー10に搬送する。
このリファイナー10では、その入口9で受けた蒸煮チップがスロートスクリュー11により回転刃物・固定刃物部12まで送られ、擂り潰され、繊維状物として出口13から排出される。この排出された繊維状物は、風送ファン14により風送管15を通り、サイクロン16で空気と繊維状物に分離され集積室17に集積される。
本発明の土壌のpH調整用資材は、上記成分(a)と(b)とを組み合わせたものである。
また本発明の土壌のpH調整方法において、上記成分(b)を併用する場合、その施用量は特に限定されるものではなく、土壌の性質、状態等に応じて適宜設定できるが、例えば、10アール当たり500〜3,000kgが好ましく、1,000〜2,000kgがより好ましい。一方、成分(a)の施用量は、上記単独施用の場合と同様の範囲である。また本発明の方法においては、成分(a)と成分(b)とを質量比((a):(b))1:1〜1:4で施用することが好ましく、さらに1:2〜1:3で施用することが好ましい。このような範囲であると、より土壌のpHの変動を制御して安定的に維持することができる。
本発明の土壌のpH調整材または土壌のpH調整用資材を土壌に添加することによって、アルカリ性土壌(pH7.3以上)に対しては中性領域(pH6.8〜7.2)または弱酸性領域(pH6.0〜6.7)に、酸性土壌(pH5.9以下)に対しては弱酸性領域に近付けることができる。一方、弱酸性または中性土壌に対しては、ほとんど影響を与えることがなく、このようにして、作物の育成に適したpHの範囲に維持することが可能となる。
以下、製造例等を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら製造例等に限定されるものではない。
製造例1
樹皮炭粉末と木酢液の混合物の製造:
国産の樫、椎などを主とする広葉樹をローリングバーガーにより剥皮して樹皮を得た。樹皮を縦5m×横5m×深さ1.1mの平窯に重ねて入れ、約390℃で炭化処理した。発生した蒸留物をファンで吸引し、平窯の側面に設けられた2個の穴から煙道を通って冷却水層まで移送して、冷却水層内に配管されたステンレス管を通過させて冷却し、貯留タンクに粗木酢液として貯留した。粗木酢液を貯留タンク内に約3ヶ月静置して、上層(油分)、中間層、下層(タール分等)に分離させてから、中間層を分取して精製木酢液を得た。一方、樹皮炭は粉砕機により、粉砕した。この樹皮炭粉末16kgに対し精製木酢液4kgを噴霧、混合して樹皮炭粉末と木酢液の混合物を調製した。
製造例2
繊維状物の製造:
国産杉材を、チッパーを用い、厚さ約3mm程度のチップとした。この原料チップ2,000kgを、図1で示した装置の蒸煮缶(直径2m、長さ4.5m)の中の収納網篭に入れ、4気圧、150℃で180分間、1時間当たり1,690kgの水蒸気を用いて蒸煮した。次にこの蒸煮チップ1,000kgをリファイナーにより、3,300V、132kWの力で60分間かけて擂り潰し、繊維状物を得た。外観は茶褐色であり、握るとフンワリとした繊維状を呈し、かすかに芳香性を有するものであった。また、下記条件により製品5点についてフルフラールを分析したところ、フルフラールの含量は最大2μg/g(ppm)、最小は検出限界(1μg/g)以下であり、試料中3点が検出限界以下であった。
(フルフラール分析条件)
試薬及び装置:
フルフラール(2-furaldehyde):和光純薬工業(株)製
その他の試薬はすべて和光純薬工業(株)製残留農薬試験用を用いた。
バキュームコントローラー:EYELA社製 NVC−1100型
ガスクロマトグラフ:ヒューレットパッカード社製HP5890 SERIES II
データ処理装置:同上 HP3396A
ガスクロマトグラフ操作条件:
検出器:水素炎イオン化検出器(DID)
分離カラム:J&W Scientific社製 DB−210
(0.25mm I.D.×30m、膜厚 0.25μm)
キャリアガス:ヘリウム
メイクアップガス:ヘリウム
水素ガス:1.2kg/cm2
乾燥空気:3.2kg/cm2
カラムオーブン温度:60℃(1分)〜昇温5℃/分〜160℃(1分)〜昇温30℃/分〜250℃(5分)
注入口温度:250℃
検出器温度:260℃
注入量:2μL
試料導入方法:スプリットレス
試験例1
樹皮炭粉末と木酢液の混合物による土壌のpH調整:
下記A,Bの2種類の土壌サンプルに、製造例1で得られた樹皮炭粉末と木酢液の混合物を添加して、土壌サンプルのpHに対する影響を調べた。風乾させた各土壌サンプルを2mmのフルイにかけ、10gずつ計り実験容器に入れた。製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を各土壌サンプルに0質量%(以下「%」と表記する)、0.3%、0.5%、1.0%、5.0%、10.0%及び20.0%になるように添加し、撹拌した。水道水10ml、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を10g計り、それぞれを別の実験容器に入れた。所定量の製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を添加した土壌A又は土壌B、水道水、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物がそれぞれ入った実験容器に、純水を25mlずつ加え、撹拌し、30分間室温に静置した。pHメータ(メトラー・トレド(株)製MP220)を用いて各サンプルの上澄みのpHを測定した。その結果、水道水はpH6.8、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物はpH7.4であった。所定量の製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を添加した土壌A又は土壌BについてのpH測定の結果は表1に示す。
(土壌サンプル)
土壌A:アルカリ性土壌、前作:キュウリ
土壌B:弱酸性土壌、前作:菊
Figure 2021066801
表1より、アルカリ性土壌(土壌A)への製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物の添加により、アルカリ性土壌のpHが下がり、0.3%以上の添加により中性領域の範囲まで低下した。一方、植物の生育に適した弱酸性土壌(土壌B)への製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物の添加は土壌pHに何ら影響をあたえなかった。一般的に、アルカリ性土壌のpHを下げ、中性にする事は難しいとされているところ、土壌Aの結果は、アルカリ性土壌のpH調節に製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物の施用が有用であることを示している。
試験例2
樹皮炭粉末と木酢液の混合物による土壌酸性化に対する緩衝効果:
所定量の製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を添加した土壌サンプルに、酸を添加して土壌酸性化に対する緩衝効果を調べた。
土壌サンプルとして土壌Bを用いた。風乾させた土壌サンプルを2mmのフルイにかけ、10gずつ計り、実験容器に入れた。製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を土壌サンプルに対し、0%、0.3%、0.5%、1.0%、5.0%、10.0%及び20.0%になるように添加し、撹拌した。水道水10ml、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を10g計り、それぞれを別の実験容器に入れた。各実験容器に純水を25mlずつ加え、撹拌し、30分間室温に静置した後pHを測定した(pH(1))。さらに0.1mol(0.1N)塩酸を各サンプルに2.5mlずつ加え、撹拌し、10分間室温に静置した後pHを測定した(pH(2))。またさらに0.1mol(0.1N)塩酸を各サンプルに2.5mlずつ加え、撹拌し、10分間室温に静置した後pHを測定した(pH(3))。その後、一晩(14時間)静置しpHを測定した(pH(4))。pHの測定は、各サンプルの上澄みのpHをpHメータ(メトラー・トレド(株)製MP220)を用いて行った。結果を表2に示す。
Figure 2021066801
表2に示すとおり、土壌10g(pH 6.55)に対して塩酸(0.1mol (0.1N))を2.5ml加えた10分後のpHは3.85に低下し、さらに塩酸(0.1mol (0.1N))2.5ml加えるとpHは3.37まで低下した。一晩(14時間)静置後においてもpHは3.74と低い値を示した。この結果は、土壌の持つ緩衝作用だけでは土壌の酸性化の抑制には限界があることを示している。一方、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物を添加した土壌において、土壌の持つ緩衝作用は製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物の添加量に依存して増強された。さらに、塩酸(0.1mol (0.1N))における製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物10gによる一晩(14時間)静置後のpH変化は僅かであり(pH 7.40→6.72)、製造例1の樹皮炭粉末と木酢液の混合物が強い緩衝効果を有することが確認された。
土壌の持つ緩衝作用は、土壌に含まれる有機物に依存している。土壌有機物は通常マイナスに帯電しておりHイオンを吸着することによりpHの低下を防いでいる(緩衝作用)。しかしながら、Hイオンの負荷総量が増えるに従って土壌の緩衝作用は低くなる。樹皮炭粉末と木酢液の混合物を構成する低温で炭化された樹皮炭は多孔質であり、広い表面積にマイナスに帯電しているカルボキシル基(R-COOH)を持つため、アルカリ環境ではHイオンを放出し、pHを中性から弱酸性へと調整できるだけでなく、酸性環境では多くのHイオンを吸着できるため、pHの低下を防ぐと推測される。また、樹皮炭粉末と木酢液の混合物に含まれる木酢液も、カルボキシル基(R-COOH)を持つ有機酸であるため、アルカリ環境ではHイオンを放出し、酸性環境ではHイオンを吸着することでpHを調整できるものと推測される。試験例1において、アルカリ性土壌(土壌A; pH 7.90)への樹皮炭粉末と木酢液の混合物0.3%以上の添加により、アルカリ性土壌pHが中性の変化した事実は、樹皮炭粉末と木酢液の混合物の持つカルボキシル基(R-COOH)からのH+イオンを放出により中性に変化したものと考えられる。一方、試験例1において弱酸性土壌(土壌B)への樹皮炭粉末と木酢液の混合物の添加により土壌pHは何ら影響を受けなかった結果は、弱酸性環境であるため樹皮炭粉末と木酢液の混合物の持つカルボキシル基(R-COOH)からのHイオンの放出が起こらなかったためと考えられる。さらに、樹皮には様々な無機物(ミネラル)があり、炭化時にはこれらはそのまま炭の中に残り、アルカリ性の無機物として作用し得る。樹皮炭粉末と木酢液の混合物の酸に対する強い緩衝効果(試験例2の樹皮炭粉末と木酢液の混合物10g)は、樹皮炭粉末と木酢液の混合物の持つカルボキシル基(R-COOH)やアルカリ性の無機物によるpH調節効果が相乗的に作用したことによるものと思われる。また、土壌への樹皮炭粉末と木酢液の混合物の添加により土壌の持つ緩衝作用が増強された結果(試験例2)は、樹皮炭粉末と木酢液の混合物の持つ緩衝効果が、相加的に作用したことによると思われる。
以上の結果から、土壌への樹皮炭粉末と木酢液の混合物の施用はアルカリ土壌の改善や土壌環境の酸性化を防ぐ上で効果的であり、作物にとってより良い土壌環境の維持に有用であると考えられる。
試験例3
土壌のpH低下抑制試験:
宮崎県西都市のキュウリ栽培施設から採取した砂壌土を風乾したものを試験土壌とし、これを20g試験管に入れた。試験土壌に対し1.5質量%となる量の製造例1の樹皮炭粉末及び木酢液混合物及び試験土壌に対し0.5質量%となる量の製造例2の繊維状物を試験土壌に添加した(SNE(0.5%)+WF(1.5%)試験区)。これに蒸留水50mLを加え、ボルテックスミキサーで20秒攪拌後、30分間振とう機で振とうし、30分間放置した。さらに塩酸(pH3に調整)を5mLずつ加え、合計25mLまで添加した。塩酸を添加するごとに、ボルテックスミキサーで20秒間攪拌し、5分間放置後、試験例1と同様にしてpHを測定した。製造例1の樹皮炭粉末及び木酢液混合物の添加量を2%、製造例2の繊維状物の添加量を1%として同様にpHを測定した(SNE(1%)+WF(2%)試験区)。対照として、試験土壌に塩酸のみを添加して同様にpHを測定した(対照区)。結果を表1及び図4に示す。
Figure 2021066801
この結果から、対照区では塩酸の添加量の増加に伴い、pHは徐々に低下し、最終的には当初から約1.5低下したのに対し、製造例1の樹皮炭粉末及び木酢液混合物及び製造例2の繊維状物を添加した試験区では、いずれもpHの低下は緩和され、その程度もわずかな範囲に抑制されることが示された。
本発明の土壌のpH調整材は、pHの低下を抑制して、作物の生育に適したpHの範囲を安定的に維持できるため、農業資材として有用なものである。
1……蒸煮缶
2……台車レール
3……ホイストコンベア
4……ホイストクレーン
5……収納網篭
6……レシプロサイロ
7……スクリューコンベア
8……搬送コンベア
9……リファイナー入口
10……リファイナー
11……スロートスクリュー
12……回転刃物・固定刃物部
13……リファイナー出口
14……風送ファン
15……風送管
16……サイクロン
17……集積室
18……蒸気入口
19……圧力計
20……温度計

Claims (11)

  1. 次の成分(a);
    (a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物
    を土壌に施用することを特徴とするpH調整方法。
  2. 成分(a)における樹皮が、樫、椎、椨、黄蘗及び柏よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の樹木の樹皮である請求項1記載の土壌のpH調整方法。
  3. 成分(a)における乾留の温度が380〜420℃である請求項1又は2記載の土壌のpH調整方法。
  4. 成分(a)における炭化の温度が380〜420℃である請求項1〜3のいずれかの項記載の土壌のpH調整方法。
  5. 成分(a)における木酢液と樹皮炭粉末の質量比が17:3〜15:5である請求項1〜4のいずれかの項記載の土壌のpH調整方法。
  6. 成分(a)と次の成分(b);
    (b)木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物とを土壌に施用する請求項1〜6のいずれかの項記載の土壌のpH調整方法。
  7. 成分(b)が、圧力3〜6気圧、温度120〜160℃で60〜120分間加圧蒸煮したものである請求項6記載の土壌のpH調整方法。
  8. 成分(b)における木質系素材が、杉、檜、松、樫、桐及び楠よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求項6又は7に記載の土壌のpH調整方法。
  9. 成分(a)と成分(b)の施用量の質量比((a):(b))が、1:1〜1:4である請求項6〜8のいずれかの項記載の土壌のpH調整方法。
  10. 次の成分(a);
    (a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物
    を有効成分として含有する土壌のpH調整材。
  11. 次の成分(a)及び(b);
    (a)樹皮を乾留して得られる木酢液及び樹皮を炭化して得られる樹皮炭粉末の混合物
    (b)木質系素材より得られるチップ原料を加圧蒸煮した後、当該蒸煮物を擂り潰して得られる繊維状物を含有する土壌のpH調整用資材。

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