JP2021063961A - プロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒生成部を備えるプロジェクターにおいては、冷媒生成部における冷媒生成効率のさらなる向上が求められていた。【解決手段】本発明のプロジェクターの一つの態様は、冷媒が気体へ変化することで冷却対象を冷却する冷却装置を備え、冷却装置の冷媒生成部は、回転する吸放湿部材の部分に空気を送る第1送風装置と、熱交換部と、吸放湿部材の部分を加熱する加熱部と、吸放湿部材における加熱部によって加熱された部分の周囲の空気を熱交換部に送る第2送風装置と、を有し、熱交換部は、第2送風装置から送られた空気が流通する複数の第1流路部と、複数の第1流路部を流通する空気の温度よりも低い温度を有する空気が流通する複数の第2流路部と、を有し、複数の第1流路部のそれぞれは、2つ以上の第2流路部に隣接して配置され、複数の第2流路部のそれぞれは、2つ以上の第1流路部に隣接して配置されていることを特徴とする。【選択図】図6
Description
本発明は、プロジェクターに関する。
特許文献1には、冷媒を生成する冷媒生成部を備えるプロジェクターが記載されている。特許文献1のプロジェクターでは、冷媒生成部において生成された冷媒が気体へ変化することでプロジェクターの冷却対象を冷却する。
上記のプロジェクターにおいては、冷媒生成部における冷媒生成効率のさらなる向上が求められていた。
本発明のプロジェクターの一つの態様は、冷却対象を備えるプロジェクターであって、光を射出する光源と、前記光源からの光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、冷媒が気体へ変化することで前記冷却対象を冷却する冷却装置と、を備え、前記冷却装置は、前記冷媒を生成する冷媒生成部と、生成された前記冷媒を前記冷却対象に向けて伝送する冷媒伝送部と、を有し、前記冷媒生成部は、回転する吸放湿部材と、第1領域に位置する前記吸放湿部材の部分に空気を送る第1送風装置と、前記冷媒伝送部が接続された熱交換部と、前記第1領域と異なる第2領域に位置する前記吸放湿部材の部分を加熱する加熱部と、前記吸放湿部材における前記加熱部によって加熱された部分の周囲の空気を前記熱交換部に送る第2送風装置と、を有し、前記熱交換部は、前記第2送風装置から送られた空気が流通する複数の第1流路部と、前記複数の第1流路部を流通する空気の温度よりも低い温度を有する空気が流通する複数の第2流路部と、を有し、前記複数の第1流路部のそれぞれは、2つ以上の前記第2流路部に隣接して配置され、前記複数の第2流路部のそれぞれは、2つ以上の前記第1流路部に隣接して配置されていることを特徴とする。
前記第1流路部と前記第2流路部とは、互いに並んで同じ方向に延びている構成としてもよい。
互いに隣接する少なくとも1組の前記第1流路部および前記第2流路部において、前記第1流路部の内部を空気が流通する向きと前記第2流路部の内部を空気が流通する向きとは、互いに逆向きである構成としてもよい。
前記第1流路部および前記第2流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部と前記第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部と前記第2流路部とは、前記熱交換部の少なくとも一部の領域に敷き詰められている構成としてもよい。
前記第1流路部および前記第2流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部と前記第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、多角形状である構成としてもよい。
前記断面において、1つの前記第1流路部の外形を構成する各辺は、他の前記第1流路部の外形を構成する辺と隣接せず、1つの前記第2流路部の外形を構成する各辺は、他の前記第2流路部の外形を構成する辺と隣接していない構成としてもよい。
前記断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、三角形状である構成としてもよい。
前記断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、四角形状である構成としてもよい。
前記第1流路部の内部は、前記第1流路部が延びる方向において前記第1流路部の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の前記第1流路部の内部と連通している構成としてもよい。
前記第2流路部の内部は、前記第2流路部が延びる方向において前記第2流路部の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の前記第2流路部の内部と連通している構成としてもよい。
前記第1流路部および前記第2流路部のうち一方の流路部の一端部は、前記第1流路部および前記第2流路部のうち他方の流路部の一端部よりも突出して延びている構成としてもよい。
前記一方の流路部が延びる方向と直交する方向に沿う前記一端部の流路面積は、前記一方の流路部において前記他方の流路部に隣接する部分の流路面積よりも小さくなっている構成としてもよい。
前記第1流路部の内壁面には、前記第1流路部が延びる方向に沿って延びる溝部が設けられている構成としてもよい。
前記第1流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部のうち前記第2流路部と隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部の断面形状は、多角形状であり、前記溝部は、前記第1流路部の内壁面のうち多角形状の頂点となる位置に設けられている構成としてもよい。
前記第2流路部には、前記第1送風装置から送られ前記第1領域に位置する前記吸放湿部材の部分を通過した後の空気が流入する構成としてもよい。
前記冷却対象は、前記光変調装置である構成としてもよい。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るプロジェクターについて説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
図1は、本実施形態のプロジェクター1を示す概略構成図である。図2は、本実施形態のプロジェクター1の一部を示す模式図である。図1に示すように、プロジェクター1は、光源2と、色分離光学系3と、光変調ユニット4Rと、光変調ユニット4Gと、光変調ユニット4Bと、光合成光学系5と、投射光学装置6と、を備える。光変調ユニット4Rは、光変調装置4RPを有する。光変調ユニット4Gは、光変調装置4GPを有する。光変調ユニット4Bは、光変調装置4BPを有する。
光源2は、略均一な照度分布を有するように調整された照明光WLを色分離光学系3に向けて射出する。光源2は、例えば、半導体レーザーである。色分離光学系3は、光源2からの照明光WLを赤色光LRと緑色光LGと青色光LBとに分離する。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7aと、第2のダイクロイックミラー7bと、第1の反射ミラー8aと、第2の反射ミラー8bと、第3の反射ミラー8cと、リレーレンズ8dと、を備える。
第1のダイクロイックミラー7aは、光源2から射出された照明光WLを、赤色光LRと、緑色光LGと青色光LBとが混合された光と、に分離する。第1のダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過させるとともに、緑色光LGおよび青色光LBを反射する特性を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGと青色光LBとが混合された光を緑色光LGと青色光LBとに分離する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射するとともに、青色光LBを透過させる特性を有する。
第1の反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置され、第1のダイクロイックミラー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4RPに向けて反射する。第2の反射ミラー8bおよび第3の反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置され、第2のダイクロイックミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4BPに導く。
光変調装置4RP、光変調装置4GP、および光変調装置4BPの各々は、液晶パネルから構成されている。光変調装置4RPは、光源2から射出された光のうち赤色光LRを画像信号に応じて変調する。光変調装置4GPは、光源2から射出された光のうち緑色光LGを画像信号に応じて変調する。光変調装置4BPは、光源2から射出された光のうち青色光LBを画像信号に応じて変調する。これにより、各光変調装置4RP,4GP,4BPは、各色光に対応した画像光を形成する。図示は省略するが、光変調装置4RP,4GP,4BPの各々の光入射側および光射出側には、偏光板が配置されている。
光変調装置4RPの光入射側には、光変調装置4RPに入射する赤色光LRを平行化するフィールドレンズ9Rが配置されている。光変調装置4GPの光入射側には、光変調装置4GPに入射する緑色光LGを平行化するフィールドレンズ9Gが配置されている。光変調装置4BPの光入射側には、光変調装置4BPに入射する青色光LBを平行化するフィールドレンズ9Bが配置されている。
光合成光学系5は、略立方体状のクロスダイクロイックプリズムから構成されている。光合成光学系5は、光変調装置4RP,4GP,4BPからの各色の画像光を合成する。光合成光学系5は、合成した画像光を投射光学装置6に向かって射出する。投射光学装置6は、投射レンズ群から構成されている。投射光学装置6は、光合成光学系5により合成された画像光、すなわち光変調装置4RP,4GP,4BPにより変調された光をスクリーンSCRに向かって拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー画像(映像)が表示される。
プロジェクター1は、図2に示すように、冷却装置10をさらに備える。冷却装置10は、冷媒Wが気体へ変化することで、プロジェクター1に備えられた冷却対象を冷却する。本実施形態において冷媒Wは、例えば、液体の水である。そのため、以下の説明においては、冷媒Wが気体へ変化することを単に気化と呼ぶ場合がある。本実施形態において冷却対象は、光変調ユニット4R,4G,4Bを含む。すなわち、本実施形態において冷却対象は、光変調装置4RP,4GP,4BPを含む。
冷却装置10は、冷媒生成部20と、冷媒伝送部50と、を有する。冷媒生成部20は、冷媒Wを生成する部分である。冷媒伝送部50は、生成された冷媒Wを冷却対象に向けて伝送する部分である。冷媒伝送部50によって冷却対象、すなわち本実施形態では光変調ユニット4R,4G,4Bに送られた冷媒Wが気化することで冷却対象から熱を奪うことができ、冷却装置10は、冷却対象を冷却することができる。以下、各部について詳細に説明する。
図3は、本実施形態の冷媒生成部20を模式的に示す概略構成図である。冷媒生成部20は、図3に示すように、吸放湿部材40と、モーター(駆動部)24と、第1送風装置(冷却送風装置)60と、熱交換部30と、循環ダクト25と、循環ダクト26と、加熱部22と、第2送風装置23と、第1ダクト21aと、第2ダクト21bと、を有する。
図4は、吸放湿部材40を示す斜視図である。吸放湿部材40は、図4に示すように、回転軸Rを中心とした扁平の円柱状である。吸放湿部材40の中心には、回転軸Rを中心とする中心孔40cが形成されている。中心孔40cは、回転軸Rの軸方向に吸放湿部材40を貫通する。吸放湿部材40は、回転軸R周りに回転する。
以下の説明においては、回転軸Rの軸方向を「回転軸方向DR」と呼び、適宜図においてDR軸で示す。また、回転軸方向DRと直交する一方向を「延伸方向DE」と呼び、適宜図においてDE軸で示す。また、回転軸方向DRおよび延伸方向DEの両方と直交する方向を「厚さ方向DT」と呼び、適宜図においてDT軸で示す。延伸方向DEは、後述する第1流路部34および第2流路部35が延びる方向である。
吸放湿部材40は、吸放湿部材40を回転軸方向DRに貫通する無数の貫通孔40bを有する。吸放湿部材40は、多孔質部材である。吸放湿部材40は、吸放湿性を有する。本実施形態において吸放湿部材40は、例えば、貫通孔40bを有する帯状の帯状部材40aを回転軸R周りに巻き、巻かれた帯状部材40aにおける外部に露出する面に吸放湿性を有する物質を塗布して作られている。なお、巻かれた帯状部材40aにおける外部に露出する面とは、吸放湿部材40の外表面、中心孔40cの内周面および貫通孔40bの内側面を含む。なお、吸放湿部材40は、全体が吸放湿性を有する物質から作られていてもよい。吸放湿性を有する物質としては、例えば、ゼオライトやシリカゲル等が挙げられる。
図3に示すモーター24の出力軸は、吸放湿部材40の中心孔40cに挿入されて固定されている。モーター24は、吸放湿部材40を回転軸R周りに回転させる。モーター24によって回転させられる吸放湿部材40の回転速度は、例えば、0.2rpm以上、5rpm以下程度である。
第1送風装置60は、例えば、プロジェクター1内に外部の空気を取り込む吸気ファンである。第1送風装置60は、第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分に空気AR1を送る。第1領域F1は、回転軸Rと直交する方向において、回転軸Rよりも一方側の領域である。一方、回転軸Rと直交する方向において、回転軸Rよりも他方側の領域、すなわち回転軸Rに対して第1領域F1と逆側の領域は、第2領域F2である。第1領域F1は、図3では回転軸Rよりも上側の領域である。第2領域F2は、図3では回転軸Rよりも下側の領域である。第1領域F1と第2領域F2とは、回転軸方向DRと直交する延伸方向DEにおいて、回転軸Rを基準として分けられている。
第1送風装置60は、図2に示すように、冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bにも空気AR1を送る。すなわち、本実施形態において第1送風装置60は、冷却対象に空気AR1を送る冷却送風装置である。第1送風装置60は、空気AR1を送れることができるならば、特に限定されず、例えば、軸流ファンであっても、遠心ファンであってもよい。
図5は、熱交換部30を示す部分断面斜視図である。図6は、複数の第1流路部34の一部と複数の第2流路部35の一部とを示す斜視図である。図7は、複数の第1流路部34の一部と複数の第2流路部35の一部とを延伸方向DEの一方側(+DE側)から視た図である。図8は、複数の第1流路部34の一部と複数の第2流路部35の一部とを示す断面図であって、図6におけるVIII−VIII断面図である。
熱交換部30は、冷媒Wが生成される部分である。熱交換部30は、図3に示すように、筐体31と、複数の第1流路部34と、複数の第2流路部35と、第1蓋部32と、第2蓋部33と、を有する。
図5に示すように、本実施形態において筐体31は、直方体箱状である。筐体31は、内部空間36と、流入孔部31aと、流出孔部31bと、を有する。流入孔部31aは、筐体31のうち回転軸方向DRの一方側(+DR側)の側壁部31cに設けられている。より詳細には、流入孔部31aは、側壁部31cのうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部に設けられている。流出孔部31bは、筐体31のうち回転軸方向DRの他方側(−DR側)の側壁部31dに設けられている。より詳細には、流出孔部31bは、側壁部31dのうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部に設けられている。流入孔部31aおよび流出孔部31bは、内部空間36と繋がっている。流入孔部31aおよび流出孔部31bは、例えば、矩形状である。本実施形態において流入孔部31aと流出孔部31bとは、回転軸方向DRに沿って視て互いに重なっている。
複数の第1流路部34および複数の第2流路部35は、図3および図5に示すように、筐体31の内部空間36に配置されている。なお、図5においては、複数の第1流路部34のうち内部空間36に配置された部分と複数の第2流路部35うち内部空間36に配置された部分とをまとめて二点鎖線で模式的に示している。
複数の第1流路部34は、図3に示すように、第2送風装置23から送られた空気が流通する流路部である。複数の第2流路部35は、複数の第1流路部34を流通する空気の温度よりも低い温度を有する空気が流通する流路部である。本実施形態において複数の第2流路部35には、第1送風装置60から送られた空気AR1が流通する。
本実施形態において第1流路部34および第2流路部35は、互いに並んで同じ方向に延びている。より詳細には、第1流路部34および第2流路部35は、延伸方向DEに延びている。本実施形態において第1流路部34および第2流路部35は、直線状に延びる導管である。複数の第1流路部34および複数の第2流路部35は、互いに平行な方向に延びている。
なお、本明細書において「複数の流路部が互いに平行な方向に延びている」とは、複数の流路部が厳密に互いに平行に延びている場合に加えて、複数の流路部が互いに略平行な方向に延びている場合も含む。「複数の流路部が互いに略平行な方向に延びている」とは、例えば、流路部同士の成す角度が10°以内程度の場合を含む。
第1流路部34は、第1流路部本体34aと、一対の接続部34b,34cと、を有する。図6から図8に示すように、本実施形態において第1流路部本体34aは、延伸方向DEに延び、延伸方向DEの両側に開口する角筒状である。第1流路部本体34aは、例えば、三角筒状である。延伸方向DEに沿って視て、第1流路部本体34aの外形状は、例えば、正三角形状である。
接続部34bは、図3に示すように、第1流路部本体34aのうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の端部に繋がっている。接続部34bは、第1流路部34のうち延伸方向DEの一方側の端部である。接続部34cは、第1流路部本体34aのうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部に繋がっている。接続部34cは、第1流路部34のうち延伸方向DEの他方側の端部である。
図6に示すように、接続部34bは、第1流路部本体34aから延伸方向DEの一方側(+DE側)に向かうに従って細くなっている。これにより、接続部34bの流路面積は、第1流路部本体34aから延伸方向DEの一方側に向かうに従って小さくなっている。すなわち、本実施形態において第1流路部34が延びる延伸方向DEと直交する回転軸方向DRおよび厚さ方向DTに沿う、第1流路部34の一端部の流路面積は、第1流路部34において後述する第2流路部35に隣接する部分の流路面積よりも小さくなっている。本実施形態において延伸方向DEと直交する断面における接続部34bの外形状は、第1流路部本体34aから延伸方向DEの一方側に向かって、三角形状から円形状に徐々に変化する。これにより、本実施形態において接続部34bのうち延伸方向DEの一方側の端部は、円筒状である。複数の第1流路部34における各接続部34bは、互いに隙間を空けて配置されている。
図3に示すように、接続部34cは、第1流路部本体34aから延伸方向DEの他方側(−DE側)に向かうに従って細くなっている。これにより、接続部34cの流路面積は、第1流路部本体34aから延伸方向DEの他方側に向かうに従って小さくなっている。すなわち、本実施形態において第1流路部34の両端部の流路面積は、第1流路部34において後述する第2流路部35に隣接する部分の流路面積よりも小さくなっている。本実施形態において延伸方向DEと直交する断面における接続部34cの外形状は、第1流路部本体34aから延伸方向DEの他方側に向かって、三角形状から円形状に徐々に変化する。これにより、本実施形態において接続部34cのうち延伸方向DEの他方側の端部は、円筒状である。接続部34cは、例えば、接続部34bと延伸方向DEに対称な形状である。複数の第1流路部34における各接続部34cは、互いに隙間を空けて配置されている。
第1流路部34は、筐体31のうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の側壁部31eから、筐体31のうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の側壁部31fまで延びている。第1流路部34のうち延伸方向DEの一方側の端部、すなわち接続部34bは、側壁部31eにおける延伸方向DEの一方側の面に開口し、筐体31の外部に開口している。第1流路部34のうち延伸方向DEの他方側の端部、すなわち接続部34cは、側壁部31fにおける延伸方向DEの他方側の面に開口し、筐体31の外部に開口している。これにより、第1流路部34は、筐体31の延伸方向DEの両側に位置する空間同士を繋いでいる。一方で、複数の第1流路部34の内部は、内部空間36と繋がっていない。すなわち、複数の第1流路部34の内部は、内部空間36と隔離されている。
図8に示すように、第1流路部34の内壁面には、第1流路部34が延びる延伸方向DEに沿って延びる溝部34dが設けられている。本実施形態において溝部34dは、第1流路部本体34aの内壁面に設けられている。溝部34dは、第1流路部34の内壁面のうち多角形状の頂点となる位置に設けられている。本実施形態では、溝部34dは、第1流路部本体34aの内壁面のうち三角形状の頂点となる位置にそれぞれ設けられている。すなわち、溝部34dは、第1流路部34ごとに3つずつ設けられている。図示は省略するが、溝部34dは、第1流路部本体34aの内壁面において延伸方向DEの全体に亘って設けられている。
本実施形態において第2流路部35は、図6に示すように、延伸方向DEに延び、延伸方向DEの両側に開口する角筒状である。第2流路部35は、例えば、三角筒状である。図7に示すように、延伸方向DEに沿って視て、第2流路部35の外形状は、例えば、第1流路部本体34aの外形状と同じ大きさの正三角形状である。延伸方向DEに沿って視て、第2流路部35の外形状は、例えば、第1流路部本体34aの外形状に対して、厚さ方向DTに反転した形状である。
図3に示すように、本実施形態において第2流路部35の延伸方向DEの寸法は、第1流路部34の延伸方向DEの寸法よりも小さい。第2流路部35の延伸方向DEの寸法は、例えば、第1流路部本体34aの延伸方向DEの寸法と同じである。第2流路部35のうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の端部は、例えば、第1流路部本体34aのうち延伸方向DEの一方側の端部と、延伸方向DEにおいて同じ位置に配置されている。これにより、第1流路部34は、接続部34bが設けられている分、延伸方向DEの一方側の端部が第2流路部35よりも突出して延びている。
第2流路部35のうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部は、例えば、第1流路部本体34aのうち延伸方向DEの他方側の端部と、延伸方向DEにおいて同じ位置に配置されている。これにより、第1流路部34は、接続部34cが設けられている分、延伸方向DEの他方側の端部が第2流路部35よりも突出して延びている。すなわち、本実施形態において第1流路部34は、両端部が第2流路部35よりも延伸方向DEに突出して延びている。
第2流路部35のうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の端部は、筐体31の内部空間36のうち延伸方向DEの一方側の端部に開口している。以下の説明においては、筐体31の内部空間36のうち延伸方向DEの一方側の端部を、第5空間S5と呼ぶ。第5空間S5には、複数の第1流路部34の接続部34bが配置されている。
第2流路部35のうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部は、筐体31の内部空間36のうち延伸方向DEの他方側の端部に開口している。筐体31の内部空間36のうち延伸方向DEの他方側の端部には、仕切部31gが設けられている。仕切部31gは、内部空間36のうち延伸方向DEの他方側の端部を回転軸方向DRに並ぶ第4空間S4と第6空間S6とに仕切っている。第4空間S4は、第6空間S6の回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する。
第4空間S4は、仕切部31gよりも回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する複数の第2流路部35の内部を介して、第5空間S5と連通している。これにより、仕切部31gよりも回転軸方向DRの一方側に位置する複数の第2流路部35の内部は、第4空間S4および第5空間S5をそれぞれ介して連通している。第4空間S4には、筐体31の側壁部31cに設けられた流入孔部31aが開口している。第4空間S4には、仕切部31gよりも回転軸方向DRの一方側に位置する複数の第1流路部34の接続部34cが配置されている。
第6空間S6は、仕切部31gよりも回転軸方向DRの他方側(−DR側)に位置する複数の第2流路部35の内部を介して、第5空間S5と連通している。これにより、仕切部31gよりも回転軸方向DRの他方側に位置する複数の第2流路部35の内部は、第5空間S5および第6空間S6をそれぞれ介して連通している。第6空間S6には、筐体31の側壁部31dに設けられた流出孔部31bが開口している。第6空間S6には、仕切部31gよりも回転軸方向DRの他方側に位置する複数の第1流路部34の接続部34cが配置されている。
このように、本実施形態において、第2流路部35の内部は、第2流路部35が延びる延伸方向DEにおいて第2流路部35の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の第2流路部35の内部と連通している。
図6から図8に示すように、複数の第1流路部34と複数の第2流路部35とは、互いに隣接して配置されている。本実施形態では、複数の第1流路部34のうち第1流路部本体34aと第2流路部35とが隣接して配置されている。ここで、図8は、第1流路部34および第2流路部35が延びる延伸方向DEと直交し、第1流路部34と第2流路部35とが隣接する部分を通る断面CS1を示す図である。本実施形態において断面CS1は、延伸方向DEと直交する熱交換部30の断面のうち、複数の第1流路部本体34aおよび複数の第2流路部35が設けられた熱交換部30の部分の断面を含む。
図8に示すように、断面CS1において、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状は、多角形状である。より詳細には、断面CS1において、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状は、三角形状である。断面CS1において、第1流路部34と第2流路部35とは、熱交換部30の少なくとも一部の領域に敷き詰められている。より詳細には、断面CS1において、第1流路部本体34aと第2流路部35とは、正三角形状の断面の外形を構成する各辺が、隣接する流路部における正三角形状の断面の外形を構成する辺と接するように、筐体31内の全体に隙間なく敷き詰められている。
断面CS1において第1流路部本体34aの外形を構成する各辺が隣接する辺は、第2流路部35の外形を構成する辺のみである。断面CS1において第2流路部35の外形を構成する各辺が隣接する辺は、第1流路部本体34aの外形を構成する辺のみである。すなわち、断面CS1において、1つの第1流路部34の外形を構成する各辺は、他の第1流路部34の外形を構成する辺と隣接せず、1つの第2流路部35の外形を構成する各辺は、他の第2流路部35の外形を構成する辺と隣接していない。
断面CS1において、1つの第1流路部本体34aの周囲には、3つの第2流路部35が1つの第1流路部本体34aの各辺と隣接して配置されている。すなわち、複数の第1流路部34のそれぞれは、2つ以上の第2流路部35に隣接して配置されている。断面CS1において、1つの第2流路部35の周囲には、3つの第1流路部本体34aが1つの第2流路部35の各辺と隣接して配置されている。すなわち、複数の第2流路部35のそれぞれは、2つ以上の第1流路部34に隣接して配置されている。
第1蓋部32は、図3および図5に示すように、筐体31における延伸方向DEの一方側(+DE側)の端部に接続されている。第1蓋部32は、回転軸方向DRに長く、延伸方向DEの他方側(−DE側)に開口する直方体箱状である。第1蓋部32における延伸方向DEの他方側の開口は、筐体31のうち延伸方向DEの一方側の側壁部31eによって閉塞されている。
第1蓋部32の内部には、図3に示すように、第1流路部34のうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の端部、すなわち接続部34bが開口している。第1蓋部32の内部には、仕切部32aが設けられている。仕切部32aは、第1蓋部32の内部を回転軸方向DRに並ぶ第1空間S1と第3空間S3とに仕切っている。第1空間S1は、第3空間S3の回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する。第1蓋部32には、第1空間S1と循環ダクト26の内部とを繋ぐ連通孔32bが形成されている。第1蓋部32には、第3空間S3と循環ダクト25の内部とを繋ぐ連通孔32cが形成されている。
第2蓋部33は、筐体31における延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部、すなわち筐体31に対して第1蓋部32が接続された側と逆側の端部に接続されている。第2蓋部33は、回転軸方向DRに長く、延伸方向DEの一方側(+DE側)に開口する直方体箱状である。第2蓋部33における延伸方向DEの一方側の開口は、筐体31のうち延伸方向DEの他方側の側壁部31fによって閉塞されている。第2蓋部33は、冷媒伝送部50と接続されている。これにより、熱交換部30は、冷媒伝送部50と接続されている。なお、図5においては、第2蓋部33における延伸方向DEの他方側の壁を省略している。
第2蓋部33の内部には、図3に示すように、第1流路部34のうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の端部、すなわち接続部34cが開口している。第2蓋部33の内部は、第1蓋部32と異なり、仕切られていない。以下の説明においては、第2蓋部33の内部の空間を、第2空間S2と呼ぶ場合がある。
第2空間S2は、第1流路部34の内部を介して、第1蓋部32の内部のうち第1空間S1および第3空間S3のそれぞれと繋がっている。より詳細には、第2空間S2は、仕切部32aよりも回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する複数の第1流路部34の内部を介して、第1空間S1と連通している。これにより、仕切部32aよりも回転軸方向DRの一方側に位置する複数の第1流路部34の内部は、第1空間S1および第2空間S2をそれぞれ介して連通している。第2空間S2は、仕切部32aよりも回転軸方向DRの他方側(−DR側)に位置する複数の第1流路部34の内部を介して、第3空間S3と連通している。これにより、仕切部32aよりも回転軸方向DRの他方側に位置する複数の第1流路部34の内部は、第2空間S2および第3空間S3をそれぞれ介して連通している。
このように、本実施形態において、第1流路部34の内部は、第1流路部34が延びる延伸方向DEにおいて第1流路部34の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の第1流路部34の内部と連通している。
循環ダクト26は、図3に示すように、回転軸方向DRにおいて、吸放湿部材40の一方側(+DR側)に配置されたダクトである。循環ダクト26は、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分に向かって、回転軸方向DRの他方側(−DR側)に開口する流入口を有する。循環ダクト26は、第1蓋部32の連通孔32bと繋がる流出口を有する。
循環ダクト25は、回転軸方向DRにおいて、吸放湿部材40の他方側(−DR側)に配置されたダクトである。循環ダクト25は、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分に向かって、回転軸方向DRの一方側(+DR側)に開口する流出口を有する。循環ダクト25は、第1蓋部32の連通孔32cと繋がる流入口を有する。
加熱部22は、加熱本体部22aを有する。加熱本体部22aは、循環ダクト25の内部に配置されている。加熱本体部22aは、回転軸方向DRにおいて、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分の他方側(−DR側)に配置されている。加熱本体部22aは、例えば、電気ヒーターである。加熱本体部22aは、循環ダクト25の内部の雰囲気(空気)を加熱する。本実施形態において加熱部22は、第2送風装置23を有する。
第2送風装置23は、循環ダクト26の内部に配置されている。第2送風装置23は、回転軸方向DRにおいて、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分の一方側(+DR側)に配置されている。第2送風装置23は、例えば、遠心ファンである。第2送風装置23は、回転軸方向DRの他方側(−DR側)から吸気した空気を、排気口23aから延伸方向DEの他方側(−DE側)に放出する。排気口23aは、第1蓋部32の連通孔32bに開口している。第2送風装置23は、連通孔32bを介して第1空間S1に空気を送る。
第2送風装置23から第1空間S1に放出される空気は、循環ダクト26の流入口を介して第2送風装置23の回転軸方向DRの他方側(−DR側)から吸気した空気であり、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を通過した空気である。すなわち、第2送風装置23は、第1領域F1と異なる第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分に空気を通過させて熱交換部30に送る。本実施形態において第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を通過する前の空気は、循環ダクト25の内部を流れている。そのため、加熱本体部22aは、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を通過する前の空気を加熱する。
このように、本実施形態において加熱部22は、加熱本体部22aによって加熱された空気を、第2送風装置23によって第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分に送ることで、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を加熱する。これにより、第2送風装置23は、吸放湿部材40における加熱部22によって加熱された部分の周囲の空気を熱交換部30に送る。
第2送風装置23から第1空間S1を介して熱交換部30に流入した空気は、複数の第1流路部34のうち第1空間S1と繋がる第1流路部34の内部を通って、第2空間S2に流入する。第2空間S2に流入した空気は、複数の第1流路部34のうち第3空間S3と繋がる第1流路部34の内部を通って、第3空間S3に流入し、連通孔32cから循環ダクト25の内部に流入する。循環ダクト25の内部に流入した空気は、加熱本体部22aによって加熱され、再び第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を通過して循環ダクト26の内部に流入し第2送風装置23に吸気される。
以上のように、本実施形態において冷媒生成部20は、第2送風装置23から放出された空気が循環する循環経路27を有する。循環経路27は、少なくとも循環ダクト25,26と熱交換部30とによって構成されている。循環経路27は、加熱本体部22aと吸放湿部材40と熱交換部30とを通る。吸放湿部材40と循環ダクト25,26との間には僅かに隙間が設けられているが、循環経路27は略密閉されており、循環経路27の内部に外部からの空気が流入することが抑制される。なお、以下の説明においては、第2送風装置23から放出され循環経路27内を循環する空気を空気AR2と呼ぶ。
第1ダクト21aは、回転軸方向DRにおいて、第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分の一方側(+DR側)に配置された流入口を有するダクトである。第1ダクト21aには、第1送風装置60から放出され第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分を通過した空気AR1が流入する。第1ダクト21a内に流入する空気AR1は、複数の第1流路部34を流通する空気AR2の温度よりも低い温度を有する空気である。
第1ダクト21aは、第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分の一方側の領域から熱交換部30に向かって延び、熱交換部30に接続されている。第1ダクト21aのうち熱交換部30と接続される端部21cは、回転軸方向DRの他方側(−DR側)に延びて、筐体31の流入孔部31aに接続されている。これにより、第1ダクト21aの内部は、第4空間S4と連通している。
第2ダクト21bは、回転軸方向DRに延び、回転軸方向DRの両側に開口しているダクトである。第2ダクト21bのうち回転軸方向DRの一方側(+DR側)の端部は、筐体31の流出孔部31bに接続されている。これにより、第2ダクト21bの内部は、第6空間S6と連通している。
第1ダクト21aを流通する空気AR1は、流入孔部31aから第4空間S4に流入する。第1ダクト21aから第4空間S4に流入した空気AR1は、複数の第2流路部35のうち第4空間S4と繋がる第2流路部35の内部を通って、第5空間S5に流入する。第5空間S5に流入した空気AR1は、複数の第2流路部35のうち第6空間S6と繋がる第2流路部35の内部を通って、第6空間S6に流入し、流出孔部31bから第2ダクト21bの内部に流入する。
このように、第1流路部34の内部を流通する空気AR2の温度よりも低い温度を有する空気AR1が第2流路部35の内部を流通することで、第2流路部35と隣接する第1流路部34の内部を流れる空気AR2が冷却される。本実施形態において第2流路部35には、第1送風装置60から送られ第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分を通過した後の空気AR1が流入する。
本実施形態において複数の第1流路部34のうち回転軸方向DRの一方側(+DR側)寄りに配置される第1流路部34の内部には、第1空間S1から第2空間S2に向かって、延伸方向DEの一方側(+DE側)から延伸方向DEの他方側(−DE側)に空気AR2が流通する。一方、複数の第2流路部35のうち回転軸方向DRの一方側寄りに配置される第2流路部35の内部には、第4空間S4から第5空間S5に向かって、延伸方向DEの他方側から延伸方向DEの一方側に空気AR1が流通する。すなわち、熱交換部30のうち回転軸方向DRの一方側部分において、第1流路部34において空気AR2が流通する向きと第2流路部35において空気AR1が流通する向きとは、互いに逆向きである。
また、本実施形態において複数の第1流路部34のうち回転軸方向DRの他方側(−DR側)寄りに配置される第1流路部34の内部には、第2空間S2から第3空間S3に向かって、延伸方向DEの他方側(−DE側)から延伸方向DEの一方側(+DE側)に空気AR2が流通する。一方、複数の第2流路部35のうち回転軸方向DRの他方側寄りに配置される第2流路部35の内部には、第5空間S5から第6空間S6に向かって、延伸方向DEの一方側から延伸方向DEの他方側に空気AR1が流通する。すなわち、熱交換部30のうち回転軸方向DRの他方側部分において、第1流路部34において空気AR2が流通する向きと第2流路部35において空気AR1が流通する向きとは、互いに逆向きである。このように、本実施形態において互いに隣接する少なくとも1組の第1流路部34および第2流路部35において、第1流路部34の内部を空気AR2が流通する向きと第2流路部35の内部を空気AR1が流通する向きとは、互いに逆向きである。
第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分に第1送風装置60から空気AR1が送られると、空気AR1に含まれる水蒸気が、第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分に吸湿される。水蒸気を吸湿した吸放湿部材40の部分は、モーター24によって吸放湿部材40が回転させられることで、第1領域F1から第2領域F2に移動する。そして、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分には、加熱本体部22aによって加熱された比較的温度の高い空気AR2が通る。これにより、吸放湿部材40に吸湿された水分が、気化して空気AR2に放湿される。
吸放湿部材40を通過することで空気AR1から吸湿した水蒸気を含んだ空気AR2は、第2送風装置23によって熱交換部30へと送られる。第1空間S1から熱交換部30へと流入した空気AR2は、第1流路部34の内部を流れる。第1流路部34の内部を流通する比較的温度の高い空気AR2は、上述したように、第2流路部35を流通する空気AR1によって冷却される。これにより、空気AR2に含まれていた水蒸気が凝縮して液体の水、すなわち冷媒Wになる。このようにして、熱交換部30は、第1流路部34が第2流路部35によって冷却されることで熱交換部30に流入した空気AR2から冷媒Wを生成する。
本実施形態において冷媒伝送部50は、多孔質部材製であり、毛細管現象によって冷媒Wを伝送する。冷媒伝送部50の材質としては、例えば、ポリプロピレン、コットン、ポーラス金属等が挙げられる。冷媒伝送部50の材質は、冷媒伝送部50の表面張力を比較的大きくできる材質が好ましい。冷媒伝送部50は、図5に示すように、第1捕捉部51と、第2捕捉部52と、第3捕捉部53と、接続部54と、を有する。
第1捕捉部51は、第1蓋部32の内側面のうち延伸方向DEの一方側(+DE側)の縁部に固定されている。第1捕捉部51は、薄い帯状であり、第1蓋部32の縁部に沿って矩形枠状に成形されている。第2捕捉部52は、第2蓋部33の内側面のうち延伸方向DEの他方側(−DE側)の縁部に固定されている。第2捕捉部52は、薄い帯状であり、第2蓋部33の縁部に沿って矩形枠状に成形されている。
第3捕捉部53は、第1捕捉部51から第1流路部34の内部を通って第2捕捉部52まで延びており、第1捕捉部51と第2捕捉部52とを接続している。第3捕捉部53は、延伸方向DEに延びた薄い帯状である。本実施形態において、第3捕捉部53は、図5に示すように、複数の第1流路部34のうち1つの第1流路部34の内部に配置されているが、これに限らない。第3捕捉部53は、複数の第1流路部34のうち一部の第1流路部34の内部に設けられていてもよいし、複数の第1流路部34のうち全ての第1流路部34の内部に設けられていてもよい。複数の第1流路部34のうち一部の第1流路部34の内部に設けられる場合、第3捕捉部53は、2つ以上の第1流路部34の内部に設けられてもよい。
接続部54は、冷媒生成部20と冷却対象とを接続する部分である。本実施形態において接続部54は、第2捕捉部52に接続され、第2蓋部33の内部から第2蓋部33の外部に第2蓋部33の壁を貫通して突出している。図9に示すように、第2蓋部33の外部に突出した接続部54は、冷却対象である光変調ユニット4Gまで延びている。図9は、光変調ユニット4R,4G,4Bと光合成光学系5とを示す斜視図である。接続部54は、薄い帯状である。接続部54の幅は、例えば、第1捕捉部51の幅、第2捕捉部52の幅、および第3捕捉部53の幅よりも大きい。
次に、本実施形態における冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bについて、より詳細に説明する。以下の説明においては、正の側を上側とし、負の側を下側とする上下方向Zを、適宜図においてZ軸で示す。投射光学装置6における最も光射出側の投射レンズの光軸AXと平行な方向、すなわち投射光学装置6の投射方向と平行な方向を「光軸方向X」と呼び、適宜図においてX軸で示す。光軸方向Xは、上下方向Zと直交する。また、光軸方向Xおよび上下方向Zの両方と直交する方向を「幅方向Y」と呼び、適宜図においてY軸で示す。
なお、上下方向Z、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図10は、光変調ユニット4Gを光入射側から視た図である。図11は、光変調ユニット4Gを示す図であって、図10におけるXI−XI断面図である。
冷却対象である光変調ユニット4Rと光変調ユニット4Gと光変調ユニット4Bとは、図9に示すように、光合成光学系5の周りを囲んで配置されている。光変調ユニット4Rと光変調ユニット4Bとは、光合成光学系5を幅方向Yに挟んで互いに反対側に配置されている。光変調ユニット4Gは、光合成光学系5の光軸方向Xの光入射側(−X側)に配置されている。光変調ユニット4Rの構造と光変調ユニット4Gの構造と光変調ユニット4Bの構造とは、配置される位置および姿勢が異なる点を除いて同様であるため、以下の説明においては、代表して光変調ユニット4Gについてのみ説明する場合がある。
冷却対象である光変調ユニット4Rと光変調ユニット4Gと光変調ユニット4Bとは、図9に示すように、光合成光学系5の周りを囲んで配置されている。光変調ユニット4Rと光変調ユニット4Bとは、光合成光学系5を幅方向Yに挟んで互いに反対側に配置されている。光変調ユニット4Gは、光合成光学系5の光軸方向Xの光入射側(−X側)に配置されている。光変調ユニット4Rの構造と光変調ユニット4Gの構造と光変調ユニット4Bの構造とは、配置される位置および姿勢が異なる点を除いて同様であるため、以下の説明においては、代表して光変調ユニット4Gについてのみ説明する場合がある。
光変調ユニット4Gは、光変調装置4GPを保持する保持フレーム80を有する。保持フレーム80は、図9から図11に示すように、光変調装置4GPに光が入射する方向に扁平で上下方向Zに長い略直方体状である。光変調装置4GPの光が入射する方向は、例えば、光軸方向Xである。
保持フレーム80は、図11に示すように、保持フレーム80を光が入射する方向に貫通する貫通孔81を有する。貫通孔81の光入射側(−X側)の縁には、貫通孔81の幅が広くなる段差部83が設けられている。光変調装置4GPは、段差部83に嵌められて保持フレーム80に保持されている。図10に示すように、保持フレーム80の光入射側の面における上下方向Zの両側の部分には、挿入溝82a,82bが形成されている。
プロジェクター1は、図9から図11に示すように、冷却対象である光変調ユニット4Gに設けられた冷却促進部70をさらに備える。冷却促進部70は、冷媒保持部71と、固定部材72と、を有する。冷媒保持部71は、冷却対象である光変調ユニット4Gの保持フレーム80の面に取り付けられている。本実施形態では、冷媒保持部71は、保持フレーム80における光変調装置4GPの光入射側(−X側)の面に設けられている。冷媒保持部71は、冷媒Wを保持する多孔質部材製である。冷媒保持部71の材質としては、例えば、ポリプロピレン、コットン、ポーラス金属等が挙げられる。冷媒保持部71の材質は、例えば、冷媒伝送部50の材質と同じにできる。冷媒保持部71の材質は、冷媒保持部71の表面張力を比較的大きくできる材質が好ましい。
図12は、冷媒保持部71を示す図である。冷媒保持部71は、図12に示すように、矩形枠状の本体部71aと、本体部71aにおける上下方向Zの両側の端部に設けられた挿入部71b,71cと、を有する。本体部71aは、図11に示すように、保持フレーム80における光変調装置4GPの光入射側(−X側)の面の一部を覆っている。本体部71aにおける内縁側の部分は、光変調装置4GPの外縁部分を覆っている。挿入部71bは、折り曲げられて保持フレーム80の挿入溝82aに挿入されている。挿入部71cは、折り曲げられて保持フレーム80の挿入溝82bに挿入されている。
固定部材72は、冷媒保持部71を固定する部材である。固定部材72は、図9および図11に示すように、板状の部材である。固定部材72は、例えば、金属製である。固定部材72は、矩形枠状の枠部72aと、取付部72bと、挿入部72cと、を有する。枠部72aは、図10および図11に示すように、冷媒保持部71の外縁部を覆っている。保持フレーム80と冷媒保持部71と枠部72aとは、光変調ユニット4Gを通過する光の方向(光軸方向X)に重ねられている。以下の説明においては、保持フレーム80と冷媒保持部71と枠部72aとが重ねられた方向を単に「重ね方向」と呼ぶ。固定部材72は、枠部72aによって、保持フレーム80との間で冷媒保持部71を重ね方向(光軸方向X)に挟んで固定している。
枠部72aの内縁は、冷媒保持部71の内縁よりも外側に設けられている。そのため、冷媒保持部71の一部、すなわち本実施形態では枠部72aよりも内側の部分は、重ね方向の固定部材72側から視て、露出している。
取付部72bは、図9および図11に示すように、枠部72aの上下方向Zの両端部における幅方向Yの両端部にそれぞれ設けられている。取付部72bは、枠部72aから保持フレーム80側(+X側)に突出している。取付部72bは、保持フレーム80の側面に設けられた突起に係合されている。これにより、固定部材72は、保持フレーム80に固定されている。
挿入部72cは、枠部72aの上下方向Zの両端部に設けられている。挿入部72cは、枠部72aから保持フレーム80側(+X側)に突出している。挿入部72cは、保持フレーム80の挿入溝82a,82bに挿入されている。挿入部72cは、挿入溝82a,82bの内部において、冷媒保持部71の挿入部71b,71cを押さえている。
冷却促進部70は、複数の光変調ユニット4R,4G,4Bのそれぞれに設けられている。すなわち、冷媒保持部71と固定部材72とは、複数の光変調ユニット4R,4G,4Bのそれぞれに設けられている。図12に示すように、各光変調ユニット4R,4G,4Bのうち、光変調ユニット4Gに設けられた冷媒保持部71Gは、冷媒伝送部50と接続されている。より詳細には、冷媒保持部71Gの下端部には、冷媒伝送部50の接続部54が接続されている。
光変調ユニット4Bに取り付けられた冷媒保持部71Bおよび光変調ユニット4Rに取り付けられた冷媒保持部71Rは、接続部54が接続されていない点を除いて、光変調ユニット4Gに取り付けられた冷媒保持部71Gと同様である。
本実施形態においては、光変調ユニット4Gに取り付けられた冷媒保持部71Gの両側に、光変調ユニット4Bに取り付けられた冷媒保持部71Bと、光変調ユニット4Rに取り付けられた冷媒保持部71Rと、をそれぞれ連結する連結部73a,73bが設けられている。連結部73a,73bは、多孔質部材製である。
連結部73aは、光変調ユニット4Gに取り付けられた冷媒保持部71Gと光変調ユニット4Bに取り付けられた冷媒保持部71Bとを連結している。これにより、冷媒保持部71Bは、冷媒保持部71Gを介して冷媒伝送部50の接続部54と接続されている。図9に示すように、連結部73aには、連結部73aを覆う被覆部74が設けられている。被覆部74は、例えば、樹脂製のフィルム等である。
連結部73bは、光変調ユニット4Gに取り付けられた冷媒保持部71と光変調ユニット4Rに取り付けられた冷媒保持部71とを連結している。これにより、冷媒保持部71Rは、冷媒保持部71Gを介して冷媒伝送部50の接続部54と接続されている。図示は省略するが、連結部73bにも、連結部73aと同様に被覆部74が設けられている。
冷媒生成部20によって生成された冷媒Wは、冷媒伝送部50の接続部54によって、冷媒保持部71Gに伝送される。冷媒保持部71Gに伝送された冷媒Wは、連結部73aを介して冷媒保持部71Bに伝送され、かつ、連結部73bを介して冷媒保持部71Rに伝送される。このようにして、冷媒生成部20で生成された冷媒Wが、3つの光変調ユニット4R,4G,4Bに伝送される。そして、伝送され冷媒保持部71に保持された冷媒Wが気化することで、冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bが冷却される。より詳細には、冷媒保持部71に保持された冷媒Wが気化することで、冷媒保持部71が取り付けられた保持フレーム80が冷却され、保持フレーム80が冷却されることで、保持フレーム80が保持する光変調装置4RP,4GP,4BPが冷却される。これにより、冷却装置10によって、冷却対象である光変調装置4RP,4GP,4BPを冷却できる。
本実施形態によれば、冷却装置10は、冷媒生成部20で生成した冷媒Wを冷媒伝送部50によって冷却対象へと伝送し、吸熱反応である冷媒Wの気化を利用することで冷却対象から熱を奪って冷却対象を冷却することができる。冷媒Wの気化による冷却は、積極的に冷却対象から熱を奪えるため、空冷および液冷のように単に冷媒への伝熱によって冷却対象を冷却する場合に比べて、冷却性能に優れている。これにより、空冷および液冷と同じ冷却性能を得る場合に、空冷および液冷に比べて冷却装置10全体を小型化しやすい。
また、冷媒Wの気化による冷却の場合、気化する冷媒Wが冷却対象と接触する表面積を大きくすることで冷却性能を向上できる。そのため、冷却装置10による冷却性能を大きくしても、騒音が大きくなることを抑制できる。以上により、本実施形態によれば、冷却性能に優れ、かつ、小型で静粛性に優れた冷却装置10を備えたプロジェクター1が得られる。
また、本実施形態によれば、冷媒生成部20において冷媒Wを生成できるため、使用者が冷媒Wを補充する手間がなく、使用者の利便性を向上できる。また、冷媒生成部20によって、冷媒Wを必要なときに必要な分だけ生成することが調整可能であるため、貯蔵タンク等に冷媒Wを溜めておかなくてもよく、プロジェクター1の重量を軽くできる。
また、本実施形態によれば、吸放湿部材40によって第1送風装置60から送られる空気AR1に含まれた水蒸気を吸湿でき、吸放湿部材40によって吸湿した水分を第2送風装置23によって送られる空気AR2内に水蒸気として放湿できる。そして、熱交換部30によって、空気AR2に水蒸気として放湿された水分を凝縮させて冷媒Wを生成することができる。これにより、本実施形態によれば、プロジェクター1内の雰囲気中から冷媒Wを生成することができる。
また、本実施形態によれば、熱交換部30は、第2送風装置23から送られた空気AR2が流通する複数の第1流路部34と、複数の第1流路部34を流通する空気AR2の温度よりも低い温度を有する空気AR1が流通する複数の第2流路部35と、を有する。そのため、第2流路部35の内部を流通する空気AR1によって、第1流路部34の内部を流通する空気AR2を冷却できる。これにより、第1流路部34の内部において、空気AR2に水蒸気として放湿された水分を凝縮させて冷媒Wを生成することができる。
また、本実施形態によれば、複数の第1流路部34のそれぞれは、2つ以上の第2流路部35に隣接して配置され、複数の第2流路部35のそれぞれは、2つ以上の第1流路部34に隣接して配置されている。そのため、第1流路部34と第2流路部35とが接触する面積を大きくすることができ、第1流路部34を流通する空気AR2と第2流路部35を流通する空気AR1との間で好適に熱交換を行うことができる。これにより、第2流路部35を流通する空気AR1によって第1流路部34を流通する空気AR2を好適に冷却でき、冷媒Wを生成しやすくできる。したがって、本実施形態によれば、冷媒生成部20の冷媒生成効率を向上できる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34と第2流路部35とは、互いに並んで同じ方向に延びている。そのため、第1流路部34のうち第2流路部35と隣接する部分の長さを大きくしやすい。これにより、第1流路部34の内部を流通する空気AR2が第2流路部35の内部を流通する空気AR1によって冷却される時間を長くすることができる。したがって、冷媒Wをより生成しやすくでき、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、互いに隣接する少なくとも1組の第1流路部34および第2流路部35において、第1流路部34の内部を空気AR2が流通する向きと第2流路部35の内部を空気AR1が流通する向きとは、互いに逆向きである。ここで、隣り合う2つの流れの間における熱交換は、2つの流れの向きが同じ向きであるよりも、逆向きである場合の方が、効率が高いことが知られている。そのため、第1流路部34の内部を空気AR2が流通する向きと第2流路部35の内部を空気AR1が流通する向きとが互いに逆向きであることで、第1流路部34の内部を流通する空気AR2と第2流路部35の内部を流通する空気AR1との間の熱交換効率を向上できる。したがって、第1流路部34の内部を流通する空気AR2をより好適に冷却でき、冷媒Wをより生成しやすくできる。そのため、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34および第2流路部35が延びる延伸方向DEと直交し、第1流路部34と第2流路部35とが隣接する部分を通る断面CS1において、第1流路部34と第2流路部35とは、熱交換部30の少なくとも一部の領域に敷き詰められている。そのため、第1流路部34と第2流路部35とが互いに接触する面積をより大きくしやすい。これにより、第1流路部34の内部を流通する空気AR2をより好適に冷却でき、冷媒Wをより生成しやすくできる。したがって、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34および第2流路部35が延びる延伸方向DEと直交し、第1流路部34と第2流路部35とが隣接する部分を通る断面CS1において、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状は、多角形状である。そのため、例えば、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状が円形状である場合に比べて、隣接する第1流路部34と第2流路部35とが互いに接触する面積を大きくしやすい。また、断面CS1において、第1流路部34と第2流路部35とを空間効率よく隙間なく敷き詰めやすく、第1流路部34と第2流路部35とが互いに接触する面積をより大きくしやすい。これにより、第1流路部34の内部を流通する空気AR2をより好適に冷却でき、冷媒Wをより生成しやすくできる。したがって、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、断面CS1において、1つの第1流路部34の外形を構成する各辺は、他の第1流路部34の外形を構成する辺と隣接せず、1つの第2流路部35の外形を構成する各辺は、他の第2流路部35の外形を構成する辺と隣接していない。そのため、第1流路部34をより多くの第2流路部35と隣接させて配置しやすい。これにより、第1流路部34の内部を流通する空気AR2を、第2流路部35の内部を流通する空気AR1によって、より冷却しやすい。したがって、冷媒Wをより生成しやすくでき、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、断面CS1において、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状は、三角形状である。そのため、図8に示すように、断面CS1において、1つの第1流路部34の外形を構成する各辺を他の第1流路部34の外形を構成する辺と隣接させず、かつ、1つの第2流路部35の外形を構成する各辺を他の第2流路部35の外形を構成する辺と隣接させずに、第1流路部34と第2流路部35とを敷き詰めることができる。これにより、第1流路部34と第2流路部35とが互いに接触する面積をより好適に大きくできる。したがって、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、三角形は、面積が同じである場合、多角形のうちで最も周りの長さが大きくなる。そのため、第1流路部34の断面形状および第2流路部35の断面形状を三角形状とすることで、第1流路部34の断面積に対する第1流路部34が第2流路部35と接触する面積の割合を最も大きくしやすい。これにより、冷媒生成部20の冷媒生成効率をより向上できる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34の内部は、第1流路部34が延びる延伸方向DEにおいて第1流路部34の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の第1流路部34の内部と連通している。そのため、一方の空間に空気AR2を流入させることで、2つ以上の第1流路部34の内部に空気AR2を流入させることができ、かつ、他方の空間において2つ以上の第1流路部34の内部に流入した空気AR2を合流させることができる。
具体的に本実施形態では、第1蓋部32の内部の第1空間S1に空気AR2を流入させることで、回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する複数の第1流路部34の内部に空気AR2を流入させることができ、かつ、回転軸方向DRの一方側に位置する複数の第1流路部34の内部に流入した空気AR2を第2空間S2において合流させることができる。また、第2空間S2に空気AR2を流入させることで、回転軸方向DRの他方側(−DR側)に位置する複数の第1流路部34の内部に空気AR2を流入させることができ、かつ、回転軸方向DRの他方側に位置する複数の第1流路部34の内部に流入した空気AR2を第3空間S3において合流させることができる。これにより、複数の第1流路部34に空気AR2を流入させるための流路を少なくしつつ、複数の第1流路部34から排出された空気AR2を送るための流路を少なくできる。したがって、熱交換部30の構造が複雑化することを抑制できる。
また、第2流路部35の内部は、第2流路部35が延びる延伸方向DEにおいて第2流路部35の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の第2流路部35の内部と連通している。そのため、一方の空間に空気AR1を流入させることで、2つ以上の第2流路部35の内部に空気AR1を流入させることができ、かつ、他方の空間において2つ以上の第2流路部35の内部に流入した空気AR1を合流させることができる。
具体的に本実施形態では、筐体31の内部の第4空間S4に空気AR1を流入させることで、回転軸方向DRの一方側(+DR側)に位置する複数の第2流路部35の内部に空気AR1を流入させることができ、かつ、回転軸方向DRの一方側に位置する複数の第2流路部35の内部に流入した空気AR1を第5空間S5において合流させることができる。また、第5空間S5に空気AR1を流入させることで、回転軸方向DRの他方側(−DR側)に位置する複数の第2流路部35の内部に空気AR1を流入させることができ、かつ、回転軸方向DRの他方側に位置する複数の第2流路部35の内部に流入した空気AR1を第6空間S6において合流させることができる。これにより、複数の第2流路部35に空気AR1を流入させるための流路を少なくしつつ、複数の第2流路部35から排出された空気AR1を送るための流路を少なくできる。したがって、熱交換部30の構造が複雑化することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34の一端部は、第2流路部35の一端部よりも突出して延びている。本実施形態では、第1流路部34の接続部34bが第2流路部35よりも延伸方向DEの一方側(+DE側)に突出して延びており、第1流路部34の接続部34cが第2流路部35よりも延伸方向DEの他方側(−DE側)に突出して延びている。そのため、接続部34b,34cの周囲の空間から、第2流路部35に空気AR1を流入させる構成を採用できる。これにより、複数の第1流路部34が繋がる空間と複数の第2流路部35が繋がる空間とを互いに隔離した状態で容易に設けることができる。
本実施形態では、第1流路部34の両端部を筐体31の外部に開口させることで、第1流路部34の内部を筐体31の内部空間36と隔離でき、第2流路部35を第1流路部34よりも短くすることで、筐体31内に第2流路部35へと空気AR2を流通させることができる空間として、第4空間S4、第5空間S5、および第6空間S6を設けることができる。したがって、隣接する第1流路部34と第2流路部35とを互いに隔離された状態としつつ、各空間を介して、複数の各流路部に容易に空気を流通させることができる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34が延びる延伸方向DEと直交する回転軸方向DRおよび厚さ方向DTに沿う一端部の流路面積は、第1流路部34において第2流路部35に隣接する部分の流路面積よりも小さくなっている。そのため、第2流路部35よりも突出する第1流路部34の一端部同士の間に好適に隙間を設けることができる。本実施形態では、接続部34b同士の間および接続部34c同士の間に好適に隙間を設けることができる。これにより、接続部34bが配置された第5空間S5と接続部34cが配置された第4空間S4および第6空間S6とにおいて、空気AR1を好適に流通させることができる。したがって、第2流路部35に空気AR1を流通させやすくできる。
また、本実施形態によれば、延伸方向DEと直交する断面における接続部34b,34cの外形状は、第1流路部本体34aから離れるに従って、三角形状から円形状に徐々に変化している。そのため、第1流路部本体34aから接続部34b,34cへと滑らかに空気AR2を流通させることができる。
また、本実施形態によれば、第1流路部34の内壁面には、第1流路部34が延びる方向に沿って延びる溝部34dが設けられている。そのため、第1流路部34の内部で生じた冷媒Wを溝部34dによって、延伸方向DEへと送りやすい。これにより、第1流路部34の内部から冷媒Wを排出しやすく、第1流路部34の内部が冷媒Wによって詰まることを抑制できる。したがって、第1流路部34の内部に空気AR2が好適に流通する状態を維持しやすい。本実施形態では、第1流路部本体34aの内部で生じた冷媒Wが、溝部34dによって第1蓋部32の内部または第2蓋部33の内部へ送られやすい。
また、本実施形態によれば、溝部34dは、第1流路部34の内壁面のうち多角形状の頂点となる位置に設けられている。そのため、第1流路部34の内部において生じた冷媒Wが溝部34dに集まりやすい。これにより、第1流路部34の内部において生じた冷媒Wを、溝部34dを介して、より第1流路部34の内部から排出しやすくできる。したがって、第1流路部34の内部が冷媒Wによって詰まることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2流路部35には、第1送風装置60から送られ第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分を通過した後の空気AR1が流入する。そのため、第2流路部35の内部に空気AR1を送る送風装置を別途設ける必要がなく、プロジェクター1の部品点数が増加することを抑制できる。また、第2流路部35の内部に空気AR1を送る送風装置を別途設けるような場合に比べて、プロジェクター1から生じる騒音が大きくなることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1送風装置60は、冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bに空気AR1を送る冷却送風装置である。そのため、空気AR1によって光変調ユニット4R,4G,4Bに伝送された冷媒Wを気化させやすく、光変調ユニット4R,4G,4Bをより冷却することができる。また、冷却対象を冷却する冷却送風装置を、第1送風装置60の他に別途設ける必要がないため、プロジェクター1の部品点数が増加することを抑制でき、騒音が大きくなることを抑制できる。
また、上述したように、本実施形態では、プロジェクター1の内部に外部の空気を取り込む吸気ファンである第1送風装置60を利用して、冷却対象に送られた冷媒Wの気化を促進させる。そのため、第1送風装置60の出力を低くしても、冷却装置10が設けられていないときと同等の冷却性能を得ることが可能である。したがって、吸気ファンである第1送風装置60の出力を低くして、第1送風装置60から生じる騒音を低減することができ、プロジェクター1の静粛性をより向上できる。
また、例えば、冷媒生成部20において、第2送風装置23から熱交換部30に送られる空気AR2の湿度が比較的低い場合、熱交換部30が冷却されても、冷媒Wが生成されにくい場合がある。熱交換部30に送られる空気AR2の湿度は、例えば、プロジェクター1の外部の空気等が混ざり込むような場合に、低下する場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、冷媒生成部20は、第2送風装置23から放出された空気AR2が循環する循環経路27を有する。そのため、循環経路27を略密閉することで循環経路27内にプロジェクター1の外部の空気が入ることを抑制でき、熱交換部30の第1流路部34に送られる空気AR2の湿度を比較的高い状態に維持しやすい。したがって、第2流路部35によって第1流路部34を冷却することで、好適に冷媒Wを生成することができる。
また、本実施形態によれば、加熱部22は、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を通過する前の空気を加熱する加熱本体部22aと、第2送風装置23と、を有する。そのため、加熱部22は、第2送風装置23によって吸放湿部材40に空気AR2を送ることで、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分を加熱することができる。これにより、加熱本体部22aを吸放湿部材40から離れた位置に配置しても、加熱部22によって吸放湿部材40を加熱することができる。したがって、加熱部22の構成の自由度を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、冷媒生成部20は、吸放湿部材40を回転させるモーター24を有する。そのため、吸放湿部材40を一定の速度で安定して回転させることができる。これにより、第1領域F1に位置する吸放湿部材40の部分に空気AR1から好適に水蒸気を吸湿させることができ、かつ、第2領域F2に位置する吸放湿部材40の部分から空気AR2へと好適に水分を放湿させることができる。したがって、効率的に冷媒Wを生成できる。
また、本実施形態によれば、冷媒伝送部50は、毛細管現象によって冷媒Wを伝送する。そのため、冷媒Wを伝送するためにポンプ等の動力を別途用意する必要がない。これにより、プロジェクター1の部品点数が増加することを抑制でき、プロジェクター1をより小型・軽量化しやすい。
また、本実施形態によれば、冷媒伝送部50は、冷媒生成部20と冷却対象とを接続する多孔質部材製の接続部54を有する。そのため、冷媒Wを接続部54に吸収させて毛細管現象によって伝送することができる。
また、本実施形態によれば、冷媒伝送部50は、第2蓋部33の内部に設けられた第2捕捉部52を有する。第2捕捉部52は、接続部54と接続されている。そのため、第2蓋部33の内部に溜まった冷媒Wを第2捕捉部52で吸収して毛細管現象によって接続部54に伝送することができる。これにより、生成した冷媒Wを無駄なく冷却対象へと送りやすい。
また、本実施形態によれば、冷媒伝送部50は、第1蓋部32の内部に設けられた第1捕捉部51と、第1捕捉部51と第2捕捉部52とを接続する第3捕捉部53と、を有する。これにより、第1蓋部32の内部に溜まった冷媒Wを第1捕捉部51で吸収して、毛細管現象によって第3捕捉部53を介して第2捕捉部52に伝送することができる。したがって、第1蓋部32の内部に溜まった冷媒Wを第2捕捉部52から接続部54に伝送して、冷却対象に伝送することができる。そのため、生成した冷媒Wをより無駄なく冷却対象へと送りやすい。
また、本実施形態によれば、第3捕捉部53は、第1流路部34の内部を通る。そのため、第1流路部34の内部に溜まった冷媒Wを第3捕捉部53で吸収して、第2捕捉部52および接続部54を介して冷却対象へと伝送することができる。したがって、生成した冷媒Wをより無駄なく冷却対象へと送りやすい。また、第1流路部34の内部が冷媒Wによって詰まることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、接続部54の幅は、例えば、第1捕捉部51の幅、第2捕捉部52の幅、および第3捕捉部53の幅よりも大きい。そのため、接続部54の幅を比較的大きくしやすく、接続部54によって伝送できる冷媒Wの量を多くできる。したがって、冷媒伝送部50によって冷媒Wを冷却対象に送りやすく、冷却対象をより冷却しやすい。
また、一方で、第1捕捉部51の幅、第2捕捉部52の幅、および第3捕捉部53の幅を比較的小さくしやすい。そのため、第1捕捉部51と第2捕捉部52と第3捕捉部53とによって保持される冷媒Wの量を少なくできる。これにより、第1捕捉部51と第2捕捉部52と第3捕捉部53とによって保持されたまま、熱交換部30の内部に残る冷媒Wの量を少なくでき、生成した冷媒Wをより無駄なく冷却対象へと送りやすい。
また、本実施形態によれば、冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bに設けられ、冷媒Wを保持する冷媒保持部71が設けられる。そのため、光変調ユニット4R,4G,4Bに伝送された冷媒Wを、冷媒Wが気化するまで冷媒保持部71によって光変調ユニット4R,4G,4Bに対して保持しておくことができる。これにより、生成した冷媒Wを無駄なく利用しやすく、冷却装置10の冷却性能をより向上させることができる。
また、本実施形態によれば、冷媒保持部71は、冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bの面に取り付けられ、かつ、多孔質部材製である。そして、冷媒保持部71の少なくとも一部は、重ね方向の冷媒保持部71側から視て、露出している。そのため、冷媒保持部71の露出した部分から冷媒Wを気化させやすく、冷却装置10の冷却性能をより向上させることができる。また、冷媒保持部71が多孔質部材製であるため、毛細管現象によって、冷媒保持部71が設けられた冷却対象の面上に均一に冷媒Wを行き渡らせやすく、より冷却対象を冷却しやすい。
また、例えば、接着剤によって冷媒保持部71を保持フレーム80に固定する場合、接着剤が冷媒保持部71に吸収されて、多孔質部材製である冷媒保持部71の孔が塞がれる場合がある。そのため、冷媒保持部71に冷媒Wが吸収されにくくなり、冷媒保持部71によって冷媒Wを保持しにくくなる場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、冷媒保持部71を保持フレーム80との間で挟んで固定する固定部材72が設けられている。そのため、接着剤を使用することなく、冷媒保持部71を保持フレーム80に対して固定することができる。これにより、冷媒保持部71によって冷媒Wを保持しにくくなることを抑制できる。また、本実施形態では、固定部材72は金属製である。そのため、固定部材72は、熱伝導率が比較的高く、冷却されやすい。したがって、第1送風装置60からの空気AR1および冷媒Wの気化によって固定部材72の温度が低下しやすく、固定部材72と接触する冷却対象をより冷却しやすい。
また、本実施形態によれば、冷媒保持部71は、保持フレーム80における光変調装置4GPの光入射側の面に設けられている。そのため、冷媒保持部71から気化した冷媒Wの水蒸気が、光変調装置4GPから光合成光学系5に射出される光に影響を与えることを抑制できる。これにより、プロジェクター1から投射される画像にノイズが生じることを抑制できる。
また、本実施形態によれば、冷媒保持部71は、複数設けられた光変調ユニット4R,4G,4Bにそれぞれ設けられ、複数の冷媒保持部71同士を互いに連結する連結部73a,73bが設けられている。そのため、冷媒伝送部50を1つの冷媒保持部71に接続させることで、他の冷媒保持部71にも冷媒Wを伝送することができる。これにより、プロジェクター1の内部における冷媒伝送部50の引き回しを簡単化できる。
また、本実施形態によれば、連結部73a,73bには、連結部73a,73bをそれぞれ覆う被覆部74が設けられている。そのため、連結部73a,73bを伝って移動する冷媒Wが連結部73a,73bにおいて気化することを抑制できる。これにより、冷媒Wが冷却対象である光変調ユニット4R,4G,4Bの冷却に寄与せずに気化することを抑制でき、生成した冷媒Wが無駄になることを抑制できる。
なお、本実施形態においては、連結部73a,73bと同様に、接続部54が被覆されていてもよい。この構成によれば、冷却対象に伝送する間に冷媒Wが気化することを抑制できる。そのため、冷却対象に効率よく冷媒Wを伝送でき、かつ、生成した冷媒Wが無駄になることをより抑制できる。接続部54および連結部73a,73bは、例えば、チューブ等によって周囲を被覆されてもよい。また、接続部54および連結部73a,73bは、表面に気化を抑制するコーティング処理が施されてもよい。
なお、本実施形態においては、下記の構成を採用することもできる。
熱交換部において、第1流路部と第2流路部とは、互いに2つ以上の他方の流路部に隣接して配置されていれば、特に限定されない。第1流路部の数および第2流路部の数は、それぞれ2つ以上であれば、特に限定されない。第1流路部の数と第2流路部の数とは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
熱交換部において、第1流路部と第2流路部とは、互いに2つ以上の他方の流路部に隣接して配置されていれば、特に限定されない。第1流路部の数および第2流路部の数は、それぞれ2つ以上であれば、特に限定されない。第1流路部の数と第2流路部の数とは、互いに同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。
第1流路部および第2流路部が延びる方向と直交し、第1流路部と第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、第1流路部の断面形状および第2流路部の断面形状は、特に限定されず、例えば、図13に示すような四角形状であってもよいし、五角形以上の多角形状であってもよいし、円形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。
図13は、変形例の熱交換部130の一部を示す断面図である。図13は、第1流路部134および第2流路部135が延びる延伸方向DEと直交し、第1流路部134と第2流路部135とが隣接する部分を通る断面CS2を示している。
図13に示すように、熱交換部130の断面CS2において、第1流路部134の断面形状および第2流路部135の断面形状は、四角形状である。より詳細には、断面CS2において、第1流路部本体134aの断面形状および第2流路部135の断面形状は、正方形状である。第1流路部134の内壁面のうち四角形状の頂点となる位置のそれぞれには、延伸方向DEに延びる溝部134dが設けられている。
本変形例の断面CS2において、第1流路部134と第2流路部135とは、回転軸方向DRおよび厚さ方向DTに沿って、マトリクス状に敷き詰められて配置されている。マトリクスの各列および各行において、第1流路部134と第2流路部135とは、交互に配置されている。1つの第1流路部134の周囲には4つの第2流路部135が隣接して配置され、1つの第2流路部135の周囲には4つの第1流路部134が隣接して配置されている。
本変形例のように、断面CS2における各流路部の断面形状が四角形状である場合にも、断面CS2において、1つの第1流路部134の外形を構成する各辺を他の第1流路部134の外形を構成する辺と隣接させず、かつ、1つの第2流路部135の外形を構成する各辺を他の第2流路部135の外形を構成する辺と隣接させずに、第1流路部134と第2流路部135とを敷き詰めることができる。これにより、第1流路部134と第2流路部135とが互いに接触する面積を好適に大きくできる。
第1流路部および第2流路部が延びる方向と直交し、第1流路部と第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、1つの第1流路部の外形を構成する各辺は、他の第1流路部の外形を構成する辺と隣接してもよいし、1つの第2流路部の外形を構成する各辺は、他の第2流路部の外形を構成する辺と隣接してもよい。第1流路部および第2流路部が延びる方向と直交し、第1流路部と第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、第1流路部と第2流路部とは、熱交換部の一部の領域のみに敷き詰められていてもよい。例えば、上述した実施形態において筐体31内の一部の領域のみに、第1流路部34と第2流路部35とが敷き詰められていてもよい。第1流路部および第2流路部が延びる方向と直交し、第1流路部と第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、第1流路部と第2流路部とは敷き詰められていなくてもよい。例えば、第1流路部と第2流路部とによって囲まれた隙間が設けられてもよい。
上述した実施形態において第1流路部34は、両端部が第2流路部35よりも突出して延びる構成としたが、これに限られない。第1流路部および第2流路部のうち一方の流路部は、一端部が第1流路部および第2流路部のうち他方の流路部よりも突出して延びていてもよい。すなわち、例えば、第2流路部の一端部が、第1流路部の一端部よりも突出して延びる構成であってもよいし、第2流路部の両端部が、第1流路部の両端部よりも突出して延びる構成であってもよい。また、第1流路部の一端部が第2流路部の一端部よりも突出して延び、かつ、第2流路部の他端部が第1流路部の他端部よりも突出して延びる構成であってもよい。
他方の流路部よりも突出して延びる一方の流路部における一端部の形状は、特に限定されない。例えば、上述した実施形態における接続部34b,34cは、断面形状が三角形状から円形状以外の形状に変化してもよいし、断面形状が三角形状のまま細くなってもよいし、全体が円筒状であってもよい。
他方の流路部よりも突出して延びる一方の流路部における一端部の流路面積は、一方の流路部において他方の流路部に隣接する部分の流路面積よりも小さくならなくてもよい。すなわち、例えば、上述した実施形態において接続部34b,34cは、設けられなくてもよい。この場合、第1流路部本体34aが第2流路部35よりも延伸方向DEの両側に延長して設けられてもよい。
第1流路部および第2流路部は、曲線状に延びてもよいし、曲線状に延びる部分と直線状に延びる部分とを有してもよい。第1流路部と第2流路部とは、互いに異なる方向に延びていてもよい。互いに隣接する第1流路部および第2流路部において、第1流路部の内部を空気が流通する向きと第2流路部の内部を空気が流通する向きとは、互いに同じ向きであってもよい。第2流路部に流入される空気は、第1送風装置から送られる空気でなくてもよい。この場合、第2流路部に空気を送る別の送風装置が設けられてもよい。
上述した実施形態においては、第2送風装置23によって送られた空気AR2が第1流路部34を2回通る構成としたが、これに限られない。第2送風装置23によって送られた空気AR2が第1流路部34を1回のみ通る構成であってもよいし、3回以上通る構成であってもよい。
上述した実施形態においては、第1ダクト21aから熱交換部30に流入した空気AR1が第2流路部35を2回通る構成としたが、これに限られない。第1ダクト21aから熱交換部30に流入した空気AR1が第2流路部35を1回のみ通る構成であってもよいし、3回以上通る構成であってもよい。
加熱部は、上述した実施形態に限られない。加熱部は、吸放湿部材に接触して吸放湿部材を加熱する構成であってもよい。この場合、加熱部は、吸放湿部材を通過する前の空気を加熱しなくてもよい。
上述した実施形態において冷却対象に空気を送る冷却送風装置は、冷媒生成部20に設けられた第1送風装置60としたが、これに限られない。冷却送風装置は、冷媒生成部20に設けられる送風装置の他に別途設けられていてもよい。冷媒は、冷却対象を冷却できるならば、特に限定されず、水以外であってもよい。
また、上述した実施形態において冷却対象は、光変調ユニットとしたが、これに限られない。冷却対象は、光変調装置と、光変調ユニットと、光源装置と、光源装置から射出された光の波長を変換する波長変換素子と、光源装置から射出された光を拡散する拡散素子と、光源装置から射出された光の偏光方向を変換する偏光変換素子とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。この構成によれば、プロジェクターの各部を上述したのと同様に、冷却することができる。
また、上記実施形態において、透過型のプロジェクターに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型のプロジェクターにも適用することも可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含む光変調装置が光を透過するタイプであることを意味する。「反射型」とは、光変調装置が光を反射するタイプであることを意味する。なお、光変調装置は、液晶パネル等に限られず、例えばマイクロミラーを用いた光変調装置であってもよい。
また、上記実施形態において、3つの光変調装置を用いたプロジェクターの例を挙げたが、本発明は、1つの光変調装置のみを用いたプロジェクター、4つ以上の光変調装置を用いたプロジェクターにも適用可能である。
また、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
1…プロジェクター、2…光源、4R,4G,4B…光変調ユニット(冷却対象)、4RP,4GP,4BP…光変調装置(冷却対象)、6…投射光学装置、10…冷却装置、20…冷媒生成部、22…加熱部、23…第2送風装置、30,130…熱交換部、34,134…第1流路部、34d,134d…溝部、35,135…第2流路部、40…吸放湿部材、50…冷媒伝送部、60…第1送風装置、AR1,AR2…空気、CS1,CS2…断面、F1…第1領域、F2…第2領域、W…冷媒
Claims (16)
- 冷却対象を備えるプロジェクターであって、
光を射出する光源と、
前記光源からの光を画像信号に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置により変調された光を投射する投射光学装置と、
冷媒が気体へ変化することで前記冷却対象を冷却する冷却装置と、
を備え、
前記冷却装置は、
前記冷媒を生成する冷媒生成部と、
生成された前記冷媒を前記冷却対象に向けて伝送する冷媒伝送部と、
を有し、
前記冷媒生成部は、
回転する吸放湿部材と、
第1領域に位置する前記吸放湿部材の部分に空気を送る第1送風装置と、
前記冷媒伝送部が接続された熱交換部と、
前記第1領域と異なる第2領域に位置する前記吸放湿部材の部分を加熱する加熱部と、
前記吸放湿部材における前記加熱部によって加熱された部分の周囲の空気を前記熱交換部に送る第2送風装置と、
を有し、
前記熱交換部は、
前記第2送風装置から送られた空気が流通する複数の第1流路部と、
前記複数の第1流路部を流通する空気の温度よりも低い温度を有する空気が流通する複数の第2流路部と、
を有し、
前記複数の第1流路部のそれぞれは、2つ以上の前記第2流路部に隣接して配置され、
前記複数の第2流路部のそれぞれは、2つ以上の前記第1流路部に隣接して配置されていることを特徴とするプロジェクター。 - 前記第1流路部と前記第2流路部とは、互いに並んで同じ方向に延びている、請求項1に記載のプロジェクター。
- 互いに隣接する少なくとも1組の前記第1流路部および前記第2流路部において、前記第1流路部の内部を空気が流通する向きと前記第2流路部の内部を空気が流通する向きとは、互いに逆向きである、請求項2に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部および前記第2流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部と前記第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部と前記第2流路部とは、前記熱交換部の少なくとも一部の領域に敷き詰められている、請求項2または3に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部および前記第2流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部と前記第2流路部とが隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、多角形状である、請求項2から4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記断面において、
1つの前記第1流路部の外形を構成する各辺は、他の前記第1流路部の外形を構成する辺と隣接せず、
1つの前記第2流路部の外形を構成する各辺は、他の前記第2流路部の外形を構成する辺と隣接していない、請求項5に記載のプロジェクター。 - 前記断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、三角形状である、請求項5または6に記載のプロジェクター。
- 前記断面において、前記第1流路部の断面形状および前記第2流路部の断面形状は、四角形状である、請求項5または6に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部の内部は、前記第1流路部が延びる方向において前記第1流路部の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の前記第1流路部の内部と連通している、請求項2から8のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記第2流路部の内部は、前記第2流路部が延びる方向において前記第2流路部の両側にそれぞれ位置する空間を介して、少なくとも1つの他の前記第2流路部の内部と連通している、請求項2から9のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部および前記第2流路部のうち一方の流路部の一端部は、前記第1流路部および前記第2流路部のうち他方の流路部の一端部よりも突出して延びている、請求項2から10のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記一方の流路部が延びる方向と直交する方向に沿う前記一端部の流路面積は、前記一方の流路部において前記他方の流路部に隣接する部分の流路面積よりも小さくなっている、請求項11に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部の内壁面には、前記第1流路部が延びる方向に沿って延びる溝部が設けられている、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記第1流路部が延びる方向と直交し、前記第1流路部のうち前記第2流路部と隣接する部分を通る断面において、前記第1流路部の断面形状は、多角形状であり、
前記溝部は、前記第1流路部の内壁面のうち多角形状の頂点となる位置に設けられている、請求項13に記載のプロジェクター。 - 前記第2流路部には、前記第1送風装置から送られ前記第1領域に位置する前記吸放湿部材の部分を通過した後の空気が流入する、請求項1から14のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記冷却対象は、前記光変調装置である、請求項1から15のいずれか一項に記載のプロジェクター。
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