JP2021063084A - タンパク質及びklebsiellaタンパク質を含有する免疫化組成物ならびにその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2015年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/190,947号の利益を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
現在、予防のためのKlebsiellaワクチンは市場に出ていない、または、公開されている情報によると、前臨床または臨床開発が進行中のものはない。
特定の実施形態では、例えば、以下が提供される:
(項目1)
電気泳動によりドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル上で決定される82kDa、78kDa、72kDa、または68kDaの分子量を有する少なくとも2つの単離されたタンパク質であって、Klebsiella pneumoniaeから、鉄キレート剤を含む培地中でインキュベートするときは単離可能であり、前記鉄キレート剤を含まない前記培地中で増殖するときは単離可能でない前記タンパク質、及び
薬学的に許容され得るキャリアを含み、
K.pneumoniaeによる感染症から動物を防護する、組成物。
(項目2)
35kDa及び33kDaの分子量を有する1つまたは2つのタンパク質をさらに含み、分子量が、電気泳動によりドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル上で決定される、項目1に記載の組成物。
(項目3)
前記動物が、マウス、ウシ、例えば酪牛、及びヒトから選択される、項目1に記載の組成物。
(項目4)
前記タンパク質のうちの少なくとも1つが、配列番号41、配列番号42、配列番号43、または配列番号44と構造的に類似する、または100%同一性を有する、アミノ酸配列を含む、項目1に記載の組成物。
(項目5)
配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号58、配列番号61、または配列番号64と構造的に類似する、または100%同一性を有する、アミノ酸配列を含むタンパク質をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目6)
K.pneumoniaeから、鉄キレート剤を含む培地中でインキュベートするときに単離可能である87kDaタンパク質をさらに含む、項目1に記載の組成物。
(項目7)
配列番号41、配列番号42、配列番号43、及び配列番号44から選択されるタンパク質と構造的に類似する、または100%同一性を有する少なくとも2つの単離されたタンパク質;ならびに
薬学的に許容され得るキャリアを含む、組成物。
(項目8)
配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号58、配列番号61、または配列番号64と構造的に類似する、または100%同一性を有する、アミノ酸配列を含むタンパク質をさらに含む、項目7に記載の組成物。
(項目9)
配列番号41、配列番号58、配列番号61、及び配列番号64から選択されるタンパク質と構造的に類似する、または100%同一性を有する少なくとも2つのタンパク質;及び
薬学的に許容され得るキャリアを含む、組成物。
(項目10)
配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号58、配列番号61、または配列番号64と構造的に類似する、または100%同一性を有する、アミノ酸配列を含むタンパク質をさらに含む、項目9に記載の組成物。
(項目11)
アジュバントをさらに含む、項目1〜10のいずれかに記載の組成物。
(項目12)
対象に、ある量の項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物を投与することを含み、前記対象における前記組成物の少なくとも1つのタンパク質に特異的に結合する抗体の生成を誘発するのに有効である、方法。
(項目13)
対象における感染症を処置するための方法であって、
有効量の項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物をグラム陰性微生物により引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある対象に投与することを含む、前記方法。
(項目14)
対象における症状を処置するための方法であって、
有効量の項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物をグラム陰性微生物により引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある対象に投与することを含む、前記方法。
(項目15)
対象におけるコロニー形成を低減させるための方法であって、
有効量の項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物をグラム陰性微生物によりコロニー形成された対象に投与することを含む、前記方法。
(項目16)
前記グラム陰性微生物が、Klebsiella spp..E.coli、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Proteus spp.、Citrobacter spp.、またはそれらの組み合わせから選択される、項目12〜15のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
対象における状態を処置するための方法であって、
有効量の項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、前記方法。
(項目18)
前記対象が、Klebsiella sppにより引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記状態が、Klebsiella spp.、E.coli、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Proteus spp.、Citrobacter spp.、またはそれらの組み合わせにより引き起こされる、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記状態が、乳房炎を含む、項目17に記載の方法。
(項目21)
前記状態が、対象の乳汁中の高体細胞数を含む、項目17に記載の方法。
(項目22)
前記状態が、低産乳量を含む、項目17に記載の方法。
(項目23)
対象における感染症を処置するための方法であって、
有効量の組成物を、グラム陰性微生物により引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある対象に投与することを含み、前記組成物が、項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質に特異的に結合する抗体を含む、前記方法。
(項目24)
対象における症状を処置するための方法であって、
有効量の組成物を、グラム陰性微生物により引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある対象に投与することを含み、前記組成物が、項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質に特異的に結合する抗体を含む、前記方法。
(項目25)
対象におけるコロニー形成を低減するための方法であって、
有効量の組成物を、グラム陰性微生物によりコロニー形成された対象に投与することを含み、前記組成物が、項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質に特異的に結合する抗体を含む、前記方法。
(項目26)
前記グラム陰性微生物が、K.pneumoniae、K.oxytoca、E.coli、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Proteus spp.、Citrobacter spp.、またはそれらの組み合わせから選択される、項目23〜25のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
対象における状態を処置するための方法であって、
有効量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、前記組成物が、項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質に特異的に結合する抗体を含む、前記方法。
(項目28)
前記対象が、Klebsiella sppにより引き起こされる感染症を有するまたは有するリスクがある、項目27に記載の方法。
(項目29)
前記状態が、K.pneumoniae、K.oxytoca、E.coli、Enterobacter spp.、Serratia spp.、Proteus spp.、Citrobacter spp.、またはそれらの組み合わせにより引き起こされる、項目27に記載の方法。
(項目30)
前記状態が、乳房炎を含む、項目27に記載の方法。
(項目31)
前記状態が、対象の乳汁中の高体細胞数を含む、項目27に記載の方法。
(項目32)
前記状態が、低産乳量を含む、項目27に記載の方法。
(項目33)
前記対象が哺乳類である、項目12〜32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記哺乳類が、ヒトまたはウシである、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記Klebsiella spp.が、K.pneumoniaまたはK.oxytocaである、項目12〜32のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
少なくとも700マイクログラム(μg)及び1,200μg以下のタンパク質が投与される、項目12〜32のいずれか一項に記載の方法。
(項目37)
タンパク質と特異的に結合する抗体を検出するためのキットであって、別々の容器内に:
項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物の単離されたタンパク質;及び
前記タンパク質と特異的に結合する抗体を検出する試薬を含む、前記キット。
(項目38)
タンパク質を検出するためのキットであって、別々の容器内に:
項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物の単離されたタンパク質と特異的に結合する抗体;及び
前記タンパク質と特異的に結合する第二の試薬を含む、前記キット。
(項目39)
項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質に特異的に結合する単離された抗体を含む、組成物。
(項目40)
項目1〜11のいずれか一項に記載の組成物のタンパク質を含む単離された全細胞を含む、組成物。
(項目41)
項目40に記載の全細胞に特異的に結合する単離された抗体を含む、組成物。
(項目42)
組成物を作製するための方法であって、
Klebsiella pneumoniaeから項目1に記載の組成物を単離すること;及び
前記組成物に第二の細胞により発現される少なくとも1つの組換えタンパク質を補充することを含む、前記方法。
(項目43)
前記第二の細胞が、E coliである、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記少なくとも1つの組換えタンパク質が、配列番号45、配列番号46、配列番号49、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号58、配列番号61、または配列番号64と構造的に類似する、または100%同一性を有する、アミノ酸配列を含むタンパク質から選択される、項目42に記載の方法。
タンパク質及びタンパク質を含む組成物を本明細書に提供する。本明細書で用いるとき、「タンパク質」は、広くは、ペプチド結合により連結した2つ以上のアミノ酸のポリマーを表す。ゆえに、例えば、ペプチド、オリゴペプチド、タンパク質、及び酵素という用語は、タンパク質の定義内に含まれる。この用語は、タンパク質の発現後修飾、例えば、グリコシル化、アセチル化、リン酸化等も含む。タンパク質という用語は、アミノ酸のポリマーの特定の長さを暗示しない。タンパク質は、天然源から直接単離可能であってよいか、または組換え、酵素、または化学技術を利用して調製することができる。天然に存在するタンパク質の場合、そのようなタンパク質は、典型的に単離される。
2つのタンパク質の構造的類似性は、2つのタンパク質(例えば、本明細書に記載の候補タンパク質及び任意の適切な基準タンパク質)の残基を、それらの配列長に沿って同一のアミノ酸の数を最適化するように整列させることにより決定することができ、いずれかまたは両方の配列のギャップは、同一アミノ酸の数を最適化させるためのアライメントを作成する際に許容されるが、各配列のアミノ酸は、それでもなおそれらの適当な順序で残らなければいけない。基準タンパク質は、適切な場合は、本明細書に記載のタンパク質または任意の公知の金属調節タンパク質であってよい。候補タンパク質は、基準タンパク質と比較されるタンパク質である。候補タンパク質は、例えば、微生物から単離することができるか、組換え技術を使用して生成することができるか、または化学的にもしくは酵素的に合成されることができる。
本明細書に記載のタンパク質はまた、タンパク質をコードするポリヌクレオチドに関して同定されてよい。ゆえに、本開示は、本明細書に記載のタンパク質をコードする、または標準的なハイブリダイゼーション条件下で、本明細書に記載のタンパク質をコードするポリヌクレオチドにハイブリッド形成するポリヌクレオチド、及びそのようなポリヌクレオチド配列の補体を提供する。
本明細書に記載の組成物は、少なくとも1つの本明細書に記載のタンパク質、または1よりも大きな整数(例えば、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4)である数のタンパク質を含んでよい。特定のレベルの配列類似性及び/または同一性が本明細書に明示されない限り(例えば、少なくとも80%配列類似性、少なくとも90%配列同一性等)、同定された配列番号のアミノ酸配列に対する言及は、「タンパク質配列類似性及びタンパク質配列同一性」という題名の項目において本明細書に記載されている配列類似性のレベル及び/または配列同一性のレベルを有する変異体を含む。一実施形態では、本明細書に記載のタンパク質を含む組成物は、K.pneumoniaeなどの微生物により、低金属条件、例えば低鉄条件下で発現されるタンパク質のサブセットであり、天然に存在しないタンパク質の組み合わせである。
本発明は、本明細書に記載のタンパク質を得るための方法も提供する。本発明のタンパク質及び全細胞は、Enterobacteriaceae科のメンバーから単離可能であってよい。本発明のタンパク質を得るため及び全細胞調製物を作製するために有用な微生物は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)などの保存機関から市販されている。加えて、そのような微生物は、当技術分野で通常かつ公知の方法により容易に手に入れることができる。微生物は、野外分離株として感染動物に由来してよく、微生物を使用して本発明のタンパク質及び/または全細胞調製物を得てよい、または将来の使用のために、例えば、−20℃〜−95℃、または−40℃〜−50℃の凍結貯蔵所にて、20%グリセロールを含有する細菌学的培地、及び同様の培地中で保管してよい。
本明細書に記載の組成物を使用する方法も提供する。本方法は、動物に有効量の本明細書に記載の組成物を投与することを含む。動物は、例えば、鳥類(例えば、ニワトリまたは七面鳥を含む)、ウシ科(例えば、ウシを含む)、ヤギ科(例えば、ヤギを含む)、ヒツジ科(例えば、ヒツジを含む)、ブタ科(例えば、ブタを含む)、バイソン科(例えば、バッファローを含む)、ウマ科(例えば、ウマを含む)、伴侶動物(例えば、イヌまたはネコを含む)、シカ科のメンバー(例えば、シカ、エルク、ムース、カリブー及びトナカイを含む)、またはヒトであることができる。
本発明は、本明細書に記載のタンパク質と特異的に結合する抗体を検出するためのキットも提供する。検出される抗体は、K.pneumoniaeまたはK.oxytocaなどのグラム陰性微生物により引き起こされる感染症を有すると疑われる動物から得てよい。別の実施形態では、本発明は、本明細書に記載のタンパク質を検出するためのキットを提供する。
Klebsiella pneumonia、Klebsiella oxytoca及びEnterobacterの臨床分離株の単離
Klebsiella pneumonia、Klebsiella oxytoca及びEnterobacterの分離株を、担当獣医が診断して大腸菌性乳房炎の臨床的兆候(すなわち異常な乳汁;水様粘性、凝塊、血液、乳腺炎、膿の存在、乳房の膨張及び乳汁試料の細菌培養物の同定)を示す商業的な酪農牛群のウシの感染乳房から単離した。Klebsiella pneumonia、Klebsiella oxytoca及びEnterobacterのマスターシードストックを、分離株のそれぞれを、30マイクログラム/ミリリットル(μg/ml)の2,2−ジピリジル(Sigma−Aldrich St.Louis,MO)を含有する5000mlのトリプチックソイブロス(Difco Laboratories,Detroit,MI)へと接種することにより調製した。培養物を、200rpmで6時間、37℃にて攪拌しながら増殖させた。細菌を、10,000xgにて遠心分離により回収した。各分離株からの細菌ペレットを、20%グリセロールを含有する500mlトリプチックソイブロスへと再懸濁し、2ml低温貯蔵用バイアル(1ml/バイアル)へと無菌的に分注して、−90℃で保管した。各分離株には、マスターシードとしてそれを示す識別番号を与えた。例えば;17のKlebsiella pneumonia分離株を同定し、1101、1437、1438、1439、1440、1563、1565、1566、1567、1569、1570、1571、1572、1573、1574、1575、及び1576と指定した。Klebsiella oxytocaは、1564と指定し、Enterobacterは、1568と指定した。Klebsiella pneumoniaeのウシマスターシード番号は1571、Klebsiella oxytocaのウシマスターシード番号は1564、Enterobacterのウシマスターシード番号は1568と指定した。Klebsiella pneumoniaeのヒト分離株のマスターシード番号を準備し、LM21と指定した(本明細書では1748とも称する)。基準菌株として使用するヒトUTI E.coli分離株はCFT073と指定した。各分離株のマスターシードを増殖させて、ワーキングシードとし、これを次いで、金属調節タンパク質の生成のために使用した。小実験室規模プロセスを開発して、複数のKlebsiella分離株の初期金属調節タンパク質発現を検査した一方で、大規模生成プロセスを開発し、これは、発酵、細菌回収、破砕、可溶化、濃縮、ダイアフィルトレーション、及び最終ワクチン抗原の単離を含む。金属調節タンパク質発現のための小規模及び大規模化プロセスは両方とも、一次元SDS−PAGEにより検査したとき、同一のタンパク質プロファイルを生成した。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によるKlebsiella oxytocaからのKlebsiella pneumoniaeの同定及び分化。
疾患の臨床的兆候を呈しているヒト及びウシの両種からのKlebsiella oxytoca 1564分離株からKlebsiella pneumoniae 1571を分化させるために、マルチプレックスポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を、Chander et al.(2011,Intern J Appl Res Vet Med.9:138−142)により記載されている種特異的プライマーを用いて使用した。アガロースゲル上のバンドの位置は、Klebsiella pneumoniae 1571では108bp、及びK.oxytoca 1564では343bpであり、菌株同一性を確認した(図1)。
金属イオン制限の条件下で増殖させた複数の分離株の金属調節タンパク質発現をスクリーニングするためのプロセス
金属調節タンパク質のスクリーニングならびに以下の実施例で使用された免疫化組成物を、疾患の臨床的兆候を有するウシ種から得たKlebsiella pneumoniae由来のタンパク質を使用して調製した。
一次元SDS−PAGEによる鉄過剰及び鉄欠乏下での金属調節タンパク質の分析
Klebsiella pneumoniae 1571の金属調節タンパク質の上方制御のより良好な展望を得るために、分離株を、鉄過剰及び鉄欠乏培地条件にて増殖させた。簡潔には、生物を、2つの別々の500mlボトルへと継代培養することにより予め調製しておいた凍結マスターシードストックから増殖させた。一方のボトルは、300μM 2,2−ジピリジル(Sigma−Aldrich St.Louis,MO)を含有する200mlの滅菌TSBを含有し、第二のボトルは、200μM塩化第二鉄(Sigma−Aldrich St.Louis,MO)を含有する200mlのトリプチックソイブロスを含有した。培養物を、37℃にて200rpmで継続的に撹拌しながら12時間インキュベートした。12時間のインキュベーション期間の後、培養物を、500mの鉄過剰及び/または鉄欠乏培地のいずれかへと継代培養(1:100)し、37℃にて8時間インキュベートした。8時間後、各培養物を、10,000xgで20分間遠心分離し、40mlの浸透圧衝撃緩衝液(7.3g/lトリス塩基;1.86g/l EDTA)、pH8.9に再懸濁した。懸濁液を、32,000xgで12分間遠心分離して、清澄化した、つまり大きな細胞残屑を除去した。上清を回収し、4℃にて24時間にわたる4%ラウロイルサルコシンナトリウムの添加により可溶化した。洗浄剤−不溶性外膜タンパク質富化画分を、32,000xgで2.5時間にわたる4℃での遠心分離により回収した。タンパク質ペレットを、200μlトリス−緩衝液(pH7.2)へと再懸濁した。
金属調節タンパク質の大規模製造プロセス
発酵
低温貯蔵用バイアルのワーキングシード(109CFU/mlにて1ml)を使用して、34マイクログラム/リットルの2,2−ジピリジル(Sigma)、2.5グラム/リットルの酵母抽出物(Bacto)及びグリセロール(3%vol/vol)を含有するデキストロース(Bacto)を含まない500mlの37℃トリプチックソイブロス(TSB)に接種した。培養物を、160rpmで攪拌しながら37℃にて16時間インキュベートし、次いで、上記培地を2つの1.5Lボトルに分けた。この二次培養物をさらに2.5時間、37℃にて増殖させた。この培養物を使用して、Mazu DF204消泡剤(150ml)を添加した300リットルの上述の培地を充填した400L DCI−Biolafitte SIP発酵槽(DCI,St.Cloud,MN)に接種した。発酵のパラメータは以下の通りとした:17〜120リットルのエアー/分、0〜60リットルのエアー/分及び5ポンド/平方インチ(psi)の背圧で分散させ、500回転/分まで撹拌を増加することによって、60%+/−20%に溶存酸素(DO)を維持した。50%NaOH及び25%H3PO4で自動滴定することによってpHを6.9〜7.2に一定に保持した。温度は37℃に維持した。発酵を、5.5時間にわたって継続して増殖させ、その時点で、発酵槽の温度を15℃まで下げ、25%H3PO4でpHを5.0まで下げることによって発酵を終了させた(1:20希釈にて540ナノメートルで光学密度15)。培養物を、回収に備えて200リットルのタンク(LEE Process Systems and Equipmentモデル2000LDBT)へと無菌で移した。
細菌発酵物を、Waukeshaモデル130 U2供給ポンプ(Waukesha Cherry−Burrell,Delevan,WI)に接続された、4つの30ft2アルファ0.1umオープンチャネルフィルター(Pall Filtron,カタログ番号PSM10C52)を備えたPall Filtron Tangential Flow Maxisette−25(Pall Filtron Corporation,Northboro,MA)を使用して濃縮及び洗浄した。300リットルの元々の培養物体積を、30〜40psiのフィルター入口圧力及び2〜15psiのリテンテート圧力を使用して60リットルまで減少させた。次いで、細菌リテンテートを、2.72グラム/リットル酢酸ナトリウム三水和物で構成された200リットルの酢酸ナトリウム三水和物溶液pH5.0を使用して洗浄した。60リットルの細菌リテンテートを、次いで、14.52グラム/リットルのトリス塩基及び8.6のpHに調整された1.86グラム/リットルのEDTAを含有する100リットルの浸透圧衝撃緩衝液(OMS)で洗浄した。OMS中のEDTAは、細胞壁からの多くのLPSの除去に役立ち、一方で上昇したpHは、凍結及び破砕後のタンパク質分解の多くを防いだ。プロテアーゼ阻害剤を、上昇したpHの代わりにまたはこれに加えて使用してよい。リテンテートを、次いで、40リットルになるまで濃縮して、任意の混入している外因性タンパク質の除去を助け、次いでさらに200リットルの上記OMSを加えて、すべての細菌を洗浄してフィルターを通して回収タンクへと入れた。リテンテートを、200リットルタンクにある間に底部に搭載した磁気駆動のミキサーを使用して十分に混合した。リテンテートをガンマ照射した5リットルのInvitro(商標)容器へと無菌で分注(5リットル)し、貯蔵のために−20℃の冷凍庫に入れた。細菌ペレットを凍結させることにより細胞壁構造が弱まり、下流での破砕をより効率的にする。ペレット質量を、1ml試料の発酵した培養物及び最終回収物を遠心分離することにより算出した。予め秤量した1mlコニカル管を、13,000rpmで10分間Microfuge 18にて遠心分離した。上清を捨て、ペレットを滅菌水に再懸濁した。この混合物を再度、13,000rpmで5分間遠心分離してから、再度デカンテーションした。この洗浄したペレットを125℃のオーブンに75分間置いてから、秤量し、外挿して、回収体積ペレット質量を決定した。発酵プロセスにより、2.3キログラムの乾燥ペレット質量が得られた。
OMS中の凍結した細菌細胞スラリーを4℃で解凍した(2.3kgのペレット質量)。各容器からの培養物懸濁液を、13リットルOMS pH8.5を含有する底部に搭載されたミキサー(LightninミキサーモデルMBI610H55)を有する200リットルのプロセスタンク(モデル200LDBT)へと無菌で吸引した。OMSの体積は、ペレット質量に30.8L/Kgを乗じることによりホモジナイゼーション体積を算出し、ホモジナイゼーション体積を取り、発酵回収物からの細菌の体積を引くことにより決定した。バルク細菌懸濁液を18Hzで18時間継続的に混合しながら4℃まで冷却し、この時点で、それはホモジナイゼーションにより破砕した。簡潔には、細胞懸濁液を含有する200リットルタンクを、AvestinモデルEF−C500Bホモジナイザー(Avestin,Rosemont,IL)に接続した。第二の200リットルプロセスタンク(空)をホモジナイザーに接続し、それによりプロセスタンク中の液体はホモジナイザーを通して空のタンクへと通過し再度戻すことができ、これにより、クローズドシステムを維持しながら複数回のホモジナイズするための通過を可能にした。ホモジナイゼーション中の温度は、4℃に維持した。各通過の開始時に、流体を、ホモジナイザー(500リットル/時間)を通してWaukeshaモデル30U2ポンプ(Waukesha)を介して60psiにて循環させ、元々のタンクへと戻し、一方でホモジナイザー圧は11,000〜30,000psiに調整した。最初の通過前に、2つのホモジナイズ前の試料をホモジナイザーから取り出して、破砕の程度を決定するかつpHをモニタリングするためのベースラインを確立した。破砕の程度は、非ホモジナイズ試料と比較して、透過率(1:100希釈で540nmでの%T)によりモニターした。ホモジナイザーの通過数を、可溶化の効率及び最終産物の品質に直接相関する、細胞壁の完全性及び破砕の程度の変動性に基づいて異なる生物に関して標準化した。例えば、破砕されたSalmonellaがホモジナイザーを2回通過すると、最終透過率は、1:100希釈で78〜83%Tとなった。同じペレット質量及び開始ODを有するE.coliは、2回目の通過後、(1:100希釈で)80〜86%の%Tを得た。同一条件下で、細菌はそれらの細胞壁完全性が異なり、その破砕の能力が変動することが観察されている。この変動性は、金属調節タンパク質の可溶化及び修復の程度及び効率に影響し得る。一般に、細胞は、最小でも2回の通過の後、少なくとも80%の透過率に達するまでホモジナイザーを通過する。
可溶化されたプロセス流体内の凝集した金属調節タンパク質を、T−1 Sharples(Alfa Laval Seperations,Warminster,PA)を使用して遠心分離により回収した。簡潔には、可溶化したホモジネートのタンクを、200ml/分の供給速度、11psi、30,000rpmの遠心速度で12台のSharpleへと供給した。流出液を、第二の200リットルプロセスタンクへとクローズド無菌ループを介して回収し、クローズドシステムを維持しながら遠心分離機を複数回通過できるようにした。遠心分離中の温度は、4℃に維持した。可溶化したホモジネートを、150ml/分の供給速度、21psi、50,000rpmの遠心速度で遠心分離機を最大12回通過させた。タンパク質を、最初の通過後に回収し、廃棄し、その時点で可溶化した流体は、元々の体積の1/3まで濃縮された。体積の低減は、2〜12回の通過のプロセス時間を短縮させた。簡潔には、可溶化されたホモジネートタンクを、濃縮用のWaukeshaモデル130U2供給ポンプに接続された3つの30.1ft2スクリーン−チャネルシリーズオメガ10kd Maxisetteフィルター(Pall Filtron)を備えたPall Filtron AT25Holderに接続した。濃縮後、プロセスが完了するまで遠心分離を継続した。各通過後にタンパク質を回収した。タンパク質を回収し、防腐剤として0.3%ホルマリン(Sigma)を含有するトリス−緩衝液pH8.5を含有する2つの8リットル容器へと再懸濁及び分注した。容器を、ミキサーモデルTurbula T10B(M.O.Industries,Wippany,New jersey)に入れ、タンパク質が緩衝液中に再懸濁するまで混合した。
タンパク質懸濁液を、ダイアフィルトレーションにより4℃で洗浄して、タンパク質に結合している可能性がある任意の混入サルコシンを除去した。タンパク質の2つの容器を、20Hzで混合する底部に搭載したLightninミキサー、モデルMBI610H55を備えた、0.3%ホルマリンを含有するトリス−緩衝液pH8.5の40ml TBW/gタンパク質回収物を含有する200リットルタンク中に吸引した。プロセスタンクを33℃インキュベーターに最小で12時間にわたってタンパク質不活性化のために入れた。プロセスタンクを、Waukeshaモデル30U2供給ポンプに接続された2つの26.9ft2スクリーン−チャネルシリーズオメガ10K Centrasetteフィルター(Pall Filtron)を備えた、Millipore Pellicon Tangential Flow Filterアセンブリ(Millipore Corporation,Bedford,MA)へと無菌で接続した。溶液を、おおよそ35リットルになるまで濃縮し、0.1%ホルマリン溶液を含有する200リットルのトリス−緩衝液、pH7.4で再懸濁した。溶液を、再度おおよそ35リットルになるまで濃縮し、0.1%ホルマリン溶液を含有する200リットルのトリス−緩衝液、pH7.4で再度再懸濁した。次いで、溶液を、おおよそ35リットルになるまで濃縮し、0.1%ホルマリン溶液を含有する80リットルのトリス−緩衝液、pH7.4で再懸濁した。次いで、溶液を、タンパク質ペレット質量の6.5倍の標的体積まで濾過により濃縮した。タンパク質濃縮物を、滅菌20リットルNalgene容器へと無菌で分注し、33℃のインキュベーターに12〜24時間にわたって、最終抗原不活性化のために入れた。
Klebsiella pneumoniae分離株1571の金属調節タンパク質の特徴決定
K.pneumoniae菌株1571から実施例5に記載のように調製された組成物のタンパク質を、MALDI−TOF MSを使用して特徴決定した。これらの方法は、K.oxytoca及びEnterobacter分離株についても使用された。
切除及び洗浄。タンパク質をSDS−PAGEを使用して分離し、タンパク質を可視化するために染色した後、ゲルを10分間水で2回洗浄した。目的の各タンパク質バンドを、試料中に存在するゲルの量を減らすためにタンパク質バンドに可能な限り近いところで切ることによって切除した。6つのゲル断片を図4中でFepA、FecA、FhuA、CirA、OmpC、及びOmpAと同定される6つのバンドを使用して調製した。
ゲノムDNAをKlebsiella pneumoniae 1571分離株から、ChargeSwitch gDNA ミニ細菌キット(Life Technologies,Carlsbad,CA、製品番号:CS11301)を使用して単離した。ゲノムDNAの抽出の前に、分離株の新しい培養物を、5%ヒツジ血液を有するトリプチケースソイ寒天II(Becton,Dickinson and Company,Franklin Lakes,NJ,製品コード:221261)上で一晩37℃にて増殖させた。手法は、製造業者のプロトコルに従った。ゲノムDNAの最終収量は33.7μgであり、これを配列決定まで−20℃で保管した。ゲノムDNAを、配列決定のために、ACGT,Inc.に提出した(Wheeling,IL)。
分離株の完全なゲノム配列を受け取った後、tblastnアライメントを、国立生物工学情報センター(NCBI)データベースを用いて行って、目的の潜在的な遺伝子を同定した。Klebsiella pneumoniae 1571ゲノム配列の最初の分析は、MALDIによる6つのバンドのデータ分析の結果を使用した。この分析は、Klebsiella pneumoniae 1571ゲノム配列中に存在する遺伝子によりコードされる以下のタンパク質の同定をもたらした:FepA、FecA、FhuA、CirA、OmpC、及びOmpA。これらのタンパク質、及びそれらをコードする遺伝子を、それぞれ、図10、7、8、9、20、及び21に開示する。完全なゲノム配列の別の分析は、配列内のTon B依存性ホモログに基づいた。アルゴリズムパラメータは、Matrix:BLOSUM62及びGap Costs:Existence:11 Extension:1とした。blastx検索を使用して、tblastnアライメントで見出された相同遺伝子により翻訳されたタンパク質を同定した。アルゴリズムパラメータは、Matrix:BLOSUM62及びGap Costs:Existence:11 Extension:1とした。金属調節ポリペプチドの同定した相同体のペアワイズ配列アライメント。アルゴリズムパラメータは、Matrix:BLOSUM62、Gap Open:14、Gap Extend:4、Alternative Matches:1とした。
ホルスタイン種去勢雄牛の高度免疫化(Hyper−immunization)及びポリクローナル抗体の調製
月齢4カ月の2頭のホルスタイン種去勢雄牛に、実施例5及び6に記載のKlebsiella pneumoniae 1571組成物を使用して28日間隔で3回皮下注射してワクチン接種した。免疫化組成物は、SDS−PAGEにより決定された87kDa、82kDa、78kDa、72kDa、68kDa、35kDa、及び33kDaの分子量を有するポリペプチドを含んだ。タンパク質を、単一のワクチン製剤へと乳化させた。簡潔には、320mg抗原(金属調節タンパク質及びポーリン)を355mlの生理食塩水に混合した。抗原溶液を、80mlのEMULSIGENへと乳化させて、2mlの注射可能な体積中に22.5%EMULSIGEN濃度で1500μg総タンパク質の最終用量を得た。3回目のワクチンの28日後、各去勢雄牛からの2.0リットルの血液をプールし、4℃で24時間凝固させた。血清を、全血液から3000xgにて30分間の遠心分離により分離した。血清800mlを、10,000xgで30分間再度遠心分離して、任意の混入細胞残屑を除去し、滅菌50mlコニカル管(Fisher Scientific)中25ml体積へと一定分量に分け、使用まで−80℃で凍結させた。25ミリリットルの高度免疫化血清を、標準的な硫酸アンモニウム沈殿を使用して精製した。簡潔には、外因性血清タンパク質を、まず抗体沈殿の前に、0.5体積の飽和硫酸アンモニウムpH7.2を加えることにより除去した。溶液を、100rpmで24時間4℃にて撹拌した。溶液を、3000xgで30分間再度遠心分離した。上清を回収し、十分な飽和硫酸アンモニウムを加えることにより沈殿させて、55%飽和の最終濃度を得た。溶液を100rpmで24時間4℃にて撹拌した。沈殿物を、3000xgで30分間遠心分離した。各試料からの最終ペレットを、2ml PBS pH7.2に再懸濁した。沈殿した抗体を、次いで、50,000分子カットオフ透析チューブ(Pierce,Rockford Ill.)を使用して、30時間にわたって、リン酸緩衝生理食塩水の3回の1リットル交換に対して透析して、硫酸アンモニウムを除去した。最初の2リットルの交換は、0.02%アジ化ナトリウムで保存した。最後の1リットル緩衝液交換は、保存剤を含有しなかった。透析液を回収し、3000xgで30分間にわたり再度遠心分離して、任意の残存残屑を除去した。抗体溶液を使用前に4℃で48時間未満にわたって保管した。各試料は、血液寒天上に置いて、無菌性を確認した。
Klebsiella pneumoniae 1571金属調節タンパク質とKlebsiella、E.coli及びEnterobacterの他の菌株との交差反応性
実施例7のKlebsiella pneumoniae 1571の精製された金属調節タンパク質に対して生成された高度免疫化血清を、異なる属及び種からの細菌に対するその交差反応性について検査した。実施例3からの金属調節タンパク質(Klebsiella 1564、1569、1571、LM21、Enterobacter 1568、及びE.coli O157)に、電気泳動に供し、その後、実施例7に記載のKlebsiella pneumoniae 1571高度免疫化血清を用いたウェスタンブロット分析に供した。E.coli O157からの金属調節タンパク質も実施例3に記載の通りに調製して検査した。
金属調節タンパク質の配列同一性
他のKlebsiella、E.coli及びEnterobacter分離株に対するKlebsiella pneumoniae 1571の様々な金属調節タンパク質の相同性をさらに実証するために、複数のペプチド(CirA、FcuA、FecA、FhuA、及びIutA)のアミノ酸配列同一性を調べて、相同性の割合(%)を決定した。分離株はまた、特定の疾患状態、例えば、ウシ種における乳房炎ならびにヒトにおける敗血症、肺炎、新生児敗血症、肝膿瘍、尿路感染症、脳脊髄感染症及びETEC下痢症に基づいて選択された。タンパク質配列を、NCBIのタンパク質BLAST(blastp)の規定設定を使用して分析した。eゼロに等しいe値との一致及び95%を超えるクエリーカバレッジは、相同であるとみなした。表3は、Klebsiella pneumoniae 1571と、農業動物及びヒトの両方において異なる疾患状態を誘導したKlebsiella、E.coli、及びEnterobacterの他の分離株との間で共有される金属調節タンパク質を示す。すべての分離株が検査されたすべての鉄調節タンパク質を含有するわけではないが、表3から見られるように、大半の金属調節タンパク質がKlebsiella菌株にわたって99〜100%同一性に達した。加えて、Klebsiella pneumoniae 1571ワクチン菌株において見出された金属調節タンパク質の大半が、E.coli及びEnterobacterの他の分離株と比較して、60%を超えて最大で99%までの有意な同一性を示す。個別の金属調節タンパク質が600を超えるアミノ酸から構成されること、及び免疫応答が5〜20アミノ酸の範囲のエピトープを認識することを考慮すると、これらのタンパク質が優れた標的抗原であることが明確に実証される。ゆえに、金属調節タンパク質を使用して調製されたワクチンは、ヒト及び動物集団の両方における広域スペクトルの疾患状態の原因となる複数のグラム陰性病原体を対象とする広範防御性のワクチンを提供することが期待される。
病原性を増強するためのマウスにおけるKlebsiella pneumoniae 1571の連続継代
病原性を増強するために、Klebsiella pneumoniae 1571を、新しい宿主種であるマウスにおいて連続的に継代した。簡潔には、実施例1の上記の培養物を使用して、2匹のマウスに0.1または0.2mlのいずれかで1.0×109CFU/mlの分離株を皮下注射した。接種の24時間後、マウスは罹患したが死亡していなかった。マウスを、頚椎脱臼により安楽死させ、各肝臓を、炎に当てたループ(flamed loop)を使用して培養し、血液寒天上にプレーティングした。プレートを37℃で24時間インキュベートした。0.2用量からのコロニーの数は、血液寒天プレート上で増殖し、これは、分離株が全身に達したことを示す。これらのコロニーを、単離のために画線し、同じ隊を使用して再度マウスを介して継代させた。最終的なマウス継代では、攻撃の24時間後にすべてのマウスが死亡したが、これは、分離株が、結果のパラメータとして死亡を伴う病原性の増強により新しい宿主種において増殖するように適応したことを明らかに実証している。分離株を、最終肝臓単離物から継代培養し、増殖させて凍結した攻撃シードとした。簡潔には、血液プレートからの単一コロニーを、32gm TSB、5gm酵母抽出物、及び2,2−ジピリジルを25μg/リットルで含有する20mlのTSBに継代培養した。培養物を、200rpmで2時間撹拌し、その時点で、37℃に予め加温しておいた同じ培地に継代培養した。2時間後、10mlの培養物を100mlの予め加温しておいたTSBへと上述のように移したが、但し、2,2−ジピリジルの濃度を25μg/lとした。この培養物を、それらが540nmでOD1.0に達するまで増殖させ、その時点で、8000rpmで10分間遠心分離し、90mlの冷TSBに上記のように再懸濁したが、但し、これは20%グリセロールを含有した。1mlの細菌懸濁液のアリコートを、2mlクライオバイアルへと分注し;ラベルを付けて、使用まで−90℃で保管した。
Klebsiella pneumoniae 1571に由来する免疫化組成物の調製
実施例5に記載の通りにKlebsiella pneumoniae 1571から作製されたタンパク質を使用して、マウスへの投与のための組成物を調製して、生存病毒の同種及び異種攻撃に対するワクチンの有効性を決定した。Harlan Breeding Laboratories(Indianapolis,IN)から得た、16〜22グラムの体重の80匹の雌CF−1マウスを、4つの群(20マウス/群)、2つのワクチン接種群及び2つのプラセボ群に等しく分けた。マウスは、ポリカーボネートマウスケージ(Ancore Corporation,Bellmore,NY)に収容した。4つのケージを、各処置群に使用して(5マウス/ケージ)、各ケージのマウスの数を最小限にした。群を、1〜4と番号付けした。群1をKlebsiellaプラセボと指定し、群2をE.coliプラセボと指定し、群3及び4は両方とも実施例5のKlebsiella pneumoniae 1571組成物を用いてワクチン接種した。ワクチン組成物は図4に示すタンパク質を含有した。
マウスワクチン接種
ストックワクチンを、タンパク質懸濁液(1000μg総タンパク質/ml)を市販のアジュバントである、EMULSIGEN(MVP Laboratories,Ralston,Nebraska)へと22.5%vol/volのアジュバント濃度を得るように乳化することにより調製した。マウス用量を投与して、0.1mlの注射可能な体積中に100μg総タンパク質の最終用量を得た。プラセボを、上記製剤中で抗原を生理食塩水と置き換えること、及び懸濁液をEMULSIGENへと22.5%のアジュバント濃度を得るように乳化させることにより、調製した。食餌及び水は、すべてのマウスに自由に与えた。マウスは、2回、21日間隔でプラセボ及び/またはKlebsiella pneumoniaeワクチンを皮下でワクチン接種させた。
攻撃生物の調製
実施例10に記載のKlebsiella pneumoniae分離株1571を、群1及び3の同種攻撃に使用し、群2及び4のマウスは、E.coli CFT073で攻撃した(異種攻撃)。簡潔には、凍結ストックからの攻撃分離株を、血液寒天プレート上に画線し、37℃で18時間インキュベートした。KlebsiellaプレートまたはE.coliプレートのいずれかからの単一のコロニーを、25μg/ml 2,2’ジピリジルを含有するトリプチックソイブロス(Difco)の2つの50mlボトルのうちの1つに継代培養した。培養物を、540nmにて0.95〜1.0のODが達成されるまで200rpmで回転させながら37℃で6時間インキュベートし、その時点で、10,000xgで10分間4℃にて遠心分離して、細菌をペレット化した。細菌ペレットを、生理食塩水中4℃にて遠心分離により2回洗浄した。最終ペレットを、生理食塩水中100mlに再懸濁し戻し、攻撃に使用した。攻撃の直前に、1mlの上記細菌懸濁液を、10倍まで連続希釈して、CFU/マウス用量の数を数えた。
攻撃
マウスに対して、二回目のワクチン接種の28日後に攻撃を行った。群1及び3のマウスを、0.1ml体積中5.7×107CFUのKlebsiella pneumoniae 1571を用いて腹腔内攻撃し、群2及び4のマウスは、0.1ml体積中1.3×107CFUのE.coli CFT073を用いて腹腔内攻撃した。マウスを、攻撃後10日間にわたって死亡率に関して毎日モニターした。
発現クローンの構築及び組換え金属調節タンパク質の精製
金属調節タンパク質FecA(Klebsiella pneumoniae菌株1571由来)のアミノ酸配列(配列番号41、4番目のアミノ酸はNである)、ならびにCirA、FepA及びIutA(E.coli菌株CFT073由来)のアミノ酸配列(図36〜38)を、アセンブリのためにGeneArt(Life Technologies,Carlsbad,CA)に提出した。GeneOptimizer(Life Technologies)ソフトウェアを使用して、最適化された遺伝子合成のために、タンパク質配列をDNAへと逆翻訳した。配列を、N末端に6×ヒスチジンタグを付加する、pQE30Xa発現ベクター(Qiagen,Valencia,CA)へとクローニングし、このベクターを使用して、XL−1 blue E.coli菌株を形質転換した。組換え金属調節タンパク質を標準的な方法を使用して発現及び精製した。凍結細菌ストック(100ul)を使用して、プラスミド維持のために100ug/mlアンピシリンを有する20mlのLuria−Bertaniブロスに接種して、培養物を37℃で振とうインキュベーター(250rpm)中で増殖させた。16時間後、培養物を100ug/mlアンピシリンを有する1LのLuria−Bertaniブロスへと1:50に希釈し、0.6の光学密度(600nm)まで増殖させ、次いで1mM IPTGで4時間誘導した。細菌ペレットを、4,000xgで20分間4℃にて遠心分離することにより回収し、リン酸緩衝食塩水中で洗浄し、次いで、100ug/mlリゾチームを有する20mMトリス緩衝液に再懸濁した。次いで、細胞を、50%デューティ比及び5出力(Branson Sonifier,Danbury,CT)にて8分間氷上で超音波処理することにより破砕した。ライセートを、遠心分離に10分間40,000xgで4℃にて供して、不溶性物質を除去した。可溶性上清を、固定化金属親和性クロマトグラフィー(HisTrap FF5ml、GE Healthcare)により処理して、ヒスチジンタグ付き組換えタンパク質を精製し、次いで、アニオン交換クロマトグラフィーを行って純度を増加させ、エンドトキシンを除去した。タンパク質濃度は、BCA法(Pierce)を使用して推定し、タンパク質純度は、SDS−PAGE濃度測定により70パーセント超で測定した。エンドトキシンは、カブトガニ血球抽出成分を使用する細菌エンドトキシンに関するカイネティック比濁試験を使用して40EU/mgタンパク質未満であると確認した。これらの結果を表4にまとめる。
複数のワクチン製剤を評価するマウス敗血症モデルにおけるワクチン媒介性防御
マウス敗血症モデルを、以下のワクチン組成物;Klebsiella pneumoniaeウシ菌株1571、Klebsiella pneumoniaeヒト菌株LM21の抽出金属調節タンパク質(実施例5に記載の通りに調製)、及び4つの組換え金属調節タンパク質FecA、CirA、FepA及びIutAを含有する製剤(実施例15に記載の通りに調製)を評価するために選択した。16〜22グラムの体重の80匹の雌CF−1マウスを、Charles River Laboratory(Wilmington,MA)から購入し、6群(10マウスを含有する群1を除いて、一群あたり15マウス)に無作為に分けた。群は、1〜6と番号付けした。群1、2、及び3は対照と指定した。群1は、ナイーブ対照(非ワクチン接種/攻撃)とし、群2は、50%不完全フロイントアジュバント、10μg CpG及び2.5μgモノホスホリルリピドA(MPLA)を有するアジュバント対照(ワクチン接種/攻撃)とし、群3は、50%不完全フロイントアジュバントを有するアジュバント対照(ワクチン接種/攻撃)とした。群4、5、及び6は、それらの適切なアジュバント対照群に相関するそれらのそれぞれのワクチン製剤を用いてワクチン接種した(表5)。マウスは、ポリカーボネートマウスケージ(Ancore Corporation,Bellmore,NY)に収容した。3つのケージを、各処置群に使用して(5マウス/ケージ)、各ケージのマウスの数を最小限にした。すべてのマウスを、最初のワクチン接種の1週間前に順化させた。個別のワクチン製剤を、Klebsiella pneumonia 1571を攻撃生物と使用して、マウス敗血症モデルにおける死亡に対するそれらの防御能力に関して評価した(実施例10)。
ワクチン調製及びワクチン接種
ワクチン調製のために、Klebsiella菌株1571及びLM21のそれぞれに由来する100マイクログラムのタンパク質抽出物または20gのリン酸緩衝食塩水中の各組換えタンパク質を、それらの適切な試験アジュバントで製剤化した(表5を参照されたい)。マウスは、肩甲下腰帯にて皮下で0.1mlの適切なワクチンを用いて14日間隔で3回免疫化した。すべてのマウスに対して、二回目のワクチン接種の42日後に攻撃した。
攻撃生物の調製
Klebsiella pneumoniae 1571細菌攻撃分離株を、実施例10に記載の凍結ストックから調製した。簡潔には、凍結ストックからの攻撃分離株を、血液寒天プレート上に画線し、37℃で18時間インキュベートした。単一のコロニーを、25μg/ml 2,2’ジピリジルを含有する100mlのトリプチックソイブロス(Difco)へと継代培養した。培養物を、540nmで0.95〜1.0のODに達するまで200rpmで回転させながら37℃で6時間インキュベートし、その時点で、10,000xgで10分間4℃にて遠心分離して、細菌をペレット化した。細菌ペレットを、遠心分離により生理食塩水中で4℃にて一度洗浄した。最終ペレットを、生理食塩水中100mlに再懸濁し戻し、攻撃に使用した。すべてのマウスに、0.1ml体積中8.5×107コロニー形成ユニットのKlebsiella pneumoniae 1571を腹腔内攻撃した。攻撃の直前に、1mlの上記細菌懸濁液を、10倍まで連続希釈して、CFU/マウス用量の数を数えた。
攻撃結果
ナイーブ及びプラセボ対照のうち、群1のナイーブマウスの80パーセント(80%)が、攻撃後に死亡し、それに比べて群2のマウスでは73%が死亡し、群3のマウスでは80%が死亡した(表6)。これらの結果により、アジュバント単独では、攻撃に対する防御を提供しないことが実証され、これは、アジュバントにより誘導された非特異的免疫性がなかったことを示す。比較して、Klebsiella 1571由来のワクチン組成物を使用して(攻撃に対して同種)群4においては3匹のマウスのみが死亡した(80%生存率)(表6、図22)。比較して、Klebsiella 1748由来のワクチン組成物を使用して(攻撃に対して異種)群5では4匹のマウスのみが死亡した(74%生存率)(表6、図22)。これらの結果は、Klebsiella pneumonia 1571から調製したワクチン組成物が、同種及び異種攻撃に対する防御免疫性またはKlebsiellaの複数の菌株に対する防御を提供することができることを明確に実証する。
ホルスタイン種若雌牛における乳房内攻撃に対するKlebsiella pneumonia 1571由来の金属調節タンパク質の有効性
乳房炎は、乳腺及び乳房組織の炎症であり、乳牛の主要な風土病である。これは通常、Klebsiellaなどの様々な細菌種による乳頭管の細菌侵入に対する免疫応答として生じる。この実験研究では、Klebsiella pneumonia 1571に由来する金属調節タンパク質を含むサブユニットワクチンを使用して、ホルスタイン種若雌牛における生存乳房間攻撃に対する有効性を評価した。この実験研究のワクチン接種及び非ワクチン接種プラセボ対照間のワクチン有効性を確立するために使用した試験パラメータは、1)乳房内攻撃後の定量的クリアランス、2)体細胞数、3)ワクチン接種に対する血清学的反応、4)乳汁の質、5)直腸の温度及び6)攻撃後の乳房炎症とした。
ワクチン調製
実施例5に記載の通りにKlebsiella pneumoniae 1571から作製されたワクチン組成物は、SDS−PAGEにより決定される、87kDa、82kDa、78kDa、72kDa、68kDa、35kDa、及び33kDaの分子量を有するポリペプチドを含んだ。菌株1571に由来する免疫化組成物を使用して、抽出したタンパク質懸濁液(600μg総タンパク質/ミリリットル)を市販のアジュバント(EMULSIGEN,MVP Laboratories,Ralston Nebr.)へとIKAプロセスパイロット2000/4−DR(IKA,Cincinnati,Ohio)を使用して22.5%vol/volのアジュバント濃度を有する2.0mlの注射可能な体積中1,200μg総タンパク質の最終用量を得るように乳化することにより、実験用ワクチンを調製した。プラセボワクチンを、上記プロトコルにおいてタンパク質懸濁液を生理食塩水に置き換えることで調製した。
実験設計及び牛群のワクチン接種
分娩前おおよそ60日の8頭のホルスタイン種若雌牛を、4頭の若雌牛/群からなる2つの群に無作為に割り当てた。若雌牛を、耳タグにより識別し、大きな商業酪農場でおおよそ500頭のウシと混合させた。群−1の若雌牛は、プラセボ対照としての役割を果たし、群−2の若雌牛は、実施例21のKlebsiella pneumonia 1571ワクチン組成物を用いてワクチン接種した。若雌牛は、右上肩の皮下に21日間隔で2mlのプラセボ及び/またはKlebsiella pneumoniae 1571ワクチンを用いて2回ワクチン接種した。若雌牛は、1日2回、彼らの生産段階に適切な混合飼料を与えられた。すべての若雌牛には、試験中、自由に水を飲ませた。
Klebsiella pneumonia 1571におけるナリジクス酸耐性の選択
実施例1のKlebsiella pneumoniae 1571分離株を、ナリジクス酸耐性にした。攻撃菌株において公知の抗生物質に対する耐性を誘発することは、環境におけるその有病率のために攻撃された試料に混入し得る他のKlebsiella菌株からの攻撃菌株の分化を助ける。抗生物質耐性を誘導するために、Klebsiella 1571菌株を、漸増濃度のナリジクス酸中で増殖させた。簡潔には、35gmトリプチックソイ、5gm酵母抽出物、及び2,2−ジピリジルを25μgで含有するTSBの2つの1.0リットルストック溶液を調製し、30分間オートクレーブし、次いで、4℃まで冷却した。ナリジクス酸を、1リットルTSBストック溶液のうちの1つに、0.2uフィルターを通して膜濾過により加えて、150μg/mlの最終濃度とした。そうして150μgナリジクス酸を含有するTSBを、20mlストック(50mlコニカル管)溶液へと、ナリジクス酸を伴わないTSBを希釈剤として使用して希釈して、以下の濃度を得た;0(ナリジクス酸無し)、25μg/ml、50μg/ml、75μg/ml、100μg/ml、及び非希釈150μg。
Klebsiella pneumonia 1571を用いた乳房内攻撃
攻撃の前に、各若雌牛の全4つの分房からの乳汁試料を回収し、細菌学的な分析を行って、いずれの分房も感染していないことを決定した。攻撃の当日、実施例23の凍結ストックからのKlebsiella 1571のナリジクス酸耐性菌株を、リン酸緩衝食塩水(PBS)pH7.2に所定のレベルまで希釈して、1.0ml体積中に100コロニー形成ユニット(CFU)の攻撃用量を得た。乳頭カニューレを使用して、すべての若雌牛に対して、それぞれの乳房の乳頭管を通して1つの分房に攻撃した。次いで、攻撃用量を、乳頭及び乳房内へと手で搾り上げた。若雌牛を、それらの直腸の温度、乳汁の質、及び乳房の炎症の差異について各搾乳の際にモニターした。加えて、体細胞数の決定及び攻撃生物の計数のために、乳汁試料を各若雌牛の攻撃した分房から採取した。若雌牛を、攻撃後7日間1日2回搾乳し、その時点で試験を終了した。
ワクチン接種に対する血清学的反応
ワクチン接種に対する血清学的反応を、ELISAによりモニターした。各血清試料を、Klebsiella Pneumonia 1571抗原を捕捉分子として個別に使用して実行した。簡潔には、96ウェルプレートをKlebsiella Pneumonia 1571抗原を用いて高度免疫化されているシチメンチョウからのシチメンチョウ血清の1:1,000希釈物でコーティングした。コーティング後、プレートを、PVA/PBSでブロックし、Klebsiella 1571抗原からの抗原を、ウェルに加えてインキュベートした。次いで、抗原を、除去し、プレートを洗浄し、評価すべきウシ血清の1:1,000希釈物をプレートに2通りで加えた。血清を除去し、プレートを洗浄した。ヒツジ抗ウシコンジュゲートをプレートに1:20,000希釈で加え、インキュベートした。コンジュゲートを、プレートから除去した。プレートを洗浄し、基質を発色のために加え、発色をその後分光光度計で読み取った。S/P算出については、陰性対照血清からの平均シグナルを、すべてのOD値から差し引いた。評価される試料については、試料の平均ODを、平均陽性対照試料ODで割った。
慢性感染酪農牛群におけるKlebsiella pneumoniaeに由来するワクチン組成物の評価
Klebsiella pneumoniaに帰する慢性乳房炎の病歴を有する商業的な酪農牛群を、実施例5に記載のワクチン組成物の評価のために選択した。この実験研究のワクチン有効性を確立するための基準は、以下:1)プラセボ対照と比較した、Klebsiellaワクチン接種の間でKlebsiella pneumoniaeにより引き起こされる臨床的乳房炎の罹患率及び発症率の減少、2)プラセボ対照と比較した、Klebsiellaワクチン接種の間で大腸菌性乳房炎の罹患率及び発症率の減少、3)プラセボ対照と比較した、Klebsiellaワクチン接種の間で体細胞数の改善(すなわち、低減)ならびに4)プラセボ対照と比較して、Klebsiellaワクチン接種の間で産乳量における改善(すなわち、増加)、の95%信頼区間を有する推定される発病防止率に基づく。
ワクチン調製
実施例5に記載の通りにKlebsiella pneumoniae 1571から作製されたワクチン組成物は、SDS−PAGEにより決定した、87kDa、82kDa、78kDa、72kDa、68kDa、35kDa、及び33kDaの分子量を有するポリペプチドを含んだ。菌株1571に由来する免疫化組成物を使用して、抽出したタンパク質懸濁液(600μg総タンパク質/ミリリットル)を市販のアジュバント(EMULSIGEN,MVP Laboratories,Ralston Nebr.)へとIKAプロセスパイロット2000/4−DR(IKA,Cincinnati,Ohio)を使用して、22.5%vol/volのアジュバント濃度を有する2.0mlの注射可能な体積中1,200μg総タンパク質の最終用量を得るように乳化することにより、実験用ワクチンを調製した。プラセボワクチンを、上記プロトコルにおいて生理食塩水にタンパク質懸濁液を置き換えることにより調製した。
実験設計及び牛群ワクチン接種
本試験は、Klebsiella pneumoniaeを制御する、検証的、無作為化、盲検、及びプラセボ対照有効性試験として実施された。合計で、569頭のホルスタインまたはジャージー種のウシ及び若雌牛を、本試験に登録した。ウシは、乾乳期にある時期を除いて単一のフリーストール牛舎に収容した。乾乳期の間、ウシは指定の乾乳牛舎へと移動させた。若雌牛は、分娩が近くなるまで若雌牛舎におり、分娩の時点で、フリーストール牛舎へと移動させて搾乳牛群に混ざった。ウシを無作為化してKlebsiella pneumoniae 1571ワクチン、またはアジュバントのみを含有するプラセボワクチンのいずれかを受けさせた。ウシ及び若雌牛は、登録の当日に2mlで皮下に注射し、3週間後に2回目の用量を投与した。乾乳期が近いウシ及び分娩が近いウシを除いて、全ウシ群ワクチン接種レジメンを行って試験を開始し、3週間後にブースター投与を行った。乾乳ウシプロトコルを設定して、すべてのウシ及び若雌牛に、217日間の有仔期間(days carrying calf)(DCC)を達したら、2用量のワクチンを、3〜4週間の間隔でワクチン接種した。実験設計を表7にまとめる。
ワクチン接種に対する各ウシの血清学的反応を、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)により測定した。各群から20頭のウシを無作為に選択して、プラセボ対照と比較してKlebsiella pneumonia 1571組成物に対するワクチン接種後の血清学的反応を評価した。ウシから採血し、それらの血清を、最初のワクチン接種時、2回目のワクチン接種時、及びそれらの2回目のワクチン接種の2週間後に回収した。血清は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)による分析まで、凍結して保管した。
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