JP2021063014A - 白血病治療薬 - Google Patents

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俊雄 北村
Toshio Kitamura
俊雄 北村
田中 洋介
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Abstract

【課題】チロシンキナーゼ阻害剤療法を超えるさらに新たな白血病治療手段を提供すること。【解決手段】免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを組み合わせてなる白血病治療薬。【選択図】なし

Description

本発明は、新たな白血病治療薬に関する。
白血病は、血液細胞が骨髄で作られる過程でがん化する疾患であり、正常な血液細胞が減少し、貧血、免疫系の機能の低下、出血傾向、脾臓の肥大などの症状が現れる。白血病は、がん化した細胞のタイプ、病気の進行のパターンや症状から、急性骨髄性白血病(AML:acute myeloid leukemia)、慢性骨髄性白血病(CML:chronic myelogenous leukemia)、急性リンパ性白血病(ALL:acute lymphoblastic leukemia)、慢性リンパ性白血病(CLL:chronic lymphocytic leukemia)、骨髄異形成症候群(MDS:myelodysplastic syndromes)などに分けられる。
白血病は、一般に遺伝子や染色体が変異することで発症すると考えられており、例えば、慢性骨髄性白血病(CML)は、9番と22番染色体の相互転座t(9:22)(q34:q11)によって形成されるPhiladelphia(Ph)染色体を特徴とする。Ph染色体上に生じたBCR−ABL融合遺伝子がコードするBCR-ABLチロシンキナーゼが恒常的に活性化することで、造血幹細胞の腫瘍化を引き起こす。
白血病の治療法としては、造血幹細胞移植と、分子標的治療薬、化学療法、インターフェロンα療法の薬物療法がある。前記のように、白血病が遺伝子や染色体の変異によるチロシンキナーゼの活性化により引き起こされることから、チロシンキナーゼを阻害する分子標的薬の開発により、白血病の治療成績は革新的な改善をもたらした(非特許文献1)。
新潟がんセンター病院医誌 第51巻第1号 7〜12頁(2012年3月)
しかしながら、チロシンキナーゼ阻害剤抵抗性の患者の存在、チロシンキナーゼ阻害剤の服薬中止の問題、さらにはチロシンキナーゼ耐性変異の獲得による再発は、未だ問題として残っている。
従って、本発明の課題は、チロシンキナーゼ阻害剤療法を超えるさらに新たな白血病治療手段を提供することにある。
そこで、本発明者は、チロシンキナーゼ阻害剤抵抗性の原因について種々検討し、再発には薬剤抵抗性である白血病幹細胞の残存に原因があり、また白血病幹細胞は造血幹細胞の幹細胞性を維持したままがん化しており、その細胞周期が休眠状態(G0期)にあることが薬剤抵抗性を示す理由の一つと考えた。そして、本発明者が開発したG0期の細胞を可視化できるG0マーカー(Oki et al.,Sci Rep,4,4012(2014))を導入したマウスを用いて、慢性骨髄性白血病(CML)様モデルマウスを構築し、CML幹細胞のG0期と薬剤抵抗性との関係を明らかにすべく研究した。すなわち、BCR−ABL遺伝子とG0マーカーを導入したCML様モデルマウスにチロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブを投与し、イマチニブ耐性CML幹細胞分画を得、これをG0マーカーとCD27との発現によりさらに分けることにより、G0マーカー/CD27分画にイマチニブ耐性CML幹細胞が濃縮されていることを見出し、さらにCML発症後の骨髄、脾臓中のイマニチブ耐性CML幹細胞分画にPD−L1が発現していることを確認した。そこで、CMLモデルマウスに、チロシンキナーゼ阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤とを併用投与したところ、これらの薬剤それぞれ単独投与の場合に比べて、格別顕著にCMLマウスの生存期間を延長することを見出した。また、チロシンキナーゼ阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤との併用投与により、骨髄中のCML幹/前駆細胞数(G0期白血病幹細胞)を顕著に減少させることも見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の発明[1]〜[11]を提供するものである。
[1]免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを組み合わせてなる白血病治療薬。
[2]白血病治療薬が、G0期白血病幹細胞を減少させる白血病治療薬である[1]記載の白血病治療薬。
[3]免疫チェックポイント阻害剤が、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体又は抗CTLA−4抗体である[1]又は[2]記載の白血病治療薬。
[4]チロシンキナーゼ阻害剤が、イマチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、ポナチニブ、ボスチニブ、ダサチニブ、オシメルチニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、バソパニブ、ゲフィチニブ、ダコミチニブ、ニンテダニブ、キザイルチニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、アファチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、エルロチニブ、及びそれらの塩から選ばれる成分である[1]〜[3]のいずれかに記載の白血病治療薬。
[5]免疫チェックポイント阻害剤及びチロシンキナーゼ阻害剤を含有する白血病治療薬組成物である[1]〜[4]のいずれかに記載の白血病治療薬。
[6]白血病治療薬製造のための、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせ。
[7]白血病治療薬が、G0期白血病幹細胞を減少させる白血病治療薬である[6]記載の組み合わせ。
[8]白血病の治療に使用する、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせ。
[9]白血病の治療が、G0期白血病幹細胞を減少させる白血病の治療である[8]記載の組み合わせ。
[10]、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを併用することを特徴とする、白血病の治療方法。
[11]白血病の治療が、G0期白血病幹細胞を減少させる白血病の治療である[10]記載の治療方法。
本発明によれば、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを組み合わせて用いることにより、GO期白血病幹細胞を顕著に減少させることができ、白血病の根治が可能となり、チロシンキナーゼ阻害剤耐性白血病も治療することができる。
イマチニブ耐性CML幹細胞の同定方法を示す図面である。 G0マーカー/CD27分画(DP)がイマチニブ耐性CML幹細胞であることを示す図面である。 G0マーカー/CD27分画(DP)にPD−L1が発現していることを示す図面である。 CMLマウスに対するイマチニブ及び抗PD−L1抗体の併用療法の手法を示す図面である。 イマチニブ及び抗PD−L1抗体の併用療法の結果を示す図面である。 イマチニブ及び抗PD−L1抗体の併用療法による骨髄中のCML幹/前駆細胞数の変化を示す図面である。
本発明の白血病治療薬は、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを有効成分とする。
免疫チェックポイント阻害剤としては、公知の免疫チェックポイント阻害剤を用いることができ、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体、及び抗CTLA−4抗体が挙げられる。このうち、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体が好ましく、抗PD−L1抗体がより好ましい。
ここで、抗PD−1抗体としては、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、cemiplimab、PDR001などが挙げられる。また、抗PD−L1抗体としては、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブなどが挙げられる。また、抗CTLA−4抗体としては、イピリムマブ、トレメリムマブなどが挙げられる。
これらの免疫チェックポイント阻害剤は、種々の固形がんに対して有効であることは報告されているが、白血病に対して有効かどうかは示されていない。更に、これら免疫チェックポイント阻害剤が、G0期白血病幹細胞を減少させる効果があるか否かについては全く知られていない。
本発明においては、前記の免疫チェックポイント阻害剤のうち、G0期白血病幹細胞を減少させることにより白血病を治療するという白血病根治治療効果の観点から、抗PD−L1抗体又は抗PD−1抗体が好ましく、抗PD−L1抗体がより好ましく、アベルマブ、アテゾリズマブ、デュルバルマブがさらに好ましい。
チロシンキナーゼ阻害剤としては、公知のチロシンキナーゼ阻害剤を用いることができ、例えば、イマチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、ポナチニブ、ボスチニブ、ダサチニブ、オシメルチニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、バソパニブ、ゲフィチニブ、ダコミチニブ、ニンテダニブ、キザイルチニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、アファチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、エルロチニブ、及びそれらの塩から選ばれるチロシンキナーゼ阻害剤が挙げられる。
これらのチロシンキナーゼ阻害剤のうち、G0期白血病幹細胞を減少させることにより白血病を治療するという白血病根治治療効果の観点から、イマチニブ、ニロチニブ、ダサチニブ、ポナチニブ、及びこれらの塩から選ばれるチロシンキナーゼ阻害剤がより好ましい。
なお、チロシンキナーゼ阻害剤の塩としては、塩酸塩、リンゴ酸塩、トシル酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、エタンスルホン酸塩などが挙げられる。イマチニブについては、イマチニブメシル酸塩が好ましい。ダサチニブについては、ダサチニブ水和物が好ましい。ニロチニブについては、ニロチニブ塩酸塩水和物が好ましい。ポナチニブについては、ポナチニブ塩酸塩が好ましい。また、本発明に用いられるチロシンキナーゼ阻害剤には、水和物も含まれる。
本発明の白血病治療薬の好ましい組み合わせは、(A)抗PD−L1抗体又は抗PD−1抗体と、(B)イマチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、ポナチニブ、ボスチニブ、ダサチニブ、オシメルチニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、バソパニブ、ゲフィチニブ、ダコミチニブ、ニンテダニブ、キザイルチニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、アファチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、エルロチニブ、及びそれらの塩から選ばれるチロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせである。
より好ましい組み合わせは、(A)抗PD−L1抗体又は抗PD−1抗体と、(B)イマチニブ、ニロチニブ、ポナチニブ、ダサチニブ、及びそれらの塩から選ばれるチロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせである。さらに好ましい組み合わせは、(A)抗PD−L1抗体と、(B)イマチニブ、ニロチニブ、ポナチニブ、ダサチニブ、及びそれらの塩から選ばれるチロシンキナーゼ阻害剤との組み合わせである。
後記実施例に示すように、BCR−ABL遺伝子とG0マーカーを導入したCML様モデルマウスにチロシンキナーゼ阻害剤であるイマチニブを投与し、イマチニブ耐性CML幹細胞分画を得、これをG0マーカーとCD27との発現によりさらに分けることにより、G0マーカー/CD27分画にイマチニブ耐性CML幹細胞が濃縮されていることを見出した。さらにCML発症後の骨髄、脾臓中のイマニチブ耐性CML幹細胞分画にPD−L1が発現していることを確認した。
また、CMLモデルマウスに、チロシンキナーゼ阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤とを併用投与すると、これらの薬剤それぞれ単独投与の場合に比べて、格別顕著にCMLマウスの生存期間を延長する。また、チロシンキナーゼ阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤との併用投与により、骨髄中のCML幹/前駆細胞数(G0期白血病幹細胞)が顕著に減少する。
従って、チロシンキナーゼ阻害剤と免疫チェックポイント阻害剤の併用は、チロシンキナーゼ阻害剤耐性白血病幹細胞、すなわちG0期白血病幹細胞(休眠状態にある白血病幹細胞)を顕著に減少させ、その結果として白血病の治療効果を格段に向上させることができる。
本発明の白血病治療薬は、チロシンキナーゼ阻害剤治療により増殖期にある白血病細胞は死滅したが、休眠状態にある白血病幹細胞、すなわちG0期白血病幹細胞が残存しているチロシンキナーゼ阻害剤抵抗性白血病の治療に、特に有用である。
本発明の医薬は、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを組み合わせていればよく、それぞれの薬剤を含む組成物2種を併用してもよく(併用医薬)、2種類の薬剤を含む医薬組成物であってもよい。免疫チェックポイント阻害剤及びチロシンキナーゼ阻害剤は、それぞれすでに市販されているので、本発明においては、それぞれの薬剤を含む組成物2種を併用する形態(併用医薬)が好ましい。
本発明の併用医薬又は医薬組成物は、任意の投与形態で投与することができ、投与形態に合わせて製剤を選択することができる。経口投与製剤としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等が挙げられる。非経口投与製剤としては、注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、皮膚外用剤、点眼剤、点鼻剤等が挙げられる。注射剤を選択する場合は、投与経路は皮下注射、筋肉内注射、腹腔内注射、経皮注射及び静脈内注射が挙げられる。
免疫チェックポイント阻害剤は、注射剤とするのが好ましい。一方、チロシンキナーゼ阻害剤は、経口投与製剤とするのが好ましい。
経口用固形製剤を調製する場合は、賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、嬌味剤等を加えた後、常法により錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができる。
経口用液体製剤を調製する場合は、嬌味剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤等を加えて常法により、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。
注射剤を調製する場合は、pH調整剤、安定化剤、等張化剤を添加し、常法により皮下、筋肉及び静脈内注射剤等を製造することができる。
本発明の医薬のうち、併用医薬の場合、免疫チェックポイント阻害剤を含有する製剤(組成物)と、チロシンキナーゼ阻害剤を含有する製剤(組成物)とが併用される。このように別々に製剤化される場合、別々に製剤化された医薬を、それぞれの投与方法が記載された指示書と組み合わせたキット医薬であってもよい。これらの別々に製剤化された医薬の場合、それぞれの製剤の剤形は同一であっても異なっていてもよく、投与間隔は同一であっても異なっていてもよい。
本発明の医薬のうち、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを含む医薬組成物とする場合には、一の剤形、例えば錠剤中にこれら2種の薬剤を含有させるのが好ましい。
本発明の医薬における免疫チェックポイント阻害剤(A)とチロシンキナーゼ阻害剤(B)の使用比(質量比)は、使用される化合物の種類により相違するが、(A):(B)=200:1〜1:200が好ましく、100:1〜1:100がより好ましく、50:1〜1:50がさらに好ましい。
本発明の医薬の投与量は、使用する化合物、患者の年齢、体重、症状等によって相違するが、成人に対し、免疫チェックポイント阻害剤は1回投与量として1mg〜500mgが好ましく、5mg〜300mgがより好ましい。チロシンキナーゼ阻害剤は1日投与量として1mg〜500mgが好ましく、5mg〜300mgがより好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されない。
実施例1
(1)図1に示す手順で、BCR−ABL遺伝子を導入したG0マーカーマウス由来の骨髄細胞を致死量放射線照射したマウスに移植することで、CML様マウスを作成した。
CML発症後に、イマチニブ(0.2mg/g)を毎日経口投与し、投薬3−4週間にてイマチニブ耐性CML幹細胞分画(BCR−ABL+, cKit+, Sca1+,lineage marker negative: BCR−ABL−KSL分画)をG0マーカーとCD27との発現によりさらに分けることにより高純度なイマチニブ耐性CML幹細胞分画を同定した。
図2に示すように、G0マーカーとCD27とにより、CMLマウスモデルの従来のCML幹細胞分画(BCR+KSL(ckitSca1Lineage marker-))を4分画に分けることができ、その中でG0マーカー/CD27(ダブルポジティブ:DP)分画にCML幹細胞が濃縮されていることが分かった。すなわち、図2中の生存曲線は、図2の左のように4分割した分画を2次移植したマウスの生存曲線であり、このDP分画を投与されたマウスは、生存率が極めて低かった。従って、このDP分画(G0マーカー/CD27分画)がイマチニブ耐性CML幹細胞分画であることがわかる。
(2)さらにCML発症後の骨髄、脾臓中のイマニチブ耐性CML幹細胞分画のPD−L1の発現性を測定した。その結果、図3に示すように、G0マーカー/CD27(ダブルポジティブ:DP)分画に、PD−L1が発現していることが分かった。
実施例2
CMLマウスに対するイマチニブと抗PD−L1抗体の併用療法を行った。
図4のように、CML発症後、プラセボ群、イマチニブ単剤(0.2mg/g、毎日)、抗PD−L1抗体(0.2mg/body、2日おき)、イマチニブ/抗PD−L1抗体併用群に分けて投薬し、投薬後3−4週間後に骨髄、脾臓中のCML幹細胞の絶対数を比較することにより効果を判定した。
その結果、図5に示すように、イマチニブと抗PD−L1抗体の併用は、イマチニブ単独投与及び抗PD−L1抗体単独投与のいずれよりも顕著にCMLマウスの生存を延長させることが分かった。従って、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤の併用は、白血病、特にチロシンキナーゼ耐性白血病に対する治療効果が顕著に優れていることが分かった。
また、図6に示すように、イマニチブ及び抗PD−L1抗体併用療法後の骨髄中のCML幹細胞数/前駆細胞の数は、イマチニブ単独投与群に比べて、劇的に減少していた。従って、免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤の併用は、G0期白血病幹細胞を劇的に減少させることが分かった。

Claims (5)

  1. 免疫チェックポイント阻害剤とチロシンキナーゼ阻害剤とを組み合わせてなる白血病治療薬。
  2. 白血病治療薬が、G0期白血病幹細胞を減少させる白血病治療薬である請求項1記載の白血病治療薬。
  3. 免疫チェックポイント阻害剤が、抗PD−L1抗体、抗PD−1抗体又は抗CTLA−4抗体である請求項1又は2記載の白血病治療薬。
  4. チロシンキナーゼ阻害剤が、イマチニブ、ニロチニブ、イブルチニブ、ポナチニブ、ボスチニブ、ダサチニブ、オシメルチニブ、アキシチニブ、バンデタニブ、バソパニブ、ゲフィチニブ、ダコミチニブ、ニンテダニブ、キザイルチニブ、レンバチニブ、レゴラフェニブ、アファチニブ、ラパチニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、エルロチニブ、及びそれらの塩から選ばれる成分である請求項1〜3のいずれか1項記載の白血病治療薬。
  5. 免疫チェックポイント阻害剤及びチロシンキナーゼ阻害剤を含有する白血病治療薬組成物である請求項1〜4のいずれか1項記載の白血病治療薬。

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