JP2021062612A - スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置、及びこの種の加熱装置を保守する方法 - Google Patents

Abstract

【課題】柔軟な方法で使用でき、保守が容易である、スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置を提供する。【解決手段】スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分（８）のための加熱装置（２０）は、接続ライン（２４）を介して接触プラグ（２５）に接続される少なくとも２つの加熱要素（２３）を備える。電力を供給するために、加熱装置（２０）は、プラグイン接点分配器（２６）に接続された電気供給ライン（２７）を備える。プラグイン接点分配器（２６）は、少なくとも２つのプラグイン接点（３１）を備える。接触プラグ（２５）は、プラグイン接点（３１）に解放可能に接続される。加熱装置（２０）は、加熱要素（２３）の容易な交換を可能にし、したがって、保守が容易である。加熱装置（２０）のモジュール構造は、柔軟な使用を可能にする。【選択図】図２

Description

本発明は、スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置、及びこの種の加熱装置を備えるスクリュー押出機に関する。本発明はさらに、この種の加熱装置を保守する方法に関する。

特許文献１は、複数のハウジング部分から構築されたハウジングを備える押出機を開示している。関連する電気加熱装置は、ハウジング部分に配置されている。それぞれの加熱装置は、ハウジング部分の通路ボアに配置された抵抗加熱カートリッジの形態の電気加熱要素を備える。加熱要素の加熱導体は、液密の接続ハウジングに導かれ、そこで端子板で結合される。接続ハウジングはさらに、接触ラインを介して端子板に接触接続される電力ラインのための接続手段を備える。

ＤＥ １０ ２００６ ０２２ ６４６ Ａ１

本発明は、スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置を提供する目的に基づいており、この加熱装置は、柔軟な方法で使用でき、保守が容易である。

この目的は、請求項１の特徴を有する加熱装置によって達成される。それぞれの接続ラインは、簡単な方法でプラグイン接点分配器の関連プラグイン接点に導電的に接続できる関連接触プラグに接続されているので、それぞれの電気加熱要素を個別に電源に接続し、再び切断することができる。少なくとも２つの接触プラグ及び少なくとも２つのプラグイン接点はそれぞれ、互いに機械的及び／又は電気的に可逆的な方法で接続されており、すなわち再び解放できる。少なくとも２つの接触プラグ及び／又は少なくとも２つのプラグイン接点は、特にアクセス可能な方法で、好ましくは自由にアクセス可能な方法で配置される。欠陥のある電気加熱要素は、プラグイン接点分配器から個別に電気的に切断可能であり、機能する電気加熱要素によって交換できるため、加熱装置の保守は容易である。これは、どのオペレータでも実行できる。欠陥のある加熱要素を交換するために、訓練を受けた電気技師は必要とされない。

モジュール構造であるので、欠陥のある加熱要素を交換するために、及び、訓練を受けた電気技師が通常必要とされる電気切断をする目的で接続ハウジングを開くために、関連するハウジング部分から加熱装置全体を分解する必要は特にない。

それぞれの加熱要素は、例えばねじ接続、プラグイン（差し込み）接続、又は固定接続によって、関連する接続ラインに機械的及び／又は電気的に接続される。プラグイン接続は、例えば角度付きブロックとして設計されており、取り外し工具を使用しないと解放できない。それぞれの加熱要素及び関連する接続ラインは、好ましくは固定的に、すなわち、機械的及び電気的に解放不可能にて、互いに接続される。少なくとも２つの加熱要素は、例えば、電気抵抗加熱要素又は抵抗加熱カートリッジとして設計される。少なくとも２つの接続ラインはそれぞれ長さＬを有し、好ましくは、０．５ｍ≦Ｌ≦５ｍ、特に１．０ｍ≦Ｌ≦４ｍ、特に１．５ｍ≦Ｌ≦３ｍである。長さＬにより、プラグイン接点分配器は、必要に応じて、少なくとも２つの加熱要素から隔てて配置することができる。

供給ラインは、例えば、ねじ接続又はプラグイン接続によって解放可能に、又は固定的にプラグイン接点分配器に機械的及び／又は電気的に接続される。供給ラインがプラグイン接点分配器に解放可能に接続されている場合、プラグイン接点分配器は、好ましくは２つの供給ライン接続を有する。その結果、別の加熱装置の供給ラインをそのプラグイン接点分配器に接続することができ、プラグイン接点分配器は供給ラインによって直列に接続される。このようにして電源はさらに加熱装置から加熱装置へと導かれる。

プラグイン接点分配器は、供給ラインを介して電源に接続され、例えば供給ラインの接触プラグを抜くことにより、特に簡単な方法で電源から切り離すことができる。

モジュール構造であるので、加熱装置を形成するために、少なくとも２つの電気加熱要素を所望に応じて柔軟な方法で選択し、組み立てることができる。

請求項２に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも２つの接続ラインは可撓性を有するものであり、特に柔軟な設計であるため、少なくとも２つの接続ラインの簡単なライン案内、及び関連する加熱要素の簡単な組み立て、分解が可能になる。それぞれの電気加熱要素から始めて、関連する接続ラインを必要に応じてプラグイン接点分配器に導くことができる。

請求項３に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。固定された、すなわち、それぞれの接続ラインと関連する接触プラグの間の解放不可な機械的及び電気的接続により、高レベルの人員保護が確保され、それぞれの加熱要素はまた、どのオペレータでも簡単な方法で交換できる。したがって、訓練を受けた電気技師は必要とされない。それぞれの加熱要素は、特に関連する接続ライン及び関連する接触プラグと共に、加熱装置の交換可能なモジュールを形成する加熱ユニットを形成する。

請求項４に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。プラグイン接点の数により、加熱装置の構造は必要に応じて適合又は最適化できる。プラグイン接点分配器が、例えば８つのプラグイン接点を有する場合、８つの加熱要素を有する１つのハウジング部分を、又は４つの加熱要素を有する２つのハウジング部分をそれぞれ加熱できる。プラグイン接点分配器の数は、プラグイン接点の数によって最適化できる。

請求項５に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。固定された、すなわち供給ラインとプラグイン接点分配器の間の解放不能な機械的及び電気的接続により、高レベルの人員保護が保証される。プラグイン接点分配器と、場合によっては供給ライン接触プラグへの電気供給ラインの固定接続により、これらは供給ユニットを形成する。それぞれの供給ユニットは、加熱装置のモジュールを形成する。

請求項６に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。電気供給ラインは柔軟であり、特に可撓性であるため、関連するプラグイン接点分配器の簡単なライン案内及び柔軟な配置が可能である。

請求項７に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。それぞれのプラグイン接点及び関連する接触プラグは、機械的及び導電的に互いに接続し、再び解放できるので、関連する加熱要素の簡単な組み立て及び分解が可能である。その結果、加熱要素は、どのオペレータでも簡単な方法で、必要に応じて交換できる。特に、加熱要素を交換するために訓練を受けた電気技師は必要とされない。オペレータが簡単な方法でプラグイン接点から接触プラグを外す（抜く）ことにより、加熱要素を機械的及び電気的に切り離すことができる。そして、オペレータは、関連する接触プラグをプラグイン接点に差し込むことによって、別の加熱要素をプラグイン接点分配器に機械的及び導電的に接続できる。したがって、加熱要素をエネルギー供給から切り離し、かつ、簡単な方法で再び接続できる。

請求項８に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。供給ユニットは加熱装置のモジュールを形成し、そのモジュールは簡単な方法で交換できる。供給ユニットを形成するために、プラグイン接点分配器は、関連する供給ラインに固定的に及び／又は解放可能に接続され、及び／又は供給ラインは、関連する供給ライン接触プラグに固定的に接続されることが好ましい。供給ユニットは、少なくとも２００Ｖ、特に少なくとも３８０Ｖ、特に少なくとも４６０Ｖの定格電圧用に設計されている。定格電圧は、好ましくは２００Ｖから４８０Ｖの間にある。

請求項９に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。それぞれの加熱ユニットは、加熱装置のモジュールを形成し、そのモジュールは簡単な方法で交換できる。少なくとも２つ、特に少なくとも３つ、そして特に少なくとも４つの加熱ユニットが、好ましくは供給ユニットと関連付けられる。供給ユニットに関連する少なくとも２つの加熱ユニットは、同一及び／又は異なる設計のものである。例えば、少なくとも２つの加熱ユニットは、同一の公称加熱能力及び／又は異なる公称加熱能力を有することができる。それぞれの加熱ユニットは、少なくとも２００Ｖ、特に少なくとも３８０Ｖ、特に少なくとも４６０Ｖの定格電圧用に設計されている。定格電圧は、好ましくは２００Ｖから４８０Ｖの間にある。

請求項１０に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。保護クラスは、高レベルの人員保護を保証する。特に、ドイツ工業規格ＤＩＮ ＥＮ ６０５２９が保護クラスに適用される。特に、保護クラスは、加熱装置の部品及び／又はモジュールがどのオペレータでも交換できることを保証する。交換のために訓練を受けた電気技師は必要とされない。

請求項１１に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも１つのスイッチング素子は、好ましくは、供給ユニット及び／又はそれぞれの加熱ユニットの一部である。少なくとも１つのスイッチング素子は、好ましくは、プラグイン接点分配器に統合される。加熱装置は、例えば、各プラグイン接点及び／又は各電気加熱要素のための関連するスイッチング素子を備え、それにより、それぞれの加熱要素を個別にオン及びオフに切り替えることができる。加えて／又は、加熱装置は、複数のプラグイン接点及び／又は複数の電気加熱要素のための関連するスイッチング素子を備え、それにより、複数の加熱要素を一緒にオン及びオフに切り替えることができる。少なくとも１つのスイッチング素子は、特に、アクティブスイッチング素子として、例えば、ソリッドステートリレーとして設計される。少なくとも１つのスイッチング素子には、好ましくは、電力供給ラインを介して電力が供給される。

請求項１２に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも１つのデータバス接続により、それぞれのスイッチング素子は、データバスを用いて作動させることができる。その結果、特に、すべてのスイッチング素子は、データバス又はデータバスラインによって作動させることができる。データバスラインは、特にすべてのスイッチング素子を互いに接続する。データバスは、例えばフィールドバスとして設計されている。複数の加熱装置のプラグイン接点分配器は、好ましくは、データバスラインによって直列に接続されており、プラグイン接点分配器に統合されているスイッチング素子は、データバスライン又はデータバスによって作動させることができる。少なくとも１つのスイッチング素子は、特に貫通接点によってデータバスラインに接続される。データバスラインにクランプされると、貫通接点がデータバスラインの外装板を貫通し、データ伝送用の接点を形成する。

請求項１３に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも１つの測定センサにより、例えば、少なくとも１つの加熱要素によって消費される電流を測定及び監視することができる。目標電力消費量からの偏差は、電力消費量を測定及び監視することによって立証できる。その結果、加熱要素の故障を早期に特定できる。少なくとも１つの測定センサは、特に、電流測定センサとして設計されている。少なくとも１つの測定センサは、関連するスイッチング素子に組み込まれることが好ましい。少なくとも１つのスイッチング素子は、好ましくは、加熱要素が接続され機能するかどうかに関して監視を可能にする。

請求項１４に記載の加熱装置は、柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも1つの供給ライン接続により、さらなる加熱装置の供給ラインが、プラグイン接点分配器に接続できる。その結果、プラグイン接点分配器を供給ラインによって直列に接続することができ、電源をこのようにして加熱装置から加熱装置に導くことができる。プラグイン接点分配器に関連する供給ラインは、プラグイン接点分配器に解放可能に、又は固定的に接続される。それぞれのプラグイン接点分配器は、好ましくは２つの供給ライン接続を有し、それにより、それ自体の供給ライン、及びさらなる加熱装置の供給ラインが、プラグイン接点分配器に解放可能に接続され得る。その結果、ケーブル配線の費用を簡単に最適化できる。

本発明はさらに、少なくとも１つのハウジング部分のための少なくとも１つの加熱装置を備えるスクリュー押出機を提供する目的に基づいており、このスクリュー押出機は柔軟に使用でき、保守が容易である。

この目的は、請求項１５の特徴を有するスクリュー押出機によって達成される。本発明によるスクリュー押出機の利点は、本発明による加熱装置の上記の利点に対応する。スクリュー押出機は、好ましくは多軸スクリュー押出機、特に二軸スクリュー押出機である。多軸スクリュー押出機は、互いに貫通し、それぞれに１つの処理要素軸が回転可能に配置される少なくとも２つのハウジングボアを備える。少なくとも２つの処理要素シャフトは、好ましくは、それらが同一の回転方向に回転駆動され得るように、及び／又はそれらが互いにしっかりと噛み合うように設計される。スクリュー押出機は、複数の加熱装置を有することが好ましい。加熱装置は、同一及び／又は異なる構造のものであり得る。加熱装置は、例えば、加熱要素の数に関して、及び／又は公称加熱能力に関して異なってもよい。

スクリュー押出機は、例えば、材料を処理するための装置の一部である。その装置は、スクリュー押出機が配置される下部フレームを備える。その装置は、好ましくは、下部フレームに配置された電気駆動モータ及び歯車機構を備える。少なくとも１つの加熱装置のプラグイン接点分配器、特に供給ユニットは、好ましくは下部フレームに、特にスクリュー押出機から距離を置いて配置される。例えば、ラインダクトを下部フレームに配置及び／又は形成できる。供給ユニットは、特にラインダクト上、及び／又はラインダクト内に配置される。

請求項１６に記載のスクリュー押出機は、少なくとも１つの加熱装置の柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも２つの電気加熱要素が、関連する接続ラインと接触プラグを介してプラグイン接点分配器に接続されているため、プラグイン接点分配器は、第１に少なくとも１つのハウジング部分から距離を置いて場所的に配置でき、第２に接続ラインを所望の通り案内できる。その結果、プラグイン接点分配器も接続ライン又は加熱要素も、少なくとも１つの断熱フードの配置を妨げない。少なくとも１つの断熱フードの分解は容易に可能である。なぜなら、少なくとも１つの加熱装置又は少なくとも１つの加熱装置の部品は、この目的のために分解する必要がないためである。少なくとも１つの断熱フードの分解後、少なくとも１つの加熱装置は自由にアクセス可能であり、その結果、少なくとも１つの加熱装置は、必要に応じて維持及び保守できる。特に、欠陥のある加熱要素は容易な方法で交換できる。

請求項１７に記載のスクリュー押出機は、少なくとも１つの加熱装置の柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも１つの加熱装置は、少なくとも１つの断熱フードの構造及び配置に悪影響を及ぼさないので、少なくとも１つの断熱フードは、Ｕ字型及び／又は一体（継ぎ目のない）設計のものであり得る。その結果、少なくとも１つの断熱フードは、少なくとも１つの加熱装置と共に簡単な方法で使用することができる。特に、少なくとも１つの断熱フードは、全体として簡単な方法で分解することができ、その結果、少なくとも１つの加熱装置は、維持又は保守のために自由にアクセス可能である。

請求項１８に記載のスクリュー押出機は、少なくとも１つの加熱装置の柔軟な使用と容易な保守を保証する。少なくとも１つの断熱フードとハウジングとの間に隙間が形成されるので、少なくとも２つの接続ラインは、関連する加熱要素からギャップを通って関連するプラグイン接点分配器に簡単な方法で案内することができる。したがって、少なくとも１つの断熱フードの配置は、少なくとも１つの加熱装置によって悪影響を受けないので、少なくとも１つの加熱装置は、少なくとも１つの断熱フードと共に簡単かつ柔軟な方法で使用することができる。少なくとも１つの断熱フードは、特に持ち上げることで、簡単な方法で分解できるので、少なくとも１つの加熱装置は、保持又は保守のために自由にアクセス可能である。

本発明はさらに、スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置の保守を容易にする方法を提供する目的に基づく。

この目的は、請求項１９の特徴を有する方法によって達成される。本発明による方法はまた、特に、請求項１５乃至１８のいずれか一項に記載のスクリュー押出機を提供するステップを含むこともできる。本発明による方法の利点は、本発明による加熱装置、及び本発明によるスクリュー押出機の上記利点に対応する。

本発明のさらなる特徴、利点及び詳細は、複数の例示的な実施形態の以下の説明に見出すことができる。

複数のハウジング部分から形成されるハウジングと、ハウジング部分を加熱するための加熱装置とを備える、第１の例示的な実施形態による多軸スクリュー押出機の側面図を示す。 加熱装置を説明するための、図１の断面線ＩＩ−ＩＩに沿った多軸スクリュー押出機の部分断面図を示す。 加熱装置及び断熱フードを含む個々のハウジング部分の斜視図を示す。 図２の加熱装置における供給ユニットの平面図を示し、この供給ユニットはさらなる供給ユニットに接続されている。 図２の加熱装置における加熱ユニットの平面図を示す。 第２の例示的な実施形態による多軸スクリュー押出機の側面図を示す。 図６の加熱装置における供給ユニットの平面図を示し、この供給ユニットはさらなる供給ユニットに接続されている。 第３の例示的な実施形態による加熱装置の供給ユニットの平面図を示す。

本発明の第１の例示的な実施形態を、図１〜５を参照して以下に説明する。図１に示される、材料、特にプラスチック材料を処理するための装置１は、歯車機構４を用いて駆動モータ３によって回転駆動可能な多軸スクリュー押出機２を備える。多軸スクリュー押出機２、駆動モータ３及び歯車機構４は、下部フレーム５に取り付けられている。ここで、多軸スクリュー押出機２は、支持片６により下部フレーム５に支持されている。

多軸スクリュー押出機２は、フランジ９によって互いに接続された複数のハウジング部分８から構成されるハウジング７を備える。ハウジング７は、互いに貫通し、断面が水平の数字８の形状である２つのハウジングボア１０、１１を有する。互いにしっかりとかみ合うように設計され、関連する回転軸１４、１５を中心として同一の回転方向に回転駆動される２つの処理要素シャフト１２、１３が、ハウジングボア１０、１１に配置されている。

処理される材料をハウジングボア１０、１１に供給するために、第１ハウジング部分８に供給開口部１６が形成される。その材料は、処理要素シャフト１２、１３によって、搬送方向１７に輸送され、処理される。処理された材料は、ノズルプレート１８に形成された排出口１９から排出される。ノズルプレート１８は、最後のハウジング部分８の端側に取り付けられる。

多軸スクリュー押出機２は、少なくとも個々のハウジング部分８のために、それぞれの電気加熱装置２０を備える。それら加熱装置２０は同一の設計であり、したがって、加熱装置２０のうちの１つのみを以下に説明する。

加熱装置２０は、供給ユニット２１と、４つの関連する加熱ユニット２２を備える。加熱ユニット２２は、同一の設計である。加熱ユニット２２はそれぞれ、接続ライン２４を介して接触プラグ２５に機械的及び電気的に接続される電気加熱要素２３を備える。それぞれの接続ライン２４は、関連する加熱要素２３及び関連する接触プラグ２５に固定的に（堅く）、すなわち、機械的及び電気的に解放不能に接続される。したがって、それぞれの接続ライン２４は、加熱要素２３及び接触プラグ２５から、破壊することなく切り離すことができない。それぞれの接続ライン２４は、可撓性を有するものであり、すなわち、柔軟な設計のものである。それぞれの加熱要素２３は、例えば、電気抵抗加熱カートリッジとして設計される。

加熱ユニット２２は、供給ユニット２１に接続されている。供給ユニット２１は、プラグイン接点分配器２６、電気供給ライン２７及び供給ライン接触プラグ２８を備える。供給ライン２７は、プラグイン接点分配器２６及び供給ライン接触プラグ２８に機械的及び電気的に接続される。供給ライン２７は可撓性を有するものであり、すなわち柔軟な設計のものである。供給ライン２７は、プラグイン接点分配器２６及び供給ライン接触プラグ２８に固定的に、すなわち、機械的及び電気的に解放不能に接続される。したがって、供給ライン２７は、プラグイン接点分配器２６及び供給ライン接触プラグ２８から、破壊することなく切り離すことができない。

プラグイン接点分配器２６は、プラグイン接点分配器ハウジング２９を備え、その中に導電性分配器要素３０が配置される。分配器要素３０は、供給ライン２７に導電的に接続されている。さらに、分配器要素３０は、それぞれのスイッチング素子４２を介して４つのプラグイン接点３１に導電的に接続される。プラグイン接点３１は、プラグイン接点分配器ハウジング２９の外側に配置され、したがって自由にアクセス可能である。

スイッチング素子４２により、関連するプラグイン接点３１への電力供給をオン及びオフに（入り切り）できる。このために、スイッチング素子４２は、プラグイン接点分配器２６に統合されたデータバスライン４３に接続されている。データバスライン４３は、データバス接続４４、４５に接続されている。

各加熱ユニット２２は、関連する接触プラグ２５を介してプラグイン接点３１の１つに差し込まれる。それぞれの接触プラグ２５は、プラグに差し込まれることにより、関連するプラグイン接点３１に機械的及び導電的に接続される。

供給ユニット２１及び加熱ユニット２２は、少なくとも保護クラスＩＰ５４、特に少なくとも保護クラスＩＰ６４、特に保護クラスＩＰ６７のものである。特に、プラグイン接点分配器２６又はプラグイン接点３１、及びプラグイン接点接続を形成するための関連する接触プラグ２５は、上記の保護クラスのものである。

加熱要素２３を受け入れるために、関連するハウジング部分８は受容凹部３２を有する。受容凹部３２は、フランジ９の間に形成され、ハウジングボア１０、１１に対して実質的に垂直に延びる。受容凹部３２の数は、加熱装置２０の設けられた加熱要素２３の数に対応する。ハウジング部分８は、例えば、４つの受容凹部３２を有し、２つの受容凹部３２は、ハウジングボア１０、１１の上方で、かつ搬送方向１７に互いに間隔を空けて配置され、また２つの受容凹部３２は、ハウジングボア１０、１１の下方で、かつ搬送方向１７に互いに間隔を空けて配置される。加熱要素２３は、関連する受容凹部３２に差し込まれ、ハウジング部分８に取り付けられる。

多軸スクリュー押出機２は、断熱目的で断熱フード３３を有する。それら断熱フード３３は、図１に断面で示されている。断熱フード３３の１つが図２及び３に詳細に示されている。１つの断熱フード３３が、各ハウジング部分８に関連付けられている。

それぞれの断熱フード３３は、断面がＵ字型の設計であり、ベース３４と、そのベース３４上に配置された２つのリム３５、３６とを有する。それぞれの断熱フード３３は一体設計であるため、これは、ハンドル３７を用いて、全体として適合させたり、取り付けたり、分解したり、持ち上げたりすることができる。それぞれの断熱フード３３は、内部空間を区切る外装板３８を備える。その内部空間には、断熱材３９が配置されている。外装板３８は、例えば、金属材料により構成されている。

隙間Ｓは、リム３５、３６とそれぞれのハウジング部分８との間に形成される。リム３５、３６は、凹部を有し、したがって隙間Ｓは、凹部の領域でサイズが大きくなる。加熱要素２３の接続ライン２４は、隙間Ｓを通って下部フレーム５の方向に案内される。加熱ユニット２２に関連する供給ユニット２１は、ハウジング７から離れて配置される。この目的のために、接続ライン２４は長さＬを有し、好ましくは、０．５ｍ≦Ｌ≦５ｍ、特に１．０ｍ≦Ｌ≦４ｍ、特に１．５ｍ≦Ｌ≦３ｍである。

それぞれの供給ユニット２１のプラグイン接点分配器２６は、下部フレーム５に取り付けられている。それぞれのプラグイン接点分配器２６から始まって、関連する供給ライン２７は下部フレーム５に沿って、例えばラインダクト内の電源接続４１を有する中央電源４０まで延びる。それぞれの供給ライン接触プラグ２８は、電力供給のために、電源接続４１に機械的かつ導電的に接続されている。

制御ユニット４７に接続されているデータバスライン４６は、スイッチング素子４２を作動させるためのデータバス接続４４に接続されている。データバスライン４６は、データバス接続４５によって、さらなるプラグイン接点分配器２６に案内され得る。スイッチング素子４２は、データバスライン４６を介して個別に作動させることができるので、プラグイン接点３１に接続された加熱要素２３は、個別にスイッチをオン及びオフに切り替えできる。

加熱要素２３に欠陥がある場合の、加熱装置２０の１つの保守について以下に説明する。

欠陥のある第１加熱要素２３を交換する目的で、関連する供給ライン接触プラグ２８は、最初に、電源接続４１から機械的及び電気的に切断される。次に、第１加熱要素２３を覆う断熱フード３３が、ハウジング部分８から取り外される。これで、第１加熱要素２３は自由にアクセスできる。第１加熱要素２３に関連する接触プラグ２５は、関連するプラグイン接点３１から機械的及び電気的に切り離される。第１加熱要素２３は、ハウジング部分８から取り外され、受容凹部３２から取り除かれる。欠陥のある加熱要素２３を有する加熱ユニット２２は、無傷の第２加熱要素２３を有する対応する加熱ユニット２２に交換される。第２加熱要素２３は、受容凹部３２に挿入され、ハウジング部分８に取り付けられる。次に、第２加熱要素２３に関連する接触プラグ２５が、機械的かつ導電的に、フリーのプラグイン接点３１に接続される。断熱フード３３が、再度ハウジング部分８に配置される。次に、供給ライン接触プラグ２８が、機械的かつ導電的に電源接続４１に再び接続される。

本発明による加熱装置２０の設計により、加熱要素２３は個別に交換することができる。交換はどのオペレータでも実施できる。交換のために訓練を受けた電気技師は必要とされない。加熱装置２０のモジュール構造により、加熱装置２０は柔軟に使用可能である。

それぞれのプラグイン接点分配器２６は、Ｎ個のプラグイン接点３１を有することができ、好ましくは、４≦Ｎ≦８である。１つのハウジング部分８又は複数のハウジング部分８のための加熱要素２３を、プラグイン接点分配器２６に接続することができる。

本発明の第２の例示的な実施形態を、図６及び７を参照して以下に説明する。第１の例示的な実施形態とは対照的に、それぞれのプラグイン接点分配器２６は、第１供給ライン接続４８及び第２供給ライン接続４９を備える。第１プラグイン接点分配器２６の供給ライン２７は、供給ライン接触プラグ２８によって中央電源４０の電源接続４１に接続され、さらなる供給ライン接触プラグ５０によって供給ライン接続４８に接続される。さらなるプラグイン接点分配器２６の供給ライン２７は、供給ライン接続４８及び先行するプラグイン接点分配器２６の供給ライン接続４９にそれぞれ接続される。それぞれの供給ライン２７は、関連するプラグイン接点分配器２６及び隣り合ったプラグイン接点分配器２６に解放可能に接続される。図示されていない例示的な実施形態では、供給ライン２７は、関連するプラグイン接点分配器２６に固定的に接続され、隣り合ったプラグイン接点分配器２６に解放可能に接続され得る。したがって、第１加熱装置２０の供給ライン２７は、中央電源４０の電源接続４１に接続され、さらなる加熱装置２０の供給ライン２７は、それぞれ前の加熱装置２０のプラグイン接点分配器２６に接続され、それゆえ中央電源４０に接続される。その結果、それら加熱装置２０への電力供給の煩雑さを低減できる。

それぞれのスイッチング素子４２は、接続された加熱要素２３を監視するための電流測定センサ５０を備える。電流測定センサ５０は、明確にするために、図７のスイッチング素子４２の内、１つにのみ示されている。それぞれの電流測定センサ５０の測定値は、データバスによって制御ユニット４７に送信される。測定値は制御ユニット４７で評価されるので、加熱要素２３の働きを監視することができ、加熱要素２３の故障の兆候を早期に識別できる。

本発明の第３の例示的な実施形態を、図８を参照して以下に説明する。上記の例示的な実施形態とは対照的に、加熱装置２０は、中央スイッチング素子４２を備える。そのスイッチング素子４２は、プラグイン接点３１に接続されているすべての加熱要素２３をオン及びオフに切り替える働きをする。スイッチング素子４２は、データバスライン４６によって制御される。

１ 装置
２ 多軸スクリュー押出機
３ 駆動モータ
４ 歯車機構
５ 下部フレーム
６ 支持片
７ ハウジング
８ ハウジング部分
９ フランジ
１０、１１ ハウジングボア
１２、１３ 処理要素シャフト
１４、１５ 回転軸
１６ 供給開口部
１７ 搬送方向
１８ ノズルプレート
１９ 排出口
２０ （電気）加熱装置
２１ 供給ユニット
２２ 加熱ユニット
２３ （電気）加熱要素
２４ 接続ライン
２５ 接触プラグ
２６ プラグイン接点分配器
２７ （電気）供給ライン
２８ 供給ライン接触プラグ
２９ プラグイン接点分配器ハウジング
３０ （導電性）分配器要素
３１ プラグイン接点
３２ 受容凹部
３３ 断熱フード
３４ ベース
３５、３６ リム
３７ ハンドル
３８ 外装板
３９ 断熱材
４０ 中央電源
４１ 電源接続
４２ スイッチング素子
４３ データバスライン
４４、４５ データバス接続
４６ データバスライン
４７ 制御ユニット
４８、４９ 供給ライン接続
５０ 供給ライン接触プラグ
５０ 電流測定センサ
Ｓ 隙間

Claims (19)

1. スクリュー押出機の少なくとも１つのハウジング部分のための加熱装置であって、
   − 少なくとも２つの電気加熱要素（２３）と、
   − 前記少なくとも２つの電気加熱要素（２３）の１つにそれぞれ接続されている少なくとも２つの電気接続ライン（２４）と、
   − 前記少なくとも２つの接続ライン（２４）を介して、前記少なくとも２つの電気加熱要素（２３）に電力を供給するための電気供給ライン（２７）と、
   を備える加熱装置において、
   前記供給ライン（２７）は、プラグイン接点分配器（２６）に接続されていること、
   前記プラグイン接点分配器（２６）は、少なくとも２つのプラグイン接点（３１）を備えること、及び、
   前記少なくとも２つの接続ライン（２４）はそれぞれ、接触プラグ（２５）によって前記少なくとも２つのプラグイン接点（３１）の１つに接続されていることを特徴とする加熱装置。
2. 前記少なくとも２つの接続ライン（２４）は、可撓性を有することを特徴とする請求項１に記載の加熱装置。
3. 前記少なくとも２つの接続ライン（２４）は、関連する前記接触プラグ（２５）に固定的に接続されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の加熱装置。
4. 前記プラグイン接点分配器（２６）は、少なくとも４つ、特に少なくとも６つ、特に少なくとも８つのプラグイン接点（３１）を備えることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の加熱装置。
5. 前記電気供給ライン（２７）は、前記プラグイン接点分配器（２６）に固定的に接続されていることを特徴とする請求項１乃至４のいずれか一項に記載の加熱装置。
6. 前記電気供給ライン（２７）は、可撓性を有することを特徴とする請求項１乃至５のいずれか一項に記載の加熱装置。
7. 前記少なくとも２つのプラグイン接点（３１）及びそれぞれ関連する前記接触プラグ（２５）は、互いに機械的及び電気的に接続されることを特徴とする請求項１乃至６のいずれか一項に記載の加熱装置。
8. 前記プラグイン接点分配器（２６）及び前記供給ライン（２７）は、供給ユニット（２１）を形成することを特徴とする請求項１乃至７のいずれか一項に記載の加熱装置。
9. 前記それぞれの電気加熱要素（２３）は、関連する前記電気接続ライン（２４）及び関連する前記接触プラグ（２５）と共に、加熱ユニット（２２）を形成することを特徴とする請求項１乃至８のいずれか一項に記載の加熱装置。
10. 前記プラグイン接点分配器（２６）及び／又はそれぞれの前記接触プラグ（２５）及び／又は前記供給ユニット（２１）及び／又はそれぞれの前記加熱ユニット（２２）は、少なくとも保護クラスＩＰ５４であり、特に、少なくとも保護クラスＩＰ６４であり、特に保護クラスＩＰ６７であることを特徴とする請求項１乃至９のいずれか一項に記載の加熱装置。
11. 少なくとも１つの電気加熱要素（２３）に電源を入り切りするための少なくとも１つのスイッチング素子（４２）を特徴とする請求項１乃至１０のいずれか一項に記載の加熱装置。
12. 少なくとも１つの前記スイッチング素子（４２）は、少なくとも１つのデータバス接続（４４、４５）に接続されていることを特徴とする請求項１１に記載の加熱装置。
13. 少なくとも１つの電気加熱要素（２３）を監視するための少なくとも１つの測定センサ（５０）を特徴とする請求項１乃至１２のいずれか一項に記載の加熱装置。
14. 前記プラグイン接点分配器（２６）は、少なくとも１つの供給ライン接続（４８、４９）を備え、特に２つの供給ライン接続（４９、５０）を備えることを特徴とする請求項１乃至１３のいずれか一項に記載の加熱装置。
15. スクリュー押出機であって、
    − 少なくとも２つのハウジング部分（８）を有するハウジング（７）と、
    − 前記ハウジング（７）に形成された、少なくとも１つのハウジングボア（１０、１１）と、
    − 前記ハウジングボア（１０、１１）に回転可能に配置された、少なくとも１つの処理要素シャフト（１２、１３）と、
    − 請求項１乃至１４のいずれか一項に記載の少なくとも１つの加熱装置（２０）と、
    を備え、
    前記少なくとも２つの電気加熱要素（２３）が、前記ハウジング部分（８）の少なくとも１つの受容凹部（３２）に配置されることを特徴とするスクリュー押出機。
16. 少なくとも１つの断熱フード（３３）が、前記ハウジング部分（８）の少なくとも１つに配置されることを特徴とする請求項１５に記載のスクリュー押出機。
17. 前記少なくとも１つの断熱フード（３３）は、Ｕ字形及び／又は一体構造であることを特徴とする請求項１６に記載のスクリュー押出機。
18. 前記少なくとも１つの断熱フード（３３）と前記ハウジング（７）との間に隙間（Ｓ）が形成され、
    前記少なくとも２つの接続ライン（２４）が、前記隙間（Ｓ）を通して前記プラグイン接点分配器（２６）に案内されることを特徴とする請求項１６又は１７に記載のスクリュー押出機。
19. 加熱装置を保守する方法であって、
    − 請求項１乃至１４のいずれか一項に記載の加熱装置（２０）を設けるステップと、
    − 前記プラグイン接点分配器（２６）の前記プラグイン接点（３１）から、第１加熱要素（２３）に関連付けられている前記接触プラグ（２５）を外すステップと、
    − 前記第１加熱要素（２３）を第２加熱要素（２３）に交換するステップと、
    − 前記第２加熱要素（２３）に関連付けられている前記接触プラグ（２５）を、前記プラグイン接点分配器（２６）のプラグイン接点（３１）に接続するステップと、
    を備える方法。

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