JP2021060931A - 借入情報予測及び資金繰り情報提供装置、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置の制御方法及び借入情報予測及び資金繰り情報提供プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
また、従来、企業等の経理部等が、自社の将来の損益計算書等をシミュレーションすることができる経営管理システム等が提案されている(例えば、特許文献1等)。
また、上述のシミュレーション装置は、経理知識等を有する担当者が、所定の項目に必要なデータを入力等することで初めて、将来の損益計算書のデータが生成される装置となっているため、小規模な店舗等の経営者等にとっては使い勝手が悪いという問題があった。
したがって、例えば、通帳データ等の金融機関取引情報を記憶することができる。
また、前記構成では、金融機関取引情報から返済額データ、利息データ等の借入関連項目情報を抽出して借入関連項目情報記憶部(例えば、返済額データ記憶部、利息データ記憶部)に記憶させることができる。
さらに、前記構成では、借入関連項目情報(例えば、返済額データ、利息データ)に基づいて、例えば、年間金利データ、残債額データ、残りの返済期間データ等の借入全体演算基本情報を生成することができる。
このため、入出金項目予測情報が変動情報付き傾向情報であるときは、その予測は、データ全体の変化の傾向と当該月等の特異な変動情報の双方を加味した情報であるため、精度の高い入出金項目予測情報となる。
さらに、かかる借入全体情報は通帳データ等の金融機関取引情報から自動的に生成することができるので、小規模な店舗等の経営者等の利用者にとって、極めて使い勝手が良い装置等となる。
そして、入出金項目予測情報に基づいて、資金繰り予測情報(例えば、損益計算書情報等)を生成し、資金繰り予測情報を表示部に表示するので、利用者は、将来の損益計算書等の資金繰りの状況を容易かつ手間をかけることなく取得することができる。
また、前記構成によれば、入出金項目予測情報の少なくとも一部は、出金項目情報及び/又は入金項目情報から月毎の特異な変動情報(例えば、季節指数等)を除去した傾向情報(例えば、季節変動除去後の傾向値等)に基づいて生成される予測情報に、対応する月の変動情報を加えた変動情報付き傾向情報(例えば、季節調整済み将来傾向値等)である。
このため、入出金項目予測情報が変動情報付き傾向情報であるときは、その予測は、データ全体の変化の傾向と当該月等の特異な変動情報の双方を加味した情報であるため、精度の高い入出金項目予測情報となる。
そして、この借入全体演算基本情報から借入額全体の金額情報、各月の返済額情報及び返済期間情報を含む借入全体情報を生成することができるので、将来の借入情報を精度良く予測することができる。
このように傾向情報を移動平均処理した移動平均処理済み傾向情報とすることで、データ全体の変化の傾向を把握しやすくなり、予測精度が向上することになる。
したがって、データ全体の変化の傾向をより把握しやすくなり、より予測精度が向上することになる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1に示すように、本装置1は、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10、表示部である各種情報を表示する「ディスプレイ21」、各種情報を入力する「キーボード22」及び「マウス23」を備えている。
また、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10には、CD等の情報記録媒体を受容し、そのデータを取得等する各種データ入力部13を備えている。
図1に示す本装置1の各種データ入力部13に、本発明に係る「借入情報予測」に関するプログラム等が記憶されているCD等を挿入し、データを読み込ませることで、「借入情報予測装置1」として機能する。
また、本発明に係る「借入情報予測」に関するプログラム等は、CD等以外の無線通信によって、本装置1が取得しても良く、予め借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10内に記憶させておいても構わない。
図1に示すように、同本体10の「借入情報予測装置」の部分は、制御部11を有し、制御部11は、ディスプレイ21等の外部装置と通信するための通信装置12や各種データ入力部13を制御する構成となっている。
また、ディスプレイ21、キーボード22及びマウス23は通信装置12と通信可能に接続されている。
さらに、制御部11は、図2に示す第1の各種データ記憶部30、第2の各種データ記憶部40及び第3の各種データ記憶部50も制御する。
本実施の形態では、A企業の経営者が、A企業の金融機関取引情報である例えば、通帳データを図1の「借入情報予測装置及び資金繰り情報提供装置1」に入力することで、A企業の将来の借入状況等を把握し、各種アラート等の提供を受けることを例に、以下説明する。
以下、図7及び図8のフローチャートに沿って説明する。
すると、この通帳データは、「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」の図3の金融機関取引情報記憶部である例えば、「通帳データ記憶部31」に記憶される。
図6に示すように、通帳データ31aには、A企業の通帳の金融機関取引情報の項目情報である例えば、入金/出金の日付、入金又は出金の別、それらの摘要、金額等が含まれている。
返済額表示データ記憶部32には、「所定の返済額表示データ」が記憶されている。例えば、「借入」、「カリイレ」、「融資」、「ユウシ」、「証書貸付」、「ショウショカシツケ」、「証貸」、「ショウカシ」、「手形貸付」、「テガタカシツケ」、「手貸」、「テガシ」等の単語や金融機関名等の名称等が「所定の返済額表示データ」として、予め記憶されている。
そして、該当する場合は、借入関連項目情報である例えば、「利息」データと判断し、 出金年月日データと関連付けて、借入関連項目情報記憶部である例えば、図3の「利息データ記憶部37」に記憶する。
次いで、これら毎月の「返済額データ」と毎月の「利息データ」から、借入金の予測に必要な借入全体演算情報である例えば、「1年間の金利データ」、「残債額データ」及び「残りの返済期間データ」を生成する。
すなわち、「年間金利データ=(n月の利息額−n+1月の利息額)÷(n+1月の返済額)×12」である。
また、図3の「利息データ記憶部37」を参照し、「n+1月の利息額」と「n月の利息額」、例えば、3月の利息額(290円)と2月の利息額(295円)を取得し、代入する。
そして、「年間金利データ」を求めて、図4の「年間金利データ記憶部43」に記憶する。
(3月の返済額(6000円))×12で年間金利データは「1%」となり、この「1%」を「年間金利データ記憶部43」に記憶する。
すなわち、「(n+1月の残債額)=(n+1月の利息額)÷{(n月の利息額−n+1月の利息額)÷(n+1月の返済額)}である。
また、図3の「利息データ記憶部37」を参照し、「n+1月の利息額」と「n月の利息額」、例えば、3月の利息額(290円)と2月の利息額(295円)を取得し、代入する。
そして、「3月の残債額年間金利データ」を求めて、図4の「残債額データ記憶部46」に記憶する。
具体的には、借入全体演算基本情報処理部である例えば、図5の「残りの返済期間データ生成処理部(プログラム)51」が動作し、図4の「残りの返済期間データ演算記憶部47」に記憶されている以下の式を参照する。
すなわち、「(n+1月の残債額)÷(n+1月の返済額)」である。
また、図3の「返済額データ記憶部34」から「n+1月の返済額」である例えば、3月の返済額「6,000円」を取得し、代入する。
そして、「残りの返済期間データ」を求めて、図5の「残りの返済期間データ記憶部52」に記憶する。
したがって、これらの情報に基づき、法人融資の大半を占める元金均等返済の場合における借入額全体の金額と、各月の返済額、返済期間等の情報を図9に示すように得ることができる。
また、図9に示すように、借入金の金利の支払い状況も把握することもできる。
図9は、借入金全体情報である借入額全体の金額と、各月の返済額、返済期間等の情報を示す概略説明図である。
特に、かかる借入全体情報は通帳データ31a等から自動的に生成することができるので、本実施の形態にかかる借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1は、小規模な店舗等の経営者等の利用者にとっては、極めて使い勝手が良い装置等となる。
図9に示すように、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1は、A企業の借入金額や、返済状況等を把握することができるので、A企業が取引をしている銀行毎の現在及び将来の返済金額等の情報を取得することができる。
したがって、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1は、企業が取引をしている銀行毎の借入金額や借入残高等をディスプレイ21等に並べて表示すると共に、借入金額が特定の銀行に偏っているときは、アラートをディスプレイ21等に表示させることができる構成となっている。
借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1は、図9の情報等からA企業の借入金の残債が、A企業の月商対比1倍以下になったか否かを判断し、月商対比1倍以下になった場合に、資金調達の必要性ありとして、ディスプレイ21等にアラートを出力する構成となっている。
借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1は、「所要運転資金対比」データを演算し、借入金の残債が下回ったときは、資金調達の必要性ありと判断し、アラートをディスプレイ21等に出力する。
ここで、「所要運転資金対比」データとは、商品を仕入れて、販売し、それを回収して代金等が入金されるまでのタイムラグを補う資金を意味する。
この「所要運転資金対比」データは、A企業の売上が増加傾向のときに増える傾向にあり、本実施の形態では、借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1が、A企業の借入金の残債との対比で、残債が所定範囲以上、上回ると判断したき、健全な資金調達の必要性があるとして、ディスプレイ21等にアラートを出力する。
図1に示す「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」には、CD等の情報記録媒体を受容し、そのデータを取得等する各種データ入力部13を備えている。
また、「資金繰り情報提供」に関するプログラム等は、CD等以外の無線通信によって、本装置1が取得しても良く、予め借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10内に記憶させておいても構わない。
図1に示すように、同本体10は、制御部111を有し、制御部111は、ディスプレイ21等の外部装置と通信するための通信装置12や各種データ入力部13を制御する構成となっている。
また、ディスプレイ21、キーボード22及びマウス23は通信装置12と通信可能に接続されている。
さらに、制御部111は、図10に示す第11の各種データ記憶部130、第12の各種データ記憶部140、第13の各種データ記憶部150、第14の各種データ記憶部160、第15の各種データ記憶部170及び第16の各種データ記憶部180も制御する。
本実施の形態では、A企業の経営者が、A企業の金融機関取引情報である例えば、通帳データを図1の「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置1」に入力することで、A企業の将来、例えば、翌月の資金繰り状況(資金不足等)等を把握することを例に、以下説明する。
すると、この通帳データは、「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」の図11の金融機関取引情報記憶部である例えば、「通帳データ記憶部131」に記憶される。
図17に示すように、通帳データ131aには、A企業の通帳の金融機関取引情報の項目情報である例えば、入金/出金の日付、入金又は出金の別、それらの摘要、金額等が含まれている。
更に、これらの「過去人件費」「過去固定費」「過去変動費」「過去返済」「過去売上」等に基づき、将来、例えば、翌月の「将来人件費」「将来固定費」「将来変動費」「将来返済」「将来売上」等を予測する。
以下、項目毎に説明する。
先ず、入出金項目情報生成処理部である図11の「人件費判断取得部(プログラム)132」が動作し、A企業から個人に対する振込データが所定数以上、存在する年月日の出金データ、図17の場合は、2017年5月25日の「給与」等の出金データを「人件費」として、図11の「過去人件費データ記憶部133」に記憶する。
次いで、「将来固定費データ」生成工程について以下説明する。
先ず、図11の「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」の入出金項目情報生成処理部である例えば、「固定費判断取得部(プログラム)136」が動作し、図11及び図17の「通帳データ記憶部131」の通帳データ131aの特定の摘要(例えば、「電気nカ月分」等)を機械学習等により、「固定費」として判断し、図11の「過去固定費データ記憶部137」に記憶する。
次いで、「将来変動費データ」生成工程について以下説明する。
先ず、図12の「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」の入出金項目情報生成処理部である例えば、「変動費判断取得部(プログラム)142」が動作し、図11及び図17の通帳データ記憶部131の通帳データ131aのうち、固定費以外の出金(但し、借入及び貸付に対する返済を除く)を「変動費」とし、図12の「過去変動費データ記憶部143」に記憶する。
次いで、「将来返済データ」生成工程について以下説明する。
先ず、図12の「借入情報予測及び資金繰り情報提供装置本体10」の入出金項目情報生成処理部である例えば、「返済判断取得部(プログラム)146」が動作し、図11及び図17の通帳データ記憶部131の通帳データ131aのうち、入金の欄のうち、摘要が「返済」データを図12の「過去返済データ記憶部147」に記憶する。
次いで、「将来売上データ」の生成工程について以下説明する。
図18及び図19は、「将来売上データ」生成工程を示す概略フローチャートである。
以下、「将来売上データ」の生成工程を、図18及び図19のフローチャートに沿って説明する。
先ず、ST11では、図11の入出金項目情報生成処理部である例えば、「売上判断取得部(プログラム)152」が動作し、図11及び図17の「通帳データ記憶部131」の通帳データ131aの入金の欄のうち、「証書貸付」以外のすべての入金を「売上」とし、図13の「過去売上データ記憶部153」に記憶する。
また、6月分として、「カ)リンゴ」の80,000円及び「カ)ミカン」の110,000円等のデータを抽出する。
そして、7月分として、「カ)ミカン」の80,000円及び「カ)バナナ」の90,000円等のデータを抽出し、図13の「過去売上データ記憶部153」に記憶する。
図13の「トリム売上平均値記憶部155」に記憶される「トリム平均値」は、図20の「トリム平均値」に示すように算出される。
例えば、図20に示すように、2016年7月のトリム平均値が178千円、8月のトリム平均値が224千円、9月のトリム平均値が173千円等である。
図21に示すように、季節指数は、例えば、1月の季節指数は「0.85」、2月の季節指数は「0.83」、そして、3月の季節指数は「0.89」等となり、その月の売上の変動傾向を示す「変動指数」が記憶されている。
例えば、図20の例で示すと、2016年7月は、トリム平均値が「178千円」で、季節指数が「1.08」であるから、売上の「月別傾向値」は「165」となり、8月は。「249」、9月は「164」等となり、これらの「月別傾向値」が、図14の「月別傾向値記憶部161」に記憶されることになる。
すなわち、この工程では、例えば、図20に示す「季節変動除去後の月別傾向値」から、将来の「月別傾向値」、例えば、図20に記憶が未だない「2017年8月」の「月別傾向値」を予測することになる。
これにより、2017年8月の「将来傾向値」は、例えば「219」と予測され、記憶されることになる。
また、この「将来傾向値」が「傾向情報に基づいて生成される予測情報」の一例となっている。
すなわち、ST15で求めた「将来傾向値」はあくまで年間全体の傾向値を示すもので、各月特有の変動情報を考慮していない。そこで、本工程では、当該月の季節指数を乗じることで、季節指数を考慮した月別傾向値を求め、その数値の信頼性を高めている。
そこで、以下のように、2017年9月の「損益計算書」データをST17で予測する。
ST17では、図14の資金繰り予測情報生成処理部である例えば、「将来損益計算書生成処理部(プログラム)166」が動作し、図11の「将来人件費データ記憶部135」、図12の「将来固定費データ記憶部141」、図12の「将来変動費データ記憶部145」、図13の「将来返済テータ記憶部151」及び図14の「季節調整済み将来傾向値記憶部165」を参照する。
そして、この「損益計算書」データは、特に「売上」データの予測が年間の傾向値と、予測する月の季節指数を考慮した予測データであり、年間の売上全体の変化の傾向と、当該月等の特異な季節指数の双方を加味したデータであるため、精度の高い予測データとなっている。
また、この「損益計算書」データは、通帳データ等を入力するだけで、自動的に「人件費」「固定費」「変動費」「返済」及び「売上」等の各項目に分類して作成されると共に、将来の予測である「損益計算書」データも生成されるので、利用者にとって、容易に「資金繰り状況」を把握することができる。
具体的には、例えば、利用者は、2017年8月における預金の不足等を事前に把握することができる。
図15の「第1の資金調達検討アラート生成処理部(プログラム)171」が動作し、図14の「将来損益計算書記憶部167」を参照し、設定された複数カ月以内に、通帳の予測金額が設定した金額を下回るか否かを判断し、下回ると判断したときは、「第1の資金調達検討アラート」をディスプレイ21等に出力する。
したがって、通帳の予測金額が設定金額を下回るときは、アラートが出力されるので、利用者にその予測を気付かせることができる。
図15の「第2の資金調達検討アラート生成処理部(プログラム)172」が動作し、過去の出金データ等を参照し、複数カ月連続で出金額が前年同月比を上回ったか否かを判断し、上回ったときは、増加運転資金ニーズが予測されると判断し、「第2の資金調達アラート」をディスプレイ21等に出力する。
したがって、増加運転資金ニーズが予測されるときは、アラートが出力されるので、利用者にその予測を気付かせることができる。
図15の「納税準備アラート生成処理部(プログラム)173」が動作し、過去の出金データと入金データ等を参照し、出金が入金より少ない状態が、複数カ月続いたか否かを判断し、「納税準備アラート」をディスプレイ21等に出力する。
したがって、利用者が納税準備をする必要があるときは、事前にアラートが出力される。
そこで、このような状況を回避すべく、納税を鑑みた資金繰り計画が必要となる旨のアラートを出力する構成となっている。
本実施の形態では、上述の第1の実施の形態の売上に関する「将来傾向値」をさらに処理する点で相違するが、その他の多くの構成が、第1の実施の形態と共通するため、以下相違点を中心に説明し、第1の実施の形態と共通する構成等は同一符号等して、その説明を省略する。
以下、詳細に説明する。
また、出金に関する人件費、固定費、変動費、返済等についてのデータの算出方法も第1の実施の形態と共通する。
以下、ST14の処理が終えた後の処理について説明する。
この「第1の3カ月移動平均値」が、移動平均処理済み傾向情報の一例である。
図22に示すように、月別傾向値を「第1の3カ月移動平均」処理することで、図22に示すように、2016年7月が「191」、8月が「193」、9月が「186」等となり、これらが「第1の移動平均値」となる。
すると、図22の「第2の移動平均値」となる。すなわち、本実施の形態では「3カ月移動平均」を2回(3×3移動平均)行うことで、全体の傾向値を把握し易い数値を求めている。
この「第2の3カ月移動平均値」が、重複移動平均処理済み傾向情報の一例となっている。
図23に示すように、本実施の形態のように、「3×3移動平均」処理を行うことで、より傾向を把握しやすいデータとなっている。
このため、図16の「第2の将来傾向値予測データ生成処理部(プログラム)181」は、2017年7月の「159」を、同様に1.04倍し、8月の売上の予想値として「165」を求め、この値を「第2の将来傾向値」として、「第2の将来傾向値記憶部182」に記憶させる。
この工程で、売上の予測値が傾向値と季節調整の双方の要素から精度よく推定されることになる。
具体的には、図16の「第2の将来損益計算書生成処理部(プログラム)185」が動作し、図11の「将来人件費データ記憶部135」、図12の「将来固定費データ記憶部141」、図12の「将来変動費データ記憶部145」、図13の「将来返済データ記憶部151」及び図16の「季節調整済み第2の将来傾向値記憶部184」を参照する。
そして、「将来人件費データ」(8月、40,000円)、「将来固定費データ」(8月、32,000円)、「将来変動費データ」(8月、40,000円)、「将来返済データ」(8月、6,000円)及び「季節調整済み第2の将来傾向値」(8月、149,000円)等に基づいて、2017年8月の「第2の将来損益計算書」データを生成し、図16の「第2の将来損益計算書記憶部186」に記憶する。
例えば、通帳データ等の基礎データが少なく、季節指数を演算で得られないとき、例えば、1年分のみのデータしかないときは、上述の「3カ月移動平均(当該月の前後1カ月のデータを平均する方法、当該月以前の3カ月のデータを平均する方法、当該月以後の3カ月のデータを平均する方法等)」で、傾向値を求めても構わない。
さらに、通帳データ等に欠落データがあるときも、上述の「3カ月移動平均」又は「3×3移動平均」でデータを補足して、「月別傾向値」等を求める構成としても構わない。
Claims (8)
- 金融機関取引情報を記憶する金融機関取引情報記憶部と、
前記金融機関取引情報から借入関連項目情報を抽出して借入関連項目情報記憶部に記憶させる借入関連項目情報生成処理部と、
前記借入関連項目情報に基づいて、借入全体演算基本情報を生成する借入全体演算基本情報生成処理部と、を有し、
前記借入全体演算基本情報に基づいて借入全体情報を予測して生成すると共に、
前記金融機関取引情報の項目情報を、損益計算表に属する出金項目及び入金項目に区分して記憶する入出金項目情報生成処理部と、前記入金項目及び前記出金項目の情報に基づいて、将来出金又は入金が予測される入出金項目予測情報を生成する入出金項目予測情報生成処理部と、前記入出金項目予測情報に基づいて、資金繰り予測情報を生成する資金繰り予測情報生成処理部と、前記資金繰り予測情報を表示する表示部と、を有し、前記入出金項目予測情報の少なくとも一部は、前記出金項目情報及び/又は前記入金項目情報から月毎の特異な変動情報を除去した傾向情報に基づいて生成される予測情報に、対応する月の前記変動情報を加えた変動情報付き傾向情報であることを特徴とする借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。 - 前記借入金全体情報の変動に伴い予測される資金に関する警告情報を生成し、出力することを特徴とする請求項1に記載の借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。
- 前記借入関連項目情報が、返済額情報及び利息情報を含み、
借入全体演算基本情報が、年間金利情報、残債額情報及び残りの返済期間情報を含み、
前記借入全体情報が、借入額全体の金額情報、各月の返済額情報及び返済期間情報を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。 - 少なくとも一部の前記入出金項目予測情報が、前記傾向情報を移動平均処理した移動平均処理済み傾向情報に基づき生成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。
- 少なくとも一部の前記入出金項目予測情報が、前記移動平均処理済み傾向情報をさらに移動平均処理した重複移動平均処理済み傾向情報に基づき生成されることを特徴とする請求項4に記載の借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。
- 好ましくは、前記資金繰り予測情報に基づき、将来起こり得る資金需要の増加に関する警告が出力されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の借入情報予測及び資金繰り情報提供装置。
- 金融機関取引情報を金融機関取引情報記憶部に記憶し、
前記金融機関取引情報から借入関連項目情報を抽出して借入関連項目情報記憶部に記憶させ、
前記借入関連項目情報に基づいて、借入全体演算基本情報を生成し、
前記借入全体演算基本情報に基づいて借入全体情報を予測して生成すると共に、
入出金項目情報生成処理部が、前記金融機関取引情報の項目情報を、損益計算表に属する出金項目及び入金項目に区分して記憶し、前記装置の入出金項目予測情報生成処理部が、前記入金項目及び前記出金項目の情報に基づいて、将来出金又は入金が予測される入出金項目予測情報を生成し、前記装置の資金繰り予測情報生成処理部が、前記入出金項目予測情報に基づいて、資金繰り予測情報を生成し、装置の表示部に前記資金繰り予測情報を表示し、前記入出金項目予測情報の少なくとも一部は、前記出金項目情報及び/又は前記入金項目情報から月毎の特異な変動情報を除去した傾向情報に基づいて生成される予測情報に、対応する月の前記変動情報を加え、変動情報付き傾向情報とすることを特徴とする借入情報予測及び資金繰り情報提供装置の制御方法 - 借入情報予測及び資金繰り情報提供装置に、金融機関取引情報を金融機関取引情報記憶部に記憶させる機能、
前記金融機関取引情報から借入関連項目情報を抽出して借入関連項目情報記憶部に記憶させる機能、
前記借入関連項目情報に基づいて、借入全体演算基本情報を生成させる機能、
前記借入全体演算基本情報に基づいて借入全体情報を予測して生成する機能、
前記金融機関取引情報の項目情報を、損益計算表に属する出金項目及び入金項目に区分して記憶する機能、
前記入金項目及び前記出金項目の情報に基づいて、将来出金又は入金が予測される入出金項目予測情報を生成する機能、
前記入出金項目予測情報に基づいて、資金繰り予測情報を生成する機能、
表示部に前記資金繰り予測情報を表示する機能、前記入出金項目予測情報の少なくとも一部は、前記出金項目情報及び/又は前記入金項目情報から月毎の特異な変動情報を除去した傾向情報に基づいて生成される予測情報に、対応する月の前記変動情報を加え、変動情報付き傾向情報とする機能、を実行させる構成となっていることを特徴とする借入情報予測及び資金繰り情報提供プログラム。
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