JP2021060331A - 筒内圧センサ - Google Patents

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浩貴 齋藤
Hiroki Saito
浩貴 齋藤
山田 達範
Tatsunori Yamada
達範 山田
馨 ▲高▼橋
馨 ▲高▼橋
Kaoru Takahashi
智史 野口
Tomohito Noguchi
智史 野口
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【課題】圧力の検知感度を確保しつつセンサ素子の熱劣化を抑制できる筒内圧センサを提供すること。【解決手段】筒内圧センサは、筐体の先端側の開口を覆うメンブレンと、メンブレンに備えられた後端側へ延びる伝達部材と、伝達部材に第1溶接部を介して接続される円筒状の接続部材と、接続部材と筐体の内周面との間に配置されるダイヤフラムと、を備え、ダイヤフラムは、センサ素子が固定される円環状の底部と、底部の径方向の内側に接続し底部から先端側へ延び第1溶接部よりも先端側に位置する第2溶接部を介して接続部材に接続される円筒状の第1管部と、底部の径方向の外側に接続し底部から先端側へ延びる円筒状の第2管部と、を備え、第2溶接部よりも後端側の第1管部の径方向の厚さb、第1溶接部と第2溶接部との間の接続部材の径方向の厚さtは0.5≦b/t≦1を満たす。【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の燃焼室内の圧力を検知する筒内圧センサに関するものである。
筒内圧センサとして、特許文献1には、筒状の筐体の先端側の開口を覆うメンブレンと、メンブレンに備えられた後端側へ延びる伝達部材と、伝達部材の変位に伴う信号を出力するセンサ素子と、を備えるものが開示されている。この種の筒内圧センサは、燃焼室内の圧力に応じたメンブレンの変形によって伝達部材が変位し、その変位に応じた力がセンサ素子に加わり、センサ素子の出力信号に基づいて燃焼室内の圧力を検知する。
特開2016−218039号公報
しかし、特許文献1の技術では、燃焼ガスに曝されるメンブレンから伝達部材を経てセンサ素子までの熱伝導路が短いので、熱伝導によってセンサ素子の温度が高くなり、センサ素子が熱劣化するおそれがある。
一方、メンブレンから伝達部材を経てセンサ素子までの熱伝導路を長くすると、燃焼ガスの熱はセンサ素子に伝わり難くなるが、熱伝導路の変形によって、伝達部材の変位に伴う力の損失が生じることがある。伝達部材の変位に伴う力の損失が大きくなると、圧力の検知感度が低下するという問題点がある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、圧力の検知感度を確保しつつセンサ素子の熱劣化を抑制できる筒内圧センサを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の筒内圧センサは、先端側から後端側へと軸線方向に延びる筒状の筐体と、筐体の先端側の開口を覆うメンブレンと、メンブレンに備えられた後端側へ延びる伝達部材と、伝達部材に第1溶接部を介して接続される円筒状の接続部材と、接続部材と筐体の内周面との間に配置されるダイヤフラムと、ダイヤフラムに固定され、ダイヤフラムの変形量に応じて出力信号が変化するセンサ素子と、を備え、ダイヤフラムは、センサ素子が固定される円環状の底部と、底部の径方向の内側に接続し底部から先端側へ延び第1溶接部よりも先端側に位置する第2溶接部を介して接続部材に接続される円筒状の第1管部と、底部の径方向の外側に接続し底部から先端側へ延びる円筒状の第2管部と、を備え、第2溶接部よりも後端側の第1管部の径方向の厚さb、第1溶接部と第2溶接部との間の接続部材の径方向の厚さtは、0.5≦b/t≦1を満たす。
請求項1記載の筒内圧センサによれば、筒状の筐体の先端側の開口を覆うメンブレンに備えられた伝達部材が後端側へ延び、第1溶接部を介して円筒状の接続部材が伝達部材に接続される。センサ素子が固定される円環状の底部と、底部の径方向の内側に接続し底部から先端側へ延びる第1管部と、底部の径方向の外側に接続し底部から先端側へ延びる円筒状の第2管部と、を備えるダイヤフラムが、接続部材と筐体の内周面との間に配置される。第1管部は、第1溶接部よりも先端側に位置する第2溶接部を介して接続部材に接続される。これにより接続部材、第1管部および底部の分だけ、メンブレンからセンサ素子までの熱伝導路を長くできるので、熱伝導によるセンサ素子の熱影響を抑制できる。その結果、センサ素子の熱劣化を抑制できる。
さらに、第2溶接部よりも後端側の第1管部の径方向の厚さb、第1溶接部と第2溶接部との間の接続部材の径方向の厚さtは0.5≦b/t≦1を満たすので、伝達部材、接続部材および第1管部の軸線方向の変位によって、ダイヤフラムの底部が変形してセンサ素子に力が伝わるときに、接続部材および第1管部を径方向に変形させ難くできる。伝達部材の変位に伴う軸線方向の力の損失を抑制できるので、圧力の検知感度を確保できる。
請求項2記載の筒内圧センサによれば、底部の軸線方向の厚さa及び厚さbは、0.5≦b/a≦1.9を満たす。これにより第1管部から底部に軸線方向の力が伝達され易くなり、センサ素子が固定された底部が変形し易くなる。よって、請求項1の効果に加え、圧力の検知感度を向上できる。
請求項3記載の筒内圧センサによれば、底部の軸線方向の厚さa及び厚さbは、0.5≦b/a≦0.95を満たす。これにより第1管部から底部に軸線方向の力がさらに伝達され易くなり、センサ素子が固定された底部がさらに変形し易くなる。よって、請求項1の効果に加え、圧力の検知感度をさらに向上できる。
一実施の形態における筒内圧センサの部分断面図である。 筒内圧センサの断面図である。 図2のIIIで示す部分の拡大図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は一実施の形態における筒内圧センサ10の部分断面図である。図2は筒内圧センサ10の軸線Oを含む断面図であり、図3は図2のIIIで示す部分の拡大図である。図2では筒内圧センサ10の後端側の図示が省略されている。図1の紙面下側を筒内圧センサ10の先端側、紙面上側を筒内圧センサ10の後端側という(図2及び図3においても同じ)。図1に示すように筒内圧センサ10は、筐体11、メンブレン30、伝達部材40、接続部材41(図2参照)及びダイヤフラム50を主に備えている。図1では、筐体11の内側に配置されたケーブルの図示が省略されている(図2及び図3においても同じ)。
筐体11は、耐熱性や耐ガス性のある金属材料(例えばステンレス鋼や低炭素鋼等)によって形成された軸線Oに沿って延びる円筒状の部材である。本実施形態では、筐体11の内周面12の、軸線Oに垂直な断面は円形である。筐体11の外周面にはねじ部21及び工具係合部22が設けられている。ねじ部21は、内燃機関(図示せず)に形成されたねじ穴に取り付けられるおねじである。工具係合部22は、内燃機関への筒内圧センサ10の取り付け及び取り外しに用いられるレンチ等の工具(図示せず)が係り合う部位である。
図2に示すように筐体11は後端側から先端側へ、第1部材13、第2部材14が順に配置されている。第1部材13は、少なくとも先端部が円筒状に形成される部材である。第2部材14は、先端側に向かうにつれて縮径する外周面をもつ円環状の部材である。第2部材14は、筐体11の先端側の開口15を構成する。第2部材14には、メンブレン30の径方向の外側に位置する円筒状の先端部16が設けられている。
メンブレン30は、筐体11の開口15を塞ぐ金属製(例えばステンレス鋼など)の円形の薄い膜である。メンブレン30は、円板状の本体部31と、本体部31の外周に連なる円環状の縁部32と、が一体に成形されている。メンブレン30は、縁部32の全周が、第1接合部33を介して第2部材14の先端部16に接続されている。本実施形態では、第1接合部33は、メンブレン30の縁部32に照射されたレーザビームにより形成されている。第1接合部33は、メンブレン30と第2部材14とが溶融してなる。
受熱板34は、メンブレン30を先端側から覆う金属製の円形の薄い板である。受熱板34は、メンブレン30の本体部31に、第2接合部35により接続されている。本実施形態では、第2接合部35は、受熱板34の中心に照射されたレーザビームにより形成されている。第2接合部35は、受熱板34とメンブレン30とが溶融してなる。受熱板34の中心に第2接合部35が形成されているので、受熱板34の径方向の熱膨張収縮の影響をメンブレン30に与え難くできる。
メンブレン30には、メンブレン30の本体部31の中央から軸線Oに沿って後端側へ延びる円柱状の伝達部材40が設けられている。本実施形態では、メンブレン30及び伝達部材40は、ステンレス鋼などの金属材料を用いて、例えば鍛造や切削などによって一体に形成されている。しかし、これに限られるものではなく、メンブレン30と伝達部材40とを別々に形成した後、溶接等によってメンブレン30と伝達部材40とを一体化することは当然可能である。
伝達部材40と筐体11の内周面12との間に、接続部材41及びダイヤフラム50が配置されている。接続部材41は、伝達部材40の径方向の外側に伝達部材40に沿って配置される金属製の円筒状の部材である。伝達部材40の直径(太さ)は、接続部材41の径方向の厚さt(図3参照)に比べて大きい。これにより伝達部材40が軸線方向に変位するときの伝達部材40の変形を抑制できる。本実施形態では、接続部材41は伝達部材40の外周面に接している。
接続部材41には、接続部材41の先端部から径方向の外側へ張り出す円環状の第1張出部42が設けられている。接続部材41の後端部は、第1溶接部43を介して伝達部材40の後端部に接続されている。本実施形態では、第1溶接部43は接続部材41の外周面に照射されたレーザビームにより、全周に亘って形成されている。第1溶接部43は、接続部材41と伝達部材40とが溶融してなる。
ダイヤフラム50は、接続部材41と筐体11の内周面12との間に配置される金属製の円環状の部材である。ダイヤフラム50は、軸線Oに対して垂直に配置される円環状の底部51と、底部51の径方向の内側から先端側へ向かって延びる円筒状の第1管部52と、底部51の径方向の外側から先端側へ向かって延びる円筒状の第2管部53と、を備えている。第2管部53の軸線方向の長さは第1管部52の軸線方向の長さよりも短い。第2管部53には、第2管部53の軸線方向の中央付近から径方向の外側へ張り出す円環状の第2張出部54が設けられている。
第1管部52は、接続部材41の第1張出部42よりも後端側に配置されている。第1管部52の先端部55は、接続部材41の外周面に接している。第1管部52の先端部55と第1張出部42との間に第2溶接部56が介在する。第1管部52は第2溶接部56を介して接続部材41に接続されている。第2溶接部56は、第1溶接部43よりも先端側に位置する。本実施形態では、第2溶接部56は第1管部52(先端部55)の外周面に照射されたレーザビームにより、全周に亘って形成されている。第2溶接部56は、第1管部52と接続部材41とが溶融してなる。第2溶接部56は、第2管部53の先端よりも先端側に位置する。
ダイヤフラム50の底部51は、第1溶接部43よりも先端側に配置されている。底部51にはセンサ素子60が固定されている。センサ素子60は、ダイヤフラム50の機械的ひずみ量を電気量に変換するひずみゲージである。センサ素子60は、底部51の軸線Oを挟んだ2箇所に2つが固定されている。センサ素子60は、接着剤などの接合材によって形成された接続部61により底部51の上に固定されている。接続部61は、底部51の後端側を向く面に形成されている。センサ素子60の出力信号は、センサ素子60に接続されたケーブル(図示せず)により、筒内圧センサ10に内蔵された電気回路(図示せず)に伝達され、その電気回路により筒内圧力が算出される。
ダイヤフラム50の第2張出部54は、第1部材13と第2部材14との間に配置されている。底部51、第1管部52、第2管部53及び第2張出部54は一体に成形されている。第2張出部54は、第3溶接部62を介して第2部材14に接続されている。本実施形態では、第3溶接部62は第2部材14及び第2張出部54の外周面に照射されたレーザビームにより、全周に亘って形成されている。第3溶接部62は、第2部材14と第2張出部54とが溶融してなる。
ダイヤフラム50の第2張出部54は、第4溶接部63を介して第1部材13に接続されている。本実施形態では、第4溶接部63は第1部材13及び第2張出部54の外周面に照射されたレーザビームにより、全周に亘って形成されている。第4溶接部63は、第1部材13と第2張出部54とが溶融してなる。
ダイヤフラム50の第1管部52のうち第2溶接部56よりも後端側の部位と接続部材41との間に、隙間64が形成されている。隙間64は、接続部材41に接する先端部55を除いて第1管部52の全周に亘って形成されている。ダイヤフラム50の第2管部53のうち第4溶接部63よりも後端側の部位と第1部材13との間に、隙間65が形成されている。隙間65は第2管部53のうち第2張出部54よりも後端側の部位の全周に亘って形成されている。
図3に示すように筒内圧センサ10は、第2溶接部56よりも後端側の第1管部52(内側に隙間64が存在する部分)の径方向の厚さb、第1溶接部43(図2参照)と第2溶接部56との間の接続部材41の径方向の厚さtが、0.5≦b/t≦1を満たす。また、底部51の軸線方向の厚さa及び第1管部52の径方向の厚さbは、0.5≦b/a≦1.9を満たす。さらに、底部51の軸線方向の厚さa及び第1管部52の径方向の厚さbは、0.5≦b/a≦0.95を満たす。
筒内圧センサ10の筐体11、メンブレン30、伝達部材40、接続部材41及びダイヤフラム50は、例えば以下の順に接合される。まず、ダイヤフラム50の先端側から第1管部52に接続部材41を挿入し、接続部材41の第1張出部42を第1管部52の先端部55に当てた後、第2溶接部56によりダイヤフラム50と接続部材41とを接続する。
これとは別に、伝達部材40が設けられたメンブレン30の縁部32を第2部材14の先端部16に当てた後、第1接合部33により縁部32を第2部材14に接続する。次いで、メンブレン30に受熱板34を第2接合部35により接続する。伝達部材40を接続部材41に挿入し、第2部材14の後端部を第2張出部54に当てた後、第1溶接部43により伝達部材40と接続部材41とを接続する。最後に、第3溶接部62により第2部材14と第2張出部54とを接続し、第4溶接部63により第1部材13と第2張出部54とを接続する。
筒内圧センサ10は、内燃機関(図示せず)に形成されたねじ穴にねじ部21が取り付けられると、第2部材14の縮径する外周面が内燃機関に押し付けられ、第2部材14の先端部16及び受熱板34が燃焼室に露出する。燃焼室に露出した先端部16及び受熱板34は、燃焼室内の気流(スワールやタンブル等)に曝される。燃焼室の圧力(筒内圧力)を受けてメンブレン30の本体部31は変形する。
メンブレン30の本体部31の中央が後端側へ撓むと、伝達部材40が軸線方向の後端側へ変位する。伝達部材40の軸線方向の変位は、第1溶接部43、接続部材41、第2溶接部56を介して、ダイヤフラム50の第1管部52に伝達される。ダイヤフラム50の第2管部53に設けられた第2張出部54は筐体11に固定されているので、第1管部52の軸線方向の後端側の変位により底部51に機械的ひずみが生じる。センサ素子60は底部51の機械的ひずみ量に応じた出力信号を発生する。筒内圧センサ10に内蔵された電気回路(図示せず)は、センサ素子60の出力信号に基づいて筒内圧力を算出する。
受熱板34及びメンブレン30は、高温の燃焼ガスによって加熱される。メンブレン30の熱の一部は、熱伝導によって、第1接合部33及び第2部材14を経て内燃機関(図示せず)に移動する。また、メンブレン30の熱の一部は、熱伝導によって、伝達部材40、第1溶接部43、接続部材41、第2溶接部56、第1管部52及び底部51を経てセンサ素子60に伝わる。伝達部材40と筐体11との間に配置された接続部材41及びダイヤフラム50の分だけ、メンブレン30からセンサ素子60までの熱伝導路を長くできる。よって、熱伝導によるセンサ素子60の熱影響を抑制できる。その結果、センサ素子60の熱劣化を抑制できる。
さらに、第2溶接部56よりも後端側の第1管部52の径方向の厚さb、第1溶接部43と第2溶接部56との間の接続部材41の径方向の厚さtは0.5≦b/t≦1を満たすので、伝達部材40の軸線方向の変位によってダイヤフラム50の底部51が変形してセンサ素子60に力が伝わるときに、接続部材41及び第1管部52を径方向に変形させ難くできる。伝達部材40の変位に伴う軸線方向の力の損失を抑制できるので、圧力の検知感度を確保できる。
接続部材41は伝達部材40の外周面に接しているので、軸線方向の力が伝達部材40から接続部材41に伝わるときに、接続部材41を径方向に変形させ難くできる。これにより伝達部材40の変位に伴う軸線方向の力の損失を抑制できるので、圧力の検知感度を向上できる。なお、接続部材41は伝達部材40の外周面に接しているが、接続部材41と伝達部材40とは別の部材なので、接続部材41と伝達部材40とが一体成形品である場合に比べ、伝達部材40から接続部材41への熱伝導を抑制できる。
底部51の軸線方向の厚さa及び第1管部52の径方向の厚さbは、0.5≦b/a≦1.9を満たすので、第1管部52から底部51に軸線方向の力を伝達し易くできる。センサ素子60が固定された底部51が変形し易くなるので、圧力の検知感度を向上できる。特に、筒内圧センサ10は0.5≦b/a≦0.95を満たすので、圧力の検知感度をさらに向上できる。
ダイヤフラム50の第1管部52のうち第2溶接部56よりも後端側の部位と接続部材41との間に隙間64があるので、燃焼室(図示せず)内の圧力によってメンブレン30の中央が先端側へ撓むときに、ダイヤフラム50の底部51の変形を接続部材41が妨げ難くできる。よって、圧力の検知感度をさらに向上できる。また、接続部材41と第1管部52との間に隙間64があるので、隙間64が無い場合に比べて、接続部材41から第1管部52への熱伝導路を長くすることができる。よって、熱伝導によるセンサ素子60の熱影響をさらに抑制できる。
ダイヤフラム50の第2管部53と第1部材13との間に隙間65があるので、燃焼室(図示せず)内の圧力によってメンブレン30の中央が後端側へ撓むときに、ダイヤフラム50の底部51の変形を第1部材13が妨げ難くできる。よって、圧力の検知感度をさらに向上できる。
なお、メンブレン30は第1接合部33を介して縁部32が筐体11に接合されているので、高温の燃焼ガスによってメンブレン30が熱膨張すると、膨張した分だけメンブレン30に撓みが生じる。筒内圧力に応じたメンブレン30の撓みに、熱膨張による撓みが加わると、筒内圧力に応じたメンブレン30の変形以外の機械的ひずみがダイヤフラム50に生じるので、圧力の検知精度の低下につながる。これを防ぐため、第2接合部35を介してメンブレン30に受熱板34が接合されている。メンブレン30よりも先端側に配置された受熱板34は、燃焼ガスによるメンブレン30の熱影響を減らす。従って、受熱板34により圧力の検知精度を向上できる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(試験1)
筒内圧センサ10の第1管部52の径方向の厚さb、及び、接続部材41の径方向の厚さtが異なる種々のサンプル1−16を作製した。各サンプルは、底部51の軸線方向の厚さaを0.25mmに設定し、底部51の径方向の長さ(第1管部52と第2管部53との間の長さ)は一定にした。各サンプルは、隙間64の径方向の大きさを調整して、厚さb,tを変えた。各サンプルは、厚さb,t、隙間64の大きさ以外の寸法は一定にした。
直列4気筒1.3リットルのエンジンの燃焼室の圧力を測定するように、エンジンに各サンプルを取り付けた。エンジンの回転数1500rpm、トルク40Nmの条件のときに各サンプルのセンサ素子60が出力する電圧の波形を取得した。同じ条件において基準センサ(例えばAVL社製ZI31)が出力する電圧の波形を取得し、基準センサの測定値と各サンプルの測定値との差(誤差)を求めた。サンプル1−16のb(mm),t(mm),b/t及び誤差(%)を表1に記した。
Figure 2021060331
表1に示すように0.50≦b/t≦1.00を満たすサンプル5−13は誤差が2.0%未満であった。これに対し、b/t<0.50のサンプル1−4、及び、b/t>1.00のサンプル14−16は誤差が2.0%以上であった。
表1から、0.50≦b/t≦1.00を満たすことにより、圧力の検知感度を確保できることが明らかになった。0.50≦b/t≦1.00を満たすことにより、伝達部材40の軸線方向の変位によってダイヤフラム50の底部51が変形してセンサ素子60に力が伝わるときに、接続部材41及び第1管部52を径方向に変形させ難くできる。その結果、伝達部材40の変位に伴う軸線方向の力の損失を抑制することができ、圧力の検知感度を確保できたと推察される。
(試験2)
筒内圧センサ10の接続部材41の径方向の厚さt、第1管部52の径方向の厚さb、及び、底部51の軸線方向の厚さaが異なる種々のサンプル17−28を作製した。各サンプルは、底部51の径方向の長さ(第1管部52と第2管部53との間の長さ)を一定にした。各サンプルは、隙間64の径方向の大きさを調整して、厚さb,tを変えた。各サンプルは、厚さa,b,t、隙間64の大きさ以外の寸法は一定にした。
直列4気筒1.3リットルのエンジンの燃焼室の圧力を測定するように、エンジンに各サンプルを取り付けた。エンジンの回転数1500rpm、トルク40Nmの条件のときに各サンプルのセンサ素子60が出力する電圧の波形を取得した。同じ条件において基準センサ(例えばAVL社製ZI31)が出力する電圧の波形を取得し、基準センサの測定値と各サンプルの測定値との差(誤差)を求めた。サンプル17−28のb(mm),a(mm),t(mm),b/t,b/a及び誤差(%)を表2に記した。
Figure 2021060331
表2に示すように、0.50≦b/t≦1.00、且つ、0.50≦b/a≦1.90を満たすサンプル19−26は誤差が2.0%未満であった。特に、0.50≦b/t≦1.00、且つ、0.50≦b/a≦0.95を満たすサンプル19−22は誤差が1.0%未満であった。これに対し、b/t<0.50であってb/a<0.50のサンプル17,18、及び、b/t>1.00であってb/a>1.90のサンプル27,28は誤差が2.0%以上であった。
表2から、0.50≦b/t≦1.00、且つ、0.50≦b/a≦1.90を満たすことにより、圧力の検知感度を向上できることが明らかになった。特に0.50≦b/t≦1.00、且つ、0.50≦b/a≦0.95を満たすことにより、圧力の検知感度をさらに向上できることが明らかになった。サンプル19−26は、第1管部52の径方向の変形を抑制し、第1管部52から底部51に軸線方向の力を伝達し易くできたと推察される。その結果、センサ素子60が固定された底部51が変形し易くなるので、圧力の検知感度を向上できたと推察される。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施形態では、筐体11が、軸線方向に配置された第1部材13及び第2部材14を備える場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。筐体11を構成する部材の形状や数は適宜設定できる。
実施形態では、第1溶接部43及び第2溶接部56がレーザ溶接により形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。他の接合方法により接合部を形成することは当然可能である。他の接合方法としては、例えば電子ビーム溶接が挙げられる。
実施形態では、受熱板34の中心に点状の第2接合部35が形成される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2接合部35を環状などの他の形状にすることは当然可能である。
実施形態では、本体部31よりも薄い縁部32をメンブレン30に設ける場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。縁部32の厚さを本体部31の厚さと同じにすることは当然可能である。
実施形態では、ダイヤフラム50の底部51の軸線Oを挟んだ2箇所にセンサ素子60が2つ固定される場合について説明したが、これに限られるものではない。底部51に固定されるセンサ素子60の数は、1つ又は複数個が適宜設定される。
10 筒内圧センサ
11 筐体
12 筐体の内周面
15 筐体の開口
30 メンブレン
40 伝達部材
41 接続部材
43 第1溶接部
50 ダイヤフラム
51 底部
52 第1管部
53 第2管部
56 第2溶接部
60 センサ素子
O 軸線

Claims (3)

  1. 先端側から後端側へと軸線方向に延びる筒状の筐体と、
    前記筐体の先端側の開口を覆うメンブレンと、
    前記メンブレンに備えられた後端側へ延びる伝達部材と、を備える筒内圧センサであって、
    前記伝達部材に第1溶接部を介して接続される円筒状の接続部材と、
    前記接続部材と前記筐体の内周面との間に配置されるダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムに固定され、前記ダイヤフラムの変形量に応じて出力信号が変化するセンサ素子と、を備え、
    前記ダイヤフラムは、前記センサ素子が固定される円環状の底部と、
    前記底部の径方向の内側に接続し前記底部から先端側へ延び前記第1溶接部よりも先端側に位置する第2溶接部を介して前記接続部材に接続される円筒状の第1管部と、
    前記底部の径方向の外側に接続し前記底部から先端側へ延びる円筒状の第2管部と、を備え、
    前記第2溶接部よりも後端側の前記第1管部の径方向の厚さb、前記第1溶接部と前記第2溶接部との間の前記接続部材の径方向の厚さtは、0.5≦b/t≦1を満たす筒内圧センサ。
  2. 前記底部の軸線方向の厚さa及び前記厚さbは、0.5≦b/a≦1.9を満たす請求項1記載の筒内圧センサ。
  3. 前記底部の軸線方向の厚さa及び前記厚さbは、0.5≦b/a≦0.95を満たす請求項1記載の筒内圧センサ。
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