JP2021059005A - 構造体及びチャック - Google Patents
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Abstract
Description
第1節では、第1の実施形態に係る構造体ST及びチャック1について説明する。図1は、第1の実施形態に係るチャック1の斜視図を示している。図2は、第1の実施形態に係るチャック1の正面図を示している。図3は、図2におけるA−A断面図を示している。
ボデー2は、その正面が回転軸Rに直交するように、その背面側が旋盤等の産業機械(工作機械)に固定されて用いられる。以下の説明で方向を示す際、適宜、この向きに従って、正面側、背面側、回転軸方向(回転軸Rが延在する方向)、周方向(回転軸Rの回りの方向)、径方向(回転軸Rを中心とするその半径の方向)等を用いる。ボデー2は、その正面において径方向に沿って設けられたガイド溝21を備え、マスタージョー3がガイド溝21に収容される。また、ボデー2の内部には、回転軸方向に沿って移動可能なプランジャ22が設けられている。
本実施形態では、3つのマスタージョー3を有するものとして説明しているが、ワークを加工する内容に最適化して選定したチャック1の種類によっては、一対の、又は4つ以上のマスタージョー3を有するものとして実施してもよい。特に、チャック1は、正面(図2参照)からみて3等分した位置ごとにマスタージョー3が配置されていることに留意されたい。これらは同一のため、その内の一箇所のみについて説明するものとする。以後、マスタージョー3に対応するトップジョー4、Tナット5、トップジョーボルト6等についても同様である。
図5Aは、トップジョー4の正面斜視図を示し、図5Bは、トップジョー4の背面斜視図を示している。トップジョー4は、把握面40を備え、マスタージョー3上に取り付けられることで所望の作業対象であるワーク(不図示)を把握面40により把握可能に構成される。本実施形態では、トップジョー4は、把握面40が中心側に近い位置に成形された状態を示している。一方、大きいワークに合わせて把握面40を外周側に成形することもできる。
図6Aは、第1の実施形態に係る構造体STの正面斜視図を示し、図6Bは、第1の実施形態に係る構造体STの背面斜視図を示している。図7は、第1の実施形態に係る構造体STの分解図を示している。Tナット5は、T溝31に収容可能に構成される。そして、Tナット5にボルト穴51が設けられ、トップジョーボルト6がボルト穴51に螺合可能に構成される。また、トップジョーボルト6は、貫通孔41に収容可能に構成される。
図6及び図8Bに示されるように、第1の実施形態に係る構造体STにおいては、規制部材8がトップジョーボルト6の軸側の端部65に設けられ、トップジョーボルト6とともに移動するように構成される。そして、規制部材8は、フランジ部81と、軸部82とを備える。Tナット5とトップジョーボルト6との螺合度合いを緩め続けると、フランジ部81がTナット5に当接して、トップジョー4とTナット5とのさらなる離間を規制するように構成される。ここでは一例として、規制部材8は、螺合度合いがさらに緩むことを防止するように構成される。具体的には、フランジ部81は、トップジョーボルト6が螺合しているボルト穴51よりも大きな外径を有する。このため、螺合度合いが緩まってトップジョー4とTナット5とが一定の距離以上離間しようとすると、規制部材8におけるフランジ部81が、ボルト穴51の周辺縁51aと当接して、これ以上の移動が規制される。
さらに、構造体STには、位置決め機構9が設けられる。位置決め機構9は、トップジョー4の両端面42に配置される。位置決め機構9は、板状部材91と、ボルト92とから構成される。板状部材91は、長孔95を有し、長孔95の長手方向がトップジョー4の調節方向に一致するように設けられている。ボルト92を長孔95に挿通させて所望の位置でトップジョー4におけるボルト穴46にネジ止めすることによって、板状部材91がトップジョー4に固定される。
第2節では、第2の実施形態に係る構造体ST及びチャック1について説明する。ただし、第1の実施形態に係る構造体ST及びチャック1との共通部分についてはその説明を省略する。
第3節では、第3の実施形態に係る構造体ST及びチャック1について説明する。ただし、第1及び第2の実施形態に係る構造体ST及びチャック1との共通部分についてはその説明を省略する。
第4節では、第4の実施形態に係る構造体ST及びチャック1について説明する。ただし、第1〜第3の実施形態に係る構造体ST及びチャック1との共通部分についてはその説明を省略する。
前述の各実施形態を以下の態様によって実施することもできる。
(1)産業機械は、チャック1に限定されるものではなく、構造体STが例えば、マシニングセンタや5軸加工機等で使用するセレーションを採用した把持具として実施されてもよい。ここでは、バイスタイプの治具の例を説明する。図15は、バイスタイプの治具を示した斜視図である。同図に示す例は、治具本体3aに、把握ジョーの固定部4aと、把握ジョーの可動部4bと、固定ジョー4cとが装着されている。この例の場合、固定部4aと、可動部4bと、Tナット5とを含む構造体STが実施され、固定ジョー4cと、Tナット5とを含む他の構造体STがさらに実施されている。かかる場合も、作業者は、両端面42を手等で把握することで、着脱に際して誤って構造体STをすべての構成部品ごとに分解することなく少なくとも一部を一体的に取り扱うことができる。
(2)産業機械本体だけでなく保管用のストッカに対して、同様の構造で構造体STを着脱してもよい。かかる場合も、作業者は、両端面42を手等で把握することで、着脱に際して誤って構造体STをすべての構成部品ごとに分解することなく少なくとも一部を一体的に取り扱うことができる。
(3)前述の実施形態に係る構造体STによれば、安定な着脱が期待されることから、作業者による手作業に代えて、ロボットが着脱作業を自動で行うように実施してもよい。あるいは、作業者がトルクレンチや六角棒スパナの他、インパクトレンチやナットランナーなどの自動工具を使用するように実施してもよい。
(4)第1及び第2の実施形態では、係止部材72としてピンを採用しているが、ピンに代えてトメ輪を使用してもよい。あるいは、トップジョー4とTナット5との間に不図示のナットを入れてトップジョーボルト6に固定してもよい。
(5)第2及び第3の実施形態では、安定性を考慮して、複数である2本のストッパピンを採用しているが、回転を防止する廻り止め機能を持たせれば、1本のストッパピンで実施してもよい。
(6)第4の実施形態において、トップジョーボルト6と、規制部材8との配置を逆にして実施してもよい。
このように、不慣れな作業者でも誤って構成部品に分解することなく、円滑に上物治具を着脱することができる構造体STが提供される。
前記構造体において、前記規制部材が前記第2の固定部材の端部に設けられ、前記第2の固定部材とともに移動するように構成されるもの。
前記構造体において、前記規制部材が前記上物治具に設けられ、前記上物治具とともに移動するように構成されるもの。
産業機械に装着して使用する構造体であって、上物治具と、第1及び第2の固定部材と、規制部材とを備え、前記産業機械は、前記上物治具を着脱させる着脱領域に第1の空間を有し、前記上物治具は、第2の空間を有し、前記第1の固定部材は、前記第1の空間に収容可能に構成され、前記第2の固定部材は、前記第2の空間に収容可能に構成され、前記第1及び第2の固定部材の螺合度合いを調節することで、前記上物治具を前記着脱領域に対して着脱可能に構成され、前記規制部材は、フランジ部を備え、前記螺合度合いを緩め続けると、前記フランジ部が前記上物治具に当接して、前記上物治具と前記第1の固定部材とのさらなる離間を規制するように構成されるもの。
前記構造体において、前記規制部材は、前記第1の固定部材に設けられ、前記上物治具が前記第1の固定部材に対して移動する場合に、この移動方向において前記第1の固定部材とともに定位置に留まるように構成されるもの。
前記構造体において、前記螺合度合いを緩めると、前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように構成されるもの。
前記構造体において、前記上物治具が係止部材をさらに備え、前記螺合度合いを緩めると、前記第2の固定部材の一端が前記係止部材を介して前記上物治具を押圧し、これにより、前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように構成されるもの。
前記構造体において、弾性部材をさらに備え、前記弾性部材は、前記螺合度合いを緩めると前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように、付勢するもの。
前記構造体において、前記規制部材は、ストッパピンであり、前記上物治具と前記第1の固定部材との相対移動を、前記ストッパピンの延在方向の並進移動のみに限定するように構成されるもの。
前記構造体において、前記上物治具は、さらに両端面を備え、前記螺合度合いを緩めた状態で前記両端面を把握して本構造体を移動させる場合に、前記上物治具と、前記第1及び第2の固定部材との相対位置が維持されるもの。
前記構造体において、前記産業機械は、ボデーの正面でワークを把握するチャックであり、前記産業機械の着脱領域は、前記チャックの径方向に開閉可能に構成される複数のマスタージョーであり、前記上物治具は、前記マスタージョーに着脱可能に構成される複数のトップジョーであり、前記第1の固定部材は、逆T字形状を有するTナットであり、前記第1の空間は、前記逆T字形状を有し且つ前記Tナットを収容するT溝であり、前記第2の固定部材は、ボルトであり、前記第2の空間は、前記ボルトを貫通させる貫通孔であり、前記Tナットにボルト穴が設けられ、前記ボルトが前記ボルト穴に螺合可能に構成されるもの。
ボデーの正面でワークを把握するチャックであって、前記構造体を備え、これが着脱可能に構成されるもの。
もちろん、この限りではない。
2 :ボデー
21 :ガイド溝
3 :マスタージョー
31 :T溝
32 :端面
4 :トップジョー
41 :貫通孔
42 :両端面
5 :Tナット
51 :ボルト穴
6 :トップジョーボルト
72 :係止部材
74 :バネ
8 :規制部材
81 :フランジ部
82 :軸部
ST :構造体
Claims (12)
- 産業機械に装着して使用する構造体であって、
上物治具と、第1及び第2の固定部材と、規制部材とを備え、
前記産業機械は、前記上物治具を着脱させる着脱領域に第1の空間を有し、
前記上物治具は、第2の空間を有し、
前記第1の固定部材は、前記第1の空間に収容可能に構成され、
前記第2の固定部材は、前記第2の空間に収容可能に構成され、
前記第1及び第2の固定部材の螺合度合いを調節することで、前記上物治具を前記着脱領域に対して着脱可能に構成され、
前記規制部材は、
フランジ部を備え、
前記螺合度合いを緩め続けると、前記フランジ部が前記第1の固定部材に当接して、前記上物治具と前記第1の固定部材とのさらなる離間を規制するように構成されるもの。 - 請求項1に記載の構造体において、
前記規制部材が前記第2の固定部材の端部に設けられ、前記第2の固定部材とともに移動するように構成されるもの。 - 請求項1に記載の構造体において、
前記規制部材が前記上物治具に設けられ、前記上物治具とともに移動するように構成されるもの。 - 産業機械に装着して使用する構造体であって、
上物治具と、第1及び第2の固定部材と、規制部材とを備え、
前記産業機械は、前記上物治具を着脱させる着脱領域に第1の空間を有し、
前記上物治具は、第2の空間を有し、
前記第1の固定部材は、前記第1の空間に収容可能に構成され、
前記第2の固定部材は、前記第2の空間に収容可能に構成され、
前記第1及び第2の固定部材の螺合度合いを調節することで、前記上物治具を前記着脱領域に対して着脱可能に構成され、
前記規制部材は、
フランジ部を備え、
前記螺合度合いを緩め続けると、前記フランジ部が前記上物治具に当接して、前記上物治具と前記第1の固定部材とのさらなる離間を規制するように構成されるもの。 - 請求項4に記載の構造体において、
前記規制部材は、
前記第1の固定部材に設けられ、
前記上物治具が前記第1の固定部材に対して移動する場合に、この移動方向において前記第1の固定部材とともに定位置に留まるように構成されるもの。 - 請求項1〜請求項5の何れか1つに記載の構造体において、
前記螺合度合いを緩めると、前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように構成されるもの。 - 請求項6に記載の構造体において、
前記上物治具が係止部材をさらに備え、
前記螺合度合いを緩めると、前記第2の固定部材の一端が前記係止部材を介して前記上物治具を押圧し、これにより、前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように構成されるもの。 - 請求項6に記載の構造体において、
弾性部材をさらに備え、
前記弾性部材は、前記螺合度合いを緩めると前記上物治具が前記産業機械の着脱領域から強制的に離間するように、付勢するもの。 - 請求項1〜請求項8の何れか1つに記載の構造体において、
前記規制部材は、
ストッパピンであり、
前記上物治具と前記第1の固定部材との相対移動を、前記ストッパピンの延在方向の並進移動のみに限定するように構成されるもの。 - 請求項1〜請求項9の何れか1つに記載の構造体において、
前記上物治具は、さらに両端面を備え、
前記螺合度合いを緩めた状態で前記両端面を把握して本構造体を移動させる場合に、前記上物治具と、前記第1及び第2の固定部材との相対位置が維持されるもの。 - 請求項1〜請求項10の何れか1つに記載の構造体において、
前記産業機械は、ボデーの正面でワークを把握するチャックであり、
前記産業機械の着脱領域は、前記チャックの径方向に開閉可能に構成される複数のマスタージョーであり、
前記上物治具は、前記マスタージョーに着脱可能に構成される複数のトップジョーであり、
前記第1の固定部材は、逆T字形状を有するTナットであり、前記第1の空間は、前記逆T字形状を有し且つ前記Tナットを収容するT溝であり、
前記第2の固定部材は、ボルトであり、前記第2の空間は、前記ボルトを貫通させる貫通孔であり、
前記Tナットにボルト穴が設けられ、前記ボルトが前記ボルト穴に螺合可能に構成されるもの。 - ボデーの正面でワークを把握するチャックであって、
請求項11に記載の構造体を備え、これが着脱可能に構成されるもの。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2019183820 | 2019-10-04 | ||
JP2019183820 | 2019-10-04 |
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JP2020166100A Pending JP2021059005A (ja) | 2019-10-04 | 2020-09-30 | 構造体及びチャック |
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2020
- 2020-09-30 JP JP2020166100A patent/JP2021059005A/ja active Pending
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