以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、パチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と略称する。)1の正面図である。また、図2は、パチンコ機1の背面図である。パチンコ機1は、遊技球を遊技媒体として用いるものであり、遊技者は、遊技場運営者から遊技球を借り受けてパチンコ機1による遊技を行う。なお、パチンコ機1における遊技において、遊技球はその1個1個が遊技価値を有した媒体であり、遊技の成果として遊技者が享受する特典(利益)は、例えば遊技者が獲得した遊技球の数に基づいて遊技価値に換算することができる。以下、図1及び図2を参照しつつパチンコ機1の全体構成について説明する。
ここで、本明細書では、パチンコ機1に相対するようにして着席した遊技者から見て左側を左とし、遊技者から見て右側を右とし、遊技者から見て上側を上とし、遊技者から見て下側を下とし、遊技者から見て手前側を前とし、遊技者から見て奥側を後として説明している。
〔全体構成〕
パチンコ機1は、その本体として主に外枠ユニット2、一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7(プラ枠、遊技機枠)を備えている。遊技者に相対する正面からみて、その最も前面側には一体扉ユニット4が位置している。一体扉ユニット4の背面側(奥側)には内枠アセンブリ7が位置しており、内枠アセンブリ7の外側を囲むようにして外枠ユニット2が配置されている。
外枠ユニット2は、木材及び金属材を縦長の矩形状に組み合わせた構造体であり、この外枠ユニット2は、遊技場内の島設備(図示されていない)に対してねじ等の締結具を用いて固定されるものである。なお、縦長矩形状の外枠ユニット2において、上下の短辺に相当する部位には木材が用いられており、左右の長辺に相当する部位には金属材が用いられている。
一体扉ユニット4は、その下部位置に受皿ユニット6が一体化された構造である。一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7は、外枠ユニット2を介して島設備に取り付けられ、これらはそれぞれ図示しないヒンジ機構を介して開閉式に動作する。図示しないヒンジ機構の開閉軸線は、パチンコ機1の正面からみて左側端部に沿って垂直方向に延びている。
図1中の正面からみて内枠アセンブリ7の右側縁部(図2では左側縁部)には、その内側に統一錠ユニット9が設けられている。また、これに対応して一体扉ユニット4及び外枠ユニット2の右側縁部(裏側)にも、それぞれ図示しない施錠具が設けられている。図1に示されるように、外枠ユニット2に対して一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7が閉じた状態で、その裏側にある統一錠ユニット9は施錠具とともに一体扉ユニット4及び内枠アセンブリ7の開放を不能にしている。
また、受皿ユニット6の右側縁部には鍵穴付きのシリンダ錠6aが設けられている。例えば、遊技場の管理者が専用キーを鍵穴に差し込んでシリンダ錠6aを時計回りに捻ると、統一錠ユニット9が作動して内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4の開放が可能な状態となる。これら全体を外枠ユニット2から前面側へ開放する(扉のように動かす)と、前面側にてパチンコ機1の裏側が露出することになる。
一方、シリンダ錠6aを反時計回りに捻ると、内枠アセンブリ7は施錠されたままで一体扉ユニット4の施錠だけが解除され、一体扉ユニット4が開放可能となる。一体扉ユニット4を前面側へ開放すると遊技盤ユニット8が直に露出し、この状態で遊技場の管理者が盤面内での球詰り等の障害を取り除くことができる。また、一体扉ユニット4を開放すると、受皿ユニット6も一緒に前面側へ開放される。
また、パチンコ機1は、遊技用ユニットとして上記の遊技盤ユニット8を備えている。遊技盤ユニット8は、一体扉ユニット4の背後(内側)で上記の内枠アセンブリ7に支持されている。遊技盤ユニット8は、例えば一体扉ユニット4を前面側へ開放した状態で内枠アセンブリ7に対して着脱可能である。一体扉ユニット4には、その中央部に縦長円形状の窓4aが形成されており、この窓4a内にガラスユニット(参照符号なし)が取り付けられている。ガラスユニットは、例えば窓4aの形状に合わせてカットされた2枚の透明板(ガラス板)を組み合わせたものである。ガラスユニットは、一体扉ユニット4の裏側に図示しない取り付け具を介して取り付けられる。遊技盤ユニット8の前面には遊技領域8a(盤面、遊技盤)が形成されており、この遊技領域8aは窓4aを通じて前面側から遊技者に視認可能である。一体扉ユニット4が閉じられると、ガラスユニットの内面と盤面との間に遊技球が流下できる空間が形成される。
受皿ユニット6は、全体的に一体扉ユニット4から前面側へ突出した形状をなしており、その上面に上皿6bが形成されている。この上皿6bには、遊技者に貸し出された遊技球(貸球)や入賞により獲得した遊技球(賞球)を貯留することができる。また、受皿ユニット6には、上皿6bの下段位置に下皿6cが形成されている。この下皿6cには、上皿6bが満杯の状態でさらに払い出された遊技球が貯留される。なお、本実施形態のパチンコ機1はいわゆるCR機(CRユニットに接続する機種)であり、遊技者が借り受けた遊技球は、賞球とは別に裏側の払出装置ユニット172から受皿ユニット6(上皿6b又は下皿6c)に払い出される。
受皿ユニット6の上面には貸出操作部14が設けられており、この貸出操作部14には、球貸ボタン10及び返却ボタン12が配置されている。図示しないCRユニットに有価媒体(例えば磁気記録媒体、記憶IC内蔵媒体等)を投入した状態で球貸ボタン10を遊技者が操作すると、予め決められた度数単位(例えば5度数)に対応する個数(例えば125個)分の遊技球が貸し出される。このため貸出操作部14の上面には度数表示部(図示されていない)が配置されており、この度数表示部には、CRユニットに投入されている有価媒体の残存度数が表示される。なお、遊技者は、返却ボタン12を操作することで、度数が残存している有価媒体の返却を受けることができる。本実施形態ではCR機を例に挙げているが、パチンコ機1はCR機とは別の現金機(CRユニットに接続されない機種)であってもよい。
また、受皿ユニット6の上面には、上段位置にある上皿6bの手前に上皿球抜きボタン6dが設置されており、そして下皿6cの手前でその中央部には下皿球抜きレバー6eが設置されている。遊技者は上皿球抜きボタン6dを例えば押し込み操作することで、上皿6bに貯留された遊技球を下皿6cへ流下させることができる。また、遊技者は、下皿球抜きレバー6eを例えば左方向へスライドさせることで、下皿6cに貯留された遊技球を下方へ落下させて排出することができる。排出された遊技球は、例えば図示しない球受け箱等に受け止められる。
受皿ユニット6の右下部には、グリップユニット16が設置されている。遊技者はこのグリップユニット16を操作することで発射制御基板セット174を作動させ、遊技領域8aに向けて遊技球を発射する(打ち込む)ことができる(球発射装置)。発射された遊技球は、遊技盤ユニット8の下縁部から左側縁部に沿って上昇し、図示しない外バンドに案内されて遊技領域8a内に放り込まれる。遊技領域8a内には多数の障害釘(遊技くぎ)や風車(図中参照符号なし)等が配置されており、放り込まれた遊技球は障害釘や風車により誘導・案内されながら遊技領域8a内を流下する。なお、遊技領域8a内(盤面、遊技盤)の構成については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
〔枠前面の構成〕
一体扉ユニット4には、演出用の構成要素として左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49が設置されている。このうち左トップレンズユニット47にはガラス枠トップランプ46及び左側のガラス枠装飾ランプ48が組み込まれており、右上電飾ユニット49には右側のガラス枠装飾ランプ50が組み込まれている。その他にも一体扉ユニット4には、左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49の下方にそれぞれ連なるようにして左右のガラス枠装飾ランプ52が設置されており、これらガラス枠装飾ランプ52は、一体扉ユニット4の左右縁部から受皿ユニット6の前面部にまで回り込むようにして延びている。一体扉ユニット4においてガラス枠トップランプ46や左右のガラス枠装飾ランプ50,52等は、ガラスユニットを取り巻くようにして配置されている。
上述した各種ランプ46,48,50,52は、例えば内蔵するLEDの発光(点灯や点滅、輝度階調の変化、色調の変化等)により演出を実行する。また、一体扉ユニット4の上部において、左トップレンズユニット47及び右上電飾ユニット49にはそれぞれガラス枠上スピーカ54,55が組み込まれている。一方、外枠ユニット2の左下位置には外枠スピーカ56が組み込まれている。これらスピーカ54,55,56は、効果音やBGM、音声等(音響全般)を出力して演出を実行するものである。
また、受皿ユニット6の中央には、上皿6bの手前位置に演出切替ボタン45(操作入力受付手段)が設置されている。演出切替ボタン45は、複数種類の操作(1回押下、複数回押下、連打、長押し等)が可能であり、操作入力を受け付ける。遊技者は、この演出切替ボタン45を押し込み操作(操作入力)することで演出内容(例えば液晶表示器42に表示される背景画面)を切り替えたり、例えば図柄の変動中や大当りの確定表示中、あるいは大当り遊技中に何らかの演出(予告演出、確変昇格演出、大役中の昇格演出等)を発生させたりすることができる。
さらに、演出切替ボタン45の周囲には、演出切替ボタン45を取り囲むようにジョグダイアル45aが設置されている(操作入力受付手段、回転型セレクター)。遊技者は、このジョグダイアル45aを回転させることで、例えば液晶表示器42に表示される演出内容を変化させることができる。
〔裏側の構成〕
図2に示されているように、パチンコ機1の裏側には、電源制御ユニット162や主制御基板ユニット170、払出装置ユニット172、流路ユニット173、発射制御基板セット174、払出制御基板ユニット176、裏カバーユニット178等が設置されている。この他にパチンコ機1の裏側には、パチンコ機1の電源系統や制御系統を構成する各種の電子機器類(図示しない制御コンピュータを含む)や外部端子板160、電源コード(電源プラグ)164、アース線(アース端子)166、図示しない接続配線等が設置されている。
主制御基板ユニット170には、主制御装置が内蔵されており、主制御装置には、性能表示モニタ200が接続されている。
性能表示モニタ200は、パチンコ機1を裏側から見て、主制御基板ユニット170の左上の領域で視認可能なように主制御装置に配置されており、4つの7セグメントLED201〜204を備えている。
性能表示モニタ200(ベース表示装置)は、ベースを表示する。また、性能表示モニタ200は、設定の値(設定値)を表示する。
4つの7セグメントLED201〜204は、左右方向に並べて配置されており、それぞれの7セグメントLEDは、10進数のアラビア数字を表示することができる7つのセグメントと、その右下に位置するドットセグメントとによって構成されている。
性能表示モニタ200は、主制御基板ユニット170を覆っている透明ケースを通じて、視認可能である。
また、主制御装置には、RAMクリアスイッチ304及び設定キー用鍵穴306が設けられている。RAMクリアスイッチ304は、RAMクリア(RAM76の初期化)、すなわち、主制御装置内に装備されているRAM(RWM)の初期化を行う際に用いられるスイッチである。また、設定キー用鍵穴306は、設定の変更や設定の参照を行う上で必要とされる設定キーを差し込むための鍵穴である。
RAMクリアスイッチ304は、主制御基板ユニット170を覆っている透明ケースに形成された貫通孔を通じて押下可能に設けられている。なお、RAMクリアスイッチ304は、透明ケース外に配置されていてもよい。また、設定キー用鍵穴306は、キーシリンダが透明ケースを貫通した状態(透明ケースがキーシリンダの周囲を囲んだ状態)で設けられている。このため、透明ケースが封止されたままの状態で設定キーを差し込み、回転させることが可能である。
RAMクリアスイッチ304は、RAMクリアを行うためのスイッチであり、RAMクリアスイッチ304を押下した状態で電源を投入すると、RAMクリア信号が主制御装置70及び払出制御装置92に入力され、RAMクリア処理が実行される。なお、RAMクリアスイッチ304は、電源制御ユニット162に設けられていてもよい。また、RAMクリア信号を払出制御装置92には入力させず、主制御装置70がRAMクリア信号の入力を受け付けると、主制御装置70が払出制御装置92に対してRAMクリアコマンドを送信する構成としてもよい。
なお、図2に示した性能表示モニタ200やRAMクリアスイッチ304、設定キー用鍵穴306の配置位置は、あくまで一例であり、任意の位置に配置することができる。また、性能表示モニタ200やRAMクリアスイッチ304、設定キー用鍵穴306は、主制御装置の外側に設けられて主制御装置に接続される構成としてもよい。
上記の払出装置ユニット172は、例えば賞球タンク172a及び賞球ケース(参照符号なし)を有しており、このうち賞球タンク172aは内枠アセンブリ7の上縁部(裏側)に設置された状態で、図示しない補給経路から補給された遊技球を蓄えることができる。賞球タンク172aに蓄えられた遊技球は、図示しない上側賞球樋を通じて賞球ケースに導かれる。流路ユニット173は、払出装置ユニット172から送り出された遊技球を前面側の受皿ユニット6に向けて案内する。
また、上記の外部端子板160は、パチンコ機1を外部の電子機器(例えばデータ表示装置、ホールコンピュータ等)に接続するためのものであり、この外部端子板160からは、パチンコ機1の遊技進行状態やメンテナンス状態等を表す各種の外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)が外部の電子機器に向けて出力されるものとなっている。
電源コード164は、例えば遊技場の島設備に設置された電源装置(例えばAC24V)に接続されることで、パチンコ機1の動作に必要な電源(電力)を確保するものである。また、アース線166は、同じく島設備に設置されたアース端子に接続されることで、パチンコ機1のアース(接地)を確保するものである。
図3は、遊技盤ユニット8を単独で示す正面図である。遊技盤ユニット8は、ベースとなる遊技板8bを備えており、この遊技板8bの前面側に遊技領域8aが形成されている。遊技板8bは、例えば透明樹脂板で構成されており、遊技盤ユニット8が内枠アセンブリ7に固定された状態で、遊技板8bの前面はガラスユニットに平行となる。遊技板8bの前面には、略円形状に設置された発射レール(参照符号なし)の内側に上記の遊技領域8aが形成されている。
遊技領域8a内には、その中央位置に比較的大型の演出ユニット40が配置されており、この演出ユニット40を中心として遊技領域8aが左側部分、右側部分及び下部分に大きく分かれている。遊技領域8aの左側部分は、通常遊技状態(低確率非時間短縮状態)又は潜伏確変状態(高確率非時間短縮状態)で使用される第1遊技領域(左打ち領域)であり、遊技領域8aの右側部分は、有利遊技状態(大当り遊技状態、小当り遊技状態、低確率時間短縮状態、高確率時間短縮状態等)で使用される第2遊技領域(右打ち領域、特定の領域)である。また、遊技領域8a内には、演出ユニット40の周辺に中始動入賞口26、始動ゲート20、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等が分布して設置されている。
このうち、中始動入賞口26は、遊技領域8aの下部分の中央に配置されている。
また、第2可変入賞装置31、始動ゲート20、第1可変入賞装置30及び可変始動入賞装置28は、遊技領域8aの右側部分に、上からこの順番で配置されている。
左側の3つの普通入賞口22は遊技領域8aの左側部分に配置されており、右側の1つの普通入賞口24(所定入賞口)は、始動ゲート20と第1可変入賞装置30との間に配置されている。
遊技領域8a内に放り込まれた遊技球は、その流下の過程で中始動入賞口26、普通入賞口22,24に入球したり、開放動作時の第2可変入賞装置31に入球したり、始動ゲート20を通過したり、開放動作時の第1可変入賞装置30に入球したり、開放動作時の可変始動入賞装置28に入球したりする。
ここで、遊技領域8aの左側領域を流下する遊技球は、主に中始動入賞口26に入球するか、普通入賞口22に入球する可能性がある。一方、遊技領域8aの右側領域を流下する遊技球は、主に、開放動作時の第2可変入賞装置31に入球するか、始動ゲート20を通過するか、普通入賞口24に入球するか、開放動作時の第1可変入賞装置30に入球するか、開放動作時の可変始動入賞装置28に入球する可能性がある。
始動ゲート20を通過した遊技球は続けて遊技領域8a内を流下するが、中始動入賞口26、普通入賞口22,24、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31に入球した遊技球は遊技板(遊技盤ユニット8を構成する合板材、透明板等)に形成された貫通孔を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。
ここで、本実施形態では、遊技領域8a(盤面)の構成上、中始動入賞口26や普通入賞口22に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の左側部分の領域(左打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「左打ち」を実行する)必要がある。
一方、可変始動入賞装置28や、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31、普通入賞口24に遊技球を入球させる場合は、遊技領域8a内の右側部分の領域(右打ち領域)に遊技球を打ち込む(いわゆる「右打ち」を実行する)必要がある。
可変始動入賞装置28は、所定の作動条件が満たされた場合(普通図柄が当りの態様で停止表示された場合)に作動し、それに伴って右始動入賞口28a(始動入賞口)への入球を可能にする(普通電動役物)。可変始動入賞装置28は、1つの開閉部材28bを有しており、開閉部材28bは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って左右方向に往復動作する。開閉部材28bは先端が上を向いた状態で閉止位置にあり、このとき右始動入賞口28aへの入球は不能(遊技球が入球できる隙間がない状態)となっている。一方、可変始動入賞装置28が作動すると、開閉部材28bは閉止位置から開放位置に向けて変位し(右方向に倒れこみ)、右始動入賞口28aを開放する。この間に可変始動入賞装置28は遊技球の入球が可能な状態となり、右始動入賞口28aへの入球を発生させることができる(可変始動入賞手段)。なお、このとき開閉部材28bは始動入賞口28aへの遊技球の入球を案内する部材としても機能する。
第1可変入賞装置30は、規定の条件が満たされた場合(例えば、第1特別図柄が大当りの態様で停止表示された場合、特別図柄が小当りの態様で停止表示された場合、第2特別図柄が「5ラウンド通常図柄」又は「5ラウンド確変図柄」の態様で停止表示された場合)に作動し、第1大入賞口30b(上大入賞口)への入賞を可能にする(特別電動役物、第1特別入賞事象発生手段)。
第1可変入賞装置30は、1つの開閉部材30aを有しており、開閉部材30aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って左右方向に往復動作する。開閉部材30aは先端が上を向いた状態で閉止位置にあり、このとき第1大入賞口30bへの入球は不能(遊技球が入球できる隙間がない状態)となっている。一方、第1可変入賞装置30が作動すると、開閉部材30aは閉止位置から開放位置に向けて変位し(左方向に倒れこみ)、第1大入賞口30bを開放する。この間に第1可変入賞装置30は遊技球の入球が可能な状態となり、第1大入賞口30bへの入球を発生させることができる。なお、このとき開閉部材30aは第1大入賞口30bへの遊技球の入球を案内する部材としても機能する。
第2可変入賞装置31は、特別な条件が満たされた場合(例えば、第2特別図柄が大当りの態様で停止表示された場合(第2特別図柄が「5ラウンド通常図柄」又は「5ラウンド確変図柄」の態様で停止表示された場合を除く。))に作動し、第2大入賞口31b(下大入賞口)への入賞を可能にする(特別電動役物、第2特別入賞事象発生手段)。
第2可変入賞装置31は、1つの開閉部材31aを有しており、開閉部材31aは、例えば図示しないソレノイドを用いたリンク機構の働きにより、盤面に沿って左右方向に往復動作する。開閉部材31aは先端が上を向いた状態で閉止位置にあり、このとき第2大入賞口31bへの入球は不能(遊技球が入球できる隙間がない状態)となっている。一方、第2可変入賞装置31が作動すると、開閉部材31aは閉止位置から開放位置に向けて変位し(左方向に倒れこみ)、第2大入賞口31bを開放する。この間に第2可変入賞装置31は遊技球の入球が可能な状態となり、第2大入賞口31bへの入球を発生させることができる。なお、このとき開閉部材31aは第2大入賞口31bへの遊技球の入球を案内する部材としても機能する。
遊技盤ユニット8に設置されている障害釘の配列や構造物の形状は、基本的に可変始動入賞装置28(開放時の右始動入賞口28a)や第1可変入賞装置30(開放時の第1大入賞口30b)、第2可変入賞装置31(開放時の第2大入賞口31b)へ向かう遊技球の流下を極端に阻害しない態様となっているが、遊技球が開放中の可変始動入賞装置28(右始動入賞口28a)や第1可変入賞装置30(第1大入賞口30b)、第2可変入賞装置31(第2大入賞口31b)に必ず入球するというわけではなく、あくまで入球は無作為に発生する。
遊技盤ユニット8には、その中央位置から右側部分にかけて上記の演出ユニット40が設置されている。演出ユニット40は、その上縁部40aが遊技球の流下方向を変化させる案内部材として機能する他、その内側に各種の装飾部品40b,40cを備えている。装飾部品40b,40cはその立体的な造形により遊技盤ユニット8の装飾性を高めるとともに、例えば内蔵された発光器(LED等)により透過光を発することで、演出的な動作をすることができる。また、演出ユニット40の内側には液晶表示器42(画像表示器)が設置されており、この液晶表示器42には特別図柄に対応させた演出図柄をはじめ、各種の演出画像が表示される。このように遊技盤ユニット8は、その盤面の構成や演出ユニット40の装飾性に基づいて、遊技者にパチンコ機1の特徴を印象付けている。また、遊技板8bが透明樹脂板(例えばアクリル板)である場合、前面側だけでなく遊技板8bの背後に配置された各種の装飾体(可動体や発光体を含む)による装飾性を付加することができる。
その他に演出ユニット40の内部には、演出用の可動体40f(例えば動物のキャラクター)とともに駆動源(例えばモータ、ソレノイド等)が付属している。演出用の可動体40fは、液晶表示器42による画像を用いた演出や発光器による演出に加えて、有形物の動作を伴う演出を実行することができる。これら可動体40fを用いた演出により、二次元の画像を用いた演出とは別の訴求力を発揮することができる。
また、演出ユニット40の左側縁部には球案内通路40dが形成されており、その下縁部には転動ステージ40eが形成されている。球案内通路40dは遊技領域8a内にて左斜め上方に開口しており、遊技領域8a内を流下する遊技球が無作為に球案内通路40d内に流入すると、その内部を通過して転動ステージ40e上に放出される。転動ステージ40eの上面は滑らかな湾曲面を有しており、ここでは遊技球が左右方向に転動自在である。転動ステージ40e上で転動した遊技球は、やがて下方の遊技領域8a内に流下する。転動ステージ40eの中央位置には球放出路40kが形成されており、転動ステージ40eから球放出路40kに案内された遊技球は、その真下にある中始動入賞口26に流入しやすくなる。
その他、遊技領域8a内にはアウト口32が形成されており、各種入賞口に入球(入賞)しなかった遊技球は最終的にアウト口32を通じて遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。また、普通入賞口22,24や中始動入賞口26、右始動入賞口28a、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31に入球した遊技球も含めて、遊技領域8a内に打ち込まれた全ての遊技球は遊技盤ユニット8の裏側へ回収される。回収された遊技球は、図示しないアウト通路アセンブリを通じてパチンコ機1の裏側から枠外へ排出され、さらに図示しない島設備の補給経路に合流する。
図4は、遊技盤ユニット8の一部(窓4a内の右側位置)を拡大して示す正面図である。すなわち遊技盤ユニット8には、例えば窓4a内の右側位置に普通図柄表示装置33及び普通図柄作動記憶ランプ33aが設けられている他、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35及び遊技状態表示装置38が設けられている。このうち普通図柄表示装置33は、例えば2つのランプ(LED)を交互に点灯させて普通図柄を変動表示し、そしてランプの点灯又は消灯により普通図柄を停止表示する。普通図柄作動記憶ランプ33aは、例えば2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせによって0〜4個の記憶数を表示する。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。なお、ここでは2つのランプ(LED)を使用することとしているが、4つのランプ(LED)を使用して普通図柄作動記憶ランプ33aを構成してもよい。この場合、点灯するランプの個数で作動記憶数を表示することができる。
普通図柄作動記憶ランプ33aは、上記の始動ゲート20を遊技球が通過すると、その都度、作動抽選の契機となる通過が発生したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その通過を契機として普通図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。なお、本実施形態では、普通図柄作動記憶ランプ33aが未点灯(記憶数が0個)の場合、普通図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で始動ゲート20を遊技球が通過しても表示態様は変化しない。すなわち、普通図柄作動記憶ランプ33aの表示態様によって表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ普通図柄の変動が開始されていない通過の回数を表している。
また、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35は、例えばそれぞれ7セグメントLED(ドット付き)により、対応する第1特別図柄又は第2特別図柄の変動状態と停止状態とを表示することができる(図柄表示手段)。なお、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35は、複数のドットLEDを幾何学的(例えば円形状)に配列した形態であってもよい。
また、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、例えばそれぞれ2つのランプ(LED)の消灯又は点灯、点滅の組み合わせで構成される表示態様により、それぞれ0〜4個の記憶数を表示する(記憶数表示手段)。例えば、2つのランプをともに消灯させた表示態様では記憶数0個を表示し、1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数1個を表示し、同じ1つのランプを点滅させた表示態様では記憶数2個を表示し、1つのランプの点滅に加えてもう1つのランプを点灯させた表示態様では記憶数3個を表示し、そして2つのランプをともに点滅させた表示態様では記憶数4個を表示する、といった具合である。
第1特別図柄作動記憶ランプ34aは、中始動入賞口26に遊技球が入球するごとに、中始動入賞口26に遊技球が入球したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化していき(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化していく。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aは、可変始動入賞装置28に遊技球が入球するごとに、右始動入賞口28aに遊技球が入球したことを記憶する意味で1個ずつ増加後の表示態様へと変化し(最大4個まで)、その入球を契機として特別図柄の変動が開始されるごとに1個ずつ減少後の表示態様へと変化する。なお、本実施形態では、第1特別図柄作動記憶ランプ34aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第1特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で中始動入賞口26に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。また、第2特別図柄作動記憶ランプ35aが未点灯(記憶数が0個)の場合、第2特別図柄が既に変動開始可能な状態(停止表示時)で可変始動入賞装置28に遊技球が入球しても表示態様は変化しない。すなわち、各特別図柄作動記憶ランプ34a,35aの表示態様により表される記憶数(最大4個)は、その時点で未だ第1特別図柄又は第2特別図柄の変動が開始されていない入球の回数を表している。
また、遊技状態表示装置38には、例えば大当り種別表示ランプ38a,38b,38c、確率変動状態表示ランプ38d、時短状態表示ランプ38e、発射位置指定ランプ38fにそれぞれ対応するLEDが含まれている。なお、本実施形態では、上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38が1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に取り付けられている。
〔制御上の構成〕
次に、パチンコ機1の制御に関する構成について説明する。
図5は、パチンコ機1に装備された各種の電子機器類を示すブロック図である。パチンコ機1は、制御動作の中枢となる主制御装置70(主制御用コンピュータ)を備えており、この主制御装置70は主に、パチンコ機1における遊技の進行(内容)を制御する機能を有している。なお、主制御装置70は、主制御基板ユニット170に内蔵されている。
また、主制御装置70には、中央演算処理装置である主制御CPU72を実装した回路基板(主制御基板)が装備されており、主制御CPU72は、図示しないCPUコアやレジスタとともにROM74、RAM(RWM)76等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。また、主制御装置70には、乱数回路(乱数発生器)75や割込みコントローラ(割込みCTR)192、パラレルI/Oポート79、タイマ回路(PTC)194、シリアル通信回路(SCU)196が装備されている。このうち乱数回路75は、特別図柄抽選の大当り判定用や普通図柄抽選の当り判定用にハードウェア乱数(例えば10進数表記で0〜65535)を発生させるものであり、ここで発生された乱数は主制御CPU72に入力される。また、割込みコントローラ192は、パラレルI/Oポート79、タイマ回路194、シリアル通信回路196から各割込み要求(XINT割込み、PTC割込み、SCU割込み)を受け付け、これらの割込み要求を優先順位に基づき制御する。その他にも主制御装置70には、RAM76の初期化を行うためや設定変更等を行うためのRAMクリアスイッチ71や、パラレルI/Oポート79、図示しないクロック発生回路、様々な状態を監視し必要に応じてリセットを発生させるリセットコントローラ等の周辺ICが装備されており、これらは主制御CPU72とともに回路基板上に実装されている。なお、回路基板上(又は内層部分)には、信号伝送経路や電源供給経路、制御用バス等が配線パターンとして形成されている。なお、主制御装置70のI/Oポートはシリアル形式としてもよい。
さらに、主制御装置70には、設定変更装置300、設定キースイッチ302、RAMクリアスイッチ304が設けられている。主制御装置70(主制御CPU72)は、設定変更装置300を動作させることにより設定を変更する。設定変更装置300は、設定(少なくとも特別図柄抽選の当選確率に関する設定)を切り替える装置であり、パチンコ機1に備えられたRAMクリアスイッチ304等の操作により作動する(設定変更手段)。また、設定とは、作動確率の組み合わせをいう。さらに、作動確率とは、条件装置が作動することとなる(大当り遊技が実行されることとなる)特別図柄の組み合わせが表示される確率をいう。設定キースイッチ302は、設定を切り替える上で必須となる設定キーの回転に伴い、その回転状態を示す信号(ON/OFF)を入力する入力装置である。設定の変更の手順は、様々な手法を採用することができるが、例えば、以下の手順で行うことができる。
(1)まず、パチンコ機1の電源をOFFにする。
(2)ついで、専用キー(ドアキー)でパチンコ機1の扉を開ける。具体的には、専用キーをシリンダ錠6aの鍵穴に差し込んで右方向に回転し、内枠アセンブリ7とともに一体扉ユニット4を開放する。
(3)パチンコ機1の内部には、設定キーを挿入するための設定キー用鍵穴と、RAMクリアスイッチ304とが設けられているため、設定キー用鍵穴に設定キーを挿入し、設定キーを右方向に回転する。
(4)そして、パチンコ機1の電源をONにする。
(5)これにより、設定キーが変更位置に回転されたことを示す信号(ON)が設定キースイッチ302により入力され、この入力信号に基づいて設定の変更が可能な状態となる。このとき、図示しないロック機構により安全ロックが掛けられる。したがって、設定キーは、元の位置に戻されない限りは抜き取ることが不可能となる。
ここで、設定キーを右方向に回転した状態で、RAMクリアスイッチ304をONにしながら、電源をONにすると、設定の値が変更可能な状態となる(設定変更状態)。一方、設定キーを右方向に回転した状態で、RAMクリアスイッチ304をONにせずに、電源をONにすると、設定の値が確認可能な状態となる(設定確認状態、設定参照状態)。
(6)設定の変更が可能な状態において、RAMクリアスイッチ304を任意の回数だけ押下することにより、例えば、6段階のうちのいずれかの段階に設定を変更することができる。
設定値は、例えば、性能表示モニタ200や、専用の7セグセグメントLED、遊技状態表示装置38(特別図柄表示装置等)に表示することができる。
(7)スロット機の場合、目的の設定に達したら、レバーON処理が必要になるが、パチンコ機1にはレバーが存在しないため、レバーON処理の代わりの代替処理(例えば、設定キーを左方向に回転する処理、不図示の設定変更確定ボタンをONにする処理等)を実行したり、レバーON処理を省略したりしてもよい。本実施形態では、目的の設定に達したら、設定キーを反時計回りに回転させて元の位置に戻す。この操作により、設定キーが元の位置に戻されたことを示す信号(OFF)が設定キースイッチ302により入力され、この入力信号に基づいて設定の変更が確定する。
(8)そして、設定の変更が確定すると、設定キーを設定キー用鍵穴から抜き取ることができる状態となる。この動作により、性能表示モニタ200や、専用の7セグセグメントLED、遊技状態表示装置38に設定値を表示している場合には、その表示が消える。
(9)最後に、パチンコ機1の扉を閉める。これにより、設定の変更が完了する。設定の変更が完了すると、通常の遊技が開始される。
設定が変更された場合、主制御CPU72は、変更後の設定値をRAM76の設定値バッファに記憶する。設定値バッファは、バックアップの対象となるメモリ領域とすることができる。
〔設定変更の概要〕
設定変更の概要は、以下の通りである。
「設定キーON」、「内枠開放状態」、かつ、「RAMクリアスイッチ押下状態」で電源を投入すると、RAMクリア後、設定変更中の状態(設定変更モード)となる。
設定変更中の状態では、メイン表示器(遊技状態表示装置38に含まれる各種ランプ)の表示はなく、遊技球の発射や遊技球の賞球等は一切できない状態となる。
この場合、性能表示モニタ200の左側2つの7セグメントLED(識別セグ)に「rn.」が表示され、右側2つの7セグメントLED(比率セグ)に「−1」のように設定値が表示される。また、RAMクリアスイッチを押下すると、設定値が1〜6の範囲で変化する。
そして、「設定キーOFF」にすると、設定確定となり、比率セグの表示は「空欄(非表示)1」のように「−」のセグが消灯する(非表示となる)。
この状態で、内枠閉鎖となった場合(実際には閉鎖状態が100ms継続した場合)、設定変更中の状態は終了となり、一旦、電源断前の状態に移行してから、遊技可能状態に移行する。
本実施形態では、RAMクリアスイッチ304と設定変更スイッチとを兼用している例で説明しているが、RAMクリアスイッチ304とは別に設定変更スイッチを別途設けてもよい。
〔設定確認の概要〕
設定確認(設定参照)の概要は、以下の通りである。
「設定キーON」、「内枠開放状態」、かつ、「RAMクリアスイッチ押下でない状態」で電源を投入すると、設定確認中の状態(設定確認モード)となる。
設定変更中の状態と同様に、設定確認中の状態では、メイン表示器の表示はなく、遊技球の発射や遊技球の賞球等は一切できない状態となる。
この場合、性能表示モニタの左側2つの7セグメントLED(識別セグ)に「rn.」が表示され、右側2つの7セグメントLED(比率セグ)に「空欄(非表示)1」のように設定値が表示される。また、設定確認中の状態では、RAMクリアスイッチを押下しても、設定値は変化しない。
この状態で、「設定キーOFF」、かつ、「内枠閉鎖状態」となった場合(実際には閉鎖状態が100ms継続した場合)、設定確認中の状態は終了となり、一旦、電源断前の状態に移行してから、遊技可能状態に移行する。
なお、本実施形態では、遊技可能状態で設定確認を行うことはできないが、遊技可能状態で設定確認を実行可能にしてもよい。
上述した始動ゲート20には、遊技球の通過を検出するためのゲートスイッチ78が一体的に設けられている。また、遊技盤ユニット8には、中始動入賞口26、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31にそれぞれ対応して中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84及び第2カウントスイッチ85が装備されている。各始動入賞口スイッチ80,82は、中始動入賞口26、可変始動入賞装置28(右始動入賞口28a)への遊技球の入球を検出するためのものである。また、第1カウントスイッチ84は、第1可変入賞装置30(第1大入賞口)への遊技球の入球を検出し、その数をカウントするためのものである。さらに、第2カウントスイッチ85は、第2可変入賞装置31(第2大入賞口31b)への遊技球の入球を検出し、その数をカウントするためのものである。
同様に遊技盤ユニット8には、普通入賞口22への遊技球の入球を検出する第1入賞口スイッチ86と、普通入賞口24への遊技球の入球を検出する第2入賞口スイッチ81とが装備されている。なお、左側の3つの普通入賞口22については、共通の入賞口スイッチ86を用いる構成を例に挙げているが、例えば3つの入賞口スイッチを設置して、各普通入賞口22に対する遊技球の入球を個別に検出してもよい。
いずれにしても、これらスイッチ類の入賞検出信号は、図示しない入出力ドライバを介して主制御CPU72に入力される。なお、遊技盤ユニット8の構成上、本実施形態ではゲートスイッチ78、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81からの入賞検出信号は、パネル中継端子板87を経由して送信され、パネル中継端子板87には、それぞれの入賞検出信号を中継するための配線パターンや接続端子等が設けられている。
また、遊技盤ユニット8には、アウトスイッチ99が設けられている。遊技盤ユニット8には、普通入賞口22,24、中始動入賞口26、右始動入賞口28a、第1大入賞口30b、第2大入賞口31b、アウト口32を通過した遊技球を合流させる合流通路が形成されており、この合流通路にアウトスイッチ99が設けられている。アウトスイッチ99は、合流通路を通過する遊技球を検出するものであり、遊技球を検出するたびに検出信号が主制御装置70に入力される。主制御装置70は、アウトスイッチ99から入力される検出信号に基づいて、アウト球の数を計数する。ここで、遊技領域8aに発射された遊技球は、必ず、合流通路を通過してパチンコ機1の外部に排出されることから、アウトスイッチ99は、遊技領域8aに発射された発射球数、つまり、遊技領域8aから排出される排出数(アウト球数)を計数する。
上述した普通図柄表示装置33や普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a及び遊技状態表示装置38は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作を制御されている。主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じてこれら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aに対する制御信号を出力し、各LEDの点灯状態を制御している。また、これら表示装置33,34,35,38及びランプ33a,34a,35aは、上述したように1枚の統合表示基板89に実装された状態で遊技盤ユニット8に設置されており、この統合表示基板89にはパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
また、主制御装置70には、パネル中継端子板87を介して、性能表示モニタ200が接続されている。性能表示モニタ200は、主制御CPU72からの制御信号に基づいて表示動作が制御される。主制御CPU72は、ベースの算出状況に応じて性能表示モニタ200に対する制御信号を出力し、7セグメント201〜204の点灯状態を制御する。
なお、性能表示モニタ200は、パネル中継端子板87を介して主制御装置70に接続する例で説明しているが、パネル中継端子板87を介さずに主制御装置70に接続してもよく、主制御装置70の内部の構成として性能表示モニタ200を配置してもよい。
また、遊技盤ユニット8には、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31にそれぞれ対応して、普通電動役物ソレノイド88、第1大入賞口ソレノイド90及び第2大入賞口ソレノイド97が設けられている。これらソレノイド88,90,97は主制御CPU72からの制御信号に基づいて動作(励磁)し、それぞれ可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31を開閉動作(作動)させる。なお、これらソレノイド88,90,97についてもパネル中継端子板87を中継して主制御CPU72から制御信号が送信される。
その他に一体扉ユニット4にはガラス枠開放スイッチ91が設置されており、また、内枠アセンブリ7にはプラ枠開放スイッチ93が設置されている。一体扉ユニット4が単独で開放されると、ガラス枠開放スイッチ91からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力され、また、外枠ユニット2から内枠アセンブリ7が開放されると、プラ枠開放スイッチ93からの接点信号が主制御装置70(主制御CPU72)に入力される。主制御CPU72は、これら接点信号から一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出することができる。なお、主制御CPU72は、一体扉ユニット4や内枠アセンブリ7の開放状態を検出すると、外部情報信号として扉開放情報信号を生成する。
パチンコ機1の裏側には、払出制御装置92が装備されている。この払出制御装置92(払出制御コンピュータ)は、上述した払出装置ユニット172の動作を制御する。払出制御装置92には、払出制御CPU94を実装した回路基板(払出制御基板)が装備されており、この払出制御CPU94もまた、図示しないCPUコアとともにROM96、RAM(RAM)98等の半導体メモリを集積したLSIとして構成されている。払出制御装置92(払出制御CPU94)は、主制御CPU72からの賞球指示コマンドに基づいて払出装置ユニット172の動作を制御し、要求された個数の遊技球の払出動作を実行させる。なお、主制御CPU72は賞球指示コマンドとともに、外部情報信号として賞球情報信号を生成する。
払出制御装置92は、主制御装置70と通信可能であり、主制御装置70から送信される払出コマンドに基づいて遊技球を払い出す。
払出装置ユニット172の図示しない賞球ケース内には、払出モータ102(例えばステッピングモータ)とともに払出装置基板100が設置されており、この払出装置基板100には払出モータ102の駆動回路が設けられている。払出装置基板100は、払出制御装置92(払出制御CPU94)からの払出数指示信号に基づいて払出モータ102の回転角度を具体的に制御し、指示された数の遊技球を賞球ケースから払い出させる。払い出された遊技球は、流路ユニット173内の払出流路を通って受皿ユニット6に送られる。
また、例えば賞球ケースの上流位置には払出路球切れスイッチ104が設置されている他、払出モータ102の下流位置には払出計数スイッチ106が設置されている。払出モータ102の駆動により実際に賞球が払い出されると、その都度、払出計数スイッチ106からの計数信号が払出装置基板100に入力される。また、賞球ケースの上流位置で球切れが発生すると、払出路球切れスイッチ104からの接点信号が払出装置基板100に入力される。払出装置基板100は、入力された計数信号や接点信号を払出制御装置92(払出制御CPU94)に送信する。払出制御CPU94は、払出装置基板100から受信した信号に基づき、実際の払出数や球切れ状態を検知することができる。
また、パチンコ機1には、例えば下皿6cの内部(パチンコ機1の正面からみて奧の位置)に満タンスイッチ161が設置されている。実際に払い出された賞球(遊技球)は流路ユニット173を通じて上皿6bに放出されるが、上皿6bが遊技球で満杯になると、それ以上に払い出された遊技球は上述したように下皿6cへ流れ込む。さらに、下皿6cが遊技球で満杯になると、それによって満タンスイッチ161がONになり、満タン検出信号が払出制御装置92(払出制御CPU94)に入力される。これを受けて払出制御CPU94は、主制御CPU72から賞球指示コマンドを受信してもそれ以上の賞球動作を一旦保留とし、未払出の賞球残数をRAM98に記憶させておく。なお、RAM98の記憶は電源断時にもバックアップが可能であり、遊技中に停電(瞬間的な停電を含む)が発生しても、未払出の賞球残数情報が消失してしまうことはない。
また、パチンコ機1の裏側には、発射制御基板108とともに発射ソレノイド110が設置されている。また、受皿ユニット6内には球送りソレノイド111が設けられている。これら発射制御基板108、発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111は上述した発射制御基板セット174を構成しており、このうち発射制御基板108には発射ソレノイド110及び球送りソレノイド111の駆動回路が設けられている。このうち球送りソレノイド111は、受皿ユニット6内に蓄えられた遊技球を1個ずつ、発射機ケース内で所定の発射位置に送り出す動作を行う。また、発射ソレノイド110は、発射位置に送り出された遊技球を打撃し、上述したように遊技領域8aに向けて遊技球を1個ずつ連続的(間欠的)に打ち出す動作を行う。なお、遊技球の発射間隔は、例えば0.6秒程度の間隔(1分間で100個以内)である。
一方、パチンコ機1の表側に位置するグリップユニット16には、発射レバーボリューム112、タッチセンサ114及び発射停止スイッチ116が設けられている。このうち発射レバーボリューム112は、遊技者による発射ハンドルの操作量(いわゆるストローク)に比例したアナログ信号を生成する。また、タッチセンサ114は、静電容量の変化から遊技者の身体がグリップユニット16(発射ハンドル、球発射装置)に触れていることを検出し、その検出信号を出力する。そして、発射停止スイッチ116は、遊技者の操作に応じて発射停止信号(接点信号)を生成する。
受皿ユニット6には発射中継端子板118が設置されており、発射レバーボリューム112やタッチセンサ114、発射停止スイッチ116からの各信号は、発射中継端子板118を経由して発射制御基板108に送信される。また、発射制御基板108からの駆動信号は、発射中継端子板118を経由して球送りソレノイド111に印加される。遊技者が発射ハンドルを操作すると、その操作量に応じて発射レバーボリューム112でアナログ信号(エンコードされたデジタル信号でもよい)が生成され、このときの信号に基づいて発射ソレノイド110が駆動される。これにより、遊技者の操作量に応じて遊技球を打ち出す強さが調整されるものとなっている。なお、発射制御基板108の駆動回路は、タッチセンサ114からの検出信号がオフ(ローレベル)の場合か、もしくは発射停止スイッチ116から発射停止信号が入力された場合は発射ソレノイド110の駆動を停止する。この他に、発射中継端子板118には遊技球等貸出装置接続端子板120が接続されており、この遊技球等貸出装置接続端子板120にCRユニットが接続されていない場合、同じく発射制御基板108の駆動回路は発射ソレノイド110の駆動を停止する。
また、受皿ユニット6には度数表示基板122及び貸出及び返却スイッチ基板123が内蔵されている。このうち度数表示基板122には、度数表示部の表示器(3桁分の7セグメントLED)が設けられている。また、貸出及び返却スイッチ基板123には球貸ボタン10や返却ボタン12にそれぞれ接続されるスイッチモジュールが実装されており、球貸ボタン10又は返却ボタン12が操作されると、その操作信号が貸出及び返却スイッチ基板123から遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに送信される。また、CRユニットからは、有価媒体の残り度数を表す度数信号が遊技球等貸出装置接続端子板120を経由して度数表示基板122に送信される。度数表示基板122上の図示しない表示回路は、度数信号に基づいて表示器を駆動し、有価媒体の残り度数を数値表示する。また、CRユニットに有価媒体が投入されていなかったり、あるいは投入された有価媒体の残り度数が0になったりした場合、度数表示基板122の表示回路は表示器を駆動してデモ表示(有価媒体の投入を促す表示)を行うこともできる。
また、パチンコ機1は制御上の構成として、演出制御装置124(演出制御用コンピュータ)を備えている。演出制御装置124は、パチンコ機1の裏側で裏カバーユニット178に覆われる位置に設けられている。この演出制御装置124は、パチンコ機1における遊技の進行に伴う演出の制御を行う。演出制御装置124にもまた、中央演算処理装置である演出制御CPU126が回路基板(複合サブ制御基板)上に装備されている。演出制御CPU126は、図示しないCPUコアとともにRAM(RWM)130やeDRAM131等の半導体メモリを内蔵したLSIとして構成されている。演出制御装置124には、パチンコ機1において演出を実現する上で必要となる様々な機能が搭載されている。例えば、液晶表示器42の画面上で再生される演出画面を描画するためのVDP152や、視覚効果を生み出すランプ46〜52、盤面ランプ53や可動体モータ57、ステータスLED58等のデバイスを制御するためのドライバIC132、音声を出力するスピーカ54,55,56を制御するための音声IC134等が装備されている。演出制御装置124の内部の機能構成については、別の図を用いて詳しく後述する。
演出制御装置124と主制御装置70とは、例えば図示しない通信用ハーネスを介して相互に接続されている。ただし、これらの間の通信は、主制御装置70から演出制御装置124への一方向のみで行われ、逆方向への通信は行われない。なお、通信用ハーネスには、主制御装置70から演出制御装置124に対して送信される各種演出用のコマンド(以下、「サブコマンド」又は「演出コマンド」と称する。)のバス幅に応じてパラレル形式を採用してもよいし、それぞれのドライバ(I/O)のハード構成に合わせてシリアル形式を採用してもよい。
本実施形態では一体扉ユニット4の内面にサブ接続基板136が設置されており、ドライバIC132や音声IC134からの駆動信号はサブ接続基板136を経由して各種ランプ46〜52やスピーカ54,55,56に印加されている。また、サブ接続基板136には、演出切替ボタン45や図示しない音量調整スイッチが接続されており、遊技者が演出切替ボタン45や音量調整スイッチを操作すると、それらの接点信号がサブ接続基板136を通じて演出制御装置124に入力される。さらに、サブ接続基板136には、ジョグダイアル45aが接続されており、遊技者がジョグダイアル45aを回転させると、その回転信号がサブ接続基板136を通じて演出制御装置124に入力される。なお、ここではサブ接続基板136に演出切替ボタン45及びジョグダイアル45aを接続した例を挙げているが、受け皿電飾基板を設置する場合、演出切替ボタン45及びジョグダイアル45aは受け皿電飾基板に接続されていてもよい。
その他、遊技盤ユニット8にはドライバ基板138が設置されており、このドライバ基板138には盤面ランプ53の他に可動体モータ57、ステータスLED58が接続されている。可動体モータ57は、例えば図示しないリンク機構を介して可動体40fを駆動する。ドライバIC132からの駆動信号は、ドライバ基板138を経由して盤面ランプ53、可動体モータ57及びステータスLED58にそれぞれ印加される。
液晶表示器42は遊技盤ユニット8の裏側に設置されており、遊技盤ユニット8に形成された略矩形の開口を通じてその表示画面が視認可能となっている。また、遊技盤ユニット8の裏側にはインバータ基板158が設置されており、このインバータ基板158は液晶表示器42のバックライト(例えば冷陰極管)に印加される交流電源を生成している。
その他、内枠アセンブリ7の裏側には電源制御ユニット162が装備されている。この電源制御ユニット162はスイッチング電源回路を内蔵し、電源コード164を通じて島設備から外部電力(例えばAC24V等)を取り込むと、そこから必要な電力(例えばDC+34V、+12V等)を生成することができる。電源制御ユニット162で生成された電力は、主制御装置70や払出制御装置92、演出制御装置124、インバータ基板158に分配されている。さらに、払出制御装置92を経由して発射制御基板108に電力が供給されている他、遊技球等貸出装置接続端子板120を経由してCRユニットに電力が供給されている。なお、ロジック用の低電圧電力(例えばDC+5V)は、各装置に内蔵された電源用IC(3端子レギュレータ等)で生成される。また、上述したように電源制御ユニット162は、アース線166を通じて島設備にアース(接地)されている。
外部端子板160は払出制御装置92に接続されており、主制御装置70(主制御CPU72)にて生成された各種の外部情報信号は、払出制御装置92を経由して外部端子板160から外部に出力されるものとなっている。主制御装置70(主制御CPU72)及び払出制御装置92(払出制御CPU94)は、外部端子板160を通じてパチンコ機1の外部に向けて外部情報信号を出力することができる。外部端子板160から出力される信号は、例えば遊技場のホールコンピュータ(図示していない)で集計される。なお、ここでは払出制御装置92を経由する構成を例に挙げているが、主制御装置70からそのまま外部情報信号が外部端子板160に出力される構成であってもよい。
〔演出制御装置の内部構成〕
図6は、演出制御装置124の内部の機能構成を示すブロック図である。
上述したように、演出制御装置124は遊技の進行に伴い演出を制御する演出制御プロセッサとしての役割を有している。そのため演出制御装置124には、演出制御CPU126に加え、演出制御装置124が演出制御プロセッサとして機能する上で必要となる制御ROM180及びウォッチドックタイマIC(WDTIC)188が装備されている。制御ROM180には、演出の制御に関する基本的なプログラムが格納されている。演出制御CPU126は、図示しないCPUバスを介して制御ROM180にアクセスし、制御ROM180に格納されたプログラムを実行することにより演出を制御する。ウォッチドックタイマIC188は、演出制御装置124で実行される制御が正常になされているか(想定時間内に処理が完了しているか)を監視するタイマであり、演出制御CPU126のリセット端子に接続されている。ウォッチドックタイマIC188の監視タイマをクリアするための信号(クリアパルス)が所定時間内に入力されなかった場合、ウォッチドックタイマIC188は演出制御CPU126に対しリセット起動させるための信号(リセットパルス)を出力する。これにより、演出制御装置124が強制的にリセット起動される。
演出制御装置124にはこれらの他にも、演出に関わる機能として、バックアップデータ用の記憶領域であるSRAM182、所定周波数のクロック信号を生成する水晶発振器181、時刻管理を行うリアルタイムクロック(RTC)184、SRAM182及びRTC184に対しバックアップ電源を供給するリチウム電池186、図示しない入出力ドライバやカウンタ/タイマ回路等の周辺IC等が装備されている。リチウム電池186は、電源制御ユニット162から演出制御装置124に対し駆動電力が供給されている間に、この電力を蓄えて自身を充電する。SRAM182及びRTC184は、リチウム電池186に接続されており、電源制御ユニット162からの演出制御装置124への駆動電力の供給が断たれた場合にはリチウム電池186により駆動可能となる。したがって、SRAM182及びRTC184は、電源制御ユニット162からの電力供給が断たれた場合でも、リチウム電池186の充電が切れるまでの期間(例えば、約1か月半)は動作を継続するため、SRAM182は、電源断の状況下においても暫くは格納されている情報を保持することができる。
なお、演出制御プログラムは、容易に消去されるべきではないセキュリティや監視、不具合等に関する情報をSRAM182に保存するよう構成されている。これにより、例えば、演出制御装置124で何らかの不具合が発生した場合に、パチンコ機1を回収(又は設置状態で点検)し、SRAM182に保持されている情報を解析することにより不具合の要因調査を進めることが可能となる。
演出制御装置124は、遊技に関する演出の内容を制御する装置である。
RTC184は、シリアル通信等によって演出制御装置124と通信可能であり、現在時刻情報(所定の情報)を保持している装置である。また、RTC184は、遊技機が電断状態であるか否かに関わらずに現在時刻を計時し、現在時刻情報を更新する装置である。
ところで、演出制御CPU126が制御ROM180に格納されたプログラムに沿って実行する演出の制御には、上述したように液晶表示器42、各種ランプ46〜53やスピーカ54,55,56、ステータスLED58等のデバイスを用いた演出の制御が含まれる。この演出制御の流れは、大きくみると「全体制御(再生指示)」と「個別制御(再生制御)」の2つの段階に分けられる。演出制御CPU126は、先ず主制御装置70から送信される演出コマンドを受信し、演出コマンドの内容に応じた演出の再生を各デバイスに対して間接的に指示する(全体制御)。次に、演出制御CPU126は指示内容を各デバイスに適したより具体的な表現に変換した指示データを生成し、演出制御CPU126と各デバイスとの間を中継する各制御デバイス134,152,198,199に送信する(個別制御)。その結果として、各制御デバイス134,152,198,199により指示データに基づく各デバイスの制御がなされ、パチンコ機1における各デバイスを用いた演出再生(画面表示、音声出力、ランプ発光、可動体変位等)が実現される。
このように、演出制御CPU126は、演出制御の段階に応じて異なる機能を有しており、これらの機能は演出制御CPU126のリソースを使い分けることにより実現されている。全体制御の段階では、演出制御CPU126内の演出制御部210が動作主体となる。また、個別制御の段階では、制御対象とされるデバイスに応じて演出制御CPU126内の表示制御部220、音声制御部222、ランプ制御部224、モータ制御部226又はセンサ制御部228が各動作主体となる。なお、演出制御部210が各制御デバイス134,152,198,199を直接的に制御する構成としてもよい。
演出制御装置124は、全体制御の段階では演出制御プロセッサとして機能するのに対し、個別制御の段階では演出再生プロセッサとして機能する。そのため、演出制御装置124にはさらに、VDP152を実装した回路基板(演出表示制御基板)やCGROM(画像・音声ROM)190の他、演出の再生に用いられる各種デバイスを制御するための音声IC134、LEDドライバ198、SMC(シリアル制御コントローラ)199及びドライバIC132が装備されている。
CGROM190は、演出画面を構成する描画素材(動画像データ)や演出の進行とともに出力される音声素材(音声データ)を所定の圧縮アルゴリズムにより圧縮された状態で格納している。CGROM190は、図示しないCGバスを介してVDP152や音声IC134に接続されている。
VDP152は、演出画像の描画専用のプロセッサであり、演出制御CPU126とともにワンチップに統合されている。また、VDP152には、主に描画素材を展開する際に用いられるVRAM156と、圧縮された状態の描画素材を解凍(復号)する描画素材デコーダ157とが内蔵されている。VDP152は、先ず表示制御部220から送信された指示内容を解析し、CGバスを介してCGROM190から必要な描画素材を読み出しVRAM156に転送する。そして、読み出した描画素材を描画素材デコーダ157で復号してVRAM156上で演出画像の描画を行い、演出画像を1フレーム(単位時間あたりの静止画像)ごとにフレームバッファに展開する。ここでバッファされた画像データに基づき液晶表示器42の各画素(フルカラー画素)を個別に駆動することにより、演出画面の再生を実現する。
音声IC134は、演出の実行中に再生される効果音やBGM等の音声を生成するサウンドジェネレータであり、図示しないアンプや外部DRAM、CGバスに接続されている。また、音声IC134には、圧縮された状態の音声素材を解凍(復号)する音声素材デコーダ135が内蔵されている。音声IC134は、先ず音声制御部222から送信された指示内容を解析し、CGバスを介してCGROM190から必要な音声素材を読み出す。そして、読み出した音声素材を外部DRAM上で音声素材デコーダ135を用いて復号する。アンプを経由してガラス枠上スピーカ54,55及び外枠スピーカ56に復号した音声を出力することにより、ステレオ2ch又はモノラル2chの音声再生(より大きなチャンネル数としてもよい)を実現する。また、音声IC134は、音量調整スイッチが操作された場合に入力される接点信号に基づいて、各スピーカ54,55,56の出力音量を調整する。
LEDドライバ198は、パチンコ機1の前面側に設けられた各種ランプ46〜53、ステータスLED58の点灯パターン及び輝度パターンを制御する。LEDドライバ198においては、アドレス指定同期シリアル方式が採用されている。LEDドライバ198は、先ずランプ制御部224から送信された指示内容に基づいて点灯パターン及び輝度パターンの制御を行い、これに応じた駆動データをドライバIC132に転送する。
SMC199は、演出ユニット40の内部に設けられた演出用の可動体40f等の駆動源となる可動体モータ57の駆動パターンを制御する。SMC199においては、クロック同期式シリアル方式が採用されている。SMC199は、先ずモータ制御部226から送信された指示内容に基づいて駆動パターンを生成し、これをドライバIC132に転送する。なお、ここではSMC199をモータの駆動パターン生成にのみ用いているが、SMC199はモータだけでなくランプの点灯パターンや輝度パターンを生成することもできるため、上述したLEDドライバ198に代えてSMC199を適用し、SMC199がランプ及びモータの両方のデータパターンを生成する構成とすることも可能である。
ドライバIC132は、LEDドライバ198やSMC199から転送された駆動データに基づいてランプやモータに対し印加する駆動電圧の制御を行う。ドライバIC132は、例えば図示しないPWM(パルス幅変調)ICやMOSFET等のスイッチング素子を備えており、各種ランプ46〜53や可動体モータ57、ステータスLED58に印加する駆動電圧をスイッチング(又はデューティ切替)して、その動作を管理することにより、ランプや可動体を用いた演出再生を実現する。なお、各種ランプ46〜53のうち盤面ランプ53は、演出ユニット40に内蔵されるLEDや、可変始動入賞装置28、第1可変入賞装置30、第2可変入賞装置31等に内蔵されるLEDに相当するものである。ステータスLED58は、一又は複数のLEDにより構成されており、演出制御装置のステータスの状態(例えば、システム初期化前状態、システム初期化後状態、通常状態等)を点灯パターンによって示すランプである。また、ここではガラス枠装飾ランプ52がサブ接続基板136に接続されている例を挙げているが、受皿ユニット6に受け皿電飾基板を設置し、ガラス枠装飾ランプ52については受け皿電飾基板を介してドライバIC132に接続される構成であってもよい。
この他にドライバIC132は、演出切替ボタン45やジョグダイアル45aが操作された場合に入力される接点信号を、センサ制御部228を経由して演出制御部210に転送する。演出制御部210は、転送される接点信号の内容に基づいて、再生する演出内容を適宜変化させる。
図7は、主制御CPU72が用いるメモリ領域のメモリマップを示す図である。
主制御CPU72が用いるメモリ領域は、ROM74に割り当てられたメモリ領域(0000H〜2FFFH)と、RAM76に割り当てられたメモリ領域(F000H〜F3FFH)とを含んでいる。
アドレス0000H〜0BFFHの領域(第1領域)は、使用領域のプログラムコード(プログラム)を格納可能な領域である。使用領域のプログラムコードは、遊技の実行に必要となる(遊技の進行を制御するための)第1情報である。
アドレス0000H〜0BFFHの領域(第1領域)には、使用領域のプログラムコード(第1情報)、及び、遊技の実行に必要とならないプログラムコード(第2情報)のうちの一部の情報である特別プログラムコード(特別情報)が格納されている。
アドレス0C00H〜0FFFHの領域は、未使用の領域である。
アドレス1000H〜1BFFHの領域(第1領域)は、使用領域のプログラムデータ(データ)を格納可能な領域である。使用領域のプログラムデータは、遊技の実行に必要となる第1情報である。
アドレス1000H〜1BFFHの領域(第1領域)には、使用領域のプログラムデータ(第1情報)、及び、遊技の実行に必要とならないプログラムデータ(第2情報)のうちの一部の情報である特別プログラムデータ(特別情報)が格納されている。
アドレス1C00H〜1FFFHの領域は、未使用の領域である。
アドレス2000H〜2FFFHの領域(第2領域)は、領域外のプログラムコード・プログラムデータを格納可能な領域である。領域外のプログラムコード・プログラムデータは、遊技の実行に必要とならない(例えば、遊技機規則で定める試験を行うための処理や、性能表示モニタに関連する処理に関する)第2情報である。
アドレス2000H〜2FFFHの領域(第2領域)には、遊技の実行に必要とならないプログラムコード・プログラムデータ(第2情報)のうちの残りの情報である非特別プログラムコード・非特別プログラムデータ(非特別情報)が格納されている。
アドレス3000H〜EFFFHの領域は、未使用の領域である。
アドレスF000H〜F1FFHの領域は、使用領域のワーク領域及びスタックRAMとして用いられる。
アドレスF200H〜F3FFHの領域は、領域外のワーク領域及びスタックRAMとして用いられる。
これらの領域は、使用領域のプログラムが実行されている際や領域外のプログラムが実行されている際に、一時的に用いられる領域やデータを一時的に退避させるスタック領域として用いられる。
アドレスF400H〜FFFFHの領域は、未使用の領域である。
ROM74のメモリ領域には、使用領域及び領域外以外に、プログラムのタイトル、バージョン等の任意のデータが格納される領域や、主制御CPU72がプログラムを実行するために必要な情報が格納されるプログラム管理領域を設けてもよい。
このように、本実施形態のROM74及びRAM76(記憶手段)は、遊技の実行に必要となるプログラムコード・プログラムデータ(第1情報)を格納可能な使用領域(第1領域)、及び、遊技の実行に必要とならないプログラムコード・プログラムデータ(第2情報)を格納可能な領域外(第2領域)を有する。
ここで、使用領域とは、遊技の進行を制御するために使用可能な容量が遊技機規則で定められている領域であり、領域外とは、使用可能な容量の計算に含めない領域である。
主制御装置70(主制御CPU72)は、遊技の実行に必要となるプログラムコード・プログラムデータ(第1情報)及び遊技の実行に必要とならないプログラムコード・プログラムデータ(第2情報)に基づいてパチンコ機1(遊技機)を制御する(制御手段)。
使用領域(第1領域)には、遊技の実行に必要となるプログラムコード・プログラムデータ(第1情報)、及び、遊技の実行に必要とならないプログラムコード・プログラムデータ(第2情報)のうちの一部の情報である特別プログラムコード・特別プログラムデータ(特別情報)が格納されている。
領域外(第2領域)には、遊技の実行に必要とならないプログラムコード・プログラムデータ(第2情報)のうちの残りの情報である非特別プログラムコード・非特別プログラムデータ(非特別情報)が格納されている。
特別プログラムコード・特別プログラムデータ(特別情報)は、遊技の内容が異なる複数種類の機種における各機種で異なる情報であり、非特別プログラムコード・非特別プログラムデータ(非特別情報)は、遊技の内容が異なる複数種類の機種における各機種で共通する情報である。
このため、遊技機の仕様を変更する場合には、特別プログラムコード・特別プログラムデータを変更する必要がある。一方、非特別プログラムコード・非特別プログラムデータは、遊技機の仕様を変更する場合であっても、変更する必要がない。
特別プログラムコード・特別プログラムデータ(特別情報)には、ベースを算出する処理のうち、遊技状態に基づいてベースを算出するか否かを判定する判定処理、及び、賞球数の値を確認する確認処理のうち少なくとも一方の処理に関する情報が含まれている。判定処理又は確認処理のいずれかは、非特別プログラムコード・非特別プログラムデータ(非特別情報)としてもよい。
本実施形態では、主制御CPU72の性能上、同一の命令(プログラムコード)を使用する場合であっても、使用領域で使用する場合と、領域外で使用する場合とで処理速度が異なることがある。例えば、使用領域ではLDQ命令(特殊ロード命令)を使用する場合、処理速度は速くなるが、領域外でLDQ命令を使用する場合、処理速度は速くならない。このため、領域外では処理速度が遅いLD命令(通常ロード命令)を使わざるを得ない。この理由は、LDQ命令を領域外で使用する場合、スタックポインタ、Qレジスタの退避、再設定、復帰処理を追加する必要があるため、処理速度がかえって遅くなってしまうからである。
このため、本実施形態では、領域外に関する処理を実行する場合よりも、使用領域に関する処理を実行する場合の方が、処理速度が速い。
主制御CPU72は、使用領域(第1領域)に格納されているプログラムコード・プログラムデータを用いることにより(実行することにより)、遊技の実行に必要となる使用領域の処理(第1処理)を実行することができる(第1処理実行手段)。
また、主制御CPU72は、領域外(第2領域)に格納されているプログラムコード・プログラムデータを用いることにより(実行することにより)、遊技の実行に必要とならない領域外の処理(第2処理)を実行することができる(第2処理実行手段)。
以上がパチンコ機1の制御に関する構成例である。
図8は、設定値と特別図柄抽選の当選確率との関係を示す図である。
設定値が「1」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/319」である。
設定値が「2」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/299」である。
設定値が「3」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/279」である。
設定値が「4」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/259」である。
設定値が「5」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/239」である。
設定値が「6」である場合、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、「1/199」である。
設定値が「1」〜「6」である場合、特別図柄抽選の当選確率(高確率状態)は、「1/32」である。
このように、設定値が大きい値であるほど、特別図柄抽選の当選確率(低確率状態)は、大きな値となっているため、遊技者にとって有利な状況となる。
なお、図示の例では、特別図柄抽選の当選確率は、低確率状態でのみ設定差を設ける例で説明したが、高確率状態でも設定差を設けてもよい。また、設定に関しては、大当り確率だけでなく、小当り確率に設定差を設けてもよい。さらに、その他の項目(例えば、高確率状態への移行率、時間短縮状態への移行率、確変回数、時短回数、特殊変動回数等)に設定差を設けてもよい。
図9は、設定キーの状態と、設定変更の可否及び挿抜の可否とを示す図である。
設定キーの状態がONである場合(右方向に回転している場合、設定キースイッチ302からの入力信号がONである場合)、設定変更(設定確認も含む)は可能であり、設定キーを抜くことは不能である。つまり、設定変更中や設定確認中は、設定キーを抜くことはできない。
一方、設定キーの状態がOFFである場合(左方向に回転している場合、設定キースイッチ302からの入力信号がOFFである場合)、設定変更(設定確認も含む)は不能であり、設定キーを抜くことは可能である。つまり、設定変更中や設定確認中でなければ、設定キーを抜くことができる。
設定変更及び設定確認について、「設定キー」を用いず、例えばボタン操作のみで設定変更状態や設定確認状態に移行することが可能である場合、設定変更の権限がない者(例えばホールスタッフや悪意のある遊技者等)が、設定変更や設定確認を行うことが可能となり、設定漏洩等の危険がある。
そこで、設定変更及び設定確認に関しては、「設定キー(鍵)」の使用を必須の条件にしている。
「設定キー」の状態は、ON又はOFFの2状態である。「設定キー」の状態は、設定キースイッチ302からの信号により確認することができる。「設定キー」の操作によるON状態やOFF状態を維持する。
「設定キー」の状態がOFFである場合のみ、「設定キー」の挿抜が可能である。「設定キー」は、設定キー用鍵穴306に挿入可能である。
設定キー用鍵穴306は、主制御基板ユニット170を覆っている透明ケース内に存在し、透明ケースを開封せず操作可能である。
例えば、主制御装置70のプログラムコード内に、以下の条件分岐を含める。
設定変更中又は設定確認中への移行条件に、設定キーがONであることを含める。
遊技可能状態への移行条件に、設定キーをONからOFFにしたことを含める。あるいは、単に「設定キーがOFF状態であること」を含める。
設定変更中又は設定確認中の終了条件に、設定キーがOFFであることを含める。
これにより、「設定キー」なしには、設定変更中又は設定確認中に移行することができず、また、設定値を確定することができないため、ホール責任者の意図しない設定変更や設定漏洩を防ぐことができる。
続いて、主制御装置70の主制御CPU72により実行される制御上の処理について説明する。
〔主制御装置におけるCPU初期化(メイン)処理〕
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御装置70においては主制御CPU72がCPU初期化処理を開始する。CPU初期化処理は、前回の電源遮断時に保存されたバックアップ情報を元に遊技状態を復旧(いわゆる復電)したり、逆にバックアップ情報をクリアしたりすることで、パチンコ機1の初期状態を整えるための処理である。また、CPU初期化処理は、初期状態の調整後にパチンコ機1の安定した遊技動作を保証するためのメイン処理(メイン制御プログラム)として位置付けられる。
図10及び図11は、CPU初期化処理の第1手順例を示すフローチャートである。以下、主制御CPU72が行う処理について、各手順を追って説明する。
ステップS100:主制御CPU72は、先ずスタックポインタにスタック領域の先頭アドレスをセットする。
ステップS102:続いて主制御CPU72は、割込みベクタテーブルの設定を行う。この処理では、主制御CPU72は割込みベクタテーブルのアドレスを割込み制御に使用するIレジスタ(割込みベクタレジスタ)にセットする。割込みベクタテーブルにはCPU初期化処理の実行中に発生した割込み要求を制御する上で必要となる優先順位が定義されており、主制御CPU72は割込みベクタテーブルに定義された優先順位に基づき複数の割込み要求を順番に実行する。
ステップS104:主制御CPU72は、RAMクリア信号(RAMクリアスイッチ304からの入力信号)、設定キースイッチ信号(設定キースイッチ302からの入力信号)及び内枠開放信号(プラ枠開放スイッチ93からの接点信号)を退避させる。より具体的には、これらの信号が入力される入力ポートの値を2回連続して取得し、取得した値の論理積(負論理の信号においては論理和)を電源投入時における入力ポート値として退避させておく。なお、内枠開放は、ガラス枠開放スイッチ91や、図示しないその他の内枠開放スイッチ等からの接点信号により確認してもよい。
ステップS106:主制御CPU72は、ここで待機処理を実行する。この処理は、電源が安定するのを待つ処理であるとともに、演出制御装置124の起動を待つ処理である。主制御CPU72は、電源投入後にある程度の待機時間(例えば数千ms程度、3.1秒程度)を確保しておき、その間に電源断予告信号(電源の遮断が発生しつつあることを示す信号)のチェックを行う。具体的には、主制御CPU72は待機時間分のループカウンタをセットすると、ループカウンタの値をデクリメントしながら電源断予告信号の入力ポートをビットチェックする。電源断予告信号は、駆動電圧の電圧レベルを監視するICにより入力される。そして、ループカウンタが0になる前に電源断予告信号の入力を確認すると、主制御CPU72は先頭から処理を再開する。これにより、例えば図示しない主電源スイッチの投入と切断の操作が短時間(1〜2秒程度)内に繰り返し行われた場合のシステム保護を図ることができる。
ステップS108:次に主制御CPU72は、RAM76のワーク領域に対するアクセスを許可する。具体的には、ワーク領域のRAMプロテクト設定値をリセット(00H)する。これにより、以後はRAM76のワーク領域に対するアクセスが許可された状態となる。
ステップS109:主制御CPU72は、先のステップS104で退避させた入力ポート値の特定ビットをチェックすることにより、内枠開放、かつ、設定キーがONであったか否かを確認する。
その結果、内枠開放、かつ、設定キーがONであることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS110を実行する。一方、内枠開放、かつ、設定キーがONであることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS113を実行する(ページ内結合子1→1)。
ステップS110:主制御CPU72は、先のステップS104で退避させた入力ポート値の特定ビットをチェックすることによりRAMクリア信号を参照し、RAMクリアスイッチ304が押下されていたか否かを確認する。
その結果、RAMクリアスイッチ304が押下されていたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS112を実行する。一方、RAMクリアスイッチ304が押下されていたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS111aを実行する。
ステップS111a:主制御CPU72は、遊技機状態フラグの値が「00H(遊技可能状態)」であるか否かを確認する。
遊技機状態フラグは、RAM76の設定値バッファに記憶されており、「00H」は遊技可能状態であることを示しており、「01H」は設定変更中を示しており、「02H」は設定確認中を示している。
設定値バッファには、設定値も格納されており、設定値バッファは、RAMクリア起動時であってもクリアしない。この理由は、「設定変更中に電源断し、RAMクリア起動した場合であっても、設定変更中の状態を継続する」及び「設定確認条件を満たした場合に遊技機状態フラグを変更しても、チェックサムの値に影響を与えないため」である。
その結果、遊技機状態フラグの値が「00H(遊技可能状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS111bを実行する。一方、遊技機状態フラグの値が「00H(遊技可能状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS114を実行する(ページ内結合子2→2)。
ステップS111b:主制御CPU72は、遊技機状態フラグに「02H(設定確認中)」をセットする処理を実行する。次に、主制御CPU72は、ステップS114を実行する(ページ内結合子2→2)。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、特別な条件が満たされた場合(設定キースイッチがONかつRAMクリアスイッチがOFFで電源が投入された場合)、設定の値を確認可能な設定確認状態に移行させることができる(設定確認状態移行手段)。
ステップS112:主制御CPU72は、遊技機状態フラグに「01H(設定変更中)」をセットする処理を実行する。次に、主制御CPU72は、ステップS120を実行する(ページ内結合子3→3)。
そして、このようなステップS112の処理を実行してから、後述するステップS120の処理を実行することにより、主制御CPU72は、特殊な条件が満たされた場合(設定キースイッチがONかつRAMクリアスイッチがONで電源が投入された場合)、規定のRAMの値をクリアするRAMクリア処理を実行するとともに、設定の値を変更可能な設定変更状態に移行させることができる(設定変更状態移行手段)。
ステップS113:主制御CPU72は、RAMクリアスイッチ304が押下されていたか否かを確認する。
その結果、RAMクリアスイッチ304が押下されていたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS120を実行する(ページ内結合子3→3)。一方、RAMクリアスイッチ304が押下されていたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS114を実行する。
ステップS114:主制御CPU72は、バックアップフラグとチェックサムが正常か否かを確認する処理を実行する。
バックアップフラグに関して、主制御CPU72は、バックアップフラグがセットされているか否か(RAM76にバックアップ情報が保存されているか否か)を確認する。前回の電源遮断時に実行された処理でバックアップが正常に終了し、バックアップフラグに特定の値(例えば「01H」)がセットされていれば、バックアップフラグが正常であると判断する。なお、バックアップフラグは、正常なバックアップ処理が実行された場合に特定の値がセットされる。
チェックサムに関して、主制御CPU72は、RAM76のバックアップ情報についてチェックサムを実行する。具体的には、主制御CPU72はRAM76のワーク領域のうち、バックアップフラグ及びチェックサムバッファを除く全ての領域をチェックサムする。チェックサムの結果が正常であれば、主制御CPU72はチェックサムが正常であると判断する。
その結果、バックアップフラグとチェックサムが正常であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS116を実行する。一方、バックアップフラグとチェックサムが正常であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS120を実行する。
ステップS116:主制御CPU72は、電源復帰時の初期化処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、RAM76の一部領域の記憶内容をクリアする。RAM76の一部領域とは、電源復帰時にクリア対象とするメモリ領域である。
ステップS117:主制御CPU72は、バックアップの復帰処理を実行する。主制御CPU72は、保存されている有効なバックアップ情報を復帰させる。これにより、主制御CPU72は電源遮断時の状態を復旧させることができる。
ステップS118:主制御CPU72は、電源復帰時に演出制御装置124に対し送信するべきコマンド(例えば、電源遮断から復帰して起動したことを示す電源復帰指定コマンド)及び払出コマンド(払出制御装置92に対し送信するべきコマンド)をセットする。この処理を終えると、主制御CPU72は、次にステップS125を実行する。
ステップS120:主制御CPU72は、RAMクリア時の初期化処理(RAMクリア処理)を実行する。具体的には、主制御CPU72は、RAMクリア時にクリア対象となるRAM76の使用領域の記憶内容をクリアする。これにより、RAM76のワーク領域及びスタック領域は初期化され、有効なバックアップ情報が保存されていても、その内容は消去される。なお、RAM76の領域外の記憶内容は、クリアしてもよいし、クリアしなくてもよい。遊技機状態フラグの値に関しても、クリアしてもよいし、クリアしなくてもよい。遊技機状態フラグの値をクリアすると、後述するステップS131aの判定が必ず否定(No)になってしまうため、後述するステップS131aの判定をRAMクリア前の状態に基づいて行う場合には、遊技機状態フラグの値をクリアしないことが好ましい。また、主制御CPU72は、RAM76の初期設定を行う。
ステップS122:主制御CPU72は、セキュリティ信号出力用タイマに出力時間(例えば128ms)をセーブする処理を実行する(特別情報送信処理実行手段)。セキュリティ信号出力用タイマに出力時間をセーブすることにより、外部情報管理処理(図24のステップS217a)において、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号が出力される。
このような処理を実行することにより、設定変更状態が128ms未満で終了する状況が発生した場合であっても、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を少なくとも128msにわたり継続して送信する特別送信処理を実行することができる。
ステップS124:主制御CPU71は、RAMクリア時に演出制御装置124に対し送信するべきコマンド(例えば、RAMクリア起動したことを示すRAMクリア指定コマンド)及び払出コマンド(払出制御装置92に対するコマンド)をセットする。
ステップS125:主制御CPU71は、RAMクリア時、電源復帰時に共通の初期化処理を実行する。
ステップS126:次に主制御CPU72は、払出制御出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、ステップS118でセットされた払出コマンド(電源復帰指定コマンド)又はステップS124でセットされた払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)を、払出コマンドバッファに出力する。
ステップS128:主制御CPU72は、サブコマンド出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先ず、ステップS118でセットされた演出コマンド(電源復帰指定コマンド)又はステップS124でセットされた演出コマンド(RAMクリア指定コマンド)をサブコマンド送信用バッファに出力する。また、主制御CPU72は、演出制御に必要となるその他の各種演出コマンド(例えば、機種指定コマンド、状態指定コマンド、特図先判定演出コマンド、作動記憶数増加時演出コマンド、作動記憶数減少時演出コマンド、回数切りカウンタ値コマンド、普通遊技管理フェーズコマンド、特別遊技管理フェーズコマンド、発射位置指定コマンド等)をセットし、これらをサブコマンド送信用バッファに出力する。このとき、主制御CPU72はこれらの演出コマンドに対し、電源復帰時とRAMクリア時とで異なる値をセットすることもできる。
例えば、電源復帰時には、バックアップ情報に基づいて各演出コマンドの値をセットする。これらの演出コマンドが後のサブコマンド送信処理(ステップS144)において演出制御装置124に対して送信されることにより、演出制御装置124は、前回の電源遮断時に実行中であった演出状態(例えば、内部確率状態、演出図柄の表示態様、作動記憶数の演出表示態様、音響出力内容、各種ランプの発光状態等)を復帰させることができる。
ステップS130:主制御CPU72は、入力ポート処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は各入力ポートの内容を取得し、その値に対して所定の演算を行った結果を各入力ポートの状態フラグに格納する。この処理を終えると、主制御CPU72は次にステップS131に進む(ページ外結合子A→A)。
ステップS131:主制御CPU72は、主コマンド許可信号(通信許可信号)をリセットする処理を実行する。主コマンド許可信号は、主制御CPU72(主制御装置70)及び払出制御CPU94(払出制御装置92)がそれぞれ独自に設定可能な信号である。
主制御装置70と払出制御装置92とは2本のラインで接続されており、1つ目のラインは信号用のラインであり、2つ目のラインはコマンド用のラインである。
例えば、主制御CPU72が主コマンド許可信号をセットすると、払出制御CPU94はコマンドの送信が可能となる。一方、払出制御CPU94が主コマンド許可信号をセットすると、主制御CPU72はコマンドの送信が可能となる。
ここでは、主制御CPU72は、主コマンド許可信号をリセットする処理を実行しているため、払出制御CPU94はコマンドの送信が不能な状態となる。
なお、払出制御装置92側の払出コマンド許可信号がリセットされていない場合、主制御装置70はコマンドを送信可能である。ただし、設定変更中や設定確認中は、払出コマンド(賞球コマンド)が生成されないようになっているため、払出制御装置92において遊技球が払い出されることはない。払出制御装置92において主コマンド許可信号を設定可能である場合、払出制御装置92側の払出コマンド許可信号は、払出制御装置92側の主コマンド許可信号であってもよい。
ここで、主制御装置70側の主コマンド許可信号をリセットすると、払出制御装置92は通信エラーとなる。通信エラーを回避するために、払出制御装置92と通信し、設定変更中であることを示すコマンドを送信する方法を採用してもよい。
主制御装置70側の主コマンド許可信号をセットせず、払出制御装置92と通信をしない方式を採用する際の利点として、払出制御装置92のソフトの変更が不要であることが挙げられる。
なお、発射許可信号をリセットすることにより、遊技球を発射させないようにすることもできる。
本実施形態では、主コマンド許可信号は、主制御CPU72(主制御装置70)及び払出制御CPU94(払出制御装置92)がそれぞれ独自に設定可能な信号であるという内容で説明しているが、主コマンド許可信号は、主制御装置70だけが設定可能であり、払出制御装置92は設定することができない信号とすることができる。この場合、払出制御装置92では、主コマンド許可信号の代わりに、払出コマンド許可信号(通信許可信号)を利用する。そして、払出制御装置92が払出コマンド許可信号をセットすることにより、主制御装置70は払出制御装置92に対してコマンドを送信可能な状態となり、払出制御装置92が払出コマンド許可信号をリセットすることにより、主制御装置70は払出制御装置92に対してコマンドを送信不能な状態となる。
なお、主コマンド許可信号や発射許可信号の設定は、ダイナミックポート出力処理で行ってもよい。ダイナミックポート出力処理は、4msに1回のタイマ割込みから呼び出されるため、ダイナミックポート出力処理で主コマンド許可信号等の設定を行うようにすれば、最新の遊技機状態フラグの値を元に、主コマンド許可信号等の設定を行うことができる。
ステップS131a:主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否かを確認する。具体的には、遊技機状態フラグの値が「00H」であるか否かを確認する。
その結果、遊技可能状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS131bを実行する。一方、遊技可能状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS131bを実行しないでステップS132を実行する。
ステップS131b:主制御CPU72は、出力ポートの特定ビットに主コマンド許可信号をセットする処理を実行する。これにより、払出制御装置92は、主制御装置70に対してコマンドを送信することができる状態となる。これにより、遊技可能状態であれば、遊技球の払い出しが可能となる。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中(設定関連処理の実行中、遊技可能状態でない場合)に、所定の禁止状態を設定することにより、払出制御装置92に遊技球の払い出しを実行させない禁止処理を実行することができる(禁止処理実行手段)。
払出制御装置92は、主制御装置70に対して払出起動コマンド(起動コマンド)を送信し、払出起動コマンドに対する起動確認コマンドを受信することにより払出可能状態となり、払出可能状態において主制御装置70から送信される払出コマンドに基づいて遊技球を払い出す。
また、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、所定の禁止状態を設定することにより、払出制御装置92から主制御装置70に対して払出起動コマンドが送信されることを禁止し、払出制御装置92が払出可能状態となることを禁止し、払出制御装置92に遊技球の払い出しを実行させないことができる(禁止処理実行手段)。
さらに、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、主制御装置70側の主コマンド許可信号(通信許可信号)をOFF(通信不許可)に設定することにより、所定の禁止状態(主制御装置70側の主コマンド許可信号がOFFである状態)とすることができる(禁止処理実行手段)。
ステップS132:主制御CPU72は、出力ポートの特定ビットをリセット(OFF)して発射許可信号をクリアする。発射許可信号は電源遮断時におけるバックアップの対象に含まれる。したがって、主制御装置70(パチンコ機1)が電源復帰した場合、発射許可信号も電源遮断時の状態に戻される。
発射許可信号は、RAM76に記憶されている特定の出力ポートバッファ(例えば、出力ポート3用のバッファ)のうち、特定のビット(例えば、ビット0)にセットされている。
ステップS133:主制御CPU72は、タイマ割込み周期を設定する。より具体的には、主制御CPU72は所定のタイマ割込み周期(例えば、4ms)に相当する値をタイマ回路194のカウンタ設定レジスタに設定する。
ステップS134:主制御CPU72は、割込みデイジーチェーンをリセットする。具体的には、主制御CPU72は、割込み処理の事前準備として、この後で説明するメインループ処理の先頭アドレスをバックアップした上でRETI命令を実行する。この処理を行うことにより、これ以降に発生する割込み処理を正常に開始させ、さらに割込み処理の実行後にはメインループ処理から処理を続行することが可能となる。
CPU初期化処理において以上の手順を実行すると、主制御CPU72は、ステップS135のメインループ処理の実行を開始する。電源制御ユニット162からの電力供給が保たれている限り、主制御CPU72はメインループ処理を終始繰り返して実行する。
パチンコ機1に設定の機能(設定変更装置300)を追加すると、電源投入時の状態が増える。このとき、いくつかの操作によって、電源投入時の状態である「通常復帰(復電)」、「RAMクリア復帰(初期化)」、「設定確認モード(設定確認)」、「設定変更モード(設定変更)」を分ける必要がある。
本実施形態では、電源投入時の状態を4つに分けるため、設定キースイッチ302とRAMクリアスイッチ304といった2つの入力装置を用いて移行判定を行うようにしている。
4つの状態への移行条件は、以下の通りである。
(1)通常復掃
RAMクリアスイッチ:OFF
設定キースイッチ:OFF
(2)RAMクリア復帰
RAMクリアスイッチ:ON
設定キースイッチ:OFF
(3)設定確認モード
RAMクリアスイッチ:OFF
設定キースイッチ:ON
(4)設定変更モード
RAMクリアスイッチ:ON
設定キースイッチ:ON
このように、設定キースイッチ302とRAMクリアスイッチ304との操作によって4つの状態を分けることができる。
図12は、CPU初期化処理の第1手順例のコマンド送信タイミングを示す図である。
〔主制御装置〕
電源が投入されると、主制御装置70は、〔A01〕3.1秒のウエイトを行い、〔A02〕起動方法の判定を行う。
起動方法の判定により、主制御装置70は、〔A03〕初期化(RAMクリア)によって起動したり、〔A04〕復電(バックアップ情報の復帰)によって起動したり、〔A05〕設定変更によって起動したり、〔A06〕設定確認によって起動したりする。
そして、〔A03〕初期化、〔A04〕復電、〔A05〕設定変更又は〔A06〕設定確認の処理が終了すると、主制御装置70は、〔A07〕主コマンド許可信号をONにセットし、〔A08〕遊技可能状態に移行する。主コマンド許可信号をONにセットした後は、払出制御装置92からのコマンドを受信可能な状態になる。
〔払出制御装置〕
電源が投入されると、払出制御装置92は、〔B01〕0.1秒のウエイトを行い、〔B02〕電源投入時処理を実行する。電源投入時処理では、払出制御装置92は、払出制御装置92側の主コマンド許可信号をONにセットすることができる。
次に、払出制御装置92は、〔B03〕払出コマンド許可信号をONにセットし、〔B04〕起動コマンド送信待ち状態に移行する。起動コマンド送信待ち状態は、主制御装置70側で主コマンド許可信号がONにセットされるのを待っている状態であり、主制御装置70に対してコマンドを送信することができない状態である(主制御装置70へのコマンド送信不能状態)。
そして、主制御装置70において、主コマンド許可信号がONにセットされると(〔A07〕)、払出制御装置92は、主制御装置70に対してコマンドを送信することができる状態となり(主制御装置70へのコマンド送信可能状態)、〔C01〕払出制御装置92は、主制御装置70に対して払出起動コマンドを送信する。
払出起動コマンドを受信した主制御装置70は、それに応答するコマンドとして、〔C02〕起動確認コマンドを払出制御装置92に対して送信する。
これにより、払出制御装置92は、〔B05〕遊技可能状態に移行し、遊技球の払い出しが可能な状態となる。
設定変更中又は設定確認中は、遊技停止状態とすることができるため、払出制御装置92からのコマンド送信を禁止したい。
設定変更中又は設定確認中は、払出制御装置92からのコマンド送信を禁止するために、CPU初期化処理の第1手順例では、以下の方式を採用する。払出制御装置92から主制御装置70へ送信されるコマンドは、以下のように分類される。
(1)払出起動コマンド(払出動作許可の確認)
(2)エラー関連コマンド(払い出しに係るエラー(満タンエラー、故障エラー等)を演出制御装置で報知)
各コマンド受信時の主制御装置70の動作は、以下の通りである。
(3)上記(1)のコマンドを受信後、主制御装置70から払出制御装置92に払出動作許可用のコマンド(起動確認コマンド)を返す。
(4)上記(2)のコマンド受信後、演出制御装置124にエラーコマンドを送信する。
ここで、上記(4)は実行しても問題ないが、上記(3)は設定変更中又は設定確認中に払い出しの動作を行ってしまう可能性がある。
そこで、上記(3)を行わないために、「主コマンド許可信号」を使用し、コマンド送信を行わない方法を採用する。
主コマンド許可信号の使用方法は、以下の通りである。
払出制御装置92は、コマンド送信前に、主制御装置70側の「主コマンド許可信号」を確認する。主制御装置70側の「主コマンド許可信号」とは、主制御装置70のコマンド受信可能状態を示す信号である。
本実施形態では、設定変更中又は設定確認中は、主制御装置70側で「主コマンド許可信号」をオフ状態に設定し、払出制御装置92がコマンド送信を行わない状態を作る。
主制御装置70において、主コマンド許可信号をOFFに設定するのみで払い出し不能状態とすることができ、払出制御装置92側についてはソフト修正が不要となる。また、主制御装置70側は、設定変更中又は設定確認中にコマンド受信が発生することを考慮せず設計することができる。
図13は、遊技機状態の一覧を示す図である。
遊技機状態としては、(1)遊技可能状態、(2)設定変更状態、(3)設定確認状態、(4)設定異常状態、(5)RAM異常状態、(6)チェックサム異常状態、といった6つの状態がある。
これらの状態は、遊技機状態フラグによって識別することができる。
遊技機状態フラグは、RAM76の遊技機状態フラグ格納バッファに記憶されており、遊技機状態フラグ格納バッファはバックアップの対象となる。
遊技機状態フラグには、「00H」〜「05H」の値のうちいずれかの値が格納される。各値に対応する状態は、以下の通りである。
遊技機状態フラグ=00H:遊技可能状態
遊技機状態フラグ=01H:設定変更状態
遊技機状態フラグ=02H:設定確認状態
遊技機状態フラグ=03H:設定異常状態
遊技機状態フラグ=04H:RAM異常状態
遊技機状態フラグ=05H:チェックサム異常状態
〔(1)遊技可能状態〕
遊技可能状態では、遊技は可能(可)であり、設定変更は不能(不可)である。遊技可能状態は、通常の遊技が可能な状態に該当する。ここで、通常の遊技が可能とは、特別図柄抽選、普通図柄抽選、大当り遊技等が実行可能な状態であり、通常の遊技が不能とは、特別図柄抽選、普通図柄抽選、大当り遊技等が実行不能な状態である。
〔(2)設定変更状態〕
設定変更状態では、遊技は不能であり、設定変更は可能である。設定変更状態は、設定変更が可能な状態である。
〔(3)設定確認状態〕
設定確認状態では、遊技は不能であり、設定変更は不能である。設定確認状態は、設定確認が可能な状態である。
〔(4)設定異常状態〕
設定異常状態では、遊技は不能であり、設定変更は不能である。設定異常状態は、設定値が範囲外(例えば、設定値が「0(設定1)」〜「5(設定6)」のいずれでもない場合)である状態である。
〔(5)RAM異常状態〕
RAM異常状態では、遊技は不能であり、設定変更は不能である。RAM異常状態は、RAMが壊れた状態である。
RAM異常状態であるか否かは、以下のように判定する。
RAM1つ1つに対し、00Hを書き込んだ後にそのまま読み込み、00Hを取得したか否かを確認し、FFHを書き込んだ後にそのまま読み込み、FFHを取得したか否かを確認する。
つまり、RAMの各ビットに0と1を書き込んで問題ないか否かを確認する。そして、0や1に固定されたビットがあった場合に、RAM異常と判定する。
チェック対象となるRAMは、一部のRAMとしてもよく、全部のRAMとしてもよい。一部のRAMとする場合、領域内のF000H〜F1FFH(遊技機規則上使用可能な512バイト分)と、領域外のF300H〜F31AH(実際に使用している部分のみ)とすることができる。
RAM異常状態であるか否かの判定は、RAMクリア時の初期化処理(図10のステップS120)の処理において実行することができる。なお、チェック対象となるRAMを一部のRAMとする場合、最初に領域外のメモリ領域のチェックを実行し、次に領域内のメモリ領域のチェックを実行してもよく、最初に領域内のメモリ領域のチェックを実行し、次に領域外のメモリ領域のチェックを実行してもよい。
なお、RAM異常状態であるか否かを判定する際には、先にFFHを書き込んだ後にそのまま読み込み、次に00Hを書き込んだ後にそのまま読み込むようにしてもよい。この場合、RAMに異常がなければチェック済みのRAMはすべて00Hとなるため、別途RAMをクリアする必要がなく、制御処理を簡略化することができる。
〔(6)チェックサム異常状態〕
チェックサム異常状態では、遊技は不能であり、設定変更は不能である。チェックサム異常状態は、電源断前と電源投入時のチェックサムが一致していない状態である。
図14は、電源投入時の処理の振り分けを示す図である。
設定変更機能を有する遊技機で設定確認を行う場合、特別な条件を満たした状態で電源を投入する必要がある。以下は、電源投入時の処理の振り分けである。
電源投入時に、RAMクリアスイッチが押下されており、内枠開放、かつ、設定キーONである場合、主制御CPU72は、RAMクリアを行い、その後、設定変更を行う(設定変更状態に移行する)。
電源投入時に、RAMクリアスイッチが押下されており、内枠閉鎖、又は、設定キーOFFである場合、主制御CPU72は、RAMクリアを行い、その後、遊技可能状態に移行する。
電源投入時に、RAMクリアスイッチが押下されておらず(非押下)、内枠開放、かつ、設定キーONである場合、主制御CPU72は、設定確認を行う(設定確認状態に移行する)。なお、設定確認を行う場合は、電源断前の状態が、遊技可能状態である場合に限るようにしてもよい。
電源投入時に、RAMクリアスイッチが押下されておらず(非押下)、内枠閉鎖、又は、設定キーOFFである場合、主制御CPU72は、電源断前の状態を継続させる。
図15及び図16は、CPU初期化処理の第2手順例を示すフローチャートである。
CPU初期化処理の第1手順例と、CPU初期化処理の第2手順例との異なる点は、図11のステップS131〜ステップS131bが、図16のステップS181〜ステップS181bに変更された点である。なお、ページ外結合子もBに変更されている。
よって、以下の説明では、図16のステップS181〜ステップS181bについて説明し、その他の点の説明は省略する。
ステップS181:主制御CPU72は、出力ポートの特定ビットに主コマンド許可信号(通信許可信号)をセットする処理を実行する。これにより、払出制御装置92は、主制御装置70に対してコマンドを送信することができる状態となる。
ステップS181a:主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否かを確認する。具体的には、遊技機状態フラグの値が「00H」であるか否かを確認する。
その結果、遊技可能状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS181bを実行せずに、ステップS132を実行する。一方、遊技可能状態であるであることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS181bを実行する。
ステップS181b:主制御CPU72は、払出動作停止コマンドをセットする処理を実行する。払出制御装置92が払出動作停止コマンドを受信すると、払出制御装置92は、遊技球の払い出しができない状態となる。この場合、払出制御装置92は、主制御装置70に対してコマンドを送信することができない状態に移行してもよい。
払出動作停止コマンドは、メインループ処理に移行した後のタイマ割込み処理において送信される。
設定変更中又は設定変更中も、タイマ割込み処理を実行するが、遊技可能状態とは異なる処理ルートを実行する。この点は、CPU初期化処理の第1手順例でも同様である。
払出動作開始コマンドは、電源復帰時の電源復帰時初期化処理(CPU初期化処理)又はRAMクリア時の初期化処理(CPU初期化処理)においてセットすることができる。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、ステップS132を実行する。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中(設定関連処理の実行中、遊技可能状態でない場合)に、払出制御装置92に対して遊技球の払い出しを禁止する払出動作停止コマンド(禁止コマンド)を送信することにより、払出制御装置92に遊技球の払い出しを実行させない禁止処理を実行することができる(禁止処理実行手段)。
払出制御装置92は、主制御装置70に対して払出起動コマンド(起動コマンド)を送信し、払出起動コマンドに対する起動確認コマンドを受信することにより払出不能状態から払出可能状態に移行し、払出可能状態において主制御装置70から送信される払出コマンドに基づいて遊技球を払い出す。
また、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、払出制御装置92に対して払出動作停止コマンド(禁止コマンド)を送信することにより、払出制御装置92を払出不能状態に移行させ、払出制御装置92に遊技球の払い出しを実行させないことができる(禁止処理実行手段)。
図17は、CPU初期化処理の第2手順例のコマンド送信タイミングを示す図である。
なお、図中の点線は、タイマ割込みが可能な時期を示している。
〔主制御装置〕
電源が投入されると、主制御装置70は、〔D01〕3.1秒のウエイトを行い、〔D02〕起動方法の判定を行う。
起動方法の判定により、主制御装置70は、〔D03〕初期化(RAMクリア)によって起動したり、〔D04〕復電(バックアップ情報の復帰)によって起動したりして、〔D05〕主コマンド許可信号をONにセットする。主コマンド許可信号をONにセットした以降は、払出制御装置92からのコマンドを受信可能な状態になる。
また、起動方法の判定により、主制御装置70は、〔D06〕設定変更によって起動したり、〔D07〕設定確認によって起動したりする。
そして、〔D03〕初期化、〔D04〕復電、〔D06〕設定変更又は〔D07〕設定確認の処理が終了すると、主制御装置70は、〔D08〕遊技可能状態に移行する。
主制御装置70は、タイマ割込み処理を実行可能な状態となれば、タイマ割込み処理の中で〔D09〕設定変更、〔D10〕設定確認又は〔D11〕遊技可能状態に関する処理を実行する。
〔払出制御装置〕
電源が投入されると、払出制御装置92は、〔E01〕0.1秒のウエイトを行い、〔E02〕電源投入時処理を実行する。電源投入時処理では、払出制御装置92は、払出制御装置92側の主コマンド許可信号をONにセットすることができる。
次に、払出制御装置92は、〔E03〕払出コマンド許可信号をONにセットし、〔E04〕起動コマンド送信待ち状態に移行する。起動コマンド送信待ち状態は、主制御装置70側で主コマンド許可信号がONにセットされるのを待っている状態であり、主制御装置70に対してコマンドを送信することができない状態である(主制御装置70へのコマンド送信不能状態)。
〔F01〕主制御装置70は、払出制御装置92側の主コマンド許可信号を確認し、払出制御装置92側の主コマンド許可信号がONにセットされている場合には、払出制御装置92に対して起動コマンドを送信する。
そして、主制御装置70において、主コマンド許可信号がONにセットされると(〔D05〕)、払出制御装置92は、主制御装置70に対してコマンドを送信することができる状態となり(主制御装置70へのコマンド送信可能状態)、〔F02〕払出制御装置92は、主制御装置70に対して払出起動コマンドを送信する。なお、〔F01〕の起動コマンド送信と、〔F02〕の払出起動コマンドの送信は順番が前後する可能性もある。
払出起動コマンドを受信した主制御装置70は、それに応答するコマンドとして、〔F03〕起動確認コマンドを払出制御装置92に対して送信する。これにより、払出制御装置92は、遊技球の払い出しが可能な状態となる。
〔F04〕主制御装置70は、設定変更又は設定確認で起動した場合(〔D06〕又は〔D07〕)、払出制御装置92に対して、払出動作停止コマンドを送信する。これにより、払出制御装置92は、遊技球の払い出しが不能な状態となる。
〔F05〕主制御装置70は、設定変更又は設定確認に関する処理が終了した場合、払出制御装置92に対して、払出動作開始コマンドを送信する。これにより、払出制御装置92は、遊技球の払い出しが可能な状態となる。
そして、払出制御装置92は、〔E05〕遊技可能状態に移行する。
払出制御装置92は、タイマ割込み処理を実行可能な状態となれば、タイマ割込み処理の中で〔E06〕払い出し許可待ち又は〔E07〕遊技可能状態に関する処理を実行する。
〔G01〕払出制御装置92では、起動確認コマンド受信から5秒間、払い出し動作不可に設定されている。このため、その間に払出動作停止コマンドを受信することにより、払出制御装置92の払い出しが禁止される。つまり、一瞬は、払い出し許可状態になるが、5秒間のウエイトがあるので、この間は、遊技球が払い出されることはない。そして、5秒間のウエイトが終了する前に、払出動作停止コマンドを送信しているため、遊技球は払い出しされない状態になる。そして、この状態で、設定変更又は設定確認が実行される。なお、払出動作開始コマンドに関しては、受信後に2秒間のウエイトが設定される。
このように、払出制御装置92は、起動確認コマンドを受信してから一定時間経過後(5秒経過後、G01の時間経過後)に、払出不能状態から払出可能状態に移行する。
そして、主制御装置70は、起動確認コマンドを送信してから一定時間経過前(5秒経過前、G01の時間経過前)に、払出動作停止コマンド(禁止コマンド)を送信し、払出制御装置92が払出不能状態から払出可能状態に移行することを制限する(禁止処理実行手段)。
設定変更中又は設定確認中は、遊技停止状態とすることができるため、払出制御装置92の払出動作を禁止したい。
設定変更中又は設定確認中は、払出制御装置92の払出動作を禁止するために、CPU初期化処理の第2手順例では、以下の方式を採用する。払出制御装置92から主制御装置70へ送信されるコマンドは、以下のように分類される。
(1)払出起動コマンド(払出動作許可の確認)
(2)エラー関連コマンド(払い出しに係るエラーを演出制御装置で報知)
各コマンド受信時の主制御装置70の動作は、以下の通りである。
(3)上記(1)のコマンドを受信後、主制御装置70から払出制御装置92に払出動作許可用のコマンド(起動確認コマンド)を返す。
(4)上記(1)のコマンドを受信後、演出制御装置124にエラーコマンドを送信する。
ここで、上記(4)は実行しても問題ないが、上記(3)は設定変更中又は設定確認中に払い出しの動作を行ってしまう可能性がある。
そこで、上記(3)の起動確認コマンドが送信されてから実際に遊技球が払い出される前に、「設定変更・確認開始コマンド」を払出制御装置92に送信し、払出制御装置92が遊技球を払い出さないようにする方法を採用する。
設定変更・確認開始コマンド受信後の払出制御装置92側の動作は、以下の通りである。
設定変更・確認開始コマンドを受信した払出制御装置92は、払い出し停止状態とする。払い出し停止状態の解除は、設定変更・確認終了コマンドを契機とする。
ここで、「設定変更・確認開始コマンド」や、「設定変更・確認終了コマンド」を新規コマンドとして用意してもよいが、「払出動作開始コマンド」、「払出動作停止コマンド」を使用することもできる。
この場合、「設定変更・確認開始コマンド」=「払出動作停止コマンド」であり、「設定変更・確認終了コマンド」=「払出動作開始コマンド」である。
これにより、設定変更中又は設定確認中に意図しない払い出しを防ぐことができ、「払出動作開始コマンド」や「払出動作停止コマンド」を使用することにより、払出制御装置92のソフト修正が不要となる。
図18は、メインループ処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順について説明する。
メインループ処理では、乱数の更新(乱数のかきまぜ等)を行いつつ、以下の3種類の割込みの発生を待つ。
(1)シリアル通信受信割込み(払出制御装置からのコマンド受信時)
(2)タイマ割込み(4msに1回のタイマタイムアップ時)
(3)電源断予告時割込み(電源断による入力電圧降下時)
そして、遊技に係る処理の大半は、タイマ割込み処理にて実行される。
ステップS141:主制御CPU72は、割込み禁止処理を実行する。
ステップS142:主制御CPU72は、初期値乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、各種のソフトウェア乱数の初期値を更新(変更)するための乱数をインクリメントする。本実施形態では、大当り決定乱数(ハードウェア乱数)、及び普通図柄に対応する当り決定乱数(ハードウェア乱数)を除く各種の乱数(例えば、当選の種類を決定するための大当り図柄乱数、リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)をプログラム上で発生させている。これらソフトウェア乱数は、別のタイマ割込み処理(図24中のステップS205)で所定範囲内のループカウンタにより更新されているが、この処理において乱数値が一巡する毎にループカウンタの初期値(全ての乱数が対象でなくてもよい)を変更している。
初期値更新用乱数は、この初期値をランダムに変更するために用いられており、ステップS142では、その初期値更新用乱数の更新を行っている。なお、本処理では、大当り図柄乱数の初期値を更新している。ステップS141で割込みを禁止した後にステップS142を実行している理由は、別のタイマ割込み処理(図24中のステップS205)でも同様の処理を実行するため、これとの重複(競合)を防止するためである。なお、大当り決定乱数及び当り決定乱数は、乱数回路75により発生されるハードウェア乱数であり、その更新周期はタイマ割込み周期(例えば数ms)よりもさらに高速(例えば数μs)であるため、大当り決定乱数及び当り決定乱数の初期値を更新する必要はない。
ステップS143:主制御CPU72は、主コマンド解析処理を実行する。この処理では、シリアル通信受信割込みで保存した払出制御装置92からのコマンドがある場合、払出制御装置92から受信したデータを解析し、その結果に応じた処理を行う。具体的には、主制御CPU72は、受信した主コマンドが払出起動指定コマンドである場合には払出起動確認指定コマンドを払出コマンドバッファに出力する一方、払出起動指定コマンドでない場合は受信した主コマンドが所定範囲内の値であるか(主コマンドとして適切な値であるか)を確認した上で範囲外であれば払出エラー指定コマンドをサブコマンド送信用バッファに出力し、さらに状況に応じて払出電波エラーフラグのセットを行う。
ステップS144:主制御CPU72は、サブコマンド送信処理を実行する。この処理では、サブコマンド送信用バッファに未送信のサブコマンド(演出コマンド)が残っている場合、主制御CPU72は、演出制御装置124に対して、サブコマンド送信用バッファに格納されているサブコマンドを送信する。
ステップS145:主制御CPU72は、性能表示モニタ集計除算処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。この処理では、主制御CPU72は、性能表示モニタ200に表示するベースを算出する処理を実行する。この処理において、主制御CPU72は、除算タスクを利用することにより、遊技球が各入賞口(始動入賞口、普通入賞口、大入賞口)に入球することによって払い出される賞球数を、遊技領域に発射した遊技球の数を示すアウト数(アウトスイッチで検出された遊技球の数)で除算することによりベースを算出する(ベース算出手段、ベース関連処理実行手段)。性能表示モニタ集計除算処理は、ベース関連処理である。
ベース関連処理は、ベースの制御に関する処理であり、ベースを算出する際に実行されるベース算出処理又は性能表示モニタ200にベースを表示する際に実行されるベース表示処理の少なくとも一方が含まれる。
ここで、ベース算出処理とベース表示処理とは明確に区別する必要はなく、ベースの算出に重点を置いている処理はベース算出処理であり、ベースの表示に重点を置いている処理はベース表示処理である。このため、ベース算出処理の一部をベース表示処理の一部と捉えてもよく、ベース表示処理の一部をベース算出処理の一部と捉えてもよい。
なお、性能表示モニタ集計除算処理の詳細は、後述する。
ステップS146,ステップS147:主制御CPU72は割込みを許可し、その他乱数更新処理を実行する。この処理で更新される乱数は、ソフトウェア乱数のうち当選種類(当り種別)の判定に関わらない乱数(リーチ判定乱数、変動パターン決定乱数等)である。
そして、これらの一連の処理は、メインループ処理の実行中に割込み要求が発生し、主制御CPU72が各種割込み処理を実行した場合の残り時間で行われる。
図19は、シリアル通信受信割込みが発生した際に実行される処理の内容を示す図である。
シリアル通信受信割込みが発生した場合には、主制御CPU72は、シリアル通信受信割込み処理を実行する(ステップS136)。シリアル通信受信割込みは、払出制御装置92からのコマンド受信時に発生する。
図20は、タイマ割込みが発生した際に実行される処理の内容を示す図である。
タイマ割込みが発生した場合には、主制御CPU72は、タイマ割込み処理を実行する(ステップS137)。タイマ割込みは、タイマ割込み周期(例えば、4ms)に1回のタイマタイムアップ時に発生する。
図21は、電源断予告時割込みが発生した際に実行される処理の内容を示す図である。
電源断予告時割込みが発生した場合には、主制御CPU72は、電源断予告時割込み処理を実行する(ステップS138)。電源断予告時割込みは、電源断による入力電圧降下時に発生する。
そして、割込みの優先度は、「シリアル通信受信割込み」が「高」であり、「タイマ割込み」が「中」であり、「電源断予告時割込み」が「低」である。
このため、「タイマ割込み」が発生して「タイマ割込み処理」を実行している最中に、「シリアル通信受信割込み」が発生すると、割込みが禁止されていない限り、「シリアル通信受信割込み処理」を実行する。
一方、「タイマ割込み」が発生して「タイマ割込み処理」を実行している最中に、「電源断予告時割込み」が発生しても、その時点では「電源断予告時割込み処理」を実行せず、「タイマ割込み処理」が終了してから「電源断予告時割込み処理」を実行する。
なお、シリアル通信受信割込み処理(主コマンド受信割込み処理)、タイマ割込み処理等の各種割込み処理が終了した場合には、割込み元(スタックポインタで指示されるプログラムアドレス)に復帰する。
電源断予告時割込み処理は、特殊な処理であるため、原則として割込み元には戻らない。通常は退避処理(チェックサムの算定、RWM(RAM)アクセスプロテクト等)を行った後、その場で電圧降下に伴うリセット発生を待つ。途中で電源供給が復帰した場合は、プログラムの先頭(例えば、CPU初期化処理)に戻る。なお、処理の先頭で割込み元に戻る場合もあるが、これは例外的な処理である。
〔シリアル通信受信割込み処理〕
図22は、シリアル通信受信割込み処理の手順例を示すフローチャートである。
シリアル通信受信割込み処理は、払出制御装置92からコマンドを受信した際に実行される。払出制御装置92は、起動したことを示す払出起動指定のコマンドを主制御装置70に対して送信する他に、遊技の進行に伴い賞球の払い出しに関わる各種装置(例えば、払出装置基板100や満タンスイッチ161等)から主制御装置70に対し送信されるコマンド(エラーコマンド等)の中継送信を行う。払出制御装置92により送信されるこれらのコマンドは、主制御装置70のシリアル通信回路196の特定チャネルの受信データレジスタにより受信される。主制御CPU72は、このコマンド受信(SCU割込み)を契機として、シリアル通信受信割込み処理(SCU割込み処理)を実行する。以下、シリアル通信受信割込み処理の各手順を追って説明する。
ステップS180:先ず主制御CPU72は、メインループ処理の実行中に使用していたAレジスタ(アキュムレータ)とFレジスタ(フラグレジスタ)の値をRAM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後の各レジスタには、データ受信割込み処理の実行中に別の値を書き込むことができる。
ステップS182:主制御CPU72は、受信エラーか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72は、ステータスレジスタの特定ビットをチェックして受信データレジスタ(受信FIFO)にデータが有るか否かを確認し、データが有る場合には正常なデータであるか否かを確認する。そして、データが無い場合や、データがあっても正常なデータでない場合には、主制御CPU72は、受信エラーであると判断する。
受信エラーであると判断した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS184を実行しない。一方、受信エラーでないと判断した場合(No)、主制御CPU72はステップS184を実行する。
ステップS184:主制御CPU72は、受信コマンド(主コマンド)をバッファ(受信コマンドバッファ)に保存する処理を実行する。保存した主コマンドは、メインループ処理の主コマンド解析処理で解析される。
この処理は、RAM76の使用領域のバッファを書き換える処理である。このため、領域外に関する処理を実行している最中に、シリアル通信受信割込みが発生すると、領域外に関する処理を実行しているのにも関わらず、使用領域のバッファを書き換えることになるため、遊技機規則に違反する可能性がある。
そこで、本実施形態では、シリアル通信受信割込み処理を実行する場合には、割込みを禁止してから(シリアル通信受信割込みを禁止してから)、シリアル通信受信割込み処理を実行するようにしている。
ステップS186,S188:主制御CPU72は、ステップS180で退避させたA,Fレジスタの値を各レジスタに復帰させ、割込みを許可した後、シリアル通信受信割込み処理を終了してメインループ処理(図18)の割込み元に復帰する。
〔電源断予告時割込み処理〕
図23は、電源断予告時割込み処理の手順例を示すフローチャートである。
電源断予告時割込み処理は、電源の遮断(以下、「電源断」と略称する。)が発生した際に実行される。
主制御装置70においては、電源断の発生とリセットの発生とが同一の監視IC(例えば、図示しないリセットコントローラに実装されたIC)によって監視されている。この監視ICは、電源制御ユニット162から供給される駆動電圧を監視し、その電圧レベルが基準電圧を下回った場合に、パラレルI/Oポート79のXINT端子へ電源断予告信号を出力する。主制御CPU72は、XINT端子への電源断予告信号の入力(XINT割込み)を契機として、電源断予告時割込み処理(XINT割込み処理)を実行する。
ステップS151,S152:主制御CPU72は、パラレルI/Oポート79の電源断検出スイッチ入力用ポートを読み込み、特定のビットをチェックして電源断予告信号を検出したか否かを確認する。電源断予告信号を検出したことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、電源断予告時割込み処理を終了してメインループ処理(図18)の割込み元に復帰する。一方、電源断予告信号を検出したことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS153を実行する。
ステップS153:主制御CPU72は、全出力ポートをクリアする処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、普通電動役物ソレノイド88や第1大入賞口ソレノイド90、第2大入賞口ソレノイド97に対応する出力ポートに加え、試験信号端子やコマンド制御信号に対応する出力ポートバッファをクリアする。
ステップS153の処理は、ステップS152において肯定(Yes)と判断された場合、又は、設定変更完了時に(図29のステップS330の実行によって)実行される処理である。
ステップS154:主制御CPU72は、チェックサムを算定し、保存する処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、RAM76のバックアップ対象領域のうち、バックアップフラグ及びチェックサムバッファを除く全体の内容を1バイト単位で加算し、全領域について加算を完了するまで繰り返す。そして、全領域についてサムの算出が完了すると、主制御CPU72はチェックサムバッファにサム結果値を保存する。
ステップS155:主制御CPU72は、バックアップフラグ領域に有効値(例えば「01」)を格納する。
ステップS156:主制御CPU72は、RAM(RWM)アクセスの禁止処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、RAM76のプロテクト値にアクセス禁止を表す「00H」を格納し、RAM76のワーク領域(使用領域及び領域外を含む)に対するアクセスを禁止する。
ステップS157:主制御CPU72は、電源断予告信号を検出したか否かを確認する。電源断予告信号の確認方法は、上述したステップS152における方法と同じである。
電源断予告信号を検出したことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は再びステップS157を実行する。一方、電源断予告信号を検出したことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は次のステップS158を実行する。
ステップS158:主制御CPU72は、電源断予告信号を検出していない状態(オフ状態)で所定時間(例えば、10ms)が経過したか否かを確認する。電源断予告信号を検出していない状態で所定時間が経過したことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、プログラムの先頭に戻る。プログラムの先頭には、CPU初期化処理に関するプログラムが配置されているため、プログラムの先頭に戻るとは、CPU初期化処理を実行することを意味している。一方、電源断予告信号を検出していない状態で所定時間が経過したことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS157に戻り、これまでの処理を繰り返し実行する。このような処理を実行することにより、電源供給が復帰した(10ms連続で電源断予告信号がオフ状態となった)場合は、電源断予告時割込み処理のプログラム先頭に戻ることができる。
また、ステップS157,ステップS158の処理は、電源制御ユニット162からの電力供給の遮断に備えて実行される待機処理である。電源断予告信号が継続して検出される場合は、ステップS157,ステップS158が繰り返し実行されるため、電力供給が持続する限り待機状態が継続される。このように、主制御CPU72は、電力供給が完全に断たれる前に先ずチェックサムの計算とその結果の保存を行って待機の態勢に入り、電力供給が遮断されつつある状況下では他の処理を実行させずに待機状態を維持して安全な状態で来るべき電力供給の遮断を迎える(電圧降下によるリセット待ちの状態となる)。
なお、電源制御ユニット162からの電力供給が遮断されると、主制御装置70への電力供給源は自動的にバックアップ用電源に切り替わる。主制御装置70は、電源断の発生後は図示しないバックアップ用電源回路(例えば、主制御装置70に実装された容量素子を含む回路)からバックアップ用電力が供給されるため、RAM76のバックアップ対象のメモリの内容は電源断後も消失することなく保持される。なお、バックアップ用電源回路は、電源制御ユニット162に内蔵されていてもよい。
以上の処理を通じて、バックアップ対象(サム加算対象)となるRAM76のワーク領域に記憶されていた情報は、電源断後も全てRAM76に記憶として保持されることになる。また、保持されていた記憶は、先のCPU初期化処理でチェックサムの正常を確認した上で、電源断発生時のバックアップ情報として復元される。
〔タイマ割込み処理〕
図24は、タイマ割込み処理の手順例を示すフローチャートである。
主制御CPU72は、タイマ回路194により出力される割込み要求(PTC割込み)に基づき、所定時間(例えば、数ms)毎にタイマ割込み処理(PTC割込み処理)を実行する。以下、タイマ割込み処理の各手順を追って説明する。
ステップS200:先ず主制御CPU72は、メインループ処理の実行中に使用していたAFレジスタ(アキュムレータとフラグレジスタのペア)、BC,DE,HLレジスタ(汎用レジスタのペア)の値をRAM76の退避領域に退避させる。値を退避させた後の各レジスタには、タイマ割込み処理の実行中に別の値を書き込むことができる。
ステップS201:主制御CPU72は、割込みフラグ初期化処理を実行する。この処理では、タイマ割込みフラグをクリア(=0)にする処理を実行する。タイマ割込みフラグをクリアする理由は、タイマ割込みは、所定のタイマ割込み周期(例えば、4ms)で発生するが、所定のタイマ割込み周期でタイマ割込みフラグがセット(=1)されるからである。なお、タイマ割込みフラグがセットされている状態は、タイマ割込みの発生を許可しない状態となる。
ステップS201a:主制御CPU72は、割込み許可処理を実行する。ここで割込みが許可されることにより、タイマ割込み処理の次ステップ以降を実行している間に他の割込みが発生することが可能となる。
ステップS202:主制御CPU72は、ダイナミックポート出力処理を実行する。この処理では、統合表示基板89及び性能表示モニタ200に実装された各ランプの点灯をダイナミック点灯方式で制御するために、コモン単位でのポート出力を行う。具体的には、主制御CPU72は、出力ポートをクリアした後、選択されたコモンに対応するコモン用のポート出力バッファに、生成されたコモン出力用データを出力する。出力される内容は、前回のタイマ割込みで設定された内容である。
ここで、各コモン用のポート出力バッファに出力されるデータは、タイマ割込み処理が発生する毎に、このダイナミックポート出力処理において1コモンずつ順繰りにポート出力される。例えば、次回に実行されるタイマ割込み処理ではコモン1用として格納されたデータがポート出力され、次々回に実行されるタイマ割込み処理ではコモン2用として格納されたデータがポート出力される、という具合に各コモン用のポート出力バッファに格納されたデータが1つずつ順番に処理されていく。これにより、所定の表示態様(図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等を行う態様)や性能表示モニタを構成する各ランプがコモン単位で順繰りに駆動され、ダイナミック点灯方式により点灯制御される。
ステップS203:主制御CPU72は、ポート入力処理を実行する。この処理では、入力ポート情報に基づき最新のスイッチ状態を正確に取得するために、主制御CPU72は、パラレルI/Oポート79から各種スイッチ信号の入力値と前回入力値の反転結果値との論理積を入力ポートオン検出フラグに格納する。この結果、入力ポートオン検出フラグの値(ON/OFF)により、各種スイッチ信号の前回からの変化を踏まえた正確な入力状態を把握することが可能となる。各種スイッチ信号には、ゲートスイッチ78からの通過検出信号や、中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81からの入賞検出信号、不図示の不正検出スイッチ(磁気検出スイッチ、電波検出スイッチ、振動検出スイッチ等)からの検出信号等が含まれる。
ステップS203a:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS204を実行する。一方、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS203bを実行する。
このような判断処理を実行している理由は、設定変更中や設定確認中等である場合、通常の遊技に係る処理を実行しないようにするためである。そして、設定変更中や設定確認中等において、タイマ割込み処理内の通常の遊技に係る処理を実行しないことで、主制御装置70のプログラムの負荷を軽減することができる。
ステップS203b:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「03H以上(致命的なエラー状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「03H以上(致命的なエラー状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS203cを実行せずに、ステップS217aを実行する。一方、遊技機状態フラグが「03H以上(致命的なエラー状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS203cを実行する。
このような判断処理を実行している理由は、致命的なエラー状態が発生している場合には、設定変更中や設定確認中に移行させないためである。
ステップS203c:主制御CPU72は、設定変更処理(設定関連処理)を実行する。この処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定の値を変更する際に実行される設定変更処理又は設定の値を確認する際に実行される設定確認処理の少なくとも一方を含む設定関連処理を実行することができる(設定関連処理実行手段)。なお、処理の詳細は後述する。設定関連処理は、設定変更中又は設定確認中に実行される処理が含まれる。そして、設定変更処理を終えると、主制御CPU72は、ステップS217aを実行する。ステップS217aに移行する理由は、外部情報管理処理において外部信号(セキュリティ信号)を出力するためである。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定関連処理及びベース関連処理のうち、一方の処理の実行中には、他方の処理の少なくとも一部の処理の実行を制限することができる(制限手段)。つまり、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中である場合(ステップS203;Yes)、ベース関連処理の少なくとも一部の処理(ステップS204〜ステップS217、特に、ステップS208)を実行しないようにすることができる。
ステップS204:主制御CPU72は、タイマ更新処理を実行する(特別情報継続送信処理実行手段)。この処理では、主制御CPU72は、遊技に用いる各種タイマ(図柄の変動時間・停止時間や電動役物の開放時間・閉鎖時間等を管理するタイマ)の他、外部情報用の各種タイマ、セキュリティ信号出力用タイマ等のカウンタを更新する処理(減算処理等)を実行する。
ステップS205:主制御CPU72は、初期値乱数更新処理を実行する。処理の内容は、メインループ処理の初期値乱数更新処理(図18のステップS142)と同様である。
ステップS206:主制御CPU72は、当り図柄乱数更新処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は特別図柄及び普通図柄の抽選用の各種乱数を発生させるためのカウンタの値を更新する。各カウンタの値は、RAM76のカウンタ領域にてインクリメントされ、それぞれ規定の範囲内でループする。各種乱数には、例えば大当り図柄乱数等が含まれる。
ステップS207:主制御CPU72は、スイッチ管理処理を実行する。この処理では、先のポート入力処理(ステップS203)で入力したスイッチ信号のうち、ゲートスイッチ78、中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81からの入賞検出信号に基づいて遊技中に発生した事象の判定を行い、それぞれ発生した事象に応じた処理を実行する。なお、処理の詳細は後述する。
本実施形態では、中始動入賞口スイッチ80又は右始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72はそれぞれ第1特別図柄又は第2特別図柄に対応した内部抽選の契機(抽選契機)となる事象が発生したと判定する。また、ゲートスイッチ78から通過検出信号(ON)が入力されると、主制御CPU72は普通図柄に対応した抽選契機となる事象が発生したと判定する。
ステップS208:主制御CPU72は、加算数算定処理を実行する(ベース関連処理実行手段)。加算数算定処理は、ベース関連処理である。本処理は、使用領域の処理である。この処理において、主制御CPU72は、遊技状態と、各スイッチ(アウトスイッチ99、中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81、第1カウントスイッチ84、第2カウントスイッチ85等)の状態を確認し、ベース計算用に「領域外のRAMに加算すべき値(4msの間に発生した賞球数、アウト数等の加算数)」を算出する。具体的には、主制御CPU72は、発射球数A(通常アウト加算数)、発射球数B(総アウト加算数)、獲得球数(通常賞球加算数)の値を決定する処理を実行する。なお、処理の詳細は後述する。
ステップS209,ステップS210:主制御CPU72は、特別遊技管理処理及び普通遊技管理処理を実行する。これらの処理は、パチンコ機1における遊技を具体的に進行させるためのものである。
特別遊技管理処理(ステップS209)では、主制御CPU72は、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する内部抽選の実行を制御したり、第1特別図柄表示装置34及び第2特別図柄表示装置35による変動表示や停止表示を決定したり、その表示結果に応じて第1可変入賞装置30及び第2可変入賞装置31の作動を制御したりする。なお、処理の詳細は後述する。
また、普通遊技管理処理(ステップS210)では、主制御CPU72は、普通図柄表示装置33による変動表示や停止表示を決定したり、その表示結果に応じて可変始動入賞装置28の作動を制御したりする。例えば、主制御CPU72は先のスイッチ管理処理(ステップS207)の中で始動ゲート20の通過を契機として取得した乱数(普通図柄当り決定乱数)を記憶しておき、この普通遊技管理処理の中で記憶から乱数値を読み出し、所定の当り範囲内に該当するか否かの判定を行う。乱数値が当り範囲内に該当する場合、普通図柄表示装置33により普通図柄を変動表示させて所定の当り態様で普通図柄の停止表示を行った後、主制御CPU72は普通電動役物ソレノイド88を励磁して可変始動入賞装置28を作動させる。一方、乱数値が当り範囲外であれば、主制御CPU72は、変動表示の後にはずれの態様で普通図柄の停止表示を行う。
ステップS211:主制御CPU72は、状態管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、入賞頻度の異常(中始動入賞口26、普通入賞口22,24への入球数が異常に多い状態)やベース異常(遊技盤ユニット8の裏側へ回収された遊技球数、すなわち遊技領域8a内に打ち込まれた遊技球数より各入賞口22,24,26,28a,30b,31bへの入賞球数の合計の方が多い状態)等のエラー状態が発生していないか否かのチェックを行う。エラー状態を検知した場合、主制御CPU72は、遊技場のホールコンピュータに対してはセキュリティ信号の出力により、また、演出制御装置124に対しては所定のエラーコマンドの送信により、異常が発生したことを通知する。なお、この処理において、主制御CPU72は、扉開放や不正検出(磁石、電波、振動等)に関するエラー処理を実行してもよい。
ステップS212:主制御CPU72は、入賞口スイッチ処理を実行する。この処理では、先のポート入力処理(ステップS203)において各種スイッチ80,81,82,84,85,86から入力された入賞検出信号に基づき格納した各入力ポートオン検出フラグがONの場合に、それぞれの対象となる賞球制御カウンタを1加算して更新する。
ステップS213:主制御CPU72は、払出制御管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はまず払出コマンドバッファが空でないか(送信すべき払出コマンドがセットされているか)否かを確認し、空でない(払出コマンドがセットされている)場合は、払出コマンドバッファに出力された各種払出コマンドを払出制御装置92に対して送信する。例えば、電源投入時の起動モードを示す払出コマンドは、CPU初期化処理の過程でセットされ、払出コマンドバッファに出力され、この起動モードを示す払出コマンドがこの処理で送信される。一方、払出コマンドバッファが空である場合は、賞球の払い出しを指示するための処理に進む。主制御CPU72は賞球制御カウンタが0でないか否かを確認し、賞球制御カウンタが0でない場合は、このカウンタに対応する賞球個数を指示する賞球指定の払出コマンドを払出制御装置92に対して送信する。より具体的には、各賞球制御カウンタに対応する賞球指定の払出コマンドがこの処理で送信される。なお、払出コマンドの送信は、払出制御装置92から主制御装置70に対し払出コマンド許可信号が入力されており、かつ、送信データレジスタ(送信FIFO)にセットされている払出コマンドの数が所定数未満である場合(より具体的には、送信FIFOにセットされた払出コマンドが送信済みであるか、又は、現在送信中であって送信FIFOに空きがある場合)に実行される。
また、特に電源投入時においては、CPU初期化処理の過程でセットされた払出コマンドが正常に送信された場合、主制御CPU72はこれを契機として発射許可信号をオンにする。具体的には、主制御CPU72は電源投入時に出力した払出コマンドバッファをクリアするとともに、出力ポートの特定ビットをセットすることで発射許可信号をオンにする。これにより、電源投入後の正常動作を確認した上で遊技球の発射が許可され、この発射許可信号が払出制御装置92を介して発射制御基板108に送られることにより、遊技球の発射が可能な状態となる。
また、主制御CPU72は、払出制御管理処理において、演出制御装置124に対して賞球個数の内容を伝達する賞球内容コマンドを出力する。第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31に対応する第1カウントスイッチ84又は第2カウントスイッチ85から入賞検出信号が入力された場合、第1利益(例えば、遊技球15個分)に対応する賞球内容コマンドを生成する。なお、コマンドを生成するとは、コマンドをサブコマンド送信用バッファに格納することを意味する(以下、同様)。また、普通入賞口24に対応する第2入賞口スイッチ81から入賞検出信号が入力された場合、第2利益(例えば、遊技球10個分)に対応する賞球内容コマンドを生成する。賞球内容コマンドは、メインループ処理のサブコマンド送信処理(図18中のステップS144)において演出制御装置124に送信される。
〔賞球数及び獲得遊技球数について〕
第1特別図柄の始動口の賞球数及び第2特別図柄の始動口の賞球数は、それぞれ1個以上の規定数に設定されている。また、第1特別図柄の始動口と第2特別図柄の始動口とでは、賞球数を異ならせてもよい。さらに、特別図柄の当選確率や、総獲得遊技球数の期待値(初当りから時間短縮状態が終了するまでの一連の期間に得られる平均出球数)に基づいて、最低賞球数を設定してもよい。さらにまた、特別図柄の当選確率、総獲得遊技球数の期待値、大入賞口の開放回数、大入賞口の開放時間、大入賞口の最大入賞数、大入賞口の賞球数が所定の条件を満たした場合、1回の大当りによる獲得遊技球数が最大の獲得遊技球数の1/4未満となる大当りを設定してもよい。
ステップS215:主制御CPU72は、試験信号管理処理を実行する。この処理は、領域外の処理とすることができる。この処理では、主制御CPU72が自己の内部状態(例えば、普通図柄遊技管理状態、特別図柄遊技管理状態、発射位置指定状態、大当り中、小当り中、確率変動機能作動中、時間短縮機能作動中等)を表す各種の試験信号を生成し、これらをポート出力要求バッファに格納する。この試験信号により、例えば主制御装置70の外部で主制御CPU72の内部状態を試験することができる。
ステップS216:主制御CPU72は、LED表示設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35a、遊技状態表示装置38等に含まれるLEDを点灯制御するためのコモン出力用データを生成する処理を実行する。なお、性能表示モニタ200に関連する処理は、性能表示モニタ制御処理において実行する。
より詳細には、主制御CPU72は、特別遊技管理処理(ステップS209)や普通遊技管理処理(ステップS210)において決定された図柄の変動表示や停止表示、作動記憶数表示、遊技状態表示等に基づいて、対応する態様で各ランプを点灯させるための駆動信号を、コモン出力用データとして生成する。
ステップS217:主制御CPU72は、ソレノイドデータ設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、特別遊技管理処理(ステップS209)や普通遊技管理処理(ステップS210)等において生成された普通電動役物ソレノイド88、第1大入賞口ソレノイド90及び第2大入賞口ソレノイド97の各駆動信号、試験信号等を合わせて(合成して)ポート出力バッファに格納する。この後、主制御CPU72は、ソレノイドデータポート出力処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は各出力バッファ(ポート出力バッファ)に値が格納されているかを確認し、値が格納されている場合はポート出力する。例えば、ポート出力バッファに格納された各ソレノイド88,90,97の各駆動信号をポート出力する。この場合、各駆動信号が対応する各ソレノイド88,90,97に送信され、各ソレノイドは駆動信号に応じた動作を実行する。
ステップS217a:次に主制御CPU72は、外部情報管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は外部端子板160を通じて遊技場のホールコンピュータに対して外部情報信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報、セキュリティ信号等)をポート出力要求バッファに格納する。
外部情報管理処理では、「設定変更中又は設定確認中」等である場合に、外部信号(セキュリティ信号)を出力する。
より詳細には、主制御CPU72は、設定変更状態(設定変更中)、設定確認状態(設定確認中)、設定異常状態、RAM異常状態、チェックサム異常状態等において、ホールコンピュータ(外部機器)に対してセキュリティ信号(特別情報)を送信するセキュリティ信号送信処理(特別情報送信処理)を実行する(特別情報送信処理実行手段)。セキュリティ信号は、ポート出力要求バッファに、セキュリティ信号に対応するデータを格納することにより、ホールコンピュータに送信することができる。
ここで、セキュリティ信号とは、何かしらの異常状態が発生した場合、設定変更状態、又は設定確認状態に移行した場合に出力される信号である。
主制御CPU72は、遊技機状態フラグ(遊技機状態情報)に格納されている値を参照してセキュリティ信号を送信するか否かを決定する(特別情報送信処理実行手段)。例えば、遊技機状態フラグに、遊技可能状態に対応する値(00H)が格納されている場合、セキュリティ信号を送信しないと判断し、遊技可能状態に対応する値(00H)以外の値(01H〜05H)が格納されている場合、セキュリティ信号を送信すると判断する。
なお、本実施形態では、各種の外部情報信号のうち、例えば大当り情報として「大当り1」〜「大当り5」を外部に出力することで、パチンコ機1に接続された外部の電子機器(データ表示器やホールコンピュータ)に対して多様な大当り情報を提供することができる(外部情報信号出力手段)。すなわち、大当り情報を複数の「大当り1」〜「大当り5」に分けて出力することで、これらの組み合わせから大当りの種別(当選種類)を図示しないホールコンピュータで集計・管理したり、内部的な確率状態(低確率状態又は高確率状態)や図柄変動時間の短縮状態の変化を認識したり、非当選以外であっても「大当り」に分類されない小当り(条件装置が作動しない当り)の発生を集計・管理したりすることが可能となる。また、大当り情報に基づき、例えば図示しないデータ表示装置によりパチンコ機1の台ごとに過去数営業日以内の大当り発生回数を計数及び表示したり、台ごとに現在大当り中であるか否かを認識したり、あるいは台ごとに現在図柄変動時間の短縮状態であるか否かを認識したりすることができる。この外部情報管理処理において、主制御CPU72は「大当り1」〜「大当り5」のそれぞれの出力状態(ON又はOFFのセット)を詳細に制御する。
ステップS218:主制御CPU72は、割込み禁止処理を実行する。
ステップS218a:主制御CPU72は、レジスタ退避処理を実行する。
ステップS219:主制御CPU72は、性能表示モニタ制御処理を実行する(ベース関連処理実行手段)。性能表示モニタ制御処理は、ベース関連処理である。本処理は、領域外の処理である。この処理において、主制御CPU72は、性能表示モニタ200の表示内容の切替等の処理を実行したり、メインループ処理の性能表示モニタ集計除算処理(図18のステップS145)で算出されたベースの値を性能表示モニタ200に表示するための駆動信号を、コモン出力用データとして生成したりする処理を実行する。なお、処理の詳細は、後述する。
ステップS219a:主制御CPU72は、レジスタ復帰処理を実行する。これにより、ステップS218aの処理で退避されていたレジスタの値が復帰する。
ステップS220:主制御CPU72は、割込み許可処理を実行する。ここで割込みが許可されることにより、タイマ割込み処理の次ステップ以降を実行している間に他の割込みが発生することが可能となる。このように、タイマ割込み処理は多重割込みが許可されている。
なお、割込み要求信号の受付や多重割込みの優先制御等は、割込みコントローラ192により実行される。
ステップS221:主制御CPU72は、発射位置管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、遊技の進行状況に応じて遊技球の発射位置を決定する処理を実行する(発射位置決定手段)。なお、本処理は、特別遊技管理処理の中で実行してもよい。また、処理の詳細は後述する。
ステップS222:主制御CPU72は、ステップS200で退避させたHL,DE,BC,AFレジスタの値を各レジスタに復帰させ、タイマ割込み処理を終了してCPU初期化処理のメインループ処理に復帰する。
〔割込みコントローラによる割込み管理〕
主制御装置70においては、メイン制御プログラムであるCPU初期化処理の実行中に、XINT割込み(電源断予告時割込み処理の元となるパラレルI/Oポート79により出力される割込み要求)、SCU割込み(シリアル通信受信割込み処理の元となるシリアル通信回路196により出力される割込み要求)、PTC割込み(タイマ割込み処理の元となるタイマ回路194により出力される割込み要求)が発生しうる。これらの割込み要求は、主制御装置70に実装された割込みコントローラ192によって管理されて制御される。割込みコントローラ192は、主制御CPU72の割込み許可命令(EI命令)により割込み要求の受付を許可し、割込み禁止命令(DI命令)により割込み要求の受付を禁止する制御(いわゆるマスカブル割込みの制御)を行っている。
XINT割込み、SCU割込み、PTC割込みは、いずれも相互依存性のない独立した発生要因に基づいて生じるため、複数の割込み要求が同時期に発生する場合も当然に考えられる。そこで、割込みコントローラ192は、割込み処理の重要度や処理効率等を考慮して予め定められた割込み要求の優先順位に従って各割込み要求を制御する。
より具体的には、割込み要求(割込み処理)の優先順位は割込みベクタテーブルに定義されており、XINT割込み(電源断予告時割込み処理)の優先度が最も低く、PTC割込み(タイマ割込み処理)の優先度が次に高く、SCU割込み(シリアル通信受信割込み処理)の優先度が最も高く設定されている(図19〜図21参照)。
割込みベクタテーブルの設定がCPU初期化処理の序盤になされることにより、割込みコントローラ192はこれ以降のタイミングで発生する割込み要求の優先制御を行うことができる。実際には、CPU初期化処理がメインループ処理に遷移した後、割込みが許可されてから割込みが禁止されるまでの間にいずれかの割込み要求が発生すると、割込みコントローラ192は受け付けた割込み要求を割込みベクタテーブルに設定された優先順位に基づいて制御する。例えば、XINT割込みとPTC割込みを同時に受け付けた場合、より優先度の高いPTC割込み(タイマ割込み処理)が先に処理される。タイマ割込み処理が実行されている間、XINT割込みは割込み待ち状態となり、タイマ割込み処理が終了した後でXINT割込み(電源断予告時割込み処理)が実行される。
このようにして優先順位に基づく割込み要求の制御を行うことにより、割込みコントローラ192は主制御装置70における多重割込みの実行を可能としている。
〔ダイナミックポート出力処理〕
図25は、ダイナミックポート出力処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS160:主制御CPU72は、出力ポート0をクリアする処理を実行する。これにより、メイン表示器の表示がクリアされる。出力ポート0は、メイン表示器に関するデータを出力するポートである。
ステップS161:主制御CPU72は、出力ポート2をクリアする処理を実行する。これにより、性能表示モニタ200の表示がクリアされる。出力ポート2は、性能表示モニタ200に関するデータを出力するポートである。
ステップS160及びステップS161の処理を実行する理由は、ダイナミック点灯方式の場合、表示を消去しないと、コモンデータを参照するときに制御処理が暴走する可能性があるからである。
なお、ステップS160及びステップS161の処理の後には、ブランキング時間終了待ちの処理を実行することができる。この待ち時間により、表示データを消去して、一定時間が経過してからデータを出力することができる。この待ち時間も、制御処理が暴走することを回避するための待ち時間である。なお、この待ち時間の間に、以下のステップS162及びステップS163の処理を実行してもよい。
ステップS162:主制御CPU72は、コモンカウンタを0〜3の範囲で更新する処理を実行する。これにより、出力対象のコモン番号が更新される。
ステップS163:主制御CPU72は、コモンカウンタに対応したコモンデータを取得する処理を実行する。これにより、出力対象のコモンに対応したデータを取得することができる。
ステップS164:主制御CPU72は、出力ポート1にコモンデータを出力する処理を実行する。出力ポート1にコモンデータを出力することにより、コモンを切り替えながら、コモンデータを出力することができる。出力ポート1は、コモンカウンタに対応したコモン番号(コモン0〜3)を指定するデータを出力するポートである。
ステップS165:主制御CPU72は、コモンカウンタに応じた表示データを取得する処理を実行する。表示データは、使用領域のRAMに格納されている。
取得する表示データとしては、大きく分けて2つのデータがあり、1つ目のデータは、メイン表示器用のデータであり、2つ目のデータは、性能表示モニタ200用のデータである。
1つ目のメイン表示器用のデータは、LED表示設定処理(図63)において、コモン出力用データとして生成される。
2つ目の性能表示モニタ200用のデータは、性能表示モニタ制御処理(図69)の性能表示モニタ表示処理(ステップS646)においてベースを表示するためのデータとして生成される場合もあり、設定変更処理(図30)のステップS334〜ステップS346において設定値を表示するためのデータとして生成される場合もある。
ここで、2つ目の性能表示モニタ200用のデータに関しては、ベースを表示する場合も、設定値を表示する場合も、共通のコモン0〜3バッファに表示データがセットされるため、過去のデータは上書きされる。
そして、図25のステップS169の処理と図26のステップS173の処理とは、処理としては同一の処理であるが、図25のステップS169の処理を実行する場合には、共通のコモン0〜3バッファに設定値に関するデータが格納されているため、性能表示モニタ200には設定値に関する内容が表示される。一方、図26のステップS173の処理を実行する場合には、共通のコモン0〜3バッファにベースに関するデータが格納されているため、性能表示モニタ200にベースに関する内容が表示される。
ステップS166:主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否かを確認する。具体的には、遊技機状態フラグの値が「00H」であるか否かを確認する。
その結果、遊技可能状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS167aを実行する。一方、遊技可能状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS169を実行する。
ステップS167a:主制御CPU72は、出力ポート0に出力する処理を実行する。具体的には、メイン表示器の表示をセットする処理を実行する。これにより、指定したコモンで指定したデータが出力される。ここで出力されるデータは、LED表示設定処理により生成されたコモン出力用データであり、コモン出力用データをコモン用のポート出力バッファにセットすることにより、統合表示基板89に実装された各ランプの点灯をダイナミック点灯方式で制御することができる。
ステップS167b:主制御CPU72は、割込み禁止処理を実行する。
ステップS167c:主制御CPU72は、レジスタ退避処理を実行する。
ステップS168a:主制御CPU72は、性能表示モニタ出力処理を実行する(ベース関連処理実行手段)。性能表示モニタ出力処理は、ベース関連処理である。本処理は、領域外の処理である。このため、割込み禁止処理を実行してから本処理を実行する。この処理を実行することにより、指定したコモンで指定したデータが出力される。なお、処理の詳細は、後述する。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、領域外の処理(第2処理)に含まれる処理として、性能表示モニタ200にベースを表示する処理(ベース関連処理)を実行することができる(第2処理実行手段)。
ステップS168b:主制御CPU72は、レジスタ復帰処理を実行する。
ステップS168c:主制御CPU72は、割込み許可処理を実行する。
ステップS169:主制御CPU72は、出力ポート2に出力する処理を実行する。具体的には、性能表示モニタ200の表示をセットする処理(ステップS165の処理で取得した表示データを出力ポート2に出力する処理)を実行する。本処理は、使用領域の処理である。本処理を実行することにより、設定変更中又は設定確認中において(遊技可能状態でない場合において)、性能表示モニタ200に設定値が表示される。なお、ステップS168aの処理以外の処理は、使用領域の処理とすることができる。
このような処理を実行することにより、遊技可能状態では、使用領域のバッファ内容をメイン表示器に出力することができ、領域外のバッファ内容を性能表示モニタ200に出力することができる。一方、設定変更中及び設定確認中は(遊技可能状態でない場合には)、使用領域のバッファ内容を性能表示モニタ200に出力することができ、メイン表示器はすべてクリアし何も表示しないようにすることができる。
パチンコ機1において、メイン表示器に7セグメントLEDが存在しない場合(複数のドットLEDを幾何学的に配列している場合)がある。このような状況で、設定値を分かりやすく表示するためには、性能表示モニタ200の7セグメントLEDを使用する必要がある。このとき、領域外で処理を行うことに規則的な懸念(遊技に関する処理であるにも関わらず、使用領域で処理を行っていないという懸念)がある。
性能表示モニタ200に関する処理は、領域外で実行することが認められているので、基本的には、性能表示モニタ200の表示処理は領域外で実行する。
ただし、性能表示モニタの7セグメントLEDの表示処理の中でも、設定値を表示する処理は、遊技に関する処理に該当する可能性があるため、使用領域で実行する。
これにより、性能表示モニタ200に設定値を表示する処理を使用領域で実行することができ、規則的な懸念を回避することができる。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、使用領域の処理(第1処理)に含まれる処理として、性能表示モニタ200に設定値を表示する処理を実行することができる(第1処理実行手段)。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
〔性能表示モニタ出力処理〕
図26は、性能表示モニタ出力処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS170:主制御CPU72は、スタックポインタ退避処理を実行する。この処理により、使用領域のスタックポインタが退避される。
ステップS171:主制御CPU72は、領域外のスタックポインタを設定する処理を実行する。
ステップS172:主制御CPU72は、レジスタ退避処理を実行する。レジスタの退避は、領域外のスタックポインタを使用する。
ステップS173:主制御CPU72は、データを出力する処理を実行する。
具体的には、性能表示モニタ200の表示をセットする処理(図25のステップS165の処理で取得した表示データを出力ポート2に出力する処理)を実行する。本処理を実行することにより、遊技可能状態において、性能表示モニタ200にベースが表示される。
本処理は、図25のステップS169と同様の処理であるが、出力ポート2に出力されるデータの内容(性能表示モニタ200に表示される内容)が異なっている。
本処理(ステップS173)では、図25のステップS165においてベースに関するデータが取得されるため、出力ポート2にベースに関するデータが出力され、性能表示モニタ200にベースに関する内容が表示される。
一方、図25のステップS169では、図25のステップS165において設定値に関するデータが取得されるため、出力ポート2に設定値に関するデータが出力され、性能表示モニタ200に設定値に関する内容が表示される。
コモンの出力は、使用領域に関する処理で実行しているため(共通のコモン番号を使用するため;図25中ステップS164参照)、本処理ではデータのみを出力する処理を実行する。これにより、指定したコモンで指定したデータが出力される。ここで出力されるデータは、性能表示モニタ表示処理により生成されたコモン出力用データであり、コモン出力用データ(ベース表示用データ)をコモン用のポート出力バッファにセットすることにより、性能表示モニタ200に実装された各ランプの点灯をダイナミック点灯方式で制御することができる。
具体的には、主制御CPU72は、前回のベース又は今回のベースのいずれか一方を、対応する識別子「bL.」又は「b6.」とともに予め設定された間隔ごとに切り替えて性能表示モニタ200に表示するためのコモン出力用データをポート出力バッファにセットする処理を実行する。ここでセットされたコモン出力用データ(駆動信号)に基づいて、性能表示モニタ200での表示内容が制御される。
ステップS166:主制御CPU72は、レジスタ復帰処理を実行する。
ステップS167:主制御CPU72は、スタックポインタ復帰処理を実行する。本処理を実行することにより、使用領域のスタックポインタに復帰後、使用領域に関する処理に戻ることになる。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、ダイナミックポート出力処理(図25)に復帰する。
図27は、タイマ割込み処理とダイナミックポート出力処理との関係を示す図である。
タイマ割込みは、シリアル通信受信割込みと比較して、割込み優先度が低い割込みとなっている(図19〜図21参照)。
ここで、図中の太字の点線矢印は割込み禁止区間を示しており(点線矢印A1〜A3)、図中の太字の実線矢印は割込み許可区間を示している(実線矢印B1〜B3)。
タイマ割込み処理では、まず、レジスタ退避処理(S200)、及び、割込みフラグ初期化処理(S201)を実行する。この区間は、割込み禁止区間である(点線矢印A1参照)。
本実施形態の主制御CPU72(プログラム、アセンブラ)は、割込みが発生すると、自動的に、割込み禁止という命令を使った場合と同じ状態となる。このため、タイマ割込み処理が開始された場合、内部的には(ハードウェアとしては)、割込み禁止状態となっている。よって、割込みを許可するためには、割込み許可処理を実行する必要がある。
このため、タイマ割込み処理では、つぎに、割込み許可処理(S201a)を実行する。この処理を実行することにより、割込み許可区間が開始される(実線矢印B1参照)。
タイマ割込み処理からダイナミックポート出力処理(S202)が呼び出されると、ダイナミックポート出力処理では、出力ポート0をクリアする処理や出力ポート2をクリアする処理等が実行される(S160,S161)。この区間は、割込み許可区間である(実線矢印B1参照)。
ダイナミックポート出力処理では、つぎに、割込み禁止処理(S167b)を実行する。この処理を実行することにより、割込み禁止区間が開始される(点線矢印A2参照)。
ダイナミックポート出力処理では、さらに、レジスタ退避処理(S167c)、性能表示モニタ出力処理(S168a)、及び、レジスタ復帰処理(S168b)を実行する。この区間は、割込み禁止区間である(点線矢印A2参照)。
ダイナミックポート出力処理では、最後に、割込み許可処理(S168c)を実行する。この処理を実行することにより、割込み許可区間が開始される(実線矢印B2参照)。
ダイナミックポート出力処理からタイマ割込み処理に戻り、各種処理を実行する。この区間は、割込み許可区間である(実線矢印B2参照)。
タイマ割込み処理では、つぎに、割込み禁止処理(S218)を実行する。この処理を実行することにより、割込み禁止区間が開始される(点線矢印A3参照)。
タイマ割込み処理では、さらに、レジスタ退避処理(S218a)、性能表示モニタ制御処理(S219)、及び、レジスタ復帰処理(S219a)を実行する。この区間は、割込み禁止区間である(点線矢印A3参照)。
そして、タイマ割込み処理では、割込み許可処理(S220)を実行する。この処理を実行することにより、割込み許可区間が開始される(実線矢印B3参照)。
このように、本実施形態では、「タイマ割込み処理」より割込み優先度の高い「シリアル通信受信割込み処理」を設定しているため、「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」は、割込み禁止にしてから処理を実行している。
このため、「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」の実行中は、割込み優先度の高い「シリアル通信受信割込み」が発生した場合でも、割り込まれることなく「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」が継続して実行される。
この場合、「性能表示モニタ制御処理」や「性能表示モニタ出力処理」が終了し、割込みが許可されたタイミングで「シリアル通信受信割込み処理」が実行される。割込みに関する受信データは、受信バッファに保存されているため、受信データを取り出すタイミングは遅れても、その後に受信データに関する処理が実行されるため問題は発生しない。
〔主制御CPU72の処理内容〕
主制御CPU72は、タイマ割込み処理(第1処理)を実行する(第1処理実行手段)。また、主制御CPU72は、タイマ割込み処理の実行中にシリアル通信受信割込み(所定の割込み)が発生した場合、タイマ割込み処理の実行を中断して、タイマ割込み処理とは異なるシリアル通信受信割込み処理(第2処理)を実行する(第2処理実行手段)。
タイマ割込み処理(第1処理)は、シリアル通信受信割込みを許可する割込み許可処理、及び、出球履歴を監視する処理であってシリアル通信受信割込みを許可しない割込み非許可処理を含む。
割込み許可処理は、使用領域に関する処理、例えば、「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」を除いた処理(特別遊技管理処理等)である。
割込み非許可処理は、領域外に関する処理、例えば、「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」である。
主制御CPU72は、割込み非許可処理を実行する場合、シリアル通信受信割込みを禁止している状態で割込み非許可処理を実行する(第1処理実行手段)。
また、主制御CPU72は、割込み非許可処理を実行する場合、割込み非許可処理を実行する前にシリアル通信受信割込みを禁止する処理を実行し、割込み非許可処理を実行し、割込み非許可処理を実行した後にシリアル通信受信割込みを許可する処理を実行する(第1処理実行手段)。
割込み非許可処理は、ベースを算出する処理のうちの一部の処理である。ベースを算出する処理のうちの一部の処理は、「性能表示モニタ制御処理(S219)」及び「性能表示モニタ出力処理(S165)」である。
図28は、タイマ割込み処理の変形形態を示す図である。
タイマ割込み処理は、図24に示す処理の順番で説明したが、以下のように変形することもできる。
タイマ割込み処理の処理順序は、〔1〕ダイナミックポート出力処理、〔2〕加算数算定処理(少なくとも入賞検出及び賞球数の算定)、〔3〕性能表示モニタ制御処理という順序とする。
〔1〕ダイナミックポート出力処理を最優先の処理としている理由は、コモンの切り替えタイミングとデータの表示時間を一定にするためである。このため、〔1〕ダイナミックポート出力処理は、タイマ割込み処理の前半(序盤)に行っている。
〔2〕加算数算定処理を次に優先する処理としている理由は、性能表示モニタ制御処理において、使用する賞球数・アウト数を使用領域内で事前に算出するため、加算数算定処理を性能表示モニタ制御処理よりも前に行う必要があるからである。
〔3〕性能表示モニタ制御処理を最後の優先順位としている理由は、性能表示モニタ制御処理は、加算数算定処理の終了後に実行する必要があるからである。
図中の〔A〕、〔B〕又は〔C〕に挿入する処理は、図24の配置例に限られずに、任意の処理(入力ポートの更新処理、入力ポートのエッジ検出処理、入賞口の判定処理、特別図柄に係る処理、普通図柄に係る処理、エラーに係る処理、外部出力に係る処理、試験信号出力に係る処理、ポート出力処理等)を挿入することができる。
この際、特別図柄に係る処理(特別遊技管理処理)を加算数算定処理より前に行うか後に行うかによって、算出されるベースの値は、異なる値となる。この理由は、加算数算定処理内で大当り中であるか否かの判定を行っているため、ベースの値の分母となるアウト数をカウントする場合とカウントしない場合とが存在するからである。
具体的には、特別図柄に係る処理が加算数算定処理より前の場合には、1回の割込み内で、特別図柄に係る処理で大当りとなり、かつ、アウトスイッチを検出していた場合、アウト数のカウントは行わない(アウトスイッチの検出は、大当たり中と判断してベースの計算から除外される)。
一方、特別図柄に係る処理が加算数算定処理より後の場合には、1回の割込み内で、特別図柄に係る処理で大当りとなり、かつ、アウトスイッチを検出していた場合、アウト数のカウントは行う(加算数算定処理の時点でまだ大当りとしていないため、アウトスイッチの検出は有効となり、ベースの計算から除外されない)。
このように、特別図柄に係る処理を加算数算定処理より前に配置するか後に配置するかによって、ベースの値は変化することになるが、特別図柄に係る処理は、遊技仕様や算出したいベースの内容に応じて、タイマ割込み処理の中の任意の場所に配置することができる。
図29及び図30は、設定変更処理の手順例を示すフローチャートである。
ステップS300:主制御CPU72は、設定値バッファをロードする処理を実行する。これにより、主制御CPU72は、現在の設定値を取得することができる。
ステップS302:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS304を実行する。一方、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS308を実行する。
ステップS304:主制御CPU72は、RAMクリアスイッチ304が押下されたか否かを確認する。なお、本実施形態では、RAMクリアスイッチ304と設定変更スイッチとを兼用させているため、ここではRAMクリアスイッチ304の押下を確認しているが、RAMクリアスイッチ304と設定変更スイッチとを兼用させておらず、設定変更スイッチを別途設けている場合には、本処理で設定変更スイッチが押下されたか否かを確認する。
その結果、RAMクリアスイッチ304が押下されたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS306を実行する。一方、RAMクリアスイッチ304が押下されていたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS308を実行する。
ステップS306:主制御CPU72は、設定値に1を加算する処理を実行する。例えば、ステップS300にてロードした設定値が「0(設定1)」である場合、本処理を実行すると、設定値は「1(設定2)」となる。また、ステップS300にてロードした設定値が「1(設定2)」である場合、本処理を実行すると、設定値は「2(設定3)」となる。なお、ステップS300にてロードした設定値が「5(設定6)」である場合、本処理を実行すると、設定値は元に戻って「0(設定1)」となる。
ここで、ステップS300にてロードした設定値が「5(設定6)」である場合、本処理を実行することにより、設定値は元に戻らずに「6(範囲外)」とし、次のステップS308及びステップS310で「0(設定1)」に補正する処理を行ってもよい。
ステップS308:主制御CPU72は、設定値が「0(設定1)」〜「5(設定6)」の範囲であるか否かを確認する。本処理は、意図しない設定値がセットされることを回避するための処理である。
その結果、設定値が「0(設定1)」〜「5(設定6)」の範囲であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS312を実行する。一方、設定値が「0(設定1)」〜「5(設定6)」の範囲であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS310を実行する。
ステップS310:主制御CPU72は、「0(設定1)」をセットする処理を実行する。これにより、意図しない設定値がセットされている場合には、「0(設定1)」をセットすることができる。
ステップS312:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS314を実行する。一方、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS322を実行する(ページ内結合子1→1)。
ステップS314:主制御CPU72は、設定キーがONからOFFに変化したか否かを確認する。主制御CPU72は、設定キースイッチ302からの入力信号がONからOFFに変化した場合に、設定キーがONからOFFに変化したと判断することができる。
なお、本判断処理は、設定キー(設定キースイッチ302)がOFFであるかという判断処理であってもよい。
その結果、設定キーがONからOFFに変化したことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS316を実行する。一方、設定キーがONからOFFに変化したことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS334を実行する(ページ外結合子C→C)。
ステップS316:主制御CPU72は、サブコマンドとして、「設定関連終了指定コマンド」を生成する処理を実行する。「設定関連終了指定コマンド」には、設定関連処理(設定変更に関する処理又は設定確認に関する処理)が終了したという情報や、設定値の情報を含ませることができる。
ステップS317:主制御CPU72は、サブコマンド群セット処理を実行する。この処理を実行することにより、「設定関連終了指定コマンド」を含む各種コマンドがサブコマンド送信用バッファにセットされる。各種コマンドは、電源投入時に送信するコマンドと同様のコマンドとすることができる。ここでセットされたコマンドは、サブコマンド送信処理において、演出制御装置124に送信される。
ステップS318:主制御CPU72は、セキュリティ信号出力用タイマに出力時間(例えば128ms)をセーブする処理を実行する(特別情報継続送信処理実行手段)。セキュリティ信号出力用タイマに出力時間をセーブすることにより、外部情報管理処理(図24のステップS217a)において、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号が出力される。
本処理は、特別情報継続送信処理の一部の処理(タイマをセットする処理)である。主制御CPU72は、本処理を設定確認状態の終了時だけでなく、設定変更状態の終了時にも実行する(特別情報継続送信処理実行手段)。
本処理では、設定確認時のセキュリティ信号出力時間が128ms以上となることを保証するために、設定確認の終了時に128msのセキュリティ信号出力用タイマをセットしている。
設定確認を終了する場合、セキュリティ信号出力用タイマのセットを行い、遊技機状態フラグをクリアする。これにより、次回のタイマ割込みから、設定変更処理(設定関連処理)は呼び出されなくなる。そして、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアップするまでセキュリティ信号が送信され続ける。プログラムのコードを削減するために、設定変更の終了時にもセキュリティ信号出力用タイマをセットするが、セキュリティ信号の出力時間が長くなっても問題ないため、そのままとしている。
なお、本処理の前に、設定確認状態が終了したか設定確認状態が終了したかの分岐処理を配置して、設定確認状態の終了時にだけ本処理を実行するようにすることもできる。
ステップS319:主制御CPU72は、遊技機状態フラグをクリアする処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、遊技機状態フラグに「00H」をセットする処理を実行する。これにより、遊技機の状態は、遊技可能状態へ移行する。
本処理を終了すると、主制御CPU72は、次に、ステップS332を実行する(ページ内結合子2→2)。
ステップS322:主制御CPU72は、設定キーがON又は内枠開放であるか否かを確認する。
その結果、設定キーがON又は内枠開放であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS332を実行する(ページ内結合子2→2)。一方、設定キーがON又は内枠開放であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS324を実行する。
ステップS324:主制御CPU72は、内枠閉鎖タイマを更新する処理を実行する。
この処理では、主制御CPU72は内枠(例えば内枠アセンブリ7)の閉鎖時に内枠閉鎖タイマに初期値を設定し、その後、時間の経過に伴って(本モジュールの呼び出しごとに)タイマをカウントダウンする。
ステップS324:主制御CPU72は、内枠閉鎖タイマがタイムアップしたか否かを確認する。具体的には、内枠閉鎖タイマの値が未だ0になっていなければ、主制御CPU72は内枠閉鎖タイマがタイムアップしていないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は、ステップS334を実行する(ページ外結合子C→C)。
この後、時間の経過に伴って内枠閉鎖タイマの値が0になると、主制御CPU72は、内枠閉鎖タイマがタイムアップしたと判断し(Yes)、ステップS328を実行する。
ステップS328:主制御CPU72は、遊技機状態フラグをクリアする処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、遊技機状態フラグに「00H」をセットする処理を実行する。これにより、遊技機の状態は、遊技可能状態へ移行する。
ステップS330:主制御CPU72は、設定変更完了時の処理へ移行する処理を実行する。具体的には、ジャンプ命令によって図23のステップS152a(ステップS153)に移行する処理を実行する(ページ外結合子「設定変更完了時の処理へ移行」→「設定変更完了時」)。
このような処理を実行することにより、設定変更及び設定確認を終了した場合は、リセット状態へ移行する。具体的には、電源断時の退避処理にジャンプする。そして、ジャンプ先では、チェックサム計算後、電源供給を確認し、プログラムの先頭(CPU初期化処理)に戻る。これにより、プログラムの構成が「初期化→設定変更又は設定確認(仮のメインループ)→設定変更後の初期化→本来のメインループ」となるところを、「初期化→メインループ(遊技可能状態、設定変更及び設定確認)」と簡略化することができる。
ここで、パチンコ機1に設定の機能(設定変更装置300)を追加する場合、電源投入時の処理を、(1)初期化処理、(2)設定変更中のメインループ処理、(3)設定変更後の再初期化処理(表示器のクリア処理、RAMの再クリア処理、遊技可能状態への移行処理等)、(4)遊技中のメインループ処理という構成にする必要がある。
このように、設定の機能を追加すると、設定変更処理そのものに加え、設定変更処理の前後の処理も必要となるため、プログラムコード量が大幅に増加する。
そこで、本実施形態では、電源投入時の処理(CPU初期化処理の少なくとも一部の処理)と、電源断予告時の退避処理(電源断予告時割込み処理の少なくとも一部の処理)とを、設定変更終了後の処理として兼用するようにしている。
具体的には、タイマ割込み中に呼ばれる設定変更処理において、設定変更又は設定確認の終了条件を満たした場合に、タイマ割込み処理に戻らず、電源断予告時の退避処理(電源断予告時割込み処理の途中)へ移行する。
電源断予告時の退避処理では、全出力ポートのクリア、チェックサムの算定・保存を行い、その後は電源がONのままであることから、プログラム先頭(CPU初期化処理)に戻り、電源復帰時と同様の初期化処理を通じて通常の遊技状態に移行する。
このように、設定変更終了後の処理について、電源投入時の処理及び電源断予告時の退避処理を兼用することで、設定変更後の処理を専用のプログラムで行う場合と比較して、プログラムコードの増加量を抑えることができる。
ステップS332:主制御CPU72は、内枠閉鎖タイマをクリアする処理を実行する。そして、本処理を終えると、主制御CPU72は、次に、ステップS334を実行する(ページ外結合子C→C)。
ステップS334:主制御CPU72は、コモン0,1バッファに表示データ「rn.」をセットする処理を実行する。
ステップS336:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS338を実行する。一方、遊技機状態フラグが「01H(設定変更状態)」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS340を実行する。
ステップS338:主制御CPU72は、コモン2バッファに表示データとして「−」に対応するデータをセットする処理を実行する。主制御CPU72は、次に、ステップS342を実行する。
ステップS340:主制御CPU72は、コモン2バッファに表示データとして「空欄(非表示)」に対応するデータをセットする処理を実行する。主制御CPU72は、次に、ステップS342を実行する。
ステップS342:主制御CPU72は、設定値バッファをロードする処理を実行する。これにより、主制御CPU72は、設定変更後等の設定値を取得することができる。
ステップS344:主制御CPU72は、設定値を表示データに変換する処理を実行する。
ステップS346:主制御CPU72は、コモン3バッファに表示データとして、ステップS344の処理によって変換された表示データをセットする処理を実行する。
例えば、設定値が「5(設定6)」であり、設定変更中である場合、性能表示モニタ200の4つの7セグメントLED201〜204には、左側から順番に、「r」「n.」「−」「6」が表示される。また、設定値が「0(設定1)」であり、設定確認中である場合、性能表示モニタ200の4つの7セグメントLED201〜204には、左側から順番に、「r」「n.」「空欄(非表示)」「1」が表示される。
すなわち、性能表示モニタ200の「r」「n.」「−」「設定値」という表示態様は、設定変更中の表示態様(第1表示態様)であり、性能表示モニタ200の「r」「n.」「空欄(非表示)」「設定値」という表示態様は、設定確認中の表示態様(第2表示態様)である。
このような処理を実行することにより、性能表示モニタ200は、設定変更中と、設定確認中とでは、異なる表示態様で設定値を表示し、設定値を表示している際には、ベースを表示しないようにすることができる。
また、このような処理を実行することにより、性能表示モニタ200は、設定値又はベースを表示可能であり、すなわち、主制御CPU72は、性能表示モニタ200に対して設定値又はベースを表示させることができ、性能表示モニタ200が設定値を表示している際にはベースを表示せず、性能表示モニタ200がベースを表示している際には設定値を表示しないようにすることができる。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
〔スイッチ管理処理〕
図31は、スイッチ管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順を追って説明する。
ステップS10:主制御CPU72は、第1特別図柄に対応する中始動入賞口スイッチ80から入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS12に進んで第1特別図柄記憶更新処理を実行する。具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS14に進む。
ステップS14:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する右始動入賞口スイッチ82から入賞検出信号が入力(抽選契機が発生)されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS16に進んで第2特別図柄記憶更新処理を実行する。ここでも同様に、具体的な処理の内容については別のフローチャートを用いてさらに後述する。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS18に進む。
ステップS18:主制御CPU72は、第1可変入賞装置30の第1大入賞口に対応する第1カウントスイッチ84から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS20に進んで第1大入賞口カウント処理を実行する。第1大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に1ラウンドごとの第1可変入賞装置30への入賞球数をカウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS21aに進む。
ステップS21a:主制御CPU72は、第2可変入賞装置31の第2大入賞口に対応する第2カウントスイッチ85から入賞検出信号が入力されたか否かを確認する。この入賞検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS21bに進んで第2大入賞口カウント処理を実行する。第2大入賞口カウント処理では、主制御CPU72は大当り遊技中に第2可変入賞装置31への入賞球数をカウントする。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はステップS22に進む。
ステップS22:主制御CPU72は、普通図柄に対応するゲートスイッチ78から通過検出信号が入力されたか否かを確認する。この通過検出信号の入力が確認された場合(Yes)、主制御CPU72は次のステップS24に進んで普通図柄記憶更新処理を実行する。普通図柄記憶更新処理では、主制御CPU72は現在の普通図柄作動記憶数が上限数(例えば4個)未満であるか否かを確認し、上限数に達していなければ、普通図柄当り乱数を取得する。また、主制御CPU72は、普通図柄作動記憶数を1インクリメントする。そして、主制御CPU72は、取得した普通図柄当り乱数値をRAM76の乱数記憶領域に記憶させる。一方、入賞検出信号の入力がなかった場合(No)、主制御CPU72はタイマ割込み処理(図24)に復帰する。
〔第1特別図柄記憶更新処理〕
図32は、第1特別図柄記憶更新処理(図31中のステップS12)の手順例を示すフローチャートである。以下、第1特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS30:ここでは先ず、主制御CPU72は第1特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値(例えば4とする)未満であるか否かを確認する。作動記憶数カウンタは、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。ここで、RAM76の乱数記憶領域は、第1特別図柄及び第2特別図柄で共通して使用する8つのセクション(例えば各2バイト)に分けられており、各セクションには大当り決定乱数及び大当り図柄乱数を1個ずつセット(組)で記憶可能である。このとき、第1特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が最大値に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ管理処理(図31)に復帰する。一方、作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS31に進む。
ステップS31:主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数を1つ加算する。第1特別図柄作動記憶数カウンタは、例えばRAM76の作動記憶数領域に記憶されており、主制御CPU72はその値をインクリメント(+1)する。ここで加算されたカウンタの値に基づき、第1特別図柄作動記憶ランプ34aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS32:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数回路75から第1特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第1抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値の取得は、乱数回路75のピンアドレスを指定して行う。主制御CPU72が8ビット処理の場合、アドレスの指定は上位及び下位で1バイトずつ2回に分けて行われる。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り決定乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り決定乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS33:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。この乱数値の取得もまた、大当り図柄乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行う。主制御CPU72は、指定したアドレスから大当り図柄乱数値をリードすると、これを第1特別図柄に対応する大当り図柄乱数として転送先のアドレスにセーブする。
ステップS34:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第1特別図柄の変動条件に関する乱数値として、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得も同様に、変動用乱数カウンタ領域のアドレスを指定して行われる。そして、主制御CPU72は、指定したアドレスからリーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をそれぞれ取得すると、これらを転送先のアドレスにセーブする。
ステップS35:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第1特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段、抽選要素記憶手段)。複数のセクションには順番(例えば第1〜第4)が設定されており、現段階で第1〜第4の全てのセクションが空きであれば、第1セクションから順に各乱数が記憶される。あるいは、第1セクションが既に埋まっており、その他の第2〜第4セクションが空きであれば、第2セクションから順に各乱数が記憶されていく。なお、乱数記憶領域の読み出しはFIFO(First In First Out)形式である。
ステップS36:次に主制御CPU72は、現在の特別遊技管理ステータス(遊技状態)が大当り中であるか否かを確認する。大当り中以外であれば(No)、主制御CPU72は次以降のステップS37,S38を実行する。大当り中であれば(Yes)、主制御CPU72はステップS37,S38をスキップしてステップS38aに進む。本実施形態においてこの判断を行っているのは、大当り中に発生した入球については先読みによる演出を行わないためである。
ステップS37:大当り中以外の場合(ステップS36:No)、主制御CPU72は第1特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する。この処理は、先のステップS32〜S34でそれぞれ取得した第1特別図柄の大当り決定乱数及び大当り図柄乱数に基づいて、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し、それによって演出内容を判定(いわゆる「先読み」)するためのものである。なお、具体的な処理の内容については別のフローチャートを参照しながらさらに後述する。
ステップS38:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して特図先判定演出コマンドの上位バイト分(例えば「B8H」)をセットする。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第1特別図柄に関する特図先判定演出用」であることを記述したものである。なお、特図先判定演出コマンドの下位バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS37)においてセットされているので、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが生成されることになる。
ステップS38a:次に主制御CPU72は、第1特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。具体的には、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BBH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」〜「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。このとき下位バイトについては、デフォルトで第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表している。つまり、下位バイトが「01H」であれば、それは前回までの作動記憶数「00H」から1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「01H」となったことを表している。同様に、下位バイトが「02H」〜「04H」であれば、それは前回までの作動記憶数「01H」〜「03H」からそれぞれ1つ増加した結果、今回の作動記憶数が「02H」〜「04H」となったことを表している。なお、上記の先行値「BBH」は、今回の演出コマンドが第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS39:そして、主制御CPU72は、第1特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。この処理は、先のステップS38で生成した特図先判定演出コマンドや、ステップS38aで生成した作動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えるか、もしくは第1特別図柄作動記憶数が4に達していた場合(ステップS30:No)、主制御CPU72はスイッチ管理処理(図31)に復帰する。
〔第2特別図柄記憶更新処理〕
図33は、第2特別図柄記憶更新処理(図31中のステップS16)の手順例を示すフローチャートである。以下、第2特別図柄記憶更新処理の手順について順を追って説明する。
ステップS40:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照し、作動記憶数が最大値未満であるか否かを確認する。第2特別図柄作動記憶数カウンタについても上記と同様に、RAM76の乱数記憶領域に記憶されている大当り決定乱数や大当り図柄乱数等の個数(組数)を表すものである。このとき第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値(例えば4とする)に達していれば(No)、主制御CPU72はスイッチ管理処理(図31)に復帰する。一方、未だ第2特別図柄作動記憶数カウンタの値が最大値未満であれば(Yes)、主制御CPU72は次のステップS41以降に進む。
ステップS41:主制御CPU72は、第2特別図柄作動記憶数を1つ加算(第2特別図柄作動記憶数カウンタの値をインクリメント)する。先のステップS31(図32)と同様に、ここで加算されたカウンタの値に基づき、第2特別図柄作動記憶ランプ35aの点灯状態が制御されることになる。
ステップS42:そして、主制御CPU72は、サンプリング回路77を通じて乱数回路75から第2特別図柄に対応する大当り決定乱数値を取得する(第2抽選要素の取得、抽選要素取得手段)。乱数値を取得する手法は、先に説明したステップS32(図32)と同様である。
ステップS43:次に主制御CPU72は、RAM76の大当り図柄乱数カウンタ領域から第2特別図柄に対応する大当り図柄乱数値を取得する。乱数値を取得する方法は、先に説明したステップS33(図32)と同様である。
ステップS44:また、主制御CPU72は、RAM76の変動用乱数カウンタ領域から、第2特別図柄の変動条件に関するリーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数を順番に取得する(変動パターン決定要素取得手段)。これら乱数値の取得もまた、先に説明したステップS34(図32)と同様に行われる。
ステップS45:主制御CPU72は、セーブした大当り決定乱数、大当り図柄乱数、リーチ判定乱数及び変動パターン決定乱数をともに第2特別図柄に対応する乱数記憶領域に転送し、これら乱数を領域内の空きセクションにセットで記憶させる(記憶手段)。記憶の手法は、先に説明したステップS35(図32)と同様である。
ステップS45a:次に主制御CPU72は、現在の遊技管理ステータス(遊技状態)が大当り中であるか否かを確認する。そして、大当り中以外であれば(No)、主制御CPU72は次以降のステップS46,S47を実行する。逆に大当り中であれば(Yes)、主制御CPU72はステップS46,S47をスキップしてステップS48に進む。本実施形態においてこの判断を行っているのは、同じく大当り中に発生した入球については先読みによる演出を行わないためである。
ステップS46:大当り中以外である場合(ステップS45a:No)、次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して取得時演出判定処理を実行する。この処理は、先のステップS42〜S44でそれぞれ取得した第2特別図柄の大当り決定乱数及び大当り図柄乱数に基づいて、事前(変動開始前)に内部抽選の結果を判定し、それによって演出内容を判定するためのものである。なお、具体的な処理の内容は後述する。
ステップS47:取得時演出判定処理から復帰すると、次に主制御CPU72は特図先判定演出コマンドの上位バイト分(例えば「B9H」)をセットする。この上位バイトデータは、コマンド種別が「第2特別図柄に関する特図先判定演出用」であることを記述したものである。ここでも同様に、特図先判定演出コマンドの下位バイト分は、先の取得時演出判定処理(ステップS46)においてセットされているので、ここでは下位バイトに上位バイトを合成することで例えば1ワード長のコマンドが生成されることになる。
ステップS48:次に主制御CPU72は、第2特別図柄に関して作動記憶数増加時演出コマンドをセットする。ここでは、コマンドの種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対し、増加後の作動記憶数(例えば「01H」〜「04H」)を下位バイトに付加した1ワード長の演出コマンドを生成する。第2特別図柄についても同様に、デフォルトで下位バイトの第2の位を「0」とすることにより、その値が「作動記憶数の増加による結果(変化情報)」であることを表すことができる。なお、先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS49:そして、主制御CPU72は、第2特別図柄に関して演出コマンド出力設定処理を実行する。これにより、第2特別図柄に関して特図先判定演出コマンドや作動記憶数増加時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド等を演出制御装置124に対して送信する準備が行われる(記憶数通知手段)。また、以上の手順を終えると、主制御CPU72はスイッチ管理処理(図31)に復帰する。
〔取得時演出判定処理〕
図34は、取得時演出判定処理の手順例を示すフローチャートである。主制御CPU72は、先の第1特別図柄記憶更新処理及び第2特別図柄記憶更新処理(図32中のステップS37,図33中のステップS46)においてこの取得時演出判定処理を実行する(先判定実行手段、先読み処理実行手段)。上記のように、この処理は第1特別図柄(中始動入賞口26への入球時)、第2特別図柄(可変始動入賞装置28への入球時)のそれぞれについて実行される。したがって以下の説明は、第1特別図柄に関する処理に該当する場合と、第2特別図柄に関する処理に該当する場合とがある。以下、各手順に沿って処理の内容を説明する。
ステップS50:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンド(先判定情報)の下位バイト分(例えば「00H」)をセットする。なお、ここでセットしたバイトデータはコマンドの標準値(はずれ時)を表すものとなる。
ステップS52:次に主制御CPU72は、先判定用乱数値として大当り決定乱数をロードする。ここでロードする乱数は、先の第1特別図柄記憶更新処理(図32中のステップS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図33中のステップS45)でRAM76に記憶されているものである。
ステップS54:そして、主制御CPU72は、ロードした乱数が当り値の範囲外(ここでは下限値以下)であるか否かを判定する(抽選結果先判定手段)。具体的には、主制御CPU72は比較値(下限値)をAレジスタにセットし、この比較値からロードした乱数値を減算する。なお、比較値(下限値)は、パチンコ機1における内部抽選の当選確率(設定値に応じた当選確率)に応じて設定される。次に主制御CPU72は、例えばフラグレジスタの値から演算結果が0又は正の値であるか否かを判別する。その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)、主制御CPU72はステップS80に進む。
ステップS80:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン情報事前判定処理を実行する(変動パターン先判定手段)。この処理では、主制御CPU72は、はずれ時の変動時間について変動パターン先判定コマンドを生成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、特に「時間短縮機能」の作動時における変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映される。例えば、現在の状態が「時間短縮機能」の作動時であれば、主制御CPU72はロードしたリーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものであるか否かを判断する。その結果、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものである場合、主制御CPU72は「時短中非短縮変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。なお、リーチ変動の場合はさらに、リーチモード乱数から「リーチグループ(リーチの種類)」をも判断し、その結果から変動パターン先判定コマンドを生成することとしてもよい。一方、変動時間が「はずれリーチ変動(非短縮変動時間)」に対応するものでない場合、主制御CPU72は「時短中短縮変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。あるいは、現在の状態が「時間短縮機能」の非作動時(低確率状態)であれば、主制御CPU72はロードしたリーチ判定乱数に基づいて、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものであるか否かを判断する。その結果、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものである場合、主制御CPU72は「通常はずれリーチ変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。一方、変動時間が「通常はずれリーチ変動」に対応するものでない場合、主制御CPU72は「通常はずれ変動時間」に対応する変動パターン先判定コマンドを生成する。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、上記のように演出コマンド出力設定処理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。なお、この処理において、主制御CPU72は、小当り時の変動パターンについて、上述したはずれ時の処理と同様に変動パターン先判定コマンドを生成してもよい。
以上の手順を実行すると、主制御CPU72は取得時演出判定処理を終了し、呼び出し元の第1特別図柄記憶更新処理(図31)又は第2特別図柄記憶更新処理(図32)に復帰する。一方、先のステップS54の判断において、ロードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(ステップS54:No)、主制御CPU72は次にステップS56に進む。
ステップS56:主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグがセットされているか否かを確認する。先判定結果による確率状態予定フラグは、未だ変動は開始されていないが、これまで記憶されている大当り決定乱数の中に当選値がある場合にセットされるものである。具体的には、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値があった場合、これと組になる大当り図柄乱数が「いずれかの確変図柄」に該当するものであれば、確率状態予定フラグに例えば「A0H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よりも後に取得された大当り決定乱数の事前判定(先読み判定)に際して、高確率状態になることを予定として設定するためのフラグ値を表すものである。一方、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値があった場合であって、これと組になる大当り図柄乱数が「いずれかの通常図柄」に該当するものであれば、確率状態予定フラグに例えば「01H」がセットされる。この値は、この大当り決定乱数よりも後に取得された大当り決定乱数の事前判定(先読み判定)に際して、通常(低)確率状態になることを予定として設定するためのフラグ値を表すものである。なお、これまでに記憶されている大当り決定乱数に当選値が未だ存在しなければ、フラグ値はリセット(00H)されている。また、確率状態予定フラグの値は、例えばRAM76のフラグ領域に格納されている。なお、ここでは「確率状態予定フラグ」を用いて厳密に事前の当り判定を行う例を挙げているが、単純に現在の確率状態に基づいて事前の当り判定を行う場合、このステップS56と以降のステップS58,ステップS60,ステップS62,ステップS76等を省略してもよい。
主制御CPU72は、未だ確率状態予定フラグがセットされていなければ(ステップS56:No)、次にステップS66を実行する。
ステップS66:この場合、主制御CPU72は次に低確率時(通常時)用比較値をAレジスタにセットする。なお、低確率時用比較値もまた、パチンコ機1における低確率時の当選確率(設定値に応じた当選確率)に応じて設定される。
ステップS68:次に主制御CPU72は、「現在の確率状態フラグ」をロードする。この確率状態フラグは、現在の内部状態が高確率(確変中)であるか否かを表すものであり、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものである。現在の確率状態が高確率(確変中)であれば、状態フラグとして値「01H」がセットされており、低確率(通常中)であれば、状態フラグの値はリセットされている(「00H」)。
ステップS70:そして、主制御CPU72は、ロードした現在の特別図柄確率状態フラグが高確率を表すものでないか否かを確認し(≠01H)、その結果、高確率を表すものであれば(No)、次にステップS64を実行する。
ステップS64:主制御CPU72は、高確率時用比較値をセットする。これにより、先のステップS66でセットされた低確率時用比較値が書き換えられることになる。なお、高確率時用比較値は、パチンコ機1における高確率時の当選確率(設定値に応じた当選確率)に応じて設定される。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが未だセットされていない場合であって、現在の内部状態が高確率の場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステップS72を実行することになる。これに対し、先のステップS70で現在の確率状態フラグが高確率を表すものでないことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS64をスキップして次のステップS72を実行する。
ステップS72:主制御CPU72は、先のステップS52でロードした乱数が当り値の範囲外であるか否かを判定する(抽選結果先判定手段)。すなわち、主制御CPU72は状態別でセットした比較値から大当り決定乱数値を減算する。そして、主制御CPU72は、同様にフラグレジスタの値から演算結果が負の値(<0)であるか否かを判別し、その結果、ロードした乱数が当り値の範囲外であれば(Yes)、主制御CPU72は上記のはずれ時変動パターン情報事前判定処理(ステップS80)を実行する。これに対し、ロードした乱数が当り値の範囲外でなく、範囲内であれば(No)、主制御CPU72は次にステップS74に進む。
ステップS74:主制御CPU72は、大当り図柄種別判定処理を実行する。この処理は、大当り決定乱数と組になっている大当り図柄乱数に基づいて、そのときの大当り種別(当選種類)を判定するためのものである。例えば、主制御CPU72は先の第1特別図柄記憶更新処理(図32中のステップS35)又は第2特別図柄記憶更新処理(図33中のステップS45)で記憶した図柄別の大当り図柄乱数をロードすると、上記のステップS54と同様に比較値を用いた演算を実行し、その結果から大当り種別として「確変図柄」又は「通常図柄」のいずれに該当するかを判別する。主制御CPU72は、このときの判別結果を特別図柄先判定値として記憶し、次のステップS76に進む。
ステップS76:そして、主制御CPU72は、先判定結果による確率状態予定フラグの値をセットする。具体的には、先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値が「通常図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態予定フラグに値「01H」をセットする。一方、特別図柄先判定値が「確変図柄」を表す場合、主制御CPU72は確率状態予定フラグに値「A0H」をセットする。これにより、次回以降の処理ではステップS56において「フラグセット済み」と判定されることになる。
ステップS78:主制御CPU72は、特図先判定演出コマンドの下位バイトとして、先のステップS74で記憶した特別図柄先判定値をセットする。特別図柄先判定値は、例えば「通常図柄」に該当する場合は「01H」がセットされ、「確変図柄」に該当する場合は「A0H」がセットされる。いずれにしても、ここで下位バイト分のデータをセットすることにより、先のステップS50でセットした標準の下位バイトデータ「00H」が書き換えられることになる。
ステップS79:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン情報事前判定処理を実行する(変動パターン先判定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り時の変動時間について、変動パターン先判定コマンドを生成する。ここで生成される変動パターン先判定コマンドには、例えば大当り時のリーチ変動時間(又は変動パターン番号)に関する事前の判定情報が反映される。また、ここで生成された変動パターン先判定コマンドは、上記のように演出コマンド出力設定処理(ステップS39,S49)で送信バッファにセットされる。
以上は、先判定結果による確率状態予定フラグがセットされる前(内部初当り前)における手順である。これに対し、先のステップS76を経て確率状態予定フラグがセットされた場合、以下の手順が実行される。ただし、上記のように現在の確率状態だけで事前の当り判定を行う場合、以下のステップS56,ステップS58,ステップS60,ステップS62、及びステップS76を実行する必要はない。
ステップS56:主制御CPU72は、既に確率状態予定フラグに値がセットされていることを確認すると(Yes)、次にステップS58を実行する。
ステップS58:主制御CPU72は、先ず低確率時(通常時)用比較値をAレジスタにセットする。
ステップS60:次に主制御CPU72は、「確率状態予定フラグ」をロードする。確率状態予定フラグは、上記のように直前の先判定結果に基づきそれ以降の先判定において確率状態を予定的に設定するためのものであり、RAM76のフラグ領域内に記憶されているものである。直前の先判定結果に基づく確率状態が高確率(確変)に移行する予定であれば、上記のように確率状態予定フラグの値として「A0H」がセットされており、逆に直前の先判定結果に基づく確率状態が低確率(通常)に戻る予定であれば、確率状態予定フラグの値として「01H」がセットされている。
ステップS62:そして、主制御CPU72は、ロードした確率状態予定フラグが高確率の予定を表すものでないか否かを確認し(≠01H)、その結果、高確率の予定を表すものであれば(No)、次にステップS64を実行し、高確率時用比較値をセットする。
このように、先判定結果による確率状態予定フラグが既にセットされており、その値が高確率を予定するものである場合は、比較値を高確率時用に書き換えた上で次のステップS72以降を実行することになる。これに対し、先のステップS62で確率状態予定フラグが高確率の予定を表すものでなく、通常(低)確率の予定を表すものであることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS64をスキップして次のステップS72以降を実行する。これにより本実施形態では、先判定結果に基づくその後の内部状態の変化(通常確率状態→高確率状態、高確率状態→通常確率状態)を考慮した上で、事前の大当り判定を行うことができる。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は第1特別図柄記憶更新処理(図32)又は第2特別図柄記憶更新処理(図33)に復帰する。
〔特別遊技管理処理〕
図35は、特別遊技管理処理の構成例を示すフローチャートである。
特別遊技管理処理は、実行選択処理(ステップS1000)、特別図柄変動前処理(ステップS2000)、特別図柄変動中処理(ステップS3000)、特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)、大当り時可変入賞装置管理処理(ステップS5000)、小当り時可変入賞装置管理処理(ステップS6000)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って特別遊技管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS1000:実行選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS2000〜ステップS5000のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、主制御CPU72は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして特別遊技管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況(特別図柄遊技管理ステータス)によって異なる。例えば、未だ特別図柄が変動表示を開始していない状況であれば(特別図柄遊技管理ステータス:00H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動前処理(ステップS2000)を選択する。一方、既に特別図柄変動前処理が完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:01H)、主制御CPU72は次のジャンプ先として特別図柄変動中処理(ステップS3000)を選択し、特別図柄変動中処理まで完了していれば(特別図柄遊技管理ステータス:02H)、次のジャンプ先として特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を選択するといった具合である。なお、本実施形態ではジャンプ先のアドレスを「ジャンプテーブル」で指定して処理を選択しているが、このような選択手法とは別に、「プロセスフラグ」や「処理選択フラグ」等を用いてCPUが次に実行するべき処理を選択している公知のプログラミング例もある。このようなプログラミング例では、CPUが一通り各処理をCALLし、その先頭ステップで一々フラグを参照して条件分岐(継続/リターン)することになるが、本実施形態の選択手法では、主制御CPU72が各処理を一々呼び出す手間は不要である。
ステップS2000:特別図柄変動前処理では、主制御CPU72は特別図柄の変動表示を開始するための条件を整える作業を行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS3000:特別図柄変動中処理では、主制御CPU72は変動タイマをカウントしつつ、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。具体的には、7セグメントLEDの各セグメント及びドット(0番〜7番)に対してON又はOFFの駆動信号(1バイトデータ)を生成する。駆動信号のパターンは時間の経過に伴って変化し、それによって特別図柄の変動表示が行われる。
ステップS4000:特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の駆動制御を行う。ここでも同様に、7セグメントLEDの各セグメント及びドットに対してON又はOFFの駆動信号を生成するが、駆動信号のパターンは一定であり、これにより特別図柄の停止表示が行われる。
ステップS5000:大当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において大当りの態様で特別図柄が停止表示された場合に選択される。例えば、特別図柄が大当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から大当り遊技状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態)に移行する契機が発生する。大当り遊技中は、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が大当り時可変入賞装置管理処理にセットされ、特別図柄の変動表示は行われない。大当り時可変入賞装置管理処理においては、第1大入賞口ソレノイド90又は第2大入賞口ソレノイド97が一定時間(例えば29秒間若しくは0.1秒間又は10個の遊技球の入球をカウントするまで)、予め設定された連続作動回数(例えば15回)にわたって励磁され、これにより第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が決まったパターンで開閉動作する(特別電動役物の連続作動)。この間に第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31に対して遊技球を集中的に入賞させることで、遊技者には、まとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられる(特別遊技実行手段)。なお、このように大当り時に第1可変入賞装置30や第2可変入賞装置31が開閉動作することを「ラウンド」と称し、連続作動回数が全部で15回あれば、これらを「15ラウンド」と総称することがある。
また、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理において大入賞口開放パターン(ラウンド数と1ラウンドごとの開閉動作の回数、開放時間等)を設定すると、1ラウンド分の第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作を終了させるごとにラウンド数カウンタの値を1インクリメントする。ラウンド数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。また、主制御CPU72は、ラウンド数カウンタの値を表すラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、サブコマンド送信処理(図18中のステップS144)において演出制御装置124に送信される。ラウンド数カウンタの値が設定した連続作動回数に達すると、主制御CPU72はそのラウンド限りで大当り遊技(大役)を終了する。
そして、大当り遊技を終了すると、主制御CPU72は、設定変更時等に用いる遊技機状態フラグとは別の内部状態に関する遊技状態フラグ(確率変動機能作動フラグ、時間短縮機能作動フラグ)に基づいて大当り遊技終了後の状態(高確率状態、時間短縮状態)を変化させる(高確率時間短縮状態移行手段、有利遊技状態移行手段)。「高確率状態」では確率変動機能が作動し、内部抽選での当選確率が通常よりも例えば10倍程度に高くなる(特定遊技状態移行手段、高確率状態移行手段、高確率状態設定手段)。また、「時間短縮状態」では時間短縮機能が作動し、上記のように普通図柄の作動抽選が高確率になり、また、普通図柄の変動時間が短縮されるとともに可変始動入賞装置28の開放時間が延長されて開放回数が増加する(いわゆる電チューサポートが行われる)。なお、「高確率状態」及び「時間短縮状態」については、制御上でいずれか一方だけに移行する場合もあれば、これら両方に合わせて移行する場合もある。
ステップS6000:小当り時可変入賞装置管理処理は、先の特別図柄停止表示中処理において小当りの態様で特別図柄が停止表示された場合に選択される。例えば、特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、それまでの通常状態から小当り遊技状態に移行する契機が発生する。小当り遊技中は、先の実行選択処理(ステップS1000)においてジャンプ先が小当り時可変入賞装置管理処理にセットされ、特別図柄の変動表示は行われない。小当り遊技においては、第1可変入賞装置30が所定の開放時間(例えば、0.1秒)で所定回数(例えば2回)だけ開閉動作するものの、第1大入賞口への入賞はほとんど発生しない。
〔複数の当選種類〕
本実施形態では、例えば複数の当選種類として、以下の当選種類が設けられている。
(1)「11ラウンド確変大当り1〜11」
(2)「15ラウンド確変大当り1〜6」
(3)「8ラウンド確変大当り」
(4)「6ラウンド確変大当り」
(5)「11ラウンド通常大当り」
(6)「3ラウンド確変大当り」
(7)「5ラウンド確変大当り」
(8)「5ラウンド通常大当り」
上記の当選種類は、当選時に停止表示される第1特別図柄又は第2特別図柄の種類に対応している。例えば、「11ラウンド確変大当り1〜11」は「11ラウンド確変図柄1〜11」の大当りに対応し、「11ラウンド通常大当り」は「11ラウンド通常図柄」の大当りに対応する。このため以下では、「当選種類」のことを「当選図柄」として適宜呼称するものとする。
〔11ラウンド確変図柄1〜11〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「11ラウンド確変図柄1〜11」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第1可変入賞装置30の第1大入賞口の開放が1回ずつ行われ、これが11ラウンド目まで継続する。「11ラウンド確変図柄1〜11」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
ここで、第1可変入賞装置30の第1大入賞口は、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉鎖される。また、第2可変入賞装置31の第2大入賞口も同様に、1ラウンド内に規定回数(例えば10回=遊技球10個)の入賞が発生すると、最長の開放時間の経過を待たずに閉鎖される。
〔15ラウンド確変図柄1〜7〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「15ラウンド確変図柄1〜7」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第1可変入賞装置30の第1大入賞口30b又は第2可変入賞装置31の第2大入賞口31bの開放が1回ずつ行われ、これが15ラウンド目まで継続する。「15ラウンド確変図柄1〜7」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
〔8ラウンド確変図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「8ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第1可変入賞装置30の第1大入賞口30bの開放が1回ずつ行われ、これが8ラウンド目まで継続する。「8ラウンド確変図柄」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
〔6ラウンド確変図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「6ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第1可変入賞装置30の第1大入賞口30bの開放が1回ずつ行われ、これが6ラウンド目まで継続する。「6ラウンド確変図柄」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
〔11ラウンド通常図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「11ラウンド通常図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第1可変入賞装置30の第1大入賞口30bの開放が1回ずつ行われ、これが11ラウンド目まで継続する。「11ラウンド通常」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「時間短縮機能」を作動させることで、「低確率時間短縮状態」に移行する。
〔3ラウンド確変図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「3ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第2可変入賞装置31の第2大入賞口31bの開放が1回ずつ行われ、これが3ラウンド目まで継続する。「3ラウンド確変図柄」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
〔5ラウンド確変図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「5ラウンド確変図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第2可変入賞装置31の第2大入賞口31bの開放が1回ずつ行われ、これが5ラウンド目まで継続する。「5ラウンド確変図柄」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「確率変動機能」及び「時間短縮機能」を作動させることで、「高確率時間短縮状態」に移行する。
〔5ラウンド通常図柄〕
上記の特別図柄停止表示中処理において、特別図柄が「5ラウンド通常図柄」の態様で停止表示されると、大当り遊技が実行される(特別遊技実行手段)。この場合、第2可変入賞装置31の第2大入賞口31bの開放が1回ずつ行われ、これが5ラウンド目まで継続する。「5ラウンド通常」に該当した場合、大当り遊技の終了後に「時間短縮機能」を作動させることで、「低確率時間短縮状態」に移行する。
いずれにしても、当選図柄がいずれかの「確変図柄」に該当すると、大当り遊技終了後に内部状態を「高確率時間短縮状態」に移行させる特典が遊技者に付与される。一方、当選図柄がいずれかの「通常図柄」に該当すると、大当り遊技終了後に内部状態は「低確率時間短縮状態」に移行する。
なお、大当り遊技中のオープニング時間、ラウンド間インターバル時間、エンディング時間は、それぞれ共通の「5.0秒」、「1.5秒」、「7.0秒」となっている。なお、オープニング時間とは、大当り遊技が開始してから大入賞口が開放するまでの待機時間であり、ラウンド間インターバル時間とは、ラウンドとラウンドとの間に設定される待機時間であり、エンディング時間とは、大当り遊技の最終ラウンドが終了した後に設定される待機時間である。
〔小当り〕
また、本実施形態では、非当選以外の当選種類として小当りが設けられている。小当りに当選すると、大当り遊技とは別に小当り遊技が行われて第1可変入賞装置30が開閉動作する(特例遊技実行手段)。すなわち、先の特別図柄停止表示中処理において、第1特別図柄が小当りの態様で停止表示されると、通常確率状態又は高確率状態の中で小当り遊技(第1可変入賞装置30が作動する遊技)が実行される。このような小当り遊技では第1可変入賞装置30が所定回数(例えば2回)だけ開閉動作するものの、第1大入賞口への入賞はほとんど発生しない。また、小当り遊技が終了しても、「確率変動機能」が作動することはなく、「時間短縮機能」が作動することもないので、「高確率状態」や「時間短縮状態」へ移行する特典は付与されない(そのための前提条件とはならない。)。また、「高確率状態」で小当りに当選しても、その小当り遊技終了後に「高確率状態」が終了することはないし、「時間短縮状態」で小当りに当選しても、その小当り遊技終了後に「時間短縮状態」が終了することもない(上限回数に達した場合を除く。)。なお、本実施形態では、小当りを設定する遊技仕様としているが、小当りを設定しない遊技仕様とすることもできる。
〔特別図柄変動前処理〕
図36は、特別図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2100:先ず主制御CPU72は、第1特別図柄作動記憶数又は第2特別図柄作動記憶数が残存しているか(0より大であるか)否かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。第1特別図柄及び第2特別図柄の両方の作動記憶数が0であった場合(No)、主制御CPU72はステップS2500のデモ設定処理を実行する。
ステップS2500:この処理では、主制御CPU72はデモ演出用コマンドを生成する。デモ演出用コマンドは、サブコマンド送信処理(図18中のステップS144)において演出制御装置124に出力される。デモ設定処理を実行すると、主制御CPU72は特別遊技管理処理に復帰する。なお、復帰時は、上記のように末尾アドレスに復帰する(以降も同様)。
これに対し、第1特別図柄又は第2特別図柄のいずれかの作動記憶数カウンタの値が0より大きければ(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2200を実行する。
ステップS2200:主制御CPU72は、特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。この処理では、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域に記憶されている抽選用乱数(大当り決定乱数、大当り図柄乱数)のうち、第2特別図柄に対応する方を優先的に読み出す。このとき2つ以上のセクションに乱数が記憶されていれば、主制御CPU72は先頭のセクションから順に乱数を読み出して消去(消費)した後、残った乱数を1つずつ前のセクションに移動(シフト)させる。読み出した乱数は、例えば別の一時記憶領域に保存される。第2特別図柄に対応する乱数が記憶されていない場合、主制御CPU72は第1特別図柄に対応する乱数を読み出して一時記憶領域に保存する。一時記憶領域に保存された各乱数は、次の大当り判定処理で内部抽選に使用される。その結果、本実施形態では第1特別図柄よりも第2特別図柄の変動表示が優先的に行われることになる。なお、このような特別図柄別の優先順位を設けることなく、単純に記憶された順番で乱数が読み出されるプログラムであってもよい。また、この処理において、主制御CPU72はRAM76に記憶されている作動記憶数カウンタ(第1特別図柄又は第2特別図柄のうち、乱数のシフトを行った方)の値を1つ減算し、減算後の値を「変動開始時作動記憶数」に設定する。これにより、第1特別図柄作動記憶ランプ34a又は第2特別図柄作動記憶ランプ35aによる記憶数の表示態様が変化(1減少)する。ここまでの手順を終えると、主制御CPU72は次にステップS2300を実行する。
ステップS2300:主制御CPU72は、大当り判定処理(内部抽選)を実行する。この処理では、主制御CPU72は、先ず大当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。このとき設定される大当り値の範囲は、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで異なり、高確率状態では通常確率状態よりも大当り値の範囲が約10倍程度に拡大される。そして、このとき読み出した乱数値が大当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は大当りフラグ(01H)をセットし、次にステップS2400に進む。ここで、大当り値の範囲は、設定値に応じて設定される。このため、低設定よりも高設定の方が、大当り値の範囲が広い範囲となる。
上記の大当りフラグをセットしない場合、主制御CPU72は同じ大当り判定処理において、次に小当り値の範囲を設定し、この範囲内に読み出した乱数値が含まれるか否かを判断する(抽選実行手段)。ここでいう「小当り」は、非当選(はずれ)以外であるが、「大当り」とは異なる性質のものである。すなわち、「大当り」は上記の「高確率状態」や「時間短縮状態」に移行させる契機(遊技の節目)を発生させるものであるが、「小当り」はそのような契機を発生しない。ただし「小当り」は、「大当り」と同様に第1可変入賞装置30を作動させる条件を満たすものとして位置付けられている。なお、このとき設定される小当り値の範囲は、通常確率状態と高確率状態(確率変動機能作動時)とで異なっていてもよいし、同じでもよい。いずれにしても、読み出した乱数値が小当り値の範囲内に含まれていれば、主制御CPU72は小当りフラグをセットし、次にステップS2400に進む。このように、本実施形態では非当選以外に該当する当り範囲として、大当り値と小当り値の範囲が予めプログラム上で規定されているが、予め状態別の大当り判定テーブル、小当り判定テーブルをそれぞれROM74に書き込んでおき、これを読み出して乱数値と対比しながら大当り判定を行ってもよい。小当りの当選確率に設定差を設ける場合、小当り値の範囲は、設定値に応じて設定される。このため、低設定よりも高設定の方が、小当り値の範囲が広い範囲となる。
ステップS2400:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で大当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。大当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2402を実行する。
ステップS2402:主制御CPU72は、先の大当り判定処理で小当りフラグに値(01H)がセットされたか否かを判断する。小当りフラグに値(01H)がセットされていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS2404を実行する。なお、主制御CPU72は大当りフラグと小当りフラグとを別々に用意せずに、共通当りフラグの値によって大当り(例えば01Hを設定)又は小当り(例えば0AHを設定)を判別してもよい。
ステップS2404:主制御CPU72は、はずれ時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35によるはずれ時の停止図柄番号データをセットする。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信するための停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(はずれ時)を生成する。これらコマンドは、サブコマンド送信処理(図18中のステップS144)において演出制御装置124に送信される。
なお、本実施形態では、第1特別図柄表示装置34や第2特別図柄表示装置35に7セグメントLEDを用いているため、例えば、はずれ時の停止図柄の表示態様を常に1つのセグメント(中央のバー「−」)の点灯表示だけにしておき、停止図柄番号データを1つの値(例えば64H)に固定することができる。この場合、プログラム上で使用する記憶容量を削減し、主制御CPU72の処理負荷を軽減して処理速度を向上することができる。
ステップS2405:次に主制御CPU72は、はずれ時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、特別図柄について、はずれ時の変動パターン番号を決定する(変動パターン選択手段)。変動パターン番号は、特別図柄の変動表示の種類(パターン)を区別したり、変動表示にかかる変動時間に対応したりするものである。はずれ時の変動時間は、上記の「時間短縮状態」であるか否かによって異なってくるため、この処理において主制御CPU72は、遊技状態フラグをロードし、現在の状態が「時間短縮状態」であるか否かを確認する。「時間短縮状態」であれば、基本的にリーチ変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時間は短縮された時間(例えば、2.0秒程度)に設定される(短縮時変動時間決定手段)。また、「時間短縮状態」でなくとも、リーチ変動を行う場合を除き、はずれ時の変動時間は例えばステップS2200で設定した「変動表示開始時作動記憶数(0個〜3個)」に基づいて短縮される場合がある(例えば、変動表示開始時作動記憶数0個→12.5秒程度、変動表示開始時作動記憶数1個→8秒程度、変動表示開始時作動記憶数2個→5秒程度、変動表示開始時作動記憶数3個→2.5秒程度)。なお、はずれ時の図柄の停止表示時間は変動パターンに関わらず一定(例えば0.5秒程度)である。主制御CPU72は、決定した変動時間(はずれ時)の値を変動タイマにセットするとともに、はずれ時の停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、選択された特別図柄の変動パターンに関する情報は、変動パターンコマンドとして演出制御装置に送信される(当選時も同様)。
本実施形態では、内部抽選の結果、非当選に該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させてはずれとしたり、「リーチ演出」を発生させずにはずれとしたりする制御を行うこととしている。そして、「はずれ時変動パターン選択テーブル」には、予め複数種類の演出、例えば「非リーチ演出」、「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、非当選に該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、スーパーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。
〔はずれ時変動パターン選択テーブルの例〕
図37は、はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率・高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率非時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「1」〜「8」が割り当てられている。
変動パターン番号「1」〜「5」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「6」,「7」は、リーチ後にはずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「8」は、スーパーリーチ後にはずれとなる変動パターンに対応している。なお、変動パターン選択テーブルは、変動開始時作動記憶数に応じて異なるテーブル内容としてもよい(以下、同様)。
ここで、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンでは、設定される変動時間の長さが大きく異なっている。すなわち、「非リーチ変動パターン」は基本的に短い変動時間(例えば作動記憶数に応じて3.0秒〜12.0秒程度)に対応するものであるのに対し、「リーチ変動パターン」はその倍以上の長い変動時間(例えば30秒〜150秒程度)に対応するものである。
そして、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「2」を選択する。
図38は、はずれ時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「21」〜「28」が割り当てられている。
変動パターン番号「21」〜「25」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「26」〜「28」は、リーチ後にはずれとなる変動パターンに対応している。ただし、変動パターン番号「21」〜「25」は、時間短縮変動での非リーチ変動となるため、通常状態の変動時間として短縮した変動時間(例えば、2.0秒程度)が設定されている。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「22」を選択する。
図39は、はずれ時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態でのはずれ時(非当選に該当した場合)に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「41」〜「48」が割り当てられている。
変動パターン番号「41」〜「45」は、リーチ演出が行われずに、はずれとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「46」〜「48」は、リーチ後にはずれとなる変動パターンに対応している。ただし、変動パターン番号「41」〜「45」は、高確率時間短縮状態での高速変動を実現するために、通常状態の変動時間として極端に短縮した変動時間(例えば、0.5秒程度)が設定されている。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「42」を選択する。
図40は、はずれ時変動パターン選択テーブル(特殊区間)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態の特殊区間で、非当選に該当した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。なお、特殊区間とは、「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」に該当した場合の大当り遊技終了後に移行する区間であり、変動パターン選択用カウンタ値が1以上である場合に移行する区間である。
ここで、高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態の特殊区間でのはずれ時の変動パターンは、後述するお宝チャレンジ演出を実現するため、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば20秒程度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リーチ特殊変動パターン50)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であっても、変動パターン番号として「50」を選択する。なお、非リーチ特殊変動パターン50は、変動時間が固定された特殊変動パターンであり、記憶数によって変動時間が短縮されることはない。
〔図36:特別図柄変動前処理を参照〕
以上のステップS2404,ステップS2405は、大当り判定結果がはずれ時(非当選以外の場合)の制御手順であるが、判定結果が大当り(ステップS2400:Yes)又は小当り(ステップS2402:Yes)の場合、主制御CPU72は以下の手順を実行する。先ず、大当りの場合について説明する。
ステップS2410:主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理を実行する(当選種類決定手段)。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、特別図柄別(第1特別図柄又は第2特別図柄)に今回の当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)を決定する。大当り図柄乱数値と当選図柄の種類との関係は、予め特別図柄判定データテーブルで規定されている(当選種類規定手段)。このため主制御CPU72は、大当り時停止図柄決定処理において大当り時停止図柄選択テーブルを参照し、その記憶内容から大当り図柄乱数に基づいて当選図柄の種類を決定することができる。
〔大当り時の当選図柄〕
本実施形態では大当り時に選択される当選図柄として、「11ラウンド確変図柄1〜11」、「15ラウンド確変図柄1〜6」、「8ラウンド確変図柄」、「6ラウンド確変図柄」、「11ラウンド通常図柄」、「3ラウンド確変図柄」、「5ラウンド確変図柄」、「5ラウンド通常図柄」が用意されている。なお、各当選図柄は、さらに複数の当選図柄を含んでいてもよい。例えば「11ラウンド確変図柄1」であれば、「11ラウンド確変図柄1a」、「11ラウンド確変図柄1b」、「11ラウンド確変図柄1c」、・・・といった具合である。
また、本実施形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、それぞれに対応する内部抽選の大当り時に選択される当選図柄の選択比率が異なっている。このため主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであるか、第2特別図柄に対応するものであるかによって選択する当選図柄を区別している。
〔第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
図41は、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成例を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、この第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(当選種類規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル中、左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「2」,「3」,「31」,「1」,「10」,「2」,「35」は分母を100とした場合の割合に相当する。また、左から2番目のカラムには、各振分値に対応する「11ラウンド確変図柄1〜11」、「15ラウンド確変図柄1」、「8ラウンド確変図柄」、「6ラウンド確変図柄」、「11ラウンド通常図柄」が示されている。すなわち、第1特別図柄に対応する大当り時には、「11ラウンド確変図柄1〜9」が選択される割合はそれぞれ100分の2(=2%)であり、「11ラウンド確変図柄10」が選択される割合は100分の3(=3%)であり、「11ラウンド確変図柄11」が選択される割合は100分の31(=31%)であり、「15ラウンド確変図柄1」が選択される割合は100分の1(=1%)であり、「8ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の10(=10%)であり、「6ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の2(=2%)であり、「11ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の35(=35%)である。各振分値の大きさは、大当り図柄乱数を用いた当選図柄別の選択比率に相当する。
ここで、図中の「実質」とは、大入賞口がショート開放されるラウンド遊技と、大入賞口がロング開放されるラウンド遊技とが含まれる大当り遊技において、ロング開放されるラウンド遊技の回数を示している。ラウンド遊技は、第1大入賞口を用いて実行してもよく、第2大入賞口を用いて実行してもよい。また、図中の「次回」とは、確変回数として「10000回」が設定されることを意味している。なお、ラウンド数と実質数とが一致している大当りは、ショート開放されるラウンド遊技が存在していないこと(ロング開放されるラウンド遊技のみであること)を示している。
いずれにしても、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。また、第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルには、左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。停止図柄コマンドは、例えばMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B1H」は、今回の当選図柄が第1特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」〜「0FH」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第1特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「11ラウンド確変図柄1」が選択された場合、当選時の停止図柄コマンドは「B1H01H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第1特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
第1特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右側の3つのカラムには、大当り遊技の終了後に付与される確変回数、時短回数、特殊変動回数の値が示されている。
〔確変回数〕
本実施形態では、いずれかの確変図柄に該当した場合、確変回数は10000回付与される(確変次回)。一方、いずれかの通常図柄に該当した場合、確変回数は付与されない。
〔時短回数〕
本実施形態では、「11ラウンド確変図柄1〜10」、「15ラウンド確変図柄1」、「8ラウンド確変図柄」、「6ラウンド確変図柄」に該当した場合、時短回数は10000回付与される(確変次回)。また、「11ラウンド確変図柄11」に該当した場合、時短回数は10回付与される。この場合、10変動分の確変(高確率時間短縮状態)が終了すると、潜伏確変状態(高確率非時間短縮状態)に移行する。なお、潜伏確変状態で「11ラウンド確変図柄11」に該当した場合には、時短回数を10000回付与してもよい(いわゆる潜伏継続無し)。さらに、「11ラウンド通常図柄」に該当した場合、時短回数は10回付与される。この場合、10変動分の時短(低確率時間短縮状態)が終了すると、通常状態(低確率非時間短縮状態)に移行する。
〔特殊変動回数〕
本実施形態では、「11ラウンド確変図柄1〜11」、「11ラウンド通常図柄」に該当した場合、特殊変動回数が設定される。具体的には、「11ラウンド確変図柄1」に該当した場合には特殊変動回数として「1回」が設定され、「11ラウンド確変図柄2」に該当した場合には特殊変動回数として「2回」が設定され、このような設定が、「11ラウンド確変図柄10」まで続き、「11ラウンド確変図柄11」、「11ラウンド通常図柄」に該当した場合には特殊変動回数として「10回」が設定される。なお、「15ラウンド確変図柄1」、「8ラウンド確変図柄」、「6ラウンド確変図柄」に該当した場合、特殊変動回数は設定されない。
〔第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル〕
図42は、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの構成例を示す図である。主制御CPU72は、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、この第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブル(当選種類規定手段)を参照して当選図柄の種類を決定する。
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにおいても、その左カラムには当選図柄別の振分値が示されており、各振分値「33」,「4」,「3」,「6」,「8」,「3」,「5」,「35」は分母を100とした場合の割合に相当する。同様に左から2番目のカラムには、振分値に対応する「15ラウンド確変図柄2〜7」、「3ラウンド確変図柄」、「5ラウンド確変図柄」、「5ラウンド通常図柄」が示されている。すなわち、第2特別図柄に対応する大当り時においては、「15ラウンド確変図柄2」が選択される割合は100分の33(=33%)であり、「15ラウンド確変図柄4,5」が選択される割合はそれぞれ100分の3(=3%)であり、「15ラウンド確変図柄6」が選択される割合は100分の6(=6%)であり、「15ラウンド確変図柄7」が選択される割合は100分の8(=8%)であり、「3ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の3(=3%)であり、「5ラウンド確変図柄」が選択される割合は100分の5(=5%)であり、「5ラウンド通常図柄」が選択される割合は100分の35(=35%)である。
今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応する場合、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づいて選択抽選を行い、第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルに示される選択比率で当選図柄を選択的に決定する。同様に第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルにも、その左から3番目のカラムに示されるように当選時の停止図柄コマンドとして例えば2バイトのコマンドデータが規定されている。ここでも停止図柄コマンドは、上記のMODE値−EVENT値の組み合わせで記述されており、このうち上位バイトのMODE値「B2H」は、今回の当選図柄が第2特別図柄の大当り時に選択されたものであることを表している。また、下位バイトのEVENT値「01H」〜「09H」は、それぞれ選択テーブル中で対応する当選図柄の種類を表している。このため例えば、今回の大当りの結果が第2特別図柄に対応するものであり、当選図柄として「15ラウンド確変図柄2」が選択された場合、停止図柄コマンドは「B2H01H」で記述されることになる。
以上のように、主制御CPU72は第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルから当選図柄を選択すると、そのときの停止図柄コマンドを生成する。生成した停止図柄コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、選択した当選図柄に基づいて第2特別図柄についての大当り時停止図柄番号を決定する。
第2特別図柄大当り時停止図柄選択テーブルの右側の3つのカラムには、大当り遊技の終了後に付与される確変回数、時短回数、特殊変動回数の値が示されている。
〔確変回数〕
本実施形態では、いずれかの確変図柄に該当した場合、確変回数は10000回付与される(確変次回)。一方、いずれかの通常図柄に該当した場合、確変回数は付与されない。
〔時短回数〕
本実施形態では、「15ラウンド確変図柄2〜7」、「3ラウンド確変図柄」、「5ラウンド確変図柄」に該当した場合、時短回数は10000回付与される(確変次回)。一方、「5ラウンド通常図柄」に該当した場合、時短回数は100回付与される(時短100回)。この場合、100変動分の時短(低確率時間短縮状態)が終了すると、通常状態(低確率非時間短縮状態)に移行する。
〔特殊変動回数〕
本実施形態では、第2特別図柄での当選の場合、特殊変動回数は設定されない。
〔図36:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2412:次に主制御CPU72は、大当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を決定する。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットするとともに、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。一般的に大当りリーチ変動の場合、はずれ時よりも長い変動時間が決定される。
本実施形態では、内部抽選の結果、大当りに該当した場合、演出上で例えば「リーチ演出」を発生させて大当りとする制御を行っている。そして、「大当り時変動パターン選択テーブル」には、複数種類の「リーチ演出」に対応した変動パターンが規定されており、大当りに該当した場合は、その中からいずれかの変動パターンが選択されることになる。なお、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、ロングリーチ演出、スーパーリーチ演出等といった様々なリーチ演出が含まれる。基本的には、ノーマルリーチ演出やロングリーチ演出等のリーチ演出よりもスーパーリーチ演出の方が、変動時間が長く当選の期待度も高い。また、時間短縮機能が作動している状態での当選時には、長い変動時間を有する変動パターンを選択せずに、短い変動時間を有する変動パターン(リーチ演出を行わない変動パターン)を選択してもよい。
〔大当り時変動パターン選択テーブルの例〕
図43は、大当り時変動パターン選択テーブル(低確率・高確率非時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率又は高確率非時間短縮状態での当選時に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。なお、本実施形態では、大当りの種類(当選図柄)によって変動パターンを区別していないが、それぞれの大当りで専用の変動パターン選択テーブルを用いてもよい(以下、同様)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「61」〜「68」が割り当てられている。
変動パターン番号「61」〜「66」は、スーパーリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応しており、変動パターン番号「67」,「68」は、リーチ演出(スーパーリーチ演出以外のリーチ演出)が行われて当りとなる変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「62」を選択する。
図44は、大当り時変動パターン選択テーブル(低確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、低確率時間短縮状態での当選時に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「81」〜「88」が割り当てられている。
変動パターン番号「81」〜「88」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応している。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「82」を選択する。
図45は、大当り時変動パターン選択テーブル(高確率時間短縮状態)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態での当選時に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。また、この選択テーブルは、例えばその先頭アドレスから順番に「比較値」、「変動パターン番号」をそれぞれ1バイトずつセットにして記憶する構造である。「比較値」には、例えば8つの段階的に異なる値「101」,「201」,「211」,「221」,「231」,「241」,「251」,「255(FFH)」が設けられており、それぞれの「比較値」に対して「変動パターン番号」の「101」〜「108」が割り当てられている。
変動パターン番号「101」〜「108」は、いずれもリーチ演出が行われて当りとなる変動パターンに対応している。なお、高確率時間短縮状態での当選時には、リーチ演出が行われずに当りとなる変動パターンを設定してもよい。
主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値を、上記の変動パターン選択テーブル中の「比較値」と順番に比較していき、乱数値が比較値以下であれば、その比較値に対応する変動パターン番号を選択する(変動パターン決定手段)。例えば、そのときの変動パターン決定乱数値が「190」であったとすると、最初の比較値「101」と比較すると、乱数値が比較値を超えているため、主制御CPU72は次の比較値「201」と乱数値を比較する。この場合、乱数値が比較値以下であるため、主制御CPU72は対応する変動パターン番号として「102」を選択する。
図46は、大当り時変動パターン選択テーブル(特殊区間)の一例を示す図である。
この選択テーブルは、高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態の特殊区間で、大当りに該当した場合に使用するテーブルである(変動パターン規定手段)。
ここで、高確率時間短縮状態又は低確率時間短縮状態の特殊区間での大当り時の変動パターンは、後述するお宝チャレンジ演出にて特別な当選時の演出を実現するため、すべて同一の変動パターン(変動時間は例えば30秒程度)を設定しており、この選択テーブルでは、予め定められた1つの変動パターン(非リーチ当り特殊変動パターン170)を選択するテーブル構成としている。
したがって、主制御CPU72は、取得した変動パターン決定乱数値がいずれの値であっても、変動パターン番号として「170」を選択する。なお、非リーチ当り特殊変動パターン170は、変動時間が固定された特殊変動パターンであり、記憶数によって変動時間が短縮されることはない。
〔図36:特別図柄変動前処理を参照〕
ステップS2414:次に主制御CPU72は、大当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「いずれかの確変図柄」である場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(高確率状態移行手段、確率変動機能作動手段)。また、主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類が「いずれかの通常図柄」である場合、遊技状態フラグとして確率変動機能作動フラグの値をリセットする(低確率状態設定手段、低確率状態移行手段、確率状態設定手段)。
また、主制御CPU72は、先のステップS2410で決定した当選図柄の種類(大当り時停止図柄番号)が「いずれの当選図柄」であっても、主制御CPU72は遊技状態フラグとして時間短縮機能作動フラグの値(01H)をRAM76のフラグ領域にセットする(時間短縮状態移行手段、時間短縮機能作動手段)。
また、ステップS2414の処理において、主制御CPU72は大当り時停止図柄番号に基づいて第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(大当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、上記の停止図柄コマンド(大当り時)とともに抽選結果コマンド(大当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
次に、小当り時の処理について説明する。
ステップS2407:主制御CPU72は、小当り時停止図柄決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り図柄乱数に基づき、小当り時の当選図柄の種類(小当り時停止図柄番号)を決定する。ここでも同様に、大当り図柄乱数値と小当り時の当選図柄の種類との関係が予め小当り時特別図柄選択テーブルで規定されている(当選種類規定手段)。なお、本実施形態では、主制御CPU72の負荷を軽減するために大当り図柄乱数を用いて小当り時の当選図柄を決定しているが、別途専用の乱数を用いてもよい。
〔小当り時の当選図柄〕
本実施形態では、小当り時の当選図柄は「2回開放小当り図柄」の1種類だけである。ただし、これ以外に例えば「1回開放小当り図柄」や「3回開放小当り図柄」等の別の種類が用意されていてもよい。上記のように内部抽選の結果としての「小当り」は、その後の状態が「高確率状態」や「時間短縮状態」に変化する契機とはならないため、この種のパチンコ機で必須となる「2ラウンド(2回開放)以上」の規定にとらわれることなく、「1回開放小当り図柄」を設けることができる。
ステップS2408:次に主制御CPU72は、小当り時変動パターン決定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は先のステップS2200でシフトした変動パターン決定乱数に基づいて第1特別図柄又は第2特別図柄の変動パターン(変動時間と停止表示時間)を決定する(変動パターン選択手段)。また、主制御CPU72は、決定した変動時間の値を変動タイマにセットし、停止表示時間の値を停止図柄表示タイマにセットする。なお、本実施形態では小当りの場合にリーチ変動パターンを選択することもできるし、はずれ通常変動時と同等の変動パターンを選択することもできる。
ステップS2409:次に主制御CPU72は、小当り時その他設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時停止図柄番号に基づき、第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35による停止図柄(小当り図柄)の表示態様を決定する。合わせて主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する停止図柄コマンド及び抽選結果コマンド(小当り時)を生成する。これら停止図柄コマンド及び抽選結果コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS2415:次に主制御CPU72は、特別図柄変動開始処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は変動パターン番号(はずれ時/当り時)に基づいて変動パターンデータを選択する。合わせて主制御CPU72は、RAM76のフラグ領域に特別図柄の変動開始フラグをセットする。そして、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する変動開始コマンドを生成する。この変動開始コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動中処理(ステップS3000)を次のジャンプ先に設定し、特別遊技管理処理に復帰する。
〔図35:特別図柄変動中処理,特別図柄停止表示中処理〕
特別図柄変動中処理では、上記のように主制御CPU72は変動タイマの値をレジスタからタイマカウンタにロードし、その後、時間の経過(クロックパルスのカウント数又は割込みカウンタの値)に応じてタイマカウンタの値をデクリメントする。そして、主制御CPU72は、タイマカウンタの値を参照しつつ、その値が0になるまで上記のように特別図柄の変動表示を制御する。そして、タイマカウンタの値が0になると、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(ステップS4000)を次のジャンプ先に設定する。
また、特別図柄停止表示中処理では、主制御CPU72は停止図柄決定処理(図36中のステップS2404,ステップS2407,ステップS2410)で決定した停止図柄に基づいて特別図柄の停止表示を制御する。また、主制御CPU72は、演出制御装置124に送信する図柄停止コマンドを生成する。図柄停止コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。特別図柄停止表示中処理の中で停止図柄を所定時間にわたり表示させると、主制御CPU72は図柄変動中フラグを消去する。
〔はずれ時変動パターン決定処理〕
図47は、はずれ時変動パターン決定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2600:主制御CPU72は、変動パターン選択用カウンタ値をRAM76からロードして、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいか否かを確認する。「変動パターン選択用カウンタ値」は、主制御CPU72で管理しているカウンタ値であり、特殊変動を実行する際に参照する変数である。なお、変動パターン選択用カウンタ値は、後述する特殊変動回数設定処理(図57)で設定される。
その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2606を実行する。これに対して、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きくないことを確認した場合、すなわち、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であることを確認した場合(No)、主制御CPU72はステップS2602を実行する。
なお、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きい場合とは、特殊変動を実行することを意味しており、変動パターン選択用カウンタ値が「0」である場合とは、特殊変動を実行しないことを意味している。
ステップS2602:主制御CPU72は、内部状態が高確率時間短縮状態であるか否かを確認する。内部状態は、確率変動機能作動フラグ及び時間短縮機能作動フラグにより確認することができる(以下、同様)。
その結果、内部状態が高確率時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2608を実行する。これに対して、内部状態が高確率時間短縮状態であることを確認できない場合、主制御CPU72はステップS2604を実行する。
ステップS2604:主制御CPU72は、内部状態が低確率時間短縮状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が低確率時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2610を実行する。これに対して、内部状態が低確率時間短縮状態であることを確認できない場合、主制御CPU72はステップS2612を実行する。
ステップS2606:主制御CPU72は、特殊区間用のはずれ時変動パターン選択テーブル(図40)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2608:主制御CPU72は、高確率時間短縮状態用のはずれ時変動パターン選択テーブル(図39)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2610:主制御CPU72は、低確率時間短縮状態用のはずれ時変動パターン選択テーブル(図38)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2612:主制御CPU72は、非時間短縮状態用(低確率・高確率非時間短縮状態)のはずれ時変動パターン選択テーブル(図37)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図36)に復帰する。
〔大当り時変動パターン決定処理〕
図48は、大当り時変動パターン決定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2710:主制御CPU72は、変動パターン選択用カウンタ値をRAM76からロードして、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいか否かを確認する。
その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2716を実行する。これに対して、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きくないことを確認した場合、すなわち、変動パターン選択用カウンタ値が「0」であることを確認した場合(No)、主制御CPU72はステップS2712を実行する。
ステップS2712:主制御CPU72は、内部状態が高確率時間短縮状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が高確率時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2718を実行する。これに対して、内部状態が高確率時間短縮状態であることを確認できない場合、主制御CPU72はステップS2714を実行する。
ステップS2714:主制御CPU72は、内部状態が低確率時間短縮状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が低確率時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS2720を実行する。これに対して、内部状態が低確率時間短縮状態であることを確認できない場合、主制御CPU72はステップS2722を実行する。
ステップS2716:主制御CPU72は、特殊区間用の大当り時変動パターン選択テーブル(図46)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2718:主制御CPU72は、高確率時間短縮状態用の大当り時変動パターン選択テーブル(図45)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2720:主制御CPU72は、低確率時間短縮状態用の大当り時変動パターン選択テーブル(図44)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
ステップS2720:主制御CPU72は、非時間短縮状態用の大当り時変動パターン選択テーブル(図43)を参照して、変動パターンを決定する処理を実行する。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図36)に復帰する。
〔特別図柄記憶エリアシフト処理〕
図49は、特別図柄記憶エリアシフト処理の手順例を示すフローチャートである。先の特別図柄変動前処理において、第1特別図柄又は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値が「0」より大であった場合(図36中のステップS2100:Yes)、主制御CPU72はこの特別図柄記憶エリアシフト処理を実行する。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS2210:主制御CPU72は、第2特別図柄に対応する作動記憶が残存しているか否かを確認する。この確認は、RAM76に記憶されている第2特別図柄作動記憶数カウンタの値を参照して行うことができる。第2特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が1以上である場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS2212に進む。
ステップS2212:主制御CPU72は、記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第2特別図柄を指定する。この指定は、例えば対象図柄指定値として「02H」をセットすることで行われる。
ステップS2214:一方、第2特別図柄に対応する作動記憶数カウンタの値が0である場合(ステップS2210:No)、主制御CPU72は記憶エリアをシフトする対象の特別図柄として第1特別図柄を指定する。この場合の指定は、例えば対象図柄指定値として「01H」をセットすることで行われる。
ステップS2216:上記のステップS2212又はステップS2214のいずれかで指定した対象の特別図柄について、主制御CPU72はRAM76の乱数記憶領域をシフトする。なお、具体的な処理の内容については、先の特別図柄変動前処理において既に述べたとおりである。
ステップS2218:次いで主制御CPU72は、対象の特別図柄について作動記憶カウンタの値を減算する。例えば、今回の記憶エリアをシフトする対象が第2特別図柄であれば、主制御CPU72は第2特別図柄に対応する作動記憶カウンタの値を減算(−1)する。
ステップS2220:そして、主制御CPU72は、減算後の作動記憶カウンタの値から「変動開始時作動記憶数」を設定する。なお、ここでは第1特別図柄と第2特別図柄の両方について、作動記憶カウンタの値を加算した上で「変動開始時作動記憶数」を設定してもよい。
ステップS2222:また、主制御CPU72は、今回の記憶エリアをシフトする対象の特別図柄が第2特別図柄であるか否かを確認する。
ステップS2224:対象が第2特別図柄であった場合(ステップS2222:Yes)、主制御CPU72は第2特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。ここでセットされる演出コマンドもまた、1ワード長のコマンドとして生成されるが、その構成は上述した「作動記憶数増加時演出コマンド」と対照的である。すなわち、作動記憶数減少時演出コマンドは、コマンド種別を表す上位バイトの先行値(例えば「BCH」)に対して、減少後の作動記憶数を表す下位バイトの値(例えば「00H」〜「03H」)を付加するとともに、下位バイトの値については、「消費に伴う作動記憶数の減少」を意味する加算値(例えば「10H」)をさらに付加(論理和)したものである。したがって下位バイトについては、加算値「10H」を論理和することでその第2の位が「1」となり、この値によって「作動記憶数の減少による結果(変化情報)」であることを表したものとなる。つまり、コマンドの下位バイトが「13H」であれば、それは前回までの作動記憶数「4」(コマンド表記は「14H」)が1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「3」(コマンド表記は「13H」)となったことを表している。同様に、下位バイトが「12H」〜「10H」であれば、それは前回までの作動記憶数「3」〜「1」(コマンド表記は「13H」〜「11H」)がそれぞれ1つ減少した結果、今回の作動記憶数が「2」〜「0」(コマンド表記は「12H」〜「10H」)となったことを表している。なお、上記の先行値「BCH」は、今回の演出コマンドが第2特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値である。
ステップS2226:なお、今回の対象が第1特別図柄であった場合(ステップS2222:No)、主制御CPU72は第1特別図柄に関して作動記憶数減少時演出コマンドをセットする。この場合のコマンドは、先行値が第1特別図柄についての作動記憶数コマンドであることを表す値(例えば「BBH」)となる以外は上記と同じである。
ステップS2228:そして、主制御CPU72は、演出コマンド出力処理を実行する。この処理は、先のステップS2224又はステップS2226でセットした作動記憶数減少時演出コマンドを演出制御装置124に対して送信するためのものである(記憶数通知手段)。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄変動前処理(図36)に復帰する。
〔特別図柄停止表示中処理〕
図50は、特別図柄停止表示中処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS4100:主制御CPU72は、停止図柄表示タイマの値を減算(割込み周期分だけデクリメント)する。
ステップS4200:そして、主制御CPU72は、今回減算した停止図柄表示タイマの値に基づき、停止表示時間が終了したか否かを判断する。具体的には、停止図柄表示タイマの値が0以下でなければ、主制御CPU72は未だ停止表示時間が終了していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は特別遊技管理処理に復帰し、次の割込み周期においても実行選択処理(図35中のステップS1000)からジャンプして特別図柄停止表示中処理を繰り返し実行する。
これに対し、停止図柄表示タイマの値が0以下であれば、主制御CPU72は停止表示時間が終了したと判断する(Yes)。この場合、主制御CPU72は次にステップS4250を実行する。
ステップS4250:主制御CPU72は、図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コマンドを生成する。図柄停止コマンド及び停止表示時間終了コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。また、主制御CPU72は、ここで図柄変動中フラグを消去する。なお、「停止表示時間終了コマンド」とは、特別図柄の停止表示時間が終了(経過)したことを示すコマンドである。
ステップS4300:ここで主制御CPU72は、大当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。大当りフラグの値(01H)がセットされている場合(Yes)、主制御CPU72は次にステップS4350を実行する。
〔当選時〕
ステップS4350:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先を「大当り時可変入賞装置管理処理」に設定する。なお、主制御CPU72は、本処理にて各種機能を非作動に設定する処理を実行する。具体的には、確率変動機能を非作動とし、時間短縮機能を非作動とする。これにより、特別遊技(大役)が開始される前には、低確率非時間短縮状態に移行されることになる。
ステップS4400:そして、主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「大役開始(大当り遊技中)」をセットする。また、主制御CPU72は、大当り図柄の種類に応じて連続作動回数ステータスの値をセットする。例えば、大当りの種類が「15ラウンド大当り」である場合、連続作動回数ステータスには「15ラウンド」に対応する値がセットされる。また、大当りの種類が「3ラウンド大当り」である場合、連続作動回数ステータスには「3ラウンド」を表す値がセットされる。また、主制御CPU72は、大当り中を表す状態コマンドを生成する。大当り中を表す状態コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4500:そして、主制御CPU72は、連続作動回数コマンドを生成する。連続作動回数コマンドは、先の大当り時停止図柄決定処理(図36中のステップS2410)で決定された大当り図柄の種類(停止図柄番号)に基づいて生成することができる。例えば、大当りの種類が「15ラウンド大当り」である場合、連続作動回数コマンドは「15ラウンド」を表す値として生成される。また、大当り種類が「3ラウンド大当り」である場合、連続作動回数コマンドは「3ラウンド」を表す値として生成される。生成された連続作動回数コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
大当り時に以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別遊技管理処理に復帰する。
〔非当選時〕
これに対し、大当り時以外の場合は以下の手順が実行される。
すなわち主制御CPU72は、ステップS4300において大当りフラグの値(01H)がセットされていないと判断した場合(No)、次にステップS4600を実行する。
ステップS4600:主制御CPU72は、次に小当りフラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。そして、小当りフラグの値(01H)もセットされておらず、単純にはずれである場合(No)、主制御CPU72は次にステップS4602を実行する。
ステップS4602:主制御CPU72は、ジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして特別図柄変動前処理のアドレスをセットする。
ステップS4605:これに対し、小当りフラグの値(01H)がセットされていた場合(ステップS4600:Yes)、主制御CPU72はジャンプテーブルのジャンプ先アドレスとして小当り時可変入賞装置管理処理のアドレスをセットする。
ステップS4606:そして、主制御CPU72は、制御上の内部状態フラグとして「小当り開始(小当り中)」をセットする。また、主制御CPU72は、小当り中を表す状態コマンドを生成する。小当り中を表す状態コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS4608:主制御CPU72は、特殊変動管理処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、大当り遊技の終了後に実行される特殊変動を管理する処理を実行する。なお、特殊変動管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS4610:次に主制御CPU72は、回数切りカウンタの値をロードする。「回数切りカウンタ」は、「高確率状態」や「時間短縮状態」においてそれぞれのカウンタ値がRAM76の確変カウント領域、時短カウント領域にセットされている。なお、ここでは「回数切り」としているが、「高確率状態」の場合の回数切りカウンタの値は、極端に膨大な値(例えば10000回以上)に設定することができる。このような膨大な値を設定することで、実質的に次回の当選が得られるまで「高確率状態」が継続することを確率的に保障することができる。なお、「時間短縮状態」に関する回数切りカウンタは、当選図柄に応じた値(例えば10回、100回、10000回等)が設定される。
ステップS4620:主制御CPU72は、ロードしたカウンタ値が0であるか否かを確認する。このとき、既に回数切りカウンタ値が0であれば(Yes)、主制御CPU72は特別遊技管理処理に復帰する。一方、回数切りカウンタ値が0でなかった場合(No)、回数切りカウンタ値コマンドを生成してから、主制御CPU72は次にステップS4630を実行する。
ステップS4630:主制御CPU72は、回数切りカウンタ値をデクリメント(1減算)する。
ステップS4640:そして、主制御CPU72は、その減算結果が0でないか否かを判断する。減算の結果、回数切りカウンタの値が0でなかった場合(Yes)、主制御CPU72は特別遊技管理処理に復帰する。これに対し、回数切りカウンタの値が0になった場合(No)、主制御CPU72はステップS4650に進む。
ステップS4650:ここで主制御CPU72は、回数切り機能作動時のフラグをリセットする。リセットされるのは、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグであるが、「高確率状態」で高確率状態をカウントする回数切りカウンタの値が0になることは実質的にはないため、実際にリセットされるのは時間短縮機能作動フラグである。これにより、特別図柄の停止表示を経て時間短縮状態や高確率状態が終了する。以上の手順を終えると、特別遊技管理処理に復帰する。
〔特殊変動管理処理〕
図51は、特殊変動管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS4660:主制御CPU72は、変動パターン選択用カウンタ値をRAM76からロードして、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいか否かを確認する。
その結果、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きいことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS4662を実行する。これに対して、変動パターン選択用カウンタ値が「0」よりも大きくないことを確認した場合、すなわち、変動パターン選択用カウンタ値が「0」である場合(No)、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(図50)に復帰する。
ステップS4662:主制御CPU72は、変動パターン選択用カウンタ値をデクリメント(1減算)する処理を実行する。これにより、特殊変動を実行する回数(特殊変動の実行可能回数)が1回減る。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は特別図柄停止表示中処理(図50)に復帰する。
〔大当り時可変入賞装置管理処理〕
図52は、大当り時可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。
大当り時可変入賞装置管理処理は、大当り時遊技プロセス選択処理(ステップS5100)、大当り時大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)、大当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)、大当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)、大当り時終了処理(ステップS5500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS5100:大当り時遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS5200〜ステップS5500のいずれか)のジャンプ先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレスとして大当り時可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の作動(開閉動作)を開始していない状況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大当り時大入賞口開放パターン設定処理(ステップS5200)を選択する。一方、既に大当り時大入賞口開放パターン設定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として大当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS5300)を選択し、大当り時大入賞口開閉動作処理まで完了していれば、次のジャンプ先として大当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS5400)を選択する。また、設定された連続作動回数(ラウンド数)にわたって大当り時大入賞口開閉動作処理及び大当り時大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先として大当り時終了処理(ステップS5500)を選択する。以下、それぞれの処理についてさらに詳しく説明する。
〔大当り時大入賞口開放パターン設定処理〕
図53は、大当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、大当り時に第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31を開閉動作する回数や各開放の時間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5204:主制御CPU72は、図柄別開放パターン設定処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は今回の該当する当選図柄に応じて大入賞口の開放パターン(ラウンドごとの開放回数及び各開放の時間)やラウンド間のインターバル時間、1ラウンド中のカウント数(最大入賞回数)、オープニング時間、エンディング時間等を設定する。なお、1ラウンド中のカウント数(最大入賞回数)は基本的には10個程度であるが、極端な短時間(0.1秒程度)の開放中に入賞が発生することはほとんどない(不能ではないが極めて困難である)。
ステップS5206:主制御CPU72は、先の大当り時停止図柄決定処理(図36中のステップS2410)で選択した大当り時の当選図柄に基づき、今回の大当り遊技における実行ラウンド数を設定する。具体的には、大当りの種類として「15ラウンド大当り」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を15回に設定する。また、大当りの種類として「3ラウンド大当り」を選択していれば、主制御CPU72は実行ラウンド数を3回に設定する。ここで設定した実行ラウンド数は、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS5208:次に主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大当り時の開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開放時間となる。なお、大当り時開放タイマの値として29.0秒程度が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入球が容易に発生する充分な時間(例えば発射制御基板セット174により遊技球が10個以上発射される時間、好ましくは6秒以上)となる。一方、タイマの値として0.1秒が設定されていれば、その開放時間は1回の開放中に大入賞口への入球が不能ではなくとも、ほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射制御基板セット174による遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS5210:そして、主制御CPU72は、先のステップS5204で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大入賞口インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、大当り中のラウンド間での待機時間となる。
ステップS5212:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を大当り時大入賞口開閉動作処理に設定し、大当り時可変入賞装置管理処理(図52)に復帰する。
〔大当り時大入賞口開閉動作処理〕
図54は、大当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、大当り時に第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作を制御するためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5301:主制御CPU72は、大入賞口インターバルタイマがカウントダウン中であるか否かを確認する。具体的には、以下のステップS5314で設定する大入賞口インターバルタイマが既に動作中であるか否かを確認することにより、大入賞口インターバルタイマがカウントダウン中であるか否かを確認することができる。
その結果、大入賞口インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS5314を実行する。一方、大入賞口インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS5302を実行する。
ステップS5302:主制御CPU72は、第1大入賞口又は第2大入賞口を開放させる。具体的には、大当り中の可変入賞装置の動作パターンに基づいて、第1大入賞口ソレノイド90又は第2大入賞口ソレノイド97に対して印加する駆動信号を生成する。これにより、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が作動して閉鎖状態から開放状態に移行する。
第1大入賞口又は第2大入賞口を開放させた場合、主制御CPU72は、第1大入賞口開放コマンド又は第2大入賞口開放コマンドを生成する。第1大入賞口開放コマンド及び第2大入賞口開放コマンドは、演出制御装置124に送信される。
ステップS5303:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、先の大当り時大入賞口開放パターン設定処理(図53中のステップS5208)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS5306:続いて主制御CPU72は、大入賞口開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS5308を実行する。
ステップS5308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31(開放中の第1大入賞口又は第2大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内に第1カウントスイッチ84又は第2カウントスイッチ85から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。
ステップS5310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(大当り中の1ラウンド)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が大当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS5301〜ステップS5310の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS5306で大入賞口開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS5310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS5312を実行する。
ステップS5312:主制御CPU72は、第1大入賞口又は第2大入賞口を閉鎖させる。具体的には、第1大入賞口ソレノイド90又は第2大入賞口ソレノイド97に印加するための駆動信号の生成を終了する。これにより、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が開放状態から閉鎖状態に移行する。
第1大入賞口又は第2大入賞口を閉鎖させた場合、主制御CPU72は、第1大入賞口閉鎖コマンド又は第2大入賞口閉鎖コマンドを生成する。第1大入賞口閉鎖コマンド及び第2大入賞口閉鎖コマンドは、演出制御装置124に送信される。
ステップS5314:次に主制御CPU72は、インターバルタイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の大当り時大入賞口開放パターン設定処理(図53中のステップS5210)で設定した大入賞口インターバルタイマのカウントダウンを実行する。
ステップS5315:主制御CPU72は、大入賞口インターバル時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の大入賞口インターバルタイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だ大入賞口インターバルタイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理(図52)の末尾アドレスに復帰する。そして、次回の呼び出しで大当り時大入賞口開閉動作処理が実行されると、先頭のステップS5301からジャンプして直にステップS5314を実行する。一方、カウントダウン処理後の大入賞口インターバルタイマの値が0以下になったことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS5318を実行する。
ステップS5318:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントする。なお、開放回数カウンタの値は、例えば初期値を0としてRAM76のカウント領域に記憶されている。
ステップS5320:主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が現ラウンド内で設定した回数に達しているか否かを確認する。ここで、「現ラウンド内で設定した回数」を判断しているのは、例えば「大当り中の1ラウンド内で第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31を複数回にわたり開放動作させる」という開放パターンに対応するためである。
1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採用していない場合、各ラウンドでの「現ラウンド内で設定した回数」は、各ラウンドで1回ずつに設定される。したがって、各ラウンドでは1回の開閉動作でカウンタ値が設定した回数に達するため(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進む。
一方、1ラウンド内で複数回の開閉動作を繰り返すパターンを採用している場合、1回の開放終了時に未だカウンタ値が設定した回数に達していないことになる(No)。
この場合、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理に復帰すると、現段階ではジャンプ先が大当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、上記のステップS5301〜ステップS5320までの手順を繰り返し実行する。その結果、ステップS5318で開放回数カウンタのインクリメントが進み、そして、カウンタ値が設定した回数に達すると(Yes)、主制御CPU72は次にステップS5322に進むことになる。
ステップS5322:主制御CPU72は次のジャンプ先を大当り時大入賞口閉鎖処理に設定し、大当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に大当り時大入賞口閉鎖処理を実行する。
〔大当り時大入賞口閉鎖処理〕
図55は、大当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この大当り時大入賞口閉鎖処理は、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の作動を継続したり、その作動を終了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS5402:主制御CPU72は、上記のラウンド数カウンタをインクリメントする。これにより、例えば1ラウンド目が終了し、2ラウンド目に向かう段階でラウンド数カウンタの値は「1」となっている。
ステップS5404:主制御CPU72は、インクリメント後のラウンド数カウンタの値が設定した実行ラウンド数に達しているか否かを確認する。具体的には、主制御CPU72はインクリメント後のラウンド数カウンタの値(1〜15)を参照し、その値が設定した実行ラウンド数(1減算後の1〜15)未満であれば(No)、次にステップS5405を実行する。
ステップS5405:主制御CPU72は、現在のラウンド数カウンタの値からラウンド数コマンドを生成する。ラウンド数コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。演出制御装置124は、受信したラウンド数コマンドに基づいて現在のラウンド数を確認することができる。
ステップS5406:主制御CPU72は、次のジャンプ先を大当り時大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、大当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。
主制御CPU72が次に大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、大当り時遊技プロセス選択処理(図52中のステップS5100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である大当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、大当り時大入賞口開閉動作処理の実行後は大当り時大入賞口閉鎖処理の実行を経て、主制御CPU72は再び大当り時大入賞口閉鎖処理を実行し、上記のステップS5402〜ステップS5408を繰り返し実行する。これにより、実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数(15回等)に達するまでの間、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作が連続して実行される。
実際のラウンド数が設定した実行ラウンド数に達した場合(ステップS5404:Yes)、主制御CPU72は次にステップS5410を実行する。
ステップS5410,ステップS5412:この場合、主制御CPU72はラウンド数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を大当り時終了処理に設定する。
ステップS5408:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、大当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が大当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は大当り時終了処理が選択されることになる。
〔大当り時終了処理〕
図56は、大当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。この大当り時終了処理は、大当り時の第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の作動を終了する際の条件を整えるためのものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS5501:主制御CPU72は、大当り時終了時間タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は大当り時終了時間タイマに初期値を設定し、その後、時間の経過に伴って(本モジュールの呼び出しごとに)タイマをカウントダウンする。
ステップS5502:次に主制御CPU72は、大当り時終了時間が経過したか否かを確認する。具体的には、大当り時終了時間タイマの値が未だ0になっていなければ、主制御CPU72は大当り時終了時間が経過していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は本モジュールを終了して大当り時可変入賞装置管理処理(図52)に復帰する。
この後、時間の経過に伴って大当り時終了時間タイマの値が0になると、主制御CPU72は大当り時終了時間が経過したと判断し(Yes)、ステップS5503以降を実行する。
ステップS5503,ステップS5504:主制御CPU72は大当りフラグをリセット(00H)する。これにより、主制御CPU72の制御処理上で大当り遊技状態は終了する。また、主制御CPU72は、ここで内部状態フラグから「大当り中」を消去し、制御処理上で内部状態としての大役終了を宣言する。なお、主制御CPU72は連続作動回数ステータスの値をリセットする。
ステップS5506:次に主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図36中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5508:確率変動機能作動フラグの値がセットされている場合(ステップS5506:Yes)、主制御CPU72は確率変動回数(例えば10000回)を設定する。設定した確率変動回数の値は、例えばRAM76の確変カウンタ領域に格納されて上記の回数切りカウンタ値となる。ここで設定した確率変動回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動(内部抽選)を高確率状態で行う上限回数となる。ただし、上記のように10000回程度の膨大な回数を設定した場合、そこまで非当選が続くことは確率的にほとんどないので(高確率時の当選確率が例えば32分の1〜100分の1程度)、実質的には次回の当選まで高確率状態が続くことになる。これとは逆に、高確率状態に実質的な上限を設ける場合、確率変動回数は現実的な回数(例えば70回程度)に設定される(いわゆる回数切り確変)。なお、確率変動機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5506:No)、主制御CPU72はステップS5508を実行しない。
ステップS5510:次に主制御CPU72は、時間短縮機能作動フラグの値(01H)がセットされているか否かを確認する。このフラグは、先の特別図柄変動前処理中の大当り時その他設定処理(図36中のステップS2414)でセットされるものである。
ステップS5512:そして、時間短縮機能作動フラグの値がセットされている場合(ステップS5510:Yes)、主制御CPU72は時短回数(例えば10回、100回又は10000回)を設定する。設定した時短回数の値は、上記のようにRAM76の時短カウント領域に格納される。ここで設定した時短回数は、これ以降の遊技で特別図柄の変動時間を短縮化する上限回数となる。なお、時間短縮機能作動フラグの値がセットされていなければ(ステップS5510:No)、主制御CPU72はステップS5512を実行しない。
ステップS5514:そして、主制御CPU72は、各種のフラグに基づいて状態指定コマンドを生成する。具体的には、大当りフラグのリセット又は大役終了に伴い、遊技状態として「通常中」を表す状態指定コマンドを生成する。また、確率変動機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「高確率中」を表す状態指定コマンドを生成し、時間短縮機能作動フラグがセットされていれば、内部状態として「時間短縮中」を表す状態指定コマンドを生成する。これら状態指定コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
ステップS5515:主制御CPU72は、特殊変動回数設定処理を実行する。具体的には、主制御CPU72は、当選図柄の種類に基づいて変動パターン選択用カウンタ値を設定する処理を実行する。なお、特殊変動回数設定処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS5516:以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を大当り時大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS5518:そして、主制御CPU72は、特別遊技管理処理の中の実行選択処理(図35中のステップS1000)でのジャンプ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は大当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。
〔特殊変動回数設定処理〕
図57は、特殊変動回数設定処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS5600:主制御CPU72は、今回の当選が「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」のいずれかに該当するか否かを確認する。
その結果、今回の当選が「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」のいずれかに該当することを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS5602を実行する。これに対して、今回の当選が「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」のいずれかに該当することを確認できない場合、主制御CPU72は大当り時終了処理(図56)に復帰する。
ステップS5602:主制御CPU72は、変動パターン選択用カウンタ値に当選図柄に応じた値をセットする。当選図柄に応じた値は、図41の特殊変動回数の値に応じてセットされる。これにより、大当り遊技の終了後には、特殊変動が1回〜10回実行されることになる。なお、セットされた変動パターン選択用カウンタ値は、特別図柄が1回停止表示されるたびに1ずつ減算される。そして、このような処理を通じて、主制御CPU72は、選択される変動パターンを通常変動としたり、特殊変動としたりすることができる。
以上の手順を終えると、主制御CPU72は大当り時終了処理(図56)に復帰する。
〔小当り時可変入賞装置管理処理〕
図58は、小当り時可変入賞装置管理処理の構成例を示すフローチャートである。
小当り時可変入賞装置管理処理は、小当り時遊技プロセス選択処理(ステップS6100)、小当り時大入賞口開放パターン設定処理(ステップS6200)、小当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS6300)、小当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS6400)、小当り時終了処理(ステップS6500)のサブルーチン群を含む構成である。
ステップS6100:小当り時遊技プロセス選択処理において、主制御CPU72は次に実行するべき処理(ステップS6200〜ステップS6500のいずれか)のジャンプ先を選択する。すなわち主制御CPU72は、ジャンプテーブルから次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとして選択し、また、戻り先のアドレスとして小当り時可変入賞装置管理処理の末尾をスタックポインタにセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ第1可変入賞装置30の作動(開閉動作)を開始していない状況であれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として小当り時大入賞口開放パターン設定処理(ステップS6200)を選択する。一方、既に小当り時大入賞口開放パターン設定処理が完了していれば、主制御CPU72は次のジャンプ先として小当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS6300)を選択し、小当り時大入賞口開閉動作処理まで完了していれば、次のジャンプ先として小当り時大入賞口閉鎖処理(ステップS6400)を選択する。また、設定された連続作動回数にわたって小当り時大入賞口開閉動作処理及び小当り時大入賞口閉鎖処理が繰り返し実行されると、主制御CPU72は次のジャンプ先として小当り時終了処理(ステップS6500)を選択する。以下、それぞれの処理についてさらに詳しく説明する。
〔小当り時大入賞口開放パターン設定処理〕
図59は、小当り時大入賞口開放パターン設定処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、小当り時に第1可変入賞装置30を開閉動作する回数や各開放の時間等の条件を設定するためのものである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS6212:主制御CPU72は、「小当り時開放パターン」を設定する。本実施形態の場合、「小当り時開放パターン」については、例えば1回目と2回目とでそれぞれ「0.1秒開放」の開放パターンが設定される。なお、「小当り」については「ラウンド」という概念がないことから、「開放パターン」についても「1回目の開放」、「2回目の開放」といった表記となる。
ステップS6214:主制御CPU72は、先のステップS6212で設定した大入賞口開放パターンに基づき、大入賞口の開放回数を例えば2回に設定する。ここで設定した開放回数は、例えばRAM76のバッファ領域に格納される。
ステップS6216:次に主制御CPU72は、小当り時開放タイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、第1可変入賞装置30を作動する際の1回あたりの開放時間となる。なお、本実施形態では、上記のように小当り時開放タイマの値として0.1秒が設定されており、このような開放時間は1回の開放中に大入賞口への入賞がほとんど発生しない(困難となる)短時間(例えば1秒より短い時間、好ましくは発射装置ユニットによる遊技球の発射間隔よりも短い時間)となる。
ステップS6218:主制御CPU72は、小当り時インターバルタイマを設定する。ここで設定したタイマの値は、小当り時に第1可変入賞装置30を複数回にわたり開閉動作させる際の1回ごとの待機時間となるが、このタイマ値は例えば2秒程度に設定される。
ステップS6220:以上の手順を終えると、主制御CPU72は次のジャンプ先を小当り時大入賞口開閉動作処理に設定し、小当り時可変入賞装置管理処理(図58)に復帰する。そして、主制御CPU72は、次に小当り時大入賞口開閉動作処理(ステップS6300)を実行する。
〔小当り時大入賞口開閉動作処理〕
図60は、小当り時大入賞口開閉動作処理の手順例を示すフローチャートである。この処理は、小当り時に第1可変入賞装置30の開閉動作を制御するためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS6301:主制御CPU72は、インターバルタイマがカウントダウン中であるか否かを確認する。具体的には、以下のステップS6314で設定するインターバルタイマが既に動作中であるか否かを確認することにより、インターバルタイマがカウントダウン中であるか否かを確認することができる。
その結果、インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS6314を実行する。一方、インターバルタイマがカウントダウン中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS6302を実行する。
ステップS6302:主制御CPU72は、第1大入賞口を開放させる。具体的には、第1大入賞口ソレノイド90に対して印加する駆動信号を生成する。これにより、第1可変入賞装置30が作動して閉鎖状態から開放状態に移行する。
ステップS6304:次に主制御CPU72は、開放タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、先の小当り時大入賞口開放パターン設定処理(図59中のステップS6216)で設定した開放タイマのカウントダウンを実行する。
ステップS6306:続いて主制御CPU72は、開放時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後の開放タイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だ開放タイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は次にステップS6308を実行する。
ステップS6308:主制御CPU72は、入賞球数カウント処理を実行する。この処理では、開放時間内に第1可変入賞装置30(開放中の第1大入賞口)に入賞した遊技球の個数をカウントする。具体的には、主制御CPU72は開放時間内に第1カウントスイッチ84から入力された入賞検出信号に基づいて、カウント数の値をインクリメントする。
ステップS6310:次に主制御CPU72は、現在のカウント数が所定数(10個)未満であるか否かを確認する。この所定数は、上記のように開放1回(小当り時の開放1回)あたりに許容する入賞球数の上限(賞球数の上限)を定めたものである。未だカウント数が所定数に達していなければ(Yes)、主制御CPU72は小当り時可変入賞装置管理処理(図58)に復帰する。そして、次に小当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、現段階ではジャンプ先が小当り時大入賞口開閉動作処理に設定されているので、主制御CPU72は上記のステップS6301〜ステップS6310の手順を繰り返し実行する。
上記のステップS6306で開放時間が終了したと判断するか(Yes)、もしくはステップS6310でカウント数が所定数に達したことを確認すると(No)、主制御CPU72は次にステップS6312を実行する。ここで、小当り時の開放は、開放タイマの値が短時間に設定されているので、通常、主制御CPU72はステップS6310でカウント数が所定数に達したことを確認するより先に、ステップS6306で開放時間が終了したと判断する場合がほとんどである。
ステップS6312:主制御CPU72は、第1大入賞口を閉鎖させる。具体的には、第1大入賞口ソレノイド90に印加するための駆動信号の生成を終了する。これにより、第1可変入賞装置30が開放状態から閉鎖状態に復帰する。
ステップS6314:次に主制御CPU72は、インターバルタイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は上記の小当り時大入賞口開放パターン設定処理(図59中のステップS6218)で設定したインターバルタイマのカウントダウンを実行する。
ステップS6315:主制御CPU72は、インターバル時間が終了したか否かを確認する。具体的には、カウントダウン処理後のインターバルタイマの値が0以下であるか否かを確認し、未だインターバルタイマの値が0以下になっていなければ(No)、主制御CPU72は小当り時可変入賞装置管理処理(図58)の末尾アドレスに復帰する。そして、次回の呼び出しで小当り時大入賞口開閉動作処理が実行されると、先頭のステップS6301からジャンプして直にステップS6314を実行する。一方、カウントダウン処理後のインターバルタイマの値が0以下になったことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS6316を実行する。
ステップS6316:主制御CPU72は次のジャンプ先を小当り時大入賞口閉鎖処理に設定し、小当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。そして、次に小当り時可変入賞装置管理処理を実行すると、主制御CPU72は次に小当り時大入賞口閉鎖処理を実行する。
〔小当り時大入賞口閉鎖処理〕
図61は、小当り時大入賞口閉鎖処理の手順例を示すフローチャートである。この小当り時大入賞口閉鎖処理は、第1可変入賞装置30の作動を継続したり、その作動を終了したりするためのものである。以下、手順に沿って説明する。
ステップS6412:主制御CPU72は、開放回数カウンタの値をインクリメントする。
ステップS6414:次に主制御CPU72は、インクリメント後の開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達したか否かを確認する。開放回数は、先の大入賞口開放パターン設定処理(図59中のステップS6214)で設定したものである。未だ開放回数カウンタの値が設定した開放回数に達していなければ(No)、主制御CPU72はステップS6416を実行する。
ステップS6416:主制御CPU72は、次のジャンプ先を小当り時大入賞口開閉動作処理に設定する。
ステップS6430:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、小当り時可変入賞装置管理処理(図58)に復帰する。
主制御CPU72が次に可変入賞装置管理処理を実行すると、小当り時遊技プロセス選択処理(図58中のステップS6100)で主制御CPU72は次のジャンプ先である小当り時大入賞口開閉動作処理を実行する。そして、小当り時大入賞口開閉動作処理の実行後に、主制御CPU72は再び小当り時大入賞口閉鎖処理を実行し、実際の開放回数が設定した開放回数(2回)に達するまでの間、第1可変入賞装置30の開閉動作が繰り返し実行される。
小当り時の実際の開放回数が設定した開放回数に達した場合(ステップS6414:Yes)、主制御CPU72は次にステップS6418を実行する。
ステップS6418,ステップS6420:この場合、主制御CPU72は開放回数カウンタをリセット(=0)すると、次のジャンプ先を小当り時終了処理に設定する。
ステップS6430:そして、主制御CPU72は、入賞球数カウンタをリセットし、小当り時可変入賞装置管理処理(図58)に復帰する。これにより、次に主制御CPU72が可変入賞装置管理処理を実行すると、今度は小当り時終了処理が選択されることになる。
〔小当り時終了処理〕
図62は、小当り時終了処理の手順例を示すフローチャートである。この小当り時終了処理は、小当り時の第1可変入賞装置30の作動を終了する際の条件を整えるためのものである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS6502:主制御CPU72は、小当り時終了時間タイマカウントダウン処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は小当り時終了時間タイマに初期値を設定し、その後、時間の経過に伴って(本モジュールの呼び出しごとに)タイマをカウントダウンする。
ステップS6504:次に主制御CPU72は、小当り時終了時間が経過したか否かを確認する。具体的には、小当り時終了時間タイマの値が未だ0になっていなければ、主制御CPU72は小当り時終了時間が経過していないと判断する(No)。この場合、主制御CPU72は本モジュールを終了して小当り時可変入賞装置管理処理(図58)に復帰する。
この後、時間の経過に伴って小当り時終了時間タイマの値が0になると、主制御CPU72は小当り時終了時間が経過したと判断し(Yes)、ステップS6506以降を実行する。
ステップS6506,ステップS6508:主制御CPU72は小当りフラグの値をリセット(00H)し、また、内部状態フラグから「小当り中」を消去して小当り遊技を終了させる。なお、大当りの場合、内部的な条件装置が作動するが(例えば、条件装置に対応するフラグがONになるが)、小当りの場合、特に内部的な条件装置は作動しないため、このような手順は単にフラグの消去を目的としたものである。
ステップS6510:以上の手順を経ると主制御CPU72は次のジャンプ先を小当り時大入賞口開放パターン設定処理に設定する。
ステップS6512:そして、主制御CPU72は、特別遊技管理処理の中の実行選択処理(図35中のステップS1000)でのジャンプ先を特別図柄変動前処理に設定する。以上の手順を終えると、主制御CPU72は小当り時可変入賞装置管理処理に復帰する。
〔LED表示設定処理〕
図63は、LED表示設定処理の構成例を示すフローチャートである。
LED表示設定処理は、特別図柄表示設定処理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)、状態表示設定処理(ステップS1220)、作動記憶表示設定処理(ステップS1230)、連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)のサブルーチン群を含む構成である。
このうち特別図柄表示設定処理(ステップS1200)、普通図柄表示設定処理(ステップS1210)及び作動記憶表示設定処理(ステップS1230)は、第1特別図柄表示装置34、第2特別図柄表示装置35、普通図柄表示装置33、普通図柄作動記憶ランプ33a、第1特別図柄作動記憶ランプ34a及び第2特別図柄作動記憶ランプ35aの各LEDに対して印加する駆動信号(コモン出力用データ)を生成する処理である。なお、生成されたコモン出力用データ(表示データ)は、使用領域のRAMに格納され、ダイナミックポート出力処理において出力される(以下、同様)。
状態表示設定処理(ステップS1220)及び連続作動回数表示設定処理(ステップS1240)は、遊技状態表示装置38の各LEDに対して印加する駆動信号(コモン出力用データ)を生成する処理である。先ず状態表示設定処理では、主制御CPU72は、確率変動機能作動フラグ又は時間短縮機能作動フラグの値に応じてそれぞれ確率変動状態表示ランプ38d、時短状態表示ランプ38eの点灯を制御する。例えば、パチンコ機1の電源投入時において確率変動機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は確率変動状態表示ランプ38dに対応するLEDに対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。なお、確率変動状態表示ランプ38dは、特別図柄に関する大当り遊技が開始されるまで、もしくは、特別図柄の変動表示が規定回数行われた後に確率変動機能がOFFにされるまで点灯しつづけ、その後非表示に(消灯)切り替えられる。また、確率変動状態表示ランプ38dは、潜伏確変状態(高確率非時間短縮状態)に移行した場合には点灯しないが、潜伏確変状態で電源断の状態が発生し、RAMクリアされずに電源が復帰された場合には点灯する。一方、時間短縮機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、特に電源投入時であるか否かに関わらず、主制御CPU72は時短状態表示ランプ38eに対応するLEDに対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。さらに、主制御CPU72は、発射位置指定ステータスに応じて発射位置指定ランプ38fの点灯を制御する。例えば、大当り遊技又は小当り遊技により第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31が作動状態となる場合(発射位置指定ステータスに「1」が設定されている場合)、主制御CPU72は発射位置指定ランプ38fに対応するLEDする点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。一方、低確率非時間短縮状態での通常遊技中となる場合(発射位置指定ステータスに「0」が設定されている場合)、主制御CPU72は発射位置指定ランプ38fに対応するLEDに対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成しない。また、時間短縮機能作動フラグに値(01H)がセットされていれば、主制御CPU72は上記の時短状態表示ランプ38eに加えて、発射位置指定ランプ38fに対応するLEDに対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。なお、発射位置指定ランプ38fは、大当り遊技を経て「時間短縮状態」に移行する場合、大当り遊技開始から「時間短縮状態」が終了するまで点灯し、「時間短縮状態」の終了により非点灯(OFF)となる。
確率変動状態表示ランプ38dは、以下のいずれかの点灯方式を採用することができる。
(1)1つ目の点灯方式は、主に潜伏確変の機能を搭載している機種に用いる方式であり、確率変動状態(高確率状態)でも点灯せず、電源投入時に確率変動状態であった場合に点灯させる方式である。例えば、潜伏確変状態が存在している場合、潜伏確変状態に移行した場合には、確率変動状態表示ランプ38dは点灯しないようにすることができ、確変中(高確率時間短縮状態)にも点灯しないようにすることができる。
(2)2つ目の点灯方式は、主に潜伏確変の機能を搭載していない機種に用いる方式であり、確率変動状態である場合には、点灯させる点灯方式である。
これらの点灯方式は、遊技機の機種の仕様等によって、いずれか一方の点灯方式を採用することができる。
また、主制御CPU72は、連続作動回数表示設定処理において大当り種別表示ランプ38a,38b,38cの点灯を制御する。具体的には、主制御CPU72は上記の連続作動回数ステータスの値に基づき、大当り種別表示ランプ38a,38b,38cに対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。このとき点灯信号を出力する対象となるのは、連続作動回数ステータスの値で指定された大当り図柄に対応する表示ランプ38a,38b,38cの組み合わせである。例えば、連続作動回数ステータスの値が「15ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「15ラウンド」を表す点灯パターンに対応するランプ(例えば、表示ランプ38a,38b,38cの全てのランプ)に対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。また、連続作動回数ステータスの値が「3ラウンド」を指定するものであれば、主制御CPU72は「3ラウンド」を表す点灯パターンに対応するランプ(例えば、ランプ38aのみ)に対する点灯信号(コモン出力用データ)を生成する。3つの表示ランプ38a,38b,38cでは、6通りの点灯パターンを表示することができるので、本実施形態の6種類の大当りに対応させることができる。なお、ラウンド数に対応する点灯パターンの詳細は、遊技者に明確に伝達しておくために、表示ランプ38a,38b,38cの周辺に表示しておくことが好ましい。
図64は、外部情報管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS1250:主制御CPU72は、セキュリティ信号管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、ホールコンピュータに対して、セキュリティ信号を必要に応じて送信する処理を実行する。なお、処理の詳細は後述する。
ステップS1260:主制御CPU72は、その他信号管理処理を実行する。この処理では、主制御CPU72は、ホールコンピュータに対して、セキュリティ信号以外の外部信号(例えば賞球情報、扉開放情報、図柄確定回数情報、大当り情報、始動口情報等)を必要に応じて送信する処理を実行する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
図65は、セキュリティ信号管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS1271:主制御CPU72は、スイッチ異常が発生しているか否かを確認する処理を実行する。主制御CPU72は、盤面に配置された各種スイッチからの信号を監視し、オン状態が一定時間以上継続した場合にスイッチ異常が発生していると判断する。
その結果、スイッチ異常が発生していることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。一方、スイッチ異常が発生していることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS1272を実行する。
ステップS1271:主制御CPU72は、磁気又は電波を検出したか否かを確認する処理を実行する。主制御CPU72は、磁気検出スイッチ又は電波検出スイッチからの信号を監視し、オン状態が一定時間以上継続した場合に、磁気又は電波を検出したと判断する。
その結果、磁気又は電波を検出したことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。一方、磁気又は電波を検出したことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS1273を実行する。
ステップS1273:主制御CPU72は、セキュリティ信号出力用タイマが0であるか否かを確認する処理を実行する。セキュリティ信号出力用タイマは、RAMクリア処理の終了時(図10のステップS122)や、設定関連処理の終了時(図29のステップS318)にセットされる。また、セキュリティ信号出力用タイマは、タイマ更新処理で時間の経過とともに更新される。
その結果、セキュリティ信号出力用タイマが0であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1274を実行する。一方、セキュリティ信号出力用タイマが0であることを確認できない場合(No)、つまり、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアップしていない場合、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。
ステップS1274:主制御CPU72は、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であるか否かを確認する。
その結果、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1275を実行する。一方、遊技機状態フラグが「00H(遊技可能状態)」であることを確認できない場合(No)、例えば、「01H(設定変更状態)」や「02H(設定確認状態)」等である場合、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。
ステップS1275:主制御CPU72は、領域異常通過が発生しているか否かを確認する処理を実行する。ここで、領域とは、例えば、遊技球が通過することで高確率状態に移行する確変領域や、遊技球が通過することで大当りが発生する特定領域等である。主制御CPU72は、本来通過する状況ではないのに遊技球が領域を通過した場合(例えば、確変領域のショート開放中に遊技球が確変領域を通過した場合、小当り遊技中ではないのに遊技球が特定領域を通過した場合等)、領域異常通過が発生したと判断することができる。
その結果、領域異常通過が発生していることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。一方、領域異常通過が発生していることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS1276を実行する。
ステップS1276:主制御CPU72は、不正入賞が発生しているか否かを確認する処理を実行する。ここで、不正入賞とは、不正な入賞のことを意味している。主制御CPU72は、特別電動役物の動作時以外に大入賞口に遊技球が所定個数以上入賞した場合、普通電動役物の当り動作以外に右始動入賞口に遊技球が規定個数以上入賞した場合等に、不正入賞が発生したと判断することができる。
その結果、不正入賞が発生していることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。一方、不正入賞が発生していることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS1277を実行する。
ステップS1277:主制御CPU72は、その他遊技に係る異常が発生しているか否かを確認する処理を実行する。ここで、その他遊技に係る異常とは、例えば、振動エラー、大入賞口異常排出エラー、大入賞口入出球不一致エラー、扉開放エラー等のことを意味している。
その結果、その他遊技に係る異常が発生していることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS1278を実行する。一方、その他遊技に係る異常が発生していることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、外部情報管理処理(図64)に復帰する。
ステップS1278:主制御CPU72は、セキュリティ信号出力処理を実行する。具体的には、セキュリティ信号に対応するデータをポート出力要求バッファに格納する処理を実行する。これにより、セキュリティ信号がホールコンピュータに対して出力される。
設定変更中又は設定確認中は、「遊技可能状態でない場合」に該当するため(ステップS1274;No)、セキュリティ信号が出力される。RAMクリアを行った場合、設定変更を行うか否かに関わらず、セキュリティ信号出力用タイマに128msに対応する値をセットする。このため、設定変更が128ms未満で終了したとしても、セキュリティ信号の出力時間は少なくとも128msが確保される。一方、設定確認が128ms未満で終了した場合、RAMクリアを実行しないため、セキュリティ信号の出力時間は128ms未満となってしまう。本実施形態では、設定確認時に、セキュリティ信号の出力時間が128ms未満となってしまうことを回避するために、設定確認終了時にセキュリティ信号出力用タイマをセットしている。
ステップS1274及びステップS1278等の処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定変更状態や設定確認状態においてホールコンピュータ(外部機器)に対してセキュリティ信号(特別情報)を送信する特別情報送信処理を実行することができる(特別情報送信処理実行手段)。
ステップS1273、ステップS1278、図24のステップS204、及び、図29のステップS318の処理等を実行することにより、主制御CPU72は、設定確認状態が128ms未満(一定時間未満)で終了する状況が発生する場合であっても、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を少なくとも128ms(一定時間)にわたり継続して送信する特別情報継続送信処理を実行することができる(特別情報継続送信処理実行手段)。
また、ステップS1273、ステップS1278、図24のステップS204、及び、図29のステップS318の処理等の処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定確認状態が終了した場合、設定確認状態が一定時間未満で終了したか否かに関わらず、一定時間に対応するセキュリティ信号出力用タイマ(所定のタイマ)による時間の計時を開始し、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアップするまで、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を送信することができる(特別情報継続送信処理実行手段)。
さらに、ステップS1273、ステップS1278、図10のステップS122、図24のステップS204、及び、図29のステップS318等の処理を実行することにより、主制御CPU72は、RAMクリア処理の実行に際してホールコンピュータに対してセキュリティ信号を少なくとも128msにわたり継続して送信することができる(特別情報送信処理実行手段)。
さらにまた、ステップS1273、ステップS1278、図10のステップS122、図24のステップS204、及び、図29のステップS318等の処理を実行することにより、主制御CPU72は、特別情報継続送信処理(設定確認の終了時にセキュリティ信号出力用タイマをセットし、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアウトするまでセキュリティ信号を送信する処理)とは別の処理であり、かつ、設定変更状態が128ms未満で終了する状況が発生した場合であっても、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を少なくとも128msにわたり継続して送信する特別送信処理(RAMクリア処理の終了時にセキュリティ信号出力用タイマをセットし、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアウトするまでセキュリティ信号を送信する処理)を実行し、その後、設定変更状態が終了した場合、特別情報継続送信処理(特に、図29のステップS318のセキュリティ信号出力用タイマをセットする処理)を回避することなく実行する(特別情報継続送信処理実行手段)。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、外部情報管理処理(図64)に復帰する。
図66は、加算数算定処理の第1手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS602:主制御CPU72は、通常賞球加算数、通常アウト加算数及び総アウト加算数をクリアする処理を実行する。
通常賞球加算数は、通常賞球数に加算する値を示す変数である。通常アウト加算数は、通常アウト数に加算する値を示す変数である。総アウト加算数は、総アウト数に加算する値を示す変数である。
ステップS604:主制御CPU72は、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたか否かを確認する。
その結果、検出信号が入力されたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS606を実行する。一方、検出信号が入力されたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS608を実行する。
ステップS606:主制御CPU72は、総アウト加算数を1加算する処理を実行する。例えば、総アウト加算数の値が「0」である場合、総アウト加算数の値は「1」となる。
ステップS608:主制御CPU72は、特別遊技管理フェーズをロードする処理を実行する。なお、特別遊技管理フェーズの値は、後述する。
ステップS610:主制御CPU72は、大当り中であるか否かを確認する。大当り中であるか否かは、特別遊技管理フェーズの値(大当り中:特別遊技管理フェーズ=「03H」〜「07H」)により確認することができる。
その結果、大当り中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はタイマ割込み処理(図24)に復帰する。一方、大当り中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS612を実行する。
ステップS612:主制御CPU72は、時短中であるか否かを確認する。時短中であるか否かは、時間短縮機能作動フラグにより確認することができる。
その結果、時短中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はタイマ割込み処理(図24)に復帰する。一方、時短中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS614を実行する。
ステップS614:主制御CPU72は、右打ち指示中であるか否かを確認する。右打ち指示中であるか否かは、発射位置指定ステータスにより確認することができる。
その結果、右打ち指示中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はタイマ割込み処理(図24)に復帰する。一方、右打ち指示中であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS616を実行する。
ステップS614の処理を実行することにより、主制御CPU72は、発射位置指定ステータスの内容に基づいて(発射位置決定手段による決定内容に基づいて)、ベースを算出するか否かを決定することができる(ベース算出実行可否決定手段)。
また、ステップS610〜ステップS614の処理を実行することにより、主制御CPU72は、大当り遊技の実行中である場合、時間短縮状態である場合、又は、第2遊技領域に遊技球を発射すべきであると決定されている場合のいずれかである場合、ベースを算出しないと決定することができる(ベース算出実行可否決定手段)。
さらに、ステップS610〜ステップS614の処理を実行することにより、主制御CPU72は、大当り遊技の実行中でない場合、非時間短縮状態である場合、又は、第1遊技領域に遊技球を発射すべきであると決定されている場合のいずれかである場合、ベースを算出すると決定することができる(ベース算出実行可否決定手段)。
ステップS616:主制御CPU72は、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたか否かを確認する。
その結果、検出信号が入力されたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS618を実行する。一方、検出信号が入力されたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS620を実行する。
ステップS618:主制御CPU72は、通常アウト加算数を1加算する処理を実行する。例えば、通常アウト加算数の値が「0」である場合、通常アウト加算数の値は「1」となる。
ステップS620:主制御CPU72は、各入賞口スイッチ(例えば、中始動入賞口スイッチ80、右始動入賞口スイッチ82、第1入賞口スイッチ86、第2入賞口スイッチ81)から検出信号が入力されたか否かを確認する。
その結果、検出信号が入力されたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS622を実行する。一方、検出信号が入力されたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
ステップS622:主制御CPU72は、今回の割込みで発生した全ての賞球数を通常賞球加算数に加算する処理を実行する。
例えば、通常アウト加算数の値が「0」であり、今回の割込みで、中始動入賞口26(中始動入賞口スイッチ80:賞球数=4個)、右始動入賞口28a(右始動入賞口スイッチ82:賞球数=1個)、普通入賞口22(第1入賞口スイッチ86:賞球数=3個)にそれぞれ遊技球が1個ずつ入球した場合、通常アウト加算数の値は「8(=4+1+3)」となる。賞球対象のスイッチ及び賞球数は使用領域に格納されている賞球数データに基づいて決定する。賞球対象のスイッチ及び賞球数は機種によって異なることがあるため、本処理は、機種に依存する処理である。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
図67は、加算数算定処理の第2手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。なお、第1手順例及び第2手順例については、いずれか一方の手順例を採用することができる。
ステップS630:主制御CPU72は、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたか否かを確認する。
その結果、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたことを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS631を実行する。一方、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたことを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS632を実行する。
ステップS631:主制御CPU72は、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたことを確認した場合、発射球数B(総アウト加算数)に「1」を設定する。
ステップS632:主制御CPU72は、アウトスイッチ99から検出信号が入力されたことを確認できない場合、発射球数B(総アウト加算数)に「0」を設定する。
ステップS633:主制御CPU72は、遊技状態が特定の遊技状態であるか否かを確認する。特定の遊技状態であるか否かを判断している理由は、特定の遊技状態では、ベースの計算の基礎となる発射球数A及び獲得球数をカウントしないためである。
ここで、特定の遊技状態には、(1)大当り中、(2)時短中、(3)右打ち指示中のうち少なくとも1つの状態を含ませることができる。また、「(3)右打ち指示中」を含ませている理由は、特定の遊技状態に「小当りラッシュ状態中(第1特別図柄及び第2特別図柄の同時回しを採用しつつ、第2特別図柄の変動により小当りが頻繁に発生する状態中、つまり、高確率非時間短縮状態)」を含ませ、「潜伏確変中(高確率非時間短縮状態中)」を含ませないためである。
その結果、遊技状態が特定の遊技状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS634を実行する。一方、遊技状態が特定の遊技状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS635を実行する。
ステップS634:主制御CPU72は、発射球数A(通常アウト加算数)に「0」を設定し、獲得球数(通常賞球加算数)に「0」を設定する処理を実行する。そして、この処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
ステップS635:主制御CPU72は、発射球数B(総アウト加算数)の値を、発射球数A(通常アウト加算数)にコピー(代入)する処理を実行する。
ステップS636:主制御CPU72は、入賞口へ入賞した遊技球による賞球数の合計を、獲得球数(通常賞球加算数)に設定する処理を実行する。賞球対象のスイッチ及び賞球数は使用領域に格納されている賞球数データに基づいて決定する。賞球対象のスイッチ及び賞球数は機種によって異なることがあるため、本処理は、機種に依存する処理である。
ここで、大入賞口については、大当り中がベースの計算から除外されているため、賞球数を算定する必要はないが、通常時の小当り中の賞球数をベースに含めたい場合には、大入賞口についても賞球数を算定することができる。
なお、「獲得球数」、「発射球数A」及び「発射球数B」は、いずれもRAM76の使用領域に格納されている変数である。
そして、この処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
図68は、遊技状態と発射球数の関係を示す図である。
「遊技状態」が、「大当り中」、「時短中」又は「右打ち指示中」である場合、発射球数の値は、以下に示す値となる。
「アウトスイッチ検知時」は、「発射球数A」は「0」となり、「発射球数B」は「1」となる。
「アウトスイッチ非検知時」は、「発射球数A」は「0」となり、「発射球数B」は「0」となる。
「遊技状態」が、「通常中」又は「潜伏中(潜伏確変状態)」である場合、発射球数の値は、以下に示す値となる。
「アウトスイッチ検知時」は、「発射球数A」は「1」となり、「発射球数B」は「1」となる。
「アウトスイッチ非検知時」は、「発射球数A」は「0」となり、「発射球数B」は「0」となる。
図69は、性能表示モニタ制御処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS640:主制御CPU72は、スタックポインタ及び全レジスタを退避する処理を実行する。
ステップS642:主制御CPU72は、領域外RAMクリアチェック処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。具体的には、主制御CPU72は、領域外で使用するRAMが初期化済みであるか否かを判定し、初期化済みでなければ初期化する処理を実行する。
ステップS643:主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否かを確認する。具体的には、遊技機状態フラグの値が「00H」であるか否かを確認する。
その結果、遊技可能状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS644を実行する。一方、遊技可能状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS648を実行する。
このような処理を実行することにより、メインループ中に呼ばれる領域外の処理と同様に、設定変更中又は設定確認中である場合(遊技可能状態でない場合)、本来の性能表示モニタ200に関する処理を実行しないようにすることができる。
設定変更中又は設定確認中は、遊技停止状態とすることができる。この場合、性能表示モニタ200に係る本来の処理は行わない。このため、「設定変更中又は設定確認中は、領域外の処理を呼び出さない。」としてもよいが、使用領域のコード量が増えるので本実施形態では採用していない。つまり、「設定変更中又は設定確認中」であるかの判断処理を領域外で実行することにより、使用領域のコード量を削減することができる。このように、設定変更中又は設定確認中において、性能表示モニタ200に関連する処理を実行しないことでメインプログラムの負荷を軽減することができる。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定関連処理及びベース関連処理のうち、一方の処理の実行中には、他方の処理の少なくとも一部の処理の実行を制限することができる(制限手段)。つまり、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中である場合、すなわち、遊技可能状態でない場合(ステップS643;No)、ベース関連処理の少なくとも一部の処理(ステップS644及びステップS646)を実行しないようにすることができる。
また、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中であるか否か(一方の処理の実行中であるか否か)を判断し、判断結果が肯定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限すると決定し、判断結果が否定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限しないと決定する判断処理(ステップS643の判断処理)を実行することができる(制限手段)。すなわち、主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否か(一方の処理の実行中であるか否か)を判断し、判断結果が否定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限すると決定し、判断結果が肯定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限しないと決定する判断処理(ステップS643の判断処理)を実行することができる(制限手段)。
さらに、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、領域外の処理(第2処理)に含まれる処理として、判断処理(ステップS643の判断処理)を実行することができる(第2処理実行手段)。
ステップS644:主制御CPU72は、球数加算処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。具体的には、主制御CPU72は、使用領域の処理として実行される「加算数算定処理」で算定した発射球数A(通常アウト加算数)、発射球数B(総アウト加算数)及び獲得球数(通常賞球加算数)を、RAM76の領域外に配置されている各種カウンタに加算する処理を実行する。
具体的には、主制御CPU72は、通常アウト数(通常アウトカウンタ)に発射球数A(通常アウト加算数)を加算する処理、総アウト数(総アウトカウンタ)に発射球数B(総アウト加算数)を加算する処理、通常賞球数(通常賞球数カウンタ)に獲得球数(通常賞球加算数)を加算する処理等を実行する。なお、処理の詳細は、後述する。
ステップS646:主制御CPU72は、性能表示モニタ表示処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。具体的には、主制御CPU72は、性能表示モニタ200の点滅、表示内容変更、表示データの設定を行う。表示内容は、例えば、「0.3秒点灯、0.3秒点灯又は消灯(点滅時)」を8回繰り返すと(合計4.8秒が経過すると)、変更される。切り替える内容は、「現在計測中のベース」と「前回の6万発分の区間のベース」である。
そして、8回目の「点灯又は消灯」となるタイミング(表示開始から4.5秒経過時点)で、除算タスク(除算処理)の開始を設定する。以後、メインループ処理から呼び出される性能表示モニタ集計除算処理を通じて除算タスクが実行される。除算タスクでの計算は、遅くとも表示内容が変更となるタイミング(表示開始から4.8秒後、除算タスク開始から0.3秒後)には終了する処理となる。
また、この処理において、主制御CPU72は、ベースの値に基づいて、性能表示モニタ200に含まれるLEDを点灯制御するためのコモン出力用データを生成する処理を実行する。
例えば、「現在の区間のベースが30%」である場合、主制御CPU72は、コモン0,1バッファにコモン出力用データ(表示データ)として「bL.」に対応するデータをセットし、コモン2,3バッファにコモン出力用データ(表示データ)として「30」に対応するデータをセットする処理を実行する。
ステップS648:主制御CPU72は、スタックポインタ及び全レジスタを復帰する処理を実行する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、タイマ割込み処理(図24)に復帰する。
図70は、球数加算処理の手順例を示すフローチャートである。
球数加算処理は、領域外の処理である。球数加算処理は、タイマ割込み処理によって呼び出される性能表示モニタ制御処理によって呼び出される。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS650:主制御CPU72は、通常賞球数カウンタ(通常賞球数)に獲得球数(通常賞球加算数)を加算する処理を実行する。例えば、通常賞球数カウンタの値が「100」であり、獲得球数の値が「8」である場合、通常賞球数カウンタの値は「108」となる。
ステップS652:主制御CPU72は、通常アウトカウンタ(通常アウト数)に発射球数A(通常アウト加算数)を加算する処理を実行する。例えば、通常アウトカウンタの値が「299」であり、発射球数Aの値が「0」である場合、通常アウトカウンタの値は「299」となる。
ステップS654:主制御CPU72は、総アウトカウンタ(総アウト数)に発射球数B(総アウト加算数)を加算する処理を実行する。例えば、総アウトカウンタの値が「299」であり、発射球数Bの値が「1」である場合、総アウトカウンタの値は「300」となる。
なお、「通常賞球数カウンタ」、「通常アウトカウンタ」及び「総アウトカウンタ」は、領域外のRAMに格納されている変数である。
また、「通常賞球数カウンタ」及び「通常アウトカウンタ」の値は、ベースの計算に使用し、「総アウトカウンタ」の値は、集計区間の更新に使用する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、性能表示モニタ制御処理(図69)に復帰する。
図71は、性能表示モニタ集計除算処理の手順例を示すフローチャートである。
性能表示モニタ集計除算処理は、領域外の処理である。性能表示モニタ集計除算処理は、メインループ処理から呼び出される。
ステップS660:主制御CPU72は、スタックポインタ及び全レジスタを退避する処理を実行する。
ステップS661:主制御CPU72は、領域外RAMクリアチェック処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。具体的には、主制御CPU72は、領域外で使用するRAMが初期化済みであるか否かを判定し、初期化済みでなければ初期化する処理を実行する。
ステップS662a:主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否かを確認する。具体的には、遊技機状態フラグの値が「00H」であるか否かを確認する。
その結果、遊技可能状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS663を実行する。一方、遊技可能状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS668を実行する。
設定変更中又は設定確認中(遊技可能状態でない場合)は、遊技停止状態とすることができる。この場合、性能表示モニタ200に係る本来の処理は行わない。このため、「設定変更中又は設定確認中は、領域外の処理を呼び出さない。」としてもよいが、使用領域のコード量が増えるので本実施形態では採用していない。つまり、「設定変更中又は設定確認中」であるかの判断処理を領域外で実行することにより、使用領域のコード量を削減することができる。このように、設定変更中又は設定確認中において、性能表示モニタ200に関連する処理を実行しないことでメインプログラムの負荷を軽減することができる。
遊技停止状態は、いわゆる2種系の機種(特定領域を有する遊技機)に搭載されている、「遊技停止フラグ」を1種系の機種にも採用し、設定変更中及び設定確認中は遊技停止フラグをセットすることにより移行させることができる。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定関連処理及びベース関連処理のうち、一方の処理の実行中には、他方の処理の少なくとも一部の処理の実行を制限することができる(制限手段)。つまり、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中である場合、すなわち、遊技可能状態でない場合(ステップS662a;No)、ベース関連処理の少なくとも一部の処理(ステップS663〜ステップS667)を実行しないようにすることができる。
また、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、設定変更中又は設定確認中であるか否か(一方の処理の実行中であるか否か)を判断し、判断結果が肯定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限すると決定し、判断結果が否定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限しないと決定する判断処理(ステップS662aの判断処理)を実行することができる(制限手段)。すなわち、主制御CPU72は、遊技可能状態であるか否か(一方の処理の実行中であるか否か)を判断し、判断結果が否定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限すると決定し、判断結果が肯定である場合にはベース関連処理(他方の処理)の少なくとも一部の処理の実行を制限しないと決定する判断処理(ステップS662aの判断処理)を実行することができる(制限手段)。
さらに、このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、領域外の処理(第2処理)に含まれる処理として、判断処理(ステップS662aの判断処理)を実行することができる(第2処理実行手段)。
ステップS663:主制御CPU72は、区間変更であるか否か(ベースを表示するための区間が新たな区間に移行したか否か)、すなわち、総アウト数(総アウトカウンタ)の値が、60000にn(整数)を乗じて300を加算した値よりも大きい値であるか否かを確認する。なお、nは、現在の区間を示す値であり、初期値として1が設定される。
その結果、区間変更であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS664を実行する。一方、区間変更であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS666を実行する。
ステップS664:主制御CPU72は、通常賞球数の値(通常賞球数カウンタ)と、通常アウト数の値(通常アウトカウンタ)とを専用バッファに保存する処理を実行する。
また、主制御CPU72は、現在の区間を示す値nに1を加算して更新する処理を実行する。
なお、この処理では、ベースの値は保存しないことが好ましい。この理由は、総アウト数が一定の値(60000個)に到達し、ベースの表示区間を切り替えるときに、「通常賞球数÷通常アウト数×100の四捨五入」を計算して、結果を保存することも考えられるが、主制御CPU72でこの演算を行うのは時間がかかりすぎるからである。このため、本処理では、通常賞球数と通常アウト数を保存する処理だけを実行し、後の適切なタイミングで演算を行うのが最適な演算方法となる。これは、「最悪の場合の処理時間を短くする」という考え方に基づく計算方法であり、遊技機、特に、パチンコ機の動作安定上、重要な事項である。ただし、この処理で、主制御CPU72は、ベースの値を保存する処理(例えば、後述するステップS667において算出されていたベースの値を前回の区間のベースの値として記憶する処理)を実行してもよい。
ステップS665:主制御CPU72は、通常賞球数の値と通常アウト数の値とをクリアする処理を実行する。
本処理を終えると、主制御CPU72は、次に、ステップS668の処理を実行する。
ステップS666:主制御CPU72は、除算タスクの先頭番地を算定する処理を実行する。この処理を実行することにより、主制御CPU72は、除算タスクにおけるベースを算出する演算(除算、減算等の処理)を所定の処理量(例えば1ビット)だけ実行するようにすることができる。
上述した通り、主制御CPU72で除算処理を実行する場合には時間がかかるので、本実施形態では、除算処理を何回かに分けて実行している。
具体的には、以下に示す先頭番地が格納されたテーブルを用意して、今回実行すべきモジュールの先頭番地を算出し、プログラムカウンタ(PC)にその番地をセットすることにより、除算処理を少しずつ(細切れに、分割して)実行している。
(1)割算実行前の待機処理(の先頭番地)
(2)割算準備処理(の先頭番地)
(3)商の64の位を求める処理(の先頭番地)
(4)商の32の位を求める処理(の先頭番地)
(5)商の16の位を求める処理(の先頭番地)
(6)商の8の位を求める処理(の先頭番地)
(7)商の4の位を求める処理(の先頭番地)
(8)商の2の位を求める処理(の先頭番地)
(9)商の1の位を求める処理(の先頭番地)
(10)四捨五入を行う処理(の先頭番地)
(11)割算終了後の待機処理(の先頭番地)
例えば、上記(1)の「割算実行前の待機処理」は、次回タスク(次回タスク決定ステータス)に「0」が設定されている場合に実行され、上記(2)の「割算準備処理」は、次回タスクに「1」が設定されている場合に実行される。このような制御処理により、以下の除算タスクの内容を少しずつ実行することができる。なお、次回タスクの初期値は0である。
ステップS667:主制御CPU72は、除算タスクを実行する(呼び出す)処理を実行する。この処理は、領域外の処理である。除算タスクには、11個のタスク(除算タスク0〜除算タスク10)があり、除算タスク0から除算タスク10までが順番に呼び出される。なお、除算タスクの内容は、後述する。
このような処理を実行することにより、主制御CPU72は、領域外の処理(第2処理)に含まれる処理として、性能表示モニタ200に表示するベースを算出する処理(ベース関連処理)を実行することができる(第2処理実行手段)。なお、ベース関連処理は、ベースを算出するのに必要となる処理、ベースを表示するのに必要となる処理のうち少なくとも一方の処理が含まれる。
ステップS668:主制御CPU72は、スタックポインタ及び全レジスタを復帰する処理を実行する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、メインループ処理(図18)に復帰する。
図72は、除算タスク1の処理の手順例を示すフローチャートである。
図73は、除算タスク2〜8の処理の手順例を示すフローチャートである。
図74は、除算タスク9の処理の手順例を示すフローチャートである。
除算タスクは、0〜10までがあり、除算タスクの先頭番地を算定する処理(S666)において次回タスクの値が参照され、実際に実行する除算タスクの先頭アドレスが指定される。以下、手順例に沿って説明する。
ここで、以下に説明する除算タスクの処理の内容は、1回の呼び出しでベースを算出する演算を1ビットずつ行う例で説明しているが、1回の呼び出しでベースを算出する演算を完了させてもよい。
また、ベースの演算の完了後には、領域外のRAMの値が異常でないかを監視するようにしてもよい。なお、除算タスクの開始(ベースの演算の開始)については、性能表示モニタ表示処理で設定するようにしてもよい。
次回タスクに「0」が設定されている場合、除算タスク0が実行される。除算タスク0の内容は特に図示していないが、割算実行前の待機処理が実行される。除算タスク0の最後の処理では、次回タスクに「1」が設定される。
次回タスクに「1」が設定されている場合、図72に示す除算タスク1が実行される。
以下、除算タスク1の処理の流れを説明する。
ステップS730:主制御CPU72は、整数(変数)を「128(2×64)」に初期化し、「128」を整数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS732:主制御CPU72は、通常アウト数の値をロードし、ロードした通常アウト数の値に整数「128」を乗算し、乗算した値を除数として除数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS734:主制御CPU72は、通常賞球数の値をロードし、ロードした通常賞球数の値に「2」及び「100」を乗算し、乗算した値を被除数として被除数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS736:主制御CPU72は、商を「0」に初期化し、「0」を商バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS738:主制御CPU72は、次回タスクに「2」を設定する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、性能表示モニタ集計除算処理(図71)に復帰する。
次回タスクに「2」〜「8」が設定されている場合、図73に示す除算タスク2〜8が実行される。
以下、除算タスク2〜8の処理の流れを説明する。
ステップS740:主制御CPU72は、被除数バッファにセーブされた被除数が、除数バッファにセーブされた除数以上であるか否かを確認する。
その結果、被除数バッファにセーブされた被除数が、除数バッファにセーブされた除数以上であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS742を実行する。一方、被除数バッファにセーブされた被除数が、除数バッファにセーブされた除数以上であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS746を実行する。
ステップS742:主制御CPU72は、被除数バッファにセーブされた被除数から、除数バッファにセーブされた除数を減算し、減算結果を新たな被除数として被除数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS744:主制御CPU72は、商バッファにセーブされた商に、整数バッファに記憶された整数を加算し、加算結果を新たな商として商バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS746:主制御CPU72は、除数バッファにセーブされた除数を「2」で除算し(右に1ビットシフトし)、除算結果を新たな除数として除数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS748:主制御CPU72は、整数バッファにセーブされた整数を「2」で除算し(右に1ビットシフトし)、除算結果を新たな整数として整数バッファにセーブする処理を実行する。
ステップS750:主制御CPU72は、今回タスク(現在の次回タスクの値)に1を加算した値を、次回タスクに設定する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、性能表示モニタ集計除算処理(図71)に復帰する。
次回タスクに「9」が設定されている場合、図74に示す除算タスク9が実行される。
以下、除算タスク9の処理の流れを説明する。
ステップS752:主制御CPU72は、商バッファにセーブされた商の最下位ビットの値が「1」であるか否かを確認する処理を実行する。
その結果、商バッファにセーブされた商の最下位ビットの値が「1」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72は、ステップS754を実行する。一方、商バッファにセーブされた商の最下位ビットの値が「1」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72は、ステップS756を実行する。
ステップS754:主制御CPU72は、商バッファに記憶された商を「2」で除算し(右に1ビットシフトし)、除算結果に「1」を加算してベースバッファに記憶する処理を実行する。
ステップS756:主制御CPU72は、商バッファに記憶された商を「2」で除算し(右に1ビットシフトし)、除算結果をベースバッファに記憶する処理を実行する。
ステップS758:主制御CPU72は、次回タスクに「10(待機処理に対応する値)」を設定する。
以上の処理を終えると、主制御CPU72は、性能表示モニタ集計除算処理(図71)に復帰する。
次回タスクに「10」が設定されている場合、除算タスク10が実行される。除算タスク10の内容は特に図示していないが、割算実行後の待機処理が実行される。除算タスク10の最後の処理では、次回タスクに「0」が設定される。
次に、性能表示モニタ200の表示態様及び性能表示モニタ200に表示されるベース(ベース比率)の演算方法について説明する。
図75は、性能表示モニタ200の表示態様を説明する図である。
主制御装置70は、遊技状態が低確率非時間短縮状態である場合、高確率非時間短縮状態である場合、及び、左打ち指示中である場合のベースを性能表示モニタ200に表示する。ここで、ベースは、予め設定された区間ごと(例えば、総アウト数が60000個ごと)に算出される。ベース(百分率:%)は、ベース=通常賞球数÷通常アウト数×100によって算出することができる。
図75中(A)(B)に示すように、性能表示モニタ200には、現在の区間のベースと、前回の区間のベースとが、予め設定された間隔(例えば、数秒)ごとに切り替わって表示される。
性能表示モニタ200では、7セグメント201,202によって、現在の区間のベースであるか、前回の区間のベースであるかを識別するための識別子「bL.」又は「b6.」が表示される。また、性能表示モニタ200では、7セグメント203,204によって、識別子「bL.」又は「b6.」に対応するベースが2桁の数字情報で表示される。
例えば、現在の区間のベースが30%であるとすると、現在の区間のベースを表示する際には、図75中(A)に示すように、7セグメント201,202に「bL.」が表示され、7セグメント203,204に「30」が表示される。また、前回の区間のベースが38%であるとすると、前回の区間のベースを表示する際には、図75中(B)に示すように、7セグメント201,202に「b6.」が表示され、7セグメント203,204に「38」が表示される。
図76は、性能表示モニタ200に表示されるベースの区間を説明する図である。
ここで、パチンコ機1が製造されてからホール(遊技場)に設置されて遊技者による遊技が行われるまでの間には、製造時における検査や、ホールでの試運転(動作チェック)等が行われる。このような製造時における検査や、ホールでの試運転等でも遊技球が発射、排出されることになるが、この間のアウト球数及び排出数をカウントしてしまうと、遊技者による遊技が行われている間のベースを正確に算出することができなくなってしまうおそれがある。
そこで、図76中(A)に示すように、アウトスイッチ99によって検出されるアウト球数のトータル(合計数)が0〜300の最初の区間(対象外区間)は、製造時における検査や、ホールでの試運転等、遊技者による遊技が行われる以前に検出されたアウト球数であるとみなしてベースを算出する対象から除外する。
同様に、アウト球数が0〜300の区間で払い出された払出数もベースを算出する対象から除外する。この対象外区間中では、図76中(B)に示すように、現在の区間のベースを表示する際には、識別子「bL.」を点滅表示するとともに、ベースの値として「−−」を点灯表示する。また、前回の区間は存在しないことから、前回の区間のベースを表示する際には、識別子「b6.」を点滅表示するとともに、ベースの値として「−−」を点灯表示する。
そして、アウト球数が301〜60300までを1回目の区間とし、1回目の区間では、ベースを随時(リアルタイムで)算出し、現在の区間のベースを表示する際には、識別子「bL.」を表示するともに、算出したベースの値を点灯表示する。このとき、アウト球数が301〜6299までの間(当該区間におけるアウト球数が5999以下の間)は、識別子「bL.」を点滅表示することで、現在の区間のベースを算出する際のサンプルが少なく、ベースが安定していないことを報知する。その後、アウト球数が6300以上になる(当該区間におけるアウト球数が6000以上になる)と、識別子「bL.」を点灯表示することで、現在の区間のベースを算出する際のサンプルが多く、ベースが安定していることを報知する。
また、1回目の区間では、前回の区間は存在しないことから、前回の区間のベースを表示する際には、識別子「b6.」を点滅表示するとともに、ベースの値として「−−」を点灯表示する。
また、アウト球数が60301〜120300までの2回目の区間では、1回目の区間と同様に、ベースを随時(リアルタイムで)算出し、現在の区間のベースを表示する際には、アウト球数に応じて識別子「bL.」を点灯又は点滅表示するとともに、算出したベースを表示する。また、2回目の区間において、前回の区間のベースを表示する際には、識別子「b6.」を点灯表示するとともに、1回目の区間の最終的なベースを点灯表示する。
このように、アウト球数が最初の300個を除いた60000個ごと(n回目の区間ごと)に、リアルタイムで算出したベースを、現在の区間のベースとして表示するとともに、n−1回目の区間の最終的なベースを、前回の区間のベースとして表示する。
これにより、製造時における検査や、ホールでの試運転(動作チェック)等、遊技者による遊技が行われる前のアウト球数及び排出数を、ベースを算出する対象から除外することができ、ベースを正確に算出(表示)することができる。
なお、ベースを算出する際に、ベースが一時的に100%を超える場合もある。例えば、区間の最初の1球が中始動入賞口26に入球した場合、アウト球数は1であるのに対して、払出数は中始動入賞口26に入球したことにより得られる賞球数(例えば4)となり、ベースは400%となる。このような場合、性能表示モニタ200では、ベースを2桁の数字情報でしか表示できないことから、「99.」を点灯表示することで、ベースが100%を超えていることを報知する。
図77は、ベースの演算方法を説明する図である。
ここでは、通常賞球数が「3456」、通常アウト数が「10000」であるとしてベースを算出する方法を説明する。
上述したように、ベースは、区間ごとのアウト球数に対する排出数を最終的に百分率に換算した値である。そして、このような百分率の表示を行う場合、除算した結果に対し、小数点以下2桁のみが必要となる。
そして、このような百分率の値を算出する処理(「%換算する」処理)が、被乗数「100」を乗じることに相当する。したがって、ベース=通常賞球数÷通常アウト数×100といった式で表すことができる。しかし、通常賞球数≦通常アウト数となる場合、この式の順番通りに演算すると、小数点以下の値となってしまい、例えば、主制御装置70では演算不能となる。
そこで、演算順を変更し、ベース=通常賞球数×100÷通常アウト数といった順(まず、通常賞球数に被乗数を乗じて、その後、通常アウト数で除算する順)で演算を行う。こうすることで、小数点以下の演算を行うことなく、整数のみで演算結果を完結することが可能となる。
また、本実施形態では、百分率に換算した場合の小数点以下の値を四捨五入する。
しかし、主制御装置70は小数点以下の数字を扱うことができず、2進数で演算が行われるため、通常賞球数×被乗数「100」及び通常アウト数を先に2倍してベースの2倍の値を求める。そして、求めたベースの2倍の値(2進数)の最下位ビット(小数点以下の値に相当)が「1」であれば(小数点以下が0.5以上であれば)、求めたベースの2倍の値に「1」を加算した後に半分の値(右に1ビットシフト)にすることで小数点以下を切り上げ、求めたベースの2倍の値の最下位ビット(小数点以下の値に相当)が「0」であれば(小数点以下が0.5未満であれば)、求めたベースの2倍の値をそのまま半分の値(右にシフト)にすることで小数点以下を切り捨てる。これにより、小数点以下の値を四捨五入することができる。
具体的には、主制御装置70(主制御CPU72)では、除算を減算に置き換え、2×通常賞球数(3456)×100である被除数「691200」から、通常アウト数である除数「10000」に、2の累乗数を2倍した所定の整数「128(2×2の6乗)」を乗じた数を減算し、以降、整数を「64(2×2の5乗)」→「32(2×2の4乗)」→「16(2×2の3乗)」→「8(2×2の2乗)」→「4(2×2の1乗)」→「2(2×2の0乗)」→「1(2×2の−1乗)」の順に変更(右に1ビットシフト)して除数を乗じ、被除数から減算する。ここで、除数に乗じる整数を、2×64から開始しているのは、ベースの表示が0〜99の範囲であり、ベースが100%以上の場合には「99.9」を表示する仕様のため、「2×128(2の7乗)」以上の数値を減算する必要がないからである。
具体的には、図77に示すように、1回目の演算において、被除数<除数なので、次に進む。そして、2回目の演算において、被除数≧除数なので、被除数「691200」から除数「64(2×32)×10000」を減算して被除数を「51200」に更新するとともに、商「0」に「64」を加えて商を「64(2進数で表すと1000000B)」に更新する。3回目〜5回目の演算では、被除数<除数なので、次に進む。6回目の演算において、被除数≧除数なので、被除数「51200」から除数「4(2×2)×10000」を減算して被除数を「11200」に更新するとともに、商「64」に「4」を加えて商を「68(2進数で表すと1000100B)」に更新する。7回目の演算において、被除数<除数なので、次に進む。8回目の演算において、被除数≧除数なので、被除数「11200」から除数「1(2×0.5)×10000」を減算して被除数を「1200」に更新するとともに、商「68」に「1」を加えて商を「69(2進数で表すと1000101B)」に更新する。
その後、9回目の演算では、更新された商「69(2進数で表すと1000101B)」を2で除算(右に1ビットシフト)し、最終的なベースを求めることになる。このとき、単に2で除算すると商は「34.5」となるが、上記したように主制御装置70は小数点以下を扱うことができないので、商の最下位のビットが「1B」である場合、商「69」を右に1ビットシフトした後に、「1」を加算して商を「35(2進数で表すと0100011B)」とする。
かかる演算例により、加算、減算、乗算といった簡易な演算のみで、また、整数のみにより、除算を実現することが可能となる。また、ここでは、演算を9回繰り返せば足りるので、演算処理を迅速に行うことができる。さらに、ベースの小数点以下を四捨五入することができる。
〔設定関連処理基本動作〕
図78〜図80は、設定関連処理基本動作を示すタイミングチャートである。
図78は、設定確認(設定を確認するモード)に関する処理が実行される場合の例を示している。
図79は、設定変更(設定を変更するモード)に関する処理が実行される場合の例を示している。
図80は、RAMの異常が発生した場合の例を示している。
また、各図中(A)は、電源のON又はOFFの状態を示している。
各図中(B)は、設定キーのON又はOFFの状態を示している。
各図中(C)は、RAMクリアスイッチ304のON又はOFFの状態を示している。
各図中(D)は、設定スイッチのON又はOFFの状態を示している。なお、RAMクリアスイッチ304と設定変更スイッチとを兼用している場合には、各図中(C)又は各図中(D)のいずれか一方を省略したり、各図中(C)及び各図中(D)を組み合わせたりすることができる。
各図中(E)は、性能表示モニタ200に表示される内容を示している。
各図中(F)は、外部情報(例えばセキュリティ信号)のON又はOFFの状態を示している。
各図中(G)は、エラー表示(例えば、液晶表示器42)に表示する内容を示している。
各図中(H)は、遊技状態の変化を示している。
各図中(I)は、スイッチの状態を示している。
〔設定確認〕
図78中(A):時刻t1において電源はOFFであり、時刻t3において電源はONとなる。
図78中(B):時刻t2において設定キーはONとなり、時刻t6において設定キーはOFFとなる。時刻t6から時刻t7までは、設定キーはOFFである必要があるが、時刻t7以降は、設定キーはONであってもOFFであってもよい。
図78中(C):時刻t1から時刻t5までにおいてRAMクリアスイッチはOFFである。時刻t5以降は、RAMクリアスイッチはONであってもOFFであってもよい。
図78中(D):時刻t1から時刻t3までにおいて設定スイッチはOFFである。時刻t3以降は、設定スイッチはONであってもOFFであってもよい。
図78中(E):時刻t1から時刻t5までにおいて性能表示モニタ200は非表示となる。時刻t5から時刻t7までにおいて性能表示モニタ200は設定値を表示する。時刻t7以降において性能表示モニタ200はベースを表示する。
図78中(F):時刻t1から時刻t3までにおいて外部情報はOFFである。時刻t3から時刻t6までにおいて外部情報はONである。時刻t6以降において外部情報はOFFである。外部情報のON状態は、時刻t7まで延長してもよい。外部情報は、少なくとも一定時間(50ms)以上出力すればよい。
図78中(G):時刻t1から時刻t5までにおいてエラー表示は非表示である。時刻t5から時刻t6までにおいてエラー表示は設定確認中表示である。設定確認中表示は、例えば、液晶表示器42に「設定確認中。」という文字情報を表示するものである。時刻t6以降おいてエラー表示は非表示である。なお、設定確認中表示は、時刻t7まで延長してもよい。外部情報とエラー表示の期間は、設定確認終了の期間と同じになっているが、一致させる必要はない。設定確認終了の期間は、設定確認終了から遊技可能状態への移行に必要な処理時間である。設定確認終了の最短時間は、0msとすることができる。
図78中(H):時刻t1から時刻t3までにおいて遊技状態は電断である。時刻t3から時刻t4までにおいて遊技状態は起動である。時刻t4から時刻t5までにおいて遊技状態はスイッチ確認である。時刻t5から時刻t6までにおいて遊技状態は設定確認である。時刻t6から時刻t7までにおいて遊技状態は設定確認終了である。時刻t7以降は、遊技状態は遊技可能状態である。
図78中(I):時刻t1から時刻t4までにおいてスイッチの状態は全スイッチ無効である。時刻t4から時刻t7までにおいてスイッチの状態は、設定変更装置に関するスイッチ以外無効である。時刻t7以降は、全スイッチ有効である。
〔設定変更〕
図79中(A):時刻t1において電源はOFFであり、時刻t3において電源はONとなる。
図79中(B):時刻t2において設定キーはONとなり、時刻t6において設定キーはOFFとなる。時刻t6から時刻t7までは、設定キーはOFFである必要があるが、時刻t7以降は、設定キーはONであってもOFFであってもよい。
図79中(C):時刻t1から時刻t3までにおいてRAMクリアスイッチはOFFである。時刻t3から時刻t5までにおいてRAMクリアスイッチはONである。時刻t5以降は、RAMクリアスイッチはONであってもOFFであってもよい。なお、RAMクリアスイッチは、設定キーと同様に時刻t2でONであってもよい(押下されていてもよい)。
図79中(D):時刻t1から時刻t3までにおいて設定スイッチはOFFである。時刻t3から時刻t5までにおいて設定スイッチはONであってもOFFであってもよい。時刻t5から時刻t6までにおいて設定スイッチが押下される度に設定スイッチはONとなる。時刻t6以降は、設定スイッチはONであってもOFFであってもよい。
図79中(E):時刻t1から時刻t5までにおいて性能表示モニタ200は非表示となる。時刻t5から時刻t7までにおいて性能表示モニタ200は設定値を表示する。時刻t7以降において性能表示モニタ200はベースを表示する。
図79中(F):時刻t1から時刻t3までにおいて外部情報はOFFである。時刻t3から時刻t6までにおいて外部情報はONである。時刻t6から時刻t8までにおいて外部情報はOFFである。なお、外部情報のON状態は、時刻t7まで延長してもよい。時刻t8から時刻t9までにおいて外部情報はONである。時刻t9以降において外部情報はOFFである。外部情報は、少なくとも一定時間(50ms)以上出力すればよい。時刻t8から時刻t9までにおいて出力する外部情報(セキュリティ・初期化)は、一定時間(50ms)以上出力すればよく、外部情報の出力タイミングによっては外部情報が連続して出力される可能性がある。
図79中(G):時刻t1から時刻t5までにおいてエラー表示は非表示である。時刻t5から時刻t6までにおいてエラー表示は設定変更中表示である。設定変更中表示は、例えば、液晶表示器42に「設定変更中。」という文字情報を表示するものである。時刻t6から時刻t7までにおいてエラー表示は非表示である。なお、設定変更中表示は、時刻t7まで延長してもよい。時刻t7から時刻t10までにおいてエラー表示は初期化表示である。初期化表示は、例えば、液晶表示器42に「初期化完了。」という文字情報を表示するものである。時刻t10以降においてエラー表示は非表示である。
外部情報とエラー表示の期間は、設定変更終了の期間と同じになっているが、一致させる必要はない。設定変更終了の期間は、設定変更終了から遊技可能状態への移行に必要な処理時間である。設定変更終了の最短時間は、0msとすることができる。
図79中(H):時刻t1から時刻t3までにおいて遊技状態は電断である。時刻t3から時刻t4までにおいて遊技状態は起動である。時刻t4から時刻t5までにおいて遊技状態はスイッチ確認である。時刻t5から時刻t6までにおいて遊技状態は設定変更である。時刻t6から時刻t7までにおいて遊技状態は設定変更終了である。時刻t7以降は、遊技状態は遊技可能状態である。
図79中(I):時刻t1から時刻t4までにおいてスイッチの状態は全スイッチ無効である。時刻t4から時刻t7までにおいてスイッチの状態は、設定変更装置に関するスイッチ以外無効である。時刻t7以降は、全スイッチ有効である。
時刻t5から時刻t7までにおいてRAMクリアを実行することが好ましい。
〔RAM異常時〕
図80中(A):時刻t1において電源はOFFであり、時刻t3において電源はONとなる。
図80中(B):時刻t1において設定キーはOFFである。時刻t1以降は、設定キーはONであってもOFFであってもよい。
図80中(C):時刻t1においてRAMクリアスイッチはOFFである。時刻t1以降は、RAMクリアスイッチはONであってもOFFであってもよい。
設定キー及びRAMクリアスイッチに関しては、設定変更への移行条件が成立した場合には、設定変更状態に移行させてもよい。
図80中(D):時刻t1において設定スイッチはOFFである。時刻t1以降は、設定スイッチはONであってもOFFであってもよい。
図80中(E):時刻t1から時刻t5までにおいて性能表示モニタ200は非表示となる。時刻t5以降において性能表示モニタ200はエラーに対応する内容を表示する。
図80中(F):時刻t1から時刻t5までにおいて外部情報はOFFである。時刻t5以降において外部情報はONである。
図80中(G):時刻t1から時刻t5までにおいてエラー表示は非表示である。時刻t5以降においてエラー表示は遊技停止中表示である。遊技停止中表示は、例えば、液晶表示器42に「エラー発生中。」又は「遊技停止中。」という文字情報を表示するものである。
図80中(H):時刻t1から時刻t3までにおいて遊技状態は電断である。時刻t3から時刻t4までにおいて遊技状態は起動である。時刻t4から時刻t5までにおいて遊技状態はスイッチ確認である。時刻t5以降において遊技状態は遊技停止である。
図80中(I):時刻t1から時刻t4までにおいてスイッチの状態は全スイッチ無効である。時刻t4から時刻t7までにおいてスイッチの状態は、設定変更装置に関するスイッチ以外無効である。時刻t5以降は、全スイッチ無効である。
上記のタイミングチャートの基本構成に加えて、以下の変形例も可能である。
(1)設定変更状態(設定変更モード)又は設定確認状態(設定確認モード)への移行条件として、「内枠開放中である」という条件も設定されており、「設定キーOFF、かつ、内枠閉鎖が一定時間継続(100ms継続)で設定変更状態又は設定確認状態を終了する。
(1a)内枠の状態を考慮せず、設定キーOFFの状態が一定時間継続(例えば100ms継続)したことによって、設定変更状態又は設定確認状態を終了してもよい。
(2)設定キーOFF状態で、RAMクリアスイッチを押下すると、設定変更状態又は設定確認状態を終了する。
(3)設定確認開始前は、電源復帰処理を行う。チェックサム等の異常時は、RAMクリアを行う。この場合でも、遊技機状態フラグ、設定値、領域外はクリアしない。
(3a)チェックサムの異常時に、遊技機状態フラグ、設定値、領域外のメモリをクリアし、RAM異常エラー状態としてもよい。
(4)設定変更又は設定確認条件を満たした場合、遊技機状態フラグをセットする。この場合、初期フロー(例えば、CPU初期化処理)において遊技機状態フラグをセットし、メインループに移行してからのタイマ割込み処理の実行中に、遊技機状態フラグの内容に基づいて設定変更又は設定確認の処理を実行する。
(5)設定変更終了時は、プログラム先頭(例えば、CPU初期化処理)にジャンプし、チェックサムエラーを発生させて設定値以外のRAMをクリアする。
(6)設定変更処理の終了後はただちに遊技可能状態となる。つまり、設定変更処理の終了後にRAMクリアを改めて実行したり、遊技可能状態移行までに所定時間経過したりすることを条件としない。
(6a)演出制御装置の準備等の理由により、所定時間経過のみを条件としてもよい。
(7)設定変更中は、遊技停止フラグをセットし、遊技に係る処理を行わないようにする。
(8)遊技可能状態や設定変更状態、設定確認状態で共通のメインループ処理や、共通のタイマ割込み処理を用いる。
(9)遊技可能状態や設定変更状態、設定確認状態で共通のタイマ割込みは、ダイナミックポート出力処理、ポート入力処理、外部情報管理処理、ポート出力処理のうち少なくとも1つの処理とする。
(10)遊技可能状態や設定変更状態、設定確認状態で別々のメインループ処理、別々のタイマ割込み処理を用いる。
(11)遊技可能状態では、第1のタイマ(タイマ0)によるタイマ割込み、設定変更状態又は設定確認状態では第2のタイマ(タイマ1)によるタイマ割込みを使用する。割込みの周期は、同じであっても、変えてもよい。
(12)RAMクリアスイッチと設定変更スイッチは同じものを用いる(兼用させる)。
(13)RAMクリアスイッチと設定変更スイッチは別々のものを用いる(兼用させない)。
以下は、セキュリティ信号に関する変形例である。
(14)設定変更中のみセキュリティ信号を出力し、設定確認中は出力しない。
(15)設定変更中及び設定確認中にセキュリティ信号を出力し、出力時間を異ならせる。例えば、設定変更中は30秒間セキュリティ信号を出力し、設定確認中は5秒間セキュリティ信号を出力する。
(16)設定変更中は、セキュリティ信号とアウト信号の両方を出力する。
(17)「設定変更信号」を新規に追加し、設定変更中は、新規に追加された「設定変更信号」を出力する。
(18)既存の信号の1つ(大当り信号4等)を、設定変更信号として使用し、従来の用途では使用しない。
(19)設定変更中は、「セキュリティ信号」と「設定変更信号」を出力する。
(20)設定変更中に、設定変更スイッチ(RAMクリアスイッチ)が押下される度にセキュリティ信号を出力する。
(21)設定変更が終了して設定が確定した際に、セキュリティ信号の出力を開始する。設定変更が終了して設定が確定した際に、セキュリティ信号の出力を終了する。
(22)設定変更が終了して設定が確定した際に、設定回数分だけ(例えば、設定変更スイッチの押下回数分だけ、確定後の設定値に対応する回数分だけ)設定変更信号のパルスを出力する。
(23)遊技可能状態で設定キーがONである場合(設定キーが回っていた場合)、セキュリティ信号を出力する。
〔電源投入時処理例〕
図81〜図83は、電源投入時の処理例を示す図である。
図81は、前回の電源断が遊技可能状態であり、かつ、電源復帰時にRAMが正常(バックアップフラグが正常)である場合の第1処理例を示している。
図82は、前回の電源断が設定確認中であり、かつ、電源復帰時にRAMが正常である場合の第2処理例を示している。
図83は、前回の電源断の状況に関わらずに、電源復帰時にRAMが異常(バックアップフラグが異常)である場合の第3処理例を示している。
図81に示すように、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(1)メモリ(RAM76)の内容は、設定関連処理及び性能表示モニタ関連処理に関するデータ以外をクリアし、(2)電源投入後は設定変更状態に移行し、(3)性能表示モニタ200は、設定値を表示する。
また、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(4)メモリの内容は変更せず、(5)電源投入後は設定確認状態に移行し、(6)性能表示モニタ200は、設定値を表示する。
さらに、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(7)メモリの内容は、設定関連処理及び性能表示モニタ関連処理に関するデータ以外をクリアし、(8)電源投入後は遊技可能状態に移行し、(9)性能表示モニタ200は、ベースを表示する。
さらにまた、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(10)メモリの内容は変更せず、(11)電源投入後は遊技可能状態に移行し、(12)性能表示モニタ200は、ベースを表示する。
図82に示すように、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(1)メモリ(RAM76)の内容は、設定関連処理及び性能表示モニタ関連処理に関するデータ以外をクリアし、(2)電源投入後は設定変更状態に移行し、(3)性能表示モニタ200は、設定値を表示する。
また、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(4)メモリの内容は変更せず、(5)電源投入後は設定確認状態に移行し、(6)性能表示モニタ200は、設定値を表示する。
さらに、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(7)メモリの内容は、設定関連処理及び性能表示モニタ関連処理に関するデータ以外をクリアし、(8)電源投入後は遊技可能状態に移行し、(9)性能表示モニタ200は、ベースを表示する。
さらにまた、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(10)メモリの内容は変更せず、(11)電源投入後は設定確認状態又は遊技可能状態に移行し、(12)性能表示モニタ200は、設定値又はベースを表示する。なお、上記(11)において設定確認状態に移行する場合は、上記(12)において設定値を表示することが好ましく、上記(11)において遊技可能状態に移行する場合は、上記(12)においてベースを表示することが好ましい。
図83に示すように、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(1)メモリ(RAM76)の内容は、性能表示モニタ関連処理に関するデータ以外をクリアし、(2)電源投入後は設定変更状態に移行し、(3)性能表示モニタ200は、設定値を表示する。上記(1)において、RAMが異常値である場合、性能表示モニタ関連処理に関するデータをクリアしてもよい。
また、設定キーがONであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(4)メモリの内容は変更せず、(5)電源投入後は遊技停止状態に移行し、(6)性能表示モニタ200は、エラーコード(例えば「E」の表示)を表示する。
さらに、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがONである場合、(7)メモリの内容は変更せず、(8)電源投入後は遊技停止状態に移行し、(9)性能表示モニタ200は、エラーコードを表示する。
さらにまた、設定キーがOFFであり、かつ、RAMクリアスイッチがOFFである場合、(10)メモリの内容は変更せず、(11)電源投入後は遊技停止状態に移行し、(12)性能表示モニタ200は、エラーコードを表示する。
そして、本実施形態のパチンコ機1は、主制御装置70又は演出制御装置124によって、図78〜図83に記載された内容の処理を実行することができる。なお、図78〜図83に記載された処理の内容は、機種によっては実行されない内容もある。
〔発射位置管理処理〕
図84は、発射位置管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS1100:主制御CPU72は普通遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」であるか否かを確認する。
〔普通遊技管理フェーズ〕
主制御CPU72は、普通図柄に対応する遊技の進行状況(1)〜(8)に応じて普通遊技管理フェーズの値(カギ括弧内)を以下のようにセットする。
(1)普通図柄変動待ち状態:「00H」
(2)普通図柄変動表示中状態:「01H」
(3)普通図柄停止図柄表示中状態:「02H」
(4)可変始動入賞装置(普通電動役物)開放待ち状態:「03H」
(5)可変始動入賞装置(普通電動役物)開放状態:「04H」
(7)可変始動入賞装置(普通電動役物)閉鎖状態:「05H」
(8)可変始動入賞装置(普通電動役物)作動終了時間中状態:「06H」
(9)可変始動入賞装置(普通電動役物)閉鎖後有効状態:「07H」
ここで、主制御CPU72は、普通遊技管理フェーズの値を設定又は更新した場合、その値を反映させた普通遊技管理フェーズコマンドを生成する。普通遊技管理フェーズコマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
その結果、普通遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS1140を実行する。一方、普通遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS1110を実行する。
ステップS1110:主制御CPU72は特別遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」であるか否かを確認する。
〔特別遊技管理フェーズ〕
主制御CPU72は、特別図柄に対応する遊技の進行状況(1)〜(8)に応じて特別遊技管理フェーズの値(カギ括弧内)を例えば以下のようにセットする。
(1)特別図柄変動待ち状態:「00H」
(2)特別図柄変動表示中状態:「01H」
(3)特別図柄停止図柄表示中状態:「02H」
(4)可変入賞装置(特別電動役物)開放待ち状態:「03H」
(5)可変入賞装置(特別電動役物)開放状態:「04H」
(6)可変入賞装置(特別電動役物)閉鎖状態:「05H」
(7)可変入賞装置(特別電動役物)作動終了時間中状態:「06H」
(8)可変入賞装置(特別電動役物)閉鎖後有効状態:「07H」
ここで、主制御CPU72は、特別遊技管理フェーズの値を設定又は更新した場合、その値を反映させた特別遊技管理フェーズコマンドを生成する。特別遊技管理フェーズコマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に送信される。
その結果、特別遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」、つまり、大当り遊技中又は小当り遊技中であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS1140を実行する。一方、特別遊技管理フェーズの値が「03H」〜「07H」であることを確認できない場合(No)、つまり、大当り遊技中又は小当り遊技中であることを確認できない場合、主制御CPU72はステップS1120を実行する。
ステップS1120:主制御CPU72は、内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。時間短縮状態であるか否かは、時間短縮機能作動フラグにより確認することができる。
その結果、内部状態が時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、主制御CPU72はステップS1140を実行する。一方、内部状態が時間短縮状態であることを確認できない場合(No)、主制御CPU72はステップS1130を実行する。
ステップS1130:主制御CPU72は、発射位置指定ステータスに左打ちに対応する値(0)をセットする。
ここで、「発射位置指定ステータス」とは、現在の遊技状態が左打ちに対応する遊技状態であるか、右打ちに対応する遊技状態であるかを保持する変数である。
具体的には、発射位置指定ステータスに「0」がセットされていれば現在の遊技状態が左打ちに対応する遊技状態(左打ち状態)であること示しており、発射位置指定ステータスに「1」がセットされていれば現在の遊技状態が右打ちに対応する遊技状態(右打ち状態)であること示している。
このため、主制御CPU72は、発射位置指定ステータスの値を参照すれば、現在の遊技状態が左打ちに対応する遊技状態であるか、右打ちに対応する遊技状態であるかを確認することができる。
また、発射位置指定ステータスの値は、RAM76に記憶されており、電源断の状態が発生した場合は、その値がバックアップされる。
ステップS1140:主制御CPU72は、発射位置指定ステータスに右打ちに対応する値(1)をセットする。
ステップS1150:ステップS1130又はステップS1140にて発射位置指定ステータスをセットすると、主制御CPU72は次に発射位置指定コマンドを生成する(発射位置指定情報通知手段)。ここで、主制御CPU72は、発射位置指定コマンドとして、発射位置指定ステータスの値を反映させたコマンドを生成する。具体的には、発射位置指定ステータスの値が左打ちを示す値(0)である場合、主制御CPU72は、左打ちを示す発射位置指定コマンドを生成する。これに対して、発射位置指定ステータスの値が右打ちを示す値(1)である場合、主制御CPU72は、右打ちを示す発射位置指定コマンドを生成する。ここで生成した発射位置指定コマンドは、サブコマンド送信処理において演出制御装置124に出力される。
以上の手順を終えると、主制御CPU72はタイマ割込み処理(図24)に復帰する。
〔非時間短縮状態でのゲームフロー〕
図85は、非時間短縮状態でのゲームフローについて説明する図である。
パチンコ機で遊技を開始する場合、〔F0〕非時間短縮状態の〔F1〕通常モードから遊技が開始される。「通常モード」は、特別図柄抽選の当選確率は「低確率状態」であり、かつ、普通図柄抽選の当選確率は「低確率状態」である。このように、〔F1〕通常モードは、「低確率非時間短縮状態」となるので、中始動入賞口26に遊技球を入球させることにより、第1特別図柄が変動を開始して遊技が進行する。
〔F0〕非時間短縮状態としては、〔F1〕通常モードの他に、〔F2〕祭りモードがある。〔F2〕祭りモードは、低確率又は高確率非時間短縮状態である。
〔F2〕祭りモードにて、〔F3〕規定条件(例えば、低確率非時間短縮状態で特別図柄が10回変動したという条件)が満たされた場合、〔F1〕通常モードに移行する。
〔F1〕通常モード又は〔F2〕祭りモードにて、〔F4〕「11ラウンド通常図柄」又は「11ラウンド確変図柄11」に該当すると、〔F5〕11ラウンド大当り遊技(チャレンジボーナス)が実行され、〔F6〕お宝チャレンジ演出で〔F7〕失敗演出が実行されて、〔F2〕祭りモードに移行する。
〔F6〕お宝チャレンジ演出は、大当り遊技の終了後における1回目〜10回目の変動を用いて実行される確変昇格ジャッジ演出である。
〔F1〕通常モード又は〔F2〕祭りモードにて、〔F8〕「11ラウンド確変図柄1〜10」に該当すると、〔F5〕14ラウンド大当り遊技(チャレンジボーナス)が実行され、〔F6〕お宝チャレンジ演出で〔F9〕成功演出が実行されて、〔F10〕花火ラッシュに移行する。〔F10〕花火ラッシュは、高確率時間短縮状態である。
〔F1〕通常モード又は〔F2〕祭りモードにて、〔F11〕「15ラウンド確変図柄1」に該当すると、〔F12〕15ラウンド大当り遊技(スペシャルボーナス)が実行され、そのまま〔F10〕花火ラッシュに移行する。この場合、〔F6〕お宝チャレンジ演出は実行されない。
〔F1〕通常モード又は〔F2〕祭りモードにて、〔F13〕「6ラウンド確変図柄」又は「8ラウンド確変図柄」に該当すると、6ラウンド大当り遊技又は8ラウンド大当り遊技とともにモード移行演出が実行され、そのまま〔F10〕花火ラッシュに移行する。
〔時間短縮状態でのゲームフロー〕
図86は、時間短縮状態でのゲームフローについて説明する図である。
〔G0〕時間短縮状態は、大きく分けて〔G1〕花火ラッシュ(高確率時間短縮状態)と、〔G2〕海岸モード(低確率時間短縮状態)とに分けられる。
〔G1〕花火ラッシュ又は〔G2〕海岸モードにて、〔G3〕「15ラウンド確変図柄2〜7」又は「3ラウンド確変図柄」に該当すると、〔G4〕変動表示中に実行されるバトルリーチ演出において〔G5〕勝利演出が実行され、〔G6〕15ラウンド大当り遊技(花火ボーナス)の終了後に、〔G1〕花火ラッシュに移行する。
一方、〔G1〕花火ラッシュ又は〔G2〕海岸モードにて、〔G7〕「5ラウンド通常図柄」に該当すると、〔G4〕変動表示中に実行されるバトルリーチ演出において〔G8〕敗北演出が実行され、〔G9〕5ラウンド大当り遊技(ノーマルボーナス)の終了後に、〔G2〕海岸モードに移行する。
また、〔G1〕花火ラッシュ又は〔G2〕海岸モードにて、〔G10〕「5ラウンド確変図柄」に該当すると、〔G4〕変動表示中に実行されるバトルリーチ演出において〔G8〕敗北演出が実行されるが、〔G9〕5ラウンド大当り遊技(ノーマルボーナス)の実行中に、〔G11〕大役昇格演出(逆転演出、復活演出、確変昇格演出が実行され)、大当り遊技の終了後に、〔G1〕花火ラッシュに移行する。
なお、以上のゲームフローに関しては、代表的なゲームフローの一例を示したものであり遊技の流れをすべて網羅しているものではない。
〔演出画像の例〕
次に、パチンコ機1において実際に液晶表示器42に表示される演出画像について、いくつかの例を挙げて説明する。以上のように、パチンコ機1において大当りの内部抽選が行われると、主制御CPU72による制御の下で変動パターン(変動時間)を決定し、第1特別図柄や第2特別図柄による変動表示が行われる(図柄表示手段)。ただし、上記のように第1特別図柄や第2特別図柄そのものは7セグメントLEDによる点灯・点滅表示であるため、見た目上の訴求力に乏しい。そこでパチンコ機1では、上記のように演出図柄を用いた変動表示演出が行われている。
演出図柄には、例えば左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の3つが含まれており、これらは液晶表示器42の画面上で左・中・右に並んで表示される(図1参照)。各演出図柄は、例えば数字の「1」〜「9」とともにキャラクターが付された絵札をデザインしたものとなっている。ここで、左演出図柄、中演出図柄、及び右演出図柄は、いずれも数字が「9」〜「1」の降順に並んだ図柄列を構成している。このような図柄列は、画面上の左領域・中領域・右領域でそれぞれ縦方向に流れる(スクロールする)ようにして変動表示される。
図87は、特別図柄の変動表示及び停止表示に対応させた演出画像の例を示す連続図である。なお、ここでは非当選(はずれ)時の特別図柄の変動について、演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(結果表示演出)の一例を表している。この変動表示演出は、特別図柄(ここでは第1特別図柄とするが、第2特別図柄でもよい。)が変動表示を開始してから、停止表示(確定停止を含む)するまでの間に行われる一連の演出に該当する。また、停止表示演出は、特別図柄が停止表示されたことと、そのときの内部抽選の結果を演出図柄の組み合わせとして表す演出である。ここでは先ず、制御処理の具体的な内容を説明する前に、本実施形態で採用されている変動1回ごとの変動表示演出と停止表示演出の基本的な流れについて説明する。
〔変動表示前〕
図87中(A):例えば、第1特別図柄が変動を開始する前の状態(デモ演出中でない状態)で、液晶表示器42の画面内には3本の演出図柄の列が大きく表示されている。このとき第1特別図柄又は第2特別図柄の停止表示に合わせて、演出図柄も停止表示された状態にある。
〔記憶数表示演出〕
また、液晶表示器42の画面下部の変動前表示領域X1には、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数を表すマーカ(図中に参照符号M1,M2を付す)が表示されている。これらマーカM1,M2は、それぞれの表示個数が第1特別図柄、第2特別図柄の作動記憶数(第1特別図柄作動記憶ランプ34a、第2特別図柄作動記憶ランプ35aの表示数)を表しており、遊技中の作動記憶数の変化に連動して表示個数も増減する。
また、マーカM1,M2は、視覚的な判別を容易にするため第1特別図柄に対応するマーカM1が例えば円(○)の図形で表示され、第2特別図柄に対応するマーカM2が例えばハートの図形で表示されている。図示の例では、マーカM1が4つとも点灯表示されることで第1特別図柄の作動記憶数が4個であることを表し、マーカM2が全て非表示(破線で示す)となっていることで第2特別図柄の作動記憶数が0個であることを表している。
また、演出図柄の変動表示中、例えば液晶表示器42の画面右上には第4図柄(図中に参照符号Z1,Z2を付す)が表示されている。この第4図柄Z1,Z2は、左・中・右演出図柄に続く「第4の演出図柄」であり、演出図柄の変動表示中はこれに同期して変動表示されている。なお、第4図柄Z1,Z2は、単純なマーク(例えば「□」の図形)に色彩を付しただけのものであり、例えばその表示色を変化させることで変動表示を表現することができる。第4図柄Z1は、第1特別図柄に対応しており、第4図柄Z2は、第2特別図柄に対応している。
また、第4図柄Z1,Z2については、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停止表示されている。これは、停止表示演出が正しく行われており、パチンコ機1が正常に動作しているということを客観的に明らかにするためのものである。したがって、「はずれ」ではなく、実際に内部抽選の結果が例えば「15ラウンド大当り」であれば、それらに対応する態様(例えば赤表示色等)で第4図柄Z1,Z2は停止表示される。なお、第4図柄Z1,Z2は、液晶画面に表示するのではなく、盤面に配置されたLEDで表示してもよい。
〔変動表示演出開始〕
図87中(B):例えば第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面上で3本の図柄列がスクロール変動することで変動表示演出が開始される(演出実行手段)。すなわち、第1特別図柄の変動開始に同期して、液晶表示器42の表示画面内で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向にスクロールする(流れる)ようにして変動表示演出が開始される。また、マーカM1,M2は、変動開始前は、液晶表示器42の下方部分における帯状部分の変動前表示領域X1に表示されているが、変動開始後は、液晶表示器42の左下部分に表示されている台座画像による変動中表示領域X2に移動して、特別図柄(演出図柄)の変動が停止表示されるまで表示され続ける(当該変動中記憶表示演出)。なお、図中、演出図柄の変動表示は単に下向きの矢印で示されている。また、変動表示中、個々の演出図柄が透けた状態で表示(透過表示)されることにより、このとき表示画面内には演出図柄の背景となる画像(背景画像)が視認しやすい状態で表示されている。
この場合の背景画像は、例えば浴衣を着こなした女性キャラクターが長椅子に腰掛け、夕涼みでもするかのようにリラックスしている風景を表現したものである。このような背景画像は、演出上での滞在モードが例えば「通常モード」であることを表現している。本実施形態において「通常モード」は、時間短縮機能が非作動であり、また、確率変動機能も非作動である通常状態に対応するものとする。この他にも演出上で各種のモードが設けられており、モードごとに風景や情景の異なる背景画像が用意されている(状態表示演出実行手段)。これらモードの違いは、内部的な「時間短縮状態」に対応するものであったり、「高確率状態」に対応するものであったりする。ここでは特に図示していないが、この後、例えば表示画面内にキャラクターやアイテム等の画像を表示させることで、予告演出が行われる態様であってもよい。
また、演出図柄の変動表示中、液晶表示器42の画面右上では第4図柄Z1が変動表示されており、第4図柄Z1は、その表示色を変化させることで変動表示を表現している。
〔左図柄停止〕
図87中(C):例えば、ある程度の時間(変動時間の半分程度)が経過すると、最初に左演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の左側位置に数字の「8」を表す演出図柄が停止したことを表している。なお、ここでは背景画像の図示を省略している(これ以降も同様)。
〔作動記憶数減少時の演出例〕
ここで、先の図87中(B)に示されているように、変動開始に伴って第1特別図柄の作動記憶数が1個分減少するため、それに連動してマーカM1の表示個数が1個分減少されている。例えば、それまでに作動記憶数が4個あったとすると、マーカM1において最も以前(古い)の記憶数表示が1個だけ変動中表示領域X2に移動され、内部抽選によって消費される演出が合わせて行われる。これにより、第1特別図柄に関して作動記憶数が消費されたということを演出上でも遊技者に教示することができる。
そして、図87中(C)の例においては、記憶順で先頭にあったマーカM1が変動中表示領域X2に移動することにより、変動前表示領域X1での表示が残り3個になったため、画面上に残った3つのマーカM1がそれぞれ1個分ずつ一方向(ここでは左方向)へずれていく演出が行われている。これにより、作動記憶数の変化の前後関係を正確に演出上で表現するとともに、遊技者に対して「作動記憶が消費されて1つ減った」ということや「作動記憶が消費されて特別図柄が変動中である」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
〔右演出図柄停止〕
図87中(D):左演出図柄に続いて、その後に右演出図柄が変動を停止する。この例では、画面の中側位置に数字の「3」を表す演出図柄が停止したことを表している。この時点で既にリーチ状態が発生しないことは確定しているので、今回の変動が非リーチ(通常)変動であるということが見た目上でほとんど明らかとなっている。なお、ここではすべりパターン等によるリーチ変動を除くものとする。「すべりパターン」とは、例えば一旦は数字の「7」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するというものである。あるいは、一旦は数字の「9」を表す演出図柄が停止した後、図柄列が逆向きに1図柄分すべって数字の「8」を表す演出図柄が停止し、それによってリーチに発展するパターンもある。また、その他にも例えば「5」等の全くかけ離れた数字を表す演出図柄が一旦停止した後、画面上にキャラクターが出現して右演出図柄列を再変動させると、数字の「8」を表す演出図柄が停止してリーチに発展するといったパターンもある。
〔停止表示演出〕
図87中(E):第1特別図柄の停止表示に同期して、最後の中演出図柄が停止する。今回の内部抽選の結果が非当選であって、第1特別図柄が非当選(はずれ)の態様で停止表示される場合、演出図柄も同様に非当選(はずれ)の態様で停止表示演出が行われる。すなわち、図示の例では、画面の中段位置に数字の「1」を表す演出図柄が停止したことを表しており、この場合、演出図柄の組み合わせは「8」−「1」−「3」のはずれ目であるため、今回の変動は通常の「はずれ」に該当したことが演出上で表現されている。このとき、第4図柄Z1は、はずれに対応する態様(例えば白表示色)で停止表示される。
また、停止表示演出が行われると、変動中表示領域X2に移動して表示を継続していたマーカM1も非表示となる。したがって、遊技者に対して「特別図柄の変動が終了した」ということを直感的に分かりやすく教示することができる。
以上は、1回の変動ごとに演出図柄を用いて行われる変動表示演出と停止表示演出(非当選時)の一例である。このような演出を通じて、遊技者に当選に対する期待感を抱かせるとともに、最終的に内部抽選の結果を演出上で明確に教示することができる。
また、上述した例は非当選時についてのものであるが、大当り(当選)時には変動表示演出中にリーチ演出が実行された後、停止表示演出において演出図柄が大当りの態様で停止表示される。このとき演出図柄の停止表示態様は、基本的には主制御CPU72によって内部的に選択された当選図柄(第1特別図柄表示装置34又は第2特別図柄表示装置35の停止表示態様)に対応させて選択される。
〔大当り時の演出例〕
図88は、大当り(当選)時に実行されるリーチ演出の流れを示す連続図である。なお、大当り時には当選図柄に応じて異なる演出を実行することができる。ここではリーチ演出の他に、変動表示演出や停止表示演出及び予告演出が含まれるものとする。その他にも、変動表示演出中に実行される予告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出)の一例を説明する。
以下のリーチ演出は、例えば第1特別図柄表示装置34において大当り時の変動パターンによる変動表示が行われた後、第1特別図柄が大当りの態様(例えば7セグメントLEDの「己」,「ヨ」,「口」,「巳」,「F」,「E」,「L」,「Γ」等)で停止表示されるまでに実行される(リーチ演出実行手段)。なお、図88中、各演出図柄を数字のみに簡略化して示している。また、上記のマーカM1,M2及び第4図柄Z1,Z2については、ここでの図示を省略している。以下、演出の流れに沿って説明する。また、以下のリーチ演出は通常のリーチ演出であるが、選択された変動パターンに応じて、以下のリーチ演出とは別のスーパーリーチ演出(図示は省略)が実行される場合もある。
〔変動表示演出〕
図88中(A):例えば、第1特別図柄の変動開始に略同期して、液晶表示器42の画面上で左演出図柄、中演出図柄、右演出図柄の列が縦方向(例えば上から下)にスクロールするようにして変動表示演出が開始される。
〔リーチ発生前予告演出(1段階目)〕
図88中(B):次に、変動表示演出の比較的初期において、キャラクターの絵柄画像(絵札)を用いた1段階目のリーチ発生前予告演出が行われる。このリーチ発生前予告演出は、予め定められた順序にしたがって1段階から複数段階(例えば2〜5段階)まで、段階的に態様の変化が進行していく予告演出である。このリーチ発生前予告演出で用いられる絵柄画像は、画面上で変動表示されている演出図柄の手前に位置し、例えば画面の左端からひょっこりと出現するようにして表示される(その他の出現の態様でもよい。)。なお、ここでいう「リーチ発生前予告」とは、いずれかの演出図柄が停止表示される前にリーチの可能性や大当りの可能性を予告するという意味である。このような「リーチ発生前予告演出」を実行することで、遊技者に対して「リーチに発展するかも知れない=大当りの可能性が高まる」という期待感を抱かせる効果が得られる。
〔リーチ発生前予告演出(2段階目)〕
図88中(C):リーチ発生前予告演出の1段階目の態様が実行された後、続いてリーチ発生前予告演出の態様の変化が2段階目に進行する。ここでは2段階目のリーチ発生前予告演出として、先とは違うキャラクターの絵柄画像を用いた演出が行われている。具体的には、画面の右端から別の絵柄画像が追加で出現し、先に表示されていた絵柄画像の前面に重なって表示される。また、このとき表示される絵柄画像は、先に表示されていた絵柄画像よりもサイズが大きい。そして、絵柄画像で表現されたキャラクターが台詞(例えば「リーチになるよ」等)を発するという、音響出力による演出もあわせて行われる。
このような2つ目の絵柄画像を用いたリーチ発生前予告演出(2段階目)は、先の図88中(B)で行われたリーチ発生前予告演出(1段階目)からさらに一歩進んだ発展型である。このように発展していく「リーチ発生前予告演出」の態様を称して、一般的に「ステップアップ予告」等と表現することがある。ここではリーチ発生前予告演出で2段階目の絵柄画像が出現する例を挙げているが、3段階目、4段階目、5段階目の絵柄画像が次々と出現して表示される演出態様であってもよい。また、例えば3段階目、4段階目、5段階目の絵柄画像が次々と出現して表示されるごとに、そのサイズが拡大されるものとしてもよい。なお、この段階でも演出図柄の変動表示は継続されている。いずれにしても、リーチ発生前予告演出の態様の変化をより多くの段階まで進行させることにより、今回の変動で大当りになる可能性(期待度)が高いことを遊技者に示唆することができる(例えば、5段階目まで進行すると最大の期待度を示唆する等。)。
〔左演出図柄の停止〕
図88中(D):変動表示演出の中期にさしかかり、やがて左演出図柄の変動表示が停止される。なお、この時点で画面の左側位置に数字の「5」を表す演出図柄が停止している。
〔リーチ状態の発生〕
図88中(E):そして左演出図柄に続き、例えば右演出図柄の変動表示が停止される。この時点で、画面の右側位置に数字の「5」を表す演出図柄が停止していることから、「5」−「変動中」−「5」のリーチ状態が発生している。そして画面上には、リーチ状態となる1本のラインを強調する画像が合わせて表示される。また、合わせて「リーチ!」等の音声を出力する演出が行われる。
リーチ状態の発生後、当選時のリーチ演出が実行される(ただし、この時点では未だ当選の結果は表出されていない。)。リーチ演出では、テンパイした数字(ここでは「5」)に対応する演出図柄だけが画面上に表示され、それ以外は表示されなくなる。なお、このとき演出図柄が画面の四隅にそれぞれ縮小された状態で表示される場合もある。
〔リーチ発生後予告演出(1回目)〕
図88中(F):リーチ状態が発生して暫くすると、例えば「ハート」の図形を表す画像が群をなして画面上を斜めに過ぎっていくリーチ発生後予告演出(1回目)が行われる。この場合、突然、画面上に「ハート群」の画像が流れていくように表示されるため、これによって遊技者に対する視覚的な訴求力を高めることができる。このような視覚的に賑やかなリーチ予告発生後予告演出を実行することで、遊技者に対してさらに大きな期待感を抱かせる効果が得られる。
〔リーチ演出の進行〕
図88中(G):1回目のリーチ発生後予告演出に続いて、例えば数字の「2」〜「6」を表す画像が画面上で立体的な列を構成した状態で表示され、列の先頭(手前)から「2」、「3」、「4」・・・という順番に画面から数字の画像が消去されていく演出が行われる。このような演出もまた、数字の「5」が最後まで消去されずに残ると「大当り」であることを遊技者に示唆(暗示)したり、想起させたりする目的で行われる。また、数字の「4」まで消去されて「5」が画面手前に残ると「大当り」であり、そして数字の「5」も消去されてしまうと「はずれ」であることを意味する。なお、はずれの場合、数字の「5」が消去された後の画面上に例えば数字の「6」が表示される。したがって、この間、数字の「2」、「3」、「4」と順番に画像が消去されていくに連れて、遊技者の緊張感や期待感も高まっていくことになる。そして、実際に画面上で数字の「4」まで消去され、数字の「5」が画面上に残った状態で演出が進行すると、「大当り」の可能性が高まるため、そこで遊技者の緊張感も一気に高まる。
〔リーチ発生後予告演出(2回目)〕
図88中(H):リーチ演出が終盤に近付いたところで、突然、画面上にキャラクターの画像が大写しに割って入るようにして表示され、そのキャラクターが何らかの台詞を発するという内容(又は、無言で微笑むという内容でもよい)のリーチ発生後予告演出(2回目)が行われる。この時点で例えばリーチ演出の内容は、「数字の「5」が消去されずに残れば、そのまま「5」−「5」−「5」の大当りの可能性が高まる」という展開である。したがって、このタイミングで大きくキャラクターの画像を出現させることにより、遊技者に対して「大当りになるかもしれない」という期待感を抱かせる効果が得られる。
上記とは別のリーチ演出として、例えば「数字の「2」〜「4」までが消去されてしまい、最後に数字の「5」が消去されずに残れば大当りになる」という展開もある。このようなタイミングでキャラクターの画像を出現させると、遊技者に対して「いよいよ大当りが近いかもしれない」という期待感を抱かせる効果が得られる。
〔中演出図柄停止〕
図88中(I):最後の中演出図柄が停止する。この例では、「5」を表す演出図柄が画面の中央に停止表示されている。
図88中(J):そして、例えば第1特別図柄の停止表示に略同期して、演出図柄としての停止表示演出についても停止表示が行われる。演出図柄の停止表示演出は、例えば左・中・右演出図柄をそれぞれ初期の大きさに復元した状態で行われる。このような停止表示演出を行うことで、最終的な当選種類が演出上で確定したことを遊技者に対して教示することができる。
また、内部抽選の結果が非当選であれば、今回の変動対象である第1特別図柄がはずれ図柄で停止表示されるため、演出図柄も同様にはずれの態様で停止表示演出が行われる。この場合、画面の中央には「5」以外の数字「4」や「6」を表示することで、残念ながら今回の変動では大当りにならなかったことを知らせる演出が行われる。なお、このような演出は「はずれリーチ演出」として実行されるものである。
〔チャレンジボーナス演出(大役中演出)〕
図89は、チャレンジボーナス演出の演出例を示す図である。
チャレンジボーナス演出は、「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」に該当した場合の大当り遊技中に実行される。
〔1ラウンド〕
図89中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、画面の右下隅位置には、今回の当選図柄に対応した演出図柄(ここでは数字の「1」)が表示されている。このように、大当り遊技中も引き続き当選図柄(いわゆる「残し目」)を表示しておくことで、遊技者に対して「1の演出図柄で当選した」という情報を引き続き教示することができる。また、表示画面の下側の領域には、「チャレンジボーナス」の文字が表示され、画面の周囲には馬のキャラクターの画像が表示されている。
また、大当り遊技中(特別遊技中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。
〔5ラウンド〕
図89中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、5ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND5」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。なお、実際の大当り遊技は11ラウンドまで継続するが、6ラウンド目以降は、各ラウンドにおいて、大入賞口がショート開放(例えば0.1秒の開放)される。このため、この5ラウンド目が実質的な最終ラウンドとなる。
〔大役終了時〕
図89中(C):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に実行される演出内容を伝達する大役終了演出が実行される。この例では、画面内に「お宝チャレンジ突入!」という文字情報が表示されている。
〔お宝チャレンジ演出の演出例〕
図90は、お宝チャレンジ演出の演出例を部分的に示す連続図である。
お宝チャレンジ演出は、「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」に該当した場合の大当り遊技の終了後における1変動目〜10変動目を用いて実行される確変昇格ジャッジ演出である。お宝チャレンジ演出では、馬のキャラクターがお宝を探す演出が実行され、お宝を見つけることができれば花火ラッシュに突入する。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図90中(A):「11ラウンド確変図柄1〜11」又は「11ラウンド通常図柄」に該当した場合の大当り遊技の終了後、1回目の変動表示が行われることで、「お宝チャレンジ演出」が開始される。演出図柄は、画面の左上隅位置で縮小した状態で変動表示演出が実行されている(「変動中」−「変動中」−「変動中」)。また、液晶表示器42の画面右上では第4図柄Z1が変動表示されている。
〔遊技説明演出〕
お宝チャレンジ演出が開始されると、まず遊技説明演出が実行される。図示の例では、画面の左側に仙人のキャラクターが表示され、その仙人のキャラクターが「お宝を見つけることができれば花火ラッシュ突入じゃ!」という台詞を発する演出が実行されている。
また、お宝チャレンジ中(時短中・確変中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。なお、発射位置指定演出は、お宝チャレンジに成功した場合には、右打ち状態が継続するため、そのまま継続して実行され続けるが(図中(C)(E)参照)、お宝チャレンジに失敗した場合には、左打ち状態になるため、終了となる(図中(F)参照)。
〔11ラウンド確変図柄1当選時〕
図90中(B):先の大当りが「11ラウンド確変図柄1」に該当していた場合、特殊変動の回数は1回となるため、1回目のお宝チャレンジ演出で成功演出が実行される。具体的には、馬のキャラクターがお宝を見つける演出が実行される。そして、画面の上方に「成功」の文字が表示され、仙人のキャラクターが「お見事!」という台詞を発する演出が実行される。
〔変動終了時〕
図90中(C):大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「1」−「2」−「3」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白表示色)で停止表示されている。
また、このタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を遊技者に対して教示する演出が実行される。図示の例では、画面内に「花火ラッシュ突入!」という文字情報が表示されている。このような演出を実行することにより、「高確率時間短縮状態」の花火ラッシュに移行することを遊技者に教示することができる。
〔11ラウンド確変図柄2〜11又は11ラウンド通常図柄当選時〕
図90中(D):一方、「11ラウンド確変図柄2〜11」又は「11ラウンド通常図柄」のいずれかでの当選の場合、1回目のお宝チャレンジ演出では失敗演出が実行される。そして、画面の上方に「失敗」の文字が表示され、仙人のキャラクターが「残念」という台詞を発する演出が実行される。
〔変動終了時〕
図90中(E):大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「4」−「5」−「6」)。また、第4図柄Z1は、非当選の態様(例えば白表示色)で停止表示されている。
また、このタイミングにおいて、お宝チャレンジ演出が継続することを遊技者に対して教示する演出が実行される。図示の例では、画面内に「お宝チャレンジ継続!」という文字情報が表示されている。そして、「11ラウンド確変図柄2〜10」に該当している場合には、それぞれの当選図柄に設定された特殊変動が終了するまでお宝チャレンジ演出が継続され、最終的には、お宝チャレンジ演出において成功演出が実行される。
〔変動終了時〕
図90中(F):一方、「11ラウンド通常図柄」又は「11ラウンド確変図柄11」に該当している場合、大当り遊技終了後から10回目の変動(非当選時)においても失敗演出が実行される。また、このタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を遊技者に対して教示する演出が実行される。図示の例では、画面内に「祭りモード突入!」という文字情報が表示されている。このような演出を実行することにより、「低確率又は高確率非時間短縮状態」の祭りモードに移行することを遊技者に教示することができる。なお、高確率非時間短縮状態において「11ラウンド確変図柄11」に該当した場合には、時短回数が10000回に設定されるため、大当り遊技終了後から10回目の変動において、成功演出を実行することができる。
〔花火ラッシュの演出例〕
図91は、花火ラッシュの演出例を示す連続図である。
花火ラッシュは、高確率時間短縮状態であり、大当り遊技後に当選の結果が得られない限り、特別図柄が10000回変動するまで継続する。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図91中(A):「花火ラッシュ」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。花火ラッシュの背景画像は、遊技者に対して花火のモチーフを深く印象付けるために、「夜空に花火が打ち上げられる情景」が表現された背景画像となっている。また、液晶表示器42の画面右上部では第4図柄Z2が変動表示されている。
また、確変中(高確率時間短縮状態中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。
図91中(B):そして、大当り遊技終了後から1回目の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「3」−「1」−「7」)。また、第4図柄Z2は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図91中(C):次回の変動が開始されると、大当り遊技終了後から2回目の変動表示が行われる。なお、高確率時間短縮状態では、可変始動入賞装置28の作動が高頻度で行われるため、遊技者が右打ちを継続する限り、第2特別図柄の変動表示に伴う演出図柄の変動表示が行われることが多い。
〔花火ボーナス演出〕
図92は、花火ボーナス演出の演出例を部分的に示す連続図である。
花火ボーナス演出は、「15ラウンド確変図柄2〜7」又は「3ラウンド確変図柄」等に該当した場合の大当り遊技中に実行される演出である。
〔1ラウンド〕
図92中(A):大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、「大当り中」という遊技の進行状況に対応した内容の大役中演出が実行される。大役中演出では、例えば画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、表示画面の右上の領域には、「花火ボーナス」の文字が表示され、画面の中央には馬にまたがる動物のキャラクターの画像が表示される。
また、大当り遊技中(特別遊技中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。
〔最終ラウンド〕
図92中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、最終ラウンドに移行する。例えば、15ラウンド大当りが実行されている場合には、画面内に「ROUND15」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。
〔大役終了時〕
図92中(C):大当り遊技が終了するタイミングにおいて、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。図示の例では、画面内に「花火ラッシュ突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「高確率時間短縮状態」の花火ラッシュに移行することを遊技者に教示することができる。
〔ノーマルボーナス演出〕
図93は、ノーマルボーナス演出の演出例を部分的に示す連続図である。
ノーマルボーナス演出は、「5ラウンド通常図柄」又は「5ラウンド確変図柄」等に該当した場合の大当り遊技中に実行される演出である。
〔1ラウンド〕
図93中(A):ノーマルボーナス演出における大当り遊技の1ラウンド目が開始されると、画面内に「ROUND1」のラウンド数に対応する文字情報が表示される。また、画面左上には、「ノーマルボーナス」の文字が表示され、画面の中央には犬のキャラクターの画像が表示される。
また、大当り遊技中(特別遊技中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。
〔5ラウンド〕
図93中(B):この後、大当り遊技が順調に進行し、最終の5ラウンドに移行すると、画面内には「ROUND5」のラウンド数に対応する文字情報が表示されるとともに、大当り遊技中に固有の演出画像が表示されている。
〔大役終了時〕
図93中(C):「5ラウンド通常図柄」に該当した際の大当り遊技が終了するタイミング(エンディング時間中)において、この後に移行する内部状態を教示する内容の大役終了演出が実行される。図示の例では、画面内に「海岸モード突入!」という文字情報が表示されている。このような大役終了演出を実行することにより、大当り遊技終了後の特典として「低確率時間短縮状態」の海岸モードに移行することを遊技者に教示することができる。なお、「5ラウンド確変図柄」に該当している場合には、ノーマルボーナス演出の実行中に大役昇格演出が実行され、花火ラッシュに移行する。
〔海岸モードの演出例〕
図94は、海岸モードの演出例を示す連続図である。
海岸モードは、時間短縮状態にて「5ラウンド通常図柄」に該当した場合の大当り遊技の終了後に移行される。海岸モードは、「低確率時間短縮状態」である。以下、演出の流れについて順を追って説明する。
図94中(A):「海岸モード」の状態で演出図柄の変動表示が行われている。海岸モードの背景画像は、海岸モードのコンセプトである癒しの印象を表現するために、「砂浜」や「海」、「山」等の画像をモチーフとした背景画像となっている。また、液晶表示器42の画面右上では第4図柄Z2が変動表示されている。
また、時短中(低確率時間短縮状態中)は、「右打ち」の文字情報が表示されるとともに、遊技領域8a内の右側部分を指示する矢印記号が表示される(発射位置指定演出)。
図94中(B):そして、今回の変動(非当選時)が終了したことにより、すべての演出図柄が停止表示されている(「1」−「1」−「5」)。また、第4図柄Z2は、非当選の態様(例えば白色表示色)で停止表示されている。
図94中(C):そして、次回の変動が開始される。この海岸モードは、当選の結果が得られずに特別図柄が100回変動すると終了となる。海岸モードが終了すると低確率非時間短縮状態の通常モードに移行する。なお、海岸モードにて当選の結果が得られた場合は、リーチ演出が実行されて大当りとなる。
次に、以上の演出を具体的に実現するための制御手法の例について説明する。上述した変動表示演出やリーチ演出、リーチ発生前予告演出、記憶数表示演出、大役中演出等は、いずれも以下の制御処理を通じて制御されている。
〔演出制御処理〕
図95は、演出制御CPU126により実行される演出制御処理の手順例を示すフローチャートである。この演出制御処理は、例えば図示しない演出制御装置のリセットスタート処理とは別にタイマ割込み処理の中で実行される。演出制御CPU126は、演出制御装置のリセットスタート処理の実行中に所定の割込み周期(例えば数十μs〜数ms周期)でタイマ割込みを発生させ、タイマ割込み処理を実行する。
演出制御装置のリセットスタート処理では、演出制御装置の初期化処理が実行される。演出制御装置の初期化処理は、所定の時間(例えば数秒程度の時間)で実行され、初期化処理の実行中は主制御装置からのコマンドを受け付けないようにすることもできる。
演出制御処理は、コマンド受信処理(ステップS400)、作動記憶演出管理処理(ステップS401)、演出図柄管理処理(ステップS402)、発射位置指定演出管理処理(ステップS403)、表示出力処理(ステップS404)、ランプ駆動処理(ステップS406)、音響駆動処理(ステップS408)、演出乱数更新処理(ステップS410)及びその他の処理(ステップS412)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出制御処理の基本的な流れを説明する。
ステップS400:コマンド受信処理において、演出制御CPU126は主制御CPU72から送信される演出用のコマンドを受信する。また、演出制御CPU126は受信したコマンドを解析し、それらを種類別にRAM130のコマンドバッファ領域に保存する。なお、主制御CPU72から送信される演出用のコマンドには、例えば特図先判定演出コマンド、(特別図柄)作動記憶数増加時演出コマンド、(特別図柄)作動記憶数減少時演出コマンド、始動口入賞音制御コマンド、デモ演出用コマンド、抽選結果コマンド、変動パターンコマンド、変動開始コマンド、停止図柄コマンド、図柄停止時コマンド、状態指定コマンド、ラウンド数コマンド、エラー通知コマンド、大当り終了演出コマンド、回数切りカウンタ値コマンド、変動パターン先判定コマンド、停止表示時間終了コマンド、賞球内容コマンド、発射位置指定コマンド、普通遊技管理フェーズコマンド、特別遊技管理フェーズコマンド、電源復帰指定コマンド、RAMクリア指定コマンド、設定関連終了指定コマンド等がある。
ステップS401:作動記憶演出管理処理では、演出制御CPU126は記憶数表示演出や、マーカM1,M2を用いた先読み予告演出の実行を制御する。なお、作動記憶演出管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS402:演出図柄管理処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出や停止表示演出の内容を制御したり、第1可変入賞装置30又は第2可変入賞装置31の開閉動作時の演出内容を制御したりする。また、この処理において、演出制御CPU126は各種予告演出(リーチ発生前予告演出、リーチ発生後予告演出等)の演出パターンを選択する。なお、演出図柄管理処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
ステップS403:発射位置指定演出管理処理では、演出制御CPU126は発射位置指定演出の内容を制御する(発射位置指定演出実行手段)。具体的には、発射位置指定コマンドの内容が右打ち示す値である場合、演出制御CPU126は、発射位置指定演出を選択する処理を実行する。
ステップS404:表示出力処理では、演出制御CPU126はVDP152に対して演出内容の基本的な制御情報(例えば、第1特別図柄及び第2特別図柄それぞれの作動記憶数、作動記憶演出パターン番号、先読み予告演出パターン番号、変動演出パターン番号、変動時予告演出番号、背景パターン番号等)を指示する。これにより、VDP152は指示された演出内容に基づいて液晶表示器42による表示動作を制御する(演出実行手段)。
ステップS406:ランプ駆動処理では、演出制御CPU126はドライバIC132に対して制御信号を出力する。これを受けてドライバIC132は、制御信号に基づいて各種ランプ46〜52や盤面ランプ53等を駆動(点灯又は消灯、点滅、輝度階調変化等)する。
ステップS408:次の音響駆動処理では、演出制御CPU126は音声IC134に対して演出内容(例えば変動表示演出中やリーチ演出中、モード移行演出中、大当り演出中のBGM、音声データ等)を指示する。これにより、スピーカ54,55,56から演出内容に応じた音が出力される。
ステップS410:演出乱数更新処理では、演出制御CPU126はRAM130のカウンタ領域において各種の演出乱数を更新する。演出乱数には、例えば予告選択に用いられる乱数や通常の背景チェンジ抽選(演出抽選)に用いられる乱数等がある。
ステップS412:その他の処理では、例えば演出制御CPU126は可動体40fの駆動用ICに対して制御信号を出力する。可動体40fは可動体モータ57を駆動源として動作し、液晶表示器42による画像の表示と同期して、又は単独で演出を行う。
以上の演出制御処理を通じて、演出制御CPU126はパチンコ機1における演出内容を統括的に制御することができる。次に、演出制御処理の中で実行される作動記憶演出管理処理の内容について説明する。
〔作動記憶演出管理処理〕
図96は、作動記憶演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って内容を説明する。
ステップS700:先ず演出制御CPU126は、主制御CPU72から作動記憶数増加時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS700:Yes)、演出制御CPU126はステップS702及びステップS703を実行する。なお、作動記憶数増加時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS700:No)、演出制御CPU126はステップS702及びステップS703を実行しない。
ステップS702:演出制御CPU126は、作動記憶数増加時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応したマーカM1,M2を表示させる演出を選択する。
ステップS703:演出制御CPU126は、先読み演出管理処理を実行する(先読み演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は、先読み演出(マーカ変化演出、ゾーン演出、連続演出等)を実行するか否かについての判定処理を実行し、先読み演出を実行すると決定した場合には、先読み演出の具体的な内容を決定する処理を実行する。
このような処理を実行することにより、演出制御CPU126は、先読み演出の実行条件が満たされた場合(特別な演出実行条件が満たされた場合)、複数回の特別図柄の変動に跨って実行される先読み演出を実行することができる(先読み演出実行手段)。
ステップS704:演出制御CPU126は、主制御CPU72から作動記憶数減少時演出コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されているか否かを確認する。作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認した場合(ステップS704:Yes)、演出制御CPU126はステップS706を実行する。なお、作動記憶数減少時演出コマンドが保存されていることを確認できない場合(ステップS704:No)、演出制御CPU126はステップS706を実行しない。
ステップS706:演出制御CPU126は、作動記憶数減少時演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は、第1特別図柄及び第2特別図柄に対応したマーカM1,M2をスライドさせる演出、内部抽選により消費した抽選要素に対応するマーカを変動前表示領域X1から変動中表示領域X2に移動させる演出を選択する。なお、変動中表示領域X2に移動させた記憶マーカは変動終了時に消去する演出を選択する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は、演出制御処理(図95)に復帰する。
〔演出図柄管理処理〕
図97は、演出図柄管理処理の手順例を示すフローチャートである。演出図柄管理処理は(演出実行手段)、実行選択処理(ステップS500)、演出図柄変動前処理(ステップS502)、演出図柄変動中処理(ステップS504)、演出図柄停止表示中処理(ステップS506)及び可変入賞装置作動時処理(ステップS508)のサブルーチン群を含む構成である。以下、各処理に沿って演出図柄管理処理の基本的な流れを説明する。
ステップS500:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS502〜ステップS508のいずれか)のジャンプ先を選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また、戻り先のアドレスとして演出図柄管理処理の末尾を「ジャンプテーブル」にセットする。いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ変動表示演出を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動前処理(ステップS502)を選択する。一方、既に演出図柄変動前処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として演出図柄変動中処理(ステップS504)を選択し、演出図柄変動中処理まで完了していれば、次のジャンプ先として演出図柄停止表示中処理(ステップS506)を選択する。また、可変入賞装置作動時処理(ステップS508)は、主制御CPU72において大当り時可変入賞装置管理処理(図35中のステップS5000)が選択された場合や小当り時可変入賞装置管理処理(図35中のステップS6000)が選択された場合にジャンプ先として選択される。この場合、ステップS502〜ステップS506は実行されない。
ステップS502:演出図柄変動前処理では、演出制御CPU126は演出図柄を用いた変動表示演出を開始するための条件を整える作業を行う。また、この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(抽選結果、当選種類、変動パターン等)に応じてリーチ演出の内容を選択したり、予告演出についての演出パターン(先読み予告演出パターン以外のリーチ発生前予告パターン、リーチ発生後予告パターン等)を選択したりする。その他にも演出制御CPU126は、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態である場合のデモ演出の制御も行う。なお、具体的な処理の内容は、別のフローチャートを用いて後述する。
ステップS504:演出図柄変動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じてVDP152に指示する制御情報を生成する。例えば、演出図柄を用いた変動表示演出を実行中に演出切替ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報をVDP152に対して指示する。
ステップS506:演出図柄停止表示中処理では、演出制御CPU126は内部抽選の結果に応じた態様で演出図柄や動画像を用いた停止表示演出の内容を制御する。すなわち、演出制御CPU126はVDP152に対して変動表示演出の終了と停止表示演出の実行を指示する。これを受けてVDP152は、実際に液晶表示器42の表示画面内でそれまで実行していた変動表示演出を終了させ、停止表示演出を実行する。これにより、特別図柄の停止表示に略同期して停止表示演出が実行され、遊技者に対して内部抽選の結果を演出的に教示(開示、告知、報知等)することができる(演出実行手段)。小当り時には、はずれと同様か近似した態様で停止表示演出を実行することができる。
ステップS508:可変入賞装置作動時処理では、演出制御CPU126は小当り中又は大当り中の演出内容を制御する。この処理において、演出制御CPU126は各種の条件(例えば当選種類)に応じて大役中演出の内容を選択する。例えば15ラウンド大当りの場合、演出制御CPU126は液晶表示器42に表示する演出内容として、15ラウンドの大役中演出パターンを選択し、これをVDP152に対して指示する。これにより、液晶表示器42の表示画面では大役中演出の画像が表示されるとともに、ラウンドの進行に伴って演出内容が変化していくことになる。
〔演出図柄変動前処理〕
図98は、上記の演出図柄変動前処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS600:演出制御CPU126は、主制御CPU72からデモ演出用コマンドを受信したか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、デモ演出用コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、デモ演出用コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS602を実行する。
ステップS602:演出制御CPU126は、デモ選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126はデモ演出パターンを選択する。デモ演出パターンは、パチンコ機1がいわゆる客待ち状態であることを表す演出の内容を規定したものである。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理の末尾のアドレスに復帰する。そして演出制御CPU126はそのまま演出制御処理に復帰し、続く表示出力処理(図95中のステップS404)、ランプ駆動処理(図95中のステップS406)においてデモ演出パターンに基づいてデモ演出の内容を制御する。
一方、ステップS600においてデモ演出用コマンドが保存されていないことを確認すると(No)、演出制御CPU126は次にステップS604を実行する。
ステップS604:演出制御CPU126は、今回の変動がはずれ(非当選)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、非当選時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS612を実行する。逆に、非当選時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、演出制御CPU126はステップS606を実行する。なお、今回の変動がはずれか否かの確認は、抽選結果コマンドの他に変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドがはずれ通常変動又ははずれリーチ変動に該当していれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。あるいは、今回の停止図柄コマンドが非当選の図柄を指定するものであれば、今回の変動がはずれであると判定することができる。
ステップS606:抽選結果コマンドが非当選(はずれ)以外であれば(ステップS604:No)、次に演出制御CPU126は、今回の変動が大当りであるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、大当り時の抽選結果コマンドが保存されているか否かを確認する。その結果、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS610を実行する。逆に、大当り時の抽選結果コマンドが保存されていないことを確認した場合(No)、残るは小当り時の抽選結果コマンドだけであるので、この場合、演出制御CPU126はステップS608を実行する。なお、今回の変動が大当りであるか否かの確認もまた、変動パターンコマンドや停止図柄コマンドに基づいて行うことも可能である。すなわち、今回の変動パターンコマンドが大当り変動に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。また、今回の停止図柄コマンドが大当り図柄に該当していれば、今回の変動が大当りであると判定することができる。
ステップS608:演出制御CPU126は、小当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「C0H00H」〜「D0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。演出パターン番号は、変動パターンコマンドに対応して予め用意されており、演出制御CPU126は図示しない演出パターン選択テーブルを参照して、そのときの変動パターンコマンドに対応した演出パターン番号を選択することができる。なお、演出パターン番号は、変動パターンコマンドと対になって用意されていてもよく、1つの変動パターンコマンドに対して複数のものが用意されていてもよい。
また、演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチの種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様等を決定する。なお、ここで決定される演出図柄の種類は、全て「小当り時の図柄の組み合わせ」に該当するものとなっている。
以上の手順は「小当り」に該当した場合であるが、大当りに該当した場合、演出制御CPU126はステップS606で「大当り」であることを確認する(Yes)。この場合、演出制御CPU126はステップS610を実行する。
ステップS610:演出制御CPU126は、大当り時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「E0H00H」〜「F0H7FH」)に基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。大当り時演出パターン選択処理の中では、さらに大当り時停止図柄別に処理を分岐させてもよい。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
また、非当選時の場合は以下の手順が実行される。すなわち、演出制御CPU126はステップS604ではずれであることを確認すると(Yes)、次にステップS612を実行する。
ステップS612:演出制御CPU126は、はずれ時変動演出パターン選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンド(例えば、「A0H00H」〜「A6H7FH」)に基づいて、はずれ時の演出パターン番号を決定する。はずれ時の演出パターン番号は、「はずれ通常変動」や「時短はずれ変動」、「はずれリーチ変動」等に分類されており、さらに「はずれリーチ変動」には細かいリーチ変動パターンが規定されている。なお、演出制御CPU126がいずれの演出パターン番号を選択するかは、主制御CPU72から送信された変動パターンコマンドによって決まる。
はずれ時の演出パターン番号を選択すると、演出制御CPU126は図示しない演出テーブルを参照し、そのときの変動演出パターン番号に対応する演出図柄の変動スケジュール(変動時間やリーチ発生の有無、リーチ発生の場合はリーチ種類とリーチ発生タイミング)、停止表示の態様(例えば「7」−「2」−「4」等)を決定する。なお、具体的な処理の内容については、別のフローチャートを用いてさらに後述する。
以上のステップS608,ステップS610,ステップS612のいずれかの処理を実行すると、演出制御CPU126は次にステップS614を実行する。
ステップS614:演出制御CPU126は、予告選択処理を実行する(予告演出実行手段)。この処理では、演出制御CPU126は今回の変動表示演出中に実行するべき予告演出の内容を抽選によって選択する。予告演出の内容は、例えば内部抽選の結果(当選又は非当選)や現在の内部状態(通常状態、高確率状態、時間短縮状態)に基づいて決定される。上記のように予告演出は、変動表示演出中にリーチ状態が発生する可能性を遊技者に予告したり、最終的に大当りになる可能性があることを予告したりするものである。したがって、非当選時には予告演出の選択比率は低く設定されているが、当選時には遊技者の期待感を高めるため、予告演出の選択比率は比較的高く設定されている。
このように、演出制御CPU126は、予告演出を実行するか否かの抽選に当選した場合(規定の演出実行条件が満たされた場合)、変動表示演出(所定の演出)の実行中に当選の態様で演出図柄が停止表示されることを示唆する(所定の演出の成功の可否を示唆する、所定の演出に関する)予告演出を実行する(予告演出実行手段)。
また、演出制御CPU126は、この予告選択処理において予告演出を実行すると決定した場合には、変動表示中のいずれのタイミングで予告演出を開始するのかを決定する処理を実行する。なお、予告演出には、変動表示中に実行される各種の予告演出(ステップアップ予告演出、会話予告演出、カットイン予告演出、群予告演出、役物落下演出、次回予告演出、タイトル色変更演出)だけでなく、擬似連続予告演出や先読み予告演出、記憶マーカ変化予告演出等も含まれる。
ステップS616:演出制御CPU126は、モード演出管理処理を実行する。この処理において、演出制御CPU126は、滞在モードに応じた背景画像を選択する処理を実行する。例えば滞在モードが「通常モード(低確率非時間短縮状態)」である場合、演出制御CPU126は、女性キャラクターが長椅子に腰掛けている背景画像を選択する処理を実行する。また、滞在モードが「花火ラッシュ(高確率時間短縮状態)」である場合、演出制御CPU126は、花火をモチーフとした背景画像を選択する処理を実行する。さらに、滞在モードが「海岸モード(低確率時間短縮状態)」である場合、演出制御CPU126は、海岸をモチーフとした背景画像を選択する処理を実行する。
以上の手順を終えると、演出制御CPU126は演出図柄管理処理(末尾アドレス)に復帰する。これにより、その後の演出図柄変動中処理(図97中のステップS504)において、実際に選択された変動演出パターンに基づいて変動表示演出及び停止表示演出が実行されるとともに(演出実行手段)、各種予告演出パターンに基づいて予告演出が実行される。
〔大当り時変動演出パターン選択処理〕
図99は、大当り時変動演出パターン選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS800:演出制御CPU126は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、変動パターンコマンドをロードする。これにより、今回の変動がどのような種類の大当り変動パターンであるかを確認することができる。
ステップS802:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが特殊変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが特殊変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS804を実行し、今回の変動パターンが特殊変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS806を実行する。
ステップS804:演出制御CPU126は、特殊変動パターン当り演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、お宝チャレンジ演出にて大当りとなる演出パターンを選択する。
ステップS806:演出制御CPU126は、リーチ後当り演出選択処理を実行する。この処理では、演出制御CPU126は主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、そのときの演出パターン番号を決定する。具体的には、演出制御CPU126は、変動パターンの種類(変動時間の長短)に応じてノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出等の演出パターンを選択する。
そして、ステップS804又はステップS806の処理を終えると、演出制御CPU126は、演出図柄変動前処理(図98)に復帰する。
〔はずれ時変動演出パターン選択処理〕
図100は、はずれ時変動演出パターン選択処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS820:演出制御CPU126は、RAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、変動パターンコマンドをロードする。これにより、今回の変動がどのような種類のはずれ変動パターンであるかを確認することができる。
ステップS822:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンが特殊変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンが特殊変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS826を実行し、今回の変動パターンが特殊変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS824を実行する。
ステップS824:演出制御CPU126は、ロードした変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであるか否かを確認する。
その結果、今回の変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS828を実行し、今回の変動パターンがリーチ後はずれ変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS830を実行する。
ステップS826:演出制御CPU126は、特殊変動パターンはずれ演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、特別図柄の変動中にお宝チャレンジ演出を実行し、前回の当選図柄の種類に基づいてお宝チャレンジ演出を継続させたり、花火ラッシュに移行させたり、祭りモードに移行させたりする演出パターンを選択する。
ステップS828:演出制御CPU126は、リーチ後はずれ演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、リーチ演出を実行してはずれとなる演出パターンを選択する。
ステップS830:演出制御CPU126は、非リーチはずれ演出選択処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、主制御CPU72から受信した変動パターンコマンドに基づいて、リーチ演出を実行しないではずれとなる演出パターンを選択する。
そして、ステップS826、ステップS828又はステップS830のいずれかの処理を終えると、演出制御CPU126は、演出図柄変動前処理(図98)に復帰する。
〔モード演出管理処理〕
図101は、モード演出管理処理の手順例を示すフローチャートである。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS850:演出制御CPU126は、内部状態が時間短縮状態(低確率時間短縮状態又は高確率時間短縮状態)であるか否かを確認する。具体的には、演出制御CPU126はRAM130のコマンドバッファ領域にアクセスし、状態指定コマンドを確認して内部状態が時間短縮状態であるか否かを確認する。
その結果、内部状態が時間短縮状態であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS856を実行する。これに対して、内部状態が時間短縮状態であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS852を実行する。
ステップS852:演出制御CPU126は、今回の変動が特殊変動パターンに該当する変動パターンであるか否かを確認する。この確認は、変動パターンコマンドを確認することにより実行することができる。
その結果、今回の変動が特殊変動パターンに該当する変動パターンであることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS858を実行する。一方、今回の変動が特殊変動パターンに該当する変動パターンであることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS854を実行する。
ステップS854:演出制御CPU126は、前回の当選図柄が「5ラウンド通常図柄」であるか否かを確認する。前回の当選図柄がいずれの図柄に該当していたか、また前回の内部状態がいずれの状態であったかについての確認は、前回の当選時に当選図柄に関する情報や内部状態に関する情報をRAM130に記憶しておくことにより実現することができる。
その結果、前回の当選図柄が「5ラウンド通常図柄」であることを確認できない場合(No)、演出制御CPU126はステップS860を実行する。これに対して、前回の当選図柄が「5ラウンド通常図柄」であることを確認した場合(Yes)、演出制御CPU126はステップS862を実行する。
ステップS856:演出制御CPU126は、非時間短縮状態に対応する背景画像を選択する処理を実行する。具体的には、演出制御CPU126は、「通常モード」の背景画像又は「祭りモード」の背景画像を選択する処理を実行する。例えば、演出制御CPU126は、低確率非時間短縮状態において、基本的には「通常モード」の背景画像を選択する処理を実行する。また、演出制御CPU126は、お宝チャレンジ演出後は、「祭りモード」の背景画像を選択し、低確率非時間短縮状態で特別図柄が規定回数(例えば10回)変動した場合には、「通常モード」の背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS858:演出制御CPU126は、お宝チャレンジ演出用の背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS860:演出制御CPU126は、花火ラッシュ用の背景画像を選択する処理を実行する。
ステップS862:演出制御CPU126は、海岸モード用の背景画像を選択する処理を実行する。
そして、ステップS856〜ステップS862のいずれかの処理を終えると、演出制御CPU126は演出図柄変動前処理(図98)に復帰する。
〔可変入賞装置作動時処理〕
図102は、可変入賞装置作動時処理の構成例を示すフローチャートである。可変入賞装置作動時処理は、実行選択処理(ステップS902)、可変入賞装置作動前処理(ステップS904)、可変入賞装置作動中処理(ステップS906)、可変入賞装置作動後処理(ステップS908)のサブルーチン(プログラムモジュール)群を含む構成である。ここでは先ず、各処理に沿って可変入賞装置作動時処理の基本的な流れを説明する。
ステップS902:実行選択処理において、演出制御CPU126は次に実行するべき処理(ステップS904〜ステップS908のいずれか)のジャンプ先を「ジャンプテーブル」から選択する。例えば、演出制御CPU126は次に実行するべき処理のプログラムアドレスをジャンプ先のアドレスとし、また戻り先のアドレスとして可変入賞装置作動時処理の末尾をスタックポインタにセットする。
いずれの処理を次のジャンプ先として選択するかは、これまでに行われた処理の進行状況によって異なる。例えば、未だ可変入賞装置作動前処理を開始していない状況であれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動前処理(ステップS904)を選択する。また、既に可変入賞装置作動前処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動中処理(ステップS906)を選択する。さらに、可変入賞装置作動中処理が完了していれば、演出制御CPU126は次のジャンプ先として可変入賞装置作動後処理(ステップS908)を選択する。
ステップS904:可変入賞装置作動前処理では、演出制御CPU126は大当り遊技中や小当り遊技中に実行する演出の内容を選択する処理を実行する。
例えば、「11ラウンド通常図柄」、「11ラウンド確変図柄1〜11」に該当した場合は、チャレンジボーナス演出を選択する処理を実行する。
また、「15ラウンド確変図柄1」に該当した場合は、スペシャルボーナス演出を選択する処理を実行する。
さらに、「6ラウンド確変図柄」又は「8ラウンド確変図柄」に該当した場合は、突発的に花火ラッシュに移行する大役中演出(モード移行演出)を選択する処理を実行する。
一方、「15ラウンド確変図柄2〜7」又は「3ラウンド確変図柄」に該当した場合は、花火ボーナス演出を選択する処理を実行する。また、「5ラウンド確変図柄」に該当した場合は、ノーマルボーナス演出(5ラウンド大当り演出)の実行中に、大役昇格演出を実行する演出を選択する処理を実行する。さらに、「5ラウンド通常図柄」に該当した場合は、ノーマルボーナス演出(5ラウンド大当り演出)を実行する演出を選択する処理を実行する。
ステップS906:可変入賞装置作動中処理では、演出制御CPU126は必要に応じてVDP152に指示する制御情報を生成する。例えば、大当り演出の実行中に演出切替ボタン45を用いた演出を行う場合、遊技者による演出ボタンの操作の有無を演出制御CPU126が監視するとともに、その結果に応じた演出内容(ボタン演出)の制御情報をVDP152に対して指示する。
ステップS908:可変入賞装置作動後処理では、演出制御CPU126は、可変入賞装置の終了時間の間に移行先のモードを遊技者に対して伝達する演出を実行する。
演出制御CPU126は、当選図柄に応じて海岸モード突入演出を実行したり、花火ラッシュ突入演出を実行したりする。具体的には、当選時に「11ラウンド通常図柄」、「11ラウンド確変図柄1〜11」に該当している場合には、「お宝チャレンジ」に突入することを示す演出を選択する処理を実行し、「15ラウンド確変図柄1」、「15ラウンド確変図柄2〜7」、「3ラウンド確変図柄」、「5ラウンド確変図柄」に該当している場合には、花火ラッシュに突入することを示す演出を選択する処理を実行し、「5ラウンド通常図柄」に該当している場合には、海岸モードに突入することを示す演出を選択する処理を実行する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)本実施形態によれば、設定確認状態が128ms未満で終了した場合であっても、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を128msにわたり継続して送信する特別情報継続送信処理を実行するため、設定確認状態が即終了となった場合でも、セキュリティ信号を128msにわたり継続して送信することができる。これにより、セキュリティ信号が128msよりも短い時間しか送信されない(出力されない)という状況を回避することができ、結果として、設定に関する効率の良い制御処理を実行することができる。
(2)本実施形態によれば、設定確認状態が128ms未満で終了したか否かに関わらず、セキュリティ信号出力用タイマよる時間の計時を開始するため、設定確認状態が128ms未満で終了したか否かを判断する処理が不要となり、設定確認状態が128ms未満で終了した場合に限ってセキュリティ信号出力用タイマによる時間の計時を開始する方式と比較して、プログラム量を減少させることができる。
(3)本実施形態によれば、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアップするまで、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を送信するため、設定確認状態が128ms未満で即終了した場合であっても、少なくとも128msは、確実に、ホールコンピュータに対してセキュリティ信号を送信することができる。
(4)本実施形態では、設定変更状態が終了した場合、あえて、設定確認状態が終了した場合と同様に、セキュリティ信号出力用タイマをセットする処理を実行している。これにより、設定変更状態が終了したか設定確認状態が終了したかを判断する処理は不要となり、プログラム量を減少させることができる。
(5)設定確認を行う場合、セキュリティ信号を一定時間にわたり出力する必要がある。一定時間は、50ms以上であることが好ましく、128ms以上であることがより好ましい。設定確認中はセキュリティ信号を出力するが、設定確認処理が最短で終了(即終了)した場合に、セキュリティ信号の出力時間が一定時間未満となってしまう。設定確認中に設定キーをオフ状態にすると、設定確認は終了し、遊技可能状態となるが、このときに、一定時間に対応するセキュリティ信号出力用タイマをセットしている。そして、セキュリティ信号出力用タイマがタイムアップするまでセキュリティ信号が出力され続ける。これにより、設定確認が最短で終了した場合であっても、セキュリティ信号の出力時間が一定時間以上となる。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することができる。一実施形態で挙げた演出の態様は例示であり、上述した演出の態様に限定されるものではない。
上述した実施形態では、いわゆるループタイプ(確変回数に実質的な上限を設定しないタイプ)の遊技機に本発明を適用する例で説明したが、STタイプ(確変回数に実質的な上限を設定するタイプ)の遊技機に本発明を適用してもよい。
上述した実施形態では、確変領域を有しない遊技機に本発明を適用する例で説明したが、確変領域を有する遊技機に本発明を適用してもよい。
上述した実施形態では、第1処理はタイマ割込み処理とし、第2処理はシリアル通信受信割込み処理とする例で説明したが、第1処理は割込み処理でなくてもよい。例えば、第1処理がメインループ処理であり、第2処理がタイマ割込み処理やシリアル通信受信割込み処理であってもよい。
上述した実施形態では、割込み非許可処理を実行する場合、割込み非許可処理を実行する前に割込み禁止処理を実行する例で説明したが、既に割込みが禁止されている状態である場合には、割込み禁止処理を実行しないで割込み非許可処理を実行してもよい。
例えば、割込み許可処理(ステップS201a)及び割込み禁止処理(ステップS163)の処理を実行しないようにしてもよい。
上述した実施形態では、使用領域に配置する特別情報(特別プログラムコード・特別プログラムデータ)として、ベースを算出する処理のうち、遊技状態に基づいてベースを算出するか否かを判定する判定処理、及び、賞球数の値を確認する確認処理のうち少なくとも一方の処理に関する情報を含ませる例で説明したが、特別情報には、ベースを算出する処理のうち、判定処理及び確認処理以外の処理を含ませてもよく、特別情報には、判定処理に関する情報だけ、又は、確認処理に関する情報だけを含ませてもよい。
上述した実施形態では、「第1特別図柄及び第2特別図柄の同時回し」を採用していない遊技機に本発明を適用する例で説明したが、同時回しを採用している遊技機に対しても本発明を適用することができる。この場合、小当りラッシュの遊技性(第2特別図柄抽選において頻繁に小当り当選が発生する遊技性)を追加することもできる。
同時回しを採用する場合は、例えば、以下の構成の少なくとも1つを備える遊技機とすることができる。
(1)第1特別図柄が変動している期間中に、第2特別図柄も変動することが可能である。
(2)遊技状態に応じて、第1特別図柄又は第2特別図柄の平均変動時間を長い時間又は短い時間に設定可能である。
(3)潜伏確変状態(高確率非時間短縮状態)において、第2特別図柄の平均変動時間を他の遊技状態時(例えば通常状態、低確率非時間短縮状態等)よりも短い時間に設定可能であり、かつ、第2特別図柄抽選での小当り当選確率を高く設定(大当りでない場合は略100%もしくはそれに近い確率で小当りに当選)し、小当り遊技中の大入賞口への入賞により、潜伏確変状態時は大当り遊技が実行されなくても出球が増加するように設定可能である。
(4)潜伏確変状態では、右打ち状態にて遊技を進行する。
上述した実施形態では、性能表示モニタ及び設定変更装置を備える遊技機の例で説明したが、この場合、以下の構成の少なくとも1つを備える遊技機とすることができる。
(1)設定を設ける場合に、性能表示モニタで設定値を表示することができる。
(2)特別図柄抽選の当選確率(例えば、大当り抽選の当選確率)を複数種類記憶し、所定の操作部材等の操作によっていずれかの確率を設定可能にする。
(3)いずれの確率が設定してあるか(いずれの設定であるか)を、性能表示モニタ200に表示することができる。この場合、例えば、ベース値を表示した後に設定値の表示に周期的に切り替わるようにしたり、設定値に応じて点灯する箇所(設定値に応じたLEDの点灯箇所)を設けたり、設定値を識別する情報を表示したりすることができる。
アウトスイッチ99(アウトセンサ)に関しては、以下の変形が可能である。
(1)アウトスイッチ99は、遊技盤ユニット8の合流通路(総排出通路)に1つ配置する例で説明したが、遊技盤ユニット8ではなく本体枠側の総排出通路に配置してもよい。このようにすれば、本体枠は、遊技盤ユニット8を入れ替えても、そのまま使用することがあるため(再利用することがあるため)、遊技盤ユニット8にアウトスイッチ99を搭載するよりもコスト削減に繋げることができる。
(2)遊技盤ユニット8側で、各入賞口、各アウト口の内部もしくはその付近にそれぞれアウトスイッチを設け、各アウトスイッチで検出した値を合算することで、アウト球数を算出してもよい。
(3)遊技盤ユニット8上で、発射レールの出口付近や右打ち領域への入口付近にアウトセンサを設け、入賞やアウトになる前の遊技領域に打ち込まれた遊技球を検出してアウト球数を求めてもよい。また、アウトスイッチ99は、1つではなく複数設けてもよく、遊技盤ユニット8上(遊技領域上)にゲートのように設けてもよい。
上述した実施形態では、大当り遊技の実行中であるか否か、時間短縮状態であるか否か、発射位置指定ステータスの値が「1」であるか否か(右打ち指示中であるか否か)といった3つの項目によって、ベースを算出するか否かを決定する例で説明したが、発射位置指定ステータスの値が「1」であるか否か(右打ち指示中であるか否か)といった1つの項目だけによって、ベースを算出するか否かを決定してもよい。
また、遊技仕様によっては上記の3つの項目のうちのいずれか2つの項目又はいずれか1つの項目だけを判断する等その組み合わせは自由に設定することができる。例えば、時間短縮状態や右打ち状態が無い遊技仕様の場合は「大当り遊技の実行中であるか否か」の1つの項目だけの判定をすることも可能であるし、時間短縮状態や右打ち状態を備えていても「大当り遊技の実行中であるか否か」の1つの項目だけでベースを算出するか否かを判定することも可能である。
上述した実施形態では、性能表示モニタ200に表示するベースとして、通常賞球数を通常アウト数で除算した値を表示する例で説明したが、例えば、大当り遊技中に獲得した賞球数を大当り遊技中のアウト数で除算した値を表示してもよい。
上述した実施形態では、ベースを算出する演算方法として、通常アウト数の2倍の値(商)を求めてから、商を右に1ビットシフトすることでベースを算出するようにしたが、他の方法でベースを算出してもよい。
上述した実施形態では、最終的なベースを求める際に、商の最下位のビットが「1B」である場合、商を右に1ビットシフトした後に、「1」を加算してベースを算出したが、商の最下位のビットが「1B」である場合、商に「1」を加算した後に右に1ビットシフトすることでベースを算出してもよい。
主制御装置70は、電源投入時に、性能表示モニタ200に対して電源投入時動作を行わせてもよい。
電源投入時動作は、電源投入してからベースの表示を開始するまでにおいて、動作確認のために、性能表示モニタ200の4つの7セグメントLED201〜204(ドットセグメントを含めてもよい)を所定パターン(全点滅、全点灯、順次点灯等)で所定時間にわたり点灯させる動作である。
また、このような所定パターンでの点灯は、ベースを表示する前であれば、設定値を表示する前に行ってもよいし、設定値を表示した後に行ってもよい。
そして、設定値を表示する前に所定パターンでの点灯を行う場合は、所定パターンでの点灯が終了するまで設定値を表示できないが、設定値を表示した後に所定パターンでの点灯を行う場合は、早期に設定値を確認することができるというメリットがある。
性能表示モニタ200は、ベースを表示する場合、現在の区間のベースと、前回の区間のベースとを切り替えて表示する例で説明したが、表示パターンはこれに限定されるものではなく、現在の区間のベース、前回の区間のベース、前々回の区間のベースといったように、2区間よりも多い数の区間のベースを記憶しておき、それを切り替えて表示してもよい。
その他の演出例であげた画像はあくまで一例であり、これらは適宜に変形することができる。また、パチンコ機1の構造や盤面構成、具体的な数値等は図示のものも含めて好ましい例示であり、これらを適宜に変形可能であることはいうまでもない。
上述した実施形態からは、以下の技術的思想を抽出することができる。
(1)1つ目の技術的思想は、操作によって「通常復帰」「RAMクリア復帰」「設定確認モード」「設定変更モード」のいずれかを行う構成である。
遊技機は、設定変更装置及び2つの入力装置(スイッチ)を備え、電断復帰時には、4状態(通常復帰、RAMクリア復帰、設定確認モード、設定変更モード)のいずれかに移行する。4状態を2つの入力装置の組み合わせ(ON・OFFの組み合わせの4通り)で決定する。
一方の入力装置は、設定キースイッチであることが好ましい。他方の入力装置は、設定スイッチ、RAMクリアスイッチ、その他のスイッチ等を適用することができる。
設定変更中に、一方の入力装置がOFFになると設定が確定する。従来の技術は、レバーONで設定が確定するため、一方の入力装置がOFFになると設定が確定するという技術は存在しない。
設定変更中における設定は、別の操作(例えば、別途設けた確定スイッチの押下やその他の処理等)で確定させてもよい。
遊技機は、設定変更に関するON/OFFが可能な第1入力装置(設定キーの操作状態を検出するスイッチ)と、設定変更に関するON/OFFが可能な第2入力装置(RAMクリアスイッチの押下状態を検出するスイッチ)と、第1入力装置と第2入力装置との組み合わせにより4状態(通常復帰状態、RAMクリア復帰状態、設定確認モード状態、設定変更モード状態)を設定する手段とを備える。
(2)2つ目の技術的思想は、設定値を性能表示モニタに表示する際、使用領域内で表示を行う構成である。
遊技機は、ベースを表示可能な性能表示モニタと、設定値を変更可能な設定変更装置とを備え、性能表示モニタに設定値を表示する。
また、性能表示モニタに設定値を表示する処理は、領域外で実行する。
(3)3つ目の技術的思想は、設定変更(設定確認)中は、性能表示モニタに関する本来の処理を行わない構成である。
遊技機は、性能表示モニタに関する第1の処理と、設定変更に関する第2の処理とを実行し、一方の処理の実行中は、他方の処理の実行の少なくとも一部を制限する。
また、制限するか否かの判断処理は、領域外で実行する。
(4)4つ目の技術的思想は、メインコマンド許可のリセット処理である。
遊技機は、設定変更中又は設定確認中は、主制御装置70側で主コマンド許可信号をセットしないことにより、払出制御装置92からコマンドを受信しないようにして、払出制御装置92の払い出しを禁止している。
(5)5つ目の技術的思想は、設定変更中であることを示すコマンドを主制御から払出制御に送信する構成である。
遊技機は、設定変更中又は設定確認中は、主制御装置70側から、払出動作停止コマンドを送信し、払出制御装置92の払い出しを禁止している。
(6)6つ目の技術的思想は、設定変更完了時は電断時の退避処理に移行する構成である。
遊技機は、設定変更に関連しない第1の処理と、設定変更に関連する第2の処理とを実行し、第2の処理が終了した後に、第1の処理の少なくとも一部を実行する。
また、遊技機は、電源復帰時の処理を実行する手段と、設定変更又は設定確認に関する設定関連処理を実行する手段とを備え、設定関連処理の実行後には、電源復帰時の処理の少なくとも一部を実行する。
(7)7つ目の技術的思想は、「設定変更状態」や「設定確認状態」へ移行するスイッチとしての設定キーに関する構成である。
遊技機は、設定キーを用いて設定変更が可能であり、設定キーを挿入する挿入部があり、設定キーにはON・OFFがあり、設定キーがONである場合、設定キーは挿入部から抜けずに設定変更可能であり、設定キーがOFFである場合、設定キーは挿入部から抜けて設定変更不可能である。
また、遊技機は、設定変更中に設定キーをOFFにすると、設定が確定する。
上述した実施形態は、以下の変形が可能である。
(1)設定キーをオフにした際に、設定変更・設定確認を終了するようにしてもよい。
(2)内枠の状態に関係なく、設定変更・設定確認を終了する場合、内枠閉鎖タイマを廃止して、内枠閉鎖タイマに関する処理を実行しないようにしてもよい。つまり、内枠の状態に関わらず、設定キーがオフとなった場合、ただちに設定変更・設定確認を終了し、性能表示モニタに表示されていた設定で遊技を開始してもよい。
(3)「設定変更中」は、「設定変更中・確定前」と「設定変更中・確定後」といった別の状態に分けてもよい。
(4)設定変更終了時に電源断時の退避処理に移行(ジャンプ)するのではなく、そのまま遊技を開始してもよい。
上述した実施形態では、設定確認状態の終了時にセキュリティ信号出力用タイマを設定する例で説明したが、設定確認状態の開始時にセキュリティ信号出力用タイマを設定してもよい。この場合、タイマ更新処理の実行場所を設定変更中や設定確認中にも実行される場所に移動することもできる。
上述した実施形態では、設定確認状態の終了時にセキュリティ信号出力用タイマを設定する例で説明したが、一定時間以内に設定確認状態が終了するような状況が発生した場合には、その時点で設定確認状態を終了させずに、その時点又は設定確認状態の開始から一定時間が経過した後に設定確認状態を終了する(設定確認状態の終了を遅延させる)ようにしてもよい。
外部機器は、ホールコンピュータ以外の装置(試験装置、演出制御装置、払出制御装置等)であってもよい。
特別情報は、セキュリティ信号以外の情報(試験信号、サブコマンド等)であってもよい。
上述したパチンコ機1は、通常の遊技機であるが、上述したパチンコ機1を以下に説明する管理遊技機に変形することも可能である。以下、管理遊技機の内容について、第1章〜第9章により説明する。
以下に説明する第1章〜第9章は、各章に記載されている内容を単独で用いることもでき、各章に記載されている内容を組み合わせて用いることもできる。また、各章に記載されている内容は、通常の遊技機(非管理遊技機)と組み合わせて用いることもできる。なお、以下の各章においては、同一の機能を有する部品であっても、各章ごとに異なる符号を付して説明している場合もある。また、上述した通常の遊技機と同一の機能を有しているか否かに関わらず、上述した通常の遊技機と同一の符号を付して説明している場合もある。一の章の内容が他の章の内容と異なる場合は、いずれかの章の内容を採用することができ、各章の内容によって説明の内容が不足している場合は、別の章の内容又は上述した通常の遊技機(非管理遊技機)の説明によって補うことができる。
以下、第1章から第9章まで順番に説明する。
〔第1章 管理遊技機〕
〔第1 管理遊技システムの概要〕
〔1.はじめに〕
〔(1)管理遊技機の目的〕
管理遊技機は、不正対策並びに不法投棄による環境問題等の市場要求に対応した新しいパチンコ機を低価格で市場投入することを目的にしている。
〔(2)管理遊技機の概要〕
管理遊技機とは、管理遊技機枠と管理遊技機遊技盤とで構成され、機械単体内で一定数の遊技球を循環させ、遊技に用いる遊技球や遊技者に遊技球を直接払い出すことを不要とした遊技機である。
従来のICカードユニットの機能に、管理遊技機の不正監視機能や遊技の出球情報を遊技者に分かり易く表示する機能を追加した管理遊技機専用のICカードユニット(以下「専用ユニット」という。)に接続することで遊技が可能になる。
〔2.遊技機管理システム全体概要〕
〔(1)遊技機管理システム全体概要〕
本システムは、図103のように構成して、後述する目的を達成する。
図103は、遊技機管理システムの全体概要を示す図である。
ホール400には、遊技場に、管理遊技機500及び専用ユニット700が配置されている。
ホール400の事務所410には、管理コンピュータ800が配置されている。
管理遊技機500と専用ユニット700とは、専用ケーブル600で接続されている。
専用ユニット700と管理コンピュータ800とは、LANで接続されている。
管理コンピュータ800は、カード会社管理センタ420と接続されている。
遊技機総合管理センタ430は、セキュリティ管理システム440及び機歴管理システム450を備えている。
遊技機総合管理センタ430は、複数の遊技機製造会社による組合451、遊技機製造会社452、管理遊技機用制御CPU供給会社453、通信制御IC供給会社454、CM基板供給会社455、第1協会456、第2協会457、カード会社管理センタと接続されている。第1協会456、第2協会457は、例えば、遊技機や部品の認証を行う。
ここで、図中の実線(太線)は、閉域網を利用したVPNによる接続を意味しており、図中の点線(細線)は、各社が選択するネットワークによる接続を意味している。
なお、接続とは、コンピュータ同士の接続である(以下、同様)。
〔(2)管理遊技機〕
(i)上述したパチンコ機1と同一の分類に属し、遊技者は、遊技球を管理遊技機遊技盤面に打ち出すことにより、遊技を行う。
(ii)構造的に上・下皿が無くなり、遊技者が直接遊技球に触れない。
(iii)管理遊技機の発射に必要な最小数の遊技球を管理遊技機内で循環させ、循環途中には、発射装置、球磨き装置、及び、遊技球循環装置が設けられている。
(iv)発射装置は、現行遊技機の発射性能を有している。
(v)球磨き装置は、遊技球の汚れを落とすための研磨布がカセット内に収納されており、一定期間毎に交換する。
(vi)遊技球数や獲得遊技球数は、数値データとして管理遊技機で管理して、表示する。
(vii)遊技終了時は、管理遊技機に設けてある計数スイッチを押下することで管理遊技機が管理していた遊技球数を専用ユニットに移行して管理する。
(viii)管理遊技機の主制御基板と枠制御基板には、不正対策のために新たなCPUを採用し、主基板間の通信を暗号化する。
(ix)外部情報端子板は、管理遊技機では廃止する。
〔(3)専用ユニット〕
(i)専用ユニットと管理遊技機(特に、外部ユニットとしての専用ユニットと枠制御基板)は、専用ケーブルで接続し、新しい管理遊技機枠の枠制御基板−専用ユニットインターフェース(以下「専用インターフェース」という。)を用いて、遊技機に関わるデータを暗号化通信する。専用インターフェース、専用ケーブル、及びこれらに付随する装置、基板、回路、CPU、ソフトウェア、プログラム等の少なくとも一部は、通信制御手段である。
(ii)また、専用ユニットは、管理遊技機で管理された遊技球に関わるデータの詳細表示、のめり込み防止や遊技客への注意喚起情報及び専用ユニットが管理する各種情報を表示するためのタッチパネル式液晶表示器を装備している。
(iii)外部情報端子板から出力していた信号は、管理遊技機から出力するのではなく、専用ユニットが専用インターフェースを介して受信し、ホールの外部機器に出力する。
(iv)専用ユニットには、CM(セキュリティ)基板を設け、管理遊技機内の主制御CPUや枠制御CPUのセキュリティ情報を受け取り、遊技機総合管理センタへ送信する。
(v)管理雄機器からの遊技機球情報を受信して計数管理を行い、遊技球の監視を行っている。
〔(4)遊技機総合管理センタ〕
遊技機総合管理センタは、機歴管理システム及びセキュリティ管理システムで構成されている。遊技機総合管理センタは、組合、第1協会456及び第2協会457へ業務端末を設置して機器の状態を常に監視可能にしている。
機歴管理システム及びセキュリティ管理システムは、それぞれ遊技機製造会社452、管理遊技機用制御CPU供給会社453、通信制御IC供給会社454並びにCM基板供給会社455と連結して出荷情報を登録している。
ホール400に設置された管理遊技機500並びに専用ユニット700の設置情報等は、カード会社管理センタを介して遊技機総合管理センタへ送信している。
遊技機総合管理センタ430と接続される遊技機製造会社452、管理遊技機用制御CPU供給会社453、通信制御IC供給会社454、CM基板供給会社455、及び、組合451は、閉域網を利用してVPN回線で接続されている。
〔(i)機歴管理システム〕
図104は、遊技機管理システムの概略図(機歴管理の流れ)を示す図である。
ここで、図中の実線は、物の流れを示しており、図中の点線は、情報の流れや設置情報の流れ(図中※1)を示している。
機歴管理システムは、遊技機製造会社の出荷情報とホール内に設置される管理遊技機の設置情報を管理して、出荷、設置、移動、廃棄を監視する機能を有している。
(a)組合451に加盟している遊技機製造会社から管理遊技機の出荷情報及び廃棄情報を受信し登録する。
(b)管理遊技機用制御CPU供給会社453から制御CPU情報を受信し登録する。
(c)ホール内で設置されている管理遊技機及び専用ユニット設置情報は、カード会社管理センタを介してセキュリティ管理システムに一旦蓄積された後に、認証結果情報及び設置情報を受信して組合451の業務端末で管理・監視する。
〔(ii)セキュリティ管理システム〕
図105は、遊技機管理システムの概略図(セキュリティ管理の流れ)を示す図である。
ここで、図中の実線は、物の流れを示しており、図中の点線は、情報の流れを示している。
セキュリティ管理システムは、ホール内に設置された管理遊技機や専用ユニットの機器認証、及び、管理遊技機の状態変化情報を受信してセキュリティ監視すると共に初期設定値を送信する機能を有している。
(a)ホール内に設置された管理遊技機、専用ユニット、管理コンピュータ、カード会社管理センタとセキュリティ管理システムの通信を暗号化・復号化するために鍵を生成して配信する。この配信は、定期的に行われる。
(b)セキュリティ管理システムで受信した情報及び機器認証結果など、必要に応じて機歴管理システムと情報共有している。
〔(5)管理コンピュータ〕
(i)管理コンピュータは、ホール内に設置され、LANで、ホール内の専用ユニットと暗号化通信にて接続している。
(ii)管理コンピュータは、カード会社管理センタとネットワークにより接続している。
(iii)暗号化された管理遊技機と専用ユニットの認証情報を受信し、カード会社管理センタへ送信している。
図106は、管理遊技機と専用ユニットの接続イメージを示す図である。
管理遊技機500と専用ユニット700とは、専用ケーブル600で接続される。
管理遊技機500は、ハンドル510、遊技球数等表示装置520、計数スイッチ530、及び、その他演出用装置540等を備えている。
専用ユニット700は、紙幣挿入口711、カード挿入口720及びタッチパネル式液晶表示器730等を備えている。
タッチパネル式液晶表示器730には、球貸・返却表示731や残高表示732等が表示可能である。
〔4.セキュリティについて〕
〔(1)セキュリティ強化項目〕
図107〜図110は、セキュリティ強化項目について示す図である。
管理遊技機等では、以下に示すセキュリティ対策を施している。
〔No.1〕
ゴト名称:球の持ち込みゴト
ゴト内容:低料金で借りた遊技球を高料金の管理遊技機に持ち込み、金額差異にて不正に景品を摂取する行為
管理遊技機:(1)封入式を採用
専用ユニット:該当なし
〔No.2〕
ゴト名称:磁石ゴト
ゴト内容:強力な磁石で、遊技球を操り不正に球を得る行為
管理遊技機:(1)磁石に付かないオースティナイト鋼(特殊ステンレス鋼)製の遊技球を採用する。(2)磁石に反応する遊技球の検出機能を搭載する。
専用ユニット:該当なし
〔No.3〕
ゴト名称:センサ騙しゴト(赤外線、電磁波、電磁誘導等)
ゴト内容:赤外ストロボ、無線機等を用い、センサを誤作動させて不正に球を得る行為
管理遊技機:(1)センサの入賞信号数とセンサ通過後の実球数を比較する監視機能を搭載する。(2)管理遊技機遊技盤面に発射された球と、アウト口を通過した球の差異監視機能を搭載する。(3)電磁波対策は、電磁波感知センサを設け、また鉄板により防御する。(4)異なる原理のセンサを併用して防御する。(5)専用の監視ICで近接センサを監視して、特性が異なるセンサの交換を防御する。
専用ユニット:該当なし
〔No.4〕
ゴト名称:セルゴト、ピアノ線ゴト
ゴト内容:管理遊技機の隙間からセル、ピアノ線を挿入させて、大入賞口、電動チューリップなどを開放させて、不正に球を得る行為
管理遊技機:(1)前飾り、操作部、裏機構部との結合部分にネズミ返し構造を設けて防御する。(2)裏機構部と外枠の合わせにネズミ返し構造を設けて防御する。(3)専用ユニットと外枠の隙間を埋める構造により防御する。
専用ユニット:該当なし
〔No.5〕
ゴト名称:糸引き球ゴト、大球ゴト、小球ゴト
ゴト内容:球に糸を付けて発射し、糸を操り不正に球を得る行為。大きな球を発射し、球を詰まらせ不正に球を得る行為。小さな球を発射し、入賞率を高め不正に球を得る行為。
管理遊技機:(1)封入式を採用することで、遊技球の出入口を削除
専用ユニット:該当なし
〔No.6〕
ゴト名称:なりすまし基板ゴト
ゴト内容:正規の主基板は認証用に動かし、遊技の制御は主基板に代わり、他の基板にて制御する行為
管理遊技機:(1)主制御CPUと、枠制御CPUの認証によるチェック機能を搭載する。(2)暗号化通信機能を搭載する。
専用ユニット:該当なし
〔No.7〕
ゴト名称:専用ユニットとの通信インターフェース騙しゴト
ゴト内容:専用ユニットと管理遊技機の通信信号を改竄し、貸し球を不正に摂取する行為
管理遊技機:(1)相互監視機能の採用により、認証機能、暗号化通信機能の追加
専用ユニット:該当なし
〔No.8〕
ゴト名称:遠隔操作ゴト
ゴト内容:ホールが行う不正で、遊技客の顔色を見て出球をコントロールする手法である。管理遊技機への命令信号は、情報端子盤を改造し接続される。
管理遊技機:(1)遊技管理機に接続する配線を排除する。(2)遊技情報は専用ユニット側から出力する。なお、管理遊技機には、商用電源(100V)、専用インターフェース(専用ユニットとの通信線のみ)接続する。
専用ユニット:該当なし
〔No.9〕
ゴト名称:遊技球(持ち球)の担保
ゴト内容:電源遮断時の記憶の確保
管理遊技機:(1)枠制御CPUに不揮発性メモリの採用
専用ユニット:該当なし
〔No.10〕
ゴト名称:電源遮断中のゴト
ゴト内容:夜間など管理遊技機の裏機構部を開放して、不正部品を取り付ける行為
管理遊技機:(1)電源遮断中の管理遊技機の開閉を記憶監視する機能を搭載
専用ユニット:該当なし
〔No.11〕
ゴト名称:管理遊技機内の自己診断機能による警報
ゴト内容:遊技の内容により異なるが、現行機にて行っているエラーの出力
管理遊技機:(1)エラー情報の出力
専用ユニット:該当なし
〔No.12〕
ゴト名称:ぶら下がり基板ゴト
ゴト内容:主制御基板や枠制御基板に不正基板をぶら下げて出球を制御する行為
管理遊技機:(1)枠制御基板と主制御基板との間でぶら下がりをすると復号異常又は認識異常を専用ユニット認証部へ通知する機能を搭載
専用ユニット:(1)枠制御基板と主制御基板との間でぶら下がりをすると復号異常又は認識異常を検知し、通信停止、異常を報知する機能を搭載
〔No.13〕
ゴト名称:不正基板、不正ROM交換ゴト
ゴト内容:正規のROMと入れ替えて不正に出球を制御する行為
管理遊技機:(1)CPU間の自己認識機能により、CPUが正規品でなかった場合、通信停止し、異常を報知する機能を搭載する。(2)専用ユニット認証部を不正品と交換すると枠制御CPUで認証異常検知し、通信停止し異常報知する機能を搭載する。
専用ユニット:(1)専用ユニット認証部により、CPUが遊技機総合管理センタ(機歴管理システム)に登録されていない場合、異常を報知する機能を搭載する。(2)専用ユニット認証部を不正品に交換すると、専用ユニット制御部で認証異常となり、通信停止し、異常報知する機能を搭載する。(3)不正ユニット制御部を接続すると、専用ユニット認証部で認証異常検知し、通信停止する機能を搭載する。(4)不正CPU搭載管理遊技機を接続すると、専用ユニット認証部でCPU認証異常検知し、通信停止し、異常報知する機能を搭載する。
〔No.14〕
ゴト名称:暗号の解読
ゴト内容:管理遊技機の制御基板及び管理遊技機と専用ユニット間の暗号通信を解読して出球を不正に制御する行為
管理遊技機:(1)暗号鍵の解析時間は理論上数百万年以上かかるため、ホールの営業時間内に解析し電文を改竄することは不可能
専用ユニット:(1)暗号鍵の解析時間は理論上数百万年以上かかるため、ホールの営業時間内に解析し電文を改竄することは不可能
〔No.15〕
ゴト名称:遊技球数不正改竄(管理遊技機にアタック)
ゴト内容:上記の不正行為により、結果として不正に球を得る行為
管理遊技機:(1)カード挿入状態を監視し、挿入状態以外で球貸(加算要求)があった場合、加算せず、異常を報知する。(2)不揮発性メモリを採用し、複数のエリアに遊技球数を保持し、整合を確認する。
専用ユニット:(1)専用ユニットは保持している遊技球数と管理遊技機で保持している遊技球数を常時監視し、遊技球数に差異が発生すると遊技球異常を報知し、異常停止する機能を搭載する。(2)専用ユニットはリカバリ後、リカバリ前との遊技球数の差異が大きいと異常報知し異常停止する機能を搭載する。(3)専用ユニットから管理遊技機に球貸が連続で閾値(指示回数、貸球数)を超える要求を出した場合は専用ユニット認証部から異常をセンタに報知する機能を搭載する。
〔No.16〕
ゴト名称:遊技球数不正改竄(専用ユニットにアタック)
ゴト内容:遊技管理機から送られてきた球数と専用ユニット側で改竄させる行為
管理遊技機:該当なし
専用ユニット:(1)専用ユニットは保持している遊技球数と管理遊技機で保持している遊技球数を常時監視し、遊技球数に差異が発生すると保球数異常を報知する機能を搭載
〔No.17〕
ゴト名称:カード不正
ゴト内容:カードに直接持球数を不正に書き込む行為
管理遊技機:該当なし
専用ユニット:(1)強固なセキュリティを担保したICを搭載して防御する。(2)不正されると上位サーバと照会し、整合性チェックで異常検知する。
〔No.18〕
ゴト名称:専用ケーブル不正
ゴト内容:管理遊技機と専用ユニットを結ぶケーブル間、もしくはコネクタ部に不正基板を取り付けて不正に球を得る行為
管理遊技機:該当なし
専用ユニット:(1)専用ケーブルにぶらさがりされると、専用ユニット認証部で復号異常検知し、通信停止し、異常報知する機能を搭載する。(2)専用ケーブルにぶらさがりされると、専用ユニット認証部で認証異常検知し、通信停止し、異常報知する機能を搭載する。
〔(2)監視情報の流れ〕
図111は、監視情報の流れについて示す図である。
遊技機総合管理センタ430及びカード会社管理センタ420は、ホール外に配置されている。
一方、管理コンピュータ800、専用ユニット制御基板710、専用ユニットCM基板720、枠制御基板550及び主制御基板560は、ホールに配置されている。
〔認証フェーズ〕
認証フェーズ(認証処理)は、遊技機総合管理センタ430、カード会社管理センタ420、管理コンピュータ800、専用ユニット制御基板710、専用ユニットCM基板720の間で行われる。
また、認証フェーズは、専用ユニットCM基板720、枠制御基板550、主制御基板560の間で行われる。
〔リカバリフェーズ〕
リカバリフェーズ(修復処理)は、専用ユニット制御基板710が枠制御基板550に対して、リカバリ要求を送信することにより実行される。
主制御基板560は、枠制御基板550に対して、リカバリ通知を送信する。
〔状態通信フェーズ〕
状態通信フェーズ(状態を通知する処理)は、以下の通りである。
(1)ユニット状態情報については、専用ユニット制御基板710が枠制御基板550に対して、ユニット状態通知を送信する。
(2)球貸情報については、専用ユニット制御基板710が専用ユニットCM基板720に対して球貸球数を送信し、専用ユニットCM基板720が枠制御基板550に対して球貸球数通知を送信する。
(3)計数情報については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して計数球数通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して計数球数を送信する。
(4)遊技球数については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して遊技球数通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して遊技球数を送信する。
(5)発射球数情報については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して発射球数通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して発射球数を送信する。
(6)アウト口通過球数情報については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対してアウト口通過球数通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対してアウト口通過球数を送信する。
(7)賞球数情報については、主制御基板560が枠制御基板550に対して賞球数通知を送信し、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して賞球数を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して賞球数を送信する。
(8)発射強度情報については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して発射強度通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して発射強度を送信する。
(9)枠状態情報については、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して枠状態通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して枠状態を送信する。
(10)外端情報については、主制御基板560が専用ユニット制御基板710に対して外端情報を送信し、専用ユニット制御基板710がカード会社管理センタ420に対して外端情報を送信する。
(11)エラー情報については、主制御基板560が枠制御基板550に対して遊技盤エラー通知を送信し、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して枠エラー及び遊技盤エラー通知を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して枠エラー及び遊技盤エラーを送信し、専用ユニット制御基板710が遊技機総合管理センタ430に対してエラー情報を送信する。
(12)不正検知情報については、主制御基板560が枠制御基板550に対して不正検知情報通知を送信し、枠制御基板550が専用ユニットCM基板720に対して不正検知情報を送信し、専用ユニットCM基板720が専用ユニット制御基板710に対して不正検知情報を送信し、専用ユニット制御基板710が管理コンピュータ800に対して不正検知情報を送信し、管理コンピュータ800が遊技機総合管理センタ430に対して不正検知情報を送信する。
(13)カード挿入情報については、専用ユニット制御基板710が枠制御基板550に対して、カード挿入通知を送信する。
(14)カード返却情報については、専用ユニット制御基板710が枠制御基板550に対して、カード返却通知を送信し、枠制御基板550が主制御基板560に対して、カード忘れ報知要求を送信する。
〔第2 管理遊技機の基本構成〕
〔1. 管理遊技機について〕
〔(1)管理遊技機の概要〕
管理遊技機とは、管理遊技機枠と管理遊技機遊技盤とで構成され、機械単体内で一定数の遊技球を循環させ、遊技に用いる遊技球や遊技者に遊技球を直接払い出すことを不要とした遊技機である。
従来のICカードユニットの機能に、管理遊技機の不正監視機能や遊技の出球情報を遊技者に分かり易く表示する機能を追加した管理遊技機専用のICカードユニット(以下「専用ユニット」という。)に接続することで遊技が可能になる。
〔(2)管理遊技機のモデル例〕
管理遊技機のモデル例は、管理遊技機500と専用ユニット700とを接続することにより実現される(図106参照)。
〔(3)管理遊技機の特徴〕
(i)管理遊技機内に遊技球を循環させる機能を搭載している。
(ii)従来遊技機の上皿と下皿はない。
(iii)高度なセキュリティ機能を搭載している。
(iv)非磁性体の遊技球を使用する。
(v)遊技球を自動で研磨する機能を搭載している。
(vi)ハンドルにロック機構を搭載している。
(vii)遊技者の有無による節電監視・通知機能を搭載している。
(viii)管理遊技機には、外部情報端子板が装着されておらず、外部への情報出力先は専用ユニットのみである。
(ix)管理遊技機の電源は、商用電源(100V)を使用する。
(x)管理遊技機は、専用ケーブルにて専用ユニットと接続する。
(xi)遊技中の持ち球は、管理遊技機にて管理し、その球数を表示する機能を有する。
(xii)その持ち球数は、計数スイッチを押下することにより、その管理を専用ユニットへ移管する機能を有する。
〔管理遊技機の構造図〕
図112は、管理遊技機の分解斜視図を示す図である。
管理遊技機500は、遊技者から見て最も手前側の上部に、前飾り512が配置されており、遊技者から見て最も手前側の下部に、操作部511が配置されている。
前飾り512の後方にはガラス板513が配置され、ガラス板513の後方には管理遊技機遊技盤580が配置され、管理遊技機遊技盤580の後方には裏機構部515が配置され、裏機構部515の後方には外枠516が配置されている。
図113は、管理遊技機の正面図を示す図である。
管理遊技機500の前飾り512の上部にはスピーカ531が配置されている。
また、管理遊技機500の前飾り512の下部左側には、その他演出スイッチ540(外部入力スイッチ、プッシュボタン等)が配置されている。
一方、管理遊技機500の操作部511の右側には、遊技球を発射するためのハンドル541が配置されている。
また、管理遊技機500の操作部511の上部中央には、6桁の7セグメントLEDにより構成された遊技球数等表示装置520が配置されている。
さらに、管理遊技機500の操作部511の上部左側には、計数スイッチが配置されている。
図114は、管理遊技機の前飾り開放時の斜視図を示す図である。
管理遊技機500では、前飾り512を開放状態にすることが可能となっている。
前飾り512を開放状態にすると、前飾り512及びガラス板513が開放し、ガラス板513の後方に配置されている管理遊技機遊技盤580が露出する。
裏機構部515の上部左上には、遊技球を発射する発射装置517が配置されている。なお、ここでは、発射装置517を上方左側に配置した上部発射としているが、発射装置517を操作部511の後方に配置した下部発射としてもよい。
図115は、管理遊技機の裏面図(裏カバー有りの状態)を示す図である。
外枠516の内側には、裏機構部515が配置されており、裏機構部515の左上(図中では右上)には、発射装置517が配置されており、裏機構部515の左側(図中では右側)には、遊技球循環装置551Aが配置されている。
管理遊技機500の中央には、主制御基板560が配置されており、管理遊技機500の下部には裏カバー552Aが配置されている。
裏カバー552Aの中央には、枠制御基板550が配置されており、枠制御基板550の左側(図中では右側)には、サブ接続基板553及び遊技球等貸出装置接続端子板554が配置されている。
図116は、管理遊技機の裏面図(裏カバー無しの状態)を示す図である。
管理遊技機500の下部右側(図中では下部左側)には、電源装置570が配置されており、管理遊技機500の下部中央には、鉄の遊技球を検出する鉄球検出装置571、及び、遊技球を研磨する球磨き装置572が配置されている。
〔3.管理遊技機の基本仕様〕
〔(1)管理遊技機に搭載する装置〕
図117は、管理遊技機に搭載する装置を示す図である。
管理遊技機500は、管理遊技機遊技盤580及び管理遊技機枠590を備えている。
なお、管理遊技機枠590は、主に、裏機構部515や外枠516及びこれに付随する部品や装置により構成される。
管理遊技機遊技盤580は、遊技板(アクリル板)、図柄表示装置(特別図柄表示装置、普通図柄表示装置)、入賞検知機構(各種スイッチ)、風車、遊技くぎ、その他の演出用装置(演出用可動体、液晶表示器、情報表示装置、演出用ランプ、スピーカ)、入賞表示装置、落下の方向に変化を与える装置(可動部材、蓋部材)等により構成されている。
一方、管理遊技機枠590は、遊技球、発射装置、電源装置、球磨き装置、遊技球循環装置、遊技球数等表示装置、ガラス板、夜間監視装置、その他演出用装置、鉄球検出装置等により構成されている。
管理遊技機500に搭載する装置は本図に示すような構成となる。
管理遊技機500には遊技球を払い出す機能が不要となり、従来のパチンコ機にはない新たな装置を管理遊技機枠に搭載している。
〔管理遊技機枠に搭載する装置の規格〕
管理遊技機枠に搭載する装置の規格は、以下の通りである。
(i)遊技球について
(A)性能
(a)著しく磁力の影響を受けないものであること。
(b)百万回の発射を行われた場合でも、形状が不変であること。
(B)構造
(a)遊技球の直径は、11mmであること。
(b)遊技球の質量は、5.4g以上5.7g以下であること。
(c)遊技球の材質は、SUS316相当(硬化処理)であること。
(ii)発射装置について
(A)性能
(a)遊技球を1個ずつ発射することができるものであること。
(b)1分間に100個を超える遊技球を発射することができるものでないこと。
(B)構造について
(a)発射装置の数は、1個であること。
(b)発射装置は、遊技者が直接操作する場合のほか、遊技球を発射することができない構造を有するものであること。
(iii)電源装置について
(A)性能
(a)入力電源は、AC100V±10%であること。
(B)構造
(a)電源装置を樹脂ケースで覆い、安全性が保たれる構造とすること。
(iv)球磨き装置について
(A)性能
(a)遊技球の汚れを自動的に磨けること。
(B)構造について
(a)遊技球の磨きと同時に自動拭き取り部を巻き取る構造とすること。
(b)寿命などにより交換が必要なため、装置の交換は容易とすること。
(v)遊技球循環装置について
(A)性能
(a)一定個数の遊技球を循環させる機能を有すること。
(B)構造
(a)発射装置に遊技球を1個ずつ送る機能を有すること。
(b)遊技者が遊技球を取り出せない構造とすること。
(vi)遊技球数等表示装置について
(A)性能
(a)遊技球の数を1個単位で表示できるものとすること。
(b)桁数は6桁まで表示できるものとすること。
(B)構造
(a)遊技者が容易に表示内容を確認できること。
(vii)ガラス板について
(A)性能
(a)無色、透明であること。
(B)構造
(a)管理遊技機遊技盤の全体の構造の見通しを防げるものでないこと。
(b)管理遊技機遊技盤上の遊技球の位置を確認することができるものであること。
(viii)夜間監視装置について
(A)性能
(a)電源OFF中に裏機構部が開放されたことを、電源投入時に通知する機能を有すること。
(B)構造について
(a)裏機構部の開放を検知できる構造であること。
(ix)その他演出用装置について
(A)性能
(a)演出用途以外に、不正の報知を音及びランプにより行う機能を有すること。
(B)構造
(a)スピーカは容易に外部から壊されない構造とすること。
(x)鉄球検出装置について
(A)性能
(a)鉄球を循環させず、検出し報知する機能を有すること。
(B)構造
(a)遊技者が操作できない構造とすること。
〔(3)管理遊技機の機能〕
〔(i)主制御機能〕
〔(A)ブロック図〕
図118は、主制御機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、通信制御回路551を有する枠制御基板550を備えている。
管理遊技機遊技盤580は、通信制御回路561、センサ検出回路562及び入賞表示データ送信回路563を有する主制御基板560を備えている。
主制御基板560には、各入賞口センサ564、不正検出センサ565、入賞表示装置566が接続されている。
枠制御基板550と主制御基板560とは、通信制御回路551、通信制御回路561を介して通信可能である。
各入賞口センサ564(普通図柄や特別図柄に対応する入賞口、大入賞口等)及び不正検出センサ565(磁気センサ、電波センサ、振動センサ等)からの情報は、センサ検出回路562を介して主制御基板560に送信可能である。
主制御基板560からの情報は、入賞表示データ送信回路563を介して入賞表示装置566に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
主制御基板560は、入賞球の検出を行い、枠制御基板550にコマンドデータを送信する。また、不正を検出した際にも同様にコマンドデータの送信を行う。
〔(a)入賞球検出機能〕
主制御基板560は、各入賞口に入賞した遊技球の個数と入賞口毎に設定された獲得遊技球数を枠制御基板550に一定間隔毎にシリアル信号(コマンド形式)として出力する。
〔(b)入賞表示機能〕
主制御基板560は、遊技球が各入賞口に入賞し検出したとき、入賞口毎に設定された獲得遊技球数を入賞表示装置566に表示する。
〔(c)不正検出機能〕
図119は、管理遊技機主制御基板で検出する不正の一覧を示す図である。
主制御基板560で検出する不正は、以下の通りである。
名称:盤面不正1
内容:盤面不正1を検出した。
名称:盤面不正2
内容:盤面不正2を検出した。
名称:盤面不正3
内容:盤面不正3を検出した。
名称:盤面不正4
内容:盤面不正4を検出した。
名称:盤面不正5
内容:盤面不正5を検出した。
〔(ii)賞球制御機能〕
〔(A)ブロック図〕
図120は、賞球制御機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
管理遊技機枠590は、通信制御回路551を有する枠制御基板550を備えている。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
管理遊技機遊技盤580は、通信制御回路561を有する主制御基板560を備えている。
各入賞口センサ564からの情報は、通信制御回路561、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
管理遊技機枠590は、内枠中継基板552、発射中継基板553C、及び、操作部中継基板554Cを備えている。
入賞センサ555及び非入賞センサ556からの情報は、内枠中継基板552、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
また、減算センサ557からの情報は、発射中継基板553C、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
さらに、計数スイッチ530からの情報は、操作部中継基板554C、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
一方、枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、操作部中継基板554Cを介して遊技球数等表示装置520に情報を送信可能である。
〔(B)機能説明〕
賞球制御機能は、以下の機能により、遊技球数の制御を行う。
〔(a)獲得遊技球数受信機能〕
枠制御基板550は、主制御基板560から獲得遊技球数の要求を受信した場合、要求された獲得遊技球数を遊技球数へ加算し、遊技球数等表示装置520に表示する。
〔(b)発射球検出機能〕
減算センサが遊技球の発射を検出した場合、遊技球数を1減算し、遊技球数等表示装置に表示する。
〔(c)計数球送信機能〕
計数スイッチが押下された場合、計数球数を専用ユニットへ送信し、遊技球数から計数球数を減算する。減算後の遊技球数は、遊技球数等表示装置520に表示する。
〔(d)アウト球検出機能〕
入賞センサ555、非入賞センサ556が遊技球を検出した場合、アウト球数として加算する。アウト球数及び発射球数により、球循環の管理を行う。
〔(e)エラー検出機能〕
図121は、賞球制御機能で検出するエラーを示す図である。
賞球制御機能で検出するエラーは以下の通りである。
名称:遊技球数表示オーバーフロー
内容:遊技球数等表示装置の桁数がオーバーした(99万球以上)。
名称:減算センサエラー
内容:減算センサが球詰りを検出している時又は減算センサの故障を検知した。
名称:排出球通路異常
内容:排出球通路から球磨き装置間で球詰りを検知した。
名称:入賞球通路異常
内容:入賞球通路から球磨き装置間で球詰りを検知した。
〔(iii)球貨制御機能〕
〔(A)ブロック図〕
図122は、球貨制御機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701、及び、タッチパネル式液晶表示器730を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551を有する枠制御基板550、操作部中継基板554C、計数スイッチ530、及び、遊技球数等表示装置520を備えている。
計数スイッチ530からの情報は、操作部中継基板554C、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
遊技機接続基板701からの情報は、通信制御回路702、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551、操作部中継基板554Cを介して遊技球数等表示装置520に送信可能である。
タッチパネル式液晶表示器730からの情報(球貸及び返却に関する情報)は、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
球貸制御機能は、以下の機能により、遊技球数の管理を行う。
(a)遊技球加算受信機能
枠制御基板550は、専用ユニット700から貸球数の加算要求を受信した場合、要求された貸球数を遊技球数へ加算し、遊技球数等表示装置に表示する。
(b)エラー検出機能
図123は、球貸制御機能で検出するエラーの一覧を示す図である。
球貸制御機能で検出するエラーは、以下の通りである。
名称:不正球貸検知
内容:カード挿入中以外に貸球数の加算要求を受信した。
〔(iv)計数機能〕
〔(A)ブロック図〕
図124は、計数機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551を有する枠制御基板550、操作部中継基板554C、及び、計数スイッチ530を備えている。
計数スイッチ530からの情報は、操作部中継基板554C、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
計数機能は、以下の機能により枠制御基板550で管理している遊技球を専用ユニット700へ送信する。
〔(a)計数球送信機能〕
計数スイッチ530が押下されると、規定された(規定の)計数球数を専用ユニット700へ送信し、遊技球数から減算する。
図125は、計数球数の条件を示す図である。
計数球数は、以下の条件により決定される。
〔条件〕計数スイッチ押下時
〔計数球数〕押下時間の長さに応じて加速的に計数球数が増加する。
〔(v)遊技球数等表示機能〕
〔(A)ブロック図〕
図126は、遊技球数等表示機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551を有する枠制御基板550、操作部中継基板554C、遊技球数等表示装置520を備えている。
遊技機接続基板701からの情報は、通信制御回路702、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551、操作部中継基板554Cを介して遊技球数等表示装置520に送信可能である。
操作部中継基板554Cからの情報は、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
遊技球数等表示装置520は、以下の機能により、遊技球数等を表示する。
(a)遊技球数表示機能
専用ユニット700から受信した遊技球数を表示する。
また、枠制御基板550にて発射球数や獲得球を加減算した遊技球数を表示する。
(b)エラー表示機能
枠制御基板550は、異常に応じて、予め用意しているエラーコードを表示する。
〔(vi)セキュリティ機能〕
〔ブロック図〕
図127は、セキュリティ機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、認証・通信制御回路702Aを有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、及び、認証・通信制御回路551Bを有する枠制御基板550を備えている。
さらに、管理遊技機遊技盤580は、認証・通信制御回路561Aを有する主制御基板560を備えている。
遊技機接続基板701からの情報は、認証・通信制御回路702A、遊技球等貸出装置接続端子板554、認証・通信制御回路551Bを介して枠制御基板550に送信可能である。
主制御基板560からの情報は、認証・通信制御回路561A、認証・通信制御回路551Bを介して枠制御基板550に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、認証・通信制御回路551B、認証・通信制御回路561Aを介して主制御基板560に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、認証・通信制御回路551B、遊技機等貸出装置接続端子板554、認証・通信制御回路702Aを介して遊技機接続基板701に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
管理遊技機と専用ユニットとの間で監視通信を行い、正規な管理遊技機の判定及び通信データの整合性を確認する。これにより、不正改造された管理遊技機の発見が容易になり、専用ユニットとのインターフェースを狙った不正も不可能になる。
〔(a)認証機能〕
管理遊技機の主制御CPUと枠制御CPUに記憶された固有のID情報を、カードユニットの通信網を経由し、セキュリティ管理システム440(図103参照)に送り、機歴管理システム450(図103参照)に登録されたID情報と照合して正規な管理遊技機であるかの判定を行う。認証が失敗した場合には、管理遊技機は動作することなく、その情報が専用ユニット700に出力される。認証時の情報は、全て暗号化にて送受信される。
〔(B)暗号機能〕
管理遊技機の主制御CPUと枠制御CPUと専用ユニットの通信用ICで使用する暗号化用の鍵は、接続する度に自動生成し、生成した鍵は管理遊技機毎に違うため、電文内容が固有なもの(ユニークなもの)となり、データ解析や改竄は不可能である。暗号化の仕様は、所定の方式を用いる。
〔(C)セキュリティデータ出力機能〕
認証判定及び暗号化の通信を行うことで、データのセキュリティの耐タンパ性が格段に向上する。生成される暗号鍵が管理遊技機毎に異なるため、電文内容が固有なものとなりデータの解析や改竄は不可能である。
〔(vii)情報出力機能〕
〔(A)ブロック図〕
図128は、情報出力機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701、及び、外部端子558を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、及び、通信制御回路551を有する枠制御基板550を備えている。
さらに、管理遊技機遊技盤580は、通信制御回路561を有する主制御基板560を備えている。
主制御基板560からの情報は、通信制御回路561、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702、外部端子558を介してホールコンピュータHCに送信可能である。
〔(B)機能説明〕
管理遊技機は、ホールコンピュータHCへ出力する情報を専用ユニット700へ送信する。
専用ユニット700は、管理遊技機から送信された情報をホールコンピュータHCへ出力する。
〔(a)情報出力内容〕
図129は、専用ユニットがホールコンピュータへ出力する内容を示す図である。
管理遊技機からの情報により、専用ユニットがホールコンピュータへ出力する内容は、以下の通りである。
〔順番1〕
名称:発射数
内容:発射数を出力する。
〔順番2〕
名称:賞球
内容:総賞球数を出力する。
〔順番3〕
名称:不正
内容:不正を検知した時に出力する。
〔順番4〕
名称:管理遊技機エラー
内容:管理遊技機のエラー時に出力する。
〔順番5〕
名称:図柄変動回数1
内容:特別図柄1(第1特別図柄)が停止する毎に出力する。
〔順番6〕
名称:始動口1
内容:始動口1(第1特別図柄に対応する始動口)に入賞する毎に出力する。
〔順番7〕
名称:大当り1
内容:全ての大当り中に出力する。
〔順番8〕
名称:大当り2
内容:大当りと小当り中に出力する。普通電動役物作動時に出力する。
〔順番9〕
名称:大当り+時短
内容:大当り中及び時短中に出力する。
〔順番10〕
名称:高確率中
内容:高確率中(高確率非時間短縮状態又は高確率時間短縮状態)に出力する。
〔順番11〕
名称:時短中
内容:時短中(低確率非時間短縮状態又は低確率時間短縮状態)に出力する。
〔順番12〕
名称:扉開放
内容:前飾り又は裏機構部が開放時に出力する。
〔順番13〕
名称:図柄変動回数2
内容:特別図柄2(第2特別図柄)が停止する毎に出力する。
〔順番14〕
名称:始動口2
内容:始動口2(第2特別図柄に対応する始動口)に入賞する毎に出力する。
〔順番15〕
名称:通過ゲート1
内容:通過ゲート1(例えば普通図柄に対応する第1の始動ゲート)を通過する毎に出力する。
〔順番16〕
名称:大当り3
内容:時短(変動時間短縮)となる大当りの時に出力する。
〔順番17〕
名称:通過ゲート2
内容:通過ゲート2(例えば普通図柄に対応する第2の始動ゲート)を通過する毎に出力する。
〔順番18〕
名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物(特別電動役物)が開放する毎に出力する。
〔順番19〕
名称:役物入賞個数(大入賞口入賞個数)
内容:役物(特別電動役物、大入賞口)に入賞する毎に出力する。
〔順番20〕
名称:特定領域通過
内容:特定領域通過(特定領域又は確変領域)を通過する毎に出力する。
〔(viii)電源供給機能〕
〔(A)ブロック図〕
図130は、電源供給機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、電源装置570、枠制御基板550、前飾り512、操作部511、及び、サブ接続基板553を備えている。
電源装置570は、メインスイッチ、5V生成回路1、12V生成回路1、24V生成回路1、電源断検出回路A、電源断検出回路B、12V生成回路2、12V生成回路3、24V生成回路2を備えている。
枠制御基板550は、3.3V生成回路、遊技球クリアスイッチ、RAMクリアスイッチを備えている。
管理遊技機遊技盤580は、バックアップ電源を有する主制御基板560、及び、演出制御基板900を備えている。
AC100Vが電源装置570に供給される。
電源装置570は、各種回路を利用して、DC5V−1、DC12V−1、DC24V−1を枠制御基板550に供給する。
また、電源装置570は、電源断検出A、電源断検出Bに関する情報を、枠制御基板550に送信する。
さらに、電源装置570は、各種回路を利用して、DC12V−2、DC12V−3、DC24V−2をサブ接続基板553に供給する。
枠制御基板550は、各種回路を利用して、DC5V−1、DC12V−1、DC24V−1を主制御基板560(バックアップ電源)に供給する。
また、枠制御基板550は、電源断検出A、RAMクリアスイッチに関する情報を、主制御基板560に送信する。
サブ接続基板553は、DC12V−3を前飾り512及び操作部511に供給する。
また、サブ接続基板553は、DC12V−2、DC12V−3、DC24V−2を演出制御基板900に供給する。
〔(B)機能説明〕
AC100Vから管理遊技機に必要な電源を生成する。
〔(a)メイン系電源生成機能〕
整流平滑した電源をスイッチング方式でメイン系電源(DC24V、DC12V、DC5V)として生成する。生成した電源は、枠制御基板550に供給され、主制御基板560へは、枠制御基板550を経由して電源が供給される。また、DC3.3Vは、枠制御基板550の内部で生成する。
〔(b)サブ系電源生成機能〕
メイン系電源系統とは別系統となる構成で、サブ系電源系統(DC24V、DC12V)として生成する。DC12Vは、大容量(主に管理遊技機遊技盤で使用)と小容量(主に管理遊技機枠で使用)の2系統を生成している。
生成した電源は、サブ接続基板553を経由して、前飾り512、操作部511、演出制御基板900へ電源が供給される。
〔(c)バックアップ機能〕
バックアップ機能は、バックアップ電源、及び、電源断検出回路で構成しており、電源遮断時に遊技状態を主制御基板560及び枠制御基板550のRAMに記憶する。
主制御用のバックアップ電源は、管理遊技機遊技盤580に搭載する構成となっている。
枠制御基板550は、不揮発生RAMを使用しているため、バックアップ電源を使用しない。電源断検出回路は、電源装置内のAC100Vを監視している。電源遮断時に、主制御基板用、枠制御基板用の電源断信号を2系統生成し出力する。
〔(c)スイッチ機能〕
メインスイッチは、電源装置570に搭載しており、AC100Vの供給、遮断の切替を行う。
遊技球クリアスイッチ、RAMクリアスイッチは、枠制御基板に搭載している。
遊技球クリアスイッチは、遊技球に関するデータの初期化を行い、RAMクリアスイッチは、遊技球に関するデータを除くRAMデータの初期化を行う。
枠制御基板550から主制御基板560へはRAMクリアスイッチに関する信号のみ出力する。
〔(ix)発射機能〕
〔ブロック図〕
図131は、発射機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551及び発射制御回路902を有する枠制御基板550、操作部中継基板554C、研磨中継基板904、及び、発射中継基板906を備えている。
操作部中継基板554Cには、ハンドルボリューム910、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914が接続されている。
発射中継基板906には、発射ソレノイド916、球送りソレノイド918、減算センサ920、発射入口センサ922が接続されている。
ハンドルボリューム910、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914からの情報は、操作部中継基板554C、発射制御回路902、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
また、遊技機接続基板701からの情報は、通信制御回路702、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551、発射制御回路902、研磨中継基板904、発射中継基板906を介して発射ソレノイド916又は球送りソレノイド918に送信可能である。
発射制御回路902からの情報は、研磨中継基板904、発射中継基板906を介して発射ソレノイド916又は球送りソレノイド918に送信可能である。
また、減算センサ920又は発射入口センサ922からの情報は、発射中継基板906、研磨中継基板904、発射制御回路902、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
枠制御基板550は、発射装置内にある発射ソレノイド916の駆動により、遊技球の発射を行う。
〔(a)タッチ検出機能〕
タッチセンサ914により、遊技者がハンドルを触っているかの検出を行う。
〔(b)発射停止機能〕
タッチセンサ914がタッチ状態を検出していない場合、発射停止スイッチ912が押されている場合、ハンドルが一定角以上回されていない場合、発射停止になるエラー検出時(対象エラーは、エラー検出機能を参照。)の場合は、発射を停止する。
〔(c)発射強弱調整機能〕
ハンドル操作することにより、ハンドル内部に設けられたハンドルボリューム910の強度を調整し、遊技球を管理遊技機の遊技盤面の任意の位置への発射を行う。
〔(d)球送り機能〕
球送りソレノイド918を動作させて、遊技球を発射位置に送り出す。その際、発射装置ユニット内に設けられた減算センサ920により、発射可能な遊技球数を1減算する。
〔(x)遊技球循環機能〕
〔(A)ブロック図〕
図132は、遊技球循環機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551、モータ制御回路924及びセンサ回路926を有する枠制御基板550、研磨中継基板904、揚上中継基板928、発射中継基板906、内枠中継基板930を備えている。
揚上中継基板928には、揚上モータ932、揚上入口センサ934、揚上モータセンサ936が接続されている。
発射中継基板906には、発射入口センサ922が接続されている。
内枠中継基板930には、球詰りセンサ938、入賞センサ555、非入賞センサ556が接続されている。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
遊技機接続基板701からの情報は、通信制御回路702、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551を介して、枠制御基板550に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、モータ制御回路924、研磨中継基板904、揚上中継基板928を介して揚上モータ932に送信可能である。
また、揚上中継基板928からの情報は、研磨中継基板904、センサ回路926、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
さらに、発射中継基板906からの情報は、研磨中継基板904、センサ回路926、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
さらにまた、内枠中継基板930からの情報は、センサ回路926、通信制御回路・551を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
枠制御基板550は、揚上モータ932を動作させ、遊技球を発射位置に移動し、遊技球の循環を行う。
〔(a)揚送機能〕
枠制御基板550は、揚上モータ932を使用して、遊技球を発射ユニットに移動させる。
枠制御基板550は、揚上入口センサ934、発射入口センサ922により、揚上モータ932の入口及び発射入口に遊技球が存在するかを検出して、揚上モータ932の駆動及び停止を行う。
また、揚上モータセンサ936にて、揚上モータ932が正常に回転しているかの検出を行う。
〔(b)遊技球管理機能〕
枠制御基板550は、球詰りセンサ938、入賞センサ555、非入賞センサ556により、循環に必要な遊技球数を管理し、過不足時に報知を行う。
〔(c)エラー検出機能〕
図133は、遊技球循環機能で検出するエラーを示す図である。
遊技球循環機能で検出するエラーは、以下の通りである。なお、エラー要因を除去後、エラー解除スイッチを押下することにより、枠制御基板550は、エラーを解除する。
名称:遊技球循環装置異常
内容:揚上モータが回転しないことを検知した。
名称:遊技球循環装置通路異常
内容:遊技球循環装置内で球詰りを検知した。
〔(xi)〕
〔(A)ブロック図〕
図134は、球磨き機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、モータ制御回路924及びセンサ回路926を有する枠制御基板550、研磨中継基板904を備えている。
研磨中継基板904には、カセットモータ940、研磨モータ942、カセットスイッチ944、研磨モータセンサ946が接続されている。
枠制御基板550からの情報は、モータ制御回路924、研磨中継基板904を介してカセットモータ940、研磨モータ942に送信可能である。
カセットスイッチ944、研磨モータセンサ946からの情報は、研磨中継基板904、センサ回路926を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
枠制御基板550は、研磨布を搭載したカセットを使用し、遊技球の研磨を行う。また、枠制御基板550は、研磨布を搭載したカセットの検知を行う。
〔(a)球磨き機能〕
研磨モータ942を動作させて、遊技球を研磨布に押し付けるように動かすことにより、遊技球の研磨を行う。研磨布は、カセットに搭載した構造で交換可能となっており、カセットモータ940を使用して、一定周期で布を巻き取るように動かす。
〔(b)カセット検知機能〕
カセットスイッチ944により、研磨布を搭載したカセットの有無を検知する。
〔(c)エラー検出機能〕
図135は、球磨き機能で検出するエラーを示す図である。
球磨き機能で検出するエラーは、以下の通りである。エラー要因を除去後、エラー解除スイッチを押下することにより、枠制御基板550は、エラーを解除する。なお、カセット末装着は、カセットを装着すると自動でエラーを解除する。
名称:球磨き装置異常
内容:研磨モータが回転しないことを検知した。
名称:球磨き装置通路異常
内容:球磨き装置内で球詰りを検知した。
名称:カセット未装着
内容:球磨き装置のカセット未装着を検知した。
〔(xii)〕
〔(A)ブロック図〕
図136は、省電力機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
管理遊技機枠590は、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702及び発射制御回路902を有する枠制御基板550、操作部中継基板554Cを備えている。
操作部中継基板554Cには、タッチセンサ914が接続されている。
管理遊技機遊技盤580は、通信制御回路561を有する主制御基板560、及び、通信制御回路901を有する演出制御基板900を備えている。
演出制御基板900には、その他演出用装置540Aが接続されている。
主制御基板560からの情報は、通信制御回路561、通信制御回路551、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
遊技機接続基板701からの情報は、通信制御回路702、遊技球等貸出装置接続端子板554、通信制御回路551、通信制御回路556を介して主制御基板560に送信可能である。
主制御基板560からの情報は、通信制御回路561、通信制御回路901を介して演出制御基板900及びその他演出用装置540Aに送信可能である。
タッチセンサ914からの情報は、操作部中継基板554C、発射制御回路902、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
枠制御基板550が非遊技状態を判断し、主制御基板560へ通知して、その他演出用装置540Aを省電力状態に移行させる。
〔(a)省電力機能〕
枠制御基板550による主制御基板560へ省電力状態移行を促す機能である。
〔(b)省電力機能の動作要求〕
タッチ末検出、及び、遊技球「0」、ICカード末挿入、変動停止中となった場合に、枠制御基板550が作動要求を行う。
〔(xiii)夜間監視機能〕
〔(A)ブロック図〕
図137は、夜間監視機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
管理遊技機枠590は、通信制御回路702を有する枠制御基板550、内枠中継基板930を備えている。
内枠中継基板930には、夜間監視装置948が接続されている。
管理遊技機遊技盤580は、メインドロワ基板950、通信制御回路561を有する主制御基板560を備えている。
主制御基板560からの情報は、通信制御回路561、メインドロワ基板950、通信制御回路551、通信制御回路702を介して専用ユニット700に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、メインドロワ基板950、通信制御回路561を介して主制御基板560に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、内枠中継基板930を介して夜間監視装置948に送信可能である。
夜間監視装置948からの情報は、内枠中継基板930、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
夜間監視機能は、以下の機能により、夜間時の扉開放を伴う不正を抑止する。
〔(a)裏機構部開放監視機能〕
夜間監視装置948に搭載された夜間監視用電源により、電源OFF時の状態でも裏機構部の開放を監視する。
〔(b)開放回数記憶機能〕
複数回の裏機構部の開放が行われたとしても、開放回数を記憶する。
〔(c)断線監視機能〕
夜間監視装置948と主制御基板560との間で、夜間監視装置948の夜間監視用電源をループバックさせており、基板交換や管理遊技機遊技盤の取り外しが起きた場合は夜間監視装置948が検知し、次回に監視情報を送る際に報知する。
〔(d)開放情報出力機能〕
枠制御基板550から送信要求がきた際に、裏機構部の開放情報を出力する。
〔(xiv)鉄球検出機能〕
〔(A)ブロック図〕
図138は、鉄球検出機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、センサ回路926を有する枠制御基板550、内枠中継基板930及び研磨中継基板904を備えている。
内枠中継基板930には、球詰りセンサ938が接続されており、研磨中継基板904には、研磨入口センサ952が接続されている。
球詰りセンサ938からの情報は、内枠中継基板930、センサ回路926を介して枠制御基板550に送信可能である。
研磨入口センサ952からの情報は、研磨中継基板904、センサ回路926を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
鉄球検出機能は、以下の機能により鉄球を検知する。
〔(a)鉄球検知機能〕
研磨装置入口にある解除レバーの操作により、検知磁石を検知方向にセットする。
鉄球が混入した場合、磁石へ吸着されストッパーの役割となり、研磨装置へ遊技球の供給が停止する。
枠制御基板550は、供給停止と球詰りセンサ938を監視することにより鉄球を検知する。
〔(b)検知解除機能〕
研磨装置入口にある解除レバーの操作により、検知磁石を非検知方向にセットする。これにより、検知磁石への吸着が解除され、検知解除となる。
〔(xv)球抜き機能〕
〔(A)ブロック図〕
図139は、球抜き機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、発射制御回路902、モータ制御回路924、センサ回路926を有する枠制御基板550を備えている。
発射制御回路902には、発射装置517が接続されている。
モータ制御回路924には、球磨き装置572及び遊技球循環装置551Aが接続されている。
センサ回路926には、球抜きスイッチ954が接続されている。
枠制御基板550からの情報は、発射制御回路902を介して発射装置517に送信可能である。
発射装置517からの情報は、発射制御回路902を介して枠制御基板550に送信可能である。
枠制御基板550からの情報は、モータ制御回路924を介して球磨き装置572及び遊技球循環装置551Aに送信可能である。
球磨き装置572及び遊技球循環装置551Aからの情報は、モータ制御回路924を介して枠制御基板550に送信可能である。
球抜きスイッチ954からの情報は、センサ回路926を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
球抜き機能は、管理遊技機に使用している遊技球の排出を行う。
〔(a)球抜き機能への移行〕
遊技球数が「0」の状態で裏機構部を開放し、球抜きスイッチを押下しながら電源を投入すると球抜き機能へ移行する。
本機能の動作中は、専用ユニット及び管理遊技機遊技盤との通信を行わない。
また、遊技球数が「0」以外の場合は、球抜き機能へ移行しない。
〔(b)遊技球排出機能〕
研磨装置の球抜きレバーを排出方向にセットする。
遊技球を発射させることにより遊技球が循環し、排出口よりすべての遊技球が排出される。
〔(xvi)一時停止機能〕
〔(A)ブロック図〕
図140は、一時停止機能のブロック図を示す図である。
専用ユニット700は、通信制御回路702を有する遊技機接続基板701を備えている。
また、管理遊技機枠590は、通信制御回路551を有する枠制御基板550を備えている。
通信制御回路551には、エラー解除スイッチ956が接続されている。
管理遊技機遊技盤580は、通信制御回路561を有する主制御基板560を備えている。
枠制御基板550からの情報は、通信制御回路551、通信制御回路702を介して遊技機接続基板701に送信可能である。
枠制御基板550からの情報(一時停止要求等の情報)は、通信制御回路551、通信制御回路561を介して主制御基板560に送信可能である。
エラー解除スイッチ956からの情報は、通信制御回路551を介して枠制御基板550に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
一時停止機能は、枠制御基板550が遊技を継続できない状態を判断して主制御基板560を一時停止状態に移行させる。
〔(a)一時停止機能〕
枠制御基板550は、遊技を継続できないエラーが発生した場合、発射を停止し主制御基板560へ一時停止要求を出力する。
主制御基板560は一時停止要求を検知し、かつ、大当り状態の場合に遊技を一時停止する。
一時停止要求は、管理遊技機枠情報レジスタに一時停止要求に関するデータを格納することにより、主制御基板560へ通知される。
〔(b)一時停止解除機能〕
エラー要因を除去後、エラー解除スイッチ956を押下することにより、枠制御基板550は、一時停止要求を解除する。
〔(xvii)エラー検出機能〕
図141〜図146は、エラー検出機能について示す図である。
エラー検出は、本図に記載されている内容で実行する。
〔No.1〕
エラーコード:H01
エラー名称:管理遊技機内証明不整合
エラー検知内容:管理遊技機枠と管理遊技機遊技盤の認証不整合を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON(電源を遮断して再投入でエラー解除となる)
なお、図中の「○(丸印)」は、その項目を実行することを意味しており、「×(バツ印)」は、その項目を実行しないことを意味している。
〔No.2〕
エラーコード:H02
エラー名称:管理遊技機、専用ユニット間認証不整合
エラー検知内容:管理遊技機枠と専用ユニット制御部間の認証不整合を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.3〕
エラーコード:H03
エラー名称:専用ユニット内認証不整合
エラー検知内容:専用ユニット制御部の内部の認証不整合を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.4〕
エラーコード:H04
エラー名称:専用ケーブル断線
エラー検知内容:専用ユニットと管理遊技機枠の未接続を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.5〕
エラーコード:H05
エラー名称:管理遊技機、専用ユニット通信無応答
エラー検知内容:専用ユニットと管理遊技機枠間の通信無応答を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.6〕
エラーコード:H06
エラー名称:管理遊技機内通信異常
エラー検知内容:管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠間の通信無応答又は未接続を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.7〕
エラーコード:H07
エラー名称:主制御基板起動異常
エラー検知内容:主制御基板が規定時間を経過しても起動しないことを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.8〕
エラーコード:H08
エラー名称:通番不整合
エラー検知内容:専用ユニットと管理遊技機枠間のコマンドの通信通番不整合を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.9〕
エラーコード:H09
エラー名称:加算通番不整合
エラー検知内容:専用ユニットからの球貸時に加算要求コマンドの加算通番不整合を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:自動復帰
〔No.10〕
エラーコード:H14
エラー名称:減算センサ異常
エラー検知内容:減算センサが球詰りを検出している時又は減算センサの故障を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.11〕
エラーコード:H15
エラー名称:遊技球数等表示装置異常
エラー検知内容:遊技球数等表示装置の表示部異常を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:×
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.12〕
エラーコード:H16
エラー名称:球磨き装置部異常
エラー検知内容:研磨モータが回転しないことを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.13〕
エラーコード:H17
エラー名称:遊技球循環装置異常
エラー検知内容:揚上モータが回転しないことを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.14〕
エラーコード:H18
エラー名称:排出球通路異常
エラー検知内容:排出球通路から球磨き装置間で球詰りを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.15〕
エラーコード:H19
エラー名称:入賞球通路異常
エラー検知内容:入賞球通路から球磨き装置間で球詰りを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.16〕
エラーコード:H20
エラー名称:球磨き装置部通路異常
エラー検知内容:球磨き装置内で球詰りを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.17〕
エラーコード:H21
エラー名称:遊技球循環装置
エラー検知内容:遊技球循環装置内で球詰りを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:解除スイッチ
〔No.18〕
エラーコード:H22
エラー名称:カセット未装着
エラー検知内容:球磨き装置のカセット未装着を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.19〕
エラーコード:H23
エラー名称:遊技球数表示オーバーフロー
エラー検知内容:遊技球数等表示装置の桁数がオーバーした(99万発以上)
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.20〕
エラーコード:H24
エラー名称:循環球数過少
エラー検知内容:循環球数過少を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.21〕
エラーコード:H25
エラー名称:循環球数過多
エラー検知内容:循環球数過多を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:自動復帰
〔No.22〕
エラーコード:H64
エラー名称:前飾り開放
エラー検知内容:前飾り開放を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:自動復帰
〔No.23〕
エラーコード:H65
エラー名称:裏機構部開放
エラー検知内容:裏機構部開放を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:自動復帰
〔No.24〕
エラーコード:H66
エラー名称:不正電波検知
エラー検知内容:管理遊技機枠での異常な電波を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.25〕
エラーコード:H67
エラー名称:管理遊技機枠の近接センサ異常
エラー検知内容:管理遊技機枠の近接センサ異常を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.26〕
エラーコード:H68
エラー名称:入賞球数異常1
エラー検知内容:主制御基板が検出した入賞球数と枠制御基板が検出した入賞球数の差が100球以上となった。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.27〕
エラーコード:H69
エラー名称:入賞球数異常2
エラー検知内容:発射球数と総戻り級数(入賞級数+非入賞球)の差が100球以上となった。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.28〕
エラーコード:H70
エラー名称:不正球貸検知
エラー検知内容:カード挿入中以外に球貸数の加算要求を受信した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:○
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.29〕
エラーコード:H71
エラー名称:夜間裏機構部開放検知
エラー検知内容:電源OFF中に裏機構部開放を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:×
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.30〕
エラーコード:H80
エラー名称:残球データ検知
エラー検知内容:店舗移動設置した際の残球データを検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.31〕
エラーコード:H82
エラー名称:管理遊技機遊技盤交換検知
エラー検知内容:電源OFF中に管理遊技機遊技盤又は夜間監視装置交換を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:×
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.32〕
エラーコード:H83
エラー名称:夜間監視装置電池残量不足検知
エラー検知内容:夜間監視装置の電池残量少(残り10%)を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:×
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):×
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.33〕
エラーコード:H84
エラー名称:夜間監視装置断線検知
エラー検知内容:夜間監視装置の断線を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:×
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:○
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.34〕
エラーコード:H85
エラー名称:小球検知
エラー検知内容:10.7mm以下の球を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.35〕
エラーコード:H86
エラー名称:鉄球検知
エラー検知内容:鉄球を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:電源OFF/ON
〔No.36〕
エラーコード:H89
エラー名称:球単価不整合検知
エラー検知内容:球単価が違う専用ユニットの接続を検知した。
〔報知手段〕
管理遊技機枠の遊技球数等表示装置:○
管理遊技機枠の遊技停止:○
管理遊技機遊技盤の音声出力:×
管理遊技機遊技盤の電飾点灯:×
専用ユニット及びホールコンピュータの専用ユニット:○
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力1(管理遊技機エラー):×
専用ユニット及びホールコンピュータの情報出力2(不正):○
エラー解除:自動復帰
〔報知手段について〕
遊技球表示:遊技球数等表示装置でエラーコードを表示する。
遊技停止:球送り機能が停止し、遊技ができない状態になる。
情報出力:専用ユニットが情報出力(コールコンピュータへ出力)するために、管理遊技機エラー及び不正情報を専用ユニットへ通知する。情報出力1は、管理遊技機エラーとして通知する。情報出力2は、不正として通知する。
音声出力:その他の演出用装置であるスピーカより異常内容をアナウンスする。
電飾点灯:外部より異常が容易に分かるように、その他の演出用装置である電飾を点灯させる。
専用ユニット:専用ユニットのタッチパネル式液晶表示器で、異常内容を表示する。
〔(xviii)光量・音量調整機能〕
〔(A)ブロック図〕
図147は、光量・音量調整機能のブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、サブ接続基板553及び操作部サブ接続基板553Aを備えている。
操作部サブ接続基板553Aには、光量調整スイッチ958、音量調整スイッチ960A、電飾基板962A、スピーカ964が接続されている。
管理遊技機遊技盤580は、サブドロワ基板966及び制御回路969を有する演出制御基板900を備えている。
サブ接続基板553からの情報は、サブドロワ基板966、制御回路969を介して演出制御基板900に送信可能である。
演出制御基板900からの情報は、制御回路969、サブドロワ基板966を介してサブ接続基板553に送信可能である。
サブ接続基板553からの情報は、操作部サブ接続基板553Aを介して電飾基板962A及びスピーカ964に送信可能である。
光量調整スイッチ958及び音量調整スイッチ960Aからの情報は、操作部サブ接続基板553Aを介してサブ接続基板553に送信可能である。
〔(B)機能説明〕
光量・音量調整機能は、以下の機能により、管理遊技機の光量・音量を調整する。
〔(a)光量調整機能〕
操作部に搭載された光量調整スイッチのアップ又はダウン押下に伴い、管理遊技機の光量を調整(アップ又はダウン)する。
〔(b)音量調整機能〕
操作部に搭載された音量調整スイッチのアップ又はダウン押下に伴い、管理遊技機の音量を調整(アップ又はダウン)する。
〔(4)管理遊技機遊技盤寸法〕
図147は、遊技板外形及び管理遊技機枠との位置合せ孔を示す図である。
遊技板8bの縦の長さL1は、例えば、530mmである。
遊技板8bの横の長さL2は、例えば、479mmである。
遊技板8bの厚みL3は、例えば、19.2mmである。
遊技板8bの上部右側の位置には、第1位置合せ孔H1が形成されており、遊技板8bの下部中央右寄りの位置には、第2位置合せ孔H2が形成されている。いずれの位置合せ孔も、直径Rは、例えば、8.1mmである。
第1位置合せ孔H1と第2位置合せ孔H2との横方向の長さL4は、例えば、110mmである。
第1位置合せ孔H1と第2位置合せ孔H2との縦方向の長さL5は、例えば、505mmである。
第2位置合せ孔H2から遊技板8bの左端部までの長さL6は、例えば、286mmである。
第2位置合せ孔H2から遊技板8bの下端部までの長さL7は、例えば、9mmである。
図149は、遊技領域の寸法を示す図である。
遊技領域8aの縦方向の最大の長さL10は、例えば、499mmである。
遊技領域8aの横方向の最大の長さL11は、例えば、471mmである。
図150は、裏面有効領域の寸法を示す図である。なお、図中(A)は遊技板8bの平面図を示しており、図中(B)は遊技板8bの裏面図を示している。
図中(A)に示すように、遊技板8bの正面における遊技球が流下可能な領域の幅L20は、例えば、18.5mmである。
遊技板8bの後方における右端部(図中では左端部)の突出している部分の前後方向の長さL21は、例えば、68.9mmである。
図中(B)に示すように、遊技板8bの右端部(図中では左端部)から、遊技板8bの左端部(図中では右端部)の突出部分を除いた箇所までの長さL22は、例えば、442mmである。
第1位置合せ孔H1から、遊技板8bのアウト口32の上端部までの長さL23は、例えば、475.5mmである。
遊技板8bのアウト口32の上端部から、遊技板8bの下端部までの長さL24は、例えば、37.5mmである。
遊技板8bの左端部(図中では右端部)の突出部分の横方向の長さL25は、例えば、36mmである。
〔4.管理遊技機の動作原理〕
〔(1)発射装置〕
図151は、発射装置の構成を示す図である。図中(A)は平面図を示しており、図中(B)は正面図を示しており、図中(C)は右側面図を示しており、図中(D)は裏面図を示している。
発射装置517は、発射ソレノイド916、杵960、発射台961、球通路962、減算センサ920、球監視センサ963、発射中継基板906、球送りソレノイド918、リンク964、支点965、発射入口センサ922、入口966A、リング967、ハンドル510、ハンドルボリューム910、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914及び弁968を備えている。
図152は、発射装置(ハンドル)の構成を示す図である。図中(A)は平面図を示しており、図中(B)は正面図を示しており、図中(C)は右側面図を示している。
ハンドル510は、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914及びリング967を備えている。
図153は、発射装置の動作原理を示す図である。
枠制御基板550は、遊技者によるタッチセンサ914の検出、発射停止スイッチ912の検出、及び、ハンドルボリューム910の値を検出する。タッチセンサ914及びハンドルボリューム910の値を検出した枠制御基板550は、球送りソレノイド918を駆動させ、遊技球を1球発射台961へ送る。
発射台961へ送られた遊技球は、球通路962内の減算センサ920を通過する。このとき、枠制御基板550は、管理遊技機の持ち球数を減算する。
遊技球は、発射台961で停止し、枠制御基板550は、発射ソレノイド916を駆動させ、図中矢印A方向に杵960を引き遊技球を発射する。発射された遊技球は、弁968を矢印A−1及び矢印A−2方向へ押し上げる。弁968は、遊技球が通過後に定位置に戻る。発射の強弱は、ハンドルボリューム910の値によって発射ソレノイド916の吸引力を変化させ制御する。
また、枠制御基板550は、発射停止スイッチ912を検出すると、球送りソレノイド918及び発射ソレノイド916を停止する(OFFにする)。
図154〜図156は、球送りソレノイドが遊技球を繰出す動作原理を説明する図である。
図154に示すように、遊技球は、入口966Bから進入し、球通路962の内部に整列する。枠制御基板550により駆動された球送りソレノイド918は、リンク964を吸引し、リンク964は、図154の矢印a方向へ、支点965を中心として回転する。リンク964が、球送りソレノイド918に吸引されると、遊技球は、矢印b方向へ移動する。リンク964は、遊技球と接する部位が吸引されると、1球入り込む形状となっている。
リンク964の内部に進入した遊技球は、枠制御基板550が球送りソレノイド918の駆動を解除することによって、図155に示す状態となる。リンク964は、支点965を中心として、矢印c方向に回転し、遊技球は、矢印d方向に移動する。
そして、矢印d方向に移動した遊技球は、発射台961(図151参照)に移動し、発射ソレノイド916が駆動することにより発射される。
〔(i)ハンドルにおける上下左右方向スイング移動の構造及び動作原理〕
ハンドルを構成するハンドル本体に、操作性向上を目的とした上下左右方向スイング移動を可能とする機構を搭載することができる。
スイング移動の機構は、複数の回転板、ラッチ用バネ、ラッチカバー、ラッチ、及び固定ガイド等によって構成することができる。
上下方向のスイング移動に関しては、第1支点を回転軸としてハンドル本体が移動する。また、左右方向のスイング移動に関しては、第2支点を回転軸としてハンドル本体が移動する。
移動の間隔として、通常状態を含め、上に1段階、下に1段階、左に1段階、右に1段階の合計9段階の移動ポイントがある。9段階の移動ポイントは、(1)通常位置、(2)上位置、(3)右位置、(4)下位置、(5)左位置、(6)右上位置、(7)右下位置、(8)左下位置、(9)左上位置である。
各移動ポイントにおいて、ラッチがラッチ用バネの力により固定ガイドへ嵌り合い、ラッチが固定ガイドへ掛かる。
ラッチが外れる力にて、ハンドル本体をスイング移動させると、ラッチが固定ガイドから外れ、ハンドル本体が移動する。
各移動ポイント以外の範囲に関しては、ラッチカバーが固定ガイドへ突き当り、移動はできない。また、移動後はその状態を維持する。
〔(ii)ハンドルレバーにおけるハンドルレバー位置保持の構造及び動作原理〕
ハンドルを構成するハンドルレバーにおいて、操作性向上を目的としたハンドルレバー保持の機能を搭載することができる。
ハンドルレバー保持の構造は、保持レバー及び保持リンクにて構成される。ハンドルにおいて、発射を開始する際、ハンドルレバーを時計回りに回転させ、発射強度の調整及び発射を行う。
ハンドルレバーから手を放すと、ハンドルレバーは、ハンドルレバースプリングの反力により反時計回りに自動的に回転し、通常位置までハンドルが戻り、発射が停止する。
保持レバーを所定の方向へ移動させると、第1支点を中心に保持レバーが回転し、接合する保持リンクが第2支点を中心に規定の方向へ回転する。保持リンクが回転することにより、保持リンクとハンドルレバーが接触し、更に保持リンクが弾性域での変形をし、ハンドルレバーへ力を与える。この力により、ハンドルを回転させる際、ハンドルレバーと保持リンクとの接触部にて摩擦力が発生し、ハンドルを回転させる動作に対し、回転を妨げる力が作用する。この力をハンドルレバースプリングの反力以上とすることにより、手を放した状態とした場合、ハンドルレバーがその状態を維持し、通常位置へと戻らなくなる。この時、手動による回転においては、摩擦力以上の力にて発射強度の調整は可能となる。
保持レバーを所定の方向に対し逆方向へ回転させると、第1支点を中心に保持レバーが回転し、接合する保持リンクが第2支点を中心に規定の方向に対し逆方向へ回転し、ハンドルレバーと隙間の空いた状態へと戻る。
〔(2)電源装置〕
〔概略図〕
図157は、管理遊技機で使用する管理遊技機で使用する電源装置の構成を示す概略図である。
商用電源(AC100V)からの電力は、整流回路1、平滑回路1を経由して、(1)DC24V生成回路1、(2)DC12V生成回路1、(3)DC5V生成回路、(4)電源断検出回路(A)、(5)電源断検出回路(B)に分配され、整流回路2、平滑回路2を経由して、(9)DC24V生成回路2、(10)DC12V生成回路2、(11)DC12V生成回路3に分配される。
上記(1)〜(5)の電力及び信号は、枠制御基板550に送信される。送信された電力は、(6)RAMクリアスイッチ回路、(7)遊技球クリアスイッチ回路、(8)DC3.3V生成回路に分配される。
上記(1)〜(4)の電力及び(6)の信号は、主制御基板560に送信される。
上記(9)〜(11)の電力は、サブ接続基板553及び操作部サブ接続基板553Aに送信される。送信された電力(9)〜(11)は、演出制御基板900に送信され、電力(9)〜(11)は、前飾り512及び操作部511に送信される。
図158は、電源及び信号の使用用途を示す図である。
図157に番号(1)〜(11)で記載されている電源及び信号の使用用途は、以下の通りである。
番号:(1)
信号名:DC24V−1
使用用途(管理遊技機枠):研磨モータ、カセットモータ
使用用途(管理遊技機遊技盤):モータ、ソレノイド
番号:(2)
信号名:DC12V−1
使用用途(管理遊技機枠):センサ、揚上モータ、発射ソレノイド、球送りソレノイド
使用用途(管理遊技機遊技盤):センサ、モータ、ソレノイド
番号:(3)
信号名:DC5V−1
使用用途(管理遊技機枠):IC電源
使用用途(管理遊技機遊技盤):IC電源、CPU電源
番号:(4)
信号名:電源断検出信号A
使用用途(管理遊技機枠):無し
使用用途(管理遊技機遊技盤):電源断検出
番号:(5)
信号名:電源断検出信号B
使用用途(管理遊技機枠):電源断検出
使用用途(管理遊技機遊技盤):無し
番号:(6)
信号名:RAMクリアスイッチ信号
使用用途(管理遊技機枠):RAMクリア
使用用途(管理遊技機遊技盤):RAMクリア
番号:(7)
信号名:遊技球クリアスイッチ信号
使用用途(管理遊技機枠):遊技球クリア
使用用途(管理遊技機遊技盤):無し
番号:(8)
信号名:DC3.3V
使用用途(管理遊技機枠):CPU電源
使用用途(管理遊技機遊技盤):無し
番号:(9)
信号名:DC24V−2
使用用途(管理遊技機枠):無し
使用用途(管理遊技機遊技盤):電飾、モータ、その他電源生成
番号:(10)
信号名:DC12V−2
使用用途(管理遊技機枠):無し
使用用途(管理遊技機遊技盤):電飾、モータ、その他電源生成
番号:(11)
信号名:DC12V−3
使用用途(管理遊技機枠):電飾、その他電源生成
使用用途(管理遊技機遊技盤):電飾、モータ、その他電源生成
〔(i)電源仕様〕
〔(A)コネクタ及びピン配置仕様〕
図159は、コネクタ及びピン配置仕様を示す図である。
(A)メイン系出力の詳細は、以下の通りである。
〔ピンNo1,2〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo3,4〕
信号:DC24V−1
内容:24V電源
〔ピンNo5,6〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo7,8,9,10〕
信号:DC12V−1
内容:12V電源
〔ピンNo11,12〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo13,14〕
信号:DC15V−1
内容:5V電源
〔ピンNo15,16〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo17〕
信号:電源断検出信号A
内容:主制御基板用電源断検出信号
〔ピンNo18〕
信号:電源断検出信号B
内容:枠制御基板用電源断検出信号
〔ピンNo19,20〕
信号:GND
内容:GND
(B)サブ系出力の詳細は、以下の通りである。
〔ピンNo1,2〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo3,4,5,6〕
信号:DC24V−2
内容:24V電源
〔ピンNo7,8,9,10〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo11〜16〕
信号:DC12V−2
内容:12V電源(大容量:管理遊技機遊技基板用)
〔ピンNo17〜20〕
信号:GND
内容:GND
〔ピンNo21〜24〕
信号:DC12V−3
内容:12V電源(小容量:管理遊技機枠用)
〔ピンNo25,26〕
信号:GND
内容:GND
(C)FG(フレームグランド)の詳細は、以下の通りである。
信号はFGであり、内容はフレームGNDである。
〔(B)出力電源仕様〕
〔(a)メイン系出力〕
メイン系電源として3種類3系統(DC5V−1、DC12V−1、DC24V−1)を出力しており、出力する電源電圧及び系統数は使用頻度の多い電圧を考慮して選定している。
各電源の個別の最大電流値は、DC5V−1が3A、DCl2V−1が6A、DC24V−1が3.5Aとなっている。ただし、メイン系合計出力90VA以内、電源ユニット合計180VA以内で使用する必要がある。
最大電流値は、管理遊技機遊技盤及び管理遊技機枠の合計値となっており、管理遊技機枠で使用している各電源の値は、DC24V−1が平均電流0.70A、最大電流1.82A、DC12V−1が平均電流0.91A、最大電流3.20A、DC5V−1が平均電流0.50A、最大電流0.90Aとなっている。
図160は、メイン系電源容量の仕様を示す図である。
〔DC24V−1〕
連続定格負荷最大電流:3.5A
過電流動作:5.5A
精度:±10%
リップルノイズ:250mV
〔DC12V−1〕
連続定格負荷最大電流:6.0A
過電流動作:8.0A
精度:±10%
リップルノイズ:200mV
〔DC5V−1〕
連続定格負荷最大電流:3.0A
過電流動作:4.0A
精度:±5%
リップルノイズ:150mV
〔(b)サブ系出力〕
サブ系電源として2種類3系統(DC12V−2、DC12V−3、DC24V−2)を出力しており、出力する電源電圧及び系統数は、使用頻度の多い電圧を考慮して選定している。
DC12Vを2系統設け、管理遊技機遊技盤でDC24V−2及びDC12V−2、管理遊技機枠でDC12V−3を使用する構成としている。
ただし、DC12Vは、管理遊技機遊技盤にも供給しており、容量範囲内で管理遊技機遊技盤側でも使用可能である。
また、電源装置でDC5Vの生成回路を設けないことにより、各電源の出力容量を大きくすることが可能となっている。
各電源の最大電流値は、DC12V−2が8A、DC12V−3が2A、DC24V−2が5Aとなっており、これらの電圧は、合計120VA以下の範囲で、単独での使用又は組合せての使用が可能となっている。
図161は、サブ系電源容量の仕様を示す図である。
〔DC24V−2〕
連続定格負荷(周囲温度50℃):5.0A
過電流動作:8.0A
精度:±10%
リップルノイズ:250mV
〔DC12V−2〕
連続定格負荷(周囲温度50℃):8.0A
過電流動作:11.0A
精度:±10%
リップルノイズ:200mV
〔DC12V−3〕
連続定格負荷(周囲温度50℃):2.0A
過電流動作:4.0A
精度:±10%
リップルノイズ:200mV
〔(ii)バックアップについて〕
(A)主制御基板用のバックアップ電源は、主制御基板に搭載する。枠制御基板は、不揮発性RAMを使用しているため、バックアップ電源を使用していない。
(B)電源装置は、AC電源を監視し、電源の降下を検出した場合は電源断検出信号を主制御基板と枠制御基板に送信する。
(C)電源断信号を受信した時に、主制御基板及び枠制御基板は遊技状態をRAMに記憶する。
(D)電源投入時に枠制御基板に搭載されている遊技球クリアスイッチ、RAMクリアスイッチの押下状態に応じて復旧処理を行う。RAMクリアスイッチ信号のみ、枠制御基板から主制御基板へ出力する。
図162は、バックアップを行う項目を示す図である。
〔遊技球クリアスイッチ〕
押下時:遊技球数情報、カード情報を初期状態にする。
非押下時:RAMに記憶された情報により、遊技球数情報を電源が遮断される前の状態に戻す。
〔RAMクリアスイッチ〕
押下時:管理遊技機を初期状態にする(遊技機情報、カード情報を除く)。
非押下時:RAMに記憶された情報により、遊技状態を電源が遮断される前の状態に戻す。
〔主制御基板のバックアップ項目〕
(a)大当り状態(ラウンド回数も含む)
(b)高確率・時短状態
(c)保留メモリ(特別図柄、普通図柄)の乱数値
(d)エラー状態
(e)未送信コマンド
(f)普通電動役物、第1種特別電動役物
〔枠制御基板のバックアップ項目〕
(a)遊技球数情報
(b)可動情報
(c)遊技情報(インターフェース仕様を参照)
(d)カード情報
〔(3)球磨き装置〕
図163は、球磨き装置の構造を示す図である。
球磨き装置572は、研磨モータ970、カセットモータ971、研磨カセット972、球入口973、球出口974、カセットスイッチ944、研磨モータセンサ946、研磨中継基板904、可動片975、球抜きレバー976、排出通路977及び球排出口978を備えている。
枠制御基板550は、研磨中継基板904と接続された研磨モータ970及びカセットモータ940を制御し、カセットスイッチ944及び研磨モータセンサ946からの情報を検知する。
球入口973から遊技球が進入すると、研磨入口センサ952により遊技球を検知し、研磨モータ942を駆動する。
また、押板979がカセットスイッチ944を押すことにより、研磨カセット972が取り付けられていることを検出する。
図164〜図167は、球磨き装置の動作原理を示す図である。
図164に示すように、枠制御基板550により研磨モータ942が駆動すると、研磨モータ942に備えられたモータギア980が矢印Aの方向に回転する。ギア1は2段ギアとなっており、モータギアと連結するギア1−1を矢印B方向に回転し、ギア1−2によってギア2を矢印C方向に回転させる。ギア2の回転軸上には、スクリュー981が設けられ、矢印C方向に回転することで遊技球を矢印D方向に搬送する。また、ギア2の回転軸上には回転板982が設けられ、研磨モータセンサ946は研磨モータ942の駆動を検知する。
図165に示すように、枠制御基板550によりカセットモータ940が駆動すると、カセットモータ940に設けられたモータギアAが矢印a方向へ回転する。モータギアA及びギアBはウォームギアで連結されている。モータギアAが矢印a方向へ回転すると、ギアBが矢印b方向へ回転する。ギアBが回転すると回転軸上に設けられたギアCが連動して矢印b方向へ回転する。ギアCが回転することにより、連結されたカセットギア983が矢印c方向へ回転する。
図166に示すように、カセットモータ940により矢印c方向へ回転したカセットギア983は、回転軸上に固定された布送りギアG1を矢印d方向へ回転させる。布送りギア1は、研磨カセット972の内部に封入された研磨布984を挟んで布送りギア2と連結されている。布送りギア1が矢印d方向へ回転することで、布送りギア2が矢印e方向へ回転し、研磨布は矢印f方向へ移動する。研磨布984は、切り目がなく繋がっているため、カセット内を循環する。
そして、図164で示したスクリュー981が回転することで、遊技球は、研磨カセット972の研磨領域を研磨布984と擦られながら搬送されることで研磨される。
図167に示すように、球抜きレバー976を矢印α方向へ回転させると、遊技球は可動片975により排出通路977へ誘導され球排出口978より排出される。
〔(4)遊技球循環装置〕
図168は、遊技球循環装置の構成を示す図である。
遊技球循環装置551Aは、球入口985、揚上入口センサ934、揚上モータ986A、スクリュー981、揚上中継基板928、揚上モータセンサ基板929及び球出口930Aを備えている。
図169〜図171は、遊技球循環装置の動作原理を示す図である。
枠制御基板550は、揚上中継基板928と接続された揚上モータ932を制御し、揚上モータセンサ基板929及び揚上入口センサ934を検知する。球入口から遊技球が進入すると揚上入口センサ934を検知し、揚上モータ932を駆動する。揚上モータ932が回転すると揚上モータセンサ基板929は、ギアG2のスリットSによりモータの回転を検知する。
揚上モータ932が駆動すると、揚上モータ932に備えられたモータギアMGが矢印A方向へ回転する。
モータギアMGが回転すると、連動してギアG2が矢印Aと反対方向に回転し、スクリューギアSGが矢印A方向に回転する。スクリューギアSGには、スクリュー981が備えられ、スクリューギアSGが回転すると、スクリュー981が矢印A方向に回転する。遊技球は、スクリュー981が回転することによって矢印B(管理遊技機上部)方向へ搬送される。遊技球は、矢印B方向に搬送された後、排出口により排出され、発射装置に受け渡される。
球入口985から入った遊技球は、図170に示すように矢印Aのように転がり整列する。揚上モータ932が駆動することにより、球送りカムが矢印Bの方向に回転する。
球送りカム931が、図171に示す位置まで回転すると、遊技球は球送りカム931内に取り込まれ、矢印C方向に搬送される。搬送された遊技球は、図169に示すスクリュー981に受け渡される。
〔(5)球貸及び返却装置〕
図172は、タッチパネル式液晶表示器を示す図である。
管理遊技機の球貸し及び返却は、専用ユニット700に設けられている球貸及び返却装置(操作部装置)で操作する。
専用ユニットの操作部装置は、タッチパネル式液晶表示器730で構成されている。
タッチパネル式液晶表示器は、遊技台情報等を表示する機能の他に、球貸機能・返却機能を有している。
〔(i)球貸表示領域タッチ時〕
球貸表示部分A1をタッチすることにより、専用ユニットから貸球数の個数情報が送信され、枠制御基板は、その個数情報と遊技球数を加算した個数を遊技球数として遊技球数等表示装置に表示する。
また、残高の情報も受信し、タッチパネル式液晶表示器内の残高表示領域A2に表示する。
球貸表示部分A1は、球貸可の時には表示部分が光っており、球貸不可の場合は暗くなっている。
〔(ii)返却表示領域タッチ時〕
返却表示部分A3をタッチすることにより、専用ユニットから遊技終了の情報が送信され、枠制御基板は、遊技球数の情報を専用ユニットに送信する。
〔(6)外枠防犯装置〕
図173及び図174は、外枠防犯装置を示す図である。
外枠防犯装置985Aは、管理遊技機と専用ユニットなどの隙聞から異物を挿入されることを防ぐ構造物である。
外枠防犯装置985Aは、外枠内の右板986、左板987、右防犯板988、左防犯板989及び固定用ネジNを備えている。
固定用ネジNを緩め、図174に示す矢印方向へ右防犯板988及び左防犯板989を調整可能な範囲まで移動させる。この時、周辺環境と突き当たるか、右防犯板988及び左防犯板989の穴における移動範囲まで移動可能となる。移動後は、固定用ネジNを締め、右防犯板988及び左防犯板989を固定する。
〔(7)鉄球検出装置〕
図175は、鉄球検出装置を示す図である。
鉄球検出装置571は、球通路962、球詰りセンサ938、解除レバー990及び磁石991を備えている。
管理遊技機内に鉄球が混入すると、解除レバー990の先端に装着されている磁石991により鉄球を保持する。
球通路内の遊技球及び鉄球は、球通路962内で滞留し、枠制御基板550は、球詰りセンサ938にて検知する。
解除レバー990を矢印解除方向Aに可動させることにより、磁石991から鉄球が離れ、球詰り状態は解除される。
〔5.ハードウェア構成〕
〔(1)全体ブロック図〕
図176〜図178は、管理遊技機のブロック図を示す図である。
電源装置570は、メインスイッチ310を備えている。
枠制御基板550(管理遊技機枠制御基板)は、遊技球数表示7セグ311、球抜きスイッチ954、エラー解除スイッチ956、遊技球クリアスイッチ312、RAMクリアスイッチ304、発射強度ボリューム313、ハンドル開始回転角調整ボリューム314を備えている。
枠制御基板550には、管理遊技機枠用電波センサ315、前飾り開放スイッチ316、夜間監視装置948、球詰りセンサ938、入賞センサ555、非入賞センサ556、ハンドルボリューム910、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914、球監視センサ963、発射入口センサ922、減算センサ920、揚上入口センサ934、揚上モータセンサ基板929、カセットスイッチ944、研磨モータセンサ946、研磨入口センサ952が接続されている。
これらの部材からは、枠制御基板550に対して、SW信号(スイッチ信号)又はVL信号(ボリューム信号)が送信される。
また、枠制御基板550には、球送りソレノイド918、発射ソレノイド916、揚上モータ932、カセットモータ940、研磨モータ942、遊技球数等表示装置520が接続されている。
これらの部材に対して、枠制御基板550は、ソレノイド制御信号、モータ制御信号、LED制御信号を送信する。
さらに、枠制御基板550には、計数スイッチ530が接続されている。
計数スイッチ530からは、枠制御基板550に対して、SW信号が送信される。
計数スイッチ530に対して、枠制御基板550は、LED制御信号を送信する。
さらにまた、枠制御基板550には、遊技球等貸出装置接続端子板554が接続されている。
枠制御基板550と遊技球等貸出装置接続端子板554とは、暗号化された制御コマンドを送受信することができる。
枠制御基板550と主制御基板560(管理遊技機主制御基板)とは、暗号化された制御コマンドを送受信することができる。
主制御基板560には、各入賞センサ555、磁石センサ317及び電波センサ318が接続されている。
これらの部材からは、主制御基板560に対して、SW信号が送信される。
主制御基板560は、演出制御基板900に対して、制御コマンドを送信する。
演出制御基板900には、光量・音量調整基板319、その他演出スイッチ320及び管理遊技機遊技盤演出用センサ321が接続されている。
これらの部材からは、演出制御基板900に対して、SW信号が送信される。
また、演出制御基板900には、管理遊技機遊技盤用の液晶表示器42が接続されている。
管理遊技機遊技盤用の液晶表示器42に対して、演出制御基板900は、LED制御信号を送信する。
演出制御基板900には、管理遊技機枠演出用LED基板322が接続されている。
管理遊技機枠演出用LED基板322に対して、演出制御基板900は、LED信号を送信する。
演出制御基板900には、スピーカ964が接続されている。
スピーカ964に対して、演出制御基板900は、音声出力信号を送信する。
演出制御基板900には、管理遊技機遊技盤演出用LED基板323が接続されている。
管理遊技機遊技盤演出用LED基板323に対して、演出制御基板900は、LED信号を送信する。
演出制御基板900には、管理遊技機遊技盤遊技用アクチュエータ324が接続されている。
管理遊技機遊技盤遊技用アクチュエータ324に対して、演出制御基板900は、アクチュエータ制御信号を送信する。
主制御基板560には、普通電動役物ソレノイド88、大入賞口ソレノイド90,97が接続されている。
これらの部材に対して、主制御基板560は、ソレノイド制御信号を送信する。
主制御基板560には、メイン表示・入賞表示基板325が接続されている。
メイン表示・入賞表示基板325に対して、主制御基板560は、LED制御信号を送信する。
遊技球等貸出装置接続端子板554には、専用ユニット700が接続されている。
遊技球等貸出装置接続端子板554と専用ユニット700とは、暗号化された制御コマンドを送受信することができる。
主要電源は、電源装置570から枠制御基板550及び演出制御基板900に対して供給される。また、主要電源は、枠制御基板550から主制御基板560に対して供給される。
〔(2)全体回路図〕
〔管理遊技機メイン系1〕
図179〜図184は、管理遊技機メイン系1の全体回路図を示す図である。
〔図179〕
遊技球等貸出装置接続端子板554と枠制御基板550とは、基板対基板接続コネクタにより接続される。基板対基板接続コネクタの内容は、以下の通りである。
〔基板対基板接続コネクタ〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC5V−1
ピンNo4:DC5V−1
ピンNo5:暗号送信(+)
ピンNo6:暗号送信(−)
ピンNo7:暗号受信(+)
ピンNo8:暗号受信(−)
ピンNo9:接続確認信号
遊技球等貸出装置接続端子板554は、その他に、9ピンコネクタを備えている。9ピンコネクタの内容は、以下の通りである。
〔9ピンコネクタ〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:暗号送信(−)
ピンNo3:暗号受信(−)
ピンNo4:PSI
ピンNo5:GND
ピンNo6:暗号送信(+)
ピンNo7:暗号受信(+)
ピンNo8:5V
ピンNo9:5V
遊技球等貸出装置接続端子板554と電源装置570とは、裏機構部アースハーネスにより接続される。また、電源装置570と研磨中継基板904とは、裏機構部アースハーネスにより接続される。裏機構部アースハーネスの内容は、以下の通りである。なお、ハーネスは、その他の接続部品(接続線等)であってもよい(以下、同様)。
〔裏機構部アースハーネス〕
ピンNo1:FG
ピンNo2:FG
電源装置570と管理遊技機枠590とは、電源アースハーネスにより接続される。電源アースハーネスの内容は以下の通りである。
〔電源アースハーネス〕
ピンNo1:FG
電源装置570と商用電源とは、主電源ハーネスにより接続される。主電源ハーネスの内容は以下の通りである。
〔主電源ハーネス〕
ピンNo1:AC100VA
ピンNo2:AC100VB
ピンNo3:FG
〔図180〕
電源装置570と枠制御基板550とは、枠制御ハーネスにより接続される。枠制御ハーネスの内容は以下の通りである。
〔枠制御ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−1
ピンNo4:DC24V−1
ピンNo5:GND
ピンNo6:GND
ピンNo7:DC12V−1
ピンNo8:DC12V−1
ピンNo9:DC12V−1
ピンNo10:DC12V−1
ピンNo11:GND
ピンNo12:GND
ピンNo13:DC5V−1
ピンNo14:DC5V−1
ピンNo15:GND
ピンNo16:GND
ピンNo17:電源断検出信号A
ピンNo18:電源断検出信号B
ピンNo19:GND
ピンNo20:GND
〔図181〕
電源装置570とサブ接続基板553とは、サブ接続ハーネスにより接続される。サブ接続ハーネスの内容は以下の通りである。
〔サブ接続ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−2
ピンNo4:DC24V−2
ピンNo5:DC24V−2
ピンNo6:DC24V−2
ピンNo7:GND
ピンNo8:GND
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
ピンNo11:DC12V−2
ピンNo12:DC12V−2
ピンNo13:DC12V−2
ピンNo14:DC12V−2
ピンNo15:DC12V−2
ピンNo16:DC12V−2
ピンNo17:GND
ピンNo18:GND
ピンNo19:GND
ピンNo20:GND
ピンNo21:DC12V−3
ピンNo22:DC12V−3
ピンNo23:DC12V−3
ピンNo24:DC12V−3
ピンNo25:GND
ピンNo26:GND
〔図182〕
枠制御基板550と操作部中継基板554Cとは、操作部中継ハーネスにより接続される。操作部中継ハーネスの内容は以下の通りである。
〔操作部中継ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:DC5V−1
ピンNo3:DC5V−1
ピンNo4:UART送信
ピンNo5:UART受信
ピンNo6:計数チェック
ピンNo7:計数LEDRデータ
ピンNo8:計数LEDGデータ
ピンNo9:計数LEDBデータ
ピンNo10:管理遊技機枠用電波センサ
ピンNo11:発射停止スイッチ
ピンNo12:タッチセンサ
ピンNo13:VR1
ピンNo14:VR2
ピンNo15:VR3(GND)
ピンNo16:DC12V−1
〔図183〕
枠制御基板550とメインドロワ基板950とは、メインドロワコネクタハーネスにより接続される。メインドロワコネクタハーネスの内容は以下の通りである。
〔メインドロワコネクタハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−1
ピンNo4:DC24V−1
ピンNo5:DC24V−1
ピンNo6:DC24V−1
ピンNo7:DC5V−1
ピンNo8:DC5V−1
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
ピンNo11:CEX1(+)
ピンNo12:CTX1(+)
ピンNo13:CRX1(−)
ピンNo14:CTX1(−)
ピンNo15:GND
ピンNo16:RAMクリア信号
ピンNo17:電源断検出信号A
ピンNo18:電源断検出信号A
ピンNo19:夜間監視装置電源B
ピンNo20:夜間監視装置電源B
ピンNo21:夜間監視装置電源A
ピンNo22:夜間監視装置電源A
ピンNo23:GND
ピンNo24:GND
電源装置570とメインドロワ基板950とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:FG
ピンNo2:FG
〔図184〕
操作部中継基板554Cと管管理遊技機枠用電波センサ315とは、電波センサハーネスにより接続される。電波センサハーネスの内容は以下の通りである。
〔電波センサハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1
ピンNo2:管理遊技機用枠用電波センサ
ピンNo3:GND
操作部中継基板554Cと遊技球数等表示装置520とは、遊技球数等表示装置ハーネスにより接続される。遊技球数等表示装置ハーネスの内容は以下の通りである。
〔電波センサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:DC5V−1
ピンNo3:DC5V−1
ピンNo4:UART送信
ピンNo5:UART受信
ピンNo6:GND
操作部中継基板554Cと計数スイッチ530とは、計数スイッチハーネスにより接続される。計数スイッチハーネスの内容は以下の通りである。
〔計数スイッチハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:DC5V−1
ピンNo3:計数スイッチ
ピンNo4:計数LEDRデータ
ピンNo5:計数LEDGデータ
ピンNo6:計数LEDBデータ
ピンNo7:DC12V−1
操作部中継基板554Cと、発射停止スイッチ912、タッチセンサ914及びハンドルボリューム910とは、ハンドル中継ハーネスにより接続される。ハンドル中継ハーネスの内容は以下の通りである。
〔ハンドル中継ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:発射停止スイッチ
ピンNo3(ピンNo1):GND
ピンNo4(ピンNo2):タッチセンサ
ピンNo5(ピンNo3):DC12V−1
ピンNo6(ピンNo1):VR1
ピンNo7(ピンNo2):VR2
ピンNo8(ピンNo3):VR3
〔管理遊技機メイン系2〕
図185〜図192は、管理遊技機メイン系2の全体回路図を示す図である。
〔図185〕
前飾り開放スイッチ316と内枠中継基板930とは、電波センサハーネスにより接続される。電波センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔電波センサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:前飾り開放スイッチ
夜間監視装置948と内枠中継基板930とは、夜間監視装置ハーネスにより接続される。夜間監視装置ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔夜間監視装置ハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:夜間監視装置電源B
ピンNo3:裏機構部開放スイッチ
ピンNo4:夜間監視CS
ピンNo5:夜間監視CLK
ピンNo6:夜間監視DATA
ピンNo7:夜間監視装置電源A
ピンNo8:GND
非入賞センサ556と内枠中継基板930とは、非入賞センサハーネスにより接続される。非入賞センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔非入賞センサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:非入賞センサ
入賞センサ555と内枠中継基板930とは、入賞センサハーネスにより接続される。入賞センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔入賞センサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:入賞センサ
球詰りセンサ938と内枠中継基板930とは、球詰りセンサハーネスにより接続される。球詰りセンサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔球詰りセンサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:球詰りセンサ
〔図186〕
内枠中継基板930と枠制御基板550とは、内枠中継ハーネスにより接続される。内枠中継ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔内枠中継ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:夜間監視装置電源B
ピンNo3:夜間監視装置電源A
ピンNo4:DC5V−1
ピンNo5:前飾り開放スイッチ
ピンNo6:裏機構部開放スイッチ
ピンNo7:夜間監視CS
ピンNo8:夜間監視CLK
ピンNo9:夜間監視DATA
ピンNo10:非入賞センサ
ピンNo11:入賞センサ
ピンNo12:球詰りセンサ
枠制御基板550は、その他に、4ピンコネクタ及び10ピンコネクタを備えている。4ピンコネクタ及び10ピンコネクタの内容は、以下の通りである。
〔4ピンコネクタ〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:照会同期信号
ピンNo3:照会データ信号
ピンNo4:GND
〔10ピンコネクタ〕
ピンNo1:試射試験試験データ1
ピンNo2:試射試験試験データ2
ピンNo3:試射試験試験データ3
ピンNo4:試射試験試験データ4
ピンNo5:試射試験試験データ5
ピンNo6:試射試験試験データ6
ピンNo7:試射試験試験データ7
ピンNo8:試射試験試験データ8
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
〔図187〕
内枠中継基板930と研磨中継基板904とは、研磨中継ハーネスにより接続される。研磨中継ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔研磨中継ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:GND_B
ピンNo4:DC5V−1
ピンNo5:DC12V−1A
ピンNo6:DC12V−1A
ピンNo7:DC12V−1B
ピンNo8:研磨入口センサ
ピンNo9:カセットスイッチ
ピンNo10:研磨モータセンサ
ピンNo11:揚上モータセンサ
ピンNo12:揚上入口センサ
ピンNo13:発射入口センサ
ピンNo14:減算センサ
ピンNo15:球監視センサ
ピンNo16:研磨モータA相(+)
ピンNo17:研磨モータA相(−)
ピンNo18:研磨モータB相(+)
ピンNo19:研磨モータB相(−)
ピンNo20:カセットモータA相(+)
ピンNo21:カセットモータA相(−)
ピンNo22:カセットモータB相(+)
ピンNo23:カセットモータB相(−)
ピンNo24:揚上モータA相
ピンNo25:揚上モータB相
ピンNo26:揚上モータC相
ピンNo27:揚上モータD相
ピンNo28:球送りソレノイド
ピンNo29:発射ソレノイド(+)
ピンNo30:発射ソレノイド(+)
ピンNo31:発射ソレノイド(−)
ピンNo32:発射ソレノイド(−)
〔図188〕
研磨入口センサ952と研磨中継基板904とは、研磨入口センサハーネスにより接続される。研磨入口センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔研磨入口センサハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:研磨入口センサ
カセットスイッチ944と研磨中継基板904とは、カセットスイッチハーネスにより接続される。カセットスイッチハーネスの内容は、以下の通りである。
〔カセットスイッチハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:カセットスイッチ
研磨モータセンサ946と研磨中継基板904とは、研磨モータセンサハーネスにより接続される。研磨モータセンサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔研磨モータセンサハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:GND
ピンNo3:研磨モータセンサ
電源装置570と研磨中継基板904とは、裏機構部アースハーネスにより接続される。裏機構部アースハーネスの内容は、以下の通りである。
〔裏機構部アースハーネス〕
ピンNo1:FG
〔図189〕
研磨中継基板904と発射中継基板906とは、発射中継ハーネスにより接続される。発射中継ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔発射中継ハーネス〕
ピンNo1:GND_B
ピンNo2:発射入口センサ
ピンNo3:減算センサ
ピンNo4:球監視センサ
ピンNo5:DC12V−1A
ピンNo6:DC12V−1B
ピンNo7:球送りソレノイド
ピンNo8:発射ソレノイド(+)
ピンNo9:発射ソレノイド(−)
研磨中継基板904と揚上中継基板928とは、揚上中継ハーネスにより接続される。揚上中継ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔揚上中継ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:揚上入口センサ
ピンNo3:揚上モータセンサ
ピンNo4:DC5V−1
ピンNo5:揚上モータD相
ピンNo6:揚上モータC相
ピンNo7:DC12V−1A
ピンNo8:DC12V−1A
ピンNo9:揚上モータB相
ピンNo10:揚上モータA相
研磨中継基板904とカセットモータ940とは、カセットモータハーネスにより接続される。カセットモータハーネスの内容は、以下の通りである。
〔カセットモータハーネス〕
ピンNo1:カセットモータA相(+)
ピンNo2:カセットモータA相(−)
ピンNo3:カセットモータB相(+)
ピンNo4:カセットモータB相(−)
研磨中継基板904と研磨モータ942とは、研磨モータハーネスにより接続される。研磨モータハーネスの内容は、以下の通りである。
〔研磨モータハーネス〕
ピンNo1:研磨モータA相(+)
ピンNo2:研磨モータA相(−)
ピンNo3:研磨モータB相(+)
ピンNo4:研磨モータB相(−)
研磨中継基板904と研磨モータ942とは、研磨アースハーネスにより接続される。研磨アースハーネスの内容は、以下の通りである。
〔研磨アースハーネス〕
ピンNo1:FG(基板留ネジ部に接続されている。)
〔図191〕
発射中継基板906と発射入口センサ922とは、発射入口センサハーネスにより接続される。発射入口センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔発射入口センサハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1B
ピンNo2:発射入口センサ
ピンNo3:GND_B
発射中継基板906と球監視センサ963とは、球監視センサハーネスにより接続される。球監視センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔球監視センサハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1B
ピンNo2:球監視センサ
ピンNo3:GND_B
発射中継基板906と減算センサ920とは、減算センサハーネスにより接続される。減算センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔減算センサハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1B
ピンNo2:減算センサ
ピンNo3:GND_B
発射中継基板906と球送りソレノイド918とは、球送りソレノイドハーネスにより接続される。球送りソレノイドハーネスの内容は、以下の通りである。
〔球送りソレノイドハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1A
ピンNo2:球送りソレノイド
発射中継基板906と発射ソレノイド916とは、発射ソレノイドハーネスにより接続される。発射ソレノイドハーネスの内容は、以下の通りである。
〔発射ソレノイドハーネス〕
ピンNo1:発射ソレノイド(+)
ピンNo2:発射ソレノイド(−)
〔図192〕
揚上中継基板928と揚上入口センサ934とは、揚上入口センサハーネスにより接続される。揚上入口センサハーネスの内容は、以下の通りである。
〔揚上入口センサハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1B
ピンNo2:揚上入口センサ
揚上中継基板928と揚上モータセンサ基板929とは、揚上モータセンサ基板ハーネスにより接続される。揚上モータセンサ基板ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔揚上モータセンサ基板ハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:揚上モータセンサ
ピンNo3:GND
揚上中継基板928と揚上モータ932とは、揚上モータハーネスにより接続される。揚上モータハーネスの内容は、以下の通りである。
〔揚上モータハーネス〕
ピンNo1:揚上モータA相
ピンNo2:揚上モータB相
ピンNo3:DC12V−1A
ピンNo4:DC12V−1A
ピンNo5:揚上モータC相
ピンNo6:揚上モータD相
揚上中継基板928と揚上モータ932とは、揚上アースハーネスにより接続される。揚上アースハーネスの内容は、以下の通りである。
〔揚上アースハーネス〕
ピンNo1:FG(基板留ネジ部に接続されている。)
〔サブ系〕
図193〜図197は、管理遊技機サブ系の全体回路図を示す図である。
〔図193〕
主制御基板560と演出制御基板900とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:演出制御信号TXB
ピンNo3:GND
演出制御基板900と管理遊技機遊技盤電飾及びスピーカ326(その他演出用装置)とは、管理遊技機遊技盤電飾及びスピーカハーネスにより接続される。
演出制御基板900と管理遊技機遊技盤液晶表示器42(その他演出用装置)とは、管理遊技機遊技盤液晶表示器ハーネス(その他演出用装置)により接続される。
演出制御基板900とサブドロワ基板966とは、サブドロワハーネスにより接続される。
〔図194〕
電源装置570とサブ接続基板553とは、サブ接続ハーネスにより接続される。サブ接続ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔サブ接続ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−2
ピンNo4:DC24V−2
ピンNo5:DC24V−2
ピンNo6:DC24V−2
ピンNo7:GND
ピンNo8:GND
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
ピンNo11:DC12V−2
ピンNo12:DC12V−2
ピンNo13:DC12V−2
ピンNo14:DC12V−2
ピンNo15:DC12V−2
ピンNo16:DC12V−2
ピンNo17:GND
ピンNo18:GND
ピンNo19:GND
ピンNo20:GND
ピンNo21:DC12V−3
ピンNo22:DC12V−3
ピンNo23:DC12V−3
ピンNo24:DC12V−3
ピンNo25:GND
ピンNo26:GND
〔図195〕
サブドロワ基板966とサブ接続基板553とは、サブドロワコネクタハーネスにより接続される。サブドロワコネクタハーネスの内容は、以下の通りである。
〔サブドロワコネクタハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−2
ピンNo4:DC24V−2
ピンNo5:DC24V−2
ピンNo6:DC24V−2
ピンNo7:GND
ピンNo8:GND
ピンNo9:DC12V−2
ピンNo10:DC12V−2
ピンNo11:DC12V−2
ピンNo12:DC12V−2
ピンNo13:DC12V−2
ピンNo14:DC12V−2
ピンNo15:GND
ピンNo16:GND
ピンNo17:DC12V−3
ピンNo18:DC12V−3
ピンNo19:GND
ピンNo20:GND
ピンNo21:GND
ピンNo22:CS1
ピンNo23:SCK1
ピンNo24:SOD1
ピンNo25:GND
ピンNo26:CS2
ピンNo27:SCK2
ピンNo28:SOD2
ピンNo29:GND
ピンNo30:CLK
ピンNo31:RXD
ピンNo32:LOAD
ピンNo33:SP3(+)
ピンNo34:SP3(−)
ピンNo35:SP2(+)
ピンNo36:SP2(−)
ピンNo37:SP1(+)
ピンNo38:SP1(−)
ピンNo39:GND
ピンNo40:GND
〔図196〕
サブ接続基板553と操作部サブ接続基板553Aとは、操作部サブ接続ハーネスにより接続される。操作部サブ接続ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔操作部サブ接続ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC12V−3
ピンNo4:DC12V−3
ピンNo5:GND
ピンNo6:GND
ピンNo7:GND
ピンNo8:CS1
ピンNo9:SCK1
ピンNo10:SOD1
ピンNo11:GND
ピンNo12:CS2
ピンNo13:SCK2
ピンNo14:SOD2
ピンNo15:GND
ピンNo16:CLK
ピンNo17:RXD
ピンNo18:LOAD
ピンNo19:SP3(+)
ピンNo20:SP3(−)
ピンNo21:SP2(+)
ピンNo22:SP2(−)
ピンNo23:SP1(+)
ピンNo24:SP1(−)
ピンNo25:GND
ピンNo26:GND
ピンNo27:GND
ピンNo28:GND
〔図197〕
操作部サブ接続基板553Aと前飾り電飾、ドット及びスピーカ327(その他演出用装置)とは、前飾り電飾ハーネスにより接続される。
操作部サブ接続基板553Aと光量・音量調整基板319とは、光量・音量調整ハーネスにより接続される。
操作部サブ接続基板553Aとその他演出用スイッチ328(その他演出用装置)とは、その他演出スイッチハーネスにより接続される。
〔管理遊技機遊技盤メイン系〕
図198〜図203は、管理遊技機遊技盤メイン系の全体回路図を示す図である。
〔図198〕
カウントスイッチ1とスイッチ中継基板330とは、カウントスイッチ1ハーネスにより接続される。カウントスイッチ1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔カウントスイッチ1ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:カウントスイッチ1
カウントスイッチ2とスイッチ中継基板330とは、カウントスイッチ2ハーネスにより接続される。カウントスイッチ2ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔カウントスイッチ2ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:カウントスイッチ2
ゲートスイッチ1とスイッチ中継基板330とは、ゲートスイッチ1ハーネスにより接続される。ゲートスイッチ1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔ゲートスイッチ1ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:ゲートスイッチ1
普通入賞口スイッチ1とスイッチ中継基板330とは、普通入賞口スイッチ1ハーネスにより接続される。普通入賞口スイッチ1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔普通入賞口スイッチ1ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:普通入賞口スイッチ1
ピンNo3:DC5V−1
普通入賞口スイッチ2とスイッチ中継基板330とは、普通入賞口スイッチ2ハーネスにより接続される。普通入賞口スイッチ2ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔普通入賞口スイッチ2ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:普通入賞口スイッチ2
ピンNo3:DC5V−1
〔図199〕
磁気センサとスイッチ中継基板330とは、磁気センサ1ハーネスにより接続される。磁気センサ1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔磁気センサ1ハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:磁気センサ信号1
ピンNo3:SELECT1
ピンNo4:SELECT2
ピンNo5:GND
電波センサ1とスイッチ中継基板330とは、電波センサ信号1ハーネスにより接続される。電波センサ信号1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔電波センサ信号1ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:電波センサ信号1
大入賞口ソレノイドとスイッチ中継基板330とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:大入賞口ソレノイド
ピンNo2:DC12V−1
普通電動役物ソレノイドとスイッチ中継基板330とは、規定のハーネスにより接続される。規定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔規定のハーネス〕
ピンNo1:普通電動役物ソレノイド
ピンNo2:DC12V−1
〔図200〕
始動口スイッチ1と主制御基板560とは、始動口スイッチ1ハーネスにより接続される。始動口スイッチ1ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔始動口スイッチ1ハーネス〕
ピンNo1:始動口スイッチ1
ピンNo2:DC5V−1
始動口スイッチ2と主制御基板560とは、始動口スイッチ2ハーネスにより接続される。始動口スイッチ2ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔始動口スイッチ2ハーネス〕
ピンNo1:始動口スイッチ2
ピンNo2:DC5V−1
スイッチ中継基板330と主制御基板560とは、スイッチ中継ハーネスにより接続される。スイッチ中継ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔スイッチ中継ハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:カウントスイッチ1
ピンNo3:カウントスイッチ2
ピンNo4:ゲートスイッチ1
ピンNo5:普通入賞口スイッチ1
ピンNo6:普通入賞口スイッチ2
ピンNo7:DC12V−1
ピンNo8:普通電動役物ソレノイド
ピンNo9:大入賞口ソレノイド
ピンNo10:磁石センサ信号1
ピンNo11:電波センサ信号1
ピンNo12:GND
〔図201〕
主制御基板560と演出制御基板900とは、演出コマンドハーネスにより接続される。演出コマンドハーネスの内容は、以下の通りである。
〔演出コマンドハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:演出制御信号TXB
ピンNo3:GND
主制御基板560とメイン表示・入賞表示基板325とは、メイン表示・入賞表示ハーネスにより接続される。メイン表示・入賞表示ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔メイン表示・入賞表示ハーネス〕
ピンNo1:メイン表示データ0
ピンNo2:メイン表示データ1
ピンNo3:メイン表示データ2
ピンNo4:メイン表示データ3
ピンNo5:メイン表示データ4
ピンNo6:メイン表示データ5
ピンNo7:メイン表示データ6
ピンNo8:メイン表示データ7
ピンNo9:メイン表示コモン0
ピンNo10:メイン表示コモン1
ピンNo11:メイン表示コモン2
ピンNo12:メイン表示コモン3
ピンNo13:入賞表示データ1
ピンNo14:入賞表示データ2
ピンNo15:入賞表示データ3
ピンNo16:DC12V−1
〔図202〕
主制御基板560とメインドロワ基板950とは、主制御ハーネスにより接続される。主制御ハーネスの内容は、以下の通りである。
〔主制御ハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−1
ピンNo4:DC24V−1
ピンNo5:DC12V−1
ピンNo6:DC12V−1
ピンNo7:DC5V−1
ピンNo8:DC5V−1
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
ピンNo11:CRX1(+)
ピンNo12:CTX1(+)
ピンNo13:CRX1(−)
ピンNo14:CTX1(−)
ピンNo15:GND
ピンNo16:RAMクリア信号
ピンNo17:電源断検出信号A
ピンNo18:電源断検出信号A
ピンNo19:夜間監視装置電源B
ピンNo20:夜間監視装置電源B
ピンNo21:夜間監視装置電源A
ピンNo22:夜間監視装置電源A
ピンNo23:GND
ピンNo24:GND
〔図203〕
メインドロワ基板950とメインドロワコネクタ326とは、メインドロワハーネスにより接続される。メインドロワハーネスの内容は、以下の通りである。
〔メインドロワハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:GND
ピンNo3:DC24V−1
ピンNo4:DC24V−1
ピンNo5:DC12V−1
ピンNo6:DC12V−1
ピンNo7:DC5V−1
ピンNo8:DC5V−1
ピンNo9:GND
ピンNo10:GND
ピンNo11:CRX1(+)
ピンNo12:CTX1(+)
ピンNo13:CRX1(−)
ピンNo14:CTX1(−)
ピンNo15:GND
ピンNo16:RAMクリア信号
ピンNo17:電源断検出信号A
ピンNo18:電源断検出信号A
ピンNo19:夜間監視装置電源B
ピンNo20:夜間監視装置電源B
ピンNo21:夜間監視装置電源A
ピンNo22:夜間監視装置電源A
ピンNo23:GND
ピンNo24:GND
管理遊技機遊技盤580とメインドロワコネクタ326とは、管理遊技機遊技盤アースハーネスにより接続される。
〔(3)インターフェース仕様〕
〔(i)主制御基板−枠制御基板インターフェース〕
管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠のメイン系となる主制御基板−枠制御基板間は26ピンのドロワコネクタで接続している。コネクタのピン配置仕様と構成は、以下の通りである。
〔(A)コネクタピン配置仕様〕
図204は、コネクタピン配置仕様を示す図である。
〔ピンNo1,2〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo3,4〕
信号:DC24V−1
内容:24V電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo5,6〕
信号:DC12V−1
内容:12V電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo7,8〕
信号:DC5V−1
内容:5V電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo9,10〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo11〕
信号:CRX1(+)(※1)
内容:主制御基板から枠制御基板へ送信する正相信号
アクティブ:L(※2)
仕様:4.7KΩで5Vにプルアップ
〔ピンNo12〕
信号:CTX1(+)(※1)
内容:枠制御基板から主制御基板へ送信する正相信号
アクティブ:L(※2)
仕様:オープコレクタ出力(※5)
〔ピンNo13〕
信号:CRX1(−)(※1)
内容:主制御基板から枠制御基板へ送信する逆相信号
アクティブ:H(※2)
仕様:4.7KΩで5Vにプルアップ
〔ピンNo14〕
信号:CTX1(−)(※1)
内容:枠制御基板から主制御基板へ送信する逆相信号
アクティブ:H(※2)
仕様:オープコレクタ出力(※5)
〔ピンNo15〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo16〕
信号:RAMクリア信号
内容:主制御用RAMクリア信号
アクティブ:L(※2)
仕様:オープコレクタ出力(※5)
〔ピンNo17,18〕
信号:電源断出力信号A(※4)
内容:主制御基板用電源断検出信号
アクティブ:L
仕様:5VのCMOS出力
〔ピンNo19,20〕
信号:夜間監視装置電源B(※3)
内容:管理遊技機遊技機基板から管理遊技機枠へ返す夜間監視装置電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo21,22〕
信号:夜間監視装置電源A(※3)
内容:管理遊技機遊技機基板から管理遊技機枠へ送る夜間監視装置電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo23,24〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo25,26〕
信号:FG
内容:フレームGND
アクティブ:−
仕様:−
(※1)アクティブの規定は、枠制御基板入力部(プルアップ抵抗)となる。
(※2)アクティブの規定は、主制御基板入力部となる。
(※3)夜間監視装置用の電源は、管理遊技機遊技盤(主制御基板側)で、ループする接続となる。夜間監視装置用の電源は、管理遊技機遊技盤では使用できない。
(※4)CRX1(+)、CTX1(+)、CRX1(一)、CTX1(−)は、CPU内蔵の差動インターフェースを使用している。
CPU出力端子部での差動信号は、少なくとも片側をプルダウン又はオープンとする必要がある。
CPU入力端子部での差動信号のズレは、通信速度(38461.53bps)の20%未満とする必要がある。
(※5)主制御基板側でプルアップする場合、電源電圧は5Vにする必要があり、プルアップ抵抗は1KΩ以上である必要がある。
図205は、リセット信号について示す図である。
時刻tにおいて、枠制御基板の電源断検出信号BがONになると、所定時間T1(最小:150ms、最大:250ms)経過後に、枠制御CPUリセット信号がONになる。
時刻tにおいて、主制御基板の電源断検出信号AがONになると、所定時間T2(最小:300ms、最大:600ms)経過後に、主制御CPUリセット信号がONになる。
(※6)主制御CPUのリセット解除は、電源断検出信号の立上りから300ms〜600msの間で行う必要がある。CPUの制限事項により、主制御CPUのリセット解除タイミングは、枠制御CPUのリセット解除タイミングから500ms未満で行う必要がある。枠制御CPUリセット信号は、電源断検出信号から150ms〜250ms後に生成している。
〔(B)回路構成〕
主制御基板−枠制御基板間インターフェースの構成は以下の通りである。
図206は、管理遊技機遊技盤のFGをメインドロワ基板から主制御基板を経由しないで接続する場合の回路構成を示す図である。
主制御基板560は、オープンコレクタ出力により、CRX1(+)、CRX1(−)を、メインドロワ基板950、所定抵抗、正転バッファを経由して、枠制御基板550のCPUに送信する。
枠制御基板550のCPUは、CTX1(+)、CTX1(−)を、所定の回路(増幅器等)、所定の回路、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
枠制御基板550のRAMクリアスイッチ304からのRAMクリア信号は、所定抵抗、所定の回路、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信される。
夜間監視装置948の夜間監視装置電源949からの夜間監視装置A、夜間監視装置Bは、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信され、メインドロワ基板950を経由して、夜間監視装置948に送信される。
電源装置570は、正転バッファ、及び、所定抵抗により、電源断検出信号を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC24V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC12V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC5V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570とメインドロワ基板950と主制御基板560とは、GNDにより接続されている。
電源装置570とメインドロワ基板950と管理遊技機遊技盤FG接続部568とは、FGにより接続されている。
管理遊技機遊技盤FG接続部568とメインドロワ基板950とは、FG用ハーネスにより接続される。
管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠のFG接続は、ハーネス接続であってもよく、ハーネス接続以外の構造で接続できる構成であってもよい。
図207は、管理遊技機遊技盤のFGをメインドロワ基板から主制御基板経由で接続する場合の回路構成を示す図である。
主制御基板560は、オープンコレクタ出力により、CRX1(+)、CRX1(−)を、メインドロワ基板950、所定抵抗、正転バッファを経由して、枠制御基板550のCPUに送信する。
枠制御基板550のCPUは、CTX1(+)、CTX1(−)を、所定の回路(増幅器等)、所定の回路、HC07相当の回路、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
枠制御基板550のRAMクリアスイッチ304からのRAMクリア信号は、所定抵抗、HC07相当の回路、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信される。
夜間監視装置948の夜間監視装置電源949からの夜間監視装置A、夜間監視装置Bは、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信され、メインドロワ基板950を経由して、夜間監視装置948に送信される。
電源装置570は、正転バッファ、及び、所定抵抗により、電源断検出信号を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC24V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC12V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570は、DC5V−1を、メインドロワ基板950を経由して、主制御基板560に送信する。
電源装置570とメインドロワ基板950と主制御基板560とは、GNDにより接続されている。
電源装置570とメインドロワ基板950と主制御基板560と管理遊技機遊技盤FG接続部568とは、FGにより接続されている。
電源装置570とメインドロワ基板950とは、主制御基板560で管理遊技機遊技盤FG接続部568に接続されている。
管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠のFG接続は、ハーネス接続であってもよく、ハーネス接続以外の構造で接続できる構成であってもよい。
〔(ii)演出制御基板−その他演出用装置インターフェース〕
管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠のサブ系となる演出制御基板−その他演出用装置間は、40ピンのドロワコネクタで接続している。管理遊技機枠側のコネクタのピン配置仕様と構成は、以下の通りである。
〔(A)コネクタピン配置仕様〕
図208は、コネクタピン配置仕様を示す図である。
〔ピンNo1,2〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo3,4,5,6〕
信号:DC24V−2
内容:24V電源
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo7,8〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo9,10,11,12,13,14〕
信号:DC12V−2
内容:12V電源(大容量:管理遊技機遊技盤用)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo15,16〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo17,18〕
信号:DC12V−3
内容:12V電源(小容量:管理遊技機枠用)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo19,20〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo21〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo22〕
信号:CS1
内容:前飾り電飾用チップセレクト信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo23〕
信号:SCK1
内容:前飾り電飾用クロック信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo24〕
信号:SOD1
内容:前飾り電飾用データ信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo25〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo26〕
信号:CS2
内容:前飾りドット用チップセレクト信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo27〕
信号:SCK2
内容:前飾りドット用クロック信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo28〕
信号:SOD2
内容:前飾りドット用データ信号
アクティブ:L
仕様:5VCMOS
〔ピンNo29〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo30〕
信号:CLK
内容:その他演出用装置クロック信号
アクティブ:H
仕様:5VCMOS
〔ピンNo31〕
信号:RXD
内容:その他演出用装置受信信号
アクティブ:H
仕様:5VCMOS
〔ピンNo32〕
信号:LOAD
内容:その他演出用装置ロード信号
アクティブ:H
仕様:5VCMOS
〔ピンNo33〕
信号:SP3(+)(※1)
内容:予備端子(音声)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo34〕
信号:SP3(−)(※1)
内容:予備端子(音声)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo35〕
信号:SP2(+)(※2)
内容:その他演出用装置音声信号左(+側)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo36〕
信号:SP2(−)(※2)
内容:その他演出用装置音声信号左(−側)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo37〕
信号:SP1(+)(※2)
内容:その他演出用装置音声信号右(+側)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo38〕
信号:SP1(−)(※2)
内容:その他演出用装置音声信号右(−側)
アクティブ:−
仕様:−
〔ピンNo39,40〕
信号:GND
内容:GND
アクティブ:−
仕様:−
(※1)拡張用として準備している場合、未使用となることもある。この場合、管理遊技機遊技盤側では、空き端子処理が必要である。
(※2)SP1が音声右であり、SP2が音声左である。
〔(B)回路構成〕
図209は、演出制御基板−その他演出用装置間インターフェースの回路構成を示す図である。
演出制御基板−その他演出用装置間インターフェースの構成は、以下の通りである。
演出制御基板900の音声アンプの回路は、SP1+、SP1−を、ドロワコネクタ中継基板280、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511のスピーカ1に送信する。
演出制御基板900の音声アンプの回路は、SP2+、SP2−を、ドロワコネクタ中継基板280、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511のスピーカ2に送信する。
演出制御基板900の所定の回路は、SOD1、SCK1、CS1を、ドロワコネクタ中継基板280、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511のLEDドライバに送信する。
演出制御基板900の所定の回路は、SOD2、SCK2、CS2を、ドロワコネクタ中継基板280、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511のドット表示部(LEDドライバ)に送信する。
演出制御基板900の所定の回路は、LOAD、RXD、CLKを、ドロワコネクタ中継基板280、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511のその他演出スイッチ、光量・音量調整スイッチに送信する。
電源装置570は、DC12V−3を、管理遊技機枠サブ系中継基板281を経由して、前飾り512及び操作部511に送信する。
電源装置570は、DC12V−3を、管理遊技機枠サブ系中継基板281、ドロワコネクタ中継基板280を経由して、演出制御基板900に送信する。
電源装置570は、DC12V−2を、管理遊技機枠サブ系中継基板281、ドロワコネクタ中継基板280を経由して、演出制御基板900に送信する。
電源装置570は、DC24V−2を、管理遊技機枠サブ系中継基板281、ドロワコネクタ中継基板280を経由して、演出制御基板900に送信する。
演出制御基板900とドロワコネクタ中継基板280と管理遊技機枠サブ系中継基板281と電源装置570とは、GNDにより接続されている。
〔(C)光量、音量調整及びその他演出用スイッチ機能概要〕
(a)仕様
光量、音量調整及びその他演出用スイッチは、演出制御基板−その他演出用装置インターフェースのコネクタピン配置仕様の30ピン(CLK)31ピン(RXD)、32ピン(LOAD)の信号に対応している。
操作部サブ接続基板内のパラレル・シリアル変換ICにて、光量アップ、音量ダウン、光量アップ、音量ダウンの4つのプッシュスイッチ及びその他演出用スイッチをシリアル信号に変換し、サブドロワ基板を介し演出制御基板へ送信している。
動作概要は、RXD=「L」にて、光量アップ、音量ダウン、光量アップ、音量ダウン及び、その他演出用スイッチの状態がパラレル・シリアル変換ICのレジスタに蓄えられる。一方、RXD=「H」にて、レジスタ情報をCLKの立上りで順次LOADから出力される。電気的特性及びタイミング等の詳細は、パラレル・シリアル変換IC(TC74VHC165)に依存する。シリアルデータの順序は、MSB側から光量アップ、音量ダウン、光量アップ、音量ダウン、その他演出スイッチとなり、残り3ビットは未使用としている。
(b)ブロック図
図210は、各種スイッチ等を含むブロック図を示す図である。
管理遊技機枠590は、サブ接続基板553、パラレル・シリアル変換回路553Bを有する操作部サブ接続基板553Aを備えている。
操作部サブ接続基板553Aには、光量アップスイッチ291、音量アップスイッチ292、光量ダウンスイッチ293、音量ダウンスイッチ294、その他演出用スイッチ295が接続されている。
管理遊技機遊技盤580は、サブドロワ基板966及び制御回路969(CPU)を有する演出制御基板900を備えている。
光量アップスイッチ291、音量アップスイッチ292、光量ダウンスイッチ293、音量ダウンスイッチ294、その他演出用スイッチ295からの信号(スイッチ入力)は、操作部サブ接続基板553A、サブ接続基板553、サブドロワ基板966を経由して、演出制御基板900に送信される。
〔(D)前飾り電飾LED制御概要〕
(a)仕様
管理遊技機の前飾りでは、電飾部58個、ドット表示部で192個、全体で240個のフルカラーLEDを搭載している。フルカラーLEDは、RGBを独立で制御することが可能となっており、系統数は、電飾部で114系統、ドット表示部で576系統となる。
LED制御は、アドレス設定可能なLEDドライバICで行っており、電飾部6個、ドット表示部で4個、LEDドライバICを使用している。
電飾部は、演出制御基板−その他演出用装置インターフェースのコネクタピン仕様の22ピン(CS1)、23ピン(SCK1)、24ピン(SOD1)、ドット表示部は26ピン(CS2)、27ピン(SCK2)、28ピン(SOD2)の信号に対応している。
図211は、前飾りの電飾部及びドット表示部の仕様概要を示す図である。
搭載LEDは、全体で240個(フルカラーLED)である。
そのうち、電飾部には、58個(フルカラーLED)が配置されており、ドット表示部には、192個(フルカラーLED:縦8列、横24列)が配置されている。
LED系統数は、電飾部が114系統(38系統×3系統)であり、ドット表示部が576系統(8系統×72系統:ダイナミック制御)である。
LEDドライバ使用個数は、電飾部が6個であり、ドット表示部が4個(ソース1個、シンク3個)である。
通信方式は、電飾部及びドット表示部が、SPI通信(すれームアドレス設定有)を用いている。
アドレス値とLED系統は、以下の通りである。
〔電飾部〕
11H、中央左、1−(1)〜(8)
12H、上部左右、2−(1)〜(4)
13H、上部中央、3−(1)〜(8)
14H、中央右、4−(1)〜(8)
15H、下部中央、5−(1)〜(2)
16H、下部左、6−(1)〜(8)
〔ドット表示部〕
21H、ソース側、11−(1)〜(8)
22H、シンク側左、12−(1)〜(24)
23H、シンク側中、13−(1)〜(24)
24H、シンク側右、14−(1)〜(24)
なお、図中に示されている数字(例1−(1))は、後述する(b)LED配置及び系統図等に対応している。
(※1)LEDドライバ出力は、LED0が1−(1)B、LED1が1−(1)G、LED2が1−(1)Rのように下位ビットからBGRの順で割り当てている。
(※2)LEDドライバ出力は、LED0が12−(1)B、LED1が12−(2)R、LED2が12−(3)Gのように下位ビットからBRGの順で割り当てている。
〔(b)LED配置及び系統図〕
図212は、前飾り電飾部のLED配置及び系統図を示す図である。
前飾り電飾部のLED配置及び系統図は、以下の通りである。
各LEDに示されている数字(例1−(1))は、(a)仕様の表にある「アドレスイ直とLED系統」に対応している。
前飾り電飾部の左部材461には、LED1−(1)〜(8)が配置されている。
前飾り電飾部の上左部材462には、LED2−(1)(2)、LED3−(1)〜(8)が配置されている。
前飾り電飾部の上右部材463には、LED2−(3)(4)が配置されている。
前飾り電飾部の右部材464には、LED4−(1)〜(8)が配置されている。
前飾り電飾部の下右部材465には、LED5−(1)(2)が配置されている。
前飾り電飾部の下右部材466には、LED6−(1)〜(8)が配置されている。
前飾りドット表示部467のLED配置及び系統図は後述する。
図213は、前飾りドット表示部のLED配置及び系統図を示す図である。
前飾りドット表示部のLED配置及び系統は、以下の通りである。
なお、LEDの配置は、前飾りを正面から見た配置である。
系統図に示されている数字(例11−(1))は、(A)仕様の表にある「アドレス値とLED系統」に対応している。
前飾りドット表示部467には、最も左側の列にLED1〜LED8が配置され、次の列にLED9〜LED16が配置されている。そして、最も右側の列には、LED185〜LED192が配置されている(図中(A)(B)参照)。
図中(C)に示すように、例えば、LED1を点灯させたい場合には、アドレス値とLED系統との組み合わせ(11−(1)と12−(2))との組み合わせでLED1を指定する。また、例えば、LED192を点灯させたい場合には、アドレス値とLED系統との組み合わせ(11−(8)と14−(24))との組み合わせでLED192を指定する。
(c)ブロック図
図214及び図215は、前飾りの電飾部とドット表示部のブロック図を示す図である。
図中に示されている数字(例1−(1))は、(A)仕様の表にある「アドレス値とLED系統」に対応している。
管理遊技機遊技盤580は、演出制御CPU126を備えている。
管理遊技機枠590(前飾り512)は、各種LEDドライバ、電飾部468及びドット表示部467を備えている。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ1(シンクドライバ、CSアドレス(11H))に送信される。このLEDドライバ1は、LED系統1−(1)〜(8)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ2(シンクドライバ、CSアドレス(12H))に送信される。このLEDドライバ2は、LED系統1−(1)〜(4)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ3(シンクドライバ、CSアドレス(13H))に送信される。このLEDドライバ3は、LED系統1−(1)〜(4)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ4(シンクドライバ、CSアドレス(14H))に送信される。このLEDドライバ4は、LED系統1−(1)〜(8)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ5(シンクドライバ、CSアドレス(15H))に送信される。このLEDドライバ5は、LED系統1−(1)〜(2)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS1、SCK1、SOD1は、LEDドライバ6(シンクドライバ、CSアドレス(16H))に送信される。このLEDドライバ6は、LED系統1−(1)〜(8)を制御して、電飾部468のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS2、SCK2、SOD2は、LEDドライバ1(所定ドライバ+FETバッファ、ソースドライバ、CSアドレス(21H))に送信される。このLEDドライバ1は、LED系統11−(1)〜(8)を制御して、ドット表示部467のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS2、SCK2、SOD2は、LEDドライバ2(シンクドライバ、CSアドレス(22H))に送信される。このLEDドライバ2は、LED系統12−(1)〜(24)を制御して、ドット表示部467のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS2、SCK2、SOD2は、LEDドライバ3(シンクドライバ、CSアドレス(23H))に送信される。このLEDドライバ3は、LED系統13−(1)〜(24)を制御して、ドット表示部467のLEDを点灯させる。
演出制御CPU126からのCS2、SCK2、SOD2は、LEDドライバ4(シンクドライバ、CSアドレス(24H))に送信される。このLEDドライバ4は、LED系統13−(1)〜(24)を制御して、ドット表示部467のLEDを点灯させる。
〔(4)CPU仕様〕
〔(i)主制御CPU〕
〔(A)主制御CPU概略仕様〕
図216は、主制御CPUの概略仕様を示す図である。
〔No1〕
項目:プロセッサ
詳細:所定のプロセッサ
〔No2〕
項目:パッケージ
詳細:71ピン
〔No3〕
項目:電源電圧
詳細:5V(4.0V〜5.5V)
〔No4〕
項目:メモリ
詳細:ユーザROM:12Kbyte、ユーザRAM:1KByte(バックアップ)
〔No5〕
項目:タイマ
詳細:8bitタイマ(PTC):3ch、ウォッチドックタイマ:1ch
〔No6〕
項目:通信ポート
詳細:非同期シリアル:送信2ch、受信1ch、同期シリアル:送信1ch、受信1ch、暗号非同期シリアル:送信1ch、受信1ch
〔No7〕
項目:入出力ポート
詳細:入力ポート:6bit、出力ポート:8bit
〔No8〕
項目:外部チップセレクト
詳細:個別:12本、拡張:2本
〔No9〕
項目:割込み
詳細:マスカブル割込み:10(内1本は外部XINT)、ノンマスカブル割込み:1(外部XNMI)
〔No10〕
項目:システムロック
詳細:最大動作周波数:16MHz(外部入力クロック32MHz時)
〔No11〕
項目:外部出力クロック
詳細:ESCK:1本、DCLK:1本
〔No12〕
項目:フリーランカウンタ
詳細:8bit:4ch
〔No13〕
項目:乱数回路
詳細:16bit乱数:4ch、8bit乱数:6ch
〔No14〕
項目:演算回路
詳細:乗算:16bit×16bit=32bit、除算:32bit÷32bit=32bit(商)、除算:32bit÷32bit=32bit(剰余)
〔No15〕
項目:固有情報
詳細:ROMコード:4Byte×4、チップ個別ナンバー:4Byte、IDナンバー:8Byte
〔No16〕
項目:その他
詳細:バックアップ電源端子:有、セキュリティモードの時間を延長することが可能
〔(B)主制御CPU端子接続図〕
図217は、主制御CPU端子接続図を示す図である。
各端子の詳細は、以下の通りである。
端子1:A8を出力する。
端子2:TX0/XCS7を出力する。
端子3:A9を出力する。
端子4:DCLK/XCS6を出力する。
端子5:A10を出力する。
端子6:ESCK/XCS5を出力する。
端子7:A11を出力する。
端子8:VDD3に対応する。
端子9:A12を出力する。
端子10:CTX_Nを出力する。
端子11:A13を出力する。
端子12:CTX_Pを出力する。
端子13:A14を出力する。
端子14:CRX_Nが入力される。
端子15:A15を出力する。
端子16:CRX_Pが入力される。
端子17:VSS1に対応する。
端子18:EXが入力される。
端子19:VDD1に対応する。
端子20:VBBに対応する。
端子21:RCKが入力される。
端子22:TX1/XCS4を出力する。
端子23:XM1を出力する。
端子24:P05/XCS3を出力する。
端子25:XMREQを出力する。
端子26:P04/XCS2を出力する。
端子27:XIORQを出力する。
端子28:P03/XCS1を出力する。
端子29:XRDを出力する。
端子30:P02/XCS0を出力する。
端子31:XWRを出力する。
端子32:P01/XCSE1を出力する。
端子33:P00/XCSE0を出力する。
端子34:XSRSTが入力される。
端子35:VSS2に対応する。
端子71:VSS5に対応する。
端子70:PI0/RX0が入力される。
端子69:A0を出力する。
端子68:PI1/XNMIが入力される。
端子67:A1を出力する。
端子66:PI2/XINTが入力される。
端子65:A2を出力する。
端子64:PI3/SDIが入力される。
端子63:A3を出力する。
端子62:PI4が入力される。
端子61:A4を出力する。
端子60:PI5が入力される。
端子59:A5を出力する。
端子58:P07/XCS11を出力する。
端子57:A6を出力する。
端子56:P06/XCS10を出力する。
端子55:A7を出力する。
端子54:VSS4に対応する。
端子53:VDD25に対応する。
端子52:VDD2に対応する。
端子51:BRCが入力される。
端子50:XRST0を出力する。
端子49:SCが入力される。
端子48:SD0/XCS9を出力する。
端子47:PRGが入力される。
端子46:SCK/XCS8を出力する。
端子45:CLK0を出力する。
端子44:VSS3に対応する。
端子43:D0を送受信する。
端子42:D1を送受信する。
端子41:D2を送受信する。
端子40:D3を送受信する。
端子39:D4を送受信する。
端子38:D5を送受信する。
端子37:D6を送受信する。
端子36:D7を送受信する。
本図は、ユーザーモード時の端子接続図である。
VDD25は、内部電源のモニタ出力である。
〔(C)主制御CPU端子機能一覧〕
図218及び図219は、主制御CPUの端子機能一覧を示す図である。
端子名:A0−A15
入出力:出力
説明:16ビットアドレスバス
端子名:D0−D7
入出力:入出力
説明:8ビットデータ入出力バス
端子名:XM1
入出力:出力
説明:マシンサイクル1(M1サイクル)を示す出力端子
端子名:XMREQ
入出力:出力
説明:メモリ空間へのリクエスト信号出力端子
端子名:XIORQ
入出力:出力
説明:I/O空間へのリクエスト信号出力端子
端子名:XRD
入出力:出力
説明:リードサイクルであることを示す出力端子
端子名:XWR
入出力:出力
説明:ライトサイクルであることを示す出力端子
端子名:RCK
入出力:入力
説明:乱数用外部クロック入力端子
端子名:PI0/RX0、PI1/XNMI、PI2/XINT、PI3/SDI、PI4−PI5
入出力:入力
説明:6ビットパラレル入力ポート端子。ただし、次の4ビットは機能兼用端子。PI0/RX0端子は入力ポート、非同期シリアル通信ch0受信端子と兼用。PI1/XNMI端子は入力ポート、ノンマスカブル割込み要求入力と兼用。PI2/XINT端子は入力ポート、外部マスカブル割込み要求入力と兼用。PI3/SDI端子は入力ポート、同期シリアル通信受信端子と兼用。
端子名:P00/XCSE0、P01/XCSE1、P02/XCS0、P03/XCS1、P04/XCS2、P05/XCS3、P06/XCS10、P07/XCS11
入出力:出力
説明:8ビットパラレル出力ポート端子。ただし、機能兼用端子のため、出力ポートと外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:TX0/XCS7、TX1/XCS4
入出力:出力
説明:非同期シリアル通信ch0−1の送信端子。ただし、機能兼用端子のため、非同期シリアル端子と外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:SCK/XCS8、SD0/XCS9
入出力:出力
説明:同期シリアル通信端子。ただし、機能兼用端子のため、同期シリアル送信と外部デバイスのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:ESCK/XCS5、DCLK/XCS6
入出力:出力
説明:外部へのクロック出力端子。ただし、機能兼用端子のため、クロック出力と外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:CTX_N、CTX_P
入出力:出力
説明:非同期シリアル暗号通信の送信端子
端子名:CRX_N、CRX_P
入出力:入力
説明:非同期シリアル暗号通信の受信端子
端子名:XSRST
入出力:入力
説明:システムリセット入力端子
端子名:XRST0
入出力:出力
説明:リセット出力端子
端子名:PRG
入出力:入力
説明:PROMモードに設定するための入力端子
端子名:EX
入出力:入力
説明:クロック入力端子
端子名:CLK0
入出力:出力
説明:システムクロック出力端子
端子名:VDD1、VDD2、VDD3
入出力:−
説明:正電源端子
端子名:VDD25
入出力:−
説明:内部電源端子
端子名:VBB
入出力:−
説明:内蔵RAMのバックアップ用電源端子
端子名:VSS1、VSS2、VSS3、VSS4、VSS5
入出力:−
説明:グランド電位端子
端子名:SC
入出力:入出力
説明:照合用端子
端子名:BRC
入出力:入力
説明:照合用端子
なお、量産用CPUと開発用CPUとでは、動作が異なる場合がある。
〔(ii)枠制御CPU〕
〔(A)枠制御CPU概略仕様〕
図220は、枠制御CPUの概略仕様を示す図である。
〔No1〕
項目:プロセッサ
詳細:所定のプロセッサ
〔No2〕
項目:パッケージ
詳細:71ピン
〔No3〕
項目:電源電圧
詳細:2.85V〜3.6V
〔No4〕
項目:メモリ
詳細:ユーザROM:8Kbyte、ユーザRAM:1KByte(不揮発性RAM)
〔No5〕
項目:タイマ
詳細:8bitタイマ(PTC):3ch、ウォッチドックタイマ:1ch
〔No6〕
項目:通信ポート
詳細:非同期シリアル:送信2ch、受信2ch、同期シリアル:送信1ch、受信1ch、暗号非同期シリアル:送信1ch、受信1ch
〔No7〕
項目:入出力ポート
詳細:入力ポート:4bit、出力ポート:4bit
〔No8〕
項目:外部チップセレクト
詳細:個別:10本、拡張:2本
〔No9〕
項目:割込み
詳細:マスカブル割込み:11(内1本は外部XINT)、ノンマスカブル割込み:1(外部XNMI)
〔No10〕
項目:システムロック
詳細:最大動作周波数:16MHz(外部入力クロック32MHz時)
〔No11〕
項目:外部出力クロック
詳細:ESCK:3本、DCLK:1本
〔No12〕
項目:演算回路
詳細:加算:32bit+32bit=32bit、減算:32bit−32bit=32bit、乗算:16bit×16bit=32bit、除算:32bit÷32bit=32bit(商)、除算:32bit÷32bit=32bit(剰余)
〔No13〕
項目:固有情報
詳細:ROMコード:4Byte×4、チップ個別ナンバー:4Byte、IDナンバー:8Byte
〔No16〕
項目:その他
詳細:バックアップ電源端子:なし
〔(B)枠制御CPU端子接続図〕
図221は、枠制御CPU端子接続図を示す図である。
各端子の詳細は、以下の通りである。
端子1:A8を出力する。
端子2:TX0/XCS7を出力する。
端子3:A9を出力する。
端子4:DCLK/XCS6を出力する。
端子5:A10を出力する。
端子6:ESCK/XCS5を出力する。
端子7:A11を出力する。
端子8:VDD3に対応する。
端子9:A12を出力する。
端子10:CTX_Nを出力する。
端子11:A13を出力する。
端子12:CTX_Pを出力する。
端子13:A14を出力する。
端子14:CRX_Nが入力される。
端子15:A15を出力する。
端子16:CRX_Pが入力される。
端子17:VSS1に対応する。
端子18:EXが入力される。
端子19:VDD1に対応する。
端子20:NCに対応する。
端子21:RX1が入力される。
端子22:TX1/XCS4を出力する。
端子23:XM1を出力する。
端子24:P05/XCS3を出力する。
端子25:XMREQを出力する。
端子26:P04/XCS2を出力する。
端子27:XIORQを出力する。
端子28:P03/XCS1を出力する。
端子29:XRDを出力する。
端子30:P02/XCS0を出力する。
端子31:XWRを出力する。
端子32:P01/XCSE1を出力する。
端子33:P00/XCSE0を出力する。
端子34:XSRSTが入力される。
端子35:VSS2に対応する。
端子71:VSS5に対応する。
端子70:PI0/RX0が入力される。
端子69:A0を出力する。
端子68:PI1/XNMIが入力される。
端子67:A1を出力する。
端子66:PI2/XINTが入力される。
端子65:A2を出力する。
端子64:PI3/SDIが入力される。
端子63:A3を出力する。
端子62:CRX1_Pが入力される。
端子61:A4を出力する。
端子60:CRX1_Nが入力される。
端子59:A5を出力する。
端子58:CTX1_Pを出力する。
端子57:A6を出力する。
端子56:CTX1_Nを出力する。
端子55:A7を出力する。
端子54:VSS4に対応する。
端子53:NCに対応する。
端子52:VDD2に対応する。
端子51:BRCが入力される。
端子50:XRST0を出力する。
端子49:SCが入力される。
端子48:SD0/XCS9を出力する。
端子47:PRGが入力される。
端子46:SCK/XCS8を出力する。
端子45:CLK0を出力する。
端子44:VSS3に対応する。
端子43:D0を送受信する。
端子42:D1を送受信する。
端子41:D2を送受信する。
端子40:D3を送受信する。
端子39:D4を送受信する。
端子38:D5を送受信する。
端子37:D6を送受信する。
端子36:D7を送受信する。
本図は、ユーザーモード時の端子接続図である。
〔(C)枠制御CPU端子機能一覧〕
図222及び図223は、枠制御CPUの端子機能一覧を示す図である。
端子名:A0−A15
入出力:出力
説明:16ビットアドレスバス
端子名:D0−D7
入出力:入出力
説明:8ビットデータ入出力バス
端子名:XM1
入出力:出力
説明:マシンサイクル1(M1サイクル)を示す出力端子
端子名:XMREQ
入出力:出力
説明:メモリ空間へのリクエスト信号出力端子
端子名:XIORQ
入出力:出力
説明:I/O空間へのリクエスト信号出力端子
端子名:XRD
入出力:出力
説明:リードサイクルであることを示す出力端子
端子名:XWR
入出力:出力
説明:ライトサイクルであることを示す出力端子
端子名:PI0/RX0、PI1/XNMI、PI2/XINT、PI3/SDI
入出力:入力
説明:4ビットパラレル入力ポート端子。ただし、機能兼用端子。PI0/RX0端子は入力ポート、非同期シリアル通信ch0受信端子と兼用。PI1/XNMI端子は入力ポート、ノンマスカブル割込み要求入力と兼用。PI2/XINT端子は入力ポート、外部マスカブル割込み要求入力と兼用。PI3/SDI端子は入力ポート、同期シリアル通信受信端子と兼用。
端子名:P00/XCSE0、P01/XCSE1、P02/XCS0、P03/XCS1
入出力:出力
説明:4ビットパラレル出力ポート端子。ただし、機能兼用端子のため、出力ポートと外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:RX1
入出力:入力
説明:非同期シリアル通信ch0−1の受信端子
端子名:TX0/XCS7、TX1/XCS4
入出力:出力
説明:非同期シリアル通信ch0−1の送信端子。ただし、機能兼用端子のため、非同期シリアル端子と外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:SCK/XCS8、SD0/XCS9
入出力:出力
説明:同期シリアル通信端子。ただし、機能兼用端子のため、同期シリアル送信と外部デバイスのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:ESCK0/XCS2、ESCK1/XCS3、ESCK2/XCS5、DCLK/XCS6
入出力:出力
説明:外部へのクロック出力端子。ただし、機能兼用端子のため、クロック出力と外部デバイスへのチップセレクト出力との機能選択。
端子名:CTX0_N、CTX1_N、CTX0_P、CTX1_P
入出力:出力
説明:非同期シリアル暗号通信ch0−1の送信端子
端子名:CRX0_N、CRX1_N、CRX0_P、CRX1_P
入出力:入力
説明:非同期シリアル暗号通信ch0−1の受信端子
端子名:XSRST
入出力:入力
説明:システムリセット入力端子
端子名:XRST0
入出力:出力
説明:リセット出力端子
端子名:PRG
入出力:入力
説明:PROMモードに設定するための入力端子
端子名:EX
入出力:入力
説明:クロック入力端子
端子名:CLK0
入出力:出力
説明:システムクロック出力端子
端子名:VDD1、VDD2、VDD3
入出力:−
説明:正電源端子
端子名:VSS1、VSS2、VSS3、VSS4、VSS5
入出力:−
説明:グランド電位端子
端子名:SC
入出力:入出力
説明:照合用端子
端子名:BRC
入出力:入力
説明:照合用端子
端子名:NC
入出力:−
説明:ノンコネクション端子
なお、量産用CPUと開発用CPUとでは、動作が異なりる場合がある。
〔6.ソフトウェア構成〕
〔(1)主制御プログラム〕
図224は、主制御プログラムの構成を示す図である。
主制御プログラムは、システム処理プログラムP10、I/O処理プログラムP20、乱数更新処理プログラムP30、特別図柄・特別電動役物処理プログラムP40、普通図柄・普通電動役物処理プログラムP50、枠制御処理プログラムP60を備えている。主制御プログラムは、主制御CPUによって実行される。
システム処理プログラムP10は、システム処理プログラム電源断処理、停電復旧処理初期化処理を実行可能である。
I/O処理プログラムP20は、スイッチ入力(始動口スイッチ入力、ゲートスイッチ入力、カウントスイッチ入力、普通入賞口スイッチ入力)、ソレノイド出力(ソレノイド制御)、ダイナミック点灯LED制御(特別図柄表示制御、普通図柄表示制御、特別図柄作動保留球数表示制御、普通図柄作動保留球数表示制御、入賞表示制御、遊技状態表示制御、連続作動回数表示制御)、試験端子信号出力制御、不正遊技監視制御(不正入賞監視、電波監視、磁石監視)に関する処理を実行可能である。
乱数更新処理プログラムP30は、判定用乱数更新、初期値決定用乱数更新、表示図柄乱数更新に関する処理を実行可能である。
特別図柄・特別電動役物処理プログラムP40は、特別図柄・特別電動役物制御、特別図柄制御、特別電動役物制御に関する処理を実行可能である。
普通図柄・普通電動役物処理プログラムP50は、普通図柄・普通電動役物制御、普通図柄制御、普通電動役物制御に関する処理を実行可能である。
枠制御処理プログラムP60は、枠制御、送信コマンド編集、受信コマンド正常判定に関する処理を実行可能である。
〔(2)枠制御プログラム〕
図225は、枠制御プログラムの構成を示す図である。
枠制御プログラムは、システム処理プログラムP70、I/O処理プログラムP80、通信処理プログラムP90、装置制御プログラムP100を備えている。枠制御プログラムは、枠制御CPUによって実行される。
システム処理プログラムP70は、電源断処理、停電復旧処理、初期化処理を実行可能である。
I/O処理プログラムP80は、モータ制御(研磨モータ制御、カセットモータ制御、揚上モータ制御)、ソレノイド出力(発射ソレノイド制御、球送りソレノイド制御)、スイッチ入力(発射停止スイッチ入力、発射入口センサ入力、非入賞センサ入力、入賞センサ入力、減算センサ入力、球詰りセンサ入力、揚上モータセンサ入力、揚上入口センサ入力、研磨モータセンサ入力、研磨入口センサ入力、カセットスイッチ入力、電波センサ入力、前飾り・裏機構部開放スイッチ、計数スイッチ、球抜きスイッチ、エラー解除スイッチ、夜間監視装置)、遊技球数等表示出力に関する処理を実行可能である。
通信処理プログラムP90は、主制御基板コマンド送受信、専用ユニットコマンド送受信に関する処理を実行可能である。
装置制御プログラムP100は、発射装置制御、球磨き装置制御、遊技球循環装置制御遊技球数等表示制御、遊技球数計数制御、不正監視、球抜き制御に関する処理を実行可能である。
〔(3)インターフェース仕様〕
〔(i)主制御基板−枠制御基板インターフェース〕
〔(A)通信フォーマット〕
〔(a)通信条件〕
図226は、主制御基板−枠制御基板インターフェースの通信条件を示す図である。
信号レベルは、オープンコレクタである。
通信速度は、38461.53BPSである。
ビット構成は、「スタートビット:1、データビット:8、ストップビット:1、パリティ:無」である。
通信方式は、相互監視通信である。
通信制御は、半二重通信(コマンド/レスポンス方式)であり、通信周期は200msである。
暗号化制御は、「有」である。
〔(B)通信データ〕
〔(a)ユーザプログラムインターフェースのブロック図〕
図227は、ユーザプログラムインターフェースのブロック図を示す図である。
主制御と枠制御開通信は、CPU内部の通信機能により主制御CPUと枠制御CPUで自動的にデータの送受信を行う。
ユーザプログラムとのインターフェースは、CPU専用レジスタにより行う。
レジスタが扱う情報は、遊技情報、遊技状態情報、管理遊技機枠情報がある。
主制御CPU72の主制御CPUユーザプログラムP200は、ステータスレジスタSLを用いて暗号通信制御部P210と認証を行う。
主制御CPU72の主制御CPUユーザプログラムP200は、遊技情報を、主制御→枠制御送信データFIFO(128byte)、暗号通信制御部P210を経由して、枠制御CPUに送信する。
主制御CPU72の主制御CPUユーザプログラムP200は、遊技状態情報を、遊技状態情報レジスタL100(レジスタ0〜7)、暗号通信制御部P210を経由して、枠制御CPUに送信する。
枠制御CPUは、管理遊技機枠情報を、暗号通信制御部P210、管理遊技機枠情報レジスタL200(レジスタ0〜7)を経由して、主制御CPU72の主制御CPUユーザプログラムP200に送信する。
暗号通信制御部P210は、リカバリステータスレジスタL300を経由してリカバリ完了情報を主制御CPU72の主制御CPUユーザプログラムP200に送信する。
〔(B)遊技情報(主制御→枠制御)〕
遊技情報は、主制御CPUから枠制御CPUへ送信する賞球、図柄停止等の稼動情報である。
遊技情報は、主制御→枠制御送信データFIFOを使用して送信を行う。
主制御ユーザプログラムから、主制御→枠制御送信データFIFOへの書込み後、内部通信機能により枠制御CPUへデータが送信される。
遊技情報は、種別情報1バイト、カウント情報1バイトの計2バイトで構成され、2バイト毎に書き込みを行う。
図228は、遊技情報の詳細を示す図である。
遊技情報は、2バイトであり、1バイトの種別情報と、1バイトのカウント情報により構成される。
図229は、種別情報の詳細を示す図である。
種別情報のBit4−7は、データ種別を示している。
遊技情報のデータ種別の詳細は、以下の通りである。
0=情報無
1=始動口
2=大入賞口
3=入賞口
4=図柄停止回数
5=大当り
6=小当り
7=ゲート通過
8=役物回数
9=特定領域通過
種別情報のBit0−3は、データ番号を示している。
遊技情報データ種別毎のデータ番号の詳細は、「1〜15=データ番号」である。
(※1)大当りのデータ番号は、「1=出球大、2=出球小、3=出球中、4〜6=予備」とする。
(※2)小当りのデータ番号は、「1=小当り、2〜15=予備」とする。
(※3)区分に関しては、単発でコマンド送信するものを「コマンド」としている。ON(1)、OFF(0)の状態の切り替わりを送信するものを「状態」としている(以下、同様)。
図230は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は、データ種別毎に異なり、種別毎に詳細を示す。
〔(A)データ種別が1=始動口、2=大入賞口、3=入賞口の場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:賞球球数
詳細:遊技情報・種別情報毎の入賞時の賞球球数、1〜15=賞球球数
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:入賞個数
詳細:遊技台情報・種別情報毎の入賞個数(累計)、1〜15=入賞個数
区分:コマンド
〔(B)データ種別が 4 = 図柄停止回数の場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:予備
詳細:0固定とする
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:図柄停止回数
詳細:1(回)
区分:コマンド
〔(C)データ種別が5=大当り、6=小当りの場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:予備
詳細:0固定とする
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:当り回数
詳細:1(回)
区分:コマンド
〔(D)データ種別が7=ゲート通過の場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:予備
詳細:0固定とする
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:ゲート通過回数
詳細:1(回)
区分:コマンド
〔(E)データ種別が8=役物回数の場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:予備
詳細:0固定とする
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:役物回数
詳細:1(回)
区分:コマンド
〔(F)データ種別が9 =特定領域通過の場合〕
〔Bit4〜7〕
名称:予備
詳細:0固定とする
区分:コマンド
〔Bit0〜3〕
名称:特定領域通過回数
詳細:1(回)
区分:コマンド
〔(C)遊技状態情報(主制御→枠制御)〕
図231は、遊技状態情報の詳細を示す図である。
遊技状態情報は、主制御CPUから枠制御CPUへ送信する状態情報である。
遊技状態情報は、遊技状態情報レジスタ0〜7を使用して送信する。
本レジスタは、主制御ユーザプログラムが書込み後、内部通信機能により枠制御CPUへデータが送信される。
以下に、各レジスタのビット配置を示す。
〔No1〕
名称:遊技状態情報レジスタ0
詳細:D0:大当り1(全ての大当り)、D1:大当り2(特定の当り、大当り、小当り)、D2:大当り3(時短の大当り)、D3〜D7:予備
区分:状態
〔No2〕
名称:遊技状態情報レジスタ1
詳細:D0:大当り中+時短中、D1:高確率中、D2:時短中、D3:変動中、D4〜D7:予備
区分:状態
〔No3〕
名称:遊技状態情報レジスタ2
詳細:D0:盤面不正1、D1:盤面不正2、D2:盤面不正3、D3:盤面不正4、D4:盤面不正5、D5:盤面不正6
区分:状態
〔No4〕
名称:遊技状態情報レジスタ3
詳細:D0:遊技停止、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No5〕
名称:遊技状態情報レジスタ4
詳細:D0:遊技状態情報取得許可フラグ、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No6〕
名称:遊技状態情報レジスタ5
詳細:エラー発生時(D0〜D5:エラーコード(1〜63)、D6:エラー発生時1固定、D7=1(ホールコン出力時))、エラー未発生時(D0〜D5:0でエラー未発生とする)
区分:状態
〔No7〕
名称:遊技状態情報レジスタ6
詳細:予備
区分:状態
〔No8〕
名称:遊技状態情報レジスタ7
詳細:予備
区分:状態
〔(D)管理遊技機枠情報(枠制御→主制御)〕
図232は、管理遊技機枠情報の詳細を示す図である。
管理遊技機枠情報は、主制御CPUが、枠制御CPUから受信する状態情報である。
管理遊技機枠情報は、管理遊技機枠情報レジスタ0〜7を使用して状態を取得する。
本レジスタは、枠制御ユーザプログラムが書込み後、内部通信機能により主制御CPUへデータが送信される。
以下に、各レジスタのビット配置を示す。
〔No1〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ0
詳細:D0:前飾り・裏機構部開放、D1:不正電波検知、D2:近接センサ異常、D3:入賞数異常、D4:不正球貸検知、D5:夜間監視機能による異常検知、D6〜D7:予備
区分:状態
〔No2〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ1
詳細:D0:遊技球数表示オーバーフロー、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No3〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ2
詳細:D0:省電力移行要求、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No4〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ3
詳細:D0:カード取り忘れ報知要求、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No5〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ4
詳細:D0:一時停止要求、D1〜D7:予備
区分:状態
〔No6〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ5
詳細:予備
区分:状態
〔No7〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ6
詳細:予備
区分:状態
〔No8〕
名称:管理遊技機枠情報レジスタ7
詳細:予備
区分:状態
〔処理フロー〕
〔(A)電源投入時処理〕
図233は、電源投入時処理の手順例を示すフローチャートである。
電源投入時処理は、RAMクリア処理を実施し、認証完了及びリカバリ完了を確認後、遊技状態情報を設定し、遊技を開始する。
以下に、動作フローを示す。
主制御CPUは、RAMクリアを実行するか否かを確認し(S7000)、RAMクリアを実行すると判断した場合(S7000;Yes)、RAMクリアを実行する(S7001)。RAMクリアは、認証完了の確認前に実行する。
主制御CPUは、認証完了及びリカバリ完了を確認すると(S7002;Yes、S7003;Yes)、遊技状態情報レジスタ0〜3を設定することにより遊技情報の設定を行い(S7004)、遊技状態情報レジスタ4へ遊技状態情報取得許可フラグを設定し(S7005)、遊技開始状態に移行する。
CPUのステータスレジスタからのフラグ情報が認証OKとなった場合、認証完了と判断する。
〔認証完了の判断〕
CPUのステータスレジスタにて、管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠間、専用ユニットと管理遊技機枠間、それぞれの認証確認がされ、さらに管理遊技機遊技盤と管理遊技機枠の通信状態が通信許可となった場合に認証完了とする。
CPUのリカバリステータスレジスタからのフラグ情報がリカバリ完了となった場合、リカバリ完了と判断する。
〔リカバリ〕
リカバリとは、電源断、通信断等の通信異常が発生し、未送信データがあった場合、CPUが未送信データを自動的にリトライする機能である。
〔(B)一時停止処理〕
図234は、一時停止処理の手順例を示すフローチャートである。
主制御CPUは、一時停止要求を検知し(S7010;Yes)、かつ、大当り状態の場合に(S7011;Yes)、遊技を一時停止する。
一時停止要求は、管理遊技機枠情報レジスタ4のD0(一時停止要求)にて通知される。
〔(C)一時停止からの復帰処理〕
図235は、一時停止からの復帰処理の手順例を示すフローチャートである。
一時停止からの復帰検知は、主制御CPUが、一時停止要求OFFを確認後(S7020;Yes)、遊技を開始する。
〔(D)通信異常検知時処理〕
図236は、通信異常検知時処理の手順例を示す図である。
主制御CPUは、通信タイムアウトを検知した場合(S7030;Yes)、入賞保護ウエイトの経過を確認し(S7031;Yes)、大当り状態であれば(S7032;Yes)、通信異常として遊技一時停止とし、大当り状態でなければ(S7032;No)、通信異常として入賞無効とする。
CPUステータスレジスタのフラグ情報からタイムアウトが通知された場合、通信タイムアウトと判断する。通信タイムアウト時間は、CPUの内部機能となっており3秒を設定している。
入賞保護の為、規定時間のウエイトを行っている。規定時間は、管理遊技機遊技盤構成により異なるため、機種により任意の時間とすることができる。入賞保護ウエイト中に復帰検知した場合は、遊技継続とすることができる。
大当り状態の場合は、遊技を一時停止し、大当り状態以外の場合は、入賞無効とする。
〔(E)通信異常からの復帰処理〕
図237は、通信異常からの復帰処理の手順例を示す図である。
通信異常からの復帰検知は、認証完了、リカバリ完了及び一時停止要求OFFを確認後(S7040;Yes、S7041;Yes、S7042;Yes)、遊技を開始する。
CPUのステータスレジスタからのフラグ情報が認証OKとなった場合、認証完了と判断する。
CPUのリカバリステータスレジスタからのフラグ情報がリカバリ完了となった場合、リカバリ完了と判断する。
一時停止要求OFFを確認後、遊技を開始する。
〔第2章 下発射管理遊技機〕
〔1.遊技盤仕様〕
〔1.1 遊技盤サイズ〕
図238は、遊技盤サイズを示す図である。
管理遊技機には、縦の長さL1(縦:570mm)であり、横の長さL2(幅:494mm)であり、厚みL3(厚さ:19mm)であり、流下領域の長さL4(厚さ:18.5mm)の遊技板8bが搭載可能である。
〔1.2 遊技領域〕
図239は、遊技領域を示す図である。
管理遊技機では、縦の長さL11(高さ499mm)であり、横の長さL12(幅:467.5mm)の遊技領域8aが形成可能である。これは、左内バンドの幅が2.5mmのモデルの場合である。左内バンドをSUS板0.8mmで作ると、1.7mm 遊技領域が増えて469.2mmの領域が取れる。
発射性能に影響を与えないようにするために、ラインXで示した形状と、バンド形状とは同じ形状にすることが好ましい。
〔2.遊技機枠仕様〕
〔2.1 主要寸法〕
図240は、遊技機枠の主要寸法を示す図である。
遊技機枠2000の縦の長さL21は、例えば、809mmである。
遊技機枠2000の横の長さL22は、例えば、520mmである。
遊技機枠2000の内枠の厚みの長さL23は、例えば、91mmである。
遊技機枠2000の後方の突出部分の長さL24は、例えば、196mmである。
遊技機枠2000の前方の突出部分の長さL25は、例えば、191.5mmである。
図241は、排出通路の寸法を示す図である。
遊技盤から排出される遊技球の排出通路寸法は、以下の通りである。
入賞口通路2001及び非入賞口通路2002の横方向の長さL31は、例えば、233mmである。
入賞口通路2001及び非入賞口通路2002の前後方向の長さL32は、例えば、13mmである。
〔2.2 新機能〕
〔(1)戻り球検出〕
図242は、戻り球検出の仕組みを示す図である。
発射機2004の発射部2003から発射されたものの、ファールにて発射機2004に戻った球は、回収孔2005により裏側に回収され、ファール球センサ2006にて検出され、遊技球数等表示装置の表示値に加算される。矢印A1が発射球ルートであり、矢印A2がファール球ルートである。
〔(2)電源遮断(遊技盤活線挿抜対策)〕
図243は、電源遮断の仕組みを示す図である。
遊技板8bを抑えているベニヤ抑えを解除すると(F1)、電源遮断スイッチが作動し(F2)、全電源が遮断される(F3)。
〔(3)球抜き〕
図244は、球抜きの仕組みを示す図である。
遊技盤が無い状態では、発射覆い2007が発射口2008を塞ぐ。この状態で発射を行うと、全てファール球通路へ球が流れ、球抜き時の処理時間が短縮できる。球抜き時は、球抜きレバー2009を可動させて発射をさせることで遊技機内の遊技球は、球受け2010へ流れ込む。
〔(4)スピーカ〕
図245は、スピーカを示す図である。
スピーカ2011は、上部に2つ、下部に1つの合計3つのスピーカを搭載する。スピーカ2011のインピーダンスは、8Ωである。
〔2.3 メンテナンス〕
〔(1)発射機〕
図246は、発射機を示す図である。
発射機2004は、カバー2012を開けて、発射部2003(杵)の先付近の開口孔2014から発射部2003(杵)の先端の清掃ができる。
〔(2)研磨機〕
図247は、研磨機を示す図である。
発射機2004のカバー2012を開け、研磨レバー2015を上へ引き上げると、研磨剤2016が取り出せる。研磨剤2016には、交換材2017がワンタッチで取り付けられている。交換材2017は、上下の嵌め換えと、表裏の嵌め換えにて合計4回使用することが可能である。
〔(3)鉄球検出〕
図248は、鉄球検出の仕組みを示す図である。
球抜きレバー2009の内部には磁石が搭載されており、鉄球が吸着される仕組みとなっている。鉄球検出の際は、球抜きレバー2009を可動させて取り除く。磁石よりも上流に整列している遊技球は球受け2010へ流れ込む。
〔第3章〕
〔主制御基板−枠制御基板間のインターフェースの仕様〕
〔1.用語説明〕
以下、本章で使用する用語について説明する。
〔No1〕
管理遊技機とは、遊技機情報センタに遊技機の各種情報を出力可能な機能を有する遊技機である(以下、単に遊技機という場合もある)。
〔No2〕
主制御CPUとは、遊技機の主制御基板に搭載されたCPUである(以下、単に主制御という場合もある)。
〔No3〕
枠制御CPUとは、遊技機の枠制御基板に搭載されたCPUである(以下、単に枠制御という場合もある)。
〔No4〕
専用ユニットとは、遊技機専用のユニットである。
〔No5〕
専用ユニットメイン基板とは、専用ユニットのメイン基板である(以下、DM(Dedicated unit Main substrate)という場合もある)。
〔No6〕
制御マイコンとは、専用ユニット制御CPUである(以下、DC(Dedicated unit control CPU)という場合もある)。
〔No7〕
CM基板(Communication security Monitoring)とは、DMに搭載されて、遊技機との通信及びDMを介して遊技機情報センタと通信するためのセキュリティ監視基板である。
〔No8〕
CMマイコンとは、CM基板に搭載されたセキュリティマイコンである(以下、CMという場合もある)。
〔No9〕
専用インターフェースとは、遊技機と専用ユニット間の通信仕様を規定するためのインターフェースである。
〔No10〕
遊技機情報センタとは、遊技機から出力される各種情報を収集するセンタである。
〔No11〕
カード会社データセンタとは、遊技機情報センタと接続するカード会社のセンタである(以下、各社センタという場合もある)。
〔No12〕
管理コンピュータとは、専用ユニットと接続するコンピュータである。
〔No13〕
ホールコンピュータとは、ホールコン出力BOXから出力される各種情報を収集するコンピュータ(以下、HCという場合もある)。
〔No14〕
ホールコン出力BOXとは、専用ユニットと接続して、HCへ各種情報を出力するためのシリアル/パルス変換機器である(以下、HCBOXという場合もある)。
〔No15〕
主制御チップID番号とは、遊技機の主制御チップID番号である。ID番号は、製造メーカにより呼称が異なる。例えば、V5世代チップの呼称は、チップ個別ナンバーという場合もあれば、チップコードという場合もある。V6世代チップの呼称は、IDナンバーである。
〔No16〕
枠制御チップID番号とは、遊技機の枠制御チップID番号である。ID番号は、製造メーカにより呼称が異なる。例えば、V5世代チップの呼称は、チップ個別ナンバーという場合もあれば、チップコードという場合もある。V6世代チップの呼称は、IDナンバーである。
〔No17〕
遊技球数とは、遊技機で発射可能な球数である。
〔No18〕
計数球数とは、遊技機が送信した計数球数である。
〔No19〕
貸出球数とは、専用ユニットが送信した貸出球数である。
〔No20〕
持ち球数とは、専用ユニットが受信した計数球数、及び、カード会社で管理する球数である。
〔No21〕
遊技機情報とは、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の総称である。
〔No22〕
遊技機設置情報とは、遊技機種類、主/枠制御のメーカコード、製品コード、チップID番号である。
〔No23〕
遊技機性能情報とは、分間獲得遊技球数(ベース)、役物比率、連続役物比率等である。
〔No24〕
ホールコン情報とは、大当り、確率変動、変動時間短縮、各入賞口の入賞球数等である。
〔No25〕
不正監視情報とは、不正検知状態1を示す情報である。
〔No26〕
エラー情報とは、遊技機エラー状態を示す情報である。
〔2.適用範囲〕
以下に示す構成は、主制御基板と枠制御基板間のインターフェースの仕様に適用可能である(図249のA参照)。
〔3.システム構成図〕
図249は、管理遊技機のシステム構成図を示す図である。
図中の二重線は、ハードインターフェースを示しており、実線はソフトインターフェース(通信電文)を示している。
〔ハードインターフェース〕
遊技機情報センタ3010、各社センタ3020、管理コンピュータ3030、専用ユニット3040、HCBOX3090、HC3100は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040、遊技機3120は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040は、DM3050を備えている。
DM3050は、DC3060、CM3072を有するCM基板3070、専用回路3080を備えている。
DC3060、CM3072、専用回路3080は、ハードインターフェースにより接続されている。
遊技機3120は、計数スイッチ3130、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160を備えている。
計数スイッチ3130、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160は、ハードインターフェースにより接続されている。
専用ユニット3040、遊技機3120は、専用回路3080及び専用回路3140を接続する専用ケーブル3110によるハードインターフェースにより接続されている。
〔ソフトインターフェース〕
管理コンピュータ3030、各社センタ3020、遊技機情報センタ3010は、ソフトインターフェースにより接続されている。
管理コンピュータ3030、専用ユニット3040は、ソフトインターフェースにより接続されている。
DC3060、HCBOX3090、CM3072は、専用回路3080、専用回路3140、枠制御3150、主制御3160は、ソフトインターフェースにより接続されている。
〔4.概要〕
主制御基板と枠制御基板間のインターフェースは、遊技機設置情報、遊技機情報を非同期シリアルポートで電文方式による通信を行う。
遊技機設置情報は、遊技機種類、主制御チップID番号・メーカコード・製品コードを電源投入時に一電文で送信する。
遊技機情報は、ホールコン情報、不正監視情報、遊技機性能を算出するための情報を一定時間毎に一電文で送信する。
〔5.通信条件〕
図250は、通信条件を示す図である。
通信速度は、31250bpsである。
ビット構成は、「スタートビット:1」であり、「データビット:8」であり、「ストップビット:1」であり、「パリティ:無」である。
通信方式は、非同期シリアル通信である。
通信制御は、全二重通信であり、通信周期は108msである。
〔6.データ構成〕
図251は、データ構成の概要を示す図である。
データの先頭から順番に、「電文長」、「コマンド」、「通番」、「データ部」、「チェックサム」が並ぶ。データの先頭から最後までが電文範囲である。
電文は、必ず1フレームで完結させ、分割送信しないことが好ましい。
また、「電文長」を受信後、20ms以内に「チェックサム」まで受信できなかった場合、それまでの受信データをキャンセルし、再度、「電文長」から受信する。
図252は、データ構成の詳細を示す図である。
〔No1〕
名称:電文長
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長〜チェックサムまでの電文の長さ(範囲:5〜25)
〔No2〕
名称:コマンド
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文のコマンドコード
〔No3〕
名称:通番
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:通信通番を意味する。通番のシーケンス番号である(範囲:0〜255(サイクリック))。
〔No4〕
名称:データ部
データ長:1〜21バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文のデータ
〔No5〕
名称:チェックサム
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長からデータ部までの加算した結果
〔6.1.主制御基板−枠制御基板間バイトオーダ〕
本章のバイトオーダは、Bをビックエンディアン、Lをリトルエンディアンと定義する。
〔7.主制御基板−枠制御基板間業務電文〕
〔7.1.主制御基板−枠制御基板間電文一覧〕
図253は、主制御基板−枠制御基板間電文一覧を示す図である。
〔No1〕
電文名:遊技機設置情報通知
送信方向:主制御基板→枠制御基板
コマンド:0x01
概要:遊技機設置情報を通知する。
〔No2〕
電文名:遊技機設置情報応答
送信方向:枠制御基板→主制御基板
コマンド:0x11
概要:遊技機設置情報受領結果を応答する。
〔No3〕
電文名:遊技機情報通知
送信方向:主制御基板→枠制御基板
コマンド:0x02
概要:遊技機情報を通知する。
〔No4〕
電文名:遊技機情報応答
送信方向:枠制御基板→主制御基板
コマンド:0x12
概要:遊技機情報受領結果と枠制御状態を応答する。
〔7.2.主制御基板−枠制御基板間電文詳細〕
〔7.2.1.遊技機設置情報通知〕
図254は、遊技機設置情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機設置情報通知
電文方向:主制御基板→枠制御基板
電文概要:主制御基板は枠制御基板に対して遊技機設置情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x19
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x01
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0固定
〔No4〕
データ名:遊技機設置情報の遊技機種類
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:(注1)
〔No5〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:(注2)
〔No6〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載したメーカコード
〔No7〕
データ名:遊技機設置情報の主制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載した製品コード
〔No8〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:−
〔7.2.1.1.電源投入時の通知処理〕
主制御基板は、電源投入時に遊技機設置情報を通知する。なお、主制御基板は遊技機設置情報応答を受信するまで通常遊技を不可とする。
図255は、(注1)遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。
Bit7:管理媒体(0=遊技球、1=遊技メダル)
Bit6〜Bit4:団体区分(0=A組合、1=B組合、2〜7=予備)
Bit3〜Bit0:遊技機種類(1=ぱちんこ遊技機、2=回胴式遊技機、3=アレンジボール遊技機、4=じやん球遊技機、5〜15=予備、0=未使用)
図256は、遊技機種類一覧表の一例を示す図である。
コード:0x01
遊技機:ぱちんこ遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技球
コード:0x82
遊技機:回胴式遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x83
遊技機:アレンジボール遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x84
遊技機:じやん球遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x92
遊技機:回胴式遊技機
団体:B組合
管理媒体:遊技メダル
図257は、(注2)主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。
CPUのチップ個別ナンバーをアドレスの若い順からリードする。
このナンバーの上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、チップ個別ナンバーが0x12345678の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップ個別ナンバーは4バイトであり(0x12345678)、識別コード(注)は、1バイトである(0x21)。
図258は、(注2)主制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。
CPUのチップコードをアドレスの若い順からリードする。
このコードの上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、チップコードが0x34567812の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップコードは、4バイトであり(0x34567812)、識別コード(注)は、1バイトである(0x41)。
図259は、(注)主制御チップID番号の識別コードを示す図である。
識別コードは、1バイトである。
CPUメーカは、Bit5〜7で識別する。
CPU種別は、Bit0〜4で識別する。
Bit5〜7が「1」である場合、CPUメーカは「第1メーカ」である。
Bit5〜7が「2」である場合、CPUメーカは「第2メーカ」である。
Bit5〜7が「3〜7、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5〜7が「1」であり、かつ、Bit0〜4が「1」である場合、CPU種別は「第1チップ」である。
Bit5〜7が「1」であり、かつ、Bit0〜4が「2〜31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5〜7が「2」であり、かつ、Bit0〜4が「1」である場合、CPU種別は「第2チップA」である。
Bit5〜7が「2」であり、かつ、Bit0〜4が「2」である場合、CPU種別は「第2チップB」である。
Bit5〜7が「2」であり、かつ、Bit0〜4が「3」である場合、CPU種別は「第2チップC」である。
Bit5〜7が「2」であり、かつ、Bit0〜4が「4〜31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5〜7が「3〜7」であり、かつ、Bit0〜4が「1〜31、0」である場合は未使用であり、予備である。
Bit5〜7=0、Bit0〜4=0は、未使用である。
〔7.2.2.遊技機設置情報応答〕
図260は、遊技機設置情報応答の詳細を示す図である。
電文名:遊技機設置情報応答
電文方向:枠制御基板→主制御基板
電文概要:枠制御基板は主制御基板に対して遊技機設置情報通知の受領結果を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x11
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0固定。(注)枠制御基板は、遊技機設置情報通知で受信した通信通番をそのまま応答する。なお、0以外の通信通番を受信した場合、無応答とする。
〔No4〕
データ名:遊技機設置情報受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:受領結果。0x00=受領OK、0x01=球抜き状態。
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:電文長からデータ部までの加算した結果
〔7.2.3.遊技機情報通知〕
図261及び図262は、遊技機情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報通知
電文方向:主制御基板→枠制御基板
電文概要:主制御基板は枠制御基板に対して遊技機情報(ホールコン情報、不正監視情報)を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x09〜0x13
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x02
〔No3〕
データ名:通信通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:シーケンス番号(0〜255)(注1)
〔No4〕
データ名:主制御状態1(注2)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:大当り1、Bit1:大当り2、Bit2:大当り3、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:遊技機状態信号2、Bit5:遊技機状態信号3、Bit6:遊技機状態信号4、Bit7:未使用。
〔No5〕
データ名:主制御状態2(注3)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:大当り中+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中、Bit1:高確率中、Bit2:時短(変動時間短縮)又は有利状態中、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
〔No6〕
データ名:遊技機エラー状態
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:遊技機で発生中のエラーコード。Bit0〜5:エラーコード(000000(B)=エラー無)、Bit6:0=枠制御、1=主制御、Bit7:0=発報のみ、1=発報+ホールコン出力、Bit0〜7:0=エラー未発生。
〔No7〕
データ名:不正検知状態1(注4)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:設定変更中信号、Bit1:設定確認中信号、Bit2:RWMクリア信号、Bit3:不正検知信号1、Bit4:不正検知信号2、Bit5:不正検知信号3、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
〔No8〕
データ名:遊技情報(注5)の遊技情報数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報・カウント情報の個数(n)、n=0〜5(可変長)
〔No9〕
データ名:遊技情報の種別情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報1
〔No10〕
データ名:遊技情報のカウント情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:カウント1
〔No11〕
データ名:遊技情報の種別情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報n
〔No12〕
データ名:遊技情報のカウント情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:カウント情報n
〔No13〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:電文長からデータ部までの加算した結果
(注1)通信通番
主制御基板は、遊技機情報通知時に通信通番を1加算する。なお、通信通番は、255の次を0とする。
図263は、(注2)主制御状態1を示す図である。
(注2)主制御状態1は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:大当り1
詳細:大当り1情報、報知する大当り中に「1」をセット
Bit:1
名称:大当り2
詳細:大当り2情報、全ての大当り中に「1」をセット
Bit:2
名称:大当り3
詳細:大当り3情報、時短(変動時間短縮)又は有利状態へ移行する大当り中に「1」をセット
Bit:3
名称:遊技機状態信号1(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号1がON中に「1」をセット
Bit:4
名称:遊技機状態信号2(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号2がON中に「1」をセット
Bit:5
名称:遊技機状態信号3(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号3がON中に「1」をセット
Bit:6
名称:遊技機状態信号4(※1)
詳細:遊技機状態信号、遊技機状態信号4がON中に「1」をセット
Bit:7
名称:未使用
詳細:0固定
(※1)遊技機状態信号は、専用ユニットの拡張外部端子板から状態を出力するために使用する。また、遊技機状態信号1〜4は、専用ユニットの拡張外部端子板から出力される「外部端子板状態出力信号端子1〜4」に対応する。
図264は、(注3)主制御状態2を示す図である。
(注3)主制御状態2は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:大当り+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中
詳細:遊技状態情報、大当り中、及び、時短(変動時間短縮)又は有利状態中に「1」をセット
Bit:1
名称:高確率中(※2)
詳細:遊技状態情報、高確率中に「1」をセット
Bit:2
名称:時短(変動時間短縮)中又は有利状態中
詳細:遊技状態情報、時短(変動時間短縮)又は有利状態中に「1」をセット
Bit:3〜7
名称:未使用
詳細:0固定
(※2)確率変動機能が作動していることを報知しない遊技機の場合は出力しない。
図265は、(注4)不正検知状態を示す図である。
(注4)不正検知状態は、以下の通りとする。
Bit:0
名称:設定変更中信号(※1)
詳細:設定変更中を示す。0=正常、1=設定変更中。
Bit:1
名称:設定確認中信号(※1)
詳細:設定確認中を示す。0=正常、1=設定確認中。
Bit:2
名称:RWMクリア信号
詳細:RWMが初期化されたことを示す。0=正常、1=RWMクリア発生
Bit:3
名称:不正検知信号1(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:弱)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:4
名称:不正検知信号2(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:中)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:5
名称:不正検知信号3(※2)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。(緊急度:強)(※3)0=正常、1=異常発生。
Bit:6〜7
名称:未使用
詳細:0固定
(※1)枠制御基板が記憶を行い、発射又は計数まで信号オンを継続し、その後30秒で信号をオフする。
(※2)遊技機の種類によって検知する不正の内容が異なる。また、各種不正を検知する機能を有している遊技機に限る。
(※3)緊急度は、機歴サーバにて報知されるレベルとなるので、不正として軽いものから順に「弱」、「中」、「強」として出力する。
図266は、(注5)遊技情報の詳細を示す図である。
遊技情報は、主制御基板で発生した始動口入賞、大入賞口入賞、図柄確定回数等を枠制御基板へ通知する。以下に遊技情報の詳細を示す。
遊技情報(2バイト)は、(1)種別情報(上位1バイト)と、(2)カウント情報(下位1バイト)の合計2バイトで構成される。
〔(1)種別情報〕
図267は、種別情報の詳細を示す図である。
種別情報(1バイト)は、データ種別0〜15(上位4Bit、Bit4〜7)と、データ番号(下位4Bit、Bit0〜3)で構成され、データ種別毎にデータ番号が設定される。
図268は、種別情報のデータ種別の詳細を示す図である。
種別情報のデータ種別(Bit4〜7)は、以下の通りとする。
Bit4〜7:0
種別名称:未使用
内容:−
Bit4〜7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:2
種別名称:特別電動役物作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:4
種別名称:ゲート通過又は普図作動口入賞
内容:ゲート通過又は普図作動口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:5
種別名称:普通電動役物作動による始動口入賞
内容:普通電動役物作動により始動口へ入賞したことを通知する。
Bit4〜7:6
種別名称:役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
内容:役物連続作動装置作動により大入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4〜7:7
種別名称:普通電動役物作動による入賞
内容:普通電動役物作動により入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4〜7:8
種別名称:その他役物作動による入賞
内容:非電動役物作動により入賞口へ入賞したことを通知する。
Bit4〜7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:特別図柄又は普通図柄の変動回数を通知する。
Bit4〜7:10
種別名称:特別図柄当り
内容:役物連続作動装置が作動又は役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動したことを通知する。
Bit4〜7:11
種別名称:普通図柄当り
内容:普通図柄の当りを通知する。
Bit4〜7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放を通知する。
Bit4〜7:13
種別名称:特定領域通過
内容:特定の領域を通過したことを通知する。
Bit4〜7:14
種別名称:外部端子板パルス出力
内容:専用ユニットからパルス出力することを指示する。
Bit4〜7:15
種別名称:性能情報状態通知
内容:枠制御基板が性能情報を計算するために必要となる状態を通知する。
図269及び図270は、種別情報のデータ番号を示す図である。
種別情報のデータ番号(Bit0〜3)は、以下の通りとする。
種別情報(1バイト)には、データ種別(Bit4〜7;種別名称)とデータ番号(Bit0〜3;内容)が含まれる。
Bit4〜7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、4=その他役物作動による始動口1、5=その他役物作動による始動口2、6=その他役物作動による始動口3、0と7〜15は未使用。
Bit4〜7:2
種別名称:特別電動役物作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3〜15は未使用。
Bit4〜7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口番号を示す。1〜15=入賞口1〜15、0は未使用
Bit4〜7:4
種別名称:ゲート通過又は普図作動口入賞
内容:通過ゲート番号又は普図作動口番号を示す。1〜15=通過ゲート又は普図作動口1〜15、0は未使用。
Bit4〜7:5
種別名称:普通電動役物作動による始動口入賞
内容:始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、0と4〜15は未使用。
Bit4〜7:6
種別名称:役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
内容:大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3〜15は未使用。
Bit4〜7:7
種別名称:普通電動役物作動による入賞
内容:入賞口番号を示す。1〜15=入賞口1〜15、0は未使用。
Bit4〜7:8
種別名称:その他役物作動による入賞
内容:入賞口番号を示す。1〜15=入賞口1〜15、0は未使用。
Bit4〜7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:特図番号、普図番号を示す。1=特図1、2=特図2、3=普図1、4=普図2、5=普図3、6=普図4、0と7〜15は未使用
Bit4〜7:10
種別名称:特別図柄当り
内容:特別図柄当り種別を示す。1=役物連続作動装置が作動(大当り)、2=役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)、0と3〜15は未使用。
Bit4〜7:11
種別名称:普通図柄当り
内容:当り普図番号を示す。1=普図1、2=普図2、3=普図3、4=普図4、0と5〜15は未使用。
Bit4〜7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物番号を示す。1=役物1、0と2〜15は未使用。
Bit4〜7:13
種別名称:特定領域通過
内容:1=特定領域1、0と2〜15は未使用。
Bit4〜7:14
種別名称:外部端子板パルス出力
内容:専用ユニットの外部端子板パルス出力信号端子を示す(※1)。
Bit4〜7:15
種別名称:性能情報状態通知
内容:1固定、0と2〜15は未使用。
図271は、(※1)外部端子板パルス出力のデータ番号について示す図である。
外部端子板パルス出力は、専用ユニットの拡張外部端子板からパルス出力を指示するために使用し、データ番号で専用ユニットの出力信号端子を指定する。
データ番号と出力信号端子は、以下の通りとする。
種別情報には、データ種別(Bit4〜7)とデータ番号(Bit0〜3)が含まれる。
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):0
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:未使用
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):1
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子1
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):2
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子2
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):3
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子3
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):4
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:外部端子板パルス出力信号端子4
データ種別(Bit4〜7):外部端子板パルス出力(Bit4〜7=14)
データ番号(Bit0〜3):5〜15
専用ユニット外部端子板パルス出力信号端子:未使用
〔(2)カウント情報〕
カウント情報は、データ種別毎に異なる回数情報が設定される。
以下に、データ種別毎のカウント情報詳細とデータ格納例を示す。
(a)データ種別が1=始動口入賞、2=特別電動役物作動による大入賞口入賞、3=入賞口入賞、4=ゲート通過又は普図作動口入賞、5=普通電動役物作動による始動口入賞、6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞、7=普通電動役物作動による入賞、8=その他役物作動による入賞の場合
図272は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は賞球球数(上位4Bit、Bit4〜7)と入賞個数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、1〜15(個)である。4=ゲート通過は賞球球数を0とする。また、普図作動口入賞は賞球球数を1〜15(個)とする。
入賞個数(Bit0〜3)は、1(個)であり、0と2〜15は未使用である。
図273は、(例1)1=始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x1131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):1=始動口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:0x1131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):1=始動口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x1131が2データとなる。
図274は、(例2)2=特別電動役物作動による大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:0x22F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x22F1が3データとなる。
図275は、(例3)3=入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x3211
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):3=入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):1=1個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x3211が1データとなる。
図276は、(例4)4=ゲート通過において、通過ゲート1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x4101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):4=ゲート通過又は普図作動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=通過ゲート1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):0=0個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1回通過
遊技情報は、0x4101が1データとなる。
図277は、(例5)4=普図作動口入賞において、3個賞球の普図作動口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x4231
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):4=ゲート通過又は普図作動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=作動口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x4231が1データとなる。
図278は、(例6)5=普通電動役物作動による始動口入賞において、普通電動役物作動による3個賞球の入賞口に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x5131
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):5=普通電動役物作動による始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x5131が1データとなる。
図279は、(例7)6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞において、役物連続作動装置作動による15個賞球の大入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x61F1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):6=役物連続作動装置作動による大入賞口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=大入賞口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x61F1が1データとなる。
図280は、(例8)7=普通電動役物作動による入賞において、普通電動役物作動による10個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x72A1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):7=普通電動役物作動による入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):10=10個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x72A1が1データとなる。
図281は、(例9)8=その他役物作動による入賞において、その他役物作動による10個賞球の入賞口1に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x81A1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):8=その他役物作動による入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=入賞口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):10=10個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x81A1が1データとなる。
(b)データ種別が9=図柄確定回数の場合
図282は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と図柄確定回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
図柄確定回数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図283は、(例1)図柄確定回数において、特別図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x9101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=特別図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0〜3):1=1回停止
遊技情報は、0x9101となる。
図284は、(例2)図柄確定回数において、普通図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:0x9301
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):3=普通図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0〜3):1=1回停止
遊技情報は、0x9301となる。
(c)データ種別が10=特別図柄当りの場合
図285は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と当り回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
当り回数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図286は、(例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xA101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=大当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0〜3):1=1回発生
遊技情報は、0xA101となる。
図287は、(例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xA201
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=小当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0〜3):1=1回発生
遊技情報は、0xA201となる。
(d)データ種別が11=普通図柄当りの場合
図288は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と当り回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
当り回数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図289は、(例1)普通図柄当りにおいて、普通図柄当りが1回発生した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xB101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):11=普通図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=普通図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0〜3):1=1回発生
遊技情報は、0xB101となる。
(e)データ種別が12=役物回数(大入賞口開放回数)の場合
図290は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と役物回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
役物回数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図291は、(例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xC101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):12=役物回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=役物1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0〜3):1=1回開放
遊技情報は、0xC101となる。
(f)データ種別が13=特定領域通過の場合
図292は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と特定領域通過数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
特定領域通過数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図293は、(例1)特定領域通過において、特定領域1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xD101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):13=特定領域通過
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=特定領域1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0〜3):1=1回通過
遊技情報は、0xD101となる。
(g)データ種別が14=外部端子板パルス出力の場合
図294は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)とパルス出力回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
パルス出力回数(Bit0〜3)は、1(回)であり、0と2〜15は未使用である。
図295は、(例1)外部端子板パルス出力において、専用ユニットの外部端子板パルス出力信号端子1から1回パルス出力する場合の例を示す図である。
遊技情報:0xE101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):14=外部端子板パルス出力
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=外部端子板パルス出力信号端子1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の回数(Bit0〜3):1=1回パルス出力
遊技情報は、0xE101となる。
(h)データ種別が15=性能情報状態通知の場合
図296は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と状態フラグ(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
本通知は、遊技中の状態変化時、電源投入時及び設定変更又は設定確認中から遊技可能状態に移行したときに通知する。
未使用(Bit4〜7)は、0固定である。
状態フラグ(Bit0〜3)は、Bit0:ベース(0=低ベース中、1=高ベース中)、Bit1:大当り中(0=通常時、1=大当り中)、Bit2:高確率中(0=低確率、1=高確率)、Bit3:未使用である。
図297は、(例1)性能情報状態通知において、高ベース中へ状態変化した場合の例を示す図である。
遊技情報:0xF101
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):15=性能情報状態通知
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1固定
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の状態フラグ(Bit0〜3):Bit0:ベース(1=高ベース中)、Bit1:大当り中(0=通常時)、Bit2:高確率中(0=低確率)、Bit3:0固定
遊技情報は、0xF101となる。
〔7.2.4.遊技機情報応答〕
図298は、遊技機情報応答の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報応答
電文方向:枠制御基板→主制御基板
電文概要:枠制御基板は主制御基板に対して遊技機情報通知の受領結果と枠制御状態を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x12
〔No3〕
データ名:通信番号
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:通信用シーケンス番号(0〜255)。枠制御基板は、遊技機情報通知で受信した通信通番をそのまま応答する。
〔No4〕
データ名:遊技機情報受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:受領結果(0x00=受領OK)
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:電文長からデータ部までの加算した結果。
〔8.主制御基板と枠制御基板間通信手順〕
〔8.1.通信手順〕
〔8.1.1.電源投入からの通信手順〕
図299は、電源投入からの通信手順を示す図である。
〔F100〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F101〕主制御基板560は、起動時間3分で起動する(※1)。
〔F102〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F103〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する。この際、主制御基板560は、発射を許可する。
〔F104〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F105〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=1)を、主制御基板560に送信する。
〔F106〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=2)を、枠制御基板550に送信する。
〔F107〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=2)を、主制御基板560に送信する。
〔F108〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=3)を、枠制御基板550に送信する。
〔F109〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=3)を、主制御基板560に送信する。
なお、主制御基板560が各情報を送信する間隔は、108msである。
(1)主制御基板560は、電源投入後、遊技機設置情報を通知する。
(2)主制御基板560は、遊技機設置情報応答を正常受信後、遊技可能状態になると、発射を許可し、一定周期(108ms)で遊技機情報を通知する。
なお、枠制御基板550が性能情報を計算するため、遊技機情報通知(通信通番=1)は、性能情報状態通知(データ種別15)を先頭で通知する。電断復帰時にバッファされている遊技情報より先に通知する。
(※1)枠制御基板550は、起動から3分以内に遊技機設置情報通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。なお、通信回線断後、遊技機設置情報通知を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.1.2.設定変更又は設定確認時の通信手順〕
図300は、設定変更又は設定確認時の通信手順を示す図である。
〔F110〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F111〕主制御基板560は、起動時間3分で起動する(※1)。
〔F112〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F113〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する。
〔F114〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F115〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=1)を、主制御基板560に送信する。
〔F116〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F117〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。この際、主制御基板560は、発射を許可する。
〔F118〕主制御基板560は、遊技機情報通知(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F119〕枠制御基板550は、遊技機情報応答(通信番号=n+1)を、主制御基板560に送信する。
なお、主制御基板560が各情報を送信する間隔は、108msである。
図中、点線で囲んでいる部分は、設定変更状態又は設定確認状態である。
(1)主制御基板560は、電源投入後、遊技機設置情報を通知する。
(2)主制御基板560は、遊技機設置情報応答を正常受信後、設定変更状態又は設定確認状態に移行し、一定周期(108ms)で遊技機情報を通知する。遊技機情報は、主制御状態1、主制御状態2、遊技機エラー状態に0をセットし、不正検知状態1のみ該当するフラグをセットし通知する。
(3)設定変更又は設定確認が終了後、遊技可能状態になると、発射を許可し、遊技機情報を通知する。
なお、枠制御基板550が性能情報を計算するため、遊技機情報通知(通信通番=n+1)は、性能情報状態通知(データ種別15)を先頭で通知する。電断復帰時にバッファされている遊技情報より先に通知する。
(※1)枠制御基板550は、起動から3分以内に遊技機設置情報通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。
なお、通信回線断後、遊技機設置情報通知を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.2.通信回線断検知1〕
図301は、通信回線断検知1の手順を示す図である。
〔F120〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F121〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F122〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。
〔F123〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n+1)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F124〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+2)を、枠制御基板550に送信する。
〔F125〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n+2)を、主制御基板560に送信する。しかし、主制御基板560には到達しない。
〔F126〕主制御基板560は、応答未受信が10回発生すると、通信回線が断線していると判断する。
このように、主制御基板560は、10回累積で応答を受信できなかった場合、通信回線断としてエラー報知を行う。なお、通信回線断後、電源のオフ/オンにより通信回線断から復帰する。
〔8.3.通信回線断検知2〕
図302は、通信回線断検知2の手順を示す図である。
〔F130〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n)を、枠制御基板550に送信する。
〔F131〕枠制御基板550は、応答電文(通信番号=n)を、主制御基板560に送信する。
〔F132〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+1)を、枠制御基板550に送信する。しかし、枠制御基板550には到達しない。
〔F133〕主制御基板560は、通知電文(通信番号=n+2)を、枠制御基板550に送信する。しかし、枠制御基板550には到達しない。
〔F134〕枠制御基板550は、最初の通知電文受信から100msが経過しても通知電文を受信しない場合、通信回線が断線していると判断する。
このように、枠制御基板550は、通知電文を受信してから1000ms間、次の通知を受信できなかった場合、通信回線断としてエラーを報知する。なお、通信回線断後、通知電文を正常受信した場合、エラー報知を解除する。
〔8.4.球抜き状態〕
図303は、球抜き状態の手順を示す図である。
〔F140〕主制御基板560及び枠制御基板550に電源が投入される。
〔F141〕主制御基板560は、遊技機設置情報通知(通信番号=0)を、枠制御基板550に送信する。
〔F103〕枠制御基板550は、遊技機設置情報応答(通信番号=0)を、主制御基板560に送信する(※1球抜き状態)。
枠制御基板550は、電源投入時の遊技機設置情報応答で球抜き状態を通知する。
(※1)主制御基板560及び枠制御基板550は、球抜き状態の送受信を行ったあとは通信を行わない。なお、「球抜き状態」は、電源投入から電源オフまで動作を継続する。
主制御基板560が遊技機設置情報応答を受信し、枠制御基板550が受信OKの場合、主制御基板560は、発射を許可し通常遊技へ移行する。球抜き状態の場合、発射を許可し、無限ループ処理に移行する。
〔9.外部端子板出力〕
〔9.1.出力構成図〕
図304は、出力構成図を示す図である。
主制御基板560は、遊技盤の遊技仕様から出力すべき信号を選定し、遊技情報(コマンド)と状態フラグにより、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号を出力する。
遊技盤の主制御基板560は、パルス出力(遊技情報(コマンド))(個数/回数情報)が可能である。主制御基板560は、遊技情報(コマンド)でパルス出力する。
出力例は、図柄確定回数、始動口、外部端子板パルス出力信号1〜4等である。
また、遊技盤の主制御基板560は、状態出力(状態フラグ)(ON/OFF信号)が可能である。主制御基板560は、主制御状態1、主制御状態2で状態を設定する。
出力例は、大当り1、大当り2、外部端子板状態出力信号1〜4等である。
遊技盤の主制御基板560と、遊技機枠の枠制御基板550とは、シリアル通信可能である。
主制御基板560からのパルス出力(遊技情報)及び状態出力(状態フラグ)は、専用ユニット3040、ホールコン出力BOX790、ホールコンピュータ又はデータランプ792等に送信可能である。
遊技機枠の枠制御基板550と、専用ユニット3040とは、シリアル通信可能である。
専用ユニット3040と、ホールコン出力BOX790とは、シリアル通信可能である。
ホールコン出力BOX790は、大当り1、大当り2、外部端子板状態出力信号1〜4(拡張ポート)等の状態出力(13ポート)や、図柄確定回数、始動口、外部端子板パルス出力信号端子1〜4(拡張ポート)等のパルス出力(15ポート)をホールコンピュータ又はデータランプ792等に送信可能である。
〔9.2.ホールコン出力BOX 外部端子板出力信号一覧〕
〔9.2.1 標準20ポート〕
図305及び図306は、標準20ポートを示す図である。
標準20ポートは、以下に示す遊技情報(コマンド)の送信と状態フラグの設定により、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号が出力される。
項番:1
ホールコン出力信号名称:発射数
ホールコン出力信号内容:発射球データ10球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):(※1)
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:2
ホールコン出力信号名称:賞球
ホールコン出力信号内容:枠制御で管理している賞球データ10球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):(※1)
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:3
ホールコン出力信号名称:図柄確定回数1
ホールコン出力信号内容:特図1停止1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):9101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:4
ホールコン出力信号名称:図柄確定回数2
ホールコン出力信号内容:特図2停止1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):9201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:5
ホールコン出力信号名称:始動口1
ホールコン出力信号内容:始動口1通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):1111H〜11F1H、1411H〜14F1H、5111H〜51F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:6
ホールコン出力信号名称:始動口2
ホールコン出力信号内容:始動口2通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):1211H〜12F1H、1511H〜15F1H、5211H〜52F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:7
ホールコン出力信号名称:通過ゲート1
ホールコン出力信号内容:ゲート1通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):4101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:8
ホールコン出力信号名称:通過ゲート2
ホールコン出力信号内容:ゲート2通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):4201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:9
ホールコン出力信号名称:役物回数(大入賞口開放回数)
ホールコン出力信号内容:役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放1回で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):C101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:10
ホールコン出力信号名称:役物入賞個数(大入賞口入賞個数)
ホールコン出力信号内容:役物(大入賞口)内の各カウント口通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):2111H〜21F1H、2211H〜22F1H、6111H〜61F1H、6211H〜62F1H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:11
ホールコン出力信号名称:特定領域通過
ホールコン出力信号内容:特定の領域通過1球で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):D101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:12
ホールコン出力信号名称:大当り1
ホールコン出力信号内容:報知する大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit0が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:13
ホールコン出力信号名称:大当り2
ホールコン出力信号内容:全ての大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit1が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:14
ホールコン出力信号名称:大当り3
ホールコン出力信号内容:時短又は有利状態となる大当りの時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit2が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:15
ホールコン出力信号名称:大当り中+時短
ホールコン出力信号内容:大当り、時短又は有利状態中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit0が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:16
ホールコン出力信号名称:高確率中
ホールコン出力信号内容:高確率中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit1が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:17
ホールコン出力信号名称:時短中
ホールコン出力信号内容:時短又は有利状態中に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態2のBit2が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:18
ホールコン出力信号名称:扉開放
ホールコン出力信号内容:前飾り又は裏機構部が開放状態の時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:(※1)
信号種別:状態
項番:19
ホールコン出力信号名称:不正
ホールコン出力信号内容:主制御及び枠制御で不正検出時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:不正検知状態1のBit0〜 Bit5のいずれかが「1」の時ON
信号種別:状態
項番:20
ホールコン出力信号名称:遊技機エラー
ホールコン出力信号内容:主制御及び枠制御でエラー検出時に「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:遊技機エラー状態にエラーコードがセットされ且つBit7が「1」の時ON
信号種別:状態
(※1)枠制御から専用ユニットへ通知される情報である。主制御が生成する情報ではない。
〔9.2.2 拡張ポート〕
図307は、拡張ポートを示す図である。
標準20ポート以外の信号を出力する場合、拡張ポートを使用し、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号を出力する。
以下に示す遊技情報(コマンド)の送信と状態フラグの設定により、ホールコン出力BOXの外部端子板から信号が出力される。
項番:21
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子1
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子1のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E101H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:22
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子2
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子2のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E201H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:23
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子3
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子3のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E301H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:24
ホールコン出力信号名称:外部端子板パルス出力信号端子4
ホールコン出力信号内容:外部端子板パルス出力信号端子4のコマンド指示で1パルス出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):E401H
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:−
信号種別:パルス
項番:25
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子1
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号1が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit3が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:26
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子2
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号2が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit4が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:27
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子3
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号3が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit5が「1」の時ON
信号種別:状態
項番:28
ホールコン出力信号名称:外部端子板状態出力信号端子4
ホールコン出力信号内容:遊技機状態信号4が「1」の時「ON」出力
パルス出力対象となる主制御からの遊技情報(コマンド):−
状態出力対象となる主制御からの状態フラグ:主制御状態1のBit6が「1」の時ON
信号種別:状態
〔第4章〕
〔専用インターフェース仕様〕
〔1.用語説明〕
基本的には、第3章で説明した内容と同様である。
ただし、以下の用語は、別の意味で用いる場合もある。
「遊技機情報」とは、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の総称でる。
「遊技機設置情報」とは、主/枠制御のメーカコード、製品コード、チップID番号である。
「不正監視情報」とは、遊技球数(※)、不正検知状態1、不正検知状態2、不正検知状態3を示す。遊技球数は、CMで遊技機の遊技球数、遊技機が送信した計数球数を監視し不正を検知する。
〔2.適用範囲〕
以下に示す構成は、遊技機情報ネットワークシステムの専用インターフェースの仕様に適用可能である(図308のB参照)。
〔3.システム構成図〕
図308は、管理遊技機のシステム構成図を示す図である。
なお、図中B以外の内容は、図249の内容と同様であるため、説明は省略する。
〔4.概要〕
専用インターフェースは、遊技球を貸出する情報、遊技球を計数する情報、遊技機情報を非同期シリアルポートで電文方式による通信を行う。
遊技球を貸出する情報は、CMと枠制御間で球数を単位とした電文で送受信する。
遊技球を計数する情報は、枠制御が球数を単位とした電文で送信する。
遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の3つがあり、通知条件に応じて、枠制御がいずれか1つを電文で通知する。
〔5.枠制御−CM間通信条件〕
図309は、枠制御−CM間通信条件を示す図である。
通信方式は、非同期シリアル通信である。
通信速度は、62500bpsである。
ビット構成は、「スタートビット:1」であり、「データビット:8」であり、「ストップビット:1」であり、「パリティ:無し」である。
通信制御は、全二重通信であり、一次局は枠制御であり、二次局はCMである。
〔6.枠制御−CM間データ構成〕
枠制御−CM間データ構成は、図251に示す構成と同様である。このため、説明は省略する。
図310は、枠制御−CM間データ構成の詳細を示す図である。
〔No1〕
名称:電文長
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文長からチェックサムまでの電文の長さを格納する(範囲:0x05〜0x39(5〜57))。
〔No2〕
名称:コマンド
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文のコマンドコードを格納する。
〔No3〕
名称:通番
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:通番、計数通番、貸出通番を格納する。通番のシーケンス番号の範囲は、0x00〜0xFF(0〜255)である。
〔No4〕
名称:データ部
データ長:1〜53バイト
データ形式:HEX(16進数)
内容:電文のデータを格納する。
〔No5〕
名称:チェックサム
データ長:1バイト
データ形式:HEX(16進数)
意味:電文長からデータ部までのデータを加算し、総計の下位位置バイトを格納する。
〔6.1.枠制御−CM間バイトオーダ〕
本章のバイトオーダは、Bをビックエンディアアンと定義し、Lをリトルエンディアンと定義する。
〔7.枠制御−CM間業務電文〕
〔7.1.枠制御−CM間電文一覧〕
図311は、枠制御−CM間電文一覧を示す図である。
〔No1〕
電文名:遊技機情報通知
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x01
概要:枠制御は、CMに対して遊技機情報を通知する。
〔No2〕
電文名:計数通知
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x02
概要:枠制御は、CMに対して計数情報を通知する。
〔No3〕
電文名:貸出通知
送信方向:CM→枠制御
コマンド:0x13
概要:CMは、枠制御に対して貸出情報を通知する。
〔No4〕
電文名:貸出受領結果応答
送信方向:枠制御→CM
コマンド:0x03
概要:枠制御は、CMに対して貸出情報の受領結果を応答する。
〔7.2.枠制御−CM間電文詳細〕
〔7.2.1.遊技機情報通知〕
図312は、遊技機情報通知の詳細を示す図である。
電文名:遊技機情報通知
電文長:18〜57バイト(可変長)
電文方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して本電文で遊技機情報を通知する。遊技機情報は、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報の3つがあり、各情報の通知条件に応じて、いずれか1つを通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x12〜0x39
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x01
〔No3〕
データ名:通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:シーケンス番号:0x00〜0xFF(0〜255)
〔No4〕
データ名:遊技機種類
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:遊技機の種類を示す
〔No5〕
データ名:遊技機情報種別
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x00:遊技機性能情報、0x01:遊技機設置情報、0x02:ホールコン・不正監視情報
〔No6〕
データ名:遊技機情報遊技機情報(種別コードで設定された下記のいずれかひとつを通知する)の遊技機性能情報(詳細は7.2.1.4に示す)
データ長:51バイト
バイトオーダ:−
内容:総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出球率、分間獲得遊技球数(低ベース)、役物比率、連続役物比率など
〔No7〕
データ名:遊技機情報遊技機情報の遊技機設置情報(詳細は7.2.1.5に示す)
データ長:40バイト
バイトオーダ:−
内容:主/枠制御CPUのメーカコード、製品コード、チップID番号
〔No8〕
データ名:遊技機情報遊技機情報のホールコン・不正監視情報(詳細は7.2.1.6に示す)
データ長:12〜42バイト
バイトオーダ:−
内容:大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数、遊技球数など
〔No9〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.1.1.通番(7.2.1.No3)について〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で通番を通知する。
(1)電源投入時は、通番「0x00(0)」を通知する。
(2)電源投入以降は、通知する毎に通番を更新(+1)する。
(3)通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.1.2.遊技機種類(7.2.1.No.No4)について〕
コード体系と、遊技機種一覧は、以下に示す通りである。
図313は、遊技機種類のコード体系(1バイト)を示す図である。
Bit7:管理媒体(0=遊技球、1=遊技メダル)
Bit6〜Bit4:団体区分(0=A組合、1=B組合、2〜7=予備)
Bit3〜Bit0:遊技機種類(1=ぱちんこ遊技機、2=回胴式遊技機、3=アレンジボール遊技機、4=じやん球遊技機、5〜15=予備、0=未使用)
図314は、遊技機種類一覧表の一例を示す図である。
コード:0x01
遊技機:ぱちんこ遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技球
コード:0x82
遊技機:回胴式遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x83
遊技機:アレンジボール遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x84
遊技機:じやん球遊技機
団体:A組合
管理媒体:遊技メダル
コード:0x92
遊技機:回胴式遊技機
団体:B組合
管理媒体:遊技メダル
〔7.2.1.3.遊技機情報種別(7.2.1.No5)について〕
枠制御は、以下に示すコードで遊技機情報の種別を通知する。
(1)種別コード0x00:遊技機性能情報
総発射遊技球数、総獲得遊技球数、出球率、分間獲得遊技球数(低ベース)、役物比率、連続役物比率などを通知する。
(2)種別コード0x01:遊技機設置情報
主/枠制御CPUのメーカコード、製品コード、チップID番号を通知する。
(3)種別コード0x02:ホールコン・不正監視情報
大当り、確率変動、時間短縮、各入賞口の入賞球数、遊技球数、不正監視情報などを通知する。
〔7.2.1.4.遊技機情報種別に「0x00:遊技機性能情報」を設定した場合の電文〕
図315は、遊技機情報種別に「0x00:遊技機性能情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の総発射遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000〜0xFFFFFF(0球〜16777215球)。格納例は、総発射遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の総獲得遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000〜0xFFFFFF(0球〜16777215球)。格納例は、総獲得遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の出球率
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x0000〜0xFFFF(0%〜65535%)(小数点切り捨て)。格納例は、出球率125%の場合、0x7D00である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の分間獲得遊技球数(低ベース)
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x00〜0xFFFF(0球〜65535球)(小数点切り捨て)。格納例は、分間獲得遊技球数100球の場合、0x6400である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の役物比率
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x00〜0x64(0%〜100%)(小数点切り捨て)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の連続役物比率
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x00〜0x64(0%〜100%)(小数点切り捨て)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の役物連続作動装置の作動回数
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:0x0000〜0xFFFF(0回〜65535回)。格納例は、役物連続作動装置の作動回数100回の場合、0x6400である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の最大差球
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:0x000000〜0xFFFFFF(0球〜16777215球)。格納例は、最大差球10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の予備
データ長:31バイト
バイトオーダ:−
内容:予備(使用しない場合は0x00固定)。
データ名:遊技機情報(遊技機性能情報)の予約
データ長:3バイト
バイトオーダ:−
内容:CMで使用する(遊技機は0x00固定)(CMで算出する最大MY)。
〔7.2.1.5.遊技機情報種別に「0x01:遊技機設置情報」を設定した場合の電文〕
図316は、遊技機情報種別に「0x01:遊技機設置情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:遊技機の主制御チップID番号
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載したメーカコード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の主制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:主制御チップの管理エリアに記載した製品コード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップID番号
データ長:9バイト
バイトオーダ:B
内容:遊技機の枠制御チップID番号
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップメーカコード
データ長:3バイト
バイトオーダ:B
内容:枠制御チップの管理エリアに記載しメーカコード
データ名:遊技機情報(遊技機設置情報)の枠制御チップ製品コード
データ長:8バイト
バイトオーダ:B
内容:枠制御チップの管理エリアに記載した製品コード
〔7.2.1.5.1.主制御チップID番号〕
主制御チップID番号の生成方法は、図258及び図259で示した内容と同様である。このため、説明は省略する。
〔7.2.1.5.2.枠制御チップID番号〕
図317は、枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第1チップの場合)。
CPUのチップ個別ナンバーをアドレスの若い順からリードする。
このナンバーの上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、チップ個別ナンバーが0x87654321の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップ個別ナンバーは4バイトであり(0x87654321)、識別コード(※)は、1バイトである(0x21)。
図318は、枠制御チップID番号の生成方法を示す図である(第2チップの場合)。
CPUのチップコードをアドレスの若い順からリードする。
このコードの上位4バイトを0埋めし、下位1バイトに識別コードを付加して9バイトとする。
例えば、チップコードが0x21876543の場合、0埋めは、4バイトであり(0x00000000)、チップコードは4バイトであり(0x21876543)、識別コード(※)は1バイトである(0x41)。
(※)識別コードの内容は、図259と同様である。このため、説明を省略する。
〔7.2.1.6.遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文〕
図319〜図321は、遊技機情報種別に「0x02:ホールコン・不正監視情報」を設定した場合の電文を示す図である。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の遊技球数
データ長:3バイト
バイトオーダ:L
内容:現在の遊技球数、0x000000〜0x301B0F(0球〜990000球)。格納例は、遊技球数10000球の場合、0x102700である。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の発射球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:発射した球の個数:0x80〜0x7F(−128個〜127個)。上位1Bitを符号(+/−)ビットとする。バック球がある場合は、バック球数分を減算する(送信時に複数発射された球がある場合は合算する)。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の総賞球球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:遊技情報・カウント情報1〜nの賞球球数×入賞個数の合計:0x00〜0xFF(0個〜255個)。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の主制御状態1
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容: Bit0:大当り1、Bit1:大当り2、Bit2:大当り3、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:遊技機状態信号2、Bit5:遊技機状態信号3、Bit6:遊技機状態信号4、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の主制御状態2
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容: Bit0:大当り1、Bit1:大当り2、Bit2:大当り3、Bit3:遊技機状態信号1、Bit4:Bit0:大当り中+時短(変動時間短縮)中又は有利状態中、Bit1:高確率中、Bit2:時短(変動時間短縮)又は有利状態中、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の遊技機エラー状態
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:遊技機で発生中のエラーコード、Bit0〜5:エラーコード、000000=エラー無、Bit6:0=枠制御、1=主制御、Bit7:0=発報のみ、1=発報+ホールコン出力、Bit0〜7:0=エラー未発生。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態1(主制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:設定変更中信号、Bit1:設定確認中信号、Bit2 :RWMクリア信号、Bit3 :不正検知信号1、Bit4 :不正検知信号2、Bit5 :不正検知信号3、Bit6 :未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態2(枠制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:前飾り開放、Bit1:裏機構部開放、Bit2:不正電波検知、Bit3:遊技球数クリア検知、Bit4:入賞球数異常1検知、Bit5:入賞球数異常2検知、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技機情報(ホールコン・不正監視情報)の不正検知状態3(枠制御)
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:Bit0:小球検知、Bit1:鉄球検知、Bit2:未使用、Bit3:未使用、Bit4:未使用、Bit5:未使用、Bit6:未使用、Bit7:未使用。
データ名:遊技情報の遊技情報数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報・カウント情報の個数(n)、n=0x00〜0x0F(0個〜15個)。
データ名:遊技情報の種別情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報1
データ名:遊技情報のカウント情報1
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:カウント情報1
データ名:遊技情報の種別情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:種別情報n
データ名:遊技情報のカウント情報n
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:カウント情報n
〔7.2.1.6.1 主制御状態1〕
主制御状態1の各ビット詳細は、図263に示す内容と同様である。このため、説明は省略する。
遊技機状態信号1〜4は、大当り1、大当り2、大当り3以外の遊技機状態を設定する場合に使用する。なお、遊技機状態信号1〜4の信号は、遊技機の機種によって使用用途が異なる。
〔7.2.1.6.2 主制御状態2〕
主制御状態2の各ビットの詳細は、図264に示す内容と同様である。このため、説明は省略する。
〔7.2.1.6.3 不正検知状態1〕
図322は、不正検知状態1を示す図である。
不正検知状態1の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:設定変更中信号
詳細:設定変更中及び設定変更が行われたことを示す。なお、設定変更中〜設定変更後の発射又は計数まで信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=設定変更中及び設定確認後。
Bit:1
名称:設定確認中信号
詳細:設定確認中及び設定確認が行われたことをを示す。なお、設定確認中〜設定確認後の発射又は計数までは信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=設定確認中及び設定確認後。
Bit:2
名称:RWMクリア信号
詳細:RWMが初期化されたことを示す。0=正常、1=RWMクリア発生
Bit:3
名称:不正検知信号1(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:4
名称:不正検知信号2(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:5
名称:不正検知信号3(※)
詳細:上記の他、不正のおそれがあることを示す。0=正常、1=異常発生。
Bit:6〜7
名称:未使用
詳細:0固定
(※)遊技機の種類によって検知する不正の内容が異なる。また、各種不正を検知する機能を有している遊技機に限る。
〔7.2.1.6.4 不正検知状態2〕
図323は、不正検知状態2を示す図である。
不正検知状態2の詳細の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:前飾り開放
詳細:前飾り開放を検知したことを示す。0=正常、1=前飾り開放検知。
Bit:1
名称:裏機構部開放
詳細:裏機構部開放を検知したことを示す。0=正常、1=裏機構部開放検知。
Bit:2
名称:不正電波検知
詳細:管理遊技機枠で不正な電波を検知したことを示す。0=正常、1=不正電波検知。
Bit:3
名称:遊技球数クリア検知
詳細:遊技球数クリアを検知したことを示す。なお、遊技球数クリア後の発射又は計数まで信号のオンを継続し、その後30秒で信号をオフする。0=正常、1=遊技球数クリア検知。
Bit:4
名称:入賞球数異常1検知
詳細:主制御が検出した入賞個数と枠制御が検出した入賞個数の差が100球以上となったことを示す。0=正常、1=入賞球数異常1検知。
Bit:5
名称:入賞球数異常2検知
詳細:発射球数と総戻り球数(入賞個数+非入賞個数)の差が100球以上となったことを示す。0=正常、1=入賞球数異常2検知
Bit:6,7
名称:未使用
詳細:0固定
〔7.2.1.6.5 不正検知状態3〕
図324は、不正検知状態3を示す図である。
不正検知状態3の詳細の詳細は、以下の通りである。
Bit:0
名称:小球検知
詳細:10.7mm以下の球を検知したことを示す。0=正常、1=小球検知。
Bit:1
名称:鉄球検知
詳細:鉄球を検知したことを示す。0=正常、1=鉄球検知。
Bit:2〜7
名称:未使用
詳細:0固定
〔7.2.1.6.6 遊技情報〕
遊技情報は、種別情報(上位1バイト)とカウント情報(下位1バイト)の計2バイトで構成される。種別情報は、遊技機で発生した入賞口入賞等の情報である。また、カウント情報は種別情報で発生した個数情報である。
遊技情報の詳細は、図266の内容と同様である。このため、説明を省略する。
〔(1)種別情報〕
種別情報の詳細は、図267の内容と同様である。このため、説明を省略する。
〔(a)データ種別(上位4Bit)の詳細〕
図325は、データ種別(上位4Bit)の詳細を示す図である。
Bit4〜7:0
種別名称:未使用
内容:−
Bit4〜7:1
種別名称:始動口入賞
内容:始動口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:2
種別名称:大入賞口入賞
内容:大入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:3
種別名称:入賞口入賞
内容:入賞口に入賞したことを通知する。
Bit4〜7:4
種別名称:ゲート通過
内容:ゲート通過したことを通知する。
Bit4〜7:5〜8
種別名称:未使用
内容:−
Bit4〜7:9
種別名称:図柄確定回数
内容:特別図柄の変動回数を通知する。
Bit4〜7:10
種別名称:特別図柄当り
内容:役物連続作動装置が作動又は役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動したことを通知する。
Bit4〜7:11
種別名称:未使用
内容:−
Bit4〜7:12
種別名称:役物回数(大入賞口開放回数)
内容:役物連続作動装置が未作動時の大入賞口の開放を通知する。
Bit4〜7:13
種別名称:特定領域通過
内容:特定領域を通過したことを通知する。
Bit4〜7:14
種別名称:予備
内容:データ種別「1〜4、9、10、12、13」以外のデータを通知する場合に使用する。予備は、遊技機の機種によって使用用途が異なる。
Bit4〜7:15
種別名称:未使用
内容:−
〔(b)データ種別毎に設定するデータ番号(下位4Bit)の詳細〕
図326は、データ種別毎に設定するデータ番号(下位4Bit)の詳細を示す図である。
種別情報(1バイト)には、データ種別(Bit4〜7)とデータ番号(Bit0〜3)が含まれる。
データ種別(Bit4〜7):0=未使用
データ番号(Bit0〜3):0〜15=未使用
データ種別(Bit4〜7):1=始動口入賞
データ番号(Bit0〜3):始動口番号を示す。1=始動口1、2=始動口2、3=始動口3、0と4〜15 は未使用。
データ種別(Bit4〜7):2=大入賞口入賞
データ番号(Bit0〜3):大入賞口番号を示す。1=大入賞口1、2=大入賞口2、0と3〜15=未使用。
データ種別(Bit4〜7):3=入賞口入賞
データ番号(Bit0〜3):入賞口 番号を示す。1〜15=入賞口番号1〜15、0=未使用。
データ種別(Bit4〜7):4=ゲート通過
データ番号(Bit0〜3):通過ゲート番号を示す。1=通過ゲート1、2=通過ゲート2、0と3〜15=未使用。
データ種別(Bit4〜7):5〜8=未使用
データ番号(Bit0〜3):−
データ種別(Bit4〜7):9=図柄確定回数
データ番号(Bit0〜3):特図番号を示す。1=特図1、2=特図2、0と3〜15は未使用。
データ種別(Bit4〜7):10=特別図柄当り
データ番号(Bit0〜3):特別図柄当り種別を示す。1=役物連続作動装置が作動(大当り)、2=役物連続作動装置が未作動の場合に特別電役物が作動(小当り)、0と3〜15は未使用。
データ種別(Bit4〜7):11=未使用
データ番号(Bit0〜3):−
データ種別(Bit4〜7):12=役物回数(大入賞口開放回数)
データ番号(Bit0〜3):役物番号を示す。1=役物1、0と2〜15は未使用。
データ種別(Bit4〜7):13=特定領域通過
データ番号(Bit0〜3):1=特定領域1、0と2〜15=未使用。
データ種別(Bit4〜7):14=予備
データ番号(Bit0〜3):1〜4=予備番号、0と5〜15=未使用。
データ種別(Bit4〜7):15=未使用
データ番号(Bit0〜3):0〜15=未使用
〔(2)カウント情報〕
カウント情報は、データ種別毎に設定内容が異なる。
以下に、データ種別毎の詳細内容とデータ格納例を示す。
(a) データ種別が始動口入賞、大入賞口入賞 、入賞口入賞の場合
図327は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は賞球球数(上位4Bit、Bit4〜7)と入賞個数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、種別情報毎の入賞時の賞球球数を示しており、1〜15=賞球球数(1(個)〜15(個))である。
入賞個数(Bit0〜3)は、種別情報毎の入賞個数を示しており、1(個)固定である。
図328は、(例1)始動口入賞において、3個賞球の始動口1に2個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):1=始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報2
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):1=始動口入賞
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=始動口1
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):3=3個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
なお、遊技情報は、0x1131が2データ(遊技情報1、遊技情報2)設定される。
図329は、(例2)大入賞口入賞において、15個賞球の大入賞口2に3個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報2
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報:遊技情報3
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):2=大入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=大入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):15=15個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
なお、遊技情報は、0x22F1が3データ(遊技情報1、遊技情報2、遊技情報3)設定される。
図330は、(例3)入賞口入賞において、1個賞球の入賞口2に1個入賞した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):3=入賞口
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=入賞口2
カウント情報(1バイト)の賞球球数(Bit4〜7):1=1個賞球
カウント情報(1バイト)の入賞個数(Bit0〜3):1=1個入賞
遊技情報は、0x3211が1データ(遊技情報1)設定される。
(b)データ種別がゲート通過の場合
図331は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)とゲート通過(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、ゲート通過を示しており、1(回)固定である。
図332は、(例1)ゲート通過において、通過ゲート1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):4=ゲート通過
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=通過ゲート1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)のゲート通過(Bit0〜3):1=1回通過
遊技情報は、0x4101が1データ(遊技情報1)設定される。
(c)データ種別が図柄確定回数の場合
図333は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と図柄確定回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、図柄確定回数を示しており、1(回)固定である。
図334は、(例1)図柄確定回数において、特別図柄1が1回停止した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):9=図柄確定回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=特別図柄1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の図柄確定回数(Bit0〜3):1=1回停止
なお、遊技情報は、0x9101が1データ(遊技情報1)設定される。
(d)データ種別が特別図柄当りの場合
図335は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と当り回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、当り回数を示しており、1(回)固定である。
図336は、(例1)役物連続作動装置が作動(大当り)において、役物連続作動装置が1回作動(大当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=大当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0〜3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xA101が1データ(遊技情報1)設定される。
図337は、(例2)役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が作動(小当り)において、役物連続作動装置が未作動の場合に特別電動役物が1回作動(小当り)した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):10=特別図柄当り
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):2=小当り
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の当り回数(Bit0〜3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xA201が1データ(遊技情報1)設定される。
(e)データ種別が役物回数(大入賞口開放回数)の場合
図338は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と役物回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、役物回数を示しており、1(回)固定である。
図339は、(例1)役物回数において、役物1が1回開放した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):12=役物回数
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=役物1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0〜3):1=1回開放
なお、遊技情報は、0xC101が1データ(遊技情報1)設定される。
(f)データ種別が特定領域通過の場合
図340は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と特定領域通過(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、特定領域通過を示しており、1(回)固定である。
図341は、(例1)特定領域通過において、特定領域通過1を1回通過した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):13=特定領域通過
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=特定領域1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0〜3):1=1回通過
なお、遊技情報は、0xD101が1データ(遊技情報1)設定される。
(g)データ種別が特定領域通過の場合
図342は、カウント情報の詳細を示す図である。
カウント情報は未使用(上位4Bit、Bit4〜7)と回数(下位4Bit、Bit0〜3)で構成されている。
賞球球数(Bit4〜7)は、未使用であり、0固定である。
入賞個数(Bit0〜3)は、回数を示しており、1(回)固定である。
図343は、(例1)予備において、予備1が1回発生した場合の例を示す図である。
遊技情報:遊技情報1
種別情報(1バイト)のデータ種別(Bit4〜7):14=予備
種別情報(1バイト)のデータ番号(Bit0〜3):1=予備1
カウント情報(1バイト)の未使用(Bit4〜7):0固定
カウント情報(1バイト)の役物回数(Bit0〜3):1=1回発生
なお、遊技情報は、0xE101が1データ(遊技情報1)設定される。
〔7.2.2.計数通知〕
図344は、計数通知の詳細を示す図である。
電文名:計数通知
電文長:7バイト
送信方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して本電文で計数情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x07
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x02
〔No3〕
データ名:計通通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:シーケンス番号(0x00〜0xFF(0〜255))
〔No4〕
データ名:計数球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:計数球数(0x00〜0xFA(0球〜250球))
〔No5〕
データ名:計数累積球数
データ長:2バイト
バイトオーダ:L
内容:計数累積球数(0x00〜0xFFFF(0球〜65535球))、格納例は、計数累積球数10000球の場合、 0x1027である。
〔No6〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.2.1.計数通番(計数通番7.2.2.No3)通知について)〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で計数通番(7.2.2.No3)を通知する。
(1)電源投入時は、通番「0x00(0)」を通知する。
(2)電源投入以降は、通知する毎に通番を更新(+1)する。
(3)計数通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.2.2.計数累積球(計数累積球(計数累積球(7.2.2.No5)通知について)〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で計数累積球数(7.2.2.No5)を通知する。
(1)計数累積球数が「0xFFFF(65535球)」の次の値は「0x0000(0球)」に更新する。
(2)遊技機の電源投入時は、計数累積球数を「0」クリアする。
〔7.2.3.貸出通知〕
図345は、貸出通知の詳細を示す図である。
電文名:貸出通知
電文長:5バイト
送信方向:CM→枠制御
電文概要:CMは、枠制御に対して本電文で貸出情報を通知する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x13
〔No3〕
データ名:貸出通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:シーケンス番号(0x00〜0xFF(0〜255))
〔No4〕
データ名:貸出球数
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:遊技球の貸出球数(0x00〜0xFF(0球〜255球))
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.3.1.貸出通知(7.2.3.)について〕
CMは、計数通知を受信した場合に枠制御に対して貸出通知を通知する。
ただし、以下のいずれかに該当する場合は、貸出球数「0」で通知する。
(1)遊技機情報通知が未受信の場合
(2)遊技機情報種別「0x02:ホールコン・不正監視情報」以外で通知された場合
(3)計数通知の計数球数が「1」以上で通知された場合
上記に該当しない場合限り、CMは枠制御に対して貸出球数「1」以上を通知可能とする。
〔7.2.3.2.貸出通番(7.2.3.No3)について〕
CMは、枠制御に対して以下の制御で貸出通番を通知する。
(1)枠制御と通信開始時は、通番を「0」で通知する。
(2)貸出受領結果応答で受信した貸出通番を更新(+1)して次回の貸出通知で通知する。
(3)貸出通番「0xFF(255)」の次の値は「0x01(1)」に更新(+2)する。
〔7.2.4.貸出通知受領結果応答〕
図346は、貸出通知受領結果応答の詳細を示す図である。
電文名:貸出通知受領結果応答
電文長:5バイト
送信方向:枠制御→CM
電文概要:枠制御は、CMに対して貸出情報の受領結果を応答する。
〔No1〕
データ名:電文長
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x05
〔No2〕
データ名:コマンド
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:0x03
〔No3〕
データ名:貸出通番
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:シーケンス番号(0x00〜0xFF(0〜255))
〔No4〕
データ名:貸出球数受領結果
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:貸出球数受領結果、0x00=正常、0x01=異常、上記以外の値が通知された場合は、異常とする。
〔No5〕
データ名:チェックサム
データ長:1バイト
バイトオーダ:−
内容:チェックサムのデータ
〔7.2.4.1.貸出通番(7.2.4.No3)について〕
枠制御は、CMに対して以下の制御で貸出通番を応答する。
(1)貸出球数受領結果が正常(0x00)の時は、CMから受信した貸出通番を応答する。
(2)貸出球数受領結果が異常(0x01)の時は、貸出受領結果が正常(0x00)の時にCMから受信した貸出通番を応答する。
(3)遊技機の電源投入時は、貸出通番を「0」クリアする。
〔7.2.4.2.貸出球数受領結果(7.2.4.No4)について〕
枠制御は、以下の場合に貸出球数受領結果「異常(0x01)」を応答する。
(1)CMから通知された貸出通番(7.2.3.No3)が連続していない場合
(2)遊技機が球抜き動作中の場合
(3)遊技球数に貸出球数を加算した結果が990000球を超える場合
〔8.枠制御とCM間通信シーケンス〕
〔8.1.基本通信シーケンス〕
図347は、基本通信シーケンスを示す図である。
枠制御3150は、1次局であり、CM3072は、2次局である。
〔F200〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F201〕枠制御3150は、遊技機情報通知(計数通番=m)を、CM3072に送信する。
〔F202〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k)を、枠制御3150に送信する。
〔F203〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k)を、CM3072に送信する。
〔F204〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1)を、CM3072に送信する。
枠制御3150は、CM3072に対して300ms(※1)の周期で遊技機情報通知(7.2.1.)を通知し、遊技機情報通知(7.2.1.)から100ms(※2)経過後に計数通知(7.2.2.)を通知する。
CM3072は、計数通知(7.2.2.)を受信してから枠制御3150に対して170ms以内に貸出通知(7.2.3.)を通知する。
枠制御3150は、CM3072からの貸出通知(7.2.3.)に対して10ms以内に貸出受領結果応答(7.2.4.)を応答する。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.2.起動シーケンス〕
〔8.2.1.遊技機が先に起動した場合のシーケンス〕
図348は、遊技機が先に起動した場合のシーケンスを示す図である。
〔F210〕電源オフの状態で、〔F211〕枠制御3150のVLはOFFであり、〔F212〕CM3072のVLとPSIはOFFである。
〔F213〕電源オンとなり、枠制御3150及びCM3072に電源が供給される。
〔F214〕枠制御3150のVLはOFFであり、〔F215〕CM3072のVLとPSIはOFFである。CM3072は、起動完了までVL=OFFとする。
〔F216〕遊技機起動中の状態から〔F217〕遊技機起動完了の状態に移行する。〔F218〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=0)を、CM3072に送信する。〔F219〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=0)を、CM3072に送信する。遊技機は、CM3072の起動完了に関係なく、電文を送信し、通番も更新して通知する。ただし、CM3072は、〔F220〕CM起動中の状態であるため、遊技機からの電文は受信できない。
〔F221〕CM3072の起動が完了する。
これにより、〔F222〕遊技球の発射が可能となり(VL=ON)、計数ボタンが有効となる(PSI=ON)。
〔F223〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F224〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m)を、CM3072に送信する。
起動が完了したCM3072は、これらの通知を受信可能である。
CM3072は、起動完了後、遊技機から通知された電文の受信を開始する。通知された通番から管理する。
〔8.2.2.CMが先に起動した場合のシーケンス〕
図349は、CMが先に起動した場合のシーケンスを示す図である。
〔F230〕枠制御3150が電源オフの状態で、〔F231〕CM3072が電源オンとなる。
〔F232〕CM3072では、VL=OFF、PSI=OFFである。
CM3072が、〔F233〕CM起動中の状態から、〔F234〕CM起動完了の状態に移行すると、〔F232〕CM3072では、VL=ON、PSI=ONとなる。CM3072は、これ以降は、遊技機情報通知を受信するまで、〔F236〕遊技機接続待ちの状態となる。
〔F237〕枠制御3150の電源がオンとなり、〔F238〕遊技機起動中の状態から、〔F239〕遊技機起動完了の状態に移行すると、〔F240〕枠制御3150及びCM3072では、VL=ON、PSI=ONとなる。
〔F241〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=0)を、CM3072に送信する。
〔F242〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=0)を、CM3072に送信する。
遊技機は、起動完了後、CM3072に対して電文を通知する。電源ON後は、通番0から開始する。
CM3072は、遊技機から通知された電文の受信を開始する。通知された通番から管理する。
〔F243〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n)を、CM3072に送信する。
〔F244〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=n)を、CM3072に送信する。
〔8.3.遊技機情報通知シーケンス〕
図350は、遊技機情報通知シーケンスを示す図である。
枠制御は、CMに対して以下の通知条件で遊技機情報を通知する。なお、通知条件が重なった場合は、優先順位に応じて通知する。
遊技機情報種別:(1)ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)
通知条件:遊技機起動完了から300ms(※1)の周期で通知する。
優先順位:1
遊技機情報種別:(2)遊技機設置情報
通知条件:遊技機起動完了から60s(※2)経過後に通知する。その後、60s(※2)周期で通知する。
優先順位:2
遊技機情報種別:(3)遊技機性能情報
通知条件:遊技機起動完了から180s(※3)経過後に通知する。その後、180s(※3)周期で通知する。
優先順位:3
遊技機情報種別:(4)ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし)
通知条件:遊技機起動完了から300ms(※1)周期で通知する。その後、300ms(※1)周期で通知する。
優先順位:4
〔8.3.1.遊技機情報通知の基本シーケンス(遊技情報なし)〕
図351は、遊技機情報通知の基本シーケンス(遊技情報なし)を示す図である。
〔F250〕遊技機の起動が完了すると、〔F251〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
この情報を受信するまでは、CM3072は、〔F252〕遊技機接続待ちの状態である。
〔F253〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F254〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F255〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F256〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F257〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F258〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F259〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F260〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F261〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。
〔F262〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。ここでは、遊技機設置情報と遊技機性能情報の通知タイミングが重なったため、有線順位が高い遊技機設置情報を先に通知する。
〔F263〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F264〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F265〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F266〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機性能情報)を、CM3072に送信する。ここでは、遊技機設置情報を通知後、遊技機性能情報を通知している。
(※1)枠制御3150は、ホールコン・不正監視情報を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、遊技機設置情報を60s以上62s以内の範囲で通知する。
(※3)枠制御3150は、遊技機性能情報を180s以上186s以内の範囲で通知する。
〔8.3.2.ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合〕
図352及び図353は、ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり)と遊技機設置情報/遊技機性能情報が重なった場合のシーケンスを示す図である。
〔F270〕遊技機の起動が完了すると、〔F271〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
この情報を受信するまでは、CM3072は、〔F272〕遊技機接続待ちの状態である。
〔F273〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F274〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F275〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F276〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F277〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり))を、CM3072に送信する。遊技機設置情報を通知するタイミングで、遊技情報を保持している場合は、ホールコン・不正監視情報を先に通知する。
〔F278〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F279〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F280〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F281〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機設置情報)を、CM3072に送信する。保持している遊技情報がなくなったタイミングで、遊技機設置情報を通知する。
〔F282〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報なし))を、CM3072に送信する。
〔F283〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F284〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F285〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F286〕枠制御3150は、遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報(遊技情報あり))を、CM3072に送信する。遊技機性能情報を通知するタイミングで、遊技情報を保持している場合は、ホールコン・不正監視情報を通知する。
〔F287〕枠制御3150は、計数通知を、CM3072に送信する。
〔F288〕CM3072は、貸出通知を、枠制御3150に送信する。
〔F289〕枠制御3150は、貸出受領結果応答を、CM3072に送信する。
〔F290〕枠制御3150は、遊技機情報通知(遊技機性能情報)を、CM3072に送信する。保持している遊技情報がなくなったタイミングで、遊技機性能情報を通知する。
(※1)枠制御3150は、ホールコン・不正監視情報を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、遊技機設置情報を60s以上62s以内の範囲で通知する。
(※3)枠制御3150は、遊技機性能情報を180s以上186s以内の範囲で通知する。
〔8.4.計数通知シーケンス〕
図354及び図355は、計数通知シーケンスを示す図である。
〔F300〕枠制御3150において、計数ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F301〕遊技球数=1000であり、〔F302〕持ち球数=100である。
〔F303〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F304〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)。枠制御3150は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=100+250)。
この時点で、〔F305〕遊技球数=750であり、〔F306〕持ち球数=350である。
〔F307〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F308〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F309〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=750)を、CM3072に送信する。
〔F310〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)。枠制御3150は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=350+250)。
この時点で、〔F311〕遊技球数=500であり、〔F312〕持ち球数=600である。
〔F313〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+1、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F314〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+1、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F315〕枠制御3150において、計数ボタン離す(非押下)を検知したものとする。
〔F316〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。
〔F317〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。
この時点で、〔F318〕遊技球数=500であり、〔F319〕持ち球数=600である。
〔F320〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+2、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F321〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+2、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F322〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+3、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。
(※1)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.5.貸出通知シーケンス〕
図356は、貸出通知シーケンスを示す図である。
〔F330〕CM3072において、貸出ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F331〕遊技球数=50である。
〔F332〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=50)を、CM3072に送信する。
〔F333〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F334〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。CM3072は、貸出を通知する(貸出通番=k、貸出球数=125、DCは、1球〜125球の範囲内で通知する)。
〔F335〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、貸出球数を遊技球数へ加算し(遊技球数=50+125)、貸出球数受領結果を応答する(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)。CM3072は、貸出球数受領結果を確認する。
〔F336〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
この時点で、〔F337〕遊技球数=175である。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
〔8.6.専用ケーブル断線時の復旧シーケンス〕
図357及び図358は、専用ケーブル断線時の復旧シーケンスを示す図である。
最初の時点で、〔F340〕遊技球数=175である。
〔F341〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F342〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F343〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F344〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F345〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F346〕ここで、専用ケーブル3110が断線したものとする。CM3072は、DCに専用ケーブル断線を通知し、VL=OFFとする。
これにより、〔F347〕枠制御3150では、VL=OFF(発射不能状態)となり、〔F348〕CM3072では、VL=OFF(発射不能状態)、PSI=OFF(計数ボタン無効状態)となる。
〔F349〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。計数ボタン無効となるため、計数球数0球を通知する(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F350〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
この時点で、〔F351〕遊技球数=1000である。
〔F351〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。ただし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F353〕ここで、専用ケーブル3110が復旧したものとする。枠制御3150及びCM3072では、VL=ON(遊技球の発射許可状態)となり、PSI=ON(計数ボタン有効状態)となる。店員処理で遊技球数を確認し、エラーを復帰させる。CM3072は、VL=ON後に専用ケーブル接続状況を確認する。
〔F354〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+3、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F355〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+3、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F356〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=0、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。遊技機との接続開始時に貸出通知0を通知する。
この時点で、〔F357〕遊技球数=1000である。
〔F358〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=異常)を、CM3072に送信する。
〔F359〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+4、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F360〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+4、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F361〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k+1(=1)、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。貸出受領結果応答の貸出である。通番を更新して通知する。
〔F362〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k+1、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔8.7.計数中の通信異常〕
図359及び図360は、計数中の通信異常を示す図である。
〔F370〕枠制御3150において、計数ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F371〕遊技球数=1000であり、〔F372〕持ち球数=100である。
〔F373〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=1000)を、CM3072に送信する。
〔F374〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=250、計数累積球数=250)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m、計数球数=250)。枠制御3150は、持ち球数に計数球数を加算する(持ち球数=100+250)。
この時点で、〔F375〕遊技球数=750であり、〔F376〕持ち球数=350である。
〔F377〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=0)を、枠制御3150に送信する。
〔F378〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。
〔F379〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=750)を、CM3072に送信する。
〔F380〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=250、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、計数を通知する(計数通番=m+1、計数球数=250)。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。
この時点で、〔F381〕遊技球数=500であり、〔F382〕持ち球数=350である。
〔F383〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=500)を、CM3072に送信する。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。CM3072は、遊技機情報通知の通信異常を検知し、最大300ms後にVL=OFFとする。
〔F384〕枠制御3150では、VL=OFF(発射不能状態)となり、〔F385〕CM3072では、VL=OFF(発射不能状態)、PSI=OFF(計数ボタン無効状態)となる。
この時点で、〔F386〕遊技球数=500である。
〔F387〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)を、CM3072に送信する。計数ボタンが無効となるため、計数球数0球を通知する(計数通番=m+2、計数球数=0、計数累積球数=500)。しかし、この通知は、CM3072に到達しない。
〔F388〕CM3072は、DCのエラー復旧待ちの状態となる。店員処理で遊技球数及び持ち球数を確認し、エラーを復旧させる。CMは、DCがエラー復旧してからVL=ONとする。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
(※2)枠制御3150は、計数通知を90ms以上100ms以内の範囲で通知する。
〔8.8.貸出時の通信異常〕
図361は、貸出時の通信異常を示す図である。
〔F400〕CM3072において、貸出ボタン押下を検知したものとする。
この時点で、〔F401〕遊技球数=50である。
〔F402〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n、遊技球数=50)を、CM3072に送信する。
〔F403〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F404〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。CM3072は、貸出を通知する(貸出通番=k、貸出球数=125、DCは、1球〜125球の範囲内で通知する)。
この時点で、〔F405〕遊技球数=175である。
〔F406〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=正常)を、CM3072に送信する。しかし、この応答は、CM3072に到達しない。CM3072は、貸出受領結果応答未受信のため、貸出未完了と判断する。
〔F407〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+1、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
〔F408〕枠制御3150は、計数通知(計数通番=m+1、計数球数=0、計数累積球数=0)を、CM3072に送信する。
〔F409〕CM3072は、貸出通知(貸出通番=k、貸出球数=125)を、枠制御3150に送信する。前回通知した貸出通知が枠制御に届いているか分からないため、再送する。
この時点で、〔F410〕遊技球数=175である。
〔F411〕枠制御3150は、貸出受領結果応答(貸出通番=k、貸出球数受領結果=異常)を、CM3072に送信する。枠制御3150は、貸出通知の貸出通番の連続性をチェックし、連続していない場合は、異常を応答する。前回の貸出通知と通番が一致している場合、貸出通知が枠制御に届いていると判断し、貸出を完了する。
この時点で、〔F412〕遊技球数=175である。
〔F413〕枠制御3150は、遊技機情報通知(通番=n+2、遊技球数=175)を、CM3072に送信する。
(※1)枠制御3150は、遊技機情報通知を300ms以上310ms以内の範囲で通知する。
〔第5章〕
〔下発射管理遊技機用電源ユニット〕
〔1 概要・適用範囲〕
本章では、下発射管理遊技機の電源ユニットの性能・機能について説明する。
電源ユニットは、放熱穴を設けた有色樹脂ケースを使用する。
〔2 外形寸法・重量〕
図362は、電源ユニットの外形寸法・重量を示す図である。
外形寸法は、電源ユニットの製品(ケースを含む全体)が、縦Ymm、横Xmm、高Zmmであり、電源ユニットの基板が、縦162mm、横179mmである。XYZは、少なくとも基板が収納可能な値とする。(注1)ケース設計により可変となる。
重量は、Ag(エーグラム)である。Aは、ケースを含む製品の重量である。
〔3 入力仕様〕
〔3.1 入力電源仕様〕
図363は、電源ユニットの入力電源仕様を示す図である。
入力電圧は、AC85V〜115Vである。
周波数は、47Hz〜63Hzである。
突入電流は、28Aである。
効率は、86%以上である。
(注1)AC200V入力保護機能あり。
保護機能動作時、保護部品劣化の懸念のため、自動復帰ではなく、部品交換にて復帰する。
(注2)AC100V入力、Duty100%の定格負荷(DC36V生成部の出力で200VA)、コールドスタートでの数値。
電源再投入(OFF/ON)については、ON時間3秒、OFF時間1秒で規定する。
(注3)AC100V入力、Duty100%の定格負荷(DC36V生成部の出力部で200VA)の数値である。効率(%)=全出力電力÷有効電力×100で規定する。
〔3.2 入力信号仕様〕
図364は、電源ユニットの入力信号仕様を示す図である。
電源遮断スイッチは、遮断を検出時、全電源出力を停止する。その後遮断解除を検出しても、電源は出力せず、電源OFF状態を保持する。電源スイッチがON時のみ有効である。電源OFF状態の解除は、電源スイッチのON/OFFで行う。
〔4 出力仕様〕
〔4.1 出力電源仕様〕
図365及び図366は、電源ユニットの出力電源仕様を示す図である。
出力電圧は、DC5V−1、DC12V−1、DC36V−1、DC12V−2、DC36V−2である。
出力変動(注1)は、±5%、±5%、±5%、±5%、±7%である。
リップル電圧(注1)は、出力電圧の1%以下、出力電圧の2%以下である。
最小出力電流は、0Aである。
定格出力電流(注2)は、2.0A、4.0A、2.5A、10.0A、6.0Aである。
最大出力電流(注3)は、2.5A、5.0A、4.0A、10.0A、6.0Aである。
定格出力電力(注4)は、200VAである。
最大出力電力(注5)は、300VAである。
回路形式は、DC−DCコンバータ、DC−DCコンバータ、AC−DCコンバータ、DC−DCコンバータ、DC36V−1と分離である。
過電流保護(短絡保護を含む)は、有(注6)2.6A超、有(注6)5.1A超、有(注6)8A、有(注6)10.1A超、有(注6)8Aである。
過電圧保護は、有(注7)である。
過熱保護は、有(注8)である。
瞬停保持時間(AC遮断検知時間)は、25msである。
出力保持時間、立上り時間、立下り時間の詳細は、〔4.2タイミングチャート〕を参照である。
(注1)各電源系統単独でDuty100%の定格出力時の数値である。急激な負荷変化は50−100%の範囲とする。
(注2)各電源系統単独でDuty100%の定格出力時の数値である。
(注3)各電源系統単独の数値である。
(注4)AC100V入力、DUTY100%でDC36V生成部の出力での数値である。
(注5)AC100V入力でDC36V生成部の出力での数値である。ただし、一定条件を超えた場合、過負荷保護機能によりDC12V−2/DC36V−2を停止する。出力電力(AC100V入力でDC36V生成部の出力)の動作は以下の通りである。
(1)200VA以下では、Duty100%で出力可能であり保護機能は動作しない(グラフのA点)。
(2)300VAを連続X秒以上出力した場合、保護機能によりDC12V−2/DC36V−2を停止する。
(3)201VA−300VAの範囲では、図366に示すグラフのA点と同等の発熱量(検出はDC36V生成部の電流値)になるようにDuty調整が必要である。Duty調整を行わず(ii)同等の発熱量に至った場合は、保護機能によりDC12V−2/DC36V−2を停止する。
(注6)IC、保護素子又は保護回路を搭載する。DC5V−1/DC12V−1/DC12V−2の過電流値は、最大出力電流値よりも確実に大きい値で設定する(最大出力電流値では過電流保護が動作しない)。過電流保護機能のIC/回路を設けた場合でも、短絡保護機能を搭載する。
(注7)保護素子又は保護回路を搭載する。
(注8) サーマルスイッチ等でAC−DCコンバータを停止する保護機能を搭載する。
〔4.2 電源及び信号タイミングチャート〕
図367は、電源及び信号タイミングチャートを示す図である。
DC5V−1/DC12V−1/DC36V−1、DC12V−2/DC36V−2、電源断検出信号(注1)、リセット信号(注1)は、以下に示す(1)〜(4)のタイミングチャートを参照する。数値はAC100V入力、Duty100%の定格負荷(DC36V生成部の出力で200VA)である。
(注1)電源断検出信号及びリセット信号は枠制御基板で生成しているが、DC5V−1の保持時間と関連があるため、参考用として記載している。検出電圧値及び規定時間は、設計値を記載している。
〔(1)立上り特性(電源起動時)〕
図368は、立上り特性(電源起動時)を示す図である。
AC−IN(100V)(50Hz/60Hz)は、正弦波状に立上り、電源起動時から立上る。
DC36V−1、DC36V−2は、放物線状に立上り、立上り200ms以下では、10%→90%となる。
DC12V−1、DC12V−2は、直線状に立上り、立上り200ms以下では、10%→90%となる。
DC5V−1は、直線状に立上り、立上り35ms以下では、10%→90%となる。
電源断検出信号は、DC36V−1、DC36V−2が28.6Vを超えた後、所定時間経過後(typ:130ms、100〜200ms)に、垂直に立上る。
リセット信号は、電源断検出信号が「H(ON)」となった後、所定時間経過後(typ:380ms、300〜500ms)に、垂直に立上る。
このように、DC36V−1等の電圧値が28.6Vを超えると、電源断検出信号及びリセット信号が、規定時間経過で、解除「H」となる。
〔(2)立下り特性(電源遮断時)〕
図369は、立下り特性(電源遮断時)を示す図である。
AC−IN(100V)(50Hz/60Hz)は、電源遮断時に立下る。
DC36V−1は、電源遮断時から25〜35ms経過後に、直線状に立下る。
DC12V−1は、DC36V−1が立下り始めた後に、直線状に立下る。
DC5V−1は、DC36V−1が28Vまで降下した後、10ms以上経過後に、直線状に立下る。
DC36V−2は、DC36V−1と同様に、直線状に立下る。
DC12V−2は、DC12V−1と同様に、直線状に立下る。
電源断検出信号は、DC36V−1が28Vまで降下したときに、垂直に立下る。
リセット信号は、電源断検出信号が立下った後、規定時間経過後(typ:170ms、120〜250ms)又はDC5V−1の降下後に、垂直に立下る。
瞬停保持時間(25ms〜35ms)経過後、DC36V−1の電圧が降下する。
DC36V−1の電圧値が28Vまで降下すると、電源断の状態と判断する電源断検出信号がアクティブ(GND)となる。
DC5V−1は、電源断検出信号の検出(アクティブ)後、10ms以上の電圧の保持を行う。
DC12V−1及びDC12V−2は、DC5V−1とは異なり、電圧の保持を行わない。
リセット信号は、電源断検出信号の検出後、規定時間経過又は5V電源の降下でGNDとなる。
〔(3)瞬間停電時−1(25ms未満の時)〕
全電源出力(DC5V−1、DC12V−1、DC36V−1、DC12V−2、DC36V−2)を保持する。
〔(4)瞬間停電時−2(25ms以上でDC36V−1が低下しきれず、DC5V−1が保持された時)〕
図370は、瞬間停電時−2(25ms以上でDC36V−1が低下しきれず、DC5V−1が保持された時)を示す図である。
AC−IN(100V)(50Hz/60Hz)は、瞬間停電時に立下る。瞬間停電が解除されると、余弦波状に立上る。
DC36V−1は、瞬間停電時から25〜35ms経過後に、直線状に立下る。瞬間停電が解除されると、直線状に立上る。
DC12V−1は、DC36V−1が立下り始めた後に、直線状に少しだけ立下る。瞬間停電が解除されると、直線状に立上る。
DC5V−1は、立下らない。
DC36V−2は、DC36V−1と同様に、直線状に立下る。瞬間停電が解除されると、余弦波状に立上る。瞬間停電が解除されると、余弦波状に立上る。
DC12V−2は、DC12V−1と同様に、直線状に少しだけ立下る。瞬間停電が解除されると、直線状に立上る。
電源断検出信号は、DC36V−1が28Vまで降下したときに、垂直に立下る。瞬間停電が解除され、DC36V−1が28.6Vを超えた後、所定時間経過後(typ:130ms、100〜200ms)に、垂直に立上る。
リセット信号は、電源断検出信号が立下った後、規定時間経過後(typ:170ms、120〜250ms)又はDC5V−1の降下後に、垂直に立下る。瞬間停電が解除され、電源断検出信号が「H(ON)」となった後、所定時間経過後(typ:380ms、300〜500ms)に、垂直に立上る。
瞬停保持時間(25ms〜35ms)経過後、DC36V−1の電圧が降下する。
DC36V−1の電圧値が28Vまで降下すると、電源断検出信号がアクティブ(GND)となる。
リセット信号は、電源断検出信号の検出後、規定時間経過でGNDとなる。
AC入力復帰後、降下していたDC36V−1の電圧値が28.6Vを超えると、電源断検出信号及びリセット信号が、規定時間経過で、解除「H」となる。
〔(5)瞬間停電時−2(25ms以上でDC36V−1が低下し、DC5V−1が保持されなかった時)〕
上記(2)の立下り特性後、上記(1)の立上り特性となる。
〔5 コネクタ仕様〕
〔5.1 CN1:接続部品1〕
図371は、CN1:接続部品1の仕様を示す図である。
ピンNo:1
信号名:AC100V−N
信号内容:AC100V入力(接地側)
備考:−
ピンNo:2
信号名:AC100V−L
信号内容:AC100V入力(非接地側)
備考:−
ピンNo:3
信号名:FG
信号内容:フレームGND
備考:−
〔5.2 CN2:接続部品2〕
図372は、CN2:接続部品2の仕様を示す図である。
ピンNo:1,2
信号名:GND
信号内容:GND
備考:−
ピンNo:3,4
信号名:DC36V−1
信号内容:メイン系36V電源
備考:−
ピンNo:5,6
信号名:GND
信号内容:GND
備考:−
ピンNo:7,8,9,10
信号名:DC12V−1
信号内容:メイン系12V電源
備考:−
ピンNo:11,12
信号名:GND
信号内容:GND
備考:−
ピンNo:13,14
信号名:DC5V−1
信号内容:メイン系5V電源
備考:−
ピンNo:15,16
信号名:GND
信号内容:GND
備考:−
〔5.3 CN3:接続部品3〕
図373は、CN3:接続部品3の仕様を示す図である。
ピンNo:1,2
信号名:GND
信号内容:GND
備考:遊技盤に供給
ピンNo:3,4,5,6
信号名:DC36V−2
信号内容:サブ系36V電源
備考:遊技盤に供給
ピンNo:7,8,9,10
信号名:GND
信号内容:GND
備考:遊技盤に供給
ピンNo:11,12,13,14
信号名:DC12V−2
信号内容:サブ系12V電源(注1)
備考:遊技盤に供給
ピンNo:15,16
信号名:GND
信号内容:GND
備考:遊技盤に供給
ピンNo:17,18
信号名:GND
信号内容:GND
備考:遊技機枠に供給
ピンNo:19,20,21,22
信号名:DC12V−2
信号内容:サブ系12V電源(注1)
備考:遊技機枠に供給
ピンNo:23,24
信号名:GND
信号内容:GND
備考:遊技機枠に供給
(注1)同一電源を遊技盤と遊技機枠の両方に供給する。
〔5.4 CN4:接続部品4〕
図374は、CN4:接続部品4の仕様を示す図である。
ピンNo:1,2
信号名:FG2
信号内容:フレームGND
備考:メインドロワコネクタと接続
〔5.5 CN5:接続部品5〕
図375は、CN5:接続部品5の仕様を示す図である。
ピンNo:1
信号名:FG3
信号内容:フレームGND
備考:遊技機枠の金属部と接続
〔5.6 CN6:接続部品6〕
図376は、CN6:接続部品6の仕様を示す図である。
ピンNo:1
信号名:FG1
信号内容:フレームGND
備考:遊技機枠の金属部と接続
〔5.7 CN7:接続部品7〕
図377は、CN7:接続部品7の仕様を示す図である。
ピンNo:1
信号名:GND
信号内容:GND
備考:電源遮断スイッチと接続
ピンNo:2
信号名:電源遮断スイッチ
信号内容:電源遮断スイッチ(「L」:電源出力、「H」:電源OFF)
備考:電源遮断スイッチと接続
〔6 絶縁仕様〕
図378は、電源ユニットの絶縁仕様を示す図である。
絶縁耐圧(入力−FG間)は、「AC1000Vを1分間印加で異常がないこと」である。
絶縁耐圧(入力−出力間)は、「AC1000Vを1分間印加で異常がないこと」である。
絶縁耐圧の備考は、50/60Hz、カットオフ電流20mAである。
絶縁抵抗は、DC500V印加で1MΩ以上である。
漏洩電流は、AC100V入力で1mA以下である。漏洩電流の備考は、50/60Hzである。
〔7 環境仕様〕
図379は、電源ユニットの環境仕様を示す図である。
使用環境温度は、0〜50℃である。
使用環境湿度は、20〜90%である。使用環境湿度の備考は、「結露なきこと」、「高温時は50%とする」である。
保存環境温度は、−10〜60℃である。
保存環境湿度は、20〜90%である。保存環境湿度のの備考は、「結露なきこと」、「高温時は50%とする」である。
〔8 規格〕
図380は、電源ユニットの規格を示す図である。
安全規格は、「電気用品安全法 準拠」である。
雑音端子電圧は、「電気用品安全法 準拠」である。
不要輻射は、「VCCIクラスA準拠」である。
静電気は、「単体:IEC61000−4−2 準拠」、「組込:遊技機での静電気試験に準拠」である。静電気の備考は、「単体:接触8kV、気中15kV、間接15kV」、「組込:接触20kV、気中20kV、間接20kV」である。
〔9 電源構成図〕
図381は、電源ユニットの電源構成図を示す図である。
電源ユニット5000は、AC100V及び信号入力部・接地処理部出力部5100、DC36V生成部5200、主制御基板用電源生成部5300、演出基板用電源生成部5400及びその他出力部5500を備えている。
AC100V及び信号入力部・接地処理部出力部5100は、電源スイッチ5101、ヒューズ5102、フィルタ5103、突入電力保護5104、サージ/過電圧保護5105、ノイズフィルタ5106、ノイズフィルタ5107及び電源遮断スイッチ5108を備えている。
DC36V生成部5200は、入力整流平滑5201、AC/DC通電流保護過電圧保護DC出力停止5202、絶縁トランス5203、出力整流平滑5204、及び、フィードバック回路5205を備えている。
DC36V生成部5200には、過電圧保護5206、過熱保護サーマルスイッチ5207、過負荷保護電源出力遮断5208が接続されている。
主制御基板用電源生成部5300は、短絡保護5301、短絡保護5302、12V生成1DC/DC通電流保護5306、及び、サージ/過電圧保護5307を備えている。
演出基板用電源生成部5400は、短絡保護5401、36V生成2分離回路5402、短絡保護5403、及び、12V生成2DC/DC過電流保護5404、及び、サージ/過電圧保護5405を備えている。
その他出力部5500は、DC36V−1(2.5A)LED5501、DC12V−1(4A)LED5502、DC5V−1(2A)LED5503、DC36V−2(6A)LED5504、及び、DC12V−2(10A)LED5505を備えている。
AC100V−L、AC100V−Nからの電力は、電源スイッチ5101、ヒューズ5102、フィルタ5103、突入電源保護5104を経由して、入力整流平滑5201及び過電圧保護5206に送信される。
ヒューズ5102とフィルタ5103の間には、サージ/過電圧保護5105、ノイズフィルタ5106、ノイズフィルタ5107、FG(AC100V)、FG1、FG2、FG3が接続されている。
入力整流平滑5201及び過電圧保護5206に送信された電力は、AC/DC通電流保護過電圧保護DC出力停止5202、絶縁トランス5203、出力整流平滑5204を経由して、フィードバック回路5205、過電流保護過電圧保護5206、過負荷保護電源出力遮断5208、短絡保護5301、短絡保護5302、短絡保護5305、短絡保護5401、短絡保護5403に送信される。
フィードバック回路5205、過電流保護過電圧保護5206、過熱保護サーマルスイッチ5207、電源遮断スイッチ5108からの電力又は信号は、AC/DC通電流保護過電圧保護DC出力停止5202に送信される。
短絡保護5301に送信された電力は、DC36V−1(2.5A)LED5501に送信される。
短絡保護5302に送信された電力は、12V生成1DC/DC過電流保護5303、サージ/過電圧保護5304を経由して、DC12V−1(4A)LED5502に送信される。
短絡保護5305に送信された電力は、SV生成1DC/DC過電流保護5306、サージ/過電圧保護5307を経由して、DC5V−1(2A)LED5503に送信される。
短絡保護5401に送信された電力、及び、過負荷保護電源出力遮断5209に送信された電力は、36V生成2分離回路5402を経由して、DC36V−2(6A)LED5504に送信される。
短絡保護5403に送信された電力、及び、過負荷保護電源出力遮断5209に送信された電力は、12V生成2DC/DC過電流保護5604、及び、サージ/過電圧保護5405を経由して、DC12V−2(10A)LED5505に送信される。
〔10 コネクタ及びスイッチの部品配置図〕
図382は、電源ユニットのコネクタ及びスイッチの部品配置図を示す図である。
図中の上側は、遊技機裏面上部であり、図中の右側は、遊技機裏面ヒンジ側であり、図中の下側は、遊技機裏面下部であり、図中の左側は、遊技機裏面開閉側である。
電源ユニットの基板の縦の長さAは、例えば、162mmである。
電源ユニットの基板の横の長さBは、例えば、179mmである。
電源ユニットの基板の上部には、7個のコネクタが配置されている。
図中左側から順番に、CN6、CN1、CN4、CN5、CN7、CN2、CN3が並んでいる。
7個のコネクタの詳細は、以下の通りである。
CN1:AC100V電源プラグ用コネクタ5601
CN2:メイン系電源出力用コネクタ5602
CN3:サブ系電源出力用コネクタ5603
CN4:メインドロワコネクタと接続するFG用コネクタ5604
CN5:揚上ユニット金属部と接続するFG用コネクタ5605
CN6:遊技機枠金属部と接続するFG用コネクタ5606
CN7:電源遮断スイッチと接続するコネクタ5607
〔第6章〕
〔ハードインターフェース仕様〕
〔(1)主制御基板―枠制御基板インターフェース〕
下発射管理遊技機の遊技盤と遊技機枠のメイン系となる主制御基板−枠制御基板間は、ドロワコネクタ36ピンで接続している。
コネクタのピン配置仕様と回路構成は、以下の通りである。
〔(A)コネクタピン配置仕様〕
図383は、ドロワコネクタ36ピンのコネクタピン配置仕様を示す図である。
ピンNo:1,2
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:3,4,5
信号:DC36V−1
内容:メイン系36V電源
方向:枠→盤(枠制御基板→主制御基板)
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:6,7,8
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:9,10
信号:BU電源
内容:主制御基板で使用するバックアップ電源(5V)
方向:枠→盤
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:11,12
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:13,14,15,16
信号:DC12V−1
内容:メイン系12V電源
方向:枠→盤
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:17,18
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:19
信号:枠上部開放スイッチ信号
内容:枠上部(前枠)の開放を検知する信号
方向:枠→盤
アクティブ:H:開放、L:閉
備考:(※1)
ピンNo:20
信号:枠下部開放スイッチ信号
内容:枠下部(前枠又は裏機構部)の開放を検知する信号
方向:枠→盤
アクティブ:H:開放、L:閉
備考:(※1)
ピンNo:21,22
信号:電源断検出信号(※4)
内容:電源断を検知する信号
方向:枠→盤
アクティブ:H:解除、L:検知
備考:(※1)
ピンNo:23
信号:CTX1
内容:主制御基板が送信する非同期シリアル信号
方向:盤→枠(主制御基板→枠制御基板)
アクティブ:(※2)
備考:(※3)
ピンNo:24
信号:CRX1
内容:主制御基板が受信する非同期シリアル信号
方向:枠→盤
アクティブ:(※2)
備考:(※1)
ピンNo:25
信号:RAMクリア信号
内容:主制御用RAMクリア信号
方向:枠→盤
アクティブ:H:非押下、L:押下
備考:(※1)
ピンNo:26
信号:発射停止信号
内容:主制御基板で発射を停止する信号
方向:盤→枠
アクティブ:H:発射可、L:停止
備考:(※3)
ピンNo:27,28
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:29,30
信号:DC5V−1
内容:メイン系5V電源
方向:枠→盤
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:31,32
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:33,34
信号:FG
内容:フレームGND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:35,36
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
(※1)アクティブの規定は、抵抗でプルアップした主制御基板入力部となる。信号は、枠制御基板からトランジスタアレイ等で出力する。
(※2)ソフトウェアのインターフェース仕様のコマンドに準じる。
(※3)アクティブの規定は、抵抗でプルアップした枠制御基板入力部となる。信号は、主制御基板からオープンコレクタ(ドレイン)で出力する。
(※4)電源断検出信号の解除(立上り)から300〜500ms以内に、枠制御CPUのリセット解除を行う。
〔(B)回路構成〕
図384は、主制御基板−枠制御基板間インターフェースの回路構成を示す図である。
主制御基板−枠制御基板間インターフェースの回路構成は、以下の通りである。
枠制御基板6200のCPU6201(枠制御基板CPU)は、CRX1を、IC2(反転バッファ)、IC3、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信する。
主制御基板6400のトランジスタ6401は、CTX1を、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300、R1、TC4/R2/C1(CRフィルタ正転バッファ)、IC1(UART拡張IC)を経由して、CPU6201に送信する。
主制御基板6400のトランジスタ6402は、発射停止信号を、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300、R1、IC2/R3/C2(CRフィルタ反転バッファ)に送信する。
枠制御基板6200のRAMクリアスイッチ6207からのRAMクリア信号は、R1、IC2/R3/C2(CRフィルタ反転バッファ)を経由して枠制御基板CPUに送信され、さらに、IC3、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
枠上部開放スイッチ6210からの枠上部開放スイッチ信号は、中継基板6212、R1、IC2/R3/C2(CRフィルタ反転バッファ)を経由して枠制御基板CPUに送信され、さらに、IC3、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
枠下部開放スイッチ6211からの枠下部開放スイッチ信号は、中継基板6212、R1、IC2/R3/C2(CRフィルタ反転バッファ)を経由して枠制御基板CPUに送信され、さらに、IC3、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
枠制御基板6200の電源断検出部6203からの電源断検出信号は、IC2(反転バッファ)、IC3、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
電源ユニット6100からのDC36V−1は、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
電源ユニット6100からのDC12V−1は、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
電源ユニット6100からのDC5V−1は、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。また、電源ユニット6100からのDC5V−1は、枠制御基板6200のD1、C3(バックアップ電源生成)、D1を経由して、枠制御基板CPUに送信され、さらに、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400に送信される。
電源ユニット6100のGNDは、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300を経由して、主制御基板6400と接続されている。
電源ユニット6100のFGは、メインドロワコネクタ・ハーネス・基板6300、主制御基板6400のFG用ハーネスを経由して、遊技盤FG接続部6500と接続されている。
図385は、主制御基板−枠制御基板間インターフェースの回路構成において使用する部品の定数、型名を示す図である。
部品番号:IC1
定数又は部品名:所定部品1
部品番号:IC2
定数又は部品名:所定部品2
部品番号:IC3
定数又は部品名:所定部品3
部品番号:IC4
定数又は部品名:所定部品4(所定部品2と同一の部品であってもよい。)
部品番号:R1
定数又は部品名:4.7kΩ
部品番号:R2
定数又は部品名:100Ω
部品番号:R3
定数又は部品名:1kΩ
部品番号:C1
定数又は部品名:100pF
部品番号:C2
定数又は部品名:0.1μF
部品番号:C3
定数又は部品名:0.47F
部品番号:D1
定数又は部品名:所定部品5
(※1)枠制御基板側は、5Vに抵抗R1でプルアップをしている。また、抵抗R2とコンデンサC1でCRフィルタを構成し、正転バッファ等(IC4)を挿入している。
(※2)枠制御基板側は、5Vに抵抗R1でプルアップをしている。また、抵抗R3とコンデンサC2でCRフィルタを構成し、反転バッファ(IC2)を挿入している。
(※3)バックアップ電源生成用として電気二重層コンデンサC3を使用している。枠制御CPUと主制御CPUで、バックアップ電源を共用しているが、ダイオードD1を枠制御CPU側に挿入して、バックアップ電源の分離を行っている。
(※4)枠制御基板からトランジスタアレイIC3で出力しているので、主制御基板側の抵抗値は、5Vの場合、4.7k〜10kΩであることが好ましい。他の電源を使用する場合、電流値0.5〜1mAとなる抵抗値であることが好ましい。
(※5)オープンコレクタ(ドレイン)出力のトランジスタ又はFET(ネットワーク品を含む)であることが好ましい。
(※6)遊技盤のFG接続は、メインドロワコネクタ基板から直接、遊技盤の金属部に接続する構成であってもよい。
〔第7章〕
〔(2)演出制御基板−その他演出用装置インターフェース〕
管理遊技機の遊技盤と遊技機枠のサブ系の演出制御基板−その他演出用装置間はドロワコネクタ40ピンで接続している。
コネクタのピン配置仕様と回路構成は、以下の通りである。
〔(A)コネクタピン配置仕様〕
図386は、ドロワコネクタ40ピンのコネクタピン配置仕様を示す図である。
ピンNo:1,2
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:3,4,5,6
信号:DC36V−2
内容:サブ系36V電源(遊技盤用)
方向:枠→盤(枠制御基板→主制御基板)
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:7,8,9,10
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:11,12,13,14
信号:DC12V−2
内容:サブ系12V電源(遊技盤用)
方向:枠→盤
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:15,16,17,18
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:19
信号:CS1
内容:チップセレクト信号
方向:盤→枠(主制御基板→枠制御基板)
アクティブ:H
備考:※1
ピンNo:20
信号:CLK1
内容:クロック信号
方向:盤→枠
アクティブ:立上り
備考:※1
ピンNo:21
信号:SOD1
内容:シリアル出力データ信号
方向:盤→枠
アクティブ:H
備考:※1
ピンNo:22
信号:SID1
内容:シリアル入力データ信号
方向:枠→盤
アクティブ:H
備考:※3
ピンNo:23
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:24
信号:CS2
内容:チップセレクト信号
方向:盤→枠
アクティブ:L
備考:※2
ピンNo:25
信号:CLK2
内容:クロック信号
方向:盤→枠
アクティブ:立上り
備考:※2
ピンNo:26
信号:SOD2
内容:シリアル出力データ信号
方向:盤→枠
アクティブ:H
備考:※2
ピンNo:27
信号:SID2
内容:シリアル入力データ信号
方向:枠→盤
アクティブ:H
備考:※3
ピンNo:28
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:29
信号:PIO1
内容:パラレル入出力データ信号
方向:枠→盤、盤→枠
アクティブ:−
備考:※4
ピンNo:30
信号:PIO2
内容:パラレル入出力データ信号
方向:枠→盤、盤→枠
アクティブ:−
備考:※4
ピンNo:31,32
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
ピンNo:33
信号:SP3+
内容:下スピーカ用音声信号+側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:34
信号:SP3−
内容:下スピーカ用音声信号−側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:35
信号:SP2+
内容:左スピーカ用音声信号+側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:36
信号:SP2−
内容:左スピーカ用音声信号−側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:37
信号:SP1+
内容:右スピーカ用音声信号+側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:38
信号:SP1−
内容:右スピーカ用音声信号−側
方向:盤→枠
アクティブ:−
備考:※5
ピンNo:39,40
信号:GND
内容:GND
方向:−
アクティブ:−
備考:−
(※1)アクティブの規定は、抵抗でプルアップした下ユニット基板入力部となる。信号は、遊技盤からCMOS5Vで出力する。
(※2)アクティブの規定は、抵抗でプルダウンした下ユニット基板入力部となる。信号は、遊技盤からCMOS5Vで出力する。
(※3)アクティブの規定は、遊技盤の演出制御基板入力部とる。信号は、下ユニット基板からCMOS5Vで出力する。
(※4)シリアル入出力で制御しないパラレル入出力信号となる。
(※5)遊技機を正面から見た場合の配置となる。
〔(B)回路構成〕
図387は、演出制御基板−その他演出用装置間インターフェースの回路構成を示す図である。
演出制御基板−その他演出用装置間インターフェースの回路構成は、以下の通りである。
演出制御基板7100(演出制御基板CPU)は、バッファ7901に格納されているCS1/CLK1/SOD1を、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200、前枠サブ中継基板7300、演出制御基板7100のR1を経由して、演出制御基板7100の下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)に送信する。
下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)からの情報は、上ユニット基板7402のR1、上ユニット基板7402のIC3/D1(ESD保護バッファ)を経由して、上ユニット基板7402のIC2(LEDドライバ)に送信される。
上ユニット基板7402のIC3/D1(ESD保護バッファ)からの情報は、演出制御基板7100のIC3/D1(ESD保護極性切替)に送信される。
左ユニット基板7403及び右ユニット基板7404についても同様の制御が実行される。
下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)からの情報(CS1、CLK1、SOL1)は、IC2(LEDドライバ)を経由して、演出スイッチユニット7405に送信される。
下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)からの情報(否定CS1、CLK1、SOL1)は、IC1(I/Oエキスパンダ)、IC4/IC5(振動回路)を経由して、演出スイッチユニット7405に送信される。
十字キースイッチユニット7406からの情報(SID1)は、IC1(I/Oエキスパンダ)を経由して、下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)に送信される。
下ユニット基板7401のIC3/D1(ESD保護極性切替)からの情報(SOD1)は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200を経由してバッファ7902に送信される。
サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200からのCS2/CLK2/SOD2は、下ユニット基板7401を経由して、上ユニット基板7402に送信される。
上ユニット基板7402からのSID2は、下ユニット基板7401を経由して、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200に送信される。
サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200からのPI01/PI02は、下ユニット基板7401を経由して、上ユニット基板7402に送信される。
サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200からのPI01/PI02は、演出制御基板7100のバッファ7903に送信される。
演出制御基板7100の音声アンプ7104からのSP1+/SP1−は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200、下ユニット基板7401、上ユニット基板7402を経由して、右スピーカ7407に送信される。
演出制御基板7100の音声アンプ7104からのSP2+/SP2−は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200、下ユニット基板7401、上ユニット基板7402を経由して、左スピーカ7408に送信される。
演出制御基板7100の音声アンプ7104からのSP3+/SP3−は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200を経由して、下スピーカ7409に送信される。
電源ユニット7500からのDC38V−2は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200を経由して、演出制御基板7100に送信される。
電源ユニット7500からのDC12V−2は、サブドロワコネクタ・ハーネス・基板7200を経由して、演出制御基板7100に送信される。
電源ユニット7500と演出制御基板7100とは、GNDにより接続されている。
図388は、演出制御基板−その他演出用装置間インターフェースの回路構成において使用する部品の定数、型名を示す図である。
部品番号:IC1
定数又は部品名:所定部品A
部品番号:IC2
定数又は部品名:所定部品B
部品番号:IC3
定数又は部品名:シュミットバッファ
部品番号:IC4
定数又は部品名:任意
部品番号:IC5
定数又は部品名:任意
部品番号:D1
定数又は部品名:ESD素子
部品番号:R1
定数又は部品名:4.7kΩ
(※1)遊技盤からCMOS5Vで出力し、下ユニット基板側は、GNDに4.7kΩでプルダウンする。また、ノイズ対策用のESD素子、バッファを挿入している。
(※2)IC3で後段のLEDドライバとI/Oエキスパンダの入力論理に合わせている。
(※3)下ユニット基板及び拡張用の基板からシリアル出力している。遊技盤の演出制御基板側は、プルアップすることが好ましい。
(※4)拡張用のパラレル入出力信号には、部品の接続はない。
(※5)スピーカ信号には、部品の接続はない。
(※6)各ユニット基板に、入出力拡張用のSPI信号とパラレル入出力信号を配線している。
(※7)5Vは、拡張性を考慮して、各ユニット基板でDC12V−2から生成している。
(※8)左ユニットと右ユニットとは、上ユニットと構成が同様なため、記載内容は省略している。
〔(B)未使用時の端子処理について〕
SPI信号(CS2、CLK2、SOD2、SID2)とパラレル入出力信号(PIO1、PIO2)については、前枠の装飾基板端にて電源とGNDにダイオードで接続している。
未使用時及び使用時は、それぞれ遊技盤側の終端部にてプルダウン処理を実行する。
図389は、未使用時及び使用時のプルダウン処理の概要を示す図である。
図中(A)に示すように、サブドロワ基板7202の未使用時は、サブドロワ基板7202をGNDとし、上ユニット基板7402及び左ユニット基板7403においてプルダウン処理(プルダウン抵抗を設置する処理)を行う。
一方、図中(B)に示すように、サブドロワ基板7202の使用時であり、右ユニット基板7404が送信端及び受信端となる場合には、上ユニット基板7402及び左ユニット基板7403においてプルダウン処理を行うとともに、送信端及び受信端となる右ユニット基板7404をGNDとする。
〔(C)調整スイッチ及び演出スイッチの入力機能概要〕
(a)仕様
調整スイッチ及び演出スイッチは、演出制御基板−その他演出用装置インターフェースのコネクタピン配置仕様の19ピン「CS1」、20ピン「CLK1」、22ピン「SID1」のSPI信号に対応している。
下ユニット基板内のアドレス設定可能なシリアルインターフェース内蔵I/Oエキスパンダにて、上下左右の4つの調整スイッチ及び演出スイッチをシリアル信号に変換し、サブドロワコネクタを介して演出制御基板へ送信している。
電気的特性、タイミング及びシリアルデータの配列等の詳細は、I/Oエキスパンダに依存する。
(b)ブロック図
図390は、調整スイッチ等を含むブロック図を示す図である。
管理遊技機500は、制御回路7101(演出制御CPU等)を有する演出制御基板7100、サブドロワコネクタ基板の前枠サブ中継基板7300、I/Oエキスパンダ7430を有する下ユニット基板7401を備えている。
下ユニット基板7401には、調整スイッチ上7421、調整スイッチ下7422、調整スイッチ左7423、調整スイッチ右7424、演出スイッチ7425が接続されている。
調整スイッチ上7421、調整スイッチ下7422、調整スイッチ左7423、調整スイッチ右7424、演出スイッチ7425からの信号(GPA0、GPA1、GPA2、GPA3、GPA4)は、I/Oエキスパンダ7430に送信され、下ユニット基板7401、サブドロワコネクタ基板の前枠サブ中継基板7300、演出制御基板7100を経由して、制御回路7101に送信される。
〔(D)演出スイッチユニットの振動機能概要〕
(a)仕様
演出スイッチユニットは、演出制御基板−その他演出用装置インターフェースのコネクタピン配置仕様の19ピン「CS1」、20ピン「CLK1」、21ピン「SOD1」のSPI信号に対応している。
遊技盤の演出制御基板からのSPI信号により、下ユニット基板内のアドレス設定可能なシリアルインターフェース内蔵I/Oエキスパンダにて、振動モータのON/OFF、振動の強弱を制御している。
電気的特性、タイミング及びシリアルデータの配列等の詳細は、I/Oエキスパンダに依存する。
強弱のデューティ比、一日あたりの動作時間は、遊技機枠側で固定値を設定する。
(b)ブロック図
図391は、演出スイッチユニット等を含むブロック図を示す図である。
管理遊技機500は、制御回路7101(演出制御CPU等)を有する演出制御基板7100、サブドロワコネクタ基板の前枠サブ中継基板7300、I/Oエキスパンダ7430及び振動モータの制御回路7431を有する下ユニット基板7401を備えている。
下ユニット基板7401には、演出スイッチ基板7441及び振動モータ7442を有する演出スイッチユニット7440が接続されている。
演出制御基板7100の制御回路7101からの信号(GPB0(モータのON/OFF)、GPB1(振動の強弱))は、サブドロワコネクタ基板の前枠サブ中継基板7300、I/Oエキスパンダ7430、振動モータの制御回路7431、演出スイッチ基板7441を経由して、振動モータ7442に送信される。
〔(E)前枠及び演出スイッチユニットのLED制御概要〕
(a)仕様
管理遊技機では、前枠に161個のフルカラーLEDと17個の白色LEDを搭載している。フルカラーLEDは、RGBを独立で制御することが可能となっており、系統数は、フルカラーLEDで171系統、白色LEDで6系統、全体で177系統となっている。
LED制御は、アドレス設定可能なLEDドライバICで行っており、前枠で8個のLEDドライバICを使用している。
LEDの制御信号は、演出制御基板−その他演出用装置インタフェ−スのコネクタピン仕様の19ピン「CS1」、20ピン「CLK1」、21ピン「SOD1」の信号に対応している。
フルカラーLEDの白色混色比率(R=26mA、G=22mA、B=12mA)の調整に関して、おおよその混色比率として、R:G:B=2:2:1を外付けの電流制限抵抗にて設定している。使用するLEDドライバが定電流駆動方式のため、出力のデューティ制御が可能である。
図392は、LED及び制御仕様の一覧を示す図である。
LED及び制御仕様の一覧は、以下の通りである。
搭載LEDは、全体で178個である。
そのうち、フルカラーLEDは、161個であり、白色LEDは、17個である。
LED系統数は、フルカラーLEDが171系統(57系統×3:RGB)であり、白色LEDが6系統(6系統×1:W)である。
LEDドライバ使用個数は、全体で8個である。
通信方式は、全体でSPI通信(アドレス設定有)を用いている。
図393は、前枠のLED制御のブロック図を示す図である。
(b)ブロック図
前枠のLED制御のブロック図は、以下の通りである。
前枠は、下ユニット基板7401、左ユニット基板7403、右ユニット基板7404、上ユニット基板7402及び演出スイッチ基板7441を備えており、それぞれの基板にLEDが搭載されている。
なお、図中に示されている数字(例1−(1))は、後述する(c)LED配置及び系統図に対応している。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、下ユニット基板7401のLEDドライバ1に送信される。下ユニット基板7401のLEDドライバ1は、演出スイッチ基板7441のLED8個(1−(1)〜(3))、下ユニット基板7401のLED13個(1−(4)〜(8))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、下ユニット基板7401のLEDドライバ2に送信される。下ユニット基板7401のLEDドライバ2は、下ユニット基板7401のLED22個(2−(1)〜(8))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、左ユニット基板7403のLEDドライバ3に送信される。左ユニット基板7403のLEDドライバ3は、左ユニット基板7403のLED22個(3−(1)〜(8))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、左ユニット基板7403のLEDドライバ4に送信される。左ユニット基板7403のLEDドライバ4は、左ユニット基板7403のLED18個(4−(1)〜(6))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、右ユニット基板7404のLEDドライバ5に送信される。右ユニット基板7404のLEDドライバ5は、右ユニット基板7404のLED22個(5−(1)〜(8))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、右ユニット基板7404のLEDドライバ6に送信される。右ユニット基板7404のLEDドライバ6は、右ユニット基板7404のLED18個(6−(1)〜(6))、及び、右ユニット基板7404のLED17個(6−(7)〜(12))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、下ユニット基板7401のLEDドライバ7に送信される。下ユニット基板7401のLEDドライバ7は、下ユニット基板7401のLED20個(7−(1)〜(7))を制御する。
演出制御基板7100からのCS1、CLK1、SOD1は、下ユニット基板7401のLEDドライバ8に送信される。下ユニット基板7401のLEDドライバ8は、下ユニット基板7401のLED18個(8−(1)〜(6))を制御する。
(※1)LED0〜LED23は、LEDドライバの出力信号名である。
(※2)LEDドライバ6のみ、定電流制御(フルカラーLED)と、定電圧制御(白色LED)が混在している。
〔(c)LED配置及び系統図〕
図394は、LED配置及び系統図を示す図である。
前枠のLED配置及び系統図は、以下の通りである。
各LEDに示されている数字(例1−(1))は、後述する(d)のLEDドライバ出力に割当てている。
前枠の中央部材7600には、左側から順番に、LED1−(1)、LED1−(2)、LED1−(3)が配置されている。
前枠の下部材7601には、左側に、LED1−(4)〜LED1−(8)が配置され、中央及び右側に、LED2−(1)〜LED2−(8)が配置されている。
前枠の左部材7602には、下側に、LED3−(1)〜LED3−(7)が配置され、上側に、LED4−(1)〜LED4−(6)が配置されている。
前枠の右部材7603には、下側に、LED5−(1)〜LED5−(8)が配置され、上側に、LED6−(1)〜LED6−(12)が配置されている。なお、LED6は、下側に配置されているLEDもある。
前枠の上部材7604には、左側に、LED8−(1)〜LED1−(6)が配置され、右側に、LED7−(1)〜LED7−(7)が配置されている。
〔(d)LEDの系統図とLEDドライバの対応〕
図395は、LEDの系統図とLEDドライバの対応を示す図である。
LED系統図に対するドライバのアドレス値、出力の割当は、以下の通りである。
下ユニット基板及び演出スイッチ基板は、ドライバ1及びドライバ2を備えている。
LEDアドレスは、それぞれ11Hと12Hである。
左ユニット基板は、ドライバ3及びドライバ4を備えている。
LEDアドレスは、それぞれ13Hと14Hである。
右ユニット基板は、ドライバ5及びドライバ6を備えている。
LEDアドレスは、それぞれ15Hと16Hである。
上ユニット基板は、ドライバ7及びドライバ8を備えている。
LEDアドレスは、それぞれ17Hと18Hである。
〔LEDドライバ出力〕
LED0をドライバ1に送信すると、1−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ2に送信すると、2−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ3に送信すると、3−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ4に送信すると、4−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ5に送信すると、5−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ6に送信すると、6−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ7に送信すると、7−(1)Bが点灯する。
LED0をドライバ8に送信すると、8−(1)Bが点灯する。
LED1をドライバ1に送信すると、1−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ2に送信すると、2−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ3に送信すると、3−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ4に送信すると、4−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ5に送信すると、5−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ6に送信すると、6−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ7に送信すると、7−(1)Gが点灯する。
LED1をドライバ8に送信すると、8−(1)Gが点灯する。
LED2をドライバ1に送信すると、1−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ2に送信すると、2−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ3に送信すると、3−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ4に送信すると、4−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ5に送信すると、5−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ6に送信すると、6−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ7に送信すると、7−(1)Rが点灯する。
LED2をドライバ8に送信すると、8−(1)Rが点灯する。
LED3をドライバ1に送信すると、1−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ2に送信すると、2−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ3に送信すると、3−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ4に送信すると、4−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ5に送信すると、5−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ6に送信すると、6−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ7に送信すると、7−(2)Bが点灯する。
LED3をドライバ8に送信すると、8−(2)Bが点灯する。
LED4をドライバ1に送信すると、1−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ2に送信すると、2−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ3に送信すると、3−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ4に送信すると、4−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ5に送信すると、5−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ6に送信すると、6−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ7に送信すると、7−(2)Gが点灯する。
LED4をドライバ8に送信すると、8−(2)Gが点灯する。
LED5をドライバ1に送信すると、1−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ2に送信すると、2−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ3に送信すると、3−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ4に送信すると、4−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ5に送信すると、5−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ6に送信すると、6−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ7に送信すると、7−(2)Rが点灯する。
LED5をドライバ8に送信すると、8−(2)Rが点灯する。
以下、同様に、LEDの出力信号をドライバに送信すると、図中に示す内容でLEDが点灯する。なお、LED0〜23は、LEDドライバの出力信号名である。LED0〜23とドライバによっては、未使用の組み合わせもある。
〔(F)音声出力機能概要〕
(a)仕様
管理遊技機では、前枠の下部に防磁型スピーカを1個搭載し、前枠の左右に1個ずつ(合計2個)スピーカを搭載している。音声(スピーカ)信号は、演出制御基板−その他演出用装置インターフェースのコネクタピン配置仕様の33ピン「SP3+」、34ピン「SP3−」、35ピン「SP2+」、36ピン「SP2−」、37ピン「SP1+」、38ピン「SP7−」に対応し、遊技機を正面から見て、SP3が下スピーカ、SP2が左スピーカ、SP1が右スピーカとなる。また、遊技機枠側の基板では、音声信号には部品、回路の追加を行わず、スピーカに接続する。
スピーカの仕様は、以下の通りである。
図396は、下スピーカの仕様を示す図である。
インピーダンスは、8±1.2Ωである。
許容入力は、定格が15Wであり、最大が20Wである。
共振周波数は、110±22Hzである。
音圧は、82.5±2dB(測定距離:1m)である。
形状は、77φである。
図397は、左スピーカ及び右スピーカの仕様を示す図である。
インピーダンスは、8±1.2Ωである。
許容入力は、定格が10Wであり、最大が15Wである。
共振周波数は、145±29Hzである。
音圧は、82.5±2dB(測定距離:0.5m)である。
形状は、66φである。
(b)ブロック図
図398は、上スピーカ、左スピーカ及び右スピーカ等を含むブロック図を示す図である。
管理遊技機500は、音声アンプ制御回路7110を有する演出制御基板7100、サブドロワコネクタ基板7200、前枠サブ中継基板7300、下ユニット基板7401、右ユニット基板7404、上ユニット基板7402、下スピーカ7409、左スピーカ7408、右スピーカ7407を備えている。
演出制御基板7100の音声アンプ制御回路7110からの信号は、サブドロワコネクタ基板7200、前枠サブ中継基板7300を経由して、下スピーカ7409に送信され、さらに、下ユニット基板7401、右ユニット基板7404、上ユニット基板7402を経由して、左スピーカ7408、右スピーカ7407に送信される。
〔第8章〕
本章では、管理遊技機の全体回路の構成について説明する。
図399〜図423は、管理遊技機の全体回路図を示す図である。
〔図399〕
遊技球等貸出装置接続端子板554と枠制御基板550とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:GND
ピンNo3:計数5V
ピンNo4:GND
ピンNo5:枠制御TX
ピンNo6:枠制御RX
ピンNo7:接続信号
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC5V−1:0.1A以下
計数5V :0.1A以下
その他信号 :0.1A以下
枠制御基板550は、その他に、7ピンコネクタを備えている。7ピンコネクタの内容は、以下の通りである。
〔7ピンコネクタ〕
ピンNo1:試射試験データ1
ピンNo2:試射試験データ2
ピンNo3:試射試験データ3
ピンNo4:GND
ピンNo5:GND
ピンNo6:GND
ピンNo7:GND
上記の参考電流値は、以下の通りである。
その他信号 :0.1A以下
枠制御基板550は、その他に、4ピンコネクタを備えている。4ピンコネクタ(L01)の内容は、以下の通りである。
〔4ピンコネクタ〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:照合同期確認
ピンNo3:照合データ信号
ピンNo4:GND
上記の参考電流値は、以下の通りである。
その他信号 :0.1A以下
〔図400〕
メインドロワコネクタ基板591(遊技盤)と枠制御基板550とは、遊技盤供給電源及び信号を送信可能な所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3〜5:DC36V−2
ピンNo6〜8:GND
ピンNo9,10:BU電源
ピンNo11,12:GND
ピンNo13〜16:DC12V−1
ピンNo17,18:GND
ピンNo19,20:枠上部開放スイッチ信号
ピンNo21,22:電源断検出信号
ピンNo23:CTX1(MW)
ピンNo24:CRX1(WM)
ピンNo25:RAMクリア信号
ピンNo26:発射停止信号
ピンNo27,28:GND
ピンNo29,30:DC5V−1
ピンNo31,32:GND
メインドロワコネクタ基板591のピンNo33,34、電源ユニット6100のピンNo1,2:FG
メインドロワコネクタ基板591のピンNo35,36、枠制御基板550のピンNo33,34:GND
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
1極辺り2Aである。
〔図401〕
電源ユニット6100と、電源遮断スイッチとは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:電源遮断スイッチ
電源ユニット6100のFGは、遊技機本体に接続される。
電源ユニット6100のFGは、揚上ユニットに接続される。
〔図402〕
電源ユニット6100と枠制御基板550とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC36V−2
ピンNo5,6:GND
ピンNo7〜10:DC12V−1
ピンNo11,12:GND
ピンNo13,14:DC5V−1
ピンNo15,16:GND
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
1極辺り3Aである。
〔図403〕
電源ユニット6100とサブドロワコネクタ基板7206とは、枠用サブ電源等を送信可能な所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3〜6:DC36V−2
ピンNo7〜10:GND
ピンNo11〜14:DC12V−2
ピンNo15,16:GND
電源ユニット6100と前枠サブ中継基板7300とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
ピンNo17,18(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo1,2):GND
ピンNo18〜22(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo3〜6):DC12V−2
ピンNo23,24(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo7,8):GND
〔図404〕
サブドロワコネクタ基板7206と遊技盤とは、遊技盤側サブコネクタにより接続される。
サブドロワコネクタ基板7206と、電源ユニット5000及び前枠サブ中継基板7300とは、所定のハーネス(サブドロワコネクタ)等により接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3〜6:DC36V−2
ピンNo7〜10:GND
ピンNo11〜14:DC12V−2
ピンNo15,16:GND
ピンNo17,18(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo9,10):GND
ピンNo19(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo11):CS1
ピンNo20(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo12):CLK1
ピンNo21(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo13):SOD1
ピンNo22(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo14):SID1
ピンNo23(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo15):GND
ピンNo24(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo16):CS2
ピンNo25(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo17):CLK2
ピンNo26(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo18):SOD2
ピンNo27(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo19):SID2
ピンNo28(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo20):GND
ピンNo29(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo21):PIO1
ピンNo30(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo22):PIO2
ピンNo31,32(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo23,24):GND
ピンNo33(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo25):SP3(+)
ピンNo34(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo26):SP3(−)
ピンNo35(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo27):SP2(+)
ピンNo36(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo28):SP2(−)
ピンNo37(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo29):SP1(+)
ピンNo38(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo30):SP1(−)
ピンNo39,40(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo31,32):GND
〔図405〕
電源ユニット6100、サブドロワコネクタ基板7206及び枠制御基板550と、前枠サブ中継基板7300とは所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2(電源ユニット6100では、ピンNo17,18):GND
ピンNo3〜6(電源ユニット6100では、ピンNo19〜22):DC12V−2
ピンNo7,8(電源ユニット6100では、ピンNo23,24):GND
ピンNo9,10(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo17,18):GND
ピンNo11(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo19):CS1
ピンNo12(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo20):CLK1
ピンNo13(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo21):SOD1
ピンNo14(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo22):SID1
ピンNo15(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo23):GND
ピンNo16(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo24):CS2
ピンNo17(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo25):CLK2
ピンNo18(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo26):SOD2
ピンNo19(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo27):SID2
ピンNo20(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo28):GND
ピンNo21(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo29):PIO1
ピンNo22(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo30):PIO2
ピンNo23,24(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo31,32):GND
ピンNo25(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo33):SP3(+)
ピンNo26(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo34):SP3(−)
ピンNo27(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo35):SP2(+)
ピンNo28(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo36):SP2(−)
ピンNo29(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo37):SP1(+)
ピンNo30(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo38):SP1(−)
ピンNo31,32(サブドロワコネクタ基板7206では、ピンNo39,40):GND
ピンNo33,34(枠制御基板550では、ピンNo1,2):GND
ピンNo35,36(枠制御基板550では、ピンNo3,4):DC12V−1
ピンNo37(枠制御基板550では、ピンNo5):枠用音声報知器コマンド1
ピンNo38(枠制御基板550では、ピンNo6):枠用音声報知器コマンド2
ピンNo39(枠制御基板550では、ピンNo7):枠用音声報知器コマンド3
ピンNo40(枠制御基板550では、ピンNo8):DC5V−1
〔図406〕
枠制御基板550とメイン中継基板8000とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:DC12V−1S
ピンNo3,4:GND
ピンNo5,6:DC5V−1
ピンNo7:GND
ピンNo8:枠上部開放スイッチ
ピンNo9:枠下部開放スイッチ
ピンNo10:枠用電波センサA
ピンNo11:入賞通路カウントセンサ
ピンNo12:非入賞通路カウントセンサ
ピンNo13:球通路球詰り監視センサ
ピンNo14:揚上入口センサ
ピンNo15:揚上出口センサ
ピンNo16:揚上モータセンサ
ピンNo17:揚上モータA1相(OUT1)
ピンNo18:揚上モータB3相(OUT2)
ピンNo19:揚上モータA3相(OUT3)
ピンNo20:揚上モータB1相(OUT4)
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC12V−1S:1.0A以下
DC5V−1 :0.1A以下
揚上モータ各相 :0.5A以下
その他信号 :0.1A以下
〔図407〕
枠制御基板550と発射制御基板8010とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1
ピンNo2:DC12V−1S
ピンNo3,4:GND
ピンNo5,6:DC36V−1
ピンNo7,8:GND
ピンNo9:DC5V−1
ピンNo10,11:GND
ピンNo12:減算機構入口センサ
ピンNo13:減算機構出口センサ
ピンNo14:ファール球センサ
ピンNo15:減算ソレノイド
ピンNo16:発射許可信号
ピンNo17:減算基準信号
ピンNo18:発射停止スイッチ
ピンNo19:タッチセンサ
ピンNo20:VR1
ピンNo21:VR2
ピンNo22:VR3
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC12V−1 :0.3A以下
DC12V−1S:1.0A以下
DC36V−1 :4.0A以下(30/600msDUTY)
減算ソレノイド :1.0A以下
その他信号 :0.1A以下
〔図408〕
枠制御基板550と前枠メイン中継基板8020とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1
ピンNo2:DC12V−1S
ピンNo3,4:GND
ピンNo5:発射停止スイッチ
ピンNo6:タッチセンサ
ピンNo7:VR1
ピンNo8:VR2
ピンNo9:VR3
ピンNo10:枠用電波センサB
ピンNo11:計数5V
ピンNo12:計数スイッチ
ピンNo13:計数LEDRデータ
ピンNo14:計数LEDGデータ
ピンNo15:計数LEDBデータ
ピンNo16〜22:遊技球数表示セグ1〜6
ピンNo23〜28:遊技球数表示桁R1〜R6
ピンNo29〜34:遊技球数表示桁G1〜G6
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC12V−1:0.2A以下
計数5V :0.1A以下
その他信号 :0.1A以下
〔図409〕
枠制御基板550と前枠サブ中継基板7300とは、枠用音声報知電源及び信号を送信可能な所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo33,34):GND
ピンNo3,4(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo35,36):DC12V−1
ピンNo5(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo37):枠用音声報知器コマンド1
ピンNo6(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo38):枠用音声報知器コマンド2
ピンNo7(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo39):枠用音声報知器コマンド3
ピンNo8(前枠サブ中継基板7300では、ピンNo40):DC5V−1
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
その他信号 :0.1A以下
〔図410〕
メイン中継基板8000と枠上部開放スイッチ8001とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:枠上部開放スイッチ
メイン中継基板8000と枠下部開放スイッチ8002とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:枠下部開放スイッチ
メイン中継基板8000と管理遊技機枠用電波センサ8003とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:枠用電波センサA
ピンNo2:GND
メイン中継基板8000と入賞通路カウントセンサ8004(貫通型近接センサ等)とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:入賞通路カウントセンサ
メイン中継基板8000と非入賞通路カウントセンサ8005(貫通型近接センサ等)とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:非入賞通路カウントセンサ
メイン中継基板8000と球通路球詰り監視センサ8006とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:球通路球詰り監視センサ
〔図411〕
メイン中継基板8000と揚上中継基板8030は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:DC12V−1S
ピンNo3:揚上モータB1相
ピンNo4:揚上モータA3相
ピンNo5:揚上モータA1相
ピンNo6:揚上モータB3相
ピンNo7:揚上入口センサ
ピンNo8:揚上出口センサ
ピンNo9:揚上モータセンサ
ピンNo10:DC5V−1
ピンNo11,12:GND
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC12V−1S:1.0A以下
DC5V−1:0.1A以下
揚上モータ各相:0.5A以下
その他信号 :0.1A以下
〔図412〕
発射制御基板8010と発射中継基板8040は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:減算機構入口センサ
ピンNo3:減算機構出口センサ
ピンNo4:ファール球センサ
ピンNo5:GND
ピンNo6:DC12V−1S
ピンNo7:減算ソレノイド
ピンNo8:発射ソレノイド+
ピンNo9:発射ソレノイド−
上記ハーネスの参考電流値は、以下の通りである。
DC12V−1S:1.0A以下
減算ソレノイド :1.0A以下
発射ソレノイド±:4.0A以下(30/600msDUTY)
その他信号 :0.1A以下
〔図413〕
前枠メイン中継基板8020とハンドル中継基板8050は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:発射停止スイッチ
ピンNo3:タッチセンサ
ピンNo4:GND
ピンNo5:DC12V−1
ピンNo6:VR1
ピンNo7:VR2
ピンNo8:VR3
ハンドル中継基板8050と、発射停止スイッチ8051、タッチセンサ8052及びハンドルボリューム8053とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:発射停止スイッチ
ピンNo3(ピンNo1):タッチセンサ
ピンNo4(ピンNo2):GND
ピンNo5(ピンNo3):DC12V−1
ピンNo6(ピンNo1):VR1
ピンNo7(ピンNo2):VR2
ピンNo8(ピンNo3):VR3
前枠メイン中継基板8020と管理遊技機枠用電波センサ8060は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:枠用電波センサB
ピンNo3:GND
〔図414〕
前枠メイン中継基板8020と遊技球数表示器8070は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2〜8:遊技球数表示セグ1〜7
ピンNo9〜14:遊技球数表示桁R1〜R6
ピンNo15〜20:遊技球数表示桁G1〜G6
前枠メイン中継基板8020と計数スイッチ530は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:計数5V
ピンNo3:計数スイッチ
ピンNo4:計数LEDRデータ
ピンNo5:計数LEDGデータ
ピンNo6:計数LEDBデータ
ピンNo7:DC12V−1
〔図415〕
揚上中継基板8030と揚上入口センサ8031とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:揚上入口センサ
揚上中継基板8030と揚上出口センサ8032とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:揚上出口センサ
ピンNo2:GND
揚上中継基板8030と揚上モータセンサ8033とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC5V−1
ピンNo2:揚上モータセンサ
ピンNo3:GND
揚上中継基板8030と揚上モータセンサ8034とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:揚上モータB3相
ピンNo2:揚上モータA3相
ピンNo3,4:DC12V−1S
ピンNo5:揚上モータB1相
ピンNo6:揚上モータA1相
〔図416〕
発射中継基板8040と減算機構入口センサ8041とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:減算機構入口センサ
ピンNo3:GND
発射中継基板8040と減算機構出口センサ8042とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:減算機構出口センサ
ピンNo3:GND
発射中継基板8040とファール球センサ8043とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:ファール球センサ
ピンNo3:GND
発射中継基板8040と減算ソレノイド8044とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:DC12V−1S
ピンNo2:減算ソレノイド
発射中継基板8040と発射ソレノイド8045とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:発射ソレノイド+
ピンNo2:発射ソレノイド−
〔図417〕
十字キー基板8080と下ユニット基板7401は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:調整スイッチ1
ピンNo3:調整スイッチ2
ピンNo4:調整スイッチ3
ピンNo5:調整スイッチ4
前枠サブ中継基板7300と下ユニット基板7401は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC12V−2
ピンNo5,6:GND
ピンNo7:CS1
ピンNo8:CLK1
ピンNo9:SOD1
ピンNo10:SID1
ピンNo11:CS2
ピンNo12:CLK2
ピンNo13:SOD2
ピンNo14:SID2
ピンNo15:PIO1
ピンNo16:PIO2
ピンNo17,18:GND
ピンNo19:SP2+
ピンNo20:SP2−
ピンNo21:SP1+
ピンNo22:SP1−
〔図418〕
前枠サブ中継基板7300と下スピーカ7409は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:SP3+
ピンNo2:SP3−
前枠サブ中継基板7300と枠用音声報知基板7301は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC12V−1
ピンNo5:枠用音声報知器コマンド1
ピンNo6:枠用音声報知器コマンド2
ピンNo7:枠用音声報知器コマンド3
ピンNo8:DC5V−1
枠用音声報知基板7301と枠スピーカ7302は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:枠SP+
ピンNo2:枠SP−
〔図419〕
下ユニット基板7401と右ユニット基板7404とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC12V−2
ピンNo5,6:GND
ピンNo7:CS1
ピンNo8:CLK1
ピンNo9:SOD1
ピンNo10:SID1
ピンNo11:CS2
ピンNo12:CLK2
ピンNo13:SOD2
ピンNo14:SID2
ピンNo15:PIO1
ピンNo16:PIO2
ピンNo17,18:GND
ピンNo19:SP2+
ピンNo20:SP2−
ピンNo21:SP1+
ピンNo22:SP1−
〔図420〕
下ユニット基板7401と左ユニット基板7403とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC12V−2
ピンNo5,6:GND
ピンNo7:CS1
ピンNo8:CLK1
ピンNo9:SOD1
ピンNo10:SID1
ピンNo11:CS2
ピンNo12:CLK2
ピンNo13:SOD2
ピンNo14:SID2
ピンNo15:PIO1
ピンNo16:PIO2
ピンNo17,18:GND
ピンNo19:SP2+
ピンNo20:SP2−
ピンNo21:SP1+
ピンNo22:SP1−
〔図421〕
下ユニット基板7401と演出スイッチ基板7441とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:DC12V−2
ピンNo3:LED1−B
ピンNo4:LED1−G
ピンNo5:LED1−R
ピンNo6:LED2−B
ピンNo7:LED2−G
ピンNo8:LED2−R
ピンNo9:LED3−B
ピンNo10:LED3−G
ピンNo11:LED3−R
ピンNo12:PWM
ピンNo13,14:GND
ピンNo15:VCL
ピンNo16:演出スイッチ
演出スイッチ基板7441と振動モータ7442は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:GND
ピンNo2:DC12V−2
ピンNo3:PG
ピンNo4:PWM
ピンNo5:FR
〔図422〕
右ユニット基板7404と上ユニット基板7402とは、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1,2:GND
ピンNo3,4:DC12V−2
ピンNo5,6:GND
ピンNo7:CS1
ピンNo8:CLK1
ピンNo9:SOD1
ピンNo10:SID1
ピンNo11:CS2
ピンNo12:CLK2
ピンNo13:SOD2
ピンNo14:SID2
ピンNo15:PIO1
ピンNo16:PIO2
ピンNo17,18:GND
ピンNo19:SP2+
ピンNo20:SP2−
ピンNo21:SP1+
ピンNo22:SP1−
〔図423〕
上ユニット基板7402と左スピーカ7408は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:SP2+
ピンNo2:SP2−
上ユニット基板7402と右スピーカ7407は、所定のハーネスにより接続される。所定のハーネスの内容は、以下の通りである。
〔所定のハーネス〕
ピンNo1:SP1+
ピンNo2:SP1−
下ユニットには、十字キー基板8080、下ユニット基板7401、演出スイッチ基板7441、振動モータ7442等が含まれている。
右ユニットには、右ユニット基板7404が含まれている。
左ユニットには、左ユニット基板7403が含まれている。
上ユニットには、上ユニット基板7402、左スピーカ7408、右スピーカ7407が含まれている。
(注1)BU電源は、DC5V−1を枠制御基板内の電気2重層コンデンサで充電した電源とする。CTX及びCRXは、枠制御基板と遊技盤とのシリアル通信信号である。
(注2)部品は任意である。
(注3)枠用音声報知1〜8は、サブ系の信号として統合する。例えば、電源及び信号で8本使用する設計である。
(注4)枠用サブ12V電源は、電源ユニットから直接供給し、信号本数及びコネクタは使用電源容量により任意とする。
(注5)サブドロワコネクタの1〜16番ピンまでは固定し、19〜40番ピンは使用する前飾りにより変更可能とする。IF仕様は、2系統の双方向のSPI通信(4線式)を記載例としているが、通信方式を含めて変更可能である。ただし、サブドロワコネクタのコンタクトの最大定格電流2.0A(AWG24使用時)を順守することが好ましい。
(注6)遊技盤側サブコネクタは、遊技盤側の構成、使用コネクタにより自由に選定可能である。
(注7)例として、ジョイコ汎用枠の上下左右の各ユニット基板の信号を記載している(5Vは各ユニット基板で生成する)。
(注8)演出スイッチは、下ユニット基板を通してもよく、前枠サブ中継基板に直接接続してもよい。
(注9)枠制御基板、発射制御基板、遊技球等貸出接続端子版は、メーカが製造する基板となる。
〔第9章〕
〔意匠ユニット交換構造に関して〕
図424は、管理遊技機の意匠ユニット交換範囲を示す図である。
管理遊技機500は、下部に操作ユニット9000が配置され、操作ユニット9000の上部に意匠ユニット9100が配置される。意匠ユニット交換範囲は、図中Aで示す範囲である。
図425は、意匠ユニットを示す図である。
意匠ユニット9100は、右部ユニット9101、上部ユニット9102、左部ユニット9103、下部ユニット9104を備えている。
右部ユニット9101は、表枠ベース9200の右側に取り付け可能である。
上部ユニット9102は、表枠ベース9200の上側に取り付け可能である。
左部ユニット9103は、表枠ベース9200の左側に取り付け可能である。
下部ユニット9104は、表枠ベース9200の下側に取り付け可能である。
各意匠ユニットの参考重量は、例えば、以下の通りである。
右部ユニット9101:5kg
上部ユニット9102:5kg
左部ユニット9103:5kg
下部ユニット9104:5kg
なお、合計重量は、15kg以下とすることが好ましい。
操作ユニット9000より上の意匠ユニット9100は交換可能な構造となっている。
意匠ユニットの重量は、各5kg以下でかつ合計15kgを超えないよう設定することが好ましい。
意匠ユニットの分割は、表枠ベース9200の固定部を利用して取り付け可能な範囲内で、任意に設定可能である。
図426は、意匠ユニットの着脱方法を示す図である。
意匠ユニットの着脱は表枠(ドア)を開放してから行う。
表枠(ドア)裏面のツマミねじを緩め、各意匠ユニットに対応したロックレバーを操作することにより、意匠ユニットは交換可能になる。
意匠ユニットは、ツマミねじ及びフックにて表枠ベースに固定される。
〔フックの配置〕
図中(A)に示すように、表枠ベース9200の左側には3箇所にフックが設けられており、上側には7箇所にフックが設けられており、右側には3箇所にフックが設けられており、下側には5箇所にフックが設けられている。
〔解除動作〕
図中(B)に示すように、ロックレバー(A部用ロックレバー9300A、B部用ロックレバー9300B、C部用ロックレバー9300C、D部用ロックレバー9300D)を操作すると、それに対応したロックバー9400(4本のうちいずれか)が作動し、ロックが解除される。
〔ツマねじの配置〕
図中(C)に示すように、ツマねじは、上部に4箇所(9500B)、左に1箇所(9500A)、中央に3箇所(9500D)、右側に1箇所(9500C)配置されている。
〔意匠ユニットの電気的接続に関して〕
図427及び図428は、意匠ユニットの電気的接続方法を示す図である。
表枠(ドア)に搭載される意匠ユニット9100と盤面(パネル)との電気的接続は、ドロワコネクタを介して前枠サブ中継基板7300を経由して各意匠ユニットへ接続する。
標準仕様としては、下部ユニット9104からのハーネスを、前枠サブ中継基板用貫通孔7300Hを通して前枠サブ中継基板7300に接続した上で、隣り合う意匠ユニット同士は表側より直接ハーネス接続する。
〔拡張用中継基板〕
図429は、拡張用中継基板を示す図である。
表枠ベース9200の裏面に、拡張用中継基板9710(拡張用前枠サブ中継基板9710A、拡張用中央中継基板9710B、拡張用上部中継基板9710C)を搭載することが可能である。
各意匠ユニットからのハーネスをハーネス用開口部9720(7箇所)から、表枠ベース9200の裏面に通すことにより、拡張用中継基板9710にそれぞれ接続することが可能である。拡張用左上中継基板を搭載することにより、直接盤面(パネル)に接続することも可能である。