図1は、本実施形態に係る遊技機の斜視図である。
図2は、本実施形態に係る遊技機の前扉の背面図である。
図3は、本実施形態に係る遊技機のキャビネットの正面図である。
図4は、本実施形態に係る遊技機のリール配列を示す図である。
図5は、本実施形態に係る遊技機の図柄組合せを示す図である。
図6は、本実施形態に係る遊技機の図柄組合せを示す図である。
図7は、本実施形態に係る遊技機の図柄組合せを示す図である。
図8は、本実施形態に係る遊技機の図柄組合せを示す図である。
図9は、本実施形態に係る遊技機の図柄組合せを示す図である。
図10は、本実施形態に係る遊技機の条件装置を示す図である。
図11は、本実施形態に係る遊技機の内部抽せんの対象を示す図である。
図12は、本実施形態に係る遊技機の内部抽せんの結果を示す図である。
図13は、本実施形態に係る遊技機の内部抽せんの結果を示す図である。
図14は、本実施形態に係る遊技機の遊技機と貸出ユニット間での通信に使用する電文の内容を示す図である。
図15は、本実施形態に係る遊技機の遊技機から貸出ユニットへ出力する電文のうち、遊技機情報通知の内容を示す図である。
図16は、本実施形態に係る遊技機が出力する遊技機情報通知に含まれる情報のうち遊技機種類を示す図である。
図17は、本実施形態に係る遊技機が出力する遊技機情報通知のうち、遊技機性能情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報を示す図である。
図18は、本実施形態に係る遊技機が出力する遊技機情報通知のうち、遊技機設置情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報を示す図である。
図19は、本実施形態に係る遊技機が出力する遊技機情報通知のうち、ホールコン・不正監視情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報を示す図である。
図20は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの基本通信シーケンスを示す図である。
図21は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの起動シーケンスを示す図である。
図22は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの起動シーケンスを示す図である。
図23は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの計数通知シーケンスを示す図である。
図24は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの貸出通知シーケンスを示す図である。
図25は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの通信異常からの復旧シーケンスを示す図である。
図26は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの計数中に通信異常が発生したときのシーケンスを示す図である。
図27は、本実施形態に係る遊技機と貸出ユニットとの貸出中に通信異常が発生したときのシーケンスを示す図である。
図28は、本実施形態に係る遊技機の計数制御に関するフローチャートである。
図29は、本実施形態に係る遊技機の得点付与処理に関するフローチャートである。
図30は、本実施形態に係る遊技機の遊技機情報管理に関するフローチャートである。
図31は、本実施形態に係る遊技機の初回起動後における遊技機情報通知の送信パターンを示す図である。
図32は、本実施形態に係る遊技機の遊技機情報通知のうちホールコン・不正監視情報2回目の送信パターンを示す図である。
図33は、本実施形態に係る遊技機の遊技機情報通知のうちホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが一致したパターンを示す図である。
図34は、本実施形態に係る遊技機の遊技機情報通知のうちホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが一致したパターンを示す図である。
<用語説明>
「メダル(メダル数)」、「遊技媒体(遊技媒体数)」、「遊技価値」、及び「点(点数、又は得点)」は同義であり、実メダルがなくても概念としてメダルと称する場合がある。「ベット」、「BET」、及び「投入」は同義であり、何れも遊技媒体を賭ける行為である。「演出選択スイッチP8W」と「演出決定スイッチP8E」を含めて「サブスイッチ」と称する場合がある。「精算(清算)」と「返却」は同義であり、何れもベットされている遊技媒体をベットされていない状態に戻す行為である。「精算(清算)スイッチ」と「返却スイッチ」は同義である。16進数の数値を表す場合は「0x〇〇」又は「〇〇h」と記載しており、数字の前後に特に記載のない場合は10進数で表している。「リール」を「回胴」と称する場合があり、何れも同義である。「記憶手段」を「RWM」、「RAM」、又は「記憶領域」と称する場合があり、何れも同義である。「遊技媒体の付与」、又は「得点の付与」は、それぞれ、「遊技媒体の払出」、又は「得点の払出」と称す場合があり、何れも同義である。「設定/リセットスイッチ」を機能ごとに「設定変更スイッチ」、「リセットスイッチ」と称する場合があるがいずれの場合も同一のスイッチを指し示している。
本実施形態に係る遊技機Pの特徴(概略)を説明する。以下図面を参照しながら、各要素について詳述する。
<遊技機Pの外観についての説明>
まず図1を参照しながら本実施形態に係る遊技機Pの基本構造を説明する。遊技機Pは、前扉P2(フロントマスク、フロントドア、フロントパネルとも称す)とキャビネットP1(裏箱、筐体とも称す)がヒンジ構造によって、係止されている。ヒンジ構造は、遊技機Pを正面から見たときの左側に設けられており、左側を軸として前扉P2が開放可能に構成されている。なお、前扉P2を開放するためには、遊技機Pを正面から見たときの右側に設けられた(前扉P2の右側に設けられた)シリンダにドア開放キーを差し込み、ドア開放キーを右に回転させることによって、施錠されている状態から施錠されていない状態にすることが可能となる。
前扉P2の前面側に、スタートスイッチP3、左ストップスイッチP4L、中ストップスイッチP4C、右ストップスイッチP4R(以後、これらを総括して「ストップスイッチP4」と称する場合もある。)、MAXベットスイッチP5M、1ベットスイッチP5O(以後、これらを総括して「ベットスイッチP5」と称する場合もある。)、精算スイッチP6、計数スイッチP7(計数ボタンと称する場合がある)、演出選択スイッチP8W、演出決定スイッチP8E等が設けられている。また、遊技に関する情報を報知するための表示部として、遊技媒体数表示部P9、付与数表示部(図示せず)が設けられている。また、リールを視認可能とするための表示窓P10や、遊技に関する興趣を高めるための画像表示装置(画像表示装置P11M、画像表示装置P11S)等が設けられている。
(スタートスイッチP3)
レバー形状のスイッチであり、規定任意数の遊技媒体が賭けられる(ベットされる)ことにより有効となり、操作されたことでリールの回転を開始させる。
(ストップスイッチP4)
本実施形態の場合、左リールP18Lには左ストップスイッチP4L、中リールP18Cには中ストップスイッチP4C、右リールP18Rには右ストップスイッチP4Rがそれぞれ対応している。また、ストップスイッチP4の操作が可能な時にはストップスイッチP4の本体、又はその周辺のランプ色を変更させることでストップスイッチP4が有効であることを示唆する。例えば、ストップスイッチP4の操作が可能な時には青色で点灯し、操作が不可能な時には赤色で点灯することが挙げられる。
(ベットスイッチP5(MAXベットスイッチP5M、1ベットスイッチP5O))
遊技機P(より具体的には、遊技媒体数制御基板P16)に設けられ、遊技者が保有する遊技媒体数(総得点とも称する)を記憶する遊技媒体数記憶手段(総得点記憶領域とも称す)に記憶されている情報が0でないとき(遊技媒体数表示部P9に表示されている情報が0でないとき)にベットスイッチP5を操作する行為により、賭け数の設定処理が行われる。ただし、遊技媒体数記憶手段に記憶されている情報が0である場合はベットスイッチP5を操作しても無効となる(受け付けない)。また、遊技機P毎に設定された最大数を賭けることができるMAXベットスイッチP5Mと、「1」を賭けることができる1ベットスイッチP5Oで構成されており、1ベットスイッチP5Oは複数回操作することで最大賭け数の範囲内において操作回数と同数の枚数を賭けることが可能に構成されている。
(精算スイッチP6)
遊技機Pに設けられたベット数記憶手段に「1」以上の値が記憶されている状況下(ベット数が「1」以上の値である状況下)において、精算スイッチP6が操作されると、ベット数記憶手段に記憶されているベット数を遊技媒体数記憶手段に加算する処理を行うように構成されている。たとえば、ベット数記憶手段に「2」が記憶され、遊技媒体数記憶手段に「100」が記憶されている状況下において精算スイッチP6が操作されると、ベット数記憶手段には「0」が記憶され、遊技媒体数記憶手段には「102」が記憶される。
(計数スイッチP7)
計数スイッチP7が操作されることによって、遊技機Pに設けられた遊技球等貸出装置接続端子板(後述する)を介し、遊技媒体数記憶手段に記憶されている情報を遊技機Pの外部の貸出ユニットに送信することが可能に構成されている。たとえば、遊技媒体数記憶手段に「200」が記憶されている状況下において、計数スイッチP7が操作されることによって、計数値として「200」という情報が遊技球等貸出装置接続端子板に送信され、その後、貸出ユニットに計数値として「200」という情報が送信され得るように構成されている。なお、計数スイッチP7が操作され、計数値を送信した後の遊技媒体数記憶手段には「0」が記憶されるように構成されている。
(演出選択スイッチP8W)
演出選択スイッチP8Wは、所謂「十字キー」であり、上方向スイッチ、右方向スイッチ、下方向スイッチ、左方向スイッチから構成されている。例えば、演出選択スイッチP8Wの上方向スイッチを操作することによって、画像表示装置P11M又は画像表示装置P11Sに表示されているカーソル等を上方向に移動することが可能となる。
(演出決定スイッチP8E)
演出決定スイッチP8Eは、演出を決定するときや、チャンスボタンとしての役割を果たす。例えば、画像表示装置P11M又は画像表示装置P11Sに表示されているある項目にカーソルが示されているときに、演出決定スイッチP8Eが操作されることによって、カーソルが示す項目を決定することができる。また、遊技中において、画像表示装置P11M又は画像表示装置P11Sに、「チャンスボタンを押せ!」などの演出が出た場合、演出決定スイッチP8Eが操作されことにより、次の演出が実行され得るように構成されている。
(遊技媒体数表示部P9)
遊技媒体数記憶手段に記憶されている遊技媒体数(総得点とも称す)の情報を表示するための表示装置であって、最大5桁までの数値情報を表示することができる。遊技媒体数表示部P9を構成する各桁の表示部は、複数のセグメントから構成されており、セグメントを点灯することによって、遊技媒体数の情報を報知することができる。なお、遊技媒体数表示部P9は、エラーが発生した場合には、遊技媒体数の情報の報知に代えて発生したエラーに対応するエラー情報を表示するようにしてもよい。この場合、遊技媒体数表示部P9には、遊技媒体数の情報とエラー情報を交互に表示するようにしても良い。例えば、遊技媒体数の情報を3秒表示→エラー情報を3秒表示→遊技媒体数の情報を3秒表示→・・・のようにしてもよい。
(付与数表示部)
遊技の結果として、遊技媒体(得点)を付与する場合、付与した遊技媒体数を表示するための表示装置であって、最大2桁までの数値情報を表示することができる。付与数表示部を構成する各桁の表示部は、複数のセグメントから構成されており、セグメントを点灯することによって、遊技媒体数の情報を報知することができる。なお、遊技媒体数表示部P9に発生したエラーに対応するエラー情報を表示させない場合、付与数表示部に発生したエラーに対応するエラー情報を表示するようにしてもよい。この場合、付与数表示部には、付与した遊技媒体数の情報の後にエラー情報を表示するようにしても良い。例えば、遊技の結果付与する遊技媒体数を「7」とした場合、付与数表示部に「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」と表示した後に「E1」(エラーコード)と表示する態様が考えられる。付与数表示部は図示しないが、精算スイッチP6、1ベットスイッチP5Oの正面視左隣りに配置されることが考えられる。
(表示窓P10)
前扉P2を閉鎖した状態で、上下方向に回転自在に設けられている左リールP18L、中リールP18C、右リールP18R(図3参照)の各リールに貼付されたリールテープの図柄が表示窓P10を介して視認可能となる。具体的には、表示窓P10からは、リールが停止しているときは、21個(20個、16個等)の図柄のうち、左リールP18L、中リールP18C、右リールP18Rの回転方向に沿って連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓P10には、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が視認可能となる。ここで、左リールP18L、中リールP18C、右リールP18Rがそれぞれ3つの図柄を停止表示する停止表示位置のうち、最も上側の停止表示位置を上段、中央の停止表示位置を中段、最も下側の停止表示位置を下段とする。
(画像表示装置)
画像表示装置は、様々な演出画像のほか、遊技中にストップスイッチP4の押し順などを指示する遊技指示画像、エラー発生時のエラー画像等を表示する。本実施形態では、画像表示装置として、画像表示装置P11M、画像表示装置P11Sの2つの画像表示装置を備えている。なお、機種によっては画像表示装置を1つしか搭載しない場合や、3つ以上搭載する場合や、1つも搭載しない場合もある。画像表示装置は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等遊技者に画像を視認させるための表示装置であれば様々な形態の表示装置を採用できる。
その他、ストップスイッチP4の操作態様を報知する操作態様表示装置を備えていても良い。なお、付与数表示部にストップスイッチP4の操作態様を報知しても良い(兼用しても良い)。付与数表示部にストップスイッチP4の操作態様を報知するときは付与数表示部のことを指示モニタと称する場合がある。また、ベット数を報知するための1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプや、再遊技(リプレイとも称す)が実行可能であることを示す再遊技表示ランプ、スタートスイッチP3の操作により遊技が実行可能であることを示す遊技実行可能ランプ等を備えていても良い。
<遊技機Pの前扉P2の裏面に配置されている主要部についての説明>
続いて図2を参照しながら本実施形態に係る前扉P2の背面構造を説明する。
(副制御基板P12)
副制御基板P12(副制御手段、サブ制御手基板(手段)、演出制御基板(手段)とも称す)は、副制御基板P12のケースに収容されている。副制御基板P12は、副制御CPU、副制御ROM、副制御RAMが搭載されている(副制御CPU、副制御ROM、副制御RAMは、1つのチップ内に内蔵されていても良い)。副制御CPU、副制御ROM、副制御RAMは、バスによって互いにデータ通信を可能としている。副制御基板P12は、後述する主制御基板P15からの情報(コマンドとも称す)に基づいて、演出用ランプ、スピーカ、画像表示装置(画像表示装置P11M、画像表示装置P11S)に出力するデータを決定する。換言すると、副制御基板P12は主として演出に係る制御を実行している。なお、副制御基板P12から、主制御基板P15に対しては情報を送信することはできない(片方向通信)。また、演出選択スイッチP8Wや演出決定スイッチP8Eが操作されたことによって入力されたデータを取得し、演出選択スイッチP8Wや演出決定スイッチP8Eが操作されたことによって入力されたデータに基づいて演出用ランプ、スピーカ、画像表示装置(画像表示装置P11M、画像表示装置P11S)に出力するデータを決定することもある。
(遊技媒体数表示基板P13)
遊技媒体数表示基板P13は、遊技媒体数表示部P9の表示を行う基板である。具体的には、遊技媒体数表示部P9が設置された基板である。
(スピーカ)
スピーカは、前扉上部の上部右スピーカP14UR、上部左スピーカ(図示せず)、前扉下部の下部右スピーカP14DR、下部左スピーカP14DLの4つが設けられており、スピーカからは演出に合わせた効果音の他、エラーが発生した事を知らせるエラー音や警告音を出力する。
<遊技機PのキャビネットP1に配置されている主要部についての説明>
続いて図3を参照しながら本実施形態に係るキャビネットP1の内部構造を説明する。
(主制御基板P15)
主制御基板P15(主制御手段、第1主制御基板(手段)、メイン制御基板(手段)、又は遊技制御基板(手段)とも称す)は、主制御基板ケースに収容されている。主制御基板P15は主制御基板ケースで保護されており、主制御基板ケースをカシメ(封印部材とも称する)により封印することによって、主制御基板ケースの開放が困難となるように構成されている。
主制御基板P15は、第1主制御CPU、第1主制御ROM、第1主制御RAMが搭載されている(第1主制御CPU、第1主制御ROM、第1主制御RAMは、1つのチップ内に内蔵されていても良い)。第1主制御CPU、第1主制御ROM、第1主制御RAMは、バスによって互いにデータ通信を可能としている。主制御基板P15は、内部抽せんや、リールの駆動や停止等のリール制御、すべてのリールが停止し、停止した図柄組合せに基づく入賞判定制御、ボーナス遊技状態(単に、ボーナスとも称す)やRT状態等の各種遊技状態の遊技状態移行制御等を行う。
主制御基板P15には、RAMクリアスイッチが接続されており、RAMクリアスイッチが操作されることにより主制御基板P15が記憶している有利区間情報をクリア可能としている。有利区間中にRAMクリアスイッチが操作されると、有利区間が終了し通常区間がセットされる。RAMクリアスイッチの操作によりクリアされる情報は有利区間に関する情報であり、設定値、総得点、役比モニタに関する情報はクリアされない。また、有利区間がクリアされるRAMクリアスイッチの操作方法は、1回押されたことでもよいし、所定時間押下され続けたことを検知したこと(所謂長押し)でもよいし、押下されている状況で電源投入されたことでもよい。なお、RAMクリアスイッチは遊技者(ユーザ)が操作できない位置(例えば、主制御基板P15や、キャビネット内部や、前扉背面部等)に配置されている。
(遊技媒体数制御基板P16)
遊技媒体数制御基板P16(第2主制御基板(手段)、払出制御基板(手段)、メダル数制御基板(手段)、メダル数表示制御基板(手段)、又は遊技媒体数表示制御基板(手段)とも称す)は、遊技媒体数制御基板ケースに収容されている。遊技媒体数制御基板P16は遊技媒体数制御基板ケースで保護されており、遊技媒体数制御基板ケースをカシメ(封印部材とも称する)により封印することによって、遊技媒体数制御基板ケースの開放が困難となるように構成されている。
遊技媒体数制御基板P16は、第2主制御CPU、第2主制御ROM、第2主制御RAMが搭載されている(第2主制御CPU、第2主制御ROM、第2主制御RAMは、1つのチップ内に内蔵されていても良い)。第2主制御CPU、第2主制御ROM、第2主制御RAMは、バスによって互いにデータ通信を可能としている。遊技媒体数制御基板P16は、遊技媒体数表示部P9の表示制御や、後述する遊技球等貸出装置接続端子板を介して貸出ユニットに対して情報を送信することや、遊技球等貸出装置接続端子板を介して貸出ユニットから情報を受信することや、主制御基板P15に対して情報を送信することや、主制御基板P15から情報を受信することができる。
また、遊技媒体数制御基板P16には獲得した遊技媒体数を記憶する遊技媒体数記憶手段を備えており、入賞の結果付与する遊技媒体数である付与数の加算や、遊技を開始するために使用する遊技媒体数である投入数の減算を行うことにより、現在ユーザが有している遊技媒体数を記憶している。
遊技媒体数制御基板P16には、総得点クリアスイッチが接続されており、総得点クリアスイッチが操作されることにより遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点をクリア可能としている。総得点クリアスイッチの操作によりクリアされる情報は総得点のみであり、他の情報はクリアされない。また、総得点がクリアされる総得点クリアスイッチの操作方法は、1回押されたことでもよいし、所定時間押下され続けたことを検知したこと(所謂長押し)でもよいし、押下されている状況で電源投入されたことでもよい。なお、総得点クリアスイッチはユーザが操作できない位置(例えば、遊技媒体数制御基板P16上や、キャビネット内部や、前扉背面部等)に配置されている。
総得点クリアスイッチが操作されたことにより総得点がクリアされた場合は、総得点クリアステータスをONとし、1遊技が終了するまで総得点クリアステータスのONを維持し、1遊技終了後には総得点クリアステータスをOFFにする。総得点クリアステータスの情報は貸出ユニットに送信してもよく、貸出ユニットは総得点クリアステータスがONである情報を受信した場合は、貸出ユニットで記憶している総得点情報をクリアする。また、遊技機Pで総得点クリアステータスがONの状況下で、貸出ユニットから貸出点が付与された場合、総得点クリアステータスはONのまま、新たに総得点に貸出点を加算する。
なお、総得点クリアスイッチは遊技中に操作されても無効となっており、遊技終了後に総得点クリアスイッチが操作されることにより有効となる。この場合、遊技媒体数制御基板P16は主制御基板P15から送信された遊技開始情報と遊技終了情報に基づいて遊技中であるか否かを判定し、遊技中であるときの総得点クリアスイッチの操作を無効にするようにしている。
また、総得点クリアスイッチは遊技中の操作で有効となるようにしてもよく、この場合は、総得点クリアステータスは総得点クリアスイッチが操作された遊技の次の遊技の終了に基づいてONからOFFにする。換言すると、総得点クリアスイッチが操作された当該遊技の終了では総得点クリアステータスのONを維持し、その次の遊技が終了すると総得点クリアステータスをOFFにする。これにより総得点クリアステータスが短時間だけONとなるようなタイミング(遊技終了直前に総得点クリアスイッチが操作されたタイミング)であっても次の遊技に総得点クリアステータスをONに維持できるため、総得点をクリアするような不正を抑制できる。なお、総得点クリアスイッチが操作された遊技の終了後に総得点クリアステータスをOFFにしてもよく、この場合は総得点クリアステータスを更新するプログラムを共通化することによる容量削減の効果が見込まれる。
また、遊技媒体数制御基板P16は、役比モニタ(性能表示モニタとも称す)が搭載されており、各種状態の滞在比率を表示するための演算処理や表示処理を実行可能に構成されている。
役比モニタとは、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率(遊技機の仕様に応じて選択可能)、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率を4800ms毎に切り替えて表示する表示装置であり、7セグメントLED(DPあり)を4個用いることで4桁の数字を表示可能となっている。4個の7セグメントLEDで表示する4桁の数字のうち上位2桁を識別セグ、下位2桁を比率セグと称す。
役物比率における「役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)、第2種特別役物(所謂CB)、及び普通役物(所謂SB)を指しており、「役物比率」とは、役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)や第2種特別役物連続作動装置(所謂MB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技やMB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。
連続役物比率における「連続役物」とは、第1種特別役物(所謂RB)を指しており、「連続役物比率」とは、第1種特別役物作動中の払出÷総払出×100で算出される比率である。なお、第1種特別役物連続作動装置(所謂BB)の作動における払出も「役物作動中の払出」に含まれるが、BB中の一般遊技での払出は「役物作動中の払出」に含まれない。
指示込役物比率における「指示込役物」とは、上述した「役物」に指示機能が作動した遊技(所謂AT)における払出を含んだものであり、「指示込役物比率」とは、(指示機能作動中の払出、又は役物作動中の払出)÷総払出×100で算出される比率である。ここで、(指示機能作動中の払出、又は役物作動中の払出)とは、指示機能作動中、且つ役物が作動した遊技の払出を指すのではなく、指示機能が作動した遊技の払出数と役物が作動した遊技の払出の合算を指す。仮に、指示機能が作動した遊技が、役物が作動した遊技であった場合には、2つの払出数を合算するのではなく、その遊技の払出数が(指示機能作動中の払出、又は役物作動中の払出)となる。なお、ATが作動した遊技で遊技者がストップスイッチの操作態様を間違えた場合、最大の払出を得られないことがあるが、この場合は実際の払出に基づいて算出される。
役比モニタに表示する情報のうち識別セグに表示する情報は、累計の有利区間比率、累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率のうちどの比率を表示しているかを識別するための情報であり、それぞれ、「7U.」、「7P.」、「6Y.」、「7Y.」、「6A.」、「7A.」、「5H.」と表示する。例えば、識別セグに「7U.」と表示されている場合は、累計の有利区間比率であることを示し、識別セグに「6Y.」と表示されている場合は、最新の6000ゲーム間の連続役物比率であることを示している。
役比モニタに表示する情報のうち比率セグに表示する情報は、各種比率の算出結果を視認できるための情報であり、2個の7セグメントLEDを用いて2桁の数字で表示する。例えば、算出結果が70となった場合は、比率セグに「70」と表示する。なお、算出した結果のうち小数点以下は切り捨てて表示する。また、算出結果が100となった場合は、「99」と表示する。また、累計のゲーム数が400ゲームに満たない場合は、比率セグは「00」と表示する。
識別セグは、累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合は識別セグを点滅態様で表示する。基準ゲーム数は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は175,000ゲームであり、累計の指示込役物比率の場合は175,000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は6,000ゲームであり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は6,000ゲームであり、累計の連続役物比率の場合は17,500ゲームであり、累計の役物比率の場合は17,500ゲームであり、累計の役物等状態比率の場合は175,000ゲームである。
比率セグは、表示数値が閾値以上の場合は比率セグを点滅態様で表示する。閾値は各種比率に応じて定まっており、累計の有利区間比率の場合は70であり、累計の指示込役物比率の場合は70であり、最新の6000ゲーム間の連続役物比率の場合は60であり、最新の6000ゲーム間の役物比率の場合は70であり、累計の連続役物比率の場合は60であり、累計の役物比率の場合は70であり、累計の役物等状態比率の場合は50である。なお、累計のゲーム数が400ゲームに満たないで場合であって算出の結果は閾値以上となるが比率セグには「00」と表示する場合は、比率セグは点灯態様で表示する。
役比モニタが正常な動作が可能であるかを確認するために、電源が投入されて割込み処理が起動してから4800ms間は、識別セグと比率セグにはテストパターンを表示する。テストパターンとしては、役比モニタを構成する4個の7セグメントLEDのうち全てのセグメント(DP含む)を点滅態様で表示する。例えば、「8.8.8.8.」を点滅態様で表示することが挙げられる。なお、テストパターンは電源投入後のタイミングで表示する場合の他に、設定変更中、設定確認中、RWM異常エラー中の何れかのタイミングで表示してもよい。
識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合のそれぞれの場合においてセグメントを点滅態様で表示するが、具体的には、点灯300ms→消灯300ms→点灯300ms→消灯300ms→・・・といったように300ms毎に点灯と消灯とを切り替えて点滅態様を表示している。また、各種比率情報を切り替えたときは点灯から開始するようにしており、これにより各種比率情報の表示時間が点灯と点滅のタイミングで長くなったり短くなったりしないようにしている。
上述したように、役比モニタに表示する、累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率、最新の6000ゲーム間の連続役物比率、最新の6000ゲーム間の役物比率、累計の連続役物比率、累計の役物比率、累計の役物等状態比率は、4800ms毎に表示内容を切り替えるよう構成しているが、この4800msを点灯と点滅の1セットである600msの倍数に設定していることで、役比モニタに表示している各種比率の切り替えタイミングでは点滅態様で表示する場合であっても7セグメントLEDの何れかのLEDが必ず点灯しているように構成することが可能となる。
このように構成することで、各種比率情報が切り替わるタイミングであっても点灯から開始するので、点滅周期がずれないことによる違和感のない表示を継続して表示することが可能となる。
また、上述した電源投入後のテストパターンの表示期間も4800msとしているため、テストパターンを4800ms表示し終わった時点では7セグメントLEDは消灯となり、次の割込み処理で累計の有利区間比率または累計の指示込役物比率に関する情報を点灯から表示することが可能となる。
続いて、役比モニタにおける点滅表示に関する制御方法を説明する。
役比モニタの表示態様を点滅させるために、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)を有している。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は2バイトの記憶領域であり、割込み処理毎に1を加算する処理を実行する。点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は、電源投入時に初期化され(0が記憶され)、その後割込み処理を実行する毎に0〜299の値を循環する。換言すると299の次の値は0となる。
例1)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「1」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「0−299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例2)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「298」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」となる。このとき、キャリーフラグ=1となる(「298−299」を演算した結果、桁下がりが発生するためキャリーフラグ=1となる)。
例3)点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「299」のときに更新処理を行うと、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が「0」となる。このとき、キャリーフラグ=0となる(「299−299」を演算した結果、桁下がりが発生しないためキャリーフラグ=0となる)。
上述したように、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が0〜298のうちの何れかの値である場合は、キャリーフラグ=1となり、点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)が299である場合はキャリーフラグ=0となる。換言すると300ms毎にキャリーフラグ=0となる。
キャリーフラグ=0となったときは、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を更新するよう構成されている。点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)は、電源が投入されると初期化され(0が記憶され)、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0が記憶されているときは役比モニタを点灯させ、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に1が記憶されているときは役比モニタを消灯させる。換言すると、300ms毎にキャリーフラグ=0となるため、300ms毎に点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)に0と1とを繰り返し記憶することにより、役比モニタの表示態様が300ms毎に点灯態様と消灯態様とを繰り返し表示(点滅表示)することが可能となる。
役比モニタの表示を点滅態様で表示する場合は、識別セグにおいて累計ゲーム数が基準ゲーム数に満たない場合、比率セグにおいて表示数値が閾値以上の場合、識別セグ、及び比率セグにおいてテストパターンを表示する場合の何れかの場合であるため、これらの場合以外の場合は、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照せずに点灯態様で表示するようにしている。ただし、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照するか否かに関わらず点灯と消灯を切り替える時間を管理するための記憶領域(_TM_CHG_FLS)は割込み処理毎に更新されているため、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)も随時更新されており、点滅切り替えフラグ(_FL_CHG_FLS)を参照しない状態から参照する状態に切り替わったときであっても点灯と消灯とのタイミングと各種比率表示の切り替えタイミングがずれることなく表示することが可能となる。
(遊技球等貸出装置接続端子板)
遊技球等貸出装置接続端子板(接続端子板とも称す)は、遊技機Pと貸出ユニットとの間での双方向通信を行うための中継基板としての役割を有する。遊技球等貸出装置接続端子板は、遊技球等貸出装置接続端子板ケースに収容されている。遊技球等貸出装置接続端子板は遊技球等貸出装置接続端子板ケースで保護されており、遊技球等貸出装置接続端子板ケースをカシメ(封印部材とも称する)により封印することによって、遊技球等貸出装置接続端子板ケースの開放が困難となるように構成されている。
遊技球等貸出装置接続端子板は貸出ユニットと双方向通信するためのコネクタ(D−sub9ピン)を有し、遊技機Pの筐体背面側に設けられた開口部よりコネクタに接続されたハーネス(1.5m〜2.0m程度の長さ)を介して双方向通信可能となっている。また、遊技球等貸出装置接続端子板はコンデンサを搭載しており、貸出ユニットとの通信を安定させている。なお、貸出ユニットには貸出しスイッチが設けられており、貸出しスイッチが操作されると貸出ユニットから貸出通知が送信され、遊技球等貸出装置接続端子板を介して遊技媒体数制御基板P16に貸出通知が入力される。なお、遊技球等貸出装置接続端子板と貸出ユニットを繋ぐためのコネクタはスプリングロックが付いており、ハーネスが容易に抜脱しないよう構成されている。
主制御基板と遊技媒体数制御基板と遊技球等貸出装置接続端子板とは、それぞれ基板ケースに収納されているが、これに限られず、主制御基板と遊技媒体数制御基板とをまとめて1つの基板ケースに収納したり、主制御基板と遊技媒体数制御基板と遊技球等貸出装置接続端子板とをまとめて1つの基板ケースに収納したりしてもよい。また、基板ケースは遊技機Pに設置した場合であっても、容易に裏面が確認可能なように構成されている。
主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16とは、32ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC12Vであり、2番ピンはDC12Vであり、3番ピンはDC5Vであり、4番ピンはDC5Vであり、5番ピンは主制御データ信号であり、6番ピンは制御状態信号1であり、7番ピンは制御状態信号2であり、8番ピンは制御状態信号3であり、9番ピンは制御状態信号4であり、10番ピンは制御状態信号5であり、11番ピンは遊技媒体数制御データ信号1であり、12番ピンは遊技媒体数制御データ信号2であり、13番ピンは遊技媒体数制御データ信号3であり、14番ピンは遊技媒体数制御データ信号4であり、15番ピンは遊技媒体数制御データ信号5であり、16番ピンは遊技媒体数制御データ信号6であり、17番ピンは遊技媒体数制御データ信号7であり、18番ピンは遊技媒体数制御データ信号8であり、19番ピンは遊技媒体数制御データ信号9であり、20番ピンは遊技媒体数制御データ信号10であり、21番ピンは遊技媒体数制御データ信号11であり、22番ピンは遊技媒体数制御データ信号12であり、23番ピンは遊技媒体数制御データ信号13であり、24番ピンは遊技媒体数制御データ信号14であり、25番ピンは遊技媒体数制御データ信号15であり、26番ピンは遊技媒体数制御データ信号16であり、27番ピンは遊技媒体数制御データストローブ信号であり、28番ピンは電源断検知信号1であり、29番ピンはバックアップ電源であり、30番ピンはGND信号であり、31番ピンはGND信号であり、32番ピンはGND信号である。なお、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
遊技媒体数制御基板P16と遊技球等貸出装置接続端子板とは、5ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC5Vであり、2番ピンはVL信号であり、3番ピンは送信信号であり、4番ピンは受信信号であり、5番ピンはGND信号である。なお、遊技媒体数制御基板P16と遊技球等貸出装置接続端子板とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
遊技媒体数制御基板P16と遊技媒体数表示基板P13とは、14ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはLEDデジットA信号であり、2番ピンはLEDデジットB信号であり、3番ピンはLEDデジットC信号であり、4番ピンはLEDデジットD信号であり、5番ピンはLEDデジットE信号であり、6番ピンは遊技媒体数表示セグメントA信号であり、7番ピンは遊技媒体数表示セグメントB信号であり、8番ピンは遊技媒体数表示セグメントC信号であり、9番ピンは遊技媒体数表示セグメントD信号であり、10番ピンは遊技媒体数表示セグメントE信号であり、11番ピンは遊技媒体数表示セグメントF信号であり、12番ピンは遊技媒体数表示セグメントG信号であり、13番ピンは遊技媒体数表示セグメントP信号であり、14番ピンは遊技媒体数表示セグメントP信号である。また、1番ピン〜14番ピンに関する信号は遊技媒体数制御基板P16から遊技媒体数表示基板P13に送信する信号である。なお、遊技媒体数制御基板P16と遊技媒体数表示基板P13とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
遊技媒体数制御基板P16と計数スイッチP7とは、2ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンは計数スイッチP7信号であり、計数スイッチP7が操作されたときに遊技媒体数制御基板P16に計数スイッチP7の操作入力に関する信号を送信するために使用している。なお、計数スイッチP7信号が入力されると遊技媒体数制御基板P16で管理している総得点情報の一部、又は全部を貸出ユニットに送信する。2番ピンはGND信号であり、GNDとして使用している。なお、遊技媒体数制御基板P16と計数スイッチP7とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
遊技球等貸出装置接続端子板と貸出ユニットとは、9ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはLG信号であり、2番ピンはTXD−信号であり、3番ピンはRXD−信号であり、4番ピンはPSI信号であり、5番ピンはLG信号であり、6番ピンはTXD+信号であり、7番ピンはRXD+信号であり、8番ピンはVL信号であり、9番ピンはVL信号である。TXD+信号、TXD−信号は遊技機P(遊技球等貸出装置接続端子板)から貸出ユニットに情報を送信するために使用している。RXD+信号、RXD−信号は遊技機P(遊技球等貸出装置接続端子板)が貸出ユニットから情報を受信するために使用している。PSI信号は遊技機Pと貸出ユニットとの接続を確認する信号接続確認信号として使用している。VL信号は絶縁したDC5V電源として使用している。また、2番ピンと6番ピンとを繋ぐハーネスはツイスト処理が施されている。また、3番ピンと7番ピンとを繋ぐハーネスはツイスト処理が施されている。なお、遊技球等貸出装置接続端子板と貸出ユニットとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
主制御基板P15とドア中継基板とは40ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC5Vであり、2番ピンはDC5Vであり、3番ピンはDC5Vであり、4番ピンはDC5Vであり、5番ピンはGND信号であり、6番ピンはLEDデジット1信号であり、7番ピンはLEDデジット2信号であり、8番ピンはLEDデジット3信号であり、9番ピンはLEDデジット4信号であり、10番ピンはLEDデジット5信号であり、11番ピンはLEDセグメント1A信号であり、12番ピンはLEDセグメント1B信号であり、13番ピンはLEDセグメント1C信号であり、14番ピンはLEDセグメント1D信号であり、15番ピンはLEDセグメント1E信号であり、16番ピンはLEDセグメント1F信号であり、17番ピンはLEDセグメント1G信号であり、18番ピンはLEDセグメント1P信号であり、19番ピンはGND信号であり、20番ピンGND信号であり、21番ピンはGND信号であり、22番ピンはGND信号であり、23番ピンはGND信号であり、24番ピンはGND信号であり、25番ピンはスタートスイッチセンサ信号であり、26番ピンはGND信号であり、27番ピンは精算スイッチ信号であり、28番ピンは1枚投入スイッチ信号であり、29番ピンは3枚投入センサ信号であり、30番ピンはGND信号であり、31番ピンは左ストップスイッチP4Lセンサ信号であり、32番ピンはGND信号であり、33番ピンは中ストップスイッチP4Cセンサ信号であり、34番ピンはGND信号であり、35番ピンはGND信号であり、36番ピンは右ストップスイッチP4Rセンサ信号であり、37番ピンはGND信号であり、38番ピンはGND信号であり、39番ピンはGND信号であり、40番ピンはコネクタ接続モニタ信号である。なお、主制御基板P15と回胴装置基板P17とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
主制御基板P15と回胴装置基板P17とは26ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC12Vであり、2番ピンはDC12Vであり、3番ピンはDC5Vであり、4番ピンはDC5Vであり、5番ピンはバックアップ電源であり、6番ピンは左リールP18LモータΦ0信号であり、7番ピンは左リールP18LモータΦ1信号であり、8番ピンは左リールP18LモータΦ2信号であり、9番ピンは左リールP18LモータΦ3信号であり、10番ピンは中リールP18CモータΦ0信号であり、11番ピンは中リールP18CモータΦ1信号であり、12番ピンは中リールP18CモータΦ2信号であり、13番ピンは中リールP18CモータΦ3信号であり、14番ピンは右リールP18RモータΦ0信号であり、15番ピンは右リールP18RモータΦ1信号であり、16番ピンは右リールP18RモータΦ2信号であり、17番ピンは右リールP18RモータΦ3信号であり、18番ピンは左リールP18Lセンサ信号であり、19番ピンは中リールP18Cセンサ信号であり、20番ピンは右リールP18Rセンサ信号であり、21番ピンはドアスイッチ信号であり、22番ピンはGND信号であり、23番ピンはGND信号であり、24番ピンはGND信号であり、25番ピンはGND信号であり、26番ピンはGND信号である。なお、主制御基板P15と回胴装置基板P17とはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
主制御基板P15と設定/リセットスイッチとは5ピンコネクタを介して接続されている。本実施形態においては、設定変更モード中において設定値を変更する設定変更スイッチと、エラー中においてエラーを解除するリセットスイッチとは、同一のスイッチであるが、それぞれ異なるスイッチとして備えてもよい。
主制御基板P15とサブ制御基板とは30ピンコネクタを介して接続されている。
回胴装置基板P17と電源基板とは8ピンコネクタを介して接続されている。
回胴装置基板P17と左リールP18Lモータとは4ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはモータΦ0信号であり、2番ピンはモータΦ1信号であり、3番ピンはモータΦ2信号であり、4番ピンはモータΦ3信号である。なお、回胴装置基板P17と左リールP18Lモータとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17と左リールP18Lセンサとは3ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC5Vであり、2番ピンは左リールP18Lセンサ信号であり、3番ピンはGND信号である。なお、回胴装置基板P17と左リールP18Lセンサとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17と中リールP18Cモータとは4ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはモータΦ0信号であり、2番ピンはモータΦ1信号であり、3番ピンはモータΦ2信号であり、4番ピンはモータΦ3信号である。なお、回胴装置基板P17と中リールP18Cモータとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17と中リールP18Cセンサとは3ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC5Vであり、2番ピンは中リールP18Cセンサ信号であり、3番ピンはGND信号である。なお、回胴装置基板P17と中リールP18Cセンサとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17と右リールP18Rモータとは4ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはモータΦ0信号であり、2番ピンはモータΦ1信号であり、3番ピンはモータΦ2信号であり、4番ピンはモータΦ3信号である。なお、回胴装置基板P17と右リールP18Rモータとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17と右リールP18Rセンサとは3ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはDC5Vであり、2番ピンは右リールP18Rセンサ信号であり、3番ピンはGND信号である。なお、回胴装置基板P17と右リールP18Rセンサとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
回胴装置基板P17とドアスイッチとは3ピンコネクタを介して接続されている。1番ピンはドアスイッチ信号であり、2番ピンはGND信号であり、3番ピンはGND信号である。なお、回胴装置基板P17とドアスイッチとはハーネスにより直接的に接続されていてもよいし、中継端子板を介して間接的に接続されていてもよい。
ドア中継基板と表示基板とは14ピンコネクタを介して接続されている。
ドア中継基板とマックスベットとは6ピンコネクタを介して接続されている。
ドア中継基板とスタートスイッチP3とは3ピンコネクタを介して接続されている。
ドア中継基板とストップスイッチP4とは9ピンコネクタを介して接続されている。
<設定変更モード>
設定変更モードとは、設定値を選択可能なモードであって、本実施形態では設定値情報として「0」〜「5」の何れかの情報を選択し、設定値情報記憶手段に記憶することができる。ここで、設定値を表示するための設定値表示器(図示せず)を備え、設定変更モードでは、ホール店員が設定値表示器に表示された情報をもとに、設定値情報を決定することができる。なお、設定値表示器に表示される設定値は、「1」〜「6」の何れかの情報である。
電源スイッチがオフであって、設定キースイッチをオン状態にした後に、電源スイッチをオンにすることにより、設定変更モードが開始(設定変更を開始)される。
設定変更モードを開始(設定変更を開始)した後は、設定変更スイッチの操作により、設定値情報を何れにするか選択することが可能となる。たとえば、設定値表示器に「2」が表示されているときに設定変更スイッチが操作されると、設定値表示器に「3」が表示される。また、設定値表示器に「6」が表示されているときに設定変更スイッチが操作されると、設定値表示器に「1」が表示される。
設定変更モードを開始(設定変更を開始)した後、スタートスイッチP3を操作した後に、設定キースイッチをオフにすることで、設定変更モードを終了する(設定変更を終了する)ことができる。
設定変更モードを終了(設定変更を終了)すると、点数をベットし、スタートスイッチP3の操作により遊技が実行可能な状態となる。
なお、設定値表示器に「1」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「0」が記憶され、設定値表示器に「2」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「1」が記憶され、設定値表示器に「3」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「2」が記憶され、設定値表示器に「4」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「3」が記憶され、設定値表示器に「5」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「4」が記憶され、設定値表示器に「6」が表示されているときに設定変更モードを終了した場合には設定値情報として「5」が記憶される。
ここで、設定変更モードであっても、貸出ユニットと遊技機Pとの通信は行われている。換言すると、設定変更モード中であっても、後述する貸出通知を受信し遊技機Pに点数を加算することができる。また、設定変更モード中であっても、後述する計数通知を送信し遊技機Pの点数を計数することができる。
また、設定変更モードであっても、貸出ユニットと遊技機Pとの通信は行われないように構成することもできる。換言すると、設定変更モード中であっても、貸出ユニットの貸出スイッチが操作されても遊技機Pは貸出通知を受信しないため、遊技機Pに点数を加算することができない。またこの場合、設定変更モード中では、計数スイッチP7が操作されても計数通知を送信しないため遊技機Pの点数を計数することができない。
<設定確認モード>
設定確認モードとは、設定値を確認可能なモードであって、設定値表示器により現在の設定値を表示することができる。
電源スイッチがオンの状況下で、設定キースイッチをオン状態にした場合に設定確認モードが開始(設定確認が開始)することができる。なお、設定確認モードでは、設定変更モードとは異なり、設定値を選択することはできない。また、ベットされている点数が1点以上ある状況下において、電源スイッチがオンの状況下で、設定キースイッチをオン状態にした場合には、設定確認モードを開始しないようにすることもできる。
設定確認モードを開始(設定確認を開始)した後、設定キースイッチをオフにすることで、設定確認モードを終了する(設定確認を終了する)ことができる。
ここで、設定確認モードであっても、貸出ユニットと遊技機Pとの通信は行われている。換言すると、設定確認モード中であっても、後述する貸出通知を受信し遊技機Pに点数を加算することができる。また、設定確認モード中であっても、後述する計数通知を送信し遊技機Pの点数を計数することができる。
また、設定確認モードであっても、貸出ユニットと遊技機Pとの通信は行われないように構成することもできる。換言すると、設定確認モード中であっても、貸出ユニットの貸出スイッチが操作されても遊技機Pは貸出通知を受信しないため、遊技機Pに点数を加算することができない。またこの場合、設定確認モード中であっても、計数スイッチP7が操作されても計数通知を送信しないため遊技機Pの点数を計数することができない。
<貸出ユニット>
本実施形態における遊技機Pは貸出ユニットに向けて通信が可能となっている。例えば、貸出ユニットには、貸出スイッチが設けられており、貸出スイッチが操作されると遊技機Pに対して貸出通知を送信する。貸出ユニットには遊技機Pからの情報を受信するSC基板が搭載されており、遊技機Pにおける遊技媒体数制御基板P16が送信した情報はSC基板が受信するように構成されている。
<本実施形態に適用可能な有利区間を用いた遊技性の説明>
本実施形態において、遊技開始に係る規定数は3枚のみである。つまり3枚がけ以外では遊技が開始できないようになっており、ボーナス作動時においても3枚がけのみで遊技が開始されるようになっている。
本実施形態において、有効ラインは左リールP18L下段、中リールP18C中段、右リールP18R下段の1ライン構成となっている。以下、有効ラインに図柄組合せが停止することを単に図柄組合せが停止と称する。
本実施形態において、図柄の種類は10種類である。それぞれ、赤セブン、青セブン、バー、金バー、ブランク、チェリー、スイカ、ベルA、ベルB、リプレイと称す。なお、図柄の名称や図柄の種類はあくまで一例であり、変更しても何ら問題ない。
本実施形態のリール配列において、図4を用いて説明する。図4に示すように1つのリールにおける図柄数は20個であり、第1回胴(左リールP18L)、第2回胴(中リールP18C)、第3回胴(右リールP18R)を備えている。
本実施形態における図柄組合せを図5乃至9に示している。図中の「入賞図柄・作動図柄・パターン図柄名称」の項目は図柄組合せに対応する条件装置の名称を示している。また、「規定数及び遊技状態」には規定数毎の図柄組合せが停止した場合に付与する特典を示している。「規定数及び遊技状態」の項目に「1種BB」と記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に1種BBが付与されることを示し、「再遊技」と記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に再遊技が付与されることを示し、数字が記載されている場合は図柄組合せが停止した場合に払い出す枚数を示し、「−」と記載されている場合は該当する遊技状態では当該図柄組合せが停止しないことを示している。
本実施形態において、ボーナスは1種BBを備えており、11点を超える遊技媒体の付与を終了条件にしている。また、この1種BBはRBが連続作動するタイプであり、RBは2回の入賞又は2回の遊技の何れか一方を満たすと終了し、RBの終了条件を満たすと1種BBの終了条件(11点を超える遊技媒体の付与)を満たすまで自動的にRBが作動する仕様となっている。
図5に示すように1種BBの図柄組合せは8種類となっており、各リールにおける1種BB図柄組合せに関する図柄の引き込み率(図柄組合せに関する図柄が停止する確率)は100%ではないため、1種BBの図柄組合せを表示させる場合は各リールに目押しが必要となっている。
本実施形態において、RT遷移は非RT(1種BB非内部中とも称す)から開始し、非RT中に1種BBが当せんして1種BB図柄組合せが停止しなかった場合は次遊技(当該遊技終了時でもよい)からRT1(1種BB内部中とも称す)に移行し、RT1中に1種BB図柄組合せが停止するとRT1が終了して次遊技から1種BBが作動(1種BB中とも称す)し、1種BBの作動が終了すると次遊技から非RTに移行する。また、設定変更時は非RTから開始するため、RT1や1種BB作動中に設定変更装置が作動した場合は、設定変更装置の作動が終了したときに非RTをセットする。なお、設定変更装置が作動しない電源断(通常の電源断と称することがある)ではRT状態と1種BB作動状態はクリアされないため、電断復帰時には電断前の状態から開始される。具体的には、1種BB中に電源断が発生し、その後電源復帰した場合には1種BB作動状態は1種BB中であり、RT1である状況で電源断が発生し、その後電源復帰した場合にはRT状態はRT1であるよう構成されている。
ここで、RTとはリプレイタイムの略称であり、複数のRT毎にリプレイの当選確率を異ならせることができる状態である。例えば、RT1のリプレイ当選確率とRT2のリプレイ当選確率を異ならせることが考えられる。また、リプレイの当選確率を異ならせるとは、リプレイ全体として当選確率が異なってもよいし、或るリプレイの当選確率のみ異ならせてリプレイ全体としての当選確率は異ならないようにしてもよい。RTの移行契機は、予め定められた図柄組合せが停止したこと、ボーナスが当選したこと(ボーナスの条件装置が作動したこと)、ボーナス終了後所定回数の遊技を消化したこと等設定可能であり、適宜組み合わせることができる。
本実施形態における条件装置を図10で説明する。図10における「入賞再遊技」の項目は当せん番号と対応した番号が記載されている。また、「条件装置」の項目には作動する条件装置が記載されている。また、「通称」の項目には作動する条件装置の簡易的な名称が記載されている。例えば再遊技−H条件装置に対応する通称は「右押し:強−バトル目」であり、右リールP18Rを第1停止すると強バトル目が停止することが示されており、入賞−A1条件装置に対応する通称は「押し順ベルA群123」であり、左リールP18L第一停止、中リールP18C第2停止、右リールP18R第3停止の操作態様が正解操作態様(この場合は入賞52(入賞01〜02、09、29〜31よりも払出枚数が多い入賞)の図柄組合せが停止される操作態様)であることが示されている。また、「構成要素」の項目には条件装置に対応する図柄組合せが示されている。例えば再遊技−A条件装置が作動(当せん)する場合は再遊技01か再遊技02が表示可能であることが示されている。なお、「入賞再遊技」の項目の「0」と記載されている箇所ははずれに対応している。
本実施形態における1種BB非内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果について図11乃至図13を用いて説明する。1種BB非内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、1種BB、再遊技−A、再遊技−B、再遊技−C(+1種BB)、再遊技−D(+1種BB)、再遊技−E(+1種BB)、再遊技−F(+1種BB)、再遊技−G(+1種BB)、再遊技−H(+1種BB)、再遊技−I(+1種BB)、再遊技−J(+1種BB)、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D(+1種BB)、入賞−E(+1種BB)、入賞−F(+1種BB)、入賞−G(+1種BB)、入賞−H(+1種BB)、入賞−I(+1種BB)、入賞−J(+1種BB)、入賞−K(+1種BB)の何れかであり、はずれは存在しない。
なお、上述した「再遊技−C(+1種BB)」という記載は、再遊技−Cと1種BBが同時当せんすることを示しており、図11、図12、及び図13において「ボーナス条件装置」と「入賞再遊技」の両方に名称が記載されていることと対応している。また、図11、図12、及び図13の「内部抽せん」の項目は遊技状態毎に内部抽せん対象か否かを示しており、「○」は内部抽せん対象であり、「×」は内部抽せん対象ではないことを示している。また、図11、図12、及び図13の「有利区間移行」の項目は遊技状態毎に有利区間移行抽せんを実行するか否かを示しており、「○」は有利区間移行抽せんを実行し、「×」は有利区間移行抽せんを実行しないことを示している。なお、本実施形態では有利区間移行抽せんを実行した場合100%当せんし有利区間移行するよう構成されている。また、図11、図12、及び図13の「R1」〜「R6」の項目はそれぞれ設定1〜設定6を示しており、設定値に対応した内部抽せんの当せん置数を示しており、遊技状態毎に65536の置数を割り振っている。
本実施形態において、1種BB内部中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、再遊技−A、再遊技−B、再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかであり、はずれは存在しない。
本実施形態において、1種BB中における内部抽せん手段により決定され得る内部抽せん結果は、入賞−K、入賞−L、はずれの何れかである。
本実施形態において、通常区間から有利区間に移行する条件として、再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかが当せんしたことであり、再遊技−A、再遊技−Bの当せんでは有利区間に移行しない。即ち、通常区間において、再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかが当せんした場合には、次回の遊技から有利区間となる。
本実施形態において、通常区間中に再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかが当せんすると必ず有利区間に移行するようになっている。即ち、通常区間において、再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかが当せんした場合には、次回の遊技から有利区間となる。
本実施形態において、RT1(1種BB内部中)では、はずれが存在しないため(再遊技役と入賞役の何れかが必ず当せんする)、一度RT1に移行すると押し順ベルC群(入賞−C1〜C6)当せん時の一部の操作態様でBB図柄組合せを停止可能となっている。押し順ベルC群当せん時の一部とは、例えば、入賞−C1当せん時における中リールP18C、または右リールP18R第一停止の一部の目押し位置である。また、有利区間において入賞−C1が当せんしたときは正解押し順(この場合は「1、2、3」)を画像表示装置に表示する)を報知することで、入賞38が停止しBB図柄組合せが停止しない。このような構成により、BB図柄組合せが停止しない操作態様を報知することでユーザはRT1を維持することができる。また、RT1中にはずれの置数を4(設計上の最低当せん確率が1/17500以上であるため)とし、その他の再遊技役や入賞役ではBB図柄組合せが停止しないように構成することで、はずれのときにのみBB図柄組合せが停止するよう構成してもよい。なお、画像表示装置に表示される「1,2,3」は、「1」が左ストップスイッチP4Lに対応していることを示し、「2」が中ストップスイッチP4Cに対応していることを示し、「3」が右ストップスイッチP4Rに対応していることを示しており、画像表示装置に表示される「1,2,3」は左ストップスイッチP4Lを第1停止、中ストップスイッチP4Cを第2停止、右ストップスイッチP4Rを第3停止することが正解の押し順であることを示している。
本実施形態において、有利区間における主制御手段が管理する遊技状態として、有利区間一般状態、チャンスゾーン(CZとも称す)、ATという状態を備えており、有利区間一般状態からCZへ、CZからATへ、ATから有利区間一般状態、またはCZへそれぞれ移行する。また、通常区間における主制御手段が管理する遊技状態は通常区間一般状態しかなく、有利区間に移行するまで遊技状態の遷移はしない。なお、有利区間一般状態と通常区間一般状態において、主制御手段で管理するための遊技状態に関するフラグは同じ状態でもよいし異なる状態でもよい。
通常状態は、内部抽せん結果として入賞−A1〜入賞−C6の何れかに当せんしたときに有利な入賞押し順を報知しない状態である。
CZは、通常状態において内部抽せん結果として入賞−D〜入賞−Hの何れかに当せんしたときに移行する状態であり、CZ中はCZ中の内部抽せんの結果や、CZ開始時の抽せんによってATへの移行抽せんを行う。
ATは、CZ中のAT抽せんに当せんしたときに移行する状態であり、入賞−A1〜入賞−C6の何れかに当せんしたときに有利な操作態様(入賞押し順)を報知する状態である。
本実施形態において、有利区間から通常区間に必ず移行する条件として、有利区間での遊技回数が所定回数(例えば、1500回)に到達したとき、有利区間でのMYが2400を超えたとき、設定変更に基づいた初期化処理が行われたとき、RAMクリアスイッチが有効となったときとなっており、ATの終了条件と有利区間の終了条件は一致していない。ただし、ATの終了条件の一部(エンディングに到達した時や獲得枚数が所定枚数(例えば2300枚)以上となった時等)を有利区間の終了条件としてもよい。また、有利区間でCZに当せんしたときに通常区間に移行させてもよい。この場合は有利区間でCZに当せんした時の有利区間の状況に応じて有利区間を終了させるか否かを判断する。
CZは、入賞−D〜入賞−H(以下、レア役とも称す)の何れかに当せんした時に抽せんにより決定するようになっており、基本的には当せんしにくい内部抽せん結果ほどCZが当せんしやすくなっている。本実施形態においては、CZに当せんしやすい順番として、入賞−G>入賞−E>入賞−H>入賞−F>入賞−Dの順番となっている。
本実施形態において、CZは当せん直後に発生するわけではなく、CZに当せんした後、有利区間から通常区間に移行し再度有利区間に移行したときにCZを開始する(RT1における有利区間移行時は必ずCZを開始する)。これにより、CZからATに当せんした場合に有利区間の残り遊技回数が少ないために出玉が出せないといった問題点を解消することができる。特に純増枚数(1遊技あたりの獲得期待枚数。傾斜値とも称する。)が少ない仕様ほど効果的である。例えば、純増2枚の場合、有利区間の最大獲得枚数が約2400枚であるため、2400枚を獲得させるのに1200回の遊技が必要となってくる。しかし、有利区間では常にATを行うというわけではなく、上述した通常状態やCZ等様々な遊技状態を遷移するため、AT開始時には有利区間の残り遊技回数が少ない(例えば、500回等)ことが多くある。この場合500回の遊技を行っても純増枚数が2枚であるため1000枚程度の獲得で終了してしまい、ユーザの獲得期待感に応えることが難しかった。そこで、CZ当せんで一度有利区間を終了し、新たに有利区間に移行するときにCZを開始することで、仮にCZが100回の遊技回数であっても、有利区間は残り1400回遊技できるので、ユーザに2400枚を獲得させる期待感を創出することができる。
また、有利区間が開始してからの獲得枚数(払出枚数の累積数−投入数の累積数)の値に応じて同一有利区間内における2回目以降のCZの当せん確率を変動させてもよい。例えば、有利区間移行時にCZを開始してATに当せんした場合、当該ATで50枚獲得した場合と1000枚獲得した場合とでAT終了後の残りの有利区間内におけるCZの当せん確率を変動させる態様が考えられる。この場合は、50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも高くする場合と低くする場合が考えられる。
50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも高くする場合は、ATであまり獲得できなかったユーザに対して次のCZを付与しやすくなるため、期待感を維持しつつ遊技可能となっている。
50枚獲得した後のCZ当せん確率を1000枚獲得した後のCZ当せん確率よりも低くする場合は、1000枚獲得した後は残りの有利区間が少ないため(有利区間の終了条件である1500回の遊技回数か2400枚の獲得に近いため)、CZを高確率にしても出玉設計上著しく射幸心が上がらないし、ユーザに対しても新たな期待感を創出することができる。
CZに当せんした場合、CZに当せんした当該遊技、若しくは所定回数の遊技を実行したとき(遊技機Pの仕様によって任意に設定できる)に「成功」や「勝利」といった文字表示を行う祝福演出を行う。これにより、ユーザは何らかの特典が付与されたことが理解できるため、遊技の進行状況を直感的に理解させることができる。そして、次遊技以降から「CZ準備中」という旨の表示を画像表示装置やランプの点灯態様で行い、ユーザに対してCZに対する期待感を創出させることができる。CZ準備中とは、CZ当せん遊技が有利区間である場合、有利区間を終了させてから、その後の通常区間において再び有利区間に移行するまでの状態に対応している。「CZ準備中」は内部的には通常区間となっているため、AT抽せんやAT上乗せ等は一切行わないユーザにとって不利な状態となっているが、CZ準備中の出玉率をAT状態と比較して下げることでATに出玉を割り振ることができ、出玉の波を創出することができる。また、CZ準備中はCZに対する期待感を創出しているため、出玉率を下げてもユーザが損をしたと感じにくくしている。
また、CZに当せんした次遊技で有利区間を終了させているが、CZに当せんした遊技から有利区間が終了するまでに所定回数の遊技を実行させてもよい。この場合は、CZに当せんした当該遊技ではCZに当せんした告知を行わず、CZに当せんしたか否かを演出により所定回数の遊技に亘って実行することが考えられる(所謂、前兆演出や連続演出)。そして、所定回数の遊技を実行したタイミングで祝福演出を実行し、次遊技からCZ準備中となる。これは、有利区間では有利区間ランプが点灯しており、有利区間が終了すると有利区間ランプが非点灯となるため、CZ当せん遊技からCZに当せんしたことを告知するまでの間に有利区間ランプの点灯態様でCZに当せんしたか否かがわからないようにするためである。なお、CZ準備中に有利区間から通常区間に移行するようにしてもよく、この場合はすでにCZ準備中であることを報知しているため、CZ準備中の有利区間ランプの点灯態様によって結果が先にわかるようなことはない。
また、CZ準備中が必ずしも通常区間である必要はなく、有利区間に設定する場合があってもよい。この場合でも通常区間でCZ準備中を実行する割合の方が有利区間でCZ準備中を実行する割合よりも相対的に高くなっており、有利区間でCZ準備中を実行する条件として、有利区間の残り遊技回数が所定回数(例えば、1000回)以上残っていることを条件とする。このように構成することで、有利区間の残り遊技回数に余裕がある場合にCZ準備中を実行するため、CZ準備中を経てCZを実行し、その結果ATを実行することになっても十分な出玉感を創出することができる。また、CZ準備中に通常区間を用いないため、CZ準備中の直後にATを開始するといった驚きを創出することもできる(有利区間終了時にはATに関する情報を初期化するため、CZ準備中に通常区間を用いた場合は有利区間開始時にCZを実行することになるためATは開始できない)。
また、上述した有利区間にCZ準備中を実行する場合において、CZ準備中に入賞−D〜入賞−Hの何れかに当せんしたときに抽せんによりATを付与するか否かを決定してもよい。この場合、AT抽せんによりATに当せんしやすいレア役の順番は、CZに当せんしやすい順番と同様にしてもよいし、入賞−E>入賞−G>入賞−F>入賞−H>入賞−Dの順番のように一部異ならせるようにしてもよい。このように構成することで、CZ準備中であってもユーザに対してレア役の当せんを期待させることができる。
さらに、レア役は当せんしたがATに当せんしなかったユーザに対して遊技意欲を減退させないために、ATとは異なる特典を付与するようにしてもよい。当該特典として、例えば、ユーザ端末で読み取り可能な二次元コードを表示したり、設定値を判別可能な設定示唆演出を表示したり考えられる。当該特典は、有利区間における遊技回数が前述した所定回数(例えば、1500回)に近いほど付与しやすいようにしてもよいし、CZ回数が特定回数(例えば、5の倍数回目)のときに付与しやすいようにしてもよい。
本実施形態における設定変更に関する処理を説明する。
設定変更装置が起動すると、設定変更装置の起動時のタイミングや設定値の確定時のタイミングで前述したRAM初期化処理を行う。このRAM初期化処理が行われる直前の遊技状態がRT1であればRAM初期化処理が行われるとRT1の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は非RTとなる。また、RAM初期化処理が行われる直前の遊技状態が1種BB中であればRAM初期化処理が行われると1種BB中の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は非RTとなる。
また、RAM初期化処理が行われる直前の遊技状態が有利区間であればRAM初期化処理が行われると有利区間の情報が初期化され、RAM初期化処理後の遊技状態は通常区間となる。換言すると、有利区間中の遊技状態として、通常状態、CZ、又はATとあるが、何れの状態であってもRAM初期化処理が行われると、通常区間に移行する。
RAM初期化処理が行われると非RTかつ通常区間から遊技が開始されることになるが、本実施形態においては、通常区間から有利区間に移行するときにCZを開始する仕様となっているため、設定変更後は有利な状態(CZに当せんさせるための遊技を行うことなく、有利区間に移行させることでCZを開始させることができる状態)となっている。
このように構成することで、設定変更後は有利な状態であるため、朝から来店させる動機づけができ、集客効果を上げることができる。
また、設定変更後に有利すぎる状態(数回遊技を行うだけでCZに移行する状態)をセットできてしまうと射幸心を著しく煽ってしまう虞がある(所謂モーニング)。このため、有利区間に移行するときの状況に応じてCZの内容を変更することが考えられる。
この場合として、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態がRT1である場合は、基本的な遊技フローであるためCZを開始し、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態が非RTである場合は、設定変更後であるとしてCZを開始しない。なお有利区間に移行が決定した遊技としては、上述した再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kの何れかが当せんしたことである。
また、再遊技−C、再遊技−D、再遊技−E、再遊技−F、再遊技−G、再遊技−H、再遊技−I、再遊技−J、入賞−D、入賞−E、入賞−F、入賞−G、入賞−H、入賞−I、入賞−J、入賞−Kは1種BBと重複当せんするため、当せんした次遊技のRT状態はRT1となり、CZが開始されるが、入賞−A1、入賞−A2、入賞−A3、入賞−A4、入賞−A5、入賞−A6、入賞−B1、入賞−B2、入賞−B3、入賞−B4、入賞−B5、入賞−B6、入賞−C1、入賞−C2、入賞−C3、入賞−C4、入賞−C5、入賞−C6は1種BBと重複当せんしないため、当せんした次遊技は非RTであり、CZが開始されない。
このような構成により、非RTにおいて有利区間に移行する場合を有するため、設定変更後は数回遊技を行うだけでCZに移行するといったモーニングに関する仕様を抑制でき、射幸性を抑えることができる。
なお、有利区間に移行が決定した次遊技のRT状態を参照して有利区間における主制御手段で管理する遊技状態を変更する仕様を用いて、射幸性を下げることも考えられる。この場合、非RT中(1種BB非内部中)に移行した有利区間はATを行わず、RT1中(1種BB内部中)に移行した有利区間はATを行う可能性を有するようにしてもよい。このような構成により、設定変更後に非RTで有利区間に移行した場合は、ATが行われないことにより出玉を獲得することができないので射幸性を抑えることになる。この時の有利区間の終了条件は上述したCZに当せんするまででもよいし、所定遊技回数(例えば、1500回)の遊技を行ったことでもよい。
また、有利区間移行抽せんに当せんした次遊技のRT状態を参照してCZの移行を制御しているが、これに限らず、有利区間移行抽せんに当せんした当該遊技の作動している条件装置を参照してCZの移行を制御してもよい。この場合は、通常区間における1種BB内部中に入賞−A1が当せんしたときは、1種BBと入賞−A1の条件装置が作動していることに基づいて有利区間開始時にCZを開始するよう制御する。また、通常区間における1種BB非内部中に入賞−A1が当せんしたときは入賞−A1の条件装置が作動していることに基づいて有利区間開始時にCZを開始しないよう制御する。
本実施形態では、1種BBのみ抽せん対象としていたが、これに代わり、RB、またはMBを抽せん対象としてもよいし、1種BBとRBとMBのうち2つ乃至全部を抽せん対象としてもよい。
遊技機Pと貸出ユニット間での通信に使用する電文について図14を用いて説明する。
遊技機Pと貸出ユニット間での通信に使用する電文のデータ構成は、下記の5つに分けられる。
(1)電文長
(2)コマンド
(3)通番
(4)データ部
(5)チェックサム
上記5つからなるデータ群を電文と称し、1回の送信によって送信される。(分割送信はしない。)
下記に各データ構成について説明する
(1)電文長
電文長、コマンド、通番、データ部、チェックサムの5つからなるデータのデータ長の長さを示したものであり、1バイトデータで構成される。たとえば、電文長が1バイト、コマンドが1バイト、通番が1バイト、データ部が14バイト、チェックサムが1バイトの場合、電文は18バイト(1バイト+1バイト+1バイト+14バイト+1バイト)となり、電文長は18バイトに対応したデータ(12h)となる。
(2)コマンド
上記の電文は、後述する、遊技機情報通知、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答の何れかで使用する。このコマンドによって、どの電文であるかの種別を通知することができる。
例えば、遊技機情報通知の場合には01h、計数通知の場合には02h、貸出通知の場合には13h、貸出受領結果応答の場合には03h、をコマンドとして設定する。コマンドのデータ長は1バイトデータで構成されている。
(3)通番
後述する、遊技機情報通知、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答に含まれる番号を、通番と称す。遊技機情報通知に含まれる通番を通番、計数通知に含まれる通番を計数通番、貸出通知に含まれる通番を貸出通番、貸出受領結果応答に含まれる通番を貸出通番と称す。これらの各種の通番は、0〜255の範囲内の数値であり、1バイトデータで構成される。なお、各種の通番についは、後述する。
(4)データ部
後述する、遊技機情報通知、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答に対応したデータをデータ部と称す。データ部に含まれるデータについては後述するが、1バイト〜53バイトのようにデータ長が通知内容に応じて異なる。
(5)チェックサム
電文長、コマンド、通番、データ部、チェックサムの5つからなるデータを加算し、総計の下位1バイトをチェックサムとする。このチェックサムを用いて、受信側は、通信中のデータの破損等を把握することができ、例えば、チェックサムが一致しなかった電文の数を遊技機Pや貸出ユニットがカウントして、通信の不具合状況等を確認することができる。例えば、遊技機Pにおいては、チェックサムが一致しなかった電文の数を、所定の状況(設定値を確認可能な設定確認モード中や設定値を変更可能な設定変更モード中)に画像表示装置等で表示可能としても良い。
遊技機Pから貸出ユニットへ出力する電文のうち、遊技機情報通知について図15を用いて説明する。
(1)電文長
電文長、コマンド、通番、データ部(遊技機種類、遊技機情報種別、遊技機情報の3つを含む)、チェックサムの5つからなるデータのデータ長の長さを示したものであり、1バイトデータで構成される。後述する遊技機情報の種別等に応じて電文長は変わる。
(2)コマンド
コマンドとは、先述したとおり、遊技機情報通知、計数通知、貸出通知、貸出受領結果応答の何れかを通知する役割を果たす。遊技機情報通知のコマンドは、01h(固定値)が該当する。
(3)通番
通番とは、0〜255の何れかの数値であって、遊技機情報通知の通し番号として役割を果たす。以下に、具体的な例を挙げて説明する。
ア)電源投入時は、通番「00h(0)」を通知するように制御する。
イ)電源投入以降は、通知する毎に通番を更新(+1)する。
ウ)通番が「FFh(255)」の次の値は「01h(1)」に更新(+1を2回)する。
上述したとおり、電源復帰後の最初の通番は0となり、その後は、遊技機情報通知を出力するにつれて1ずつ増加する。遊技機情報通知の通番が255となった次の遊技機情報通知の通番は1となる(0にはならない)。
(4)遊技機種類
遊技機種類とは、データ部を構成する情報であって、遊技機Pの種類等を識別するための情報である。この情報については、図6を基に後述するが、管理媒体、団体区分、遊技機種類を通知するデータである。
(5)遊技機情報種別
遊技機情報種別とは、データ部を構成する情報であって、今回通知する遊技機情報通知が、遊技機性能情報、遊技機設置情報、ホールコン・不正監視情報かを識別するための情報である。遊技機情報種別として、遊技機性能情報を通知する場合には00h、遊技機設置情報を通知する場合には01h、ホールコン・不正監視情報を通知する場合には02hが該当する。なお、遊技機性能情報については図17、遊技機設置情報については図18、ホールコン・不正監視情報については図19を用いて後述する。
(6)遊技機情報
遊技機情報とは、データ部を構成する情報であって、今回通知する遊技機情報通知が、遊技機性能情報、遊技機設置情報、ホールコン・不正監視情報の何れかに応じて通知される情報である。遊技機情報の詳細については、後述する。
(7)チェックサム
今回通知する遊技機情報通知の、電文長、コマンド、通番、データ部(遊技機種類、遊技機情報種別、遊技機情報の3つを含む)、チェックサムの5つからなるデータを加算し、総計の下位1バイトをチェックサムとする。
遊技機情報通知に含まれる情報のうち遊技機種類について、図16を基に説明する。
遊技機種類とは、1バイトのデータであって、Bit0〜Bit3により遊技機の種別、Bit4〜Bit6により製造メーカが属する団体の区分、Bit7により従来の遊技球を用いた遊技機か従来の遊技メダルを用いた遊技機かを示す遊技媒体の情報である。
なお、遊技機の種別として列挙しているのは、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律が定める遊技機の種類である。
次に、図16の遊技機種類一覧表を用いて、具体的な例を挙げて遊技機種類がどのようになるかを説明する。
ア)パターン1
遊技機種別:ぱちんこ遊技機P
団体区分:団体A
管理媒体:旧遊技球
この場合は、遊技機種類として01hが設定される。
イ)パターン2
遊技機種別:回胴式遊技機
団体区分:団体A
管理媒体:旧遊技メダル
この場合は、遊技機種類として82hが設定される。
ウ)パターン3
遊技機種別:アレンジボール遊技機
団体区分:団体A
管理媒体:旧遊技メダル
この場合は、遊技機種類として83hが設定される。
エ)パターン4
遊技機種別:じやん球遊技機
団体区分:団体A
管理媒体:旧遊技メダル
この場合は、遊技機種類として84hが設定される。
オ)パターン5
遊技機種別:回胴式遊技機
団体区分:団体B
管理媒体:旧遊技メダル
この場合は、遊技機種類として92hが設定される。
遊技機情報通知のうち、遊技機性能情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報について図17を用いて説明する。
ア)総投入数
総投入数とは、電源が投入されてから累積した遊技媒体の投入数の情報であり、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には総投入数の情報として0が出力され得る。たとえば、累計1000回の遊技において、遊技媒体が投入された累計数が2000であった場合には、総投入数は2000となり、総投入数の情報として2000が出力され得る。そして、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には総投入数の情報として0が出力され得る。なお、内部抽せんによりリプレイ役(再遊技役とも称す)に当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、その遊技の次遊技に賭けた遊技媒体の投入数は総投入数には含めないようにしている。
イ)総付与数
総付与数とは、電源が投入されてから累積した遊技媒体の付与数の情報であり、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には総付与数の情報として0が出力され得る。たとえば、累計1000回の遊技において、遊技媒体が付与された累計数が2000であった場合には、総付与数は2000となり、総付与数の情報として2000が出力され得る。そして、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には総付与数の情報として0が出力され得る。なお、内部抽せんによりリプレイ役に当選し、リプレイに対応した図柄組合せが停止表示した場合には、その遊技における遊技媒体の付与数は総付与数には含めないようにしている。
ウ)MY
MYとは、電源が投入されてからの遊技媒体の付与数と投入数から算出可能な最大差数の情報であり、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合にはMYの情報として0が出力され得る。具体的には、遊技の結果が得られたときの遊技媒体数が最も減少したときを基準として、当該基準からの遊技媒体数の増加数(獲得総数から投入総数を差し引いた数)である最大差数をMYと称す。たとえば、累計1000回の遊技において、100回目の遊技がもっとも遊技者が損をした遊技であって、そのときの遊技者が損をした遊技媒体数が−200であり、そこから有利な遊技が始まり800回目の遊技がもっとも遊技者が得をした遊技であって、そのとき遊技者が獲得した遊技媒体数が800であるときには、−200から800の差数である1000がMYとなり、MYとして1000が出力され得る。そして、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合にはMYの情報として0が出力され得る。
エ)役物総付与数
役物総付与数とは、電源が投入されてからの役物(シングルボーナス(SB)、レギュラーボーナス(RB)、チャレンジボーナス(CB))の作動により遊技媒体が付与された累積の付与数の情報であり、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には役物総付与数の情報として0が出力され得る。たとえば、累計1000回の遊技において、役物の作動により得られた累計の遊技媒体数が100であった場合には、役物総付与数は100となり、役物総付与数の情報として100が出力され得る。そして、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には総付与数の情報として0が出力され得る。
オ)連続役物総付与数
連続役物総付与数とは、電源が投入されてからの第一種特別役物(レギュラーボーナス(RB))の作動により遊技媒体が付与された累積の付与数の情報であり、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には連続役物総付与数の情報として0が出力され得る。たとえば、累計1000回の遊技において、第一種特別役物の作動により得られた累計の遊技媒体数が100であった場合には、連続役物総付与数は100となり、連続役物総付与数の情報として100が出力され得る。そして、電源断が発生し、その後、電源が投入された場合には連続役物総付与数の情報として0が出力され得る。なお、第一種特別役物連続作動装置(1種BBとも称す)による第一種特別役物の作動により付与される遊技媒体の付与数も累積される。
カ)役物比率
役物比率とは、累計の付与数を分母とし役物(RB、CB、SB)の作動により付与された累計の役物作動時付与数を分子とした比率である。たとえば、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、17500回)以上であって、累計の付与数が20000、累計の役物の作動時付与数が10000の場合には、役物比率の情報として50が出力され得る。なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の付与数が予め定められた上限値(たとえば、65535)に達した、又は、(累計の付与数に今回遊技の付与数を加算した結果、上限値を超えてしまう)場合には、それ以降の遊技では、累計の付与数、及び、累計の役物作動時付与数が更新されないように構成されている。換言すると、役物比率は変化しないように構成されている。なお、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、17500回)未満においては、役物比率情報としてFFhを出力するように構成されている。
キ)連続役物比率
連続役物比率とは、累計の付与数を分母とし連続役物(RB)の作動により付与された累計の連続役物作動時付与数を分子とした比率である。たとえば、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、17500回)以上であって、累計の付与数が20000、累計の連続役物の作動時付与数が10000の場合には、役物比率の情報として50が出力され得る。なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の付与数が予め定められた上限値(たとえば、65535)に達した、又は、(累計の付与数に今回遊技の付与数を加算した結果、上限値を超えてしまう)場合には、それ以降の遊技では、累計の付与数、及び、累計の連続役物作動時付与数が更新されないように構成されている。換言すると、役物比率は変化しないように構成されている。なお、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、17500回)未満においては、連続役物比率情報としてFFhを出力するように構成されている。
ク)有利区間比率
有利区間比率とは、累計の遊技回数を分母とし累計の有利区間遊技数を分子とした比率である。たとえば、累計の遊技回数が20000、累計の有利区間遊技数が18000の場合には、有利区間比率の情報として90が出力され得る。なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の遊技回数が予め定められた上限値(たとえば、65535)に達した場合には、それ以降の遊技では、累計の遊技回数、及び、有利区間遊技数が更新されないように構成されている。換言すると、有利区間比率は変化しないように構成されている。
なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の遊技回数が予め定められた上限値(たとえば、65535)に達した、又は、(累計の遊技回数に今回遊技の遊技回数を加算した結果、上限値を超えてしまう)場合には、それ以降の遊技では、累計の遊技回数、及び、累計の有利区間遊技数が更新されないように構成されている。換言すると、有利区間比率は変化しないように構成されている。なお、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、17500回)未満においては、有利区間比率としてFFhを出力するように構成されている。また、有利区間を備えていない遊技機Pにおいても、FFhを出力するように構成されている。
ケ)指示込役物比率
指示込役物比率とは、累計の付与数を分母とし役物(RB、CB、SB)の作動により付与された累計の役物作動時付与数と指示機能の作動(ストップスイッチP4の操作態様の報知)により付与された累計の指示付与数の合算を分子とした比率である。なお、ここでいう合算とは役物作動時付与数と指示付与数に基づく計算により導出された値でも良いし、役物作動時に付与され場合又は指示機能作動時に付与された場合に加算される1つの記憶領域であっても良い。たとえば、175000回以上であって、累計の付与数が200000、累計の役物作動時付与数と累計の指示付与数の合算が100000の場合には、役物比率の情報として50が出力され得る。なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の付与数が予め定められた上限値(たとえば、1677215)に達した、又は、(累計の遊技回数に今回遊技の遊技回数を加算した結果、上限値を超えてしまう)場合には、それ以降の遊技では、累計の付与数、及び、累計の役物作動時付与数と累計の指示付与数の合算が更新されないように構成されている。換言すると、有利区間比率は変化しないように構成されている。なお、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、175000回)未満においては、役物比率情報としてFFhを出力するように構成されている。また、役物や指示機能を備えていない遊技機Pにおいても、FFhを出力するように構成されている。
コ)役物等状態比率
役物等状態比率とは、累計の遊技回数を分母とし、役物(RB、CB、SB)が作動している遊技回数、又は、役物連続作動装置(1BB、2BB)が作動している遊技回数である累計の特定の遊技回数を分子とした比率である。たとえば、累計の遊技回数が20000、累計の特定の遊技回数が5000の場合には、役物等状態比率の情報として25が出力され得る。なお、累計とは、全遊技の累計でなくて良い。例えば、累計の遊技回数が予め定められた上限値(たとえば、1677215)に達した場合には、それ以降の遊技では、累計の遊技回数、及び、特定の遊技回数が更新されないように構成されている。換言すると、役物等状態比率は変化しないように構成されている。なお、累計の遊技回数が所定回数(たとえば、175000回)未満においては、役物等状態比率としてFFhを出力するように構成されている。また、役物や役物連続作動装置を備えていない遊技機Pにおいても、FFhを出力するように構成されている。
サ)遊技回数
遊技回数とは、遊技機の電源がONとなってからの累積した遊技回数である。遊技機の電源がONとなったときにクリアされる。
シ)予備
予備とは、今後、使用する可能性があるために予め備えているものであって、上述したア)からサ)の情報のみを出力する場合には、00hが出力されるようにしている。
ス)予約1
予約1とは、遊技機P本体のみでは利用しない。たとえば、遊技機Pから貸出ユニットに送信した後、ユニット側で予約として確保していた3バイトの領域を用いて貸出ユニットからA団体やB団体などの外部(たとえば、遊技機情報センタ)に出力する際に使用される。使用例としては、貸出ユニットが算出した最大MYを上述したア)からサ)に加えて、外部(たとえば、遊技機情報センタ)に出力すること等が挙げられる。
セ)予約2
予約2とは、遊技機P本体のみでは利用しない。たとえば、遊技機Pから貸出ユニットに送信した後、ユニット側で予約として確保していた2バイトの領域を用いて貸出ユニットからA団体やB団体などの外部(たとえば、遊技機情報センタ)に出力する際に使用される。使用例としては、貸出ユニットが算出した遊技回数を上述したア)からサ)に加えて、外部(たとえば、遊技機情報センタ)に出力すること等が挙げられる。
遊技機情報通知のうち、遊技機設置情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報について図18を用いて説明する。
ア)主制御チップID番号
主制御チップID番号とは、主制御基板P15に設けられた、CPU、RWM、ROMが一体となった主制御チップを識別するためのチップ個別ナンバーを含んだ情報であり、同じ機種であってもそれぞれ異なる情報となる。例えば、チップ個別ナンバーが12345678hの4バイトであり、A社から購入した主制御チップであるときには、主制御チップID番号として000000001234567821h(下位1バイトの21hがA社から購入した型番Xの主制御チップであることを示す)を貸出ユニットに向けて出力可能とする。また、例えば、チップ個別ナンバーが23456789hの4バイトであり、B社から購入した主制御チップであるときには、主制御チップID番号として000000002345678941h(下位1バイトの41hがB社から購入した型番Yの主制御チップであることを示す)を貸出ユニットに向けて出力可能とする。
イ)主制御チップメーカコード
主制御チップの内蔵メモリに記憶した遊技機メーカを示す情報である。
ウ)主制御チップ製品コード
主制御チップの内蔵メモリに記憶した遊技機Pの機種名を示す情報である。
なお、上述した、主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップ製品コードは、遊技機Pの電源が投入されたときの電源投入処理において、主制御基板P15から遊技媒体数制御基板P16に送信されるようになっている。そして、遊技媒体数制御基板P16に設けられたRWM領域に、それぞれ、主制御チップID番号、主制御チップメーカコード、主制御チップ製品コードを記憶するように構成されている。
エ)遊技媒体数制御チップID番号
遊技媒体数制御チップID番号とは、遊技媒体数制御基板P16に設けられた、CPU、RWM、ROMが一体となった遊技媒体数制御チップを識別するためのチップ個別ナンバーを含んだ情報であり、同じ機種であってもそれぞれ異なる情報となる。
たとえば、チップ個別ナンバーが98765432hの4バイトであり、A社から購入した主制御チップであるときには、遊技媒体数制御チップID番号として000000009876543221h(下位1バイトの21hがA社から購入した型番Xの遊技媒体数制御チップであることを示す)を貸出ユニットに向けて出力可能とする。
たとえば、チップ個別ナンバーが87654321hの4バイトであり、B社から購入した主制御チップであるときには、遊技媒体数制御チップID番号として000000008765432141h(下位1バイトの41hがB社から購入した型番Yの主制御チップであることを示す)を貸出ユニットに向けて出力可能とする。
なお、遊技媒体数制御基板P16を搭載していない遊技機Pの場合には、遊技媒体数制御チップID番号として000000000000000000hを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
オ)遊技媒体数制御チップメーカコード
遊技媒体数制御チップの内蔵メモリに記憶した遊技機メーカを示す情報である。
なお、遊技媒体数制御基板P16を搭載していない遊技機Pの場合には、遊技媒体数制御チップメーカコードとして000000hを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
カ)遊技媒体数制御チップ製品コード
主制御チップの内蔵メモリに記憶した遊技機Pの機種名を示す情報である。
なお、遊技媒体数制御基板P16を搭載していない遊技機Pの場合には、遊技媒体数制御チップ製品コードとして0000000000000000hを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
遊技機情報通知のうち、ホールコン・不正監視情報を設定した場合の電文に含まれる遊技機情報について図19を用いて説明する。
ア)総得点
総得点とは、遊技媒体数制御基板P16に記憶されている現在の遊技媒体数の値であり、遊技媒体の投入処理や入賞処理により増減し得る。現在の総得点は、遊技機Pに備えられている遊技媒体数表示部P9に表示される。総得点の情報は貸出ユニットに送信する。例えば、総得点として2000点を記憶している場合には、0007D0hを貸出ユニットに向けて出力可能とする。なお、遊技媒体数制御基板P16で記憶可能な総得点の上限は、16383点としている。
イ)投入点
投入点とは、投入した遊技媒体数を示す。たとえば、3点をベットした場合には03hを貸出ユニットに向けて出力可能とする。また、3点をベットした状況から遊技を開始する前に(スタートスイッチP3が操作される前に)返却スイッチの操作により3点を遊技媒体数制御基板P16に返却する場合にはFDhを貸出ユニットに向けて出力可能とする。換言すると、−3点(FDh)〜+3点(03h)の情報を貸出ユニットに向けて出力可能とする。
ウ)付与点
付与点(入賞点とも称す)とは、全てのリールが停止した後、有効ライン上に停止した(入賞した)図柄組合せの態様によって、付与された遊技媒体数を示す。たとえば、8点が付与された場合には、08hの情報を出力可能とし、15点が付与された場合には0Fhを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
遊技機Pは、上述した「総得点」、「投入点」、「付与点」を送信することで、貸出ユニットでは総得点の異常を検知可能となっている。
エ)主制御状態1
主制御状態1とは、遊技状態に関する状態を示す。具体的には、1バイトのデータのうち、ビットごとにどの遊技状態であるかを割り当てられている。たとえば、Bit0が1のときにはRB状態であることを示す情報を貸出ユニットに向けて出力可能とする。たとえば、Bit1が1のときにはBB状態であることを示す情報を貸出ユニットに向けて出力可能とする。たとえば、Bit2が1のときにはAT状態であることを示す情報を貸出ユニットに向けて出力可能とする。Bit3〜Bit6は遊技機状態信号1〜4に対応している。遊技機状態信号1〜4は、遊技機Pの種類に応じて使用用途を変えたり、使用しなかったりすることができる。たとえば、AT遊技で獲得した得点が100点に達したごとに、遊技機状態信号1を出力することなどが挙げられる。Bit7については、未使用とし、遊技機Pの種類に関わらず、0が出力可能となるように構成されている。このように構成することによって、たとえば、AT状態であることを報知する場合には、00000100Bを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
オ)主制御状態2
主制御状態2とは、主制御状態1と同様に遊技状態に関する状態を示す。Bit0〜Bit2は遊技機状態信号5〜7に対応している。遊技機状態信号5〜7は、遊技機Pの種類に応じて使用用途を変えたり、使用しなかったりすることができる。たとえば、特定のRT状態(再遊技確率変動状態)へ移行した場合に、遊技機状態信号5を出力することなどが挙げられる。Bit3〜Bit7については、未使用とし、遊技機Pの種類に関わらず、0が出力可能となるように構成されている。このように構成することによって、たとえば特定のRT状態へ移行した際には、00000001Bを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
カ)遊技機エラー状態
遊技機エラー状態とは、遊技機Pで発生中のエラーを示すエラーコード等を含んだ情報で構成されたエラー状態を示す。
具体的には、Bit0〜Bit5でエラーコードを示す。Bit6で遊技媒体数制御基板P16のエラー(この場合には、Bit6は0)か、主制御基板P15のエラー(この場合には、Bit6は1)かを示す。Bit7で貸出ユニットにてエラーの報知のみを行うもの(この場合にはBit7は0)か、貸出ユニットにてエラーの報知を行うとともに、貸出ユニットを通じてホールコンピュータ(HC)にもエラーコードを通知するもの(この場合にはBit7は1)かを示す。
例えば、エラーの種類として乱数異常と、電波異常とを検出可能な遊技機Pであるとする。このとき、エラーコードとして、乱数異常を00001B、電波異常を00010Bのように定め、このエラーコードを含んだ情報を出力することが可能となる。具体的には、乱数異常は、主制御基板P15のエラーであって、貸出ユニットにてエラーの報知のみを行う場合には、01000001Bを貸出ユニットに向けて出力可能とする。また、電波異常は、遊技媒体数制御基板P16のエラーであって、貸出ユニットにてエラーの報知とホールコンピュータにもエラーコードを通知する場合には、10000010Bを貸出ユニットに向けて出力可能とする。なお、エラーが未発生の場合や、エラーコードを有していない遊技機Pの場合には、00000000Bを貸出ユニットに向けて出力可能とする。
キ)遊技機不正1(主制御)
遊技機不正1(主制御)とは、主制御基板P15に係る不正の検知や主制御基板P15に係る状態に関する情報を示す。なお、遊技機不正1(主制御)の信号は、ホールコンピュータ用信号として扱う。換言すると、遊技機Pから出力された遊技機不正1(主制御)の各信号は、貸出ユニットを通じて、ホールコンピュータへ出力されるようになっている。
遊技機不正1(主制御)を構成する各信号について、以下に記載する。
Bit0には設定変更中信号が割り当てられている。つまり、設定変更中(設定変更モード中)及び設定変更が行われたことを示す。設定変更中信号は、設定変更中〜設定変更後の1遊技終了時(たとえば、全リールが停止し、払出し処理が終了したとき)まではBit0が1となる。設定変更中〜設定変更後の1遊技終了時以外の状況では、Bit0が0となる。
Bit1には設定確認中信号が割り当てられている。つまり、設定確認中(設定確認モード中)のときは、Bit1は1となり、設定確認中以外の状況ではBit1が0となる。
設定確認中信号は、設定確認中にのみBitが1となる例を示したが、これに限られず、設定確認モードの開始から所定期間(例えば、5秒間等)はBitが1となるように構成されていてもよい。換言すると、主制御基板P15において、設定確認モードが開始された場合(例えば、遊技可能な状態において設定キースイッチがオンとなった場合)に、遊技媒体数制御基板P16に設定確認モードであることを示すコマンドを送信し、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitが1になるとともに、主制御基板P15で設定確認用タイマをセットし、主制御基板P15が設定確認用タイマのタイマ値が5秒経過したと判断(設定確認用タイマのタイマ値であると判断)したときに設定確認モードが5秒経過したことに関するコマンドを遊技媒体数制御基板P16に送信し、且つ主制御基板P15から設定確認モードが終了したことに関するコマンドをすでに受信していることで、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitが0になる構成が考えられる。この場合、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認モードが5秒経過したことに関するコマンドを送信してもよいし、送信しなくてもよい。また、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認モードが終了するまで遊技機不正1のBitは1となっている。また、設定確認モードが5秒未満(例えば2秒)で終了した場合であっても、残りの3秒間(合計5秒間)は設定確認モード中を示す遊技機不正1のBitが1となっている。このように構成することで、設定確認モードが非常に短時間で終了しても設定確認モードである情報を貸出ユニットに送信する十分な時間を確保でき、不正な設定キースイッチの操作を検知することが可能となる。
また、主制御基板P15において、設定確認モードが開始された場合(例えば、遊技可能な状態において設定キースイッチがオンとなった場合)に、遊技媒体数制御基板P16に設定確認モードであることを示すコマンドを送信し、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitが1になるとともに、主制御基板P15で設定確認用タイマをセットし、設定確認用タイマをセットしたことに関するコマンドと主制御基板P15が設定確認用タイマを更新する毎に設定確認用タイマを更新したことに関するコマンドを遊技媒体数制御基板P16に送信し、遊技媒体数制御基板P16が主制御基板から送信された設定確認用タイマのタイマ値に基づいて設定確認モードが5秒経過したと判断(設定確認用タイマのタイマ値が0であると判断)することで、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitを0にする構成が考えられる。この場合、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認用タイマを更新したことに関するコマンドは送信されなくなる。また、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認モードが終了するまで遊技機不正1のBitは1となっている。また、設定確認モードが5秒未満(例えば2秒)で終了した場合であっても、残りの3秒間(合計5秒間)は設定確認モード中を示す遊技機不正1のBitが1となっている。このように構成することで、設定確認モードが非常に短時間で終了しても設定確認モードである情報を貸出ユニットに送信する十分な時間を確保でき、不正な設定キースイッチの操作を検知することが可能となる。
また、主制御基板P15において、設定確認モードが開始された場合(例えば、遊技可能な状態において設定キースイッチがオンとなった場合)に、遊技媒体数制御基板P16に設定確認モードであることを示すコマンドを送信し、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitが1になるとともに、遊技媒体数制御基板P16で設定確認用タイマをセットし、遊技媒体数制御基板P16が設定確認用タイマのタイマ値に基づいて設定確認モードが5秒経過したと判断(設定確認用タイマのタイマ値が0であると判断)することで、遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットに送信する遊技機不正1のBitを0にする構成が考えられる。この場合、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認用タイマの更新は終了する。また、設定確認モード中に5秒経過した場合は、設定確認モードが終了するまで遊技機不正1のBitは1となっている。また、設定確認モードが5秒未満(例えば2秒)で終了した場合であっても、残りの3秒間(合計5秒間)は設定確認モード中を示す遊技機不正1のBitが1となっている。このように構成することで、設定確認モードが非常に短時間で終了しても設定確認モードである情報を貸出ユニットに送信する十分な時間を確保でき、不正な設定キースイッチの操作を検知することが可能となる。
Bit2には不正検知信号1、Bit3には不正検知信号2、Bit4には不正検知信号3が割り当てられている。たえとば、乱数異常を不正とした遊技機Pにおいて、乱数異常の検知を不正検知信号1に割り当てた場合に、乱数異常を検知した場合にはBit2が1となり、乱数異常を検知していない場合にはBit2が0となる。
Bit5にはセキュリティ信号が割り当てられている。具体的には、不正検知信号を出力しているとき、設定変更中信号を出力しているとき、設定確認中信号を出力しているときの何れかのときにBit5が1となり、それ以外の状況においてはBit5が0となる。
Bit6、Bit7は、未使用であり、Bit6は0、Bit7は0となる。
ここで、設定変更中信号、設定確認中信号、セキュリティ信号に着目して、どのような信号の出力になるかを例示して説明する。なお、ここでは、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3については言及しないが、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3も「0」又は「1」が出力されている。また、1回目の遊技とは、設定変更モードが行われた後の最初に行われた遊技を指す。
(ケース1)たとえば、設定変更を行った後、1回目の遊技が終了(遊技が終了とは、全リールが停止した後や図柄組合せに対応した得点の付与処理が終了したことを指す。以下、同じ。)したとする。この場合、設定変更モードを開始した所定のタイミングから設定変更中信号として「1」(オン)が出力され、1回目の遊技が終了した後に設定変更中信号として「0」(オフ)が出力される。この場合、設定確認モードに移行していなければ、設定確認中信号として「0」(オフ)が出力され続ける。また、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3として「0」(オフ)を出力している状況であっても、設定変更中信号として「1」を出力しているため、セキュリティ信号は「1」(オン)を出力し、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力しない場合には、セキュリティ信号として「0」を出力する。なお、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力する場合には、セキュリティ信号として「1」を出力する。
(ケース2)たとえば、設定変更を行った後、1回目の遊技が終了する前に電源スイッチをオフにし(電源断が発生し)、その後、電源スイッチをオンにし(電源復帰し)たとする。そして、その後に、1回目の遊技が実行され、1回目の遊技が終了したとする。この場合、設定変更モードを開始した所定のタイミングから設定変更中信号として「1」(オン)が出力され、電源断中は、出力処理がなされずに、電源復帰後の特定のタイミングから設定変更中信号として「1」(オン)が出力され、1回目の遊技が終了した後に設定変更中信号として「0」(オフ)が出力される。この場合、設定確認モードに移行していなければ、設定確認中信号として「0」(オフ)が出力され続ける。また、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3として「0」(オフ)を出力している状況であっても、設定変更中信号として「1」を出力しているため、セキュリティ信号は「1」(オン)を出力し、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力しない場合には、セキュリティ信号として「0」を出力する。なお、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力する場合には、セキュリティ信号として「1」を出力する。
(ケース3)たとえば、設定変更を行った後、1回目の遊技が開始する前に設定確認モードに移行し、その後、設定確認モードが終了したとする。そして、その後に、1回目の遊技が実行され、1回目の遊技が終了したとする。この場合、設定変更モードを開始した所定のタイミングから設定変更中信号として「1」(オン)が出力され、設定確認モード中であっても、設定変更中信号として「1」(オン)が出力され続け、1回目の遊技が終了した後に設定変更中信号として「0」(オフ)が出力される。この場合、設定確認モードであるときには、設定確認中信号として「1」(オン)が出力され続ける。また、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3として「0」(オフ)を出力している状況であっても、設定変更中信号として「1」を出力しているため、セキュリティ信号は「1」(オン)を出力し、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力しない場合には、セキュリティ信号として「0」を出力する。なお、設定変更中信号として「0」を出力するタイミングで、不正検知信号1、不正検知信号2、不正検知信号3のうち何れかの不正検知信号として「1」を出力する場合には、セキュリティ信号として「1」を出力する。
ク)遊技機不正2(主制御又は遊技媒体数制御)
遊技機不正2(主制御又は遊技媒体数制御)とは、主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16に係る不正の検知や主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16に係る状態に関する情報を示す。なお、遊技機不正2(主制御又は遊技媒体数制御)の信号は、ホールコンピュータ用信号として扱う。換言すると、遊技機Pから出力された遊技機不正1(主制御)の各信号は、貸出ユニットを通じて、ホールコンピュータへ出力されるようになっている。
遊技機不正2(主制御又は遊技媒体数制御)を構成する各信号について、以下に記載する。
Bit0には、設定ドアオープン信号が割り当てられている。設定ドアオープン信号とは、設定変更を行うための設定キースイッチをカバーする設定キースイッチカバー部材が開放しているか否かを示す信号である。設定キースイッチカバー部材が開放しているときにはBit0が1となり、設定キースイッチカバー部材が閉鎖しているときにはBit0が0となる。なお、設定キースイッチカバー部材を設けていない遊技機Pや、設定キースイッチカバー部材の開放を検知する機能を有していない遊技機Pにおいては、Bit0が0となる。
Bit1には、ドアオープン信号(ドアスイッチ信号とも称す)が割り当てられている。ドアオープン信号とは、遊技機Pの扉(前扉P2やフロントドアとも称す)が開放しているか否かを示す信号である。遊技機Pの扉が開放しているときにはBit0が1となり、遊技機Pの扉が閉鎖しているときにはBit0が0となる。
Bit2は未使用であり、Bit2は0となる。
Bit3には、遊技媒体数クリア検知が割り当てられている。遊技媒体数クリアとは、遊技媒体数制御基板P16に設けられた総得点クリアスイッチが操作された場合に、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点がクリアされることを指す。たとえば、ベットされている得点が「3」、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が「1000」のとき、総得点クリアスイッチが操作されたことによって、ベットされている得点は「3」、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点は「0」となる。換言すると、総得点クリアスイッチが操作されたことによりベットされている得点はクリアされない。総得点クリアスイッチの操作を検出した場合にはBit3が「1」となり、総得点クリアスイッチの操作を検出していない場合にはBit3が「0」となる。なお、総得点クリアスイッチを備えていない遊技機Pの場合には、Bit3は「0」となる。
Bit4からBit7は未使用であり、Bit4からBit7は0となる。
ケ)遊技機不正3(主制御又は遊技媒体数制御)
遊技機不正3とは、予備として設けられた主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16に係る不正の検知や主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16に係る状態に関する情報を示す。
本実施形態の遊技機Pにおいては、使用していないため未使用となっている。換言すると、Bit0からBit7は0となる。
なお、遊技機不正2のBit2、Bit4、Bit5、及び遊技機不正3のBit0、Bit1は未使用であるため、基本的には「0」となっているが、これらのBitのうち何れかのBitが「1」となって、貸出ユニットに送信され、貸出ユニットにおけるSC基板が受信した場合は、貸出動作を禁止(貸出スイッチが操作されても無効にする等)するよう構成されている。
これは、未使用の記憶領域に不正プログラムや不正データを仕込まれるような不正があった場合に、未使用部分を使用されると貸出動作が禁止になるため、不用意に未使用部分を使用できないようにするためである。
また、遊技球を用いて遊技させる管理遊技機(封入式遊技機とも称す)と、本実施形態におけるメダルレス遊技機とが共通の貸出ユニットを用いることも想定しており、管理遊技機における遊技機不正2のBit2は不正電波検知で使用し、遊技機不正2のBit4は入賞球数異常1検知で使用し、遊技機不正2のBit5は入賞球数異常2検知で使用し、遊技機不正3のBit0は小球検知で使用し、遊技機不正3のBit1は鉄球検知で使用するため、これら不正を検知した場合にそれぞれのBitが「1」となり、SC基板の動作により貸出動作を禁止するよう構成されている。このように構成することで、管理遊技機とメダルレス遊技機の導入に関してホールへの負担を軽減することができる。なお、一旦貸出ユニットが貸出禁止になった場合は、遊技機Pに搭載されているリセットスイッチが操作される等により、エラー解除信号を受信することにより、貸出許可状態にする。
主制御基板P15及び/又は遊技媒体数制御基板P16において、不正を検知するための不正検知手段を設けていてもよい。以下、不正検知手段により例えば電波異常を検出した場合の遊技機Pの挙動について例示する。
第1の挙動として、遊技機P(主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16)が電波異常を検出した場合には、主制御手段における遊技を停止させる(エラー状態とする)ことが挙げられる。このとき、遊技媒体数制御基板P16と貸出ユニットとの通信(各種電文を出力すること、受信すること)は継続していても良いし、遊技媒体数制御基板P16と貸出ユニットとの通信を中止しても良い。また、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16との通信は継続しても良いし、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16との通信は中止しても良い。さらにまた、主制御基板P15と演出制御基板との通信は継続しても良いし、主制御基板P15と演出制御基板との通信は中止しても良い。なお、演出制御基板による制御により、ランプや画像表示器、又は、アンプ(音)を用いたエラー報知を実行してもよい。
第2の挙動として、遊技機P(主制御基板P15または遊技媒体数制御基板P16)が電波異常を検出した場合には、主制御手段における遊技は可能とすることが挙げられる。このとき、遊技媒体数制御基板P16と貸出ユニットとの通信(各種電文を出力すること、受信すること)は継続していても良いし、遊技媒体数制御基板P16と貸出ユニットとの通信を中止しても良い。また、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16との通信は継続しても良いし、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16との通信は中止しても良い。さらにまた、主制御基板P15と演出制御基板との通信は継続しても良いし、主制御基板P15と演出制御基板との通信は中止しても良い。なお、主制御基板P15の制御による遊技は実行可能であるが、演出制御基板による制御により、ランプや画像表示器、又は、アンプ(音)を用いたエラー報知を実行してもよい。
なお、電波異常を例にして説明したが、上述した挙動は電波異常に限られず、たとえば乱数異常、主制御基板P15のRWMに記憶されている設定値データが正規の範囲内(0〜5)でないときに異常と判定する設定値異常、電源復帰時に主制御基板P15のRWMに記憶されているデータが正常ないときに異常と判定するRWM異常など、不正を検知するための不正検知手段により検出可能な他の異常についても適用可能である。
さらにまた、不正を検知するための不正検知手段により、複数の異常を検出可能な場合において、第1の異常(たとえば、乱数異常)については、上述した第1の挙動を行い、第2の異常(たとえば、電波異常)については、上述した第2の挙動を行うなど、異常の種類に応じて、挙動が異なるように構成されていてもよい。
次に、後述するコ)遊技情報数、サ)種別情報1、シ)カウント情報1、ス)種別情報2、セ)カウント情報2について説明する。
種別情報1、カウント情報1で構成される情報を遊技情報、種別情報2、カウント情報2で構成される情報を遊技情報と称する場合がある。この遊技情報は、種別情報(上位1バイト)とカウント情報(下位1バイト)の計2バイトで構成される。種別情報は、遊技で使用したベット数なのか又は遊技の結果により付与された付与数なのかを示す情報である。また、カウント情報は種別情報に対応した遊技媒体数(点数)を示す情報である。なお、遊技情報数が0のときは、上記種別情報及びカウント情報は送信しない。この遊技情報は、ホールコンピュータ用信号として扱う。換言すると、遊技機Pから出力された遊技情報は、貸出ユニットを通じて、ホールコンピュータへ出力されるようになっている。
コ)遊技情報数
種別情報とカウント情報で構成される遊技情報の個数を示す情報である。例えば、遊技情報数が0のときは、種別情報1、カウント情報1、種別情報2、カウント情報2は出力しない。また例えば、遊技情報数が1のときは、種別情報1、カウント情報1を出力する。また例えば、遊技情報数が2のときは、種別情報1、カウント情報1の出力と種別情報2、カウント情報2の出力を行う。
サ)種別情報1、及び、ス)カウント情報2
種別情報は、上述した遊技情報を構成する情報である。遊技で使用したベット数(投入点)を示す場合には、種別情報が00010001Bとなる。遊技の結果により付与された付与数(付与点)を示す場合には、種別情報が、00100001Bとなる。
シ)カウント情報1、及び、セ)カウント情報2
カウント情報は、上述した遊技情報を構成する情報である。種別情報として遊技で使用したベット数(投入点)を出力する場合には、当該遊技で使用したベット数(投入点)に対応した値が設定される。種別情報として遊技の結果により付与された付与数(付与点)を出力する場合には、当該遊技で付与した付与数(付与点)に対応した値が設定される。なお、当該遊技の遊技結果として、リプレイ役に当選し、リプレイに対応する図柄組合せが停止表示した場合には、当該遊技で使用したベット数(投入点)に対応した値が遊技の結果により付与された付与数(付与点)として設定される。
たとえば、3枚ベットしてスタートスイッチが操作された場合には、スタートスイッチが操作されたことに基づいて、遊技情報として遊技で使用したベット数(投入点)を出力する。このときの遊技情報は、1103hとなる。
また、当選役を決定する内部抽せんの結果、10点を付与可能な抽選結果に当選し、すべてのリールが停止した場合に10点を付与する図柄組合せが停止表示した場合には、遊技終了時(すべてのリールが停止した後)に、遊技情報として遊技の結果により付与された付与数(付与点)を出力する。このときの遊技情報は、210Ahとなる。
<計数通知>
上述の計数通知(図20参照)は7バイトの電文長で構成されており、遊技機Pが計数スイッチP7の操作を受け付けたことに基づいて遊技機Pから貸出ユニットに向けて送信する信号である。
計数通知を構成している情報として、電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、計数通番(1バイト)、計数点(1バイト)、計数累積点(2バイト)、チェックサム(1バイト)から構成されている。
電文長は計数通知の電文の長さを示すものであり、7バイトであるため「0x07」となっている。
コマンドは計数通知を示す「0x02」となっている。
計数通番は計数専用の通番であり、上述した通番や後述する貸出通番とは異なる専用の通番となっている。計数通番は「0x00」から「0xFF」までの範囲となっており、遊技機Pが計数通知を送信する毎に遊技機Pがインクリメントする。計数通番のうち「0x00」は電源投入時のみ送信する計数通番となっており、「0xFF」の次の値は「0x01」となる。
計数点は遊技機Pが300ms毎に送信する遊技機情報通知のうち1回の遊技機情報通知において送信する計数に関する点数となっている。計数点は「0x00」から「0x32」までの範囲となっているため、1回の遊技機情報通知では最大50点を貸出ユニットに送信するようになっている。また、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が50点以上である場合は50点を示す「0x32」のデータが送信されるが、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が50点未満である場合は遊技媒体数制御基板P16が記憶している現在の総得点に応じたデータが送信される(例えば、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が30点の場合は30点を示す「0x1E」のデータが送信される)。
上述した計数点の例は、計数スイッチP7の操作を1回のみ受け付けた(以下、短押し操作と称す場合がある)ときに50点を計数する場合の例であるが、計数スイッチP7の短押し操作を受け付けた場合は計数点として1点を計数し、計数スイッチP7の長押し操作を受け付けた場合は計数点として50点を計数してもよい。
この場合、計数スイッチP7の短押し操作を受け付けたとは、遊技媒体数制御基板P16が計数スイッチP7の操作受け付けに関するレベルデータがONを示す値となっている期間(割込み処理で計数スイッチP7の操作受付がONを示す値となっている期間)が所定期間未満(例えば、1秒未満)である場合を例示できる。つまり所定期間未満の第1の期間に計数スイッチP7の操作が受け付けられた場合に計数スイッチP7の短押し操作を受け付けたとして計数点の1を計数する。
また、計数スイッチP7の長押し操作を受け付けたとは、遊技媒体数制御基板P16が計数スイッチP7の操作受け付けに関するレベルデータがONを示す値となっている期間(割込み処理で計数スイッチP7の操作受付がONを示す値となっている期間)が所定期間以上(例えば、1秒以上)である場合を例示できる。つまり所定期間以上の第2の期間に計数スイッチP7の操作が受け付けられた場合に計数スイッチP7の長押し操作を受け付けたとして計数点の50を計数する。なお、計数通知として計数点「50」を貸出ユニットに送信した後の計数通知を送信するタイミングにおいて計数スイッチP7が未だ長押しされている場合は計数通知として計数点「50」を貸出ユニットに送信する。つまり、一度長押し判定した後は計数スイッチP7の操作がなくなるまで(計数スイッチP7の操作受付に関するレベルデータがOFFを示す値となるまで)計数通知として計数点「50」を貸出ユニットに送信し続ける。この場合、計数スイッチP7が長押し操作されていると判断するまでの間(例えば、1秒間)は計数されないことになる。
計数累積点は遊技機Pの電源投入時からの計数点を累積した値となっている。計数累積点は「0x0000」から「0xFFFF」までの範囲となっており、計数が行われるごとにその計数点を加算する。なお、計数累積点が「0xFFFF」を超える場合は「0xFFFF」の次の値を「0x0000」とする。また、遊技機Pの電源投入があった場合は計数累積点を0クリアする。
チェックサムは電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、計数通番(1バイト)、計数点(1バイト)、計数累積点(2バイト)の値を加算した値となっている。チェックサムは遊技機Pから送信された計数通知に対して貸出ユニットが受信した計数通知が正しいか否かを判断するために使用する。
<貸出通知>
貸出通知は5バイトの電文長で構成されており、貸出ユニットが貸出スイッチの操作を受け付けたことに基づいて貸出ユニットから遊技機Pに向けて送信する信号である。貸出ユニットは遊技機Pから計数通知を受信すると遊技機Pに向けて貸出通知を送信する。ただし、遊技機情報通知が未受信の場合、遊技機情報通知の遊技機情報種別が「0x02」以外で通知された場合(ホールコン・不正監視情報以外で通知された場合)、計数通知の計数点が1から50の範囲(0ではない値)で通知された場合は、貸出点を0として遊技機Pに通知する。
貸出通知を構成している情報として、電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、貸出通番(1バイト)、貸出遊技媒体数(1バイト)、チェックサム(1バイト)から構成されている。
電文長は貸出通知の電文の長さを示すものであり、5バイトであるため「0x05」となっている。
コマンドは貸出通知を示す「0x13」となっている。
貸出通番は貸出専用の通番であり、上述した通番や計数通番とは異なった貸出に関する専用の通番となっている。貸出通番は「0x00」から「0xFF」までの範囲となっており、後述する貸出受領結果応答が遊技機Pから送信される毎にインクリメントする。貸出通番のうち「0x00」は遊技機Pとの通信開始時のみ送信する貸出通番となっており、「0xFF」の次の値は「0x01」となる。
貸出点は貸出ユニットに備えられた貸出スイッチが操作されることで遊技機Pに向けて送信する貸出に関する点数となっている。貸出点は「0x00」から「0x32」までの範囲となっているため、1回の遊技機情報通知では最大50点を遊技機Pに送信するようになっている。また、貸出ユニットに挿入されている記憶媒体(会員カード、ビジターカード等)に記憶されている貸出可能点が50点以上である場合は50点を示す「0x32」のデータが遊技機Pに送信されるが、記憶媒体に記憶されている貸出可能点が50点未満である場合は記憶媒体に記憶されている現在の貸出可能点に応じたデータが送信される(例えば、記憶媒体に記憶されている貸出可能点が20点の場合は20点を示す「0x14」のデータが送信される)。
チェックサムは電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、貸出通番(1バイト)、貸出点(1バイト)の値を加算した値となっている。チェックサムは遊技機Pに送信する貸出通知に対して遊技機Pが受信した貸出通知が正しいか否かを判断するために使用する。
<貸出受領結果応答>
貸出受領結果応答は5バイトの電文長で構成されており、遊技機Pが貸出通知を受信したことに基づいて遊技機Pから貸出ユニットに向けて送信する信号である。遊技機Pは貸出ユニットから貸出通知を受信すると貸出ユニットに向けて貸出受領結果応答を送信する。ただし、貸出ユニットから通知された貸出通番が連続していない場合、主制御基板P15又は遊技媒体数制御基板P16のRAMエラー等により遊技機P側が貸出不可能な状態である場合、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点と貸出点とを加算した値が遊技媒体数制御基板P16が記憶する総得点の記憶上限値(例えば、上述した16383)を超える場合は、貸出点受領結果として異常を示す値を応答する。貸出受領結果応答を構成している情報として、電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、貸出通番(1バイト)、貸出点受領結果(1バイト)、チェックサム(1バイト)から構成されている。
電文長は貸出通知の電文の長さを示すものであり、5バイトであるため「0x05」となっている。
コマンドは貸出受領結果応答を示す「0x03」となっている。
貸出通番は貸出ユニットから受信した貸出通知に記憶されている貸出通番をそのまま使用する。例えば貸出通知の貸出通番が0x01の場合、貸出ユニットに送信する貸出受領結果応答の貸出通番は0x01とする。ただし、貸出点受領結果が正常ではないとき(異常であるとき)は、貸出点受領結果が正常であったときの貸出ユニットから受信した貸出通番を貸出通番として応答する。換言すると、遊技機Pは貸出ユニットから送信された貸出通知(例えば、電文長、コマンド、貸出通番、貸出遊技媒体数、チェックサムの全て、又は一部)を記憶しておき、貸出点受領結果が異常のときは正常のときの貸出点受領結果を応答できるように備えている。また、記憶する貸出通知は直前のものだけでもよく、貸出点受領結果が異常のときは新たに記憶しないようにすることで、正常時の最新の貸出通知を貸出ユニットに送信することができる。なお、記憶する貸出通知は直前のものだけでなく複数個記憶してもよい。貸出通番は遊技機Pの電源が投入されたときは0クリアする。
貸出点受領結果は正常であるときは「0x00」となり、異常であるときは「0x01」となる。異常の値となる場合は、貸出ユニットから通知された貸出通番が連続していない場合、遊技媒体数制御基板P16のRAMエラー等により遊技機P側が貸出不可能な状態である場合、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点と貸出点とを加算した値が遊技媒体数制御基板P16が記憶する総得点の記憶上限値を超える場合がある。また、その他の要因で「0x00」、「0x01」以外の値となったときも貸出ユニットは異常と判断する。
チェックサムは電文長(1バイト)、コマンド(1バイト)、貸出通番(1バイト)、貸出点受領結果(1バイト)の値を加算した値となっている。チェックサムは貸出ユニットに送信する貸出受領結果応答に対して貸出ユニットが受信した貸出受領結果応答が正しいか否かを判断するために使用する。
遊技機Pと貸出ユニットとの基本通信シーケンスについて図20をもとに説明する。
<基本通信シーケンス>
遊技機Pは貸出ユニットに対して上述した遊技機情報通知として、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報を送信する。
遊技機設置情報は、遊技機Pの起動が完了したときから60s(60,000ms)毎に貸出ユニットに送信する。遊技機性能情報は、遊技機Pの起動が完了したときから180s(180,000ms)毎に貸出ユニットに送信する。ホールコン・不正監視情報は、遊技機Pの起動が完了したときから300ms毎に貸出ユニットに送信する。
遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン・不正監視情報は貸出ユニットに送信する際に同タイミングとなる場合がある。例えば、遊技機Pの起動が完了したときから60s経過後は遊技機設置情報とホールコン・不正監視情報が同タイミングとなり得る。この場合は遊技機設置情報を優先して送信し、その次に300ms経過した後にホールコン・不正監視情報を送信する。
また、例えば、遊技機Pの起動が完了したときから180s経過後は遊技機設置情報と遊技機性能情報とホールコン・不正監視情報が同タイミングとなり得る。この場合は遊技機設置情報を優先して送信し、その次に300ms経過した後に遊技機性能情報を送信し、その次に300ms経過した後にホールコン・不正監視情報を送信する。
このように、情報を送信する優先度として、遊技機設置情報が最も優先度が高く、次に遊技機性能情報となり、最後にホールコン・不正監視情報となる。このため、ホールコン・不正監視情報の送信タイミングは最大で600ms遅延することになる。
遊技機Pは貸出ユニットに対して、300msの周期で遊技機情報通知を送信した後、100ms後に計数通知を送信する。そして、貸出ユニットは計数通知を受信した後170ms以内に遊技機Pに対して貸出通知を送信する。そして、遊技機Pは貸出通知を受信した後10ms以内に貸出受領結果応答を送信する。その後遊技機情報通知を送信してから300ms後に次の遊技機情報通知を送信するため、貸出受領結果応答を送信してから次の遊技機情報通知を送信するまでの間は20ms以上となる。
遊技機Pと貸出ユニットとの起動シーケンスについて図21をもとに説明する。
<起動シーケンス>
遊技機Pが貸出ユニットより先に起動した場合を説明する。
遊技機P、及び貸出ユニットの電源がOFFの場合は、遊技機Pと貸出ユニットのVL信号とPSI信号はOFFとなっている。VL信号はI/F信号共用電源であり、貸出ユニットから供給される電源であるため、貸出ユニットが起動するまでOFFとなる。また、PSI信号は遊技機Pと貸出ユニットとの接続信号であるため、貸出ユニットが起動するまでOFFとなる。
続いて、遊技機Pの起動が完了し、貸出ユニットの起動がまだ完了していない状況下においては、遊技機Pの起動が完了したときに貸出ユニットに対して遊技機情報通知を送信し、その後計数通知を送信する。しかし、貸出ユニットはまだ起動していないため、送信した遊技機情報通知と計数通知は受信できない。さらに、遊技機Pが計数通知を送信しても貸出ユニットが計数通知を受信していないため、貸出ユニットから貸出通知が送信されることもなく、遊技機Pは貸出受領結果応答を送信することもない。
なお、遊技機Pの起動が完了してから最初に送信する遊技機情報通知の通番と計数通知の計数通番は「0x00」を送信する。また、通番や計数通番は遊技機Pと貸出ユニットが接続しているか否かに関わらず更新するため、次に送信するタイミング(遊技機Pの起動完了後に最初に送信した遊技機情報通知の300ms後に送信するタイミング)では通番、及び計数通番は「0x01」を送信する。
つまり、遊技機Pは貸出ユニットと接続されているか否かに関わらず、電文を送信し通番も更新する。
続いて、貸出ユニットの起動が完了するとVL信号とPSI信号がONとなり、遊技機Pは、ベットスイッチP5の操作と計数スイッチP7の操作が有効となる。また、遊技機Pから送信した情報を貸出ユニットが受信可能となる。
上述したように、遊技機Pは貸出ユニットが起動しているか否かに関わらず遊技機情報通知や計数通知を送信しているため、貸出ユニットは、貸出ユニットの起動が完了した後に遊技機Pから送信された遊技機情報通知の通番、及び計数通知の計数通番から管理する。このように構成することで、遊技機Pは貸出ユニットの状況を判断することなく情報を送信できるため、貸出ユニットの状況を判断する分のプログラム容量が削減できる。
遊技機Pと貸出ユニットとの起動シーケンスについて図22をもとに説明する。
貸出ユニットが遊技機Pより先に起動した場合を説明する。
貸出ユニットが遊技機Pより先に起動した場合は、遊技機Pが起動するまで待機する。ここで、遊技機Pが起動するまでは、遊技機PのVL信号とPSI信号はOFFとなっているが、貸出ユニットの起動が完了した場合は、貸出ユニットのVL信号とPSI信号はONとなる。この状態で貸出ユニットは遊技機Pの起動が完了するまで待機する。
続いて、遊技機Pの起動が完了すると、遊技機Pと貸出ユニットのVL信号とPSI信号がONとなり、遊技機Pは遊技機情報通知を通番「0x00」で、計数通知を計数通番「0x00」でそれぞれ送信する。ここで、貸出ユニットはすでに起動が完了しているため、通番「0x00」の遊技機情報通知と計数通番「0x00」の計数通知を受信し、管理を開始する。このように構成することで、遊技機Pは貸出ユニットの状況を判断することなく情報を送信できるため、貸出ユニットの状況を判断する分のプログラム容量が削減できる。
遊技機Pと貸出ユニットとの計数通知シーケンスについて図23をもとに説明する。
<計数通知シーケンス>
遊技機Pが貸出ユニットに対して計数通知を送信する場合を説明する。本説明において、計数スイッチP7の操作を受け付ける前の状況として、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が「200」であり、貸出ユニットが管理する貸出可能点が「20」である状況とする。
遊技機Pと貸出ユニットの起動が完了しており、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が可能な状況下において、遊技機Pに備えられている計数スイッチP7の操作を受け付けた直後の遊技機情報通知を貸出ユニットに送信するタイミングでは、遊技機情報通知として通番「n(nは数値)」、総得点「200」を送信し、計数通知として計数通番「m(mは数値)」、総得点が200であり、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が50点以上であるため、上述のように、計数点「50」を送信する。また、当該計数に係る処理が遊技機Pの起動が完了してから初めての計数に係る処理である場合は、計数通知として計数累積点「50」を送信する。なお、遊技機Pは計数通知を送信する処理を実行する前に総得点記憶領域に記憶している総得点から計数点分を減算する。
続いて、貸出ユニットは計数通知を受信したときに貸出可能点を「70」に更新し、貸出通知として貸出通番「k(kは数値)」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する(貸出ボタンが操作されていないため)。また、遊技機Pは貸出ユニットから貸出通知を受信したときは貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックする。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果「正常」を貸出ユニットに送信する(貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックした結果が正常の場合)。
続いて、次に遊技機Pが貸出ユニットに遊技機情報通知を送信するタイミングにおいて、すでに計数スイッチP7の操作を受け付けていない場合(計数スイッチP7が離されている場合)、遊技機情報通知として通番「n+1」、総得点「150」を送信する。また、計数通知として計数通番「m+1」、計数点「0」、計数累積点「50」を送信する。また、貸出ユニットから遊技機Pに対する貸出通知として貸出通番「k+1」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する。さらに、遊技機Pから貸出ユニットに対する貸出受領結果応答として貸出通番「k+1」、貸出点受領結果「正常」を送信する。
また、計数スイッチP7の操作を受け付けてから2回目の遊技機情報通知を送信するタイミングにおいて計数スイッチP7の操作を受け付けている場合(計数スイッチP7が長押しされている場合)、遊技機情報通知として通番「n+1」、総得点「150」を送信する。また、計数通知として計数通番「m+1」、計数点「50」、計数累積点「100」を送信する。また、貸出ユニットから遊技機Pに対する貸出通知として貸出通番「k+1」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する。さらに、遊技機Pから貸出ユニットに対する貸出受領結果応答として貸出通番「k+1」、貸出点受領結果「正常」を送信する。
このように計数スイッチP7の操作を受け付けてから計数スイッチP7の操作を受け付けなくなるまでの間(計数スイッチP7が長押しされている間)は、300ms毎に遊技機Pから貸出ユニットに対して計数通知を送信し続ける。このように構成することで複雑な操作をさせることなく(長押しするのみ)、300ms毎に一定量の計数点(50)が貸出ユニットに送信可能となるため、ユーザの計数操作の負担を軽減することができる。
なお、計数スイッチP7は遊技媒体数制御基板P16と接続されているため、遊技媒体数制御基板P16の割込み処理毎に入力ポートをチェックし、計数スイッチP7を示す入力ポートにONを示す情報が入力されていた場合は、計数スイッチP7の操作を受け付けたとし、その後、計数スイッチP7を示す入力ポートにOFFを示す情報が入力されていた場合は、計数スイッチP7の操作を受け付けていないとする。
遊技機Pと貸出ユニットとの貸出通知シーケンスについて図24をもとに説明する。
<貸出通知シーケンス>
貸出ユニットが遊技機Pに対して貸出通知を送信する場合を説明する。本説明において、貸出ボタンの操作を受け付ける前の状況として、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が「10」であり、貸出ユニットが管理する貸出可能点が「100」である状況とする。なお、遊技媒体数制御基板P16が記憶している総得点が「50」未満であるため、計数スイッチが操作されると「10」が計数される状況ともいえる。
遊技機Pと貸出ユニットの起動が完了しており、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が可能な状況下において、貸出ユニットに備えられている貸出ボタンの操作を受け付けたときは、遊技機Pから遊技機情報通知として通番「n(nは数値)」、総得点「10」が送信され、計数通知として計数通番「m(mは数値)」、計数点「0」が送信される。そして、計数通知に含まれる計数点が「0」である場合に貸出通知を遊技機Pに送信するタイミングでは、貸出通知として貸出通番「k」、貸出点「50」を送信する。
続いて、貸出ユニットは貸出通知を送信したときに貸出可能点を「50」に更新する。なお、貸出ユニットが貸出可能点を更新するタイミングとしては、貸出受領結果応答を受信したタイミングであってもよい。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果「正常」を貸出ユニットに送信する(貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックした結果が正常の場合)。
続いて、遊技機Pは貸出通知を受信してから貸出受領結果応答を送信するまでの間に総得点を「60」に更新する。
続いて、貸出ユニットに備えられている貸出ボタンの操作が継続して受け付けられていたときは次に遊技機Pが貸出ユニットに遊技機情報通知を送信するタイミングにおいて、遊技機情報通知として通番「n+1」、総得点「60」を送信する。
続いて、遊技機Pから計数通知として、計数通番「m+1」、計数点「0」、計数累積点「0」が送信され、その後、貸出ユニットから遊技機Pに対する貸出通知として貸出通番「k+1」、貸出点「50」を遊技機Pに送信して、貸出可能点を「0」に更新する。さらに、遊技機Pから貸出ユニットに対する貸出受領結果応答として貸出通番「k+1」、貸出点受領結果「正常」を送信する。
なお、貸出ユニットは貸出ボタンが継続して操作されているときに操作レベルを判断して貸出ボタンの操作を受け付ける例を示しているが、貸出ボタンの立ち上がりを判断して貸出ボタンの操作を受け付けてもよい。この場合は、貸出ボタンが継続して操作されているときであっても最初に操作されたタイミングでのみ貸出操作を受け付けることになるため、貸出ボタンが継続して操作されていても2回目以降の貸出通知を送信するタイミングでは貸出点を「0」として送信することになる。
また、貸出ボタンを受け付けたときの遊技機Pから送信される計数通知として計数点が1以上である場合は次に遊技機Pに送信する貸出通知の貸出点を「0」として送信する。この時に受け付けた貸出ボタンに関しては、無効としてもよいし、貸出ユニットが貸出ボタンの操作受付フラグを記憶しておき、計数通知の計数点が「0」となった後に送信する貸出通知において貸出点を「50」として送信してもよい。また、貸出ユニットが貸出ボタンの操作受付フラグを記憶する場合の貸出ボタンの操作受付に関するフラグが記憶されているときに再度貸出ボタンが操作されたときは2回操作されたフラグに書き換えてもよいし、2回目以降の操作を無効としてもよい。
また、貸出ユニットが貸出通知を遊技機Pに送信して、遊技機Pが貸出通知を受信したときは遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域に貸出通知の情報を全て記憶する。これにより、遊技機Pが貸出受領結果応答を送信する際に貸出点受領結果の情報を「正常」とするか「異常」とするかが判断できる。
具体的には、遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域の貸出通番の情報として「k」を記憶しており、貸出ユニットから送信された貸出通知の貸出通番が「k+1」の場合、記憶している「k」にインクリメントして「k+1」を生成してから受信した貸出通番「k+1」と比較し、生成した貸出通番と受信した貸出通番が一致しているため、受信した貸出通番「k+1」を遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域に記憶する。
また、遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域の貸出通番の情報として「k」を記憶しており、貸出ユニットから送信された貸出通知の貸出通番が「k+2」の場合、記憶している「k」にインクリメントして「k+1」を生成してから受信した貸出通番「k+2」と比較し、生成した貸出通番と受信した貸出通番が一致していないため、受信した貸出通番「k+2」を記憶しない(遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域の貸出通番は「k」となる)。
また、貸出通番の上限は255であるため、貸出通番が255である状況でインクリメントすると貸出通番は0となる。ただし、貸出通番0は貸出ユニット起動直後にのみ遊技機に送信され得る貸出通番であるため、再度インクリメントして貸出通番1とする。換言すると貸出通番が255の状況下で遊技機が貸出通番を更新する際はインクリメントを2回行うことにより、次の貸出通番を1にする。
なお、上述した例では比較する手法として、遊技機Pが記憶している貸出通番をインクリメントしてから貸出ユニットから受信した貸出通番と一致するか否かで判断していたが、これに限られず、貸出ユニットから受信した貸出通番をデクリメントしてから遊技機Pが記憶している貸出通番と一致するか否かで比較する手法や、貸出ユニットから受信した貸出通番から遊技機Pが記憶している貸出通番を減算し、結果が「1」となるか否かで判断する手法などを用いてもよい。
また、遊技機Pが備える貸出通知情報記憶領域は、貸出通知受信バッファ1、貸出通知受信バッファ2、貸出通知受信バッファ3、貸出通知受信バッファ4、貸出通知受信バッファ5から構成されている。
貸出通知受信バッファ1は電文長が記憶され、貸出通知受信バッファ2はコマンドが記憶され、貸出通知受信バッファ3は貸出通番が記憶され、貸出通知受信バッファ4は貸出点が記憶され、貸出通知受信バッファ5はチェックサムが記憶される。
例えば、遊技機Pが受信した貸出通知が電文長「0x05」、コマンド「0x13」、貸出通番「0x01」、貸出点「0x32」、チェックサム「0x4B」であった場合、対応する貸出通知受信バッファに記憶する。遊技機Pは貸出通知受信バッファ5に記憶したチェックサム「0x4B」から貸出通知受信バッファ4に記憶した貸出点「0x32」を減算し、「0x19」を算出し、「0x19」から貸出通知受信バッファ3に記憶した貸出通番「0x01」を減算し、「0x18」を算出し、「0x18」から貸出通知受信バッファ2に記憶したコマンド「0x13」を減算し、「0x05」を算出し、「0x05」から貸出通知受信バッファ1に記憶した電文長「0x05」を減算し、「0x00」を算出する。
続いて算出結果が「0x00」か否かを判断し、上述したように「0x00」である場合は、チェックサムは正常であると判断する。もし算出結果が「0x00」でない場合は、チェックサムは異常であると判断し、貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアし(例えば、「0x00」に書き換える等)、貸出受領結果応答として電文長「0x05」、コマンド「0x03」、貸出通番「0x00」、貸出点受領結果を「0x01(異常)」、チェックサム「0x09」として送信する。貸出中の通信異常に関しては後述する。
続いて、チェックサムが正常であると判断した場合、貸出通知受信バッファ2に記憶されているコマンド情報が「0x13」であるか否かを判断する。貸出通知受信バッファ2に記憶されているコマンド情報が「0x13」である場合は正常であると判断する。もし貸出通知受信バッファ2に記憶されているコマンド情報が「0x13」でない場合は異常であると判断し、貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアし(例えば、「0x00」に書き換える等)、貸出受領結果応答として電文長「0x05」、コマンド「0x03」、貸出通番「0x00」、貸出点受領結果を「0x01(異常)」、チェックサム「0x09」として送信する。
続いて、コマンドが正常であると判断した場合、貸出通知受信バッファ1に記憶されている電文長情報が「0x05」であるか否かを判断する。貸出通知受信バッファ1に記憶されている電文長情報が「0x05」である場合は正常であると判断する。もし貸出通知受信バッファ1に記憶されている電文長情報が「0x05」でない場合は異常であると判断し、貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアし(例えば、「0x00」に書き換える等)、貸出受領結果応答として電文長「0x05」、コマンド「0x03」、貸出通番「0x00」、貸出点受領結果を「0x01(異常)」、チェックサム「0x09」として送信する。
貸出通知受信バッファ1に記憶されている電文長情報と貸出通知受信バッファ2に記憶されているコマンド情報は固定値であるため、正常であれば変化することはない。また、チェックサムはその性質上異常値であっても正常値と一致することがあるため、チェックサム以外にも固定値である電文長情報とコマンド情報を比較することで、異常値を正常値と判定する確率を限りなく0に近づけることが可能となる。
貸出通知の情報が正常か否かを判定するために、チェックサム、コマンド、電文長の順で判定したが、判定順番はこれに限られずどのような組み合わせでもよい。また、チェックサム、コマンド、電文長の正常判定の過程で何れかのタイミングで異常と判定された場合は貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアして、以降の判定処理は行わないように構成されているがこれに限られず、チェックサム、コマンド、電文長の何れかの判定過程で異常と判定しても貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアせず、全ての判定が終了した後に何れかの判定結果が異常と判定されていたときに貸出通知受信バッファ1乃至5の全ての記憶領域をクリアするように構成されてもよい。
なお、チェックサムのみで誤り検出を行う場合は、チェックサムは1バイトのデータであるため、(1−(1/256))×100=99.609375000%の信頼度であるが、固定値(1バイトデータ)を1つ含めた場合の信頼度は、(1−((1/256)×(1/256)))×100=99.998474121%となり、固定値(1バイトデータ)を2つ含めた場合の信頼度は、(1−((1/256)×(1/256)×(1/256)))×100=99.999999977%となる。このため、1バイトデータの固定値であれば、チェックサム以外に2つの固定値を判定すれば、信頼度はほぼ100%となり、不正や異常を検出しやすくなる。
遊技機Pと貸出ユニットとの専用インターフェース断線時からの復旧シーケンスについて図25をもとに説明する。
<専用インターフェース断線時からの復旧シーケンス>
遊技機Pと貸出ユニットが断線により通信が不能となった後、通信が復旧した場合の各種通知情報の流れを説明する。本説明において、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点は「100」である状況とする。
遊技機Pと貸出ユニットの起動が完了しており、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が可能な状況下において、遊技機情報通知を貸出ユニットに送信するタイミングでは、遊技機情報通知として通番「n(nは数値)」、総得点「100」を送信し、計数通知として計数通番「m(mは数値)」、計数点「0」を送信する。また、当該計数に係る処理が遊技機Pの起動が完了してから初めての計数に係る処理である場合は、計数通知として計数累積点「0」を送信する。なお、遊技機Pは計数通知を送信する処理を実行する前に総得点記憶領域に記憶している総得点から計数点分を減算する。
続いて、貸出ユニットは計数通知を受信したときに貸出通知として貸出通番「k(kは数値)」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する。また、遊技機Pは貸出ユニットから貸出通知を受信したときは貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックする。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果「正常」を貸出ユニットに送信する。
続いて、次に遊技機情報通知として、遊技機Pが通番「n+1」、総得点「100」を送信した直後に断線(遊技機P側のVL信号がOFF、かつ貸出ユニット側のVL信号とPSI信号がともにOFFであり、遊技機Pと貸出ユニットの電源はONとなっている状態)した場合、遊技機Pが送信する計数通知として計数通番「m+1」、計数点「0」、計数累積点「0」を送信する。なお、断線する前に計数スイッチP7の操作を受け付けていた場合であっても、遊技機P側のVL信号がOFFとなったときに計数スイッチP7の受付を無効とすることに伴って計数処理を中止するため、断線後の計数通知では計数点を「0」として送信する。また、遊技機P側のVL信号がOFFとなった場合は、ベット操作の受け付けも無効となる。
その後は、貸出ユニット側は計数通知を受信していないため貸出通知を送信することがなく、遊技機P側も貸出受領結果応答を送信することはない。そして、前回の遊技機情報通知を送信してから300ms経過後に次の遊技機情報通知を送信するが、未だ遊技機Pと貸出ユニットとの通信が復旧していない場合の遊技機Pは、遊技機情報通知として通番「n+2」、総得点「100」を送信し、計数通知として計数通番「m+2」、計数点「0」、計数累積点「0」を送信する。
つまり、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が断線している状況においては、遊技機P側が遊技機情報通知と計数通知のみを送信し続ける。このときに通番と計数通番は更新して送信することになる。
続いて、遊技機Pが次に遊技機情報通知を送信する直前に遊技機Pと貸出ユニットとの通信が復旧したときは、遊技機情報通知として通番「n+3」、総得点「100」を送信し、計数通知として計数通番「m+3」、計数点「0」、計数累積点「0」を送信する。
続いて、計数通知を受信した貸出ユニットは貸出通知として貸出通番「0」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する。これにより、断線から復帰したときは貸出通番「0」を送信するため遊技機Pは断線から復帰した最初の貸出通知か否かを判断できる。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は、貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果応答「異常」を貸出ユニットに送信する。ここで、貸出通番は前回正常に受信したときの貸出通番「k」を送信し、貸出点受領結果応答は貸出ユニットから送信された貸出通番の「0」と前回正常に受信した貸出通番の「k」をインクリメントした「k+1」とが異なっているため、「異常」と判断している。また、貸出ユニットは貸出通番「k」を受信すると貸出ユニットの貸出通番記憶領域に「k」を記憶する。なお、貸出通番の異常判定に関しては、上述した他の手法を用いることは差し支えない。
続いて、前回の遊技機情報通知から300ms経過したときは、遊技機情報通知として通番「n+4」、総得点「100」を送信し、計数通知として計数通番「m+4」、計数点「0」、計数累積点「0」を送信する。
続いて、計数通知を受信した貸出ユニットは貸出通知として貸出通番「k+1」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する。これにより、遊技機Pが貸出通知を受信したときに貸出点受領結果が「正常」となる。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は、貸出受領結果応答として貸出通番「k+1」、貸出点受領結果応答「正常」を貸出ユニットに送信する。このタイミングで断線からの復旧は完了し以降の通信は通常のシーケンス通りに進行する。
上述した例において、貸出ユニットが貸出通番「0」を送信する場合は、貸出ボタンの操作が受け付けられていたとしても貸出通知としての貸出点は「0」を送信する。つまり、貸出ユニットのVL信号とPSI信号がともにONとなった後から最初の貸出通知を送信するまでの間に貸出ボタンの操作が受け付けられていたとしても貸出通番が「0」の貸出点は「0」を送信するよう構成されているがこれに限られず、貸出通番「0」のときに貸出ボタンの操作が受け付けられていた場合は貸出通番「0」であっても貸出点「50」を送信してもよい。
また、上述した例において、専用インターフェースが断線した後、遊技機Pが遊技機情報通知を送信した直後に専用インターフェースが断線から復旧して貸出ユニットが遊技機情報通知を受信していない場合は、遊技機Pから送信された計数通知を受信したことに起因して貸出ユニットは貸出通知を送信するようにしてもよいし、貸出ユニットは遊技機情報通知を受信していないため遊技機Pから送信された計数通知の後に貸出通知を送信せず、次の遊技機情報通知を受信した後の計数通知を受信した後に貸出通知を送信するようにしてもよい。
遊技機Pと貸出ユニットとの計数中の通信異常について図26をもとに説明する。
<計数中の通信異常>
遊技機Pが貸出ユニットに対して計数通知を送信したときに送信した計数通知を貸出ユニットが受信しなかった場合を説明する。本説明において、計数スイッチP7の操作を受け付ける前の状況として、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が「200」であり、貸出ユニットが管理する貸出可能点が「20」である状況とする。
遊技機Pと貸出ユニットの起動が完了しており、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が可能な状況下において、遊技機Pに備えられている計数スイッチP7の操作を受け付けた直後の遊技機情報通知を貸出ユニットに送信するタイミングでは、遊技機情報通知として通番「n」、総得点「200」を送信し、計数通知として計数通番「m」、計数点「50」を送信する。また、当該計数に係る処理が遊技機Pの起動が完了してから初めての計数に係る処理である場合は、計数通知として計数累積点「50」を送信する。なお、遊技機Pは計数通知を送信する処理を実行する前に総得点記憶領域に記憶している総得点から計数点分を減算する。
続いて、貸出ユニットは計数通知を受信したときに貸出可能点を「70」に更新し、貸出通知として貸出通番「k」、貸出点「0」を遊技機Pに送信する(貸出ボタンが操作されていないため)。また、遊技機Pは貸出ユニットから貸出通知を受信したときは貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックする。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果「正常」を貸出ユニットに送信する(貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックした結果が正常の場合)。
続いて、遊技機Pが遊技機情報通知として通番「n+1」、総得点「150」を送信し、その後遊技機Pが計数通知として計数通番「m+1」、計数点「50」、計数累積点「100」を送信したにもかかわらず貸出ユニットが計数通知を受信できなかった場合は、貸出ユニットが貸出通知を送信しない。そして、貸出ユニットは遊技機情報通知を受信してから300ms経過しても計数通知を受信していないときは、VL信号とPSI信号をOFFにする。この場合は、貸出ユニットが遊技機Pとの通信にエラーが生じたと判断し、上述した復旧シーケンスと同じ動作が行われる。なお、断線状態から復旧させる場合は、ホール店員が貸出ユニットのエラー解除スイッチを操作したり、貸出ユニットの初期化スイッチを操作したりすることが考えられる。
また、貸出ユニットが遊技機Pとの通信にエラーが生じたと判断し、貸出ユニットがVL信号とPSI信号をOFFにした後も遊技機Pは遊技機情報通知と計数通知との送信を繰り返し行う。この場合は遊技機情報通知としての通番と計数通知としての計数通番は更新してから貸出ユニットに送信する(貸出ユニットは受信できない)。なお、貸出ユニットがVL信号とPSI信号をOFFにした後も継続して計数スイッチP7が押下されている場合は、貸出ユニットがVL信号とPSI信号をOFFにしたことに基づいて遊技機PもVL信号がOFFとなったことにより計数スイッチP7の操作を無効にしているため、計数通知としての計数点は0を送信する。
遊技機Pと貸出ユニットとの貸出中の通信異常について図27をもとに説明する。
<貸出中の通信異常>
貸出ユニットが遊技機Pに対して貸出通知を送信する場合を説明する。本説明において、貸出ボタンの操作を受け付ける前の状況として、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が「10」であり、貸出ユニットが管理する貸出可能点が「100」である状況とする。
遊技機Pと貸出ユニットの起動が完了しており、遊技機Pと貸出ユニットとの通信が可能な状況下において、貸出ユニットに備えられている貸出ボタンの操作を受け付けた場合、遊技機Pから遊技機情報通知として通番「n」、総得点「10」が送信され、計数通知として計数通番「m」、計数点「0」が送信される。そして、計数通知に含まれる計数点が「0」である場合に貸出通知を遊技機Pに送信するタイミングでは、貸出通知として貸出通番「k」、貸出点「50」を送信する。
続いて、貸出ユニットは貸出通知を送信したときに貸出可能点を「50」に更新する。なお、貸出ユニットが貸出可能点を更新するタイミングとしては、貸出受領結果応答を受信したタイミングであってもよい。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信した後は貸出受領結果応答として貸出通番「k」、貸出点受領結果「正常」を貸出ユニットに送信する(貸出通知が示す情報と前回の貸出通知が示す情報との整合性をチェックした結果が正常の場合)。
続いて、遊技機Pは貸出通知を受信してから貸出受領結果応答を送信するまでの間に総得点を「60」に更新する。
続いて、遊技機Pが貸出受領結果応答を送信したが貸出ユニットが貸出受領結果応答を受信できなかった場合において、貸出ユニットは貸出通知送信から10ms以上経過して貸出受領結果応答を受信しなかったときは、貸出未完了と判断し、貸出ユニットが備える貸出情報記憶領域に貸出未完了を示す値を記憶する。
続いて、遊技機Pから遊技機情報通知として通番「n+1」、総得点「60」が送信され、計数通知として計数通番「m+1」、計数点「0」が送信される。そして、貸出ユニットは前回の貸出通知に対して貸出未完了であると判断している場合、貸出通知を遊技機Pに送信するタイミングにおいて、貸出通知として貸出通番「k」、貸出点「50」を送信する。この貸出通知は前回送信した貸出通知と同じ情報となっている。
続いて、遊技機Pが貸出通知を受信したときに正常であれば貸出通番として「k+1」の情報を受信するはずであったが、今回受信した貸出通番が「k」であったため、遊技機Pが送信する貸出受領結果応答としては貸出通番「k」、貸出点受領結果応答「異常」を貸出ユニットに送信する。
続いて、貸出ユニットが貸出受領結果応答を受信したときに送信した貸出通知の貸出通番「k」と受信した貸出受領結果応答の貸出通番「k」とが一致しているため、貸出ユニットは貸出通知が正常に遊技機Pに届いていると判断し、貸出ユニットが備える貸出情報記憶領域に貸出完了を示す値を記憶する。
<エラーの種類>
本実施形態における遊技機Pに関して判断可能なエラーや遊技機Pの状態として、投入異常、精算異常、払出異常、通信異常、総得点上限異常、総得点閾値到達状態、貸出装置接続異常、貸出通番異常、貸出装置通信異常1、貸出装置通信異常2、貸出装置通信異常3、貸出装置通信異常4、貸出装置通信異常5、貸出装置通信異常6、貸出装置通信異常7がある。
投入異常は、主制御基板P15で検知する異常であり、主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16に送信した投入要求コマンドと主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16から受信した返信待ちコマンド(投入要求受付コマンド、又は投入要求受付不可コマンド)が一致しない場合はE1エラーとし、付与数表示部に「E1」に対応する表示を行う。E1エラーが発生した場合は、設定/リセットスイッチの操作を受け付けたときに解除可能となっている。なお、E1エラーが解除されても投入要求コマンドは再送しない。そして、E1エラーが発生した場合は遊技の進行を停止するための処理として、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、E1エラー発生時は主制御基板P15が副制御基板P12にE1エラーコマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、E1エラーが解除されたときは主制御基板P15が副制御基板P12にエラー解除コマンドを送信し、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E1エラー報知を終了する。なお、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E1エラー報知を直ちに終了せずに所定時間報知した後に終了してもよい。
精算異常は、主制御基板P15で検知する異常であり、主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16に送信した精算要求コマンドと主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16から受信した返信待ちコマンド(精算要求受付コマンド、又は精算要求受付不可コマンド)が一致しない場合はE2エラーとし、付与数表示部に「E2」に対応する表示を行う。E2エラーが発生した場合は、設定/リセットスイッチの操作を受け付けたときに解除可能となっている。なお、E2エラーが解除されても精算要求コマンドは再送しない。そして、E2エラーが発生した場合は遊技の進行を停止するための処理として、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、E2エラー発生時は主制御基板P15が副制御基板P12にE2エラーコマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、E2エラーが解除されたときは主制御基板P15が副制御基板P12にエラー解除コマンドを送信し、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E2エラー報知を終了する。なお、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E2エラー報知を直ちに終了せずに所定時間報知した後に終了してもよい。
払出異常は、主制御基板P15で検知する異常であり、主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16に送信した払出要求コマンドと主制御基板P15が遊技媒体数制御基板P16から受信した返信待ちコマンド(払出要求受付コマンド、又は払出要求受付不可コマンド)が一致しない場合はE3エラーとし、付与数表示部に「E3」に対応する表示を行う。E3エラーが発生した場合は、設定/リセットスイッチの操作を受け付けたときに解除可能となっている。なお、E3エラーが解除されても払出要求コマンドは再送しない。そして、E3エラーが発生した場合は遊技の進行を停止するための処理として、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、E3エラー発生時は主制御基板P15が副制御基板P12にE3エラーコマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、E3エラーが解除されたときは主制御基板P15が副制御基板P12にエラー解除コマンドを送信し、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E3エラー報知を終了する。なお、副制御基板P12はエラー解除コマンドを受信したときは、E3エラー報知を直ちに終了せずに所定時間報知した後に終了してもよい。
通信異常は、主制御基板P15で検知する異常であり、遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に通信異常コマンドを送信し主制御基板P15が通信異常コマンドを受信した場合は通信異常とする。通信異常は付与数表示部にエラー表示を行わない。通信異常を解除するための操作は必要なく自動的に解除可能となっている。そして、通信異常が発生した場合は遊技の進行を停止しない。
また、通信異常発生時は主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、通信異常が自動的に解除された後も通信異常の報知を直ちに終了せずに所定時間報知した後に終了する。なお、遊技媒体数制御報知コマンドは主制御基板P15が副制御基板P12に1割込み毎に送信するコマンドであり、ビット位置に応じて、計数中、総得点上限異常、通信異常などの各種異常や遊技機の状態を副制御基板P12に報知するコマンドである。
総得点上限異常は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が上限値(16383)に到達した場合は総得点上限異常とする。総得点上限異常は付与数表示部にエラー表示を行わない。総得点上限異常を解除するためには、遊技機Pに備えられている計数スイッチP7が操作されて計数処理が行われ、総得点が上限値である16383を下回ることにより解除可能となっている。そして、総得点上限異常となった場合は遊技の進行を停止するための処理として、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。なお、総得点の上限値に到達した場合は上限値を超えた分の得点は記憶されないため、16383を超えて記憶することはない。
次に、遊技媒体数制御基板P16が総得点の上限値を超えて記憶しないようにするための方法について、主制御基板P15における得点付与処理(図29)を用いて説明する。
なお、得点付与処理は、有効ライン上に停止した図柄組合せを判定し、判定の結果に基づいて付与する点数が決定された後に実行される処理である。たとえば、有効ライン上に8点を付与可能な所定の図柄組合せが停止表示したと判定した後、後述する付与点記憶領域に8が記憶された後に実行される処理である。
「得点付与?」では、主制御基板P15が付与する点数があるか否か(得点を付与可能な図柄組合せが停止表示したか否か)を判断し、付与する点数がないと判断した場合にはNOとなる。具体的には、主制御基板P15のRWM領域に設けられた付与点を記憶可能な記憶領域である付与点記憶領域の値が「0」であるか否かを判断する。付与点記憶領域の値が「0」であると判断した場合には、「得点付与?」でNOとなり、得点付与処理を終了する。一方、付与点記憶領域の値が「0」でないと判断した場合には、「得点付与?」でYESとなる。
「得点付与時間経過?」では、後述する得点付与タイマ領域に記憶されている値が「0」であるか否かを判断する。得点付与タイマ領域に記憶されている値が「0」である場合にはYESとなり、得点付与タイマ領域に記憶されている値が「0」でない場合にはNOとなるつまり、当該判定処理は、得点付与タイマ領域に記憶されている値が「0」となるまでループする(換言すると、後述する「付与要求コマンド セット」を遅延させる)処理となる。なお、得点付与タイマ領域には、後述する「得点付与時間保存」により、初期値の値(本実施形態では、「27」)を記憶する。
「得点付与時間保存」では、主制御基板P15のRWM領域に設けられた得点付与タイマ領域に「27」を記憶する。ここで、得点付与タイマ領域に記憶されている値は、主制御基板P15側でのタイマ割込みの実行に応じて更新され得るように構成されている(たとえば、1回のタイマ割込処理が実行されたときに、1減算するように構成されている)。なお、主制御基板P15側でのタイマ割込みは、約2.235msの周期で実行され得るように構成されている。そのため、得点付与タイマ領域に「27」を記憶するとは、約60msに対応する時間を保存することと同義である。また、得点付与タイマ領域に「0」が記憶されているときに、タイマ割込み処理が実行されたとしても、得点付与タイマ領域の値は「0」を維持する。
このように、「得点付与時間経過?」→「得点付与時間保存」の処理順番にすることにより、複数点を付与する場合において、後述する「付与要求コマンド セット」処理が、所定間隔で実行されることとなる。例えば、得点付与数が「8」の場合には、1点目に対応する(最初の)「付与要求コマンド セット」は、得点付与タイマ領域に「27」を記憶する前であるため、得点付与タイマ領域には「0」が記憶されている状況で行われる。よって、得点付与タイマに基づく待機処理は実行しない。このため、主制御基板P15は遊技媒体数制御基板P16に最初の1点を総得点に加算させるための処理を迅速に実行させることができる。
一方、2点目から8点目に対応する「付与要求コマンド セット」は、「得点付与時間保存」により得点付与タイマ領域に「27」が記憶され、「得点付与時間経過?」で「0」となった後に実行可能となっている。換言すると、2点目から8点目に対応する「付与要求コマンド セット」は、約60msに1回の割合で実行可能となる。つまり、「付与要求コマンド セット」に基づいた遊技媒体数制御基板P16における総得点の更新は、約60msごとに実行可能となり、総得点を表示可能な遊技媒体数表示部P9の表示更新も、約60msごとに更新可能となる。このように構成することによって、遊技媒体数表示部P9に表示されている総得点が「1」ずつ更新されていく様子を遊技者に視認可能にしている。
なお、上述した実施形態とは異なり、「得点付与時間保存」→「得点付与時間経過?」の順序にしても良い。この場合、複数点を付与する場合における1点目についても、主制御基板P15は得点付与時間(得点付与タイマ)に対応した時間の待機処理を実行した後に遊技媒体数制御基板P16が総得点に1点を加算させることになる。また、本実施形態では、「得点付与時間保存」として、得点付与タイマ領域に「27」を記憶していたが、遊技媒体数表示部P9に表示されている総得点が「1」ずつ更新されていく様子を遊技者に視認可能となる任意の数値(たとえば、「10」〜「200」の範囲内の数値)を記憶しても良い。
「付与要求コマンド セット」では、主制御基板P15から遊技媒体数制御基板P16に対して、1点を付与することを示す付与要求コマンドを送信するためのコマンドを主制御基板P15のコマンドバッファに記憶する。主制御基板P15のコマンドバッファに記憶したコマンドは、主制御基板P15側でのタイマ割込み処理によって、遊技媒体数制御基板P16に送信されるように構成されている。そのため、「付与要求コマンド セット」とは、主制御基板P15から遊技媒体数制御基板P16に対して、1点を付与することを示す付与要求コマンドを送信することと同義である。
例えば、8点を付与可能な図柄組合せが停止表示した場合には、遊技媒体数制御基板P16に対して、1点を付与することを示す付与要求コマンドを8回送信することにより、総得点の更新を行うように構成している。このように1点ずつ総得点を更新するように構成することにより、付与点数を全て総得点に加算した場合に、総得点の上限値(16383)を超えてしまう場合であっても、総得点数の上限値までは得点を付与することが可能となる。
「コマンド受信」では、主制御基板P15から遊技媒体1点を付与することを示す付与要求コマンドを送信した後の、遊技媒体数制御基板P16からの応答コマンドを受信することを指す。
なお、本実施形態では、遊技媒体数制御基板P16からの応答コマンドとして、少なくとも以下の2つを有することとする。
ア)付与許可コマンド
1点を加算することを示すコマンドを指す。
具体的には、遊技媒体数制御基板P16が1点を付与することを示す付与要求コマンドを受信した後、総得点に1点を加算する場合に、加算前の総得点が上限値を超えていないと遊技媒体数制御基板P16が判断した場合には、主制御基板P15に対して総得点に1点を加算することを示す付与許可コマンドを送信する。
イ)付与拒否コマンド
1点を加算しないことを示すコマンドを指す。
具体的には、遊技媒体数制御基板P16が1点を付与することを示す付与要求コマンドを受信した後、総得点に1点を加算する場合に、加算前の総得点が上限値であると遊技媒体数制御基板P16が判断した場合には、主制御基板P15に対して総得点に1点を加算できないことを示す付与拒否コマンドを送信する。
「付与不可?」では、遊技媒体数制御基板P16から受信したコマンドが、付与拒否コマンドであったか否かを判定し、付与拒否コマンドであった場合に、YESとなる。なお、遊技媒体数制御基板P16から受信したコマンドが、付与許可コマンドであったか否かを判定し、付与許可コマンドでなかった場合に、NOとしても良い。
このように構成することにより、総得点が上限値に達している状況下で1点を付与することを示す付与要求コマンドを遊技媒体数制御基板P16が受信したとしても、遊技媒体数制御基板P16は総得点を更新しないようにすることができる。また、主制御基板P15は、「付与不可?」において「付与不可(YES)」と判定した場合には、遊技媒体数制御基板P16による計数処理が実行されるまで(総得点数の一部又は全てが計数されるまで)、「得点付与時間経過?」、「得点付与時間 保存」、「付与要求コマンド セット」、「コマンド受信」、「付与不可?」をループすることとなり、次の遊技を開始するためのベット等を行えなくしている。なお、このようなループ状況が発生した場合であっても、遊技媒体数制御基板P16による計数処理が実行され(計数スイッチが操作されて計数処理が実行され)、総得点が上限値でなくなった場合には、ループ状況であっても「付与不可?」の判定において「NO」となり「得点付与データ −1」の処理に進行することが可能となる。換言すれば、得点付与処理の途中(付与する得点の一部がまだ残っている状況)で総得点が上限値「16383」となった状況下においても、得点付与処理は終了せずにループ状況が発生することとなる。また、このループ状況においても、遊技者による計数スイッチの操作により計数処理が実行されることにより、総得点が上限値「16383」を下回らせることが可能となる。つまり、総得点が上限値「16383」を下回った場合には、得点付与処理のループ状況を脱することができ(「付与不可?」でNOとなり)、得点付与処理を再開することとなる。このように構成することにより、得点付与処理の途中で総得点が上限値「16383」に達した場合であっても、付与する得点を破棄することなくなるため、遊技者に不利益を与えることを防止することができる。
なお、上述したループ状況はこれに限られず、例えば、主制御基板P15が「付与不可(YES)」と判定した場合は、「付与要求コマンド セット」、「コマンド受信」、「付与不可?」をループしてもよい。
「得点付与データ −1」では、付与点記憶領域の値を1減算する。例えば、付与点記憶領域の値として「8」が記憶されていた場合には、当該処理によって、付与点記憶領域の値が「7」となる。また、付与点記憶領域の値が「1」が記憶されていた場合には、当該処理によって、付与点記憶領域の値が「0」となる。
「得点付与終了?」では、付与点記憶領域の値が「0」か否かを判断する。付与点記憶領域の値が「0」でない場合には、「得点付与時間経過?」に戻って、上述と同様な処理を繰り返す。そして、付与点記憶領域の値が「0」である場合には終了する。
このような得点付与処理を実行することにより、遊技媒体数制御基板P16が総得点の上限値を超えて記憶しないように制御することができる。
なお、上述した実施形態では、主制御基板P15から遊技媒体数制御基板P16に対して、1ずつ得点を付与しているが、これに限られず、まとめて付与してもよい。
例えば、主制御基板P15が8点を得点として付与する場合、遊技媒体数制御基板P16に付与要求コマンドとして8点が総得点に加算可能か否かを要求する。遊技媒体数制御基板P16は総得点に8点を加算すると上限値を超えるか否かを判定し(「総得点+付与点>16383」がYESとなるか否かを判定する)、上限値を超える場合(YESと判定した場合)は、総得点に8点が加算不可能である旨のコマンド(付与拒否コマンドに相当)を主制御基板P15に送信し、主制御基板P15は総得点に8点が加算不可能である旨のコマンドを受信したときは、再度遊技媒体数制御基板P16に付与要求コマンドとして8点が総得点に加算可能か否かを要求し、計数処理がなされていない場合は総得点に変化がないため、再度総得点に8点が加算不可能である旨のコマンドを送信することになるため、主制御基板P15と遊技媒体数制御基板P16との得点付与処理をループすることになる。つまり、8点を加算するまでループするように構成している。このように構成することにより、付与する得点を破棄することなくなるため、遊技者に不利益を与えることを防止することができる。
また、例えば、主制御基板P15が8点を得点として付与する場合、遊技媒体数制御基板P16に付与要求コマンドとして8点が総得点に加算可能か否かを要求する。遊技媒体数制御基板P16は総得点に8点を加算すると上限値を超えるか否かを判定し(「総得点+付与点>16383」がYESとなるか否かを判定する)、上限値を超えない場合(NOと判定した場合)は、総得点に8点が加算可能である旨のコマンド(付与許可コマンドに相当)を主制御基板P15に送信し、遊技媒体数制御基板P16は総得点に8点を加算し得点付与処理を終了する。
また、総得点上限異常発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に総得点上限異常である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、計数操作により総得点上限異常が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの総得点上限異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに総得点上限異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
総得点閾値到達状態は、遊技媒体数制御基板P16で検知する状態であり、遊技媒体数制御基板P16が管理する総得点が上限値(16383)より前の閾値に到達した場合は総得点閾値到達状態とする。閾値としては例えば16000が挙げられ、総得点の上限値(16383)−1回分の計数値(50)よりも少ない値(16333未満)であれば任意の値を設定できる。総得点閾値到達状態は付与数表示部に状態表示を行わない。総得点閾値到達状態を解除するためには、遊技機Pに備えられている計数スイッチP7が操作されて計数処理が行われ、総得点が閾値である16000を下回ることにより解除可能となっている。
総得点が閾値である16000を超えた場合、遊技媒体数制御基板P16はオーバーフロー信号をONにする(オーバーフロー信号が立ち上がる)。オーバーフロー信号は総得点が16000を下回るまでONが維持され、総得点が16000を下回ると遊技媒体数制御基板P16はオーバーフロー信号をOFFにする(オーバーフロー信号が立ち下がる)。遊技媒体数制御基板P16は、オーバーフロー信号を主制御基板P15に送信しており、主制御基板P15はオーバーフロー信号がONとなっていると判断した場合、試験用IF基板にオーバーフロー試験信号を出力するための処理を行う。
オーバーフロー試験信号がONとなって試験用IF基板に出力されている場合は、試験用IF基板と接続されている計数スイッチP7が操作されている状態となるため、オーバーフロー試験信号がONで出力されているときは同時に計数スイッチ信号がONで出力されている状態(計数スイッチが操作されている状態)となり、計数処理が実行される。
オーバーフロー試験信号を出力するための処理として、主制御基板P15は試験用IF基板に出力するオーバーフロー試験信号をONとし、オーバーフロー試験信号タイマ値を所定の記憶領域に記憶する。オーバーフロー試験信号タイマ値は、オーバーフロー試験信号をONにする時間を管理するためのものでありオーバーフロー試験信号はオーバーフロー試験信号タイマ値が0であると判断するまでONを維持する。また、主制御基板P15はオーバーフロー試験信号をONにするときにオーバーフロー試験信号タイマ値を記憶する。そして、遊技媒体数制御基板P16が計数処理を実行したことによりオーバーフロー信号がOFFとなり、主制御基板P15はオーバーフロー信号がOFFとなったと判断したとき(オーバーフロー信号の立ち下がりを検出したとき)は、主制御基板P15は記憶しているオーバーフロー試験信号タイマ値の減算を開始する。つまり、オーバーフロー試験信号はオーバーフロー信号がOFFとなった後もオーバーフロー試験信号タイマ値が0となるまで、オーバーフロー試験信号のONを維持し、オーバーフロー試験信号タイマ値が0となったときにオーバーフロー試験信号がOFFとなる。なお、オーバーフロー試験信号タイマ値はオーバーフロー信号がONとなったときに主制御基板P15が記憶するため、オーバーフロー信号がONとなっているときでもオーバーフロー試験信号タイマ値が0ではないと判断していることでオーバーフロー試験信号をONにしている。換言するとオーバーフロー信号がONとなっている状態でオーバーフロー試験信号がOFFとなることはない。
また、主制御基板P15は、減算前のオーバーフロー試験信号タイマ値が0であるか否かを判断し、減算前のオーバーフロー試験信号タイマ値が0でないと判断したときはオーバーフロー試験信号をONとし、減算前のオーバーフロー試験信号タイマ値が0であると判断したときはオーバーフロー試験信号をOFFとする。主制御基板P15は、オーバーフロー試験信号がONとなったとき(オーバーフロー信号がONとなったと判断したときでもよい)にオーバーフロー試験信号タイマ値をセットし、オーバーフロー信号が出力されている間はタイマ値を減算しないため、遊技機試験中にオーバーフロー信号が出力されている間は計数スイッチ信号がOFFになることはない。
上述した例では、主制御基板P15が、減算前のオーバーフロー試験信号タイマ値が0であるか否かを判断し、減算前のオーバーフロー試験信号タイマ値が0でないと判断したときはオーバーフロー試験信号をONとしている実施形態を説明したが、これに限られず、減算後のオーバーフロー試験信号タイマ値が0であるか否かを判断し、減算後のオーバーフロー試験信号タイマ値が0でないと判断したときはオーバーフロー試験信号をONとしてもよい。
主制御基板P15は、オーバーフロー試験信号をONにしたときに記憶するオーバーフロー試験信号タイマ値として、例えば1209(2702.115ms)が挙げられる。これは、主制御基板P15の割込み処理間隔が2.235msであるため、割込み処理を1209回実行すると2702.115ms経過するためである。また、2702.115msは遊技媒体数制御基板P16が貸出ユニットに向けて送信する遊技機情報通知の送信間隔が300msであるため遊技機情報通知を9回送信するための時間である。つまり、遊技媒体数制御基板P16がオーバーフロー信号をONにして主制御基板P15がオーバーフロー試験信号をONとしたときに計数スイッチ信号がONとなり計数点として50が計数され、その後遊技媒体数制御基板P16による計数処理が実行されたことにより総得点が閾値である16000を下回り遊技媒体数制御基板P16がオーバーフロー信号をOFFにした後も主制御基板P15の割込み処理1209回に亘ってオーバーフロー試験信号がONを維持するため、計数スイッチが2702.115ms間ONを維持されている状態とすることできるので、遊技機情報通知を9回分の計数点として450点が計数されることになる。よって、試験用IF基板と主制御基板P15が接続されている場合(遊技機試験が実施されている場合)、遊技媒体数制御基板P16が一度オーバーフロー信号をONにしたときに、計数スイッチ信号もONとなることで、オーバーフロー信号がONとなったとき実行される計数処理1回分(計数点50点)に加えて、オーバーフロー信号がOFFとなった後も計数処理を9回実行できるため、計数点として500点が計数されることになる。これにより、遊技機試験中に総得点が16000点を超えた後に計数点500点を総得点から減算できるため、オーバーフロー信号がOFFとなった後にすぐにオーバーフロー信号がONとなることを防止することができ、試験中の遊技機がAT等の有利な状態であっても総得点が16000点を超えたことによる計数処理を実施する頻度が少なくなるので、遊技機Pの誤作動や遊技機試験中のエラー音の出力頻度を少なくすることができる。
なお、オーバーフロー試験信号タイマ値は上述した値に限られず、遊技機情報通知を1回送信するための時間以上(300ms以上)であればよい。つまり、毎割込みオーバーフロー試験信号タイマ値を更新(減算)する場合は、オーバーフロー試験信号タイマ値として135以上の任意の値を記憶すればよい。
また、上述した例では主制御基板P15は毎割込みオーバーフロー試験信号タイマ値を更新する実施形態を説明したが、これに限られず、2割込みに1回や3割込みに1回の頻度でオーバーフロー試験信号タイマ値を更新してもよい。この実施形態の場合では、オーバーフロー試験信号タイマ値を少なくすることができる。例えば、主制御基板P15が5割込みに1回オーバーフロー試験信号タイマ値を更新する場合、オーバーフロー試験信号タイマ値として242を記憶する例が挙げられる。この場合はオーバーフロー試験信号タイマ値を1バイト以内に抑えつつ、オーバーフロー試験信号をONにする時間を2704.35msとすることができる。
また、遊技機Pは計数処理中であっても遊技の進行(ベット処理、スタートスイッチP3の操作に基づく内部抽せん処理、ストップスイッチP4の操作による停止制御処理等)が可能であるため、遊技機試験中に総得点閾値到達状態となって計数処理を実行しても遊技機試験を中断することがない。このため、遊技機試験をスムーズに実行させることができる。
また、総得点閾値到達状態発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に総得点閾値到達状態である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによって状態報知を行う。そして、計数操作により総得点閾値到達状態が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの総得点閾値到達状態に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12の状態報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに総得点閾値到達状態に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
上述した実施形態においては、主制御基板P15が副制御基板P12に送信する遊技媒体数制御報知コマンドの総得点上限異常と総得点閾値到達状態とのビット位置は異なっているが、同一のビット位置で管理してもよい。この場合は、総得点上限異常であっても総得点閾値到達状態であっても副制御基板P12は受信した遊技媒体数制御報知コマンドに基づいて演出を変えることはできない(同一態様の演出が実行される)。ただし、総得点上限異常であっても総得点閾値到達状態であっても計数スイッチP7の操作を促す演出を行うことに関しては、副制御基板P12で総得点上限異常と総得点閾値到達状態を区別しなくても実行可能となっている。また、主制御基板P15が送信する情報数が減るためプログラム容量の削減が可能となる。
上述した総得点上限異常と総得点閾値到達状態における副制御基板P12による報知態様は同一態様(具体的には、遊技媒体数制御報知コマンドにおける総得点上限異常と総得点閾値到達状態のビット位置が同じ場合や、異なるビット位置であっても副制御基板P12の判断によって同一態様の報知を行う等)でもよいし、異なる態様(具体的には、遊技媒体数制御報知コマンドにおける総得点上限異常と総得点閾値到達状態のビット位置が異なるビット位置であって副制御基板P12の判断によって異なる態様の報知を行うことや、総得点上限異常の場合は遊技媒体数制御報知コマンド1を送信し、総得点閾値到達状態の場合は遊技媒体数制御報知コマンド2を送信する等)でもよい。報知態様が同一態様の場合は、例えば「計数スイッチを操作してください」と画像表示装置に表示することが考えられ、報知態様が異なる態様の場合は、例えば総得点上限異常のときは「上限値に到達しました。計数スイッチを操作してください」と画像表示装置に表示し、総得点閾値到達状態のときは「あと○○点で上限値に到達します。計数スイッチを操作してください」と画像表示装置に表示することが考えられる。総得点閾値到達状態で総得点上限までの点数を表示するときは、主制御基板P15、又は遊技媒体数制御基板P16により総得点上限値−現在の総得点を演算して副制御基板P12に送信するか、副制御基板P12が受信した現在の総得点情報を用いて総得点上限値−現在の総得点を演算することが考えられる。
また、総得点上限異常と総得点閾値到達状態における副制御基板P12による報知態様が同一態様の場合は、総得点が閾値到達(16000)から上限値到達(16383)まで同じ報知態様となっており、総得点が閾値到達から上限値到達に亘ってあらかじめ報知することになるため、上限値到達で急に報知態様が変わったり、報知がなされたりすることはない。これにより、遊技者に前もって報知して上限値到達後も報知態様が変わらないので、入賞の結果上限値を超える得点の付与があったとしても、超えた分がなくなったと思わせないようにすることができる(緊急性がないように見せることができる)。
なお、総得点閾値到達状態では遊技の進行が可能となっているが、総得点上限異常では遊技の進行が不可能(得点付与処理がループしているため)となっている。
貸出装置接続異常は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、遊技媒体数制御基板P16と貸出ユニットとのVL信号がOFFとなった場合は貸出装置接続異常とする。貸出装置接続異常は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置接続異常を解除するためには、貸出ユニットとの通信が正常となりVL信号がONとなったことにより解除可能となっている。そして、貸出装置接続異常となった場合は遊技の進行を停止しない。ただし、貸出ユニットとの通信ができない状態であるため、遊技機Pとして計数操作の受け付けに基づく計数処理を無効としてもよいし、計数操作の受け付け自体を無効としてもよいし、計数を無効としなくてもよい。
また、貸出装置接続異常発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置接続異常である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、VL信号がONとなったことにより貸出装置接続異常が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出通番異常は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出ユニットから受信した貸出通番が前回受信した貸出通番に+1した値でない場合は貸出通番異常とする。貸出通番異常は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出通番異常を解除するためには、貸出ユニットから正常な貸出通知を受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出通番異常となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出通番異常が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出通番異常発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出通番異常である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから正常な貸出通知が送信されたことにより貸出通番異常が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常1は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出ユニットから受信した貸出通番として「0」を受信する前に「0」以外の貸出通番を受信した場合は貸出装置通信異常1とする。貸出装置通信異常1は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常1を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常1となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常1が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常1発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常1である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」が送信されたことにより貸出装置通信異常1が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常2は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出通知受信したときが前回の貸出通知受信から100ms未満であった場合は貸出装置通信異常2とする。貸出装置通信異常2は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常2を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときが前回の貸出通知受信から100ms以上500ms未満で受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常2となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常2が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常2発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常2である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知を受信したときが前回の貸出通知受信から100ms以上500ms未満で受信したことにより貸出装置通信異常2が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常3は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出通知受信したときが前回の貸出通知受信から500msを超えた場合は貸出装置通信異常3とする。貸出装置通信異常3は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常3を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときが前回の貸出通知受信から100ms以上500ms未満で受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常3となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常3が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常3発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常3である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知を受信したときが前回の貸出通知受信から100ms以上500ms未満で受信したことにより貸出装置通信異常3が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常4は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出通知受信したときが遊技機情報通知送信から100ms未満の場合は貸出装置通信異常4とする。貸出装置通信異常4は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常4を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときが遊技機情報通知送信から100ms以上300ms未満で受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常4となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常4が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常4発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常4である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知を受信したときが遊技機情報通知送信から100ms以上300ms未満で受信したことにより貸出装置通信異常4が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常5は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出通知受信したときが遊技機情報通知送信から300msを超えた場合は貸出装置通信異常5とする。貸出装置通信異常5は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常5を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときが遊技機情報通知送信から100ms以上300ms未満で受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常5となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常5が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常5発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常5である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知を受信したときが遊技機情報通知送信から100ms以上300ms未満で受信したことにより貸出装置通信異常5が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常6は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、貸出通知受信したときの貸出点が50を超えた場合は貸出装置通信異常6とする。貸出装置通信異常6は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常6を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときの貸出点が50以下の値を受信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常6となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常6が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常6発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常6である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または貸出通知受信したときの貸出点が50以下の値を受信したことにより貸出装置通信異常6が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
貸出装置通信異常7は、遊技媒体数制御基板P16で検知する異常であり、遊技機情報通知送信から時価の遊技機情報通知送信までに受信した貸出通知の数が「1」でない場合は貸出装置通信異常7とする。貸出装置通信異常7は付与数表示部にエラー表示を行わない。貸出装置通信異常7を解除するためには、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または遊技機情報通知を送信したことにより解除可能となっている。そして、貸出装置通信異常7となった場合は遊技の進行を停止しないが、貸出装置通信異常7が所定回数以上検知した場合は遊技の進行を停止するようにしてもよい。遊技の進行を停止する場合は、ベット無効、スタートスイッチP3の操作を無効、ストップスイッチP4の操作を無効、精算無効、の一部または全部を行う。
また、貸出装置通信異常7発生時は遊技媒体数制御基板P16が主制御基板P15に貸出装置通信異常7である情報を送信し、主制御基板P15が副制御基板P12に遊技媒体数制御報知コマンドを送信することで画像表示装置やランプによってエラー報知を行う。そして、貸出ユニットから貸出通番「0」を受信したこと、または遊技機情報通知を送信したことにより貸出装置通信異常7が解除された場合は、主制御基板P15が遊技媒体数制御報知コマンドの通信異常に対応するビットを正常となる値(例えば、「0」)に変更して副制御基板P12に送信することで、副制御基板P12は報知を終了させる。なお、副制御基板P12が遊技媒体数制御報知コマンドを受信したときに通信異常に対応するビットが正常となる値に変更されていた場合、直ちに報知を停止せずに所定時間報知した後に報知を停止してもよい。
上述した貸出装置接続異常、貸出通番異常、貸出装置通信異常1、貸出装置通信異常2、貸出装置通信異常3、貸出装置通信異常4、貸出装置通信異常5、貸出装置通信異常6、貸出装置通信異常7に関しては、副制御基板P12に異常が発生した旨の情報は送信するが、異常の種類を特定できる情報は送信しない。
このように構成することで、不正により貸出装置接続異常、貸出通番異常、貸出装置通信異常1、貸出装置通信異常2、貸出装置通信異常3、貸出装置通信異常4、貸出装置通信異常5、貸出装置通信異常6、貸出装置通信異常7がどのような条件で発生するのかを確認し難くすることが可能となる。
また、遊技機Pが検知する異常に関しては、上述した異常以外にも、電波異常(たとえば、遊技機Pが受信している電波について異常と判断したときの異常)、乱数異常(たとえば、遊技機Pが内部抽せんやAT抽せんで使用する乱数について異常と判断したときの異常)、または設定値異常(たとえば、内部抽せんやAT抽せんで使用する設定値について異常と判断したときの異常)等他の異常を備えても問題ない。
また、主制御基板P15で検知可能なエラーの中で、リセットスイッチの操作によっても復帰できない(設定変更等の初期化処理で復帰可能)復帰不可能エラーがある。復帰不可能エラーは、「電源断復帰が正常に行えない場合」、「全回胴停止時の図柄組合せ表示が異常の場合」、「設定値が範囲外の場合」、「乱数更新用のRCK端子に入力されたクロックの周波数異常を検知した場合」、「内蔵乱数の更新状態異常を検知した場合」にぞれぞれ発生する。
また、遊技媒体数制御基板P16で異常の発生を検知した場合、主制御基板P15を介して副制御基板P12にコマンドを送信する例を説明したが、これに限られず、遊技媒体数制御基板P16と副制御基板P12を直接通信ケーブル(ハーネス等)で接続し、主制御基板P15を介さずに遊技媒体数制御基板P16から副制御基板P12にコマンドを送信してもよい。
次に、計数処理について図28をもとに詳細に説明する。
計数スイッチP7が操作された場合には、遊技媒体数制御基板P16に設けられた入力ポートに計数スイッチ信号がONとなって入力される。そして、入力ポートに計数スイッチ信号がONとなって入力された場合には、計数スイッチ信号がONとなって入力された(計数スイッチP7が操作された)ことを示す情報(操作された場合には「1」、操作されていない場合には「0」)を遊技媒体数制御基板P16に設けられたRWMの所定の記憶領域に記憶する。なお、入力ポートに入力された信号をRWMに記憶するのは、1msごとのタイマ割込み処理で実行している。
遊技媒体数制御基板P16は、計数通知タイミングであるときには、まず、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域である計数中であるか否かを示す計数中フラグ(_FL_CAL_EXE)をクリア(0に)する。
続いて、遊技媒体数制御基板P16のRWMの所定の記憶領域に記憶された情報に基づいて計数スイッチP7が操作されたか否かを判定する。計数通知タイミングでないときには、RWMの所定の記憶領域に記憶された情報に基づいて計数スイッチP7が操作されたか否かを判定せずに、計数処理を終了する。なお、計数通知タイミングとは、上述したとおり、遊技機情報通知を送信した後から約100ms後(90ms〜100ms後であれば何れでも良い)であるタイミングを指す。
次に計数スイッチP7が操作されたか否かを判定し、計数スイッチP7が操作されたと判定した場合に、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域である総得点を記憶可能な総得点記憶領域(_NB_MEDAL)に基づいて総得点(総点数)が0か否かを判定する。この判定により総得点が0の場合には、YESと判定する。また、この判定により総得点が0でない場合にはNOと判定する。なお、計数スイッチP7が操作されていないと判定した場合は、総得点を判定せずに計数通知を出力する。
総得点が0でない場合には、計数点として50をセットし、総得点と50を比較する演算処理(減算する演算処理)を実行する。この演算処理の結果、総得点の方が50よりも大きいと判定した場合には、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域である計数の対象となる計数点を記憶可能な計数点記憶領域(_CT_CAL_VAL)に、計数点として50を記憶する。一方、この演算処理の結果、50の方が総得点よりも大きいと判定した場合には、計数点を記憶可能な計数点記憶領域(_CT_CAL_VAL)に、計数点として総得点を保存する。
換言すると、総得点が50以上のときは計数点が50、総得点が50未満のときは計数点が総得点となる。つまり、最大でも、1回で(1回の計数通知で)計数できる計数点は50となる。
また、計数処理において、まず計数スイッチP7が操作されたか否かを判定し、計数スイッチP7が操作されている場合には総得点が0であるか否かを判定し、計数スイッチP7が操作されていない場合には総得点が0であるか否かを判定しない。
このような構成により、計数スイッチP7が操作されている状況よりも総得点が0である状況の方が発生する可能性が高い(発生している時間が長い)ため、始めに計数スイッチP7が操作されているか否かを判定することにより、始めに総得点が0であるか否かを判定するよりも処理時間が短くなる。
そして、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域である計数累積点を記憶可能な計数累積点記憶領域(_CT_CAL_ALL)に計数点を加算して計数累積点を記憶可能な計数累積点記憶領域(_CT_CAL_ALL)を更新する。
その後、計数を行うことが決まっているため、計数中フラグ(_FL_CAL_EXE)をセット(「FF」を記憶)する。
そして、計数通知を出力する。具体的には、電文長として0x07を出力し、コマンドとして0x02を出力し、計数通番として、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域である計数通番を保存する計数通番記憶領域(_NB_CAL_NUM)に記憶されている計数通番を出力し、計数点として、計数点を記憶可能な計数点記憶領域(_CT_CAL_VAL)に記憶されている計数点を出力し、計数累積点として、計数累積点を記憶可能な計数累積点記憶領域(_CT_CAL_ALL)に記憶されている計数累積点を出力し、出力した各種データのチェックサム値(1バイト)を出力する。
その後、計数点を記憶可能な計数点記憶領域(_CT_CAL_VAL)に記憶されているデータをクリアする。なお、計数累積点を記憶可能な計数累積点記憶領域(_CT_CAL_ALL)に記憶されているデータは計数通知を出力する(した)タイミングではクリアしない。
また、計数通番を更新する処理(+1する処理)を実行する。なお、計数通番が255であるときに+1をした結果は0となるため、0となった場合には(0と判定した場合には)、再度、計数通番を更新する処理(+1する処理)を実行する。換言すると、計数通番が255であるときは、計数通番を更新する処理を2回実行することにより、計数通番を1に更新する。また、計数通番が255未満の値(たとえば、10)であるときには、計数通番を更新する処理(+1する処理)を実行した結果が0とならないため、計数通番を更新する処理は1回だけ実行することにより、計数通番を更新する(たとえば、11)ことができる。
なお、各記憶領域は、遊技媒体数制御基板P16のRWMに備えられていることで説明しているが、遊技媒体数制御基板P16を備えていない遊技機P等の場合には、主制御基板P15のRWMに備えているような構成でも良い。
また、計数中フラグ(_FL_CAL_EXE)に基づいた情報を主制御基板P15に送信している。これにより、主制御基板P15は、計数中であることを把握することができる。また、たとえば、主制御基板P15から演出制御基板に対して計数中であることを示す情報を送信することにより、演出制御基板により、計数中に対応した演出を行うことができる。
続いて、計数中の演出について説明する。
上述したとおり、計数スイッチP7が操作され、計数しているとき(計数するとき)には、計数中フラグ(_FL_CAL_EXE)に基づいた情報を主制御基板P15に送信することにより、演出制御基板による計数中に対応した演出を可能としている。計数中に対応した演出としては、音、及び/又は、画像を用いた演出が挙げられる。
また、計数中に対応した演出として、計数スイッチP7の1回の操作(長押し操作等を含む)によって計数される計数点(1回の計数点と称す)に応じて出力される演出の長さを異ならせることができる。このように構成した場合には、計数スイッチP7の操作に基づく計数点の量に応じて演出の長さが異なるため、総得点を貯めて計数するという行為に喜びを与えることが可能となる。
なお、上述したとおり、1回の計数通知(1回の周期)で計数可能な最大の点数は「50」であり、計数通知を出力する周期は約0.3秒である。
以下に、計数スイッチP7の1回の操作(長押し操作等を含む)によって計数される1回の計数点の違いによる演出の長さについて例示する。
例1)1回の計数点が「25」の場合
計数点が「0」より大きく「50」未満であるため、一律、0.3秒×1である約0.3秒の演出が実行される。なお、係数(ここでは、×1)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。以下も同様である。
例2)1回の計数点が「50」の場合
計数点が「50」であるため、0.3秒×1である約0.3秒の演出が実行される。
例3)1回の計数点が「130」の場合
計数点が「100」より大きく「150」未満であるため、0.3秒×3である約0.9秒の演出が実行される。なお、係数(ここでは、×3)とは、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例4)1回の計数点が「1480」の場合
計数点が「1450」より大きく「1500」以下であるため、0.3秒×30である約9秒の演出が実行される。なお、係数(ここでは、×30)とは、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
また、計数中に対応した演出として、1回の計数スイッチP7の操作で計数可能な点数(総得点)に応じて出力される演出の種類を異ならせることができる。このように構成した場合には、計数スイッチP7の操作に基づく計数点の量に応じて演出の種類、及び/又は長さが異なるため、総得点を貯めて計数するという行為に喜びを与えることが可能となる。なお、このように構成する場合には、たとえば、総得点を記憶可能な総得点記憶領域(_NB_MEDAL)の情報を主制御手段に送信して、1回の計数スイッチP7の操作で計数可能な点数(総得点)を主制御基板P15、及び/又は、演出制御基板が把握できるようにすることが考えられる。
たとえば、総得点が「500」未満のときに計数スイッチP7が操作されて計数されるときには、計数中に対応した演出として演出Aが実行可能となるように構成され、総得点が「500」以上「1000」未満のときに計数スイッチP7が操作されて計数されるときには、計数中に対応した演出として演出Bが実行可能となるように構成され、総得点が「1000」以上のときに計数スイッチP7が操作されて計数されるときには、計数中に対応した演出として演出Cが実行可能となるように構成されるようにしてもよい。
以下に、計数スイッチP7の1回の操作(長押し操作等を含む)によって計数される1回の計数点の違い、及び、総得点の違いによる演出について例示する。
例1)総得点が「25」で、1回の計数点が「25」の場合
総得点が「500」未満で、計数点が「0」より大きく「50」未満であるため、一律、0.3秒×1である約0.3秒の演出Aが実行される。なお、係数(ここでは、×1)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例2)総得点が「300」で、1回の計数点が「50」の場合
総得点が「500」未満で、計数点が「50」であるため、0.3秒×1である約0.3秒の演出Aが実行される。なお、係数(ここでは、×1)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例3)総得点が「300」で、1回の計数点が「150」の場合
総得点が「500」未満で、計数点が「100」より大きく「150」以下であるため、0.3秒×3である約0.9秒の演出Aが実行される。なお、係数(ここでは、×3)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例4)総得点が「700」で、1回の計数点が「150」の場合
総得点が「500」以上「1000」未満で、計数点が「100」より大きく「150」以下であるため、0.3秒×3である約0.9秒の演出Bが実行される。なお、係数(ここでは、×3)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例5)総得点が「700」で、1回の計数点が「700」の場合
総得点が「500」以上「1000」未満で、計数点が「650」より大きく「700」以下であるため、0.3秒×14である約4.2秒の演出Bが実行される。なお、係数(ここでは、×14)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例6)総得点が「2000」で、1回の計数点が「700」の場合
総得点が「1000」以上で、計数点が「650」より大きく「700」以下であるため、0.3秒×14である約4.2秒の演出Cが実行される。なお、係数(ここでは、×14)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
例7)総得点が「2000」で、1回の計数点が「2000」の場合
総得点が「1000」以上で、計数点が「1950」より大きく「2000」以下であるため、0.3秒×40である約12.0秒の演出Cが実行される。なお、係数(ここでは、×40)は、計数点を全て計数するための計数通知の回数を示す。
このように、計数点が同じであっても、例5)と例6)のように総得点が異なるため、出力される演出を異なるように制御することができる。また、総得点が同じであっても、1回の計数点の違う場合には、例6)、例7)のように同じ演出であっても出力される演出の長さを異なるように制御することができる。
ここで、総得点を計数している最中に(途中で)、遊技者が計数スイッチP7の操作を行わなくなった場合には、例6)のように総得点の全てを計数せずに、1回の計数が終了することがある。換言すると、途中まで計数中の演出を楽しんだ後に、遊技者が一旦計数スイッチP7の操作をやめ、その後、再度、計数スイッチP7を操作することにより、計数中の演出をもう一度楽しむことができる。
なお、本実施形態では、計数スイッチP7として1つのスイッチを設け、計数通知による最大の計数点として「50」としたが、一括で総得点を計数するための別の計数スイッチP7を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、計数スイッチP7が操作されていた場合に計数する仕様であったが、たとえば、所定期間(たとえば、10秒)の計数スイッチP7が操作されていたことを条件に、一括で総得点を計数してもよい。
さらにまた、本実施形態では、計数スイッチP7が操作されていた場合に計数する仕様であったが、たとえば、所定期間(たとえば、10秒)の計数スイッチP7が操作され、その後も計数スイッチP7が操作されていた場合には、所定単位(たとえば「50」)ずつ計数されるように構成されていても良い。なお、所定単位として50としたが、これは一例である。たとえば、残りの総得点が38点の場合に計数スイッチP7が操作されていた場合には、「38」が計数されるようにしてもよい。
ここで、本実施形態においては、設定変更モード中や、設定確認モード中においても計数スイッチP7の操作に基づく計数が可能となっている。しかしながら、点数をベット可能な状況下で計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行するようにし、設定変更モード中、及び/又は、設定確認モード中に計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行しないようにしてもよい。このような構成にするのは、設定変更モード中、及び/又は、設定確認モード中に計数スイッチP7が操作されるような場合には、ホール店員が計数している可能性が高いため(遊技者ではない可能性が高いため)である。
換言すると、設定変更モード中、及び/又は、設定確認モード中に計数スイッチP7が操作された場合であっても、設定変更モード中及び/又は、設定確認モード中の専用の画面を画像表示装置で表示し続けることや、音声を出力し続けることを行うことによって、ホール店員に必要な情報を提供することができる。なお、設定変更モード及び/又は、設定確認モード中の専用の画面を表示しつつ計数中であることを示す報知(例えば、「計数中です」を画面に表示すること)を行ってもよい。この報知は、先述した計数中の演出とは異なるように構成されている。
また、本実施形態においては、エラー中(予め定められた一部の(所定の)エラーでも良いし、全てのエラーでも構わない)においても計数スイッチP7の操作に基づく計数が可能となっている。しかしながら、点数をベット可能な状況下で計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行するようにし、エラー中に計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行しないようにしてもよい。このような構成にするのは、エラー中に計数スイッチP7が操作されるような場合には、不正行為が行われている可能性が高いためである。
換言すると、エラー中に計数スイッチP7が操作された場合であっても、エラー中の専用の画面を画像表示装置で表示し続けることや、音声を出力し続けることを行うことによって、ホール店員に必要な情報を提供することができる。なお、エラー中の専用の画面を表示しつつ計数中であることを示す報知(例えば、「計数中です」を画面に表示すること)を行ってもよい。この報知は、先述した計数中の演出とは異なるように構成されている。なお、このときに返却スイッチによるベット数の返却はできないように構成されていてもよい。
なお、エラーの種類としてリセットスイッチの操作により復帰可能な復帰可能エラー(上述した「投入異常」「精算異常」「払出異常」等)と、リセットスイッチの操作によっても復帰できない(設定変更等の初期化処理で復帰可能)復帰不可能エラーとを備えており、復帰可能エラー中においては計数スイッチP7の操作により、計数処理が可能となるように構成され、復帰不可能エラー中においては計数スイッチP7の操作により、計数処理が不可能となるように構成されてもよい。このような構成によれば、通常の動作で発生し得る復帰可能エラーでは計数処理を可能とし、復帰可能エラーよりも不正の疑いの強い復帰不可能エラーでは計数処理をできないようになるため、より公平な遊技が実現できる。
また、本実施形態においては、遊技中(例えばリールが回転している状況下)においても計数スイッチP7の操作に基づく計数が可能となっている。しかしながら、点数をベット可能な状況下で計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行するようにし、遊技中に計数スイッチP7が操作された場合には、計数スイッチP7の操作に基づいた演出を実行しないようにしてもよい。このような構成にするのは、遊技中に計数スイッチP7が操作されるような場合には、不正行為が行われている可能性が高いためである。
換言すると、エラー中に計数スイッチP7が操作された場合であっても、エラー中の専用の画面を画像表示装置で表示し続けることや、音声を出力し続けることを行うことによって、ホール店員に必要な情報を提供することができる。なお、エラー中の専用の画面を表示しつつ計数中であることを示す報知(例えば、「計数中です」を画面に表示すること)を行ってもよい。この報知は、先述した計数中の演出とは異なるように構成されている。
遊技待機中(遊技が実行されていない状況下)において、スイッチ(例えば、サブスイッチ)の操作により、遊技者が遊技中の演出音の音量を複数段階の音量から選択可能に構成していてもよい。例えば、音量1〜音量5までの5段階の中から選択可能に構成され、音量1が最も小さい音で演出音が出力され、音量5が最も大きい音で演出音が出力されるように構成されている。このように構成した場合、特定の演出音(例えば、セリフ演出の音声、通常遊技中のBGM、AT中のBGM、BB中のBGM、テンパイ音など)は、選択された演出音に応じた音量で演出音が出力されるが、計数中に出力される演出音は、音量1〜音量5の何れが選択されている場合であっても同じ音量で出力されることが好ましい。具体的には、音量1に選択した後、不正な方法で計数をしている遊技者であっても、小さい音量で計数中に出力される演出音が出力されないようにすることによって、不正な方法で計数しようとしている遊技者を牽制することができる。また、通常の遊技者においても、計数を行っている最中は至福のときであるため、音量1に設定されているときであっても、他の音量に設定されているときと同じ音量で出力されることによって、計数を行っている遊技者とは異なる遊技者からも注目を浴びることとなり、遊技者の計数に対する興趣を高めることができる。
本実施形態においては、遊技機Pは貸出ユニットに対して、遊技機情報通知を300ms毎に送信しているが、これに限られず300msから310msの範囲内であれば、どのタイミングで送信してもよい。ただし、送信する毎にランダムな値をとるわけではなく、あらかじめ定められた値で送信する。
本実施形態においては、遊技機Pは貸出ユニットに対して、遊技機情報通知を送信した後から100ms後に計数通知を送信しているがこれに限られず90msから100msの範囲内であれば、どのタイミングで送信してもよい。ただし、送信する毎にランダムな値をとるわけではなく、あらかじめ定められた値で送信する。
次に、遊技機情報管理について図30を用いて説明する。
遊技機情報管理とは、遊技機Pから遊技機情報通知を貸出ユニットに送信するための制御であり、図30は、遊技媒体数制御基板P16によって制御されるタイマ割込み処理内の1つのサブルーチンである。換言すると、タイマ割込み処理が実行されるごとに(1msの周期で)、遊技機情報管理が実行される。
まず始めに、図30における各種用語について説明する。
遊技機情報通知タイマAとは、300msを計測するためのタイマである。遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域(_TM_INF_CTL_A)として、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域のうち2バイトを使用する。なお、遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域は、電源が投入されたとき(ONとなったとき)の初期化処理によって、初期値(「0」)が記憶される。
遊技機情報通知タイマBとは、60sを計測するためのタイマである。遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域(_TM_INF_CTL_B)として、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域のうち1バイトを使用する。なお、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域は、電源が投入されたとき(ONとなったとき)の初期化処理によって、初期値(「0」)が記憶される。
遊技機情報通知タイマCとは、180sを計測するためのタイマである。遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域(_TM_INF_CTL_C)として、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域のうち1バイトを使用する。なお、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域は、電源が投入されたとき(ONとなったとき)の初期化処理によって、初期値(「0」)が記憶される。
遊技機性能情報通知要求フラグとは、遊技機情報通知のうち遊技機性能情報を送信する周期が到来したときに「0」から「1」となるフラグである。遊技機性能情報通知要求フラグを記憶するための記憶領域は、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域のうち1バイトの記憶領域である遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD0ビット目を使用する。
遊技機設置情報通知要求フラグとは、遊技機情報通知のうち遊技機設置情報を送信する周期が到来したときに「0」から「1」となるフラグである。遊技機設置情報通知要求フラグを記憶するための記憶領域は、遊技媒体数制御基板P16のRWM領域のうち1バイトの記憶領域である遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD1ビット目を使用する。
なお、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)は、電源が投入されたときの初期化処理によって、初期値(「0」)が記憶される(各ビットは「0」になる)。
次に、図30を用いて各ステップにおける制御処理について説明する。
「遊技機情報通知タイマA −1」とは、遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域から1を減算する演算処理である。なお、当該演算処理によって桁下がりとなった場合(遊技機情報通知タイマAが「0」の状態で減算する演算処理が実行された場合(「0」未満となった場合とも称す))には、遊技機情報通知タイマAに「300」を記憶することによって遊技機情報通知タイマAにカウント値を記憶可能としている。
なお、上述した通り、本実施形態における遊技媒体数制御基板P16のタイマ割り込みの周期は1msであるため、遊技機情報通知タイマAにカウント値として「300」を記憶することで、300msのカウントが可能となっているが、これに限られず、遊技媒体数制御基板P16のタイマ割り込みの周期を2msとした場合は、遊技機情報通知タイマAにカウント値として「150」を記憶すればよいし、遊技媒体数制御基板P16のタイマ割り込みの周期を2.235msとした場合は、遊技機情報通知タイマAにカウント値として「135」〜「138」の何れかの値を記憶すればよい。このように、割り切れない場合は遊技機情報通知の送信タイミングが300ms〜310msの間となる任意の値を設定することができる。
ここで、「遊技機情報通知タイマA −1」によって、CPUが備えるフラグレジスタ(Fレジスタとも称する)のゼロフラグ、キャリーフラグが「1」となる場合を有する。ゼロフラグとは、演算処理の結果が「0」となった場合に「1」となるフラグである。一方、キャリーフラグとは、演算処理の結果が「0」未満となった場合に「1」なるフラグである。
以下に、具体的な数値を例に挙げて、ゼロフラグ、キャリーフラグについて説明する。
例1)遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域に「10」が記憶されているときに実行される遊技機情報管理では、1を減算することによって「9」になる。このとき、ゼロフラグ、キャリーフラグは変化しない(「0」となる)。
例2)遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域に「1」が記憶されているときに実行される遊技機情報管理では、1を減算することによって「0」になる。このとき、ゼロフラグは「1」となる。一方、キャリーフラグは変化しない(「0」となる)。
例3)遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域に「0」が記憶されているときには1を減算することによって「300」になる。このとき、ゼロフラグは変化しない(「0」となる)。一方、キャリーフラグは「1」となる。
なお、上述した「遊技機情報通知タイマA −1」の演算命令として、DCPWLD命令が挙げられる。DCPWLD命令は1減算した結果としてキャリーフラグが「1」となった場合に、所定の値を記憶する命令である。上述した実施形態における所定の値は「300」としている。
続いて、「更新前のタイマ値=0?」とは、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「0」であったか否かを判断する。例えば、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行した後におけるキャリーフラグが「1」であるときには「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「0」であったと判断することができる(「更新前のタイマ値=0?」の判断の結果YESとなる)。一方、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行した後におけるキャリーフラグが「0」であるときには「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「0」でなかったと判断することができる(「更新前のタイマ値=0?」の判断の結果NOとなる)。
「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「0」であった場合(「更新前のタイマ値=0?」の判断の結果YESとなった場合)には、「ホールコン・不正監視情報 送信」を実行する。なお、当該ステップでYESとなる場合とは、電源がOFFとなっている状況において電源がONとなった後の最初の割込み処理において遊技機情報管理を実行した場合である。上述した通り、電源がONとなったときの初期化処理により、遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域が初期化され、「0」が記憶されるためである。また、更新前が「0」である場合は、キャリーフラグが「1」となっているため、上述した減算命令であるDCPWLD命令を用いることで、同時に遊技機情報通知タイマAにカウント値として「300」を記憶することができる。
さらに、遊技機情報通知タイマBや遊技機情報通知タイマCを更新する処理を実行することなく、電源が復帰した後に即座に「ホールコン・不正監視情報 送信」を実行することができるため、処理時間の短縮やプログラム容量の削減効果がある。電源がONとなったきに遊技機情報通知タイマBや遊技機情報通知タイマCを更新しない理由は後述する。
続いて、「更新前のタイマ値=0?」の判断の結果NOとなった場合は、「更新前のタイマ値=1?」の判断を実行する。
「更新前のタイマ値=1?」とは、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」であったか否かを判断する。
例えば、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行した後におけるゼロフラグが「1」であるときには「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」であったと判断することができる(「更新前のタイマ値=1?」の判断の結果YESとなる)。「更新前のタイマ値=1?」の判断の結果YESとなった場合は、「遊技機情報通知タイマAカウント値保存」を実行する。
一方、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行した後におけるゼロフラグが「0」であるときには「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」でなかったと判断することができる(「更新前のタイマ値=1?」の判断の結果NOとなる)。
「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」でなかった場合(「更新前のタイマ値=1?」の判断の結果NOとなった場合)には、遊技機情報管理を終了する。なお、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」である状況とは、遊技機情報通知タイマAの計測により300回の割込み処理が実行された(300ms経過した)状況が該当する。
また、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」でなかった状況とは、遊技機情報通知タイマAの値が「2」〜「300」である状況であり、遊技機情報通知タイマAの計測中である状況が該当する。なお、「遊技機情報通知タイマA −1」を実行する前の遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域の値が「1」でなかった状況には「0」も含まれるが、「0」の場合は、直前の処理で判断しているため、本判断処理には進行しないようになっている。
続いて、「遊技機情報通知タイマAカウント値保存」とは、遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域に「300」を記憶する処理である。この処理によって、遊技機情報通知タイマAに記憶されている「0」を「300」に更新することができる。なお、上述した通り本実施形態では、「遊技機情報通知タイマA −1」をDCPWLD命令を用いて実行しているため、キャリーフラグが「1」となった場合は遊技機情報通知タイマAに「300」が記憶されるが、電源投入直後以外は遊技機情報通知タイマAが「0」となる前(「1」となったとき)に「遊技機情報通知タイマAカウント値保存」により、「300」が記憶されるようになっているため、電源投入直後以外は遊技機情報通知タイマAが「0」となることはない(異常を除く)ので、本処理にてカウント値を記憶するようにしている。
続いて、「遊技機情報通知タイマB +1」とは、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値に1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理である。当該演算処理は、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「199」未満の値が記憶されているときは遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値に1を加算し、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「199」未満の値が記憶されていないとき(即ち、正常動作状況下において「199」の値が記憶されているとき)は遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値として「0」を記憶する演算処理である。具体例について以下に記載する。
例1)遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「0」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値は「1」となる。
例2)遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「100」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値は「101」となる。
例3)遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「199」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値は「200」とならずに「0」となる。
このように、「遊技機情報通知タイマB +1」では、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値に「199」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、「0」を記憶する加算処理を実行することによって遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値として「0」〜「199」を循環させることができる。また、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値に「199」が記憶されているときに「1」を加算する状況とは、遊技機情報通知タイマAを計測するための記憶領域が「0」となった契機が200回到来した状況に相当する。換言すると、割込み処理が300回実行されるごとに遊技機情報通知タイマBが1ずつ加算されるため、300回×200回(=60000回)の割込み処理が実行された(300ms×200回(=60000ms(60s))経過した)状況である。本来であれば、60000回の割込み処理が実行されたかを計測するためには3バイトの記憶領域を設けなければならないが、遊技機情報通知タイマAを用いることにより、遊技機情報通知タイマBの記憶領域を1バイトとすることができ、RWMの記憶容量を削減することができる。
なお、上述した特殊加算命令である「遊技機情報通知タイマB +1」の演算命令として、ICPLD命令が挙げられる。
なお、本実施形態では「遊技機情報通知タイマB +1」のように加算命令としているが、減算命令でもよい。減算命令の場合は、電源投入時に遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域にカウント値として「200」を記憶して、その後「0」となったときとしてもよいし、電源投入時に遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域にカウント値として「199」を記憶して、その後キャリーフラグが「1」となったときとしてもよい。
また、本実施形態では、「遊技機情報通知タイマB +1」のように加算命令としているため、減算命令にした場合と比べて初期値をセットする処理が省略できる(電源投入時の初期化処理により初期値は「0」となる)分、処理速度の向上やプログラム容量の削減効果がある。
続いて、「遊技機情報通知タイマB 時間経過?」とは、「遊技機情報通知タイマB +1」によって、遊技機情報通知タイマBでのカウント数が200になった場合にYESと判定する。例えば、遊技機情報通知タイマBの記憶領域の値が「遊技機情報通知タイマB +1」によって、「0」になった場合(初期値である「0」から200回加算命令が実行された場合)にYESと判定することができる。一方、遊技機情報通知タイマBの記憶領域の値が「遊技機情報通知タイマB +1」によって「0」にならなかった場合(初期値である「0」から200回加算命令が実行されていない場合)には、NOと判定することができる。
「遊技機情報通知タイマB 時間経過?」の判断結果がNOとなった場合は、「遊技機設置情報通知要求?」を実行する。
「遊技機情報通知タイマB 時間経過?」の判断結果がYESとなった場合は、「遊技機情報通知タイマC +1」を実行する。
続いて、「遊技機情報通知タイマC +1」とは、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値に1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理である。当該演算処理は、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に「2」未満の値が記憶されているときは遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に1を加算し、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域に「2」未満の値が記憶されていないとき(即ち、正常動作状況下において「3」の値が記憶されているとき)は遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に「0」を記憶する演算処理である。具体例について以下に記載する。
例1)遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に「0」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値は「1」となる。
例2)遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に「1」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値は「2」となる。
例3)遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域に「2」が記憶されているときには、1を加算する特殊加算命令を用いた演算処理を行うと、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域の値は「3」とならずに「0」となる。
このように、「遊技機情報通知タイマC +1」では、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値に「2」が記憶されているときには、「0」を記憶する加算処理を実行することによって遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値として「0」〜「2」を循環させることができる。また、遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域の値に「2」が記憶されているときに「1」を加算する状況とは、遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域が「0」となった契機が3回到来した状況に相当する。換言すると、割込み処理が300回実行されるごとに遊技機情報通知タイマBが1ずつ加算され、遊技機情報通知タイマBに1を加算する処理が3回到来しているため、300回×200回×3回(=180000回)の割込み処理が実行された(300ms×200回×3回(=180000ms(180s))経過した)状況である。本来であれば、180000回の割込み処理が実行されたかを計測するためには3バイトの記憶領域を設けなければならないが、遊技機情報通知タイマA、遊技機情報通知タイマBを用いることにより、遊技機情報通知タイマCの記憶領域を1バイトとすることができ、RWMの記憶容量を削減することができる。
なお、上述した特殊加算命令である「遊技機情報通知タイマC +1」の演算命令として、「遊技機情報通知タイマB +1」の演算命令と同様のICPLD命令が挙げられる。
なお、本実施形態では「遊技機情報通知タイマC +1」のように加算命令としているが、減算命令でもよい。減算命令の場合は、電源投入時に遊技機情報通知タイマCを計測するための記憶領域にカウント値として「3」を記憶して、その後「0」となったときとしてもよいし、電源投入時に遊技機情報通知タイマBを計測するための記憶領域にカウント値として「2」を記憶して、その後キャリーフラグが「1」となったときとしてもよい。
また、本実施形態では、「遊技機情報通知タイマC +1」のように加算命令としているため、減算命令にした場合と比べて初期値をセットする処理が省略できる(電源投入時の初期化処理により初期値は「0」となる)分、処理速度の向上やプログラム容量の削減効果がある。
続いて、「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」とは、「遊技機情報通知タイマC +1」によって、遊技機情報通知タイマCでのカウント数が3になった場合にYESと判定する。例えば、遊技機情報通知タイマCの記憶領域の値が「遊技機情報通知タイマC +1」によって、「0」になった場合(初期値である「0」から3回加算命令が実行された場合)にYESと判定することができる。一方、遊技機情報通知タイマCの記憶領域の値が「遊技機情報通知タイマC +1」によって「0」にならなかった場合(初期値である「0」から3回加算命令が実行されていない場合)には、NOと判定することができる。
「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」の判断結果がNOとなった場合は、「遊技機設置情報通知要求フラグセット」を実行する。
「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」の判断結果がYESとなった場合は、「遊技機性能情報通知要求フラグセット」を実行する。
続いて、「遊技機性能情報通知要求フラグセット」とは、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD0ビット目に「1」を記憶する制御である。なお、「遊技機性能情報通知要求フラグセット」を実行するのは、図30のフローチャートに記載されているとおり、「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」でYESとなったときである。換言すると、180sの周期が到来したときに「遊技機性能情報通知要求フラグセット」が実行される。
続いて、「遊技機設置情報通知要求フラグセット」とは、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD1ビット目に「1」を記憶する制御である。なお、「遊技機設置情報通知要求フラグセット」を実行するのは、図30のフローチャートに記載されているとおり、「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」でNOとなったとき、及び、「遊技機性能情報通知要求フラグセット」を実行するとき(「遊技機情報通知タイマC 時間経過?」でYESとなったとき)である。換言すると、60sの周期が到来したときに「遊技機設置情報通知要求フラグセット」が実行される。このため、60sの周期の3倍である180sの周期の際には、「遊技機性能情報通知要求フラグセット」、「遊技機設置情報通知要求フラグセット」の両方の制御が実行されることとなる。
このように遊技機設置情報を貸出ユニットに送信するタイミングと遊技機性能情報を貸出ユニットに送信するタイミングとをフラグで管理するため、ホールコン・不正監視情報と、遊技機設置情報と、遊技機性能情報とを貸出ユニットに送信する処理を簡略化できる(各種情報に対応したタイマを連動させることで個別に管理することなく貸出ユニットに送信することが可能となる)。さらに、電源がONとなったきに遊技機情報通知タイマBや遊技機情報通知タイマCを更新しないことにより、ホールコン・不正監視情報と、遊技機設置情報と、遊技機性能情報とを送信するためのタイマの計測開始タイミングがずれることがないため、正確に送信することが可能となる。換言すると、電源ON時に遊技機情報通知タイマAのみ更新することで、複雑な処理をすることなく連動している遊技機情報通知タイマBや遊技機情報通知タイマCを貸出ユニットに送信するタイミングがずれないようにすることが可能となる。
続いて、「遊技機設置情報通知要求?」とは、遊技機設置情報通知要求フラグがセットされているか否かを判断する制御である。例えば、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD1ビット目が「1」であればYESと判定し、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD1ビット目が「0」であればNOと判定する。
「遊技機設置情報通知要求?」の判断結果がNOとなった場合は、「遊技機性能情報通知要求?」を実行する。
「遊技機設置情報通知要求?」の判断結果がYESとなった場合は、「遊技機設置情報 送信」を実行する。
続いて、「遊技機性能情報通知要求?」とは、遊技機性能情報通知要求フラグがセットされているか否かを判断する制御である。例えば、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD0ビット目が「1」であればYESと判定し、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD0ビット目が「0」であればNOと判定する。
「遊技機性能情報通知要求?」の判断結果がNOとなった場合は、「ホールコン・不正監視情報 送信」を実行する。
「遊技機性能情報通知要求?」の判断結果がYESとなった場合は、「遊技機性能情報 送信」を実行する。
なお、図30のフローチャートに記載されているとおり、「遊技機設置情報通知要求?」を判断した後に、「遊技機性能情報通知要求?」を判断する処理順序となっている。このような処理順序にすることにより、遊技機設置情報通知要求フラグと遊技機性能情報通知要求フラグの両方がセットされている状況(例えば、180s周期が到来した状況)においては、先に、「遊技機設置情報通知要求?」を判断することにより、遊技機性能情報の送信制御よりも先に遊技機設置情報の送信制御を実行することができように構成している。また、遊技機性能情報通知要求を判断するよりも先に遊技機設置情報通知要求を判断するだけで、複雑な処理を用いることなく優先度に応じた通信が可能となる。
続いて、「ホールコン・不正監視情報 送信」とは、上述した「ホールコン・不正監視情報」を貸出ユニットに送信する制御処理が該当する。なお、このときに貸出ユニットに送信する内容は送信するタイミングで取得したRWMの記憶領域に記憶されている情報である。例えば、「ホールコン・不正監視情報」に含まれる総得点は、送信時点における総得点記憶領域(_NB_MEDAL)に記憶されている情報を送信する。換言すると、本来のホールコン・不正監視情報の送信タイミングである300ms毎の送信タイミングにおいて遊技機設置情報の送信タイミングと合致した場合、遊技機設置情報の方が優先度が高いため、当該300msのタイミングではホールコン・不正監視情報を送信せず、次の300ms後にホールコン・不正監視情報を送信する。この「次の300ms後に送信するホールコン・不正監視情報」については、遊技機設置情報の送信タイミングと合致した時点のホールコン・不正監視情報を送信するのではなく、「次の300ms後にホールコン・不正監視情報を送信するタイミング」で取得したホールコン・不正監視情報を送信することで、送信タイミングがずれても最新の情報を送信することが可能となる。
また、「ホールコン・不正監視情報」を貸出ユニットに送信するための処理が終了した後には、通番を更新(+1)する。当該通番も、計数通番等と同様に、電源復帰直後の送信時には通番として「0」を送信し、それ以降は、「1」〜「255」の何れかを送信できるよう(「1」〜「255」を循環するよう)に更新している。この通番は、ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報、の3つの情報のうち何れかを送信したときに更新される通番である。換言すると、ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報で同じ通番を用いているため、電源が投入されている状況下においては、300msの周期で通番が更新されるように構成されている。
「ホールコン・不正監視情報 送信」が終了した場合には、遊技機情報管理を終了する。
続いて、「遊技機設置情報 送信」とは、上述した「遊技機設置情報」を貸出ユニットに送信する制御処理が該当する。なお、このときに送信する内容は送信するタイミングで取得したRWMの記憶領域に記憶されている情報である。
また、「遊技機設置情報」を貸出ユニットに送信するための処理が終了した後には、遊技機設置情報通知要求フラグをクリアする。具体的には、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD1ビット目を「0」にする。また、「遊技機設置情報」を貸出ユニットに送信するための処理が終了した後には、通番を更新(+1)する。
「遊技機設置情報 送信」が終了した場合には、遊技機情報管理を終了する。
続いて、「遊技機性能情報 送信」とは、上述した「遊技機性能情報」を貸出ユニットに送信する制御処理が該当する。なお、このときに送信する内容は送信するタイミングで取得したRWMの記憶領域に記憶されている情報である。換言すると、本来の遊技機性能情報の送信タイミングである180s毎の送信タイミングにおいて遊技機設置情報の送信タイミングと合致した場合、遊技機設置情報の方が優先度が高いため、当該180sのタイミングでは遊技機性能情報を送信せず、次の300ms後に遊技機性能情報を送信する。この「次の300ms後に送信する遊技機性能情報」については、遊技機設置情報の送信タイミングと合致した時点の遊技機性能情報を送信するのではなく、「次の300ms後に遊技機性能情報を送信するタイミング」で取得した遊技機性能情報を送信することで、送信タイミングがずれても最新の情報を送信することが可能となる。
また、「遊技機性能情報」を貸出ユニットに送信するための処理が終了した後には、遊技機性能情報通知要求フラグをクリアする。具体的には、遊技機情報通知要求フラグ(_FL_INF_CTL)のD0ビット目を「0」にする。また、「遊技機性能情報」を貸出ユニットに送信するための処理が終了した後には、通番を更新(+1)する。
「遊技機性能情報 送信」が終了した場合には、遊技機情報管理を終了する。
上述したように遊技機情報通知は300ms毎に貸出ユニットに送信可能なよう構成されている。また、役比モニタの点滅切り替えタイミングも300ms毎に切り替えている。ただし、遊技機情報通知を送信するための300msを計測するタイマ更新処理はキャリーフラグとゼロフラグを用いて貸出ユニットに送信しているのに対して、役比モニタの点灯と消灯とを切り替えるための300msを計測するタイマ更新処理はキャリーフラグのみを用いて切り替えている。
これは、遊技機情報通知の方が不正されたときの被害が大きいため、送信する情報の正確性を高めるために2種類のフラグを用いて管理しているためである。
続いて、遊技機Pの電源がONとなった後の遊技機情報通知(ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報の何れかの情報)の送信タイミングに関して図31を基に説明する。
図31は、遊技機Pの電源がONとなった後の遊技媒体数制御基板P16から貸出ユニットへの遊技機情報通知の送信タイミングを示しており、図中の「タイマA」とは「遊技機情報通知タイマA」を示しており、「タイマB」とは「遊技機情報通知タイマB」を示しており、「タイマC」とは「遊技機情報通知タイマC」を示しており、「起動後」とは「遊技媒体数制御基板P16における最初の割込み処理」を示しており、「1ms後」とは「それぞれ次の割込み処理」を示している。また、「タイマA=0」とは、遊技機情報通知タイマAの値(タイマ値)が0であることを示している。また、タイマ値は割込み処理起動時におけるタイマ値を示しており、更新処理は行われていない値である。換言すると、前回の割込み処理で更新された値である。
上述したように初回起動時は、遊技機情報通知タイマA、遊技機情報通知タイマB、遊技機情報通知タイマCが初期化されるため、それぞれのタイマ値としては「0」となっている。そして、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「0」(減算前のタイマ値が0)であるため、1回目の遊技機情報通知としてホールコン・不正監視情報を送信している。なお、遊技機設置情報と遊技機性能情報もタイマ値が「0」であるが、ここではゼロフラグが「0」であるため、遊技機設置情報と遊技機性能情報は送信しない。
続いて、2回目のホールコン・不正監視情報の送信タイミングに関して図32を基に説明する。なお、図32で登場する文言は図31と同一であるため、説明を省略する。
2回目のホールコン・不正監視情報送信タイミングは、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」となっているときである。遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」(減算前のタイマ値が1)であるときの減算処理により「0」となった結果、ゼロフラグが「1」となり、ホールコン・不正監視情報が送信されるとともに、遊技機情報通知タイマAのタイマ値に「300」が記憶される。また、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となることで、遊技機情報通知タイマBのタイマ値が「1」となる。
続いて、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが一致したときの遊技機情報通知の送信タイミングに関して図33を基に説明する。なお、図33で登場する文言は図31、及び図32と同一であるため、説明を省略する。
ホールコン・不正監視情報送信タイミングは、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となって「300」が記憶されたときであるが、同時に遊技機情報通知タイマBのタイマ値が「199」から「0」となった場合は、遊技機設置情報通知要求フラグが「1」となる。このため、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが同時に発生した場合の割込み処理では、遊技機設置情報通知要求フラグが「1」となっていることに基づいて、遊技機設置情報を送信し、ホールコン・不正監視情報は送信されない。そして、次の割込み処理では、遊技機設置情報通知要求フラグが「0」となっているが、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「300」になっていることで、ゼロフラグが「0」となっており、ホールコン・不正監視情報は送信されない。
換言すると、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが一致したときは、遊技機設置情報の送信の優先度が高いためホールコン・不正監視情報は送信されず、次に遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となって「300」が記憶されるまで(次に300ms経過するまで)ホールコン・不正監視情報は送信されないことになる。また、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となることで、遊技機情報通知タイマBのタイマ値が「199」から「0」となり、遊技機情報通知タイマCのタイマ値が「0」から「1」となる。
また、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが一致したことにより、ホールコン・不正監視情報の送信が300ms後となった場合であっても、遊技機情報通知タイマAのタイマ値の更新は継続しているため、ホールコン・不正監視情報を1回分送信しなかったとしても、ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報の送信タイミングがずれることはない。
また、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報の送信タイミングが一致したことにより、ホールコン・不正監視情報の送信が300ms後となった場合、次の300ms後に送信するホールコン・不正監視情報は送信するタイミングで取得するため、300ms前の情報を送信することはない。これにより、ホールコン・不正監視情報の送信タイミングがずれても古い情報を送信することはない。
続いて、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが一致したときの遊技機情報通知の送信タイミングに関して図34を基に説明する。なお、図34で登場する文言は図31乃至図33と同一であるため、説明を省略する。
ホールコン・不正監視情報送信タイミングは、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となって「300」が記憶されたときであるが、同時に遊技機情報通知タイマBのタイマ値が「199」から「0」となり、さらに遊技機情報通知タイマCのタイマ値が「2」から「0」となった場合は、遊技機設置情報通知要求フラグが「1」となり、遊技機性能情報通知要求フラグが「1」となる。このため、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが同時に発生した場合の割込み処理では、遊技機設置情報通知要求フラグが「1」となっていることに基づいて、遊技機設置情報を送信し、ホールコン・不正監視情報と遊技機性能情報は送信されない。そして、次の割込み処理では、遊技機設置情報通知要求フラグが「0」となっており、遊技機性能情報通知要求フラグが「1」となっているが、遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「300」になっていることで、ゼロフラグが「0」となっており、ホールコン・不正監視情報は送信されず、この場合は、遊技機情報管理は終了するため、遊技機性能情報も送信されない。ただし、遊技機性能情報通知要求フラグは「1」のまま記憶しておく。
換言すると、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが一致したときは、遊技機設置情報の送信の優先度が高いためホールコン・不正監視情報と遊技機性能情報は送信されず、次に遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となって「300」が記憶されると、遊技機性能情報通知要求フラグが「1」であることに基づいて、ホールコン・不正監視情報よりも遊技機性能情報を優先して送信する。遊技機性能情報を送信した後は遊技機性能情報通知要求フラグが「0」となるため、次に遊技機情報通知タイマAのタイマ値が「1」から「0」となって「300」が記憶されると(次に300ms経過すると)ホールコン・不正監視情報が送信されることになる。
また、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが一致したことにより、遊技機性能情報の送信が300ms後となり、ホールコン・不正監視情報の送信が600ms後となった場合であっても、遊技機情報通知タイマAのタイマ値の更新は継続しているため、ホールコン・不正監視情報を2回分送信しなかったとしても、ホールコン・不正監視情報、遊技機設置情報、遊技機性能情報の送信タイミングがずれることはない。
また、ホールコン・不正監視情報と遊技機設置情報と遊技機性能情報の送信タイミングが一致したことにより、当該タイミングでは遊技機設置情報を送信し、その後、遊技機性能情報の送信が300ms後となり、ホールコン・不正監視情報の送信が600ms後となった場合、遊技機設置情報を送信した300ms後に送信する遊技機性能情報は送信するタイミングで取得するため、300ms前(遊技機設置情報を送信したときのタイミング)の情報を送信することはない。また、遊技機性能情報を送信した300ms後に送信するホールコン・不正監視情報は送信するタイミングで取得するため、600ms前(遊技機設置情報を送信したときのタイミング)の情報を送信することはない。これにより、ホールコン・不正監視情報と遊技機性能情報の送信タイミングがずれても古い情報を送信することはない。
また、上述した実施形態では、180s毎に送信する遊技機性能情報は、60s毎に送信する遊技機設置情報と必ず同タイミングで要求フラグが1となる。換言すると、遊技機性能情報通知要求フラグが1となるタイミングでは、必ず遊技機設置情報通知要求フラグが1となる。このため、遊技機性能情報は遊技機性能情報通知要求フラグが1となるタイミングでは送信できず、次の300ms後に送信されるようになっている。しかし、この場合であっても、遊技機性能情報通知要求フラグが1となるタイミングは、遊技機性能情報通知要求フラグが1となってから180s後であるため、定期的に遊技機性能情報を送信することが可能となっている。
また、遊技媒体数制御基板P16で管理する遊技機情報通知タイマA、遊技機情報通知タイマB、遊技機情報通知タイマCを記憶する記憶領域は電源断により初期化する(電源投入処理により初期化する)構成となっているが、主制御基板P15で管理するウエイト時間(4.1秒、最小遊技時間とも称す)を計測するタイマは電源断時に保存し電源投入時に初期化しないことで、電源投入後は続きから計測を開始する構成となっている。このような構成とすることで、貸出ユニットに遊技機情報通知を送信するための各種の遊技機情報通知タイマを電源投入後に再セットでき、定期的な通信が可能となる。
また、遊技媒体数制御基板P16で管理する遊技機情報通知タイマA、遊技機情報通知タイマB、遊技機情報通知タイマCを記憶する記憶領域は電源断により初期化する(電源投入処理により初期化する)構成となっているが、主制御基板P15で管理するフリーズ時間(リール演出時間とも称す)を計測するタイマは電源断時に保存し電源投入時に初期化しないことで、電源投入後は続きから計測を開始する構成となっている。このような構成とすることで、貸出ユニットに遊技機情報通知を送信するための各種の遊技機情報通知タイマを電源投入後に再セットでき、定期的な通信が可能となる。
本実施形態においては、遊技媒体数制御基板P16と遊技球等貸出装置接続端子板を介して遊技機と貸出ユニットとが通信しているがこれに限られず、主制御基板P15と遊技球等貸出装置接続端子板を介して遊技機と貸出ユニットとが通信してもよい。この場合、遊技媒体数制御基板P16を搭載しないことにより生産コストが下がる。また、遊技媒体数制御基板P16が制御する処理は全て主制御基板P15で行うこととなる。なお、主制御基板P15の機能と遊技媒体数制御基板P16の機能が同一の基板で実現する場合は、主制御基板P15の機能を制御するCPUと遊技媒体数制御基板P16の機能を制御するCPUを備えることで、上述した実施形態と同様な処理を実現することが可能となっている。
以上、遊技機として、スロットマシン(回胴式遊技機)の構成を例示したが、上述した構成は、カジノマシン等の様々な遊技用の機種に適用できる。