JP2021052592A - 食品洗浄装置および方法 - Google Patents

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Shuzo Furukawa
修三 古川
大樹 川越
Hiroki Kawagoe
大樹 川越
喜智 大野
Yoshitomo Ono
喜智 大野
昌作 門脇
Shosaku Kadowaki
昌作 門脇
真宏 原田
Masahiro Harada
真宏 原田
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Abstract

【課題】洗剤およびジェット水流を用いて効果的に洗浄し、さらに、発生した泡を効率的に除去することで、効果的に食品を洗浄することのできる食品洗浄装置を提供する。【解決手段】食品洗浄装置(1)は、洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する洗浄装置であって、洗浄水(7)が溜められる洗浄タンク(2)と、洗浄タンク(2)の上部開口を密閉する蓋(3)と、洗浄タンク(2)と蓋(3)との境界部、または蓋(3)に設けられ、洗浄タンク(2)内の洗浄水(7)の液面の上昇に伴って、洗浄水(7)とともに泡をオーバーフローによって外部に排出するオーバーフロー口(4)とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、食品洗浄装置および方法に関し、特に、洗剤およびジェット水流によって食品を洗浄する食品洗浄装置および方法に関する。
たとえば特開2001−238655号公報(特許文献1)に示されるように、超音波で食品を洗浄する装置が提案されている。特許文献1の食品洗浄装置は、処理槽内に負圧を付与することで、超音波で発生した無数の気泡を吸引ファンによって吸引除去する手段が設けられている。
特開2001−238655号公報
特許文献1の食品洗浄装置は、超音波で発生した気泡および電解生成水を利用して食品を洗浄している。しかし、洗剤を使用していないため、洗浄効率が悪いという課題がある。また、洗剤を使用した場合でも、吸引ファンでは洗浄時に生じた泡を除去できないため、洗浄により除去した異物が食品に再付着する、という課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、洗剤およびジェット水流を用いて洗浄し、さらに、発生した泡を効率的に除去することで、効果的に食品を洗浄することのできる食品洗浄装置を提供することである。
本発明のある局面による食品洗浄装置は、洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する洗浄装置であって、洗浄水が溜められる洗浄タンクと、洗浄タンクの上部開口を密閉する蓋と、洗浄タンクと蓋との境界部、または蓋に設けられ、洗浄タンク内の洗浄水の液面の上昇に伴って、洗浄水とともに泡をオーバーフローによって外部に排出するオーバーフロー口とを備える。
好ましくは、食品洗浄装置は、洗浄タンクに隣接する受水室をさらに備え、オーバーフロー口は、洗浄タンクと蓋との境界部に設けられ、オーバーフロー口から受水室に向かって洗浄水および泡が流れる。
好ましくは、蓋は、洗浄タンクで発生した泡をオーバーフロー口に導くための勾配部を有する。
好ましくは、オーバーフロー口は、蓋の下面および上面を貫通して設けられている。
本発明のある局面による食品洗浄方法は、洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する方法であって、洗浄タンク内に洗剤を添加し、水を給水するステップと、ジェット水流供給部から供給されるジェット水流で食品を洗浄するステップと、ジェット水流供給部からのジェット水流の供給を停止するステップと、洗浄タンク内へ水を給水することで洗浄水の液面を上昇させて、洗浄水および泡を洗浄タンクと蓋との境界部、または蓋に設けられたオーバーフロー口から外部に排出するステップとを備える。
好ましくは、食品洗浄方法は、泡をオーバーフロー口から排出した後に、洗浄タンク内に水を給水するステップと、ジェット水流供給部から供給されるジェット水流で食品をすすぐステップと、洗浄タンク内の洗浄水を全て排水するステップとをさらに備える。
好ましくは、食品洗浄方法は、食品をすすぐステップと排水するステップとの間に、ジェット水流供給部からのジェット水流の供給を停止させ、洗浄タンク内へ水を給水することで洗浄水の液面を上昇させて、洗浄水および泡をオーバーフロー口から外部に排出するステップをさらに備える。
本発明の食品洗浄装置によれば、洗剤およびジェット水流を用いて洗浄し、さらに、発生した泡を効率的に除去することで、効果的に食品を洗浄することができる。
(a)は、本実施の形態に係る食品洗浄装置の模式図であり、(b)は、図1(a)のb−b線に沿った断面図である。 (a)〜(c)は、本実施の形態における蓋を示す模式図である。 本実施の形態に係る食品洗浄装置の基本動作を示すフローチャートであり、(a)は洗浄処理を示し、(b)はすすぎ処理を示す。 (a)〜(d)は、本実施の形態における洗浄タンク内の泡および洗浄水を排出する動作を示す説明図である。 本実施の形態2に係る食品洗浄装置の模式図である。 (a)〜(d)は、本実施の形態2における洗浄タンク内の泡および洗浄水を排出する動作を示す説明図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
<実施の形態1>
(装置構成について)
図1,2を参照して、本実施の形態に係る食品洗浄装置1の装置構成について説明する。図1(a)は、本実施の形態に係る食品洗浄装置1の模式図であり、図1(b)は、図1(a)のb−b線で切断した断面図である。なお、図1(a)において、矢印A1は洗浄タンク2の左右方向を示し、矢印A2は洗浄タンク2の上下方向を示している。図1(b)において、矢印A3は前後方向を示している。
本実施の形態に係る食品洗浄装置1は、洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する。食品洗浄装置1は、たとえば洗浄水7が溜められる洗浄タンク2と、洗浄タンク2の上部開口を密閉する蓋3と、洗浄タンク2と蓋3との境界部に設けられるオーバーフロー口4と、洗浄タンク2に隣接する受水室5とを備えている。
洗浄タンク2は、たとえば、平面視矩形状の水槽であり、略矩形形状の底壁部22と、底壁部22の四辺から垂直に立ち上がる側壁部21とを有し、上部は開口である。
洗浄タンク2の側壁部21には、ジェット水流が供給されるジェット水流供給部23と、水道水が供給される給水路24が設けられる。ジェット水流供給部23は、側壁部21の上方に設けられ、給水路24は、側壁部21の下方に設けられる。ジェット水流供給部23および給水路24には、それぞれ制御装置により開閉制御される電磁弁が設けられている。給水路24の電磁弁が開状態のとき、洗浄タンク2内に水道水が供給される。水道水の供給量は、たとえば16L/minである。洗浄タンク2内には予め洗剤が添加されており、給水によって、水道水は洗浄水7となる。洗浄タンク2内において、洗浄水7の水位が一定レベル(たとえばジェット水流供給部23が設けられた位置レベル)に達したら、ジェット水流供給部23の電磁弁が開状態となる。ジェット水流供給部23が開状態のとき、洗浄タンク2内にジェット水流が発生するとともに洗浄水7がバブリングされ、泡が発生する。
洗浄タンク2の底壁部22には、洗浄タンク2内に溜まった洗浄水7を排水するための排水口25が設けられ、排水口25は排水路26と接続している。排水路26には、流路を開閉する弁が設けられている。排水路26が開状態のとき、洗浄タンク2内の洗浄水7が排水路26を介して排水される。
洗浄タンク2には、被洗浄物としての食品を収納するカゴ6が設置される。カゴ6は、たとえば平面視矩形状であり、略矩形形状の底面と、底面の四辺それぞれに下端が連結された4つの側面とを有している。これら側面により角筒形状の側面部が構成されている。カゴ6は、たとえば網状またはメッシュ状に形成されている。
蓋3は、洗浄タンク2の上部開口を密閉するように設けられる。図2(a)をさらに参照して、本実施の形態の蓋3は、洗浄タンク2で発生した泡をオーバーフロー口4に導くための勾配部31を有する。具体的には、勾配部31は、洗浄タンク2の上部を覆う蓋3の下面全体に亘って設けられ、オーバーフロー口4に向かって上向きの勾配である。また、勾配部31の勾配は、たとえば100分の1であるが、これに限定されず、たとえば50分の1でもよい。本実施の形態では、洗浄水7の液面と蓋3との間の空間は、オーバーフロー口4に向かって広がっている。これにより、洗浄水7の液面を上昇させると泡が広い空間の方向へ移動しやすくなるため、泡がオーバーフロー口4に向かって流れ、洗浄タンク2の上部に泡だまりが発生することを抑制できる。
オーバーフロー口4は、洗浄タンク2と蓋3との境界部、または蓋3に設けられ、洗浄タンク2内の洗浄水7の液面の上昇に伴って、洗浄水7とともに泡をオーバーフローによって洗浄タンク2の外部に押し出すように排出する。本実施の形態では、図1(b)に示すように、オーバーフロー口4は、受水室5と隣接する洗浄タンク2の側壁部21に設けられ、洗浄タンク2と蓋3との境界部に位置している。
オーバーフロー口4の下端位置は、満水時における洗浄タンク2内の洗浄水7の液面高さと略同一の位置である。オーバーフロー口4の形状については、特に限定されないが、典型的には横幅の広い略矩形形状である。具体的には、オーバーフロー口4は、洗浄水7および泡をオーバーフローによって洗浄タンク2から受水室5へ導くことができればよく、たとえば、縦寸法は少なくとも30mm以上であり、横寸法は側壁部21の横寸法の少なくとも3分の1以上である。また、オーバーフロー口4は、側壁部21の横幅方向において、略中央位置に設けられる。
受水室5は、洗浄タンク2に隣接して設けられる。受水室5は、オーバーフロー口4の下端位置よりも下に位置する底面52と、底面52の四辺から上方に立ち上がる側面51とを有する。底面52は、たとえば略矩形形状であり、側面51は、受水室5が洗浄水7および泡を十分に収容することのできる高さを有している。つまり、受水室5の底面52は、オーバーフロー口4の下端位置よりも低い位置にある。これにより、受水室5は、洗浄タンク2から導かれた洗浄水7および泡を、全て収容することができる。
受水室5の側面51には、受水室5内に溜まった泡の容積を感知する泡センサ56が設けられていてもよい。この場合、側面51の下方には、泡排出路58が設けられる。泡排出路58には、泡排出ポンプ57が取り付けられており、泡排出ポンプ57は、泡センサ56の結果を受けて駆動する制御装置によって駆動する。これにより、受水室5に一定容量以上溜まった泡を、強制的に排出することができる。
受水室5の底面52には、排出口54が設けられ、排出口54は排出路55と接続している。排出路55の開口部には、食品くずを受け取るためのメッシュ部材53が設けられていてもよい。排出路55には、30〜40mmの配管口径の配管が使用されることが好ましい。これにより、水道水の供給量分(たとえば16L/min以上)の体積を排出することができ、受水室5内の泡だまりを防ぐことができる。
本実施の形態に係る食品洗浄装置1は、蓋3を備えるため、泡の発生を気にする必要がない。そのため、洗剤およびジェット水流を用いて、勢いよく食品を洗浄することができ、洗浄時間を短縮することができる。
本実施の形態に係る食品洗浄装置1は、洗浄タンク2に隣接する受水室5を備え、蓋3に洗浄タンク2で発生した泡をオーバーフロー口4に導くための勾配部31を有する。これにより、食品洗浄時に大量の泡が発生しても、泡はオーバーフロー口4の方向へ導かれる。つまり、発生した泡は、洗浄水7の液面の上昇に伴って、洗浄水7とともにオーバーフローされるため、効率的に洗浄タンク2から除去することができる。また、洗浄タンク2に隣接する受水室5へ効率よく排出できるため、効果的に食品を洗浄することができる。
なお、本実施の形態では、オーバーフロー口4は、1つの側壁部21に設けられるとしたが、複数の側壁部21に設けられていてもよい。この場合、受水室5は各オーバーフロー口4に設けられてもよいし、1つの受水室5に泡および洗浄水7を集約することのできる構成であってもよい。
また、食品洗浄装置1は蓋3を備えているため、蓋3の上面を作業台として利用できる。したがって、食品洗浄装置1をレストラン等の狭い厨房内に設置する場合等において、洗浄タンク2の上方領域を作業スペースとして活用できるため、食品洗浄装置1の普及を促進することができる。
(変形例について)
図2(b),(c)をさらに参照して、蓋3の変形例について説明する。図2(b)に示すように、蓋3bは山型の勾配部31bを有している。また、オーバーフロー口4bは、側壁部21の略中央位置の上端に設けられている。勾配部31bは、オーバーフロー口4bを両側から挟むような位置で、蓋3bの下面の両端部に沿って設けられ、蓋3bの中央方向に向かって上向きの勾配である。オーバーフロー口4bの横幅方向に相当する部分には勾配が形成されず、平面形状である。つまり、勾配部31bは、洗浄タンク2の中央部に泡が導かれるように、上向きの勾配を有している。これにより、洗浄タンク2内の両端部に泡だまりが発生することを抑制でき、洗浄タンク2内の中央部に泡が集約されるため、オーバーフロー口4bから泡を効果的に排出できる。
また、他の変形例では、図2(c)に示すように、蓋3cは勾配部を有しておらず、オーバーフロー口4cを有している。具体的には、蓋3cは、たとえば平面視矩形状であり、略矩形形状の面材と、面材の四辺それぞれに上端が連結された4つの側壁とを有している。これら側壁により角筒形状の側面部が構成されており、側壁に開口部が設けられることで、オーバーフロー口4cが形成される。つまり、本変形例では、洗浄タンク2と蓋3cとの境界部において、蓋3cにオーバーフロー口4cが設けられている。これにより、洗浄水7の水位を洗浄タンク2の側壁部21の上端レベルよりも上昇させることで、オーバーフロー口4cから泡および洗浄水7を排出できる。
(洗浄方法について)
図1,3,4を参照して、食品洗浄装置1の洗浄方法について説明する。図3(a)は、食品の洗浄処理を示すフローチャートであり、図3(b)は、食品の洗浄処理後に実行されるすすぎ処理を示すフローチャートである。図4は、本実施の形態における洗浄タンク2内の洗浄水7および泡8を排出する動作を示す説明図である。
まず、洗浄タンク2内に食品が収容されたカゴ6を配置し、洗剤を添加する(ステップS(以下「S」と略す)1)。洗浄タンク2を蓋3で密閉し、給水路24から洗浄タンク2内への給水を開始する(S2)。洗浄水7の水位が一定レベル(たとえばジェット水流供給部23が設けられた位置レベル)に達した時点で、ジェット水流供給部23の駆動を開始する(S3)。これにより、洗浄タンク2内にジェット水流が発生し、洗剤およびジェット水流によって食品の洗浄処理が行われる。
一定時間ジェット水流を供給した後、ジェット水流供給部23の駆動を停止させる(S4)。ジェット水流の供給時間は、たとえば3分である。ジェット水流供給部23の駆動を停止させた後の状態(S4)を、図4(a)に示す。図4(a)では、泡8が洗浄タンク2内の洗浄水7の液面全体を覆っている。
ジェット水流供給部23の駆動を停止させた後(S4)、給水路24から洗浄タンク2内へさらに給水する(S5)。洗浄タンク2内へ給水することで、洗浄水7の液面が上昇するため、洗浄水7および泡8をオーバーフロー口4から受水室5に排出することができる。全ての泡8が洗浄タンク2から排出されるまで、給水は継続される。また、継続して給水するため、洗浄水7中の洗剤濃度を低下させることができる。
水道水を供給し、泡8を排出している状態(S5)を、図4(b),(c)に示す。図4(b)は、洗浄水7の液面の上昇に伴い、洗浄水7および泡8がオーバーフロー口4から受水室5へ排出されている状態を示している。図4(c)は、洗浄タンク2内への給水の継続によって、洗浄タンク2内の全ての泡8が受水室5へ排出され、洗浄水7のみがオーバーフロー口4から受水室5へ排出されている状態を示している。なお、泡8および洗浄水7を受け入れる受水室5において、泡8の容積が一定量を超えた場合は、泡センサ56がこれを検知し、制御装置が駆動するため、泡排出ポンプ57によって泡8が強制的に排出される。
洗浄タンク2内の全ての泡8を排出し、給水を停止した後の状態(S5)を、図4(d)に示す。図4(d)では、洗浄タンク2内の洗浄水7の液面に泡8はない。泡8を全排出した後(S5)、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水する(S6)。これにより、洗浄処理工程が完了する。
洗浄処理工程の完了後、すすぎ処理が行われる。洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水した後(S6)、給水路24から洗浄タンク2内への給水を開始する(S7)。洗浄水7の水位が一定レベル(たとえばジェット水流供給部23が設けられた位置レベル)に達した時点で、ジェット水流供給部23の駆動を開始する(S8)。これにより、洗浄タンク2内にジェット水流が発生し、ジェット水流によって食品のすすぎ処理が行われる。
一定時間ジェット水流を供給した後、ジェット水流供給部23の駆動を停止させる(S9)。ジェット水流の供給時間は、たとえば3分である。ジェット水流供給部23の駆動を停止した後(S9)、給水路24から洗浄タンク2内へさらに給水する(S10)。洗浄タンク2内の全ての泡8が排出されるまで、給水は継続される。これにより、すすぎ処理で発生した泡8および洗浄水7をオーバーフロー口4から受水室5に排出することができる。また、継続して給水するため、洗浄水7中の洗剤濃度を低下させることができる。
洗浄タンク2内の全ての泡8を受水室5へ排出した後、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水する(S11)。これにより、すすぎ処理が完了する。なお、すすぎ処理は、洗剤濃度が高い場合、所定濃度に低下するまで繰り返されてもよい。
本実施の形態では、上記工程は自動で行われる。この場合、ジェット水流供給部23、給水路24および排水路26に設けられた電磁弁の開閉を、制御装置によって制御する。
本実施の形態において、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水するステップ(S6,S11)の前に、泡8をオーバーフロー口4から排出するステップ(S5,S10)を備える。これにより、泡だまりの発生を抑制でき、すすぎの回数を減らすことができる。また、洗浄およびすすぎ処理に要する総水量を減らすことができるため、節水の効果も期待できる。さらに、食品に泡が付着しないため、洗浄時に食品から除去した異物の再付着を防止できる。すなわち、食品洗浄装置1は、上記洗浄方法のため、効果的に食品を洗浄することができる。
本実施の形態では、泡8を排出するために給水するステップ(S5,S10)を備える。これにより、泡8を排出するだけでなく、洗浄水7中の洗剤濃度を低下させることができる。すなわち、すすぎ回数を減らすことができ、洗浄およびすすぎ処理に要する総水量を抑えることができるため、節水効果を得ることができる。
なお、本実施の形態では、洗浄方法は自動で行われるとしたが、手動で作業を行ってもよい。この場合、洗浄タンク2内の様子を確認できるように蓋3にはアクリル板等の透明部材を使用する等、設計は適宜変更される。
<実施の形態2>
(装置構成について)
図5を参照して、本発明の実施の形態2の食品洗浄装置1Aについて説明する。実施の形態2の食品洗浄装置1Aは、基本的には食品洗浄装置1と同様の装置構成を備えているが、オーバーフロー口4Aが蓋3Aに設けられているところ、および受水室5を備えていないところについて異なる。
本実施の形態2に係る食品洗浄装置1Aは、洗浄水が溜められる洗浄タンク2と、洗浄タンク2の上部開口を密閉する蓋3Aと、蓋3Aの下面および上面を貫通して設けられるオーバーフロー口4Aとを備える。
蓋3Aは、洗浄タンク2の上部開口を密閉する。本実施の形態の蓋3Aは、蓋3Aの下面および上面を貫通して設けられたオーバーフロー口4Aを有する。オーバーフロー口4Aは、蓋3Aに設けられ、洗浄タンク2内の洗浄水7の液面の上昇に伴って、洗浄水7とともに泡をオーバーフローによって洗浄タンク2の外部に押し出すように排出する。オーバーフロー口4Aの形状については、特に限定されないが、典型的には平面視略円形形状である。
排出路55Aは、オーバーフロー口4Aの上方に設けられ、オーバーフロー口4Aと接続している。排出路55Aは、左右に屈折するように延びている。これにより、オーバーフロー口4Aから導かれた泡が排出路55Aに流入し、泡および洗浄水7をオーバーフローによって排出することができる。
本実施の形態において、オーバーフロー口4Aは、蓋3Aに設けられている。これにより、食品洗浄時に発生した泡はオーバーフロー口4Aから外部に排出されるため、泡の発生を気にする必要がなく、勢いよく食品を洗浄することができる。すなわち、効果的に食品を洗浄することができる。
(洗浄方法について)
図3,6を参照して、本実施の形態2に係る食品洗浄装置1Aの洗浄方法について説明する。図6は、本実施の形態における洗浄タンク2内の洗浄水7および泡8を排出する動作を示す説明図である。
まず、洗浄タンク2内に食品が収容されたカゴ6を配置し、洗剤を添加する(ステップS(以下「S」と略す)1)。洗浄タンク2を蓋3Aで密閉し、給水路24から洗浄タンク2内への給水を開始する(S2)。洗浄水7の水位が一定レベル(たとえばジェット水流供給部23が設けられた位置レベル)に達した時点で、ジェット水流供給部23の駆動を開始する(S3)。これにより、洗浄タンク2内にジェット水流が発生し、洗剤およびジェット水流によって食品の洗浄処理が行われる。
一定時間ジェット水流を供給した後、ジェット水流供給部23の駆動を停止させる(S4)。ジェット水流の供給時間は、たとえば3分である。ジェット水流供給部23の駆動を停止させた後の状態(S4)を、図6(a)に示す。図6(a)では、泡8が洗浄タンク2内の洗浄水7の液面全体を覆っている。
ジェット水流供給部23の駆動を停止させた後(S4)、給水路24から洗浄タンク2内へさらに給水する(S5)。洗浄タンク2内へ給水することで、洗浄水7の液面が上昇するため、洗浄水7および泡8をオーバーフロー口4Aから排出路55Aに排出することができる。全ての泡8が排出されるまで、給水は継続される。また、継続して給水するため、洗浄水7中の洗剤濃度を低下させることができる。
水道水を供給し、泡8を排出している状態(S5)を、図6(b),(c)に示す。図6(b)は、洗浄水7の液面の上昇に伴い、洗浄水7および泡8がオーバーフロー口4Aから排出路55Aへ排出されている状態を示している。図6(c)は、さらに洗浄タンク2内への給水を続けることで、洗浄タンク2内の全ての泡8が排出路55Aへ排出され、洗浄水7のみが排出路55Aから排出されている状態を示している。
洗浄タンク2内の泡8を全て排出し、給水を停止した後の状態(S5)を、図6(d)に示す。図6(d)では、洗浄タンク2の上方に位置する洗浄水7の液面に泡8はない。泡8を全排出した後(S5)、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水する(S6)。これにより、洗浄処理工程が完了する。
洗浄処理工程の完了後、すすぎ処理が行われる。洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水した後(S6)、給水路24から洗浄タンク2内への給水を開始する(S7)。洗浄水7の水位が一定レベル(たとえばジェット水流供給部23が設けられた位置レベル)に達した時点で、ジェット水流供給部23の駆動を開始する(S8)。これにより、洗浄タンク2内にジェット水流が発生し、ジェット水流によって食品のすすぎ処理が行われる。
一定時間ジェット水流を供給した後、ジェット水流供給部23の駆動を停止させる(S9)。ジェット水流の供給時間は、たとえば3分である。ジェット水流供給部23の駆動を停止した後(S9)、給水路24から洗浄タンク2内へさらに給水する(S10)。洗浄水7の液面上にある全ての泡8が排出されるまで、給水は継続される。これにより、洗浄水7の液面が上昇し、すすぎ処理で発生した泡8および洗浄水7をオーバーフロー口4Aから排出路55Aに排出することができる。また、継続して給水するため、洗浄水7中の洗剤濃度を低下させることができる。
洗浄タンク2内の全ての泡8を排出路55Aへ排出した後、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水する(S11)。これにより、すすぎ処理が完了する。なお、すすぎ処理は、洗剤濃度が高い場合、所定濃度に低下するまで繰り返されてもよい。
本実施の形態において、洗浄タンク2内の洗浄水7を全て排水するステップ(S6,S11)の前に、泡8をオーバーフロー口4Aから排出するステップ(S5、S10)を備える。これにより、泡だまりの発生を抑制でき、すすぎの回数を減らすことができる。また、洗浄およびすすぎ処理に要する総水量を減らすことができるため、節水の効果も期待できる。さらに、食品に泡8が付着しないため、洗浄時に食品から除去した異物の再付着を防止できる。すなわち、食品洗浄装置1Aは、上記洗浄方法のため、効果的に食品を洗浄することができる。
なお、上記した洗浄方法を、プログラムとして提供することもできる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A 食品洗浄装置、2 洗浄タンク、3,3A,3b,3c 蓋、4,4A,4b,4c オーバーフロー口、5 受水室、6 カゴ、7 洗浄水、8 泡、21 側壁部、22 底壁部、23 ジェット水流供給部、24 給水路、25 排水口、26 排水路、31,31b 勾配部、51 側面、52 底面、53 メッシュ部材、54 排出口、55,55A 排出路、56 泡センサ、57 泡排出ポンプ、58 泡排出路。

Claims (7)

  1. 洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する洗浄装置であって、
    洗浄水が溜められる洗浄タンクと、
    前記洗浄タンクの上部開口を密閉する蓋と、
    前記洗浄タンクと前記蓋との境界部、または前記蓋に設けられ、前記洗浄タンク内の洗浄水の液面の上昇に伴って、洗浄水とともに泡をオーバーフローによって外部に排出するオーバーフロー口とを備える、食品洗浄装置。
  2. 前記洗浄タンクに隣接する受水室をさらに備え、
    前記オーバーフロー口は、前記洗浄タンクと前記蓋との境界部に設けられ、
    前記オーバーフロー口から前記受水室に向かって洗浄水および泡が流れる、請求項1に記載の食品洗浄装置。
  3. 前記蓋は、前記洗浄タンクで発生した泡を前記オーバーフロー口に導くための勾配部を有する、請求項1または2に記載の食品洗浄装置。
  4. 前記オーバーフロー口は、前記蓋の下面および上面を貫通して設けられている、請求項1に記載の食品洗浄装置。
  5. 洗剤およびジェット水流を用いて食品を洗浄する方法であって、
    洗浄タンク内に洗剤を添加し、水を給水するステップと、
    ジェット水流供給部から供給されるジェット水流で食品を洗浄するステップと、
    前記ジェット水流供給部からのジェット水流の供給を停止するステップと、
    前記洗浄タンク内へ水を給水することで洗浄水の液面を上昇させて、洗浄水および泡を前記洗浄タンクと蓋との境界部、または前記蓋に設けられたオーバーフロー口から外部に排出するステップとを備える、食品洗浄方法。
  6. 泡を前記オーバーフロー口から排出した後に、
    前記洗浄タンク内に水を給水するステップと、
    前記ジェット水流供給部から供給されるジェット水流で食品をすすぐステップと、
    前記洗浄タンク内の洗浄水を全て排水するステップとをさらに備える、請求項5に記載の食品洗浄方法。
  7. 前記食品をすすぐステップと前記排水するステップとの間に、
    前記ジェット水流供給部からのジェット水流の供給を停止させ、前記洗浄タンク内へ水を給水することで洗浄水の液面を上昇させて、洗浄水および泡を前記オーバーフロー口から外部に排出するステップをさらに備える、請求項6に記載の食品洗浄方法。
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