JP2021052053A - 仮固定基板、複合基板および電子部品の剥離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラスからなる仮固定基板よりも強度や耐久性を高くすることかでき、かつ画像認識による読み取りが可能な情報担持凹部を有する仮固定基板を提供する。【解決手段】電子部品を接着し、仮固定するための固定面と、前記固定面の反対側にある照射面とを備える仮固定基板を提供する。仮固定基板は、透光性アルミナからなり、画像認識によって読み取り可能な情報を担持する情報担持凹部を備える。情報担持凹部の深さが0.5μm以上、3.0μm以下であり、情報担持凹部の幅が5.0μm以上、30.0μm以下であり、かつ情報担持凹部の深さの前記幅に対する比率(深さ/幅)が0.02以上である。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子部品を接着し、仮固定するための固定面と、前記固定面の反対側にある照射面とを備える仮固定基板に関するものである。
近年、電子部品の小型化、低背化への要求が強まっており、その製造のためのシリコンウェハーについても極端に薄くした状態で用いられるケースが多くなっている。この際、薄くしたシリコンウェハーは剛性が不足し、搬送、研削・研磨といったプロセスに耐えられないため、ガラスやセラミックスからなる仮固定基板を用いる方法が知られている。
これらの従来技術では、熱硬化性樹脂によってシリコンウェハーを支持基板に対して接着、冷却した後、シリコンウェハーを研削・研磨により薄くする。さらにシリコンウェハー表面への多層配線形成等を行い、その後、仮固定基板からシリコンウェハーを剥がし、所望の寸法にダイシングする。剥離の際は、仮固定基板側から接着層に予め設けた剥離層にレーザー光をあてることで行われる。
半導体製造工程では、近年、トレーサビリティが重要視されているため、ウェハー1枚ごとの認識を可能にするマーキングが必須となっている。マーキングは、レーザー照射を用いて半導体基板に凹状のドットを形成させ、文字またはパターンを描画するレーザーマーキングが一般的である(特許文献1)。
支持基板に付与する情報としては、文字情報の他、二次元コードで専用の読み取り装置を用いて管理している(特許文献2)。一般的に二次元コードはSEMI規格(T7-303)に準拠してマーキングされる。二次元コードは最大
縦8個×横32個ドットの集合体である。また、ドットの直径の規格は100um +10um/-20umである。各ドットとしては、線描で加工したリング形状のドットが主に用いられている。
特開2009−259928 特開2014−031302
従来の仮固定基板におけるマーキングは、仮固定基板にたいしてレーザー光を照射して情報を担持するリング状の溝を形成することが行われている。現在、仮固定基板の材料としてはガラスが主である。
仮固定基板は薄くすることが求められているが、ガラス製の仮固定基板は強度が低く、プロセス中の破損や耐久性・リサイクル性での懸念がある。このため、本発明者は、仮固定基板を透光性アルミナから形成することを検討している。
ここで、ガラスからなる仮固定基板に形成した凹部の深さが浅いと、具体的には3.0μm以下であると、画像認識時に読み取りの失敗率が高くなるので、深さを3.0μmより大きくすることが必要であった。
ここで、ガラス板は、レーザー加工によって比較的に凹部の形成が容易であり、深さ3.0μm以上の凹部を量産できる。しかし、透光性アルミナ板は、ガラスよりも遥かに高強度かつ高耐久性であるが、融点が高い。このため、ガラス板と同様にレーザー加工しても、加工による凹部形成は困難であり、まして望ましい深さの情報担持凹部を形成することはできないものと考えられた。この際にレーザー光の出力を十分に高くすることも考えられるが、この場合には透光性アルミナに熱応力によってクラックや破損が生ずる可能性もあり、レーザー光出力の増大には限界がある。
本発明の課題は、ガラスからなる仮固定基板よりも強度や耐久性を高くすることかでき、かつ画像認識による読み取りが可能な情報担持凹部を有する仮固定基板を提供することである。
本発明は、電子部品を接着し、仮固定するための固定面と、前記固定面の反対側にある照射面とを備える仮固定基板であって、
透光性アルミナからなり、画像認識によって読み取り可能な情報を担持する情報担持凹部を備えており、前記情報担持凹部の深さが0.5μm以上、3.0μm以下であり、前記情報担持凹部の幅が5.0μm以上、30.0μm以下であり、かつ前記情報担持凹部の深さの前記幅に対する比率(深さ/幅)が0.02以上であることを特徴とする。
また、本発明は、前記仮固定基板、および前記仮固定基板の前記固定面に接着された電子部品を備えていることを特徴とする、複合基板に係るものである。
また、本発明は、前記複合基板に対して前記仮固定基板の前記照射面側からレーザー光を照射することによって、前記電子部品から前記仮固定基板を剥離させることを特徴とする、電子部品の剥離方法の剥離方法に関するものである。
本発明者は、透光性アルミナからなる仮固定基板を製造し、これにレーザー光を照射することで、仮固定基板に情報担持凹部を実際に形成することを試みた。この結果、深さ0.5〜3.0μmの比較的浅い情報担持凹部を、クラックや破損なしに形成可能であることを見いだした。その上で、透光性アルミナからなる仮固定基板の場合には、このように浅い凹部であっても、凹部に担持された情報を高い精度で読み取り可能であることを見いだした。この一方、情報担持凹部の深さが3.0μmより大きくなると、仮固定基板を電子部品から剥離するときに、仮固定基板の局所的な強度低下によってクラックや破損が生じやすくなることを見いだした。このような性質は、ガラスからなる仮固定基板にはない。これらによって、本発明に到達するに至った。
こうした作用効果が得られた理由は明らかではないが、以下のようにも考えられる。すなわち、ガラス板は透明性が高いので、情報担持凹部のエッジ部分を画像認識により認識しにくいものと考えられる。一方、透光性アルミナは、内部で光が拡散する性質があり、情報担持凹部のエッジ付近を認識し易かったものと思われる。
透光性アルミナからなる仮固定基板における情報担持凹部の深さは3.0μm以下とするが、2.5μm以下が更に好ましい。また、情報担持凹部の深さが0.5μm未満になると、情報の読み取り率が低くなるので、0.5μm以上とすることが好ましく、1.0μm以上とすることがさらに好ましい。
本発明では、情報担持凹部の幅を5.0μm以上,、30.0μm以下とする。これが5.0μmより小さいと、画像認識による認識が困難になるので、5.0μm以上とするが、10.0μm以上が更に好ましい。また、情報担持凹部の幅が30.0μmより大きくなると、剥離の際の歩留りが低下するので、30.0μm以下であることが更に好ましい。
更に、前記情報担持凹部の深さの前記幅に対する比率(深さ/幅、以下アスペクト比と呼ぶ)が0.02以上であることが必要である。このアスペクト比が0.02未満になると、凹部の形状が平面に近づくために、画像認識による読み取りが困難になるので、0.02以上とするが、0.03以上が更に好ましい。また、このアスペクト比は、割れ防止という観点からは、1.5以下が好ましく、1.0以下が更に好ましい。
(a)は、仮固定基板上に設けられた情報担持凹部からなる二次元コード8を示し、(b)は、リング状溝からなる情報担持凹部9を示す平面図である。 (a)は、情報担持凹部9を拡大して示す平面図であり、(b)は、情報担持凹部の断面形態を示す図である。 (a)は、ウエハー状の仮固定基板2を示す平面図であり、(b)は、仮固定基板2における二次元コード8の位置を示す平面図である。 (a)は、仮固定基板2の固定面2aに接着剤3を設けた状態を示し、(b)は、仮固定基板2の固定面2aに半導体基板7を接着した状態を示す。 (a)は、複合基板に対して仮固定基板2側からレーザー光Aを照射している状態を示し、(b)は、半導体基板7を仮固定基板2から分離している状態を示す。 (a)は、仮固定基板2の固定面2aに接着剤3を設けた状態を示し、(b)は、仮固定基板2の固定面2aに電子部品4を接着した状態を示す。 (a)は、複合基板12Aに対して仮固定基板2側からレーザー光Aを照射している状態を示し、(b)は、電子部品4および樹脂モールドを仮固定基板2から分離している状態を示す。
(透光性アルミナ)
本発明においては、仮固定基板を構成する材料が透光性アルミナである。この場合、好ましくは純度99.9%以上(好ましくは99.95%以上)の高純度アルミナ粉末に対して、100ppm以上、300ppm以下の酸化マグネシウム粉末を添加する。このような高純度アルミナ粉末としては、大明化学工業株式会社製の高純度アルミナ粉体を例示できる。また、この酸化マグネシウム粉末の純度は99.9%以上が好ましく、平均粒径は50μm以下が好ましい。
また、好適な実施形態においては、焼結助剤として、アルミナ粉末に対して、ジルコニア(ZrO)を200〜800ppm、イットリア(Y)を10〜30ppm添加することが好ましい。
仮固定基板の成形方法は特に限定されず、ドクターブレード法、押し出し法、モールドキャスト法など任意の方法であってよい。特に好ましくは、ベース基板をモールドキャスト法を用いて製造する。
好適な実施形態においては、セラミック粉末、分散媒および硬化剤を含むスラリーを製造し、このスラリーを注型し、固化させることによって成形体を得る。ここで、成形の段階では、型に離型剤を塗布し、型を組み、スラリーを注型する。次いで、スラリーを型内で硬化させて成形体を得、成形体を離型する。次いで型を洗浄する。
次いで、成形体を乾燥し、好ましくは大気中で仮焼し、次いで、水素中で本焼成する。本焼成時の焼結温度は、焼結体の緻密化という観点から、1700〜1900℃が好ましく、1750〜1850℃が更に好ましい。
また、焼成時に十分に緻密な焼結体を生成させた後に、更に追加でアニール処理を実施することで反り修正を行うことができる。このアニール温度は、1200℃〜1900℃が好ましい。また、アニール時間は、1〜6時間であることが好ましい。
(情報担持凹部)
本発明の仮固定基板は透光性アルミナからなり、画像認識によって読み取り可能な情報を担持する情報担持凹部を備えており、情報担持凹部の深さが0.5μm以上、3.0μm以下であり、情報担持凹部の幅が5μm以上、30μm以下であり、かつ情報担持凹部の深さの前記幅に対する比率(深さ/幅)が0.02以上である。
例えば、図1に示す例では、仮固定基板の照射面2b上の所定箇所に、情報担持凹部からなる二次元コード8が設けられている。本コード8は、SEMI規格(T7-303)に準拠してマーキングされており、最大で縦8個×横32個のドット状の情報担持凹部9の集合体である。また、各情報担持凹部9の直径の規格は、100um +10um/-20umである。ただし、各情報担持凹部の平面的形状はリング状でなくともよく、また二次元コードのパターンは前記規格に限定されず、適切な規格を選択できる。
図1(b)に示すように、各情報担持凹部9としては、線描で加工したリング形状のドットが主に用いられている。本情報担持凹部9は、リング状の溝からなり、溝の外側エッジ9aおよび内側エッジ9bを画像認識によって認識することが必要である。情報担持凹部9の内側には円形の平坦面10が存在する。
情報担持凹部の深さ、幅、アスペクト比は、以下のようにして測定する。すなわち、レーザー顕微鏡(キーエンス社製、VK-8700)を用いて、測定倍率200倍で情報担持凹部を観測する。すなわち、前記二次元コード8の場合には、図1(a)に示すコード8において、左上端の凹部9Aと右下端の凹部9Bを選択し、測定するものとする。そして、各凹部9について、90°刻みでポイント1、2、3、4における各データを測定し、その平均値をとる(図2(b))。この結果、測定箇所は合計で8箇所になる。図2(b)に示すように、凹部の深さについては、計測箇所1、2、3、4における最も深い箇所から仮固定基板2の表面2bまでの距離Dを深さとする。そして、合計8箇所の平均値を深さの計測値とした。
また、幅Wについては、凹部の内側エッジ9bと外側エッジ9aとを計測し、内側エッジの幅を内径とし、外側エッジの幅を外径とし、内径および外径をそれぞれ円周上の8点(凹部9A、9Bにおいてそれぞれ位置1〜4の4箇所)から円近似する。そして、(外径−内径)÷2を幅とし、2個の凹部における幅の平均値を幅Wの計測値とした。
情報担持凹部の形成位置は特に限定されないが、仮固定基板のレーザー照射面であることが好ましい。また、ウェハーにノッチやオリエンテーションフラットがある場合には、例えば図3(a)、(b)に示すように、ノッチ14やオリエンテーションフラットから所定角度θ離れた位置の縁部付近に設けることが好ましい。本例では、SEMI規格T7-303に準じて、情報担持凹部を形成した。
(情報担持凹部の形成)
透光性アルミナからなる仮固定基板にたいして情報担持凹部を形成するには、特に工法は問わないが、レーザー光照射による加工が好ましい。レーザー加工機にはレーザー光源によって、分別されるが、透光性アルミナへの情報担持凹部形成にはグリーンレーザーやUVレーザー、CO2レーザー、ピコ秒レーザーなどが好ましい。ただし、ガラスに対しては前述のレーザー加工機全てにおいて、容易に対応可能ではあるが、特には透光性アルミナはガラスと異なり非常に固いため、本発明のような微細なパターンを刻印するという観点から、UVレーザーが更に好ましく、またレーザーの波長域は短い方が良く、波長域は400nm以下が特に好ましい。
上述のようなレーザー光を、透光性アルミナからなる仮固定基板にたいして照射する場合、レーザー光のエネルギー密度を高くし、照射時間を長くすると、仮固定基板にクラックや破損が生じやすくなるので、加工が難しい。
(電子部品の形成および剥離プロセス)
以下、仮固定基板上に電子部品を仮固定し、次いで剥離させるプロセスについて述べる。まず、図4(a)に示すように、仮固定基板2の固定面2a上に接着剤層3を設ける。2bはレーザー光の照射面である。
次いで、図4(b)に示すように、仮固定基板2上に半導体基板7を設置し、接着剤層3を硬化させて接着層3Aを形成し、複合基板12を得る。この硬化工程は、接着剤の性質に合わせて行うが、加熱、紫外線照射を例示できる。
次いで、図5(a)に示すように、複合基板12に対して仮固定基板2の照射面2b側から矢印Aのようにレーザー光を照射し、図5(b)に示すように半導体基板7を仮固定基板2から分離する。
図6、図7は他の実施形態に係るものである。
図6(a)に示すように、仮固定基板2の固定面2a上に接着剤層3を設ける。次いで、図6(b)に示すように、仮固定基板2の固定面上に多数の電子部品4を固定し、接着剤層3を硬化させて接着層3Aを形成する。次いで、図7(a)に示すように、樹脂モールド6によって電子部品4を被覆し、隣接する電子部品4間の間隙5にも樹脂モールドを浸透させる。これによって、仮固定基板2上に電子部品4および樹脂モールド6を固定し、複合基板12Aを得る。6aは、電子部品を被覆する被覆層であり、6bは、間隙5を充填する充填部である。
次いで、図7(a)に示すように、複合基板12Aに対して仮固定基板2の照射面2b側から矢印Aのようにレーザー光を照射し、図7(b)に示すように、樹脂モールド6および電子部品4を仮固定基板2から分離する。
(情報担持凹部の読み取り)
情報担持凹部の読み取りについては、仮固定基板にたいして、光を照射することによって、情報凹部を画像認識し、イメージセンサーで読み取る。読み取り用の光源にはLED光が好ましく、またイメージセンサーの画素数は高ければ高い方が良いが、2048×1536画素以上のものが好ましい。好ましいコードリーダーの例として、キーエンス社製のSR-2000が挙げられる。
仮固定基板の全光線透過率は60.0%以上とすることが好ましく、65.0%以上が更に好ましく、70.0%以上が特に好ましい。また、仮固定基板の全光線透過率は、95.0%以下が好ましく,90.0%以下が更に好ましい。
仮固定基板の全光線透過率は、仮固定基板の照射面に入射する入射光の光強度に対する、仮固定基板の固定面から出射する出射光の強度の比率である(出射光の強度/入射光の強度)。JIS規格K7361 に基づいて行った。また、このとき、入射光の波長分布は、複合基板に対して入射させて電子部品を仮固定基板から剥離させるときの入射光の波長分布と同一のものとする。例えば、電子部品の剥離に使用するレーザー光の波長が300nmである場合には、全光線透過率を測定するときの入射光の波長も300nmとする。また、全光線透過率は、分光光度計で測定するものとする。
また、仮固定基板の直線透過率は、5〜85%とすることが好ましく、10〜50%とすることが更に好ましい。
直線透過率は、分光光度計で測定するものとする。
ここでいう直線透過率とは、分光光度計の積分球の開口から9mmの位置に、仮固定基板を置いて測定した、入射光の光強度に対する、積分球に集光された強度の比率である。仮固定基板は入射光に対して、垂直になるように設置した。
本発明においては、仮固定基板の固定面の形状は特に限定されないが、円形、楕円形のような湾曲形状であってよく、あるいは、三角形、四角形、六角形などの多角形であってよい。
仮固定基板の厚みは、0.3〜3.0mmとすることが好ましい。仮固定基板の厚みを0.3mm以上とすることによって、仮固定に好適な機械的強度を確保しやすい。また、仮固定基板の厚みを3.0mm以下とすることによって、好適な全光線透過率を得易くなる。
接着剤としては、両面テープやホットメルト系の接着剤などを例示できる。また、接着剤層を仮固定基板上に設ける方法としては、ロール塗布、スプレー塗布、スクリーン印刷、スピンコートなど種々の方法を採用できる。
半導体基板としては、JEITAもしくはSEMI規格に則ったシリコン基板が好ましい。
また、電子部品を充填するモールド樹脂としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
(実施例1)
以下の成分を混合したスラリーを調製した。
(原料粉末)
・純度99.99%のα−アルミナ粉末 100重量部
・MgO(マグネシア) 250pppm
・ZrO(ジルコニア) 400ppm
・Y(イットリア) 15ppm
(分散媒)
・2-エチルヘキサノール 45重量部
(結合剤)
・PVB樹脂 4重量部
(分散剤)
・高分子界面活性剤 3重量部
(可塑剤)
・DOP 0.1重量部
このスラリーを、ドクターブレード法を用いて焼成後の厚さに換算して0.9mmとなるようテープ状に成形し、焼成後の大きさに換算してφ300mmとなるよう切断した。得られた粉末成形体を、大気中1240℃で仮焼(予備焼成)の後、基板をモリブデン製の板に載せ、水素3:窒素1の雰囲気中で、1800℃で2.5時間保持し、焼成を行った。その後、グラインダーによる研削、ダイヤモンド砥粒によるラップ、CMPリキッドによる研磨を順に行い、0.8mm厚の仮固定基板を得た。
次いで、紫外光レーザー加工機(タカノ株式会社製)を用いて、二次元コード8を仮固定基板の照射面2bに設けた。二次元コードはSEMI規格のT7-0303に基づくものであり、二次元コードのパターンおよび設置位置は図2、図3に示す。また、紫外光レーザーの波長は266nmである。
また、二次元コードの読み取りについてはコードリーダー(キーエンス社製、SR-2000)を用いて行った。10回読み取りを実施し、読み取りできなかった回数をカウントした。
次いで、スピンコートで、仮固定基板上に剥離層(3M社製:Light-to-Heat Conversion)を形成する。また、スピンコートで、シリコンウェハー表面に接着剤(3M社製:LC-5320 F1035)を塗布し、支持基板とシリコンウェハーを貼り合わせる。その後、仮固定基板側からレーザー光をあてて、仮固定基板とシリコンウェハーの剥離を行った。同じ実験を20回繰り返し行った。シリコンウェハーが割れた場合、あるいは、シリコンウェハーと仮固定基板が剥がれなかった場合を不良としてカウントした。結果を表1に示す。
(実施例2〜7、比較例1〜6)
実施例1と同様の仮固定基板を製造し、実施例1と同様にして二次元コード8を形成した。ただし、紫外線レーザー加工機からのレーザー光のエネルギー密度を変化させることによって、二次元コードを構成する情報担持凹部のリング状溝の深さ、幅、アスプクト比を、表1、表2に示すように変更した。そして、得られた各例の仮固定基板について、実施例1と同様にしてシリコンウェハーを張り合わせ、剥離試験を行った。結果を表1、表2に示す。
Figure 2021052053
Figure 2021052053
表1から分かるように、本発明によれば、読み取り失敗率は低く、また剥離時の不良発生も抑制されていた。
一方、表2からわかるように、比較例1では、情報担持凹部の深さ/幅が0.02未満であるので、読み取り不可率が40%に達した。
比較例2では、情報担持凹部の幅が5μm未満であるので、読み取り不可率が90%に達した。
比較例3では、情報担持凹部の幅が30μmを超えているので、剥離時の不良発生率が15%に達した。
比較例4では、情報担持凹部の深さが0.5μm未満であるので、読み取り不可率が80%に達した。
比較例5では、情報担持凹部の深さが3.0μmを超えているので、不良が発生した。
比較例6では、情報担持凹部の深さが0.5μm未満であるので、やはり読み取り不可率が高くなった。


Claims (7)

  1. 電子部品を接着し、仮固定するための固定面と、前記固定面の反対側にある照射面とを備える仮固定基板であって、
    透光性アルミナからなり、画像認識によって読み取り可能な情報を担持する情報担持凹部を備えており、前記情報担持凹部の深さが0.5μm以上、3.0μm以下であり、前記情報担持凹部の幅が5.0μm以上、30.0μm以下であり、かつ前記情報担持凹部の深さの前記幅に対する比率(深さ/幅)が0.02以上であることを特徴とする、仮固定基板。
  2. 前記情報担持凹部がリング状溝であることを特徴とする、請求項1記載の仮固定基板。
  3. 前記情報担持凹部が前記照射面に設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の仮固定基板。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の仮固定基板、および前記仮固定基板の前記固定面に接着された電子部品を備えていることを特徴とする、複合基板。
  5. 前記固定面に対して接着された半導体基板を備えており、この半導体基板に前記電子部品が形成されていることを特徴とする、請求項4記載の複合基板。
  6. 前記固定面に対して接着された樹脂モールドを備えており、この樹脂モールド内に前記電子部品が固定されていることを特徴とする、請求項4記載の複合基板。
  7. 請求項4〜6のいずれか一つの請求項に記載の複合基板に対して前記仮固定基板の前記照射面側からレーザー光を照射することによって、前記電子部品から前記仮固定基板を剥離させることを特徴とする、電子部品の剥離方法。
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