JP2021050862A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】快適な空調空間を利用者に提供できる空気調和機等を提供する。【解決手段】空気調和機は、室内機と、検出部と、予測部とを有する。室内機は、空調空間に吹き出される空気の方向を変える風向板を有する。検出部は、前記空調空間が分割された複数のエリアの温度分布を定期的に検出する。予測部は、冷房運転時と暖房運転時とで異なるパラメータで学習した学習モデルと、少なくとも2つの前記空調空間の温度分布とを用いて、一番最後に検出した温度分布の検出時点から所定時間後の前記空調空間内の温度ムラを予測する。【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機に関する。
例えば、赤外線センサを用いて室内機が設置された空調空間内の各所の温度に差のある状態である温度ムラを検出し、検出した温度ムラを解消するために室内機の運転/停止や室内機における風量・風向制御等を行う空気調和機が提案されている(特許文献1)。
特開平8−128704号公報
しかしながら、上述した空気調和機では、温度ムラを検知してからこの温度ムラを解消する制御を開始するため、温度ムラを解消するまでに時間を要する。このため、温度ムラが解消するまでの間は、当該温度ムラが生じている箇所に存在する利用者が暑いもしくは寒いと感じて不快感を感じる場合があった。
本発明ではこのような問題に鑑み、快適な空調空間を利用者に提供できる空気調和機及び温度ムラ解消方法を提供することを目的とする。
本発明の空気調和機は、室内機と、検出部と、予測部とを有する。室内機は、空調空間に吹き出される空気の方向を変える風向板を有する。検出部は、前記空調空間が分割された複数のエリアの温度分布を定期的に検出する。予測部は、冷房運転時と暖房運転時とで異なるパラメータで学習した学習モデルと、少なくとも2つの前記空調空間の温度分布とを用いて、一番最後に検出した温度分布の検出時点から所定時間後の前記空調空間内の温度ムラを予測する。
本発明の空気調和機は、快適な空調空間を利用者に提供できる。
図1は、本実施例の空気調和システムの一例を示す説明図である。 図2は、検出部が測定する空調空間の温度分布エリアの一例を示す説明図である。 図3は、アダプタの構成の一例を示すブロック図はある。 図4は、サーバ装置の構成の一例を示すブロック図である。 図5は、運転履歴データの内容の一例を示す説明図である。 図6は、温度ムラ予測モデルに使用する各温度分布の一例を示す説明図である。 図7は、室内機の制御テーブルの一例を示す説明図である。 図8は、冷房運転時の温度ムラ有無の判定時に使用する温度分布エリアの一例を示す説明図である。 図9は、暖房運転時の温度ムラ有無の判定時に使用する温度分布エリアの一例を示す説明図である。 図10は、更新処理に関わるサーバ装置内のCPUの処理動作の一例を示すフローチャートである。 図11は、送信処理に関わるアダプタ内のCPUの処理動作の一例を示すフローチャートである。 図12は、制御処理に関わる室内機内の制御部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて、本願の開示する空気調和機及び温度ムラ解消方法の実施例を詳細に説明する。尚、本実施例により、開示技術が限定されるものではない。また、以下に示す各実施例は、矛盾を起こさない範囲で適宜変形しても良い。
図1は、本実施例の空気調和システム1の一例を示す説明図である。図1に示す空気調和システム1は、室内機2と、アダプタ3と、アクセスポイント4と、サーバ装置5と、中継装置6と、通信端末7と、通信網8とを有する。
室内機2は、例えば、室内に配置され、室内の空気を加熱又は冷却する空気調和機の一部である。尚、室内機2の利用者は、リモコン9の操作により室内機2を遠隔操作することが可能である。室内機2は、本体2Aと、当該本体2Aを制御する制御部2Bと、検出部2Cと、制御テーブル2Dとを有する。本体2Aは、室内ファン、膨張弁、室内熱交換器、風向板などの各装置が筐体に格納されたものである。制御部2Bは、上述した室内ファンや膨張弁や風向板を制御する。制御部2Bは、膨張弁の開度を調整して、利用者が所望する空調能力を発揮させるために必要となる量の冷媒を室内熱交換器に流し、室内ファンを駆動して室内熱交換器で冷媒と熱交換を行った室内空気を、風向板を制御して偏向させて空調空間に吹き出させる。これにより、空調空間の暖房、冷房、除湿が行われる。
検出部2Cは、室内機2が据え付けられた空調空間の床面の輻射温度を測定する輻射センサである。検出部2Cは、空調空間の床面を複数のエリアに分割した、例えば、図2に示すように9個のエリアA1〜A9の各々の輻射温度を検出する。尚、図2において、室内機2の吹出口から見て手前側のエリアをエリアA1〜A3、室内機2の吹出口から見て奥側のエリアをエリアA7〜A9、手前側のエリアと奥側のエリアとの間の中間のエリアをエリアA4〜A6とする。また、エリアA1、A4、A7は、室内機2の吹出口から見て左(L:Left)方向のエリア、エリアA3、A6、A9は、室内機2の吹出口から見て右(R:Right)方向のエリア、エリアA2、A5、A8は、室内機2の吹出口から見て中央(C:Center)方向のエリアとする。
本実施形態では、検出部2Cが検出した各エリアA1〜A9の輻射温度を、エリアA1〜A9の各々に対応する空間(各エリアA1〜A9の上方の空間)の温度分布とみなして、後述する温度ムラの判定を行う。
アダプタ3は、室内機2とアクセスポイント4との間を無線通信で接続する通信機能と、室内機2をAI制御する制御機能とを有する。アダプタ3は、室内機2毎に設けられるものである。アクセスポイント4は、例えば、WLAN(Wireless Local Area Network)等を使用してアダプタ3と通信網8とを無線通信で接続する装置である。通信網8は、例えば、インターネット等の通信網である。サーバ装置5は、アダプタ3のAIが室内機2を制御する際に使用する学習モデルを生成する機能や、運転履歴データ等を記憶するデータベース等を有する。サーバ装置5は、例えば、データセンタに配置される。
中継装置6は、通信網8と通信で接続すると共に、サーバ装置5と通信で接続する機能を有する。中継装置6は、サーバ装置5における学習モデルの生成又は学習モデルの更新に使用する運転履歴データ等を、室内機2からアダプタ3および通信網8経由で受信してサーバ装置5に送信する。また、中継装置6は、サーバ装置5で生成又は更新した学習モデルを通信網8経由でアダプタ3に送信する。中継装置6は、例えば、データセンタ等に配置される。
中継装置6は、第1の中継部6Aと、第2の中継部6Bと、第3の中継部6Cとを有する。第1の中継部6Aは、アダプタ3とサーバ装置5との間でAI制御に関わる各種データを中継する。具体的には、第1の中継部6Aは、アダプタ3から通信網8経由で受信した学習モデルの生成又は更新に使用する運転履歴データ等をサーバ装置5に送信すると共に、サーバ装置5が生成又は更新した学習モデルを通信網8経由でアダプタ3に送信する。第2の中継部6Bは、利用者が外出先から後述する通信端末7を使用して設定した室内機2の運転条件(冷房/暖房といった運転モードや設定温度など)をアクセスポイント4および通信網8経由で受信し、これを室内機2に通信網8およびアクセスポイント4およびアダプタ3経由で送信する。第3の中継部6Cは、例えば、通信網8を経由して天気予報等の外部データを受信し、受信した外部データをサーバ装置5に送信する。また、第3の中継部6Cは、受信した外部データを通信網8およびアクセスポイント4経由でアダプタ3に送信する。
図3は、アダプタ3の構成の一例を示すブロック図である。図3に示すアダプタ3は、第1の通信部11と、第2の通信部12と、記憶部13と、CPU(Central Processing Unit)14とを有する。第1の通信部11は、室内機2内の制御部2Bと通信で接続される、例えば、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等の通信IF(Interface)である。第2の通信部12は、アクセスポイント4と通信で接続される、例えば、WLAN等の通信IF等である。記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を有し、データやプログラム等の各種情報を格納する。CPU14は、アダプタ3全体を制御する。
記憶部13は、室内機2から取得した運転履歴データを一時記憶する運転履歴メモリ13Aと、サーバ装置5から取得した、学習モデルを記憶するモデルメモリ13Bと、外部データを記憶する外部メモリ13Cとを有する。
CPU14は、取得部14Aと、送信部14Bと、受信部14Cと、設定部14Dと、予測制御部14E(本発明の予測部に相当)とを有する。取得部14Aは、室内機2から所定周期、例えば、5分毎の取得タイミングで運転履歴データを取得する。取得部14Aは、5分周期で取得した運転履歴データを運転履歴メモリ13Aに記憶する。なお、運転履歴データについては、後に図5を用いて詳細に説明する。
送信部14Bは、運転履歴メモリ13Aに記憶している運転履歴データを、アクセスポイント4に送信し、アクセスポイント4は、受信した運転履歴データを通信網8を介して中継装置6に送信し、中継装置6の第1の中継部6Aは、受信した運転履歴データをサーバ装置5に送信する。受信部14Cは、サーバ装置5から、例えば、図2に示すエリアA1〜A9の温度ムラを予測するための温度ムラ予測モデル等の学習モデルを受信する。具体的には、サーバ装置5は中継装置6に学習モデルを送信し、中継装置6の第1の中継部6Aは受信した学習モデルを通信網8を介してアクセスポイント4に送信し、アクセスポイント4は受信した学習モデルをアダプタ3の受信部14Cに送信する。なお、受信部14Cは、受信した学習モデルをモデルメモリ13Bに記憶する。設定部14Dは、モデルメモリ13Bに記憶している学習モデルを予測制御部14Eに適用する。
予測制御部14Eは、例えば、室内温度の安定した状態で、モデルメモリ13Bに記憶中の温度ムラ予測モデルに基づき、室内機2の制御部2Bを制御する。尚、室内温度の安定した状態とは、室内温度(各エリアA1〜A9の輻射温度ではなく、空調空間全体の温度)と室内機2の設定温度との温度差が所定閾値、例えば、±0.5以内の場合である。尚、説明の便宜上、予測制御部14Eは、学習モデルに基づき、室内機2内の制御部2Bを制御する場合を例示したが、予測制御部14Eは、学習モデルに基づき、室内機2の本体2Aを直接的に制御しても良い。また、予測制御部14Eは、学習モデルに基づく制御態様を制御部2Bに送信する。つまり、予測制御部14Eが、制御部2Bを介して本体2Aを間接的に制御するようにしても良く、適宜変更可能である。
図4は、サーバ装置5の構成の一例を示すブロック図である。図4に示すサーバ装置5は、複数台の室内機2に備えられるアダプタ3と、中継装置6を介して通信を行うものであり、通信部31と、記憶部32と、CPU33とを有する。通信部31は、中継装置6と通信接続する通信IFである。記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、ROMやRAM等を有し、データやプログラム等の各種情報を記憶する。CPU33は、サーバ装置5全体を制御する。
サーバ装置5内の記憶部32は、データメモリ32Aと、モデル記憶部32Bとを有する。データメモリ32Aは、各アダプタ3から受信した各室内機2の運転履歴データを室内機2毎に記憶する。尚、後述するように、各室内機2は、室内機2を識別するための空気調和機IDを保有しており、各室内機2が運転履歴データを送信する際は、この空気調和機IDも併せて送信している。そして、各室内機2から運転履歴データを受信したサーバ装置5は、受信した信号に含まれる空気調和機ID毎に運転履歴データをデータメモリ32Aに記憶する。モデル記憶部32Bは、サーバ装置5で生成又は更新した学習モデルを記憶する。サーバ装置5内のCPU33は、モデル学習部33Aと、受信部33Bと、送信部33Cとを有する。
モデル学習部33Aは、複数の室内機2のアダプタ3からアクセスポイント4、通信網8、及び、中継装置6を経由して、各々の運転履歴データを受信する。そして、モデル学習部33Aは、各アダプタ3からのデータメモリ32Aに記憶中のN週間分(例えば、3週間分)の運転履歴データを使用して学習し、学習結果に基づき、室内機2毎に学習モデルを生成又は更新する。学習モデルには、例えば、本実施形態で説明する室内のエリアA1〜A9の温度ムラを予測する温度ムラ予測モデルがある。
そして、モデル学習部33Aは、新たに生成した学習モデル又は既存の学習モデルを更新した学習モデルをモデル記憶部32Bに記憶する。受信部33Bは、アクセスポイント4および通信網8および中継装置6を介して各アダプタ3から運転履歴データ等を受信する。送信部33Cは、中継装置6、通信網8及びアクセスポイント4を介して、モデル学習部33Aにて室内機2毎に新たに生成した学習モデル又は既存の学習モデルを更新した学習モデルを各室内機2のアダプタ3に送信する。
なお、室内機2は図示しない室外機と冷媒配管で接続されており、室外機には、室外ファンや圧縮機等が備えられている。また、通信端末7は、利用者のスマートフォン等の端末装置である。
図5は、運転履歴データの内容の一例を示す説明図である。運転履歴データには、例えば、運転状態、運転モード、設定温度、室内温度、室内湿度、風量、風向、人感センサ、温度分布、室内熱交温度、室外温度等である。
運転状態とは、室内機2の運転のON−OFF状態である。運転モードは、室内機2の冷房や暖房等の動作モードである。設定温度は、室内機2を使用する室内の室内目標温度である。室内温度は、室内機2を使用する室内の実際の温度、例えば、室内熱交換器の熱交温度である。室内湿度は、室内機2を使用する室内の実際の湿度である。風量は、室内機2から吹き出される空調空気の風量である。尚、風量は、例えば、室内機2の室内ファンの回転数で表すものである。風向は、室内機2から吹き出される空調空気の風向きである。尚、風向きは、室内機2の吹出口側から見て左方向(L)、中央方向(C)及び右方向(R)の3種類の風向きがある。人感センサは、室内の人の有無や活動量のセンサによる検出結果である。温度分布は、室内の床や壁の温度の室内機2の輻射センサによる検出結果である。尚、温度分布は、図2に示す、例えば、9個のエリア“A1”〜“A9”のエリア毎の床面の輻射温度の温度分布である。室内熱交温度は、室内機2の本体2Aの一部をなす図示しない室内熱交換器の温度である。室外温度は、図示しない室外機の温度センサで検出した外気温度である。アダプタ3は、室内機2を経由して室外機の温度センサで検出した室外温度を収集する。尚、図示しないが、運転履歴データには、例えば、データ取得時の年月日時分秒であるタイムスタンプ、室内機2等の空気調和機を識別するために室内機2に付与する空気調和機ID、アダプタ3が通信網8およびアクセスポイント4経由で取得した天気予報データから収集した時間毎の雲量もある。
本実施形態の温度ムラ予測モデルを生成又は更新する場合には、運転履歴データのうちの温度分布、室内温度、設定温度、室外温度、タイムスタンプ、雲量等の運転履歴データを学習のためのパラメータとして使用する。なお、使用するパラメータについては、後に詳細に説明する。
温度ムラ予測モデルは、5分毎に実測した各エリアA1〜A9の輻射温度(以降、温度分布と記載する)のうち、直近の3回分の温度分布の実測値を用いて、一番最後に温度分布を実測した時点から所定時間後、例えば、10分先の温度ムラを予測する学習モデルである。図6は、温度ムラ予測モデルに使用する各温度分布の一例を示す説明図である。直近3回分の温度分布の実測値とは、図6に示すように、室内機2から5分毎に取得した温度分布の実測値のうち、現在の温度分布の実測値、現在から5分前の温度分布の実測値、及び、現在から10分前の温度分布の実測値である。
アダプタ3の予測制御部14Eは、温度ムラ予測モデルに、直近3回分の温度分布の実測値を適用して、一番最後に温度分布を実測した時点から所定時間後、例えば、10分先の各エリアA1〜A9に対応する空調空間の温度ムラを予測する。アダプタ3の送信部14Bは、予測制御部14Eで予測した温度ムラの予測結果を室内機2の制御部2Bに送信する。
室内機2の制御部2Bは、アダプタ3から所定時間後の温度ムラの予測結果を受信する。また、制御部2Bは、検出部2Cを通じて現在の温度分布の実測値を取得する。制御部2Bは、取得した実測値の温度分布を用いて、現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間における温度ムラの有無を判定する。制御部2Bは、10分後の温度ムラの有無の予測結果と、実測値の温度分布を用いて判定した現在の温度ムラの有無の判定結果とに基づき、風向板の向きを制御して室内機2から吹き出される空調空気を偏向させる。具体的には、温度ムラがあると判定した場合は、温度ムラがあるエリアに空調空気が向かうように風向板を動作させて温度ムラを解消し、温度ムラがない場合は、室内機2の据え付け位置に対して空調空間の中央方向に空調空気が向かうように風向板を動作する。なお、風向板の動作は所定時間、例えば40分毎に行う。言い換えれば、一度風向板を動作させた後40分間は風向板の向きを変更しない。その理由としては、頻繁に風向板を切換えた場合に利用者に違和感や不快感を与える虞があるためである。
図7は、本実施形態における室内機2の制御テーブル2Dを示す説明図である。図7に示す制御テーブル2Dは、温度分布の実測値による温度ムラの判定結果と、温度ムラ予測モデルによる温度ムラの予測結果と、風向制御内容とを対応付けている。温度分布の実測値による温度ムラ判定結果は、温度分布の実測値から温度ムラの有無を判定した制御部2Bの判定結果である。温度ムラの予測結果は、温度ムラ予測モデルが予測した所定時間後の温度ムラの予測結果である。風向制御内容は、室内機2の風向板の向きを制御するための制御内容である。
制御部2Bは、例えば、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラあり」、温度ムラの予測結果が「温度ムラあり」の場合、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。尚、実測値による温度ムラ判定結果が、例えば、室内機2のL方向(図2のエリアA1/A4/A7)の温度ムラがあるという結果である場合、L方向に風向板を向けて空調空気を送る。
制御部2Bは、例えば、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラあり」、温度ムラの予測結果が「温度ムラなし」の場合、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。
制御部2Bは、例えば、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラなし」、温度ムラの予測結果が「温度ムラあり」の場合、温度ムラの予測結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。
制御部2Bは、例えば、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラなし」、温度ムラの予測結果が「温度ムラなし」の場合、風向板の向きを室内中央方向に向けるように制御する。
次に、図8および図9を用いて、制御部2Bが行う、温度分布の実測値における温度ムラ有無の判定方法について、具体的に説明する。この温度ムラ有無の判定方法は、室内機2の冷房運転時と暖房運転時とで異なる。
まず、冷房運転時の温度ムラ有無の判定方法について説明する。図8は、冷房運転時の温度ムラ有無の判定時に使用する温度分布エリアの一例を示す説明図である。冷房運転では、風向板は水平方向に向けられるが、室内機2から吹き出された冷たい空気は床に向かって下降するため、吹き出された冷たい空気は、図8に示すA4、A5及びA6(以降、対象エリアと記載する)に到達する。従って、冷房運転時における制御部2Bでは、温度分布の全エリアA1〜A9の各温度のうち、室内機2から吹き出された冷たい空気が到達するエリアA4、A5及びA6を対象エリアとし、これら対象エリアA4、A5及びA6の各温度を用いて温度ムラ有無の判定に用いる。
次に、制御部2Bは、対象エリアA4、A5及びA6の各温度から最小値の温度を選択する。そして、制御部2Bは、対象エリアA4、A5、A6毎に、その温度と最小値とを比較し、対象エリア毎の温度と最小値との温度差が所定温度、例えば、1.25℃以上の場合、対象エリアが最小値のエリアよりも温度が高く、当該対象エリアに温度ムラ有りと判定する。また、制御部2Bは、対象エリア毎の輻射温度と最小値との温度差が1.25℃未満の場合、温度ムラなしと判定する。
次に、暖房運転時の温度ムラ有無の判定方法について説明する。図9は、暖房運転時の温度ムラ有無の判定時に使用する温度分布エリアの一例を示す説明図である。暖房運転では、室内機2から吹き出された暖かい空気は天井に向かって上昇する。そこで、暖房運転時は、吹き出された暖かい空気を床面にできる限り到達させるために、風向板は下向きとされる。このとき、吹き出された暖かい空気は、エリアA1〜A9にまんべんなく行き渡るため、暖房運転時は、エリアA1〜A9のすべてが、温度ムラ有無の判定に用いる対象エリアとなる。
まず、制御部2Bでは、温度分布の全エリアA1〜A9を、Lエリア群(A1、A4、A7)、Cエリア群(A2、A5、A8)及びRエリア群(A3、A6、A9)の3つのエリア群に分割する。次に、制御部2Bは、エリアA1〜A9の各温度の平均温度を算出する。次に、制御部2Bは、Lエリア群(A1、A4、A7)の各エリアの温度のうち、最小値の温度をLエリア群の最小温度とする。更に、制御部2Bは、Cエリア群(A2、A5、A8)の各エリアの温度のうち、最小値の温度をCエリア群の最小温度とする。更に、制御部2Bは、Rエリア群(A3、A6、A9)の各エリアの温度のうち、最小値の温度をRエリア群の最小温度とする。そして、制御部2Bは、エリア群毎に、各エリア群の最小温度と平均温度とを比較し、各エリア群において最小温度と平均温度との温度差が1.25℃以上の場合、対象エリア群の最小温度が平均温度よりも低く、当該エリア群内に温度ムラ有りと判定する。また、制御部2Bは、各エリア群において最小温度と平均温度との温度差が1.25℃未満の場合、各エリア群で温度ムラなしと判定する。
制御部2Bは、以上に説明した方法で、冷房運転時と暖房運転時のそれぞれの場合に、温度分布の実測値を用いた現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間における温度ムラの有無を判定する。
冷房運転時に、制御部2Bが、温度分布の実測値を用いた現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間における温度ムラの有無を判定する場合、温度分布の実測値における対象エリアA4、A5及びA6毎の温度と対象エリアA4、A5及びA6の各温度のうちの最小値とを比較し、対象エリアA4、A5及びA6毎の温度と最小値との温度差が1.25℃以上であるエリアが少なくとも1つ存在する場合に、現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間で温度ムラ有りと判定する。また、制御部2Bは、全ての対象エリアA4、A5及びA6で温度と最小値との温度差が1.25℃未満である場合に、現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間で温度ムラなしと判定する。つまり、制御部2Bは、各エリアの内、少なくとも2つのエリア間で温度差がある場合、対象エリアの温度が最小値のエリアの温度よりも高いため、温度ムラ有りと判定する。そして、制御部2Bは、温度ムラ有りと判定された場合、温度ムラが発生しているエリアに空調気流が供給されるように、風向板を制御する。
暖房運転時に、制御部2Bが、温度分布の実測値を用いた現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間における温度ムラの有無を判定する場合、温度分布の実測値における対象エリア群毎の温度のうちの各最小値と平均温度との温度差が1.25℃以上であるエリアが少なくとも1つ存在する場合に、現在の各エリアA1〜A9に対応する空調空間で温度ムラ有りと判定する。また、制御部2Bは、全ての対象エリア群毎の各最小値と平均温度との温度差が1.25℃未満である場合に、現在各エリアA1〜A9に対応する空調空間で温度ムラなしと判定する。つまり、制御部2Bは、各エリア群の内、少なくとも2つのエリア群間で温度差がある場合、対象エリア群の最小温度が平均温度よりも低いため、温度ムラ有りと判定する。そして、制御部2Bは、温度ムラ有りと判定された場合、温度ムラが発生しているエリアに空調気流が供給されるように、風向板を制御する。
以上説明したように、空調空間における温度ムラの有無を判定する際に、冷房運転時と暖房運転時とは、判定に使用する対象エリアが異なる。このため、温度ムラ予測モデルを学習もしくは更新する際に使用する際のパラメータが、以下に説明するように冷房運転時と暖房運転時とで異なる。
冷房運転時の温度ムラ予測モデルの学習に使用するパラメータとしては、(室外温度−室内温度)、設定温度、温度分布の実測値、室内機2から見て左(L)方向、中央(C)方向及び右(R)方向へ運ばれる相当熱量、時刻フラグ及び雲量等がある。温度分布の実測値は、検出部2Cがエリア“A1”〜“A9”のエリア毎に検出した温度である。LCRへ運ばれる相当熱量相当とは、例えば、熱交温度と吸込温度とファン回転数と現在の風向板の方向を用いて算出できる。吸込温度は室内機2に吸い込まれる室内空気の温度、風向比は室内機2の吹出口全体に対する風向き方向毎の風向比率(L:C:R)である。尚、冷房運転時の温度ムラ予測モデルに使用するパラメータとして(室外温度−室内温度)を使用する理由は、日射熱の影響を反映するためである。
暖房運転時の温度ムラ予測モデルの学習に使用するパラメータには、例えば、室外温度、検出部2Cで検出した床面の輻射温度の平均値、温度分布の実測値、LCRへ運ばれる相当熱量、時刻フラグ及び雲量等がある。輻射温度の平均値は、エリア“A1”〜“A9”の検出部2Cで検出した温度の平均値である。尚、暖房運転時の温度ムラ予測モデルの生成に輻射温度の平均値を用いるのは、暖房運転時は室内機2から吹き出された暖かい空気が天井に向かって上昇することに起因してエリア毎の床温度が変化しやすい、すなわちエリア毎に床温度の違いが出やすいことを加味するためである。
尚、暖房運転時に制御部2Bが温度ムラの有無を判定する場合、各エリアA1〜A9における実測した温度のうちの最大値と最小値との温度差が第1の所定温度、例えば、15℃以上の場合、空調空間内に別の熱源(例えば、ガスファンヒータなどの暖房機)があると判断する。更に、制御部2Bは、空調空間内に別の暖房機があると判断した場合、その判断結果をアダプタ3に通知する。アダプタ3は、空調空間内に別の暖房機があるとする判断結果を受信した場合、この際の直近3回分の実測値の温度分布を用いての温度ムラを予測しない。更に、アダプタ3は、制御部2Bから受信した判断結果をサーバ装置5に送信する。サーバ装置5は、空調空間内に別の暖房機が無くなったと判断されるまで、空調空間内に別の暖房機がある状態で受信した5分周期の運転履歴データを温度ムラ予測モデルの学習(生成)もしくは更新に使用しない。
尚、制御部2Bは、上述した方法で空調空間内に別の暖房機があると判断された後、空調空間の温度分布内の温度の最大値と最小値との温度差が第1の所定温度、例えば、15℃未満となった場合、空調空間内に別の暖房機が無くなったと判断し、その判断結果をアダプタ3経由でサーバ装置5に送信する。
次に、本実施例の空気調和システム1の動作について説明する。図10は、学習モデルの更新処理に関わるサーバ装置5内のCPU33の処理動作の一例を示すフローチャートである。なお、CPU33は、空気調和システム1が設置されて起動した時点からN週間後までに取得した運転履歴データ、つまり、N週間分の運転履歴データを使用して温度ムラ予測モデルを生成し、その後は、CPU33が新しい運転履歴データを取得する度にこれを含めたN週間分の運転履歴データを使用して温度ムラ予測モデルを更新する。
本実施形態の空気調和システム1において、サーバ装置5内のCPU33の受信部33Bは、アダプタ3から運転履歴データを受信したか否かを判定する(ステップS11)。受信部33Bは、運転履歴データを受信した場合(ステップS11:Yes)、受信した運転履歴データをデータメモリ32Aに記憶する(ステップS12)。
アダプタ3から運転履歴データを受信すると、モデル学習部33Aは、データメモリ32Aに記憶中の運転履歴データに基づき、温度ムラ予測モデルを更新する(ステップS13)。モデル学習部33Aは、運転履歴データの内、(室外温度−室内温度)、設定温度、温度分布の実測値、LCRへ運ばれる相当熱量、時刻フラグ及び雲量等を用いて冷房運転時の温度ムラ予測モデルを更新する。また、モデル学習部33Aは、運転履歴データの内、室外温度、輻射温度の平均値、温度分布の実測値、LCRへ運ばれる相当熱量、時刻フラグ及び雲量等を用いて暖房運転時の温度ムラ予測モデルを更新する。尚、説明の便宜上、ステップS13では、モデル学習部33Aが、データメモリ32Aに記憶中の運転履歴データに基づき温度ムラ予測モデルを更新する場合を例示したが、新たに取得した運転履歴データが前回の温度ムラ予測モデルの生成に使用した運転履歴データとほぼ同じであった場合は、温度ムラ予測モデルを更新しない。
モデル学習部33Aは、記憶部32Bに更新した温度ムラ予測モデルを記憶させる(ステップS14)。更に、CPU33内の送信部33Cは、温度ムラ予測モデルをアダプタ3に送信し(ステップS15)、図10に示す処理動作を終了する。また、受信部33Bは、運転履歴データを受信したのでない場合(ステップS11:No)、図10に示す処理動作を終了する。
以上説明したように、サーバ装置5は、アダプタ3から取得した運転履歴データを用いて学習モデルを生成又は更新する。その結果、サーバ装置5は、学習モデルの精度を高く維持できる。
尚、説明の便宜上、例えば、運転履歴データがN週間分の場合に温度ムラ予測モデルを生成又は更新する場合を例示したが、N週間分や温度分予測モデルに限定されるものではなく、運転履歴データの記憶量に応じて学習モデルも適宜変更可能である。
図11は、室内機2への温度ムラ予測結果の送信処理に関わるアダプタ3内のCPU14の処理動作の一例を示すフローチャートである。図11においてアダプタ3内のCPU14内の取得部14Aは、最後に取得した温度分布の実測値を含めて過去3回分、つまり、直近3回分の温度分布の実測値を取得したか否かを判定する(ステップS21)。尚、取得した直近3回分の温度分布の実測値は、記憶部13の外部メモリ13Cに記憶される。
CPU14内の予測制御部14Eは、直近3回分の温度分布の実測値を取得した場合(ステップS21:Yes)、取得した直近3回分の温度分布の実測値を温度ムラ予測モデルに適用して、所定時間後の空調空間の温度ムラを予測する(ステップS22)。更に、予測制御部14Eは、温度ムラの予測結果を外部メモリ13Cに記憶する(ステップS23)。更に、CPU14内の送信部14Bは、温度ムラの予測結果を室内機2に送信し(ステップS24)、図11に示す処理動作を終了する。予測制御部14Eは、直近3回分の温度分布の実測値を取得しなかった場合(ステップS21:No)、図11に示す処理動作を終了する。
以上説明したように、アダプタ3は、直近3回分の温度分布の実測値を温度ムラ予測モデルに適用して所定時間後の温度ムラを予測し、温度ムラの予測結果を室内機2に送信する。その結果、室内機2は、10分先の温度ムラの予測結果を用いて次に説明する風向板の制御が行える。
図12は、温度ムラの有無の判定およびこの判定結果に基づく風向板の制御に関わる室内機2の制御部2Bの処理動作の一例を示すフローチャートである。図12において、室内機2の制御部2Bは、現在の空調空間全体の温度である室内温度を検出し(ステップS31)、現在の室内温度と設定温度との温度差が±0.5℃以内であるか否かを判定する(ステップS32)。制御部2Bは、現在の室内温度と設定温度との温度差が±0.5℃以内の場合(ステップS32:Yes)、室内温度が安定した状態と判断し、空調空間内の温度ムラの予測結果をアダプタ3から受信したか否かを判定する(ステップS33)。
制御部2Bは、図11のフローチャートにおけるステップS22の処理でアダプタ3が求めた空調空間内の温度ムラの予測結果をアダプタ3から受信した場合(ステップS33:Yes)、温度分布の実測値を取得する(ステップS34)。更に、制御部2Bは、取得した温度分布の温度ムラの有無を判定する(ステップS34A)。
次に、制御部2Bは、制御テーブル2Dを参照し、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果を使用するか否かを判定する(ステップS35)。制御部2Bは、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果を使用する場合(ステップS35:Yes)、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果に基づき、風向板を制御(風向制御)する(ステップS36)。
制御部2Bは、風向板を制御した後、第1の所定時間タイマをスタートする(ステップS37)。ここで、第1の所定時間は、風向板の向きを切替制御した後、風向板の向きが頻繁に切り替わるのを防止するための時間であり、例えば、40分である。利用者は、風向板の向きが頻繁に切り替わることで違和感を感じたり、不快に感じる場合があるため、風向板の向きが制御された直後から第1の所定時間を経過するまでは、風向板の動作を抑制する。
制御部2Bは、S37でタイマをスタートしてから第1の所定時間が経過したか、つまり、第1の所定時間タイマがタイムアップしたか否かを判定する(ステップS38)。制御部2Bは、第1の所定時間タイマがタイムアップしていない場合(ステップS38:No)、ステップS38に処理を戻して第1の所定時間タイマがタイムアップするのを待つ。一方、制御部2Bは、第1の所定時間タイマがタイムアップした場合(ステップS38:Yes)、第1の所定時間タイマをリセットし(ステップS39)、ステップS31に処理を戻す。
尚、制御部2Bは、現在の室内温度と設定温度との温度差が±0.5℃以内でない場合(ステップS32:No)、又は、温度ムラの予測結果をアダプタ3から受信しなかった場合(ステップS33:No)は、風向板の向きを中央に向けて、ステップS31の処理を戻す。
ステップS35において、制御部2Bは、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果を使用しない場合(ステップS35:No)、温度ムラの予測結果を使用するか否かを判定する(ステップS40)。制御部2Bは、温度ムラの予測結果を使用する場合(ステップS40:Yes)、温度ムラの予測結果に基づき、風向板を制御し(ステップS41)、第1の所定時間タイマをスタートすべく、ステップS37の処理に戻る。
また、制御部2Bは、温度ムラの予測結果を使用しない場合(ステップS40:No)、風向板の風向きを固定し(ステップS42)、第1の所定時間タイマをスタートすべく、ステップS37の処理に戻る。
以上説明したように、室内機2は、室内温度と設定温度との温度差が±0.5℃以内、かつ、アダプタ3から温度ムラの予測結果を受信した場合、温度分布の実測値に基づき、温度ムラを判定する。その結果、室内機2は、所定時間後の温度ムラの予測結果と、温度分布の実測値による温度ムラの判定結果とを得る。
室内機2は、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラあり」、かつ、温度ムラの予測結果が「温度ムラあり」の場合、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。その結果、現在生じている空調空間の温度ムラを迅速に解消できる。
室内機2は、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラあり」、かつ、温度ムラの予測結果が「温度ムラなし」の場合、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。その結果、現在生じている空調空間の温度ムラを優先的に解消できる。
室内機2は、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラなし」、かつ、温度ムラの予測結果が「温度ムラあり」の場合、温度ムラの予測結果に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する。その結果、将来に空調空間で発生すると予測される温度ムラを予防でき、使用者が感じる温度ムラに起因する不快感を低減できる。
室内機2は、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラなし」、かつ、温度ムラの予測結果が「温度ムラなし」の場合、風向板の向きを空調空間の中央方向に向けるように制御する。これにより、空調空間の気流を撹拌して温度ムラ発生を適切に予防できる。
本実施例の空気調和システム1は、冷房運転時と暖房運転時とで異なるパラメータで学習した学習モデルと、少なくとも2つの空調空間の温度分布とを用いて、一番最後に検出した温度分布の検出時点から所定時間後の温度ムラを予測する。その結果、所定時間後の温度ムラを予測できる。
更に、空気調和システム1は、温度ムラの予測結果から温度ムラがあることが予想される場合に、この温度ムラが発生しないように、風向板を先回りで制御する。その結果、温度ムラを先回りして解消することができ、快適な空調空間を利用者に提供できる。
空気調和システム1は、第1の所定時間(40分)毎に検出した空調空間の温度分布から温度ムラが生じていると判定された場合に、現在生じている温度ムラが解消するように、風向板を制御する。その結果、現在生じている温度ムラを迅速に解消でき、快適な空調空間を利用者に提供できる。
更に、空気調和機は、温度分布内に温度ムラがなく、かつ、所定時間後の空調空間内に温度ムラが生じていると予測した場合に、所定時間後の温度ムラが解消するように風向板を制御する。その結果、将来発生する温度ムラを先回りして解消でき、快適な空調空間を利用者に提供できる。
尚、本実施例のアダプタ3は、室内機2の運転履歴データを中継装置6経由でサーバ装置5に送信する場合を例示したが、運転履歴データを、中継装置6を経由することなく、そのまま、サーバ装置5に送信しても良く、適宜変更可能である。
また、図12に示すステップS32の現在の室内温度と設定温度との温度差が±0.5℃以内であるか否かを判定する処理を例示したが、温度差の閾値は±0.5℃に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、制御部2Bは、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果が「温度ムラあり」、温度ムラの予測結果が「温度ムラあり」の場合、温度分布の実測値による温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御する場合を例示した。しかしながら、温度分布の実測値による温度ムラ判定結果及び温度ムラの予測結果両方に基づき、温度ムラを解消する方向に風向板の向きを制御しても良い。
また、制御部2Bが、温度分布の実測値に基づき温度ムラの有無を判定する場合を例示したが、温度ムラの有無の判定をアダプタ3側で実行しても良く、適宜変更可能である。
温度ムラ予測モデルは、直近3回の温度分布の実測値に基づき、空調空間内の温度ムラする場合を例示したが、直近3回の温度分布の実測値に限定されるものではなく、直近1回や、直近2回、直近3回以上でも良く、適宜変更可能である。更に、予測する温度ムラも10分先に限定されるものではなく、例えば、直近温度分布の検出時点から15分先の温度分布でも良く、適宜変更可能である。
温度ムラ予測モデルは、空調空間内の温度ムラを予測し、温度分布で温度ムラが発生するエリアの発生確率を算出し、発生確率が所定閾値を超えた場合に温度ムラの発生エリアと予測しても良く、適宜変更可能である。
また、風向板の切替タイミングを監視する第1の所定時間タイマを40分としたが、これに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、制御部2Bは、暖房運転時に空調空間の温度分布内の温度の最大値と最小値との温度差が第1の所定温度、例えば、15℃以上の場合、空調空間内に別の暖房機があると判断する場合を例示した。しかしながら、第1の所定温度は、15℃に限定されるものではなく、適宜変更可能である。また、制御部2Bが空調空間内に別の暖房機があるか否かを判定する処理を実行する場合を例示したが、アダプタ3内のCPU14が実行しても良く、適宜変更可能である。
また、温度ムラ予測モデルでは、直近3回の温度分布の実測値に基づき、空調空間内の温度ムラを予測する場合を例示した。しかしながら、学習モデルが、直近3回分の温度分布の実測値に基づき、空調空間内の各エリアの温度分布を予測し、その予測結果を制御部2Bに送信しても良い。この場合、制御部2Bは、予測結果である温度分布を用いて冷房運転時の温度ムラ有無判定又は暖房運転時の温度ムラ有無判定結果を実行し、温度ムラ判定結果として所定時間後の温度ムラ予測結果を取得しても良く、適宜変更可能である。
また、図示した各部の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。
更に、各装置で行われる各種処理機能は、CPU(Central Processing Unit)(又はMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良い。また、各種処理機能は、CPU(又はMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行するプログラム上、又はワイヤードロジックによるハードウェア上で、その全部又は任意の一部を実行するようにしても良いことは言うまでもない。
1 空気調和システム
2 室内機
2A 本体
2B 制御部
2C 検出部
3 アダプタ
5 サーバ装置
14A 取得部
14E 予測制御部
33A モデル学習部

Claims (10)

  1. 空調空間に吹き出される空気の方向を変える風向板を有する室内機と、
    前記空調空間が分割された複数のエリアの温度分布を定期的に検出する検出部と、
    冷房運転時と暖房運転時とで異なるパラメータで学習した学習モデルと、少なくとも2つの前記空調空間の温度分布とを用いて、一番最後に検出した温度分布の検出時点から所定時間後の前記空調空間内の温度ムラを予測する予測部と
    を有することを特徴とする空気調和機。
  2. 前記予測部の予測結果が前記所定時間後の前記空調空間内に前記温度ムラが生じていると予測した場合に、前記温度ムラを解消するように前記風向板を制御する制御部
    を有することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記制御部は、
    前記所定時間より長い第1の所定時間毎に、前記検出部で検出した前記空調空間の温度分布を参照し、前記温度分布内の温度に前記所定温度以上の温度差がある場合に前記温度分布内に温度ムラが生じていると判定し、同温度分布内の温度ムラが解消するように前記風向板を制御し、
    前記温度分布内に温度ムラが生じていないと判定され、かつ、前記予測部の予測結果が前記所定時間後の前記空調空間内に前記温度ムラが生じていると予測した場合に、前記所定時間後の前記空調空間内に生じている前記温度ムラが解消するように前記風向板を制御することを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記制御部は、
    前記温度分布内に温度ムラが生じていないと判定され、かつ、前記予測部の予測結果が前記所定時間後の前記空調空間内に前記温度ムラが生じていないと予測した場合に、前記空調空間の中央部に気流が向くように前記風向板を制御することを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記制御部は、
    前記第1の所定時間の間、前記空調空間への気流の風向を変えないように前記風向板を制御することを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  6. 前記制御部は、
    前記空調空間内の各エリアの温度のうち、前記温度ムラ有無の判定に使用する温度が前記冷房運転時の温度ムラ有無の判定と前記暖房運転時の温度ムラ有無の判定とで異なることを特徴とする請求項3に記載の空気調和機。
  7. 前記制御部は、
    暖房運転時に前記空調空間の温度分布内の温度における最大値と最小値との温度差が第1の所定温度以上の場合、前記温度差が前記第1の所定温度以上の前記温度分布を前記予測部に使用しないことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  8. 暖房運転時に前記空調空間の温度分布内の温度における最大値と最小値との温度差が第1の所定温度以上の場合、前記温度差が前記第1の所定温度以上の前記温度分布を前記学習モデルの生成又は更新に使用しないことを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  9. 前記冷房運転時と前記暖房運転時とで異なるパラメータとしては、
    前記冷房運転時のパラメータに含まれる、室外温度と室内温度との差分であることを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  10. 前記冷房運転時と前記暖房運転時とで異なるパラメータとしては、
    前記暖房運転時のパラメータに含まれる、空調空間内の温度分布内の全温度の平均値である温度平均値であることを特徴とする請求項1又は9に記載の空気調和機。
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