JP2021049620A - 加工機の吸着テーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力差(負圧)によって被加工板をテーブルに吸着させて切削刃により被加工板を切断する加工機において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能な加工機の吸着テーブルを提供する。【解決手段】サクションプレート10に吸着穴10aを覆うための、通気性及び空気に対する吸入抵抗を有し、且つ内部に繊維間隙間を有し且つ全体として伸縮性を有する不織布シート材11を取り付ける。不織布シート材11のサクションプレート10への取り付けは、例えば、不織布シート材11の周辺部を両面テープ11b及びタッカー針11aで固定し、その内部をY方向に伸びた両面テープ11bで間欠的に固定する。或いは、両面テープ11bを使用せずにタッカー針11aのみによって不織布シート材11の周辺部をサクションプレート10に固定することも可能である。【選択図】図2

Description

本発明は加工機の吸着テーブルに関し、より詳細には圧力差(負圧)によって被加工板をテーブルに吸着させて切削刃により被加工板を切断する加工機において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能な加工機の吸着テーブルに関するものである。
被加工板をテーブルに固定させて切削刃により被加工板を切断する加工機において、被加工板の固定手段として流体の圧力差(負圧)によって被加工板をテーブルに吸着させて固定する方法が広く利用されている。図8は、従来の木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。従来の吸着テーブルは、被加工板を載置する表面に被加工板を吸着する複数の吸着穴が形成されたサクションプレートと、吸着穴に連通した内部空間を有し、該内部空間がブロワー等の吸引ポンプによって吸引されることにより負圧による吸着力を発生する金属製のテーブルと、から主として構成されている。サクションプレート上の複数の吸着穴は、例えばX軸方向およびY軸方向に沿って所定間隔で格子状に配置されている。
切削刃が吸着穴を通過する場合、吸着穴を横切る切削痕(溝)が形成される。その結果、切削痕を通して空気が吸着テーブルの内部に流入し吸着テーブルの吸着性能を低下させることが起こり得る。そのため、被加工板を加工する前段階において、切削刃がサクションプレート表面にギリギリで接触する位置決めを行い、切削刃をその位置決めした高さに維持しながら、サクションプレートの表面を切削刃で削ること(セルフカット)により、切削刃が出来る限り吸着穴を通過することがないようにしている。
特開平2−303802号公報 特開平3−219907号公報
例えば、合板等に使用される厚さに対し表面積が著しく大きいシート材は、内部の水分が蒸発し乾燥する場合収縮する。この場合、シート材の表と裏との乾燥度の違いから、シート材の周辺部が上方に反ることになる。
上反りしたシート材を吸着テーブルに固定する場合、上反り部は吸着テーブルから浮いて吸着テーブルの吸着穴が大気に露出することになる。その結果、その露出した吸着穴を通って空気がテーブルの内部空間に流入し、テーブルの内部空間の真空度が低下し、これにより吸着テーブルの吸着力が弱まるという問題があった。
また、複数枚のシート材を所定時間間隔で加工する連続運転において前の加工時に発生した切削屑が吸着テーブルに残留する場合、被加工板と吸着テーブル(吸着穴)との間に隙間が生じる。その結果、空気がその隙間を通ってテーブルの内部空間に流入し、同様に吸着テーブルの吸着力が弱まるという問題があった。
さらに、木材加工時に被加工板から切断片が切り離される場合、切り離された切断片を吸着していた吸着穴が大気に露出することになる。その場合も同様に、空気がその露出した吸着穴を通ってテーブルの内部空間に流入し、同様に吸着テーブルの吸着力が弱まるという問題があった。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであり、その目的は、圧力差(負圧)によって被加工板をテーブルに吸着させて切削刃により被加工板を切断する加工機において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能な加工機の吸着テーブルを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る加工機の吸着テーブルは、被加工板を吸着するための複数の貫通穴(10a)を有する吸着板(10)と、前記吸着板(10)に接合すると共に前記複数の貫通穴(10a)に連通した内部空間を有し該内部空間が吸引されることにより吸着力を発生するテーブル(20)とを備えた加工機の吸着テーブル(100)であって、前記吸着板(10)の表面には前記複数の貫通穴(10a)を覆うための、通気性を有する繊維シート材(11)が取り付けられていることを第1の特徴とする。
上記構成では、繊維シート材(11)は通気性を有するため、吸着穴(10a)が繊維シート材(11)で覆われている場合であっても、繊維シート材(11)を通して被加工板を吸引することが可能となる。この場合、繊維シート材(11)の表面全体が被加工板に対する吸着面となるため、被加工板に対する吸着面積が、高々数十個の開口穴から繊維シート材(11)の表面全体に増大することになる。これにより、従来吸着穴(10a)が吸着することが出来なかった被加工板の部位についても吸着することが出来るようになる。その結果、被加工板に反りが有る場合であっても、反りが小さい部位から徐々に吸着板(10)に吸着されて行き、最終的には反りの大部分が吸着板(10)に吸着されることになる。従って、被加工板に反りが有る場合であっても、被加工板を吸着板(10)に吸着することが可能となる。
本発明に係る加工機の吸着テーブルの第2の特徴は、前記繊維シート材(11)は内部に繊維間隙間を有し全体として伸縮性を有することである。
上記構成では、繊維シート材(11)の表面に切削屑が残留する場合、被加工板が吸着されることにより、切削屑が繊維シート材(11)の繊維間隙間に埋め込まれる。これにより、連続運転において前の加工時に発生した切削屑が吸着板(10)に残留する場合であっても、切削屑により被加工板と繊維シート材(11)との間に隙間が生じなくなる。その結果、吸着テーブルの吸着力が低下しにくくなる。
同様に、切削刃が被加工板を完全カットし、繊維シート材(11)を切り裂く場合、吸着された被加工板が繊維シート材(11)を上から押し潰すことにより、繊維シート材(11)が伸び変形して自身の切り口(溝)を平滑化するようになる。これにより、切削刃が繊維シート材(11)を切り裂く場合であっても、被加工板と繊維シート材(11)との間に隙間が生じなくなる。その結果、吸着テーブルの吸着力が低下しにくくなる。
本発明に係る加工機の吸着テーブルの第3の特徴は、前記繊維シート材(11)は、化学繊維、天然繊維又はこれらの混合物から成る不織布を基に作られていることである。
本発明に係る加工機の吸着テーブルの第4の特徴は、前記繊維シート材(11)は、化学繊維、天然繊維又はこれらの混合物から成る織物布を基に作られていることである。
上記構成では、繊維シート材(11)は通気性及び空気に対する吸入抵抗を有し、且つ内部に繊維間隙間を有し且つ全体として伸縮性を有するようになる。
本発明に係る加工機の吸着テーブルによれば、圧力差(負圧)によって被加工板をテーブルに吸着させて切削刃により被加工板を切断する加工機において吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能となる。
特に、被加工板に反りが有る場合、或いは連続運転において前の加工時に発生した切削屑が被加工板と吸着板との間に残留する場合、或いは切削刃が吸着穴を通過する場合であっても、吸着テーブルの吸着性能の低下を好適に防止することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る木材加工機のサクションプレートを示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る木材加工機のテーブルを示す説明図である。 被加工板に反り部分が有る場合の吸着テーブルを示す説明図である。 被加工板の反り部分がサクションプレートに吸着されるプロセスを示す説明図である。 切削刃が不織布シート材を切り取る場合の吸着テーブルを示す説明図である。 不織布シート材に切削屑が残留する場合の吸着テーブルを示す説明図である。 従来の木材加工機の吸着テーブルを示す説明図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル100を示す説明図である。図1(a)は正面図を表し、同(b)は右側面図を表している。
この木材加工機の吸着テーブル100は、被加工板(図示せず)を吸着するための複数の吸着穴(貫通穴)を有するサクションプレート10と、サクションプレート10の複数の吸着穴10aに連通した内部空間を有し、該内部空間がブロワー(図示せず)によって吸引されることにより吸着力を発生するテーブル20と、テーブル20を長手方向(X方向)に変位可能に支持するテーブル支持部30と、テーブル20をテーブル支持部30に対し変位させるテーブル駆動装置40と、テーブル支持部30を支持する台座50と、テーブル20の水平度(レベリング)を調整するレベリング調整部60と、ブロワーとテーブル20を連結する吸引ホース部70と、被加工板の横方向(Y方向)の移動を制限する横ストッパ部80と、被加工板をY方向に押して変位させるリニアソレノイド90とを具備して構成される。以下、各構成について更に説明する。
サクションプレート10の表面には吸着穴を覆う不織布シート材11が取り付けられている。不織布シート材11は被加工板の切断加工時において吸着テーブル100の吸着性能の低下を防止する。なお、サクションプレート10の詳細については図2を参照しながら後述する。また、不織布シート材11の機能については図4から図7を参照しながら後述する。
テーブル20は、上端開口・有底・扁平の中空四角柱構造体を成し、その底面裏側に吸引ホース部70が接続されている。また、底面裏側にはスライド機構31を取り付けるためのブラケット34を固定するためのスライド機構取付部26、並びにモータ41を取り付けるためのブラケット43を固定するためのモータ取付部27がそれぞれ形成されている。なお、テーブル20の詳細については図3を参照しながら後述する。
テーブル支持部30は、テーブル20をX方向にスライドさせるためのガイドレール31及びスライド機構33と、モータ41の先端に取り付けられたギヤ42に噛み合うラック32と、ガイドレール31及びラック32を固定するベース35とを備える。スライド機構33はブラケット34を介してテーブル20のスライド機構取付部26(6箇所)に取り付けられる。
テーブル駆動装置40は、ラック32と噛み合うギヤ42が取り付けられたモータ41によって構成される。モータ41はブラケット43を介してテーブル20のモータ取付部27に取り付けられる。従って、モータ41が回転することにより、ギヤ42がラック32と噛み合い、モータ41はラック32に沿って移動する。モータ41とテーブル20はブラケット43を介して一体化されているため、モータ41が回転することにより、テーブル20はガイドレール31に沿って移動する。
台座50はY方向に沿って複数配置され、テーブル支持部30を支持する。
レベリング調整部60は、ボルト60aと、ナット(雌ネジ部)が固定されたナット板60bと、ベース板60cとから構成される。ナット板60bは台座50を受けている。従って、ボルト60aを回転させることにより、ボルト60aのナット板60bからの飛び出し量が変化する。これにより、テーブル20の設置面に対するレベリング(水平度)を調整することができる。
吸引ホース部70は、本実施形態では2系統のブロワー(図示せず)によってテーブル20の内部空間を真空引きしている。
横ストッパ部80は、テーブル20のストッパ取付部22a(図3)に取り付けられる。図1(b)に示されるように、本実施形態では横ストッパ部80はテーブル20の3箇所に取り付けられている。
リニアソレノイド90は、X方向に沿って所定のストローク量STを有する。
図2は、本発明の一実施形態に係る木材加工機のサクションプレート10を示す説明図である。図2(a)はサクションプレート10の平面図を表し、図2(b)は図2(a)のA−A断面を表している。なお、説明の都合上図2(b)において不織布シート材11はサクションプレート10から離隔して表されているが、不織布シート材11はサクションプレート10に密着して取り付けられている。
サクションプレート10は、中密度繊維板材(MDF材)から作られている。テーブル20に連通した複数の吸着穴10aがX軸方向に沿って等間隔dX、且つY軸方向に沿って等間隔dYで形成されている。吸着穴10aは、不織布シート材11によって覆われ大気(空気)に露出していない。
不織布シート材11は通気性を有するが、空気に対する吸入抵抗が大きく、内部に繊維間隙間、及び全体として伸縮性を有している。不織布シート材11は、綿、羊毛若しくは麻等の天然繊維、又はレーヨン、ナイロン、ポリエステル若しくはポリプロピレン等の化学繊維を初め、ガラス繊維・金属・セラミックス・パルプ・炭素繊維等を熱・機械的または化学的な作用によって接着または絡み合わせる事でシート状の布に成形したものである。また、市販品のパンチカーペット或いはニードルパンチカーペットを不織布シート材11として使用することが可能である。
不織布シート材11のサクションプレート10への固定は、例えば厚めの両面テープ11bとタッカー針11aの併用によって行うことが可能である。本実施形態では不織布シート材11の外周を両面テープ11b及びタッカー針11aでサクションプレート10に固定すると共に、不織布シート材11の内部をY方向に伸びた両面テープ11bで間欠的にサクションプレート10に固定している。なお、タッカー針11aのみによってサクションプレート10に固定することも可能である。
図2(a)に示されるように、不織布シート材11は通気性及び空気に対する吸入抵抗を有するため、不織布シート材11の表面全体が被加工板(図示せず)を吸着するための吸着面となる。すなわち、従来、高々数十個(本実施形態では54個)の吸着穴10aの開口が被加工板を吸着するための吸着面となっていたが、サクションプレート10に不織布シート材11を取り付けることにより、被加工板を吸着するための吸着面が不織布シート材11の表面全体となり、これにより吸着面積が増大することになる。その結果、吸着穴10aによって吸着されなかった被加工板の部位を吸着することが可能になる。その結果、被加工板に反りが有る場合であってもサクションプレート10上に安定して固定することができるようになる。これについては図4及び図5を参照しながら後述する。
また、不織布シート材11の一部が切削刃によって切り取られる場合であっても、不織布シート材11は伸縮性を有するため、被加工板によって厚さ方向に押し潰され、これにより、不織布シート材11がサクションプレート10の表面に沿って(横方向に沿って)伸縮し、切り口を平滑化するように変位する。その結果、空気が不織布シート材11を通してテーブル20内部に流入しなくなる。これによりサクションプレート10の吸着力は低下しにくくなる。これについては図6を参照しながら後述する。
さらに、不織布シート材11は繊維から作られているため、繊維間隙間を有する。そのため、不織布シート材11表面に切削屑が有る場合であっても、被加工板(図示せず)によって上方から押されることにより、切削屑は不織布シート材11内部に吸収されることになる。その結果、空気が不織布シート材11を通してテーブル20内部に流入しなくなる。これにより、サクションプレート10の吸着力は低下しにくくなる。これについては図7を参照しながら後述する。なお、サクションプレート10に切削屑が有る場合であっても、同様に切削屑は不織布シート材11内部に吸収されることになる。
図3は、本発明の一実施形態に係る木材加工機のテーブル20を示す説明図である。なお、図3(b)はテーブル20の正面図である。図3(a)は図3(b)の平面図である。図3(c)は図3(b)の底面図である。
テーブル20の内部空間は、サクションプレート10と接合する矩形枠21と、側部を成す四角柱枠22と、及び底部を成す底板23とによって形成されている。図示されていないが、矩形枠21の上面にはサクションプレート10をねじ締結するための雌ネジ部が複数形成されている。また、図3(c)に示されるように、四角柱枠22には横ストッパ部80を取り付けるためのストッパ取付部22aが3箇所に形成されている。
底板23の図上表側にはサクションプレート10を受ける円柱部24が18箇所に形成されている。18個の円柱部24の内で、例えば2個の円柱部24にはサクションプレート10をねじ締結するための雌ネジ部24aが形成されている。
底板23にはテーブル20の内部空間を真空引きするための開口25が2箇所に形成されている。また、底板23の図上裏側にはスライド機構取付部26が6箇所に形成されている。また、底板23の図上裏側にはモータ取付部27が形成されている。
また、底板23の図上裏側には、リブ板28が縦方向(X方向)、横方向(Y方向)又は斜め方向に沿って複数箇所に設けられている。
図4及び図5は、反り部分500aの有る被加工板500を固定する場合の吸着テーブル100を示す説明図である。なお、説明の都合上サクションプレート10及びテーブル20以外の構成については図示されていない。図4はサクションプレート10が被加工板500を吸着した初期状態を表し、図5は反り部分500aがサクションプレート10に吸着されるプロセスを表している。
図4に示されるように、被加工板500に反り部分500aがある場合、不織布シート材11の非吸着部分11aが大気(空気)に露出される。従って、その非吸着部分11aの下方に位置する吸着穴10aを通して空気がテーブル20内に流入することになる。
しかし、不織布シート材11は吸入抵抗が大きいため、テーブル20の内部空間に流入する吸込空気の量は、ブロワー(図示せず)の吸引量に比べ少量となる。それに加えて、不織布シート材11の表面全体が吸着面となるため、被加工板500に反り部分500aが有る場合であっても、被加工板500をサクションプレート10に固定するのに十分な吸着力f1を本発明の吸着テーブル100は維持することができる。
図5(a)から図5(d)に示されるように、時間の経過と共に、反り部分500aは最下方近傍から徐々に不織布シート材11を介してサクションプレート10によって吸引される。これにより、反り部分500aが徐々に水平に倒れサクションプレート10に吸着され、終いには反り部分500aが限りなく水平に近くなり反り部分500aの大部分がサクションプレート10に吸着される。その結果、本発明に係る吸着テーブル100は被加工板500と不織布シート材11との間に非吸着部分11a(隙間)を形成させずに、被加工板500を安定にサクションプレート10に固定することができるようになる。
このように、不織布シート材11は表面全体が吸着面となるため、被加工板500に反り部分500aが有る場合であっても、被加工板500を安定にサクションプレート10に固定することができるようになる。
図6は、切削刃600が不織布シート材11を切り取る場合の吸着テーブル100を示す説明図である。図6(a)は不織布シート材11表面の一部分が切断された場合の切断吸着テーブル100の要部断面図である。図6(b)は切断痕近傍の拡大図である。図6(c)は平滑化された切断痕近傍の拡大図である。
図6(b)に示されるように、不織布シート材11表面の一部分が切削刃600によって切り取られる場合、不織布シート材11表面に切断痕(溝)が生じることになる。この場合、被加工板500は吸着力f1で吸引されているため、不織布シート材11には被加工板500による押し潰す力f2が上方から作用する。
その結果、図6(c)に示されるように、不織布シート材11は被加工板500とサクションプレート10との間で圧縮され、その押し潰す力f2によって不織布シート材11を横方向に伸縮させようとする伸縮力f3が生じる。その結果、不織布シート材11は切断痕(溝)に向かって伸縮し、これにより切断痕(溝)が平滑化(均一化)される。その結果、本発明に係る吸着テーブル100は被加工板500と不織布シート材11との間に隙間を形成させずに、被加工板500を安定にサクションプレート10に固定することができるようになる。
図7は、不織布シート材11に切削屑700が残留する場合の吸着テーブル100を示す説明図である。図7(a)はブロワー運転前の吸着テーブル100の要部断面図である。図7(b)はブロワー運転時の吸着テーブル100の要部断面図である。図7(c)は切削屑の吸収時における吸着テーブル100の要部断面図である。
図7(a)に示されるように、連続運転において前の加工時に発生した切削屑700が被加工板500の下面と不織布シート材11との間に有る場合、隙間dが生じ、その隙間dを通って空気が不織布シート材11を介してテーブル20内に流入する。
図7(b)に示されるように、ブロワー(図示せず)が運転されると被加工板500は吸着力f1で吸引される。その結果、被加工板500による押し潰す力f2が切削屑700に作用する。
その結果、図7(c)に示されるように、切削屑700は被加工板500によって不織布シート材11に押し込まれる。不織布シート材11は繊維質であるため、切削屑700は繊維間に吸収されて、被加工板500と不織布シート材11との間に隙間が形成されなくなる。これにより、空気が不織布シート材11を介してテーブル20内部に流入しなくなり、テーブル20の吸着力f1が低下しなくなる。
以上の通り、本発明の一実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル100によれば、サクションプレート10の吸着穴10aが通気性を有する繊維質の不織布シート材11で覆われているため、被加工板500に反りが有る場合、或いは切削刃600が不織布シート材11を切断する場合、或いは連続運転において前の加工時に発生した切削屑700が不織布シート材11に残留する場合であっても、吸着性能の低下を好適に防止することが可能となる。
以上、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る木材加工機の吸着テーブル100について説明してきたが、本発明の実施形態は上記のみに限定されない。すなわち、本発明の技術的範囲内において種々の修正・変更を加えることが可能である。本発明に係る繊維シート材は通気性及び空気に対する吸入抵抗を有し、且つ内部に繊維間隙間を有し且つ全体として伸縮性を有していれば良く、不織布シート材11のみに限定されない。本発明に係る繊維シート材は、」例えば、コットン(綿)、リネン(麻)、シルク(絹)などの天然繊維(植物繊維・動物繊維)又は、ポリエステル、ナイロン、アクリルなどの化学繊維又は、天然繊維と化学繊維が混合された繊維を織って作った織物の布シートであっても良い。
また、本発明は木材加工機の他に、例えばアルミ板材又は樹脂板を切断する金属加工機又は樹脂加工機の吸着テーブルに対しても適用可能である。
また、本発明は、テーブル20が変位不能な固定式の吸着テーブルに対しても適用可能である。
10 サクションプレート(吸着板)
11 不織布シート材(繊維シート材)
20 テーブル
21 矩形枠
22 四角柱枠
22a ストッパ取付部
23 底板
24 円柱部
24a 雌ネジ部
25 開口
26 スライド機構取付部
27 モータ取付部
28 リブ板
30 テーブル支持部
31 ガイドレール
32 ラック
33 スライド機構
34 ブラケット
35 ベース
40 テーブル駆動装置
41 モータ
42 ギヤ
43 ブラケット
50 台座
60 レベリング調整部
60a ボルト
60b ナット板
60c ベース板
70 吸引ホース部
80 横ストッパ部
90 リニアソレノイド
100 木材加工機の吸着テーブル(加工機の吸着テーブル)
500 被加工板
500a 反り部分
600 切削刃
700 切削屑
f1 吸着力
f2 押し潰す力
f3 伸縮力

Claims (4)

  1. 被加工板を吸着するための複数の貫通穴(10a)を有する吸着板(10)と、
    前記吸着板(10)に接合すると共に前記複数の貫通穴(10a)に連通した内部空間を有し該内部空間が吸引されることにより吸着力を発生するテーブル(20)と、を備えた加工機の吸着テーブル(100)であって、
    前記吸着板(10)の表面には前記複数の貫通穴(10a)を覆うための、通気性を有する繊維シート材(11)が取り付けられている
    ことを特徴とする加工機の吸着テーブル。
  2. 請求項1に記載の加工機の吸着テーブルにおいて、
    前記繊維シート材(11)は内部に繊維間隙間を有し全体として伸縮性を有する
    ことを特徴とする加工機の吸着テーブル。
  3. 請求項1又は2に記載の加工機の吸着テーブルにおいて、
    前記繊維シート材(11)は、化学繊維、天然繊維又はこれらの混合物から成る不織布を基に作られている
    ことを特徴とする木材加工機の吸着テーブル。
  4. 請求項1又は2に記載の加工機の吸着テーブルにおいて、
    前記繊維シート材(11)は、化学繊維、天然繊維又はこれらの混合物から成る織物布を基に作られている
    ことを特徴とする木材加工機の吸着テーブル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02303802A (ja) * 1989-05-18 1990-12-17 Heian Tekkosho:Kk 木材加工装置
JP2007308666A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 Chuko Kasei Kogyo Kk 吸着固定用緩衝シート
JP2009117552A (ja) * 2007-11-05 2009-05-28 Fuji Electric Systems Co Ltd 吸着ステージ

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