JP2021046149A - 車両用灯具システム - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶素子を用いる車両用灯具システムによる照射光の明るさムラを軽減する技術を提供する。【解決手段】車両用灯具システムは、車両前部に配置されるランプユニット100a、100bとこれらの動作を制御する制御部102を含む。ランプユニット100a、100bの各々は、光源と、制御装置102に制御され、光源1から出射する光を用いて照射光を形成する液晶素子7と、液晶素子7により形成される照射光を車両の周囲へ投射する投影レンズ8とを有する。ランプユニット100a、100bの液晶素子の視認方向は、互いに対称な関係となるように配置されており、ランプユニット100a、100bによる照射光の各々の少なくとも一部同士を重ねた照射光によって車両の周囲に対して光照射を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車両周辺(前方など)に所望のパターンで光照射を行うためのシステムに関する。
特開2005−183327号公報(特許文献1)には、少なくとも一つのLEDから成る発光部と、上記発光部から前方に向かって照射される光の一部を遮断して、車両前照灯用の配光パターンに適したカットオフを形成する遮光部と、を含んでおり、上記遮光部が、調光機能を備えた電気光学素子と、この電気光学素子を調光制御する制御部と、から構成されていて、この制御部による電気光学素子の電気的スイッチング制御によって、調光部分を選択的に調光することにより、配光パターンの形状を変化させるように構成された車両前照灯が開示されている。電気光学素子としては、例えば液晶素子が用いられている。
ところで、上記のように液晶素子を用いた前照灯により車両前方への照明を行う場合には、通常、一対の前照灯のそれぞれにより照射される光を重ね合わせて照射光が形成される。しかし、多くの液晶素子においては液晶分子の配向方向との関係で定まる視認方向(最良視認方向)があるため、その最良視認方向とそれ以外の方向における照射光の明るさに差異を生じ得る。このような明るさの差異は、車両前方における照射光の明るさと広がりの偏りによって生じるムラとなって感得される。特に、照射光を階調制御しようとした場合には上記の現象がより顕著となる。
特開2005−183327号公報
本発明に係る具体的態様は、液晶素子を用いる車両用灯具システムによる照射光の明るさムラを軽減することが可能な技術を提供することを目的の1つとする。
本発明に係る一態様の車両用灯具システムは、(a)車両前部に配置される第1ランプユニット及び第2ランプユニットと、(b)前記第1ランプユニット及び前記第2ランプユニットの各々の動作を制御する制御部と、を含み、(c)前記第1ランプユニットと前記第2ランプユニットの各々は、(c1)前記制御部に制御されて光を出射する光源と、(c2)前記制御部に制御され、前記光源から出射する光を用いて照射光を形成する液晶素子と、(c3)前記液晶素子により形成される前記照射光を前記車両の周囲へ投射するレンズと、を有し、(d)前記第1ランプユニットと前記第2ランプユニットは、前記第1ランプユニットの前記液晶素子の視認方向と前記第2ランプユニットの前記液晶素子の視認方向とが互いに対称な関係となるように配置されており、(e)前記第1ランプユニットによる前記照射光と前記第2ランプユニットによる前記照射光の各々の少なくとも一部同士を重ねた照射光によって前記車両の周囲に対して光照射を行う、車両用灯具システムである。
上記構成によれば、液晶素子を用いる車両用灯具システムによる照射光の明るさムラを軽減することが可能となる。
図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示す図である。 図2は、ランプユニットの構成を示す図である。 図3は、液晶素子の構成を説明するための断面図である。 図4は、配向処理方向と視認方向、逆視認方向との関係を説明するための図である。 図5は、視認方向、逆視認方向と液晶層の液晶分子の配向方向(ダイレクタ方向)との関係について説明するための図である。 図6は、視認方向と逆視認方向における透過率差の一例を示す図である。 図7は、一対のランプユニットの配置状態を説明するための図である。 図8は、各ランプユニットによる照射光を重ね合わせて形成される照射光の光度分布の一例を示す図である。 図9は、変形例の液晶素子における配向処理方向と視認方向、逆視認方向との関係を説明するための図である。 図10は、変形例の車両用灯具システムにおける一対のランプユニットの配置状態を説明するための図である。 図11は、変形例のランプユニットの構成を示す図である。 図12は、変形例の液晶素子の構成を示す図である。
図1は、一実施形態の車両用前照灯システムの構成を示す図である。図1に示す車両用灯具システムは、一対のランプユニット(車両用前照灯)100a、100bと、カメラ101と、制御装置102を含んで構成されている。この車両用前照灯システムは、カメラ101によって撮影される画像に基づいて自車両の周囲に存在する前方車両や歩行者の顔等の位置を検出し、前方車両等の位置を含む一定範囲を非照射範囲(減光領域)に設定し、それ以外の範囲を光照射範囲に設定して選択的な光照射を行うためのものである。
ランプユニット100a、100bは、車両前部の左右それぞれの所定位置に配置されており、車両前方を照明するための照射光を形成する。本実施形態の車両用灯具システムでは、各ランプユニット100a、100bによる照射光を車両前方において重ね合わせて照射光が形成される。
カメラ101は、自車両の前方を撮影してその画像(情報)を出力するものであり、車両内の所定位置(例えば、フロントガラス内側上部)に配置されている。なお、他の用途(例えば、自動ブレーキシステム等)のためのカメラが車両に備わっている場合にはそのカメラを共用してもよい。
制御装置102は、各ランプユニット100a、100bの動作を制御するためのものである。詳細には、制御装置102は、カメラ101によって得られる画像に基づいて画像処理を行うことによって前方車両等の位置を検出し、検出された前方車両等の位置を非照射範囲とし、それ以外の領域を光照射範囲とした配光パターンを設定し、この配光パターンに対応した像を形成するための制御信号を生成して各ランプユニット100a、100bに備わった駆動装置9(後述の図2参照)へ供給する。この制御装置102は、例えばCPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムにおいて所定の動作プログラムを実行させることによって実現される。
図2は、ランプユニットの構成を示す図である。なお、ランプユニット100a、100bは同じ構成を備えているので、ここではランプユニット100aについてのみ説明する。ランプユニット100aは、光源1、凹面リフレクタ2、偏光ビームスプリッタ3、リフレクタ4、1/2波長板(λ/2板)5、一対の偏光板6a、6b、液晶素子7、投影レンズ8、駆動装置9を含んで構成されている。
光源1は、例えば青色光を放出する発光ダイオード(LED)に黄色蛍光体を組み合わせて構成された白色LEDを含んで構成されている。光源1は、例えば、マトリクス状あるいはライン状に配列された複数の白色LEDを備える。なお、光源1としてはLEDのほかに、レーザー、さらには電球や放電灯など車両用ランプユニットに一般的に使用されている光源が使用可能である。光源1の点消灯状態は制御装置102によって制御される。光源1から出射する光は、凹面リフレクタ2、偏光ビームスプリッタ3、リフレクタ4からなる光学系を介して液晶素子(液晶パネル)7に入射する。なお、光源1から液晶素子7へ至る経路上に他の光学系(例えば、レンズや反射鏡、さらにはそれらを組み合わせたもの)が存在してもよい。
凹面リフレクタ(反射部材)2は、光源1から入射する光を反射して偏光ビームスプリッタ3へ入射させる。
偏光ビームスプリッタ(光分岐素子)3は、凹面リフレクタ2によって反射されて入射する光を2つの偏光に分離する。偏光ビームスプリッタ3により分離された一方の偏光は偏光ビームスプリッタ3により反射して偏光板6aに入射する。また、偏光ビームスプリッタ3により分離された他方の偏光は偏光ビームスプリッタ3を透過してリフレクタ4へ入射する。偏光ビームスプリッタ3は、凹面リフレクタ2からの光の進行方向に対して斜め45°程度に傾けて配置される。偏光分離するためには偏光ビームスプリッタ3の偏光方向を垂直方向もしくは水平方向にすることが望ましい。この場合、液晶素子7へ入射する光の偏光方向は、垂直方向もしくは水平方向になる。
リフレクタ(反射部材)4は、偏光ビームスプリッタ3を透過した光(偏光)を反射して1/2波長板5へ入射させる。
1/2波長板5は、リフレクタ4により反射されて入射する光(偏光)の偏光方向を90°回転させて偏光板6aへ入射させる。
一対の偏光板6a、6bは、例えば互いの偏光軸を略直交させており、液晶素子7を挟んで対向配置されている。本実施形態では、液晶層に電圧無印加としているときに光が遮光される(透過率が極めて低くなる)動作モードであるノーマリーブラックモードを想定する。各偏光板6a、6bとしては、例えば一般的な有機材料(ヨウ素系、染料系)からなる吸収型偏光板を用いることができる。また、耐熱性を重視したい場合には、ワイヤーグリッド型偏光板を用いることも好ましい。ワイヤーグリッド型偏光板とはアルミニウム等の金属による極細線を配列してなる偏光板である。また、吸収型偏光板とワイヤーグリッド型偏光板を重ねて用いてもよい。
液晶素子7は、例えば、それぞれ個別に制御可能な複数の画素領域(光変調領域)を有しており、駆動装置9によって与えられる液晶層への印加電圧の大きさに応じて各画素領域の透過率が可変に設定される。この液晶素子7に光が照射されることにより、上記した光照射範囲と非照射範囲に対応した明暗を有する像が形成される。本実施形態では、偏光ビームスプリッタ3で反射して入射する偏光と、偏光ビームスプリッタ3を透過しリフレクタ4で反射して入射する偏光の2つを液晶素子7へ入射させて用いるため、光利用効率が高い。
上記の液晶素子7は、例えば略垂直配向の液晶層を備えるものであり、直交ニコル配置された一対の偏光板6a、6bの間に配置されており、液晶層への電圧が無印加(あるいは閾値以下の電圧)である場合に光透過率が極めて低い状態(遮光状態)となり、液晶層へ電圧が印加された場合に光透過率が相対的に高い状態(透過状態)となるものである。
投影レンズ8は、液晶素子7を透過する光によって形成される像(光照射範囲と非照射範囲に対応した明暗を有する像)をヘッドライト用配光になるように広げて自車両の前方へ投影するものであり、適宜設計されたレンズが用いられる。本実施形態では、反転投影型のプロジェクターレンズが用いられる。
駆動装置9は、制御装置102から供給される制御信号に基づいて液晶素子7に駆動電圧を供給することにより、液晶素子7の各画素領域における液晶層の配向状態を個別に制御するものである。
図3は、液晶素子の構成を説明するための断面図である。図3に示す液晶素子7は、対向配置された第1基板21および第2基板22、第1基板21に設けられた複数の画素電極23、第2基板22に設けられた共通電極24と、第1基板21に設けられた第1配向膜25、第2基板22に設けられた第2配向膜26、第1基板21と第2基板22の間に配置された液晶層27を含んで構成されている。
第1基板21および第2基板22は、それぞれ、平面視において矩形状の基板であり、互いに対向して配置されている。各基板としては、例えばガラス基板、プラスチック基板等の透明基板を用いることができる。第1基板21と第2基板22の間には、例えば樹脂などからなる複数の球状スペーサーが分散配置されており、それらスペーサーによって基板間隙が所望の大きさ(例えば数μm程度)に保たれている。なお、球状スペーサーに代えて樹脂からなる柱状スペーサーが用いられてもよい。
各画素電極23は、第1基板21の一面側に設けられている。各画素電極23は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。各画素電極23と共通電極24との重なる領域のそれぞれにおいて画素領域が画定される。
共通電極24は、第2基板22の一面側に設けられている。この共通電極24は、各画素電極23と平面視において重なるように設けられている。共通電極24は、例えばインジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電膜を適宜パターニングすることによって構成されている。
第1配向膜25は、第1基板21の一面側において各画素電極23を覆うようにして設けられている。また、第2配向膜26は、第2基板22の一面側において共通電極24を覆うようにして設けられている。各配向膜としては、液晶層27の配向状態を垂直配向に規制する垂直配向膜が用いられる。各配向膜にはラビング処理等の一軸配向処理が施されており、その方向へ液晶層27の液晶分子の配向を規定する一軸配向規制力を有している。各配向膜への配向処理方向は、例えば互い違い(アンチパラレル)となるように設定される。
液晶層27は、第1基板21と第2基板22の間に介在している。本実施形態においては、誘電率異方性Δεが負であり、流動性を有するネマティック液晶材料を用いて液晶層27が構成される。本実施形態の液晶層27は、電圧無印加時における液晶分子の配向方向が略垂直配向(例えばプレティルト角89.7°程度)となるように設定されている。
図4は、配向処理方向と視認方向、逆視認方向との関係を説明するための図である。ここでは、図3に示した第1配向膜25、第2配向膜26の各々の配向処理方向を第2基板22側から見た状態が模式的に示されている。第1配向膜25の配向処理方向RB1は図中で左上へ向かう方向であり、第2配向膜26の配向処理方向RB2は図中で右下へ向かう方向である。すなわち、各配向処理方向RB1、RB2は、互い違い(アンチパラレル)に配置されている。この場合、視認方向(最良視認方向)は、平面視において配向処理方向RB1と同じ方向となり、逆視認方向は、平面視において配向処理方向RB1と逆方向となる。
図5は、視認方向、逆視認方向と液晶層の液晶分子の配向方向(ダイレクタ方向)との関係について説明するための図である。ここでは、第1基板21と第2基板22の間に設けられる液晶層27の層厚方向の略中央における液晶分子27aが模式的に示されている。なお、図示のように配向処理方向RB1は図中左向き、配向処理方向RB2は図中右向きであるとする。中間調に対応する電圧が液晶層27に印加されている場合に、各配向処理方向RB1、RB2との関係で、液晶層27の層厚方向の略中央における液晶分子27aは図中左側が立ち上がるように配向する。このとき、視認方向は、液晶分子27aの配向方向と逆方向となり、逆視認方向は、視認方向に対して同じ方向となる。なお、ここでいう「中間調に対応する電圧」とは、例えば、液晶層27における閾値電圧と飽和電圧(透過率などの光学的変化がほとんど生じなくなる電圧)の間の電圧である。
図6は、視認方向と逆視認方向における透過率差の一例を示す図である。ここでは、液晶素子7において液晶層27へ印加する電圧に対する視認方向と逆視認方向のそれぞれにおける透過率変化が示されている。この例では、極角方向について±20°の方向を視認方向および逆視認方向としている。図示のように、液晶素子7においては、同じ電圧を印加した際において視認方向での透過率と逆視認方向での透過率には差異を生じる。例えば、電圧4Vの場合を比較すると、視認方向では32%程度の透過率であるのに対して、逆視認方向では10%程度の透過率であり、透過率としては3倍強の違いがある。電圧8Vくらいまでは視認方向における透過率がより高い傾向にあり、電圧10Vでほぼ同じ透過率となる。つまり、各ランプユニット100a、100bによって形成される照射光は、特に中間調においては視認方向と逆視認方向の相違に対応した明るさムラを生じることになる。このため、本実施形態では、一対のランプユニット100a、100bのそれぞれの視認方向に対して一定の関係性を持たせることにより、これらランプユニット100a、100bの各々の照射光を重ね合わせて形成される照射光における明るさムラを軽減させる。
図7は、一対のランプユニットの配置状態を説明するための図である。ここでは、車両200の前部が模式的に示されている。車両200の前部において、ランプユニット100aは図中左側(車両200の前部右側)に設置され、ランプユニット100bは図中右側(車両200の前部左側)に設置されている。各ランプユニット100a、100bは、それぞれの中間位置aから0.7m離れた位置に配置されている。図示のように、ランプユニット100aは、その視認方向S1が図中の車幅方向に対して左上45°の方向となるように設置されている。また、ランプユニット100bは、その視認方向S2が図中の車幅方向に対して右上45°の方向となるように設置されている。別言すれば、各視認方向S1、S2は、それぞれ車両200の車幅方向において外側へ向かうように配置されている。なお、各視認方向S1、S2がそれぞれ車両200の車幅方向において内側へ向かうように配置されてもよい。ここでいう各視認方向S1、S2は、液晶素子7の第2基板22側から平面視した場合の方向である(図4参照)。このように、一対のランプユニット100a、100bの各視認方向S1、S2が中間位置aを挟んで線対称の関係となるように配置されている。これにより、各ランプユニット100a、100bの各々による照射光のムラを相殺して、各々の照射光を重ね合わせて形成される照射光における明るさムラを軽減させることができる。
なお、各ランプユニット100a、100bの視認方向S1、S2を線対称に配置する方法としては、例えば、各液晶素子7を製造する際の配向処理方向RB1、RB2を各視認方向S1、S2に対応して設定する方法がある。また、各液晶素子7を製造する際に第2基板22側から見た各視認方向S1、S2が同方向となるようにしておき、一方の液晶素子7については第2基板22側が光出射側となるように配置し、他方の液晶素子7については第1基板21側が光出射側となるように配置する方法でもよい。
図8は、各ランプユニットによる照射光を重ね合わせて形成される照射光の光度分布の一例を示す図である。この光度分布は、車両から10m前方に設置されたスクリーン上でのものであり、各ランプユニット100a、100bからの照射光は、最大光度の1/3程度の中間調となるように電圧を印加することによって形成されたものである。図示の例のように、ランプユニット100a、100bの各視認方向S1、S2が中間位置aを挟んで線対称の関係となるように配置することにより、水平方向においては±25°程度、鉛直方向においては±10°程度の広範囲において明るさムラの少ない光度分布の照射光が得られていることが分かる。
以上のような実施形態によれば、液晶素子を用いる車両用灯具システムによる照射光の明るさムラを軽減することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上記した実施形態では液晶素子の一例として液晶層を略垂直配向に設定したものを挙げていたが液晶層の配向モードはこれに限定されない。液晶層の配向モードが如何なるものであってもその視認方向および逆視認方向に対応して一対のランプユニットの配置を設定すればよい。例えば、図9に示すように、第1配向膜25および第2配向膜26のそれぞれに対する配向処理方向RB1、RB2を直交させて液晶層27の配向モードをTN(ツイステッドネマティック)型にする場合であれば、液晶層27の層厚方向の略中央における液晶分子27aの配向方向は図示のように平面視において各配向処理方向RB1、RB2に対して45°方向となる。この場合、視認方向(最良視認方向)は図中において右下へ向かう方向、逆視認方向は図中において左上へ向かう方向となるので、これらに基づいて一対のランプユニット100a、100bの配置を上記した実施形態と同様に設定すればよい(図7参照)。
また、上記した実施形態ではこのように、一対のランプユニット100a、100bの各視認方向S1、S2が中間位置aを挟んで線対称の関係となるように配置されていたが、図10に例示するように、各視認方向S1、S2が点対称の関係となるように配置されても同様の効果を得ることができる。図10に示す例では、車両200において、ランプユニット100aの視認方向S1が左上へ向かう方向、ランプユニット100bの視認方向S2が右下へ向かう方向にそれぞれ設定されている。
また、上記した実施形態では偏光ビームスプリッタによって分離される各偏光のいずれも用いる、いわゆるリサイクル光学系を採用したランプユニットを例示していたが、ランプユニットの構成はこれに限定されない。例えば、図11に例示するように、一対の偏光板6a、6bに挟まれて配置された液晶素子7に対して光源1からの光を直接的に入射させて、その透過光を投影レンズ8によって集光し投影する比較的簡素な構成の一対のランプユニット100c、100dを用いてもよい。
また、個々のランプユニットにおいて各々の液晶素子に入射する光の角度が液晶素子の入射面内の位置によって異なり、それに起因した明るさムラを生じる場合があるので、入射面を複数のエリアに分けて各エリア毎に異なる制御を行ってもよい。図12は、液晶素子を平面視した様子を模式的に示す図である。図中の左右方向が図2に示した液晶素子7の奥行き方向に対応している。このように液晶素子7の幅が比較的に広い場合に、各領域R1、R2、R3に入射する光の角度が異なるため、各領域R1、R2、R3において光の透過率に差異を生じ得る。具体的には、領域R2には比較的広角に左右均等に光が入射するが、領域R1には主に右方向から偏って光が入射し、領域R3には主に左方向から偏って光が入射する。これに対して、例えば駆動装置9からの電圧を各領域R1、R2、R3に対して異なる大きさとすることで、各領域R1、R2、R3を透過する光の透過率の差を減じることができる。また、例えば光源1として2つの独立制御可能な発光素子アレイを有するものを用い、制御装置102によりこれら発光素子アレイに対する駆動電圧を個別に階調制御することで、各領域R1、R3に入射する光の明るさがほぼ均一になるようにしてもよい。あるいは、左右の発光素子アレイの数を変えてもよい。これらによれば、個々のランプユニットにおける照射光の明るさムラを軽減することができるので、それら照射光の重ね合わせによって形成される照射光の明るさムラをさらに軽減することができる。
また、上記した実施形態では車両の前方へ光照射を行うものである車両用前照灯システムに本発明を適用した場合について説明していたが、車両の前方以外の周辺に対して光照射を行うシステムに対して本発明を適用することもできる。
1:光源、2:凹面リフレクタ、3:偏光ビームスプリッタ、4:リフレクタ、5:1/2波長板(λ/2板)、6a、6b:一対の偏光板、7:液晶素子、8:投影レンズ、9:駆動装置、21:第1基板、22:第2基板、23:画素電極、24:共通電極、25:第1配向膜、26:第2配向膜、27:液晶層、27a:液晶分子、RB1、RB2:配向処理方向、S1、S2:視認方向、100a、100b:ランプユニット(車両用前照灯)、101:カメラ、102:制御装置

Claims (5)

  1. 車両前部に配置される第1ランプユニット及び第2ランプユニットと、
    前記第1ランプユニット及び前記第2ランプユニットの各々の動作を制御する制御部と、
    を含み、
    前記第1ランプユニットと前記第2ランプユニットの各々は、
    前記制御部に制御されて光を出射する光源と、
    前記制御部に制御され、前記光源から出射する光を用いて照射光を形成する液晶素子と、
    前記液晶素子により形成される前記照射光を前記車両の周囲へ投射するレンズと、
    を有し、
    前記第1ランプユニットと前記第2ランプユニットは、前記第1ランプユニットの前記液晶素子の視認方向と前記第2ランプユニットの前記液晶素子の視認方向とが互いに対称な関係となるように配置されており、
    前記第1ランプユニットによる前記照射光と前記第2ランプユニットによる前記照射光の各々の少なくとも一部同士を重ねた照射光によって前記車両の周囲に対して光照射を行う、
    車両用灯具システム。
  2. 前記第1ランプユニットの前記液晶素子の視認方向と前記第2ランプユニットの前記液晶素子の視認方向とが互いに線対称又は点対称な関係となるように配置されている、
    請求項1に記載の車両用灯具システム。
  3. 前記第1ランプユニットの前記液晶素子の視認方向と前記第2ランプユニットの前記液晶素子の視認方向のいずれも前記車両の車幅方向において外側又は内側へ向くように配置されている、
    請求項1又は2に記載の車両用灯具システム。
  4. 前記第1ランプユニットの前記液晶素子の視認方向と前記第2ランプユニットの前記液晶素子の視認方向のいずれも前記車両の車幅方向に対して略45°の角度をなして配置されている、
    請求項3に記載の車両用灯具システム。
  5. 前記制御部は、前記第1ランプユニットと前記第2ランプユニットの各々の前記液晶素子に対し、前記照射光を中間調にするための電圧を供給する、
    請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用灯具システム。
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