JP2021045927A - 画像形成装置およびその制御方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷物の表面処理の有無によらず、色変化の影響を低減し、同様の画像再現を可能とする。【解決手段】複数のインクを用いて、記録媒体上に複数の発色層を形成することで画像形成を行う画像形成装置であって、前記記録媒体上に形成される前記複数の発色層の表面に対する平滑化処理を行うか否かを判定する判定手段と、前記画像形成にて用いられる画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記平滑化処理を行う平滑化手段とを有し、前記画像処理手段は、前記判定手段により前記平滑化処理を行うと判定された場合には、前記平滑化処理を行わないと判定された場合に比べて、前記複数の発色層における第1の発色層のインクの量が多い、または、前記第1の発色層よりも下層である第2の発色層のインクの量が少ない、のうちの少なくともいずれかとなるように前記画像処理におけるパラメータを制御する。【選択図】 図7
Description
本発明は、画像形成装置およびその制御方法、並びにプログラムに関する。
インクジェット方式の記録装置で用いられる記録ヘッドは、その製造上の誤差などの原因によって、複数のノズル間で吐出特性(吐出量や吐出方向など)にばらつきを含むことがある。このようなばらつきは、画像形成時において濃度むらや色の違いを引き起こす。そのため、吐出量ばらつき等によるむらの補正(いわゆるシェーディング)や、キャリブレーションなどのメンテナンスが行われている。このようなメンテナンスはいずれも、駆動パルスの制御や画像データの補正により、ターゲットとする記録濃度に揃える。画像データの補正を行う方法では、特定のパターンを印刷し、その印刷物を光学的な読み取り装置で読み取って、画像データの補正のための補正値を計算することが行われる。
一方、印刷物に後処理を施し、様々な表面形状とする技術がある。表面形状が変わると、読み取り装置の構成によっては、その読み取り値が変化する場合がある。特許文献1では、表面形状の差によって濃度測定値が異なり、キャリブレーションに支障をきたすことを課題とし、表面処理に応じた目標階調データを設定してキャリブレーションする技術が開示されている。
カラーの記録装置では、主にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の三原色に対応するインクを備える。フルカラーの画像では、複数種類のインクを様々なドット密度で記録して色を表現する。以下、単一のインクで表現される色を「一次色」、複数種類のインクを使用する色を「多次色」と称する。多次色については、使用するインクのバランスによって表現される色が大きく変化する。特許文献1では、単一のインクに着目し、表面処理によって一次色の濃度変化に応じたキャリブレーション方法が開示されているが、多次色における色の変化については開示されていない。
多次色の場合、構成するインクそれぞれの一次色で濃度を合わせても、必ずしも多次色の色が合うとは限らない。一次色の場合には濃度さえ合わせれば表現される色は合うが、多次色の場合は発色のバランスが変わると色相が変わってしまう。上述したような色相変化に対応するために、様々な表面処理に応じて補正処理を行うことは時間もかかり、パターン印刷のためのメディアやインクも消費してしまう。更には、表面処理のための後処理によって紙が変形してしまい、読み取り装置でのピントが合わないなど、精度が落ちる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、印刷物の表面処理の有無によらず、色変化の影響を低減し、同様の画像再現を可能とすることを目的とする。
上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、複数のインクを用いて、記録媒体上に複数の発色層を形成することで画像形成を行う画像形成装置であって、前記記録媒体上に形成される前記複数の発色層の表面に対する平滑化処理を行うか否かを判定する判定手段と、前記画像形成にて用いられる画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、前記判定手段による判定結果に応じて、前記平滑化処理を行う平滑化手段とを有し、前記画像処理手段は、前記判定手段により前記平滑化処理を行うと判定された場合には、前記平滑化処理を行わないと判定された場合に比べて、前記複数の発色層における第1の発色層のインクの量が多い、または、前記第1の発色層よりも下層である第2の発色層のインクの量が少ない、のうちの少なくともいずれかとなるように前記画像処理におけるパラメータを制御する。
本発明により、印刷物の表面処理の有無によらず、色変化の影響を低減し、同様の画像を再現することが可能となる。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
<第1の実施形態>
[記録システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る記録システム1を概略的に示した正面図である。記録システム1は、転写体2を介して記録媒体Pにインク像を転写することで記録物P’を製造する、枚葉式のインクジェットプリンタである。記録システム1は、記録装置1Aと、搬送装置1Bとを含む。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、記録システム1の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体PはX方向に搬送される。
[記録システム]
図1は、本発明の一実施形態に係る記録システム1を概略的に示した正面図である。記録システム1は、転写体2を介して記録媒体Pにインク像を転写することで記録物P’を製造する、枚葉式のインクジェットプリンタである。記録システム1は、記録装置1Aと、搬送装置1Bとを含む。本実施形態では、X方向、Y方向、Z方向が、それぞれ、記録システム1の幅方向(全長方向)、奥行き方向、高さ方向を示している。記録媒体PはX方向に搬送される。
(記録装置)
記録装置1Aは、記録ユニット3、転写ユニット4および周辺ユニット5A〜5D、および、供給ユニット6を含む。
記録装置1Aは、記録ユニット3、転写ユニット4および周辺ユニット5A〜5D、および、供給ユニット6を含む。
(記録ユニット)
記録ユニット3は、複数の記録ヘッド30と、キャリッジ31とを含む。図2は、記録ヘッドの構成例を示す図である。本実施形態において、記録ユニット3は5つの記録ヘッド30からなる。黒(K)インクを吐出する記録ヘッド30K、シアン(C))インクを吐出する記録ヘッド30C、マゼンタ(M)インクを吐出する記録ヘッド30M、イエロー(Y)インクを吐出する記録ヘッド30Yを備える。更に、記録ヘッド30は、色材を含まないインク(例えば、クリアインク)を吐出してもよい。クリアインクは、例えば、画像の光沢性を向上させるために用いることができる。あるいは、画像の光沢性を低減し、マット感を出すために用いることもできる。
記録ユニット3は、複数の記録ヘッド30と、キャリッジ31とを含む。図2は、記録ヘッドの構成例を示す図である。本実施形態において、記録ユニット3は5つの記録ヘッド30からなる。黒(K)インクを吐出する記録ヘッド30K、シアン(C))インクを吐出する記録ヘッド30C、マゼンタ(M)インクを吐出する記録ヘッド30M、イエロー(Y)インクを吐出する記録ヘッド30Yを備える。更に、記録ヘッド30は、色材を含まないインク(例えば、クリアインク)を吐出してもよい。クリアインクは、例えば、画像の光沢性を向上させるために用いることができる。あるいは、画像の光沢性を低減し、マット感を出すために用いることもできる。
また、光沢制御用とは別に、転写体2から記録媒体Pへの画像の転写性を向上させるための画像転写液を利用することができる。画像転写液は、転写体2上に形成されたインク層の上に形成され、記録媒体Pに接することによって転写性を向上させる。そのため、画像転写液を付与するための記録ヘッド30は、各種インクを付与する記録ヘッド30よりも下流に配置されるとよい。本実施形態においては、画像転写液を吐出する記録ヘッド30Sを備える。複数の記録ヘッド30は、キャリッジ31に配置され、転写体2にインクを吐出し、転写体2上に記録画像のインク像を形成する。
本実施形態において、記録ヘッド30は、Y方向に延設されたフルラインヘッドであり、使用可能な最大サイズの記録媒体Pの画像記録領域の幅分をカバーする範囲にノズル(不図示)が配列されている。記録ヘッド30は、その下面に、ノズル(不図示)が開口したインク吐出面を有しており、インク吐出面は、微小隙間(例えば、数mm)を介して転写体2の表面と対向している。図1に示すように、本実施形態において、転写体2は、円軌道上を循環的に移動する構成であるため、複数の記録ヘッド30は、放射状に配置されている。
各ノズルには吐出素子(不図示)が設けられている。吐出素子は、例えば、ノズル内に圧力を発生させてノズル内のインクを吐出させる素子であり、公知のインクジェットプリンタのインクジェットヘッドの技術が適用可能である。吐出素子としては、例えば、電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する素子、電気−機械変換体によってインクを吐出する素子、静電気を利用してインクを吐出する素子等が挙げられる。高速で高密度の記録の観点からは電気−熱変換体を利用した吐出素子を用いることができる。
キャリッジ31は、複数の記録ヘッド30を支持する。記録ヘッド30は、インク吐出面側の端部がキャリッジ31に固定されている。これにより、インク吐出面と転写体2との表面の隙間をより精密に維持することができる。
記録システム1の後部には回復ユニット(不図示)が設けられている。回復ユニットは記録ヘッド30の吐出性能を回復する機構を有する。そのような機構としては、例えば、記録ヘッド30のインク吐出面をキャッピングするキャップ機構、インク吐出面をワイピングするワイパ機構、インク吐出面から記録ヘッド30内のインクを負圧吸引する吸引機構を挙げることができる。
(転写ユニット)
図1を参照して転写ユニット4について説明する。転写ユニット4は、転写胴41と圧胴42とを含む。これらの胴は、Y方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。図1において、転写胴41および圧胴42の各図形内に示した矢印は、これらの回転方向を示しており、転写胴41は時計回りに、圧胴42は反時計回りに回転する。
図1を参照して転写ユニット4について説明する。転写ユニット4は、転写胴41と圧胴42とを含む。これらの胴は、Y方向の回転軸周りに回転する回転体であり、円筒形状の外周面を有している。図1において、転写胴41および圧胴42の各図形内に示した矢印は、これらの回転方向を示しており、転写胴41は時計回りに、圧胴42は反時計回りに回転する。
転写胴41は、その外周面に転写体2を支持する支持体である。転写体2は、転写胴41の外周面上に、周方向に連続的にあるいは間欠的に設けられる。連続的に設けられる場合、転写体2は無端の帯状に形成される。間欠的に設けられる場合、転写体2は、有端の帯状に複数のセグメントに分けて形成され、各セグメントは転写胴41の外周面に等ピッチで円弧状に配置することができる。
転写胴41の回転により、転写体2は円軌道上を循環的に移動する。転写胴41の回転位相により、転写体2の位置は、吐出前処理領域R1、吐出領域R2、吐出後処理領域R3およびR4、転写領域R5、転写後処理領域R6に区別することができる。転写体2はこれらの領域を循環的に通過する。
吐出前処理領域R1は、記録ユニット3によるインクの吐出前に転写体2に対する前処理を行う領域であり、周辺ユニット5Aによる処理が行われる領域である。本実施形態においては、反応液が付与される。吐出領域R2は記録ユニット3が転写体2にインクを吐出してインク像を形成する領域である。吐出後処理領域R3およびR4は、インクの吐出後にインク像に対する処理を行う処理領域である。吐出後処理領域R3は、周辺ユニット5Bによる処理が行われる領域である。吐出後処理領域R4は、周辺ユニット5Cによる処理が行われる領域である。転写領域R5は、転写ユニット4により転写体2上のインク像が記録媒体Pに転写される領域である。転写後処理領域R6は、転写後に転写体2に対する後処理を行う領域であり、周辺ユニット5Dによる処理が行われる領域である。
圧胴42は、その外周面が転写体2に圧接される。圧胴42の外周面には、記録媒体Pの先端部を保持するグリップ機構(不図示)が少なくとも一つ設けられている。グリップ機構は、圧胴42の周方向に離間して複数設けてもよい。記録媒体Pは圧胴42の外周面に密接して搬送されつつ、圧胴42と転写体2とのニップ部を通過するときに、転写体2上のインク像が転写される。
[周辺ユニット]
周辺ユニット5A〜5Dは、転写体2の周囲に配置されている。本実施形態の場合、周辺ユニット5A〜5Dは、順に、付与ユニット、吸収ユニット、加熱ユニット、清掃ユニットである。
周辺ユニット5A〜5Dは、転写体2の周囲に配置されている。本実施形態の場合、周辺ユニット5A〜5Dは、順に、付与ユニット、吸収ユニット、加熱ユニット、清掃ユニットである。
付与ユニット5Aは、記録ユニット3によるインクの吐出前に、転写体2上に反応液を付与する機構である。反応液は、インクを高粘度化する成分を含有する液体である。ここで、インクの高粘度化とは、インクを構成している色材や樹脂等がインクを高粘度化する成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインクの粘度の上昇が認められることである。このインクの高粘度化には、インク全体の粘度上昇が認められる場合のみならず、色材や樹脂等のインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含まれる。
反応液の付与機構としては、例えば、ローラ、記録ヘッド、ダイコーティング装置(ダイコータ)、ブレードコーティング装置(ブレードコータ)などが挙げられる。転写体2に対するインクの吐出前に反応液を転写体2に付与しておくと、転写体2に達したインクを直ちに定着させることができる。これにより、隣接するインク同士が混ざり合うブリーディングを抑制することができる。
吸収ユニット5Bは、転写前に、転写体2上のインク像から液体成分を吸収する機構である。インク像の液体成分を減少させることで、記録媒体Pに記録される画像のにじみ等を抑制することができる。液体成分の減少を異なる視点で説明すれば、転写体2上のインク像を構成するインクを濃縮すると表現することもできる。インクを濃縮するとは、インクに含まれる液体成分が減少することによって、インクに含まれる色材や樹脂といった固形分の液体成分に対する含有割合が増加することを意味する。
吸収ユニット5Bは、例えば、インク像に接触してインク像の液体成分の量を減少させる液吸収部材(不図示)を含む。液吸収部材は、ローラの外周面に形成されてもよいし、液吸収部材が無端のシート状に形成され、循環的に走行されるものでもよい。インク像の保護の点で、液吸収部材の移動速度を転写体2の周速度と同じにして液吸収部材を転写体2と同期して移動させてもよい。
液吸収部材は、インク像に接触する多孔質体を含んでもよい。液吸収部材へのインク固形分付着を抑制するため、インク像に接触する面の多孔質体の孔径は、10μm以下であってもよい。ここで、孔径とは平均直径のことを示し、公知の手段、例えば水銀圧入法や、窒素吸着法、SEM画像観察等で測定可能である。なお、液体成分は、一定の形を有さず、流動性があり、ほぼ一定の体積を有するものであれば、特に限定されるものではない。例えば、インクや反応液に含まれる水や有機溶媒等が液体成分として挙げられる 。
加熱ユニット5Cは、転写前に、転写体2上のインク像を加熱する機構である。インク像を加熱することで、インク像中の樹脂が溶融し、記録媒体Pへの転写性を向上する。加熱温度は、樹脂の最低造膜温度(MFT)以上とすることができる。MFTは一般的に知られている手法、例えばJIS K 6828−2:2003や、ISO2115:1996に準拠した各装置で測定することが可能である。転写性及び画像の堅牢性の観点から、MFTよりも10℃以上高い温度で加熱してもよく、更に、20℃以上高い温度で加熱してもよい。加熱ユニット5Cは、例えば、赤外線等の各種ランプ、温風ファン等、公知の加熱デバイスを用いることができる。加熱効率の点で、赤外線ヒータを用いることができる。
清掃ユニット5Dは、転写後に転写体2上を清掃する機構である。清掃ユニット5Dは、転写体2上に残留したインクや、転写体2上のごみ等を除去する。清掃ユニット5Dは、例えば、多孔質部材を転写体2に接触させる方式、ブラシで転写体2の表面を擦る方式、ブレードで転写体2の表面をかきとる方式等の公知の方式を適宜用いることができる。また、清掃に用いる清掃部材は、ローラ形状、ウェブ形状等、公知の形状を用いることができる。
以上の通り、本実施形態では、付与ユニット5A、吸収ユニット5B、加熱ユニット5C、清掃ユニット5Dを周辺ユニットとして備えるが、これらの一部のユニットに転写体2の冷却機能を付与するか、あるいは、冷却ユニットを追加してもよい。本実施形態では、加熱ユニット5Cの熱により転写体2の温度が上昇する場合がある。記録ユニット3により転写体2にインクを吐出した後、インク像がインクの主溶剤である水の沸点を超えると、吸収ユニット5Bによる液体成分の吸収性能が低下する場合がある。吐出されたインクが水の沸点未満に維持されるように転写体2を冷却することで、液体成分の吸収性能を維持することができる。
冷却ユニットは、転写体2に送風する送風機構や、転写体2に部材(例えば、ローラ)を接触させ、この部材を空冷または水冷で冷却する機構であってもよい。また、清掃ユニット5Dの清掃部材を冷却する機構であってもよい。冷却タイミングは、転写後、反応液の付与前までの期間であってもよい。
(供給ユニット)
供給ユニット6は、記録ユニット3の記録ヘッド30にインクを供給する機構である。供給ユニット6は、記録システム1の後部側に設けられていてもよい。供給ユニット6は、インクの種類毎に、インクを貯留する貯留部TKを備える。貯留部TKは、メインタンクとサブタンクとによって構成されてもよい。貯留部TKと記録ヘッド30とは流路6aで連通し、貯留部TKから記録ヘッド30へインクが供給される。流路6aは、貯留部TKと記録ヘッド30との間でインクを循環させる流路であってもよく、供給ユニット6はインクを循環させるポンプ等を備えてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インク中の気泡を脱気する脱気機構を設けてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インクの液圧と大気圧との調整を行うバルブを設けてもよい。貯留部TK内のインク液面が、記録ヘッド30のインク吐出面よりも低い位置となるように、貯留部TKと記録ヘッド30のZ方向の高さが設計されてもよい。
供給ユニット6は、記録ユニット3の記録ヘッド30にインクを供給する機構である。供給ユニット6は、記録システム1の後部側に設けられていてもよい。供給ユニット6は、インクの種類毎に、インクを貯留する貯留部TKを備える。貯留部TKは、メインタンクとサブタンクとによって構成されてもよい。貯留部TKと記録ヘッド30とは流路6aで連通し、貯留部TKから記録ヘッド30へインクが供給される。流路6aは、貯留部TKと記録ヘッド30との間でインクを循環させる流路であってもよく、供給ユニット6はインクを循環させるポンプ等を備えてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インク中の気泡を脱気する脱気機構を設けてもよい。流路6aの途中または貯留部TKには、インクの液圧と大気圧との調整を行うバルブを設けてもよい。貯留部TK内のインク液面が、記録ヘッド30のインク吐出面よりも低い位置となるように、貯留部TKと記録ヘッド30のZ方向の高さが設計されてもよい。
(搬送装置)
搬送装置1Bは、記録媒体Pを転写ユニット4へ給送し、インク像が転写された記録物P’を転写ユニット4から排出する装置である。搬送装置1Bは、給送ユニット7、複数の搬送胴8、回収ユニット8dを含む。図1において、搬送装置1Bの各構成の図形の内側の矢印はその構成の回転方向を示し、外側の矢印は記録媒体Pまたは記録物P’の搬送経路を示している。記録媒体Pは給送ユニット7から転写ユニット4へ搬送され、記録物P’は転写ユニット4から回収ユニット8dへ搬送される。給送ユニット7側を搬送方向で上流側と呼び、回収ユニット8d側を下流側と呼ぶ場合がある。
搬送装置1Bは、記録媒体Pを転写ユニット4へ給送し、インク像が転写された記録物P’を転写ユニット4から排出する装置である。搬送装置1Bは、給送ユニット7、複数の搬送胴8、回収ユニット8dを含む。図1において、搬送装置1Bの各構成の図形の内側の矢印はその構成の回転方向を示し、外側の矢印は記録媒体Pまたは記録物P’の搬送経路を示している。記録媒体Pは給送ユニット7から転写ユニット4へ搬送され、記録物P’は転写ユニット4から回収ユニット8dへ搬送される。給送ユニット7側を搬送方向で上流側と呼び、回収ユニット8d側を下流側と呼ぶ場合がある。
(検査ユニット)
搬送装置1Bには、検査ユニット9が設けられる。検査ユニット9は、転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’の検査を行う機構である。本実施形態においては、検査ユニット9は、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を含む。検査ユニット9は、色むら補正やキャリブレーションなどのメンテナンスのためのテスト記録動作において記録画像を撮影する。検査ユニット9は、記録画像の全体を撮影し、検査ユニット9が撮影した画像に基づいて、記録データに関する各種の補正の基本設定を行う。本実施形態の場合、チェーン8cで搬送される記録物P’を撮影する位置に配置されている。検査ユニット9により記録画像を撮影する場合、チェーン8cの走行を一時的に停止して、その全体を撮影してよい。検査ユニット9は、記録物P’上を走査するスキャナであってもよい。
搬送装置1Bには、検査ユニット9が設けられる。検査ユニット9は、転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’の検査を行う機構である。本実施形態においては、検査ユニット9は、記録物P’に記録された画像を撮影する撮影装置であり、例えば、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を含む。検査ユニット9は、色むら補正やキャリブレーションなどのメンテナンスのためのテスト記録動作において記録画像を撮影する。検査ユニット9は、記録画像の全体を撮影し、検査ユニット9が撮影した画像に基づいて、記録データに関する各種の補正の基本設定を行う。本実施形態の場合、チェーン8cで搬送される記録物P’を撮影する位置に配置されている。検査ユニット9により記録画像を撮影する場合、チェーン8cの走行を一時的に停止して、その全体を撮影してよい。検査ユニット9は、記録物P’上を走査するスキャナであってもよい。
(後処理ユニット)
搬送装置1Bには、後処理ユニット10が設けられる。後処理ユニット10は転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’に対して後処理を行う機構である。本実施形態での処理の内容としては、画像表面に熱や圧力を加え、表面を平滑化して画像の光沢性を上げる処理で、記録物P’の表面を平滑化する処理が行われる。
搬送装置1Bには、後処理ユニット10が設けられる。後処理ユニット10は転写ユニット4よりも下流側に配置され、記録物P’に対して後処理を行う機構である。本実施形態での処理の内容としては、画像表面に熱や圧力を加え、表面を平滑化して画像の光沢性を上げる処理で、記録物P’の表面を平滑化する処理が行われる。
(制御ユニット)
次に、記録システム1の制御ユニットについて説明する。図3は、記録システム1の制御ユニット13のブロック図である。制御ユニット13は、上位装置(DFE)HC2に通信可能に接続され、また、上位装置HC2はホスト装置HC1に通信可能に接続される。
次に、記録システム1の制御ユニットについて説明する。図3は、記録システム1の制御ユニット13のブロック図である。制御ユニット13は、上位装置(DFE)HC2に通信可能に接続され、また、上位装置HC2はホスト装置HC1に通信可能に接続される。
ホスト装置HC1では、記録画像の元になる原稿データが生成、あるいは保存される。ここでの原稿データは、例えば、文書ファイルや画像ファイル等の電子ファイルの形式で生成される。この原稿データは、上位装置HC2へ送信され、上位装置HC2では、受信した原稿データを制御ユニット13で利用可能なデータ形式(例えば、RGBで画像を表現するRGBデータ)に変換する。変換後のデータは、画像データとして上位装置HC2から制御ユニット13へ送信され、制御ユニット13は受信した画像データに基づき、記録動作を開始する。
本実施形態において、制御ユニット13は、メインコントローラ13Aと、エンジンコントローラ13Bとに大別される。メインコントローラ13Aは、処理部131、記憶部132、操作部133、画像処理部134、通信I/F(インタフェース)135、バッファ136、および通信I/F137を含む。
処理部131は、CPU等のプロセッサであり、記憶部132に記憶されたプログラムを実行し、メインコントローラ13A全体の制御を行う。記憶部132は、RAM、ROM、ハードディスク、SSD等の記憶デバイスであり、処理部131が実行するプログラムや、データを格納し、また、処理部131にワークエリアを提供する。操作部133は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスであり、ユーザの指示を受け付ける。
画像処理部134は、例えば、画像処理プロセッサを有する電子回路である。バッファ136は、例えば、RAM、ハードディスクやSSDである。通信I/F135は、上位装置HC2との通信を行い、通信I/F137はエンジンコントローラ13Bとの通信を行うためのインタフェースである。図3において破線矢印は、画像データの処理の流れを例示している。上位装置HC2から通信I/F135を介して受信された画像データは、バッファ136に蓄積される。画像処理部134はバッファ136から画像データを読み出し、読み出した画像データに所定の画像処理を施して、再びバッファ136に格納する。バッファ136に格納された画像処理後の画像データは、プリントエンジンが用いる記録データとして、通信I/F137からエンジンコントローラ13Bへ送信される。エンジンコントローラ13Bは、記録システム1の駆動制御を行い、画像形成動作を行う。
[動作例]
図4は、本実施形態に係る記録動作の例を模式的に示す図である。転写胴41および圧胴42が回転されつつ、以下の各工程が循環的に行われる。始めに転写体2上に付与ユニット5Aから反応液Lが付与される(状態ST1)。転写体2上の反応液Lが付与された部位は転写胴41の回転に伴って移動する。反応液Lが付与された部位が記録ヘッド30の下に到達すると、記録ヘッド30から転写体2にインクが吐出される(状態ST2)。これによりインク像IMが形成される。その際、吐出されるインクが転写体2上の反応液Lと混ざりあうことで、色材の凝集が促進される。吐出されるインクは、供給ユニット6の貯留部TKから記録ヘッド30に供給される。
図4は、本実施形態に係る記録動作の例を模式的に示す図である。転写胴41および圧胴42が回転されつつ、以下の各工程が循環的に行われる。始めに転写体2上に付与ユニット5Aから反応液Lが付与される(状態ST1)。転写体2上の反応液Lが付与された部位は転写胴41の回転に伴って移動する。反応液Lが付与された部位が記録ヘッド30の下に到達すると、記録ヘッド30から転写体2にインクが吐出される(状態ST2)。これによりインク像IMが形成される。その際、吐出されるインクが転写体2上の反応液Lと混ざりあうことで、色材の凝集が促進される。吐出されるインクは、供給ユニット6の貯留部TKから記録ヘッド30に供給される。
転写体2上のインク像IMは転写体2の回転に伴って移動する。インク像IMが吸収ユニット5Bに到達すると吸収ユニット5Bによりインク像IMから液体成分が吸収される(状態ST3)。インク像IMが加熱ユニット5Cに到達すると加熱ユニット5Cによりインク像IMが加熱され、インク像IM中の樹脂が溶融し、インク像IMが造膜される(状態ST4)。このようなインク像IMの形成に同期して、搬送装置1Bにより記録媒体Pが搬送される。
インク像IMと記録媒体Pとが転写体2と圧胴42とのニップ部に到達し、記録媒体Pにインク像IMが転写され、記録物P’が製造される(状態ST5)。記録物P’は搬送装置1Bにより回収ユニット8dへ搬送される。
転写体2上のインク像IMが形成されていた部分は、清掃ユニット5Dに到達すると清掃ユニット5Dにより清掃される(状態ST6)。清掃後、転写体2は一回転したことになり、同様の手順で記録媒体Pへのインク像の転写が繰り返し行われる。上記の説明では理解を容易にするために、転写体2の一回転で一枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が一回行われるように説明したが、転写体2の一回転で複数枚の記録媒体Pへのインク像IMの転写が連続的に行うことができる。
[インク]
ここで、本実施形態に適用されるインクについて説明する。なお、上述したように、本実施形態にて用いられるインクには、黒(K)インク、シアン(C))インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、クリアインクが含まれるが、これらに限定するものではない。また、各色や用途に応じて、その構成や成分等が異なっていてよい。
ここで、本実施形態に適用されるインクについて説明する。なお、上述したように、本実施形態にて用いられるインクには、黒(K)インク、シアン(C))インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インク、クリアインクが含まれるが、これらに限定するものではない。また、各色や用途に応じて、その構成や成分等が異なっていてよい。
(色材)
本実施形態に適用されるインクに含有される色材として、顔料を用いることができる。色材として用いることができる顔料の種類は特に限定されない。顔料の具体例としては、カーボンブラックなどの無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イミダゾロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系などの有機顔料を挙げることができる。これらの顔料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
本実施形態に適用されるインクに含有される色材として、顔料を用いることができる。色材として用いることができる顔料の種類は特に限定されない。顔料の具体例としては、カーボンブラックなどの無機顔料;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、イソインドリノン系、イミダゾロン系、ジケトピロロピロール系、ジオキサジン系などの有機顔料を挙げることができる。これらの顔料は、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
インク中の顔料の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上、かつ、10.0質量%以下であることがより好ましい。
(分散剤)
顔料を分散させる分散剤としては、インクジェット用インクに用いられる公知の分散剤を使用することができる。本実施形態の態様においては、構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤が好ましく用いられる。ここで用いられる各モノマーについては特に制限はなく、公知のものが好適に用いられる。具体的には、疎水性モノマーとしては、スチレン及びその他のスチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。
顔料を分散させる分散剤としては、インクジェット用インクに用いられる公知の分散剤を使用することができる。本実施形態の態様においては、構造中に親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の分散剤を用いることが好ましい。特に、少なくとも親水性のモノマーと疎水性のモノマーとを含んで共重合させた樹脂からなる顔料分散剤が好ましく用いられる。ここで用いられる各モノマーについては特に制限はなく、公知のものが好適に用いられる。具体的には、疎水性モノマーとしては、スチレン及びその他のスチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また親水性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。
該分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。また、該分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。尚、顔料と分散剤との質量比(顔料:分散剤)としては1:0.1〜1:3の範囲であることが好ましい。
また分散剤を用いず、顔料自体を表面改質して分散可能としたいわゆる自己分散顔料を用いることも本実施形態において好適である。
(樹脂微粒子)
本実施形態に適用されるインクは、色材を有しない各種微粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂微粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。
本実施形態に適用されるインクは、色材を有しない各種微粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂微粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。
本実施形態に用いることのできる樹脂微粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物、または、これらの単独重合物を生成するためのモノマーを複数組み合わせて重合した共重合物が挙げられる。該樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。またインク中における樹脂微粒子の量は、インク全質量に対して1質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上40質量%以下である。
さらに本実施形態の態様においては、該樹脂微粒子が液中に分散した樹脂微粒子分散体として用いることが好ましい。分散の手法については特に限定はないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種共重合させた樹脂を用いて分散させたいわゆる自己分散型樹脂微粒子分散体は好適である。ここで解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂微粒子を分散させたいわゆる乳化分散型樹脂微粒子分散体も、同様に本実施形態に好適に用いることができる。ここで言う乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず公知の界面活性剤が好ましい。該界面活性剤は、ノニオン性界面活性剤か、もしくは樹脂微粒子と同じ電荷を持つ界面活性剤が好ましい。
本実施形態の態様に用いる樹脂微粒子分散体は、10nm以上1000nm以下の分散粒径を有することが好ましく、さらに100nm以上500nm以下の分散粒径を有することがより好ましい。
また本実施形態の態様に用いる樹脂微粒子分散体を作製する際に、安定化のために各種添加剤を加えておくことも好ましい。該添加剤としては、例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、青色染料(ブルーイング剤)、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。
(界面活性剤)
本実施形態に用いることのできるインクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレングリコールエチレンオキシド付加物(アセチレノ−ルE100、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
本実施形態に用いることのできるインクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、具体的には、アセチレングリコールエチレンオキシド付加物(アセチレノ−ルE100、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられる。インク中の界面活性剤の量は、インク全質量に対して0.01質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
(水及び水溶性有機溶剤)
本実施形態に用いるインクは溶剤として水及び/または水溶性有機溶剤を含むことができる。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
本実施形態に用いるインクは溶剤として水及び/または水溶性有機溶剤を含むことができる。水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、インク中の水の含有量は、インク全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
また、用いる水溶性有機溶剤の種類は特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、2−ピロリドン、エタノール、メタノール、等が挙げられる。更に、これらの中から選択した2種類以上のものを混合して用いることも出来る。
また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、インク全質量に対して3質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
(その他添加剤)
本実施形態に用いることのできるインクは上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂及びその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
本実施形態に用いることのできるインクは上記成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂及びその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
[反応液]
反応液は、インクを高粘度化する成分(インク高粘度化成分)を含有する。インクの高粘度化とは、インクを構成している組成物の一部である色材や樹脂等がインク高粘度化成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク全体の粘度の上昇が認められる場合を指す。更に、インクの高粘度化は、色材などインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含む。このインク高粘度化成分は、被吐出媒体上でのインク及び/又はインク組成物の一部の流動性を低下せしめて、インクによる画像形成時のブリーディングや、ビーディングを抑制する効果がある。このようなインク高粘度化成分として、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子などの公知のものを用いることができる。中でも、特に多価の金属イオン及び有機酸が好適である。また、複数の種類のインク高粘度化成分を含有させることも好適である。尚、反応液中のインク高粘度化成分の含有量は、反応液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
反応液は、インクを高粘度化する成分(インク高粘度化成分)を含有する。インクの高粘度化とは、インクを構成している組成物の一部である色材や樹脂等がインク高粘度化成分と接触することによって化学的に反応し、あるいは物理的に吸着し、これによってインク全体の粘度の上昇が認められる場合を指す。更に、インクの高粘度化は、色材などインクを構成する成分の一部が凝集することにより局所的に粘度の上昇が生じる場合も含む。このインク高粘度化成分は、被吐出媒体上でのインク及び/又はインク組成物の一部の流動性を低下せしめて、インクによる画像形成時のブリーディングや、ビーディングを抑制する効果がある。このようなインク高粘度化成分として、多価の金属イオン、有機酸、カチオンポリマー、多孔質性微粒子などの公知のものを用いることができる。中でも、特に多価の金属イオン及び有機酸が好適である。また、複数の種類のインク高粘度化成分を含有させることも好適である。尚、反応液中のインク高粘度化成分の含有量は、反応液全質量に対して5質量%以上であることが好ましい。
多価金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+、Sr2+、Ba2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+、Cr3+、Y3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。
また、有機酸としては、例えば、シュウ酸、ポリアクリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、レブリン酸、コハク酸、グルタル酸、グルタミン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、オキシコハク酸、ジオキシコハク酸等が挙げられる。
反応液は、水や低揮発性の有機溶剤を適量含有することができる。この場合に用いる水は、イオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、本実施形態に適用される反応液に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤を用いることができる。
また、反応液は、界面活性剤や粘度調整剤を加えてその表面張力や粘度を適宜調整して用いることができる。用いられる材料としては、インク高粘度化成分と共存できるものであれば特に制限は無い。具体的に用いられる界面活性剤としては、アセチレングリコールエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等が挙げられる。
[検査ユニットの詳細構成]
図5は、本実施形態に係る検査ユニット9の詳細な構成を説明するための図である。検査ユニット9は原稿台ガラス501とスキャナユニット502を含んで構成される。検査のために読み取る検査用パターンが形成された原稿507は原稿台ガラス501の上に搬送される。スキャナユニット502は、光源504、集光のためのレンズ505、およびセンサ506を備える。光源504は白色LEDが好ましく、入射光が原稿507に対して一定の角度で入射するように配置される。原稿507によって反射された光は、レンズ505によって集光され、センサ506で検知される。
図5は、本実施形態に係る検査ユニット9の詳細な構成を説明するための図である。検査ユニット9は原稿台ガラス501とスキャナユニット502を含んで構成される。検査のために読み取る検査用パターンが形成された原稿507は原稿台ガラス501の上に搬送される。スキャナユニット502は、光源504、集光のためのレンズ505、およびセンサ506を備える。光源504は白色LEDが好ましく、入射光が原稿507に対して一定の角度で入射するように配置される。原稿507によって反射された光は、レンズ505によって集光され、センサ506で検知される。
センサ506は、RGB(Red,Green,Blue)のフィルタを備え、反射光の強度によりRGBの3チャンネルの読み取り信号を生成する。センサ506は、入射光が入射する角度とは異なった角度の反射光を感知するように配置される。つまり、本実施形態に係る検査ユニット9においては、原稿507からの正反射光ではなく、拡散光を読み取る。スキャナユニット502は、図5中の矢印方向に動くことができ、原稿台ガラス501の下に配置した白色基準板503や、原稿507の領域を走査することができる。スキャナユニット502は、白色基準板503を適宜読み取り、光源504やセンサ506のブレを補正する。
本実施形態では、光源504として白色LEDを使用し、センサ506としてRGBセンサを使用する例を挙げる。しかし、光源504としてRGBに対応する3つのLEDを備え、センサ506をモノクロセンサとし、RGBである光源が順次点灯する方式であってもよい。この場合でも、読み取り画像データはRGBの3チャンネルとなる。集光のためのレンズ505も、複数のレンズやミラーを組み合わせた光学系でもよいし、ロッドレンズと呼ばれる屈折率分布型のレンズを用いてもよい。いずれにしても、入射光と検知する反射光の角度を異ならせることにより、拡散光を読み取る。
なお、本実施形態では、図1に示すように、画像を一旦、転写体2上に形成し、その後、記録媒体Pに転写する構成の画像形成装置を例に挙げて説明する。しかし、この構成に限定するものではなく、例えば、記録ヘッド30から直接、記録媒体上に画像を形成するような構成の画像形成装置を用いてもよい。この場合にも、記録媒体P上には、複数の層から構成される画像が形成されるものとする。
[後処理ユニットの詳細構成]
図6は、本実施形態に係る後処理ユニット10の詳細な構成を説明するための図であり、本実施形態で適用可能な表面平滑化処理を説明する図である。本実施形態において、表面平滑化には、熱と圧力を付加することによる、加熱加圧定着方式を用いる。
図6は、本実施形態に係る後処理ユニット10の詳細な構成を説明するための図であり、本実施形態で適用可能な表面平滑化処理を説明する図である。本実施形態において、表面平滑化には、熱と圧力を付加することによる、加熱加圧定着方式を用いる。
加熱ローラ602に巻きつけられている定着ベルト601及び支持ローラ603が接触しており、これら2つのローラの間を被記録媒体606の上に形成されたインク凝集層607が通過する。各ローラは、図中の矢印方向に回転し、被記録媒体606は、図中の右方向に搬送されながら熱及び圧力が付加されることとなる。定着ベルト601は、加熱ローラ602及び剥離ローラ604に巻きつけられており、剥離ローラ604の位置に達するまで、定着ベルト601と被記録媒体606の上に形成されたインク凝集層607は接触したままとなっている。加熱ローラ602と剥離ローラ604の間には、冷却装置605が設置されており、被記録媒体606が剥離ローラ604の位置に達した時にはインク凝集層607は冷却されているため、定着ベルト601とインク凝集層607を低温で剥離することが可能となっている。ここでは、定着ベルト601の表面の平滑度が高い構成になっている。
被記録媒体606上に形成されたインク凝集層607は、加熱ローラ602による加熱手段により溶融され、加圧手段により定着される。その際に、インク凝集層607は、定着ベルト601の表面と同程度の平滑な面が形成される。さらにインク凝集層607は冷却装置605の冷却処理により冷却されることにより、インク凝集層607の表面は平滑なまま、定着ベルト601と剥離することができる。このようにして、インク凝集層607の表面が平滑になり、高光沢な印刷物を得ることができる。
[処理フロー]
図7は、本実施形態に係る印刷処理のフローチャートである。本処理フローは、メインコントローラ13Aにおいて、処理部131や画像処理部134が協働し、エンジンコントローラ13Bを制御することにより実現される。
図7は、本実施形態に係る印刷処理のフローチャートである。本処理フローは、メインコントローラ13Aにおいて、処理部131や画像処理部134が協働し、エンジンコントローラ13Bを制御することにより実現される。
S701にて、メインコントローラ13Aは、ユーザから、モードや使用する紙の種類や印刷品位等の設定を受け付ける。本実施形態において、「モード」とは、通常の第1モードと、印刷後に表面平滑化処理を施し、高光沢の印刷物を取得できる第2モードである。ユーザは用途や好みに応じて、どちらかを選択することができる。本設定は、操作部133を介して受け付けてもよいし、ホスト装置HC1や上位装置HC2にて設定された情報を受け付けてもよい。
S702にて、メインコントローラ13Aは、ユーザによるモードや他の設定を受け付けた後、印刷命令を発行し、印刷動作を開始させる。例えば、印刷開始に伴い、各部位の起動や印刷準備が開始される。
S703にて、メインコントローラ13Aは、S801にて受け付けたユーザ設定において第1モードが選択されたか否かを判定する。第1モードが選択された場合(S703にてYES)S704へ進み、第2モードが選択された場合(S703にてNO)S706へ進む。
S704にて、メインコントローラ13Aは、画像処理部134により、第1モード用の画像処理のパラメータを用いて画像処理を行う。第1モード用の画像処理のパラメータは予め規定され、記憶部132等に保持されているものとする。画像処理の例については、図8を用いて後述する。
S705にて、メインコントローラ13Aは、S704の画像処理の後、その処理結果の画像データを用いて、エンジンコントローラ13Bに印刷を実行させる。そして、本処理フローを終了する。
S706にて、メインコントローラ13Aは、画像処理部134により、第2モード用の画像処理のパラメータを用いて画像処理を行う。第2モード用の画像処理のパラメータは予め規定され、記憶部132等に保持されているものとする。画像処理の例については、図8を用いて後述する。
S707にて、メインコントローラ13Aは、S706の画像処理の後、その処理結果の画像データを用いて、エンジンコントローラ13Bに印刷を実行させる。
S708にて、メインコントローラ13Aは、S707にて印刷が行われた記録物に対し、後処理ユニット10により、表面平滑化処理を行わせる。表面平滑化処理は、図6を用いて説明した構成により、エンジンコントローラ13Bの制御により後処理ユニット10が駆動され、記録物P’の表面が平滑化されて光沢が付与される。そして、本処理フローを終了する。
上述したように、本実施形態では、表面平滑化処理を行うか否かの判定結果に応じて、画像処理のパラメータの値を切り替えている。なお、ここでは割愛しているが、選択された紙や印刷品位によって、更にそれぞれの条件に適した画像処理を実行してもよい。
[画像処理]
図8は、図7にて示した各モードにおいて実行される画像処理(S704、S706)の構成例(流れ)を示す図である。印刷しようとする画像データ(以下、元画像データ)は、本画像処理を経て、記録装置1Bで印刷可能な画像データ(以下、記録データ)に変換される。なお、図8に示す各処理は、一例であり、印刷設定等に応じて、一部の処理が省略、もしくは、更なる処理が追加されてよい。図8に示す各処理は、例えば、画像処理部134にて実現される。
図8は、図7にて示した各モードにおいて実行される画像処理(S704、S706)の構成例(流れ)を示す図である。印刷しようとする画像データ(以下、元画像データ)は、本画像処理を経て、記録装置1Bで印刷可能な画像データ(以下、記録データ)に変換される。なお、図8に示す各処理は、一例であり、印刷設定等に応じて、一部の処理が省略、もしくは、更なる処理が追加されてよい。図8に示す各処理は、例えば、画像処理部134にて実現される。
まず、画像入力部801に印刷したい元画像データが入力される。ここでは、元画像データはR(Red)、G(Green)、およびB(Blue)で表される8ビットの輝度データである。
次に、入力色変換処理部802は、入力された元画像データを、記録装置固有の色空間であるデバイスRGB8ビットの輝度データに変換する。信号値を変換する方法は、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の公知の方法で行うことができる。
次に、色むら補正処理部803は、入力色変換処理部802によって変換された画像データに対して、局所的な色の差を補正する変換処理を行う。本処理においては、補正単位ごとに、検査装置により検知された色むらに応じて、三次元ルックアップテーブルを用いて色むらを低減するような補正を行う。
次に、インク色変換処理部804は、RGBデータを、記録装置のインク色である、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、およびK(ブラック)の4色の8ビット濃度データに分解する。この段階で、各色の単一チャンネルグレー画像が4プレーン分(4色分)生成される。インク色変換処理部804においても、入力色変換処理部802と同様、予めメモリに格納されたルックアップテーブル(LUT)を参照する等の公知の方法で行うことができる。
ヘッドシェーディング部805は、インク色信号の画像データを入力して、インク色ごとにそれぞれ8ビットデータを、記録ヘッド30を構成する各ノズルの吐出量等のばらつきに起因する濃度むらに対応したインク色信号の画像データに変換する処理を行う。ヘッドシェーディング部805においては、一次元ルックアップテーブルを用いて、4チャネルの画像データそれぞれを階調変換する。
次に、出力階調補正処理部806は、ヘッドシェーディング部805にてヘッドシェーディング処理された各色8ビットのインク色信号からなる画像データに対して、インク色ごとに、出力部808で記録されるドットの数を調整するための補正を行う。本処理も、従来公知の一次元ルックアップテーブルを用いた変換を行う。
量子化部807は、インク色に分解された8ビット濃度データを用いて、各プレーンに対し公知の誤差拡散法またはディザ法を用いて量子化処理を実施する。量子化レベルは2値でも3値以上の多値でもよい。2値であれば、各画素におけるインク付与のON/OFFに変換される。3値以上の多値であれば、さらにインデックス展開で各画素におけるインク付与のON(付与する)/OFF(付与しない)の2値データに展開する。インデックス展開は、従来公知の技術を利用すればよく、例えば、予め量子化レベルに応じたドット配置をテーブルとして記憶しておき、量子化レベルに基づいてドット配置(ON/OFFの2値)を決めればよい。このようにして、元画像データであるRGBデータが、インク色CMYKごとに記録ヘッドが記録可能な2値データに変換される。変換されたデータは、出力部808に出力される。
出力部808は、各処理が行われたデータを記録データとしてエンジンコントローラ13Bに送信する。この記録データを用いてエンジンコントローラ13Bにて印刷が行われる。
色むら補正処理部803で適用される三次元ルックアップテーブルと、ヘッドシェーディング部805で適用される一次元ルックアップテーブルは、1または複数のノズル単位で形成される補正単位ごとに別々のテーブルが割り当てられる。テーブルは、読み取り装置等により検出された補正単位ごとの濃度や色等から、例えば、特開2012−6385号公報で開示されるような、公知の方法で計算して補正テーブルを作成してよい。
なお、上記処理では、入力画像データはRGBで表現されるデータとしたが、これに限らない。各画素の表現形式はCMYK形式でもよい。また、入力色変換処理部802は、元画像データのRGBやCMYKといったデバイス依存の色空間のデータ形式から、LabやXYZといったデバイス非依存の色空間に変換し、さらに、デバイス依存の色空間に変換する方法でもよい。
また、途中の各処理のビット数は8ビットとしたが、これに限らない。より高画質を目的として、16ビットなど、更に高階調としてもよい。また、インク色変換処理部804においては、CMYKの4色への変換の例を示したが、これに限らない。記録装置が更に他の種類のインクを備えていれば、それに対応したインク色への変換を行う。
[画像形成状態]
上記の記録システム1において、反応液を塗布した転写体2に順次インクを付与し、色材を凝集させて、紙面に転写することによって、紙面上には色材を含む色材層が形成される。ここでは、記録媒体を紙として説明する。
上記の記録システム1において、反応液を塗布した転写体2に順次インクを付与し、色材を凝集させて、紙面に転写することによって、紙面上には色材を含む色材層が形成される。ここでは、記録媒体を紙として説明する。
図9は、AインクとBインクで記録された画像の、画像形成状態を説明するための図である。AインクとBインクはそれぞれ、A色層とB色層として、紙面上にて層状に形成される。図9は、各層の断面を示す模式図である。図9(a)は、第1モードとして、通常の画像形成状態での層構造を示す。図9(b)は、第2モードとして、表面平滑化処理を行った画像形成状態での層構造を示す。どちらも、最下層に紙、その上にBインク中のB色材によりB色を呈するB色層、最上層にAインク中のA色材によりA色を呈するA色層が構成されている。第1モードと第2モードの差異は、各色層での表面の状態である。図9(a)では各色材層の表面が紙面の凹凸を反映した形状になっている。これに対し、図9(b)では後処理による表面平滑化処理により各色層の表面が図9(a)に比較して平滑になっている。
図10は、二層からなる発色層に対して、白色光が入射されたとき、反射する光を説明した模式図である。発色層の構成は、図9と同様に、最下層が紙、中間層がB色層、最上層がA色層である。入射された入射光に対し、それぞれの層で反射された光の合計が反射光として観測される。ここでは、簡単のため、一方向の反射光のみ図示するが、実際には様々な方向に反射する光が正反射光および拡散光として観測される。反射光として以下の5種類がある。
まず、画像形成層の表面(A色層の表面)で反射される反射光1001であり、色材による吸収がないので、入射光と同じ白色となる。反射光1002はA色層内部の色材による反射光であり、A色材に応じた選択的な波長ごとの吸収/反射がなされ、反射光1002の色はA色となる。反射光1003はA色層とB色層の界面で反射される光であり、B色材の影響は受けないので、A色の光である。反射光1004はB色層内部で反射される光であり、B色材に応じた選択的な波長ごとの吸収/反射がなされる。反射光1004の色は、B色を呈するに加え、入射光および出射光はA色層を通過するため、表面から出射する光はA色とB色の混色となる。反射光1005は、B色層と紙面の界面で反射される反射光であり、反射光1004と同様にA色とB色の混色となる。
表面の状態が変わると、反射光の検出値や見え方が変わる。これについて、図11を用いて説明する。図11(a)は、理想的な完全反射面(表面)における入射光と反射光を示す図である。ここでは、左方から紙面に対して一定の角度αで入射した光が、反対方向の紙面に対して対称の方向に反射する。入射光に対して対称な位置に反射する光を「正反射光」と呼ぶ。
一方、図11(b)は、理想的な完全拡散面における入射光と反射光を示す図である。ここでは、左方から紙面に対して45°の角度で入射した光が等方的に均等に拡散する。この、正反射以外の方向への光を「拡散光」と呼ぶ。図11(c)は、一般的な面での反射光の状態を示す。一般的な面は、完全反射面と、完全拡散面の間の特性を有し、その反射光は、正反射光成分と拡散光成分の混合からなる。正反射光成分と拡散光成分の量の違いにより、測定条件や観測条件によって数値や見た目の光量が変化する。なお、本実施形態においては、検査ユニット9は、図5で説明したように、拡散光を読み取る。さらに、画像を観察する場合にも、多くの場合、拡散光を目視している。
表面の平滑度と、正反射光成分と拡散光成分の分布には関連がある。面がより平滑となる場合、正反射光成分が大きくなり、拡散光成分が少なくなる。
図12(a)は、本実施形態に係る第1モードで形成された面1の反射光の状態を示す。図12(b)は、本実施形態に係る平滑化処理を施す第2モードで形成された面2の反射光の状態を示す。図9を用いて説明したように、第1モードで形成される面と、第2モードで形成される面とを比較すると、第1モードで形成される面の方がより平滑度が低い。よって、第1モードと第2モードでは、第2モードの方が正反射成分の光量が大きく、逆に拡散光成分の光量は少ない。このような場合、第1モードの面の読み取り結果のほうが、第2モードの面の読み取り結果よりも、拡散光成分が多いため、第1モードの面の方が、「明るく」読み取られることになる。言い換えると、画像を観察した際には、第1モードで形成された印刷物の方が、第2モードで形成された印刷物よりも明るく視認されることとなる。
前述したように、第2モードでは、図9(b)に示すように、表面平滑化処理により、A色層の表面と、B色層の表面、つまりA色層とB色層の界面の平滑度が変化し、図10(a)で示す第1モードより平滑になる。このため、上記2つの面における拡散光が減少する。つまり、図10に示す反射光1001および反射光1003の拡散光成分が減少し、正反射光成分が増えることになる。反射光1001は、上記説明したように白色光であるため、測定または観測される色に大きな影響はない。一方、反射光1003はA色であるので、測定または観測される拡散光成分の色のうち、反射光1003に由来するA色が減ってしまう。このため、第2モードでは、A色の光量が第1モードよりも減少して観測される。その結果、第1モードでの発色と第2モードでの発色は異なったバランスとなってしまい、色相の変化を引き起こす。
本実施形態においては、図2で説明したように、C→M→Yの順に転写体2上に付与した画像を記録媒体Pに転写する。そのため、記録媒体Pの紙面上では、Cが最上層1301、Mが中間層1302、Yが最下層1303に形成される(図13(a))。上述したように、表面平滑化によって上の層の色に対応する検知結果としての値が減少する。つまり、第2モードでは第1モードに対し、CとMで形成される多次色であるB(Blue)はC色が減少する。同様に、CとYで形成される多次色であるG(Green)はC色が減少し、MとYで形成される多次色であるR(Red)はM色が減少する。その結果、色相は、図13(b)に示すような方向に変化する。
図13(b)において、横軸はCIELabのaであり、縦軸はbである。第1モードのR、G、Bの各色相を実線で記述する、また、第2モードのR、G、Bそれぞれの表面平滑化処理によりずれた色相を、一点鎖線で記述する。上記のように、色相のずれる方向は、その層の重ね順により決まる。また、その変化の程度は、表面状態の変化度合いによって決まる。表面状態は、例えば、表面粗さで規定することができる。モード間において、表面粗さの変化度が大きいほど、色相のずれ量は大きくなる。
表1は、第1モードにおいて、ある画素位置で付与される、特定の色に対するCMYK信号値である。これは、図8で説明したように、入力色変換処理、色むら補正処理、インク色変換処理、ヘッドシェーディング処理、出力階調補正処理がなされ、決定されたインク色ごとの多値データである。CMYKデータは最終的に印刷されるインク量と対応しており、数値が大きい方がインク量は多い。表1より、赤色(R,G,B)=(255,0,0)は、MとYで表現され、そのインク量は、(C,M,Y,K)=(0,240,230,0)である。
一方、表2は、第2モードにおける同一画素位置で付与されるインク量である。第2モードでは、同一の赤色(R,G,B)=(255,0,0)におけるインク量は、(C,M,Y,K)=(0,245,230,0)である。つまり、第1モードに対し、第2モードではM(マゼンタ)のインク量が増えている。これは、第2モードでイエローに対し、マゼンタの発色が弱くなることに対応して、マゼンタのインク量を増加させている。
同様に、緑色(R,G,B)=(0,255,0)は、CとYで表現され、第1モードにおいてそのインク量は、(C,M,Y,K)=(220,0,230,0)である。一方、第2モードでは、緑色(R,G,B)=(0,255,0)におけるインク量は、(C,M,Y,K)=(220,0,225,0)である。第1モードに対し、第2モードではイエローのインク量が減っている。これは、第2モードでイエローに対し、シアンの発色が弱くなることに対応して、イエローのインク量を減少させている。
同様に、青色(R,G,B)=(0,0,255)は、CとMで表現され、第1モードにおいてそのインク量は、(C,M,Y,K)=(230,240,0,0)である。一方、第2モードでは、青色(R,G,B)=(0,0,255)におけるインク量は、(C,M,Y,K)=(235,235,0,0)である。第1モードに対し、第2モードではシアンのインク量を増やし、マゼンタのインク量が減っている。これは、第2モードでマゼンタに対しシアンの発色が弱くなることに対応して、シアンのインク量を増やし、マゼンタのインク量を減らしている。このような変換関係を、色間の相対関係に応じて、様々なRGBの組み合わせについて用意しておく。つまり、第2モードでは、第1モードと比較して、複数の発色層のうち上位に位置する発色層のインクの量の増加、下位に位置する発色層のインクの量の減少、もしくは、その両方となるようにテーブルの値が設定される。
画像変換の結果、同一入力画像に対して、出力インク量を変えるには、入力色変換処理、色むら補正処理、インク色変換処理、ヘッドシェーディング処理、出力階調補正処理それぞれの処理に与える変換パラメータのうち、いずれかで対応する。上記の変換パラメータのうち、1つ以上の変換パラメータが第1モードと第2モードで異なっていればよい。第2モード用の変換パラメータは、第1モードで設定した変換パラメータより、表面平滑化処理による色相変化を勘案して、色相変化を抑える方向となるように生成する。生成方法は、色の重ね順やインク種類から推定して計算してもよいし、差分を実験的に取得してもよい。また、色相の変化を抑える方向にインク量を変化させるには、発色が減ってしまう色のインクを増やす以外に、それ以外のインクを減らしてもよい。また、その両方を同時に行ってもよい。
入力色変換処理において、第2モード用の変換パラメータを生成するには、第1モード用の変換パラメータを決定する際のターゲットカラーよりも、色相をずらしたターゲットカラーを設定すればよい。色相をずらす方向は、第2モードで表面平滑化処理によりずれてしまう色相の方向と逆にする。色むら補正処理、およびインク色変換処理においては、出力されるインク量が色相変化を抑える方向に増加または減少するような変換用三次元ルックアップテーブルを適用する。更に、ヘッドシェーディング処理、階調補正処理においては、減少する色を多くする、または、減少する以外の色を少なくする、またはその両方を実現するような一次元ルックアップテーブルを適用する。
本実施形態では、使用するヘッドの色の並び順(色の形成順)に対応して説明してきたが、順番はこの限りではない。記録装置の特性に応じて最適な並び順で記録を行ってよい。その際にも、第2モードでは、第1モードよりも、上位に形成される層の色の発色が弱くなることは同様である。色の並び順やインクの特性により、変換パラメータを適宜決定すればよい。
また、上記では2層から構成される色層の例を用いて説明してきたが、2層よりも多い多層でも同様の処理ができる。2層よりも多い場合も、より上位の層の色のほうが光量の減少量が大きい。これはつまり、印刷物の表面から熱および圧力をかけて平滑化処理を行っているため、下の面に行くほど平滑化度合いが低くなり、第1モードと第2モードの差が小さくなる。つまり、より下位の層の反射光の減少量は、より上位の層の反射光の減少量よりも相対的に小さい。
以上、本実施形態により、表面平滑化をした印刷物に対しても、表面平滑化による色の変化を減少させ、表面平滑化しない印刷物に近い発色の画像を形成することが可能となる。つまり、表面処理の有無によらず、色変化の影響を低減し、同様の画像を再現することが可能となる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、表面平滑化処理をする/しないの2つのモード間の差分を減少させる方法を示した。本発明の第2の実施形態として、表面平滑化処理を適用する場合において、異なる強度にて表面平滑化処理を適用可能である形態について説明する。
第1の実施形態では、表面平滑化処理をする/しないの2つのモード間の差分を減少させる方法を示した。本発明の第2の実施形態として、表面平滑化処理を適用する場合において、異なる強度にて表面平滑化処理を適用可能である形態について説明する。
図14は、第1の実施形態にて説明した図9と同様、AインクとBインクで記録された画像の、画像形成状態を説明するための図である。Aインクで形成されるA色層とBインクで形成されるB色層はそれぞれ、紙面上にて層状に形成される。図14は、各層の断面を示す模式図である。本実施形態では、表面平滑化処理の強度が異なる3つのモードが選択可能であるとする。
図14(a)は、第1モードとして、通常の画像形成状態での層構造を示す。図14(b)は、第2モードとして、表面平滑化処理を行った画像形成状態での層構造を示す。さらに、図14(c)は、第2モードよりも弱い表面平滑化処理を行った第3モードでの画像形成状態を示す。光沢度は、第2モードのほうが第3モードよりも強く、第2モードを「強光沢モード」、第3モードを「弱光沢モード」と呼ぶ。どのモードも、最下層に紙面、その上にB色層、最上層にA色層が構成されている。
それぞれの表面の平滑度は、第2モード(強光沢モード)、第3モード(弱光沢モード)、第1モード(通常モード)の順に平滑である。反射光は、より平滑である面での反射のほうが、より正反射光が強く、拡散光が弱い。よって、拡散光の大きさは、第1モード、第3モード、第2モードの順に小さくなる。第1実施形態にて説明したように、表面平滑化により上層の色の拡散光が弱くなるため、強光沢である第2モードのほうが、弱光沢である第3モードよりも、第1モードに対する色相変化が大きくなる。
このようなモード構成において、色変換処理における変換パラメータとしては、第2モード用の変換パラメータの方が、第3モード用の変換パラメータよりもより大きな色相変化に対応するように、インク量の差分を大きくするとよい。同様に、更にモードが増えた場合でも、その色相変化に対応するように、変換パラメータをモードごとに定義する。
以上、本実施形態により、より多くのモードがある場合でも、各モードに対応して、色変化の影響を低減し、画像を再現することが可能となる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態として、複数の色が完全な層構造を形成していない場合の形態について説明する。
本発明の第3の実施形態として、複数の色が完全な層構造を形成していない場合の形態について説明する。
図15は、本実施形態に係る画像形成状態を説明するための図である。Bインクは、第1の実施形態と同様、層構造を構成している。一方、Aインクは、Bインクに比較して少しのインクしか付与されず、B色層を覆うような層を形成していない状態を示す。図15(a)は、表面平滑化処理が施されていない第1モードでの画像形成状態である。図15(b)は、表面平滑化処理が施された第2モードでの画像形成状態である。このような画像形成状態においては、上記の実施形態で説明してきたような、表面平滑化によってAインクの拡散光成分が減少することによる色相への影響は小さい。そのため、図15で説明する画像においては、第1モードと第2モードでほぼ同等の色となり、色変換処理における変換パラメータもほぼ同等のものを使用することができる。
上述のように、インクの打ち込み量によっては、第1モードと第2モードの光の検知結果の差分(色相の変化)が小さくなる。そのため、差分の小さいに色に関しては、大きくインク量を変動させない変換パラメータを設定し、差分の大きな色に関しては、それよりも大きくインク量を変動させるように、色変換処理の変換パラメータを決定するとよい。
なお、図15では、最も上に位置するA色層に対応するインクの打ち込み量が少ない場合を例に挙げて説明したが、これに限定するものではない。例えば、B色層のインクの打ち込み量や、A色層とB色層それぞれのインクの相対的な打ち込み量に応じて、変換バラメータを決定してもよい。
以上、本実施形態により、より上位の層のインクの形成状態に応じた変換パラメータを制御することで、色変化の影響を低減し、同様の画像を再現することが可能となる。
<第4の実施形態>
本発明に係る記録装置において用いられる記録媒体は様々な特性を有し、その表面の平滑度(粗さ)も様々である。第1モードと第2モードの光の検知結果の差分(色相の変化)の大きさは、記録媒体の表面平滑度に依存する。表面平滑度の高い記録媒体であれば、第1モードでの発色層表面は記録媒体の表面の平滑度に応じて、ある程度平滑な面が形成される。そのため、平滑化処理を行った第2モードであっても、その表面平滑度の差分は小さく、発色層で発色する色の色相の変化量は小さい。
本発明に係る記録装置において用いられる記録媒体は様々な特性を有し、その表面の平滑度(粗さ)も様々である。第1モードと第2モードの光の検知結果の差分(色相の変化)の大きさは、記録媒体の表面平滑度に依存する。表面平滑度の高い記録媒体であれば、第1モードでの発色層表面は記録媒体の表面の平滑度に応じて、ある程度平滑な面が形成される。そのため、平滑化処理を行った第2モードであっても、その表面平滑度の差分は小さく、発色層で発色する色の色相の変化量は小さい。
一方、表面平滑度の低い(つまり、表面の凹凸が大きい)記録媒体においては、表面平滑化による影響が大きく、第1モードと第2モードの色相の差が大きくなる。このことから、対応する色変換処理パラメータも、表面平滑度の低い記録媒体に対する変換パラメータの方が、表面平滑度の高い記録媒体に対するよりも、第1モードと第2モードの差が大きくなるようにするとよい。
以上、本実施形態により、用いる記録媒体の表面の平滑度に応じた変換パラメータを制御することで、色変化の影響を低減し、同様の画像を再現することが可能となる。
<その他の実施形態>
本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
1…記録システム、13A…メインコントローラ、13B…エンジンコントローラ、30…記録ヘッド、31…キャリッジ
Claims (9)
- 複数のインクを用いて、記録媒体上に複数の発色層を形成することで画像形成を行う画像形成装置であって、
前記記録媒体上に形成される前記複数の発色層の表面に対する平滑化処理を行うか否かを判定する判定手段と、
前記画像形成にて用いられる画像データに対して画像処理を行う画像処理手段と、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記平滑化処理を行う平滑化手段と
を有し、
前記画像処理手段は、
前記判定手段により前記平滑化処理を行うと判定された場合には、前記平滑化処理を行わないと判定された場合に比べて、前記複数の発色層における第1の発色層のインクの量が多い、または、前記第1の発色層よりも下層である第2の発色層のインクの量が少ない、のうちの少なくともいずれかとなるように前記画像処理におけるパラメータを制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像処理手段は、前記平滑化処理を行う場合と行わない場合の前記複数の発色層の表面の平滑度の差異に応じて、前記パラメータを制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像処理手段は、前記複数の発色層それぞれに対応するインクの重ね順に応じて、前記パラメータを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記画像処理手段は、前記複数の発色層それぞれに対応するインクの打ち込み量に応じて、前記パラメータを制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記画像処理手段は、前記記録媒体の表面の粗さに応じて、前記パラメータを制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 前記画像処理手段は、前記記録媒体の表面が粗いほど、前記パラメータの変化量を大きくすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
- 前記平滑化手段は、前記記録媒体に対して熱および圧力の少なくともいずれかをかけることにより前記平滑化処理を行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
- 複数のインクを用いて、記録媒体上に複数の発色層を形成することで画像形成を行う画像形成装置の制御方法であって、
前記記録媒体上に形成される前記複数の発色層の表面に対する平滑化処理を行うか否かを判定する判定工程と、
前記画像形成にて用いられる画像データに対して画像処理を行う画像処理工程と、
前記判定工程による判定結果に応じて、前記平滑化処理を行う平滑化工程と
を有し、
前記画像処理工程において、前記判定工程により前記平滑化処理を行うと判定された場合には、前記平滑化処理を行わないと判定された場合に比べて、前記複数の発色層における第1の発色層のインクの量が多い、または、前記第1の発色層よりも下層である第2の発色層のインクの量が少ない、のうちの少なくともいずれかとなるように前記画像処理におけるパラメータを制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - コンピューターを、
複数のインクを用いて、記録媒体上に複数の発色層を形成することで記録装置により画像形成を行う際に、前記記録媒体上に形成される前記複数の発色層の表面に対する平滑化処理を行うか否かを判定する判定手段、
前記画像形成にて用いられる画像データに対して画像処理を行う画像処理手段、
前記判定手段による判定結果に応じて、前記平滑化処理を行わせる平滑化手段
として機能させ、
前記画像処理手段は、前記判定手段により前記平滑化処理を行うと判定された場合には、前記平滑化処理を行わないと判定された場合に比べて、前記複数の発色層における第1の発色層のインクの量が多い、または、前記第1の発色層よりも下層である第2の発色層のインクの量が少ない、のうちの少なくともいずれかとなるように前記画像処理におけるパラメータを制御することを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019170803A JP2021045927A (ja) | 2019-09-19 | 2019-09-19 | 画像形成装置およびその制御方法、並びにプログラム |
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