JP2021042125A - インドール系化合物、当該化合物の製造方法およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】長波長紫外線領域において充分な遮蔽効果を有し、さらに、少量の添加で、充分な長波長紫外線領域の遮蔽効果を発する新規なインドール系化合物を提供する。【解決手段】本発明のインドール系化合物は下記一般式[I]で表わされる。【選択図】なし
Description
本発明は、インドール系化合物、当該化合物の製造方法およびその用途に関する。
従来から、紫外線吸収剤を種々の樹脂などと共用して紫外線吸収性を付与することが行われている。紫外線吸収剤としては、無機系紫外線吸収剤と有機系紫外線吸収剤とが挙げられる。無機系紫外線吸収剤(例えば、特許文献1〜3等を参照。)は、耐候性や耐熱性などの耐久性に優れている反面、吸収波長が化合物のバンドギャップによって決定されるため、選択の自由度が少なく、400nm付近の長波長紫外線領域まで吸収できるものはなく、長波長紫外線を吸収するものは可視光領域まで吸収を有するために着色を伴ってしまう。
これに対して有機系紫外線吸収剤は吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。
これに対して有機系紫外線吸収剤は吸収剤の構造設計の自由度が高いために、吸収剤の構造を工夫することによって様々な吸収波長のものを得ることができる。
これまでにも様々な有機系紫外線吸収剤を用いた系が検討されており、特許文献4にはトリアゾール系の紫外線吸収剤が開示されている。特許文献5には、特定の位置にアルコキシ基及びヒドロキシ基を有するトリスアリール-s-トリアジンが記載されている。特許文献6にはシアノ基を有するインドール系の紫外線吸収剤が開示されている。
特許文献7にはインドール系紫外線吸収剤を含有した遮光レンズが開示されている。
また、特許文献8には幅広い範囲のインドール系化合物が開示されているが、特許文献8に記載のインドール系化合物は、窒素原子上に置換基を有していない点およびR7としてシアノ基を有していることが必須であり、本願発明のインドール化合物とは異なるものである。
また、特許文献8には幅広い範囲のインドール系化合物が開示されているが、特許文献8に記載のインドール系化合物は、窒素原子上に置換基を有していない点およびR7としてシアノ基を有していることが必須であり、本願発明のインドール化合物とは異なるものである。
上記の特許文献に記載の技術は以下の点で改善の余地があった。
特許文献4〜7に記載された、紫外線吸収剤を使用して、波長420nm程度の長波長紫外線を遮蔽しようとした場合、紫外線吸収剤を多量に投入する必要があった。
特許文献4〜7に記載された、紫外線吸収剤を使用して、波長420nm程度の長波長紫外線を遮蔽しようとした場合、紫外線吸収剤を多量に投入する必要があった。
さらに、紫外線の遮蔽効果は、紫外線の入射方向における紫外線吸収剤の量により紫外線の遮蔽効果が決まるため、特に薄物の膜を作成するためにはさらに多量の紫外線吸収剤を投入する必要があった。このため、長波長紫外線領域まで遮蔽効果を示し、さらに少量の添加量(投入量)で長波長紫外線領域を遮蔽できる紫外線吸収剤が求められている。
本発明者らはインドール系化合物について鋭意検討した結果、長波長領域まで遮蔽効果を示し、極めて少ない量で長波長紫外線領域を遮蔽することができる、新規な構造を有する化合物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に示される。
[1] 一般式[I]
(一般式[I]中、R1は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基、−COR3基を表し、R2は置換または非置換の芳香族基を表す。R3は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基を表す。X1〜X4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、エステル基を表す。YおよびZはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R4−CO−基、R5−OC(=O)−基、R6−基、またはR7−SO2−基を表す。R4、R5およびR7は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、あるいは置換または非置換の芳香族基を表し、R6は直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、ニトロ基あるいは置換または非置換の芳香族基を表す。YおよびZが同時に−R6基になることはない。式中の波線は二重結合に対してE体、Z体、またはこれらの混合物であることを示す。)
で表わされるインドール系化合物。
[2] フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を下記一般式[II]
(一般式[II]中、R1は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基、−COR3基を表し、R2は置換または非置換の芳香族基を表す。R3は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基を表す。X1〜X4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、エステル基を表す。)
で表わされる化合物に反応させ、下記一般式[III]
(一般式[III]中、R1,R2およびX1〜X4は前記と同意義である。X−はハロゲンイオンを表す。)
で表わされる化合物を調製する工程と、
一般式[III]で表わされる前記化合物と、下記一般式[IV]
(一般式[IV]中、YおよびZはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R4−CO−基、R5−OC(=O)−基、R6−基、またはR7−SO2−基を表す。R4、R5およびR7は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、あるいは置換または非置換の芳香族基を表し、R6は直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、ニトロ基あるいは置換または非置換の芳香族基を表す。YおよびZが同時に−R6基になることはない。)
で表される化合物と、を反応させる工程と、
を含む、下記一般式[I]で表わされるインドール系化合物の製造方法。
(一般式[I]中、R1、R2、X1〜X4、YおよびZは前記と同義である。)
[3] [1]記載のインドール系化合物を有効成分として含む、紫外線吸収剤。
[4] [3]記載の紫外線吸収剤と重合性化合物または樹脂とを含有する組成物。
[5] [3]記載の紫外線吸収剤と、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種と、を含む成形体。
すなわち、本発明は以下に示される。
[1] 一般式[I]
で表わされるインドール系化合物。
[2] フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を下記一般式[II]
で表わされる化合物に反応させ、下記一般式[III]
で表わされる化合物を調製する工程と、
一般式[III]で表わされる前記化合物と、下記一般式[IV]
で表される化合物と、を反応させる工程と、
を含む、下記一般式[I]で表わされるインドール系化合物の製造方法。
[3] [1]記載のインドール系化合物を有効成分として含む、紫外線吸収剤。
[4] [3]記載の紫外線吸収剤と重合性化合物または樹脂とを含有する組成物。
[5] [3]記載の紫外線吸収剤と、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種と、を含む成形体。
本発明によれば、波長420nm程度の長波長領域まで遮蔽効果を示し、極めて少ない量で長波長紫外線領域の遮蔽効果を発揮し得る新規なインドール系化合物、当該インドール系化合物を含む樹脂組成物および成形体を提供することができる。
以下、本発明のインドール系化合物を実施の形態に基づき説明する。
本実施形態のインドール系化合物は、下記一般式[I]で表わされる化合物である。
本実施形態のインドール系化合物は、下記一般式[I]で表わされる化合物である。
一般式[I]中、R1は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基、−COR3基を表す。
直鎖または分岐のアルキル基は、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、4−メチル−2−ペンチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、2−エチルブチル基、n−ヘプチル基、3−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチルペンチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、2−プロピルペンチル基、2,5−ジメチルヘキシル基、などが挙げられる。
環状のアルキル基は、置換基を有していても良い炭素数3〜12の環状のアルキル基であり、具体的にはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロペンタニル基、シクロデカニル基、2−ヒドロキシシクロヘキシル基、2,3−ジヒドロキシシクロヘキシル基、2−アミノシクロヘキシル基、2,3−ジアミノシクロヘキシル基、2−メルカプトシクロヘキシル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、芳香族炭化水素類、または芳香族ヘテロ環類が置換した基が挙げられる。芳香族炭化水素類が置換したアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−ヒドロキシベンジル基、2,4−ジヒドロキシベンジル基、2,4,6−トリヒドロキシベンジル基、2−アミノベンジル基、2,4−ジアミノベンジル基、2,4,6−トリアミノベンジル基、2−メルカプトベンジル基、2,4−ジメルカプトベンジル基、2,4,6−トリメルカプトベンジル基、2,4−ジフルオロベンジル基、ペンタフルオロフェニルメチル基、4−ビニルフェニルメチル基、フェネチル基、2−ナフチルメチル基等が挙げられる。芳香族ヘテロ環類が置換したアラルキル基としては、例えば、2−ピリジルメチル基、3−チオフェニルメチル基、3−フリルメチル基等が挙げられる。
芳香族基は、炭素数6〜30の芳香族基であり、具体的にはフェニル、ナフチル、ビフェニリル、ターフェニリル等が挙げられる。
芳香族基の置換基としては、水酸基;アミノ基;シアノ基;フッ素、塩素、ヨウ素および臭素であるハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;前記アルキル基の1又は2以上の水素原子をフッ素、塩素、ヨウ素および臭素から選ばれる少なくとも1のハロゲン原子で置換して得られるハロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、メトキシ基、i−プロポキシ基、n−プロポキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基等を挙げることができる。
−COR3基のR3は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、置換または非置換の芳香族基を表す。これらの基はR1において例示された基と同様である。
本実施形態において、本発明の効果の観点から、R1として炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数3〜12の環状のアルキル基あるいは炭素数6〜30の置換または非置換の芳香族基が好ましく、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基あるいは炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基あるいは炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がさらに好ましい。
本実施形態において、本発明の効果の観点から、R1として炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数3〜12の環状のアルキル基あるいは炭素数6〜30の置換または非置換の芳香族基が好ましく、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基あるいは炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基あるいは炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がさらに好ましい。
R2は置換または非置換の芳香族基を表す。
「置換または非置換の芳香族基」はR1において例示された基と同様である。
「置換または非置換の芳香族基」はR1において例示された基と同様である。
本実施形態において、本発明の効果の観点から、R2として炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数3〜12の環状のアルキル基、あるいは炭素数6〜30の置換または非置換の芳香族基が好ましく、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基あるいは炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がより好ましく、炭素数6〜20の置換または非置換の芳香族基がさらに好ましい。
X1〜X4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、エステル基を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、ヨウ素および臭素を挙げることができる。
直鎖、分岐または環状のアルキル基は、R1において例示された基と同様である。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、ヨウ素および臭素を挙げることができる。
直鎖、分岐または環状のアルキル基は、R1において例示された基と同様である。
直鎖または分岐のアルコキシ基は、炭素数1〜6のアルコキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、メトキシ基、i−プロポキシ基、n−プロポキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
環状のアルコキシ基は、炭素数6〜15の環状のアルコキシ基であり、具体的には、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、2−メチルシクロヘキシルオキシ基、2,4−ジメチルシクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
本実施形態において、本発明の効果の観点から、X1〜X4としてそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルキル基が好ましい。
YおよびZはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、R4−CO−基、R5−OC(=O)−基、R6−基、またはR7−SO2−基を表す。R4、R5、およびR7は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基あるいは置換または非置換の芳香族基を表す。R6は直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、ニトロ基あるいは置換または非置換の芳香族基を表す。なお、上記のように、R6はシアノ基を含まない。なお、YおよびZが結合して環を形成することはない。
「直鎖、分岐または環状のアルキル基」、「アラルキル基」および「置換または非置換の芳香族基」は、R1において例示された基と同様である。
直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基は、R1で例示された直鎖、分岐または環状のアルキル基の1又は2以上の水素原子をフッ素原子で置換して得られる。
直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基は、R1で例示された直鎖、分岐または環状のアルキル基の1又は2以上の水素原子をフッ素原子で置換して得られる。
本実施形態において、本発明の効果の観点から、YおよびZとして、R4−CO−基、R5−OC(=O)−基、R6−基、R7−SO2−基が好ましい。R4およびR5としては直鎖、分岐または環状のアルキル基、アラルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基が好ましい。R6としては、直鎖、分岐または環状のアルキル基、直鎖、分岐または環状のフルオロアルキル基、あるいは置換または非置換の芳香族基が好ましい。R7としては、置換または非置換の芳香族基が好ましい。
式中の波線は二重結合に対してE体、Z体、またはこれらの混合物であることを示す。すなわち、本実施形態のインドール系化合物は、一般式[I]で表わされる化合物(E体またはZ体)またはそのE体とZ体の混合物である。
本実施形態の新規なインドール系化合物によれば、波長420nm程度の長波長領域まで遮蔽効果を示し、極めて少ない量で長波長紫外線領域の遮蔽効果を発揮することができる。また、本実施形態のインドール系化合物は耐熱性に優れるため、長波長紫外線領域の遮蔽効果を長時間発揮し得ることができ、さらに耐熱性および溶媒等に対する溶解性に優れることから組成物や成形体等の製造安定性にも優れる。
本実施形態のインドール系化合物の具体的な例示を下記に示すが、本発明は下記の例示に限定されるものではない。本実施形態のインドール系化合物としては、例示化合物No.1〜50の化合物を挙げることができる。なお、これらのインドール系化合物は、E体またはZ体、あるいはそのE体とZ体の混合物であってもよい。
本実施形態のインドール系化合物は、上記のような新規な構造を備えているため、波長420nm程度の長波長領域まで遮蔽効果を示し、極めて少ない量で長波長紫外線領域の遮蔽効果を発揮することができる。
[インドール系化合物の製造方法]
本発明のインドール化合物は、通常の縮合反応によっても製造可能である。例えば、所謂、クネーフェナーゲル縮合(knevenagel)の条件(ピペリジンおよびまたは酢酸などを触媒としてトルエン、エタノール等の溶媒中で、アルデヒド誘導体と、一般式[IV]で表される化合物を縮合する方法)によっても製造可能である。ただし、通常の縮合反応条件では収率良く化合物が得られない場合が多く、本実施形態の製造法で製造することが好ましい。
本発明のインドール化合物は、通常の縮合反応によっても製造可能である。例えば、所謂、クネーフェナーゲル縮合(knevenagel)の条件(ピペリジンおよびまたは酢酸などを触媒としてトルエン、エタノール等の溶媒中で、アルデヒド誘導体と、一般式[IV]で表される化合物を縮合する方法)によっても製造可能である。ただし、通常の縮合反応条件では収率良く化合物が得られない場合が多く、本実施形態の製造法で製造することが好ましい。
本実施形態の一般式[I]で表わされるインドール系化合物の製造方法は以下の工程を含む
工程1:フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を下記一般式[II]で表わされる化合物に反応させ、下記一般式[III]で表わされる化合物を調製する。
工程2:一般式[III]で表わされる前記化合物と、下記一般式[IV]で表される化合物と、を反応させる。
工程1:フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を下記一般式[II]で表わされる化合物に反応させ、下記一般式[III]で表わされる化合物を調製する。
工程2:一般式[III]で表わされる前記化合物と、下記一般式[IV]で表される化合物と、を反応させる。
一般式[II]中、R1、R2、X1〜X4は、一般式[I]と同義である。
一般式[III]中、R1、R2およびX1〜X4は、一般式[I]と同義である。X−はハロゲンイオン(フッ素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンまたは臭素イオン)を表す。
一般式[IV]中、YおよびZは、一般式[I]と同義である。
(工程1)
フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドと、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、オギザリルクロライド、塩化チオニル、塩化ベンゾイルなどのハロゲン化剤を作用させることにより調製する。調製条件は、通常冷却下にN,N−ホルムアミドおよび必要に応じて溶媒(例えばジクロロメタン、エチレンジクロライドなどのハロゲン化溶媒)の存在下に、ハロゲン化剤を滴下させて温度0〜5℃程度で反応させ、その後、室温にて、30分から1時間程度攪拌させて調製を行う。また、市販のフィルスマイヤー(Vismeier)試薬を使用することも可能である。
フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬は、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドと、オキシ塩化リン、オキシ臭化リン、オギザリルクロライド、塩化チオニル、塩化ベンゾイルなどのハロゲン化剤を作用させることにより調製する。調製条件は、通常冷却下にN,N−ホルムアミドおよび必要に応じて溶媒(例えばジクロロメタン、エチレンジクロライドなどのハロゲン化溶媒)の存在下に、ハロゲン化剤を滴下させて温度0〜5℃程度で反応させ、その後、室温にて、30分から1時間程度攪拌させて調製を行う。また、市販のフィルスマイヤー(Vismeier)試薬を使用することも可能である。
フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を一般式[II]で表わされる化合物に反応させる際は、一般式[II]で表される化合物にフィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を添加して反応させてもよく、フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬に一般式[II]で表される化合物を添加して反応させてもよい。反応温度は、通常、冷却化(例えば、0℃〜20℃)でフィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬と一般式[II]との接触を行い、その後、室温〜100℃程度で反応を行う。反応温度は好ましくは、40℃〜80℃である。反応時間は反応温度により異なるが、通常、60℃で30分〜1時間程度である。
一般式[II]で表わされる化合物に対するフィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬の使用量は、通常、1〜1.5倍当量、好ましくは1〜1.2倍当量である。これにより、一般式[III]で表わされる化合物を効率的に調製することができる。
反応後、反応液を室温に冷却することにより、一般式[III]で表わされる化合物を得ることができる。一般式[III]で表される化合物は反応液を冷却(例えば5℃〜―10℃)することで結晶として取り出すことも可能であるが、そのまま取り出すことなく、次の工程で使用しても良い。
反応後、反応液を室温に冷却することにより、一般式[III]で表わされる化合物を得ることができる。一般式[III]で表される化合物は反応液を冷却(例えば5℃〜―10℃)することで結晶として取り出すことも可能であるが、そのまま取り出すことなく、次の工程で使用しても良い。
(工程2)
次いで、工程1で得られた一般式[III]で表わされる化合物と、一般式[IV]で表される化合物とを反応させる。
次いで、工程1で得られた一般式[III]で表わされる化合物と、一般式[IV]で表される化合物とを反応させる。
一般式[III]で表される化合物と、一般式[IV]で表される化合物の反応は、通常一般式[III]で表される化合物を製造した反応液に一般式[IV]で表される化合物を添加し、その後、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の有機塩基)を、通常は冷却下(例えば、0℃〜10℃)に添加して、その後、室温〜120℃程度、好ましくは60〜100℃で反応させる。反応時間は反応温度により異なるが通常、1〜10時間程度、好ましくは、1〜5時間程度である。
一般式[III]で表わされる化合物1モルに対して、一般式[IV]で表される化合物を1.0〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モル反応させることができる。塩基の使用量は、一般式[III]で表される化合物1モルに対して、通常、1.0〜4.0モル、好ましくは、1.0〜3.0モル使用して反応させることができる。
反応後水を添加して、反応で生成した塩基のハロゲン化水素塩を水洗により除去し、有機相を濃縮した後、貧溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)により結晶化させ、一般式[I]で表わされるインドール系化合物を得ることができる。また、場合によっては、ろ過により塩基のハロゲン化水素塩を除去し、有機溶媒を濃縮した後に貧溶媒により結晶化させることも可能である。さらには、カラムクロマトグラフィー等により精製することも可能である。
反応後水を添加して、反応で生成した塩基のハロゲン化水素塩を水洗により除去し、有機相を濃縮した後、貧溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル)により結晶化させ、一般式[I]で表わされるインドール系化合物を得ることができる。また、場合によっては、ろ過により塩基のハロゲン化水素塩を除去し、有機溶媒を濃縮した後に貧溶媒により結晶化させることも可能である。さらには、カラムクロマトグラフィー等により精製することも可能である。
[紫外線吸収剤]
本実施形態の紫外線吸収剤は、上述のインドール系化合物を有効成分として含む。紫外線吸収剤は、インドール系化合物のみから構成することができ、インドール系化合物とその他の成分とから構成することができる。
本実施形態の紫外線吸収剤は、上述のインドール系化合物を有効成分として含む。紫外線吸収剤は、インドール系化合物のみから構成することができ、インドール系化合物とその他の成分とから構成することができる。
その他の成分としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤および環状イミノエステル系紫外線吸収剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の紫外線吸収剤を含むことができる。以下に挙げる紫外線吸収剤は、いずれかを単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2'−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2'−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2'−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2'−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(n−ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(n−オクチル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。
環状イミノエステル系紫外線吸収剤としては、例えば、2,2'−ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−(4,4'−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−(1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−(2−メチル−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2'−(2−ニトロ−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)および2,2'−(2−クロロ−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)等が挙げられる。
本実施形態の紫外線吸収剤は、インドール系化合物を100〜50重量%、好ましくは、100〜60重量%、より好ましくは100〜70重量%、さらに好ましくは100〜80重量%の量で含むことができる。
[組成物]
本実施形態の組成物は、紫外線吸収剤と、重合性化合物または樹脂とを含む。当該組成物中に、インドール系化合物を1〜1000ppm、好ましくは1〜500ppm、より好ましくは、3〜400ppm、さらに好ましくは、5〜350ppmの量で含むことができる。
本実施形態の組成物は、紫外線吸収剤と、重合性化合物または樹脂とを含む。当該組成物中に、インドール系化合物を1〜1000ppm、好ましくは1〜500ppm、より好ましくは、3〜400ppm、さらに好ましくは、5〜350ppmの量で含むことができる。
重合性化合物としては、ポリイソ(チオ)シアネート化合物、二官能以上の活性水素化合物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。
ポリイソ(チオ)シアネート化合物としては、イソシアナート基またはイソチオシアナート基を合わせて2個以上有する化合物であり、例えば、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ビス(イソシアンアトメチルチオ)メタン、ビス(イソシアナトメチル)ジスルフィド、ジチオランジイソシアネート、イソホロンジイソチオシアネート、ビス(イソチオシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(イソチオシアナトメチル)ノルボルナン、ビス(イソチオシアナトシクロヘキシル)メタン、トリス(イソシアナトペンチル)イソシアヌレート、トリス(イソシアナトヘキシル)イソシアヌレート等を挙げることができる。
二官能以上の活性水素化合物としては、ヒドロキシ基、メルカプト基、およびアミノ基から選択される官能基を2以上を有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、チオグリセリン等のヒドロキシ基を有する二官能以上の活性水素化合物、
トリチオグリセリン、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパン(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、4−メルカプトメチル−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、4,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、5,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチル)−2−チアプロパン、1,4−ジチアン−2,5−ジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、キシリレンジチオール等のメルカプト基を有する二官能以上の活性水素化合物、
キシリレンジアミン、α、α、α'、α'−テトラメチル−キシリレンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、ジアミノポリプロピレン、ジアミノポリエチレン、イソホロンジアミン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン等のアミノ基を有する二官能以上の活性水素化合物等が挙げられる。
トリチオグリセリン、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)、トリメチロールプロパン(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、4−メルカプトメチル−3,6−ジチアオクタン−1,8−ジチオール、4,8−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、4,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、5,7−ビス(メルカプトメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン−1,11−ジチオール、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチル)−2−チアプロパン、1,4−ジチアン−2,5−ジチオール、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、キシリレンジチオール等のメルカプト基を有する二官能以上の活性水素化合物、
キシリレンジアミン、α、α、α'、α'−テトラメチル−キシリレンジアミン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、ジアミノポリプロピレン、ジアミノポリエチレン、イソホロンジアミン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(アミノメチル)ノルボルナン等のアミノ基を有する二官能以上の活性水素化合物等が挙げられる。
ポリ(メタ)アクリル酸エステル類としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ジプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート等の脂肪族型ジ(メタ)アクリレート;
2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ(2’−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン、等の芳香族含有型ジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)クリレート、等のトリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル基が4個以上置換された多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシジプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピルオキシフェニル]プロパン、2、2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシ(2’−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]プロパン、等の芳香族含有型ジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)クリレート、等のトリ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート誘導体やジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル基が4個以上置換された多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。
本実施形態の組成物に含まれる樹脂としては、熱可塑性樹脂を挙げることができ、具体的にはポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。
ポリカーボネート樹脂としては、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン「ビスフェノールAとも呼ばれる」から製造されたポリカーボネート樹脂、1,1-ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンから製造されたポリカーボネート樹脂、1,1-ビス(4−ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンから製造されたポリカーボネート樹脂、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンから製造されたポリカーボネート樹脂、9,9-ビス〔4-(2-ヒドロキシエチル)フェニル〕フルオレンから製造されたポリカーボネート樹脂および、上記ジヒドロキシ化合物の混合物から製造された共重合ポリカーボネート樹脂であってもよく、上述のポリカーボネート樹脂の混合物であってもよい。
ポリアミド樹脂としては、トリメチル−1,6−ヘキシルジアミンと、テレフタル酸から製造されたポリアミド樹脂(トロガミド T5000)、ドデカン二酸とビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンから製造されたポリアミド樹脂(トロガミドCX7323)、アルケマ社製リルサンクリアー(G170、G350、G830)あるいはEMSケミー社製グリルアミドTRなどを挙げることができ、これらの混合物であってもよい。
ポリエステル樹脂としては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート、およびそれらのシクロヘキサンジメタノール変性品、シクロヘキサンジメタノールと1,3−ジヒドロキシ-2,2,4,4-テトラメチルシクロブタンとテレフタル酸から製造されたポリエステル樹脂(イーストマンケミカル社製Tritan)、エチレングリコールと3,9−ビス(1,1−ジメチルー2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとテレフタル酸から製造されたポリエステル樹脂などを挙げることができ、これらの混合物であってもよい。
本実施形態の組成物には、所望により各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、触媒、紫外線重合開始剤、熱重合開始剤、内部離型剤、硬化剤、帯電防止剤、本発明の紫外線吸収剤以外の紫外線吸収剤、酸化防止剤、フォトクロミック剤、サーモクロミック剤、色素、染料、顔料、レベリング剤、界面活性剤、可塑剤等が挙げられる。
[用途]
本実施形態の組成物を硬化することにより成形体を得ることができる。成形体は、紫外線吸収剤と、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種と、を含む。成形体中に、インドール系化合物を1〜1000ppm、好ましくは1〜500ppm、より好ましくは、3〜400ppm、さらに好ましくは、5〜350ppmの量で含むことができる。
本実施形態の組成物を硬化することにより成形体を得ることができる。成形体は、紫外線吸収剤と、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種と、を含む。成形体中に、インドール系化合物を1〜1000ppm、好ましくは1〜500ppm、より好ましくは、3〜400ppm、さらに好ましくは、5〜350ppmの量で含むことができる。
本実施形態のインドール系化合物は耐熱性に優れるため、当該化合物を紫外線吸収剤として含む成形体は、加熱成形後においても長波長紫外線領域の遮蔽効果を長時間発揮し得ることができる。
本実施形態の成形体の製造方法としては、従来公知の方法を用いることができ、注型重合法、射出成型法、押出成形法、インサート成形、圧縮成形法、トランスファー成形法等を挙げることができ、所望の形状となるように成形することができる。
本実施形態のインドール系化合物は耐熱性および溶媒に対する溶解性に優れることから、成形体等の製造安定性にも優れる。
本実施形態の成形体の製造方法としては、従来公知の方法を用いることができ、注型重合法、射出成型法、押出成形法、インサート成形、圧縮成形法、トランスファー成形法等を挙げることができ、所望の形状となるように成形することができる。
本実施形態のインドール系化合物は耐熱性および溶媒に対する溶解性に優れることから、成形体等の製造安定性にも優れる。
本実施形態の成形体は、電気・電子部品、自動車用部品、医療用部品、建材、フィルム、シート、ボトル、紫外線フィルター、自動車等のランプカバー、ウインドウの材料等として用いることができる。
本実施形態の成形体を紫外線フィルターとして用いる場合、成形体に含まれる高分子材料等の紫外線耐久性を向上させることだけでなく、他の安定でない化合物の分解の抑制や、人体への紫外線の暴露を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例において用いた材料・評価方法は以下の通りである。
〔1〕ポリカーボネート樹脂−1:帝人株式会社製、パンライト L−1225Z100、ビスフェノールA型ポリカーボネート
〔2〕ポリアミド樹脂−1:アルケマ社製 RILSAN CLEAR G350
〔3〕ポリエステル樹脂−1:イーストマンケイミカル社製 トライタン TX2001
〔4〕ポリエスエル樹脂−2:三菱ガス化学社製 ALTESTER S4502
〔5〕紫外線吸収剤−1(以下、UVA−Aと略記する場合がある):例示化合物14
〔6〕紫外線吸収剤−2(以下、UVA−Bと略記する場合がある):例示化合物15
〔7〕紫外線吸収剤−3(以下、UVA−Cと略記する場合がある):例示化合物16
〔8〕紫外線吸収剤−4(以下、UVA−Dと略記する場合がある):例示化合物12
〔9〕紫外線吸収剤−5(以下、UVA−Eと略記する場合がある):2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
〔10〕紫外線吸収剤−6(以下、UVA−Fと略記する場合がある):オリエント化学社製 BONASORB UA−3912 化合物名:Ethyl 2-cyano-3-(1-methyl-2-phenyl-1H-indol-3-yl)acrylate
〔11〕加工熱安定剤A:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト:〔Hostanox P−EPQ〕
〔12〕ブルーイング剤A:1−ヒドロキシ−4−(p−トリルアミノ)アントラセン−9,10−ジオン〔マクロレックスバイオレットB〕
〔2〕ポリアミド樹脂−1:アルケマ社製 RILSAN CLEAR G350
〔3〕ポリエステル樹脂−1:イーストマンケイミカル社製 トライタン TX2001
〔4〕ポリエスエル樹脂−2:三菱ガス化学社製 ALTESTER S4502
〔5〕紫外線吸収剤−1(以下、UVA−Aと略記する場合がある):例示化合物14
〔6〕紫外線吸収剤−2(以下、UVA−Bと略記する場合がある):例示化合物15
〔7〕紫外線吸収剤−3(以下、UVA−Cと略記する場合がある):例示化合物16
〔8〕紫外線吸収剤−4(以下、UVA−Dと略記する場合がある):例示化合物12
〔9〕紫外線吸収剤−5(以下、UVA−Eと略記する場合がある):2−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
〔10〕紫外線吸収剤−6(以下、UVA−Fと略記する場合がある):オリエント化学社製 BONASORB UA−3912 化合物名:Ethyl 2-cyano-3-(1-methyl-2-phenyl-1H-indol-3-yl)acrylate
〔11〕加工熱安定剤A:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト:〔Hostanox P−EPQ〕
〔12〕ブルーイング剤A:1−ヒドロキシ−4−(p−トリルアミノ)アントラセン−9,10−ジオン〔マクロレックスバイオレットB〕
〔分光透過率の測定〕
樹脂組成物を2mm厚のシートにプレス成型し、(株)島津製作所社製、分光光度計 Multispecにより紫外・可視光スペクトルを測定した。
〔Y.I.値の測定〕
2mm厚のプレスシートを用いてスガ試験機株式会社製色彩色差計Cute−iにて測定した。
〔全光線透過率・Haze〕
2mm厚のプレスシートを用いて日本電色株式会社製NDH2000にてJIS K 7136に準拠して測定した。
樹脂組成物を2mm厚のシートにプレス成型し、(株)島津製作所社製、分光光度計 Multispecにより紫外・可視光スペクトルを測定した。
〔Y.I.値の測定〕
2mm厚のプレスシートを用いてスガ試験機株式会社製色彩色差計Cute−iにて測定した。
〔全光線透過率・Haze〕
2mm厚のプレスシートを用いて日本電色株式会社製NDH2000にてJIS K 7136に準拠して測定した。
[実施例1]
(例示化合物14の製造)
1Lの三口フラスコにN,N-ジメチルホルムアミド40.0gおよび1,2-ジクロロエタン130gを挿入し、氷浴により5℃に冷却した。その後オキシ塩化リン76.9gを35分かけて滴下し、さらに室温で25分攪拌してVilesmeier試薬を調製した。この溶液を氷浴により5℃に冷却し、N−メチル−2−フィェニルインドール103.6gを30分間かけて10回に分割して添加した。その後、60℃に加熱し、40分間加熱攪拌した後、再度氷浴により冷却し反応液の温度を5℃とした。ここに1,2−ジクロロエタン260gおよびアセト酢酸エチル67.0gを添加した後、トリエチルアミン152.5gを40分間かけて滴下した。その後、80℃に加熱して20分間加熱攪拌した後、100℃で二時間加熱攪拌した。反応混合物を冷却した後、水1Lおよびクロロホルム1Lに排出して激しく混合した後、水相を分離した。されに水洗を2回行い有機相を分離した後、減圧下でクロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンを留去した。残渣にメタノール200gを添加した後、結晶化した固体をろ別し、エタノールから2回再結晶して目的物(例示化合物14)を淡黄色結晶として61.2g得た。
この化合物のHPLC純度は99.0Area%であり、収率は35%であった。
また融点は、143℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図1に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
(例示化合物14の製造)
1Lの三口フラスコにN,N-ジメチルホルムアミド40.0gおよび1,2-ジクロロエタン130gを挿入し、氷浴により5℃に冷却した。その後オキシ塩化リン76.9gを35分かけて滴下し、さらに室温で25分攪拌してVilesmeier試薬を調製した。この溶液を氷浴により5℃に冷却し、N−メチル−2−フィェニルインドール103.6gを30分間かけて10回に分割して添加した。その後、60℃に加熱し、40分間加熱攪拌した後、再度氷浴により冷却し反応液の温度を5℃とした。ここに1,2−ジクロロエタン260gおよびアセト酢酸エチル67.0gを添加した後、トリエチルアミン152.5gを40分間かけて滴下した。その後、80℃に加熱して20分間加熱攪拌した後、100℃で二時間加熱攪拌した。反応混合物を冷却した後、水1Lおよびクロロホルム1Lに排出して激しく混合した後、水相を分離した。されに水洗を2回行い有機相を分離した後、減圧下でクロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンを留去した。残渣にメタノール200gを添加した後、結晶化した固体をろ別し、エタノールから2回再結晶して目的物(例示化合物14)を淡黄色結晶として61.2g得た。
この化合物のHPLC純度は99.0Area%であり、収率は35%であった。
また融点は、143℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図1に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
[実施例2]
(例示化合物15の製造)
100mlの三口フラスコにN,N-ジメチルホルムアミド4.00gおよび1,2-ジクロロエタン13gを挿入し、氷浴により5℃に冷却した。その後オキシ塩化リン7.69gを35分かけて滴下し、さらに室温で25分攪拌してVilesmeier試薬を調製した。この溶液を氷浴により5℃に冷却し、N−メチル−2−フェニルインドール10.36gを10分間かけて5回に分割して添加した。その後、60℃に加熱し、40分間加熱攪拌した後、再度氷浴により冷却し反応液の温度を5℃とした。ここに1,2−ジクロロエタン26gおよび4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを添加した後、トリエチルアミン15.25gを40分間かけて滴下した。その後、80℃に加熱して20分間加熱攪拌した後、100℃で二時間加熱攪拌した。反応混合物を冷却した後、水100mlおよびクロロホルム100mlに排出して激しく混合した後、水相を分離した。されに水洗を2回行い有機相を分離した後、減圧下でクロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンを留去した。残渣にメタノール20gを添加した後、結晶化した固体をろ別し、エタノールから2回再結晶して目的物(例示化合物15)を淡黄色結晶として13.58g得た。
この化合物のHPLC純度は99.0Area%であり、収率は68%であった。
また融点は、135℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図2に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
(例示化合物15の製造)
100mlの三口フラスコにN,N-ジメチルホルムアミド4.00gおよび1,2-ジクロロエタン13gを挿入し、氷浴により5℃に冷却した。その後オキシ塩化リン7.69gを35分かけて滴下し、さらに室温で25分攪拌してVilesmeier試薬を調製した。この溶液を氷浴により5℃に冷却し、N−メチル−2−フェニルインドール10.36gを10分間かけて5回に分割して添加した。その後、60℃に加熱し、40分間加熱攪拌した後、再度氷浴により冷却し反応液の温度を5℃とした。ここに1,2−ジクロロエタン26gおよび4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを添加した後、トリエチルアミン15.25gを40分間かけて滴下した。その後、80℃に加熱して20分間加熱攪拌した後、100℃で二時間加熱攪拌した。反応混合物を冷却した後、水100mlおよびクロロホルム100mlに排出して激しく混合した後、水相を分離した。されに水洗を2回行い有機相を分離した後、減圧下でクロロホルムおよび1,2−ジクロロエタンを留去した。残渣にメタノール20gを添加した後、結晶化した固体をろ別し、エタノールから2回再結晶して目的物(例示化合物15)を淡黄色結晶として13.58g得た。
この化合物のHPLC純度は99.0Area%であり、収率は68%であった。
また融点は、135℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図2に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
[実施例3]
(例示化合物16の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、アセト酢酸ベンジル9.90gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い目的物(例示化合物16)を淡黄色結晶として5.45g得た(再結晶は4回実施した)。
この化合物のHPLC純度は98.7Area%であり、収率は27%であった。
また、融点は133℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図3に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
(例示化合物16の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、アセト酢酸ベンジル9.90gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い目的物(例示化合物16)を淡黄色結晶として5.45g得た(再結晶は4回実施した)。
この化合物のHPLC純度は98.7Area%であり、収率は27%であった。
また、融点は133℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図3に示す。1H−NMRチャートから明らかなように本化合物はE体およびZ体の混合物であった。
[実施例4]
(例示化合物12の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、アセチルアセトン5.5gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い、反応を行いシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)により精製し、目的物(例示化合物12)を淡黄色結晶として4.82g得た。
この化合物のHPLC純度は99.2Area%であり、収率は30%であった。
また、融点は153℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図4に示す。
(例示化合物12の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、アセチルアセトン5.5gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い、反応を行いシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)により精製し、目的物(例示化合物12)を淡黄色結晶として4.82g得た。
この化合物のHPLC純度は99.2Area%であり、収率は30%であった。
また、融点は153℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図4に示す。
[実施例5]
(例示化合物17の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、マロン酸ジエチル8.1gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い目的物(例示化合物17)を淡黄色結晶として12.4g得た。
この化合物のHPLC純度は99,0Area%であり、収率は66%であった。
また、融点は114℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図5に示す。
(例示化合物17の製造)
実施例2において、4,4,4−トリフルオロアセト酢酸エチル10.58gを使用する代わりに、マロン酸ジエチル8.1gを使用した以外は、実施例2に記載の操作に従い目的物(例示化合物17)を淡黄色結晶として12.4g得た。
この化合物のHPLC純度は99,0Area%であり、収率は66%であった。
また、融点は114℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図5に示す。
[実施例6]
(例示化合物41の製造)
実施例2において、N−メチル−2−フェニルインドール10.36gを使用する代わりに、N−フェニル−2−フェニルインドール13.47gを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、目的物(例示化合物41)を淡黄色結晶として4.17g得た。
この化合物HPLC純度は98.7Area%であり、収率は18%であった。
また、融点は103.5℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図6に示す。
(例示化合物41の製造)
実施例2において、N−メチル−2−フェニルインドール10.36gを使用する代わりに、N−フェニル−2−フェニルインドール13.47gを使用した以外は、実施例1に記載の操作に従い、目的物(例示化合物41)を淡黄色結晶として4.17g得た。
この化合物HPLC純度は98.7Area%であり、収率は18%であった。
また、融点は103.5℃であった。
この化合物の1H−NMRチャートを図6に示す。
[実施例7]
(樹脂組成物の製造)
ポリカーボネート樹脂−1を100質量部およびUVA−A 0.030質量部(300ppm)を定量フィーダーによりベント付き2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM−35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し(吐出量:10kg/hr)、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
(樹脂組成物の製造)
ポリカーボネート樹脂−1を100質量部およびUVA−A 0.030質量部(300ppm)を定量フィーダーによりベント付き2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM−35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し(吐出量:10kg/hr)、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
[実施例8]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリアミド樹脂−1を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリアミド樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリアミド樹脂−1を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリアミド樹脂組成物を得た。
[実施例9]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリエステル樹脂−1を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリエステル樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリエステル樹脂−1を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリエステル樹脂組成物を得た。
[実施例10]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリエステル樹脂−2を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリエステル樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、ポリカーボネート樹脂−1を100質量部使用する代わりに、ポリエステル樹脂−2を100質量部使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリエステル樹脂組成物を得た。
[実施例11]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Bを0.007質量部(70ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Bを0.007質量部(70ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
[実施例12]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Cを0.030質量部(300ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Cを0.030質量部(300ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
[実施例13]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Dを0.0030質量部(300ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、UVA−Aを0.030質量部(300ppm)使用する代わりに、UVA−Dを0.0030質量部(300ppm)使用した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
[実施例14]
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、さらに加工熱安定剤Aを0.02質量部およびブルーイング剤Aを0.0005質量部(5ppm)を配合した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
実施例7において、さらに加工熱安定剤Aを0.02質量部およびブルーイング剤Aを0.0005質量部(5ppm)を配合した以外は、実施例7に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
[比較例1]
(樹脂組成物の製造)
ポリカーボネート樹脂−1を100質量部およびUVA−E 2.4質量部(24000ppm)を定量フィーダーによりベント付き2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM−35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し(吐出量:10kg/hr)、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
(樹脂組成物の製造)
ポリカーボネート樹脂−1を100質量部およびUVA−E 2.4質量部(24000ppm)を定量フィーダーによりベント付き2軸押し出し機〔(株)東芝機械製TEM−35、シリンダー設定温度290℃〕に供給し、フィルターを通して異物をろ過した後、ダイからストランド状に排出し(吐出量:10kg/hr)、水冷、固化させた後回転式カッターでペレット化しポリカーボネート樹脂組成物を得た。その後、該ポリカーボネート樹脂組成物をクリーンオーブンにて120℃で5時間乾燥させた。
[比較例2]
(樹脂組成物の製造)
比較例1においてUVA−Eを2.4質量部使用する代わりに、UVA−Fを0.055質量部(550ppm)使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
(樹脂組成物の製造)
比較例1においてUVA−Eを2.4質量部使用する代わりに、UVA−Fを0.055質量部(550ppm)使用した以外は、比較例1に記載の操作に従い、ポリカーボネート樹脂組成物を得た。
実施例7〜14および比較例1および2で製造した樹脂組成物の光学特性を表1にまとめた。
実施例7と比較例1との比較より本発明の化合物を使用した樹脂組成物は紫外線吸収剤の添加量が少量でも、420nmの分光透過率を低下させることができることがわかった。
また、実施例7と比較例2の比較より本発明の化合物を使用した樹脂組成物は同じ分光透過率において、低いYI値を示すことがわかる。
さらに、実施例7〜10の結果から、樹脂の種類を変更しても上記の効果が得られ、実施例11〜14の結果から、紫外線吸収剤の種類を変更した場合や他の添加剤を添加した場合でも上記の効果が得られることがわかった。
本発明の化合物を使用した樹脂組成物から得られる成形体についても、上記効果が得られることが推察された。
また、実施例7と比較例2の比較より本発明の化合物を使用した樹脂組成物は同じ分光透過率において、低いYI値を示すことがわかる。
さらに、実施例7〜10の結果から、樹脂の種類を変更しても上記の効果が得られ、実施例11〜14の結果から、紫外線吸収剤の種類を変更した場合や他の添加剤を添加した場合でも上記の効果が得られることがわかった。
本発明の化合物を使用した樹脂組成物から得られる成形体についても、上記効果が得られることが推察された。
Claims (5)
- 一般式[I]
で表わされるインドール系化合物。 - フィルスマイヤー(Vilsmeier)試薬を下記一般式[II]
で表わされる化合物に反応させ、下記一般式[III]
で表わされる化合物を調製する工程と、
一般式[III]で表わされる前記化合物と、下記一般式[IV]
で表される化合物と、を反応させる工程と、
を含む、下記一般式[I]で表わされるインドール系化合物の製造方法。
- 請求項1記載のインドール系化合物を有効成分として含む、紫外線吸収剤。
- 請求項3記載の紫外線吸収剤と重合性化合物または樹脂とを含有する組成物。
- 請求項3記載の紫外線吸収剤と、ウレタン系熱硬化性樹脂、チオウレタン系熱硬化性樹脂、(メタ)アクリル系熱硬化樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエステル樹脂から選択される少なくとも一種と、を含む成形体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017247524A JP2021042125A (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | インドール系化合物、当該化合物の製造方法およびその用途 |
PCT/JP2018/047341 WO2019131544A1 (ja) | 2017-12-25 | 2018-12-21 | インドール系化合物、当該化合物の製造方法およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017247524A JP2021042125A (ja) | 2017-12-25 | 2017-12-25 | インドール系化合物、当該化合物の製造方法およびその用途 |
Publications (1)
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- 2017-12-25 JP JP2017247524A patent/JP2021042125A/ja active Pending
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