JP2021042090A - 生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた生体親和性及び生体活性を備える生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法を提供する。【解決手段】サケ科の魚類の骨を300〜1200℃の範囲の温度で焼成してハイドロキシアパタイトを得る工程と、該ハイドロキシアパタイトを2〜14μmの範囲の平均粒子径と、1〜5m2/gの範囲の比表面積とを備えるように粉砕する工程とを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法に関する。
生体内の歯、骨、結石等は、ハイドロキシアパタイトを主成分としている。前記ハイドロキシアパタイトの化学量論的組成は、Ca10(PO(OH)で示されるが、生体内の歯、骨、結石等を形成する場合にはCaの一部がMgにより置換されていることが知られている(非特許文献1参照)。
前記生体内の歯、骨、結石等を形成するハイドロキシアパタイトは、例えば、全質量の0.4〜0.8質量%の範囲のMgを含むとされている。
青木秀希著、「驚異の生体物質 アパタイト」、医歯薬出版株式会社、1999年9月、p.18−20
前記化学量論的組成(Ca10(PO(OH))を備えるハイドロキシアパタイトは、例えば、水酸化カルシウムの懸濁液にリン酸を滴下することにより化学的に合成することができる。
しかしながら、前記水酸化カルシウムの懸濁液にMgを添加するだけでは、前記生体内の歯、骨、結石等に類似した組成を備え、生体に対する親和性及び生体活性を有するハイドロキシアパタイトを合成することができない。
本発明は、かかる事情に鑑み、生体に対する親和性及び生体活性を有する生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法は、サケ科の魚類の骨を300〜1200℃の範囲の温度で焼成してハイドロキシアパタイトを得る工程と、該ハイドロキシアパタイトを2〜14μmの範囲の平均粒子径と、1〜5m/gの範囲の比表面積とを備えるように粉砕する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法では、まず、サケ科の魚類の骨を300〜1200℃の範囲の温度で焼成する。
通常、魚骨は焼成することにより、焼成カルシウムとされている。しかし、本発明者は、サケ科の魚類の骨を前記範囲の温度で焼成することにより、該骨に含有されるリンが失われることなく、ハイドロキシアパタイトを得ることができることを見出した。サケ科の魚類の骨は、焼成温度が300℃未満では焼成すること自体が不十分であり、1200℃を超えると骨が含有するリンが失われて焼成カルシウムとなりハイドロキシアパタイトを得ることができない。
本発明の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法では、次に、前記範囲の温度で焼成することにより得られたハイドロキシアパタイトを、2〜14μmの範囲の平均粒子径と、1〜5m/gの範囲の比表面積とを備えるように粉砕することにより、生体に対する親和性及び生体活性を有する生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトを得ることができる。
前記粉砕は、例えば、気流粉砕により行うことが好ましい。また、前記サケ科の魚類の骨は、中骨又は頭蓋骨であることが好ましい。
本発明の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの生体親和性を示すグラフ。
次に、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
本実施形態の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法では、まず、サケ科の魚類の中骨又は頭蓋骨を300〜1200℃の範囲の温度で、例えば8〜24時間の範囲の時間で焼成することによりハイドロキシアパタイトを得る。
サケ科の魚類の中骨又は頭蓋骨は、焼成温度が300℃未満では焼成すること自体が不十分であり、1200℃を超えると骨に含まれるリンが失われて単なる焼成カルシウムとなりハイドロキシアパタイトを得ることができない。また、サケ科の魚類の中骨又は頭蓋骨は、焼成時間が8時間未満では十分に焼成できないことがあり、24時間を超えるとハイドロキシアパタイトを得ることができないことがある。
前記サケ科の魚類としては、例えば、白ザケ、紅ザケ、銀ザケ、ニジマス、サクラマス、マスノスケ等を挙げることができる。前記サケ科の魚類の中骨又は頭蓋骨は、予め、熱湯中で煮沸することにより、付着している魚肉や骨髄を除去した後、乾燥したものを用いる。
次に、前記焼成により得られたハイドロキシアパタイトを、2〜14μmの範囲の平均粒子径と、1〜5m/gの範囲の比表面積とを備えるように粉砕することにより、生体に対する親和性及び生体活性を有する生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトを得る。
前記粉砕は、例えば、気流粉砕により材料を粉砕する微粉砕乾燥装置(ミクロパウテック株式会社製、商品名:セントリドライミル)を用いて行うことができる。また、前記平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定器(株式会社セイシン企業製、商品名:レーザーマイクロンサイザーLMS−2000e)を用いて測定することができる。
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
〔実施例1〕
本実施例では、まず、北海道産白ザケの中骨を熱湯中で煮沸することにより、付着している魚肉や骨髄を除去した後、乾燥した。次に、乾燥後の前記中骨を焼成炉中、1200℃の温度で24時間焼成し、白色固体を得た。前記白色固体は、リンに対するカルシウムのモル比(Ca/P)が4.68であり、X線回折によりハイドロキシアパタイトであることが確認された。
次に、前記焼成により得られた白色固体を微粉砕乾燥装置(ミクロパウテック株式会社製、商品名:セントリドライミル)を用いて気流粉砕し、レーザー回折・散乱式粒度分布測定器(株式会社セイシン企業製、商品名:レーザーマイクロンサイザーLMS−2000e)を用いて測定した平均粒子径が2.3μm、比表面積1.77m/gの生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの粉末を得た。
次に、2リットルのビーカーに1リットルの疑似体液を入れ、該疑似体液中に本実施例で得られた生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの粉末1.0gを浸漬した。前記疑似体液は、1リットルの純水中に、Na142ミリモル、K5.0ミリモル、Mg2+1.5ミリモル、Ca2+2.5ミリモル、Cl148ミリモル、HCO 4.2ミリモル、HPO 2−1.0ミリモル、SO 2−0.5ミリモルを含む。
次に、37℃に設定した恒温乾燥機内にスターラーを設置し、該スターラー上に前記ビーカーを載置し、7日間撹拌した。このようにすると、ハイドロキシアパタイトが生体親和性及び生体活性を有する場合には、前記疑似体液に浸漬したハイドロキシアパタイトの表面に該疑似体液中のCa2+イオン及びHPO 2−イオンにより新たなハイドロキシアパタイトの鱗片状結晶が生成する。
そこで、1日経過毎に前記ビーカー内の疑似体液を約30ミリリットル採取し、フィルターで濾過した濾液を試料としてモリブデンブルー法を行い、レシオビーム分光光度計(株式会社日立ハイテクサイエンス製、商品名:U−5100)を用いて試料中のリンの定量を行った。
前記疑似体液中のリン濃度は、前記疑似体液に浸漬したハイドロキシアパタイトの表面に新たなハイドロキシアパタイトの鱗片状結晶が生成することにより減少する。従って、前記疑似体液中の残存リン濃度が経時的に減少すればするほど、該疑似体液中に浸漬されたハイドロキシアパタイトの生体親和性及び生体活性が高いことがわかる。結果を図1に示す。
〔比較例1〕
本比較例では、実施例1で得られた生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトに代えて、市販の鉱物由来ハイドロキシアパタイトの板状粉末を用いた以外は実施例1と全く同一にして、前記疑似体液中のリン濃度の測定を行った。結果を図1に示す。
図1から、実施例1で得られた生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの粉末は、比較例1の鉱物由来ハイドロキシアパタイトの粉末に比較して、優れた生体親和性及び生体活性を備えていることが明らかである。
符号なし。

Claims (3)

  1. サケ科の魚類の骨を300〜1200℃の範囲の温度で焼成してハイドロキシアパタイトを得る工程と、該ハイドロキシアパタイトを2〜14μmの範囲の平均粒子径と、1〜5m/gの範囲の比表面積とを備えるように粉砕する工程とを備えることを特徴とする生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法。
  2. 請求項1記載の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法において、前記粉砕は気流粉砕により行うことを特徴とする生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法。
  3. 請求項1記載の生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法において、前記サケ科の魚類の骨は、中骨又は頭蓋骨であることを特徴とする生体親和性材料用ハイドロキシアパタイトの製造方法。
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