JP2021041947A - 緩衝体 - Google Patents

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勇治 丸山
宜也 林
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宜也 林
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一希 野間
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健一郎 阿部
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愉考 寺田
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Abstract

【課題】耐衝撃性がより一層向上した輸送容器の緩衝体を提供する。【解決手段】緩衝体は、軸線を中心とする円筒状をなし、内部に被輸送物が収容される輸送容器に取り付けられる緩衝体であって、緩衝体の内部の空間に配置された複数の複合材管と、空間内における一部のみに充填されているダイラタント流体と、を備える。この構成により、耐衝撃性がより一層向上した緩衝体を提供することができる。【選択図】図2

Description

本開示は、緩衝体に関する。
原子力発電所で生じた使用済みの核燃料は、冷却のために発電所内にある貯蔵プールで一定の期間にわたって保管される。その後、再処理工場に送られて処理されるか、又は放射性廃棄物処理場で長期保管される。
しかし、貯蔵プールに空きがない場合には、貯蔵プールに近接する中間貯蔵施設で使用済み核燃料を一時的に保管することがある。このような施設への使用済み核燃料の運搬や保管に際しては、キャスクと呼ばれる容器が用いられる。キャスクは、コンクリート、又は鋼鉄で形成された円柱状の輸送容器と、輸送容器を衝撃から保護する緩衝体と、を有している。輸送容器の内部には、熱伝導性の高いヘリウム等の不活性ガスとともに使用済み核燃料が封入される。
上記の緩衝体の具体例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された緩衝体は、ケーシングと、ケーシングの内部空間に充填された衝撃吸収部材と、を備えている。衝撃吸収部材は、繊維強化樹脂で形成された複数の中空筒状体を有し、これら中空筒状体はケーシングの内面に対して直交する方向に延びるように互いに間隔をあけて配列されている。ケーシングの外面側から衝撃が加わった場合、中空筒状体に脆性破壊が生じることで衝撃を吸収できるとされている。より具体的には、中空筒状体には、Splaying Modeと呼ばれる破壊現象が生じる。Splaying Modeでは、中空筒状体の端部で軸方向に生じた複数の亀裂を破壊起点として、筒状体が外周側に広がるように破壊が進展する。
特開2017−114564号公報
しかしながら、上記特許文献1に係る構成では、中空筒状体の軸方向に交差する斜め方向から衝撃が加わった場合、中空筒状体にズレが生じたり、ケーシング内で倒れたりしてしまう。その結果、上記の脆性破壊が誘発されず、十分に衝撃を吸収できない可能性がある。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、耐衝撃性がより一層向上した緩衝体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示に係る緩衝体は、軸線を中心とする円筒状をなし、内部に被輸送物が収容される輸送容器に取り付けられる緩衝体であって、該緩衝体の内部の空間に配置された複数の複合材管と、前記空間内における一部のみに充填されているダイラタント流体と、を備える。
本開示の緩衝体によれば、耐衝撃性をより一層向上させることができる。
本開示の実施形態に係るキャスクの構成を示す断面図である。 本開示の実施形態に係る緩衝体の断面図であって、軸線が水平方向に延びるようにキャスクの姿勢が変化した状態を示している。
(キャスクの構成)
以下、本開示の実施形態に係るキャスク100について、図1と図2を参照して説明する。キャスク100は、例えば原子力発電所で生じた使用済み核燃料を輸送又は保管する際に用いられる容器である。具体的には図1に示すように、キャスク100は、輸送容器2(キャスク本体)と、この輸送容器2に装着された緩衝体1と、を備えている。
(輸送容器の構成)
輸送容器2は、中心軸A1(軸線)を中心とする円柱状をなしており、その内部には被収容物としての使用済み核燃料を収容する空間が形成されている。使用済み核燃料は、例えば燃料棒、又はペレットの状態で収容されている。詳しくは図示しないが、輸送容器2は内側から外側にかけて多層構造をなしている。これにより、使用済み核燃料から放射される放射線が遮蔽されるとともに、その熱を外部へ放散することが可能となっている。
輸送容器2の両端部(即ち、中心軸A1方向における両側の端部)には、緩衝体1が1つずつ取り付けられている。緩衝体1は、輸送容器2を衝撃等の外力から保護するために取り付けられている。なお、一対の緩衝体1は、輸送容器2に装着される方向・姿勢を除いて互いに同等の構成を有していることから、以下では代表的に中心軸A1方向における一方側の緩衝体1についてのみ説明する。
(緩衝体の構成)
緩衝体1は、中心軸A1を中心とする円盤状の緩衝体本体1Hと、この緩衝体本体1Hから中心軸A1方向他方側に向かって突出する円環状の突出部1Pと、突出部1Pの内部に配置された複数の衝撃吸収部材20(複合材管)と、これら衝撃吸収部材20同士の間に流動可能な状態で充填されているダイラタント流体Ldと、を有する。
緩衝体本体1Hは、中心軸A1を中心とする円盤状の第一端板11と、第一端板11と中心軸A1方向から対向する第二端板12と、第一端板11と第二端板12とを中心軸A1方向に接続する円筒状の側板13と、を有している。第一端板11と第二端板12は互いに同等の径方向寸法を有している。これら第一端板11、第二端板12、及び側板13によって、中心軸A1を中心とする円柱状の空間(第一空間V1)が画定されている。第一空間V1には、例えばスポンジやウレタン等の多孔質樹脂や、バルサ等の木材で形成された衝撃吸収体90が充填されている。
突出部1Pは、上記の緩衝体本体1Hにおける第二端板12側から中心軸A1方向に突出している。突出部1Pは、上記の側板13に一体に設けられた円筒状の突出部側板14と、この突出部側板14の内周側に設けられた円筒状の内筒面15と、これら突出部側板14及び内筒面15を径方向に接続する円環状の環状板16と、を有している。内筒面15は、中心軸A1を中心とする円筒状をなすとともに、突出部側板14よりも小さな径方向寸法を有している。環状板16は、中心軸A1に直交する面内に広がっている。
これら突出部側板14、内筒面15、及び環状板16によって、中心軸A1を中心とする円環状の空間(第二空間V2)が画定されている。第二空間V2は、上述の第二端板12によって第一空間V1と隔離されている。第二空間V2内には、衝撃吸収部材20が設けられている。衝撃吸収部材20は、第二空間V2内で中心軸A1方向、及び中心軸A1に対する周方向にそれぞれ間隔をあけて複数配列されている。衝撃吸収部材20の構成については後述する。なお、内筒面15の径方向内側には、中心軸A1方向他方側に向かって開口する円柱状の空間(はめ込み部V3)が形成されている。このはめ込み部V3に輸送容器2の端部がはめ込まれる。
(衝撃吸収部材の構成)
衝撃吸収部材20は、繊維と樹脂とを含む複合材料で形成された円管状の部材である。衝撃吸収部材20は、例えば炭素繊維強化樹脂や、ガラス繊維強化樹脂によって形成されている。衝撃吸収部材20は中心軸A1に対する径方向に延びている。衝撃吸収部材20は、上記の第二空間V2内で、中心軸A1を中心とする放射状に複数配列されている。また、衝撃吸収部材20は、中心軸A1方向にも複数配列されている。衝撃吸収部材20に自身の軸方向から(つまり、中心軸A1に対する径方向)から衝撃等の外力が加わった場合、Splaying Modeと呼ばれる脆性破壊が生じる。Splaying Modeでは、中空筒状体の端部で軸方向に生じた複数の亀裂を破壊起点として、衝撃吸収部材20が外周側に拡径するように破壊が進展する。その結果、他の破壊モードに比べて、衝撃をより効果的に吸収することができる。なお、これら衝撃吸収部材20は、第二空間V2内で何ら固定されない状態で配列されている。
(ダイラタント流体の構成)
上記の第二空間V2内における衝撃吸収部材20同士の間には、ダイラタント流体Ldが充填されている。ダイラタント流体とは、非ニュートン流体の一種であり、ずり速度とともに粘性が高くなる。つまり、このダイラタント流体に対して衝撃が加わった場合、当該衝撃による急激なずり速度の上昇に伴って、粘性が急激に大きくなる。一方で、このような衝撃が加わらない状況下では粘性が低く、一定の流動性を有する。ダイラタント流体Ldとして本実施形態では、液体成分としてのエチレングリコールと、粒子成分としての金属粉末とを含む物質が好適に用いられる。金属粉末としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、及び酸化カルシウムを含む群から選択された少なくとも1つの物質が好適に用いられる。
図2に示すように、中心軸A1が水平方向に延びている状態(つまり、キャスク100が水平姿勢にある状態)で、ダイラタント流体Ldの液面は、最も下方に位置する衝撃吸収部材20の径方向内側の端部よりも低い位置にある。つまり、ダイラタント流体Ldは、第二空間V2内の一部のみを占める量だけ充填されている。より具体的には、衝撃吸収部材20の径方向における長さをHとし、ダイラタント流体Ldの液面高さをhとしたとき、これらHとhの値は、1/2H≦h≦3/4Hの関係を満たしている。
(作用効果)
上記構成によれば、突出部1Pの内部(第二空間V2内)に、ダイラタント流体Ldが充填されている。例えば中心軸A1が水平方向を向いた状態でキャスクに鉛直下方から衝撃が加わった場合(つまり、キャスク100が水平姿勢で落下した場合)、複合材管である衝撃吸収部材20には、中心軸A1に対する径方向外側から衝撃力が伝わる。この衝撃に伴って、上記のダイラタント流体Ldの粘性が急激に高まり、ほぼ固体状態となる。固体状態に近いダイラタント流体Ldによって衝撃吸収部材20は周囲から固定される。これにより、衝撃吸収部材20にズレや倒れを生じる可能性が低減され、当該衝撃吸収部材20にはSplaying Modeと呼ばれる破壊現象が生じる。Splaying Modeでは、中空筒状体の端部で軸方向に生じた複数の亀裂を破壊起点として、筒状体が外周側に広がるように破壊が進展する。その結果、衝撃力の大部分が緩衝体によって吸収され、輸送容器2への衝撃の伝播を抑制することができる。さらに、ダイラタント流体Ld自体の衝撃吸収性能も期待できることから、衝撃吸収部材20が負担する衝撃吸収性能を従来よりも下げることが可能となる。その結果、衝撃吸収部材20、及び緩衝体1の寸法体格を小さく抑えることができる。これにより、キャスク100全体の体積における輸送容器2の占める割合を大きくすることができる。つまり、当該キャスク100による輸送効率を高めることが可能となるとともに、キャスク100の保管時の占有スペースを小さく抑えることも可能となる。
さらに、上記構成によれば、中心軸A1が水平方向に延びている状態(つまり、キャスク100が水平姿勢にある状態)で、ダイラタント流体Ldの液面は、最も下方に位置する衝撃吸収部材20の径方向内側の端部よりも低い位置にある。つまり、ダイラタント流体Ldは、突出部1Pの空間内(第二空間V2内)における一部のみを占める量だけ充填されている。ここで、第二空間V2内の全体にダイラタント流体Ldを充填した場合、衝撃が加わった際に空間内の全てのダイラタント流体Ldが硬化する。これにより、当該ダイラタント流体Ldを介して、緩衝体1の突出部1Pから輸送容器2に衝撃力が伝播してしまう。即ち、緩衝体1としての衝撃吸収性能が低下してしまう可能性がある。しかしながら、上記の構成によれば、第二空間V2内の一部のみにダイラタント流体Ldが充填されている。したがって、当該ダイラタント流体Ldに覆われていない部分では、衝撃吸収部材20に上記の脆性破壊を安定的に生じさせることができる。これにより、衝撃吸収力が確保され、輸送容器2をより安定的に保護することができる。
ここで、使用済み核燃料は、100℃程度の高温状態となる場合がある。つまり、輸送容器2、及び緩衝体1は、このような高温に常態的に曝される可能性がある。上記の構成では、ダイラタント流体Ldの液体成分としてエチレングリコールが用いられている。エチレングリコールは、温度によらず安定的にその性状を維持することができる。したがって、温度環境の変化による影響を受けることなく、輸送容器2を保護することができる。
上記構成によれば、ダイラタント流体Ldに含まれる粒子成分として、比較的に安価かつ、粒径の分布が均一な物質を用いることができる。具体的には、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、及び酸化カルシウムを含む群から選択された少なくとも1つの物質が粒子成分として用いられる。これにより、緩衝体1の製造コストを削減することができるとともに、ダイラタント流体Ldとしてその特性をムラなく、安定的に発揮させることができる。
<付記>
各実施形態に記載のキャスク100は、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る緩衝体1は、軸線A1を中心とする円筒状をなし、内部に被輸送物が収容される輸送容器2に取り付けられる緩衝体1であって、該緩衝体1の内部の空間に配置された複数の複合材管20と、前記空間内における一部のみに充填されているダイラタント流体Ldと、を備える。
ダイラタント流体とは、非ニュートン流体の一種であり、ずり速度とともに粘性が高くなる。つまり、このダイラタント流体に対して衝撃が加わった場合、当該衝撃による急激なずり速度の上昇に伴って、粘性が急激に大きくなる。一方で、このような衝撃が加わらない状況下では粘性が低く、一定の流動性を有する。上記構成によれば、突出部1Pの内部(空間内)に、ダイラタント流体Ldが充填されている。例えば軸線A1が水平方向を向いた状態でキャスク100に鉛直下方から衝撃が加わった場合(つまり、キャスク100が水平姿勢で落下した場合)、複合材管20には軸線A1に対する径方向外側から衝撃力が伝わる。この衝撃に伴って、上記のダイラタント流体Ldの粘性が急激に高まり、ほぼ固体状態となる。固体状態に近いダイラタント流体Ldによって複合材管20は周囲から固定される。これにより、複合材管20にズレや倒れを生じる可能性が低減され、当該複合材管20にはSplaying Modeと呼ばれる破壊現象が生じる。Splaying Modeでは、中空筒状体の端部で軸方向に生じた複数の亀裂を破壊起点として、筒状体が外周側に広がるように破壊が進展する。その結果、衝撃力の大部分が緩衝体1によって吸収され、輸送容器2への衝撃の伝播を抑制することができる。
(2)第2の態様に係る緩衝体1は、軸線A1方向における前記輸送容器2の端部に対向する円盤状の緩衝体本体1Hと、該緩衝体本体1Hの外周側の端縁から前記軸線A1方向における前記輸送容器2側に突出し、前記軸線A1を中心とする円環状をなすとともに、内部に前記空間が形成されている突出部1Pと、前記空間内に配置され、前記軸線A1に対する径方向に延びる筒状をなす複数の複合材管20と、前記空間内における前記複数の複合材管20同士の間に充填されているダイラタント流体Ldと、を有する。
ダイラタント流体とは、非ニュートン流体の一種であり、ずり速度とともに粘性が高くなる。つまり、このダイラタント流体に対して衝撃が加わった場合、当該衝撃による急激なずり速度の上昇に伴って、粘性が急激に大きくなる。一方で、このような衝撃が加わらない状況下では粘性が低く、一定の流動性を有する。上記構成によれば、突出部1Pの内部(空間内)に、ダイラタント流体Ldが充填されている。例えば軸線A1が水平方向を向いた状態でキャスク100に鉛直下方から衝撃が加わった場合(つまり、キャスク100が水平姿勢で落下した場合)、複合材管20には軸線A1に対する径方向外側から衝撃力が伝わる。この衝撃に伴って、上記のダイラタント流体Ldの粘性が急激に高まり、ほぼ固体状態となる。固体状態に近いダイラタント流体Ldによって複合材管20は周囲から固定される。これにより、複合材管20にズレや倒れを生じる可能性が低減され、当該複合材管20にはSplaying Modeと呼ばれる破壊現象が生じる。Splaying Modeでは、中空筒状体の端部で軸方向に生じた複数の亀裂を破壊起点として、筒状体が外周側に広がるように破壊が進展する。その結果、衝撃力の大部分が緩衝体1によって吸収され、輸送容器2への衝撃の伝播を抑制することができる。さらに、ダイラタント流体Ld自体の衝撃吸収性能も期待できることから、複合材管20が負担する衝撃吸収性能を従来よりも下げることが可能となる。その結果、複合材管20、及び緩衝体1の寸法体格を小さく抑えることができる。これにより、キャスク100全体の体積における輸送容器2の占める割合を大きくすることができる。つまり、当該キャスク100による輸送効率を高めることが可能となるとともに、キャスク100の保管時の占有スペースを小さく抑えることも可能となる。
(3)第3の態様に係る緩衝体1では、前記軸線A1が水平方向に延びている状態で、前記ダイラタント流体Ldの液面が、最も下方に位置する前記複合材管20の前記軸線A1を中心とする径方向内側の端部よりも低い位置にあるように、該ダイラタント流体Ldの充填量が設定されている。
上記構成によれば、軸線A1が水平方向に延びている状態(つまり、キャスク100が水平姿勢にある状態)で、ダイラタント流体Ldの液面は、最も下方に位置する複合材管20の径方向内側の端部よりも低い位置にある。つまり、ダイラタント流体Ldは、突出部1Pの空間内における一部のみを占める量だけ充填されている。ここで、空間内の全体にダイラタント流体Ldを充填した場合、衝撃が加わった際に空間内の全てのダイラタント流体Ldが硬化する。これにより、当該ダイラタント流体Ldを介して、緩衝体1の突出部1Pから輸送容器2に衝撃力が伝播してしまう。即ち、緩衝体1としての衝撃吸収性能が低下してしまう可能性がある。上記の構成によれば、空間内の一部のみにダイラタント流体Ldが充填されていることから、衝撃吸収力が確保され、輸送容器2をより安定的に保護することができる。
(4)第4の態様に係る緩衝体1では、最も下方に位置する前記複合材管20の前記軸線を中心とする径方向における長さをHとし、前記ダイラタント流体Ldの液面高さをhとしたとき、1/2H≦h≦3/4Hを満たす。
上記構成によれば、ダイラタント流体Ldは、突出部1Pの空間内における一部のみを占める量だけ充填されている。ここで、空間内の全体にダイラタント流体Ldを充填した場合、衝撃が加わった際に空間内の全てのダイラタント流体Ldが硬化する。これにより、当該ダイラタント流体Ldを介して、緩衝体1の突出部1Pから輸送容器2に衝撃力が伝播してしまう。即ち、緩衝体1としての衝撃吸収性能が低下してしまう可能性がある。上記の構成によれば、空間内の一部のみにダイラタント流体Ldが充填されていることから、衝撃吸収力が確保され、輸送容器2をより安定的に保護することができる。
(5)第5の態様に係る緩衝体1では、前記ダイラタント流体Ldは、液体成分であるエチレングリコールと、該液体成分中に混合された粒子成分と、を有する。
ここで、使用済み核燃料は、100℃程度の高温状態となる場合がある。つまり、輸送容器2、及び緩衝体1は、このような高温に常態的に曝される可能性がある。上記の構成では、ダイラタント流体Ldの液体成分としてエチレングリコールが用いられている。エチレングリコールは、温度によらず安定的にその性状を維持することができる。したがって、温度環境の変化による影響を受けることなく、輸送容器2を保護することができる。
(6)第6の態様に係る緩衝体1では、前記粒子成分は、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、及び酸化カルシウムを含む群から選択された少なくとも1つの物質である。
上記構成によれば、ダイラタント流体Ldに含まれる粒子成分として、比較的に安価かつ、粒径の分布が均一な物質を用いることができる。これにより、緩衝体の製造コストを削減することができるとともに、ダイラタント流体Ldとしてその特性をムラなく、安定的に発揮させることができる。
100 キャスク
1 緩衝体
11 第一端板
12 第二端板
13 側板
14 突出部側板
15 内筒面
16 環状板
20 衝撃吸収部材(複合材管)
90 衝撃吸収体
1H 緩衝体本体
1P 突出部
2 輸送容器
A1 軸線
Ld ダイラタント流体
V1 第一空間
V2 第二空間
V3 はめ込み部

Claims (6)

  1. 軸線を中心とする円筒状をなし、内部に被輸送物が収容される輸送容器に取り付けられる緩衝体であって、
    該緩衝体の内部の空間に配置された複数の複合材管と、
    前記空間内における一部のみに充填されているダイラタント流体と、
    を備える緩衝体。
  2. 前記緩衝体は、
    軸線方向における前記輸送容器の端部に対向する円盤状の緩衝体本体と、
    該緩衝体本体の外周側の端縁から前記軸線方向における前記輸送容器側に突出し、前記軸線を中心とする円環状をなすとともに、内部に前記空間が形成されている突出部と、
    前記空間内に配置され、前記軸線に対する径方向に延びる筒状をなす複数の複合材管と、
    前記空間内における前記複数の複合材管同士の間に充填されているダイラタント流体と、
    を有する請求項1に記載の緩衝体。
  3. 前記軸線が水平方向に延びている状態で、前記ダイラタント流体の液面が、最も下方に位置する前記複合材管の前記軸線を中心とする径方向内側の端部よりも低い位置にあるように、該ダイラタント流体の充填量が設定されている請求項1又は2に記載の緩衝体。
  4. 最も下方に位置する前記複合材管の前記軸線を中心とする径方向における長さをHとし、前記ダイラタント流体の液面高さをhとしたとき、1/2H≦h≦3/4Hを満たす請求項1から3のいずれか一項に記載の緩衝体。
  5. 前記ダイラタント流体は、液体成分であるエチレングリコールと、該液体成分中に混合された粒子成分と、を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の緩衝体。
  6. 前記粒子成分は、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、及び酸化カルシウムを含む群から選択された少なくとも1つの物質である請求項5に記載の緩衝体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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